(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024055791
(43)【公開日】2024-04-18
(54)【発明の名称】センサおよびゲル電解質を備えるセンサ用のデバイス
(51)【国際特許分類】
G01N 27/404 20060101AFI20240411BHJP
G01N 27/416 20060101ALI20240411BHJP
【FI】
G01N27/404 341B
G01N27/416 311K
G01N27/416 321
G01N27/416 331
G01N27/404 341D
G01N27/416 381
G01N27/416 376
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023166106
(22)【出願日】2023-09-27
(31)【優先権主張番号】22200069
(32)【優先日】2022-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】00297/23
(32)【優先日】2023-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CH
(71)【出願人】
【識別番号】599082218
【氏名又は名称】メトラー-トレド ゲーエムベーハー
【住所又は居所原語表記】Im Langacher, 8606 Greifensee, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100172041
【弁理士】
【氏名又は名称】小畑 統照
(72)【発明者】
【氏名】セバスチャン・シュミット
(72)【発明者】
【氏名】ダヴィデ・アラトーリ
(57)【要約】
【課題】任意の所望の配向で組み立てられ得る交換可能な膜および電解質を有するセンサ、ならびにそのようなセンサ用のデバイスを提供すること。
【解決手段】センサ(2)は、強化膜(3)とセンサシャフト(21)との間に電解質を含む。センサシャフト(21)は電極(212)を備える。そのようなセンサ用のデバイス(1)は、事前配設されたゲル電解質(4)を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
強化膜(3)と電極(212)を備えるセンサシャフト(21)との間に電解質を含むセンサ(2)用のデバイス(1)であって、好ましくは、前記センサ(2)は、プロセス媒体(6)内の種を測定するのに適し、前記デバイス(1)が、事前配設されたゲル電解質(4)を含む、デバイス(1)。
【請求項2】
前記ゲル電解質(4)が、所望の電解質特性を有する流体によって前記ゲル電解質(4)の体積全体を通して拡張される非流体コロイドまたはポリマーネットワークであり、前記ゲル電解質(4)が、シアシニングおよび/またはチクソトロピー挙動を好ましくは示す、請求項1に記載のデバイス(1)。
【請求項3】
減菌手順に対して安定であるゲル化剤を選択することによって、好ましくは、ゲル化剤としてポリサッカライド、最も好ましくはアガロースを使用して前記ゲル電解質(4)を作成することによって、または、吸着ベースまたはポリマーベースゲル化剤を使用することによって、減菌手順に対して、好ましくは、蒸気減菌、オートクレーブ、ガンマ線、x線、または電子ビーム減菌に対して安定である、請求項1または2に記載のデバイス(1)。
【請求項4】
前記ゲル電解質(4)が、測定される前記種用の緩衝剤を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
【請求項5】
開口(114)を有する支持キャップ(11)を備え、前記支持キャップ(11)が、使用準備においてセンサシャフト(21)の挿入を可能にし、前記センサ(2)の使用中に前記種によって通過され得る、プロセス媒体(6)と前記センサシャフト(21)との間の障壁を形成する強化膜を保持し、前記ゲル電解質(4)が、前記開口(114)に向く前記強化膜(3)の側で前記支持キャップ(11)内に事前配設され、前記支持キャップ(11)が、好ましくは、
a.センサシャフト(21)に取り付け可能な膜本体(11a)、または、
b.単回使用バッグ(5)に搭載されるのに適し、センサシャフト(21)に取り付け可能である単回使用センサアダプタ(7)
である、請求項1~4のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
【請求項6】
前記強化膜が、一方の側で前記ゲル電解質(4)と接触状態にあり、他の側で、可溶性コーティング(118)、好ましくはポリマーをコーティングされ、前記可溶性コーティング(118)が、流体と接触状態になると、好ましくは、前記プロセス媒体(6)と接触状態になると溶解する、請求項5に記載のデバイス(1)。
【請求項7】
カートリッジ(12)であり、前記ゲル電解質を少なくとも部分的に充填される円柱支持体(121)を備え、前記デバイス(1)および前記円柱支持体の内周が、前記センサシャフト(21)の少なくとも一部が、前記円柱支持体(121)の縦軸に沿って前記円柱支持体(121)を完全に通り抜けるようなものである、請求項1~4のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
【請求項8】
前記円柱支持体(121)の形状および壁厚が、空の支持キャップ(11e)の内側に形成される段差(112)に対応し、それにより、前記円柱支持体(121)の外側が、前記段差(112)の上方で、前記空の支持キャップ(11e)の内側壁に対応し、一方、好ましくは、前記円柱支持体(121)の内側が、段差(113)の下方で、前記空の支持キャップ(11e)の内側壁に対応する、請求項7に記載のデバイス(1)。
【請求項9】
センサ(2)、好ましくは、セベリングハウスまたはクラーク型センサ(2)において、強化膜(3)およびセンサシャフト(21)を備え、前記センサシャフト(21)が電極(212)を備え、前記膜が、測定される種が通過することができるように前記センサシャフト(21)からプロセス媒体(6)を分離し、電解質が、前記膜と前記センサシャフト(21)との間の体積を満たす、センサ(2)であって、前記電解質がゲル電解質(4)であることを特徴とする、センサ(2)。
【請求項10】
請求項5または6に記載の単回使用センサアダプタ(7)を備える単回使用バッグ(5)であって、好ましくは、減菌される、単回使用バッグ(5)。
【請求項11】
プロセス媒体(6)内の種を測定するセンサ(2)用のセットであって、
a.電極(212)を備えるセンサシャフト(21)と、
b.請求項1~8のいずれか一項に記載のデバイス(1)と、
c.強化膜(3)とを備え、前記強化膜(3)が、
i.前記デバイス(1)の一部か、または、
ii.前記セットの一部である、空の支持キャップ(11e)の一部
である、セット。
【請求項12】
a.前記デバイス(1)が、請求項8に記載のカートリッジ(12)であり、
b.セットが、空の支持キャップ(11e)をさらに備え、
i.前記カートリッジ(12)の前記円柱支持体(121)の外側が、段差(112)の上方で、前記空の支持キャップ(11e)の内側壁に対応する、請求項11に記載のセット。
【請求項13】
a.空の単回使用センサアダプタ(7e)の形態の前記空の支持キャップ(11e)が搭載される単回使用バッグ(5)をさらに備える、請求項12に記載のセット。
【請求項14】
a.前記センサシャフト(21)が、前記センサシャフト(21)を囲む媒体のpH値を決定するのに適する電極(212)を備え、
b.前記デバイス(1)が、測定される前記種用の緩衝剤を備える事前配設されたゲル電解質を備える、請求項11~13のいずれか一項に記載のセット。
【請求項15】
請求項1~8のいずれか一項に記載のデバイス(1)を生産する方法であって、ゲル化剤を用いて電解質を調製するステップ、原位置でゼリー化するために前記電解質を前記空の支持キャップ(11e)または円柱支持体(121)に分注するステップ、または、液体電解質を前記空の支持キャップ(11e)または円柱支持体(121)に分注し、それに続いて、前記電解質を原位置でゼリー化するためにゲル化剤を添加するステップを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]センサは、プロセス媒体内の種を測定するために使用され得る。そのようなセンサは、測定される種に依存する電気信号を生成する電極を備える電気化学センサであり得る。電気信号は、電圧または電流であり得る。ターゲット種がガスである場合、電極は、通常、膜によってプロセス媒体から分離され、膜は、測定される種が膜を通って拡散することを可能にする。プロセスおよびバイオプロセス産業で使用するために、プロセス媒体は液体であり、膜は、この使用のために膜を安定にするために強化される。
【0002】
[0002]通常、そのようなセンサは、膜と電極との間に電解質を必要とする。電極は、通常、センサシャフト内に配置される。センサの型に応じて、センサシャフトは、2つ以上の異なる数の電極を備えることができる。センサシャフトは、金属電極をセンサシャフトの外側に備えることができ、または、金属電極からのおよび金属電極へのイオン伝導用の手段をシャフトが提供する場合、金属電極をセンサシャフトの内側に備えることができる。センサシャフトの内側で終わる金属電極は、この目的のために内部電解質によって少なくとも部分的に囲まれ得る。
【0003】
[0003]膜は、センサの使用中に、プロセス媒体と接触状態になるため、通常、センサシャフトより頻繁に置換される必要がある。同様に、膜とセンサシャフトとの間にある電解質は、信頼性のある測定結果を保証するためにセンサシャフトより頻繁に置換される必要がある。したがって、センサは、センサシャフトと異なるデバイスであって、電解質を備えるデバイスをしばしば備える。
【背景技術】
【0004】
[0004]プロセス媒体内の種を測定するセンサの例は、Mettler ToledoのInPro 5000iである:それは内部本体pH電極および膜本体を備える。本明細書の記載において、内部本体pH電極は、センサシャフトの一実施形態である。膜本体は、PTFEをコーティングされたCO2透過性シリコーン膜を備え、動作前に液体電解質を充填される。本明細書の記載において、膜本体は支持キャップである。
