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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024055755
(43)【公開日】2024-04-18
(54)【発明の名称】移植機
(51)【国際特許分類】
   A01C 11/02 20060101AFI20240411BHJP
【FI】
A01C11/02 301D
A01C11/02 301A
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023111459
(22)【出願日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】63/414,024
(32)【優先日】2022-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/213,794
(32)【優先日】2023-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ウェブサイトにおける公開 掲載アドレス(ネバーシンク ツールズのホームページ) https://www.neversinktools.com/products/subversive-paperpot-transplanter
(71)【出願人】
【識別番号】523257657
【氏名又は名称】ネバーシンク ツールズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】カーソン マクニール
(72)【発明者】
【氏名】コナー クリックモア
【テーマコード(参考)】
2B060
【Fターム(参考)】
2B060AA02
2B060AD03
2B060BA01
2B060CA01
2B060CB02
2B060CC02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】一般に移植機に関し、より詳細には、チェーン状に連なったペーパーポットの苗を圃場に植え付けるための移植機に関する。
【解決手段】移植機10は、トレイ3を支持するように構成されたフレーム構造体30、操作ハンドル構造体20、およびシュート46を含むベース構造体40を含む。フレーム構造体は、土壌に溝を形成する作溝器38を含むことができ、移植機は、シュートの端部を超えた位置で溝を閉じるように構成された溝埋め構造体60を含むこともできる。操作ハンドル構造体は、操作ハンドルの1つ以上の属性を選択的に再構成できるようにすることができる。ベース構造体は、1つ以上の射出モールド部品から作製することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移植機であって、
一組のガイドホイールを含むガイドホイール構造体と、
トレイを支持するように構成された一組のフレームを含むフレーム構造体と、
前記ガイドホイール構造体および前記フレーム構造体に連結され、前記移植機を操作するためのグリップを含む操作ハンドル構造体と、
前記フレーム構造体に連結され、シュートを含み、少なくとも1つの射出形成部品から作製されたベース構造体と、
を含む移植機。
【請求項2】
前記ベース構造体が、
漏斗状の形状を備える後方部分と、
前記シュートを構成する前方部分と、
を含む、
請求項1に記載の移植機。
【請求項3】
前記フレーム構造体が、土壌に溝を形成するように構成された作溝器をさらに含み、
前記移植機が、前記溝を埋めるように構成された溝埋め構造体をさらに含み、
前記溝埋め構造体が前記シュートの端部を超えた位置で前記ベース構造体に取り付けられている、
請求項1に記載の移植機。
【請求項4】
前記溝埋め構造体は、前記シュートと対向する側に一対の角度の付いた溝埋めプラウを含む、
請求項3に記載の移植機。
【請求項5】
前記溝埋め構造体は、前記シュートと対向する側に配置された一対の角度が付けられた溝埋めホイールを含む、
請求項3に記載の移植機。
【請求項6】
前記操作ハンドル構造体が、
前記フレーム構造体に取り付けられた固定延長部と、
前記固定延長部に取り付けられるように構成された調節可能延長部と、
をさらに含み、
前記グリップが前記調節可能延長部に取り付けられ、前記固定延長部と前記調節可能延長部との間の角度、または前記固定延長部の端部から延びる前記調節可能延長部の長さ、の少なくとも一方が選択的に調節可能である、
請求項1に記載の移植機。
【請求項7】
前記操作ハンドル構造体が、前記固定延長部と前記調節可能延長部との間の複数の選択可能な角度のうちの1つで、前記調節可能延長部の固定延長部への取り付けを可能にするためのコネクタピースをさらに含む、
請求項6に記載の移植機。
【請求項8】
前記複数の選択可能な角度のうちの少なくとも1つが、前記調節可能延長部と前記グリップにより、前記移植機を水平面上で、直立姿勢で支持することを可能にする、
請求項7に記載の移植機。
【請求項9】
前記一組のガイドホイールは、その間に複数の異なる間隔のうちの1つを有するように選択的に設置されるように構成された2つのガイドホイールを含む、
請求項1に記載の移植機。
【請求項10】
移植機であって、
一組のガイドホイールを含むガイドホイール構造体と、
フレーム構造体と、
トレイを支持するように構成された一組のフレームと、
土壌に溝を形成するように構成された作溝器と、
ガイドホイール構造体および前記フレーム構造体に連結され、
前記フレーム構造体および前記ガイドホイール構造体に取り付けられた固定延長部と、
前記固定延長部に取り付けられるように構成された調節可能延長部と、
を含む操作ハンドル構造体と、を含み、
前記固定延長部と調節可能延長部との間の角度が選択的に調節可能であり、
前記調節可能延長部の端部に取り付けられ、前記移植機を操作するためのグリップと、
漏斗状の形状の後方部分と、前記漏斗状の形状の後方部分から延びるシュートとを含むベース構造体と、
前記シュートの端部を超えた位置で前記ベース構造体に取り付けられ、前記溝を埋めるように構成された溝埋め構造体と、
を含む移植機。
【請求項11】
