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特開2024-55863非地上ネットワークにおける能力情報を提供するための電子装置及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024055863
(43)【公開日】2024-04-18
(54)【発明の名称】非地上ネットワークにおける能力情報を提供するための電子装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 8/24 20090101AFI20240411BHJP
   H04W 84/06 20090101ALI20240411BHJP
【FI】
H04W8/24
H04W84/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023175220
(22)【出願日】2023-10-10
(31)【優先権主張番号】10-2022-0129121
(32)【優先日】2022-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】516163947
【氏名又は名称】シンクウェア コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】THINKWARE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】9Fl., Samwhan Hipex A, 240, Pangyoyeok-ro, Bundang-gu, Seongnam-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】カン,ジョンギュ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ダウォン
(72)【発明者】
【氏名】ハン,テギュ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA13
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE07
5K067EE10
5K067EE16
(57)【要約】      (修正有)
【課題】非地上ネットワークにおける能力情報を提供する電子装置及び方法を提供する。
【解決手段】NTN(non-terrestrial network)200装置が実行する方法は、UE(user equipment)能力問い合わせメッセージをUE110に送信する動作と、UE能力問い合わせメッセージに対応するUE能力情報メッセージを、UEから受信する動作とを含む。前記UE能力情報メッセージは、複数のタイプのNTN NGSO(non-geostationary satellite orbit)のうちの1つを指示するための情報又はUEで最大接続可能な1つ以上の衛星の数に関する情報のうち少なくとも1つを含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
NTN(non-terrestrial network)装置によって実行される方法において、
UE(user equipment)能力問い合わせメッセージをUEに送信する動作と、
前記UE能力問い合わせメッセージに対応するUE能力情報メッセージを、前記UEから受信する動作とを含み、
前記UE能力情報メッセージは、
複数のタイプのNTN NGSO(non-geostationary satellite orbit)のうちの1つを指示するための情報、又は前記UEで最大接続可能な1つ以上の衛星の数に関する情報のうち少なくとも1つを含む、方法。
【請求項2】
前記UE能力情報メッセージは、位置推定に使用可能な基準信号に関する情報、位置測定エラーに関する情報、VSAT(very small aperture terminal)又は携帯用(handheld)端末であるか否かを指すためのタイプ情報、位置推定の精度(accuracy)に関する情報のうち少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記UEから前記UEの位置情報を受信する動作をさらに含み、
前記UE能力情報メッセージは、前記UEの位置情報のネットワーク検証のために使用され、
前記ネットワーク検証のために、多重(multiple)-RTT(round trip time)ポジショニング技術、DL(downlink)TDOA(time difference of arrival)ポジショニング技術、又はUL(uplink)TDOAポジショニング技術が使用される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記UE能力情報メッセージは、
HARQ再送信の非活性化の可否に関する情報及び
HARQ(hybrid automatic repeat request)プロセスで、HARQ再送信が非活性化される場合、HARQ-ACK(acknowledge)フィードバックをサポートするかどうかに関する情報を含み、
前記HARQ再送信は、NACK(negative ack)に対応して、前記HARQプロセスのTB(transport block)又はCBG(code block group)の再送信を指す、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記UEからGNSS(global navigation satellite system)補助情報を受信する動作をさらに含み、
前記GNSS補助情報は、GNSS有効区間に関する情報を含み、
前記UE能力情報メッセージは、GNSS有効区間とGNSS有効区間との間で、GNSS位置の再取得のためのギャップ(gap)に関する情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
UE(user equipment)によって実行される方法において、
UE(user equipment)能力問い合わせメッセージを、NTN(non-terrestrial network)装置から受信する動作と、
前記UE能力問い合わせメッセージに対応するUE能力情報メッセージを、前記NTN装置に送信する動作とを含み、
前記UE能力情報メッセージは、
複数のタイプのNTN NGSO(non-geostationary satellite orbit)のうちの1つを指示するための情報、又は前記UEで最大接続可能な1つ以上の衛星の数に関する情報のうち少なくとも1つを含む、方法。
【請求項7】
前記UE能力情報メッセージは、位置推定に使用可能な基準信号に関する情報、位置測定エラーに関する情報、VSAT(very small aperture terminal)又は携帯用(handheld)端末であるか否かを指すためのタイプ情報、位置推定の精度(accuracy)に関する情報のうち少なくとも1つを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記UEの位置情報を、前記NTN装置に送信する動作をさらに含み、
前記UE能力情報メッセージは、前記UEの位置情報のネットワーク検証のために使用され、
前記ネットワーク検証のために、多重(multiple)-RTT(round trip time)ポジショニング技術、DL(downlink)TDOA(time difference of arrival)ポジショニング技術、又はUL(uplink)TDOAポジショニング技術が使用される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記UE能力情報メッセージは、
HARQ再送信の非活性化の可否に関する情報及び
HARQ(hybrid automatic repeat request)プロセスで、HARQ再送信が非活性化される場合、HARQ-ACK(acknowledge)フィードバックをサポートするかどうかに関する情報を含み、
前記HARQ再送信は、NACK(negative ack)に対応して、前記HARQプロセスのTB(transport block)又はCBG(code block group)の再送信を指す、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
GNSS(global navigation satellite system)補助情報を、前記NTN装置に送信する動作をさらに含み、
前記GNSS補助情報は、GNSS有効区間に関する情報を含み、
前記UE能力情報メッセージは、GNSS有効区間とGNSS有効区間との間で、GNSS位置の再取得のためのギャップ(gap)に関する情報を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
NTN(non-terrestrial network)装置において、
少なくとも1つの送受信機と、
前記少なくとも1つの送受信機と結合される少なくとも1つのプロセッサとを含み、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
UE(user equipment)能力問い合わせメッセージをUEに送信する動作と、
前記UE能力問い合わせメッセージに対応するUE能力情報メッセージを、前記UEから受信する動作とを含み、
前記UE能力情報メッセージは、
複数のタイプのNTN NGSO(non-geostationary satellite orbit)のうちの1つを指示するための情報、又は前記UEで最大接続可能な1つ以上の衛星の数に関する情報のうち少なくとも1つを含む、NTN装置。
【請求項12】
前記UE能力情報メッセージは、位置推定に使用可能な基準信号に関する情報、位置測定エラーに関する情報、VSAT(very small aperture terminal)又は携帯用(handheld)端末であるか否かを指すためのタイプ情報、位置推定の精度(accuracy)に関する情報のうち少なくとも1つを含む、請求項11に記載のNTN装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEから前記UEの位置情報を受信するようにさらに構成され、
前記UE能力情報メッセージは、前記UEの位置情報のネットワーク検証のために使用され、
前記ネットワーク検証のために、多重(multiple)-RTT(round trip time)ポジショニング技術、DL(downlink)TDOA(time difference of arrival)ポジショニング技術、又はUL(uplink)TDOAポジショニング技術が使用される、請求項12に記載のNTN装置。
【請求項14】
前記UE能力情報メッセージは、
HARQ再送信の非活性化の可否に関する情報と
HARQ(hybrid automatic repeat request)プロセスで、HARQ再送信が非活性化される場合、HARQ-ACK(acknowledge)フィードバックをサポートするかどうかに関する情報とを含み、
前記HARQ再送信は、NACK(negative ack)に対応して、前記HARQプロセスのTB(transport block)又はCBG(code block group)の再送信を指す、請求項11に記載のNTN装置。
【請求項15】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEからGNSS(global navigation satellite system)補助情報を受信するようにさらに構成され、
前記GNSS補助情報は、GNSS有効区間に関する情報を含み、
前記UE能力情報メッセージは、GNSS有効区間とGNSS有効区間との間で、GNSS位置の再取得のためのギャップ(gap)に関する情報を含む、請求項11に記載のNTN装置。
【請求項16】
UE(user equipment)の装置において、
少なくとも1つの送受信機と、
前記少なくとも1つの送受信機と結合される少なくとも1つのプロセッサとを含み、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
UE(user equipment)能力問い合わせメッセージを、NTN(non-terrestrial network)装置から受信し、
前記UE能力問い合わせメッセージに対応するUE能力情報メッセージを、前記NTN装置に送信するように構成され、
前記UE能力情報メッセージは、
複数のタイプのNTN NGSO(non-geostationary satellite orbit)のうちの1つを指示するための情報、又は前記UEで最大接続可能な1つ以上の衛星の数に関する情報のうち少なくとも1つを含む、装置。
【請求項17】
前記UE能力情報メッセージは、位置推定に使用可能な基準信号に関する情報、位置測定エラーに関する情報、VSAT(very small aperture terminal)又は携帯用(handheld)端末であるか否かを指すためのタイプ情報、位置推定の精度(accuracy)に関する情報のうち少なくとも1つを含む、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEの位置情報を前記NTN装置に送信するようにさらに構成され、
前記UE能力情報メッセージは、前記UEの位置情報のネットワーク検証のために使用され、