【0005】
[0005]このセンサは、プロセスおよびバイオプロセス産業の環境に耐えることができるが、垂直に近い配向で組み立てられ、それ以外では水平に対して少なくとも15°の角度で使用されることを必要とし、電解質は、センサシャフトの先端(tip)から流出することになり、膜とセンサシャフトとの間に空気充填ギャップを残し、それは、低品質測定をもたらす。
【0006】
[0006]例えば米国特許出願公開第20 190 011 393(A1)号または欧州特許第0 740 149(B1)号から、電解質を肉厚化することが知られている。幾つかの文書において、そのような肉厚化された電解質は、「ゲル(gel)」と名付けられるが、水溶液が「ゲル」の例として示される米国特許第3 666 650号においてそうであるように、電解質が依然として流動性を有することが文脈から明らかである。そのような肉厚化された電解質は、引用した文書に開示される異なる理由で有用であり得るが、センサが使用され得る配向を選択するより幅広い自由をユーザに与えない。
【0007】
[0007]ゲル電解質は、日本特許公報第2 512 843(B2)号およびそこでの引用物に開示されるような固体センサの使用のためにさらに知られている。そのようなセンサは、電解質の量、それらの形状、およびそれらの使用分野(field)が、電極を備えるセンサシャフトを備えるセンサと著しく異なる。特に、一般に、ユーザがセンサの膜および電解質を交換することは可能でない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許出願公開第20190011393(A1)号
【特許文献2】欧州特許第0740149(B1)号
【特許文献3】米国特許第3666650号
【特許文献4】日本特許公報第2512843(B2)号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
[0008]したがって、解決しようとする技術的課題は、任意の所望の配向で組み立てられ得る交換可能な膜および電解質を有するセンサならびにそのようなセンサ用のデバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
[0009]これは、独立請求項によるデバイスおよびセンサによって達成される。
[0010]本発明によるセンサ用のデバイスは、事前配設されたゲル電解質を含む。そのようなデバイスを使用するセンサは、強化膜とセンサシャフトとの間に電解質を含む。センサシャフトは電極を備える。そのようなセンサは、好ましくは、プロセス媒体内の種を測定するのに適する。
【0011】
[0011]強化膜とセンサシャフトとの間の電解質は、事前配設されたゲルの形態のデバイスによって提供される。
【0012】
[0012]ゲルは、本発明の意味において、流動することができない:増加する圧力が局所的に加えられる場合、ゲルは、変形し、最終的に破断することになる。ゲルの第2の部分から切り離されたゲルの第1の部分は、第1および第2の部分が互いに近くに配置されても、別個の部分のままであることになる。これらの特性は、貯蔵中および通常使用中にセンサまたはデバイスがさらされ得る温度範囲について好ましくは適用される。好ましくは、ゲルは、本発明の意味において、40℃未満の温度で流動することができず、最も好ましくは、ゲルは、大気圧以下で90℃未満の温度で流動することができない。好ましくは、本発明によるゲルが、閾値温度を超える温度で液化する場合、ゲルがこの閾値温度未満に冷却されると、再びゼリー化する。
【0013】
[0013]その非流動挙動によって、本発明によるゲル電解質は、センサの配向と独立に強化膜とセンサシャフトとの間の所望の位置にあるままである。さらに、ゲル電解質は、電解質を事前配設されたデバイスの操作および出荷をより容易にする:電解質が流動することができることになる場合、デバイスの正しい配向は、生産から設置まで保証されなければならない。これは、通常実行可能でないため、従来技術において、ユーザ自身が、ボトルで出荷された電解質を、膜とセンサシャフトとの間の体積内に充填することを指示された。これは、従来の組み立てを難題にする。さらに、事前配設されたゲル電解質を有するデバイスの使用は、全ての配向でセンサを組み立てることを可能にする。
【0014】
[0014]強化膜の使用のおかげで、ゲル電解質がセンサシャフトと強化膜との間に配置された状態で、強化膜の方向にセンサシャフトを押すことによって、膜の寿命またはセンサ感度が低減するように膜を弱化または変形させることなく、ゲル電解質が所望の形状を取得することが見出された。
【0015】
[0015]好ましい実施形態において、ゲル電解質は、所望の電解質特性を有する流体によってその体積全体を通して拡張される非流体コロイドまたはポリマーネットワークである。これは、液体である電解質を有する問題のセンサについて電解質の適切な組成をユーザが決定することができるという利点を有する。これは、実験をより高速にする。
【0016】
[0016]好ましくは、ゲル電解質は、シアシニング(shear thinning)および/またはチクソトロピー挙動(thixotropic behaviour)を示す。シアシニングゲルの粘度は、せん断応力が加えられると減少する。チクソトロピー挙動するゲルは、せん断応力がその間に加えられる時間にわたってその粘度を減少させる。センサシャフトの挿入中に強化膜とセンサシャフトとの間のゲル電解質を圧搾することは、せん断応力の印可を引き起こす。この挿入中の粘度の減少は、ゲル電解質が、膜およびセンサシャフトと緊密に接触し、その形状を相応して適合させることを可能にする。これは、センサの感度およびその寿命を改善する。なぜなら、強化膜にかかる圧力が、粘度が独立であるかまたはせん断応力と共に増加するゲルを有する実施形態と比較して低いからである。
【0017】
[0017]一実施形態において、デバイスは、減菌手順に対して安定である。減菌手順は、以下:蒸気減菌、オートクレーブ、ガンマ線、x線、または電子ビーム減菌のうちの1つとすることができる。減菌手順に対する安定性は、所望の減菌手順に対して安定であるゲル化剤を選択することによって取得される。好ましくは、ゲル電解質は、ゲル化剤としてポリサッカライド、最も好ましくはアガロースを使用して、または、吸着ベースまたはポリマーベースゲル化剤を使用することによって作成される。
【0018】
[0018]ポリサッカライドゲル化剤の例は、アガロース、セルロース、およびそれらの誘導体である。
【0019】
[0019]吸着ベースゲル化剤は、吸着によって質量単位当たり大体積の液体を貯蔵する大きい比表面を有する物質である。ヒュームドシリカおよびシリカゲルは、吸着ベースゲル化剤の例である。
【0020】
[0020]ポリアクリルアミド、ポリアクリルオイラミノエトキシエタノール、およびポリグリコールは、ポリマーベースゲル化剤の例である。
【0021】
[0021]実験のセットにおいて、吸着ベースゲル化剤がガンマ線照射に対して安定であり、一方、ポリマーベースおよびポリサッカライドゲル化剤が熱減菌手順に適することが見出された。
【0022】
[0022]ポリサッカライドの中で、特にアガロースが、ガンマ線減菌に対しても安定であるゲル化剤であることがさらに見出された。
【0023】
[0023]ガンマ線減菌は、単回使用センサアダプタを形成する本発明によるデバイスがそこに設置され得る、単回使用バイオリアクタ、バッグ、およびバイオプロセス機器を減菌する好ましい方法である。このデバイスに、ゲル化剤としてアガロースを用いて生産されたゲル電解質を事前分注することによって、単回使用バッグは、搭載された単回使用センサアダプタと共に減菌され得る。
【0024】
[0024]蒸気減菌は、多用途プロセス産業機器を減菌する好ましい方法である。したがって、ゲル化剤としてポリサッカライドまたは合成ポリマーを用いて生産されたゲル電解質を有する本発明によるデバイスは、好ましくは、センサが多用途プロセス産業機器に挿入されるために使用される。
【0025】
[0025]さらに、一部のゲル化剤が、減菌手順中にゲルのpH値の変化を生じることが見出された。センサがセベリングハウス(Severinghaus)測定原理を使用する場合、このpHドリフトは、減菌手順後の適切な較正によって補償され得る。好ましくは、しかしながら、所与の減菌手順を受けるときに、pH値の変化を引き起こさないゲル化剤が使用される。アガロースは、ガンマ線減菌を受けるときに、ゲルのpH値を著しく変化させないポリサッカライドゲル化剤であることが見出された。好ましくは、ゲル化剤は、減菌手順によって、pH値の変化が、0.5pH単位未満、最も好ましくは0.3pH単位未満であるように選択される。アガロースは、ガンマ線減菌の場合にならびに蒸気減菌の場合にこの特性を有する。したがって、アガロースは、好ましくは、セベリングハウスセンサ用の単回使用アダプタのために使用される。
【0026】
[0026]ゲル化剤は、減菌の前および後のゲルが基本的に同じである場合、減菌法に対して安定であると考えられる。ガンマ線、x線、および電子ビーム減菌の場合、ゲルは、減菌プロセス中にゲルであり続け、したがって、減菌中のデバイスの配向は、ユーザによって自由に選択され得る。
【0027】
[0027]蒸気減菌中、温度は、140℃まで、すなわち、ゲルがその温度で液化する本発明によるゲルの一部の閾値温度を超える温度に上昇することができる。これらのゲルを充填されたデバイスは、ゲルの漏洩を防止する配向で蒸気減菌されるか、または、蒸気減菌中に液化したゲルの望ましくない変位を防止する少なくとも一時的な閉鎖体積をセンサが提供するようにセンサシャフトに搭載されるべきである。
【0028】
[0028]好ましい実施形態において、ゲル電解質は、測定される種用の緩衝剤を含む。それにより、ゲル電解質のpH値は、実施された膜を通して拡散することができる、測定される種に比例して変化する。センサシャフトはpHセンサを形成する。それにより、センサシャフトの読み値は、測定される種の分圧についての指標である。それにより、デバイスを使用するセンサはセベリングハウスセンサである。
