(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024056082
(43)【公開日】2024-04-19
(54)【発明の名称】手術クリップ
(51)【国際特許分類】
A61B 17/122 20060101AFI20240412BHJP
【FI】
A61B17/122
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024036113
(22)【出願日】2024-03-08
(62)【分割の表示】P 2022538179の分割
【原出願日】2020-12-18
(31)【優先権主張番号】62/950,819
(32)【優先日】2019-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】515257519
【氏名又は名称】テレフレックス メディカル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】TELEFLEX MEDICAL INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】シェレンバーガー カーソン
(72)【発明者】
【氏名】エニス イアン
(57)【要約】
【課題】手術クリップの組織保持機能及び/又は捩れ剛性のような手術クリップの1又は2以上の特徴を改善する。
【解決手段】手術クリップは、湾曲した第1の内面を有する第1の脚部材を含むことができ、第1の脚部材は、垂直方向に第1の厚み、横方向に第1の幅、及び長手方向に第1の長さを有し、第1の幅は、第1の長さの少なくとも半分に沿って第1の厚みよりも大きい。手術クリップはまた、湾曲した第2の内面を有する第2の脚部材を含むことができ、第2の脚部材は、複数の歯を有する。第1の幅は、第1の脚部材の両側の側面から延びる第1及び第2の横突起によって定めることができる。第1の幅は、第1の脚部材の内側部分の第2の幅及び第1の脚部材の外側部分の第3の幅よりも長いとすることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手術クリップであって、
湾曲した第1の内面を有する第1の脚部材であって、該第1の脚部材が、垂直方向に第1の厚み、横方向に第1の幅、及び長手方向に第1の長さを有し、該第1の幅が、該第1の長さの少なくとも半分に沿って該第1の厚みよりも大きい前記第1の脚部材と、
湾曲した第2の内面を有する第2の脚部材であって、複数の歯を有する前記第2の脚部材と、
を備え、
前記第1の内面は、前記第1の脚部材の近位部分から遠位部分まで延びる凹湾曲を有し、前記第2の内面は、前記第2の脚部材の近位部分から遠位部分まで延びる凸湾曲を有し、
手術クリップが、ワンピースポリマー本体である、
ことを特徴とする手術クリップ。
【請求項2】
前記第1の幅は、前記第1の脚部材の内側部分の第2の幅よりも長いことを特徴とする請求項1に記載の手術クリップ。
【請求項3】
前記第1の幅は、前記第1の脚部材の外側部分の第3の幅よりも長いことを特徴とする請求項1に記載の手術クリップ。
【請求項4】
前記第1の幅は、前記第1の脚部材の少なくとも1つの側面から延びる少なくとも1つの横突起によって定められることを特徴とする請求項2に記載の手術クリップ。
【請求項5】
前記少なくとも1つの横突起は、前記第1の脚部材の第1の側面上に第1の横突起及び該第1の脚部材の第2の側面上に第2の横突起を含むことを特徴とする請求項4に記載の手術クリップ。
【請求項6】
第1の横突起及び第2の横突起は、各々が前記第1の長さの少なくとも半分を延びることを特徴とする請求項4に記載の手術クリップ。
【請求項7】
第1の横突起及び第2の横突起は、各々が前記第1の長さの少なくとも3分の2を延びることを特徴とする請求項4に記載の手術クリップ。
【請求項8】
第1の横突起及び第2の横突起は、各々が前記第1の長さ全体は延びないことを特徴とする請求項4に記載の手術クリップ。
【請求項9】
前記第1の脚部材の遠位部分上に少なくとも1つのボス部材を更に備え、
前記少なくとも1つの横突起の遠位端が、前記少なくとも1つのボス部材の近位である、
ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の手術クリップ。
【請求項10】
前記第1の脚部材及び前記第2の脚部材をピボット可能に連結するヒンジ部材を更に備え、
前記少なくとも1つの横突起の近位端が、前記ヒンジ部材の遠位である、
ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の手術クリップ。
【請求項11】
前記複数の歯は、前記第2の内面の横方向に配置され、該複数の歯は、手術クリップが閉鎖構成にある時に前記第1の内面を越えて延びるように構成されることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の手術クリップ。
【請求項12】
前記複数の歯は、前記第2の脚部材の少なくとも1つの側面から延びることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の手術クリップ。
【請求項13】
前記複数の歯は、第1の列の歯及び第2の列の歯を備え、該第1の列の歯及び該第2の列の歯は、閉鎖構成でそれらの間に前記第1の内面を受け入れるように構成されることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の手術クリップ。
【請求項14】
前記第1の列の歯及び前記第2の列の歯は、長手方向に互い違いに配置され、該第1の列の歯は、長手方向に離間し、該第2の列の歯も、長手方向に離間していることを特徴とする請求項13に記載の手術クリップ。
【請求項15】
前記第1の内面及び/又は前記第2の内面は、実質的に滑らかであることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の手術クリップ。
【請求項16】
前記第2の脚部材は、前記第2の内面の近位部分にヒール部を有することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の手術クリップ。
【請求項17】
前記第1の脚部材の遠位部分上のフック部材と、
前記第2の脚部材の遠位部分上の先端部材と、
を更に備え、
前記フック部材は、前記先端部材を受け入れて手術クリップを閉鎖構成に保持するように構成される、
ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の手術クリップ。
【請求項18】
ワンピースポリマー本体で形成された手術クリップであって、
凹に湾曲した第1の内面、第1の外面、第1の側面から延びる第1の横突起、及び第2の側面から延びる第2の横突起を有する第1の脚部材であって、該第1の脚部材が、該第1の内面と該第1の外面の間に定められた垂直方向の第1の厚み、該第1の横突起と該第2の横突起の間に定められた横方向の第1の幅、及び長手方向の第1の長さを有し、該第1の幅が、該第1の長さの少なくとも半分に沿って該第1の厚みよりも大きく、該第1の幅が、該第1の脚部材の内側部分の第2の幅よりも長く、該第1の幅が、該第1の脚部材の外側部分の第3の幅よりも長い前記第1の脚部材と、
凸に湾曲した第2の内面を有する第2の脚部材であって、該第2の脚部材が、該第2の内面の横方向に配置された複数の歯を有し、該複数の歯が、手術クリップが閉鎖構成にある時に前記第1の内面を越えて延びるように構成される前記第2の脚部材と、