前記固定延長部の端部から延びる前記調節可能延長部の長さは、選択的に調節可能である、
請求項10に記載の移植機。
【請求項12】
前記ベース構造体が、少なくとも1つの射出成形部品から作製されている、
請求項10に記載の移植機。
【請求項13】
前記溝埋め構造体は、前記シュートに対向する側に配置された一対の角度のついた溝埋めプラウを含む、
請求項10に記載の移植機。
【請求項14】
前記溝埋め構造体は、前記シュートと対向する側に配置された一対の角度が付けられた溝埋めホイールを含む、
請求項10に記載の移植機。
【請求項15】
前記操作ハンドル構造体が、前記固定延長部と前記調節可能延長部との間の複数の選択可能な角度のうちの1つで、前記調節可能延長部の固定延長部への取り付けを可能にするためのコネクタピースをさらに含む、
請求項10に記載の移植機。
【請求項16】
前記複数の選択可能な角度のうちの少なくとも1つが、前記調節可能延長部と前記グリップにより、前記移植機を水平面上で、直立姿勢で支持することを可能にする、
請求項15に記載の移植機。
【請求項17】
前記一組のガイドホイールは、その間に複数の異なる間隔のうちの1つを有するように選択的に設置されるように構成された2つのガイドホイールを含む、
請求項10に記載の移植機。
【請求項18】
移植機であって、
一組のガイドホイールを含むガイドホイール構造体と、
フレーム構造体と、
トレイを支持するように構成された一組のフレームと、
土壌に溝を形成するように構成された作溝器と、
前記ガイドホイール構造体および前記フレーム構造体に連結され、
前記フレーム構造体および前記ガイドホイール構造体に取り付けられた固定延長部と、
前記固定延長部に取り付けられた調節可能延長部であって、前記固定延長部と前記調節可能延長部との間の角度が選択的に調節可能である調節延長部と、
を含む操作ハンドル構造体と、
前記調節可能延長部の端部に取り付けられ、前記移植機を操作するためのグリップと、
シュートを含み、少なくとも1つの射出成形部品から作製されたベース構造体と、
前記溝を埋めるように構成され、前記シュートの端部を超えた位置で前記ベース構造体に取り付けられた溝埋め構造体と、
を含む移植機。
【請求項19】
前記溝埋め構造体は、
前記シュートと対向する側に一対の角度の付いた溝埋めプラウと、
前記シュートと対向する側に配置された一対の角度が付けられた溝埋めホイールと、
を含む、
請求項18に記載の移植機。
【請求項20】
前記フレーム構造体に取り付けられた輸送ハンドルをさらに含む、
請求項18に記載の移植機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の参照]
本出願は、2022年10月7日に出願された米国仮出願第63/414,024号の利益を主張するものであり、参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に移植機に関し、より詳細には、チェーン状に連なったペーパーポットの苗を圃場に植え付けるための移植機に関する。
【背景技術】
【0003】
移植機は、苗を圃場に移植するための一般的な農機具である。移植機の一種は、特に、チェーン状に連なったペーパーポットの個々のポットで栽培された苗を植え付けるために構成されている。
【0004】
チェーン状のペーパーポット用の典型的な移植機には、ポットを保持するための領域と、移植機が土壌の畝に沿って移動するときにポットがスライドできるシュートが含まれている。移植機の下側には、移植機が土壌に沿って移動する際に土壌に溝を作る溝器が設けられている。ペーパーポットは、シュートから離れると、溝に落ちるようになっている。移植機には、シュートの先端に土をペーパーポット上に移動させるスイープを設けることも可能である。現在までのところ、このような移植機は金属板で作られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の態様は、現行の移植機の1つ以上の問題に対処する移植機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
移植機の実施形態は、トレイを支持するように構成されたフレーム構造体、操作ハンドル構造体、およびシュートを含むベース構造体を含む。フレーム構造体は、土壌に溝を形成するための作溝器を含むことができ、移植機はまた、シュートの端部を超えた位置で溝を閉じるように構成された溝閉じ構造を含むことができる。操作ハンドル構造体の実施形態は、操作ハンドルの1つ以上の属性を選択的に再構成できるようにすることが可能である。ベース構造体の実施形態は、1つ以上の射出成形部品から作製することができる。
【0007】
本発明の第1の態様は、移植機であって、一組のガイドホイールを含むガイドホイール構造体と、トレイを支持するように構成された一組のフレームを含むフレーム構造体と、ガイドホイール構造体およびフレーム構造体に連結された操作ハンドル構造体であって、操作ハンドル構造体は移植機を操作するためのグリップを含む操作ハンドル構造体と、フレーム構造体に連結されたベース構造体であって、ベース構造体はシュートを含み、ここでベース構造体は少なくとも1つの射出成形部品から作製されるベース構造体と、を備える移植機を提供する。
【0008】
本発明の第2の態様は、移植機であって、一組のガイドホイールを含むガイドホイール構造体と、トレイを支持するように構成された一組のフレームと、土壌に溝を形成するように構成された作溝器と、を含むフレーム構造体と、ガイドホイール構造体およびフレーム構造体に連結された操作ハンドル構造体であって、該操作ハンドル構造体はフレーム構造体およびガイドホイール構造体に取り付けられた固定延長部と、固定延長部に取り付けられるように構成された調節可能延長部と、を含み、ここで、固定延長部と調節可能延長部との間の角度が選択的に調節可能であり、移植機を操作するためのグリップであって、グリップは調節可能延長部の端部に取り付けられているグリップと、漏斗状の形状の後方部分と、漏斗状の形状の後方部分から延びるシュートとを含むベース構造体と、溝を埋めるように構成された溝埋め構造体と、を備え、ここで、溝埋め構造体は、シュートの端部を超えた位置でベース構造体に取り付けられている、移植機を提供する。
