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特開2024-55811コネクタ、接続アセンブリおよび接続グループ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024055811
(43)【公開日】2024-04-18
(54)【発明の名称】コネクタ、接続アセンブリおよび接続グループ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/629 20060101AFI20240411BHJP
   H01R 13/639 20060101ALI20240411BHJP
【FI】
H01R13/629
H01R13/639 Z
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023172467
(22)【出願日】2023-10-04
(31)【優先権主張番号】202241057415
(32)【優先日】2022-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(71)【出願人】
【識別番号】514095099
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ インディア プライベート リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TE CONNECTIVITY INDIA PRIVATE LIMITED
(71)【出願人】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(74)【代理人】
【識別番号】100229736
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 剛
(72)【発明者】
【氏名】シッダールタ シング
(72)【発明者】
【氏名】インフゥー ビル ワン
(72)【発明者】
【氏名】ソォンフゥア シダー リウ
(72)【発明者】
【氏名】ウェンクゥー フゥー
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA05
5E021FB02
5E021FB07
5E021FC31
5E021HC12
5E021HC31
5E021HC35
(57)【要約】      (修正有)
【課題】固定要素をより容易に解放することが可能なコネクタを提供する。
【解決手段】接続方向Cに沿ってコネクタ100の近位端部101において接続するためのコネクタに関し、コネクタは、少なくとも1つのコンタクト要素15を固定するように適合されているコンタクト部11と、基部70と、基部から実質的に接続方向に沿って延びるアーム60とを備え、アームは、接続方向に逆らってコネクタを固定するための少なくとも1つの固定要素41を備え、基部は、コンタクト部よりもコネクタの遠位端部102の近くに配置され、遠位端部は、接続方向に沿って近位端部とは反対側にある。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタ(100)であって、接続方向(C)に沿って前記コネクタ(100)の近位端部(101)において接続するための前記コネクタ(100)は、
少なくとも1つのコンタクト要素(15)を固定するように適合されているコンタクト部(11)と、
基部(70)と、
前記基部(70)から実質的に前記接続方向(C)に沿って延びるアーム(60)と
を備え、
前記アーム(60)は、前記接続方向(C)に逆らって前記コネクタ(100)を固定するための少なくとも1つの固定要素(41)を備え、
前記基部(70)は、前記コンタクト部(11)よりも前記コネクタ(100)の遠位端部(102)の近くに配置され、前記遠位端部(102)は、前記接続方向(C)に沿って前記近位端部(101)とは反対側にある、
コネクタ(100)。
【請求項2】
前記アームは、作動部(95)を備え、
前記固定要素(41)は、前記作動部(95)における作動により固定状態(121)から解放状態に移行可能である、
請求項1に記載のコネクタ(100)。
【請求項3】
前記作動部(95)は、外部からアクセス可能であるように適合されている、請求項2に記載のコネクタ(100)。
【請求項4】
前記アーム(60)は、前記固定要素(41)を横方向(L)またはその反対方向に案内するための少なくとも1つの側方案内面(66)を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載のコネクタ(100)。
【請求項5】
前記アーム(60)は、前記基部(70)から延びる第1の延在部(71)と、前記第1の延在部(71)から延びる第2の延在部(72)と、前記第2の延在部(72)から延びる終端部(73)とを備える、請求項1から4のいずれか一項に記載のコネクタ(100)。
【請求項6】
前記固定要素(41)は、ラッチ要素(42)を備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記ラッチ要素(42)は、径方向外方に突出するラッチ突出部(43)を備える、請求項6に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記ラッチ要素(42)を備える前記アーム(60)のラッチ部92が、径方向内方に屈曲可能である、請求項6または7に記載のコネクタ。
【請求項9】
前記アーム(60)は、少なくとも部分的に前記接続方向(C)とは反対の方向に前記コネクタ(100)に働く機械的張力を相手側コネクタ(200)に伝達するためのストレインリリーフデバイス(40)の一部であり、
前記ストレインリリーフデバイス(40)は、前記コネクタ(100)の他の部分に装着可能である、
請求項1から8のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項10】
前記ストレインリリーフデバイス(40)は、開リング(50)を備え、
前記アーム(60)は、前記開リング(50)から突出し、
前記コネクタ(100)は、前記開リング(50)のための係合部(20)を備え、前記係合部(20)は、前記コネクタ(100)の前記遠位端部(102)の方を向いた少なくとも1つの係合面(21)を備える、
請求項9に記載のコネクタ。
【請求項11】
前記接続方向(C)に沿って見た場合に、前記固定要素(41)の最外点と前記開リング(50)のセントロイド(57)との間の距離(145)の、前記開リング(50)の最内点と前記開リング(50)の前記セントロイド(57)との間の距離(146)に対する比は、0.8未満である、請求項10に記載のコネクタ。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に記載のコネクタ(100)と、相手側コネクタ(200)とを備え、
前記コネクタ(100)および前記相手側コネクタ(200)が前記接続方向(C)に沿って互いに離隔している装着前状態において、前記少なくとも1つの側方案内面(66)と相手側対向側方案内面(266)との間の距離は、コンタクト要素(15)と対応する相手側コンタクト要素(215)との間の各距離よりも小さい、
接続アセンブリ(300)。
【請求項13】
請求項1から11のいずれか一項に記載のコネクタ(100)と、前記コネクタ(100)に接続される相手側コネクタ(200)とを備え、
前記作動部(95)は、外部からアクセス可能である、
接続アセンブリ(300)。
【請求項14】
請求項13に記載の接続アセンブリと、隔壁(400)とを備え、
