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  • 特開-吸音パネル取り付け用パネル 図1
  • 特開-吸音パネル取り付け用パネル 図2
  • 特開-吸音パネル取り付け用パネル 図3
  • 特開-吸音パネル取り付け用パネル 図4
  • 特開-吸音パネル取り付け用パネル 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024055717
(43)【公開日】2024-04-18
(54)【発明の名称】吸音パネル取り付け用パネル
(51)【国際特許分類】
   E04F 13/08 20060101AFI20240411BHJP
【FI】
E04F13/08 H
E04F13/08 101L
E04F13/08 101T
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022171821
(22)【出願日】2022-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】593220410
【氏名又は名称】松村アクア株式会社
(72)【発明者】
【氏名】松島 秀典
(72)【発明者】
【氏名】田中 邦明
【テーマコード(参考)】
2E110
【Fターム(参考)】
2E110AA33
2E110AA42
2E110AA43
2E110AA46
2E110AA50
2E110AA52
2E110AA54
2E110AA57
2E110AB04
2E110AB23
2E110BA02
2E110BA12
2E110BC02
2E110BC04
2E110CA03
2E110CA04
2E110DC15
2E110DC32
2E110DC33
2E110GA24W
2E110GA32X
2E110GA33X
2E110GA42W
2E110GB32W
2E110GB42X
2E110GB49W
2E110GB54W
2E110GB62X
(57)【要約】      (修正有)
【課題】吸音パネルを取り付け取外しの際に、壁を損傷する事が無く、また、吸音パネルを正確な位置に取り付ける事ができる取り付け用パネルを提供する。
【解決手段】吸音パネルを壁に取り付けるための取り付け用パネルであって、その特徴は吸音パネルと取り付け用パネルは同一サイズを有しており、また、相互の同一位置にパネルを取り付けるための面ファスナーの雄雌のいずれか、もしくは磁石及びメタルプレートのいずれかが取り付けられているため、吸音パネルと取り付け用パネルの双方の左右角の位置を同一に合わせるだけで吸音パネルを取り付ける事が出来る特徴を持つ。また、取り付け用パネルには壁に破損を起こさないように画鋲、もしくはステープラーで取り付ける事のできる不織布、樹脂パネル、厚紙のいずれか1種からなる取り付け用パネルである。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸音パネルを壁に取り付けるための取り付け用パネルであって、前記吸音パネル本体の裏側に配置され、壁に取り付ける事を可能とする第1の取り付け部材と、前記吸音パネルを取り付ける事を可能とする第2の取り付け部材とを備えている前記取り付け用パネル。
【請求項2】
画鋲、ステープラーのいずれか1種によって壁に貼り付けができるものである請求項1記載の取り付け用パネル。
【請求項3】
前記壁に取り付けた、取り付け用パネルに吸音パネルを取り付けるために、面ファスナー及び磁石、メタルプレートのいずれか1方の一種を含んだものである請求項1記載の取り付け用パネル。
【請求項4】
前記取り付け用パネルは不織布、樹脂パネル、厚紙のいずれか1種で作られている、請求項2記載の取り付け用パネル
【請求項5】
前記取り付け用パネルと吸音パネルは同一サイズ、形状であり、パネルどうしの取り付けには相互パネル左右の角部分を合わせる事で正確な位置に取り付ける事が可能な請求項4記載の取り付け用パネル。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸音パネルの取り付けにあたり、壁に破損を生じさせないようにした取り付け用パネルであって、また取り付けには吸音パネルを予め、予定している正確な位置へ取り付ける事が可能な取り付け用パネルを提供する。
【背景技術】
【0002】
吸音パネルとは主に、フェノールフォーム、グラスウール、ウレタンフォーム、メラニンフォーム、樹脂ウール、フェルトなどを用いた反響音を抑制するためのパネルである。反響音を抑制する事で室内騒音の低減効果が見込める。反響音が原因で起こる、複数人による会話の不明瞭を解消し、また、近年急速に進んできたリモート会議においても相手側へ会話が伝わりやすいというような効果がある。