【0029】
[0029]特に好ましい実施形態において、デバイスを使用するセンサは、CO2を測定するセベリングハウスセンサであり、したがって、ゲル電解質は、1つまたは幾つかの重炭酸塩に基づくpH緩衝剤を含む。別の特に好ましい実施形態において、デバイスを使用するセンサは、NH3および/またはNH4
+を測定するセベリングハウスセンサであり、したがって、ゲル電解質は、1つまたは幾つかのアンモニウム塩に基づくpH緩衝剤を含む。
【0030】
[0030]別の好ましい実施形態において、デバイスを使用するセンサは、O2および/または溶存O2を測定するクラーク型センサであり、したがって、ゲル電解質は、アルカリ性水酸化物に基づく高いpHの溶液を含む。
【0031】
[0031]好ましい実施形態において、デバイスは支持キャップを備える。支持キャップは、使用に備えてセンサシャフトの挿入を可能にする開口を有する。支持キャップは、センサの使用中に種によって通過され得る、プロセス媒体とセンサシャフトとの間の障壁を形成する強化膜を保持する。ゲル電解質は、開口に向く強化膜の側で支持キャップ内に事前配設される。
【0032】
[0032]使用状態でセンサを組み立てるために、ユーザは、センサシャフトをデバイスに挿入する必要があるだけである。そうすることによって、ゲル電解質は、強化膜と依然として接触状態にありながら、センサシャフトの敏感エリアを囲むように変形される。事前配設されるゲル電解質は、強化膜上に直接位置することができる、または、事前配設されるゲル電解質は、センサシャフトの挿入中に、強化膜まで移動するように膜に対して或る程度の距離に位置することができる。強化膜上にゲル電解質を直接事前配設することは、ゼリー化が支持キャップ内で直接起こることができるという利点を有する。膜に対して或る程度の距離にゲル電解質を事前配設することは、ゲル電解質が、ゼリー化後に支持キャップに付加され得、それが、ゼリー化プロセスに対するより大きいコントロールを生産者に与えるという利点を有する。
【0033】
[0033]好ましい実施形態において、スペーサメッシュは、強化膜の上部に配置される。スペーサメッシュは、好ましくは、ナイロンメッシュによって形成される。スペーサメッシュは、強化膜とセンサシャフトとの間の最小距離を規定し、それにより、支持キャップとセンサシャフトと間の接続システムにより大きい公差を可能にする。スペーサメッシュの使用は、センサシャフトに支持キャップを押し付けるためにキャップスリーブが使用される実施形態において、膜とセンサシャフトとの間の距離を制御することをさらに可能にする。
【0034】
[0034]支持キャップの寸法および事前配設されるゲル電解質の量は、使用中にゲル電解質がセンサシャフトの必要な部分を覆うように配置される。好ましくは、事前配設されるゲル電解質の量は、組み立てられたセンサにおいて、センサシャフトと支持キャップとの間の接触ラインまで支持キャップが基本的に充填されるようなものである。接触ラインは、好ましくは、センサシャフト用のリミットストップおよび/または支持キャップのシール構造である。最も好ましくは、組み立てられたセンサにおけるゲル電解質の充填レベルは、室温で、接触ラインによって規定される最大充填レベルの90%より大きい。
【0035】
[0035]支持キャップは、ゲル電解質の或る程度の熱膨張を可能にする可撓性材料で作られた窓を装備することができる。そのような窓は、好ましくは、膜本体の形態で支持キャップ内に存在する。膜本体は、好ましくは、支持キャップの助けを借りてセンサシャフトに接続される。好ましくは、使用のための構成において、保持器は、ゲル電解質によって充填される体積が周囲物から基本的に隔離されるように膜本体とセンサシャフトとの間に配置される。これは、ゲル電解質が、完全に乾燥することを防止し、センサの寿命を増大させる。保持器に加えてまたはその代わりに、支持キャップは、開口を囲む可撓性Oリング様シール構造を装備することができる。好ましくは、このシール構造は、窓と同じ可撓性材料で作られる。組み立てられたセンサにおいて、シール構造は、支持キャップとセンサシャフトとの間のギャップを充填し、それにより、閉鎖体積を規定する。
【0036】
[0036]好ましくは、事前配設されるゲルの量は、閉鎖体積が、組み立てられたセンサ内に基本的に充填されるようなものである。そのようなセンサが蒸気減菌され、この手順において加熱される場合、ゲルは、膨張し、それにより閉鎖体積内のいずれの残りの空間をも充填し、可撓性窓を膨らませる。蒸気減菌中に達する最高温度が、ゲル電解質が液化する閾値を超える場合、閉鎖体積は、液化したゲルが、所望の場所に留まり、温度が降下すると、可撓性窓材料の回復力が、ゼリー化中の液化したゲルをセンサシャフトに押し付けることを保証する。したがって、蒸気減菌は、任意の配向で起こることができる。同じメカニズムは、センサが、他の理由によって閾値を超える温度まで加熱する場合に働く。
【0037】
[0037]別の実施形態において、好ましくは、支持キャップは、単回使用センサアダプタである場合、2つの同心に配置された円柱セクションを備える。内部円柱セクションは、スペーサメッシュによって好ましくは覆われる強化膜によって閉鎖される。ゲル電解質は、この内部円柱セクション内に事前配設される。内部円柱セクションの直径は、センサシャフトが内部円柱セクションに挿入され得るようなものである。それにより、ゲル電解質は、センサシャフトの所望の部分がゲル電解質によって囲まれるように内部円柱セクションの内側で変位する。一実施形態において、好ましくは、保持器ではなく、組み立てられたセンサにおいて、ゲル電解質が加熱されると膨張することを可能にする、センサシャフトを囲む内部円柱セクションに対する周囲開口が存在する。別の実施形態において、内部円柱セクションは、開口を囲む可撓性Oリング様シール構造を装備することができる。好ましくは、このシール構造は、内部円柱セクションの上部の近くの周囲凹所内に配置されたOリングで作られる。組み立てられたセンサにおいて、シール構造は、内部円柱セクションとセンサシャフトとの間のギャップを充填し、それにより、閉鎖体積を規定する。事前配設されるゲルの量は、閉鎖体積が、組み立てられたセンサ内に基本的に充填されるようなものである。これは、ゲル電解質の完全な乾燥を防止し、それにより、センサの寿命を増大させる。
【0038】
[0038]幾つかの実施形態において、内部円柱セクションは、膜本体の窓と同様の可撓性窓を装備することができるが、そのような窓は、他の場合に省略される:単回使用センサアダプタは、ガンマ線ビーム、x線、または電子による照射によって最も一般的に減菌されるため、その寿命中に温度の大きい変化を経験しない。したがって、可撓性窓等の熱膨張を補償する手段は、省略され得、より容易な生産プロセスをもたらす。しかしながら、内部円柱セクションおよびシール構造において熱膨張を補償する手段を設けることは、単回使用センサアダプタを蒸気減菌することも、また、単回使用センサアダプタを、他の理由で、それぞれのゲル電解質の液化閾値を超える温度にさらすことも可能にする。
【0039】
[0039]以下において、配向は、膜を備える側が、センサシャフトを挿入するための開口を備える側の「下方に」あることによって説明される。この記載は、互いに対して異なる部分の相対的位置を説明することを純粋に意図され、使用中または組み立て中のセンサまたはアダプタの配向を制限することを意図されない。
【0040】
[0040]外部円柱セクションは、内部円柱セクションを囲む。2つの円柱セクションは、それらの下端で流体密封式に接続される。外部円柱セクションの上端は、内部円柱セクションの上端より高く、それらの接続は、中空円柱体積が両者の間に形成されるようなものである。この体積は、必要である場合、余剰のゲル電解質を保持することができるが、ゲル電解質の事前配設された量および内部円柱セクションの高さが、減菌プロセス中に起こる場合がある高温の場合でも、漏れがありそうにないようなものであることが好ましい。
【0041】
[0041]外部円柱セクションの外部形状は、好ましくは、外部円柱セクションが、例えば、標準1’’エルドンジェームス(Eldon James)ポート等の単回使用バッグ用の標準ポートに挿入され、それに接続され得るようなものである。好ましくは、外部円柱セクションの内部形状は、接続部分がその上に配置され得る、その下部分内に周囲肩部を備える。接続部分は、好ましくは、外部円柱セクションの肩部に対応するその上端に周囲外部リムを備える。接続部分は、好ましくは、その下端に近い、その内部表面上に肩部をさらに備える。この実施形態において、内部円柱セクションは、接続部分の肩部に対応する、その下外部表面上に凹所を備える。接続部分は、好ましくは、Oリング等のシール手段をさらに装備する。組み立てられた状態で、この実施形態において、接続部分の外部リムは、外部円柱セクションの肩部上に配置され、内部円柱セクションの凹所は、接続部分の肩部上に配置される。内部および外部円柱セクションを流体密封方式で接続するのは接続部分である。
【0042】
[0042]単回使用センサアダプタのそのようなモジュール式構成は、生産プロセスが、ユーザの変化するニーズに素早く適合され得るという利点を有する:外部円柱セクションは、通常、多くの型のセンサについて同じままであることになり、一方、内部円柱セクションは、膜および事前配設されるゲル電解質の選択によってユーザのニーズに適合され得る。異なるセンサは、異なるサイズのセンサシャフトを有することができるため、内部円柱セクションの直径は、異なる場合があり、そのような差は、接続部分の直径によって対処され得る。単回使用センサアダプタに対する予想される機械的負荷に応じて、内部および外部円柱セクションならびに接続部分は、プレスばめによって、接着剤によって、または、ねじ接続によって接続され得る。
【0043】
[0043]本発明による単回使用バッグは、本発明による単回使用センサアダプタを備える。この単回使用バッグは、好ましくは減菌される。
【0044】