前記接続アセンブリ(300)は、前記隔壁(400)の受け部(403)に配置され、
前記作動部(95)は、前記受け部(403)の開口部(410)を通してアクセス可能である、
接続グループ(500)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続方向に沿ってコネクタの近位端部において接続するためのコネクタに関する。コネクタは、少なくとも1つのコンタクト要素を固定するように適合されたコンタクト部と、基部と、基部から実質的に接続方向に沿って延びるアームとを備え、アームは、接続方向に逆らってコネクタを固定するための少なくとも1つの固定要素を備える。
【0002】
本発明はさらに、コネクタおよび相手側コネクタを備える接続アセンブリ、ならびに、コネクタ、相手側コネクタ、および隔壁を備える接続グループに関する。
【背景技術】
【0003】
固定要素は、コネクタを相手側構造体、例えば相手側コネクタにおいて固定するように機能することができる。特に、コネクタがさらなる構造体、例えば隔壁の受け部内に配置される場合、固定要素を解放することが難しい場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
よって、本発明の目的は、固定要素をより容易に解放することが可能なコネクタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、これは、基部がコンタクト部よりもコネクタの遠位端部の近くに配置される場合に実現される。遠位端部は、接続方向に沿って近位端部の反対側にある。このとき、基部およびアームが、例えば器具または指に対して、より容易にアクセス可能となる。
【0006】
本発明に係る解決策は、互いに独立であり必要に応じて任意に組み合わされ得る以下のさらなる発展形および有利な実施形態により、さらに改善することができる。
【0007】
コネクタは、相手側コネクタに接続するように適合されてよい。コネクタは、特に、相手側コネクタと少なくとも部分的に相補的であってよい。例えば、プラグコネクタの場合、プラグ面が、相手側コネクタの相手側プラグ面と合致してよい。
【0008】
コンタクト要素は、相手側コネクタの相手側コンタクト要素に接触するように適合されてよい。コンタクト要素は、相手側コンタクト要素のソケットに挿入され得るピンを備えてもよく、またはその逆であってもよい。
【0009】
コネクタは、1つよりも多くのコンタクト要素を備えてよい。
【0010】
コネクタは、電気信号および/または電力の伝送を可能とする電気コネクタであってよい。ただし、他のコネクタも可能である。例えば、コネクタは、光信号の伝送を可能とする光コネクタであってよい。別の例において、コネクタは、流体を伝送するように適合されてよい。
【0011】
固定要素は、接続方向に逆らってコネクタを相手側コネクタに対して固定するように適合されてよい。よって、固定要素は、接続方向に逆らう方向にコネクタに働き、したがってコネクタを相手側コネクタから分離しようとする張力(strain)または力を、相手側コネクタ、特に相手側コネクタにおける対応する構造体に伝達するために用いられてよい。
【0012】
基部においては、公差を除き、接続方向におけるコネクタの他の部分に対するアームの移動ができない、またはほとんどできない状態であるべきである。基部において、接続方向とは反対の方向におけるアームの移動が可能でないことが有利である。基部はさらに、さらなる方向、例えば、各々接続方向に垂直である1つまたは複数の径方向および/またはその反対方向における、または径方向に垂直かつ接続方向に垂直である少なくとも1つの接線方向および/またはその反対方向における、アームの固定端部の可動性を制限するように機能してよい。
【0013】
固定要素による固定は、異なる機構により実現されてもよい。例えば、固定要素は、第1の要素の移動が第1の要素に干渉する第2の要素によりブロックされる形状嵌め(ポジティブフィットとしても知られる)を形成してよい。特に、第1の要素および/または第2の要素は、所望の移動に垂直な、本例では接続方向に垂直な止め面を備えてよい。
【0014】
さらなる実施形態において、固定要素は、2つの要素の間に働く力が、2つの要素の互いに対する移動をブロックする摩擦力を生じさせるのに十分に大きい力嵌めにより、コネクタを固定してよい。
【0015】
固定要素は、接続方向に逆らってコネクタを相手側コネクタにロックしてよい。
【0016】
固定要素は、接続ステップ中に、例えばコネクタが相手側コネクタに対して移動したときに、固定が自動的に実現可能であるように適合されてよい。別の実施形態において、固定は、非自動的であり、例えば手動操作により実現されてよい。
【0017】
固定要素は、相手側コネクタにおける対向固定要素と嵌合するように適合されてよい。固定要素の少なくとも一部は、相手側固定要素の一部と相補的であってよい。
【0018】
有利な実施形態において、アームは、作動部を備えてよく、固定要素は、作動部における作動により固定状態から解放状態に移行可能である。固定要素は、コネクタが接続方向に沿って相手側コネクタに接続されたときに、場合によっては解放状態を経て、自動的に固定状態となるように構成されてよい。力が接続方向に逆らってコネクタを相手側コネクタから分離しようとするときには、そのような自動的移行が不可能であるべきである。
【0019】
固定要素および/または相手側コネクタにおける対向固定要素は、接続ステップ中にアームを自動的に屈曲させるための、接続方向に対して傾斜する少なくとも1つの屈曲面を備えてよい。容易な屈曲を実現するために、傾斜角度は、60°未満であってよい。
【0020】
この移行は、固定要素の移動、特にアームの一部の屈曲により、実現されてよい。この移行を実現するために、作動部が押圧されまたは押し込まれてよい。固定要素の移動を増大または低減するために、てこ作用が用いられてよい。
【0021】
固定要素は、固定状態において固定位置にあってよい。さらに、固定要素は、解放状態において解放位置にあってよい。これらの位置は、特に、コネクタの他の部分に対するものとして定義されてよい。
【0022】
容易な作動を可能とする解決策において、作動部は、コンタクト部の長さの60%超にわたって延びてよい。作動部の対応する長さは、コンタクト部の長さの60%よりも大きくてよい。作動部は、コンタクト部の長さの80%超、特に90%超にわたって延びることが好ましい。コンタクト部の長さは、最も長いコンタクト要素の長さであってよい。いずれの場合も、長さは、接続方向に沿って測定されてよい。
【0023】
容易な作動を可能とするために、作動部は、その全長にわたってコネクタの他の部分から離隔していてよい。「離隔」という表現は特に、間隙が特に径方向において存在することを意味するものとする。
【0024】
固定要素がラッチ要素を備えるまたはラッチ要素である場合に、特に簡単な動作を実現することができる。対応する対向固定要素は、対向ラッチ要素であってよい。対向ラッチ要素は、リング、孔、特に貫通孔、または受け部であるか、またはリング、孔または受け部を備えることが好ましい。対向ラッチ要素は、全体が相手側コネクタの前面の後ろに配置されてよい。対向ラッチ要素は、前面の後ろに離隔していてよい。前面は、接続方向とは反対の方向にコネクタに向かって最も遠く延びる相手側コネクタの部分により画定されてよい。
【0025】
ラッチ要素は、径方向外方に突出するラッチ突出部を備えてよい。これにより、ラッチ要素を径方向内方に移動させることができ、それにより、簡単かつ省スペースな動作が可能となる。
【0026】
ラッチ要素を備えるアームのラッチ部が、径方向内方に屈曲可能であってよい。