【0009】
本発明の第3の態様は、一組のガイドホイールを含むガイドホイール構造体と、トレイを支持するように構成された一組のフレームと土壌に溝を形成するように構成された作溝器とを含むフレーム構造体と、ガイドホイール構造体およびフレーム構造体に連結された操作ハンドル構造体と、を備える移植機であり、操作ハンドル構造体が、フレーム構造体およびガイドホイール構造体に取り付けられた固定延長部と、固定延長部に取り付けられるように構成された調節可能延長部であって、固定延長部と調節可能延長部との間の角度が選択的に調節可能である調節可能延長部と、および移植機を操作するためのグリップと、を含み、グリップが、調節可能延長部の端部に取り付けられており、シュートを含むベース構造体であって、ベース構造体が、少なくとも1つの射出成形部品から作製されているベース構造体であり、溝を埋めるように構成された溝埋め構造体であって、溝埋め構造体は、シュートの端部を超えた位置でベース構造体に取り付けられている。
【0010】
ベース構造体の実施形態は、2つ以上の射出成形部品を含むことができる例えば、第1の射出成形部品は、ベース構造体の後方部分を形成し、漏斗状の形状を有することができ、第2の射出成形部品は、ベース構造体の前方部分を形成し、シュートを含むことができる。ベース構造体の実施形態は、移植機の他の構成要素および/またはそれに使用される構成要素の位置合わせを補助するための1つまたは複数の特徴を含むことができる。例えば、ベース構造体の後端部は、移植物を有するトレイを所定の位置に固定および/または配置するのを補助するように構成することができる。ベース構造体の前端は、溝埋め構造体の構成要素を固定し、適切に配列させる1つ以上の構造を含むことができる。
【0011】
ガイドホイール構造体の実施形態は、一対のガイドホイールを含むことができる。溝埋め構造体の実施形態は、一対の角度付き溝埋めプラウおよび/または一対の角度付き溝埋めホイールを含むことができる。ガイドホイール構造体および溝閉鎖構造のそれぞれの実施形態は、ガイドホイール、溝埋めプラウ、および/または溝埋めホイールなどのそれぞれの構成要素間の間隔を選択的に調節することを可能にすることができる。この間隔は、異なるサイズの移植物および/または隣接する畝間の間隔が異なる移植物を植えるための移植機の使用に対応するように、狭くしたり広くしたりすることができる。
【0012】
操作ハンドル構造体の実施形態は、その間に調節可能な長さおよび/または角度を有する2つの延長部を含むことができる。実施形態は、少なくとも2つの異なる角度及び/又は複数の長さを有する2つの延長部の選択的な取り付けを可能にするように構成されたコネクタピースを含むことができる。実施形態では、選択可能な角度の少なくとも1つは、グリップと延長部が移植機を水平面上において直立姿勢で支持できるように構成されている。
【0013】
本発明のさらなる態様は、移植機を用いた植物の植え付け方法を提供するものである。
【0014】
本発明の例示的な態様は、本明細書に記載された1つ以上の課題、および/または議論されていない1つ以上の他の課題を解決するように意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本開示のこれらおよび他の特徴は、本発明のさまざまな態様を描いた添付の図面と併せて、本発明のさまざまな態様に関する以下の詳細な説明から、より容易に理解されるであろう。
【0016】
図1】一実施形態に係る例示的な移植機を示す。
図2A】一実施形態に係る例示的な選択可能なハンドルの構造を示す。
図2B】一実施形態に係る例示的な選択可能なハンドルの構造を示す。
図2C】一実施形態に係る図2Bの屈曲したハンドルの構成を用いて収納された例示的な移植機を示す。
図3】一実施形態に係る移植機のガイドホイールの高さを調整するための例示的な構成の詳細を示す。
図4A】一実施形態に係るガイドホイールの選択的な幅の狭いホイールの構成と標準的なホイールの構成を示す。
図4B】一実施形態に係る閉じたホイールのための選択的な狭いホイールの構成と標準的なホイールの構成を示す。
図5】一実施形態に係る移植機の例示的なベースの上面図を示す。
図6A】一実施形態に係る移植機用ベースの例示的な後方部分の外観を示す。
図6B】一実施形態に係る移植機用ベースの例示的な後方部分の外観を示す。
図6C】一実施形態に係る移植機用ベースの例示的な後方部分の外観を示す。
図6D】一実施形態に係る移植機用ベースの例示的な後方部分の外観を示す。
図6E】一実施形態に係る移植機用ベースの例示的な後方部分の外観を示す。
図6F】一実施形態に係る移植機用ベースの例示的な後方部分の外観を示す。
図6G】一実施形態に係る移植機用ベースの例示的な後方部分の外観を示す。
図6H】一実施形態に係る移植機用ベースの例示的な後方部分の外観を示す。
図6I】一実施形態に係る移植機用ベースの例示的な後方部分の外観を示す。
図6J】一実施形態に係る移植機用ベースの例示的な後方部分の外観を示す。
図7A】一実施形態に係る移植機用ベースの例示的な前方部分の外観を示す。
図7B】一実施形態に係る移植機用ベースの例示的な前方部分の外観を示す。
図7C】一実施形態に係る移植機用ベースの例示的な前方部分の外観を示す。
図7D】一実施形態に係る移植機用ベースの例示的な前方部分の外観を示す。
図7E】一実施形態に係る移植機用ベースの例示的な前方部分の外観を示す。
図7F】一実施形態に係る移植機用ベースの例示的な前方部分の外観を示す。
図7G】一実施形態に係る移植機用ベースの例示的な前方部分の外観を示す。
図7H】一実施形態に係る移植機用ベースの例示的な前方部分の外観を示す。
図7I】一実施形態に係る移植機用ベースの例示的な前方部分の外観を示す。
図7J】一実施形態に係る移植機用ベースの例示的な前方部分の外観を示す。
図8A】一実施形態に係る例示的な移植機の使用状態を示す。
図8B】一実施形態に係る例示的な移植機の使用状態を示す。
図8C】一実施形態に係る例示的な移植機の使用状態を示す。
図8D】一実施形態に係る例示的な移植機の使用状態を示す。
【0017】