[0044]この単回使用バッグは、ユーザがセンサシャフトを挿入する必要があるだけであるため、ユーザにとって特に快適である。単回使用センサアダプタの強化膜は、バッグの内側と外側との間に減菌障壁を形成する。事前配設されるゲル電解質のおかげで、バッグは、単回使用アダプタの配向に関する制限なしで、操作され配置され得る。単回使用バッグがまだ減菌されていない場合、ユーザは、減菌することができる。減菌法の選択および事前配設されるゲル電解質の選択に応じて、減菌プロセスは、単回使用アダプタの配向に関する制限なしで行われることもできる。
【0045】
[0045]好ましくは、単回使用バッグは、ガンマ線照射によって減菌され、ゲル電解質のゲル化剤はアガロースである。
【0046】
[0046]最も好ましくは、ゲル電解質は、重炭酸pH緩衝剤を含み、単回使用バッグの単回使用センサアダプタは、減菌障壁を形成する選択的CO2透過性膜ならびにセンサの一部を備える。単回使用センサアダプタにセベリングハウスセンサのセンサシャフトを挿入することによって、単回使用バッグの内側で維持されるプロセス媒体内のCO2の分圧は、容易にかつ信頼性がある方法で決定され得る。
【0047】
[0047]好ましい実施形態において、強化膜は、一方の側で、ゲル電解質と接触状態にあり、他の側で、可溶性コーティングをコーティングされる。可溶性コーティングは、好ましくは、ポリマーである。可溶性コーティングは、流体と接触すると、溶解する。好ましくは、可溶性コーティングは、プロセス媒体と接触すると、溶解する。
【0048】
[0048]事前配設されるゲル電解質は、長時間にわたって周囲空気と接触状態にある場合、完全に乾燥する可能性がある。貯蔵寿命を増加させるために、したがって、基本的に気密である小体積内にゲル電解質を入れることが望ましい。センサは、ガスを測定するはずであるため、強化膜は、少なくとも一部のガスに対して半透過性である。したがって、ゲル電解質は、支持キャップの膜が周囲空気にさらされることになる場合、周囲空気の少なくとも一部の成分にさらされることになる。そのような直接接触を回避する1つの方法は、保護キャップの適用である。しかしながら、保護キャップは、使用直前に依然としてアクセス可能である支持キャップ膜のために使用され得るだけである。単回使用センサアダプタの場合、この時点で、減菌されたバッグの内側に膜が位置するため、これは、通常、当てはまらない。他の支持キャップの場合、保護キャップの欠如は、ユーザにとっての快適さを増加させる。したがって、可溶性コーティングの使用が望ましい:可溶性コーティングは、モニターされるプロセスが開始される前に、リンス流体によってまたはプロセス媒体によって洗い流され得る。ポリマー、特に、水、種々のアルコール、および他の溶媒に可用性であるポビドンおよびクロスポビドン等のポリビニルピロリドンが、これらの溶媒のうちの任意の溶媒に基づくほとんどのプロセス媒体またはリンス流体用のそのような可用性コーティングについて適切な選択であることが見出された。
【0049】
[0049]好ましい実施形態において、取り外し可能保護部は、支持キャップの開口を閉鎖する。センサシャフトが支持キャップに挿入される必要があるため、支持キャップの開口のこの端部はアクセス可能でなければならない。取り外し可能保護部は、一方で、ゲル電解質が完全に乾燥することから保護し、他方で、輸送および操作中に支持キャップ自身を安定化し保護する。問題のセンサの組み立てに応じて、取り外し可能保護部は、センサシャフトの支持キャップ内への挿入の前に支持キャップを所望の場所に配置するために使用され得る。
【0050】
[0050]好ましい実施形態において、デバイスはカートリッジである。カートリッジは、ゲル電解質を少なくとも部分的に充填される円柱支持体を備え、デバイスおよび円柱支持体の内周は、センサシャフトの少なくとも一部が、円柱支持体の縦軸に沿って完全にカートリッジに貫入することができるようなものである。
【0051】
[0051]この実施形態において、カートリッジは、事前配設されるゲル電解質を提供するために使用される。支持キャップと対照的に、カートリッジは、センサの使用中にゲル電解質と接触状態になることになる半透過性強化膜を備えない。好ましくは、カートリッジは、空の支持キャップと共に使用される。強化膜を提供するのは空の支持キャップである。空の支持キャップは、事前配設されたゲル電解質を含まない。使用中、カートリッジは、支持キャップ内へのセンサシャフトの挿入が、ゲル電解質を、カートリッジの円柱支持体から離し、強化膜まで移動させるように空の支持キャップに対して配置され、カートリッジは、信頼性のある測定のために電解質によって覆われる必要がある、強化膜の少なくとも一部およびセンサシャフトの敏感部分とゲル電解質が直接接触状態になるように変形する。
【0052】
[0052]空の支持キャップの寸法、円柱支持体の寸法、および事前配設されるゲル電解質の量は、ゲル電解質が、使用中にセンサシャフトの必要な部分を覆うようなものである。好ましくは、事前配設されるゲル電解質の量は、空の支持キャップが、センサシャフトと、空の支持キャップおよび/または組み立てられたセンサにおいて空の支持キャップ内に配置された円柱支持体との間の接触ラインまで基本的に充填されるようなものである。接触ラインは、好ましくは、センサシャフトおよび/または空の支持キャップのシール構造用のリミットストップである。最も好ましくは、組み立てられたセンサにおけるゲル電解質の充填レベルは、室温で、接触ラインによって規定される最大充填レベルの90%より大きい。
【0053】
[0053]カートリッジは、デバイスの生産を容易にし、モジュール式システムの使用が、問題のセンサを構築することを可能にし、簡略化された貯蔵およびユーザのニーズに対する適合の利点を伴う。
【0054】
[0054]好ましくは、円柱支持体の材料および内部構造は、ゲル電解質と円柱支持体との間の付着力が、ゲル電解質を引き裂くのに必要とされる力より小さいようなものである。それにより、ゲル電解質は、円柱支持体から完全に押し出され得、それは、ゲル電解質の所望の量を提供することを容易にする。最も好ましくは、付着力は、ゲル電解質の弾性限界未満である。この場合、ゲル電解質の形状であって、カートリッジと組み立てられたセンサにおけるその形状との間のその途中における、ゲル電解質の形状が知られている。これは、ゲル電解質の挿入を容易にする。最も好ましくは、円柱支持体は、異なる減菌手順に耐える材料で作られ、異なる減菌手順は、140℃を超える温度および100kPaと105kPaとの間の圧力を用いた蒸気減菌またはオートクレーブ、あるいは、ガンマ線またはx線放射に対する曝露または電子ビームに対する曝露による減菌である。
【0055】
[0055]好ましくは、円柱支持体は、ポリエーテル エーテル ケトンまたはPEEKで作られる:この材料は、異なる減菌手順に耐性があり、被試験ゲル電解質間の付着力は、ゲル電解質が、完全にかつ永久的な変形なしで円柱支持体から押し出されることを可能にできるほど十分に低かった。
【0056】
[0056]好ましい実施形態において、円柱支持体の両端は、取り外し可能および/または貫入可能シールによって覆われ、貫入可能シールは、センサシャフトまたはゲル電解質を貫入可能シールに押し付けることによって破断され得る。
【0057】
[0057]そのようなシールは、ゲル電解質が完全に乾燥することから保護し、したがって、貯蔵寿命を増加させる。さらに、シールは、ゲル電解質が円柱支持体から意図せずに滑り落ちることを防止することができる。貫入可能シールはユーザにとって好都合である。好ましくは、そのような貫入可能シールは、センサシャフトまたはゲル電解質の圧力によってシールがそれに沿って裂ける破断ラインを備える。好ましくは、貫入可能シールは、円柱支持体に付着する。それにより、貫入可能シール用の残りの部分は、センサの使用中に円柱支持体に固定され、一方、ゲル電解質は、センサシャフトにおいて強化膜と接触状態になる。取り外し可能シールは、ゲル電解質を保護するときにより効率的である。なぜなら、取り外し可能シールは、肉厚であるとすることができ、破断ラインを必要としないからである。さらに、取り外し可能シールは、測定の品質を下げる場合がある、シールの複数の部分が膜に乗るかまたはセンサシャフトに固着するリスクを低減する。好ましい実施形態において、シールは取り外し可能でかつ貫入可能である。この場合、センサは、ユーザがシールを取り外すことを忘れるという大きい可能性を伴って実際に働く。
【0058】
[0058]好ましくは、シールは、アルミニウム箔、または、シール特性の改善のために金属化され得るHDPE等のポリマー箔等の金属箔で作られる。
【0059】
[0059]好ましくは、カートリッジは、閉鎖容器、例えばブリスターパック内に設けられ、閉鎖容器は、カートリッジが完全に乾燥することおよび汚れることから保護する。そのような容器内で、いずれのシールも、省略される場合があり、それにより、ユーザは、いずれのシールも取り外すことを忘れることができない。好ましくは、しかしながら、カートリッジは、閉鎖容器内に設けられることに加えて、シールを備える。なぜなら、シールが、設置直前の期間に汚れを防止し、ゲル電解質が円柱支持体からうっかり取り外されることを防止するからである。
【0060】
[0060]好ましい実施形態において、円柱支持体の少なくとも一端は、取り外し可能カートリッジキャップによって覆われる。好ましくは、円柱支持体の上端は、取り外し可能上カートリッジキャップによって覆われ、円柱支持体の下端は、取り外し可能下カートリッジキャップによって覆われる。特に、上および下カートリッジキャップはコネクタによって接続される。好ましくは、カートリッジキャップの少なくとも一方は、ラグを装備する。
【0061】