【0027】
コネクタは、アームのラッチ部が内方に屈曲するように適合されてよい。
【0028】
アームは、少なくとも部分的に、ラッチ要素の屈曲長さをラッチ高さの1~5倍の間とすることを可能とする距離を空けてコネクタの他の部分から径方向に離隔していてよい。ラッチ高さは、例えばラッチ要素または段差の高さであってよく、これらの高さは、径方向に測定される。好適な比は、1~3、より好ましくは1~2である。これにより、コンパクトな設計が可能となる。ラッチ高さは、特に、破損なくかつ/または所定の力で実現され得る高さであってよい。所定の力は、公定標準または企業標準により設定されてよい。
【0029】
特に、ラッチ部は、コネクタの他の部分からラッチ高さの1~5倍の間、好ましくは1~3倍、好ましくは1~2倍で離隔していてよい。
【0030】
コンパクトな設計および屈曲を可能とするために、コネクタの他の部分は、アームの屈曲を可能とする少なくとも1つの凹部を備えてよい。凹部は、アームの屈曲部を収容してよい。
【0031】
アームは、コンタクト部においてコネクタの他の部分から径方向に離隔していてよい。
【0032】
ラッチ要素は、安全なラッチを可能とするために、接続方向とは反対の方向を向くラッチ面を備えてよい。ラッチ面は、接続方向に実質的に垂直であってよい。
【0033】
ラッチ要素は、段差を備えてよい。段差は、内縁部および外縁部を備えてよい。ラッチ面は、段差の一部であってよく、特に内縁部と外縁部との間に配置されてよい。
【0034】
簡単な組み立てを可能とするために、固定要素は、アームの端部、特に自由端部に配置されてよい。
【0035】
安全な横方向の案内を可能とするために、アームは、固定要素を横方向またはその反対方向に案内するための少なくとも1つの側方案内面を備えてよい。
【0036】
側方案内面の法線は、接続方向および固定要素の屈曲方向に垂直であってよい。側方案内面は、固定要素を対向固定要素に向かって案内してよい。
【0037】
好適な実施形態において、少なくとも1つの案内面は、アームの端部に配置される。これにより、接続プロセスの初期段階における案内が可能となる。
【0038】
2つの反対の方向における案内を可能とするために、アームは、2つの側方案内面を両側に備えてよい。2つの側方案内面は、平行であってよいが、反対の方向を向いていてよい。他の実施形態において、2つの側方案内面は、漏斗状の案内(funneling guiding)を可能とするために、先細り形状を形成してよい。
【0039】
少なくとも1つの対向側方案内面が、相手側コネクタに存在してよい。対向側方案内面は、案内面と少なくとも部分的に相補的であってよい。
【0040】
アームは、コネクタに向かう相手側コネクタの移動を制限するための、接続方向を向く少なくとも1つの止め面(stop face)を備えてよい。対応する対向止め面が、相手側コネクタに配置されてよい。
【0041】
作動部は、外部からアクセス可能であるように適合されてよい。器具またはテストフィンガが、アクセス性に関する公定標準または企業標準において規定されてよい。
【0042】
装着済み状態において、アクセス空間(access space)が存在してよい。アクセス空間は、複数の方向からのアクセスを可能とする開いたアクセス空間であってよい。
【0043】
アクセス空間は、作動部から外部の点まで延びる直線状のアクセスチャネルを備えてよい。そのような直線状のアクセスチャネルは、テストフィンガの直径を有する円筒形チャネルであってよく、それにより、指によるアクセス性をシミュレートする。
【0044】
固定要素は、外部から操作可能、特に解放可能であることが有利である。
【0045】
良好な力の流れを可能とするために、コネクタは、力を伝達するようにケーブルに装着されるように適合されてよい。ケーブルは特に、適切なケーブルおよび/または規格化されたケーブルであってよい。
【0046】
ケーブルの装着は、クランプまたは力嵌め(force fit)により行われてよい。コネクタは、ケーブルが取り付けられる取り付け部を備えてよい。取り付け部は、ケーブルをクランプするように適合された受け部を備えてよい。良好なクランプを可能とするために、受け部の内断面は、ケーブルの外形寸法よりもわずかに小さいことが好ましい。他の実施形態においては、ケーブルの一部のみが装着され、例えば、シールドまたは絶縁部のみがコネクタにクランプされる。
【0047】
本発明の解決策により、コネクタおよび相手側コネクタの機械的接続および接触を分離することができる。特に、それぞれの手段を別個の部分に配置することができる。
【0048】
装着済み状態において、接続方向とは反対の方向にケーブルにより及ぼされる張力(または力)は、ケーブルからアームを介して相手側コネクタに案内されてよい。
【0049】
コンタクト部は、張力を受けないか、またはわずかにしか受けないことが好ましい。ケーブルにより及ぼされる力の10%未満、好ましくは5%未満が、コンタクト部に存在してよい。
【0050】
容易な動作を可能とするために、アームは、基部から延びる第1の延在部と、第1の延在部から延びる第2の延在部と、第2の延在部から延びる終端部とを備えてよい。
【0051】
容易な挿入性および容易な嵌合のために、基部の外面は、接続方向に平行であってよく、第1の延在部の外面は、接続方向に対して第1の角度で傾斜していてよく、第2の延在部の外面は、接続方向に対して第2の角度で傾斜していてよく、第2の角度は、第1の角度よりも大きく、終端部の外面は、接続方向に平行であってよい。これらの面は、平面であってよい。良好なアクセス性を可能とするために、第1の角度は、相当に小さいことが好ましく、例えば10~30度の間である。第2の角度は、相当に大きいことが好ましく、例えば40~80度の間、特に50~70度の間である。これにより、アームの全長を妥当な値に保ちつつ、良好なラッチ高さが実現される。
【0052】
第1の部分は、第2の部分よりも少なくとも2倍の(接続方向に沿って測定される)長さであってよい。良好な操作性を可能とするために、第1の部分は、アームの全長の少なくとも3分の1を占めてよい。
【0053】
有利な実施形態によれば、アームは、コネクタのさらなる部分と一体(または同義として一部品またはモノリシック構造)であってよい。例えば、アームは、基部、コンタクト部および/またはコネクタの基体と一体であってよい。好適な実施形態において、場合によってはコンタクト要素を除く、コネクタ全体が、単一の一体部品(single integral piece)である。そのようなコネクタは、例えば射出成形により、例としてプラスチック材料から、容易に製造することできる。
【0054】
異なる実施形態によれば、アームは、別個の要素の一部であってよく、または別個の部品であってよい。
【0055】
アームは、少なくとも部分的に接続方向とは反対の方向にコネクタに働く機械的張力を相手側コネクタに伝達するためのストレインリリーフデバイスの一部であってよく、ストレインリリーフデバイスは、コネクタの他の部分に装着可能である、かつ/または装着される。
【0056】
アームまたはストレインリリーフデバイスは、コネクタの他の部分が作製される材料とは異なる材料から作製されることが好ましい。例えば、コネクタの他の部分は、プラスチックから作製されてよく、一方でアームを備える部分は、高い機械的安定性を実現するために金属から作製されてよい。
【0057】
別の実施形態によれば、コネクタの他の部分およびアームを備える部分は各々、プラスチックで作製される部品であり、それら2つの異なる部分は、異なる性質を有する。例えば、コネクタの他の部分は、容易に成形可能な材料から作製されてよく、一方でアームを備える部分は、機械的安定性を増大させるために、繊維、特にガラス繊維を含むプラスチックから作製されてよい。
