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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024005602
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】モータ、およびポンプ装置
(51)【国際特許分類】
   H02K 3/04 20060101AFI20240110BHJP
   H02K 3/46 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
H02K3/04 Z
H02K3/46 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022105853
(22)【出願日】2022-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】000002233
【氏名又は名称】ニデックインスツルメンツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142619
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100153316
【弁理士】
【氏名又は名称】河口 伸子
(74)【代理人】
【識別番号】100196140
【弁理士】
【氏名又は名称】岩垂 裕司
(72)【発明者】
【氏名】山本 岳
(72)【発明者】
【氏名】山本 和磨
【テーマコード(参考)】
5H603
5H604
【Fターム(参考)】
5H603AA03
5H603BB01
5H603CA01
5H603CB16
5H603EE02
5H604AA05
5H604BB01
5H604CC01
5H604CC05
5H604QB14
5H604QB16
(57)【要約】
【課題】ステータコアと基板とを導通端子で導通させる際に、ステータコアと導通端子とを確実に接触させることができるモータ、およびポンプ装置を提供すること。
【解決手段】モータ10は、ステータコア31と、インシュレータ32を介して巻回された複数相のコイル35と、複数相のコイル35の各々から延在する相数分の複数の巻線と電気的に接続されるとともに、ステータコア31のモータ軸線L方向の一方側L1に配置された基板19と、基板19とステータコア31とを電気的に接続する導通端子73と、を有する。導通端子73は、本体部730と、本体部730からモータ軸線L方向の一方側L1に延びて基板19と電気的に接続する基板接続部731と、本体部730からモータ軸線L方向の他方側L2に延びてステータコア31と電気的に接続するコア接続部732とを備える。コア接続部732は、ステータコア31に溶接によって固定されている。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の突極がモータ軸線を中心とする周方向に配置されたステータコアと、
前記ステータコアに保持されたインシュレータと、
前記インシュレータを介して前記突極に巻回された複数相のコイルと、
前記複数相の前記コイルの各々から延在する相数分の複数の巻線と電気的に接続されるとともに、前記ステータコアの前記モータ軸線に沿った軸線方向の一方側に配置された基板と、
前記基板と前記ステータコアとを電気的に接続する導通端子と、
を有し、
前記導通端子は、径方向に板厚方向を向けた本体部と、前記本体部から前記軸線方向の一方側に延びて前記基板と電気的に接続する基板接続部と、前記本体部から前記軸線方向の他方側に延びて前記ステータコアと電気的に接続するコア接続部と、前記インシュレータに保持される保持部とを備え、
前記コア接続部は、前記ステータコアに溶接によって固定されていることを特徴とするモータ。
【請求項2】
前記コア接続部は、前記モータ軸線方向に延びる延伸部と、前記延伸部の前記他方側の端部から径方向に屈曲して延びる屈曲部と、を備え、
前記屈曲部は、前記ステータコアに当接するとともに、前記ステータコアに溶接によって固定されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
【請求項3】
前記本体部は、前記軸線方向に延在する板形状であり、
前記保持部は、前記本体部の周方向の両端部分であり、
前記インシュレータは、前記保持部が前記軸線方向から嵌る保持溝を備えることを特徴とする請求項2に記載のモータ。
【請求項4】
前記保持溝は、内周面から突出する位置決めリブを備えることを特徴とする請求項3に記載のモータ。
【請求項5】
前記屈曲部は、前記延伸部の前記他方側の端部から径方向の外側に屈曲して延びており、
前記インシュレータには、前記保持溝の径方向の外側において、軸線方向に切り欠かれた切欠き部が設けられることを特徴とする請求項3に記載のモータ。
【請求項6】
前記保持部は、前記コア接続部に対して前記周方向の一方側に位置して前記本体部から前記軸線方向の他方側に突出した第1脚部と、前記コア接続部に対して前記周方向の他方側に位置して前記本体部から前記軸線方向の他方側に突出した第2脚部と、を備え、
前記インシュレータには、前記第1脚部が嵌る第1穴と、前記第2脚部が嵌る第2穴と、が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のモータ。
【請求項7】
前記第1穴および前記第2穴のうち一方は、圧入穴であり、他方はガイド穴であることを特徴とする請求項6に記載のモータ。
【請求項8】
前記第1脚部および前記第2脚部は、いずれも、断面四角形の角棒状であり、
前記圧入穴は、断面円形状であり、
前記ガイド穴は、断面四角形状であることを特徴とする請求項7に記載のモータ。
【請求項9】
前記ガイド穴は、内周面から径方向に突出する位置決めリブを備えることを特徴とする請求項8に記載のモータ。
【請求項10】
前記屈曲部は、前記延伸部の前記他方側の端部から径方向の外側に屈曲して延びており、
前記インシュレータには、前記第1穴および前記第2穴の間において、軸線方向に切り欠かれた切欠き部が設けられることを特徴とする請求項6に記載のモータ。
【請求項11】
前記導通端子は、前記複数の巻線の端部を内側に保持するように曲がった巻線接続部を備えることを特徴とする請求項6に記載のモータ。
【請求項12】
前記巻線接続部は、前記複数の巻線のうち、一部の複数の巻線の端部が前記周方向の一方側から到達した第1巻線接続部と、前記複数の巻線のうち、他の一部の複数の巻線の端部が前記周方向の他方側から到達した第2巻線接続部と、を備え、
前記第1巻線接続部は、前記第1脚部に対して前記周方向の一方側に位置し、
前記第2巻線接続部は、前記第2脚部に対して前記周方向の他方側に位置する請求項11に記載のモータ。
【請求項13】
前記インシュレータは、前記複数の突極の各々に対応して設けられた複数の分割インシュレータからなり、
前記導通端子は、前記複数の分割インシュレータのうち、1つの第1分割インシュレータに保持されていることを特徴とする請求項12に記載のモータ。
【請求項14】
前記複数の分割インシュレータのうち、前記第1分割インシュレータに対して前記周方向の一方側に位置する第2分割インシュレータは、前記一部の複数の巻線をガイドする溝部を備え、
前記溝部は、径方向の内側に位置する第1壁部と、前記第1壁部に対して径方向の外側に位置する第2壁部と、前記第1壁部と前記第2壁部とを接続する底部とを備え、