前記ネットワーク検証のために、多重(multiple)-RTT(round trip time)ポジショニング技術、DL(downlink)TDOA(time difference of arrival)ポジショニング技術、又はUL(uplink)TDOAポジショニング技術が使用される、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記UE能力情報メッセージは、
HARQ再送信の非活性化の可否に関する情報と
HARQ(hybrid automatic repeat request)プロセスで、HARQ再送信が非活性化される場合、HARQ-ACK(acknowledge)フィードバックをサポートするかどうかに関する情報とを含み、
前記HARQ再送信は、NACK(negative ack)に対応して、前記HARQプロセスのTB(transport block)又はCBG(code block group)の再送信を指す、請求項16に記載の装置。
【請求項20】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
GNSS(global navigation satellite system)補助情報を、前記NTN装置に送信するようにさらに構成され、
前記GNSS補助情報は、GNSS有効区間に関する情報を含み、
前記UE能力情報メッセージは、GNSS有効区間とGNSS有効区間との間で、GNSS位置の再取得のためのギャップ(gap)に関する情報を含む、請求項16に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示(disclosure)は、一般に非地上ネットワーク(non-terrestrial network、NTN)に関し、より具体的には、非地上ネットワークにおける能力(capability)情報を提供するための電子装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムを提供する地上ネットワーク(terrestrial network)を補うために、非地上ネットワーク(non-terrestrial network、NTN)が導入された。非地上ネットワークは、地上ネットワークの構築が困難な地域や災害状況でも、通信サービスを提供することができる。さらに、近年の衛星上げコストの低減により、効率的なアクセスネットワーク環境の提供が可能となっている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
実施形態では、NTN(non-terrestrial network)装置によって実行される方法は、UE(user equipment)能力問い合わせメッセージをUEに送信する動作と、前記UE能力問い合わせメッセージに対応するUE能力情報メッセージを、前記UEから受信する動作とを含むことができる。前記UE能力情報メッセージは、複数のタイプのNTN NGSO(non-geostationary satellite orbit)のうちの1つを指示するための情報又は前記UEで最大接続可能な1つ以上の衛星の数に関する情報のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0004】
実施形態では、UE(user equipment)によって実行される方法は、UE(user equipment)能力問い合わせメッセージを、NTN(non-terrestrial network)装置から受信する動作と、前記UE能力問い合わせメッセージに対応するUE能力情報メッセージを、前記NTN装置に送信する動作とを含むことができる。前記UE能力情報メッセージは、複数のタイプのNTN NGSO(non-geostationary satellite orbit)のうちの1つを指示するための情報又は前記UEで最大接続可能な1つ以上の衛星の数に関する情報のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0005】
実施形態でば、NTN(non-terrestrial network)装置は、少なくとも1つの送受信機と、前記少なくとも1つの送受信機と結合される少なくとも1つのプロセッサとを含むことができる。前記少なくとも1つのプロセッサは、UE(user equipment)能力問い合わせメッセージをUEに送信し、前記UE能力問い合わせメッセージに対応するUE能力情報メッセージを、前記UEから受信するように構成されてもよい。前記UE能力情報メッセージは、複数のタイプのNTN NGSO(non-geostationary satellite orbit)のうちの1つを指示するための情報又は前記UEで最大接続可能な1つ以上の衛星の数に関する情報のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0006】
実施形態では、UE(user equipment)の装置は、少なくとも1つの送受信機と、前記少なくとも1つの送受信機と結合される少なくとも1つのプロセッサとを含むことができる。前記少なくとも1つのプロセッサは、UE(user equipment)能力問い合わせメッセージを、NTN(non-terrestrial network)装置から受信し、前記UE能力問い合わせメッセージに対応するUE能力情報メッセージを、前記NTN装置に送信するように構成されてもよい。前記UE能力情報メッセージは、複数のタイプのNTN NGSO(non-geostationary satellite orbit)のうちの1つを指示するための情報又は前記UEで最大接続可能な1つ以上の衛星の数に関する情報のうち少なくとも1つを含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示の特定の実施形態の上記および他の態様、特徴および利点は、添付の説明と共に考慮される以下の説明からより明らかになるであろう。
図1】実施形態による無線通信システムを示す。
図2】実施形態による非地上ネットワーク(non-terrestrial network、NTN)の例を示す。
図3a】実施形態による制御プレーン(control plane、C-プレーン)の例を示す。
図3b】実施形態によるユーザプレーン(user plane、U-プレーン)の例を示す。
図4】実施形態による無線通信システムにおいて、時間周波数領域のリソース構造の例を示す。
図5】一実施形態によるNTNの実施例を示す。
図6a】一実施形態によるUE(user equipment)能力情報を提供するためのシグナリングの例を示す。
図6b】一実施形態によるUE(user equipment)能力情報を提供するためのシグナリングの例を示す。
図7】一実施形態によるNTNにおけるカバレッジ拡張(coverage extension)の例を示す。
図8】一実施形態によるNTNにおけるネットワーク検証されたUE位置のためのポジショニング方法の例を示す。
図9】一実施形態によるNTNにおけるHARQ(hybrid automatic repeat and request)非活性化(disabling HARQ)の例を示す。
図10】一実施形態によるNTNにおけるGNSS(global navigation satellite system)補助情報の例を示す。
図11a】一実施形態によるNTNペイロード(payload)の構成要素を示す。
図11b】一実施形態によるNTNゲートウェイ(gateway)の構成要素を示す。
図12】一実施形態による端末の構成要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示で使用される用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用されたものであり、他の実施形態の範囲を限定することを意図していない。単数の表現は、文脈上、特に断りのない限り、複数の表現を含むことができる。技術的又は科学的な用語を含めて、本明細書で使用される用語は、本開示に記載されている技術分野における通常の知識を有する者によって一般に理解されるのと同じ意味を有することができる。本開示で使用される用語中、一般的な辞書に定義されている用語は、関連技術の文脈における意味と同一又は類似の意味を有するものとして解釈される場合があり、本開示で明確に定義されない限り、理想的又は過度に形式的な意味として解釈されない。場合によっては、本開示で定義された用語であっても、本開示の実施形態を排除するように解釈することはできない。
【0009】
以下に説明される本開示の様々な実施形態では、ハードウェア的なアプローチを例として説明する。しかしながら、本開示の様々な実施形態は、ハードウェアとソフトウェアの両方を使用する技術を含むので、本開示の様々な実施形態は、ソフトウェアベースのアプローチを除外するものではない。
【0010】
以下の説明で使用される信号を指す用語(例えば、信号、情報、メッセージ、シグナリング)、リソースを指す用語(例えば、シンボル(symbol)、スロット(slot)、サブフレーム(subframe)、無線フレーム(radio frame)、サブキャリア(subcarrier)、RE(resource element)、RB(resource block)、BWP(bandwidth part)、機会(occasion))、演算状態のための用語(例えば、ステップ(step)、動作(operation) 、手順(procedure))、データを指す用語(例えば、パケット、ユーザストリーム、情報(information)、ビット(bit)、シンボル(symbol)、コードワード(codeword))、チャネルを指す用語、ネットワークエンティティ(network entity)を指す用語、装置の構成要素を指す用語などは、説明の便宜のために例示されている。したがって、本開示は、後述の用語に限定されず、同等の技術的意味を有する他の用語を使用することができる。
【0011】
以下の説明では、物理チャネル(physical channel)と信号(signal)は、データ又は制御信号と同じ意味で使用される場合がある。例えば、PDSCH(physical downlink shared channel)は、データが送信される物理チャネルを指す用語であるが、データを指すために、PDSCHが使用されることもある。すなわち、本開示では、「物理チャネルを送信する」という表現は、「物理チャネルを介してデータ又は信号を送信する」という表現と同等に解釈されることがある。
【0012】
以下、本開示において、上位シグナリングとは、基地局から物理層のダウンリンクデータチャネルを用いて端末に、又は端末から物理層のアップリンクデータチャネルを用いて基地局に伝達される信号伝達方法を意味する。上位シグナリングは、RRC(radio resource control)シグナリング又はMAC制御要素(control element、以下、「CE」という)と理解することができる。
【0013】
さらに、本開示では、特定の条件を満たす(satisfied)、充足する(fulfilled)か否かを判断するために、超過又は未満の表現を使用することができるが、これは、一例を表すための説明に過ぎず、以上又は以下の記載を排除するものではない。「以上」と記載された条件は、「超過」、「以下」と記載された条件は、「未満」、「以上及び未満」と記載された条件は、「超過及び以下」に置き換えることができる。また、以下、「A」~「B」は、Aから(Aを含む)Bまでの(Bを含む)要素のうち少なくとも1つを意味する。
【0014】
本開示は、いくつかの通信規格、例えば、3GPP(3rd Generation Partnership Project)、ETSI(European Telecommunications Standards Institute)、xRAN(extensible radio access network)、O-RAN(open-radio access network)で使用される用語を用いて、様々な実施形態を説明するが、これは、説明のための例示に過ぎない。本開示の様々な実施形態は、他の通信システムにおいても、容易に修正及び適用することができる。
【0015】
図1は、実施形態による無線通信システムを示す。
【0016】
図1を参照すると、図1は、無線通信システムにおいて無線チャネルを使用するノード(node)の一部として、端末110及び基地局120を示す。図1は、1つの基地局のみを示しているが、無線通信システムは、基地局120と同一又は類似の他の基地局をさらに含んでもよい。
【0017】
端末110は、ユーザによって用いられる装置であり、 基地局120と無線チャネルを介して通信を行う。基地局120から端末110に向かうリンクは、ダウンリンク(downlink、DL)、端末110から基地局120に向かうリンクは、アップリンク(uplink、UL)と呼ばれる。また、図1には示されていないが、端末110とは異なる端末は、相互間無線チャネルを介して通信を行うことができる。このとき、端末110及び他の端末間リンク(device-to-device link、D2D)は、サイドリンク(sidelink)と呼ばれ、サイドリンクは、PC5インターフェースと混用されることがある。他のいくつかの実施形態では、端末110は、ユーザの関与なしで操作することができる。一実施形態によれば、端末110は、機械タイプ通信(machine type communication、MTC)を実行するための装置であり、ユーザによって携帯されなくてもよい。さらに、一実施形態によれば、端末110は、NB(Narrowband)-IoT(Internet of things)機器であってもよい。
