(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024005574
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】スプレー型繊維製品用液体賦香剤
(51)【国際特許分類】
D06M 13/463 20060101AFI20240110BHJP
C11D 17/04 20060101ALI20240110BHJP
C11D 1/00 20060101ALI20240110BHJP
C11D 3/50 20060101ALI20240110BHJP
C11D 7/26 20060101ALI20240110BHJP
C11B 9/00 20060101ALI20240110BHJP
D06M 13/00 20060101ALI20240110BHJP
D06M 13/144 20060101ALI20240110BHJP
D06M 13/224 20060101ALI20240110BHJP
D06M 13/17 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
D06M13/463
C11D17/04
C11D1/00
C11D3/50
C11D7/26
C11B9/00
D06M13/00
D06M13/144
D06M13/224
D06M13/17
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022105807
(22)【出願日】2022-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】000006769
【氏名又は名称】ライオン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 博信
(74)【代理人】
【識別番号】100162422
【弁理士】
【氏名又は名称】志村 将
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 美和子
(72)【発明者】
【氏名】渡瀬 寛也
(72)【発明者】
【氏名】梅澤 晋
【テーマコード(参考)】
4H003
4H059
4L033
【Fターム(参考)】
4H003AA01
4H003AC14
4H003AE04
4H003BA21
4H003DA01
4H003EB04
4H003ED28
4H059BC10
4H059DA09
4H059EA35
4L033AB04
4L033AC10
4L033BA00
4L033BA11
4L033BA14
4L033BA21
4L033BA86
(57)【要約】
【課題】スプレー剤組成物と香料組成物を混合する際、生活者が所望の香りに調整できるよう、適切な混合度合いを外観で認知可能であり、更にスプレー剤としての使用性に優れた製品を提供する。
【解決手段】容器に充填されている繊維処理用スプレー剤組成物と、該繊維処理用スプレー剤組成物が充填されている容器とは別の容器に充填されている香料組成物とを備えるスプレー型繊維製品用液体賦香剤であって、
前記香料組成物が、
(A)界面活性剤1~80質量%、及び
(B)香料成分3~40質量%
を含有し、
前記繊維処理用スプレー剤組成物が、
(D)水溶性溶剤1~30質量%、及び/又は
(E)界面活性剤
を含有し、前記香料組成物との混合時に白濁するものである、前記スプレー型繊維製品用液体賦香剤。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器に充填されている繊維処理用スプレー剤組成物と、該繊維処理用スプレー剤組成物が充填されている容器とは別の容器に充填されている香料組成物とを備えるスプレー型繊維製品用液体賦香剤であって、
前記香料組成物が、
(A)界面活性剤1~80質量%、及び
(B)香料成分3~40質量%
を含有し、
前記繊維処理用スプレー剤組成物が、
(D)水溶性溶剤1~30質量%、及び/又は
(E)界面活性剤
を含有し、前記香料組成物との混合時に白濁するものである、前記スプレー型繊維製品用液体賦香剤。
【請求項2】
前記香料組成物が、(C)希釈剤を更に含有する、請求項1記載のスプレー型繊維製品用液体賦香剤。
【請求項3】
(C)成分の含有量が、前記香料組成物中、1~80質量%である、請求項2記載のスプレー型繊維製品用液体賦香剤。
【請求項4】
前記繊維処理用スプレー剤組成物中、
(D)成分がエタノールである、及び/又は
(E)成分の含有量が0.05~2質量%である、
請求項1~3のいずれか1項記載のスプレー型繊維製品用液体賦香剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スプレー型繊維製品用液体賦香剤に関する。
【背景技術】
【0002】
