(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024005587
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】発光モジュール
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20240110BHJP
F21S 8/02 20060101ALI20240110BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20240110BHJP
F21Y 105/12 20160101ALN20240110BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240110BHJP
F21Y 115/15 20160101ALN20240110BHJP
【FI】
F21S2/00 100
F21S8/02 400
F21V23/00 160
F21Y105:12
F21Y115:10 300
F21Y115:10 500
F21Y115:15
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022105832
(22)【出願日】2022-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002217
【氏名又は名称】弁理士法人矢野内外国特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野田 雅士
【テーマコード(参考)】
3K014
【Fターム(参考)】
3K014AA01
(57)【要約】
【課題】基板が大型化することなく給電部及びリード線の配置スペースを確保することができる発光モジュールとする。
【解決手段】基板22と、基板22に配置される複数個のLED素子23(発光素子)と、LED素子23に電力を供給する給電部24と、を備えた光源部20(発光モジュール)であって、給電部24はLED素子23よりも基板22の縁部側に配置され、複数個のLED素子23のうち少なくとも一部のものは、配列中心Aから所定の距離に位置する第一配置位置αにおいて配列中心Aを中心にして周方向に並べて配置されるLED素子23と、配列中心Aから第一配置位置αまでの距離よりも短い距離に位置する第二配置位置βにおいて第一配置位置αに配置されるLED素子23に連なるように配置されるLED素子23と、で構成され、第二配置位置βは給電部24に隣り合う位置に配置されるものとする。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板に配置される複数個の発光素子と、
前記発光素子に電力を供給する給電部と、を備えた発光モジュールであって、
前記給電部は前記発光素子よりも前記基板の縁部側に配置され、
前記複数個の発光素子のうち少なくとも一部のものは、
配列中心から所定の距離に位置する第一配置位置において前記配列中心を中心にして周方向に並べて配置される発光素子と、
前記配列中心から前記第一配置位置までの距離よりも短い距離に位置する第二配置位置において前記第一配置位置に配置される前記発光素子に連なるように配置される発光素子と、で構成され、
前記第二配置位置は前記給電部に隣り合う位置に配置される、発光モジュール。
【請求項2】
前記給電部は、前記基板における前記配列中心から前記基板の縁部までの距離が比較的遠い部分に配置される、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項3】
前記基板は、少なくとも二つの交差する方向の直線状に構成される部分を前記基板の縁部に備え、
前記給電部は、前記基板の縁部における二つの直線状に構成される部分が互いに最も近接する部分の近傍に配置される、請求項2に記載の発光モジュール。
【請求項4】
前記基板における前記発光素子が配置される面が略四角形状に構成され、
前記基板の四角のうち少なくとも二つの角が曲率半径の異なる円弧状にそれぞれ形成され、
