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特開2024-55898ロボット制御製造バリアシステムのための粒子サンプリングシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024055898
(43)【公開日】2024-04-19
(54)【発明の名称】ロボット制御製造バリアシステムのための粒子サンプリングシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   C12M 1/34 20060101AFI20240412BHJP
   G01N 1/02 20060101ALI20240412BHJP
   C12Q 1/04 20060101ALI20240412BHJP
   C12Q 1/22 20060101ALI20240412BHJP
   C12M 1/00 20060101ALI20240412BHJP
   C12M 1/26 20060101ALI20240412BHJP
【FI】
C12M1/34 D
G01N1/02 A
C12Q1/04
C12Q1/22
C12M1/34 B
C12M1/00 A
C12M1/26
【審査請求】有
【請求項の数】31
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024017811
(22)【出願日】2024-02-08
(62)【分割の表示】P 2021521257の分割
【原出願日】2019-11-08
(31)【優先権主張番号】62/768,365
(32)【優先日】2018-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/831,343
(32)【優先日】2019-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】506061299
【氏名又は名称】パーティクル・メージャーリング・システムズ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】シャッロ, ジョヴァンニ
(72)【発明者】
【氏名】レッキア, ダヴィデ
(57)【要約】
【課題】流体中の粒子を検出するための新規なシステム及び方法を提供する。
【解決手段】本明細書中では、例えば、環境内の粒子の存在、量、サイズ、濃度、生存率、種、又は、特性を決定するために、制御された環境の自動サンプリング及び/又は分析を可能にするシステム及び方法が提供される。記載されたシステム及び方法は、ロボット又は自動化を利用することができ、或いは、従来において人間のオペレータによって実行される収集ステップ又は分析ステップの一部又は全てを除去することができる。本明細書中に記載される方法及びシステムは、用途が広いとともに、例えば光学粒子カウンタ、インピンジャ、及び、インパクタを含む既知の粒子サンプリング及び分析技術並びに粒子検出装置と共に使用され得る。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体中の粒子を検出するためのシステムであって、
粒子検出装置であって、
粒子含有流体を受けるための入口と、
前記流体中の粒子を検出するためのサンプリング領域であって、前記入口と流体連通するサンプリング領域と、
前記流体を排出するための出口であって、前記サンプリング領域と流体連通する出口と、
を備える粒子検出装置と、
以下のステップ、すなわち、
前記粒子検出装置をサンプリング位置に輸送するステップ、
前記粒子検出装置を前記サンプリング位置から除去するステップ、及び、
前記粒子検出装置を通過する流体の流れを調整するステップ、
のうちの少なくとも1つを実行するように構成されるロボットマニピュレータシステムと、
を備えるシステム。
【請求項2】
前記粒子検出装置が光学粒子カウンタである、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記粒子検出装置がインピンジャ又はサンプリングサイクロンである、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記粒子検出装置に前記流体を流通させるためのフローシステムを備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記光学粒子カウンタが、散乱光粒子カウンタ、消光光学粒子カウンタ、又は、蛍光光学粒子カウンタである、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
前記粒子検出装置がインパクタである、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記粒子検出装置の全部又は一部を滅菌するための滅菌システムを備える、請求項1~6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記滅菌システムが、気化した過酸化水素、二酸化塩素、エチレンオキシド、湿熱、又は、乾熱を利用して前記粒子検出装置を滅菌する、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記ロボットマニピュレータシステムが、前記粒子検出装置を前記滅菌システムに輸送するように構成される、請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
前記インパクタが、前記ロボットマニピュレータシステムの作業端部と連動するべく複数の溝が外面に設けられるインパクタベースを備える、請求項6~9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記インパクタの少なくとも一部が透明である、請求項6~10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
前記ロボットマニピュレータシステムが光学検出器又は撮像装置を備える、請求項1~11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
前記ロボットマニピュレータシステムが、前記粒子検出装置の前記入口を前記流体に晒すように構成される、請求項1~12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
前記ロボットマニピュレータシステムが、前記粒子検出装置から粒子を収集するように構成される、請求項1~13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
前記ロボットマニピュレータシステムが、ユーザによる前記粒子検出装置の物理的接触がない状態で前記粒子検出装置を動作させるように構成される、請求項1~14のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項16】
前記インパクタが、前記流体中の生物学的粒子を受けるための成長培地を備える収集面を含み、
前記ロボットマニピュレータシステムが、前記インパクタを滅菌するために前記インパクタを完全に組み立てられた形態で前記滅菌システムに輸送するように構成され、及び、
前記成長培地が滅菌中に前記インパクタ内に存在する、
請求項6~15のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項17】
前記ロボットマニピュレータシステムが、前記粒子検出装置を前記フローシステムに接続するように構成される、請求項4~16のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項18】
前記ロボットマニピュレータシステムが、前記粒子検出装置内への流体の流入を可能にするために前記入口を開くように構成される、請求項1~17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
前記粒子検出装置が前記入口を取り囲むためのカバーを備え、及び、
前記ロボットマニピュレータシステムが、前記カバーを取り外して流体が前記入口に入ることができるようにするべく構成される、請求項1~18のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
前記ロボットマニピュレータシステムが、前記カバーを交換して前記流体が前記入口に入らないようにするべく構成される、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記ロボットマニピュレータシステムが、前記入口を閉じて前記流体が前記粒子検出装置内へ流入しないようにするべく構成される、請求項1~20のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項22】
前記フローシステムがクリーンルーム内又は無菌環境内に配置され、ユーザが前記クリーンルーム内又は無菌環境内に物理的に存在しない状態で前記ロボットマニピュレータシステムが前記流体から前記粒子をサンプリングするように構成される、請求項4~21のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項23】
前記ロボットマニピュレータシステムが前記クリーンルーム又は無菌環境の内部に配置される、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
流体中の粒子を検出するための方法であって、
粒子検出装置の入口を粒子含有流体に晒すステップと、
前記粒子含有流体を前記入口に流入させるステップと、
前記流体を前記装置のサンプリング領域に通過させて方向付けるステップと、
前記装置の出口を通じて前記流体を排出するステップと、
を含み、
晒す前記ステップ及び/又は流入させる前記ステップがロボットマニピュレータシステムによって実行される、
方法。
【請求項25】
前記ロボットマニピュレータシステムを介して前記粒子検出装置を滅菌するステップを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
粒子検出装置がインパクタを備え、滅菌する前記ステップが、前記インパクタを完全に組み立てられた形態で滅菌するステップを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記粒子検出装置を、前記ロボットマニピュレータシステムを介して、滅菌する前記ステップのための滅菌位置に輸送するステップを含む、請求項25又は26に記載の方法。
【請求項28】
滅菌する前記ステップの後に、前記ロボットマニピュレータシステムを介して、前記粒子検出装置をサンプリング位置に輸送するステップを含む、請求項25~27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記インパクタの収集面が滅菌中に取り囲まれたままである、請求項26~28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
滅菌する前記ステップが、気化した過酸化水素で前記インパクタを処理するステップを含む、請求項26~29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記粒子の少なくとも一部が生物学的粒子であり、
前記インパクタによって受けられる前記生物学的粒子の少なくとも一部を培養するステップであって、前記培養が完全に組み立てられた前記インパクタの内部で行われる、ステップ
を含む、請求項26~30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
培養された生物学的粒子を前記ロボットマニピュレータシステムを介して光学的に検出するステップ
を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記ロボットマニピュレータシステムにより実行される光学的検出又は撮像によって前記培養された生物学的粒子を特性評価するステップ
を含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記培養された生物学的粒子中の微生物の生存率、同一性、又は、その両方を決定するステップ
を含む、請求項30~33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
決定する前記ステップが前記ロボットマニピュレータシステムによって実行される、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
流入させる前記ステップが、前記ロボットマニピュレータシステムを介して前記流体の流量を調整するステップを含む、請求項24~35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
流入させる前記ステップの前に、前記粒子検出器をフローシステムに接続するステップ
を含む、請求項25~36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記インパクタが使い捨て装置である、請求項26~37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
前記入口に流入する前記粒子の少なくとも一部を収集するステップ
を含む、請求項24~38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