前記底部は、前記周方向の他方側に向かって前記軸線方向の一方側に傾斜しており、
前記軸線と直交する方向から見た場合に、前記底部の前記周方向の他方側の端部は、前記第1巻線接続部の一部と重なることを特徴とする請求項13に記載のモータ。
【請求項15】
前記圧入穴は、軸線方向に貫通しており、
前記ステータコアは、軸線方向において、前記圧入穴となる一方と重なる第3穴を備え、
前記第1脚部および前記第2脚部のうち前記圧入穴に嵌る一方は、前記第3穴に圧入されることを特徴とする請求項7に記載のモータ。
【請求項16】
請求項1から15のうち何れか一項に記載のモータと、
前記モータによって回転駆動されるインペラと、を有することを特徴とするポンプ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数相のコイルを備えたモータ、およびポンプ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ケース部材に覆われたステータコアと、ステータコアに巻回された複数相のコイルと、コイルの各々から延在する巻線と電気的に接続されると基板と、を有するモータは、特許文献1に記載されている。同文献のモータは、ステータコアと基板とを導通状態とする導通連結板を備える。導通連結板の上端部は、断面V字形状に折り曲げられ、バネ作用を有する構造である。導通連結板の上端部は、ステータコアとステータコアと対向するケース部材との隙間に、挿入されている。導通連結板の上端部が隙間に挿入されると、導通連結板の上端部は、弾性を持って、ステータコアに接触する。導通連結板の下端部は、基板とケース部材とに挟まれた状態で、締結ボルトによって基板に固定されている。これにより、ステータコアと基板とは導通状態となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-134769号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術においては、導通連結板の上端部は、弾性を持って、ステータコアに接触しているだけであるので、モータの振動などによって、導通連結板の上端部とステータコアとの接触不十分となる恐れがある。また、導通連結板の上端部および隙間の寸法形状によっては、導通連結板の上端部とステータコアとの接触不十分となる恐れがる。これらにより、特許文献1に記載の技術では、ステータコアと基板とが導通状態とならない恐れがある。
【0005】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、ステータコアと基板とを導通端子で導通させる際に、ステータコアと導通端子とを確実に接触させることができるモータ、およびポンプ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明のモータは、複数の突極がモータ軸線を中心とする周方向に配置されたステータコアと、前記ステータコアに保持されたインシュレータと、前記インシュレータを介して前記突極に巻回された複数相のコイルと、前記複数相の前記コイルの各々から延在する相数分の複数の巻線と電気的に接続されるとともに、前記ステータコアの前記モータ軸線に沿った軸線方向の一方側に配置された基板と、前記基板と前記ステータコアとを電気的に接続する導通端子と、を有し、前記導通端子は、径方向に板厚方向を向けた本体部と、前記本体部から前記軸線方向の一方側に延びて前記基板と電気的に接続する基板接続部と、前記本体部から前記軸線方向の他方側に延びて前記ステータコアと電気的に接続するコア接続部と、前記インシュレータに保持される保持部とを備え、前記コア接続部は、前記ステータコアに溶接によって固定されていることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、導通端子は、ステータコアに溶接によって固定されている。このようにすれば、ステータコアと導通端子とが溶接によって強固に固定されているので、モータの振動等によって、ステータコアと導通端子とが接触不良となることを抑制することができる。これにより、ステータコアと基板とが確実に導通状態となるので、ステータコアで
発生するノイズを、より確実に抑制することができる。
【0008】
本発明において、前記コア接続部は、前記モータ軸線方向に延びる延伸部と、前記延伸部の前記他方側の端部から径方向に屈曲して延びる屈曲部と、を備え、前記屈曲部は、前記ステータコアに当接するとともに、前記ステータコアに溶接によって固定されていることが好ましい。このようにすれば、屈曲部がステータコアに当接しているので、軸線方向に位置決めされた状態で、導通端子を固定することができる。
【0009】
本発明において、前記本体部は、前記軸線方向に延在する板形状であり、前記保持部は、前記本体部の周方向の両端部分であり、前記インシュレータは、前記保持部が前記軸線方向から嵌る保持溝を備えることとすることができる。
【0010】
本発明において、前記保持溝は、内周面から突出する位置決めリブを備えることが好ましい。このようにすれば、位置決めリブは、保持部が保持溝に嵌められた際に、保持部に当接して、保持部の位置決めを行うので、導通端子は、インシュレータに位置決めされるとともに圧入状態となって保持される。
【0011】
本発明において、前記屈曲部は、前記延伸部の前記他方側の端部から径方向の外側に屈曲して延びており、前記インシュレータには、前記保持溝の径方向の外側において、軸線方向に切り欠かれた切欠き部が設けられることが好ましい。このようにすれば、コア接続部を切欠き部に収容することができるので、インシュレータに導通端子を取り付けた際、インシュレータおよび導通端子の径方向の厚みが厚くなることを抑制することができる。また、屈曲部およびステータコアの溶接を、径方向の外側から行うことができるので、溶接作業が容易となる。
【0012】
本発明において、前記保持部は、前記コア接続部に対して前記周方向の一方側に位置して前記本体部から前記軸線方向の他方側に突出した第1脚部と、前記コア接続部に対して前記周方向の他方側に位置して前記本体部から前記軸線方向の他方側に突出した第2脚部と、を備え、前記インシュレータには、前記第1脚部が嵌る第1穴と、前記第2脚部が嵌る第2穴と、が設けられていることができる。この場合、本発明において、前記第1穴および前記第2穴のうち一方は、圧入穴であり、他方はガイド穴であることが好ましい。このようにすれば、第1穴および第2穴のうち他方は、ガイド用であるため、2本の脚部の双方を圧入する場合より、インシュレータへのコモン端子の取り付けが容易である。
【0013】
本発明において、前記第1脚部および前記第2脚部は、いずれも、断面四角形の角棒状であり、前記圧入穴は、断面円形状であり、前記ガイド穴は、断面四角形状であることができる。
【0014】
本発明において、前記ガイド穴は、内周面から径方向に突出する位置決めリブを備えることが好ましい。このようにすれば、よって、他方の脚部がガイド穴に嵌められた際に、他方の脚部に当接して、他方の脚部の径方向の位置決めを行うことができる。
【0015】
本発明において、前記屈曲部は、前記延伸部の前記他方側の端部から径方向の外側に屈曲して延びており、前記インシュレータには、前記第1穴および前記第2穴の間において、軸線方向に切り欠かれた切欠き部が設けられることが好ましい。このようにすれば、コア接続部を切欠き部に収容することができるので、インシュレータに導通端子を取り付けた際、インシュレータおよび導通端子の径方向の厚みが厚くなることを抑制することができる。また、屈曲部およびステータコアの溶接を、径方向の外側から行うことができるので、溶接作業が容易となる。