繊維製品用賦香剤はこれまでに多数発売されており、近年は個人の嗜好にカスタマイズ可能な製品が増えている。生活者の嗜好に合わせた香りの種類や強度を提供するため、消費者自身で香料組成物を無香性の繊維処理剤組成物へミックスする方法が開示されている(特許文献1)。
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、高濃度の溶剤と活性剤を配合しているため香料の溶解性が高く、過度に香料組成物を配合してしまった場合も外観上の変化がなく、結果として強すぎる香りになり、所望の香りを作ることが困難となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記背景に鑑み、スプレー剤組成物と香料組成物を混合する際、生活者が所望の香りに調整できるよう、適切な混合度合いを外観で認知可能であり、更にスプレー剤としての使用性に優れた製品を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、例えば、下記〔1〕~〔6〕に関するものである。
〔1〕容器に充填されている繊維処理用スプレー剤組成物と、該繊維処理用スプレー剤組成物が充填されている容器とは別の容器に充填されている香料組成物とを備えるスプレー型繊維製品用液体賦香剤であって、
前記香料組成物が、
(A)界面活性剤1~80質量%、及び
(B)香料成分3~40質量%
を含有し、
前記繊維処理用スプレー剤組成物が、
(D)水溶性溶剤1~30質量%、及び/又は
(E)界面活性剤
を含有し、前記香料組成物との混合時に白濁するものである、前記スプレー型繊維製品用液体賦香剤。
〔2〕前記香料組成物が、(C)希釈剤を更に含有する、前記〔1〕記載のスプレー型繊維製品用液体賦香剤。
〔3〕(C)成分の含有量が、前記香料組成物中、1~80質量%である、前記〔2〕記載のスプレー型繊維製品用液体賦香剤。
〔4〕(D)成分がエタノールである、前記〔1〕~〔3〕のいずれか1項記載のスプレー型繊維製品用液体賦香剤。
〔5〕(E)成分の含有量が、前記繊維処理用スプレー剤組成物中、0.05~2質量%である、前記〔1〕~〔4〕のいずれか1項記載のスプレー型繊維製品用液体賦香剤。
〔6〕前記繊維処理用スプレー剤組成物中、
(D)成分がエタノールである、及び/又は
(E)成分の含有量が0.05~2質量%である、
前記〔1〕~〔3〕のいずれか1項記載のスプレー型繊維製品用液体賦香剤。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一態様によれば、繊維処理用スプレー剤組成物と別容器に充填された香料組成物を混合する際、所望の香りに調整できるよう、生活者が外観の変化を認知することができる。
本発明の一態様によれば、繊維処理用スプレー剤組成物と別容器に充填された香料組成物を混合する際、所望の香りに調整できるよう、生活者が外観の変化を認知することができ、かつそのスプレー剤としての使用性も良好である。
【0007】
本発明のスプレー型繊維製品用液体賦香剤は、容器に充填されている繊維処理用スプレー剤組成物と、該繊維処理用スプレー剤組成物が充填されている容器とは別の容器に充填されている香料組成物とを備える。本発明のスプレー型繊維製品用液体賦香剤は、繊維処理用スプレー剤組成物と香料組成物との組み合わせのみからなるものに限定されるわけではなく、適宜、他の構成要素を含んでもよい。
本発明において、香料組成物は、(A)界面活性剤及び(B)香料成分を含有する。
本発明において、繊維処理用スプレー剤組成物は、(D)水溶性溶剤及び/又は(E)界面活性剤を含有し、香料組成物との混合時に白濁するものである。
本明細書において、「白濁」とは、波長660nmにおいて95%未満の光透過率を示す状態を意味する。本発明において、繊維処理用スプレー剤組成物は、香料組成物との混合前は白濁の状態ではないが、香料組成物との混合時に白濁する。
本明細書において、「混合時に白濁する」とは、香料組成物と繊維処理用スプレー剤組成物を、質量基準で、香料組成物:繊維処理用スプレー剤組成物=1:100~1:10000の範囲内の少なくともいずれかの割合で混合した場合に白濁することを意味する。
【0008】
I.香料組成物
[(A)成分]
香料組成物に配合される(A)成分は、界面活性剤であり、繊維処理用スプレー剤組成物との混合後の視認性向上や、香料成分の分散性向上の目的で配合される。
(A)成分としては、特に限定されないが、例えばノニオン界面活性剤であり、好ましくはアルキレンオキシド付加型ノニオン界面活性剤である。
アルキレンオキシド付加型ノニオン界面活性としては、例えば、多価アルコール、高級アルコール、高級アミン又は高級脂肪酸から誘導されるものを用いることができる。具体的には、多価アルコール脂肪酸エステルのアルキレンオキシド付加物が好ましい。多価アルコール脂肪酸エステルのアルキレンオキシド付加物において、脂肪酸の炭素鎖は、分岐であるか直鎖であるか、及び不飽和結合を有するか否かについて特に限定されないが、分岐または不飽和結合を有するものが好ましく、より好ましくは不飽和結合を有するものである。また、脂肪酸の炭素数は、好ましくは6~22であり、より好ましくは14~18である。