収集する前記ステップが前記ロボットマニピュレータシステムによって実行される、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記ロボットマニピュレータシステムが撮像装置を備え、特性評価する前記ステップが前記撮像装置によって実行される、請求項33~40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
前記流体がクリーンルーム内又は無菌環境内で生じ及び/又は終端し、及び、
前記方法が、ユーザが前記クリーンルーム又は無菌環境内に物理的に存在しない状態で実行される、
請求項24~41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
晒す前記ステップ及び流入させる前記ステップが前記ロボットマニピュレータシステムによって実行される、請求項24~42のいずれか一項に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
[0001]この出願は、2018年11月16日に出願された米国仮特許出願第62/768,365号及び2019年4月9日に出願された米国仮特許出願第62/831,343号の利益及び優先権を主張し、これらのそれぞれの出願は、本明細書と矛盾しない範囲で参照により本願に組み入れられる。
【技術分野】
【0002】
[0002]この発明は、製造バリアシステムの分野にある。この発明は、一般に、ロボットサンプリングのためのシステム及び方法、並びに、制御された環境で流体から粒子をサンプリングするための計数システムに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]とりわけ、医薬品、バイオ医薬品、非経口薬、及び、医療機器、並びに、微細加工などの多くの産業における滅菌処理、無菌製造、及び、クリーンルームの環境では、粒子状物質及び生物学的負荷に関する厳しい仕様の下で動作を維持することが必要とされる。
【0004】
[0004]少なくとも幾つかの既知の滅菌、無菌、又は、クリーンルームの環境では、特定の動作を実行するために人間が環境内に存在しなければならない。バリアシステムの場合、人間は、機械を動作させ、物体を操作し、さもなければ、バリアシステム内に配置されるものと相互作用することが求められる場合がある。そのような環境内に人間が存在すると、粒子状汚染レベル及び生物学的汚染レベルのリスクが高まる。制御された環境システムは、人間の相互作用を制限又は排除するために自動化システム又はロボットシステムへ次第に移行している。しかしながら、制御された環境を必要とする多くの用途は、生存及び非生存の粒子及び/又は生物が所望のレベル未満のままであるようにするために環境サンプリングも必要とする又は利用する。
【0005】
[0005]品質基準及び政府規制要件の増大に起因して生存及び非生存の粒子のより低い濃度に関する要求が増大するにつれて、偽陽性を低減して、制御された環境内における人間の相互作用からの外部汚染のリスクを低減するべく、サンプリング技術を高度化する必要がある。
【0006】
[0006]以上から分かるように、更なる汚染のリスクを低減するために人間の相互作用を低減させつつ制御された環境から粒子及び/又は生物をサンプリングして収集するための粒子収集システム、分析システム、及び、特性評価システムが当技術分野で依然として必要とされる。これらのシステムは、ロボットアクセス制限バリアシステム又は他の自動制御環境プロセスの構成要素内の粒子の収集及び分析を含み得る。
【発明の概要】
【0007】
[0007]本明細書中では、例えば、環境内の粒子の存在、量、サイズ、濃度、生存率、種、又は、特性を決定するために、制御された環境の自動サンプリング及び/又は分析を可能にするシステム及び方法が提供される。記載されたシステム及び方法は、ロボット又は自動化を利用することができ、或いは、従来において人間のオペレータによって実行される収集ステップ又は分析ステップの一部又は全てを除去することができる。本明細書中に記載される方法及びシステムは、用途が広いとともに、例えば光学粒子カウンタ、インピンジャ、及び、インパクタを含む既知の粒子サンプリング及び分析技術並びに装置と共に使用され得る。
【0008】
[0008]提供されるシステム及び方法は、ロボットシステム、例えば、ロボット制御アクセス制限バリアシステム(RABS)及び陽圧アイソレータシステムを利用する制御された環境内で有用となり得る。これらのシステム及び方法は、人間との接触を殆ど又は全く伴わずに制御された環境内で環境条件を位置決め、接続、サンプリング、及び/又は、分析するために制御された環境内のサンプラ及び/又は分析器との統合を可能にし、それにより、存在する粒子又は生物からのオペレータに対する汚染リスクを低減する。また、記載されたシステム及び方法は、汚染のリスクを更に低減又は排除するために環境又はサンプリング構成要素のロボット滅菌も可能にし得る。
【0009】
[0009]1つの態様では、流体中の粒子を検出するためのシステムであって、粒子検出装置とロボットマニピュレータシステムとを備えるシステムが提供される。粒子検出装置は、粒子含有流体を受けるための入口と、流体中の粒子を検出するためのサンプリング領域と、流体を排出するための出口とを備えてもよい。サンプリング領域は、入口と流体連通している。出口は、サンプリング領域と流体連通している。ロボットマニピュレータシステムは、以下のステップ、すなわち、粒子検出装置をサンプリング位置に輸送するステップ、サンプリング位置から粒子検出装置を除去するステップ、粒子検出装置を通過する流体の流れを調整するステップ、のうちの少なくとも1つを実行するように構成される。
【0010】
[0010]幾つかの実施形態では、粒子検出装置が光学粒子カウンタである。幾つかの実施形態では、光学粒子カウンタが、散乱光粒子カウンタ、消光光学粒子カウンタ、又は、蛍光光学粒子カウンタである。幾つかの実施形態では、粒子検出装置がインピンジャ又はサンプリングサイクロンである。幾つかの実施形態では、粒子検出装置がインパクタである。
【0011】
[0011]幾つかの実施形態において、システムは、粒子検出装置に流体を流通させるためのフローシステムを備えてもよい。幾つかの実施形態において、システムは、粒子検出装置の全部又は一部を滅菌するための滅菌システムを備えてもよい。幾つかの実施形態では、滅菌システムが、気化した過酸化水素、二酸化塩素、エチレンオキシド、湿熱、又は、乾熱を利用して粒子検出装置を滅菌する。幾つかの実施形態では、ロボットマニピュレータシステムが、粒子検出装置を滅菌システムに輸送するように構成される。幾つかの実施形態では、ロボットマニピュレータシステムの作業端部と連動するべく複数の溝が外面に設けられるインパクタベース。
【0012】
[0012]幾つかの実施形態において、インパクタは、複数のインパクタの積み重ねを可能にする1つ以上の特徴を有するインパクタベースを備える。幾つかの実施形態では、インパクタの少なくとも一部が透明である。幾つかの実施形態では、ロボットマニピュレータシステムが光学検出器又は撮像装置を備える。
【0013】
[0013]幾つかの実施形態では、ロボットマニピュレータシステムが、粒子検出装置の入口を流体に晒すように構成される。幾つかの実施形態では、ロボットマニピュレータシステムが粒子検出装置から粒子を収集するように構成される。幾つかの実施形態において、ロボットマニピュレータシステムは、ユーザによる粒子検出装置の物理的接触がない状態で粒子検出装置を動作させるように構成される。
【0014】
[0014]幾つかの実施形態では、インパクタが、流体中の生物学的粒子を受けるための成長培地を備える収集面を含み、この場合、ロボットマニピュレータシステムは、インパクタを滅菌するためにインパクタを完全に組み立てられた形態で滅菌システムに輸送するように構成され、また、成長培地がインパクタ内にその滅菌中に存在する。
【0015】
[0015]幾つかの実施形態において、ロボットマニピュレータシステムは、粒子検出装置をフローシステムに接続するように構成される。幾つかの実施形態において、ロボットマニピュレータシステムは、粒子検出装置内への流体の流入を可能にするために入口を開くように構成される。幾つかの実施形態では、粒子検出装置が入口を取り囲むためのカバーを備え、また、ロボットマニピュレータシステムは、カバーを取り外して流体が入口に入ることができるようにするべく構成される。幾つかの実施形態において、ロボットマニピュレータシステムは、カバーを交換して流体が入口に入らないようにするべく構成される。幾つかの実施形態において、ロボットマニピュレータシステムは、入口を閉じて流体が粒子検出装置内へ流入しないようにするべく構成される。
【0016】
[0016]幾つかの実施形態では、フローシステムがクリーンルーム内又は無菌環境内に配置され、また、ユーザがクリーンルーム内又は無菌環境内に物理的に存在しない状態でロボットマニピュレータシステムが流体から粒子をサンプリングするように構成される。幾つかの実施形態では、ロボットマニピュレータシステムがクリーンルーム又は無菌環境の内部に配置される。幾つかの実施形態において、ロボットマニピュレータシステムは、複数のインパクタを積み重ねる及び積み重ねを解除するように構成される。
【0017】
[0017]1つの態様では、流体中の粒子を検出するための方法が提供される。方法は、粒子検出装置の入口を粒子含有流体に晒すステップと、粒子含有流体を入口に流入させるステップと、流体を装置のサンプリング領域に通過させて方向付けるステップと、装置の出口を通じて流体を排出するステップとを含んでもよい。晒すステップ及び/又は流入させるステップがロボットマニピュレータシステムによって実行されてもよい。方法は、ロボットマニピュレータシステムを介して粒子検出装置を滅菌するステップを含んでもよい。幾つかの実施形態において、方法は、粒子検出装置を、ロボットマニピュレータシステムを介して、滅菌するステップのための滅菌位置に輸送するステップを含んでもよい。滅菌するステップの後に、方法は、ロボットマニピュレータシステムを介して、粒子検出装置をサンプリング位置に輸送するステップを含んでもよい。
【0018】
[0018]幾つかの実施形態では、粒子検出装置がインパクタを備え、また、滅菌するステップは、インパクタを完全に組み立てられた形態で滅菌するステップを含む。幾つかの実施形態ではインパクタの収集面が滅菌中に取り囲まれたままである。幾つかの実施形態では、滅菌するステップが、気化した過酸化水素でインパクタを処理するステップを含む。
【0019】
[0019]幾つかの実施形態では、サンプリングされるべき流体中の粒子の少なくとも一部が生物学的粒子であり、また、方法は、インパクタによって受けられる生物学的粒子の少なくとも一部を培養するステップであって、培養が完全に組み立てられたインパクタの内部で行われる、ステップを含む。幾つかの実施形態において、方法は、培養された生物学的粒子をロボットマニピュレータシステムを介して光学的に検出するステップを含む。
【0020】
[0020]幾つかの実施形態において、方法は、ロボットマニピュレータシステムにより実行される光学的検出又は撮像によって培養された生物学的粒子を特性評価するステップを含む。幾つかの実施形態において、方法は、培養された生物学的粒子中の微生物の生存率、同一性、又は、その両方を決定するステップを含む。幾つかの実施形態では、決定するステップがロボットマニピュレータシステムによって実行される。
【0021】
[0021]幾つかの実施形態において、流入させるステップは、ロボットマニピュレータシステムを介して流体の流量を調整するステップを含む。幾つかの実施形態において、方法は、流入させるステップの前に、粒子検出器をフローシステムに接続するステップを含む。幾つかの実施形態では、インパクタは使い捨て装置である。幾つかの実施形態において、方法は、入口に流入する粒子の少なくとも一部を収集するステップを含む。幾つかの実施形態では、収集するステップがロボットマニピュレータシステムによって実行される。
【0022】
[0022]幾つかの実施形態では、ロボットマニピュレータシステムが撮像装置を備え、特性評価するステップが撮像装置によって実行される。幾つかの実施形態では、流体がクリーンルーム内又は無菌環境内で生じ及び/又は終端し、また、方法は、ユーザがクリーンルーム又は無菌環境内に物理的に存在しない状態で実行される。幾つかの実施形態では、晒すステップ及び流入させるステップがロボットマニピュレータシステムによって実行される。
【0023】
[0023]一態様では、流体中の粒子を検出するためのシステムが提供され、システムは、i)光学粒子カウンタであって、a)粒子を含む流体を電磁放射線のビームを介して流れ方向に沿って流すためのフローチャンバと、b)電磁放射線のビームを与えるための、前記フローチャンバと光通信状態にある光源と、c)電磁放射線の少なくとも一部を収集して光検出器へ方向付けるための光学収集システムであって、検出された粒子の数及び/又はサイズに特徴的な電気信号を光検出器が生成する、光学収集システムと、を備える光学粒子カウンタと、ii)流体の少なくとも一部を電磁放射線のビームと相互作用するように光学粒子カウンタのフローチャンバに流通させるためのフローシステムと、iii)光学粒子カウンタをサンプリング位置に設けること、光学粒子カウンタをサンプリング位置へ及びサンプリング位置から輸送すること、及び、光学粒子カウンタのフローチャンバを通過する流体の流量を調整することのうちの少なくとも1つのための動きを指示するように構成されるロボット制御システムと、を備える。光学粒子カウンタは、散乱光粒子カウンタ、消光光学粒子カウンタ、又は、蛍光光学粒子カウンタであってもよい。