【0058】
アームまたはストレインリリーフデバイスは、コネクタの他の部分から繰り返し取り外し可能であってよい。他の実施形態において、アームまたはストレインリリーフデバイスは、一度のみ装着可能であり、アームまたはアームが装着されるコネクタの部分を損傷または破壊することなく装着解除することができない。
【0059】
装着は、例えばプレス嵌め、形状嵌め、または力嵌めを生じさせる、差し込みにより実現されてよい。装着のさらなる可能な方法としては、接着および/または超音波溶接が挙げられる。
【0060】
コネクタ、特にコネクタの基体は、ストレインリリーフデバイスまたはアームを装着するための装着部を備えてよい。装着部は、コンタクト部よりもコネクタの遠位端部の近くに配置されてよい。
【0061】
ストレインリリーフデバイスは、基部を備えてよい。容易な製造性を実現するために、アームは、基部と一体であってよい。
【0062】
好適な実施形態において、ストレインリリーフデバイスは、開リングを備え、アームは、開リングから突出し、コネクタ、特に基体は、開リングのための係合部を備え、係合部は、コネクタの遠位端部の方を向いた少なくとも1つの係合面を備える。
【0063】
開リングは、ストレインリリーフデバイスをコネクタの他の部分に装着するように適合されてよい。係合部は、装着部であってよい。
【0064】
アームは、開リングにより画定される平面を横切る方向に突出しまたは延びてよい。例えば先端部における中心点からアームが基部に取り付けられる部分における中心点へと延びるものとして定義され得る、アームの延在方向は、開リングにより画定される平面に対して70°よりも大きい角度を有してよい。
【0065】
安定した装着を可能とするために、係合部は、開リングと少なくとも部分的に相補的であってよい。
【0066】
開リングは、係合部の係合面に係合するように適合された少なくとも1つの相手側係合面を備えてよい。係合面および相手側係合面は、少なくとも部分的に相補的であってよい。相手側係合面は、装着済み状態において接続方向を向いていてよい。
【0067】
開リングおよびアームは、互いに堅固に接続されてよい。それら2つは、一体であることが好ましい。
【0068】
さらなる中間部品が存在せずに、開リング、基部およびアームのみがストレインリリーフデバイスの部品であってよい。
【0069】
ケーブルに働く力は、ケーブルから取り付け部、係合部、ストレインリリーフデバイスおよび対向固定要素を介して相手側コネクタに伝わってよい。
【0070】
簡単な嵌合プロセスを可能とするために、アームの終端部は、接続方向に平行に延びてよい。終端部は、特に、開リングにより画定される平面に垂直であってよい。
【0071】
好適な実施形態において、アームの断面積は、それぞれ接続方向、延在方向または開リングから離れる方向において減少する。そのような構成は、自由端部における容易な屈曲を可能としつつ、基部に隣接する部分における安定性を提供する。
【0072】
横方向の安定性を実現するために、接線方向に測定され得るアームの幅は、終端部に至るまで接続方向に沿って一定であってよい。
【0073】
径方向に測定され得るアームの厚さは、少なくとも固定要素に至るまで、接続方向または延在方向に沿って減少してよい。
【0074】
アームの厚さに対する幅の比は、ケーブル方向に沿って少なくとも1.2であることが好ましい。この比は、好ましくは徐々に安定性を提供する断面から可撓性を可能とする断面となるように、それぞれケーブル方向または延在方向に沿って増大してよい。
【0075】
製造を容易にするために、アームは、矩形の断面を有してよい。断面は、それぞれ接続方向または延在方向に垂直に切断したものであってよい。矩形の断面は、それぞれ接続方向または延在方向に沿って測定される全長にわたって維持されてよい。
【0076】
開リングの最大外径に対するアームの長さの比は、0.5~4の間であることが好ましい。これにより、開リングの十分に大きい直径に起因して十分な安定性を提供しつつ、固定要素の容易な操作性を可能とすることができる。ここで、アームの長さは、アームが基部から離れる方向に延びる自由長さとして理解されるべきである。
【0077】
より好ましくは、この値は、1よりも大きく、特に1.5よりも大きく、かつ/または、3未満、より好ましくは2未満である。
【0078】
コンタクト要素を除いて、コネクタは、ストレインリリーフデバイスおよび基体のみからなるものであってよい。コンタクト部は、基体の一部であってよい。
【0079】
コネクタは、係合部と遠位端部との間に配置される絶縁カラーを備えてよい。これにより、絶縁カラーの異なる側に配置される部品間の電気的絶縁を可能とすることができる。
【0080】
絶縁カラーは、外方に突出してよい。良好な絶縁を実現するために、絶縁カラーは、全周にわたって延びることが好ましい。絶縁カラーは、係合部の壁を形成してよい。コンパクトな設計において、絶縁カラーは、接続方向を向く、ストレインリリーフデバイスに対する少なくとも1つの対向係合面を提供する。絶縁カラーは、コネクタの他の部分、特に基体と一体であってよい。絶縁カラーにより画定される平面は、装着済み状態において開リングにより画定される平面に平行な有利な実施形態である。
【0081】
規定された相対位置を可能とするために、ストレインリリーフデバイスおよび/またはコネクタの他の部分、特に基体は、少なくとも1つのキー要素を備えてよい。
【0082】
キー要素は、コネクタの他の部分に対するストレインリリーフデバイスの回転移動をブロックするように適合されてよい。回転は、接続方向の周りの回転として理解されるべきである。
【0083】
キー要素は、少なくとも1つの突出部および/または少なくとも1つの凹部を備えてよい。
【0084】
容易な生産を可能とするために、少なくとも1つのデバイスキー要素(ストレインリリーフデバイスに配置されるキー要素)が、開リングの一端部に配置される。2つのデバイスキー要素が、開リングの反対側の端部に配置されることが好ましい。
【0085】
より堅固な把持を可能とするために、2つのデバイスキー要素の間におけるストレインリリーフデバイスの内周の部分は、コネクタ、特に基体における2つのコネクタキー要素の間における周囲の部分に等しいか、それよりもわずかに小さい。この周囲は、係合部に配置されるべきである。これらの部分は、ストレインリリーフデバイスの2つの回転止め面またはコネクタの2つの相手側回転止め面により画定されるものとして定義されてよい。
【0086】
コンパクトな設計を可能とするために、少なくとも1つのデバイスキー要素は、径方向内方に突出することが好ましい。
【0087】
良好な分散を実現するために、開リングおよび/またはストレインリリーフデバイスは、鏡映対称であってよい。
【0088】
同様に、アームは、開リングの2つの端部の間の中間において開リングに取り付けられてよい。
【0089】
開リングの間隙が、アームの径方向反対側にあってよい。
【0090】
良好にバランスの取れた力の分散を実現するために、開リングは、実質的に円形であってよい。ここで、円形とは、開リングの全体形状に関する。
【0091】
別の発展形において、開リングは、異なる全体形状、例えば矩形、多角形または楕円形の全体形状を有してもよい。
【0092】
開リングは、矩形の断面を有してよい。ここで、断面は、径方向-軸方向平面において切断したものである。そのような実施形態は、製造が容易であり得る。
【0093】