【0016】
本発明において、前記導通端子は、前記複数の巻線の端部を内側に保持するように曲がった巻線接続部を備えることが好ましい。このようにすれば、モータを制御するために用いられる端子を導通端子とすることができる。
【0017】
本発明において、前記巻線接続部は、前記複数の巻線のうち、一部の複数の巻線の端部が前記周方向の一方側から到達した第1巻線接続部と、前記複数の巻線のうち、他の一部の複数の巻線の端部が前記周方向の他方側から到達した第2巻線接続部と、を備え、前記第1巻線接続部は、前記第1脚部に対して前記周方向の一方側に位置し、前記第2巻線接続部は、前記第2脚部に対して前記周方向の他方側に位置するものとすることができる。
【0018】
本発明において、前記インシュレータは、前記複数の突極の各々に対応して設けられた複数の分割インシュレータからなり、前記導通端子は、前記複数の分割インシュレータのうち、1つの第1分割インシュレータに保持されているものとすることができる。このようにすれば、1つの分割インシュレータに導通端子を設けるため、脚部を嵌める穴の相対的な位置精度が高い。よって、インシュレータに導通端子を取り付けるのが容易である。
【0019】
本発明において、前記複数の分割インシュレータのうち、前記第1分割インシュレータに対して前記周方向の一方側に位置する第2分割インシュレータは、前記一部の複数の巻線をガイドする溝部を備え、前記溝部は、径方向の内側に位置する第1壁部と、前記第1壁部に対して径方向の外側に位置する第2壁部と、前記第1壁部と前記第2壁部とを接続する底部とを備え、前記底部は、前記周方向の他方側に向かって前記軸線方向の一方側に傾斜しており、前記軸線と直交する方向から見た場合に、前記底部の前記周方向の他方側の端部は、前記第1巻線接続部の一部と重なることが好ましい。このようにすれば、一部の複数の巻線は、溝部から第1巻線接続部に導かれた際に、第1巻線接続部と同等の高さ位置となるので、一部の複数の巻線の端部を第1巻線接続部に接続させやすい。
【0020】
本発明において、前記圧入穴は、軸線方向に貫通しており、前記ステータコアは、軸線方向において、前記圧入穴となる一方と重なる第3穴を備え、前記第1脚部および前記第2脚部のうち前記圧入穴に嵌る一方は、前記第3穴に圧入されることが好ましい。このようにすれば、導通端子の第1脚部および第2脚部の一方は、ステータコアの第3穴に圧入されるので、導通端子は、インシュレータから抜けにくい。
【0021】
本発明に係るモータはポンプ装置に用いることができ、この場合、ポンプ装置は、前記モータによって回転駆動されるインペラを有する。
【発明の効果】
【0022】
本発明では、導通端子は、ステータコアに溶接によって固定されている。このため、モータの振動等によって、ステータコアと導通端子とが接触不良となることを抑制することができる。これにより、ステータコアと基板とが確実に導通状態となるので、ステータコアで発生するノイズを、より確実に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明を適用したポンプ装置およびモータの一態様を示す斜視図である。
図2図1に示すポンプ装置およびモータの縦断面図である。
図3図1に示すポンプ装置からカバーを外した状態を示す分解斜視図である。
図4図3に示す状態から基板を外した状態を示す分解斜視図である。
図5図1に示すモータにおいて、ハウジングとステータとを分離させた状態を示す分解斜視図である。
図6図5に示すコモン端子付近を径方向の内側からみた斜視図。
図7図5に示すコモン端子付近を径方向の外側からみた斜視図。
図8図5に示すコモン端子の斜視図である。
図9図5に示す導通端子付近を径方向の外側からみた斜視図である。
図10】導通端子をインシュレータから分解した分解斜視図である。
図11図10に示すインシュレータをモータ軸線方向の一方側から見た斜視図である。
図12】実施形態2のモータにおけるコモン端子付近を径方向の外側からみた斜視図である。
図13】実施形態2のモータにおけるコモン端子付近を径方向の内側からみた斜視図である。
図14】コモン端子をインシュレータから分解した分解斜視図である。
図15図14に示すインシュレータをモータ軸線方向の一方側から見た図である。
図16】他の実施形態のモータにおけるコモン端子付近を径方向の外側からみた斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係るモータおよびポンプ装置を説明する。以下の説明において、モータ軸線L方向とは、モータ軸線Lに沿った軸線方向を意味し、径方向の内側および径方向の外側における径方向とは、モータ軸線Lを中心とする半径方向を意味し、周方向とは、モータ軸線Lを中心とする回転方向を意味する。
【0025】
(全体構成)
図1は、本発明を適用したポンプ装置1およびモータ10の一態様を示す斜視図である。図2は、図1に示すポンプ装置1およびモータ10の断面図である。図1および図2において、ポンプ装置1は、ケース2と、ケース2に対してモータ軸線L方向の一方側L1に配置されたモータ10と、ケース2の内部のポンプ室20に配置されたインペラ25と、を有する。インペラ25は、モータ10によってモータ軸線L周りに回転駆動される。モータ10は、円筒状のステータ3と、ステータ3の内側に配置されたロータ4と、ステータ3を覆う樹脂製のハウジング6と、ロータ4を回転可能に支持する丸棒状の支軸5とを備える。支軸5は、金属製またはセラミック製である。本形態のポンプ装置1において、流体は液体であり、ポンプ装置1は、環境温度や流体温度が変化しやすい車載用ポンプとして使用される。
【0026】
ケース2は、ポンプ装置1のモータ軸線L方向の他方側L2の側壁23、および周方向に延在する側壁29を構成している。ケース2は、モータ軸線Lに沿って延在する吸入管21と、モータ軸線Lに対して直交する方向に延在する吐出管22とを備える。吸入管21は、吸入口21aを備える。吐出管22は、吐出口22aを備える。吸入管21は、モータ軸線Lに対して同心上に設けられている。
【0027】
ステータ3は、ステータコア31と、ステータコア31に保持されたインシュレータ32、33と、ステータコア31にインシュレータ32、33を介して巻回されたコイル35とを備える。
【0028】
ロータ4は、ステータ3に径方向の内側で対向する位置からポンプ室20まで軸線L方向に延在する円筒部40を備える。円筒部40は、ポンプ室20で開口する。円筒部40の外周面には、ステータ3の径方向の内側で対向する円筒状の磁石47が保持される。磁石47は、例えば、ネオジウムボンド磁石である。
【0029】
円筒部40のモータ軸線L方向の他方側L2の端部には、円板状のフランジ部45が形成されている。フランジ部45には、モータ軸線L方向の他方側L2から円板26が連結される。円板26の中央には、中央穴260が形成されている。円板26のフランジ部4
5と対向する面には、中央穴260の周囲から円弧状に湾曲しながら径方向の外側に延在する複数の羽根部261が等角度間隔に形成されている。円板26は、羽根部261を介してフランジ部45に固定される。よって、フランジ部45と円板26とによって、ロータ4の円筒部40に接続されたインペラ25が構成される。本形態において、円板26は、径方向の内側より径方向の外側がフランジ部45の側に傾いている。