図面は正確な縮尺でない場合があることに留意されたい。図面は、本発明の典型的な態様のみを描写することを意図しており、したがって、本発明の範囲を限定するものとして考慮されるべきではない。図面において、同様の付号は図面間において同様の要素を表している。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の態様は、従来の移植機における1つ以上の欠点を解決する1つ以上の特徴を有する移植機に向けられている。移植機の実施形態は、トレイを支持するように構成されたフレーム構造体、操作ハンドル構造体、およびシュートを含むベース構造体を含む。フレーム構造体は、土壌に溝を形成するための作溝器を含むことができ、移植機はまた、シュートの端部を超えた位置で溝を埋めるように構成された溝埋め構造体を含むことができる。操作ハンドル構造体の実施形態は、操作ハンドルの1つ以上の属性を選択的に再構成できるようにすることができる。ベース構造体の実施形態は、1つ以上の射出モールド部品から作製することができる。
【0019】
図面を参照すると、図1は、一実施形態に係る例示的な移植機10を示す。図示されるように、移植機10は、操作ハンドル構造体20と、フレーム構造体30と、ベース構造体40と、ガイドホイール構造体50と、溝埋め構造体60とを含む。これらの各構造の実施形態の例示的な特徴は、本明細書に示される様々な図と併せてさらに説明される。
【0020】
操作ハンドル構造体20の一実施形態は、1つ以上の組み替え可能な特徴を含むことができる。例えば、操作ハンドル構造体20は、固定延長部22および調節可能延長部24を含むように示されている。図2Aおよび図2Bに示されるように、調節可能延長部24は、少なくとも2つの選択可能なハンドル構造体のうちの1つを固定延長部22に取り付けることができる。特に、図2Aに示す第1の構成では、固定延長部22は、調節可能延長部24が固定延長部22から実質的に直線状に延びる第1の角度で取り付けることができる。図1および図2Bに示す第2の構成では、固定延長部22は、調節可能延長部24が固定延長部22から90度から180度の範囲の角度で屈曲して延びる第2の角度で取り付けることができる。
【0021】
図示されているように、操作ハンドル構造体20は、コネクタピース28を含むことができ、このコネクタピース28は、2つの構成の各々において調節可能延長部24の選択的な構成を可能にする。特に、図2Aに示される第1の構成を可能にするために、コネクタピース28は、2つの位置合わせされた端部を含むことができ、その各端部は、例えば、オス/メスによる接続を使用して、対応する延長部22、24の端部との接続を可能にするように構成される。例えば、図示されているように、コネクタピース25の各端部は、そこに各延長部22、24の端部を挿入できる大きさの開口部を有することができる。各延長部22、24は、例えば、コネクタピース28と各延長部22、24の両方の側面に位置する対応する開口部に挿入されたピンを用いてコネクタピース28に固定することができる。
【0022】
図2Aに示される第2の構成を可能にするために、コネクタピース28は、角度が付けられた端部をさらに含むことができる。角度が付けられた端部は、任意の解決手段(例えば、溶接)を用いて、2つの整合された端部に対して固定された角度で固定することができる。固定された角度は、延長部22、24の間の所望の角度を提供するように選択することができる。図2Bに示されるように、角度が付けられた端部は、固定延長部22の端部に挿入されるような大きさにすることができ、例えば、角度が付けられた端部と固定延長部22の両方の側面に位置する開口部に挿入されたピンを用いてそれに固定することができる。調節可能延長部24は、コネクタピース28の整合された端部に挿入することができる。図示されているように、整合された端部は、調節可能延長部24が完全にそこから挿入されることを可能にするように構成することができる。さらに、調節可能延長部24は、コネクタピース28とグリップ26との間に、調節可能延長部24をコネクタピース28に(例えば、そこに挿入されたピンを使用して)固定することができる複数の間隔のいずれかを選択することを可能にする、側部表面に沿った複数の開口部を含むことができる。
【0023】
図1および図2Bに示す調節可能延長部24の屈曲する角度の構成は、いくつかの利点を提供することができる。例えば、畝に沿って植え付ける際に、オペレータは、ペーパーポットが地面に入る位置に近くすることができ、それにより、植え付けプロセスをより良く視認することができる。さらに、移植機10の全長が短くなり、移植機10を構造物や他の植栽の近くで使用することができるため、移植機10を植栽列の端まで操作することを防止することができる。
【0024】
全長が短くなることで、収納スペースも小さくすることができる。加えて、図2Cに示すように、移植機10の一実施形態は、調節可能延長部24の角度が選択されており、調節可能延長部24とグリップ26が表面2の上で移植機10を支持するベースを提供し、移植機10を直立した状態で格納することができる。この範囲で、移植機10は各方向で十分にバランスをとることができ、調節可能延長部24とグリップ26が、実質的に水平な表面2の上で移植機10を独立して支持するための適切なスタンドを提供することができる。
【0025】
ハンドル構造体20は、固定延長部22と調節可能延長部24の間の調整可能な角度を可能にするように示されているが、これは例示的な構成にすぎないことが理解される。例えば、ハンドル構造体20の実施形態は、調節可能な属性を含まない、追加の調節可能な属性、または代替の調節可能な属性を含むことができる。この範囲で、ハンドル構造体20の実施形態は、固定延長部22および/または調節可能な長さ(例えば、ピンを挿入するための穴のある伸縮構造)を有する調節可能延長部24を含むことができる。さらに、グリップ26の実施形態は、調節可能延長部24の中央に選択的に配置されることができ、または調節可能延長部24の一方の側または他方の側に移動することができる。
【0026】