【0024】
[0024]一態様では、流体から粒子をサンプリングするためのシステムが提供され、システムは、i)インピンジャ又はサンプリングサイクロンと、ii)インピンジャ又はサンプリングサイクロンによる流体中の粒子の少なくとも一部の受け入れを容易にするために流体の少なくとも一部をインピンジャ又はサンプリングサイクロンに流通させるためのフローシステムと、iii)インピンジャ又はサンプリングサイクロンをサンプリング位置に設けること、インピンジャ又はサンプリングサイクロンをサンプリング位置へ及びサンプリング位置から輸送すること、及び、インピンジャ又はサンプリングサイクロンを通過する流体の流量を調整することのうちの少なくとも1つの動きを指示するように構成されるロボット制御システムとを備える。
【0025】
[0025]一態様では、流体から粒子をサンプリングするためのシステムが提供され、システムは、i)インパクタであって、a)粒子を含む流体流をサンプリングするための1つ以上の吸気開口部を備えるサンプリングヘッドと、b)サンプリングヘッドから流体流の少なくとも一部を受けるように動作可能に接続されるインパクタベースであって、インパクタベースが、流体流中の粒子の少なくとも一部を受けるための衝突面又は収集面と、流体流を排出するための出口とを備える、インパクタベースと、を備え、サンプリングヘッド及びインパクタベースが、衝突面を取り囲むように係合する一体型の構成要素であり、インパクタが、サンプリングヘッド及びインパクタベースの離脱を伴うことなく粒子のサンプリングと衝突面上で受けられる生物学的粒子の成長とをもたらす、インパクタと、ii)インパクタによるに流体中の粒子の少なくとも一部の受け入れを容易にするために流体の少なくとも一部をインパクタに流通させるためのフローシステムと、iii)インパクタをサンプリング位置に設けること、インパクタをサンプリング位置へ及びサンプリング位置から輸送すること、及び、インパクタ装置を通過する流体の流量を調整することのうちの少なくとも1つの動きを指示するように構成されるロボット制御システムと、を備える。
【0026】
[0026]本明細書中に記載されるシステムは、光学粒子カウンタ、インパクタ、インピンジャ、又は、サンプリングサイクロンを滅菌するための滅菌システムを更に備えてもよい。滅菌システムは、気化した過酸化水素、二酸化塩素、エチレンオキシド、湿熱、及び、乾熱を利用してもよい。ロボット制御システムは、光学粒子カウンタ、インパクタ、インピンジャ、又は、サンプリングサイクロンを滅菌システムに輸送するように更に構成されてもよい。
【0027】
[0027]インパクタ収集面は、生物学的粒子を受けて捕捉するように構成されてもよい。サンプリングヘッド及びインパクタベースは、例えば、略気密なシールを介して係合することを含めて、収集面を完全に取り囲むように係合してもよい。サンプリングヘッド及びインパクタベースはそれぞれ独立してポリマー材料を備えてもよい。インパクタベースは、ロボット制御システムによるインパクタの効果的な取り扱いを可能にするために外面に設けられる複数の溝を有してもよい。インパクタベースは、複数のインパクタの効果的な積み重ねを可能にするための1つ以上の特徴を有してもよい。インパクタベース、サンプリングヘッド、又は、その両方の少なくとも一部が光学的に透明であってもよい。
【0028】
[0028]収集面は、流体中の生物学的粒子を受けるための成長培地を備えてもよい。ロボット制御システムは、光学検出器又は撮像装置を更に備えてもよい。ロボット制御システムは、光学粒子カウンタ、インパクタ、インピンジャ、サンプリングサイクロン、及び/又は、収集面を流体に晒すように更に構成されてもよい。ロボット制御システムは、光学粒子カウンタ、インパクタ、インピンジャ、サンプリングサイクロン、及び/又は、収集面から粒子を収集するように更に構成されてもよい。ロボット制御システムは、光学粒子カウンタ、インパクタ、インピンジャ、又は、サンプリングサイクロンとユーザが物理的に接触しない状態で流体から粒子をサンプリングするように更に構成されてもよい。
【0029】
[0029]インパクタ及び/又は収集面は、流体中の生物学的粒子を受けるための成長培地を備えてもよく、この場合、ロボット制御システムは、粒子サンプリング又は計数装置を滅菌するために粒子サンプリング又は計数装置を完全に組み立てられた形態で滅菌システムに輸送するように更に構成され、また、成長培地は、粒子サンプリング又は計数装置内にその滅菌中に存在する。
【0030】
[0030]ロボット制御システムは、光学粒子カウンタ、インパクタ、インピンジャ、又は、サンプリングサイクロンをフローシステムに接続するように更に構成されてもよい。光学粒子カウンタ、インパクタ、インピンジャ、又は、サンプリングサイクロンは、流動下の流体の少なくとも一部を受けるための入口を更に備えてもよく、この場合、ロボット制御システムは、入口を開いて、光学粒子カウンタ、インパクタ、インピンジャ、又は、サンプリングサイクロン内への流体の流入を可能にするように更に構成される。
【0031】
[0031]光学粒子カウンタ、インパクタ、インピンジャ、又は、サンプリングサイクロンは、光学粒子カウンタ、インパクタ、インピンジャ、又は、サンプリングサイクロンを取り囲むためのカバーを更に備えてもよく、この場合、ロボット制御システムは、カバーを取り外して、光学粒子カウンタ、インパクタ、インピンジャ、又は、サンプリングサイクロンと流体が接触できるようにするべく更に構成される。ロボット制御システムは、入口を閉じて、流体が光学粒子カウンタ、インパクタ、インピンジャ、又は、サンプリングサイクロンに流入しないようにするべく更に構成されてもよい。ロボット制御システムは、カバーを交換して、流体が光学粒子カウンタ、インパクタ、インピンジャ、又は、サンプリングサイクロンと接触しないようにするべく更に構成されてもよい。
【0032】
[0032]フローシステムは、クリーンルーム内又は無菌環境内に組み込まれてもよく、また、この場合、ロボット制御システムは、ユーザがクリーンルーム内又は無菌環境内に物理的に存在しない状態で流動下の流体から粒子をサンプリングするように構成される。ロボット制御システムは、クリーンルーム又は無菌環境の内側、クリーンルーム又は無菌環境の外側に配置されてもよく、或いは、クリーンルーム又は無菌環境の内側及び外側の両方に部分的に配置されてもよい。本明細書中に記載されるシステムは、複数のインパクタ又はインピンジャを更に備えてもよく、この場合、ロボットコントローラは、インパクタ又はインピンジャの積み重ね及び積み重ね解除のためにロボットの動きを指示するように更に構成される。
【0033】
[0033]一態様では、流体中の粒子を検出するための方法が提供され、方法は、i)光学粒子カウンタを用意するステップであって、光学粒子カウンタが、a)粒子を含む流体を電磁放射線のビームを介して流れ方向に沿って流すためのフローチャンバと、b)電磁放射線のビームを与えるための、フローチャンバと光通信状態にある光源と、c)電磁放射線の少なくとも一部を収集して光検出器へ方向付けるための光学収集システムであって、検出された粒子の数及び/又はサイズに特徴的な電気信号を光検出器が生成する、光学収集システムとを備える、ステップと、ii)流体の少なくとも一部を光学粒子カウンタのフローチャンバに流通させるステップと、iii)電気信号に基づいて検出された粒子の数及び/又はサイズを決定するステップであって、用意するステップ又は流通させるステップのうちの少なくとも一方がロボット制御用に構成されるシステムによって実行される、ステップとを含む。
【0034】
[0034]一態様では、流体から粒子をサンプリングするための方法が提供され、方法は、i)インピンジャ又はサンプリングサイクロンを用意するステップと、ii)流体の少なくとも一部をインピンジャ又はサンプリングサイクロンに流通させるステップと、iii)流体中の粒子の少なくとも一部をインピンジャ又はサンプリングサイクロン内で受けるステップとを含み、用意するステップ、流通させるステップ、及び、受けるステップのうちの少なくとも1つは、ロボット制御用に構成されるシステムによって実行される。
【0035】
[0035]一態様では、流体から粒子をサンプリングするためのシステムが提供され、方法は、i)インパクタを用意するステップであって、インパクタが、a)粒子を含む流体流をサンプリングするための1つ以上の吸気開口部を備えるサンプリングヘッドと、b)サンプリングヘッドから流体流の少なくとも一部を受けるように動作可能に接続されるインパクタベースであって、インパクタベースが、流体流中の粒子の少なくとも一部を受けるための衝突面又は収集面と、流体流を排出するための出口とを備える、インパクタベースと、を備え、サンプリングヘッド及びインパクタベースが、衝突面を取り囲むように係合する一体型の構成要素であり、インパクタが、サンプリングヘッド及びインパクタベースの離脱を伴うことなく粒子のサンプリングと衝突面上で受けられる生物学的粒子の成長とをもたらす、ステップと、ii)流体の少なくとも一部をインパクタのサンプリングヘッドに流通させるステップと、iii)流体中の粒子の少なくとも一部をインパクタベースの衝突面上で受けるステップであって、用意するステップ、流通させるステップ、及び、受けるステップのうちの少なくとも1つがロボット制御用に構成されるシステムによって実行される、ステップと、を含む。
【0036】
[0036]一態様では、流体から粒子をサンプリングするための方法が提供され、方法は、i)粒子サンプリング又は計数装置を用意するステップと、ii)流体の少なくとも一部を粒子サンプリング又は計数装置に流通させるステップと、iii)流体(6)中の粒子(4)の少なくとも一部を粒子サンプリング又は計数装置内で受けるステップとを含み、用意するステップ、流通させるステップ、及び、受けるステップのうちの少なくとも1つがロボット制御用に構成されるシステムによって実行される。流体は、空気又は不活性ガスなどの制御された環境内のガスであってもよい。粒子サンプリング又は計数装置は、インパクタ、インピンジャ、サンプリングサイクロン、及び/又は、光学粒子カウンタを備えてもよい。
【0037】
[0037]提供される方法は、例えば、粒子サンプリング又は計数装置を滅菌するステップを含む、ロボット制御用に構成されるシステムの少なくとも一部を滅菌するステップを更に含んでもよい。粒子サンプリング又は計数装置は、完全に組み立てられた形態で滅菌されてもよい。用意するステップは、ロボット制御用に構成されるシステムによって滅菌ステップのための位置に粒子サンプリング又は計数装置を位置決めするステップを含んでもよい。用意するステップは、ロボット制御用に構成されるシステムによって滅菌ステップの後に粒子を受けるために粒子サンプリング又は計数装置を位置決めするステップを含んでもよい。
【0038】
[0038]記載された粒子サンプリング又は計数装置は、a)流体中の粒子の少なくとも一部を受けるように構成される収集面と、b)流動下の流体の少なくとも一部を受けるための1つ以上の入口を備えるサンプリングヘッドと、c)サンプリングヘッドからサンプリングされた流体の少なくとも一部を受けるためにサンプリングヘッドに動作可能に接続されるベースとを備えてもよく、ベースが収集面と流体出口とを備え、サンプリングヘッド及びベースは、収集面を取り囲むように係合する一体型の構成要素であり、流通させるステップは、流体の少なくとも一部を収集面と接触させるステップを含む。
【0039】
[0039]サンプリングヘッド及びベースは、例えば、略気密なシールを介して収集面を完全に取り囲むように係合してもよい。サンプリングヘッド及びベースはそれぞれ独立してポリマー材料を備えてもよい。ベースは、ロボット制御用に構成されるシステムによる粒子サンプリング又は計数装置の効果的な取り扱いを可能にするためにベースの外面に設けられる複数の溝を有してもよい。ベースは、複数の粒子サンプリング又は計数装置の効果的な積み重ねを可能にする1つ以上の特徴を有してもよい。
【0040】
[0040]ベース、サンプリングヘッド、又は、その両方の少なくとも一部が光学的に透明であってもよい。提供される方法は、粒子サンプリング又は計数装置を滅菌するステップを更に含んでもよく、この場合、収集面は、例えば寒天などの生物学的粒子を捕捉するための成長培地を保護するために、滅菌中に取り囲まれたままである。収集面は、生物学的粒子を受けるための成長培地を備えてもよい。
【0041】
[0041]提供される方法は、粒子サンプリング又は計数装置を完全に組み立てられた形態で滅菌するステップを更に含んでもよく、この場合、収集面は、滅菌中にサンプリングヘッド及びベースによって取り囲まれたままである。滅菌ステップは、完全に組み立てられて取り囲まれた粒子サンプリング又は計数装置を、気化した過酸化水素、二酸化塩素、エチレンオキシド、湿熱、乾熱、及び、放射線のうちの少なくとも1つで処理することによって実行されてもよい。
【0042】
[0042]提供される方法は、成長培地によって受けられる生物学的粒子の少なくとも一部を培養するステップを更に含んでもよい。培養ステップは、生物学的粒子の光学的検出を可能にし得る。培養ステップは、完全に組み立てられた粒子サンプリング又は計数装置を分解することなく実施されてもよい。
【0043】