【0030】
円筒部40の径方向の内側には、円筒状のラジアル軸受11が保持されている。ロータ4は、ラジアル軸受11を介して支軸5に回転可能に支持される。支軸5のモータ軸線L方向の一方側L1の第1端部51は、ハウジング6の底壁63に形成された軸穴65に保持される。ケース2には、支軸5のポンプ室20の側の第2端部52にポンプ室20の側で対向して支軸5のポンプ室20の側への可動範囲を制限する受け部280が形成されている。ケース2は、吸入管21の内周面からモータ10の側に延在する支持部27を備える。支持部27の端部には、支軸5が内側に位置する筒部28が形成されている。筒部28のモータ軸線L方向の他方側L2の底部によって受け部280が構成されている。支軸5の第2端部52には、円環状のスラスト軸受12が装着されている。スラスト軸受12は、ラジアル軸受11と筒部28との間に配置される。ここで、第1端部51および軸穴65は、少なくとも一部が断面D形状に形成され、支軸5の第2端部52およびスラスト軸受12の穴は、断面D形状の形成されている。よって、支軸5およびスラスト軸受12の回転が阻止されている。
【0031】
ハウジング6は、ポンプ室20の側壁23に対抗する第1隔壁部61と、ステータ3と磁石47との間に介在する第2隔壁部62と、ステータ3と径方向の外側から覆う円筒状の胴部66とを備える。よって、ハウジング6は、ステータ3を径方向の両側およびモータ軸線L方向の両側から覆う樹脂封止部材60である。樹脂封止部材60は、ポリフェニレンサルファイド(PPS:Polyphenylene Sulfide)等によってステータ3をインサート成形した際の樹脂部分である。
【0032】
(モータ10の詳細構成)
図3は、図1に示すポンプ装置1からカバー18を外した状態を示す分解斜視図である。図4は、図3に示す状態から基板19を外した状態を示す分解斜視図である。図5は、図1に示すモータ10において、ハウジング6とステータ3とを分解させた状態を示す分解斜視図である。
【0033】
図2図3および図4に示すように、ハウジング6のモータ軸線L方向の一方側L1の端部64には、モータ軸線Lの一方側L1からカバー18が固定される。カバー18とハウジング6の底壁63との間には、コイル35に対する給電を制御する回路等が設けられた基板19が配置されている。
【0034】
基板19は、第1ネジ91を用いた第1固定部97と、第2ネジ92を用いた第2固定部98とによってハウジング6に固定される。ハウジング6には、底壁63からモータ軸線L方向の一方側L1に向けて突出した第1円柱部67が形成されている。基板19の縁に形成された切欠き197を介して第1ネジ91を第1円柱部67に止めることによって、第1固定部97が構成される。また、ハウジング6には、底壁63からモータ軸線L方向の一方側L1に向けて突出した第2円柱部68が形成されている。基板19の縁に形成された切欠き198を介して第2ネジ92を第2円柱部68に止めることによって、第2固定部98が構成される。
【0035】
基板19には、複数の第1接続部191と、第2接続部192と、第3接続部193と、複数の第4接続部194が設けられている。複数の第1接続部191は、ステータ3からハウジング6の底壁63を貫通してモータ軸線L方向の一方側L1に突出した金属製の
巻線端子71とハンダによって接続されている。第2接続部192は、ステータ3からハウジング6の底壁63を貫通してモータ軸線L方向の一方側L1に突出した金属製のコモン端子72とハンダによって接続されている。第3接続部193は、ステータ3からハウジング6の底壁63を貫通してモータ軸線L方向の一方側L1に突出した金属製の導通端子73とハンダによって接続されている。第4接続部194は、ハウジング6に保持された金属製のコネクタ端子75がハンダによって接続されている。基板19には、第1接続部191、第2接続部192、第3接続部193および複数の第4接続部194を、基板19に実装された駆動回路等を介して電気的に接続する配線等が形成されている。
【0036】
ハウジング6には、筒状のコネクタハウジング69が形成されている。コネクタハウジング69の内側には、コネクタ端子75の端部が位置する。よって、コネクタハウジング69にコネクタを連結して信号等を供給すると、信号がコネクタ端子75および第4接続部194を介して駆動回路に入力される。この結果、駆動回路で生成された駆動電流が第1接続部191および巻線端子71を介して各コイル35に供給され、ロータ4がモータ軸線L周りに回転する。これにより、ポンプ室20内でインペラ25が回転してポンプ室20の内部が負圧となるため、流体は吸入管21からポンプ室20に吸い込まれて、吐出管22から吐出される。
【0037】
図2および図5に示すように、ステータコア31は、円環状に延在する円環部311と、円環部311から径方向の内側に突出する複数の突極312とを備える。突極312は、周方向において、一定のピッチで配置される。ステータコア31は、磁性材料からなる薄い磁性板が積層されて形成された積層コアである。円環部311の外周面には、複数の突極312に対応して、モータ軸線L方向に延在する凹部315が形成されている。本形態において、ステータコア31は、直線状に延在する部材を円環状に曲げた後、円環部311の端部同士を溶接したものである。よって、ステータコア31は、円環部311の周方向の一箇所に、周方向に延在する部材同士を繋ぐ溶接部310を備える。
【0038】
インシュレータ32、33は各々、ステータコア31に対してモータ軸線L方向の両側から重なり、複数の突極312の各々に被さっている。本形態において、インシュレータ32、33は、複数の突極312の各々に対応して分割された複数の分割インシュレータ320、330からなる。複数の分割インシュレータ320、330は各々、ステータコア31の円環部311にモータ軸線L方向から重なる外周側部分321、331と、突極312の径方向内側の端部でモータ軸線L方向に突出した内周側部分322、332と、外周側部分321、331と内周側部分322、332とを繋ぐ筒部形成部分(図示せず)とを備える。コイル35は、筒部形成部分を介して突極312に巻回されている。
【0039】
モータ10は3相モータである。よって、複数のコイル35には、U相コイルからなる第1相のコイル35(U)、V相コイルからなる第2相のコイル35(V)、およびW相コイルからなる第3相のコイル35(W)が順に配置されている。本形態において、第1相のコイル35(U)、第2相のコイル35(V)、および第3相のコイル35(W)は各々、3つずつ配置されており、コイル35の総数は計9個である。よって、分割インシュレータ320、330は、各々、計9個配置されている。
【0040】
本形態では、第1相のコイル35(U)は1本の巻線350で構成される。よって、3つの第1相のコイル35(U)は直列に電気的に接続されている。第2相のコイル35(V)および第3相のコイル35(W)も同様である。
【0041】
また、9個の分割インシュレータ320のうち、第1相のコイル35(U)の1つに対応する分割インシュレータ320、第2相のコイル35(V)の1つに対応する分割インシュレータ320、および第3相のコイル35(W)の1つに対応する分割インシュレー
タ320の外周側部分321には巻線端子71が各々、保持されている。3つの巻線端子71の各々には、直列に接続された3つのコイル35を構成する巻線350の一方の端部351が接続され、他方の端部352は、金属製のコモン端子72に電気的に接続されている。本形態において、他方の端部352は巻き始めの端部であり、一方の端部351は巻き終わりの端部である。