アルキレンオキシド付加型ノニオン界面活性の具体的としては、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンひまし油、ポリオキシアルキレン硬化ひまし油、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、ポリオキシアルキレン脂肪酸アミド等が挙げられる。ここで、「オキシアルキレン」は、アルキレンオキシド付加物であることを示す。
アルキレンオキシドとしては、炭素数2~4のアルキレンオキシドが好ましく、エチレンオキシド(EO)又はプロピレンオキシドがより好ましく、エチレンオキシドが特に好ましい。EOの平均付加モル数としては、特に限定されないが、例えば3~100モルが好適であり、より好ましくは4~80モルであり、更に好ましくは4~60モルである。
より具体的には、モノオレイン酸POE(15)グリセリル、モノオレイン酸POEソルビット(20)、モノイソステアリン酸POE(20)ソルビタン、モノヤシ油脂肪酸POE(20)ソルビタン、モノオレイン酸POE(20)ソルビタン、トリオレイン酸POE(20)ソルビタン、テトラオレイン酸POEソルビット(4)、テトラオレイン酸POE(6)ソルビット、テトラオレイン酸POE(30)ソルビット、テトラオレイン酸POE(40)ソルビット、テトラオレイン酸POE(60)ソルビット、テトライソステアリン酸POE(30)ソルビット、PPG-33ソルビトール、POE(40)ひまし油、POE(50)ひまし油、POE(40)硬化ひまし油、POE(60)硬化ひまし油、POE(100)硬化ひまし油、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(25EO)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(40EO)、ジオレイン酸ポリエチレングリコール(12)、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(20)、POE(20)セチルエーテル、POE(30)セチルエーテル、POE(40)セチルエーテル、POE(20)オレイルエーテル、POE(20)イソデシルエーテル、POE(60)イソヘキサデシルエーテル、POE(20)イソトリデシルエーテル、POE(40)イソトリデシルエーテル、POE(60)イソトリデシルエーテル、POE(80)イソトリデシルエーテル、POE(45)トリデシルエーテル、POE(60)トリデシルエーテル、POE(20)ステアリルエーテル、POE(30)ステアリルエーテル、POE(10)ベヘニルエーテル、POE(20)ベヘニルエーテル、POE(30)ベヘニルエーテル、POE(25)オクチルドデシルエーテル、POE(20)POP(4)セチルエーテル、POE(7.5)ノニルフェニルエーテル、POE(15)ノニルフェニルエーテル、POE(15)ステアリルアミン、POE(15)ステアリン酸アミドなどが挙げられる。ここで、「POE」はポリオキシエチレンを示し、「POP」はポリオキシプロピレンを示し、それらの後の()内の数値は平均付加モル数を示す。また、EOはエチレンオキシドを示し、その前の数値はEOの付加モル数を示す。
【0009】
(A)成分は1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
(A)成分の配合量は、香料組成物の総質量に対し、1~80質量%であり、10~60質量%が好ましく、30~50質量%がより好ましい。(A)成分の配合量が1質量%以上であると、香料組成物と繊維処理用スプレー剤組成物の均一な混合が達成でき、(A)成分の配合量が80質量%以下であると、香料組成物と繊維処理用スプレー剤組成物の混合時に外観の変化が認識し易く、ミックスの認知が容易となる。
【0010】
[(B)成分]
香料組成物に配合される(B)成分は、香料成分であり、処理した繊維製品に香りを付与するものである。
(B)成分しては、繊維製品用処理剤組成物において一般的に用いられているものを特に制限なく用いることができ、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、衣類用柔軟剤や衣類用の洗剤等に一般的に使用されるエッセンシャルオイル、アブソリュート、並びに、炭化水素類、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、エーテル類、アセタール類、ケタール類及びニトリル類等の合成香水成分等が挙げられる。