[0043]提供される方法は、視覚化、光学的検出、分子検出(例えば、生体物質のためにポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を利用する技術)及び/又は撮像によって成長した生物学的粒子の少なくとも一部を特性評価するステップを更に含んでもよい。培養ステップ、特性評価ステップ、又は、その両方は、ロボット制御用に構成されるシステムによって実行されてもよい。提供される方法は、成長した生物学的粒子中の微生物の存在、生存率、同一性又はその両方を決定するステップを更に含んでもよい。決定ステップは、ロボット制御用に構成されるシステムによって実行されてもよい。
【0044】
[0044]記載された用意するステップは、ロボット制御用に構成されるシステムを使用して粒子収集又はサンプリング装置を流体に晒すステップを含んでもよい。用意するステップは、ロボット制御用に構成されるシステムを使用して粒子収集又はサンプリング装置の収集面を流体に晒すステップを含んでもよい。流通させるステップは、ロボット制御用に構成されるシステムによって流体の流量を調整するステップを含んでもよい。
【0045】
[0045]提供される方法は、ロボット制御用に構成されるシステムによって粒子サンプリング又は計数装置のカバーを取り外す或いは粒子計数又はサンプリング装置の入口を開くステップを更に含んでもよい。提供される方法は、粒子サンプリング又は計数装置をフローシステムに接続して、ロボット制御用に構成されるシステムによって流体を流すことを可能にするステップを更に含んでもよい。
【0046】
[0046]提供される方法は、ロボット制御用に構成されるシステムによって粒子サンプリング又は計数装置のカバーを交換する或いは粒子計数又はサンプリング装置の入口を閉じるステップを更に含んでもよい。提供される方法は、粒子サンプリング又は計数装置をフローシステムから取り外して、ロボット制御用に構成されるシステムによって流体の流れを停止させるステップを更に含んでもよい。粒子サンプリング又は計数装置は、単回使用(例えば、使い捨て)粒子計数又はサンプリング装置であってもよい。
【0047】
[0047]提供される方法は、粒子サンプリング又は計数装置及び/又は収集面によって受けられる粒子の少なくとも一部を収集するステップを更に含んでもよい。記載された収集ステップは、ロボット制御用に構成されるシステムによって実行されてもよい。ロボット制御用に構成されるシステムが撮像装置を備えてもよい。
【0048】
[0048]提供される方法は、撮像装置によって実行される粒子を特性評価するステップを更に含んでもよい。特性評価ステップは、例えば、粒子の化学組成を決定するステップ又は粒子の粒径分布を決定するステップを含んでもよい。
【0049】
[0049]提供される方法は、ユーザが粒子サンプリング又は計数装置と物理的に接触しない状態で実行されてもよい。流体がクリーンルーム内又は無菌環境内で生じ及び/又は終端してもよく、また、この場合、方法は、ユーザがクリーンルーム又は無菌環境内に物理的に存在しない状態で実行される。用意するステップ、流通させるステップ、及び/又は、受けるステップのそれぞれは、ロボット制御用に構成されるシステムによって実行されてもよい。
【0050】
[0050]一態様では、流体から粒子をサンプリングするためのシステムが提供され、システムは、a)粒子サンプリング又は計数装置と、b)粒子サンプリング又は計数装置によるに流体中の粒子の少なくとも一部の受け入れを容易にするために流体の少なくとも一部を粒子サンプリング又は計数装置に流通させるためのフローシステムと、c)ロボットと、d)ロボットを制御するためのロボットコントローラであって、該ロボットコントローラが、i)粒子サンプリング又は計数装置をサンプリング位置に設けること、ii)粒子サンプリング又は計数装置をサンプリング位置へ及びサンプリング位置から輸送すること、及び、iii)粒子サンプリング又は計数装置を通過する流体の流量を調整すること、のうちの少なくとも1つのためのロボットの動きを指示するように構成される、ロボットコントローラとを備える。
【0051】
[0051]粒子サンプリング又は計数装置は、インパクタ、インピンジャ、サンプリングサイクロン、及び/又は、光学粒子カウンタであってもよい。提供されるシステムは、粒子サンプリング又は計数装置を滅菌するための滅菌システムを更に備えてもよい。滅菌システムは、気化した過酸化水素、二酸化塩素、二酸化エチレン、湿熱、及び、乾熱のうちの少なくとも1つを利用してもよい。ロボットコントローラは、粒子サンプリング又は計数装置を滅菌システムとの間で輸送するためのロボットの動きを指示するように更に構成されてもよい。
【0052】
[0052]記載された粒子サンプリング又は計数装置は、A)流体中の粒子の少なくとも一部を受けるように構成される収集面と、B)流動下の流体の少なくとも一部をサンプリングするための1つ以上の入口を備えるサンプリングヘッドと、C)サンプリングヘッドからサンプリングされた流体の少なくとも一部を受けるためにサンプリングヘッドに動作可能に接続されるベースとを備えてもよく、ベースが収集面と流体出口とを備え、サンプリングヘッド及びベースは、収集面を取り囲むように係合する一体型の構成要素であり、フローシステムは、流体の少なくとも一部を収集面と接触させるように構成される。
【0053】
[0053]サンプリングヘッド及びベースは、収集面を完全に取り囲むように係合してもよい。サンプリングヘッド及びベースは、略気密なシールを介して係合してもよい。サンプリングヘッド及びベースはそれぞれ独立してポリマー材料を含んでもよい。サンプリングヘッド又はベースは、ロボットによる粒子サンプリング又は計数装置の効果的な取り扱いを可能にするために外面に設けられる複数の溝を有してもよい。サンプリングヘッド又はベースは、複数の粒子サンプリング又は計数装置の効果的な積み重ねを可能にする1つ以上の特徴を有してもよい。ベース、サンプリングヘッド、又は、その両方のそれぞれの少なくとも一部は、光学的に透明であってもよい。
【0054】
[0054]収集面は、流動下の流体中の生物学的粒子を受けるための成長培地(例えば寒天)を備えてもよい。ロボットは、光学検出器又は撮像装置を更に備えてもよい。ロボットコントローラは、粒子サンプリング又は計数装置及び/又は収集面を流体に晒すようにロボットの動きを指示するべく更に構成されてもよい。ロボットコントローラは、粒子サンプリング又は計数装置及び/又は収集面から粒子を収集するようにロボットの動きを指示するべく更に構成されてもよい。ロボットコントローラは、ユーザが粒子サンプリング又は計数装置と物理的に接触しない状態で流体から粒子をサンプリングするようにロボットの動きを指示するべく更に構成されてもよい。
【0055】
[0055]提供されるシステムは、粒子サンプリング又は計数装置及び/又は収集面が流体中の生物学的粒子を受けるための成長培地を備えるように構成されてもよく、この場合、ロボットコントローラは、粒子サンプリング又は計数装置を滅菌するために粒子サンプリング又は計数装置を完全に組み立てられた形態で滅菌システムに輸送するように更に構成され、また、成長培地は、粒子サンプリング又は計数装置内にその滅菌中に存在する。
【0056】
[0056]ロボットコントローラは、粒子サンプリング又は計数装置をフローシステムに接続するようにロボットの動きを指示するべく更に構成されてもよい。粒子サンプリング又は計数装置は、流動下の流体の少なくとも一部を受けるための流体入口を更に備えてもよく、この場合、ロボットコントローラは、粒子サンプリング又は計数装置内への流体の流入を可能にするために入口を開くようにロボットの動きを指示するべく更に構成される。粒子サンプリング又は計数装置は、粒子計数又はサンプリング装置を取り囲むためのカバーを更に備えてもよく、この場合、ロボットコントローラは、流体が粒子サンプリング又は計数装置と接触できるようにするためにカバーを取り外すようにロボットの動きを指示するべく更に構成される。
【0057】
[0057]ロボットコントローラは、入口を閉じて粒子サンプリング又は計数装置への流体の流れを停止するようにロボットの動きを指示するべく更に構成されてもよい。ロボットコントローラは、カバーを交換して流体が粒子サンプリング又は計数装置と接触しないようにするべくロボットの動きを指示するように更に構成されてもよい。
【0058】
[0058]フローシステムは、クリーンルーム内又は無菌環境内に組み込まれてもよく、また、この場合、ロボットコントローラは、ユーザがクリーンルーム内又は無菌環境内に物理的に存在しない状態で流動下の流体から粒子をサンプリングするようにロボットの動きを指示するべく更に構成される。ロボットがクリーンルーム又は無菌環境の内側に配置され、また、ロボットコントローラがクリーンルーム又は無菌環境の外側に配置される。提供されたシステムは、複数の粒子サンプリング又は計数装置を更に備えてもよく、この場合、ロボットコントローラは、粒子サンプリング又は計数装置の積み重ね及び積み重ね解除のためにロボットの動きを指示するように更に構成される。
【0059】
[0059]いかなる特定の理論にも束縛されることを望むものではないが、本明細書に開示される装置及び方法に関連する基本原理の信念又は理解について本明細書で議論することができる。任意の機構的説明又は仮説の最終的な正当性にかかわらず、それにもかかわらず、本発明の実施形態は動作可能且つ有用であり得ることが認識される。
【図面の簡単な説明】
【0060】
図1】本開示の1つの実施形態に係る流体から粒子をサンプリングするための方法のフローチャートである。
図2】本開示の1つの実施形態に係る図1の方法を実行するために使用され得る流体から粒子をサンプリングするためのシステムの概略図である。
図3図2のシステムにおける使用中の典型的なインピンジャの概略図である。
図4】本開示の他の実施形態に係る図1に示される方法の一例のフローチャートである。
図5】本発明の典型的なインパクタの斜視図を示す。
図6図2のインパクタの断面図を示す。
図7】明確にするために装置の構成要素が空間的に分離される、図5及び図6のインパクタの分解図である。
図8】本発明のインパクタの斜視図を示す。
図9】本開示の更なる他の実施形態に係る図1に示される方法の一例のフローチャートである。
図10】本開示の更なる他の実施形態に係る図1に示される方法の一例のフローチャートである。
図11】本開示の他の実施形態に係る図1に示される方法の一例のフローチャートである。
図12】本開示の更なる他の実施形態に係る図1に示される方法の一例のフローチャートである。
図13】本開示の更なる他の実施形態に係る図1に示される方法の一例のフローチャートである。
図14】本発明の幾つかの実施形態で使用される光学粒子カウンタの一例を与える。
図15】本発明の1つの実施形態に係るロボットマニピュレータの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0061】
[0075]以下の説明では、本発明の正確な性質の完全な説明を与えるために、本発明の装置、装置構成要素、及び、方法の多くの具体的な詳細が記載される。しかしながら、当業者であれば分かるように、これらの具体的な詳細を伴わなくても本発明を実施できる。
【0062】
[0076]一般に、本明細書中で使用される用語及び語句は、当業者に知られている標準的なテキスト、雑誌出典、及び、文脈を参照することにより見出され得るそれらの当技術分野で認識された意味を有する。以下の定義は、本発明との関連でのそれらの特定の使用を明確にするべく与えられる。
【0063】
[0077]「動作可能に接続合される」、「動作可能に結合される」、「動作可能に接続される」、及び、「動作可能に結合される」は、1つの要素の動作又は反応が他の要素に影響を及ぼすが各要素の機能を維持する態様で影響を及ぼす要素の形態を指す。接続は、要素間の直接的な物理的接触によるものであってもよい。接続は、動作可能に接続された要素を間接的に接続する他の要素を伴う、間接的なものであってもよい。この用語は、電流の流れ及び/又はデータ信号の流れのために2つ以上の機能的に関連する構成要素が互いに結合されることも指す。2つ以上の構成要素のこの結合は、有線接続及び/又は無線接続であってもよい。有線及び/又は無線接続を介してそのように結合される2つ以上の構成要素は、互いに近接していてもよく(例えば、同じ部屋内又は同じ住居内)、或いは、物理的空間内である距離だけ隔てられてもよい(例えば、異なる建物内)。
【0064】
[0078]「粒子」は、しばしば汚染物質と見なされる小さい物体を指す。粒子は、例えば2つの表面が機械的に接触して機械的な動きが存在するときに、摩擦の作用によって生み出される任意の物質であってもよい。粒子は、塵埃、汚れ、煙、灰、水、すす、金属、鉱物、又は、これらの任意の組み合わせ、或いは、他の材料及び汚染物質などの材料の集合体から構成され得る。また、「粒子」は、生物学的粒子、例えば、細菌、真菌、古細菌、原生生物、他の単細胞微生物を含むウイルス、プリオン、胞子、及び、微生物、特に1~15μm未満程度のサイズを有する微生物を指す場合がある。粒子は、光を吸収し、遮り、又は、散乱し、したがって、光学粒子カウンタによって検出可能な任意の小さい物体を指す場合がある。本明細書中で使用される「粒子」は、キャリア流体の個々の原子又は分子、例えば、水分子、プロセス化学分子、酸素分子、ヘリウム原子、窒素分子などを排除することを意図している。本発明の幾つかの実施形態は、10nm、20nm、30nm、50nm、100nm、500nm、1μm以上、或いは、10μmより大きいサイズを有する材料の凝集体を備える粒子を検出する、寸法付けする、及び/又は、計数できる。特定の粒子は、20nm~50nm、50nm~50μmから選択されるサイズ、100nm~10μmから選択されるサイズ、或いは、500nm~5μmから選択されるサイズを有する粒子を含む。
