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▶ 丸山 恭平の特許一覧

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  • 特開-動物飼育用ケージ 図1
  • 特開-動物飼育用ケージ 図2
  • 特開-動物飼育用ケージ 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024055710
(43)【公開日】2024-04-18
(54)【発明の名称】動物飼育用ケージ
(51)【国際特許分類】
   A01K 31/06 20060101AFI20240411BHJP
   B65F 1/14 20060101ALI20240411BHJP
【FI】
A01K31/06
B65F1/14 A
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022171007
(22)【出願日】2022-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】522416837
【氏名又は名称】丸山 恭平
(72)【発明者】
【氏名】丸山 恭平
【テーマコード(参考)】
2B101
3E023
【Fターム(参考)】
2B101AA20
2B101FC02
2B101FC03
2B101FC04
2B101FC07
2B101FC10
2B101FC17
3E023AA20
3E023GB02
3E023GC01
3E023LA10
(57)【要約】
【課題】 複数本の脚部を有するケージスタンドの上端側に動物の廃棄物を捕捉する袋状構造物の着脱ができる動物飼育用ケージを提供する。
【解決手段】 ケージスタンドの上部にケージを載せてなる、複数本の脚部を有する動物飼育用ケージで、ケージスタンドの上端部にリング状部材を有し、内側に通した袋状構造物の上側開口部を外側に開口して折り返し袋状構造物を保持できる保持構造を備え、袋状構造物の着脱ができる。ケージスタンドの各脚部に袋状構造物の捕捉空間を広げた状態で固定できる袋固定クリップを備える。
以上を特徴とする動物飼育用ケージである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数本の脚部を有するケージスタンドと前記ケージスタンドの上部に動物を飼育するケージを載せてなる動物飼育用ケージにおいて、
前記複数本の脚部の上端側に、袋状構造物を開口した状態で保持する保持構造を備え、前記ケージ内の廃棄物を前記袋状構造物で捕捉でき、前記袋状構造物が着脱できることを特徴とする動物飼育用ケージ。
【請求項2】
前記保持構造はリング状部材であり、前記リング状部材の内側に通した前記袋状構造物の上側開口部を前記リング状部材の外側に開口して折り返し、前記袋状構造物を保持できることを特徴とする請求項1に記載の動物飼育用ケージ。
【請求項3】
前記ケージスタンドの各脚部に前記袋状構造物を固定する袋固定クリップを備え、前記袋状構造物の捕捉空間を広げた状態で固定できることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の動物飼育用ケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は動物飼育用ケージに関するものである。
【背景技術】
【0002】
(イ)従来の動物飼育用ケージは、そのケージ内の廃棄物(餌屑、糞、羽毛、ゴミなど)をケージ下部に備えたトレーで捕捉するものが一般的であった。
(ロ)また、鳥かごの下方に餌屑、糞、羽毛等の落下孔を設け、その下部に取はずし可能な用具を取りつけてなる鳥かごがあった。(特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭51-57981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