固定延長部22と調節可能延長部24との間の調節可能な角度を実現するために、本明細書に例示され説明されるようなコネクタピース28およびピンの使用は、固定延長部22に対して2つ以上の角度で固定可能な調節可能延長部24を有するハンドル構造体20を実装するために使用することができるさまざまな解決手段の例示に過ぎないことが理解される。例えば、コネクタピース28は、各々が延長部22、24の対応する端部に一時的または恒久的に取り付けられることができる2つの端部を含むことができ、それらは、互いに対して選択的に回転させることができ、互いに対して2つ以上の所望の角度で固定することができる(例えば、複数の歯付き構造を用いて、接合部を締め付けることなどによって)。
【0027】
ハンドル構造体20は、フレーム構造体30の長手方向支持構造体32の後端に取り付けられたインターフェースプレート34を用いて(例えば、一対のボルトとナットを用いて)、フレーム構造体30の長手方向支持構造体32の後端に取り付けることができる。さらに、固定延長部22は、ガイドホイール構造体50に連結することができる。一実施形態において、ハンドル構造体20、フレーム構造体30、およびガイドホイール構造体50のさまざまな構成要素は、粉体塗装された鋼を用いて作製される。例えば、さまざまな構成要素は、鋼管または板金から作製することができる。しかし、アルミニウム、ガラス繊維、複合材料などの適切な材料から1つ以上の構成要素を製造することができることが理解される。
【0028】
図3は、一実施形態に係る固定延長部22がガイドホイール58A、58Bの高さより上に延びる高さをユーザが調整することを可能にする移植機の例示的なガイドホイール構造体50およびインターフェースプレート34の構成の詳細図を示す。この場合、ガイドホイール58A、58Bは、ガイドホイール延長部52の端部を通って延びるガイドホイールの車軸56に取り付けられている。インターフェースプレート34の下方に延びるガイドホイール延長部52の長さは、ガイドホイール調節ハンドル54を用いて選択的に調節され、ガイドホイール延長部52をインターフェースプレート34の複数のスロットのうちの1つに選択的にロックすることができる。
【0029】
さらに、ガイドホイール構造体50は、ガイドホイール58A、58Bの間の距離を調整可能とすることができる。例えば、図4Aは、一実施形態に係るガイドホイール58A、58Bの幅の狭いホイール構成50Aおよび標準ホイール構成50Bを示す。図示されているように、この実施形態は、各ガイドホイール58A、58Bを、ガイドホイールの車軸56の長さに沿った2つ以上の位置のうちの1つに配置することを可能にする。幅の狭いホイール構成50Aでは、植え付けは、標準ホイール構成50Bを使用した場合よりも植え付けを密に配置することができる。しかし、標準ホイール構成50Bは、ほとんどの植え付けに適しており、さらなる安定性を提供することができる。
【0030】
幅の狭いおよび標準ホイール構成50A、50Bは、任意の解決手段を用いて実施することができる。例えば、一実施形態では、標準ホイール構成50Bにおいて、ガイドホイールの車軸56は、ガイドホイール58A、58Bの対向する側に開口部を含むことができ、ガイドホイール58A、58Bを所望の位置で保持するために、コッターピン59などをそれぞれに挿入することができる。幅の狭いホイール構成50Aの場合、標準ホイール構成50Bのガイドホイール58A、58Bの内側に使用される開口部は、幅の狭いホイール構成50Aのガイドホイール58A、58Bの外側を保持するために使用することができる。ガイドホイールの車軸56はまた、ガイドホイール58A、58Bの内側をガイドホイール延長部52から間隔をあけて幅の狭いホイール構成50Aの所定の位置に固定するための開口部を含むことができる。代替的に、各ガイドホイール58A、58Bは、ガイドホイール58A、58Bとガイドホイール延長部52との間に最小間隔を提供するためにそこから突出する構造を含むことができる。
【0031】
2つの間隔についての構成が示されているが、例えば、ガイドホイールの車軸56に追加の開口部を含めることによって、実施形態は追加の間隔についての構成を可能にすることができることが理解される。さらに、一方のガイドホイールが他方のガイドホイールよりもガイドホイール延長部52に近い構成は、例えば、より近いガイドホイールの対応する側の既存の作物により近い場所で移植機10を操作できるようにするために利用できることが理解される。
【0032】
図1に戻ると、移植機10は、上部ペーパーポット支持フレーム36Aおよび下部ペーパーポット支持フレーム36Bを含み、これらは、長手方向支持構造体32に(例えば、溶接またはファスナーによって)取り付けられ、ペーパーポットのチェーンを保持する標準トレイ3を支持するように構成されている。使用中、ペーパーポットのトレイ3は、ペーパーポット支持フレーム36A、36B上に載置され、ベース構造体40の後端に接するようにすることができる。ベース構造体40はまた、長手方向支持構造体32に(例えば、留め具を用いて)取り付けられる。一実施形態では、図2Cに示されるように、長手方向支持構造体32は、上部長手方向支持構造体32Aおよび下部長手方向支持構造体32Bを含むことができる。上部および下部長手方向支持構造体32A、32Bは、任意の解決手段、例えば、溶接プレートおよび一対のボルトを用いて互いに取り付けることができる。別の方法として、長手方向支持構造体32A、32Bをベース構造体40に個々に固定することもできる。
【0033】
ベース構造体40は、ペーパーポット支持フレーム36A、36Bに取り付けられたマイクログリーントレイ3の任意の横位置からペーパーポットがベース構造体40に入り、シュート46に沿って移動してから、作溝器38によって形成された溝により地面に入ることができるように形状されている。
【0034】
