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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024055813
(43)【公開日】2024-04-18
(54)【発明の名称】非接触式スイッチとその制御システム
(51)【国際特許分類】
   H03K 17/78 20060101AFI20240411BHJP
   H05B 47/11 20200101ALI20240411BHJP
   H05B 47/17 20200101ALI20240411BHJP
   H05B 47/115 20200101ALI20240411BHJP
【FI】
H03K17/78 B
H05B47/11
H05B47/17
H05B47/115
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023172475
(22)【出願日】2023-10-04
(31)【優先権主張番号】111138013
(32)【優先日】2022-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】517313512
【氏名又は名称】達運精密工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DARWIN PRECISIONS CORPORATION
【住所又は居所原語表記】No.20-1, Guangfu N. Rd., Hukou Township, Hsinchu County, Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】100125265
【弁理士】
【氏名又は名称】貝塚 亮平
(72)【発明者】
【氏名】劉志宏
(72)【発明者】
【氏名】柯雅涵
(72)【発明者】
【氏名】游然▲しゅう▼
(72)【発明者】
【氏名】陳星宇
【テーマコード(参考)】
3K273
5J050
【Fターム(参考)】
3K273PA07
3K273PA10
3K273QA27
3K273QA29
3K273QA36
3K273SA04
3K273SA05
3K273SA37
3K273SA57
3K273SA60
3K273TA15
3K273TA40
3K273TA41
3K273TA48
3K273UA19
5J050AA25
5J050AA38
5J050BB16
5J050FF04
5J050FF10
5J050FF11
(57)【要約】
【課題】非接触式スイッチとその制御システムを提供する。
【解決手段】非接触式スイッチ制御システムは、複数の非接触式スイッチであって、各非接触式スイッチが、第1のスイッチ状態を有する第1スイッチモジュールと、第1スイッチモジュールに接続され、第1のスイッチ状態に基づいて赤外光を照射するための照射部と、赤外光の反射光を受信するための受信部と、環境光から輝度情報を生成するための輝度感知部と、第2のスイッチ状態を有する第2スイッチモジュールと、複数の非接触式スイッチにそれぞれ接続され、各非接触式スイッチの反射光と輝度情報に基づいて、複数の非接触式スイッチの第2スイッチモジュールの第2のスイッチ状態を制御するための処理部と、を備えた赤外光モジュールを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のスイッチ状態を有する第1スイッチモジュールと、
前記第1スイッチモジュールに接続され、前記第1のスイッチ状態に基づいて赤外光を照射するための照射部と、
前記赤外光の反射光を受信するための受信部と、
環境光から輝度情報を生成するための輝度感知部と、
第2のスイッチ状態を有する第2スイッチモジュールと、
赤外光モジュール、前記輝度感知部、前記第2スイッチモジュールに接続され、前記反射光と前記輝度情報に基づいて前記第2のスイッチ状態を制御するための処理部と、を備えた赤外光モジュールを備えることを特徴とする非接触式スイッチ。
【請求項2】
前記処理部に接続され、制御プログラムを記憶するための記憶部を更に備え、