【0065】
[0079]「粒子をサンプリングする」という表現は、例えば監視を受けている環境からの流体流中の粒子の収集を広く指す。これに関連してサンプリングは、流体流中の粒子を衝突面、例えば成長培地の受容面に移動させることを含む。或いは、サンプリングは、例えば、光学的検出及び/又は特性評価のために、流体中の粒子を粒子分析領域に通過させることを指す場合がある。サンプリングは、サイズ(例えば、直径、有効直径などの断面寸法)、粒子タイプ(生物学的又は非生物学的、生存又は非生存など)、又は、粒子組成などの1つ以上の予め選択された特性を有する粒子の収集を指す場合がある。サンプリングは、随意的に、例えば、後続の光学分析、画像分析、又は、視覚分析による、収集された粒子の分析を含む場合がある。サンプリングは、随意的に、成長培地を含む培養プロセスによる、サンプルのための生存する生物学的粒子の成長を含む場合がある。サンプラは、粒子をサンプリングするための装置を指す。
【0066】
[0080]「インパクタ」は、粒子をサンプリングするための装置を指す。幾つかの実施形態において、インパクタは、粒子を含む流体流をサンプリングするための入口、例えば1つ以上の吸気開口部を含むサンプルヘッドを備え、これにより、インパクタのサンプリング領域において、粒子の少なくとも一部は、成長培地(例えば、寒天、培養液などの培地)の受容面又はフィルタなどの基体などの収集のための衝突面上へ方向付けられる。幾つかの実施形態のインパクタは、吸気開口部を通過した後の流れの方向の変化をもたらし、この場合、予め選択された特性(例えば、閾値より大きいサイズ)を有する粒子は、方向の変化を行わず、したがって、衝突面によって受けられる。
【0067】
[0081]「インピンジャ」は、粒子とインピンジャ流体との間の相互作用に起因して環境流体から粒子を捕捉するための流体を収容するように設計された密閉型サンプリング装置を指す。インピンジャは、入口と、粒子が流体と相互作用するサンプリング領域と、出口とを含んでもよい。例えば、インピンジャは、表面上にわたる又は液体媒体を通過する蒸気の流れに起因して蒸気中の粒子が液体中で浮遊するようになることを可能にする液体を含んでもよい。インピンジャは、水、凝縮物、極性流体、非極性流体、及び、溶媒を使用してもよい。
【0068】
[0082]「サイクロンサンプラ」 は、入口を通過する流体の流れをサンプラのサンプリング領域内の渦又はサイクロンへ方向付けて、流れ中の粒子を、例えば流体流の力又はサンプリング媒体内もしくは濾過システム内の力に起因して、粒子が捕捉されるサンプラの外側に向けて押し進めるサンプリング装置を指す。
【0069】
[0083]「粒子を検出する」という表現は、粒子を感知すること、粒子の存在を同定すること、及び/又は、粒子を特性評価することを広く指す。幾つかの実施形態において、粒子を検出することは、粒子を計数することを指す。幾つかの実施形態において、粒子を検出することは、直径、断面寸法、形状、サイズ、空気力学的サイズ、又は、これらの任意の組み合わせなどの粒子の物理的特性を特性評価すること及び/又は測定することを指す。粒子カウンタは、流体中の粒子の数又は流体の体積を計数するための装置であり、随意的に、例えば、サイズ(例えば、直径又は有効直径などの断面寸法)、粒子タイプ(例えば、生物学的又は非生物学的)、又は、粒子組成に基づいて粒子の特性評価を行う場合もある。光学粒子カウンタは、粒子による光の散乱、発光、消光、又は、吸光度を測定することによって粒子を検出する装置である。
【0070】
[0084]「流れ方向」は、流体が流れているときに流体の大部分が移動している方向と平行な軸線を指す。直線状のフローセルを通じて流れる流体の場合、流れ方向は、流体の大部分がとる経路と平行である。湾曲したフローセルを通じて流れる流体の場合、流れ方向は、流体の大部分がとる経路に対して接線方向であると見なされる場合がある。
【0071】
[0085]「光通信」は、光又は電磁放射線が構成要素間で伝送できるようにする態様で構成要素が配置されるような構成要素の方向付けを指す。
【0072】
[0086]「流体連通」は、物体を通り過ぎて、経由して、又は、ある物体から別の物体へ流体を輸送できるような2つ以上の物体の配置を指す。例えば、幾つかの実施形態では、流体流路が2つの物体間に直接に設けられる場合には、2つの物体が互いに流体連通している。幾つかの実施形態では、2つの物体間に1つ以上の他の物体又は流路を含めるなど、2つの物体間に流体流路が間接的に設けられる場合には、2つの物体が互いに流体連通している。例えば、一実施形態において、粒子インパクタの以下の構成要素、すなわち、1つ以上の吸気開口部、衝突面、流体出口、流れ制限、圧力センサ、流れ生成装置は、互いに流体連通している。1つの実施形態において、流体の主要部に存在する2つの物体は、第1の物体からの流体が流路に沿うなどして第2の物体に引き寄せられ、第2の物体を通り過ぎ、及び/又は、第2の物体を経由しなければ、必ずしも互いに流体連通しているとは限らない。
【0073】
[0087]「流量」は、粒子インパクタの吸気開口部又は流体出口を通るなどして、特定のポイントを通り過ぎて又は特定の領域を通じて流れる流体の量を指す。1つの実施形態において、流量は、質量流量、すなわち、特定のポイントを通り過ぎて又は特定の領域を経由して流れる流体の質量を指す。1つの実施形態において、流量は、体積流量、すなわち、特定のポイントを通り過ぎて又は特定の領域を経由して流れる流体の体積を指す。
【0074】
[0088]「圧力」は、単位面積当たりに示される力の指標を指す。一実施形態において、圧力は、単位面積当たりのガス又は流体により示される力を指す。「絶対圧力」は、単位面積当たりゼロの力を及ぼす完全な真空又は体積に対して参照される単位面積当たりのガス又は流体により及ぼされる圧力の指標を指す。絶対圧力は、周囲圧力又は大気圧などの第2の圧力を超えて又は第2の圧力に対して単位面積当たりに示される力の相対変化又は差を指す「差圧」又は「ゲージ圧」とは区別される。
【0075】
[0089]「ポリマー」は、共有化学結合によって接続される反復構造単位又は1つ以上のモノマーの重合生成物から構成される高分子を指し、しばしば高分子量によって特徴付けられる。ポリマーという用語は、ホモポリマー、又は、単一の反復モノマーサブユニットから本質的に成るポリマーを含む。ポリマーという用語は、コポリマー、又は、ランダム、ブロック、交互、セグメント化、グラフト、テーパー及び他のコポリマーなどの2つ以上のモノマーサブユニットから本質的に成るポリマーも含む。有用なポリマーとしては、非晶質、半非晶質、結晶性又は部分結晶性の状態であってもよい有機ポリマー又は無機ポリマーが挙げられる。結合モノマー鎖を有する架橋ポリマーは、幾つかの用途に特に有用である。方法、装置、及び、構成要素に使用可能なポリマーとしては、プラスチック、エラストマー、熱可塑性エラストマー、弾塑性体、熱可塑性樹脂及びアクリレートが挙げられるが、これらに限定されない。典型的なポリマーとしては、アセタールポリマー、生分解性ポリマー、セルロース系ポリマー、フルオロポリマー、ナイロン、ポリアクリロニトリルポリマー、ポリアミドイミドポリマー、ポリイミド、ポリアリレート、ポリベンゾイミダゾール、ポリブチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリエチレン、ポリエチレンコポリマー及び変性ポリエチレン、ポリケトン、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリメチルペンテン、ポリフェニレンオキシド及びポリフェニレンスルフィド、ポリフタルアミド、ポリプロピレン、ポリウレタン、スチレン系樹脂、スルホン系樹脂、ビニル系樹脂、ゴム(天然ゴム、スチレンブタジエン、ポリブタジエン、ネオプレン、エチレン-プロピレン、ブチル、ニトリル、シリコーンを含む)、アクリル、ナイロン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン又はこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0076】
[0090]図1は、本開示の1つの実施形態に係る流体(6)から粒子(4)をサンプリングするための方法(2)のフローチャートである。図2は、流体(6)から粒子(4)をサンプリングするためのロボットサンプリング及び計数システム(8)の一例の一実施形態を概略的に示す。一例において、方法(2)は、少なくとも部分的に、システム(8)によって実施及び実行される。
【0077】
[0091]図1図2、及び、図15を参照すると、方法(2)は、粒子サンプリング又は計数装置(12)を用意するステップ(10)を含む。方法(2)は、流体(6)の少なくとも一部を粒子サンプリング又は計数装置(12)に流通させるステップ(14)と、粒子計数又はサンプリング装置(12)で流体(6)中の粒子(4)の少なくとも一部を受けるステップ(16)とを含む。用意するステップ(10)、流通させるステップ(14)、及び、受けるステップ(16)のうちの少なくとも1つは、ロボット制御(18)用に構成されるシステム(例えば、ロボットマニピュレータ(20))によって実行される。或いは、用意するステップ(10)、流通させるステップ(14)、及び、受けるステップ(16)の任意の組み合わせが、ロボット制御(18)用に構成されるシステムによって実行される。他の例では、用意するステップ(10)、流通させるステップ(14)、及び、受けるステップ(16)のそれぞれが、ロボット制御(18)用に構成されるシステムによって実行される。
【0078】
[0092]図2及び図15を参照すると、システム(8)は、1つ以上の粒子サンプリング又は計数装置(12)を含む。システム(8)は、粒子サンプリング又は計数装置(12)によって流体(6)中の粒子(4)の少なくとも一部を受けることを容易にするために、流体(6)の少なくとも一部を粒子サンプリング又は計数装置(12)内へ及び/又は粒子サンプリング又は計数装置(12)を通じて流すためのフローシステム(22)を含む。フローシステム(22)は流量調整弁(3)を含む。フローシステム(22)は、粒子サンプリング又は計数装置(12)と流体連通するように構成されるサンプリングポート(5)を含む。システム(8)は、ロボットマニピュレータ(20)と、ロボットマニピュレータ(20)を制御するためのロボットコントローラ(24)とを含む。ロボットコントローラ(24)は、ロボットマニピュレータ(20)に動作可能に接続される。ロボットマニピュレータ(20)は、1つ以上の移動自由度を有する少なくとも1つのロボットアーム(21)を含む。ロボットアーム(21)は、システム(8)の内部に配置される物体の把持、移動、及び/又は、さもなければ、操作のうちの少なくとも1つを行うように構成される少なくとも1つの作業端部(27)を含む。ロボットコントローラ(24)は、粒子サンプリング又は計数装置(12)をサンプリング位置(26)に位置決めすること、粒子サンプリング又は計数装置(12)をサンプリング位置(26)へ及びサンプリング位置(26)から輸送すること、及び、粒子サンプリング又は計数装置(12)への及び/又は粒子サンプリング又は計数装置(12)を通る流体(6)の流量を調整することのうちの少なくとも1つのためにロボットマニピュレータ(20)の動き(25)を指示するように構成される。
【0079】
[0093]図2及び図15に示される例において、システム(8)は、無菌又はクリーンルーム環境(13)の内部(9)に配置される。無菌又はクリーンルーム環境(13)は、暖房、換気、及び、空調(HVAC)システム(11)を含む。HVACシステム(11)は、無菌又はクリーンルーム環境(13)の内部(9)又は外部(15)のいずれか或いはその両方に配置される構成要素を含んでもよい。HVACシステム(11)は、少なくとも1つの供給ダクト(19)を介して供給流体(17)(例えば、外部からの空気(15))を受ける。HVACシステム(11)は、供給流体(17)を処理して、例えば、その温度及び/又は流量を調整し、及び/又は、供給流体(17)中に存在する粒子状物質を低減する。流体(6)は、HVACシステム(11)から抜け出て、少なくとも1つの内部ダクト(29)を通ってクリーンルーム又は無菌環境(13)の内部(9)に流入する。内部ダクト(29)は、クリーンルーム又は無菌環境(13)内に配置される様々な処理機器(23)に流体(6)を送出する。
【0080】
[0094]実施例1-粒子及び生物学的汚染物質サンプリング又は計数装置、或いは、生存/非生存粒子のサンプリング装置
一例では、粒子サンプリング又は計数装置(12)がインパクタ(28)である。インパクタ(28)は、参照によりその全体が本願に組み入れられる米国特許出願第14/338,615号に開示される装置のいずれかであってもよい。他の例では、粒子サンプリング又は計数装置(12)がインピンジャ(30)である。更に他の例では、粒子サンプリング又は計数装置(12)がサイクロンベースの方法と共に使用するように構成される。更に他の実施形態では、粒子サンプリング又は計数装置(12)が光学粒子カウンタ(32)である。更に他の実施形態において、粒子サンプリング又は計数装置(12)は、インパクタ(28)、インピンジャ(30)、光学粒子カウンタ(32)、及び、サイクロンベースの方法と共に使用するように構成される装置(12)の任意の組み合わせを含む。更に他の実施形態において、粒子サンプリング又は計数装置(12)は、インパクタ(28)、インピンジャ(30)、光学粒子カウンタ(32)、及び、サイクロンベースの方法で使用するように構成された装置(12)のそれぞれを含む。