【0018】
端末110は、端末(terminal)の他、「ユーザ機器(user equipment、UE)」、「車両(vehicle)」、「顧客宅内装置(customer premises equipment、CPE)」、「移動局(mobile station)」、「加入者局(subscriber station)」、「遠隔端末(remote terminal)」、「無線端末(wireless terminal)」、電子装置(electronic device)、又は「ユーザ装置(user device)」、又は同等の技術的意味を有する他の用語と称されてもよい。
【0019】
基地局120は、端末110に無線接続を提供するネットワークインフラストラクチャ(infrastructure)である。 基地局120は、信号を送信することができる距離に基づいて定義されるカバレッジ(coverage)を有する。端末110は、基地局(base station)の他に、「アクセスポイント(access point、AP)」、「イノード比(eNodeB、eNB)」、「5Gノード(5th generation node)」、「ジノード比(next generation nodeB、gNB)」、「無線ポイント(wireless point)」、「送受信ポイント(transmission/reception point、TRP)」、又は同等の技術的意味を有する他の用語と称されてもよい。
【0020】
基地局120は、コアネットワークエンティティ130と通信を行うことができる。例えば、コアネットワークエンティティ130は、AMF(access and management function)を含むことができる。さらに、例えば、コアネットワークエンティティ130は、UPF(user plane function)を含むことができる。
【0021】
端末110は、基地局120とビームフォーミングを行うことができる。端末110と基地局120とは、比較的に低い周波数帯域(例えば、NRのFR1(frequency range 1))で無線信号を送受信することができる。また、端末110と基地局120とは、比較的に高い周波数帯域(例えば、NRのFR2(又は、FR2-1、FR2-2、FR2-3)、FR3)、ミリ波(mmWave)帯域(例えば、28GHz、30GHz、38GHz、60GHz)で無線信号を送受信することができる。チャネル利得を向上させるために、端末110及び基地局120は、ビームフォーミング(beamforming)を実行することができる。ここで、ビームフォーミングは、送信ビームフォーミング及び受信ビームフォーミングを含むことができる。端末110及び基地局120は、送信信号又は受信信号に方向性(directivity)を与えることができる。このために、端末110及び基地局120は、ビームサーチ(beam search)又はビーム管理(beam management)手順を介して、サービング(serving)ビームを選択することができる。サービングビームが選択された後、通信は、サービングビームを送信したリソースとQCL関係にあるリソースを介して実行することができる。
【0022】
第1のアンテナポート上のシンボルを伝達したチャネルの広範囲な(large-scale)特性が、第2のアンテナポート上のシンボルを伝達したチャネルから推定される(inferred)ことができる場合、第1のアンテナポートと第2のアンテナポートとは、QCL関係にあると評価できる。例えば、広範な特性は、遅延スプレッド(delay spread)、ドップラースプレッド(doppler spread)、ドップラーシフト(doppler shift)、平均利得(average gain)、平均遅延(average delay)、空間的受信パラメータ(spatial receiver parameter)のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0023】
端末110及び基地局120の両方が、ビームフォーミングを実行することができるが、本開示の実施形態は、必ずしもこれに限定されるわけではない。いくつかの実施形態では、端末110は、ビームフォーミングを実行しても、実行しなくてもよい。また、基地局120は、ビームフォーミングを行ってもよく、行っていなくてもよい。すなわち、端末110と基地局120のいずれか一方のみが、ビームフォーミングを行ってもよく、又は端末110と基地局120の両方が、ビームフォーミングを行っていなくてもよい。
【0024】
本開示において、ビーム(beam)とは、無線チャネルにおける信号の空間的な流れを意味し、1つ以上のアンテナ(又はアンテナ要素(antenna elements))によって形成され、そのような形成プロセスは、ビームフォーミングと呼ばれることがある。ビームフォーミングは、アナログビームフォーミング又はデジタルビームフォーミング(例えば、プリコーディング)のうち少なくとも1つを含んでもよい。ビームフォーミングに基づいて送信される基準信号(reference signal)は、例えば、DM-RS(demodulation-reference signal)、CSI-RS(channel state information-reference signal)、SS/PBCH(synchronization signal/physical broadcast channel)、SRS(sounding reference signal)を含むことができる。さらに、各基準信号の構成(configuration)として、CSI-RSリソース又はSRSリソースなどのIEを使用することができ、このような構成は、ビームに関連する(associated with)情報を含むことができる。ビームに関連する情報とは、当該構成(例えば、CSI-RSリソース)が、他の構成(例えば、同じCSI-RSリソースセット内の他のCSI-RSリソース)と同じ空間ドメインフィルタ(spatial domain filter)を使用するか、又は他の空間ドメインフィルタを使用するかの可否、又はどの基準信号とQCL(quasi-co-located)されているか、QCLされている場合、どのタイプ(例えば、QCLタイプA、B、C、D)であるかを意味することができる。
【0025】
以下、実施形態を説明するために、端末は、UE110と呼ばれ、基地局は、gNB120と呼ばれる。
【0026】
図2は、実施形態による非地上ネットワーク(non-terrestrial network、NTN)の例を示す。NTNは、航空(airborne)又は宇宙(space-borne)ベースのNTN車両に搭載されたNTNペイロードとNTNゲートウェイを介して、UE(UE110など)への非地上NRアクセスを提供するNG-RANを意味する。NG-RANは、1つ以上のgNB(例えば、gNB120)を含んでもよい。
【0027】
図2を参照すると、NTN200は、gNB120として、NTNペイロード221及びNTNゲートウェイ223を含むことができる。NTNペイロード221は、サービスリンク(後述)とフィーダリンク(後述)との間に、接続機能を提供する衛星又はHAPS(high altitude platform station)に搭載されたネットワークノードである。NTNゲートウェイ223は、フィーダリンクを使用して、NTNペイロード221に接続を提供する、地球の表面に配置された地球局(earth station)である。NTNゲートウェイ223は、TNL(transport network layer)ノードである。NTN200は、UE110に非地上NRアクセスを提供することができる。NTN200は、NTNペイロード221及びNTNゲートウェイ223を介して、UE110に非地上NRアクセスを提供することができる。NTNペイロード221とUE110との間のリンクは、サービスリンク(service link)と呼ばれることがある。NTNゲートウェイ223とUE110との間のリンクは、フィーダリンク(feeder link)と呼ばれることがある。フィーダリンクは、無線リンク(wireless link)に対応し得る。
【0028】
NTNペイロード221は、UE110からサービスリンクを介して、無線プロトコルデータを受信することができる。NTNペイロード221は、無線プロトコルデータを、フィーダリンクを介して、透過的に(transparently)NTNゲートウェイ223に伝達することができる。したがって、NTNペイロード221及びNTNゲートウェイ223は、UE110の観点からは、1つのgNB120のように見えることができる。NTNペイロード221及びNTNゲートウェイ223は、一般的な無線プロトコルであるUuインターフェースを介して、UE110と通信を実行することができる。すなわち、NTNペイロード221とNTNゲートウェイ223とは、1つのgNB120のように、UE110と無線プロトコル通信を行うことができる。NTNゲートウェイ223は、コアネットワークエンティティ235(AMF又はUPF)と、NGインターフェースを介して通信を行うことができる。
【0029】
一実施形態によれば、NTNペイロード221及びNTNゲートウェイ223は、後述する図3aの制御プレーンにおける無線プロトコルスタックを用いることができる。さらに、一実施形態によれば、NTNペイロード221及びNTNゲートウェイ223は、図3bのユーザプレーンにおける無線プロトコルスタックを用いることができる。
【0030】
図2では、gNB120に含まれる1つのNTNペイロード221、1つのNTNゲートウェイ223が説明されているが、本開示の実施形態は、これに限定されない。例えば、gNBは、複数のNTNペイロードを含んでもよい。さらに、例えば、NTNペイロードは、複数のgNBによって提供されてもよい。すなわち、図2に示す実施シナリオは、一例であり、本開示の実施形態を限定しない。
【0031】
図3aは、実施形態による制御プレーン(control plane、C-プレーン)の例を示す。NTNペイロード(例えば、NTNペイロード221)及びNTNゲートウェイ(例えば、NTNゲートウェイ223)は、gNB(例えば、gNB120)として機能することができる。以下、NTNペイロード及びNTNゲートウェイによるプロトコルは、gNB120の動作として理解することができる。
【0032】
図3aを参照すると、Cプレーンにおいて、UE110及びAMF235は、NAS(non-access stratum)シグナリングを実行することができる。Cプレーンでは、UE110及びgNB120は、RRC層、PDCP層、RLC層、MAC層、及びPHY層のそれぞれで指定されたプロトコルに従って通信を実行することができる。
【0033】
NTNアクセスにおいて、RRC層の主な機能は、以下の機能のうち少なくとも一部を含むことができる:
- AS(access stratum)及びNAS関連システム情報放送
- 5GC(5Gコア)又はNG-RAN(next generation-radio access network)によって開始されたページング(paging)
- 以下を含むUEとNG-RANとの間のRRC接続の設定、維持、及び解除:
- キャリアアグリゲーションの追加、修正、及び解除
- NR又はE-UTRAとNRとの間のデュアルコネクティビティ(dual connectivity)の追加、修正、及び解除
- キー管理を含むセキュリティ機能
- SRB(Signaling Radio Bearer)及びDRB(Data Radio Bearer)の設定、構成、保守及び解除
- 以下を含む移動機能:
- ハンドオーバー及びコンテキスト送信
- UEセルの選択及び再選択、及びセル選択及び再選択の制御
- RAT間の移動性
- QoS(quality of service)管理機能
- UE測定の報告及び報告の制御
- 無線リンク障害(radio link failure)の検出及び回復
- UEから/に、NASに/から、NASにメッセージを送信。
【0034】
NTNアクセスにおいて、PDCP層の主な機能は、以下の機能のうち少なくとも一部を含むことができる:
- ヘッダー圧縮及び圧縮解除機能(Header compression and decompression: ROHC only)
- ユーザデータ送信機能(Transfer of user data)
- 順次的な伝達機能(In-sequence delivery of upper layer PDUs)
- 非順次的な伝達機能(Out-of-sequence delivery of upper layer PDUs)
- 順序の並べ替え機能(PDCP PDU reordering for reception)
- 重複検出機能(Duplicate detection of lower layer SDUs)
- 再送信機能(Retransmission of PDCP SDUs)
- 暗号化及び復号化機能(Ciphering and deciphering)
- タイマーベースのSDU削除機能(Timer-based SDU discard in uplink)。
【0035】
NTNアクセスにおいて、RLC層の主な機能は、以下の機能のうち少なくとも一部を含むことができる:
- データ送信機能(Transfer of upper layer PDUs)
- 順次的な伝達機能(In-sequence delivery of upper layer PDUs)
- 非順次的な伝達機能(Out-of-sequence delivery of upper layer PDUs)