前記輝度情報は、第1輝度情報と第2輝度情報を含み、
前記制御プログラムは、前記第1輝度情報と前記第2輝度情報に基づいて差分演算を行い、輝度差情報を生成するために用いられ、
前記処理部は、前記制御プログラムを実行し、前記輝度差情報に基づいて前記第2のスイッチ状態を制御するために更に用いられることを特徴とする、請求項1に記載された非接触式スイッチ。
【請求項3】
前記処理部は前記輝度差情報に基づいてパルス信号を更に生成し、前記第2スイッチモジュールが前記パルス信号を受信するために更に用いられることを特徴とする、請求項1に記載された非接触式スイッチ。
【請求項4】
前記環境光を生成するための光源を更に備えることを特徴とする、請求項1に記載された非接触式スイッチ。
【請求項5】
前記第1のスイッチ状態と前記第2のスイッチ状態が、それぞれオープン状態とショート状態を備えることを特徴とする、請求項1に記載された非接触式スイッチ。
【請求項6】
複数の非接触式スイッチであって、各非接触式スイッチが、
第1のスイッチ状態を有する第1スイッチモジュールと、
前記第1スイッチモジュールに接続され、前記第1のスイッチ状態に基づいて赤外光を照射するための照射部と、
前記赤外光の反射光を受信するための受信部と、
環境光から輝度情報を生成するための輝度感知部と、
第2のスイッチ状態を有する第2スイッチモジュールと、
前記複数の非接触式スイッチにそれぞれに接続され、各非接触式スイッチの前記反射光と前記輝度情報に基づいて、前記複数の非接触式スイッチの前記第2スイッチモジュールの前記第2のスイッチ状態を制御するための処理部と、を備えた赤外光モジュールを備えることを特徴とする非接触式スイッチ制御システム。
【請求項7】
前記処理部に接続され、制御プログラムを記憶するための記憶部を更に備え、
前記輝度情報は、第1輝度情報と第2輝度情報を含み、
前記制御プログラムは、前記第1輝度情報と前記第2輝度情報に基づいて差分演算を行い、輝度差情報を生成するために用いられ、
前記処理部は、前記制御プログラムを実行し、前記輝度差情報に基づいて、前記複数の非接触式スイッチの前記第2スイッチモジュールの前記第2のスイッチ状態を制御するために更に用いられることを特徴とする、請求項6に記載された非接触式スイッチ制御システム。
【請求項8】
前記処理部は前記輝度差情報に基づいてパルス信号を生成し、前記複数の非接触式スイッチが前記パルス信号を受信するために更に用いられることを特徴とする、請求項6に記載された非接触式スイッチ制御システム。
【請求項9】
前記環境光を生成するための光源を更に備えることを特徴とする、請求項6に記載された非接触式スイッチ制御システム。
【請求項10】
前記第1のスイッチ状態と前記第2のスイッチ状態が、それぞれオープン状態とショート状態を備えることを特徴とする、請求項6に記載された非接触式スイッチ制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は非接触式スイッチとその制御システムに関するものであり、特に清掃作業に使用可能な機能を備えた非接触式スイッチとその制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
非接触式の製品は、接触によるウイルスの感染リスクを避けることができるが、灰塵などの要因により、使用中に清掃が必要である。
【0003】
清掃員が、現行の非接触式スイッチ(例:フローティングタッチスイッチなど)を清掃する際、清掃作業の必要性により、非接触式スイッチが清掃作業中に不必要に頻繁に誤って触られて起動することがよくある。
【発明の概要】
【0004】
そのために、本発明は非接触式スイッチと非接触式スイッチ制御システムを提供するものである。非接触式スイッチ制御システムは、複数の非接触式スイッチと処理部を備える。非接触式スイッチは、赤外光モジュールの照射部によって赤外光を照射してから受信部を介して赤外光の反射光を受信し、また、輝度感知部を介して環境光から輝度情報を生成することができる。処理部は、輝度感知部を介して環境光から生成された輝度情報に基づいて第1スイッチモジュールの第1のスイッチ状態を制御し、それによって照射部からの赤外光の照射の有無を制御でき、また、受信部が受信した赤外光の反射光に基づいて、複数の非接触式スイッチの第2スイッチモジュールの第2のスイッチ状態を制御することができる。