前記第1の脚部材及び前記第2の脚部材をピボット可能に連結するヒンジ部材であって、前記第1の横突起及び前記第2の横突起のうちの各々の近位端が、該ヒンジ部材の遠位である前記ヒンジ部材と、
前記第1の脚部材の遠位部分上の少なくとも1つのボス部材であって、前記第1の横突起及び前記第2の横突起のうちの各々の遠位端が、該少なくとも1つのボス部材の近位である前記少なくとも1つのボス部材と、
前記第1の脚部材の遠位部分上のフック部材と、
前記第2の脚部材の遠位部分上の先端部材と、
を備え、
前記フック部材は、前記先端部材を受け入れて手術クリップを前記閉鎖構成に保持するように構成される、
ことを特徴とする手術クリップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
この出願は、これにより引用によってその開示のその全体が組み込まれる2019年12月19日出願の米国仮特許出願第62/950,819号に対する優先権の利益を主張するものである。
【0002】
本発明は、一般的に医療デバイスに関連し、より具体的には、組織の結紮のための手術クリップに関する。
【背景技術】
【0003】
組織(例えば、血管、リンパ節、神経、胆嚢管、及び心臓組織)の結紮は、多くの手術手順のための一般的な慣例である。これは、手術クリップを用いて血管を閉じることによって又は手術用の糸を用いて血管を縫合することによって行うことができる。手術用の糸の使用は、血管を固定するのに必要な結び目を形成するのに針と手術用の糸との複合操作を必要とする。そのような複合操作は、特に限られた空間及び/又は可視性によって特徴付けられる内視鏡手術手順では、時間を消費して行うのが困難である。対照的に、手術クリップは、適用するのに比較的迅速かつ容易である。従って、内視鏡及び開腹手術手順での手術クリップの使用は劇的に伸びている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国仮特許出願第62/950,819号明細書
【特許文献2】米国特許第4,834,096号明細書
【特許文献3】米国特許公開第2018/0368852号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者は、手術クリップの組織保持機能及び/又は捩れ剛性のような手術クリップの1又は2以上の特徴を改善する必要があることを認識している。開示するデバイス及び方法は、上記に列挙した問題及び/又は従来技術の他の問題のうちの1又は2以上を軽減又は克服することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、手術クリップに関する。手術クリップは、湾曲した第1の内面を有する第1の脚部材を含むことができ、第1の脚部材は、垂直方向に第1の厚み、横方向に第1の幅、及び長手方向に第1の長さを有し、第1の幅は、第1の長さの少なくとも半分に沿って第1の厚みよりも大きい。手術クリップはまた、湾曲した第2の内面を有する第2の脚部材を含むことができ、第2の脚部材は、複数の歯を有する。
【0007】
一部の実施形態では、第1の幅は、第1の脚部材の内側部分の第2の幅よりも長い。一部の実施形態では、第1の幅は、第1の脚部材の外側部分の第3の幅よりも長い。一部の実施形態では、第1の幅は、第1の脚部材の少なくとも1つの側面から延びる少なくとも1つの横突起によって定められる。一部の実施形態では、少なくとも1つの横突起は、第1の長さの少なくとも半分を延びる。一部の実施形態では、少なくとも1つの横突起は、第1の長さの少なくとも3分の2を延びる。一部の実施形態では、少なくとも1つの横突起は、第1の長さ全体は延びない。一部の実施形態では、手術クリップは、第1の脚部材の遠位部分上に少なくとも1つのボス部材を更に含み、少なくとも1つの横突起の遠位端は、少なくとも1つのボス部材の近位である。一部の実施形態では、手術クリップは、第1の脚部材及び第2の脚部材をピボット可能に連結するヒンジ部材を更に含み、少なくとも1つの横突起の近位端は、ヒンジ部材の遠位である。一部の実施形態では、少なくとも1つの横突起は、第1の脚部材の第1の側面上に第1の横突起及び第1の脚部材の第2の側面上に第2の横突起を含む。一部の実施形態では、複数の歯は、第2の内面の横方向に配置され、複数の歯は、手術クリップが閉鎖構成にある時に第1の内面を越えて延びるように構成される。一部の実施形態では、複数の歯は、第2の脚部材の少なくとも1つの側面から延びる。一部の実施形態では、複数の歯は、第1の列の歯及び第2の列の歯を含み、第1の列の歯及び第2の列の歯は、閉鎖構成でそれらの間に第1の内面を受け入れるように構成される。一部の実施形態では、第1の列の歯及び第2の列の歯は、長手方向に互い違いに配置され、第1の列の歯は、長手方向に離間し、第2の列の歯も長手方向に離間する。一部の実施形態では、第1の内面及び/又は第2の内面は、実質的に滑らかである。一部の実施形態では、第1の内面は、第1の脚部材の近位部分から遠位部分まで延びる凹湾曲を有し、第2の内面は、第2の脚部材の近位部分から遠位部分まで延びる凸湾曲を有する。一部の実施形態では、第2の脚部材は、第2の内面の近位部分にヒール部を有する。一部の実施形態では、手術クリップは、ワンピースポリマー本体である。一部の実施形態では、手術クリップは、第1の脚部材の遠位部分上にフック部材及び第2の脚部材の遠位部分上に先端部材を更に含み、フック部材は、先端部材を受け入れて手術クリップを閉鎖構成に保持するように構成される。
【0008】
本発明の別の態様は、ワンピースポリマー本体で形成された手術クリップに関する。手術クリップは、第1の脚部材、第2の脚部材、及びヒンジ部材を含むことができる。第1の脚部材は、凹に湾曲した第1の内面、第1の外面、第1の側面から延びる第1の横突起、及び第2側面から延びる第2の横突起を有することができ、第1の脚部材は、第1内面と第1の外面の間に定められた垂直方向の第1の厚み、第1の横突起と第2の横突起の間に定められた横方向の第1の幅、及び長手方向の第1の長さを有し、第1の幅は、第1の長さの少なくとも半分に沿って第1の厚みよりも大きく、第1の幅は、第1の脚部材の内側部分の第2の幅よりも長く、第1の幅は、第1の脚部材の外側部分の第3の幅よりも長い。第2の脚部材は、凸に湾曲した第2の内面を有することができ、第2の脚部材は、第2の内面の横方向に配置された複数の歯を有し、複数の歯は、手術クリップが閉鎖構成にある時に第1の内面を越えて延びるように構成される。ヒンジ部材は、第1の脚部材及び第2の脚部材をピボット可能に連結することができ、第1の横突起及び第2の横突起のうちの各々の近位端は、ヒンジ部材の遠位である。手術クリップは、第1の脚部材の遠位部分上に少なくとも1つのボス部材を含むことができ、第1の横突起及び第2の横突起のうちの各々の遠位端は、少なくとも1つのボス部材の近位である。手術クリップは、第1の脚部材の遠位部分上にフック部材及び第2の脚部材の遠位部分上に先端部材を更に含むことができ、フック部材は、先端部材を受け入れて手術クリップを閉鎖構成に保持するように構成される。
【0009】
本発明を容易に理解することができるように、本発明の態様を添付図面に一例として示している。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明による開放構成にある手術クリップの第1の例示的実施形態の例示的斜視図である。
【
図3】
図1及び2の手術クリップの例示的側面図である。
【
図4】閉鎖構成にある
図1-3の手術クリップの例示的側面図である。
【
図5A】
図1-4の手術クリップの第1の脚部材の例示的切取内部図である。
【
図5C】