- ARQ機能(Error Correction through ARQ)
- 接合、分割、再組立機能(Concatenation, segmentation and reassembly of RLC SDUs)
- 再分割機能(Re-segmentation of RLC data PDUs)
- 順序の並べ替え機能(Reordering of RLC data PDUs)
- 重複検出機能(Duplicate detection)
- エラー検出機能(Protocol error detection)
- RLC SDU削除機能(RLC SDU discard)
- RLC再構築機能(RLC re-establishment)。
【0036】
NTNアクセスにおいて、MAC層は、1つの端末に構成されたいくつかのRLC層装置と接続することができ、MACの主な機能は、以下の機能のうち少なくとも一部を含むことができる:
- マッピング機能(Mapping between logical channels and transport channels)
- 多重化及び逆多重化機能(Multiplexing/demultiplexing of MAC SDUs)
- スケジューリング情報報告機能(Scheduling information reporting)
- HARQ機能(Error correction through HARQ)
- ロジカルチャネル間の優先順位調整機能(Priority handling between logical channels of one UE)
- 端末間の優先順位調整機能(Priority handling between UEs by means of dynamic scheduling)
- MBMSサービス確認機能(MBMS service identification)
- 送信フォーマット選択機能(Transport format selection)
- パディング機能(Padding)。
【0037】
NTNアクセスにおいて、物理層は、上位層データをチャネル符号化及び変調し、OFDMシンボルにして、無線チャネルに送信するか、又は無線チャネルを介して受信したOFDMシンボルを復調し、チャネル復号して、上位層に伝達する動作を含むことができる。
【0038】
図3bは、実施形態によるユーザプレーン(user plane、Uプレーン)の例を示す。NTNペイロード(例えば、NTNペイロード221)及びNTNゲートウェイ(例えば、NTNゲートウェイ223)は、gNB(例えば、gNB120)として機能することができる。以下、NTNペイロード及びNTNゲートウェイによるプロトコルは、gNB120の動作として理解することができる。
【0039】
図3bを参照すると、Uプレーンにおいて、UE110及びgNB120は、SDAP層、PDCP層、RLC層、MAC層、及びPHY層のそれぞれで指定されたプロトコルに従って通信を実行することができる。SDAP層を除いて、PDCP層、RLC層、MAC層、及びPHY層については、図3aの説明を参照することができる。
【0040】
NTNアクセスにおいて、SDAP層は、5GCのQoSフロー(flow)を提供することができる。SDAPの単一プロトコルエンティティは、個々のPDUセッションごとに構成することができ、SDAP層の機能は、以下の機能のうち少なくとも一部を含むことができる:
- QoSフローとデータ無線ベアラとの間のマッピング
- DLパケットとULパケットの両方で、QoSフローID(identifier)(QFI)を表示する。
【0041】
図4は、実施形態による無線通信システムにおいて、時間周波数領域のリソース構造の一例を示す。図4は、ダウンリンク又はアップリンクでデータ又は制御チャネルが送信される無線リソース領域である時間周波数領域の基本構造を示す。
【0042】
図4を参照すると、横軸は、時間領域を、縦軸は、周波数領域を示す。時間領域における最小送信単位は、OFDMシンボルであり、Nsymb個のOFDMシンボル402が集まって、1つのスロット406を構成する。サブフレームの長さは、1.0msと定義され、無線フレーム(radio frame)414の長さは、10msと定義される。周波数領域における最小送信単位は、サブキャリア(subcarrier)であり、リソースグリッド(resource grid)を構成するキャリア帯域幅(carrier bandwidth)は、NBW個のサブキャリア404で構成される。
【0043】
時間周波数領域におけるリソースの基本単位は、リソース要素(resource element、以下、「RE」という)412であり、OFDMシンボルインデックス及びサブキャリアインデックスとして表すことができる。リソースブロックは、複数のリソース要素を含み得る。LTEシステムでは、リソースブロック(resource block、RB)(又は物理的リソースブロック(physical resource block、以下、「PRB」という))は、時間領域でNsymb個の連続したOFDMシンボルと、周波数領域でNSC RB個の連続したサブキャリアと定義される。NRシステムでは、リソースブロック(RB)408は、周波数領域において、NSC RB個の連続したサブキャリア410と定義することができる。1つのRB408は、周波数軸にNSC RB個のRE412を含む。一般に、データの最小送信単位は、RBであり、サブキャリアの数NSC RB=12である。周波数領域は、共通リソースブロック(common resource block、CRB)を含むことができる。周波数領域上の帯域幅部分(bandwidth resource block、BWP)において、物理的リソースブロック(PRB)を定義することができる。CRB番号とPRB番号とは、サブキャリア間隔(subcarrier spacing)に基づいて決定できる。端末にスケジュールされているRBの数に比例して、データレート(data rate)が増加する可能性がある。
【0044】
NRシステムにおいて、ダウンリンクとアップリンクとを、周波数で区分して運用するFDD(frequency division duplex)システムの場合、ダウンリンク送信帯域幅と、アップリンク送信帯域幅とは、異なる場合がある。チャネル帯域幅は、システム送信帯域幅に対応するRF(radio frequency)帯域幅を示す。[表1]は、xGHzより低い周波数帯域(例えば、FR(frequency range)1(410MHz~7125MHz))におけるNRシステムで定義されたシステム送信帯域幅、サブキャリア間隔(subcarrier spacing、SCS)及びチャネル帯域幅(channel bandwidth)の対応関係の一部を示す。そして、[表2]は、yGHzより高い周波数帯域(例:FR2(24250MHz~52600MHz)又はFR2-2(52600MHz~71000MHz))におけるNRシステムで定義された送信帯域幅、サブキャリア間隔、及びチャネル帯域幅の対応関係の一部を示す。例えば、30kHzサブキャリア間隔で100MHzチャネル帯域幅を有するNRシステムは、送信帯域幅が273個のRBで構成される。[表1]及び[表2]において、N/Aは、NRシステムによってサポートされていない帯域幅‐サブキャリアの組み合わせであり得る。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
図5は、一実施形態によるNTNの実施例を示す。
【0047】
図5を参照すると、NTN500は、gNB120として、NTNペイロード221及びNTNゲートウェイ223を含むことができる。NTNペイロード221は、宇宙船(又は空中)車両に搭載され、救助、電力、指揮、遠隔測定、衛星への姿勢制御(対応するHAPS)及び適切な熱環境、輻射遮蔽を提供することができる。
【0048】
NTN500の動作のために、O&M(operation and maintenance)510は、NTN500に関連する1つ以上のパラメータを、gNB120に提供することができる。O&M510は、NTN制御機能520及び非NTNインフラストラクチャgNB機能530を制御することができる。
【0049】
NTN制御機能520は、NTNインフラストラクチャ525(NTNペイロード221及びNTNゲートウェイ223)の無線リソースのみならず、宇宙船(又は航空)車両を制御することができる。さらに、NTN制御機能520は、非NTNインフラストラクチャgNB機能530に、制御データ(例えば、天体力(ephemeris)情報)を提供することができる。
【0050】
gNB120は、非NTNインフラストラクチャgNB機能530と、NTNサービスリンクプロビジョニングシステム535とに細分することができる。NTNインフラストラクチャ525は、NTN制御機能520と、NTNサービスリンクプロビジョニングシステム535とに細分化することができる。NTNサービスリンクプロビジョニングシステム535は、1つ以上のNTNペイロード(例えば、NTNペイロード221)と、NTNゲートウェイ(例えば、NTNゲートウェイ223)とから構成され得る。NTNサービスリンクプロビジョニングシステム535は、NR-Uu無線プロトコルを、NTNインフラストラクチャ525の無線リソース(例えば、ビーム、チャネル、Tx電力)にマッピングすることができる。
【0051】
O&M(operation and maintenance)510は、動作のために、少なくとも次のNTN関連パラメータを、gNB120に提供することができる。
【0052】
a)地球固定ビーム(earth fixed beams):特定のNTNペイロードによって提供される各ビームについて:
- ビームにマッピングされたセル識別子(NG及びUu)
- セルの基準位置(例えば、セルの中心と範囲)
b)準地球固定ビーム(quasi earth fixed beams):特定のNTNペイロードによって提供される各ビームについて:
- ビームにマッピングされたセル識別子(NG及びUu)及び時間ウィンドウ
- セル/ビームの基準位置(例:セルの中心と範囲)
- 連続切り替え(switch-over)の時間ウィンドウ(フィーダリンク、サービスリンク)
- サービスを提供するすべての衛星とNTNゲートウェイの識別子と時間ウィンドウ
c)地球移動ビーム(earth moving beams):特定のNTNペイロードによって提供される各ビームについて:
- ビームにマッピングされたUuセル識別子、及び、NGに報告された固定の地理的領域のマッピング情報、地球上のビームのフットプリント(foot-print)の動きに関する情報
- NTNペイロードの高度(elevation)
- NTNゲートウェイ/gNBの連続サービススケジュール
- 連続切り替え(switch-over)スケジュール(フィーダリンク、サービスリンク)。
【0053】
図6a及び図6bは、一実施形態によるUE(user equipment)能力情報を提供するためのシグナリングの例を示す。ネットワークは、UE無線アクセス能力情報を取得するために、RRC接続されたUE110と手順を開始することができる。ネットワークとして、基地局120が例示されるが、基地局120の動作は、前述のNTNにおいてNTNペイロード221及びNTNゲートウェイ223によって実行することができる。NTNゲートウェイ223は、NTNペイロード221を介して、UE110にメッセージを送信するか、UE110からメッセージを受信することができる。
【0054】
図6aを参照すると、動作601において、基地局120は、問い合わせメッセージをUE110に送信することができる。例えば、基地局120は、UECapabilityEnquiryメッセージを、UE110に送信することができる。基地局120は、接続されたUE110からUE無線アクセス能力情報を取得するために、RRC接続されたUE110と手順を開始することができる。基地局120は、RRC(radio resource control)シグナリングを介して、問い合わせメッセージをUE110に送信することができる。
【0055】
動作603において、UE110は、基地局120に能力情報メッセージを送信することができる。UE110は、動作601の問い合わせメッセージに応答して、能力情報メッセージを基地局120に送信することができる。例えば、UE110は、基地局120にUECapabilityInformationメッセージを送信することができる。能力情報メッセージは、UE110の能力情報を含んでもよい。能力情報メッセージは、UE110のRAT(radio access technology)による能力情報を含んでもよい。実施形態によるUE110の能力情報は、NTNに関連するUE110の能力(capability)に関する情報を含むことができる。一実施形態によれば、UE110の能力情報は、NTNに関連する特定の機能がサポートされているかどうかに関する情報を含んでもよい。さらに、一実施形態によれば、UE110の能力情報は、NTNに関連するUE110の支援モード又は性能を示すことができる。さらに、一実施形態によれば、UE110の能力情報は、NTNのために、ネットワーク内で必要な情報(例えば、UE位置、UE座標、GNSS)を含むことができる。以下、NTNのために構成されたUE110の能力情報は、NTN能力情報と呼ぶことがある。本開示では、NTN能力情報は、TN(terrestrial network)と区別される、NTNのためのパラメータ、サポートするかどうかを示す指示子、及び支援値の全てを指すための用語(term)として使用することができる。