【0005】
本発明が提供する非接触式スイッチは、第1のスイッチ状態を有する第1スイッチモジュールと、第1スイッチモジュールに接続され、第1のスイッチ状態に基づいて赤外光を照射するための照射部と、赤外光の反射光を受信するための受信部と、環境光から輝度情報を生成するための輝度感知部と、第2のスイッチ状態を有する第2スイッチモジュールと、赤外光モジュール、輝度感知部、第2スイッチモジュールに接続され、反射光と輝度情報に基づいて第2のスイッチ状態を制御するための処理部と、を備えた赤外光モジュールを備える。
【0006】
本発明の一実施例において、前記非接触式スイッチは、処理部に接続され、制御プログラムを記憶するための記憶部を更に備え、前記輝度情報は第1輝度情報と第2輝度情報を含み、前記制御プログラムは第1輝度情報と第2輝度情報に基づいて差分演算を行い、輝度差情報を生成するために用いられ、前記処理部は制御プログラムを実行し、輝度差情報に基づいて第2のスイッチ状態を制御するために更に用いられる。
【0007】
本発明の一実施例において、前記非接触式スイッチの処理部は輝度差情報に基づいてパルス信号を更に生成し、第2スイッチモジュールがパルス信号を受信するために更に用いられる。
【0008】
本発明の一実施例において、前記非接触式スイッチは、環境光を生成するための光源を更に備える。
【0009】
本発明の一実施例において、前記非接触式スイッチの第1のスイッチ状態と第2のスイッチ状態は、それぞれオープン状態とショート状態を備える。
【0010】
本発明が提供する非接触式スイッチ制御システムは、複数の非接触式スイッチであって、各非接触式スイッチが、第1のスイッチ状態を有する第1スイッチモジュールと、第1スイッチモジュールに接続され、第1のスイッチ状態に基づいて赤外光を照射するための照射部と、赤外光の反射光を受信するための受信部と、環境光から輝度情報を生成するための輝度感知部と、第2のスイッチ状態を有する第2スイッチモジュールと、複数の非接触式スイッチにそれぞれ接続され、各非接触式スイッチの反射光と輝度情報に基づいて、複数の非接触式スイッチの第2スイッチモジュールの第2のスイッチ状態を制御するための処理部と、を備えた赤外光モジュールを備える。
【0011】
本発明の一実施例において、前記非接触式スイッチ制御システムは、処理部に接続され、制御プログラムを記憶するための記憶部を更に備え、前記輝度情報は第1輝度情報と第2輝度情報を含み、前記制御プログラムは第1輝度情報と第2輝度情報に基づいて差分演算を行い、輝度差情報を生成するために用いられ、前記処理部は制御プログラムを実行し、輝度差情報に基づいて複数の非接触式スイッチの第2スイッチモジュールの第2のスイッチ状態を制御するために更に用いられる。
【0012】
本発明の一実施例において、前記非接触式スイッチ制御システムの処理部は、輝度差情報に基づいてパルス信号を更に生成し、複数の非接触式スイッチがパルス信号を受信するために更に用いられる。
【0013】
本発明の一実施例において、前記非接触式スイッチ制御システムは、環境光を生成するための光源を更に備える。
【0014】
本発明の一実施例において、前記非接触式スイッチ制御システムの第1のスイッチ状態と第2のスイッチ状態が、それぞれオープン状態とショート状態を備える。
【0015】
以上をまとめると、本発明の非接触式スイッチとその制御システムは、輝度感知部によって環境光の検出を行うことができ、清掃員が非接触式スイッチを清掃する際に、本発明を清掃モードにすることで、清掃作業が完了するまで赤外光モジュール内の照射部から赤外光を照射しないように一時的に設定することがでる。本発明は、上記の構造により、清掃の過程で清掃員が誤って触れることによって非接触式スイッチが作動することはない。例えば、本発明は、エレベーターシステムに応用することができ、清掃員が清掃作業を行っている間、清掃作業によって本発明の非接触式スイッチが誤って触れられて作動することはない。したがって、エレベーターシステムなどに本発明を応用する場合、不要なエレベーターの呼び出し動作を減らすことができ、電力の節約や利用者の待ち時間の短縮などの技術的効果を有する。