[0061]そのようなカートリッジキャップは、ゲル電解質が完全に乾燥することから保護し、それにより、カートリッジの貯蔵寿命を増加させる。さらに、取り外し可能カートリッジキャップは、ゲル電解質が円柱支持体から意図せずに滑り落ちることを防止することができる。取り外し可能カートリッジキャップは、ゲル電解質を保護するときに効率的である。なぜなら、円柱支持体上のそのシートのその厚さおよびこわばりが、所望のシール特性に達するように選択され得るからである。さらに、取り外し可能カートリッジキャップは、取り外し可能シールに比べて、保持し円柱支持体から取り外すのが容易である。好ましい実施形態において、貫入可能シールは、カートリッジキャップの少なくとも1つのカートリッジキャップの下方に配置される。この場合、カートリッジの保護および貯蔵寿命は、さらに増加する。好ましくは、カートリッジキャップは、円柱支持体の外径を受け入れることを意図される内径を有する円柱セクションを備える。好ましくは、取り外し可能カートリッジキャップは、可撓性材料で作られ、円柱セクションの内径は、円柱支持体の外側の材料に等しいかまたはそれよりわずかに小さく、可撓性材料の回復力は、カートリッジキャップの円柱セクションを円柱支持体に押し付け、それによりシールを形成する。カートリッジキャップの円柱セクションは、一端で、好ましくは平坦な端セクションによって閉鎖される。ラグおよびコネクタは、好ましくは端セクションに取り付けられるかまたは端セクションから形成される。
【0062】
[0062]カートリッジキャップの少なくとも1つのカートリッジキャップにラグを装備することは、円柱支持体からのカートリッジキャップの取り外しを容易にする。好ましくは、ラグの厚さは、コネクタの厚さより大きい。
【0063】
[0063]上および下カートリッジキャップがコネクタによって接続される実施形態は、円柱支持体から取り外した後にキャップを落とすリスクが下がるという利点を有する。さらに、カートリッジキャップの製造が容易にされる。
【0064】
[0064]好ましくは、取り外し可能カートリッジキャップは、可撓性ポリマーで作られる。最も好ましくは、取り外し可能カートリッジキャップは、シリコーンで作られる。特に、カートリッジキャップの材料は、円柱支持体の材料より大きい可撓性を有する。それにより、カートリッジキャップは、取り外しプロセス中に変形され得、一方、円柱支持体は、その形状を保存する。これは、ゲル電解質が、そうなるはずである前に、円柱支持体の内側からはがれることを防止する。
【0065】
[0065]好ましくは、カートリッジは、閉鎖容器、例えばブリスターパック内に設けられ、閉鎖容器は、カートリッジが完全に乾燥することおよび汚れることから保護する。そのような容器内で、いずれのキャップも、省略される場合があり、それにより、ユーザは、キャップを取り外さない。好ましくは、しかしながら、カートリッジは、閉鎖容器内に設けられることに加えて、カートリッジキャップを備える。なぜなら、カートリッジキャップが、設置直前の期間に汚れを防止し、ゲル電解質が円柱支持体からうっかり取り外されることを防止するからである。
【0066】
[0066]カートリッジの一実施形態において、円柱支持体の形状および壁厚は、空の支持キャップの内側に形成される段差に対応し、それにより、円柱支持体の外側は、段差の上方で空の支持キャップの内側壁に対応する。好ましくは、円柱支持体の内側は、段差の下方で空の支持キャップの内側壁に対応する、または、円柱支持体の内側の直径は、段差の下方で空の支持キャップの内側壁より小さい。
【0067】
[0067]この文脈において、配向は、膜が、センサシャフトを挿入するための開口の側の「下方に」あることによって説明される。この記載は、互いに対して異なる部分の相対的位置を説明することを純粋に意図され、使用中または組み立て中の局所重力場に対するセンサ、デバイス、または空の支持キャップの配向を制限することを意図されない。
【0068】
[0068]センサ内にカートリッジを配置する手段として段差ならびに空の支持キャップおよびカートリッジの対応する形態を使用することは、カートリッジを特に容易な方法で搭載することを可能にする。なぜなら、カートリッジが、空の支持キャップの内側に押される必要があるだけであるからである。開口が下方を指すように空の支持キャップが配向する場合、局所重力場によって規定される基準フレーム内で、カートリッジ全体は、センサシャフトの先端をゲル電解質に固着させることによって位置決めされ得る。必要とされる場合、また、両側にシールが存在する場合、指先が、ゲル電解質を内側に維持するために円柱支持体の対向する開口に対して保持され得、シールは、ゲル電解質が指に固着することを防止する。この対向する開口にシールが存在する場合、カートリッジがセンサシャフトの先端に固着すると、シールは取り外される。センサシャフトは、カートリッジがセンサシャフトの先端にある状態で、その後、空の支持キャップに挿入される。この挿入中に、円柱支持体は、センサシャフトに沿ってまたは空の支持キャップ内にゲル電解質から摺動する可能性がある。円柱支持体が空の支持キャップ内に摺動する場合で、かつ、円柱支持体が電解質ゲルの周りに留まるノミナルな場合(nominal case)、円柱支持体は、段差によってその運動が停止されることになる。これが起こるときの最も後に、センサシャフトの挿入は、ゲル電解質を円柱支持体から取り外し、ゲル電解質を膜にもたらすことになり、ゲル電解質は、センサ用のその所望の形状に変形する。通常、センサシャフトは、その先端の対向する側でセンサヘッドに接続され、センサヘッドは、多くの場合、センサを、読み出し電子部品、送信機、および/またはディスプレイ、ならびに/または読み出し電子部品の少なくとも一部に接続するために、ねじ、コネクタ等の搭載構造を備える。センサヘッドは、一般に、センサシャフトより大きい直径を有し、したがって、センサヘッドは、円柱支持体がセンサシャフトから落ちることを防止する。したがって、組み立てられたセンサにおいて、円柱支持体は、一方の側で段差によって、他方の側でセンサヘッドによって制限された体積内に配置される。他の実施形態において、センサシャフトは、センサヘッドと異なる円柱支持体の運動についてリミットを備える。幾つかの実施形態において、円柱支持体は、空の支持キャップに対してセンサシャフトを位置決めするために使用される。これらの場合、円柱支持体は、組み立てられたセンサにおいて、空の支持キャップ上の段差、および、それぞれ、センサシャフト、センサヘッド上のリミットの両方に接触する。
【0069】
[0069]空の支持キャップの一部としてそのような段差を配置することは、一方で、事前配設されたゲル電解質が、カートリッジと膜との間を移動するための明確に規定された経路を有することを保証する。さらに、段差の上方の空の支持キャップの内側壁の異なる形状および円柱支持体の外側の、相応して異なる形状を使用することによって、ユーザが、強化膜を備える空の支持キャップを不適切なゲル電解質と組み合わせることが防止され得る。
【0070】
[0070]本発明によるセンサは、好ましくはセベリングハウスまたはクラーク型センサである。本発明によるセンサは、強化膜およびセンサシャフトを備える。センサシャフトは電極を備える。強化膜は、測定される種が通過することができるようにセンサシャフトからプロセス媒体を分離する。電解質は、強化膜とセンサシャフトとの間の体積を充填する。本発明によるセンサは、電解質がゲル電解質であることを特徴とする。
【0071】
[0071]測定および減菌中にそのようなセンサにおいて通常予想される状態で流動することができない電解質であるゲル電解質の使用は、膜とセンサシャフトとの間の電解質を喪失するリスクなしで、全ての配向でセンサを搭載することを可能にする。
【0072】
[0072]クラーク型センサは、好ましくは、溶存酸素を測定するために使用される。クラーク型センサは、一般に、ゲル電解質によって導電接続されるプラチナカソードおよび銀アノードから構成される。同様に、電極としての他の金属の組み合わせが可能である。これらの電極は、酸素透過性膜によってプロセス媒体から分離される。プラチナ/銀電極の組み合わせの場合、約-800~-500mVの分極電圧が、銀またはプラチナアノードに対してプラチナカソードに印可される。酸素は、その分圧に従って、膜を通りゲル電解質を充填された測定チャンバ内に拡散し、カソードで還元されて、水酸化物イオン(OH-)になる。銀アノードにおいて、銀は、酸化されることになり、塩化物の存在下で、溶解できないAgClは、電極に付着することになる。プラチナアノードの場合、OH-は酸化されてO2になる。電流は、酸素の分圧p(O2)に正比例し、この比例性は、酸素濃度を決定するために使用され得る。クラーク型センサのセンサシャフトはカソードおよびアノードを備える。幾つかの実施形態において、クラーク型センサのセンサシャフトは、基準電極および/またはガード電極等のさらなる電極を備える。クラーク型センサの支持キャップは、酸素透過性膜を備える。
【0073】
[0073]好ましくは、クラーク型センサは、同じ測定原理を適用して、しかし、測定されるガスのために最適化された、異なる膜、ゲル電解質、および分極電位を使用して、例えばオゾンまたは水素等の別の酸化可能または還元可能ガスを測定するために使用され得る。
【0074】
[0074]セベリングハウスセンサは、好ましくは、溶存CO2を測定するために使用され得る。セベリングハウス原理は、溶存CO2と液体のpHとの間の相関を利用する。電位差測定セベリングハウスセンサは、選択的CO2透過性膜を通してプロセス媒体と接触状態にある重炭酸緩衝剤システムを利用する。重炭酸緩衝剤システムは、ゲル電解質の形態で提供される。この緩衝剤システムのpH値は、プロセス媒体内に存在する溶存CO2の分圧に関連する。媒体からのCO2は、緩衝材溶液内で平衡するまで、膜にわたって拡散する。CO2分圧の変化は、センサシャフトである内部本体pH電極によって検出される電解質内のpH変化をもたらす。内部本体pH電極は、好ましくは、基準および測定システムからなる組み合わせ式ガラス電極である。基準システムは、セラミック隔壁を有する、基準電解質とも呼ばれる内部電解質を使用する。基準システムは、基準電解質に挿入された基準電極をさらに備える。測定システムは、pH敏感ガラス、および、内在電解質とも呼ばれる内部電解質を使用する。測定システムは、内在電解質に挿入された測定電極をさらに備える。内部本体pH電極は、測定システムに挿入された測定電極と基準システムに挿入された基準電極との間の電位としてpHを測定する。セベリングハウスセンサの支持キャップは、選択的CO2透過性膜を備える。
【0075】
[0075]好ましくは、セベリングハウスセンサは、例えばNH3等の他の酸またはアルカリガスを、NH3を測定するセベリングハウスセンサの場合、アンモニウムベースpH緩衝剤およびNH3に透過性の膜等の上記化合物のために最適化された電解質および膜を用いた同じ測定原理を適用して、測定するために使用される。