図1-5Bの手術クリップの第2の脚部材の例示的切取内部図である。
【
図6】開放構成にある手術クリップの第2の例示的実施形態の例示的斜視図である。
【
図7】開放構成にある手術クリップの第3の例示的実施形態の例示的斜視図である。
【
図9】
図7及び8の手術クリップの例示的側面図である。
【
図10A】
図7-9の手術クリップの第1の脚部材の例示的切取内部図である。
【
図10C】
図7-10Bの手術クリップの第2の脚部材の例示的切取内部図である。
【
図11A】
図7-10Dの手術クリップの溝付きヒンジ部材の第1の例示的実施形態を示す図である。
【
図11B】
図7-10Dの手術クリップの溝付きヒンジ部材の第1の例示的実施形態を示す図である。
【
図11C】
図7-10Dの手術クリップの溝付きヒンジ部材の第1の例示的実施形態を示す図である。
【
図11D】
図7-10Dの手術クリップの溝付きヒンジ部材の第1の例示的実施形態を示す図である。
【
図12A】
図7-10Dの手術クリップの溝付きヒンジ部材の第2の例示的実施形態を示す図である。
【
図12B】
図7-10Dの手術クリップの溝付きヒンジ部材の第2の例示的実施形態を示す図である。
【
図12C】
図7-10Dの手術クリップの溝付きヒンジ部材の第2の例示的実施形態を示す図である。
【
図12D】
図7-10Dの手術クリップの溝付きヒンジ部材の第2の例示的実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
ここで類似の参照番号が全体を通して類似の部分を指すことができる図を参照して本発明を以下に説明する。本発明は、一般的に組織(例えば、血管、リンパ節、神経、嚢胞管、又は心臓組織)を圧縮及び/又は結紮するように構成された手術クリップに関する。手術クリップは、細長脚部材を提供して組織保持機能を高めることができる。例えば、手術クリップは、5mmクリップアプライヤに適合するが他の5mmのクリップと比較して機能増大を有するようなサイズとすることができる。より長い脚部材のうちの少なくとも1つを補強して安定化させるために、手術クリップは、脚部材の横方向側面のうちの少なくとも1つに沿って延びる少なくとも1つの横突起又は翼部材を有することができる。横突起は、脚部材に増加したアスペクト比(幅/厚み)を提供することができる。従って、手術クリップは、厚みの一部分に沿って比較的広く、脚部材の長さの少なくとも一部分に沿って剛性を増大させる。手術クリップはまた、組織の軸線方向安全性を高めるために、その間に組織締付内面を受け入れる改善された歯を有する場合がある。手術クリップは、手術クリップが閉じる時にヒンジに対して近位に組織を保持する特徴部を更に有することができる。手術クリップはまた、アプライヤ顎部の強度を高めてカートリッジからの装填を容易にする丸い脚及び/又はヒンジプロファイルを有することができる。一部の実施形態では、手術クリップは、改善されたヒンジ部材を有することができる。例えば、ヒンジ部材は、1又は2以上の側面及び/又は外面に溝を形成して厚みを低減するように材料を除去することによって改善することができる。溝は、閉鎖中の手術クリップの性能を改善し、及び/又はクリップアプライヤの顎部では、例えば、クリップアプライヤが嵌合機能を有する場合に手術クリップを安定化することを助けるのに使用することができる機能を提供することができる。
【0012】
従来慣例に従って、本明細書に使用される場合及び本明細書で他に指示がない限り、用語「長手方向」は、当業者によって一般的に理解されるように、手術クリップ及び/又は脚部材の長さに沿ってそれらのそれぞれの近位部分からそれらのそれぞれの遠位部分まで延びる寸法を意味する。従って、用語「長さ」は、その長手方向に沿った手術クリップ及び/又は1又は2以上の構成要素の寸法を意味する。更に、「横断」方向は、手術クリップ又は脚部材の長手方向長さに直交するあらゆる軸線又は方向を意味する。用語「垂直」は、脚部材の圧縮軸線に沿った手術クリップ及び/又は1又は2以上の構成要素の寸法を意味する。用語「厚み」は、圧縮又は垂直方向に沿って手術クリップ及び/又は1又は2以上の構成要素の対向する縁部の間の寸法を意味する。用語「幅」は、長さ及び厚みを実質的に横断する横方向の手術クリップ及び/又は1又は2以上の構成要素の寸法を意味する。用語「凹」及び「凸」は、面又は構成要素の外部を見る時に見える面又は構成要素の湾曲を意味する。類似の専門用語は、他に指示がない限り、書面による開示全体を通して使用される。
【0013】
図1-5Dは、本発明の手術クリップ100の第1の実施形態を示している。手術クリップ100は、近位部分及び遠位部分を有する第1の脚部材102と、近位部分及び遠位部分を有する第2の脚部材104とを含むことができる。第1及び第2の脚部材102、104は、ヒンジ部材106によって近位部分で一体的に連結することができる。
【0014】
第1及び第2の脚部材102、104は、それらの長さに沿って湾曲し、かつ曲面を含むことができる。例えば、第1の脚部材102は、第1の内面108及び第1の外面110を含むことができ、第2の脚部材104は、第2の内面112及び第2の外面114を含むことができる。第1の内面108及び第2の外面110は、第1の側面116の間で横方向に延びることができ、第2の内面112及び第2の外面114は、第2の側面118の間で横方向に延びることができる。
図1に示すように、第1の内面108は、凹湾曲を有することができ、第1の外面110は、凸湾曲を有することができ、各々は、第1の脚部材102の長さに沿っている。第2の内面112は、凸湾曲を有することができ、第2の外面114は、凹湾曲を有することができ、各々は、第2の脚部材104の長さに沿っている。第1の内面108の凹湾曲及び/又は第1の外面110の凸湾曲は、それぞれの近位部分からそれぞれの遠位部分まで実質的に第1の脚部材102の長さ全体を延びることができる。第2の内面112の凸湾曲及び/又は第2の外面114の凹湾曲は、それぞれの近位部分からそれぞれの遠位部分まで実質的に第2の脚部材104の長さ全体を延びることができる。第1の脚部材102及び第2の脚部材104の湾曲は、実質的に適合する場合があり、第1の内面108及び第2の内面112の各々の凹性/凸性は、実質的に適合する場合がある。第1及び第2の脚部材102、104は、手術クリップ100が閉じる時に曲がる及び/又は真っ直ぐになることができ、第1及び第2の内面108、112は、
図4に示すように、閉鎖構成で接近する又は接触することができる。脚部材102、104の一般的な湾曲及び手術クリップ100の閉鎖の更に別の議論は、米国特許第4,834,096号明細書に見出すことができ、その開示全体は引用によって本明細書に組み込まれている。
【0015】
ヒンジ部材106は、第1及び第2の脚部材102、104に対して弾力的に可撓性であり、かつ一体的とすることができる。ヒンジ部材106は、第1の内面108及び第2の内面112を連結する凹内面120と、第1の外面110及び第2の外面114を連結する凸外面122とを有することができる。ヒンジ部材106は、内面及び外面120、122の間の厚みを通じて開口部123を定めることができ、内面120は、その内側に溝又はスロット124を定めることができる。溝124は、脚部材102、104の間を延びる組織を受け入れるように構成することができる。
【0016】
手術クリップ100は、溝124の遠位端にある第2の脚部材104の近位部分に凸部分又はヒール部126を更に有することができる。ヒール部126は、第2の内面112の残りの長さよりも小さい半径の湾曲した凸湾曲を有することができ、ヒール部126に増加した凸面性を提供する。ヒール部126は、少なくとも1つの歯128を含み、溝124内の組織の固定を高めることができる。例えば、ヒール部126は、実質的にヒール部126の幅を延びる単一歯128を含むことができる。