(イ)特許文献1の鳥かごによれば、鳥かごの下方に餌屑、糞、羽毛等(廃棄物)の落下孔を設け、その下には着脱可能な用具、例えば袋などを取りつけることができる。発明の方向性は当発明と類似している。しかし、設置方法が吊り下げのみ、落下孔に対し屑受が広い、落下孔は小径なので着脱は小袋に限定され、本発明とは方向性が異なっていた。
(ロ)本発明は、ケージスタンドを取り入れることにより、使い勝手に優れた動物飼育用ケージを提供することにある。本発明の目的は、(イ)の設置方法が吊り下げのみ、落下孔に対し屑受が広い、落下孔は小径なので着脱は小袋に限定される不都合を解決しつつ、(ハ)(ニ)(ホ)(ヘ)(ト)(チ)(リ)の課題を解決し最大限に優れた動物飼育用ケージを提供することにある。(ハ)特許文献1の設置方法は吊り下げに限定される。
(ニ)特許文献1の屑受では落下孔に対し屑受が広く廃棄物(餌屑、糞、羽毛、ゴミなど)は落下孔でなく屑受に散乱し風で飛散する。
(ホ)特許文献1の小径の落下孔では着脱する袋構造物が小袋に限定され、小袋では底が浅く捕捉した廃棄物(餌屑、糞、羽毛、ゴミなど)が風で飛散する。
(ヘ)特許文献1の落下孔の袋状構造物の設置方法では、露出している袋状構造物の外面が風で煽られると同時に内面ももまれ、廃棄物(餌屑、糞、羽毛、ゴミなど)が飛散し、さらに静電気により袋状構造物同士で癒着し機能しなくなる。
(ト)動物の活動範囲と廃棄物(餌屑、糞、羽毛、ゴミなど)の距離が近いため、不衛生で免疫低下や感染症を発症する可能性がある。
(チ)廃棄物(餌屑、糞、羽毛、ゴミなど)が風でケージ内外に飛散し、動物や人間に付着したり吸込みが原因で、感染症やアレルギーを発症する可能性がある。
(リ)(ト)(チ)を理由にトレーの敷紙交換や水洗いの手入れを毎日行う必要があった。
本発明は、これらの問題点を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(イ)本発明は、複数本の脚部を有するケージスタンドとケージスタンドの上部に動物を飼育するケージを載せてなる動物飼育用ケージにおいて、
複数本の脚部の上端側に、袋状構造物の上側開口部を開口した状態で保持する保持構造を備え、ケージ内の廃棄物(餌屑、糞、羽毛、ゴミなど)を袋状構造物で捕捉でき、袋状構造物が着脱できることを特徴とする動物飼育用ケージにより上記課題を解決したものである。
(ロ)保持構造はリング状部材であり、リング状部材の内側に通した袋状構造物の上側開口部をリング状部材の外側に開口して折り返し袋状構造物を保持できることを特徴とする動物飼育用ケージにより上記課題を解決したものである。
(ハ)ケージスタンドの各脚部に袋状構造物を固定する袋固定クリップを備え、袋状構造物の捕捉空間を広げた状態で固定できることを特徴とする動物飼育用ケージにより上記課題を解決したものである。
【発明の効果】
【0006】
(イ)ケージスタンドの上端側に上端側リング状部材を有し、内側に通した袋状構造物の上側開口部を外側に開口して折り返すと袋状構造物を保持でき、廃棄物(餌屑、糞、羽毛、ゴミなど)を袋状構造物で捕捉できる。また、袋状構造物の着脱もできる。
(ロ)そして、ケージスタンドの各脚部に袋固定クリップを備え、袋状構造物の捕捉空間を広げた状態で固定できる。
(ハ)廃棄物(餌屑、糞、羽毛、ゴミなど)が、動物の活動範囲から距離が離れた袋状構造物の底に落下し捕捉され、廃棄物(餌屑、糞、羽毛、ゴミなど)に動物が接触する機会が減少し衛生的である。
(ニ)廃棄物(餌屑、糞、羽毛、ゴミなど)が、動物の活動範囲から離れた袋状構造物の底に落下し捕捉され、廃棄物(餌屑、糞、羽毛、ゴミなど)が風で飛散するのを軽減でき付着や吸込みを軽減できる。
(ホ)廃棄物(餌屑、糞、羽毛、ゴミなど)を袋状構造物が捕捉するので清掃間隔を延長でき、袋状構造物は安価で安定的に供給しており入手しやすく、家庭ゴミを追加で入れ混ぜ地域で指定された収集日に処分ができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】 本発明の動物飼育用ケージ全体の斜視図である。
図2】 本発明の動物飼育用ケージ上部の斜視図である。