香料組成物に配合される香料成分の具体例は、特開2010-520928号公報に記載されており、例えば、Agrumex、Aldron、Ambrettolide、Ambroxan、ケイ皮酸ベンジル、サリチル酸ベンジル、Boisambrene、セドロール、酢酸セドリル、Celestolide/Crysolide、Cetalox、シトロネリルエトキサレート、Fixal、Fixolide、Galaxolide、Guaiacwood Acetate、サリチル酸シス-3-ヘキセニル、ヘキシルケイ皮アルデヒド、サリチル酸ヘキシル、IsoE Super、安息香酸リナリル、ケイ皮酸リナリル、フェニル酢酸リナリル、Javanol、メチルセドリルケトン、Moskene、Musk、Musk Ketone、Musk Tibetine、MuskXylol、Myraldyl Acetate、酢酸ネロリジル、Novalide、Okoumal、カプリル酸パラクレシル、フェニル酢酸パラクレシル、Phantolid、ケイ皮酸フェニルエチル、サリチル酸フェニルエチル、Rose Crystals、Rosone、Sandela、テトラデカニトリル、Thibetolide、Traseolide、Trimofix O、2-メチルピラジン、アセトアルデヒドフェニルエチルプロピルアセタール、アセトフェノン、アルコールC6(以下において、表記法Cnは、n個の炭素原子および1つのヒドロキシル官能を有するすべての物質を含む)、アルコールC8、アルデヒドC6(以下において、表記法Cnは、n個の炭素原子および1つのアルデヒド官能を有するすべての異性体を包含する)、アルデヒドC7、アルデヒドC8、アルデヒドC9、ノネニルアルデヒド(nonenylic aldehyde)、グリコール酸アリルアミル、カプロン酸アリル、酪酸アミル、アルデヒドアニシック(anisique)、ベンズアルデヒド、酢酸ベンジル、ベンジルアセトン、ベンジルアルコール、酪酸ベンジル、ギ酸ベンジル、イソ吉草酸ベンジル、ベンジルメチルエーテル、プロピオン酸ベンジル、Bergamyl Acetate、酢酸ブチル、樟脳、3-メチル-5-プロピル-2-シクロヘキセノン、ケイ皮アルデヒド、シス-3-ヘキセノール、酢酸シス-3-ヘキセニル、ギ酸シス-3-ヘキセニル、イソ酪酸シス-3-ヘキセニル、プロピオン酸シス-3-ヘキセニル、チグリン酸シス-3-ヘキセニル、シトロネラール、シトロネロール、シトロネリルニトリル、2-ヒドロキシ-3-メチル-2-シクロペンテン-1-オン、クミンアルデヒド、シクラールC、酢酸(シクロヘキシルオキシ)-2-プロペニルエステル、ダマセノン、アルファ-ダマ__スコン、ベータ-ダマスコン、ギ酸デカヒドロベータ-ナフチル、マロン酸ジエチル、ジヒドロジャスモン、ジヒドロリナロール、ジヒドロミルセノール、ジヒドロテルピネオール、アントラニル酸ジメチル、ジメチルベンジルカルビノール、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、ジメチルオクテノン、ジメトール(Dimetol)、ジミルセトール、エストラゴール、酢酸エチル、アセト酢酸エチル、安息香酸エチル、ヘプタン酸エチル、エチルリナロール、サリチル酸エチル、酪酸エチル2-メチル、オイカリプトール、オイゲノール、酢酸フェンキル、フェンキルアルコール、4-フェニル-2,4,6-トリメチル1,3-ジオキサン、2-オクチン酸メチル、4-イソプロピルシクロヘキサノール、2-sec-ブチルシクロヘキサノン、酢酸スチルアリル、ゲラニルニトリル、酢酸ヘキシル、アルファ-イオノン、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、イソ-シクロシトラール、ジヒドロイソジャスモン、イソ-メントン、イソ-ペンチレート、イソ-プレゴール、シスジャスモン、左旋性カルボン、フェニルアセトアルデヒドグリセリルアセタール、カルビン(carbinic)酸3-ヘキセニルメチルエーテル、1-メチル-シクロヘキサ-1,3-ジエン、リナロール、リナロールオキシド、ペンタン酸2-エチルエチルエステル、2,6-ジメチル-5-ヘプテナール、メントール、メントン、メチルアセトフェノン、メチルアミルケトン、安息香酸メチル、アルファ-メチルケイ皮アルデヒド、メチルヘプテノン、メチルヘキシルケトン、メチルパラクレゾール、酢酸メチルフェニル、サリチル酸メチル、ネラール、ネロール、4-tert-ペンチル-シクロヘキサノン、パラ-クレゾール、酢酸パラ-クレシル、パラ-t-ブチルシクロヘキサノン、パラ-トルイルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、酢酸フェニルエチル、フェニルエチルアルコール、酪酸フェニルエチル、ギ酸フェニルエチル、イソ酪酸フェニルエチル、プロピオン酸フェニルエチル、酢酸フェニルプロピル、フェニルプロピルアルデヒド、テトラヒドロ-2,4-ジメチル-4-ペンチル-フラン、4-メチル-2-(2-メチル-1-プロペニル)テトラヒドロピラン、5-メチル-3-ヘプタノンオキシム、プロピオン酸スチルアリル、スチレン、4-メチルフェニルアセトアルデヒド、テルピネオール、テルピノレン、テトラヒドロ-リナロール、テトラヒドロ-ミルセノール、トランス-2-ヘキセナール、酢酸ベルジルやViridine等が挙げられる。