【0056】
図6bを参照すると、動作651において、UE110は、NTN能力情報を生成することができる。NTN能力情報は、NTNのためのパラメータ、サポートするかどうかを示す指示子、又は支援値のうち少なくとも1つを含むことができる。一実施形態によれば、NTN能力情報は、少なくとも1つのNTNパラメータを含んでもよい。NTNパラメータは、NTNのための層(例えば、図3a、図3bの物理層、MAC層)ごとの機能に関連付けることができる。
【0057】
一実施形態によれば、NTN能力情報は、少なくとも1つの指示子を含むことができる。指示子は、特定の機能がサポートされているかどうかを示すことができる。例えば、指示子は、UE110が多重偏波をサポートするかどうかを指すことができる。さらに、例えば、指示子は、UE110がGNSSを使用した位置推定機能をサポートするかどうかを指すことができる。さらに、例えば、指示子は、UE110がHARQ非活性化機能をサポートするかどうかを指すことができる。さらに、例えば、指示子は、UE110が特定の位置推定技術をサポートするかどうかを指すことができる。
【0058】
一実施形態によれば、NTN能力情報は、少なくとも1つの値を含むことができる。例えば、値は、特定のパラメータの最大値を意味することがある。RTT(round trip time)の増加により、HARQプロセスの数が増加することがある。したがって、NTN能力情報は、HARQプロセスの最大値を含むことができる。別の例では、値は、処理遅延(delay)の許容値を意味することがある。アップリンク送信の時点は、TA(timing advance)によって調整され、TAは、RTTが比例して増加する。したがって、NTNで増加したTAを用いたアップリンク送信のために、基地局120は、UE110のパラメータ(例えば、バッファサイズ)別の許容値が十分であるかどうかを確認することが要求され得る。
【0059】
動作653において、UE110は、NTNペイロード221にNTN能力情報を送信することができる。UE110は、RRCシグナリングを介して、NTN能力情報を含むUE能力情報メッセージを、NTNペイロード221に送信することができる。UE110は、Uuインターフェース、即ち、サービスリンクを介して、UE能力情報メッセージを、NTNペイロード221に送信することができる。
【0060】
動作655において、NTNペイロード221は、NTNゲートウェイ223にNTN能力情報を送信することができる。NTNペイロード221は、フィーダリンクを介して、NTNゲートウェイ223にNTN能力情報を送信することができる。NTNゲートウェイ223は、NTNペイロード221に基づいて、gNBとして機能することができる。
【0061】
動作601から動作603、動作651から動作655を介して説明されるNTN能力情報は、ネットワークがUE110にNTNアクセスを提供するために必要な情報を含むことができる。Release 17から3GPPは、NTNに関する具体的な情報を規格化している。NTNに関連する能力情報は、以下の通りである。
【0062】
【表3】
「nonTerrestrialNetwork-r17」は、UEがNR NTNアクセスをサポートするかどうかを示し、「ntn-ScenarioSupport-r17」は、UEがNTN機能をGSO(geostationary satellite orbit)シナリオでサポートするか、NGSO(non-geostationary satellite orbit)でサポートするかどうかを指すことができる。「ntn-Paramters-r17」は、TNアクセスと差がある場合、NTNアクセスのためのUE無線アクセス能力パラメータのサブセットを示す。
【0063】
NTNのために、様々なシナリオ及び様々な機能が、持続的に提案されているにもかかわらず、前述の能力情報は、TNで使用されたパラメータの拡張であるか、提案されたNTNの機能を受け入れるのに十分でないという問題がある。したがって、本開示の実施形態は、提案されたNTN機能をすべて収容するために、追加のNTN能力情報を提案する。UE110にネットワークアクセスを提供するために、ネットワーク(例えば、基地局120)は、UE能力伝達(capability transfer)手順を開始することができる。NTNで特定の機能を実行するために、基地局120は、既存の能力情報メッセージの代わりに、別途の報告(reporting)メッセージを使用する場合、無線リソースが無駄になるだけでなく、手続き的な遅延も生じる。したがって、本開示の実施形態は、UE110の報告が必要な場合、又はUE110に特定的な情報の場合、UE能力伝達手順を用いる方策を説明する。現在定義されているUE能力情報に加えて、追加の情報をNTN能力情報に含めることによって、ネットワークは、UE110に高性能のNTNアクセスを提供することができる。UE110は、NTNのためにさらに定義される情報を、動作603のUE能力情報メッセージ(又は図6bのNTN能力情報)に含ませて、UE能力情報メッセージを、NTNペイロード221及びNTN ゲートウェイ223に送信することができる。
【0064】
以下、図7図10を参照して、新しい機能が説明され、この新しい機能に関連するパラメータ、各機能がサポートされているかどうか、及びパラメータの値又は数に関する情報を含むNTN能力情報が提案される。
【0065】
図7は、一実施形態によるNTNにおけるカバレッジ拡張(coverage extension)の例を示す。NTNの需要が高まるにつれて、NR規格は、NTNベースのNG-RANを改善するために、様々なシナリオをさらにサポートすることに合意された。例えば、NTNのために、10GHz以上の周波数帯域での配置がサポートされてもよい。さらに、例えば、大きな伝播遅延(propagation delay)及び衛星移動(satellite movement)などのNTN特性を考慮して、移動性及びサービス継続性の向上を提供することができる。
【0066】
図7を参照すると、衛星(satellite)は、曲げられたパイプ(bent pipe)ペイロード又は再生(regenerative)ペイロード通信送信機を着用する宇宙車両(space-borne vehicle)を意味する。衛星は、GEO710、MEO720、又はLEO730に配置することができる。NTNタイプは、例示的に以下の表のように要約することができる。
【0067】
【表4】
増加するシナリオで、移動性及びサービス継続性の向上を提供するために、本開示の実施形態によるUE110は、追加の支援情報を含むNTN能力情報を、ネットワーク(例えば、eNB、gNB120、NTNペイロード221、NTNゲートウェイ223)に提供することができる。この目的のために、UE110は、NTN能力情報を生成することができる。
【0068】
一実施形態によれば、UE110は、シナリオモードを含むNTN能力情報を生成することができる。現在のNR規格では、UE110は、GSOであるか、NGSOであるかの可否のみを示すが、NGSO内でも衛星(例えば、NTNペイロード221)の高度に応じて、様々なシナリオが可能である。高度が高くなるほど、UE110で要求される電力性能と受信性能、及び衛星アンテナ関連性能に敏感になるため、NGSO内で支援可能な様々なシナリオの区別が要求されることがある。UE110は、例えば、以下の表のようなシナリオモードをサポートすることができる。
【0069】
【表5】
表5の変数名は、例示的であり、「leo」、「meo」、「heo」の代わりに、「ngso1」、「ngso2」、「ngso3」を用いることができる。また、表5では、NGSOの詳細なシナリオのうちの1つを指示するための能力情報を例示しているが、シナリオ情報の代わりに、シナリオに関連する軌道情報を、NTN能力情報として利用することができる。例えば、NTN能力情報に含まれる軌道情報は、地球の周りの円形軌道(circular around the earth)又は地球の周りの楕円形軌道(elliptical around the earth)を指すことができる。
【0070】
一実施形態によれば、UE110は、衛星に関連するNTN能力情報を生成することができる。UE110は、1つ以上の衛星と接続することができる。UE110の観点では、各NTNペイロードは、独立した基地局又は独立したセルに対応することができる。しかしながら、TNとは異なり、NTNは、物理的な距離及び使用されるアンテナの性能に応じて、同時に接続可能な基地局の数が制限されることがある。したがって、UE110は、同時に接続可能な衛星の数を指す情報を含むNTN能力情報を生成することができる。例えば、UE110は、以下の表のような接続支援情報を提供することができる。
【0071】
【表6】
表6では、最大接続可能なNTNペイロードの数が示されているが、本開示の実施形態は、これに限定されない。別の一実施形態によれば、NTNペイロードによって提供されるセル及びTNセルとのデュアルコネクティビティ(dual-connectivity)支援の可否を、能力情報として利用することができる。さらに、隣接セルと同様に、隣接NTNペイロードの測定のために、追加の能力情報を定義することができる。一実施形態によれば、NTN能力情報として、UE110で運用可能なキャリアあたりのSMTC(SSB-based RRM Measurement Timing Configuration window)数に関する情報を利用することができる。さらに、一実施形態によれば、NTN能力情報として、周波数間測定(inter-frequency measurement)のための測定ギャップに関する情報を使用することができる。
【0072】
一実施形態によれば、UE110は、偏波情報を含むNTN能力情報を生成することができる。UE110の衛星アンテナは、少なくとも1つの偏波を提供することができる。例えば、UE110の衛星アンテナは、複数の偏波を提供することができる。複数の偏波は、互いに直交することができる。例えば、複数の偏波は、第1の偏波及び第2の偏波を含むことができる。各偏波は、線形偏波、円形偏波(例えば、RHCP(right hand circular polarization)及びLHCP(left hand circular polarization))、又は楕円形偏波であってもよい。別の例では、UE110の衛星アンテナは、単一偏波を提供することができる。例えば、UE110は、以下の表のようなシナリオモードをサポートすることができる。
【0073】
【表7】
表7では、単一偏波又は二重偏波であるかどうかのみが示されているが、偏波モードの代わりに、具体的な偏波タイプ(例えば、線形偏波、円形偏波)をNTN能力情報として使用することができる。
【0074】
図8は、一実施形態によるNTNにおけるネットワーク検証されたUE位置のためのポジショニング方法の例を示す。UEは、ネットワーク(例えば、基地局、コアネットワーク)に位置を報告することができる。しかしながら、報告されたUEの位置だけでは、信頼性を保証することは困難である。したがって、UE位置に対するネットワークの検証が要求される。ネットワークの検証(verification)は、UEによって報告された位置情報とは独立的に実行されるべきである。例えば、報告されたUE位置が5~10km以内(地上波ネットワークマクロセルサイズに類似)でネットワークベースの情報と一致する場合、報告されたUE位置は、検証されたと見なすことができる。
【0075】
図8を参照すると、NTNは、本質的に大きなセルサイズのため、セルID情報を介して、UE位置情報を取得するための既存の地上(terrestrial)メカニズムでは、十分ではない。地上セルのサイズは、5~10kmの範囲にあってもよく、ネットワーク検証の精度要件は、少なくともこの要件を満たす必要がある。UE110の位置を検証するために、様々なポジショニング方法を使用することができる。一実施形態によれば、3GPPのRATベース(RAT-dependent)のポジショニング方法を、UE位置のネットワーク検証のために使用することができる。例えば、マルチ(multi)RTT技術が、UE位置のネットワーク検証に使用されてもよい。さらに、例えば、DL/UL-TDOA(time difference of arrival)技術が、UE位置のネットワーク検証に使用されることができる。
【0076】
NTNペイロード221は、gNBの観点から、TRP(transmission reception point)として機能することができる。マルチRTTポジショニング方法では、UE位置は、UE110とTRP(例えば、NTNペイロード221、基地局801、基地局802)の全てにおける測定(measurements)に基づいて推定することができる。これらの測定は、 LMF(location management function)810でRTTを決定するために使用される、UE110とTRPとの間の受信(receive、RX)-送信(transmit、Tx)時間差測定(選択的に、DL-PRS-RSRP、UL-SRS-RSRP)を含んでもよい。
【0077】
DL-TDOAポジショニング方法において、UE位置は、TRPの地理的座標に関する情報と共に、複数のTRPからのダウンリンク無線信号から、UEで取られたDL RSTD(reference signal time difference Measurement)(選択的に、DL-PRS-RSRP)測定及び相対的ダウンリンクタイミングに基づいて推定することができる。UL-TDOAポジショニング方法では、UE位置は、UE110からのアップリンク信号から、各TRPで取られたUL-RTOA(relative time of arrival)に基づいて推定することができる。