【0042】
巻線端子71は、分割インシュレータ320からモータ軸線L方向の一方側L1に向けて突出する。巻線端子71の先端部である基板接続部711は、図2図3および図4に示す基板19の第1接続部191に接続されている。また、図4に示すように、基板接続部711は、樹脂封止部材60の底壁63からモータ軸線L方向の一方側L1に突出し、露出している。
【0043】
(コモン端子72の構成)
図6は、図5に示すコモン端子72付近を径方向の内側からみた斜視図である。図7は、図5に示すコモン端子72付近を径方向の外側からみた斜視図である。図8は、コモン端子72の斜視図である。
【0044】
図6および図7に示すように、巻線端子71が設けられていない分割インシュレータ320のうちの1つの第1分割インシュレータ320Aの外周側部分321には、複数相のコイル35の各々から延在する相数分の巻線350の巻き始めの端部352が接続されるコモン端子72が保持される。
【0045】
図6図7および図8に示すように、コモン端子72は、径方向に板厚方向を向けて周方向に延在する本体部720と、本体部720からモータ軸線L方向の一方側L1に突出した基板接続部721と、本体部720の周方向の2個所から突出した部分が各々、巻線350の端部352を内側に保持するように曲がった2つの巻線接続部722と、本体部720から第1分割インシュレータ320Aに向けて突出した脚部725とを備える。
【0046】
基板接続部721は、第2接続部192に電気的に接続されており、第2接続部192を介して、基板19のグランドに電気的に接続されている。本形態では、基板接続部721は、第2接続部192に電気的に接続される直線部分721aと、直線部分721aと本体部720との間で弾性変形可能な弾性部分721bを有する。直線部分721aは、モータ軸線L方向に直線状に延在する。弾性部分721bは、周方向の一方側CWに湾曲している。ここで、図4に示すように、基板接続部721は、樹脂封止部材60の底壁63からモータ軸線L方向の一方側L1に突出し、露出している。
【0047】
本体部720は、周方向に沿って直線的に延在する平板状に形成されている。脚部725は、第1分割インシュレータ320Aに保持されている。脚部725は、巻線接続部722の間に設けられている。
【0048】
また、2つの巻線接続部722は、巻線350の端部352を内側に保持するように曲がっている。巻線接続部722は、ヒュージング加工によって巻線350の端部352を保持するとともに、巻線350の端部352と電気的に接続される。ヒュージング加工では、巻線350と巻線接続部722とを電気抵抗を利用して接続する熱カシメ加工である。
【0049】
図6図7および図8に示すように、2つの巻線接続部722は、第1巻線接続部722aと、第1巻線接続部722aに対して周方向の他方側CCWに設けられた第2巻線接続部722bとを備える。第1巻線接続部722aには、第1相のコイル35(U)から延在する巻線350の端部352および第2相のコイル35(V)から延在する巻線35
0の端部352が周方向の一方側CWから到達する。第2巻線接続部722bには、第3相のコイル35(W)から延在する巻線350の端部352が周方向の一方側CWから到達する。なお、コモン端子72の本体部720には、貫通穴720aが設けられている。巻線350の巻回時には、治具としてのピンが貫通穴720aに挿入される。このピンは、第1相のコイル35(U)から第2相のコイル35(V)に巻線350を折り返す際に、巻線350の折り返し部分をガイドするために用いられる。
【0050】
ここで、図6および図7に示すように、第1分割インシュレータ320Aに対して周方向の一方側CWに位置する第2分割インシュレータ320Bは、第1相のコイル35(U)および第2相のコイル35(V)から延在する巻線350を、第1分割インシュレータ320Aの第1巻線接続部722aに導くガイド用の溝部329を備える。溝部329は、外周側部分321のモータ軸線L方向の一方側L1において周方向に延在する。溝部329は、径方向の内側に位置する第1壁部329aと、第1壁部329aの径方向外側に位置する第2壁部329bと、第1壁部329aおよび第2壁部329bとを接続する底部329cとを備える。底部329cは、周方向の一方側CWから他方側CCWに向かって、モータ軸線L方向の一方側L1に傾斜する。モータ軸線Lと直交する方向から見た場合に、底部329cの周方向の他方側CCWの端部329dは、第1巻線接続部722aの一部と重なっている。したがって、第1相のコイル35(U)および第2相のコイル35(V)から延在する巻線350は、溝部329から第1巻線接続部722aに導かれた際に、第1巻線接続部722aと同等の高さ位置となるので、第1相のコイル35(U)および第2相のコイル35(V)から延在する巻線350の端部352を第1巻線接続部722aに接続させやすい。
【0051】
図6図7および図8に示すように、脚部725は、第1脚部726と、第1脚部726に対して周方向の他方側CCWに位置する第2脚部727とを備える。かかる構成に対応して、第1分割インシュレータ320Aには、第1脚部726が嵌る第1穴326と、第1脚部726に対して周方向の他方側CCWで第2脚部727が嵌る第2穴327とが設けられている。本形態では、第1穴326は、第1脚部726が嵌るガイド穴であり、第2穴327は、第2脚部727が嵌るガ圧入穴である。ここで、2つの脚部725はいずれも、断面四角形の角棒状である。但し、本形態では、第1穴326は断面四角形状であり、第2穴327は断面円形状である。
【0052】
(導通端子73の詳細構成)
図9は、図5に示す導通端子73付近を径方向の外側からみた斜視図である。図10は、導通端子73をインシュレータ32から分解した分解斜視図である。
【0053】
導通端子73は、基板19とステータコア31とを電気的に接続する。図9および図10に示すように、導通端子73は、本体部730と、径方向に板厚方向を向けて周方向に延在する本体部730と、本体部730からモータ軸線L方向の一方側L1に突出した基板接続部731と、本体部730からモータ軸線L方向の他方側L2に突出したコア接続部732と、分割インシュレータ320Cに保持される保持部733とを備える。本体部730は、径方向に板厚方向を向けており、モータ軸線L方向に延在する板形状である。
【0054】
基板接続部731は、第3接続部193に電気的に接続されており、第3接続部193を介して、基板19のグランドに電気的に接続されている。図4に示すように、基板接続部731は、樹脂封止部材60の底壁63からモータ軸線L方向の一方側L1に突出し、露出している。
【0055】
コア接続部732は、ステータコア31と電気的に接続する。コア接続部732の周方向の幅は、本体部730の周方向の幅より狭い。コア接続部732は、モータ軸線L方向
に延びる延伸部732aと、延伸部732aのモータ軸線Lの他方側L2の端部から径方向の外側に屈曲して延びる屈曲部732bとを備える。
【0056】