矩形の長辺は、外方および内方に向いていてよく、一方で、短辺は、接続方向およびその反対方向に沿って向いていてよい。これにより、接続方向およびその反対方向での良好な係合を提供しつつ、傾斜に対する安定性を提供することができる。
【0094】
短辺の長さに対する長辺の長さの比は、4未満であることが好ましく、より好ましくは2未満である。
【0095】
係合部は、実質的に円形の溝を備えることが好ましい。係合部は、チャネルまたはトラフとして形成されてよい。係合部は、側壁および底壁を備えてよく、それにより、基本的に開いた矩形の断面が得られる。
【0096】
アームの自由長さを最適化するために、係合部は、コンタクト部とコネクタの遠位端部との間に配置されてよい。
【0097】
一実施形態によれば、係合部は、該当する場合、コネクタ、特に基体の外面において、好ましくは接線方向に延びる。容易な装着を可能とするために、係合部は、径方向外方に開いていてよい。
【0098】
係合部は、接続方向の周りのほぼ360°、例えば320°超または340°超に、かつ/または周囲の80%超、好ましくは90%超にわたって延びてよい。
【0099】
省スペースな構成を可能とするために、固定要素は、接続方向に沿って見た場合に、開リングにより画定される内部空間内に配置されてよい。
【0100】
加えて、接続方向に沿って見た場合に、固定要素の最外点と開リングのセントロイドとの間の距離の、開リングの最内点と開リングのセントロイドとの間の距離に対する比は、0.8未満である。これにより、安定性を向上させることができる。この比は、0.6未満、0.5未満、0.3未満または0.2未満であることが好ましい。
【0101】
セントロイドは、材料を均一であると考えた場合、質量中心に等しい。これは、幾何学的質量中心とみなされてよい。
【0102】
安定性を向上させる好適な構成において、開リングは、セントロイドの周りの少なくとも300°、好ましくは少なくとも320°、より好ましくは少なくとも340°に延びる。
【0103】
本発明に係る接続アセンブリは、本発明に係るコネクタと、相手側コネクタとを備える。
【0104】
好適な実施形態において、特に嵌合済み状態に対して、コネクタおよび相手側コネクタが接続方向に沿って互いに離隔している装着前状態において、コネクタにおける少なくとも1つの側方案内面と相手側コネクタにおける相手側対向側方案内面との間の距離は、コンタクト要素とそれに対応する相手側コンタクト要素との間の各距離よりも小さい。いずれの場合も、面または要素の最前点が、それらの間の距離を測定するために用いられてよい。
【0105】
対応する接続ステップにおいて、側方案内面は、コンタクト要素のいずれかが対応する対向コンタクト要素に接触する前に、対向側方案内面に重なるまたは接触する。これにより、安全性が高まる。
【0106】
接続アセンブリのさらなる実施形態において、コネクタは、相手側コネクタに接続され、作動部は、外部からアクセス可能である。これにより、接続済み状態における固定要素の操作が可能となる。
【0107】
コネクタは、特に、それぞれアームまたはストレインリリーフデバイスにより、張力を緩和するように相手側コネクタに接続される。
【0108】
上記で定義したようなアクセス空間および特にアクセスチャネルが存在してよい。
【0109】
一実施形態において、相手側コネクタは、接続アセンブリの下側において支持部に装着され、アームは、接続アセンブリの上側に配置される。これにより、アームのアクセス性を得ることが可能となる。上側は、下側の反対側である。よって、接続アセンブリの他の部分は、アームと支持部との間に配置される。考えられる支持部は、プリント回路基板(PCB)、特にフレキシブルPCBであってよい。
【0110】
本発明はさらに、接続アセンブリと、隔壁とを備える接続グループに関する。接続アセンブリは、隔壁の受け部に配置され、作動部は、受け部の開口部を通してアクセス可能である。ここでも、アクセスは、上記のようなアクセス空間、特にアクセスチャネルにより規定されてよい。
【0111】
一実施形態において、受け部は管状である。受け部は、接続方向およびその反対方向に開いていてよく、径方向に閉じていてよい。
【0112】
開口部は、前部開口部または外部開口部であってよい。
【0113】
コネクタは、少なくとも1つのコンタクト要素のための少なくとも1つのコンタクト要素受け部を備えてよい。コンタクト要素は、コンタクト要素受け部に挿入可能であってよい。
【0114】
他の実施形態において、コンタクト要素は、オーバーモールドされてよく、成形ステップ中にコネクタの他の部分に固定されてよい。
【0115】
コネクタは、差し込みにより相手側コネクタに接続されるように適合されてよい。コネクタはオス型コネクタであってよく、一方で相手側コネクタはメス型コネクタであってよく、またはその逆であってもよい。
【0116】
コンタクト要素は、差し込み方向に沿って差し込まれるように適合されてよい。差し込み方向は、接続方向であってよい。例えば、少なくとも1つのコンタクト要素および相手側コンタクト要素は、差し込み方向に沿って細長く延びてよい。
【0117】
遠位端部は、ケーブル側端部、すなわちケーブルがコネクタの他の部分、例えばコネクタの基体に入る端部であることが好ましい。
【0118】
ここで、有利な実施形態を用いて、また図面を参照して、本発明をより詳細にかつ例示的に説明する。説明されている実施形態は、単に可能な構成であるが、上記で説明されている個々の特徴は、互いに独立に提供されてもよく、または省略されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0119】
図1】ケーブルに取り付けられるコネクタの模式的な斜視図である。
図2】ストレインリリーフデバイスの模式的な斜視図である。
図3】基体の模式的な斜視図である。
図4】接続グループの模式的な斜視図である。
図5】接続グループのさらなる模式的な斜視図である。
図6図5の接続グループの模式的な断面図である。
図7図3の基体のさらなる模式的な斜視図である。
図8図2のストレインリリーフデバイスのさらなる模式的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0120】
図面において、コネクタ100、相手側コネクタ200、接続アセンブリ300および接続グループ500の例示的実施形態を示す。
【0121】
コネクタ100は、接続方向Cに沿って相手側コネクタ200に接続されるように適合される。図4図5および図6において見ることができるように、相手側コネクタは、隔壁400の受け部403を通してアクセス可能である。隔壁400は、例えば電気デバイスの、ハウジング407に装着される。隔壁400の装着プレート405は、ねじ406によりハウジング407に装着される。
【0122】
コネクタ100は、近位端部101において差し込むことにより相手側コネクタ200に接続され得るプラグである。差し込み方向Pは、接続方向Cに平行である。コネクタ100のコンタクト要素15は、接続方向Cに沿って細長く、相手側コネクタ200における相手側コンタクト要素215に接触するために用いられるソケット14として実現される。相手側コンタクト要素215は、コンタクト要素15に挿入されるように適合されたピン216を備える。ピン216は、相手側コネクタ200の背部からPCB511の形態の支持部510まで延びる。
【0123】
コネクタ100は、コネクタ100の基部70から離れるように延びるアーム60を備える。アーム60は基本的に、実質的に接続方向Cと同じ方向に延びる、例えば図2参照の延在方向Eに沿って延びる。例示的実施形態の延在方向Eと接続方向Cとの間には、約10~20°の角度が存在する。延在方向Eは、基部70に隣接するアームの中心点からアーム60の前端部の中心点へと延びるものとして定義されてよい。