図3】 本発明の動物飼育用ケージ下部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(イ)以下、本発明を実施するための形態について説明する。
(ロ)図1は、本発明の動物飼育用ケージ全体の斜視図で、ケージ(1)、受台(2)、糞切り網(3)、ケージスタンド(4)、袋固定クリップ(5)、袋状構造物(6)で構成される動物飼育用ケージである。
(ハ)ケージ(1)内で動物を飼育し廃棄物(餌屑、糞、羽毛、ゴミなど)が、受台(2)と糞切り網(3)を通過しケージスタンド(4)に着脱された袋状構造物(6)に捕捉される。
(ニ)飼育対象は、セキセイインコや文鳥などの小鳥を対象とするが、床が糞切り網(3)でも動物が活動に支障がないリスやモモンガなどの動物も対象となる。
(ホ)ケージスタンド(4)の脚部の本数は袋固定クリップ(5)が、袋状構造物(6)が風により煽られた際に、廃棄物(餌屑、糞、羽毛、ゴミなど)の飛散を軽減、静電気による袋の癒着を防止、捕捉空間を広げた状態で固定する効果を発揮するために最低二本以上で構成される。脚部が二本の場合は最低限の効果だが脚部が増えるごとに固定箇所が増え効果が増す。したがって脚部は三本又は四本が好ましい。
(ヘ)袋状構造物(6)をケージスタンド(4)の脚部に固定する際に、洗濯ばさみ、ゼムクリップ、ダブルクリップ、目玉クリップ、紙クリップなどでも構わないが、図1の動物飼育用ケージにおいては、脚部にはめ込んで固定できるコの字状の袋固定クリップ(5)が好ましい。
(ト)受台(2)、糞切り網(3)、ケージスタンド(4)の各寸法の構成はケージ(1)に依存する。
(チ)ケージスタンド(4)には複数本の脚部と、上端側に廃棄物(餌屑、糞、羽毛、ゴミなど)を捕捉する袋状構造物(6)を着脱できる上端側リング状部材(8)、下端部に転倒を軽減させる下端側リング状部材(9)とを設けるが、各寸法の構成はケージ(1)に依存する。また、この場合には上端側リング部材(8)が、袋状構造物(6)を開口した状態で保持する保持構造となる。
(リ)図1の動物飼育用ケージの組立を差し込みで構成するため受台(2)の上部にケージ(1)を差し込むための溝を設け、下部にはケージスタンド(4)の上端側リング状部材(8)内側に差し込むための凸状部(7)を設ける。
(ヌ)ケージ(1)下部、受台(2)上下部、ケージスタンド(4)上部の差し込み部に固定具を設けても構わないが、図1の動物飼育用ケージにおいては袋状構造物(6)の着脱を安易にするために、固定具を設けない方が好ましい。
(ル)ケージ(1)、糞切り網(3)の素材はスチール製又はステンレス製又はアルミ製で構成される。
(ヲ)受台(2)の素材はプラスチック製で構成される。
(ワ)袋固定クリップ(5)の素材はプラスチック製又はスチール製又はステンレス製又はアルミ製で構成され、ケージスタンド(4)の一辺の脚部に対して実施できる本数に制限はない。
(カ)ケージスタンド(4)の素材はスチール製又はステンレス製又はアルミ製で構成される。
(ヨ)ケージスタンド(4)の上端側リング状部材(8)に着脱する袋状構造物(6)は、プラスチック製や紙製などの特定の素材に依存しない。図1の動物飼育用ケージにおいてはビニール袋が効果を発揮しやすく好ましい。
(タ)本発明を使用するときは、ケージスタンド(4)上端側リング状部材(8)の内側に袋状構造物(6)を通し上側開口部を上端側リング状部材(8)の外側に開口し折り返して、上端側リング状部材(8)の袋状構造物(6)の開口を保持する保持構造を機能させる。
袋状構造物(6)を袋固定クリップ(5)でケージスタンド(4)の脚部に固定し、ケージスタンド(4)の上端部リング状部材(8)の内側に受台(2)下部の凸状部(7)を差し込み、袋状構造物(6)の保持された開口部を固定する。
糞切り網(3)を受台(2)に設置し、ケージ(1)を受台(2)上部の溝に差し込み、動物をケージ(1)内に放す。
【符号の説明】
【0009】
1 ケージ
2 受台
3 糞切り網
4 ケージスタンド
5 袋固定クリップ
6 袋状構造物
7 凸状部
8 上端側リング状部材
9 下端側リング状部材
図1
図2
図3