【0016】
本発明の上述した、若しくはその他の目的、特徴、利点をより明確に理解できるように、以下に実施例を挙げ、添付された図面を参照しながら、以下のように詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施例が提供する非接触式スイッチのブロック図である。
図2】本発明の一実施例が提供する非接触式スイッチ制御システムのブロック図である。
図3】本発明の別の実施例が提供する非接触式スイッチ制御システムのブロック図である。
図4】本発明の更なる実施例が提供する非接触式スイッチ制御システムのブロック図である。
図5】本発明の更なる実施例が提供する非接触式スイッチ制御システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1を参照すると、図1は、本発明の一実施例が提供する非接触式スイッチのブロック図である。
【0019】
本実施例において、本発明の非接触式スイッチNCSWは、赤外光モジュールIRM、処理部PU、輝度感知部BSU、記憶部SU、第2スイッチモジュールSWM2を備える。前記赤外光モジュールIRMは、照射部EU、第1スイッチモジュールSWM1、受信部RUを備える。前記第1スイッチモジュールSWM1は、照射部EUと処理部PUに接続され、処理部PUは輝度感知部BSU、記憶部SU、受信部RU、第2スイッチモジュールSWM2に接続される。
【0020】
本実施例において、本発明の非接触式スイッチNCSWは、輝度感知部BSUによって環境光から輝度情報を生成でき、次に、処理部PUは輝度情報に基づいて第1スイッチモジュールSWM1の第1のスイッチ状態を制御し、また第1スイッチモジュールSWM1の第1のスイッチ状態に基づいて照射部EUを制御し、照射部EUが赤外光を照射する(赤外光をオンにする)か、赤外光を照射しない(赤外光をオフにする)かを決定することができる。前記処理部PUは、赤外光の反射光に基づいて第2スイッチモジュールSWM2の第2のスイッチ状態を制御できる。例えば、照射部EUが赤外光を照射し、物体に反射させて受信部RUが赤外光の反射光を受信する場合、処理部PUは第2スイッチモジュールSWM2の第2のスイッチ状態を制御でき、第2のスイッチ状態をオープン状態またはショート状態に設定できる。受信部RUが赤外光の反射光を受信しない場合、処理部PUは第2スイッチモジュールSWM2の第2のスイッチ状態を制御でき、第2のスイッチ状態をショート状態またはオープン状態に設定できる(つまり、本実施例では、受信部RUが反射光を受信した場合と受信しなかった場合で第2のスイッチ状態が異なる)。また、本実施例において、本発明の非接触式スイッチNCSWの第2スイッチモジュールSWM2を別の外部回路に更に接続し、第2スイッチモジュールSWM2の第2のスイッチ状態によって外部回路を制御することもできる。以上から、本発明の非接触式スイッチNCSWの処理部PUは、照射部EUが照射する赤外光の反射光と輝度感知部BSUが生成する輝度情報に基づいて、第2スイッチモジュールSWM2の第2のスイッチ状態を制御でき、それによって更に外部回路を制御できる。
【0021】
本実施例において、本発明の非接触式スイッチNCSWは、赤外光モジュールIRMを備え、前記赤外光モジュールIRMは、第1スイッチモジュールSWM1、照射部EU、受信部RUを備える。
【0022】