【0011】
(B)成分は1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
(B)成分の配合量は、香料組成物の総質量に対し、3~40質量%であり、10~35質量%が好ましく、20~35質量%がより好ましい。(B)成分の配合量が3質量%以上であると、香りの強度を調整しようとした場合に充分な香り付けが可能となる。(B)成分の配合量が40質量%以下であると、香料組成物と繊維処理用スプレー剤組成物の均一な混合が達成できる。
【0012】
[(C)成分]
香料組成物は、(A)成分及び(B)成分に加え、更に(C)成分として希釈剤を含有し得る。(C)成分は、香料組成物の希釈や、香料組成物と繊維処理用スプレー剤組成物との混合時のミックスの認知のし易さ向上のために配合され得る。
(C)成分としては、特に限定されないが、例えば、水への溶解度が1g/100g以下である希釈剤である。ここで、本明細書において、「水への溶解度が1g/100g以下」とは、対象物質と水を1g:100gの比率で混合した際に、混合直後に分離すること、または、混合後の液体において波長660nmにおける光透過率が95%未満であることを意味する。
(C)成分の具体例としては、パルミチン酸やステアリン酸等の脂肪酸、ステアリルアルコール等の炭素数10以上の脂肪族アルコール、ペンタエリスリトール脂肪酸エステルやトリグリセリド等の多価アルコールと脂肪酸のエステル化物(アルコール脂肪酸エステル)等が挙げられ、好ましくはアルコール脂肪酸エステルである。アルコール脂肪酸エステルとしては、具体的には、ミリスチン酸イソプロピル、2-エチルヘキサン酸セチル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル等が挙げられる。
【0013】
(C)成分は1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
(C)成分の配合量は、特に限定されないが、香料組成物の総質量に対し、1~80質量%が好ましく、10~60質量%がより好ましく、20~40質量%が更に好ましい。(C)成分の配合量が1質量%以上であると、香料組成物と繊維処理用スプレー剤組成物の混合時に外観の変化がより認識し易くなり、ミックスの認知がより容易となる。(C)成分の配合量が80質量%以下であると、香料組成物と繊維処理用スプレー剤組成物の混合時に分離を生じることなく混合できる。
(C)成分として、アルコール脂肪酸エステルを香料組成物中に10~30質量%含むことが、香料組成物の香りや色調、低温流動性への影響が小さいという観点で好ましい。
【0014】
II.繊維処理用スプレー剤組成物
[(D)成分]
繊維処理用スプレー剤組成物に配合される(D)成分は、水溶性溶剤であり、組成物にスプレー剤としての良好な噴霧性状を付与するために配合され得る。
(D)成分は、繊維製品用処理剤組成物に一般的に使用されている水溶性溶剤を使用することができる。具体的には、エタノール、イソプロパノール等の炭素数2~3の1級アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の炭素数2~6のグリコール類、及び、グリセリン、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、フェノキシエタノール等が挙げられる。(D)成分としては、好ましくは炭素数2~3の1級アルコールであり、エタノールが特に好ましい。
【0015】
(D)成分は1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
(D)成分の配合量は、繊維処理用スプレー剤組成物の総質量に対し、1~30質量%であり、3~15質量%が好ましい。(D)成分の配合量が1質量%以上であると、香料組成物との混合後も噴霧性状が良好である。(D)成分の配合量が30質量%以下であると、噴霧時のむせやすさを低減し得る。
【0016】
[(E)成分]
繊維処理用スプレー剤組成物に配合される(E)成分は、界面活性剤であり、組成物にスプレー剤としての良好な噴霧性状を付与するために配合され得る。
(E)成分は、繊維製品用処理剤組成物に一般的に使用されている界面活性剤を使用することができ、例えば、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤であり得る。
カチオン界面活性剤としては、3級アミンの4級化物である4級アンモニウム化合物等が挙げられ、4級アンモニウム化合物が好ましい。4級アンモニウム化合物としては、下記一般式(E-1)で表される化合物が好ましい。
【0017】
【化1】
(式中、