【0078】
TRPは、UE110の位置を推定するために使用することができる。TRPの各々は、基地局を構成し、AMF235に接続することができる。例えば、TN基地局である基地局801と基地局802とは、AMF235とN2インターフェースを介して接続されてもよい。さらに、例えば、NTNペイロード221は、NTNゲートウェイ223を介して、AMF235と接続することができる。AMF235は、LMF810と接続されてもよい。LMF810は、UE110の位置を決定することができる。
【0079】
UE110の位置を検証するために、3GPPで使用されている位置推定技術をそのまま利用することができる。衛星とNTNシステムとの間の関係を考慮する必要があるので、3GPPで使用される方法のうち少なくともいくつかは、UE110の位置を推定するのに適していないことがある。例えば、UL-TDOAの方法は、UE110に接続されているTRPの数が、少なくとも3つであることを要求し得る。しかしながら、UE110は、NTNペイロード221を含めて、同時に3つのTRPと接続することは困難であることがある。さらに、UE110の性能的な制約のため、角度推定又は長いRTTに対する演算が容易ではないことがある。RATベースのポジショニング方法を評価するために、以下のパラメータを考慮してもよい。
【0080】
【表8】
どのポジショニング技術が適切であるかを判断するために、UE110は、基地局(例えば、NTNペイロード221)に前記のパラメータのうち少なくとも一部を含むNTN能力情報を提供することができる。NTN能力情報は、LMF810におけるUE110の位置推定に使用され得る。一実施形態によれば、表8に含まれるパラメータのうち少なくとも一部は、動作603のUE能力情報メッセージ(又は図6bのNTN能力情報)に含まれてもよい。UE110は、UE能力情報メッセージを、NTNペイロード221及びNTNゲートウェイ223に送信することができる。
【0081】
図9は、一実施形態によるNTNにおけるHARQ(hybrid automatic repeat and request)非活性化(disabling HARQ)の例を示す。NTN環境では、大きなRTT遅延のため、HARQ遅延(stalling)がスループットに影響を及ぼす。スループットの低下を解消するために、NTNのためにHARQ非活性化が導入された。HARQ非活性化(disabling HARQ)によると、RAN1規格は、UEがPDSCH処理を完了した後、基地局が同じHARQプロセス(初期又は再送信)で次のPDSCH送信を送ることができるようにする。PDSCH処理の後、UEは、HARQ-ACKフィードバックを送信することができる。HARQ非活性化は、基地局とUEとの間の伝搬遅延が大きい場合でも、同じHARQプロセスにおいて、次のPDSCHを送信する前に、UEがPDSCHを受信完了するまで待つ必要がないことを意味する。すなわち、基地局は、PDSCHを送信した後、一定の時間後に、次のPDSCHをスケジュールすることができる。基地局は、まだHARQ-ACKフィードバックを受信していないので、基地局の次のPDSCHは、新しい送信(NDI(new data indictor)ビットトグル(toggling)を含む)で スケジュールすることができる。
【0082】
図9を参照すると、複数のHARQプロセスを運用することができる。第1のHARQプロセス910と第2のHARQプロセス920とは、並列に動作することができる。第1のHARQプロセス910において、基地局120(例えば、NTNペイロード221)は、PDSCHデータをUE110に送信することができる。第1のHARQプロセス910の前記PDSCHデータに対するHARQ-ACKフィードバックに関係なく、基地局120は、第2のHARQプロセッサ920で、基地局120は、他のPDSCHデータをUE110に送信することができる。複数のHARQプロセスがより多く運用されるほど、NTN環境で増加するRTTによるスループット低下の問題は、解消され得る。一方、HARQ非活性化は、HARQプロセスごとに行われるため、複数のHARQプロセスが構成されたUE110は、1つのHARQプロセスでHARQフィードバックが非活性化されても、他のHARQプロセスのため、HARQ遅延は発生しない。すなわち、HARQ遅延は、1つのHARQプロセスが構成されたUE110に発生するので、HARQ非活性化は、1つのHARQプロセスが構成されたUE110に適用され得る。
【0083】
一方、UE110に構成されたHARQプロセスでHARQ-ACKフィードバックが非活性化されると、スループットは増加するが、リンク適応(link adaptation)において脆弱な問題がある。すなわち、スループットとリンク適応は、トレードオフ(trade-off)関係である。HARQプロセスのTB(transport block)あたりのMCS(modulation and coding scheme)は、リンク適応による結果であるため、チャネル変化を反映するために、UE110は、ACK/NACKに対するフィードバックを、HARQ再送信とは別に行うことができる。すなわち、HARQ非活性化は、フィードバックに応じたHARQ再送信を実行しないことであり、UE110のACK/NACKフィードバックを制限しない。
【0084】
基地局120は、UE110のACK/NACKフィードバックに対するアップリンクリソースを割り当てなければならず、リンク適応のための演算を実行するかどうかを判断しなければならないので、基地局120は、UE110がHARQ非活性化をサポートしても、ACK/NACKフィードバックを実行するかどうかを確認する必要がある。基地局120がUE110に最適なHARQ-ACKコードブック(すなわち、HARQ-ACKフィードバック)のためのアップリンクリソースを割り当て、リンク適応演算の最適化を構成できるように、UE110は、NTN能力情報を基地局120に送信することができる。一実施形態によれば、UE110は、非活性化されたHARQプロセスにおいて、ACK/NACKフィードバックの送信の可否を指すためのUE能力情報を、基地局120に送信することができる。
【0085】
【表9】
現在のNR規格で定義されている「harq-FeedbackDisabled-r17」IEは、HARQフィードバックをサポートするかどうかを示す。しかし、前記の情報は、HARQフィードバックによる再送信は、サポートしていないが、ACK/NACKによるHARQ-ACKコードブックのフィードバックが可能であるか、或いはHARQ-ACKコードブックのフィードバックも不可能であるかは、明らかではない。さらに、ACK/NACKによるリンク適応(例えば、MCSレベル調整)を達成するためには、UE120の演算能力や、ソフトバッファのサイズに対する能力が要求されるため、UE120は、非活性化されたHARQプロセスで、ACK/NACKフィードバックの送信の可否を指すためのUE能力情報を、基地局120に送信することができる。
【0086】
図10は、一実施形態によるNTNにおけるGNSS(global navigation satellite system)補助情報の例を示す。
【0087】
図10を参照すると、UE110は、基地局(例えば、NTNペイロード221)にGNSS補助情報を送信することができる。GNSS補助情報は、測定のための、GNSS位置固定時間区間及びGNSS有効区間(validity duration)を含むことができる。基地局が、UE110がGNSS測定を実行するようにトリガすると、UE110は、GNSS位置固定を再び取得することができる。例えば、IoT-NTNでは、GNSSとNTN NB-IoT/eMTCの同時動作は、UEに対して機能しない。したがって、長いRRC接続時間でGNSS位置の再取得が失敗する可能性がある。GNSSが時代遅れになると、長い接続時間を維持するために、GNSSの新しい有効期間を保証するために指定された技術を使用する必要がある。一実施形態によれば、UE120は、新しいギャップ(gap)に基づいて、GNSS位置固定を再取得することができる。時間ドメインで定義された新しいギャップを使用することができる。UE110は、前記ギャップの間、RRC接続モードを維持するが、GNSSの有効期間が終了すると、UL送信(例えば、1つのスケジュールされたPUSCH送信又は他の送信に属する)を中断することができる。UEは、新しいGNSS情報を取得すると、再び送信を再開することができる。GNSSとの通信(例えば、IoT通信)は、同時に動作することが困難であるので、GNSS取得のためのギャップを定義することができる。
【0088】
GNSS再獲得のためのギャップは、基地局がUE110のために構成することができる。しかしながら、GNSS再取得のためのギャップの長さは、UE110が通信モジュールをGNSSモジュールに切り替える時間、GNSSモジュールの駆動時間、GNSSモジュールを再び通信モジュールに切り替える時間を考慮して決定されるべきである。さらに、GNSS再取得のためのギャップの長さは、UE110の通信周期又はGNSSモジュール自体の性能に影響を受けるので、UE110は、基地局に事前に前記ギャップに関する情報を提供することが要求される。一実施形態によれば、UE110は、GNSS再取得のためのギャップに関する情報を含むNTN能力情報を生成することができる。例えば、UE110は、以下の表のようなギャップ支援情報を提供することができる。
【0089】
【表10】
図10では、ギャップ情報がサポートされているかどうかのみが説明されているが、本開示の実施形態は、これに限定されない。NTN能力情報は、GNSS再取得のためのギャップがサポートされているかどうかだけでなく、他の情報もさらに含んでもよい。一実施形態によれば、NTN能力情報は、ギャップの長さ、複数のギャップを運用できるかの可否、又はギャップの最大値に関する情報をさらに含んでもよい。
【0090】
図11aは、一実施形態によるNTNペイロード(payload)の構成要素を示す。NTNペイロードは、NTNペイロード221を例示する。以下で使用される「…部」、「…機」などの用語は、少なくとも1つの機能又は動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェア又はソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアの組み合わせで実装することができる。
【0091】
図11aを参照すると、NTNペイロード221は、送受信機1101、プロセッサ1103、メモリ1105を含むことができる。
【0092】
送受信機1101は、無線チャネルを介して、信号を送受信する機能を実行する。例えば、送受信機1101は、ベースバンド信号をRF帯域信号にアップコンバートした後、アンテナを介して送信し、アンテナを介して受信したRF帯域信号を、ベースバンド信号にダウンコンバートする。例えば、送受信機1101は、送信フィルタ、受信フィルタ、アンプ、ミキサ、発振器、DAC、ADCなどを含むことができる。
【0093】
送受信機1101は、複数の送受信経路(path)を含むことができる。さらに、送受信機1101は、アンテナ部を含むことができる。送受信機1101は、複数のアンテナ要素から構成される少なくとも1つのアンテナアレイを含むことができる。ハードウェアの観点からは、送受信機1101は、デジタル回路及びアナログ回路(例えば、RFIC(radio frequency integrated circuit))から構成することができる。ここで、デジタル回路及びアナログ回路は、1つのパッケージで実現することができる。さらに、送受信機1101は、複数のRFチェーンを含むことができる。送受信機1101は、ビームフォーミングを実行することができる。送受信機1101は、送受信しようとする信号に、プロセッサ1103の設定に応じた方向性を付与するために、信号にビームフォーミング重みを適用することができる。一実施形態によれば、送受信機1101は、RF(radio frequency)ブロック(又はRF部)を含むことができる。
【0094】
送受信機1101は、無線アクセスネットワーク(radio access network)上で信号を送受信することができる。例えば、送受信機1101は、ダウンリンク信号を送信することができる。ダウンリンク信号は、同期信号(synchronization signal、SS)、基準信号(reference signal、RS)(例えば、CRS(cell-specific reference signal)、DM(demodulation)-RS)、システム情報(例:MIB、SIB、RMSI(remaining system information)、OSI(other system information))、設定メッセージ(configuration message)、制御情報(control information)、又はダウンリンクデータなどを含むことができる。さらに、例えば、送受信機1101は、アップリンク信号を受信することができる。アップリンク信号は、ランダムアクセス関連信号(例えば、ランダムアクセスプリアンブル(random access preamble、RAP)(又はMsg1(message 1))、Msg3(message 3))、基準信号(例えば、SRS(sounding reference signal)、DM-RS)、又は電力ヘッドルーム報告(power headroom report、PHR)などを含むことができる。図11aには、送受信機1101のみが示されているが、他の実施形態によれば、NTNペイロード221は、2つ以上のRF送受信機を含んでもよい。