前記給電部は、前記基板における曲率半径の異なる円弧状に形成される角のうち曲率半径が比較的小さい方の角の近傍に配置される、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発光モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光モジュールの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、基板と、基板に配置される複数の主光源LEDと、基板の四隅のうちの一隅に電源基板との接続を行うコネクタ部品と、を備える発光モジュールに関する技術は公知となっている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記発光モジュールでは、主光源LEDが基板に配列中心を中心にして周方向に並べて配置し、主光源LEDよりも基板の縁部側にコネクタ部品が配置されることから、コネクタ部品及びリード線の配置スペースを確保するために基板が大型化するおそれがあった。
【0005】
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、基板が大型化することなく給電部及びリード線の配置スペースを確保することができる発光モジュールを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0007】
即ち、本願に開示する発光モジュールは、基板と、前記基板に配置される複数個の発光素子と、前記発光素子に電力を供給する給電部と、を備え、前記給電部は前記発光素子よりも前記基板の縁部側に配置され、前記複数個の発光素子のうち少なくとも一部のものは、配列中心から所定の距離に位置する第一配置位置において前記配列中心を中心にして周方向に並べて配置される発光素子と、前記配列中心から前記第一配置位置までの距離よりも短い距離に位置する第二配置位置において前記第一配置位置に配置される前記発光素子に連なるように配置される発光素子と、で構成され、前記第二配置位置は前記給電部に隣り合う位置に配置されるとしたものである。
【0008】
本願に開示する発光モジュールは、上記構成を基本として、以下のような態様をとることができる。
本願に開示する発光モジュールにおいては、前記給電部は、前記基板における前記配列中心から前記基板の縁部までの距離が比較的遠い部分に配置されるものとすることが好ましい。
【0009】
本願に開示する発光モジュールにおいては、前記基板は、少なくとも二つの交差する方向の直線状に構成される部分を前記基板の縁部に備え、
前記給電部は、前記基板の縁部における二つの直線状に構成される部分が互いに最も近接する部分の近傍に配置されるものとすることが好ましい。
【0010】
本願に開示する発光モジュールにおいては、前記基板における前記発光素子が配置される面が略四角形状に構成され、前記基板の四角のうち少なくとも二つの角が曲率半径の異なる円弧状にそれぞれ形成され、前記給電部は、前記基板における曲率半径の異なる円弧状に形成される角のうち曲率半径が比較的小さい方の角の近傍に配置されるものとすることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、本発明によれば、基板が大型化することなく給電部及びリード線の配置スペースを確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施例に係る照明器具を示す斜視図。
【
図2】同じく照明器具を取付穴に取り付けた状態を示す側面図。
【
図3】同じく照明器具における
図2のA-A線断面図。
【
図4】同じく照明器具の放熱部、光源部、第一反射部、パネル、パッキン、及び第二反射部を分解した状態を示す斜視図。
【
図6】同じく照明器具の放熱部と光源部と第一反射部とを示す底面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態に係る照明器具の一例である照明器具100について、
図1から
図6を用いて説明する。照明器具100は、
図2に示すように取り付け面となる天井Cに形成された、例えば、丸型の取り付け穴Hに埋め込まれて設置される埋込型照明器具である。なお、本発明に係る照明器具としては、埋込型照明器具に限らず、天井面等に直付けされる直付け型の照明器具、又は、天井面等から吊り下げて設置される吊り下げ型の照明器具であってもよい。以下の説明では、照明器具100の上下方向は、照明器具100が天井Cに設置された状態における上下方向として説明する。上下方向に直交する方向を径方向として説明する。また、本実施形態の説明において、上方から照明器具100等を視た状態を平面視とする。上下方向に対して直交方向から照明器具100等を視た状態を側面視とする。照明器具100等の断面形状を視た状態を断面視とする。