【0124】
アーム60の終端部73には、コネクタ100を相手側コネクタ200に固定するように機能する固定要素41が配置される。固定要素41は、コネクタ100が相手側コネクタ200と嵌合したときに、相手側コネクタ200における対向ラッチ要素242と自動的にラッチ接続するラッチ要素42である。
【0125】
ラッチ要素42は、径方向Rに突出するラッチ突出部43を備える。径方向Rは、接続方向Cに垂直である。アーム60の自動的な屈曲を実現するために、ラッチ要素42は、接続方向Cに対して傾斜する屈曲面44を前部に備える。
【0126】
例えば図6および図7に示すような嵌合済み状態において、ラッチ要素42のラッチ面45が、相手側コネクタ200の対向ラッチ面245と接触する。ラッチ面45は、段差の一部であり、接続方向Cとは反対の方向を向いている。よって、コネクタ100に取り付けられるケーブル1に対して接続方向Cとは反対の方向に働く張力(strain)または力7が、アーム60を介して相手側コネクタ200に伝達される。コンタクト要素15と相手側コンタクト要素215との間には、わずかな力のみが存在する。よって、固定要素41は、コネクタ100を相手側コネクタ200において固定する。
【0127】
基部70は、コンタクト要素15が配置されるコンタクト部11よりも、コネクタ100の遠位端部102の近くに配置される。したがって、アーム60が、受け部403の前面を介して作業者にとってより容易にアクセス可能となる。作業者は、アーム60の作動部95を作動方向Aに押し込むまたは押圧することにより、ラッチ接続を解放することができる。押し込みまたは押圧は、例えば指または器具によって行われてよい。このとき、アーム60は、固定要素41が固定位置131にある固定状態121から、固定要素41が解放位置にある解放状態となる。固定要素41は、押し込みにより作動方向Aに平行な屈曲方向Dに沿って屈曲し、ラッチが解除される。このとき、コネクタ100を相手側コネクタ200から切り離すことができる。
【0128】
図面に示す実施形態において、アーム60は、装着部12においてコネクタ100の基体10に装着され得るストレインリリーフデバイス40の一部である。装着部12は、コンタクト部11と遠位端部102との間に配置される。
【0129】
本例において、装着部12は、係合部20として実現される。これは、基体10の周方向Uに沿って円形に延びる溝またはチャネル29を備える。チャネル29は、接続方向Cとは反対の方向を向く第1の側壁26、および、第1の側壁26とは反対側にあり接続方向Cを向く第2の側壁27を備える。底壁28が、第1の側壁26と第2の側壁27との間に延びる。チャネル29は、径方向外方に開いている。これは、ストレインリリーフデバイス40の開リング50を受け入れ、開リング50に係合するように機能する。
【0130】
アーム60は、基部70を介して開リング50に取り付けられる。3つの部品は全て一体である。ストレインリリーフデバイス40は、好ましくは基体10が作製される材料とは異なる、1種類の材料から作製される単一の要素である。例えば、ストレインリリーフデバイス40は、良好な機械的安定性を実現するために、繊維を含むプラスチックから作製されてよい。基体10は、容易に成形可能なプラスチックから作製されてよい。
【0131】
装着済み状態において、開リング50は、チャネル29に収まる。これにより、接続方向Cおよびその反対方向でのストレインリリーフデバイス40と基体10との間の形状嵌めまたはポジティブフィットが実現される。第1の側壁26により形成される係合面21は、接続方向Cとは反対の方向を向いており、よって、接続方向Cに沿った基体10に対する開リング50の移動をブロックする。係合面21は、少なくとも力7がコネクタ100を相手側コネクタ200から離れる方向に引こうとするときに、開リング50の相手側係合面51に当接する。
【0132】
同様に、第2の側壁27により形成される対向係合面22が、開リング50における相手側対向係合面52に干渉することにより、接続方向Cとは反対の方向への基体10に対する開リング50の移動をブロックする。
【0133】
よって、基部70においては、公差を除き、接続方向Cおよびその反対方向での基体10に対するアーム60の移動ができない、またはほとんどできない。さらに、基部70は、開リング50および係合部20の係合に起因して、径方向内方または外方に移動することができない。
【0134】
加えて、径方向Rおよび接続方向Cに垂直な接線方向Tに沿った基部70の回転が、デバイスキー要素55およびコネクタキー要素25の係合によりブロックされる。図2図7および図8において最も良好に見ることができるように、デバイスキー要素55は、開リング50の端部59から径方向内方に突出し、径方向外方に開いた孔または凹部として形成されるコネクタキー要素25と噛み合う突出部として形成される。
【0135】
密な嵌合を実現するために、2つのデバイスキー要素55の間における開リング50の内周の部分54は、2つのコネクタキー要素25の間における周囲の部分24に等しいか、それよりもわずかに小さい。この部分は、特に、デバイスキー要素55およびコネクタキー要素25の止め面125により画定されてよい。
【0136】
開リング50およびアーム60、したがってストレインリリーフデバイス40全体が、対称平面S2に関して鏡映対称である。これにより、力の良好な分散が得られる。
【0137】
簡単な装着を可能とするために、基部70およびアーム60は、開リング50の端部59の間の間隙58とは径方向反対側に配置される。アーム60は、2つの端部59の間の中間にある。
【0138】
開リング50は、基本的に円形である。
【0139】
径方向Rおよび接続方向Cを含む平面において、その断面は矩形であり、チャネル29の開いた矩形の断面に基本的に合致する。矩形の長辺は、径方向の内方および外方を向き、矩形の短辺は、接続方向Cおよびその反対方向を向く。良好な機械的安定性を実現するために、接続方向Cに沿って測定される開リング50の幅151は、径方向Rに沿って測定される厚さ153の約2倍である。
【0140】
開リング50により画定される平面Oは、接続方向Cに垂直である。
【0141】
開リング50のセントロイド(centroid)57は、対称平面S2、および、開リング50の中心を通る平面S1に平行な平行平面Xにある。セントロイド57は、幾何学的重心として理解されるべきであり、開リング50の密度が均一である場合には重心に一致する。図示の場合において、セントロイド57は、間隙58に起因して基部70に向かってわずかにずれている。
【0142】
ラッチ要素42が屈曲方向Dに沿って屈曲したときに開リング50にかかる力を小さく保つために、固定要素41は、接続方向Cに沿って見た場合に、開リング50により画定される内部空間53内に配置される。
【0143】
特に、接続方向Cに沿って見た場合に、固定要素41の最外点と開リング50のセントロイド57との間の径方向距離145の、開リング50の最内点と開リング50のセントロイド57との間の径方向距離146に対する比は、0.8未満である。
【0144】
コネクタ100は、アーム60のラッチ部92が内方に屈曲するように適合される。作動部95は、その全長にわたって基体10から径方向に離隔する。作動部95、およびラッチ要素42が配置されるラッチ部92の内方への屈曲を可能とするために、基体10は、第1の凹部16および第2の凹部17を備え、第2の凹部17は、コンタクト部11に配置される。第1の凹部16および第2の凹部17は、接続方向Cに対して傾斜する面を備える。これにより、基体10の機械的安定性が向上する。ラッチ部92は、径方向に屈曲可能である。