本形態では、保持部733は、本体部730の周方向の両端部分である。かかる構成に対応して、分割インシュレータ320Cは、保持部733がモータ軸線L方向の一方側L1から嵌る保持溝328を備える。保持溝328は、分割インシュレータ320Cの端部からモータ軸線L方向の他方側L2に向かって延在する。分割インシュレータ320Cの外周側部分321には、保持溝328の径方向の外側において、モータ軸線L方向に切り欠かれた切欠き部328aが設けられている。切欠き部328aは、モータ軸線L方向に延在する。本体部730をモータ軸線L方向の一方側L1から保持溝328に挿入することによって、保持部733は、保持溝328に保持される。
【0057】
ここで、図11は、図10に示すインシュレータ32をモータ軸線L方向の一方側L1から見た斜視図である。図11に示すように、保持溝328は、内周面から突出する位置決めリブ328bを備える。本形態では、位置決めリブ328bは、周方向の他方側CCWの内周面から周方向の一方側CWに突出する第1リブ328cと、径方向の外側の内周面から径方向の内側に突出する第2リブ328dとを備える。第1リブ328cおよび第2リブ328dは、保持部733が保持溝328に嵌められた際に、保持部733に当接して、保持部733の位置決めを行う。これにより、導通端子73は、分割インシュレータ320Cに位置決めされるとともに圧入状態となって保持される。また、図9に示すように、コア接続部732は、切欠き部328aに収容される。そして、屈曲部732bは、ステータコア31に当接するとともに、ステータコア31に溶接によって固定されている。本形態では、屈曲部732bとステータコア31とは、レーザーによって溶接されている。また、図9に示すように、レーザー溶接した際、屈曲部732bおよびステータコア31に跨るように複数の溶接痕15が形成される。
【0058】
(作用効果)
本形態によれば、導通端子73のコア接続部732は、ステータコア31に溶接によって固定されている。また、導通端子73の基板接続部731は、第3接続部193に電気的に接続されており、第3接続部193を介して、基板19のグランドに電気的に接続されている。よって、ステータコア31と導通端子73とが溶接によって強固に固定されているので、モータの振動等によって、ステータコア31と導通端子73とが接触不良となることを抑制することができる。これにより、ステータコア31と基板19のグランドとが確実に導通状態となるので、ステータコア31で発生するノイズを、より確実に抑制することができる。
【0059】
また、コア接続部732は、モータ軸線L方向に延びる延伸部732aと、延伸部732aのモータ軸線L方向の他方側L2の端部から径方向の外側に屈曲して延びる屈曲部732bと、を備える。屈曲部732bは、ステータコア31に当接するとともに、ステータコア31に溶接によって固定されている。よって、屈曲部732bがステータコア31に当接しているので、モータ軸線L方向に位置決めされた状態で、導通端子73を溶接により固定することができる。
【0060】
また、本形態では、位置決めリブ328bは、周方向の他方側CCWの内周面から周方向の一方側CWに突出する第1リブ328cと、径方向の外側の内周面から径方向の内側に突出する第2リブ328dとを備える。よって、第1リブ328cおよび第2リブ328dは、保持部733が保持溝328に嵌められた際に、保持部733に当接して、保持部733の位置決めを行うので、導通端子73は、分割インシュレータ320Cに位置決めされるとともに圧入状態となって保持される。
【0061】
また、本形態では、屈曲部732bは、延伸部732aのモータ軸線Lの他方側L2の端部から径方向の外側に屈曲して延びる。分割インシュレータ320Cの外周側部分321には、保持溝328の径方向の外側において、モータ軸線L方向に切り欠かれた切欠き部328aが設けられている。よって、コア接続部732を切欠き部328aに収容することができるので、分割インシュレータ320Cに導通端子73を取り付けた際、分割インシュレータ320Cおよび導通端子73の径方向の厚みが厚くなることを抑制することができる。また、屈曲部732bおよびステータコア31の溶接を、径方向の外側から行うことができるので、溶接作業が容易となる。
【0062】
(実施形態2)
次に、実施形態2のモータについて説明する。実施形態2のモータは、コモン端子が導通端子である点で、実施形態1のモータと相違する。よって、実施形態2では、実施形態1と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する場合がある。図12は、実施形態2のモータにおけるコモン端子72付近を径方向の外側からみた斜視図である。図13は、実施形態2のモータにおけるコモン端子72付近を径方向の内側からみた斜視図である。図14は、コモン端子72をインシュレータ32から分解した分解斜視図である。
【0063】
本形態のコモン端子72は、導通端子でもあり、基板19とステータコア31とを電気的に接続する。図12および図13に示すように、本形態のコモン端子72は、第1分割インシュレータ320Aの外周側部分321に保持される。
【0064】
図12図13および図14に示すように、コモン端子72は、径方向に板厚方向を向けて周方向に延在する本体部720と、本体部720からモータ軸線L方向の一方側L1に突出した基板接続部721と、本体部720の周方向の2個所から突出した部分が各々、巻線350の端部352を内側に保持するように曲がった2つの巻線接続部722と、本体部720から第1分割インシュレータ320Aに向けて突出した脚部725と、本体部720からモータ軸線L方向の他方側L2に突出したコア接続部724とを備える。
【0065】
基板接続部721は、第2接続部192に電気的に接続されており、第2接続部192を介して、基板19のグランドに電気的に接続されている。本形態では、基板接続部721は、第2接続部192に電気的に接続される直線部分721aと、直線部分721aと本体部720との間で弾性変形可能な弾性部分721bを有する。直線部分721aは、モータ軸線L方向に直線状に延在する。弾性部分721bは、周方向の他方側CCWに湾曲している。
【0066】
本体部720は、周方向に沿って直線的に延在する平板状に形成されている。脚部725は、第1分割インシュレータ320Aに保持されている。脚部725は、巻線接続部722の間に設けられている。また、2つの巻線接続部722は、巻線350の端部352を内側に保持するように曲がっている。巻線接続部722は、ヒュージング加工によって巻線350の端部352を保持するとともに、巻線350の端部352と電気的に接続される。
【0067】
2つの巻線接続部722は、第1巻線接続部722aと、第1巻線接続部722aに対して周方向の他方側CCWに設けられた第2巻線接続部722bとを備える。第1巻線接続部722aには、第1相のコイル35(U)から延在する巻線350の端部352および第2相のコイル35(V)から延在する巻線350の端部352が周方向の一方側CWから到達する。第2巻線接続部722bには、第3相のコイル35(W)から延在する巻線350の端部352が周方向の一方側CWから到達する。
【0068】
ここで、図12および図13に示すように、第1分割インシュレータ320Aに対して
周方向の一方側CWに位置する第2分割インシュレータ320Bは、第1相のコイル35(U)および第2相のコイル35(V)から延在する巻線350を、第1分割インシュレータ320Aの第1巻線接続部722aに導くガイド用の溝部329を備える。溝部329は、外周側部分321のモータ軸線L方向の一方側L1において周方向に延在する。溝部329は、径方向の内側に位置する第1壁部329aと、第1壁部329aの径方向外側に位置する第2壁部329bと、第1壁部329aおよび第2壁部329bとを接続する底部329cとを備える。底部329cは、周方向の一方側CWから他方側CCWに向かって、モータ軸線L方向の一方側L1に傾斜する。モータ軸線Lと直交する方向から見た場合に、底部329cの周方向の他方側CCWの端部329dは、第1巻線接続部722aの一部と重なっている。