図4に更に示すように、ヒール部126及び/又は少なくとも1つの歯128は、閉鎖構成で溝124の対向する部分に少なくとも部分的に受け入れることができ、溝124内の組織を固定する。
図3に示すように、少なくとも1つの歯128は、ヒール部126からヒンジ部材106の方向に近位に角度が付けられ、反力を提供して手術クリップ100の引き抜きを更に防止することができる。
【0017】
手術クリップ100はまた、1又は2以上のラッチ要素を有するラッチ機構を含むことができる。例えば、第1の脚部材102は、その遠位部分でフック部材140に移行することができ、第2の脚部材104は、その遠位部分で相補的溝付き先端部材142に移行することができる。フック部材140の遠位部分は、内向きに湾曲してほぼヒンジ部材106に向けて指向することができる。フック部材140は、1又は2以上の横断斜角面と、第1の内面108と融合してラッチ凹部を定める凹内面とを有することができる。先端部材142は、フック部材140が先端部材142の周りで開く又は偏向する及び/又は第2の脚部材104が圧縮する時にフック部材140の斜角面を受け入れるように構成されたV字形溝又はスロットを定めることができる。フック部材140及び先端部材142は、係合してラッチ機構を形成することができる。例えば、ラッチ凹部は、血管又は他の組織の周りで位置が固定された時に手術クリップ100を閉鎖構成(例えば、
図4)に圧縮する過程で先端部材142を受け入れることができる。
【0018】
脚部材102、104は、クリップアプライヤの顎部に係合するようにその長さに沿って1又は2以上のボス部材を含むことができる。例えば、第1の脚部材102は、第1の脚部材102の遠位部分に隣接する両側の側面に垂直にかつフック部材140のすぐ近位で突出する1又は2以上のボス部材150を含むことができる。手術クリップ100の例示的な例では、1又は2以上のボス部材150は円筒形であり、かつ第1の脚部材102の側面116の各々を超えて外向きに突出することができる。ボス部材150は、第1の脚部材102の幅を延びて側面116の横方向に延びる両側のボス部材150を連結する架橋セクションを含むことができる。第2の脚部材104も、先端部材142のスロットによって離間した遠位部分に1又は2以上のボス部材152を含むことができる。ボス部材152は、円筒形であり、かつ第2の脚部材104の両側の側面118に垂直に突出することができ、先端部材142の点を超えて前方長手方向にかつ第2の脚部材104の側面118を超えて外向きに延びる。クリップアプライヤの顎部は、ボス部材150、152と係合し、脚部材102、104をヒンジ部材106の周りでピボット回転させて手術クリップ100を血管の周りで閉鎖及び/又はラッチ構成に圧縮することができる。
【0019】
図1-5Dの実施形態に更に示すように、手術クリップ100は、複数の歯130を含むことができる。歯130は、歯130が組織と係合する時に実質的に偏向しないように実質的に剛性とすることができる。歯130は、手術クリップ100に対して外側に位置決めすることができる。本明細書に使用する場合に、用語「外側に」は、内面112の横方向に歯130を位置決めすることを指す。例えば、歯130は、側面118のうちの少なくとも1つに取り付けられ、かつこれから及び/又は第2の内面112と実質的に垂直に延びることができる。歯130は、第2の側面118の中に一体化されたベースを形成する第1の部分132と、第2の脚部材104から第1の脚部材102の方向に突出する第2の部分134とを有することができる。第1及び第2の部分132、134は、隣接する歯130の各々の第1及び第2の部分132、134から離間させることができる。第1の部分132は、第2の部分134よりも長手方向に広くされ、側面118への歯130の固定を高めることができる。歯130は、
図5C及び5Dに示すように、実質的に平坦な外側横側面及び実質的に平坦な内側側面(内面112から垂直に延びる第2の部分134の露出面によって定められた)を有することができる。第2の部分134の実質的に平坦な内側側面は、第1の脚部材102の側面116との面一インタフェース又は最小間隙を作ることができる。第2の部分134は、第2の内面112と実質的に平行に延びる実質的に平坦な内面を更に有して結紮組織上の外傷を低減することができる。
【0020】
歯130は、第1の側面118の中に一体化された第1の列の歯130と、第2の側面118の中に一体化された第2の列の歯130とを形成することができる。歯130は、第1の内面108を通過して第1の脚部材102の側面116に沿って延び、手術クリップ100が内面108、112間に間隙が最小又は全くなしで閉じることを可能にするように位置決めすることができ、小血管の有効閉鎖を保証する。第1及び第2の列の歯130は、
図4に示すように、閉鎖構成でそれらの間に第1の内面108を受け入れるように構成することができる。すなわち、閉鎖構成では、歯130は、第1及び第2の内面108、112を越えて第2の側面118からかつ第1の側面116のうちの1つに沿って又はそれに平行に延びることができる。従って、
図4に示すような閉鎖構成では、歯130は、第1及び第2の側面116、118と重なり、かつ第1及び第2の内面108、112を通過することができる。歯130は、第2の脚部材104の長手軸線に沿って互いに十分に離間させることができ、従って、隣接する歯130の間の組織を締めつけない。第1及び第2の列の歯130は、互い違いに配置することができ、内面112の長手軸線に沿って交互する。
【0021】
歯130の構成は、密接に接近した組織係合面を用いて組織の好ましい蛇行係合を提供することができる。歯130のより大きいサイズは、組織保持を改善して組織が手術クリップから滑り落ちるのを防ぐことができる。歯130は、成形するのが更に容易とすることができ、クリップアプライヤと干渉しない。すなわち、第2の脚部材104の外側の歯と第1の脚部材102上の歯の不在とに起因して、第1の内面108及び第2の内面112は、例えばヒール部126上の歯128を除いて、第1及び第2の脚部材102、104の実質的に長さ全体又は長さの大部分に対して実質的に滑らか(例えば、実質的に歯なし)とすることができる。例えば、図示のように、第1の内面108は、歯が完全にない場合があり、第2の内面112は、その長さの大部分に対して歯がない場合がある。外側の歯130の特徴の更に別の議論は、米国特許公開第2018/0368852号明細書に見出すことができ、その開示全体は、引用によって本明細書に組み込まれる。
【0022】
第1の脚部材102は、第1の側面116のうちの1つから横方向に延びる少なくとも1つの翼部材又は横突起160を有することができる。例えば、少なくとも1つの横突起160は、第1の側面116から延びる第1の横突起160と第2の側面116から延びる第2の横突起160とを含むことができる。横突起160は、捩れ剛性を増大することによって脚部材102を補強して安定化させることができる。例えば、横突起160は、手術クリップ100の捩れ及び/又は組織保持強度を損なうことなく第1の脚部材102をより長くすることを可能にすることができる。横突起160は、第1の脚部材102の長さの少なくとも半分にわたって長手方向に延びることができる。一部の実施形態では、横突起160は、第1の脚部材102の長さの少なくとも3分の2にわたって長手方向に延びることができる。しかし、横突起160は、第1の脚部材102の長さ全体を延びることはできない。従って、横突起160は、少なくとも1つのボス部材150の近位である遠位端を有し、ヒンジ部材106の遠位であるクリップアプライヤインタフェース及び/又は近位端との干渉を防止してヒンジ部材の可撓性を維持することができ、脚部材102、104のピボット回転剛性を低減する。更に、横突起160での手術クリップ100の幅は、ボス部材150での手術クリップ100の幅よりも狭くすることができる。