図1に示すように、移植機10の前端には溝埋め構造体60を含めることができ、これは、シュート46から出た後に、それより前に作溝器38によって押しのけられた土壌をペーパーポットおよび対応する苗とともに溝に押し戻すように構成されている。溝埋め構造体60の一実施形態は、ステンレス鋼を用いて作製することができる。しかし、アルミニウム、ガラス繊維、低密度ポリエチレン(LDPE)、および/またはそのようなものなど、任意の適切な材料を使用できることが理解される。溝埋め構造体60の一実施形態は、角度付きクロージングホイール64およびクロージングプラウ66を含むことができる。図4Bに示されるように、溝埋め構造体60はまた、幅の狭いクロージングホイール構成60Aおよび標準クロージングホイール構成60Bを含むことができる。代替の構成60A、60Bは、任意の解決手段を用いて装着することができる。例えば、各構成60A、60Bは、異なる角度および/または一辺の長さを提供する、異なる角度が付けられたホイールマウント62を使用することができ、その結果、角度付が付けられたホイール64は、互いに近接または離隔して配置される。一実施形態では、角度が付けられたホイールマウント62は、クロージングホイール64の間に所望の間隔を提供するために、エンドユーザーによって調整可能な1つ以上の構造を含むことができる。
【0035】
図1に戻ると、一実施形態では、ベース構造体40は射出成形を用いて作製される。より特定の実施形態では、ベース構造体40は、2つの射出成形部品である、後方部分42および前方部分44で形成される。射出成形部品を使用することにより、錆による消耗を低減することができ、先行技術で使用されているような板金部品で製作された構造体で生じ得る、使用中のベース構造体40の動きや撓みを低減することができる。さらに、射出成形部品を使用することにより、部品点数、ベース構造体40を形成する材料の量を削減することができ、板金を使用して製造されたものよりもベース構造体40を軽量化することができる。その結果、移植機10の全体重量を大幅に低減することができ、一人で持ち運んで使用することが容易になる。
【0036】
本発明者らは、先行技術の移植機でシュートを製作する際に使用される板金では、すべての接続箇所でペーパーポットが引っ掛かることがあることを見出した。ベース構造体40の形状は、曲線と角度の組み合わせで複雑であるため、この用途のために板金を連続させる方法はない。射出成形部品を使用してベース構造体40を作製すると、接続箇所のない滑らかな形状を提供することができ、ペーパーポットが妨げられることなく容易にスライドできるようになる。
【0037】
さらに、本発明者らは、先行技術の移植機に使用される板金部品は、使用中、輸送中、および異なる温度で変形することを見出した。対照的に、射出成形されたベース構造体40は、はるかに剛性が高く、同じ形状を保持している。このことは、特にシュート46にとって有益であり、シュート46の形状が一定に保たれ、植え付け時にシュート46を移動するペーパーポットを圧迫することがない。この範囲において、漏斗状形状の後方部分42およびシュート46を含むベース構造体40の底部と側壁との間の界面は滑らかであり、側壁に接続されており、それにより、ベース構造体40を横切るポットの移動が妨げられることなくさらに容易になる。
【0038】
射出成形されたベース構造体40の実施形態はまた、さらなる利点を提供することができる。例えば、このような利点には、ベース構造体40のための構造的完全性が、板金で達成可能なものよりも小さなスペースで達成され得るので、移植機10のためのより薄い外形を有するようにすることができる。使用中、移植機10は湿った状態にさらされることがある。このような条件下では、板金はすぐに錆びる可能性がある。射出成形されたベース構造体40にはそのような問題はない。さらに、金属の薄板は、日当たりの良い場所で使用または保管すると、大量の熱を吸収する可能性がある。このような熱は、ペーパーポット内の苗を乾燥させ、根が枯れる原因となる。対照的に、射出成形されたベース構造体40は、そのような条件下でもずっと低温を維持することができる。
【0039】
図5は、一実施形態に係る移植機10用の例示的なベース40の平面図を示す。図6A~6Jは、一実施形態に係る移植機10に用いるベースの例示的な後方部分42の平面図、底面図、正面図、背面図、左側面図、右側面図、およびさまざまな斜視図をそれぞれ示す。図7A~7Jは、それぞれ、一実施形態に係る移植機10用のベースの例示的な前方部分44の平面図、底面図、前面図、背面図、左側面図、右側面図、およびさまざまな斜視図を示す。
【0040】
図5~7Jに示されるように、ベース40の後方部分42は、漏斗状の形状を有することができ、この漏斗状の形状は、幅の広い入口端部42A、および幅の狭い出口端部42Bを含む。後方部分42は、それぞれの端部42A、42Bの間に遷移領域を設けることができ、この遷移領域は、幅の広い入口端部42Aから離れるにつれて横方向の幅が小さくなる滑らかな形状を有する。入口端部42Aは、隣接するトレイ3の幅にほぼ相当する幅を有することができる。一実施形態において、入口端部42Aの幅は、トレイ3の幅よりわずかに小さくすることができ、これは、トレイ3を所定位置および所望の向きで保持することを支援することができる。さらに、図6Dに図示されるように、入口端部42Aは、一組の垂直構造体42Cを含むことができ、これらの垂直構造体42Cは、トレイ3に対して略接するように構成することができる。例えば、一組の垂直構造体42Cは、垂直壁を構成することができる。一組の垂直構造体42Cの各々は、そこからのペーパーポットの横断を妨げないように、トレイ3の高さと同じであるか、またはトレイ3の高さよりも低い高さを有することができる。
【0041】
ベース40の後方部分42とベース40の前方部分44は、シュート46の始端部で接することができる。例えば、各部分42、44は、角度のついた端部を有することができ、これらは互いに相補的であり、フレーム構造体30に取り付けられたときに当接するようにすることができる。しかし、これは例示に過ぎないことを理解されたい。ベース40の実施形態は、単一の射出成形部品、またはベース40の任意の所望の位置で連結可能な2つ以上の射出成形部品を用いて作製することができる。一実施形態では、各射出成形部品は、容易に破損しない剛性材料をもたらすポリマーを用いて作製される。
【0042】