【0095】
プロセッサ1103は、NTNペイロード221の全体的な動作を制御する。プロセッサ1103は、制御部と呼ぶことができる。例えば、プロセッサ1103は、送受信機1101を介して信号を送信及び受信する。また、プロセッサ1103は、メモリ1105にデータを書き込み、読み取る。そして、プロセッサ1103は、通信規格で要求されるプロトコルスタックの機能を実行することができる。図11aには、プロセッサ1103のみが示されているが、他の実施形態によれば、NTNペイロード221は、2つ以上のプロセッサを含んでもよい。プロセッサ1103は、メモリ1105に格納された命令セット又はコードであり、プロセッサ1103に少なくとも一時的に常駐する(resided)命令 /コード又は命令/コードを格納した記憶空間であっても、又はプロセッサ1103を構成する回路(circuitry)の一部であってもよい。さらに、プロセッサ1103は、通信を実行するための様々なモジュールを含むことができる。プロセッサ1103は、NTNペイロード221が実施形態による動作を実行するように制御することができる。
【0096】
メモリ1105は、NTNペイロード221の動作のための基本プログラム、アプリケーションプログラム、設定情報などのデータを記憶する。メモリ1105は、記憶部と呼ばれることがある。メモリ1105は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、又は揮発性メモリと不揮発性メモリとの組み合わせで構成することができる。そして、メモリ1105は、プロセッサ1103の要求に応じて、記憶されたデータを提供する。一実施形態によれば、メモリ1105は、SRS送信方式に関連する条件、命令、又は設定値のためのメモリを含んでもよい。
【0097】
図11bは、一実施形態によるNTNゲートウェイ(gateway)の構成要素を示す。NTNゲートウェイは、NTNゲートウェイ223を例示する。以下で使用される「…部」、「…機」などの用語は、少なくとも1つの機能又は動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェア又はソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアの組み合わせで実装することができる。
【0098】
図11bを参照すると、NTNゲートウェイ223は、送受信機1151、プロセッサ1153、メモリ1155、及びバックホール送受信機1157を含むことができる。
【0099】
送受信機1151は、有線通信の環境において、信号を送受信するための機能を実行することができる。送受信機1151は、伝送媒体(transmission medium)(例えば、銅線、光ファイバ)を介して、装置と装置との間の直接接続を制御するための有線インタフェースを含み得る。例えば、送受信機1151は、銅線を介して、他の装置に電気信号を伝達するか、電気信号と光信号との間の変換を実行することができる。NTNゲートウェイ223は、送受信機1151を介して、NTNペイロード221と通信を行うことができる。NTNゲートウェイ223は、送受信機1151を介して、コアネットワーク又は分散配置のCUに接続することができる。
【0100】
送受信機1151は、無線通信の環境において、信号を送受信するための機能を実行することもできる。例えば、送受信機1151は、システムの物理層規格に従って、ベースバンド信号及びビット列間の変換機能を実行することができる。例えば、データ送信時に、送受信機1151は、送信ビット列を符号化及び変調することによって、複素シンボル(complex-valued smbols)を生成する。また、データを受信するとき、送受信機1151は、ベースバンド信号を復調及び復号化して、受信ビット列を復元する。さらに、送受信機1151は、複数の送受信経路(path)を含むことができる。さらに、一実施形態によれば、送受信機1151は、コアネットワークに接続されてもよく、他のノード(例えば、IAB(integrated access backhaul))に接続されてもよい。
【0101】
送受信機1151は、前述したように信号を送信及び受信する。したがって、送受信機1151の全部又は一部は、「通信部」、「送信部」、「受信部」、又は「送受信部」と呼ばれることがある。なお、以下の説明では、無線チャネルを介して行われる送信及び受信は、送受信機1151によって、前述したような処理が実行されることを含む意味として使用される。
【0102】
プロセッサ1153は、NTNゲートウェイ223の全体的な動作を制御する。プロセッサ1153は、制御部と呼ぶことがある。例えば、プロセッサ1153は、送受信機1151を介して(又はバックホール送受信機1157を介して)信号を送受信する。また、プロセッサ1153は、メモリ1155にデータを書き込み、読み取る。そして、プロセッサ1153は、通信規格で要求されるプロトコルスタック(protocol stack)の機能を実行することができる。図11bには、プロセッサ1153のみが示されているが、他の実施形態によれば、NTNゲートウェイ223は、2つ以上のプロセッサを含んでもよい。
【0103】
メモリ1155は、NTNゲートウェイ223の動作のための基本プログラム、アプリケーションプログラム、設定情報などのデータを記憶する。メモリ1155は、記憶部と呼ばれることがある。メモリ1155は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、又は揮発性メモリと不揮発性メモリとの組み合わせで構成することができる。そして、メモリ1155は、プロセッサ1153の要求に応じて、記憶されたデータを提供する。
【0104】
NTNゲートウェイ223は、コアネットワーク又は他の基地局と接続するためのバックホール送受信機1157をさらに含むことができる。バックホール送受信機1157は、ネットワーク内の他のノードと通信を実行するためのインターフェースを提供する。すなわち、バックホール送受信機1157は、基地局において、他のノード、例えば、他の接続ノード、他の基地局、上位ノード、コアネットワークなどに送信されるビット列を、物理信号に変換し、他のノードから受信した物理信号を、ビット列に変換する。
【0105】
図12は、一実施形態による端末の構成要素を示す。端末は、UE110を例示する。UE110は、NTNを介してNRアクセスを提供するgNB(例えば、gNB120)に接続を実行することができる。
【0106】
図12を参照すると、UE110は、少なくとも1つのプロセッサ1201、少なくとも1つのメモリ1203、少なくとも1つの送受信機1205を含むことができる。以下、構成要素は、単数で記述されるが、複数の構成要素又はサブ構成要素の実装は、排除されない。
【0107】
プロセッサ1201は、UE110の全体的な動作を制御する。例えば、プロセッサ1210は、メモリ1203にデータを書き込み、読み取る。例えば、プロセッサ1210は、送受信機1205を介して信号を送受信する。図12は、1つのプロセッサを示しているが、本開示の実施形態は、これに限定されない。UE110は、本開示の実施形態を実行するために、少なくとも1つのプロセッサを含むことができる。プロセッサ1201は、制御部(control unit)又は制御手段(control means)と呼ばれることがある。実施形態によれば、プロセッサ1201は、UE110が本開示の実施形態による動作又は方法のうち少なくとも1つを実行するように制御することができる。
【0108】
メモリ1203は、UE110の動作のための基本プログラム、アプリケーションプログラム、設定情報などのデータを記憶することができる。メモリ1203は、少なくとも1つの構成要素(例えば、送受信機1205、プロセッサ1201)によって使用される様々なデータを記憶することができる。データは、例えば、ソフトウェアと、それに関連する命令に対する入力データ又は出力データとを含んでもよい。メモリ1203は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、又は揮発性メモリと不揮発性メモリとの組み合わせで構成することができる。そして、メモリ1203は、プロセッサ1210の要求に従って、記憶されたデータを提供することができる。
【0109】
送受信機1205は、無線チャネルを介して、信号を送受信する機能を実行する。例えば、送受信機1205は、システムの物理層規格に従って、ベースバンド信号及びビット列間の変換機能を実行する。例えば、データ送信時に、送受信機1205は、送信ビット列を符号化及び変調することによって、複素シンボルを生成する。また、データを受信するとき、送受信機1205は、ベースバンド信号を復調及び復号化して、受信ビット列を復元する。また、送受信機1205は、ベースバンド信号をRF(radio frequency)帯域信号にアップコンバートした後、アンテナを介して送信し、アンテナを介して受信したRF帯域信号を、ベースバンド信号にダウンコンバートする。
【0110】
この目的のために、送受信機1205は、送信フィルタ、受信フィルタ、アンプ、ミキサ(mixer)、発振器(oscillator)、DAC(digital to analog convertor)、ADC(analog to digital convertor)などを含むことができる。さらに、送受信機1205は、複数の送受信経路(path)を含むことができる。さらに、送受信機1205は、複数のアンテナ要素(antenna elements)から構成された少なくとも1つのアンテナアレイ(antenna array)を含むことができる。ハードウェアの観点からは、送受信機1205は、デジタルユニット(digital unit)及びアナログユニット(analog unit)から構成することができ、アナログユニットは、動作電力、動作周波数などに応じて、複数のサブユニット(sub-unit)で構成することができる。
【0111】
送受信機1205は、前述したように信号を送受信する。したがって、送受信機1205は、「送信部」、「受信部」又は「送受信部」と呼ばれることがある。なお、以下の説明において、無線チャネル、バックホールネットワーク、光ケーブル、イーサネット、その他の有線経路を介して行われる送信及び受信は、送受信機1205によって、前述したような処理が行われることを含む意味として使用される。一実施形態によれば、送受信機1205は、ネットワーク内の他のノードと通信を実行するためのインターフェースを提供することができる。すなわち、送受信機1205は、UE110において、他のノード、例えば、他の接続ノード、他の基地局、上位ノード、コアネットワークなどに送信されるビット列を、物理信号に変換し、他のノードから受信される物理信号を、ビット列に変換できる。
【0112】
本開示の実施形態によれば、非地上ネットワーク(non-terrestrial network、NTN)における様々な機能(features)に関するUE能力情報を、ネットワークに送信することによって、効果的なNTNアクセスをサポートすることができる。
【0113】
本開示で得られる効果は、前記で言及した効果に限定されず、言及していない他の効果は、以下の記載から本開示が属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるだろう。
【0114】
実施形態では、NTN(non-terrestrial network)装置によって実行される方法は、UE(user equipment)能力問い合わせメッセージをUEに送信する動作と、前記UE能力問い合わせメッセージに対応するUE能力情報メッセージを、前記UEから受信する動作とを含むことができる。前記UE能力情報メッセージは、複数のタイプのNTN NGSO(non-geostationary satellite orbit)のうちの1つを指示するための情報又は前記UEで最大接続可能な1つ以上の衛星の数に関する情報のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0115】
一実施形態によれば、前記UE能力情報メッセージは、位置推定に使用可能な基準信号に関する情報、位置測定エラーに関する情報、VSAT(very small aperture terminal)又は携帯用(handheld)端末であるかどうかを指すためのタイプ情報、位置推定の精度(accuracy)に関する情報のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0116】
一実施形態によれば、前記方法は、前記UEから前記UEの位置情報を受信する動作をさらに含んでもよい。前記UE能力情報メッセージは、前記UEの位置情報のネットワーク検証のために使用することができる。前記ネットワーク検証のために、多重(multiple)-RTT(round trip time)ポジショニング技術、DL(downlink)TDOA(time difference of arrival)ポジショニング技術、又はUL(uplink)TDOAポジショニング技術を使用することができる。
【0117】