図5Aの第1の脚部材102の切り欠き図に示すように、突起160は、第1の内面108から垂直に離間した内面164と、第1の外面110から垂直に離間した外面166とを有することができる。第1の内面108からの突起の内面164の間隔は、歯130がそれらの間に内面108を受け入れることを可能にすることができ、組織結紮との干渉を防止する。内面164は、実質的に平坦であって側面116から実質的に垂直に延び、歯130とのあらゆる干渉を更に軽減する及び/又は歯130が閉鎖構成で係合するための面を提供することができる。外面166は、角度が付けられ、先細にされ、及び/又は湾曲にされ(凹面又は凸面にされ)、突起160の安定性を高めて製造を容易にすることができる。図示のように、突起160の側面は、自由であり、かつ実質的に平坦とすることができる。第1の内面108及び第1の外面110からの横突起160の間隔は、手術クリップ100の補強を更に最適化することができる。
【0023】
図5Aの切取内部図及び
図5Bの断面に更に示すように、第1の脚部材102は、両側の突起160の側面によって定められた突起幅(w1
P)を有することができる。突起幅(w1
P)は、突起160と第1の内面108との間に位置決めされた側面116間の寸法によって定められた第1の内側幅(w1
I)よりも大きいとすることができる。突起幅(w1
P)はまた、側面116間の寸法によって定められて突起160と第1の外面110との間に位置決めされた第1の外側幅(w1
O)よりも大きいとすることができる。突起幅(w1
P)は、更に、第1の内面108と第1の外面110の間の寸法によって定められた第1の厚み(t1)よりも大きいとすることができる。突起160は、第1の脚部材102の長さの少なくとも半分にわたって延びることができ、従って、突起幅(w1
P)は、第1の脚部材102の長さの少なくとも半分にわたって第1の厚み(t1)、第1の内側幅(w1
I)、及び/又は第1の外側幅(w1
O)よりも大きいとすることができる。突起160が第1の脚部材102の長さの少なくとも3分の2にわたって延びる実施形態では、突起幅(w1
P)は、第1の脚部材102の長さの少なくとも3分の2にわたって第1の厚み(t1)、第1の内側幅(w1
I)、及び/又は第1の外側幅(w1
O)よりも大きいとすることができる。少なくとも1つの横突起160の遠位端は、第1の側面116、第1の内面110、及び/又は第1の外面110と実質的に垂直に延びる遠位面を定めることができる。少なくとも1つの横突起160の近位端は、第1の内面110に対して近位にある角度で延びる近位面を定めることができる。第1の脚部材102は、横突起160の遠位及び近位(横突起160とボス部材152の間及び/又は横162とヒンジ部材106の間)に実質的に平坦な側面116を有することができる。
【0024】
横突起160の各々は、それら自体が第1の内側幅(w1
I)及び第1の外側幅(w1
O)の4分の1よりも大きくないそれぞれの側面116からの幅を有することができる。横突起160は、第1の脚部材102上だけにある場合があり、従って、第2の脚部材104は、横突起なしとすることができる。従って、第1の脚部材102の突起幅(w1
P)は、交互する互い違いに配置された歯130を除く及びそれを含む(しかし、歯130は側面118の一部とは見なされない)断面で第2の側面118間の寸法によって定められた第2の脚部材104の第2の幅(w2)よりも大きいとすることができる。第1の脚部材102上の横突起160は、閉鎖構成にある手術クリップ100に十分な剛性を提供することができ、フック部材140を有する第1の脚部材102は、手術クリップ100が閉じる時に追加の剛性及び安定性を必要とする場合がある。
図1-5Dは、手術クリップ100の製造を容易にする各側面116から延びる単一横突起160を示している。しかし、手術クリップ100が、本明細書に説明するように、その長さを集合的に延びる各側面116上の複数の横突起160(例えば、長手方向に位置合わせした及び/又は離間した)を含むことができることも考えられている。
【0025】
図6は、本発明の手術クリップ100’の第2の実施形態を示している。手術クリップ100’は、近位部分及び遠位部分を有する第1の脚部材102’と、近位部分及び遠位部分を有する第2の脚部材104’とを含むことができる。第1及び第2の脚部材102’、104’は、ヒンジ部材106’によって近位部分で一体的に連結することができる。手術クリップ100’は、手術クリップ100の修正であり、従って、
図1-5Dの実質的に全体の議論は、手術クリップ100’に適用され(他に指示がない限り)、かつ簡略化するために本明細書に明示的に組み込まれている。
【0026】
しかし、手術クリップ100’は、手術クリップ100’が第1の脚部材102’の内面108’上に複数の歯136’を含むということで手術クリップ100とは異なる。複数の歯136’は、第1の内面108’に沿って長手方向に第1及び第2の互い違いに配置された列を形成することができる。複数の歯136’は、ヒンジ部材106’の方向に近位に角度が付けられる場合がある。第1の内面108’から延びる歯136’及び第2の側面118’から延びる外側の歯130’の組合せは、組織のタイプ及び機械的特性に基づいて好ましい保持強度を提供することができる。第2の内面112’は、実質的に滑らかであり、かつ第1の内面108’の歯136’と係合することができる。
【0027】
図7-10Dは、本発明の手術クリップ200の第3の実施形態を示している。手術クリップ200は、近位部分及び遠位部分を有する第1の脚部材202と、近位部分及び遠位部分を有する第2の脚部材204とを含むことができる。第1及び第2の脚部材202、204は、ヒンジ部材206によって近位部分で一体的に連結することができる。
【0028】
第1及び第2の脚部材202、204は、それらの長さに沿って湾曲し、かつ曲面を含むことができる。例えば、第1の脚部材202は、第1の内面208及び第1の外面210を含むことができ、第2の脚部材204は、第2の内面212及び第2の外面214を含むことができる。第1の内面208及び第2の外面210は、第1の側面216間で横方向に延びることができ、第2の内面212及び第2の外面214は、第2の側面218間で横方向に延びることができる。
図7に示すように、第1の内面208は、凹湾曲を有することができ、第1の外面210は、凸湾曲を有することができ、各々は、第1の脚部材202の長さに沿っている。第2の内面212は、凸湾曲を有することができ、第2の外面214は、凹湾曲を有することができ、各々は、第2の脚部材204の長さに沿っている。第1の内面208の凹湾曲及び/又は第1の外面210の凸湾曲は、それぞれの近位部分からそれぞれの遠位部分まで第1の脚部材202の実質的に長さ全体を延びることができる。第2の内面212の凸湾曲及び/又は第2の外面214の凹湾曲は、それぞれの近位部分からそれぞれの遠位部分まで第2の脚部材204の実質的に長さ全体を延びることができる。第1の脚部材202及び第2の脚部材204の湾曲は、実質的に適合することができ、第1の内面208及び第2の内面212の各々の凹/凸面性は実質的に適合することができる。第1及び第2の脚部材202、204は、手術クリップ200が閉じる時に曲がる及び/又は真っ直ぐにすることができ、第1及び第2の内面208、212は、閉鎖構成で接近する又は接触することができる(例えば、