【0003】
ウレタンフォーム、メラニンフォーム、フェルトなどは素材そのものを吸音パネルとしても使われる。しかし、フェノールフォーム、グラスウール、樹脂ウールは素材自体が放散や形状変化を起こしやすいため一般的には何らかの保護材の中に充填してパネル化する必要がある。
【0004】
吸音パネルは反響を抑制する事が目的であるため主に壁に取り付けて使用される。壁に取り付けられるために吸音パネルには意匠性も求められる。
【0005】
【非特許文献1】https://www.sonorize.jp/kyuuon-panel 吸音パネル「簡単取付を追求した吸音パネル」(2022年9月21日調べ)
【非特許文献2】https://kabe.tomoyasu.co.jp 「ソット」簡単施工で賃貸OK・元の壁を傷つけない!(2022年9月21日調べ)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
吸音パネルは反響発生位置を特定するためにインパルス応答の測定を行い、それで得た音響データーをパラメーター化した上で、吸音パネルを壁の反響発生位置の壁に取り付ける方法が望ましい。
【0007】
吸音パネルは1枚あたりの大きさが300mm~1000mm程度の正方形や長方形の形状である事が多い。しかし、吸音パネルは反響発生位置に1枚程度取り付けるだけでは効果が少なく、パネルの大きさによっては数十枚の吸音パネルが必要となる場合もある。
【0008】
吸音パネルを取り付ける方法としては主に接着剤、両面テープ、面ファスナー、磁石、のいずれか1種を選んで取り付ける方法が一般的である。
【0009】
吸音パネルを接着剤で壁に取り付ける場合、吸音パネルの裏側か、壁側のいずれか1方に、接着剤を塗りこみ、接着剤が硬化するまでの間は、ずれないように押さえが必要である。また、両面テープを使用した場合では、吸音パネル裏側に予め両面テープを貼ってから使うが、両面テープは硬化を待つ必要は生じない分、接着強度においては不安定である。
【0010】
吸音パネルを壁に取り付ける場合、面ファスナー、磁石、のいずれか1種を使用する場合において、例えば、面ファスナーを採用する場合は、吸音パネル裏側に面ファスナーの雄雌のいずれか1方を予め取り付け、その片側1方を両面テープまたは、接着剤、ステープラーのいずれか1種を使って吸音パネルの取り付け位置に合わせて壁に取り付けておく。磁石を使う場合は、吸音パネル裏側に磁石を予め取り付けておき、メタルプレートを釘及びネジまたはアンカーのいずれか1種を使い、吸音パネル取り付け位置に合わせて壁に取り付けておく。ただし、これら方法の場合、吸音パネル裏側に取り付けた取り付け材(面ファスナー及び磁石)側と壁側の受け材(面ファスナー及びメタルプレート)との取り付け位置に齟齬があると、壁に取り付ける吸音パネルが水平方向や垂直方向に真っすぐにならずに歪んでしまう原因になる。また、最悪の場合、取り付けが出来なくなる場合もあるため、取り付け材と受け材との取り付け位置の正確さも必要になる。取り付け後にパネルレイアウトの変更や、取り付け位置が歪んでいた場合の水平方向、垂直方向、の修正において、これら取り付け方法では補正が難しい
【0011】
賃貸物件などの壁に吸音パネルを取る付けた場合[0009]であげた方法では、取り付けた吸音パネルを退去時などに外した際に生じた接着剤跡や、剥離時の壁紙の破れが生じる可能性がある。また、[00010]の方法でメタルプレートを取り付けるために、釘及びネジ、またはアンカーのいずれか1種を使用した事による、壁にあいた穴の破損に対する補修費は退去時に借主の負担となる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明は、以下の態様を有する。
【0013】
すなわち、本発明は次の構成をなしている。
請求項1に記載の発明は、吸音パネルを壁に取り付けるための取り付け用パネルであって、前記吸音パネル本体の裏側に配置され、壁に取り付ける事を可能とする第1の取り付け部材と、前記吸音パネルを取り付ける事を可能とする第2の取り付け部材とを備えている前記取り付け用パネルである。
【0014】
請求項2の発明は、取り付けパネルを壁に取り付けるために画鋲、ステープラーのいずれか1種によって壁に貼り付けができるものである請求項1記載の取り付け用パネルである。
【0015】
請求項3に記載の発明は、前記壁に取り付けた、取り付け用パネルに吸音パネルを取り付けるために、面ファスナー雄雌の1方及び磁石、メタルプレートのいずれか1方の一種を含んだものである請求項1記載の取り付け用パネルである。