図面に示されているように、各部分42、44は、対応する部分にかなりの重量を加えることなく、対応する部分に付加的な支持を提供するために、底部の側に格子状の構造を含むことができる。さらに、ベース40の前方部分44に設けられたクロージングホイールマウント48は、溝埋め構造体60がそこに取り付けられたときに、追加の支持を提供し、および/または溝埋め構造体60の適切な位置合わせを補助する構造を含むことができる。例えば、図4B及び図7Aに示すように、ベース40の前方部分44は、シュート46の端部46Aのそれぞれの側部を越えて延びる構造を含むことができる。各構造体は、突起49を含むことができ、この突起49は、角度が付けら得たホイールマウント62の端部に含まれるスロット62Aを収容する大きさにされる。スロット62Aが突起49の周囲に適切に配置されると、角度が付けられたホイールマウント62の開口部は、例えばウイングボルトなどを用いて、角度が付けられたホイールマウント62をベース40の前方部分44に固定することを可能にするために、クロージングホイールマウント48と位置合わせすることができる。突起49およびスロット62Aは、対応するクロージングプラウ55およびクロージングホイール64を、シュート46および作溝器38によって形成される溝と適切に合わせることができる。この位置合わせにより、シュート46の対向する側に位置するクロージング構造間の間隔を、予め設定された間隔または再設定可能な間隔とすることができる。
【0043】
図8A~8Dは、一実施形態に係る例示的な移植機の使用態様を示す種々の図を示す。図8Aおよび図8Bに示すように、ペーパーポットトレイ3は、ペーパーポット支持フレーム36A、36Bの上に載置することができ、ベース構造体40の後端に当接させることができる。移植機10の重量は、使用者が移植機10を搬送ハンドル39だけで運ぶことができるように、搬送ハンドル39の対向する側(明瞭にするために図8Bには示されていない)で概ねバランスをとることができ、移植機10のベース構造体40は概ね水平方向を維持することができる。使用者は、搬送ハンドル39とグリップ26を使用して、移植機10を所望の場所に置き、使用を開始することができる。
【0044】
ペーパーポットトレイ3は、直列に連結された複数のペーパーポット5Aを含むペーパーポットチェーン5を含む。一般に、ペーパーポット5Aの大部分または全ては、圃場に植えるための植物の移植を含むことができる。各移植物は、同じ種類の植物であってもよいし、複数の異なる植物を含むこともできる。ペーパーポット5Aは、ペーパーポットチェーン5に沿って、任意の所望の量の所定の間隔を有することができ、これは、植えられる植物の種類に基づいて変更することができる。
【0045】
図示さている実施形態において、ランプ3Aは、ペーパーポットトレイ3の前方のペーパーポット5Aの下に置かれ、ペーパーポット5をペーパーポットトレイ3の上に持ち上げ、ペーパーポット5Aがシュート46から出る前にベース40を容易に横断することを可能としている。一般に、使用者はグリップ26を持って移植機10を圃場の畝に沿って引くことができる。図8Cおよび図8Dにより詳細に示されるように、引っ張り運動は、作溝器38により土壌7に溝を形成し、ペーパーポット5のチェーンを、ベース構造体40を横切ってシュート46の端部46Aで溝内に落下させ、角度が付けられたホイール64および溝埋め構造体66に土を溝およびその中に位置するペーパーポット5Aの上に戻すようにさせている。角度が付けられたホイール64と溝埋めプラウ66は、その中にある移植された植物を傷つけることなく土を溝に戻すのに適した大きさ、位置、角度を有することができる。畝を立てるには、ペーパーポットチェーン5の最初のペーパーポット5Aをベース構造体40を通して送り込み、ペーパーポットチェーン5および/またはペーパーポット5Aを土壌に埋め込むことができ、それによって、移植機10が移動するにつれて、ペーパーポットチェーン5の残りのペーパーポット5Aをベース構造体40に沿って引っ張ることができる。
【0046】
本明細書で使用される場合、特に断りのない限り、「組(set)」という用語は1つ以上(すなわち、少なくとも1つ)を意味し、「任意の溶液」という表現は、現在知られているまたは後に開発される任意の溶液を意味する。単数形の「a」、「an」、および「the」は、文脈上明らかにそうでないことが示されない限り、複数形も含む。さらに、用語「comprises」、「includes」、「has」、およびそれぞれの関連形態は、本明細書で使用される場合、記載された特徴の存在を特定するが、1つまたは複数の他の特徴および/またはその群の存在または追加を排除するものではない。
【0047】
本発明の様々な側面に関する前述の説明は、例示および説明の目的で提示されたものである。これは、網羅的であること、または本発明を開示された正確な形態に限定することを意図するものではなく、明らかに、多くの改変および変形が可能である。当業者に明らかなそのような改変および変形は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内に含まれる。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図6H
図6I
図6J
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図7H
図7I
図7J
図8A
図8B
図8C
図8D
【手続補正書】
【提出日】2024-02-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移植機であって、
一組のガイドホイールを有し、前記一組のガイドホイールは予め設定された少なくとも2つの間隔の内いずれか1つを選択して設定するように構成された2つのガイドホイールを含むガイドホイール構造体と、
複数の苗を含むペーパーポットチェーンを有するトレイを支持するように構成された長手方向支持構造体および一組のフレームを含むフレーム構造体と、
前記ガイドホイール構造体および前記長手方向支持構造体の第1の端部に連結され、前記移植機を引くためのグリップを含む操作ハンドル構造体と、
前記長手方向支持構造体に連結され、前記長手方向支持構造体の第2の端部を越えて延在し、後端部と、漏斗状の後方部分と、シュートを含み、少なくとも1つの射出形成部品から作製されたベース構造体と、を有し、