図4に同様に示すように)。脚部材202、204の一般的な湾曲及び手術クリップ100の閉鎖の更に別の議論は、米国特許第4,834,096号明細書に見出すことができ、その開示全体は、引用によって本明細書に組み込まれている。
【0029】
ヒンジ部材206は、第1及び第2の脚部材202、204に対して弾力的に可撓性及び一体的とすることができる。ヒンジ部材206は、第1の内面208及び第2の内面212を連結する凹内面220と、第1の外面210及び第2の外面214を連結する凸外面222とを有することができる。ヒンジ部材206は、内面及び外面220、222の間の厚みを通じて開口部223を定めることができ、内面220は、その内側に溝又はスロット224を定めることができる。溝224は、脚部材202、204の間を延びる組織を受け入れるように構成することができる。
【0030】
手術クリップ200は、溝224の遠位端で第2の脚部材204の近位部分上に凸部分又はヒール部226を更に有することができる。ヒール部226は、第2の内面212の残りの長さよりも小さい半径の湾曲した凸湾曲を有することができ、ヒール部226に増加した凸面性を提供する。ヒール部226は、少なくとも1つの歯228を含み、溝224での組織の固定を高めることができる。例えば、ヒール部226は、実質的にヒール部226の幅を延びる単一歯228を含むことができる。ヒール部226及び/又は少なくとも1つの歯228は、閉鎖構成で溝224の対向する部分に少なくとも部分的に受け入れることができ、溝224内の組織を固定する(例えば、
図4に同様に示すように)。
図9に示すように、少なくとも1つの歯228は、ヒール部226からヒンジ部材206に向けて近位に角度が付けられ、反力を提供して手術クリップ200の引き抜きを更に防止することができる。
【0031】
手術クリップ200はまた、1又は2以上のラッチ要素を有するラッチ機構を含むことができる。例えば、第1の脚部材202は、その遠位部分でフック部材240に移行することができ、第2の脚部材204は、その遠位部分で相補的溝付き先端部材242に移行することができる。フック部材240の遠位部分は、内向きに湾曲してほぼヒンジ部材206に向けて指向することができる。フック部材240は、1又は2以上の横断斜角面と、第1の内面108と融合してラッチ凹部を定める凹内面とを有することができる。先端部材242は、フック部材240が先端部材242の周りで開く又は偏向する及び/又は第2の脚部材204が圧縮する時にフック部材240の斜角面を受け入れるように構成されたV字形溝又はスロットを定めることができる。フック部材240及び先端部材242は、係合してラッチ機構を形成することができる。例えば、ラッチ凹部は、血管又は他の組織の周りで位置が固定された時に手術クリップ200を閉鎖構成に圧縮する過程で先端部材242を受け入れることができる、(例えば、
図4に同様に示すように)。
【0032】
脚部材202、204は、クリップアプライヤの顎部に係合するように長さに沿って1又は2以上のボス部材を含むことができる。例えば、第1の脚部材202は、第1の脚部材202の遠位部分に隣接する両側の側面に垂直にかつフック部材240のすぐ近位で突出する1又は2以上のボス部材250を含むことができる。手術クリップ200の例示的な例では、1又は2以上のボス部材250は、円筒形であり、かつ第1の脚部材202の側面216の各々を超えて外向きに突出することができる。ボス部材250は、第1の脚部材202の幅を延び、側面216の横方向に延びる両側のボス部材250を連結する架橋セクションを含むことができる。第2の脚部材204も、先端部材242のスロットによって離間した遠位部分に1又は2以上のボス部材252を含むことができる。ボス部材252は、円筒形であり、かつ第2の脚部材204の両側の側面218に垂直に突出することができ、先端部材242の点を超えて前方長手方向にかつ第2の脚部材204の側面218を超えて外向きに延びる。クリップアプライヤの顎部は、ボス部材250、252と係合し、脚部材202、204をヒンジ部材206の周りでピボット回転させ、手術クリップ200を血管の周りで閉鎖及び/又はラッチ構成に圧縮することができる。
【0033】
図7-10Dの実施形態に更に示すように、手術クリップ200は、複数の歯230を含むことができる。歯230は、歯230が組織と係合する時に実質的に偏向しないように実質的に剛性とすることができる。歯230は、手術クリップ200に対して外側に位置決めすることができる。本明細書に使用する場合に、用語「外側に」は、内面212の横方向に歯230を位置決めすることを指す。例えば、歯230は、側面218のうちの少なくとも1つから垂直に延びる少なくとも1つの翼部材又は横突起262から内向きに延びることができる。歯230は、
図10C及び10Dに示すように、実質的に平坦な外側横側面及び実質的に平坦な内側側面(内面212から垂直に延びる露出面によって定められた)を有することができる。歯230の実質的に平坦な内側側面は、第1の脚部材202の側面216との面一インタフェース又は最小間隙を作ることができる。歯230は、更に、第2の内面212に対して実質的に平行に延びる実質的に平坦な内面を有し、結紮組織上の外傷を低減することができる。
【0034】
歯230は、第1の側面218の中に一体化された第1の横突起262から延びる第1の列の歯230と、第2の側面218の中に一体化された第2の横突起262から延びる第2の列の歯230とを形成することができる。歯230は、第1の内面208を通過して第1の脚部材202の側面216に沿って延び、手術クリップ200が内面208、212の間に最小限の間隙があるか又は間隙なく閉じることを可能にするように位置決めすることができ、小血管の有効閉鎖を保証する。第1及び第2の列の歯230は、閉鎖構成でそれらの間に第1の内面208を受け入れるように構成することができる(例えば、
図4に同様に示すように)。従って、閉鎖構成では、歯230は、第1の内面208を越えて横突起262からかつ第1の側面216のうちの1つに沿って又はそれと平行に延びることができる。歯230は、第2の脚部材204の長手軸線に沿って互いに十分に離間させることができ、従って、隣接する歯230の間の組織を締めつけない。第1及び第2の列の歯230は、互い違いに配置することができ、内面212の長手軸線に沿って交互する。
【0035】
歯230の構成は、密接に接近した組織係合面を用いて組織の好ましい蛇行係合を提供することができる。歯230のより大きいサイズは、組織保持を改善して組織が手術クリップから滑り落ちるのを防ぐことができる。歯230は、成形するのに更に容易であり、クリップアプライヤに干渉しないことを可能にすることができる。従って、第2の脚部材204の外側の歯と第1の脚部材202上の歯の不在に起因して、第1の内面208及び第2の内面212は、例えばヒール部226上の歯228を除いて、第1及び第2の脚部材202、204の実質的に長さ全体又は長さの大部分にわたって実質的に滑らかとすることができる(例えば、実質的に歯なし)。例えば、図示のように、第1の内面208は、歯が完全にない場合があり、第2の内面212は、その長さの大部分にわたって歯がない場合がある。外側の歯230の特徴の更に別の議論は、米国特許公開第2018/0368852号明細書に見出すことができ、その開示全体は引用によって本明細書に組み込まれている。