【0081】
[0095]図3は、システム(8)での使用中の典型的なインピンジャ(30)の概略図である。インピンジャ(30)は、液体成長培地(72)であってもよい液体(31)で少なくとも部分的に満たされる。インピンジャ(30)の端部は、サンプリングポート(5)の端部を覆って(例えば、ロボットマニピュレータ(20)のロボットアーム(21)によって)嵌合されるように構成される。インピンジャ(30)によってサンプリングされる流体(6)がインピンジャ(30)に流入する。インピンジャ(30)の内部に収容される液体(31)は、後の特性評価及び/又は分析のために流体(6)中に存在する粒子(4)を捕捉する。サンプリングポート(5)からインピンジャ(30)に流入する流入流体(6)からの粒子(4)の取り込み後、流体(6)は、流体出口(54)によりインピンジャ(30)から流出し続ける。インピンジャ(30)は、カバー(86)と、(例えば、液体(31)の汚染を防止するべく)インピンジャ(30)に対するカバー(86)の気密結合及び/又は密閉動作可能な結合をもたらすシール(56)とを含む。
【0082】
[0096]自動滅菌
図4は、本開示の他の実施形態に係る流体(6)から粒子(4)をサンプリングするための方法(2)の一例のフローチャートである。この例において、方法(2)は、ロボット制御(18)用に構成されるシステムの少なくとも一部を滅菌するステップ(34)を含む。この例において、方法(2)は、粒子サンプリング又は計数装置(12)を滅菌するステップ(36)を含む。方法(2)において、滅菌ステップ(36)は、粒子サンプリング又は計数装置(12)を完全に組み立てられた形態で滅菌することを含む。
【0083】
[0097]図2を参照すると、システム(8)は、粒子サンプリング又は計数装置(12)を滅菌するための滅菌システム(38)を含む。一例において、滅菌システム(38)は、気化した過酸化水素、二酸化塩素、二酸化エチレン、放射線、湿熱、及び、乾熱のうちの少なくとも1つを利用する。ロボットコントローラ(24)は、粒子サンプリング又は計数装置(12)を滅菌システム(38)に輸送するためのロボットマニピュレータ(20)の動き(25)を指示するように構成される。
【0084】
[0098]この例において、方法(2)の用意するステップ(10)は、ロボット制御(18)用に構成されるシステム(例えば、制限なく、ロボットマニピュレータ(20)を含む)によって粒子サンプリング又は計数装置(12)を滅菌ステップ(34及び/又は36)のための位置(42)に位置決めするステップ(40)を含む。この例では、位置決めステップ(40)が用意するステップ(10)の前に方法(2)で実行される。或いは、位置決めステップ(40)は、用意するステップ(10)の後に方法(2)で実行される。他の例において、位置決めステップ(40)は、用意するステップ(10)と同時に方法(2)で実行される。この例において、位置決めステップ(40)は、滅菌 ステップ(34及び/又は36)の前に方法(2)で実行される。或いは、位置決めステップ(40)は、滅菌ステップ(34及び/又は36)と同時に方法(2)で実行される。一例において、方法(2)の用意するステップ(10)は、ロボット制御(18)用に構成されるシステムによって滅菌ステップ(34及び/又は36)から粒子(4)を受ける(16)ために粒子サンプリング又は計数装置(12)を位置決めするステップ(44)を含む。
【0085】
[0099]粒子収集形態
一例では、システム(8)の粒子サンプリング又は計数装置(12)がインパクタ(28)である。図5は、本発明の典型的なインパクタ(28)の斜視図を示す。図6は、図2のインパクタ(28)の断面図を示す。図7は、明確にするために装置の構成要素が空間的に分離される、図5及び図6のインパクタ(28)の分解図である。図8は、本発明のインパクタ(28)の斜視図を示す。
【0086】
[0100]図5図8に示される粒子計数又はサンプリング装置(12)の実施形態において、インパクタ(28)は、ベース(52)部と、分配部(47)と、保護部(49)とを含む。更に、インパクタ(28)は、全体として、サンプリング及び/又は分析されるべき空気の単一のサンプリングのために使い捨てである又は使用可能である。特に、ベース(52)は、微生物の成長のための成長(例えば、培養)培地(72)を収容するのに適した支持体(53)を備える。好ましくは、前記支持体(53)がペトリ皿であってもよい。本発明の好ましい実施形態において、支持体(53)は、ベース(52)の高さh1及び面積A1よりも小さい高さh及び面積Aを有する。
【0087】
[0101]単に一例として限定ではなく、支持体(53)の高さhは17mm~19mmの値を有し、また、前記支持体(53)の面積Aは、5,930mm2~5,940mm2の値を有する。更に、ベース(52)の高さh1は22mm~24mmの値を有してもよく、また、ベース(52)の面積A1は10,730mm2~10,760mm2の値を有してもよい。
【0088】
[0102]前述したように、支持体(53)は、例えば、インパクタ(28)がコロニー形成単位(CFU)の成長に好ましい温度及びO2/CO2の条件に置かれる際、微生物の成長に適した成長培地(72)を受けるようになっている。環境の空気中におけるその存在が分析されるべき微生物のタイプに応じて、基礎知識を使用する技術者は、既知の成長培地の中で、自分のニーズに最も適したものを特定することができる。単なる一例であって限定ではなく、成長培地(72)は、TSA(トリプトンソイ寒天)又はSDA(サブローデキストロース寒天)から選択され得る。本発明の目的のために、支持体(53)中に存在する成長培地(72)の量は、培地(72)上の微生物コロニーの成長を確保するような量である。この観点において、支持体(53)は、好ましくは、20~40mLの体積の培地を受けるようになっている。ベース(52)は、図5図8から明らかなように、例えばサンプリングポート(5)を介してベース(52)の内部領域を外部と接続するようになっている流体(6)用の導管(51)を含む。好ましくは、導管(51)は、例えば、インパクタ(28)の輸送中又はその保管中など、インパクタ(28)が流体(6)のサンプリングを実行していないときには、その自由端に配置されるキャップによって閉じられる。逆に、インパクタ(28)が流体(6)サンプリングを実行しているとき、導管(51)は、流体(6)(例えば、空気)サンプル中に存在する微生物の成長培地(72)上への堆積を促進するように真空源(図示せず)に接続されるようになっている。
【0089】
[0103]インパクタ(28)の分配部(47)は、成長培地(72)上への浮遊微生物の通過を確保するための1つ以上の開口(55)を備える。この目的のために、図6及び図7に示されるように、分配部(47)がベース(52)に接続されると、1つ以上の開口(55)が成長培地(72)に隣接して配置される。開口(55)は、本発明の目的のために当業者に適していると考えられる任意のタイプの形状を有してもよい。好ましくは、開口(55)は、形状が長方形であり、支持体(53)の全領域(A)にわたって分布される。1つの実施形態において、開口(55)は、支持体(53)の全領域Aにわたって略均一な態様で分布される。図5図8に一例として示されるように、この均一な分布は、例えば放射状パターンとなり得る。成長培地(72)上への開口(55)の均一な配置は、例えば微生物が成長培地(72)全体にわたって均一に分布されて検出されない場合、空気サンプル汚染の評価段階中に想定し得る偽陽性の存在の特定を可能にするため、特に有利である。
【0090】
[0104]前述したように、インパクタ(28)は、微生物空気サンプリング用のインパクタと同様の態様で動作する。したがって、インパクタは、1つ以上の開口(55)と導管(51)との間に流体(6)(例えば、空気)の接続経路を画定するように成形される。微生物の通過が好ましくは開口(55)のみを通じて行われるようにするために、分配部(47)及びベース(52)部は、例えば、制限なく、インターロック機構によってシールすべく互いに接続されてもよい。
【0091】
[0105]また、インパクタ(28)は、例えば、インパクタ(28)が流体(6)サンプリングを実行していないときに、1つ以上の開口(55)を塞ぐように分配部(47)上に配置されてもよい保護部(49)も含む。本発明の1つの実施形態では、保護部(49)、ベース(52)部、及び/又は、分配部(47)が、透明材料から形成され得る。好ましくは、透明材料がプラスチック及び/又はガラスとなり得る。分配部(47)、保護部(49)、及び/又は、ベース(52)が透明材料から形成されるインパクタ(28)の実施形態では、特に有利である。実際に、微生物の成長に適した温度、O2又はCO2の条件にインパクタ(28)が置かれた時点で、成長培地(72)にアクセスして検査するために、分配部(47)、保護部(49)、及び/又は、ベース(52)を除去する必要なく、コロニー形成単位(CFU)の計数及び/又は他の特性評価及び/又は分析が行われてもよい。成長培地(72)中に存在するコロニー形成単位の計数は、流体(6)サンプルの汚染の定量的推定値、及び、その後に、例えば、対象とする環境(例えば、環境(13))の空気の汚染の定量的推定値を与える。インパクタ(28)の動作モードに関して、インパクタは、流体(6)が成長培地(72)の開口(55)に入る衝撃によりサンプリングされた流体(6)中に存在する微生物の堆積を促進することによって動作する。
【0092】
[0106]インパクタ(28)は、流体(6)中の粒子(4)の少なくとも一部を受けるように構成される収集面(46)を含む。この例において、粒子サンプリング又は計数装置(12)(例えば、インパクタ(28))は、流動下の流体(6)の少なくとも一部を受けるための1つ以上の入口(48)を有するサンプリングヘッド(48)を含む。この例において、粒子サンプリング又は計数装置(12)(例えば、インパクタ(28))は、サンプリングヘッド(48)からサンプリングされた流体(6)の少なくとも一部を受けるようにサンプリングヘッド(48)に動作可能に接続されるベース(52)を含む。ベース(52)は、収集面(46)と、流体出口(54)とを含む。この例において、サンプリングヘッド(48)及びベース(52)は、収集面(46)を取り囲むように係合する一体型構成要素である。この例において、フローシステム(22)は、(サンプリングポート(5)を介して)流動下の流体(6)の少なくとも一部を収集面(46)と接触させるように構成される。
【0093】
[0107]一例において、サンプリングヘッド(48)及びベース(52)は、収集面(46)を完全に取り囲むように係合する。サンプリングヘッド(48)及びベース(52)は、略気密なシール(56)を介して係合してもよい。サンプリングヘッド(48)及びベース(52)はそれぞれ独立してポリマー材料から形成されてもよい。ベース(52)、サンプリングヘッド(48)、又は、その両方の少なくとも一部が光学的に透明であってもよい。ベース(52)は、ロボットマニピュレータ(20)による粒子サンプリング又は計数装置(12)(例えば、インパクタ(28))の効果的な取り扱いを可能にするために、ベース(52)の外面(60)に設けられる複数の溝(58)を有してもよい。ベース(52)は、例えば制限なくロボットマニピュレータ(20)によるものを含めて、複数の粒子サンプリング又は計数装置(12)(例えば、複数のインパクタ(28))の効果的な積み重ね及び/又は積み重ね解除を可能にするための1つ以上の機構を有してもよい。本明細書中に記載される粒子サンプリング又は計数装置(12)のいずれもが使い捨て粒子計数又はサンプリング装置(12)であってもよい。
【0094】
[0108]図9は、本開示の更なる他の実施形態に係る流体(6)から粒子(4)をサンプリングするための方法(2)の一例のフローチャートである。この例において、方法(2)の流通させるステップ(14)は、流体(6)の少なくとも一部を収集面(46)と接触させるステップ(62)を含む。方法(2)の用意するステップ(10)は、粒子サンプリング又は計数装置(12)(例えば、インパクタ(28))の収集面(46)を完全に取り囲むようにサンプリングヘッド(48)及びベース(52)を係合させるステップ(64)を含む。係合ステップ(64)は、略気密なシール(56)を介して係合するサンプリングヘッド(48)及びベース(52)をシールするステップ(66)を含んでもよい。方法(2)の用意するステップ(10)は、粒子サンプリング又は計数装置(12)を積み重ねる(68)及び/又は積み重ね解除するステップ(70)を含んでもよい。再び図4を参照すると、方法(2)では、方法(2)の粒子サンプリング又は計数装置(12)を滅菌するステップ(36)に関し、収集面(46)が滅菌中に取り囲まれたままである。
【0095】
[0109]生物学的粒子の検出及び特性評価のためのシステム
一例において、システム(8)では、システム(8)の粒子サンプリング又は計数装置(12)(例えば、インパクタ(28))の収集面(46)が、流動下の流体(6)中の生物学的粒子(4)を受けるための成長培地(72)を含む。この例において、ロボット制御(18)用に構成されるシステム(例えば、ロボットマニピュレータ(20))は、成長培地(72)中又は成長培地(72)上の生物学的粒子(4)を検出するための光学検出器(74)を含む。他の例において、ロボット制御(18)用に構成されるシステムは、成長培地(72)中又は成長培地(72)上の生物学的粒子(4)を検出するための撮像装置(76)を含む。更なる他の例において、ロボット制御(18)用に構成されるシステムは、成長培地(72)中又は成長培地(72)上の生物学的粒子(4)を検出するための光学検出器(74)及び撮像装置(76)を含む。