【0014】
図1または
図2に示すように、照明器具100は灯具10と電源部50とを主に備える。
【0015】
図3に示すように、灯具10は、光源部20、パネル25、放熱部26、第一反射部30、第二反射部40、一対の取り付けバネ70・70、及びパッキン80を主に有する。
【0016】
光源部20は、照明器具100の照射面側に向けて光を出射する部分である。
図3に示すように、光源部20は、放熱部26に取り付けられるものであり、モジュール基板21を有する。
【0017】
図3から
図5に示すように、モジュール基板21は、基板22と、発光素子としてLED素子23と、電源供給用のリード線27が接続される給電部24と、を備える。モジュール基板21は、平板状に加工された基板22に点光源である複数個のLED素子23が周方向に配列されたLED発光モジュールである。複数個のLED素子23と給電部24とは基板22の下面にそれぞれ配置される。複数個のLED素子23については、例えば、外側(基板22の縁部側)に十六個のLED素子23が概ね周方向に並べて配置され、その内側に八個のLED素子23が概ね周方向に並べて配置される。複数個のLED素子23は、第一反射部30の開口部31に対応するように基板22の下面に配置される。また、複数個のLED素子23の個数または配置等についてはこのような構成に限定されず、例えば、外、中、及び内にそれぞれ複数個のLED素子23が並べられてLED素子23の環状の列が三重に構成されてもよいものとする。基板22は、平面視で略四角形に構成される。基板22の四角(
図5中の22a・22b・22c・22d)はそれぞれ円弧状に形成される。また、基板22は、このような形状で構成されることに限定されるものではなく、例えば平面視で、四角形以外の多角形、略円形に長方形が連接された形、扇形、楕円形、または長円形等で構成されても良いものとする。給電部24は、リード線27の端部が着脱可能な接続端子であるコネクタとして構成される。また、給電部24は、このような構成に限定されるものではなく、例えば半田等でリード線27が接続される構成であっても良いものとする。給電部24にリード線27が接続されることによってモジュール基板21は電源部50と電気的に接続される。給電部24は、基板22の四角のうち一つの角(本実施形態では、角22a)の近傍に配置される。このように、給電部24が基板22の四角のうち一つの角の近傍に配置されることによって、基板22が大型化することを抑制しつつ基板22におけるLED素子23の配置領域を確保することができる。また基板22は、基板素材(元基板)から切り出して作製され、1つの基板素材から複数の基板22が作製できる。基板22を略四角形に構成することで、基板素材から効率的に複数の基板22を切り出すことができる。これにより、基板素材の廃棄する部分が少なく、製造コストが抑えられる。LED素子23は、電源部50からの電力がリード線27を介して供給されることによって点灯可能とされる。LED素子23は点灯時に発熱する。モジュール基板21は、第一反射部30と放熱部26との間に挟まれるように配置され、基板22が放熱部26に当接して配置される。また、モジュール基板21の光源としてLED素子(表面実装タイプのLED素子)を用いたが、光源の種類はLED素子に限定されず、例えばCOB型発光モジュールや有機EL素子(OLED)などであっても実現可能である。モジュール基板21をCOB型発光モジュールとする場合、基板21に複数の発光ダイオード(例えば青色発光ダイオード)を形成し、複数の発光ダイオードの全体を蛍光体(例えば黄色蛍光体)で被膜する。この場合の複数の発光ダイオードの位置は、
図5に示すLED素子23の位置に対応する位置である。また、モジュール基板21は、熱伝導性シート(図示せず)や放熱グリスを介して放熱部26に取り付けてもよく、これにより、より高い放熱性を得ることができる。
【0018】
放熱部26は、例えば、平板状に形成される。放熱部26は放熱効率を向上させるために熱伝導率の高いアルミニウム等の金属素材で形成される。放熱部26はモジュール基板21の上面に当接するように配置される。放熱部26におけるモジュール基板21が配置される表面は、光源部20から生じる熱を伝えるために、モジュール基板21との接触面積を増やすために平らな表面を有するように形成される。放熱部26はLED素子23が点灯時に発する熱が伝わって当該熱を放熱する。放熱部26はその縁部近傍に一対の孔部26a・26aと一対の取り付け部26bとを有する。孔部26aは貫通孔であり爪部34が挿通される。取り付け部26bは貫通孔でありビス55が挿通される。