Rは、それぞれ独立して、炭素数1~24の直鎖若しくは分岐したアルキル基(該アルキル基は、アルキレン鎖中にカルボニル基(-C(=O)-)、エステル基(-C(=O)O-)、及び/又はエーテル基(-O-)を有するよう置換されていてもよい)、フェニル基で置換された炭素数1~24の直鎖若しくは分岐したアルキル基(該アルキル基は、アルキレン鎖中にカルボニル基(-C(=O)-)、エステル基(-C(=O)O-)、及び/又はエーテル基(-O-)を有するよう置換されていてもよい)、又はアルキレン鎖中にフェニレン基を有するよう置換された炭素数1~24の直鎖若しくは分岐したアルキル基(該アルキル基は、アルキレン鎖中に更にカルボニル基(-C(=O)-)、エステル基(-C(=O)O-)、及び/又はエーテル基(-O-)を有するよう置換されていてもよい)を表し、又は
3つのRが、各々が結合している窒素原子と一緒になってピリジン環を形成していてもよく、
X
-は陰イオンを表す。)
一般式(E-1)において、Rは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
一般式(E-1)において、Rの「炭素数1~24の直鎖若しくは分岐したアルキル基」の炭素数は、好ましくは1~18、より好ましくは4~10である。
一般式(E-1)において、Rの「フェニル基で置換された炭素数1~24の直鎖若しくは分岐したアルキル基」の炭素数(ここでの炭素数にはフェニル基の部分は含まない)は、好ましくは1~19、より好ましくは12~19である。
一般式(E-1)において、Rの「アルキレン鎖中にフェニレン基を有するよう置換された炭素数1~24の直鎖若しくは分岐したアルキル基」の炭素数(ここでの炭素数にはフェニレン基の部分は含まない)は、好ましくは2~19、より好ましくは12~19である。
一般式(E-1)において、好ましくは、少なくとも1つのRは「炭素数1~3の直鎖又は分岐したアルキル基」である。「炭素数1~3の直鎖又は分岐したアルキル基」の数は1~3であることが好ましい。「炭素数1~3の直鎖又は分岐したアルキル基」が複数存在する場合、当該アルキル基は同一であってもよく、異なっていてもよい。
一般式(E-1)において、X
-の「陰イオン」としては、Cl
-、Br
-、CH
3SO
4
-やC
2H
5SO
4
-が挙げられ、Cl
-が好ましい。
【0018】
ノニオン界面活性剤は、例えばアルキレンオキシド付加型ノニオン界面活性剤であり、アルキレンオキシド付加型ノニオン界面活性としては、例えば、多価アルコール、高級アルコール、高級アミン又は高級脂肪酸から誘導されるものを用いることができる。具体的には、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンひまし油、ポリオキシアルキレン硬化ひまし油、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、ポリオキシアルキレン脂肪酸アミドなどが挙げられる。ここで、「オキシアルキレン」は、アルキレンオキシド付加物であることを示す。
(E)成分としてのノニオン界面活性剤については、本明細書において(A)成分として記載のノニオン界面活性剤について記載の事項を援用できる。
【0019】
両性界面活性剤としては、下記一般式(2)または(3)で表される化合物が好適なものとして挙げられる。
【化2】
(式中、R
3は、炭素数7以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を示し、R
4は、炭素数1以上22以下のアルキル基、炭素数3以上22以下のアルケニル基、炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキル基、又はベンジル基を示し、R
5は、炭素数1以上3以下のアルキル基、炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキル基、又はベンジル基を示し、R
6は、炭素数1以上5以下のアルキレン基を示す。Yは、-CONR
7-、-NR
7CO-、-COO-、又は-OCO-である。ここで、R
7は水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を示す。)
式(2)又は(3)中、R
3は、好ましくは炭素数7以上22以下の直鎖のアルキル基であり、より好ましくは炭素数9以上、更に好ましくは11以上であり、そして、より好ましくは炭素数18以下、更に好ましくは16以下の直鎖のアルキル基である。R
4及びR
5は、好ましくは炭素数1以上3以下のアルキル基、より好ましくはメチル基である。
また、式(3)中、R
6は、好ましくは炭素数1以上4以下のアルキレン基、より好ましくはエチレン基又はプロピレン基であり、Yは、好ましくは-CONR
7-である。
式(2)で表されるより好ましい化合物は、R
3が炭素数12以上16以下の直鎖のアルキル基であって、R
4及びR
5がそれぞれ独立してメチル基又はヒドロキシエチル基、好ましくはR
4及びR