前記ベース構造体は、前記後端部において前記トレイを支持し、利用者が前記苗を1列に植えるために前記移植機を引くときに、前記ペーパーポットチェーンを前記トレイから前記漏斗状の後方部分に沿って前記シュートに誘導し、前記移植機から離れるように構成されている
を含む移植機。
【請求項2】
前記ベース構造体が、少なくとも2つの射出整形部品を含み、
前記射出成形部品は、
漏斗状の形状を備える後方部分と、
前記シュートを構成する前方部分と、
を含む、
請求項1に記載の移植機。
【請求項3】
前記フレーム構造体が、土壌に溝を形成するように構成された作溝器をさらに含み、
前記移植機が、前記溝を埋めるように構成された溝埋め構造体をさらに含み、
前記溝埋め構造体が前記シュートの端部を超えた位置で前記ベース構造体に取り付けられている、
請求項1に記載の移植機。
【請求項4】
前記溝埋め構造体は、前記シュートと対向する側に一対の角度の付いた溝埋めプラウを含む、
請求項3に記載の移植機。
【請求項5】
前記溝埋め構造体は、前記シュートと対向する側に配置された一対の角度が付けられた溝埋めホイールを含む、
請求項3に記載の移植機。
【請求項6】
前記操作ハンドル構造体が、
前記フレーム構造体に取り付けられた固定延長部と、
前記固定延長部に取り付けられるように構成された調節可能延長部と、
をさらに含み、
前記グリップが前記調節可能延長部に取り付けられ、前記固定延長部と前記調節可能延長部との間の角度、または前記固定延長部の端部から延びる前記調節可能延長部の長さ、の少なくとも一方が選択的に調節可能である、
請求項1に記載の移植機。
【請求項7】
前記操作ハンドル構造体が、前記固定延長部と前記調節可能延長部との間の複数の選択可能な角度のうちの1つで、前記調節可能延長部の固定延長部への取り付けを可能にするためのコネクタピースをさらに含む、
請求項6に記載の移植機。
【請求項8】
前記複数の選択可能な角度のうちの少なくとも1つが、前記調節可能延長部と前記グリップにより、前記移植機を水平面上で、直立姿勢で支持することを可能にする、
請求項7に記載の移植機。
【請求項9】
前記ベース構造体が、少なくとも1つの射出成形部品で形成されている
請求項1に記載の移植機。
【請求項10】
移植機であって、
一組のガイドホイールを含むガイドホイール構造体と、
フレーム構造体と、
トレイを支持するように構成された一組のフレームと、
土壌に溝を形成するように構成された作溝器と、
ガイドホイール構造体および前記フレーム構造体に連結され、
前記フレーム構造体および前記ガイドホイール構造体に取り付けられた固定延長部と、
前記固定延長部に取り付けられるように構成された調節可能延長部と、
を含む操作ハンドル構造体と、を含み、
前記固定延長部と調節可能延長部との間の角度が選択的に調節可能であり、
前記調節可能延長部の端部に取り付けられ、前記移植機を操作するためのグリップと、
漏斗状の形状の後方部分と、前記漏斗状の形状の後方部分から延びるシュートとを含むベース構造体と、
前記シュートの端部を超えた位置で前記ベース構造体に取り付けられ、前記溝を埋めるように構成された溝埋め構造体と、
を含む移植機。
【請求項11】
前記固定延長部の端部から延びる前記調節可能延長部の長さは、選択的に調節可能である、
請求項10に記載の移植機。
【請求項12】
前記ベース構造体が、少なくとも1つの射出成形部品から作製されている、
請求項10に記載の移植機。
【請求項13】
前記溝埋め構造体は、前記シュートに対向する側に配置された一対の角度のついた溝埋めプラウを含む、
請求項10に記載の移植機。
【請求項14】
前記溝埋め構造体は、前記シュートと対向する側に配置された一対の角度が付けられた溝埋めホイールを含む、
請求項10に記載の移植機。
【請求項15】
前記操作ハンドル構造体が、前記固定延長部と前記調節可能延長部との間の複数の選択可能な角度のうちの1つで、前記調節可能延長部の固定延長部への取り付けを可能にするためのコネクタピースをさらに含む、
請求項10に記載の移植機。
【請求項16】
前記複数の選択可能な角度のうちの少なくとも1つが、前記調節可能延長部と前記グリップにより、前記移植機を水平面上で、直立姿勢で支持することを可能にする、
請求項15に記載の移植機。
【請求項17】
前記一組のガイドホイールは、その間に複数の異なる間隔のうちの1つを有するように選択的に設置されるように構成された2つのガイドホイールを含む、
請求項10に記載の移植機。
【請求項18】
移植機であって、
一組のガイドホイールを含むガイドホイール構造体と、
フレーム構造体と、
トレイを支持するように構成された一組のフレームと、
土壌に溝を形成するように構成された作溝器と、
前記ガイドホイール構造体および前記フレーム構造体に連結され、
前記フレーム構造体および前記ガイドホイール構造体に取り付けられた固定延長部と、
前記固定延長部に取り付けられた調節可能延長部であって、前記固定延長部と前記調節可能延長部との間の角度が選択的に調節可能である調節延長部と、
を含む操作ハンドル構造体と、
前記調節可能延長部の端部に取り付けられ、前記移植機を操作するためのグリップと、
シュートを含み、少なくとも1つの射出成形部品から作製されたベース構造体と、
前記溝を埋めるように構成され、前記シュートの端部を超えた位置で前記ベース構造体に取り付けられた溝埋め構造体と、
を含む移植機。
【請求項19】
前記溝埋め構造体は、
前記シュートと対向する側に一対の角度の付いた溝埋めプラウと、
前記シュートと対向する側に配置された一対の角度が付けられた溝埋めホイールと、を含む、
請求項18に記載の移植機。
【請求項20】
前記フレーム構造体に取り付けられた輸送ハンドルをさらに含む、
請求項18に記載の移植機。
【請求項21】
前記移植機が、前記利用者によって引かれるときに、前記苗の1列分の溝を埋めるように構成された溝埋め構造体をさらに有し、
前記溝埋め構造体は、前記シュートの端部を越えて配置された一対の角度付きクロージングホイールを含み、前記角度付きクロージングホイールの予め設定された少なくとも2つの間隔を選択可能とされている、
請求項1に記載の移植機。
【外国語明細書】