なお、本実施形態では、放熱部26を平板状に形成したが、これに限らず、放熱性を高めるために放熱フィンを設ける等、必要に応じて適宜形状を変更することができる。
【0019】
図3から
図9に示すように、第一反射部30は、パネル25とモジュール基板21とを所定間隔で離間しつつ、複数のLED素子23からの光を反射する笠状部材である。第一反射部30は、本発明の反射部に相当する。第一反射部30は、樹脂素材等で形成される。第一反射部30は、開口部31、周壁部32、基板ガイド部33、及び爪部34を有する。
【0020】
開口部31は第一反射部30の上端中央部に位置する開口である。周壁部32は、開口部31の側方から下方に行くに従って拡径される笠状部分であり、斜面状に形成される。周壁部32の内周面は、LED素子23から発光される光を反射する反射面となっている。なお、本実施形態の第一反射部30としては、周壁部32が下方に行くに従って広がる斜面状に形成したものを説明したが、これに限定されない。例えば、第一反射部30の形状として、周壁部32が下方に行くに従って広がる放物面状に形成されるものであっても良い。基板ガイド部33は、基板22の外形の少なくとも一部と沿うように基板22の外周縁部を囲み、モジュール基板21の側面方向の位置を規制する。本実施形態の基板ガイド部33は、開口部31の周囲を囲む平面視略四角形の環状で、周壁部32の上端から上方に突出する。基板ガイド部33は、基板22の外周縁部の形状と概ね一致するように形成される。爪部34は、一対で構成され、周壁部32の上面から上方に突出する。開口部31を挟んでそれぞれ対向するように配置される。爪部34が放熱部26の孔部26aに挿通されることによって、放熱部26に対して第一反射部30が位置決めされる。
【0021】
図3に示すように、パネル25は、第一反射部30の下端及び第二反射部40の開口部41を閉塞し、LED素子23からの光を透過及び拡散させて、照射面を形成する部材である。パネル25は、透光性を有する樹脂素材やガラス素材等で形成される。パネル25は、アクリル樹脂を用いて形成される。パネル25は、平面視形状が円形で下方に突出するドーム状に形成される。パネル25は、その周縁部が第一反射部30の下端と第二反射部40の上端(開口部41)との間に挟まれて位置決めされ、LED素子23に対向する位置に保持される。なお、パネル25の形状は、円形形状に限らず、四角形等の多角形でも良い。また、下方に突出するドーム状に限らず、上方に突出する形状や平面状等でも良い。
【0022】
第二反射部40は、下方に向かって椀状に開いた形状のリフレクターである。第二反射部40は、パネル25の下方に配置される。第二反射部40は、開口部41、周壁部42、及びビス取り付け部43を有している。
【0023】
開口部41は第二射部40の上端中央部に位置する開口である。周壁部42は開口部41から下方に行くに従って広がる放物面状に形成される。周壁部42の内周面は、LED素子23から出射されパネル25を通過した光を反射する反射面となっている。第二反射部40は、樹脂素材や金属素材等を用いて形成される。ビス取り付け部43は、周壁部42から上方に突出して形成される。ビス取り付け部43にはビス55が螺合される。ビス取り付け部43の上端の位置は開口部41よりも上方に位置する。ビス取り付け部43は、放熱部26の下方に位置し、放熱部26の取り付け部26bと対応した位置に配置される。なお、第二反射部40の平面視形状は、円形形状に限らず、四角形等の多角形でもよく、種々の取り付け穴Hの開口形状に取り付け可能な形状であってもよい。
【0024】
図1から
図3に示すように、取り付けバネ70は、照明器具100を天井Cの取り付け穴Hに埋め込んで取り付けるための固定手段である。取り付けバネ70は、第二反射部40から側方に延出するように構成される。取り付けバネ70は、ステンレス素材等の板状金属部材の中途部を複数箇所屈曲及び湾曲させて形成された板バネである。取り付けバネ70を屈曲した状態で照明器具100を天井Cの取り付け穴Hに設置した場合、取り付けバネ70は、広がろうとする弾性力によって取り付け穴Hの周縁を押圧することで照明器具100を天井Cに固定される。なお、取り付けバネ70の形状、取り付け位置、及び個数等については、本実施形態のものに限定されない。取り付けバネ70はその基部に取り付け部71を有する。取り付け部71は放熱部26の上方に位置する。取り付け部71は貫通孔でありビス55が挿通される。