5の両方がメチル基である化合物、並びにR
3及びR
4が炭素数10以上16以下の直鎖のアルキル基であって、R
5がメチル基又はヒドロキシエチル基、好ましくはR
5がメチル基である化合物である。
式(3)で表されるより好ましい化合物は、R
3が炭素数9以上16以下の直鎖のアルキル基、好ましくは炭素数10以上14以下の直鎖アルキル基であって、R
4及びR
5がそれぞれメチル基、R
6がプロピレン基、Yが-CONR
7-、R
7が水素原子である化合物であり、更に好ましくはラウロイルアミノプロピルアミン-N,N-ジメチル-N-オキシドである。
【0020】
(E)成分は1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
(E)成分の配合量は、特に限定されないが、繊維処理用スプレー剤組成物の総質量に対し、0.05~2質量%が好ましく、0.1~1質量%がより好ましい。(E)成分の配合量が0.05質量%以上であると、香料組成物との混合後も噴霧性状がより良好である。これは、香料組成物との混合時に油滴の粒径が大きくなり噴霧性状に関わる剪断力が不均一になった結果、噴霧性状が悪化する、という噴霧性状への影響を避けられるためである。(E)成分の配合量が2質量%以下であると、香料組成物と繊維処理用スプレー剤組成物の混合時に外観の変化がより認識し易くなり、ミックスの認知がより容易となる。
【0021】
[他の成分]
<水>
繊維処理用スプレー剤組成物は、好ましくは水を含む水性組成物である。水としては、水道水、精製水、純水、蒸留水、イオン交換水など、いずれも用いることができる。なかでもイオン交換水が好適である。水の配合量は特に限定されず、所望の成分組成を達成するために適宜配合することができる。水の含量は、繊維処理用スプレー剤組成物の総質量に対して、50~98質量%、好ましくは60~97質量%、より好ましくは70~96質量%である。
【0022】
[香料組成物を充填するための容器]
香料組成物の容器は、特に限定されないが、材質は、プラスチック、ガラス、陶器、金属等が挙げられる。容器の容量は、5~100mLが好ましく、5~50mLがより好ましい。
香料組成物の容器は、容器から直接液体着香剤組成物を滴下するもの、スポイト付きのキャップを備えた容器、ポンプディスペンサーを備えた容器等が使用でき、例えば、特開2018-167840に記載のスポイト付きのキャップを備えた容器、特開2005-132466に記載のポンプディスペンサーを備えた容器等が挙げられる。
【0023】
[繊維処理用スプレー剤組成物を充填するための容器]
繊維処理用スプレー剤組成物の容器は特に制限されるものではなく、使用形態などによって適宜選定することができるが、繊維製品に適用する際の使用性を考慮すれば、スプレータイプの容器が好適であり、スプレー容器としては、ディスペンサータイプのポンプスプレー容器、トリガースプレー容器(直圧あるいは蓄圧型)などを用いることができる。容器の容量は、1~500mLが好ましく、5~300mLがより好ましい。
【0024】
[製造方法]
本発明において、香料組成物の製造方法は特に限定されず、各成分を混合することにより製造することができる。また、繊維処理用スプレー剤組成物も同様に、各成分を混合することにより製造することができる。
【0025】
[使用方法]
<香料組成物の使用方法>
香料組成物は、高濃度の香料濃縮物であるため、使用量を変更することで容易に香りの強度を調整可能であり、また複数の香りの香料組成物を組み合せることで、好みの香りを家庭で作り上げる楽しみが得られるものである。
【0026】
<繊維処理用スプレー剤組成物の使用方法>
繊維処理用スプレー剤組成物の使用方法に特に制限はなく、一般の衣類製品用スプレー剤と同様の方法で使用することができる。使用方法の一例としては、以下のような工程手順が挙げられる。
工程例:繊維処理用スプレー剤組成物の容器で直接、あるいは別容器の中で事前に、香料組成物とスプレー剤組成物を混合する。
香料組成物/繊維処理用スプレー剤組成物の混合比は、特に限定されないが、0.0001~0.04が好ましく、0.0005~0.3がより好ましく、0.0008~0.15が更に好ましい。
【0027】
[繊維製品]
本発明において、処理され得る繊維製品は、特に制限されるものではなく、例えば、衣類、カーテン、ソファー、カーペット、タオル、ハンカチ、シーツ、マクラカバー等が挙げられる。また、対象とする繊維製品の素材も、特に限定されないが、例えば、綿、絹、麻、ウール等の天然繊維でもよいし、ポリエステル、ナイロン、アクリル等の化学繊維でもよい。
【実施例0028】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。尚、実施例において成分配合量はすべて質量%(指定のある場合を除き、純分換算)を示す。
【0029】
I.香料組成物
[(A)成分]
下記のA-1~A-5を使用した。