第1スイッチモジュールSWM1とは、回路内でスイッチとして使用される装置であり、照射部EUの照射状態を切り替え、照射部EUが赤外光を照射するかどうかを制御するための装置である。第1スイッチモジュールSWM1は第1のスイッチ状態を有する。第1のスイッチ状態とは、第1スイッチモジュールSWM1の回路内でのスイッチの状態を指し、例えば、オープン状態とショート状態を含むことができる。処理部PUは、制御信号を送信して第1スイッチモジュールSWM1の第1のスイッチ状態を切り替えることにより、照射部EUが赤外光を照射するかどうかを制御することができる。例えば、第1スイッチモジュールSWM1は、多段式切替スイッチ(回路をオープンまたはショートさせる)、トランジスタスイッチ(電圧または電流を制御することによってトランジスタがカットオフ領域または飽和領域に作用し、トランジスタがカットオフ領域に作用する場合には、第1のスイッチ状態は本発明のオープン状態と見なされ、トランジスタが飽和領域に作用する場合は、第1のスイッチ状態は本発明のショート状態と見なされる)、論理回路であってもよいが、本発明はこれらに限定されることなく、照射部EUが赤外光を照射するかどうかを第1のスイッチ状態を切り替えることにより制御できる装置であれば、全て本発明の第1スイッチモジュールSWM1として用いることができ、本発明はここに列挙した実施例に限定されるものではない。
【0023】
照射部EUとは、第1スイッチモジュールSWM1に接続され、第1スイッチモジュールSWM1の第1のスイッチ状態に基づいて赤外光を照射するための装置である。例えば、照射部EUは赤外線発光ダイオード(IR LED、Infrared light-emitting diode)であってもよい。照射部EUは、人の目では視覚的に識別できない方法で、非接触式スイッチNCSWに物体(または人体、例えば指など)が近づいているかどうかを検出できる。物体が近づくと照射部EUからの赤外光は物体によって反射され、その後受信部RUが赤外光の反射光を受信し、プロセッサPUが赤外光の反射光に基づいて第2スイッチモジュールSWM2を制御することができる。
【0024】
本実施例において、本発明の非接触式スイッチNCSWは輝度感知部BSUを備え、輝度感知部BSUとは処理部PUに接続され、環境光から輝度情報を生成するための装置を指す。例えば、輝度感知部BSUは、フォトレジスト、フォトトランジスタ(Photo Transistor)、フォトダイオード(Photo Diode)など、非接触式スイッチNCSWが設置されている環境の輝度情報を直接または間接的に取得できる装置でもある(一実施例において、輝度感知部BSUは周囲の可視光から輝度情報を生成する)。しかし、本発明はこれらに限定されることなく、非接触式スイッチNCSWが設置されている環境の輝度情報を直接または間接的に取得できる装置であれば、全て本発明の輝度感知部BSUとして使用することができる。
【0025】
本実施例において、本発明の非接触式スイッチNCSWは第2スイッチモジュールSWM2を備え、第2スイッチモジュールSWM2とは処理部PUに接続され、回路内でスイッチとして使用される装置を指す。第2スイッチモジュールSWM2は第2のスイッチ状態を有する。第2のスイッチ状態とは、第2スイッチモジュールSWM2の回路内でのスイッチの状態を指し、例えば、オープン状態とショート状態を含むことができる。処理部PUは、制御信号を送信して第2スイッチモジュールSWM2の第2のスイッチ状態を切り替えることができる。第2スイッチモジュールSWM2は他の外部回路に接続でき、処理部PUが第2スイッチモジュールSWM2の第2のスイッチ状態により外部回路を制御できる。例えば、第2スイッチモジュールSWM2は、多段式切替スイッチ(回路をオープンまたはショートさせる)、トランジスタスイッチ(電圧または電流を制御することによってトランジスタがカットオフ領域または飽和領域に作用し、トランジスタがカットオフ領域に作用する場合には、第1のスイッチ状態は本発明のオープン状態と見なされ、トランジスタが飽和領域に作用する場合は、第1のスイッチ状態は本発明のショート状態と見なされる)、論理回路であってもよいが、本発明はこれらに限定されることなく、スイッチの状態を変更することによって外部回路を制御できる装置であれば、全て本発明の第2スイッチモジュールSWM2として用いることができる。
【0026】