【0025】
図3または
図4に示すように、パッキン80は、第二反射部40とパネル25との間に配置される。パッキン80は、円環状に形成されている。パッキン80は、詳しくは後述するが、ビス55を用いて放熱部26、第二反射部40、及び取り付けバネ70を固定したときに、パネル25と第二反射部40との間の気密性を高める。これにより、第二反射部40側から虫や埃等の異物が侵入することを抑制する。
また、パネル25は、パッキン80の弾性力により上方に押圧される。それに伴い、第一反射部30及びモジュール基板21が放熱部26側に押圧されるため、第一反射部30は基板22に隙間なく当接する。これにより、基板22のLED素子23が配置される側の面、周壁部32の反射面、及びパネル24の内側の面で構成される内部空間Sへの異物の侵入防止をより高めることができる。また、基板22が放熱部26に押し付けられるように押圧されるため、より放熱性を高めることができる。
【0026】
図3または
図4に示すように、第一反射部30の基板ガイド部33内にモジュール基板21を配置し、爪部34を放熱部26の孔部26aに挿通して、第一反射部30(開口部31)と放熱部26の下面との間にモジュール基板21を挟むように配置する。そして、第一反射部30の下端と第二反射部40の上端(開口部41)との間にパネル25を挟むように配置する。このような状態で、放熱部26の取り付け部26b、第二反射部40のビス取り付け部43、及び取り付けバネ70の取り付け部71をそれぞれ一致させて、付け部26b及び取り付け部71にビス55を挿通して、当該ビス55をビス取り付け部43に螺合させることによって、光源部20、第一反射部30、パネル25、放熱部26、第二反射部40、及び取り付けバネ70がそれぞれ組み付けられて、灯具10として構成される。
【0027】
図1から
図3に示すように、電源部50は、光源部20が有するLED素子23に給電を行って、LED素子23を点灯させるための電源装置である。電源部50は、ビス等の固定具によって放熱部26の上面に取り付けられている。電源部50は、箱状の電源ケース52内に直方形状に加工されたプリント配線基板上に複数の電子部品が実装された電源回路が収容されたものである。複数の電子部品は、動作時に発熱する部品が含まれている。電子部品から発する熱は、電源ケース52に伝わる。電源部50は、外部商用電源から供給される交流電流を所定の直流電流に変換し、変換後の電流をモジュール基板21の複数のLED素子23に供給するためのものである。電源部50は、配線(図示せず)を介して端子台53に電気的に接続される。端子台53は、電源部50(電源ケース52)の一側面に配置される。照明器具100を天井Cに取り付ける際、配線(図示せず)により端子台53と天井裏側の外部商用電源(図示せず)とを接続することで、電源部50は外部商用電源と電気的に接続される。電源部50とモジュール基板21はリード線27によって電気的に接続される。
なお、電源部50は、放熱部26の上面に取り付ける構成でなくてもよい。例えば、放熱部26に取り付けずに、放熱部26から分離している構成でもよい。
【0028】
図5を参照して、光源部20をさらに詳しく説明する。以下において、基板22の四角について、第一角部22a、第二角部22b、第三角部22c、第四角部22dとそれぞれ称する(
図5参照)。
図5に示すように、第一角部22a、第二角部22b、第三角部22c、第四角部22dは、底面視で時計回りの順に配置される。また以下において、基板22を構成する四個の辺について、第一辺部22e、第二辺部22f、第三辺部22g、及び第四辺部22hとそれぞれ称する(
図5参照)。第一角部22aは第一辺部22eと第四辺部22hとで構成され、第二角部22bは第一辺部22eと第二辺部22fとで構成され、第三角部22cは第二辺部22fと第三辺部22gとで構成され、第四角部22dは第三辺部22gと第四辺部22hとで構成される。
【0029】