【0076】
[0076]プロセス媒体内の種を測定するセンサは、セットから組み立てられ得る。本発明によるセットは、センサシャフト、デバイス、および強化膜を備える。センサシャフトは電極を備える。デバイスは、事前配設されたゲル電解質を備える。セットは強化膜をさらに備える。幾つかの実施形態において、強化膜はデバイスの一部である。これらの実施形態において、デバイスは、好ましくは、ゲル電解質がその中に事前配設される支持キャップである。他の実施形態において、セットは、強化膜を備える空の支持キャップをさらに備える。これらの実施形態において、デバイスは、好ましくは、ゲル電解質がその中に事前配設されるカートリッジである。
【0077】
[0077]本発明によるセンサは、このセットを用いて、デバイスからの事前配設されたゲル電解質を強化膜とセンサシャフトの間に配置することによって組み立てられ得る。これは、好ましくは、センサシャフトを、強化膜を備える支持キャップに挿入しながら、センサシャフトを用いて事前配設されたゲルを押すおよび/または変形させることによって行われる。組み立ては、直感的かつ快適であり、任意の配向で行われ得る。セットの好ましい実施形態において、デバイスはカートリッジである。セットは、空の支持キャップをさらに備える。カートリッジは、或る形状および或る壁厚を有する円柱支持体を備える。この実施形態において、段差は、空の支持キャップの内側に形成される。カートリッジの円柱支持体の外側は、段差の上方の空の支持キャップの内側壁に対応する。好ましい実施形態において、カートリッジの円柱支持体の内側は、段差の下方の空の支持キャップの内側壁より小さい直径に対応するかまたはそれを有する。
【0078】
[0078]この文脈で、配向は、膜が、センサシャフトを挿入するための開口の側の「下方に」あることによって説明される。この記載は、互いに対して異なる部分の相対的位置を説明することを純粋に意図され、使用中または組み立て中の局所重力場に対するセンサ、デバイス、または空の支持キャップの配向を制限することを意図されない。
【0079】
[0079]語「空の(empty)」は、それぞれの部分が、事前配設されたゲル電解質を備えず、一方、それぞれの部分が、保護部等の他の部分、ならびに/または、例えば空の単回使用アダプタの場合、空の支持キャップ、および、空の支持キャップの場合、スペーサメッシュおよび/またはシール構造等の機能部分を備えることができることを示す。
【0080】
[0080]事前配設されるゲルをカートリッジ内に設けることは、空の支持キャップを備える部分の貯蔵寿命を増加させ、ユーザが、異なる電解質の間で選択することによってセンサを特定のニーズに適合させることを可能にする。特定の好ましい実施形態において、空の支持キャップを備えるセットは、空の単回使用センサアダプタがそれに搭載される単回使用バッグをさらに備える。空の単回使用センサアダプタは、この場合に使用される空の支持キャップの実施形態である。
【0081】
[0082]好ましくは、空の単回使用センサアダプタがそれに搭載される単回使用バッグは減菌される。
【0082】
[0083]このセットは、ユーザがセンサシャフトおよびカートリッジを挿入する必要があるだけであるため、使用するのが特に快適である。空の単回使用センサアダプタの強化膜は、バッグの内側と外側との間の減菌障壁を形成する。カートリッジ内の事前配設されたゲル電解質のおかげで、バッグは、単回使用アダプタの配向に関する制限なしで、操作され配置され得る。単回使用バッグがまだ減菌されていない場合、ユーザは、減菌することができる。
【0083】
[0084]好ましくは、単回使用バッグは、ガンマ線照射によって減菌され、ゲル電解質のゲル化剤はアガロースである。
【0084】
[0085]最も好ましくは、ゲル電解質は、CO2緩衝剤を備え、単回使用バッグの単回使用センサアダプタは、減菌障壁ならびにセンサの一部を形成する選択的CO2透過性膜を備える。単回使用センサアダプタにセベリングハウスセンサのセンサシャフトを挿入することによって、単回使用バッグの内側に維持されたプロセス媒体のCO2の分圧は、容易でかつ信頼性がある方法で決定され得る。
【0085】
[0086]本発明による好ましいセットは、センサシャフトを囲む媒体のpH値を決定するのに適する電極を備えるセンサシャフト、および、事前配設されたゲル電解質を備えるデバイスを備える。ゲル電解質は、測定される種用の緩衝剤を含む。
【0086】
[0087]この好ましいセットは、CO2等の溶存ガスの分圧を測定するセベリングハウスセンサを組み立てるのに適する。そのような測定は、バイオ処理アプリケーションにおいて一般的であるように低いCO2分圧において高分解能を提供する。
【0087】
[0088]本発明によるデバイスを生産する方法は、ゲル化剤を用いて電解質を調製するステップ、および、原位置でゼリー化するために上記電解質を上記支持キャップまたは上記円柱支持体に分注するステップを含む。代替的に、液体電解質は、上記支持キャップまたは上記円柱支持体に分注され、それに続いて、電解質を原位置でゼリー化するためにゲル化剤の添加が行われる。
【0088】
[0089]電解質を原位置でゼリー化させることは、結果得られるゲル電解質の形状が、それぞれ、支持キャップ、円柱支持体の内在形状に対応することを保証する。形状におけるこの密接した対応は、ゲル電解質と、それぞれ、支持キャップ、円柱支持体との間に捕捉された気泡を最小にし、それは、貯蔵寿命を増加させる。さらに、結果得られるゲル電解質は、材料が、好ましくは互いに接着接合されなくても、それぞれ、支持キャップ、円柱支持体から絶対に落ちない。
【0089】
[0090]本発明によるデバイスを生産する方法は、好ましくは、ゲル電解質上に取り外し可能または貫入可能シールを適用するステップをさらに含む。幾つかの実施形態において、箔の形態のシールは、ほぼ完全にゼリー化したゲル上に単に配置され、それにより、シールは、表面力によってゲル電解質に固着する。他の実施形態において、可溶性接着剤は、箔の形態のシールをゲル電解質に固着させるために使用される。さらに他の実施形態において、シールは、可溶性コーティングとすることができるコーティングによって形成される。幾つかの実施形態において、シールは、ゲル電解質を囲む支持キャップまたは円柱支持体に付着するように適用される。シールは、アルミニウム箔、または、シール特性の改善のために金属化され得るHDPE等のポリマー箔等の金属箔から作られ得る。
【0090】
[0091]本発明によるデバイスを生産する方法は、好ましくは、支持キャップの開口または円柱支持体の少なくとも一端を取り外し可能保護部によって閉鎖するステップをさらに含む。取り外し可能保護部は、好ましくは弾性プラスチックで作られる。支持キャップまたは円柱支持体を閉鎖するステップは、好ましくは、取り外し可能保護部を問題の部分に押し付けるというタスクを含む。ユーザは、取り外し可能保護部を、この場合、単に引き離すことによって取り外すことができる。
【0091】
[0092]好ましくは、シールおよび/または取り外し可能保護部は、ゲル電解質がゼリー化した後に適用される。それにより、ゲル電解質の形状は、これらのステップによってうっかり変更されない。
【0092】
[0093]カートリッジの形態のデバイスを生産する方法は、好ましくは、ゲル化剤を有する上記電解質を円柱支持体内に分注する前に、シールを形成するのに適する材料上に円柱支持体を配置するステップを含む。
【0093】
[0094]好ましくは、シールを形成するのに適する材料は、アルミニウム箔、あるいは、HDPEまたは金属化HDPE等のポリマー箔である。
【0094】
[0095]この実施形態は、シールを形成するのに適する材料が、カートリッジの生産中に円柱支持体によって形成されるモールドならびに完成したカートリッジ用のシールを閉鎖するために使用されるという利点を有する。したがって、生産は促進される。
【0095】
[0096]別の実施形態において、カートリッジの形態のデバイスを生産する方法は、好ましくは、円柱支持体内に、液体電解質を、それに続いて、ゲル化剤を分注する前に、シールを形成するのに適する材料上に円柱支持体を配置するステップを含む。
【0096】
[0097]カートリッジの形態のデバイスを生産する方法は、好ましくは、ゲル化剤を有する上記電解質を円柱支持体内に分注する前に、または、円柱支持体内に、液体電解質を、それに続いて、ゲル化剤を分注する前に、円柱支持体の一端上にカートリッジキャップを配置するステップを含む。
[0098]好ましくは、カートリッジキャップの材料はシリコーンである。
【0097】
[0099]この実施形態は、カートリッジキャップが、カートリッジの生産中に円柱支持体によって形成されるモールドを閉鎖する、ならびに、完成したカートリッジのゲル電解質を周囲物からシールするために使用されるという利点を有する。したがって、生産は促進される。
【0098】
[00100]好ましくは、電解質を円柱支持体内に分注する前に、円柱支持体の一端上に配置されるカートリッジキャップは、円柱支持体の下端に配置された下カートリッジキャップであり、デバイスを生産する方法は、円柱支持体の上端に上カートリッジキャップを配置するステップによって追従される。それにより、上カートリッジキャップは、好ましくは、可撓性接続を用いて下カートリッジキャップに取り付けられる。
【0099】
[00101]カートリッジの形態のデバイスを生産する別の方法において、ゲル電解質を充填された円柱支持体が設けられ、カートリッジキャップは、その端部の両方に配置される。
【0100】
[00102]支持キャップの形態のデバイスを生産する方法は、好ましくは、強化膜上に可溶性コーティングを塗布するステップを含む。可溶性コーティングは、好ましくは、測定されるプロセス媒体に向く膜の側に塗布される。強化膜は流体密封性がある。したがって、可溶性コーティングは、浸漬または噴霧等の、液体コーティングを塗布する任意の一般的な方法によって塗布され得る。可溶性コーティングは、完全に乾燥すると、液体との望ましくない接触または機械的損傷を回避するために保護キャップによって覆われ得る。単回使用バッグに搭載される単回使用センサアダプタの場合、そのような保護キャップは、バッグ自身が保護機能を有するため必要とされない。