【0069】
本形態では、脚部725が保持部を構成する。図12図13および図14に示すように、脚部725は、コア接続部724に対して周方向の一方側CWに位置する第1脚部726と、コア接続部724に対して周方向の他方側CCWに位置する第2脚部727と、を備える。かかる構成に対応して、第1分割インシュレータ320Aには、第1脚部726が嵌る第1穴326と、第1脚部726に対して周方向の他方側CCWで第2脚部727が嵌る第2穴327とが設けられている。本形態では、第1穴326は、第1脚部726が嵌る圧入穴であり、第2穴327は、第2脚部727が嵌るガイド穴である。2つの脚部725はいずれも、断面四角形の角棒状である。但し、本形態では、第1穴326は断面円形状であり、第2穴327は断面四角形状である。
【0070】
ここで、図15は、図14に示すインシュレータ32をモータ軸線L方向の一方側L1から見た図である。図15に示すように、第2穴327は、内周面から径方向に突出する位置決めリブ324を備える。本形態では、位置決めリブ324は、径方向の外側の内周面から径方向の内側に突出する突出する第1リブ324aと、径方向の外側の内周面から径方向の内側に突出する第2リブ324bとを備える。第1リブ324aおよび第2リブ324bは、第2脚部727が第2穴327に嵌められた際に、第2脚部727に当接して、第2脚部727の径方向の位置決めを行う。
【0071】
図12および図13に示すように、コア接続部732は、ステータコア31と電気的に接続する。コア接続部732は、第1脚部726および第2脚部727の間に位置する。コア接続部724は、モータ軸線L方向に延びる延伸部724aと、延伸部724aのモータ軸線Lの他方側L2の端部から径方向の外側に屈曲して延びる屈曲部724bとを備える。かかる構成に対応して、第1分割インシュレータ320Aの外周側部分321には、径方向の内側に切り欠かれた切欠き部325が設けられている。切欠き部325は、モータ軸線L方向に延在する。第1脚部726および第2脚部727が、各々、第1穴326および第2穴327に保持されると、コア接続部724は、切欠き部325に収容される。コモン端子72が第1分割インシュレータ320Aに保持された状態で、屈曲部724bは、ステータコア31に当接するとともに、ステータコア31に溶接によって固定されている。本形態では、屈曲部724bとステータコア31とは、レーザーによって溶接されている。また、図12に示すように、レーザー溶接した際、屈曲部732bおよびステータコア31に跨るように複数の溶接痕15が形成される。
【0072】
(作用効果)
本形態によれば、実施形態1と同様に、ステータコア31とコモン端子72(導通端子)とが溶接によって強固に固定されているので、モータの振動等によって、ステータコア31とコモン端子72とが接触不良となることを抑制することができる。これにより、ステータコア31と基板19のグランドとが確実に導通状態となるので、ステータコア31で発生するノイズを、より確実に抑制することができる。また、実施形態1と同様に、屈曲部724bがステータコア31に当接しているので、モータ軸線L方向に位置決めされ
た状態で、コモン端子72を溶接により固定することができる。
【0073】
本形態では、第1穴326は、第1脚部726が嵌る圧入穴であり、第2穴327は、第2脚部727が嵌るガイド穴である。よって、2つの脚部725のうちの第2脚部727が嵌る第2穴327はガイド用であるため、2本の脚部の双方を圧入する場合より、インシュレータ32へのコモン端子72の取り付けが容易である。
【0074】
本形態では、第2穴327は、内周面から径方向に突出する位置決めリブ324を備える。位置決めリブ324は、径方向の外側の内周面から径方向の内側に突出する突出する第1リブ324aと、径方向の外側の内周面から径方向の内側に突出する第2リブ324bとを備える。よって、第1リブ324aおよび第2リブ324bは、第2脚部727が第2穴327に嵌められた際に、第2脚部727に当接して、第2脚部727の径方向の位置決めを行うことができる。
【0075】
また、本形態では、屈曲部724bは、延伸部724aのモータ軸線Lの他方側L2の端部から径方向の外側に屈曲して延びる。第1分割インシュレータ320Aには、第1穴326および第2穴327の間において、モータ軸線L方向に切り欠かれた切欠き部325が設けられている。よって、コア接続部724を切欠き部325に収容することができるので、第1分割インシュレータ320Aにコモン端子72を取り付けた際、第1分割インシュレータ320Aおよびコモン端子72の径方向の厚みが厚くなることを抑制することができる。また、屈曲部724bおよびステータコア31の溶接を、径方向の外側から行うことができるので、溶接作業が容易となる。
【0076】
本形態では、導通端子は、複数の巻線350の端部352を内側に保持するように曲がった巻線接続部722を備える。すなわち、導通端子をコモン端子72とすることができる。
【0077】
本形態では、インシュレータ32は、複数の突極312の各々に対応して設けられた複数の分割インシュレータ320からなる。コモン端子72は、複数の分割インシュレータ320のうち、1つの第1分割インシュレータ320Aに保持されている。よって、1つの第1分割インシュレータ320Aにコモン端子72を設けるため、脚部725を嵌める穴の相対的な位置精度が高い。このため、インシュレータ32にコモン端子72を取り付けるのが容易である。
【0078】
本形態では、複数の分割インシュレータ320のうち、第1分割インシュレータ320Aに対して周方向の一方側CWに位置する第2分割インシュレータ320Bは、一部の複数の巻線350をガイドする溝部329を備える。溝部329の底部329cは、周方向の他方側CCWに向かってモータ軸線L方向の一方側L1に傾斜している。モータ軸線L方向と直交する方向から見た場合に、底部329cの周方向の他方側CCWの端部329dは、第1巻線接続部722aの一部と重なっている。したがって、第1相のコイル35(U)および第2相のコイル35(V)から延在する巻線350は、溝部329から第1巻線接続部722aに導かれた際に、第1巻線接続部722aと同等の高さ位置となるので、第1相のコイル35(U)および第2相のコイル35(V)から延在する巻線350の端部352を第1巻線接続部722aに接続させやすい。
【0079】
(他の実施形態)
図16は、他の実施形態のモータにおけるコモン端子72付近を径方向の外側からみた斜視図である。図16に示すように、他の実施形態では、圧入穴である第1穴326は、モータ軸線L方向に貫通し、ステータコア31は、モータ軸線L方向において、第1穴326と重なる第3穴316を備えていてもよい。この場合、第1脚部726は、第3穴3
16に圧入される。よって、コモン端子72の第1脚部726が、第3穴316に圧入されるので、コモン端子72は、インシュレータ32から抜けにくい。
【0080】
なお、本技術は以下のような構成をとることが可能である。
【0081】
(1)