複数個のLED素子23のうち外側(基板22の縁部側)に配置されるものは、第一配置位置αと第二配置位置βとに並べて配置される。第一配置位置αと第二配置位置βは、基板22上に実際に存在するものではなく、LED素子23の位置を特定するために仮想的に位置を示すものである。第一配置位置αは配列中心Aから所定の距離に位置する。第一配置位置αは、本実施形態では配列中心Aを中心とする円形である。配列中心Aは基板22におけるLED素子23が配置される面の概ね中心に位置する。第一配置位置αにおいて、複数個のLED素子23が配列中心Aを中心にして周方向に並べて配置される。第一配置位置αにおける第一角部22a側部分においては、LED素子23は配置されない。第二配置位置βは配列中心Aから第一配置位置αまでの距離よりも短い距離に位置する。第二配置位置βは配列中心Aと第一角部22aとの間に位置する。第二配置位置βは直線状に構成される。第二配置位置βは第一配置位置αと交差する直線状に構成される。即ち、第二配置位置βにおいて、第一配置位置αに配置される複数個のLED素子23に連なるように複数個のLED素子23が配置される。給電部24は、基板22に配置されるLED素子23よりも基板22の縁部側で且つ第一角部22aの近傍に配置される。第二配置位置βは給電部24に隣り合う位置に配置される。
【0030】
このように、複数個のLED素子23のうち外側に配置されるもの(複数個のLED素子23のうち少なくとも一部のもの)は、第一配置位置αにおいて配列中心Aを中心にして周方向に並べて配置されるLED素子23と、配列中心Aから第一配置位置αまでの距離よりも短い距離に位置する第二配置位置βにおいて第一配置位置αに配置されるLED素子23に連なるように配置されるLED素子23と、で構成され、第二配置位置βは給電部24に隣り合う位置に配置される。このため、複数個のLED素子23のうち外側に配置されるものがすべて第一配置位置αに配置されて円環状にLED素子23が配置されるものに比べて、第二配置位置βと第一角部22aとの間のスペースを大きくすることができ、基板22が大型化することなく給電部24及びリード線27の配置スペースを確保することができる。またこのように、リード線27の配線領域を比較的大きくすることによって、リード線27が第一角部22a付近で基板21の実装面から裏面側に向かって屈曲して配線された場合に、リード線27にかかる張力によってリード線27が基板21の実装面から略直交方向へ離れる力を抑えることができる。それにより、給電部24とリード線27との接続不良が生じることを抑制することができる。なお、「配線領域」とは、リード線27が配置され得る領域のことであり、
図5に示す構成では給電部24と第一角部22aの間の領域である。
【0031】
配列中心Aから、第一辺部22eの中途部、第二辺部22fの中途部、第三辺部22gの中途部、または第四辺部22hの中途部までの距離に比べて、配列中心Aから第一角部22aまでの距離の方が遠い。即ち、給電部24は、第一角部22aに配置されて、基板22における配列中心Aから基板22の縁部までの距離が比較的遠い部分に配置される。このように、給電部24は、基板22における配列中心Aから基板22の縁部までの距離が比較的遠い部分に配置されることから、基板22が大型化することなく給電部24及びリード線27の配置スペースを確保することができる。
【0032】
またこのように、基板22は少なくとも二つの交差する方向の直線状に構成される部分(第一辺部22e及び第二辺部22f)を基板22の縁部に備え、給電部24は、基板22の縁部における二つの直線状に構成される部分(第一辺部22e及び第二辺部22f)が互いに最も近接する部分(第一角部22a)の近傍に配置されることから、基板22が大型化することなく給電部24及びリード線27の配置スペースを確保することができる。
【0033】
第一角部22a、第二角部22b、第三角部22c、及び第四角部22dは円弧状に構成される。第一角部22aの曲率半径は、第二角部22b、第三角部22c、及び第四角部22dの曲率半径と異なり、第二角部22b等の曲率半径よりも小さく構成される。このように、給電部24は、基板22における曲率半径の異なる円弧状に形成される角のうち曲率半径が比較的小さい方の角(第一角部22a)の近傍に配置されることから、基板22が大型化することなく給電部24及びリード線27の配置スペースを確保することができる。
【符号の説明】
【0034】
10 灯具
20 光源部
21 モジュール基板
22 基板
23 LED素子(発光素子)
24 給電部
25 パネル
26 放熱部
30 第一反射部(反射部)
31 開口部
32 周壁部
33 基板ガイド部
34 爪部
40 第二反射部
41 開口部
42 周壁部
43 取り付け部
50 電源部
80 パッキン
100 照明器具
A 配列中心
α 第一配置位置
β 第二配置位置