【0101】
[00103]センサを生産する方法は、センサシャフト上に支持キャップを搭載するステップを含む。一実施形態において、支持キャップは事前配設されたゲル電解質を備える。別の実施形態において、支持キャップは、カートリッジがその上に配置される段差を備える空の支持キャップである。取り外し可能シール、取り外し可能カートリッジキャップ、あるいは、支持キャップまたはカートリッジ上の、それぞれ、取り外し可能保護部、保護キャップが存在する場合、それらは、センサシャフト上に支持キャップを搭載する前に取り外される。支持キャップ内への挿入中のセンサシャフトの圧力によって、ゲル電解質は、支持キャップとセンサシャフトとの間に均等に分配される。
【0102】
[00104]センサを生産する方法の好ましい実施形態において、カートリッジは、センサシャフト先端上に配置される。センサシャフトは、カートリッジがその先端上にある状態で、段差を備える支持キャップに挿入される。挿入中、カートリッジの円柱支持体は、段差に接触し、ゲル電解質は、センサシャフトの運動によって、円柱支持体から押し出される。ゲル電解質は、センサシャフトによって強化膜に押し付けられ、それにより、変形し、支持キャップとセンサシャフトとの間で均等に分配される。
[00105]以下の図は本発明を示す。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【
図3c】
図3aの空の支持キャップと共に使用されるカートリッジの図である。
【
図4】単回使用センサアダプタを有する単回使用バッグの図である。
【
図5a】取り外し可能保護部および可溶性コーティングを有する
図2aの支持キャップの図である。
【
図5b】取り外し可能かつ貫入可能シールを有するカートリッジの図である。
【
図5c】上および下カートリッジキャップを有するカートリッジの図である。
【発明を実施するための形態】
【0104】
[00106]
図1は、本発明によるセンサ2を示す。センサ2は、センサヘッド22を備え、センサヘッド22は、電極212を受け入れ、データ送信用のインタフェース23、例えば、データケーブル用のプラグに電極212を接続する。センサ2は、センサシャフト21をさらに備える。2つの電極212は、センサヘッド22からセンサシャフト21内にまたはセンサシャフト21に沿って延在する。
図1に示す例において、電極212は、センサシャフト21内に延在し、内部電解質によって囲まれる。示す実施形態において、センサシャフト21は、2つの同軸に配置されたチャンバを備える。電極212は、チャンバの全てのチャンバ内に配置される。内部チャンバは、センサヘッド22からさらに外方に延在し、pHガラスによって少なくとも部分的に形成されるセンサシャフト先端211で終わる。内部チャンバであって、その電極212、内在電解質とも呼ばれるその内部電解質、およびそのpHガラスを有する、内部チャンバは、測定システムとも呼ばれる。外部チャンバは、隔壁213を備える。外部チャンバであって、その電極212、基準電解質とも呼ばれるその内部電解質、およびその隔壁213を有する、外部チャンバは、基準システムとも呼ばれる。センサシャフト先端211およびセンサシャフト21の一部は、支持キャップ11の形態のデバイス1の内側に配置される。支持キャップ11は、開口114を形成する一端および他端の強化膜3を有する円柱形状を有する。デバイス1は、ゲル電解質4を充填され、それにより、ゲル電解質4は、膜3、センサシャフト先端211上のpHガラス、および隔壁213を接続する。示すセンサ2は、セベリングハウス原理に従って働く:それにより、ゲル電解質4は、測定される種に適する緩衝剤を備える。測定される種は、強化膜3を通して拡散し、ゲル電解質4のpH値が変化するように緩衝剤と反応する。測定システムの電位は、基準システムに対して測定された、測定システムが接触状態にあるゲル電解質4のpH値に依存する。ゲル電解質4と基準システムの電極212との間の電気接続は、隔壁213および基準電解質を通して確立される。ゲル電解質4のゲル状態は、本発明によるセンサ2が任意の配向で組み立てられることを可能にする。なぜなら、ゲル電解質4が、流出し、それにより、膜3とセンサシャフト先端211と隔壁213との間の接続を遮断することができないからである。
【0105】
[00107]クラーク型センサ等の電極212を備える他の型のセンサ2において、ゲル電解質4によって覆われる必要があるセンサシャフト21のセクションは、異なるとすることができる。例えば、電極212は、ゲル電解質4に直接さらされ得る。いずれの場合も、ゲル状態は、必要な接続を保証することを可能にする。
【0106】
[00108]
図2aは、膜本体11aの形態の支持キャップ11を示す。そのような膜本体11aは、多目的センサ2上で使用されることを意図される。その外部表面のほとんどは、使用中、キャップスリーブによって保護され、分析されるプロセス媒体にさらされる強化膜3のみを残す。膜本体11aは、円柱部分からなり、円柱部分は、一方の側で開口114を、そして他方の側で、強化膜3を備える。膜本体11aはゲル電解質4を部分的に充填される。ゲル電解質4の充填レベルは、センサシャフト21が挿入されると、ゲル電解質4が、支持キャップシール構造116の下方で膜本体11aの残りの体積全体を基本的に充填するようなものでる。円柱部分は、弾性材料で覆われた窓115のセットを備える。多用途センサ2の一部として、膜本体11aは、蒸気減菌プロセスを受けることができ、蒸気減菌プロセス中、ゲル電解質4は120℃または140℃の温度にさらされる。それにより、ゲル電解質4は膨張する。これは、窓115を外側に膨らませる。冷却中、窓材料の弾性は、ゲル電解質4をセンサシャフト21に押し戻し、センサ2を機能状態に維持する。膜本体11aの開口114を囲む段差111は、対応するセンサシャフト21があまり遠くに挿入されることを防止するリミットストップとして使用され得る。さらに、段差111ならびに任意選択の支持キャップシール構造116は、組み立てられたセンサ2において周囲物にさらされるゲル電解質4の表面を低減させ、それは、ゲル電解質4の完全乾燥を防止し、それにより、センサ2寿命を増大させる。
【0107】
[00109]
図3aは、空の膜本体11aeの形態の空の支持キャップ11eを示す。その形状および部分は、
図2aに示すものと同様である、しかしながら、空の支持キャップ11eは、ゲル電解質4を事前配設されない。さらに、段差111は、空の支持キャップ11eの内側壁が段差111の上方に継続するように配置される。段差111は、
図3cに示すような対応するカートリッジ12用のリミットストップとして働く。空の支持キャップ11eの内側に形成される段差111は、カートリッジ12の円柱支持体121の外側が、段差112の上方で空の支持キャップの内側壁に対応し、一方、カートリッジ12の円柱支持体121の内側が、段差113の下方で空の支持キャップの内側壁に対応するようなものである。こうして、リミットストップは、円柱支持体121にのみ作用するが、強化膜3に押し付けられ得る事前配設されたゲル4に作用しない。そのような実施形態において、カートリッジ12の円柱支持体121の露出端は、センサシャフト21が、空の膜本体11aeとカートリッジ12の組み合わせ内に挿入されるためのリミットストップとして働くことができる。センサシャフト先端211と強化膜3との間の最小距離を保証する別のまたはさらなる方法は、強化膜3の上部に配置されるスペーサメッシュ31である。スペーサメッシュ31は、センサシャフト先端211を損傷せず、強化膜3を損傷しない材料で作られる。例えば、スペーサメッシュ31は、ナイロンで作られ得る。メッシュであるため、スペーサメッシュ31は、ゲル電解質4が所望の接触を確立することを可能にする。
図3aに示す実施形態において、空の膜本体11aeの内側の形状は、内在体積を制限するために、
図2aに示す形状に対してさらに変更される。これは、必要とされるゲル電解質4の量を低減することを可能にする。
【0108】
[00110]
図3cは、
図3aに示す空の支持キャップ11eと共に使用されるカートリッジ12を示す。カートリッジ12は、ゲル電解質4を充填された円柱支持体121を備える。円柱支持体121の内周およびカートリッジ12の形状は、センサシャフト21が、任意選択のリミットストップまで、円柱支持体121の縦軸に沿って円柱支持体121を完全に通り抜けるようなものである。これは、ゲル電解質4がセンサシャフト21によって円柱支持体121から押し出され得ることを可能にする。円柱支持体121の内部および外部形状は、それらの形状が、相互作用すべき空の支持キャップ11eに対応するようなものである。
【0109】
[00111]
図2bおよび
図3bは、単回使用センサアダプタ7の形態の支持キャップ11、および、挿入されたカートリッジ12を有する空の単回使用センサアダプタ7eの形態の空の支持キャップ11eを示す。示す実施形態において、単回使用センサアダプタ7および空の単回使用センサアダプタ7eは、多くの共通の特徴を示す。それらは、
図3bに示す空の単回使用センサアダプタ7eに関して説明されるが、
図2bの単回使用センサアダプタ7に同様に適用される。
【0110】
[00112]空の単回使用センサアダプタ7eは、2つの同心に配置された円柱セクション71i、71oを備える。内部円柱セクション71iは、強化膜3によって閉鎖される。内部円柱セクション71iの直径は、センサシャフト21がそれに挿入され得るようなものである。
【0111】
[00113]外部円柱セクション71oは、内部円柱セクション71iを囲む。2つの円柱セクション71iおよび71oは、それらの下端で流体密封式に接続される。外部円柱セクション71oの上端は、内部円柱セクション71iの上端より高く、それらの接続は、中空円柱体積72が両者の間に形成されるようなものである。この体積72は、必要である場合、余剰のゲル電解質を保持することができるが、ゲル電解質の事前配設された量および内部円柱セクション71iの高さが、減菌プロセス中に起こる場合がある高温の場合でも、漏れがありそうにないようなものであることが好ましい。