【0036】
第1の脚部材202は、第1の側面216のうちの1つから横方向に延びる少なくとも1つの翼部材又は横突起260を有することができる。例えば、少なくとも1つの横突起260は、第1の側面216から延びる第1の横突起260と第2の側面216から延びる第2の横突起260とを含むことができる。横突起260は、捩れ剛性を増大することによって脚部材202を補強して安定化させることができる。例えば、横突起260は、手術クリップ200の捩れ及び/又は組織保持強度を損なうことなく第1の脚部材202をより長くすることを可能にすることができる。横突起260は、第1の脚部材202の長さの少なくとも半分にわたって長手方向に延びることができる。一部の実施形態では、横突起260は、第1の脚部材202の長さの少なくとも3分の2にわたって長手方向に延びることができる。しかし、横突起260は、第1の脚部材202の長さ全体を延びることはできない。従って、横突起260は、少なくとも1つのボス部材250の近位である遠位端を有し、ヒンジ部材206の遠位であるクリップアプライヤインタフェース及び/又は近位端との干渉を防止してヒンジ部材の可撓性を維持することができ、脚部材202、204のピボット回転剛性を低減する。更に、横突起260での手術クリップ200の幅は、ボス部材250での手術クリップ200の幅よりも狭くすることができる。
図10Aの第1の脚部材202の切り欠き図に示すように、突起260は、第1の内面208から垂直に離間した内面264と、第1の外面210から垂直に離間した外面266とを有することができる。第1の内面208からの突起の内面264の間隔は、歯130がそれらの間に内面208を受け入れることを可能にすることができ、組織結紮との干渉を防止する。内面264は、実質的に平坦であり、かつ側面216から実質的に垂直に延び、歯230とのあらゆる干渉を更に軽減する及び/又は歯230が閉鎖構成で係合するための面を提供することができる。外面266は、角度が付けられ、先細にされ、及び/又は湾曲にされ(凹面又は凸面にされ)、突起260の安定性を高めて製造を容易にすることができる。図示のように、突起260の側面は、自由であり、かつ実質的に平坦とすることができる。第1の内面208及び第1の外面210からの横突起260の間隔は、手術クリップ200の補強を更に最適化することができる。
【0037】
図10Aの切取内部図及び
図10Bの断面に更に示すように、第1の脚部材202は、両側の突起260の側面によって定められた突起幅(w1
P)を有することができる。突起幅(w1
P)は、突起260と第1の内面208との間に位置決めされた側面216間の寸法によって定められた第1の内側幅(w1
I)よりも大きいとすることができる。突起幅(w1
P)はまた、側面216間の寸法によって定められて突起260と第1の外面210との間に位置決めされた第1の外側幅(w1
O)よりも大きいとすることができる。突起幅(w1
P)は、第1の内面208と第1の外面210との間の寸法によって定められた第1の厚み(t1)よりも更に大きいとすることができる。突起260は、第1の脚部材202の長さの少なくとも半分にわたって延びることができ、従って、突起幅(w1
P)は、第1の脚部材202の長さの少なくとも半分にわたって第1の厚み(t1)、第1の内側幅(w1
I)、及び/又は第1の外側幅(w1
O)よりも大きいとすることができる。突起260が第1の脚部材202の長さの少なくとも3分の2にわたって延びる実施形態では、突起幅(w1
P)は、第1の脚部材202の長さの少なくとも3分の2にわたって第1の厚み(t1)、第1の内側幅(w1
I)、及び/又は第1の外側幅(w1
O)よりも大きいとすることができる。少なくとも1つの横突起260の遠位端は、第1の内面210及び第1の外面210に対して実質的に垂直に延びる遠位面を定めることができる。少なくとも1つの横突起260の近位端は、第1の内面210の近位にある角度で延びる近位面を定めることができる。第1の脚部材202は、横突起260の遠位及び近位(例えば、横突起260とボス部材250との間及び/又は横突起260とヒンジ部材206との間)に実質的に平坦な側面216を有することができる。外面210、214は、それぞれの側面216、218の間を延びる丸い湾曲を有することができ、アプライヤ顎部強度を高めてカートリッジからの装填を容易にする。ヒンジ部材206の外面222は、類似の丸い湾曲を有することができる。横突起260の各々は、それら自体が第1の内側幅(w1
I)及び第1の外側幅(w1
O)の4分の1よりも大きくないそれぞれの側面216からの幅を有することができる。
図7-10Dは、手術クリップ100の製造を容易にする各側面116から延びる単一横突起160を示している。しかし、手術クリップ200が、本明細書に説明するように、集合的にその長さを延びる各側面116上の複数の横突起260(例えば、長手方向に位置合わせされた及び/又は離間された)を含むことができるようにも考えられている。
【0038】
図10Cの切取内部図及び
図10Dの断面で更に示すように、第2の脚部材204は、両側の突起262の側面によって定められた突起幅(w2
P)を有することができる。突起幅(w2
P)は、側面218間の寸法によって定められて突起260と第2の外面214の間に位置決めされた幅(w2)よりも大きいとすることができる。突起幅(w2
P)は、第2の内面212と第2の外面214との間の寸法によって定められた第2の厚み(t2)よりも更に大きいとすることができる。突起262は、第2の脚部材204の長さの少なくとも半分にわたって延びることができ、従って、突起幅(w2
P)は、第2の脚部材204の長さの少なくとも半分にわたって第2の厚み(t2)及び/又は第2の幅(w2)よりも大きいとすることができる。突起262が第2の脚部材202の長さの少なくとも3分の2にわたって延びる実施形態では、突起幅(w2
P)は、第1の脚部材202の長さの少なくとも3分の2にわたって第2の厚み(t2)及び/又は第2の幅(w2)よりも大きいとすることができる。少なくとも1つの横突起262の遠位端は、第1の側面216、第2の内面210、及び/又は第2の外面210に対して実質的に垂直に延びる遠位面を定めることができる。少なくとも1つの横突起262の近位端は、第2の外面214に対して近位にかつ第2の内面212の遠位にある角度で延びる近位面を定めることができる。第1の脚部材202は、横突起262の遠位及び/又は近位(例えば、横突起262とボス部材252との間及び/又は横突起262とヒンジ部材206との間)に実質的に平坦な側面216を有することができる。
【0039】
図11A-Dは、本発明の手術クリップ200’の第4の実施形態を示している。手術クリップ200’は、近位部分及び遠位部分を有する第1の脚部材202’と、近位部分及び遠位部分を有する第2の脚部材204’とを含むことができる。第1及び第2の脚部材202’、204’は、ヒンジ部材206’によって近位部分で一体的に連結することができる。手術クリップ200’は、手術クリップ200の修正であり、従って、