【0096】
[0110]この例において、ロボットコントローラ(24)は、粒子サンプリング又は計数装置(12)(例えば、インパクタ(28))及び/又は収集面(46)を流体(6)に晒すためにロボットマニピュレータ(20)の動き(25)を指示するように構成される。ロボットコントローラ(24)は、ロボットマニピュレータ(20)の動き(25)を指示して粒子サンプリング又は計数装置(12)(例えば、インパクタ(28))及び/又は収集面(46)から粒子(4)を収集するように構成される。ロボットコントローラ(24)は、ユーザ(78)が粒子サンプリング又は計数装置(12)(例えば、インパクタ(28))と物理的に接触しない状態でロボットマニピュレータ(20)の動き(25)を指示して流体(6)から粒子(4)をサンプリングするように更に構成される。
【0097】
[0111]この例において、粒子サンプリング又は計数装置(12)(例えば、インパクタ(28))及び/又は収集面(46)は、流体(6)中の生物学的粒子(4)を受けるための成長培地(72)を含む。ロボットコントローラ(24)は、粒子サンプリング又は計数装置(12)を滅菌するために粒子サンプリング又は計数装置(12)(例えば、インパクタ(28))を完全に組み立てられた形態で滅菌システム(38)に輸送すべくロボットマニピュレータ(20)の動き(25)を指示するように構成される。成長培地(72)は、粒子サンプリング又は計数装置(12)内にその滅菌中に存在する。
【0098】
[0112]図10は、本開示の更なる他の実施形態に係る流体(6)から粒子(4)をサンプリングするための方法(2)の一例のフローチャートである。実施例において、方法(2)は、成長培地(72)によって受けられる生物学的粒子(4)の少なくとも一部を培養するステップ(80)を含む。培養ステップ(80)は、成長した生物学的粒子(4)の光学的検出(例えば、光学検出器(74)及び/又は撮像装置(76)による)を有効にして可能にする。この例では、完全に組み立てられた粒子サンプリング又は計数装置(12)を分解することなく、培養ステップ(80)が実行されてもよい。
【0099】
[0113]この例において、方法(2)は、視覚化(例えば、ユーザ(78)による)、光学的検出(例えば、光学検出器(74)による)、撮像(例えば、撮像装置(76)による)、及び、重合連鎖反応(PCR)のうちの少なくとも1つによって成長した生物学的粒子(4)の少なくとも一部を特性評価するステップ(82)を含む。この例において、培養ステップ(80)、特性評価ステップ(82)、又は、その両方は、ロボット制御(18)用に構成されるシステム(例えば、ロボットマニピュレータ(20))によって実行されてもよい。この例において、方法(2)は、成長した生物学的粒子(4)中の微生物の存在、生存率、及び、同一性のうちの少なくとも1つを決定するステップ(84)を含む。この例において、決定ステップ(84)は、ロボット制御(18)用に構成されるシステムによって実行されてもよい。
【0100】
[0114]図4を参照すると、方法(2)の滅菌ステップ(36)は、粒子サンプリング又は計数装置(12)(例えば、インパクタ(28))を完全に組み立てられた形態で且つ収集面(46)が滅菌中にサンプリングヘッド(48)及びベース(52)により取り囲まれたままで滅菌するステップ(36)を含む。この例において、滅菌ステップ(36)は、完全に組み立てられて取り囲まれた粒子サンプリング又は計数装置(12)を、気化した過酸化水素、二酸化塩素、二酸化エチレン、湿熱、乾熱、及び、放射線のうちの少なくとも1つで処理することによって実行されてもよい。
【0101】
[0115]ロボット制御及び位置決め
一例において、システム(8)のロボットコントローラ(24)は、粒子サンプリング又は計数装置(12)を(例えば、サンプリングポート(5)を介して)フローシステム(22)に接続するためにロボットマニピュレータ(20)の動き(25)を指示するように構成される。この例において、粒子サンプリング又は計数装置(12)(例えば、インパクタ(28))は、流動下の流体(6)の少なくとも一部を受けるための入口(50)を含む。ロボットコントローラ(24)は、流体(6)が粒子サンプリング又は計数装置(12)に流入できるようにするべく入口(50)を開くようにロボットマニピュレータ(20)の動き(25)を指示するように構成される。
【0102】
[0116]この例において、粒子サンプリング又は計数装置(12)は、粒子計数又はサンプリング装置(12)を取り囲むためのカバー(86)を含む。ロボットコントローラ(24)は、流体(6)が粒子サンプリング又は計数装置(12)に接触できるようにするべくカバー(86)を取り外すためにロボットマニピュレータ(20)の動き(25)を指示するように構成される。この例において、ロボットコントローラ(24)は、粒子サンプリング又は計数装置(12)への流体(6)の流れを停止させるべく入口(50)を閉じるためにロボットマニピュレータ(20)の動き(25)を指示するように構成される。ロボットコントローラ(24)は、流体(6)が粒子サンプリング又は計数装置(12)に接触しないようにするべくカバー(86)を交換するためにロボットマニピュレータ(20)の動き(25)を指示するように構成される。
【0103】
[0117]図11は、本開示の更なる他の実施形態に係る流体(6)から粒子(4)をサンプリングするための方法(2)の一例のフローチャートである。この例において、方法(2)の用意するステップ(10)は、ロボット制御(18)用に構成されるシステム(例えば、ロボットマニピュレータ(20))を使用して粒子サンプリング又は計数装置(12)を流体(6)に晒すステップ(88)を含む。この例において、流通させるステップ(14)は、ロボット制御(18)用に構成されるシステム(例えば、ロボットマニピュレータ(20))によって流体(6)(例えば、入口(50)を介して装置(12)内に入る)の流量を(例えば、調整弁(3)を介して)調整するステップ(90)を含む。
【0104】
[0118]この例において、方法(2)は、ロボット制御(18)用に構成されるシステム(例えば、ロボットマニピュレータ(20))によって粒子サンプリング又は計数装置(12)のカバー(86)を取り外すステップ(92)を含む。方法(2)は、ロボット制御(18)用に構成されるシステム(例えば、ロボットマニピュレータ(20))によって粒子計数又はサンプリング装置(12)の入口(50)を開くステップ(94)を含む。方法(2)は、ロボット制御(18)用に構成されるシステム(例えば、ロボットマニピュレータ(20))によって流体(6)を流すことができるようにするべく粒子サンプリング又は計数装置(12)をフローシステム(22)に接続するステップ(96)を含む。
【0105】
[0119]この例において、方法(2)は、ロボット制御(18)用に構成されるシステム(例えば、ロボットマニピュレータ(20))によって粒子サンプリング又は計数装置(12)のカバー(86)を交換するステップ(98)を含む。方法(2)は、ロボット制御(18)用に構成されるシステムによって粒子計数又はサンプリング装置(12)の入口(50)を閉じるステップ(100)を含む。方法(2)は、ロボット制御(18)用に構成されるシステム(例えば、ロボットマニピュレータ(20))によって流体(6)の流れを停止するべく粒子サンプリング又は計数装置(12)をフローシステム(22)から取り外すステップ(102)を含む。
【0106】
[0120]粒子の収集及び特性評価
図12は、本開示の更なる他の実施形態に係る流体(6)から粒子(4)をサンプリングするための方法(2)の一例のフローチャートである。この例において、方法(2)は、粒子サンプリング又は計数装置(12)及び/又は収集面(46)によって受けられる粒子(4)の少なくとも一部を収集するステップ(104)を含む。この例において、収集ステップ(104)は、ロボット制御(18)用に構成されるシステム(例えば、ロボットマニピュレータ(20))によって実行される。この例では、ロボット制御(18)用に構成されるシステムが撮像装置(76)を含む。
【0107】
[0121]この例において、方法(2)は、撮像装置(76)によって実行される粒子(4)を特性評価するステップ(106)を含む。特性評価するステップ(106)は、粒子(4)の化学組成を決定するステップ(108)を含んでもよい。特性評価するステップ(106)は、粒子(4)の粒径分布を決定するステップ(110)を含んでもよい。
【0108】
[0122]一例では、方法(2)が同期ステップ(107)を含む。例えば、ユーザ(78)の所定のスケジュールに基づいて、システム(8)は、環境(13)内で実行されている特定のサイクル(モード)(例えば、とりわけ医薬品製造施設において、バイアルの充填、バイアルの閉栓)に基づく粒子(4)に関するロボットマニピュレータ(20)による流体(6)の同期サンプリングを実行する。本明細書中で開示される方法(2)の実施形態のいずれかにおける任意のステップが同様の態様で同期されてもよい。
【0109】
[0123]ユーザ相互作用の欠如
一例において、システム(8)のフローシステム(22)は、クリーンルーム又は無菌環境(13)内に組み込まれる。この例において、ロボットコントローラ(24)は、クリーンルーム内又は無菌環境(13)内にユーザ(78)が物理的に存在しない状態でロボットマニピュレータ(20)の動き(25)を指示して流動下の流体(6)から粒子(4)をサンプリングするように構成される。この例では、ロボットマニピュレータ(20)がクリーンルーム又は無菌環境(13)の内側に配置され、また、ロボットコントローラ(24)がクリーンルーム又は無菌環境(13)の外側に配置される。或いは、ロボットマニピュレータ(20)及びロボットコントローラ(24)がいずれもクリーンルーム内又は無菌環境(13)内に配置される。この例では、流体(6)がクリーンルーム又は無菌環境(13)内で生じる。流体(6)がクリーンルーム又は無菌環境(13)で終端する。或いは、流体(6)がクリーンルーム又は無菌環境(13)で生じ、また、流体(6)がクリーンルーム又は無菌環境(13)の外側で終端する。他の例では、流体(6)がクリーンルーム又は無菌環境(13)の外部で生じ、また、流体(6)がクリーンルーム又は無菌環境(13)の内部で終端する。
【0110】
[0124]図13は、本開示の更なる他の実施形態に係る流体(6)から粒子(4)をサンプリングするための方法(2)の一例のフローチャートである。この例において、方法(2)は、ユーザ(78)が粒子サンプリング又は計数装置(12)と物理的に接触しない状態(114)で実行される。この例において、方法(2)は、ユーザ(78)がクリーンルーム内又は無菌環境(13)内に物理的に存在しない状態(116)で実行されてもよい。或いは、方法(2)は、ユーザ(78)が粒子サンプリング又は計数装置(12)と物理的に接触しない状態(114)で且つユーザ(78)がクリーンルーム内又は無菌環境(13)内に物理的に存在しない状態(116)で実行されてもよい。
【0111】
[0125]実施例2-ロボット制御光学粒子カウンタ
本明細書中に記載されるシステム及び方法は、流体中に含まれる粒子の数、サイズ、又は、他の特性を決定することを含めて、例えば、流体を特性評価するために流体を受けるように光学粒子カウンタを位置決めするために、ロボット制御システムと組み合わせて使用される光学粒子カウンタシステムを組み込んでもよい。
【0112】
[0126]光学粒子カウンタは、例えば、米国特許第7,745,469号、米国特許第7,916,29号、及び、米国特許第8,154,724号において、当該技術分野で知られており、これらの特許のそれぞれは、それらの全体が、具体的には光学粒子検出システム及び方法に関して参照により本願に組み入れられる。
【0113】
[0127]図14は、光学粒子カウンタシステムの一例を与える。流体は、フローシステム150を通じてフローチャンバ210へ流れる。光源220が、電磁放射線221(例えば、レーザ)のビームをフローチャンバ210内に投射し、この場合、電磁放射線221は流体中の任意の粒子と相互作用する。その後、電磁放射線221は、収集システム230によって収集されて、検出されるべき粒子の数及び/又はサイズに特徴的な電気信号を生成する光検出器240へ向けて方向付けられる。幾つかの実施形態において、プロセッサ又は分析器100は、粒子検出システムに動作可能に接続されてもよい。
【0114】
[0128]参照及び変更による組み込みに関する記述
この出願の全体にわたって挙げられる全ての引用文献、例えば、発行済み或いは許可済みの特許又はその同等物、特許出願公開を含む特許文献、及び、非特許文献、又は、他の資料は、あたかも各引用文献がこの出願における開示と矛盾しない程度まで参照により個別に組み入れられたかのように、参照することによりそれらの全体が本願に組み入れられる(例えば、部分的に矛盾する引用文献は、引用文献の部分的に矛盾する部分を除いて参照により組み入れられる)。
【0115】