【0016】
請求項4記載の発明は、前記取り付け用パネルは不織布、樹脂パネル、厚紙のいずれか1種で作られており、画鋲やステープラーの使用が可能な請求項2記載の取り付け用パネルである。
【0017】
請求項5記載の発明は、前記取り付け用パネルと吸音パネルは同一サイズ、形状であり、パネルどうしの取り付けには相互パネル左右の角部分を合わせる事で正確な位置に取り付ける事が可能な請求項4記載の取り付け用パネルである。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように本発明によれば、吸音パネルの取り付け取外しにおいて、壁に破損を起こさないため、賃貸物件などで破損による損害賠償が発生しない取り付けパネルを提供できるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明である吸音パネルを壁に取り付けた後の図。
図2】取り付け用パネルの表側の図。
図3】吸音パネルの裏側の図。
図4】取り付け用パネルを壁に貼った図。
図5】取り付け用パネルに吸音パネルを取り付けるところの図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0021】
図1は本発明の方法で、Aの吸音パネルを取り付ける場合、取り付け用パネルの取り付け位置が壁Kに対して、水平方向、垂直方向に正確であれば、吸音パネルも同様に水平方向、垂直方向に正確な状態で取り付ける事が可能であり、さらに、取り付け用パネルは正面や左右からは見えず、取り付け用パネルに取り付けた吸音パネルが浮き上がる事も無く圧着する事ができるという事を示した図である。
【0022】
面ファスナーを使った例である。図2は取りつけ用パネルの裏側であり、図3は吸音パネルの裏側であるが、取り付け用パネルB及び吸音パネルA(U)は同一サイズで同一形状である。面ファスナーの取り付け位置は、面ファスナーE、Dともに相互のパネルで同一位置にある。尚、E、Dの面ファスナーは雄雌のどうちらかを指定しない。また、図2おけるCは壁に取り付ける際の画鋲もしくはステープラーの取り付け位置を示したものである。
【0023】
図4は取り付け用パネルを壁Kに取り付けた例である。この時点ではまだ取り付け用パネルを画鋲やステープラーで取り付けている段階のため、取り付け位置の変更も可能である。
【0024】
図5の(a)は、壁に先に取り付けてある取り付け用パネルに吸音パネルを取り付ける方法を示している。パネルどうしを貼り合わせるにはXの左右角の位置を合わせて押すだけで吸音パネルと取り付け用パネル双方に面ファスナーが同一位置にあるため、取り付け用パネルと吸音パネルが自動的に接合する。
また、逆に取り外す場合もこの手順の逆の作業を行う事で、取り外し作業は短時間で完了する。
【0025】
図5の(b)は吸音パネルを取り付けた状態で真横から見た図である。B取り付け用パネルにA吸音パネルが確実に取り付けられている事がわかる。また、取り付け用パネルと吸音パネルは同サイズのため、真横から見ても取り付け用パネルの存在は明確にはならいため意匠性も担保される。この方法で取り付けた場合、壁への損傷も起こらない。
【符号の説明】
【0026】
A:吸音パネル表側である。
B:取り付け用パネル表側である。
A(U):吸音パネル裏側である。
C:取り付け用パネルの壁への固定部材の固定位置である。(固定部材は画鋲、及びステープラー)
D:面ファスナー雌を取り付けた図である。
E:面ファスナー雄を取り付けた図である。
K:吸音パネルを取り付ける壁である。
X:取り付け用パネルと吸音パネルの取り付け時の左右の角位置を示す。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2022-12-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
吸音パネルを壁に取り付けるための取り付け用パネルであって、前記吸音パネルを取り付ける事を可能とする第2の取り付け用部材を備え、第1の取り付け部材で壁に取り付ける事を特徴とする取り付け用パネル。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
すなわち、本発明は次の構成をなしている。
請求項1に記載の発明は、吸音パネルを壁に取り付けるための取り付け用パネルであって、前記吸音パネルを取り付ける事を可能とする第2の取り付け用部材を備え、第1の取り付け部材で壁に取り付ける事を特徴とする取り付け用パネルである