【0112】
[00114]外部円柱セクション71oの外部形状は、外部円柱セクション71oが、標準1’’エルドンジェームスポートに挿入され、それに接続され得るようなものである。外部円柱セクション71oの内部形状は、接続部分73がその上に配置され得る、その下部分内に周囲肩部711oを備える。接続部分73は、好ましくは、外部円柱セクションの肩部711oに対応するその上端に周囲外部リム731を備える。接続部分73は、好ましくは、その下端に近い、その内部表面上に肩部732をさらに備える。この実施形態において、内部円柱セクション71iは、接続部分73の肩部732に対応する、その下外部表面上に凹所711iを備える。接続部分73は、Oリング等のシール手段を装備する。組み立てられた状態で、示すように、接続部分73の外部リム731は、外部円柱セクション71oの肩部711o上に配置され、内部円柱セクション71iの凹所711iは、接続部分73の肩部732上に配置される。内部および外部円柱セクション71i、71oを流体密封方式で接続するのは接続部分73である。
【0113】
[00115]
図2bに示す単回使用センサアダプタ7の場合、ゲル電解質4は、内部円柱セクション71iの内側で強化膜3上に事前配設される。事前配設されるゲル電解質4の量は、センサシャフト21が完全に挿入され、センサが形成されると、ゲル電解質4が、室温で、基本的に完全に、好ましくは所望の充填レベルの90%より多い量まで内部円柱セクション71iを充填するようなものである。
図2bに示す場合、所望の充填レベルは、開口114に近い、内部円柱セクション71iの内側上の周囲段差として形成されるセンサシャフト712i用のリミットストップによって規定される。
【0114】
[00116]
図3bに示す空の単回使用センサアダプタ7eの場合、ゲル電解質4は、カートリッジ12の円柱支持体121の内側に事前配設される。カートリッジ12を受け入れるために、内部円柱セクション71iは、その開口114の近くに段差111を備える。
図3bに示す実施形態において、円柱支持体121の外側は、段差111の上方で、空の支持キャップ11eの一部である、内部円柱セクション71iの内側壁に対応する。しかしながら、円柱支持体121の内側は、段差111の下方で、内部円柱セクション71iの内側壁より小さい直径を有する。事前配設されるゲル電解質4の量は、センサシャフト21が完全に挿入され、センサが形成されると、ゲル電解質4が、室温で、基本的に完全に、好ましくは所望の充填レベルの90%より多い量まで内部円柱セクション71iを充填するようなものである。
図2bに示す場合、所望の充填レベルは、開口114に近い、内部円柱セクション71iの内側上の周囲段差として形成されるセンサシャフト712i用のリミットストップによって規定される。
【0115】
[00117]
図4は、単回使用バッグ5を示す。単回使用バッグ5は、単回使用センサアダプタ7が取り付けられるポート51を備える。単回使用バッグ5は、その種が測定されるべきであるプロセス媒体6を充填される。強化膜3は、一方の側でプロセス媒体6と、そして、その他の側で、事前配設されたゲル電解質4と接触状態にある。ゲル電解質4のゲル状態は、単回使用センサアダプタ7が水平に搭載されても、ゲル電解質4を強化膜3に維持する。
【0116】
[00118]
図5aおよび
図5bは、事前配設されるゲル電解質4が、出荷および貯蔵中に完全に乾燥することおよび汚れることからどのように保護され得るかを示す。
【0117】
[00119]
図5aは、
図2bに関して詳細に説明した単回使用センサアダプタ7を示す。単回使用センサアダプタ7は、内部円柱セクションの内側で強化膜3上に事前配設されたゲル電解質4を備える。この実施形態において、ポリビニルピロリドンで作られた可用性コーティング118は、強化膜3の外側に塗布される。さらに、取り外し可能保護部117は、内部円柱セクションの開口114に押し込まれる。取り外し可能保護部117は弾性プラスチックで作られる。取り外し可能保護部117は、一方の側でハンドルに変換し、他の側で開口する円柱セクションを有する。円柱部分は、周囲リップのプロファイルを装備する。取り外し可能保護部117の円柱部分の寸法は、環境に対してリップが気密障壁を形成するように、円柱部分が内部円柱セクションに挿入され得るようなものである。それにより、このゲル電解質4がその中に位置する体積は、可溶性コーティング118、取り外し可能保護部117、および単回使用センサアダプタ7の内部円柱セクションによって閉鎖される。これは、ゲル電解質4の乾燥レートを最小にする。
【0118】
[00120]汚れおよび機械的損傷ならびに可溶性コーティング118または取り外し可能保護部117の過失による取り外しを防止するために、単回使用センサアダプタ7は、さらなる保護キャップ74を装備し得る。
【0119】
[00121]
図5bは、カートリッジ12の事前配設されたゲル電解質4が保護され得る方法を示す:示す実施形態においてカートリッジ12の一方の側に取り付けられたアルミニウム箔で作られた取り外し可能シール122aが存在する。他の側には、貫入可能シール122bが存在する。示す実施形態において、貫入可能シール122bも、アルミニウム箔から作られる。しかしながら、箔は、円柱支持体121のほとんどに沿ってその公称値より著しく薄い。そのような薄いセクションは、
図5bの右側に見られる。1つのセクションにおいて、箔はその公称厚さを有する。これは、
図5bの左に見られる。貫入可能シールを形成する箔は、円柱支持体121の上方にその公称厚さで延在する。ユーザは、このシール122bも取り外したい場合、この延在部をつかむことによってそうすることができる。しかしながら、ユーザが、それを取り外したくないかまたはそれを忘れ、センサシャフト先端211を用いてそれに押し付ける場合、シール122bは、特に薄い場所で破断し、一方、円柱支持体121に対するそれの取り付けは、シール122bの残りの部分が、円柱支持体121に近接して留まり、測定に干渉しないことを保証する。
【0120】
[00122]
図5cおよび
図5dは、カートリッジ12の事前配設されたゲル電解質4が保護され得る別の方法を示す:上カートリッジキャップ123bは、円柱支持体121の上端に配置され、下カートリッジキャップ123aは、円柱支持体121の下端に配置される。
図5dは、
図5cで見ることができる等角図の断面を示す。
【0121】
[00123]両方のカートリッジキャップ123a、123bは、同様に形成される。各カートリッジキャップ123a、123bは、円柱支持体121の外径を受け入れることを意図される内径を有する円柱セクション123eを備える。カートリッジキャップ123a、123bは、この例では円柱支持体121がそれから作られるPEEKより可撓性があるシリコーンで作られる。円柱セクションの内径は、円柱支持体121の外径に等しいかまたはそれよりわずかに小さく、それにより、可撓性材料の回復力は、カートリッジキャップ123a、123bの円柱セクション123eを円柱支持体121に押し付け、それによりシールを形成する。カートリッジキャップの円柱セクション123eは、一端で、平坦端セクション123fによって閉鎖される。ラグ123dおよびコネクタ123cは、この端セクション123fに取り付けられる。コネクタ123cは、上および下カートリッジキャップ123a、132bを接続する。コネクタ123cは、示す実施形態において、平坦シリコーンバンドの形状を有する。ラグ123dの材料の厚さは、端セクション123fおよびコネクタ123cの厚さの約2倍である。それにより、ラグ123dは、端セクション123fおよびコネクタ123cより可撓性が小さく、したがって、端セクション123fに力を効率的に伝達するのに適する。ラグ123dを引っ張ることによって、カートリッジキャップ123a、123bは、円柱支持体121から容易に取り外され得る。
【0122】
[00124]ゲル電解質4を生産する1つの方法は次の通りである:電解質水溶液が、アガロースの融解温度を超えて加熱される。アガロースの1~4重量%が、添加され、混合物が、透明になるまで撹拌される。所望の量の電解質が、空の単回使用センサアダプタ、空の膜本体、別の空の支持キャップ、または円柱支持体内に分注される。ゲル形成は、20℃の室温に冷却されると起こる。
【0123】
[00125]CO2を測定するセベリングハウスセンサ用のゲル電解質4を生産する1つの方法は次の通りである:電解質水溶液が、アガロースの融解温度を超えて加熱される。アガロースの1~4重量%が、添加され、混合物が、透明になるまで撹拌される。混合物が60~70℃に冷却される。重炭酸塩が、この温度で添加される。所望の量の電解質が、空の単回使用センサアダプタ、空の膜本体、別の空の支持キャップ、または円柱支持体内に分注される。ゲル形成は、20℃の室温に冷却されると起こる。
【符号の説明】
【0124】
1 デバイス
2 センサ
3 強化膜
31 スペーサメッシュ
21 センサシャフト
211 センサシャフト先端
212 電極
22 センサヘッド
23 データ送信用のインタフェース
4 ゲル電解質
11 支持キャップ
11e 空の支持キャップ
111 段差
112 段差の上方の空の支持キャップの内側壁
113 段差の下方の空の支持キャップの内側壁
114 開口
115 窓
116 支持キャップシール構造
11a 膜本体
11ae 空の膜本体
7 単回使用センサアダプタ
7e 空の単回使用センサアダプタ
71i 内部円柱セクション
711i 凹所
712i センサシャフト用のリミットストップ
71o 外円柱セクション
711o 肩部
72 体積
73 接続部分
731 外部リム
732 肩部
74 保護キャップ
5 単回使用バッグ
51 ポート
118 可用性コーティング
117 取り外し可能保護分(開口側)
12 カートリッジ
121 円柱支持体
122a、b シール(取り外し可能、貫入可能)
123a、b カートリッジキャップ(下および上)
123c 可撓性接続部
123d ラグ
123e 円柱セクション
123f エンドセクション
6 プロセス媒体
【外国語明細書】