[0129]本明細書中で使用されてきた用語及び表現は、説明の用語として使用されており、限定の用語として使用されておらず、また、そのような用語及び表現の使用においては図示されて説明された特徴又はその一部の任意の等価物を排除する意図はないが、特許請求の範囲に記載される発明の範囲内で様々な変更が可能であることが認識される。したがって、好ましい実施形態、典型的な実施形態、及び、随意的な特徴により本発明を具体的に開示してきたが、本明細書中に開示される概念の変更及び変形が当業者により成されてもよく、また、そのような変更及び変形が添付の特許請求の範囲により規定されるこの発明の範囲内にあると見なされることが理解されるべきである。本明細書中で与えられる特定の実施形態は、本発明の有用な実施形態の例であり、また、当業者であれば分かるように、本発明は、この明細書本文に記載された装置、装置構成要素、及び、方法ステップの多数の変形を用いて実行されてもよい。当業者に明らかなように、この方法に有用な方法及び装置は、多数の随意的な組成物及び処理要素及びステップを含むことができる。
【0116】
[0130]本明細書中及び添付の特許請求の範囲で使用される単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」は、文脈が別段明確に指示しなければ、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「セル」への言及は、複数のそのようなセル、及び、当業者に知られているその等価物を含む。同様に、「1つ(a)」(又は「1つ(an)」)、「1つ以上」、及び、「少なくとも1つの」という用語は、本明細書中では置き換え可能に使用され得る。また、「備える(comprising)」、「含む(including)」、及び、「有する(having)」という用語が置き換え可能に使用され得ることにも留意されるべきである。「請求項XX-YYのいずれかに記載の」(XX及びYYは請求項番号を指す)という表現は、複数の従属請求項を選択的形態で与えるように意図され、幾つかの実施形態では、「請求項XX-YYのいずれか一項に記載の」という表現と置き換え可能である。
【0117】
[0131]本明細書中に記載され或いは例示される全ての装置、システム、構成要素の組み合わせは、又は、方法は、別段に述べられなければ、発明を実施するために使用され得る。
【0118】
[0132]明細書中で範囲、例えば温度範囲、時間範囲、或いは、組成又は濃度の範囲が与えられるときは常に、全ての中間範囲及び部分範囲、並びに、与えられたその範囲に含まれる全ての個々の値が開示内に含まれるように意図される。言うまでもなく、本明細書中の説明に含まれる任意の部分範囲或いは1つの範囲内又は部分範囲内にある個々の値は、特許請求の範囲から排除され得る。
【0119】
[0133]明細書中で言及される全ての特許及び公報は、本発明が関連する技術における当業者のレベルを示す。本明細書中で挙げられる引用文献は、それらの公開日又は出願日の技術の状態を示すために参照によりそれらの全体が本願に組み込まれ、また、従来技術にある特定の実施形態を排除すべく、必要に応じて、この情報を本明細書中で使用できることが意図される。例えば、物質の組成が特許請求の範囲に記載される場合、本明細書中に引用される文献で可能な開示が与えられている化合物を含めて、出願人の発明の前に当該技術分野で知られて入手可能な化合物は、本明細書中の物質請求項の組成に含まれるように意図されないことが理解されるべきである。
【0120】
[0134]本明細書中で使用される「備える」は、「含む」、「包含する」、又は、「によって特徴付けられる」と同義であるとともに、包括的或いは非制限的であり、更なる挙げられていない要素又は方法ステップを排除しない。本明細書中で使用される「から成る」は、特許請求の範囲に記載される要素で特定されない任意の要素、ステップ、又は、成分を排除する。本明細書中で使用される「から本質的に成る」は、特許請求の範囲の基本的で新規な特徴に実質的に影響を与えない材料又はステップを排除しない。いずれの場合にも、用語「備える」、「から本質的に成る」、及び、「から成る」は、他の2つの用語のいずれかと置き換えられてもよい。本明細書中に例示的に記載される発明は、本明細書中に具体的に開示されない任意の1つ又は複数の要素、1つ又は複数の限定の不存在下で実施されてもよい。
【0121】
[0135]当業者であれば分かるように、必要以上の実験を成すことなく具体的に例示された装置、システム、及び、方法以外の装置、システム、及び、方法を本発明の実施において使用できる。任意のそのような装置及び方法の当該技術において知られる全ての機能的等価物は、この発明に含まれるように意図される。使用されてきた用語及び表現は、説明の用語として使用されており、限定の用語として使用されておらず、また、そのような用語及び表現の使用においては図示されて説明された特徴又はその一部の任意の等価物を排除する意図はないが、特許請求の範囲に記載される発明の範囲内で様々な変更が可能であることが認識される。したがって、好ましい実施形態及び随意的な特徴により本発明を具体的に開示してきたが、本明細書中に開示される概念の変更及び変形が当業者により成されてもよく、また、そのような変更及び変形が添付の特許請求の範囲により規定されるこの発明の範囲内にあると見なされることが理解されるべきである。
【符号の説明】
【0122】
4…粒子、6…流体、8…システム、12…粒子サンプリング又は計数装置、20…ロボットマニピュレータ、21…ロボットアーム、22…フローシステム、24…ロボットコントローラ、26…サンプリング位置。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【手続補正書】
【提出日】2024-03-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体中の粒子を検出するためのシステムであって、
粒子検出装置であって、
粒子含有流体を受けるための入口と、
前記流体中の粒子を検出するためのサンプリング領域であって、前記入口と流体連通するサンプリング領域と、
前記流体を排出するための出口であって、前記サンプリング領域と流体連通する出口と、
を備える粒子検出装置と、
以下のステップ、すなわち、
前記粒子検出装置をサンプリング位置に輸送するステップ、
前記粒子検出装置を前記サンプリング位置から除去するステップ、及び、
前記粒子検出装置を通過する流体の流れを調整するステップ、
のうちの少なくとも1つを実行するように構成されるロボットマニピュレータシステムと、
を備え
前記粒子検出装置が光学粒子カウンタ、インピンジャ又はサンプリングサイクロンである、システム。
【請求項2】
前記粒子検出装置が光学粒子カウンタである、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記光学粒子カウンタが、散乱光粒子カウンタ、消光光学粒子カウンタ、又は、蛍光光学粒子カウンタである、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記粒子検出装置の全部又は一部を滅菌するための滅菌システムを備える、請求項1~のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記滅菌システムが、気化した過酸化水素、二酸化塩素、エチレンオキシド、湿熱、又は、乾熱を利用して前記粒子検出装置を滅菌する、請求項に記載のシステム。
【請求項6】
前記ロボットマニピュレータシステムが、前記粒子検出装置を前記滅菌システムに輸送するように構成される、請求項に記載のシステム。
【請求項7】
前記粒子検出装置に前記流体を流通させるためのフローシステムを備える、請求項1~のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記ロボットマニピュレータシステムが、前記粒子検出装置を前記フローシステムに接続するように構成される、請求項に記載のシステム。
【請求項9】
前記ロボットマニピュレータシステムが光学検出器又は撮像装置を備える、請求項1~のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記ロボットマニピュレータシステムが、前記粒子検出装置の前記入口を前記流体に晒すように構成される、請求項1~のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記ロボットマニピュレータシステムが、前記粒子検出装置内への流体の流入を可能にするために前記入口を開くように構成される、請求項1~10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
前記粒子検出装置が前記入口を取り囲むためのカバーを備え、及び、
前記ロボットマニピュレータシステムが、前記カバーを取り外して流体が前記入口に入ることができるようにするべく構成される、請求項1~11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
前記ロボットマニピュレータシステムが、前記カバーを交換して前記流体が前記入口に入らないようにするべく構成される、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記ロボットマニピュレータシステムが、前記入口を閉じて前記流体が前記粒子検出装置内へ流入しないようにするべく構成される、請求項1~13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
前記フローシステムがクリーンルーム内又は無菌環境内に配置され、ユーザが前記クリーンルーム内又は無菌環境内に物理的に存在しない状態で前記ロボットマニピュレータシステムが前記流体から前記粒子をサンプリングするように構成される、請求項に記載のシステム。
【請求項16】
前記ロボットマニピュレータシステムが前記クリーンルーム又は無菌環境の内部に配置される、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記光学粒子カウンタの前記サンプリング領域は、それを通して粒子を流すためのフローチャンバであり、前記光学粒子カウンタは、前記フローチャンバを通して電磁放射線のビームを投影するように構成される光源と、検出されるべき粒子の数及び/又はサイズに特徴的な電気信号を生成するように構成される光検出器と、をさらに備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項18】
前記光源がレーザである、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記光学粒子カウンタが、前記電気信号を分析するように構成されるプロセッサをさらに備える、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
流体中の粒子を検出するための方法であって、
粒子検出装置の入口を粒子含有流体に晒すステップと、
前記粒子含有流体を前記入口に流入させるステップと、
前記流体を前記装置のサンプリング領域に通過させて方向付けるステップと、
前記装置の出口を通じて前記流体を排出するステップと、
を含み、
晒す前記ステップ及び/又は流入させる前記ステップがロボットマニピュレータシステムによって実行され、
前記粒子検出装置が光学粒子カウンタ、インピンジャ又はサンプリングサイクロンである、方法。
【請求項21】
前記ロボットマニピュレータシステムを介して前記粒子検出装置を滅菌するステップを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記粒子検出装置を、前記ロボットマニピュレータシステムを介して、滅菌する前記ステップのための滅菌位置に輸送するステップを含む、請求項20又は21に記載の方法。
【請求項23】
滅菌する前記ステップの後に、前記ロボットマニピュレータシステムを介して、前記粒子検出装置をサンプリング位置に輸送するステップを含む、請求項21又は22に記載の方法。
【請求項24】
培養された生物学的粒子を前記ロボットマニピュレータシステムを介して光学的に検出するステップ
を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記ロボットマニピュレータシステムにより実行される光学的検出又は撮像によって前記培養された生物学的粒子を特性評価するステップ
を含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記培養された生物学的粒子中の微生物の生存率、同一性、又は、その両方を決定するステップ
を含む、請求項24又は25に記載の方法。
【請求項27】
決定する前記ステップが前記ロボットマニピュレータシステムによって実行される、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
流入させる前記ステップが、前記ロボットマニピュレータシステムを介して前記流体の流量を調整するステップを含む、請求項2027のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
流入させる前記ステップの前に、前記粒子検出装置をフローシステムに接続するステップ
を含む、請求項2028のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記流体がクリーンルーム内又は無菌環境内で生じ及び/又は終端し、及び、
前記方法が、ユーザが前記クリーンルーム又は無菌環境内に物理的に存在しない状態で実行される、
請求項2029のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
晒す前記ステップ及び流入させる前記ステップが前記ロボットマニピュレータシステムによって実行される、請求項2030のいずれか一項に記載の方法。
【外国語明細書】