A-1:テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(30EO)(NIKKOL GO-430NV、日光ケミカルズ社製)
A-2:テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(4EO)(NIKKOL GO-4V、日光ケミカルズ社製)
A-3:モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(20EO)(NIKKOL TO-10V、日光ケミカルズ社製)
A-4:テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(60EO)(NIKKOL GO-460V、日光ケミカルズ社製)
A-5:ポリオキシエチレン硬化ひまし油(40EO)(ブラウノンRCW-40、青木油脂社製)
【0030】
[(B)成分]
下記のB-1を使用した。
B-1:下記表1に示される組成で香料成分を含む組成物
【表1】
【0031】
[(C)成分]
下記のC-1~C-3を使用した。
C-1:トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル(NIKKOL トリエスターF-810、日光ケミカルズ社製)
C-2:流動パラフィン(流動パラフィンNo.70-S、三光化学工業)
C-3:ミリスチン酸イソプロピル(試薬)
【0032】
II.繊維処理用スプレー剤組成物
[(D)成分]
下記のD-1を使用した。
D-1:エチルアルコール(99.5%エタノール、和光純薬)
【0033】
[(E)成分]
下記のE-1~E-5を使用した。
E-1:塩化ドデシルトリメチルアンモニウム(リポカード12-37W、ライオン・スペシャリティケミカルズ)
E-2:塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(リポカード210―80E、ライオン・スペシャリティケミカルズ社製)
E-3:ジデシルジメチルアンモニウムメトサルフェート(リポカード210-80MSPG、ライオン・スペシャリティカミカルズ)
E-4:ポリオキシエチレン硬化ひまし油(40EO)(ブラウノンRCW-40、青木油脂)
E-5:ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド(ソフタゾリン(登録商標)LAO-C、川研ファインケミカル)
【0034】
[香料組成物の調製方法]
(A)成分、(B)成分及び(C)成分を混合して調整した。
【0035】
[繊維処理用スプレー剤組成物の調製方法]
水に、(D)成分と(E)成分を混合して調製した。
【0036】
[評価方法]
<混合したことの認知可否>
上記のとおり調製した繊維処理用スプレー剤組成物に香料組成物を、下記表2及び3に記載の配合量のとおり添加しよく混合した。混合後の外観を下記評価基準に従って評価した。結果を下記表2及び3において「白濁」の欄で示す。
(評価基準)
◎ :混合後白濁(波長660nmの光透過率が80%未満)
〇 :混合後白濁もやや透明(波長660nmの光透過率が80以上95%未満)
× :混合後透明(波長660nmの光透過率が95%以上)
××:混合後香料組成物が分離し混合不可
【0037】
<香り強度>
上記のとおり調製した繊維処理用スプレー剤組成物200gに対し、上記のとおり調製した香料組成物を2g添加し、よく混合した。混合後、組成物をスプレー剤容器(ソフランアロマリッチ香りのミスト、ライオン(株)製)に移し替え、綿メリヤス(15cm×15cm)に組成物を布重量に対して5%o.w.fとなるよう噴霧し乾燥1日後の香りの残香性を下記のとおり点数化し、評価者5名の平均値から下記評価基準に従って評価した。結果を下記表2及び3において「香り強度」の欄で示す。
(点数表)
5点:強烈なにおい
4点:強いにおい
3点:楽に感知できるにおい
2点:何のにおいか判る弱いにおい
1点:やっと感知できるにおい
0点:無臭
(評価基準)
◎:3点以上
〇:2点以上3点未満
×:2点未満
【0038】
<噴霧性状>
上記のとおり調製した繊維処理用スプレー剤組成物200gに対し、上記のとおり調製した香料組成物を2g添加し、よく混合した。混合後、組成物をスプレー剤容器(ソフランアロマリッチ香りのミスト、ライオン(株)製)に移し替え、試験布であるカラーブロード(青、20cm×20cm)に対して20cm離れたところから、組成物を上記トリガースプレー容器を用いて上記試験布の中心部に1回全引き噴霧した。試験布への噴霧の均一性を下記評価基準に従い評価した。結果を下記表2及び3において「噴霧の均一性」の欄で示す。
(評価基準)
◎:狙った箇所に均一にかけられる(噴霧パターンが80%以上)
〇:狙った箇所にやや均一にかけられる(噴霧パターンが50%以上80%未満)
×:狙った箇所に均一にかけられない(均一にかけられる噴霧パターンが50%未満)
【0039】
【0040】