一実施形態によれば、前記UE能力情報メッセージは、HARQ再送信の非活性化の可否に関する情報と、HARQ(hybrid automatic repeat request)プロセスでHARQ再送信が非活性化される場合に、HARQ-ACK(acknowledge)フィードバックをサポートするかどうかに関する情報を含むことができる。前記HARQ再送信は、NACK(negative ack)に対応して、前記HARQプロセスのTB(transport block)又はCBG(code block group)の再送信を指すことができる。
【0118】
一実施形態によれば、前記方法は、前記UEからGNSS(global navigation satellite system)補助情報を受信する動作をさらに含んでもよい。前記GNSS補助情報は、GNSS有効区間に関する情報を含むことができる。前記UE能力情報メッセージは、GNSS有効区間とGNSS有効区間との間で、GNSS位置の再取得のためのギャップ(gap)に関する情報を含むことができる。
【0119】
実施形態では、UE(user equipment)によって実行される方法は、UE(user equipment)能力問い合わせメッセージを、NTN(non-terrestrial network)装置から受信する動作と、前記UE能力問い合わせメッセージに対応するUE能力情報メッセージを、前記NTN装置に送信する動作とを含むことができる。前記UE能力情報メッセージは、複数のタイプのNTN NGSO(non-geostationary satellite orbit)のうちの1つを指示するための情報又は前記UEで最大接続可能な1つ以上の衛星の数に関する情報のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0120】
一実施形態によれば、前記UE能力情報メッセージは、位置推定に使用可能な基準信号に関する情報、位置測定エラーに関する情報、VSAT(very small aperture terminal)又は携帯用(handheld)端末であるかどうかを指すためのタイプ情報、位置推定の精度(accuracy)に関する情報のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0121】
一実施形態によれば、前記方法は、前記NTN装置に前記UEの位置情報を送信する動作をさらに含んでもよい。前記UE能力情報メッセージは、前記UEの位置情報のネットワーク検証のために使用することができる。前記ネットワーク検証のために、多重(multiple)-RTT(round trip time)ポジショニング技術、DL(downlink)TDOA(time difference of arrival)ポジショニング技術、又はUL(uplink)TDOAポジショニング技術を使用することができる。
【0122】
一実施形態によれば、前記UE能力情報メッセージは、HARQ再送信の非活性化の可否に関する情報と、HARQ(hybrid automatic repeat request)プロセスでHARQ再送信が非活性化される場合に、HARQ-ACK(acknowledge)フィードバックをサポートするかどうかに関する情報を含むことができる。前記HARQ再送信は、NACK(negative ack)に対応して、前記HARQプロセスのTB(transport block)又はCBG(code block group)の再送信を指すことができる。
【0123】
一実施形態によれば、前記方法は、前記NTN装置にGNSS(global navigation satellite system)補助情報を送信する動作をさらに含んでもよい。前記GNSS補助情報は、GNSS有効区間に関する情報を含むことができる。前記UE能力情報メッセージは、GNSS有効区間とGNSS有効区間との間で、GNSS位置の再取得のためのギャップ(gap)に関する情報を含むことができる。
【0124】
実施形態では、NTN(non-terrestrial network)装置は、少なくとも1つの送信機と、前記少なくとも1つの送信機と結合される少なくとも1つのプロセッサとを含むことができる。前記少なくとも1つのプロセッサは、UE(user equipment)能力問い合わせメッセージをUEに送信し、前記UE能力問い合わせメッセージに対応するUE能力情報メッセージを、前記UEから受信するように構成されてもよい。前記UE能力情報メッセージは、複数のタイプのNTN NGSO(non-geostationary satellite orbit)のうちの1つを指示するための情報又は前記UEで最大接続可能な1つ以上の衛星の数に関する情報のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0125】
一実施形態によれば、前記UE能力情報メッセージは、位置推定に使用可能な基準信号に関する情報、位置測定エラーに関する情報、VSAT(very small aperture terminal)又は携帯用(handheld)端末であるかどうかを指すためのタイプ情報、位置推定の精度(accuracy)に関する情報のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0126】
一実施形態によれば、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEから前記UEの位置情報を受信するようにさらに構成されてもよい。前記UE能力情報メッセージは、前記UEの位置情報のネットワーク検証のために使用することができる。前記ネットワーク検証のために、多重(multiple)-RTT(round trip time)ポジショニング技術、DL(dowlink)TDOA(time difference of arrival)ポジショニング技術、又はUL(uplink)TDOAポジショニング技術を使用することができる。
【0127】
一実施形態によれば、前記UE能力情報メッセージは、HARQ再送信の非活性化の可否に関する情報と、HARQ(hybrid automatic repeat request)プロセスでHARQ再送信が非活性化される場合、HARQ-ACK(acknowledge)フィードバックをサポートするかどうかに関する情報を含むことができる。前記HARQ再送信は、NACK(negative ack)に対応して、前記HARQプロセスのTB(transport block)又はCBG(code block group)の再送信を指すことができる。
【0128】
一実施形態によれば、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEからGNSS(global navigation satellite system)補助情報を受信するようにさらに構成されてもよい。前記GNSS補助情報は、GNSS有効区間に関する情報を含むことができる。前記UE能力情報メッセージは、GNSS有効区間とGNSS有効区間との間で、GNSS位置の再取得のためのギャップ(gap)に関する情報を含むことができる。
【0129】
実施形態では、UE(user equipment)の装置は、少なくとも1つの送受信機と、前記少なくとも1つの送受信機と結合される少なくとも1つのプロセッサとを含むことができる。前記少なくとも1つのプロセッサは、UE(user equipment)能力問い合わせメッセージを、NTN(non-terrestrial network)装置から受信し、前記UE能力問い合わせメッセージに対応するUE能力情報メッセージを、前記NTN装置に送信するように構成されてもよい。前記UE能力情報メッセージは、複数のタイプのNTN NGSO(non-geostationary satellite orbit)のうちの1つを指示するための情報又は前記UEで最大接続可能な1つ以上の衛星の数に関する情報のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0130】
一実施形態によれば、前記UE能力情報メッセージは、位置推定に使用可能な基準信号に関する情報、位置測定エラーに関する情報、VSAT(very small aperture terminal)又は携帯用(handheld)端末であるかどうかを指すためのタイプ情報、位置推定の精度(accuracy)に関する情報のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0131】
一実施形態によれば、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記NTN装置に前記UEの位置情報を送信するようにさらに構成されてもよい。前記UE能力情報メッセージは、前記UEの位置情報のネットワーク検証のために使用することができる。前記ネットワーク検証のために、多重(multiple)-RTT(round trip time)ポジショニング技術、DL(downlink)TDOA(time difference of arrival)ポジショニング技術、又はUL(uplink)TDOAポジショニング技術を使用することができる。一実施形態によれば、前記UE能力情報メッセージは、HARQ再送信の非活性化の可否に関する情報と、HARQ(hybrid automatic repeat request)プロセスでHARQ再送信が非活性化される場合に、HARQ-ACK(acknowledge)フィードバックをサポートするかどうかに関する情報を含めることができる。前記HARQ再送信は、NACK(negative ack)に対応して、前記HARQプロセスのTB(transport block)又はCBG(code block group)の再送信を指すことができる。
【0132】
一実施形態によれば、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記NTN装置にGNSS(global navigation satellite system)補助情報を送信するようにさらに構成されてもよい。前記GNSS補助情報は、GNSS有効区間に関する情報を含むことができる。前記UE能力情報メッセージは、GNSS有効区間とGNSS有効区間との間で、GNSS位置の再取得のためのギャップ(gap)に関する情報を含むことができる。
【0133】
本開示の特許請求の範囲又は明細書に記載の実施形態による方法は、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアの組み合わせの形態で実装する(implemented)ことができる。
【0134】
ソフトウェアで実施される場合、1つ以上のプログラム(ソフトウェアモジュール)を格納するコンピュータ可読記憶媒体を提供することができる。コンピュータ可読記憶媒体に格納された1つ以上のプログラムは、電子装置(device)内の1つ以上のプロセッサによって実行可能に構成される(configured for execution)。1つ以上のプログラムは、電子装置に本開示の特許請求の範囲又は明細書に記載の実施形態による方法を実行させる命令(instructions)を含む。
【0135】
このようなプログラム(ソフトウェアモジュール、ソフトウェア)は、ランダムアクセスメモリ(random access memory)、フラッシュ(flash)メモリを含む不揮発性(non-volatile)メモリ、ローム(read only memory、ROM)、電気的消去可能プログラム可能ローム(electrically erasable programmable read only memory、EEPROM)、磁気ディスク記憶装置(magnetic disc storage device)、コンパクトディスクローム(compact disc-ROM, CD-ROM)、デジタル多目的ディスク(digital versatile discs, DVDs)、又は他の形式の光学記憶装置、磁気カセット(magnetic cassette)に格納することができる。あるいは、それらの一部又は全部の組み合わせから構成されたメモリに記憶することができる。また、各構成メモリは、複数含まれてもよい。
【0136】
また、プログラムは、インターネット(Internet)、イントラネット(Intranet)、LAN(local area network)、WAN(wide area network)、SAN(storage area network)などの通信ネットワーク、又はそれらの組み合わせから構成された通信ネットワークを介して、アクセス(access)できる取り付け可能な(attachable)記憶装置(storage device)に記憶することができる。そのような記憶装置は、外部ポートを介して、本開示の実施形態を実行する装置に接続することができる。さらに、通信ネットワーク上の別途の記憶装置が、本開示の実施形態を実行する装置に接続することもできる。
【0137】
前記の本開示の特定の実施形態では、開示に含まれる構成要素は、提示された特定の実施形態に従って、単数又は複数で表されている。ただし、単数又は複数の表現は、説明の便宜のために提示した状況に適して選択されたものであり、本開示が単数又は複数の構成要素に限定されるものではなく、複数で表される構成要素であっても、単数で構成されても、単数で表現された構成要素であっても、複数で構成されてもよい。
【0138】
なお、本開示の詳細な説明では、具体的な実施形態について説明したが、本開示の範囲から逸脱しない限り、様々な変形が可能であることは言うまでもない。
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5
図6a
図6b
図7
図8
図9
図10
図11a
図11b
図12