【0145】
アーム60は、ラッチ要素42の屈曲長さをラッチ高さ47の1~5倍の間とすることを可能とする距離を空けてコネクタ100の他の部分から径方向に離隔する。ここで、ラッチ高さ47は、屈曲方向Dに沿ったラッチ面45の高さに等しい。これは、ラッチ部92がコネクタ100の他の部分からラッチ高さ47の1~5倍の間で離隔する場合に実現することができる。
【0146】
作動部95は、コンタクト部11の長さの60%超にわたって延びる。図示の実施形態において、作動部95は、コンタクト部11のほぼ全長にわたって延びる。てこ作用に起因して、ラッチ部92と基部との間に配置される作動部95は、ラッチ部92ほどには屈曲する必要はない。ラッチ接続を解放するためには、ラッチ高さ47の一部のみの作動が必要である。
【0147】
ラッチ部95は、アーム60の自由端部に配置される終端部73である。
【0148】
開リング50は、装着されたときに、基体10のほぼ全周にわたって、例えば接続方向Cの周りの300°超に延びる。非装着状態において、開リング50は、セントロイド57の周りの300°超に延びる。
【0149】
コネクタ100は、例えば取り付け部13において、力を伝達するようにケーブル1に装着されてよい。このとき、力7は、主にケーブル1から係合部20、開リング50、アーム60、および固定要素41へと、相手側コネクタ200の相手側固定要素241まで伝わることができる。よって、機械的接続が電気的接触から分離される。
【0150】
アーム60は、基部70から延びる第1の延在部71と、第1の延在部71から延びる第2の延在部72と、第2の延在部72から延びる終端部73とを備える。
【0151】
基部70の外面80は、基本的に接続方向に平行である。第1の延在部71の外面81は、接続方向に対して第1の角度171で傾斜する。第2の延在部72の外面82は、接続方向Cに対して第2の角度172で傾斜し、第2の角度172は、第1の角度171よりも大きい。これにより、一方では、受け部403へのコネクタ100の容易な挿入が可能となり、他方では、第2の凹部17のために取り除く必要がある材料の体積が小さく保たれ、それにより基体10が機械的に安定する。面80、81、82、83は、平面として示されている。
【0152】
アーム60の幅62は、終端部73に至るまで、接続方向Cまたは延在方向Eに沿って基本的に一定のままである。幅62は、延在方向Eおよび径方向Rに垂直に測定される。
【0153】
径方向Rに沿って測定されるアーム60の厚さ63は、延在方向Eまたは接続方向Cに沿って減少する。
【0154】
それに伴って、アーム60の断面積は、延在方向Eまたは接続方向Cに沿って減少する。よって、終端部73が容易に屈曲することができ、一方で基部70に隣接するアーム60が安定する。アーム60のねじれを最小限に抑えるために、幅62の厚さ63に対する比は、延在方向Eまたは接続方向Cに沿って増大する。アーム60は、基本的に矩形の断面を有する。
【0155】
接続方向Cに沿って測定されるアームの自由長さ61の、開リング50の最大外径56に対する比は、約2である。これは、作動部95の安定性とアクセス性との間の良好な妥協点である。
【0156】
容易な接続を可能とするために、終端部73は、実質的に接続方向Cに平行である。
【0157】
アーム60を接続方向Cに垂直かつ屈曲方向Dに垂直に、特にラッチ要素42を相手側ラッチ要素242に対して案内するために、アーム60は、2つの側方案内面66を備える。側方案内面66の一部は、ラッチ要素42の一部である。2つの側方案内面66は、アーム60の端部においてアーム60の両側に配置され、互いに逆方向、すなわち接続方向Cおよび屈曲方向Dに垂直な横方向Lおよびその反対方向を向いている。側方案内面66は、嵌合プロセス中に相手側コネクタ200の対向側方案内面266に係合するように適合される。特に、コネクタ100および相手側コネクタ200は、コンタクト要素15が相手側コンタクト要素215に接触する前に、側方案内面66が対向側方案内面266に接触する(または、位置合わせが完璧な場合には、少なくとも重なる)ように構成される。
【0158】
コネクタ100および相手側コネクタ200が接続方向Cに沿って互いに離隔している不図示の装着前状態において、少なくとも1つの側方案内面66と相手側対向側方案内面266との間の距離は、コンタクト要素15と対応する相手側コンタクト要素215との間の各距離よりも小さい。
【0159】
コネクタ100に向かう相手側コネクタ200の移動を制限するために、接続方向Cを向いた止め面69が、アーム60に配置される。対応する対向止め面269が、相手側コネクタ200に配置される。
【0160】
コネクタ100が相手側コネクタ200と嵌合すると、作動部95が外部からアクセス可能となる。アクセス空間310が存在する。アクセス空間310は、例えば、図1を参照のように、複数の方向に開いている開いたアクセス空間310であってよい。アクセス空間310は、特に、例えば円筒形であり得るアクセスチャネル320(図4を参照)を備える。アクセスチャネル320は、指、例えばテストフィンガ、または規定された器具によるアクセス性を示してよい。そのようなアクセス性は、公定標準または企業標準により規定されてよい。図示の直線状のアクセスチャネル320は、作動部95から外部における点まで延びる。
【0161】
コネクタ100は、係合部20と遠位端部102との間に配置される絶縁カラー19を備える。絶縁カラー19は、径方向外方に突出し、全周にわたって延び、係合部20の第2の側壁27を形成する。絶縁カラー19により画定される平面は、装着済み状態において開リング50により画定される平面Oに平行である。
【0162】
図5および図6において見ることができるように、相手側コネクタ200は、接続アセンブリ300の下側において支持部510に装着され、アーム60は、接続アセンブリ300の、下側とは反対側の上側に配置される。
【0163】
対向固定要素241は、対向ラッチ要素242を備える。対向ラッチ要素は、背面に対向ラッチ面245を有するリング243の一部である。対向固定要素242およびリング243は、相手側コネクタ200の他の部分から接続方向Cとは反対の方向に突出しない。リング243の前面は、相手側コネクタ200の他の部分の最前部と面一である。
【0164】
図5および図6は、バヨネット機構409により保護の目的でコネクタに装着され得る追加のハウジング505を示す。シール408は、ハウジング505への接続部を封止するように機能する。
【0165】
図6において見ることができるように、例示的ケーブル1は、コンタクト要素15に電気的に接続される内部導体3を有するライン4を備える。
【0166】
図1図4および図6において、ケーブル1の外部シールド層をさらなる部品に接続するために用いられるケージ110を見ることができる。
【0167】
接続方向Cに沿ったコンタクト部12の延在長さは、接続方向Cに沿った最も長いコンタクト要素15の延在長さとして定義されてよい。
【0168】
「よりも近い」という表現は、1つの要素の最も遠いまたは最も離れた部分が、第2の要素の最も近い部分よりも遠位端部102に近いというように理解されてよい。本例において、基部の最も遠い部分が、コンタクト要素15のいずれかの最も近い部分よりも遠位端部102に近くてよい。
【0169】
ストレインリリーフデバイス40は、コネクタ100の他の部分、特に基体10から繰り返し取り外し可能である。他の実施形態において、ストレインリリーフデバイス40は、一回のみ取り付け可能なものであってもよい。例えば、リングの端部どうしが溶接されてもよい。