本実施例において、本発明の非接触式スイッチNCSWは処理部PUを備え、処理部PUとは、赤外光モジュールIRM、輝度感知部BSU、第2スイッチモジュールSWM2に接続される装置の処理コアとして用いられ、赤外光の反射光と輝度情報に基づいて第2スイッチモジュールSWM2の第2のスイッチ状態を制御するための装置を指す。例えば、処理部PUは、ワンチップマイコン(MCU)、CPUなどであり、または同様の機能を有する他の装置であってもよい。列挙された処理部の種類は単なる例に過ぎず、本発明はこれらに限定されることなく、赤外光の反射光と輝度情報に基づいて第2スイッチモジュールSWM2の第2のスイッチ状態を制御できる装置であれば、全て本発明の処理部PUとして用いることができる。
【0027】
本実施例において、本発明の非接触式スイッチNCSWは記憶部SUを備え、記憶部SUとは、処理部PUに接続され、制御プログラムを記憶するための装置を指す。一実施例において、輝度感知部BSUによって生成された輝度情報は、第1輝度情報と第2輝度情報を更に含むことができる。第1輝度情報とは、第1時点(またはより早い時点と言ってもよい)で生成された輝度情報を指し、第2輝度情報とは、第2時点(またはより遅い時点と言ってもよい)で生成された輝度情報を指す。処理部PUは、第1輝度情報と第2輝度情報に基づいて差分演算を行い、また、輝度差情報を生成するための制御プログラムを更に実行することができる。例えば、処理部PUは、第1時点で生成された第1輝度情報の数値と、第2時点で生成された第2輝度情報の数値を差分演算して輝度差情報を生成することができる。輝度差情報の数値の大きさによって、本発明の非接触式スイッチNCSWは、周囲の明るさが急激に変化した場合(例えば、輝度感知部BSUが生成する輝度情報が突然極端に低くなる場合)、非接触式スイッチNCSWを清掃モードに切り替え、一時的に照射部EUが赤外光を照射しないようにすることで、非接触式スイッチNCSWの誤作動を防止できる。例えば、記憶部SUは、不揮発性メモリ、メモリカード、レジスタなどであり、または同様の機能を有する他の装置であってもよい。列挙された記憶デバイスの種類は単なる例に過ぎず、本発明はこれらに限定されることなく、同様の機能を有する全ての記憶デバイスは、本発明の記憶部SUとして用いることができる。本実施例において、処理部PUは、制御プログラムを実行し、輝度差情報に基づいて第2スイッチモジュールSWM2の第2のスイッチ状態を制御するために更に用いられる。一実施例において、処理部PUは、輝度差情報に基づいてパルス信号を更に生成でき、第2スイッチモジュールSWM2がこのパルス信号を受信して、第2スイッチモジュールSWM2を制御するために更に用いられる。
【0028】
一実施例において、本発明の非接触式スイッチNCSWは、環境光を生成するための光源を更に備えることができる。一実施例において、この光源は、環境が提供する外部の光源であり、例えば非接触式スイッチNCSWが設置されている環境の光源などでもよい。一実施例において、光源を非接触式スイッチNCSWの内部に設置し、処理部PUに接続して(図示せず)、非接触式スイッチNCSWが設置されている周囲の明るさが暗すぎるか不安定な場合に安定した環境光を提供するために用いられる。
【0029】
次に、図2を参照すると、図2は、本発明の一実施例が提供する非接触式スイッチ制御システムのブロック図である。
【0030】
本発明は複数の実施形態を提供する。本発明の各実施例において、同じ符合を使用した部材または装置は、その部材または装置の機能が他の実施例と同じであることを示す。したがって、本発明の各実施例では、同じ機能に関しては繰り返し説明せず、他の実施例と異なる点についてのみ説明を行うものとする。また、各実施例で言及されている事柄は、矛盾しない限り再配置および組み合わせが可能であり、各実施例に応用することができる。本発明は、列挙された実施例に限定されるものではない。
【0031】
本実施例において、非接触式スイッチ制御システムは、非接触式スイッチNCSW、処理部PU、輝度感知部BSU、記憶部SUを備える。前記非接触式スイッチNCSWは、赤外光モジュールIRMと第2スイッチモジュールSWM2を備える。前記赤外光モジュールIRMは、照射部EU、第1スイッチモジュールSWM1、受信部RUを備える。前記第1スイッチモジュールSWM1は、照射部EU、処理部PUに接続され、処理部PUは、輝度感知部BSU、受信部RU、記憶部SU、第2スイッチモジュールSWM2に接続される。