複数の突極がモータ軸線を中心とする周方向に配置されたステータコアと、
前記ステータコアに保持されたインシュレータと、
前記インシュレータを介して前記突極に巻回された複数相のコイルと、
前記複数相の前記コイルの各々から延在する相数分の複数の巻線と電気的に接続されるとともに、前記ステータコアの前記モータ軸線に沿った軸線方向の一方側に配置された基板と、
前記基板と前記ステータコアとを電気的に接続する導通端子と、
を有し、
前記導通端子は、径方向に板厚方向を向けた本体部と、前記本体部から前記軸線方向の一方側に延びて前記基板と電気的に接続する基板接続部と、前記本体部から前記軸線方向の他方側に延びて前記ステータコアと電気的に接続するコア接続部と、前記インシュレータに保持される保持部とを備え、
前記コア接続部は、前記ステータコアに溶接によって固定されていることを特徴とするモータ。
【0082】
(2)
前記コア接続部は、前記モータ軸線方向に延びる延伸部と、前記延伸部の前記他方側の端部から径方向に屈曲して延びる屈曲部と、を備え、
前記屈曲部は、前記ステータコアに当接するとともに、前記ステータコアに溶接によって固定されていることを特徴とする(1)に記載のモータ。
【0083】
(3)
前記本体部は、前記軸線方向に延在する板形状であり、
前記保持部は、前記本体部の周方向の両端部分であり、
前記インシュレータは、前記保持部が前記軸線方向から嵌る保持溝を備えることを特徴とする(2)に記載のモータ。
【0084】
(4)
前記保持溝は、内周面から突出する位置決めリブを備えることを特徴とする(3)に記載のモータ。
【0085】
(5)
前記屈曲部は、前記延伸部の前記他方側の端部から径方向の外側に屈曲して延びており、
前記インシュレータには、前記保持溝の径方向の外側において、軸線方向に切り欠かれた切欠き部が設けられることを特徴とする(4)のうち何れか一項に記載のモータ。
【0086】
(6)
前記保持部は、前記コア接続部に対して前記周方向の一方側に位置して前記本体部から前記軸線方向の他方側に突出した第1脚部と、前記コア接続部に対して前記周方向の他方側に位置して前記本体部から前記軸線方向の他方側に突出した第2脚部と、を備え、
前記インシュレータには、前記第1脚部が嵌る第1穴と、前記第2脚部が嵌る第2穴と、が設けられていることを特徴とする(2)に記載のモータ。
【0087】
(7)
前記第1穴および前記第2穴のうち一方は、圧入穴であり、他方はガイド穴であることを特徴とする(6)に記載のモータ。
【0088】
(8)
前記第1脚部および前記第2脚部は、いずれも、断面四角形の角棒状であり、
前記圧入穴は、断面円形状であり、
前記ガイド穴は、断面四角形状であることを特徴とする(7)に記載のモータ。
【0089】
(9)
前記ガイド穴は、内周面から径方向に突出する位置決めリブを備えることを特徴とする(8)に記載のモータ。
【0090】
(10)
前記屈曲部は、前記延伸部の前記他方側の端部から径方向の外側に屈曲して延びており、
前記インシュレータには、前記第1穴および前記第2穴の間において、軸線方向に切り欠かれた切欠き部が設けられることを特徴とする(6)から(8)のうち何れか一項に記載のモータ。
【0091】
(11)
前記導通端子は、前記複数の巻線の端部を内側に保持するように曲がった巻線接続部を備えることを特徴とする(6)から(10)のうち何れか一項に記載のモータ。
【0092】
(12)
前記巻線接続部は、前記複数の巻線のうち、一部の複数の巻線の端部が前記周方向の一方側から到達した第1巻線接続部と、前記複数の巻線のうち、他の一部の複数の巻線の端部が前記周方向の他方側から到達した第2巻線接続部と、を備え、
前記第1巻線接続部は、前記第1脚部に対して前記周方向の一方側に位置し、
前記第2巻線接続部は、前記第2脚部に対して前記周方向の他方側に位置することを特徴とする(6)から(11)のうち何れか一項に記載のモータ。
【0093】
(13)
前記インシュレータは、前記複数の突極の各々に対応して設けられた複数の分割インシュレータからなり、
前記導通端子は、前記複数の分割インシュレータのうち、1つの第1分割インシュレータに保持されていることを特徴とする(12)に記載のモータ。
【0094】
(14)
前記複数の分割インシュレータのうち、前記第1分割インシュレータに対して前記周方向の一方側に位置する第2分割インシュレータは、前記一部の複数の巻線をガイドする溝部を備え、
前記溝部は、径方向の内側に位置する第1壁部と、前記第1壁部に対して径方向の外側に位置する第2壁部と、前記第1壁部と前記第2壁部とを接続する底部とを備え、
前記底部は、前記周方向の他方側に向かって前記軸線方向の一方側に傾斜しており、
前記軸線と直交する方向から見た場合に、前記底部の前記周方向の他方側の端部は、前記第1巻線接続部の一部と重なることを特徴とする(13)に記載のモータ。
【0095】
(15)
前記圧入穴は、軸線方向に貫通しており、
前記ステータコアは、軸線方向において、前記圧入穴となる一方と重なる第3穴を備え、
前記第1脚部および前記第2脚部のうち前記圧入穴に嵌る一方は、前記第3穴に圧入されることを特徴とする(7)または(8)に記載のモータ。
【0096】
(16)
(1)から(16)のうち何れか一項に記載のモータと、
前記モータによって回転駆動されるインペラと、を有することを特徴とするポンプ装置。
【符号の説明】
【0097】
1…ポンプ装置、2…ケース、3…ステータ、4…ロータ、5…支軸、6…ハウジング、10…モータ、11…ラジアル軸受、12…スラスト軸受、15…溶接痕、18…カバー、19…基板、20…ポンプ室、21…吸入管、21a…吸入口、22…吐出管、22a…吐出口、23…側壁、25…インペラ、26…円板、27…支持部、28…筒部、29…側壁、31…ステータコア、32,33…インシュレータ、35…コイル、40…円筒部、45…フランジ部、47…磁石、51…第1端部、52…第2端部、60…樹脂封止部材、61…第1隔壁部、62…第2隔壁部、63…底壁、64…端部、65…軸穴、66…胴部、67…第1円柱部、68…第2円柱部、69…コネクタハウジング、71…巻線端子、72…コモン端子、73…導通端子、75…コネクタ端子、91…第1ネジ、92…第2ネジ、97…第1固定部、98…第2固定部、191…第1接続部、192…第2接続部、193…第3接続部、194…第4接続部、197…切欠き、198…切欠き、260…中央穴、261…羽根部、280…受け部、310…溶接部、311…円環部、312…突極、315…凹部、316…第3穴、320,330…分割インシュレータ、320A…第1分割インシュレータ、320B…第2分割インシュレータ、321…外周側部分、322…内周側部分、324…位置決めリブ、325…切欠き部、326…第1穴、327…第2穴、328…保持溝、328a…切欠き部、328b…位置決めリブ、329…溝部、329a…第1壁部、329b…第2壁部、329c…底部、329d…端部、350…巻線、351…端部、352…端部、711…基板接続部、720…本体部、721…基板接続部、721a…直線部分、721b…弾性部分、722…巻線接続部、722a…第1巻線接続部、722b…第2巻線接続部、724…コア接続部、725…脚部、726…第1脚部、727…第2脚部、730…本体部、731…基板接続部、732…コア接続部、732a…延伸部、732b…屈曲部、733…保持部
図1
図2
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