【0170】
図示の例において、アーム60は、開リング50により基体10に装着される。他の実施形態において、アームは、異なる機構により、例えばピンおよびソケットの機構により、接着、超音波溶接または圧入接続により、取り付けられてもよい。
【0171】
さらに、アーム60は、コネクタ100の他の部分とは別個のものとして示されている。別の実施形態において、アームは、コネクタ100の他の部分、特に基体10と一体であってもよい。
【0172】
一実施形態において、遠位端部102は、ケーブル1がコネクタ100に入るケーブル側端部103である。他の実施形態において、ケーブル側端部102は、遠位端部12とは異なっていてもよい。
【符号の説明】
【0173】
1 ケーブル
3 内部導体
4 ライン
5 シールド
7 力
10 基体
11 コンタクト部
12 装着部
13 取り付け部
14 ソケット
15 コンタクト要素
16 第1の凹部
17 第2の凹部
19 絶縁カラー
20 係合部
21 係合面
22 対向係合面
24 周囲の部分
25 コネクタキー要素
26 第1の側壁
27 第2の側壁
28 底壁
29 チャネル
40 ストレインリリーフデバイス
41 固定要素
42 ラッチ要素
43 ラッチ突出部
44 屈曲面
45 ラッチ面
47 ラッチ高さ
50 開リング
51 相手側係合面
52 相手側対向係合面
53 内部空間
54 周囲の部分
55 デバイスキー要素
56 外径
57 セントロイド
58 間隙
59 端部
60 アーム
61 長さ
62 幅
63 厚さ
66 側方案内面
69 止め面
70 基部
71 第1の延在部
72 第2の延在部
73 終端部
80 基部の外面
81 第1の延在部の外面
82 第2の延在部の外面
83 終端部の外面
92 ラッチ部
95 作動部
100 コネクタ
101 近位端部
102 遠位端部
103 ケーブル側端部
110 ケージ
121 固定状態
125 止め面
131 固定位置
145 距離
146 距離
151 幅
153 厚さ
171 第1の角度
172 第2の角度
200 相手側コネクタ
210 基体
211 コンタクト部
215 コンタクト要素
216 ピン
241 対向固定要素
242 対向ラッチ要素
243 リング
245 対向ラッチ面
266 対向側方案内面
269 対向止め面
300 接続アセンブリ
310 アクセス空間
320 アクセスチャネル
400 隔壁
403 受け部
405 装着プレート
406 ねじ
407 ハウジング
408 シール
409 バヨネット機構の一部
410 開口部
500 接続グループ
505 ハウジング
510 支持部
511 PCB
A 作動方向
C 接続方向
D 屈曲方向
E 延在方向
L 横方向
O 平面
P 差し込み方向
R 径方向
S1 中心を通る平面
S2 対称平面
T 接線方向
U 周方向
X 平行平面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-12-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタ(100)であって、接続方向(C)に沿って前記コネクタ(100)の近位端部(101)において接続するための前記コネクタ(100)は、
少なくとも1つのコンタクト要素(15)を固定するように適合されているコンタクト部(11)と、
基部(70)と、
前記基部(70)から実質的に前記接続方向(C)に沿って延びるアーム(60)と
を備え、
前記アーム(60)は、前記接続方向(C)に逆らって前記コネクタ(100)を固定するための少なくとも1つの固定要素(41)を備え、
前記基部(70)は、前記コンタクト部(11)よりも前記コネクタ(100)の遠位端部(102)の近くに配置され、前記遠位端部(102)は、前記接続方向(C)に沿って前記近位端部(101)とは反対側にある、
コネクタ(100)。
【請求項2】
前記アーム(60)は、作動部(95)を備え、
前記固定要素(41)は、前記作動部(95)における作動により固定状態(121)から解放状態に移行可能である、
請求項1に記載のコネクタ(100)。
【請求項3】
前記作動部(95)は、外部からアクセス可能であるように適合されている、
請求項2に記載のコネクタ(100)。
【請求項4】
前記アーム(60)は、前記固定要素(41)を横方向(L)またはその反対方向に案内するための少なくとも1つの側方案内面(66)を備える、
請求項1に記載のコネクタ(100)。
【請求項5】
前記アーム(60)は、前記基部(70)から延びる第1の延在部(71)と、前記第1の延在部(71)から延びる第2の延在部(72)と、前記第2の延在部(72)から延びる終端部(73)とを備える、
請求項1に記載のコネクタ(100)。
【請求項6】
前記固定要素(41)は、ラッチ要素(42)を備える、
請求項1に記載のコネクタ(100)
【請求項7】
前記ラッチ要素(42)は、径方向外方に突出するラッチ突出部(43)を備える、
請求項6に記載のコネクタ(100)
【請求項8】
前記ラッチ要素(42)を備える前記アーム(60)のラッチ部92が、径方向内方に屈曲可能である、
請求項6に記載のコネクタ(100)
【請求項9】
前記アーム(60)は、少なくとも部分的に前記接続方向(C)とは反対の方向に前記コネクタ(100)に働く機械的張力を相手側コネクタ(200)に伝達するためのストレインリリーフデバイス(40)の一部であり、
前記ストレインリリーフデバイス(40)は、前記コネクタ(100)の他の部分に装着可能である、
請求項1から8のいずれか一項に記載のコネクタ(100)
【請求項10】
前記ストレインリリーフデバイス(40)は、開リング(50)を備え、
前記アーム(60)は、前記開リング(50)から突出し、
前記コネクタ(100)は、前記開リング(50)のための係合部(20)を備え、前記係合部(20)は、前記コネクタ(100)の前記遠位端部(102)の方を向いた少なくとも1つの係合面(21)を備える、
請求項9に記載のコネクタ(100)
【請求項11】
前記接続方向(C)に沿って見た場合に、前記固定要素(41)の最外点と前記開リング(50)のセントロイド(57)との間の距離(145)の、前記開リング(50)の最内点と前記開リング(50)の前記セントロイド(57)との間の距離(146)に対する比は、0.8未満である、
請求項10に記載のコネクタ(100)
【請求項12】
請求項1からのいずれか一項に記載のコネクタ(100)と、相手側コネクタ(200)とを備え、
前記アーム(60)は、前記固定要素(41)を横方向(L)またはその反対方向に案内するための少なくとも1つの側方案内面(66)を備えており、
前記コネクタ(100)および前記相手側コネクタ(200)が前記接続方向(C)に沿って互いに離隔している装着前状態において、前記少なくとも1つの側方案内面(66)と相手側対向側方案内面(266)との間の距離は、コンタクト要素(15)と対応する相手側コンタクト要素(215)との間の各距離よりも小さい、
接続アセンブリ(300)。
【請求項13】
請求項1からのいずれか一項に記載のコネクタ(100)と、前記コネクタ(100)に接続される相手側コネクタ(200)とを備え、
前記アームの作動部(95)は、外部からアクセス可能である、
接続アセンブリ(300)。
【請求項14】
請求項13に記載の接続アセンブリと、隔壁(400)とを備え、
前記接続アセンブリ(300)は、前記隔壁(400)の受け部(403)に配置され、
前記作動部(95)は、前記受け部(403)の開口部(410)を通してアクセス可能である、
接続グループ(500)。
【外国語明細書】