【0032】
本実施例において、非接触式スイッチNCSWは第2スイッチモジュールSWM2を更に含むことができ、図2の接続方法により、処理部PUは複数の非接触式スイッチNCSWに接続することができる。本実施例では、本発明の一つの接続方法を提供し、非接触式スイッチ制御システムを単一の非接触式スイッチNCSWに接続する方法を例として示している。
【0033】
次に、図3を参照すると、図3は、本発明の別の実施例が提供する非接触式スイッチ制御システムのブロック図である。
【0034】
本実施例において、非接触式スイッチ制御システムは、複数の非接触式スイッチNCSW、処理部PU、輝度感知部BSU、記憶部SUを備える。各非接触式スイッチは、赤外光モジュールIRM、第2スイッチモジュールSWM2を備える。前記赤外光モジュールIRMは、照射部EU、第1スイッチモジュールSWM1、接続部RUを備える。前記処理部PUは、複数の非接触式スイッチNCSW、輝度感知部BSU、記憶部SUに接続される。本実施例では、本発明の別の接続方法を提供し、非接触式スイッチ制御システムを複数の非接触式スイッチNCSWに接続する方法を例として示している。
【0035】
図4を参照すると、図4は、本発明の別の実施例が提供する非接触式スイッチ制御システムのブロック図である。
【0036】
本実施例において、非接触式スイッチNCSWは輝度感知部BSUを更に備えることができ、図4に示す接続方法によって、処理部PUを、複数の非接触式スイッチNCSWに接続できる。本実施例では、本発明の別の接続方法を提供し、非接触式スイッチ制御システムを単一の非接触式スイッチNCSWに接続する方法を例として示している。
【0037】
図5を参照すると、図5は、本発明の別の実施例が提供する非接触式スイッチ制御システムのブロック図である。
【0038】
本実施例において、非接触式スイッチ制御システムは、複数の非接触式スイッチNCSW、処理部PU、記憶部SUを備える。各非接触式スイッチは、赤外光モジュールIRM、輝度感知部BSU、第2スイッチモジュールSWM2を備える。前記赤外光モジュールIRMは、照射部EU、第1スイッチモジュールSWM1、受信部RUを備える。前記処理部PUは、複数の非接触式スイッチNCSW、輝度感知部BSU、記憶部SUに接続される。本実施例では、本発明の別の接続方法を提供し、非接触式スイッチ制御システムを複数の非接触式スイッチNCSWに接続する方法を例として示している。
【0039】
以上をまとめると、本発明の非接触式スイッチとその制御システムは、輝度感知部によって環境光の検出を行うことができる。清掃員が非接触式スイッチを清掃する際、本発明を清掃モードに入れ、清掃作業が完了するまで赤外光モジュール内の照射部から赤外光を照射しないように一時的に設定することができる。上記の構造により、本発明の非接触式スイッチは、清掃員が清掃作業を行う際に誤って触れて起動しないようになっている。例えば本発明はエレベーターシステムに応用することができ、清掃員が清掃作業を行っている間、本発明の非接触式スイッチが誤って触れられて作動することはないため、エレベーターシステムへの応用例では、不要なエレベーターの呼び出し動作を減らし、電力の節約や利用者の待ち時間の短縮などの技術的効果が得られる。
【0040】
以上、実施例を用いて本発明を開示したが、本発明はこれらに限定されるものではない。当業者は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、いくつかの変更および修飾を行うことができる。したがって、本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲により決定されるものとする。
【符号の説明】
【0041】
IRM:赤外光モジュール
EU:照射部
RU:受信部
PU:処理部
BSU:輝度感知部
SU:記憶部
SWM1:第1スイッチモジュール
SWM2:第2スイッチモジュール
NCSW:非接触のスイッチ
図1
図2
図3
図4
図5
【外国語明細書】