図7-10Dの実質的に議論全体は、手術クリップ200’に適用され(他に指示がない限り)、簡略化するために本明細書に明示的に組み込まれている。ヒンジ部材206’は、ヒンジ部材206’の両側の側面282’間を延びる外面220’に1又は2以上の溝280’を更に有することができる。例えば、ヒンジ部材206’は、外面222’の頂点に1つ及び頂点の両側に2つの3つの溝を含むことができる。しかし、一部の実施形態では、ヒンジ部材206’は、例えば、外面222’の頂点で単一溝280’を有することができる。溝280’は、溝280’が開口部223’と連通しないように、ヒンジ部材206’の厚みを通して開口部223’まで完全には延びない場合がある。溝280’は、実質的にU字形であり、側面282’まで延びる湾曲又は先細の側面部分を有することができる。溝280’は、閉鎖中に手術クリップ200’の性能を改善し、及び/又は例えばクリップアプライヤが嵌合特徴部を有した場合に、クリップアプライヤの顎部で手術クリップ200’を安定させることを助けるのに使用することができる特徴部を提供することができる。
【0040】
図12A-Dは、本発明の手術クリップ200’’の第5の実施形態を示している。手術クリップ200’’は、近位部分及び遠位部分を有する第1の脚部材202’’と、近位部分及び遠位部分を有する第2の脚部材204’’とを含むことができる。第1及び第2の脚部材202’’、204’’は、ヒンジ部材206’’によって近位部分で一体的に連結することができる。手術クリップ200’’は、手術クリップ200の修正であり、従って、
図7-10Dの実質的に議論全体は、手術クリップ200’’に適用され(他に指示がない限り)、簡略化するために本明細書に明示的に組み込まれている。ヒンジ部材206’’は、更に、側面282’’のうちの1又は2以上に1又は2以上の溝280’’を有することができる。例えば、ヒンジ部材206’’は、両側の側面282’’に各々1つずつの2つの溝を含むことができる。例示的実施形態に示すように、溝280’’は、外面222’’から側面282’’を通してかつ開口部223’’の中に延びることができる。溝280’’は、実質的にU字形であり、湾曲又は先細の側面部分を有することができる。溝280’’は、閉鎖中に手術クリップ200’’の性能を改善し、及び/又は例えばクリップアプライヤが嵌合特徴部を有した場合にクリップアプライヤの顎部で手術クリップ200’’を安定させることを助けるのに使用することができる特徴部を提供することができる。
【0041】
本発明の手術クリップの様々な実施形態は、あらゆる適切なサイズで作ることができ、かつ血管、リンパ節、神経、胆嚢管、及び心臓組織のようなあらゆる数の組織に適用することができる。手術クリップの様々な実施形態は、金属及びポリマーのようなあらゆる適切な生体適合性材料から構成することができる。しかし、本発明は、ポリマークリップを用いた実施に特に適している。すなわち、手術クリップ100、100’、200、200’、200’’の様々な実施形態は、好ましくは、射出成形、押出から形成された又は他に適切な強力生体適合性工業用プラスチックから加工されたワンピース一体ポリマー本体から構成される。例示的材料は、ホモポリマー又はコポリマーポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリオキシメチレン、又は他の熱可塑性材料を含む。
【符号の説明】
【0042】
100 手術クリップ
102 第1の脚部材
124 溝
130 歯
160 横突起
【手続補正書】
【提出日】2024-04-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手術クリップであって、
湾曲した第1の内面を有する第1の脚部材であって、該第1の脚部材が、垂直方向に第1の厚み、横方向に第1の幅、及び長手方向に第1の長さを有し、該第1の幅が、該第1の長さの少なくとも半分に沿って該第1の厚みよりも大きい前記第1の脚部材と、
湾曲した第2の内面を有する第2の脚部材であって、前記手術クリップが閉鎖構成にある時に前記第1の脚部材の前記第1の内面を超えて延びるように構成された複数の歯を有する前記第2の脚部材と、
を備えていることを特徴とする手術クリップ。
【請求項2】
前記第1の幅は、前記第1の脚部材の内側部分の第2の幅よりも長いことを特徴とする請求項1に記載の手術クリップ。
【請求項3】
前記第1の幅は、前記第1の脚部材の外側部分の第3の幅よりも長いことを特徴とする請求項1又は2に記載の手術クリップ。
【請求項4】
前記複数の歯は、前記第2の内面の横方向に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の手術クリップ。
【請求項5】
前記複数の歯は、前記第2の脚部材の少なくとも1つの側面から延びていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の手術クリップ。
【請求項6】
前記複数の歯は、第1の列の歯及び第2の列の歯を備え、該第1の列の歯及び該第2の列の歯は、閉鎖構成でそれらの間に前記第1の内面を受け入れるように構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の手術クリップ。
【請求項7】
前記第1の列の歯及び前記第2の列の歯は、長手方向に互い違いに配置され、該第1の列の歯は、長手方向に離間し、該第2の列の歯も、長手方向に離間していることを特徴とする請求項6に記載の手術クリップ。
【請求項8】
前記第1の内面及び/又は前記第2の内面は、実質的に滑らかであることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の手術クリップ。
【請求項9】
前記第1の内面は、前記第1の脚部材の近位部分から遠位部分に延びる凹湾曲を有し、前記第2の内面は、前記第2の脚部材の近位部分から遠位部分に延びる凸湾曲を有することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の手術クリップ。
【請求項10】
前記第2の脚部材は、前記第2の内面の近位部分にヒール部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の手術クリップ。
【請求項11】
前記手術クリップは、ワンピースポリマー本体であることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の手術クリップ。
【請求項12】
前記第1の脚部材の遠位部分上のフック部材と、
前記第2の脚部材の遠位部分上の先端部材と、
を更に備え、
前記フック部材は、前記先端部材を受け入れて手術クリップを閉鎖構成に保持するように構成される、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の手術クリップ。
【請求項13】
前記第1の幅は、前記第1の脚部材の少なくとも1つの側面から延びる少なくとも1つの横突起によって定められることを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の手術クリップ。
【請求項14】
前記第1の脚部材の遠位部分上に少なくとも1つのボス部材を更に含み、前記少なくとも1つの横突起の遠位端が前記少なくとも1つのボス部材の近位であることを特徴とする請求項13に記載の手術クリップ。
【請求項15】
前記第1の脚部材と前記第2の脚部材とをピボット可能に連結するヒンジ部材を更に含み、前記少なくとも1つの横突起の近位端が前記ヒンジ部材の遠位であることを特徴とする請求項13又は14に記載の手術クリップ。
【請求項16】
前記少なくとも1つの横突起は、前記第1の長さの少なくとも半分を延びることを特徴とする請求項13乃至15のいずれか1項に記載の手術クリップ。
【請求項17】
前記少なくとも1つの横突起は、前記第1の長さの少なくとも3分の2を延びることを特徴とする請求項13乃至15のいずれか1項に記載の手術クリップ。
【請求項18】
少なくとも1つの横突起は、前記第1の長さ全体は延びないことを特徴とする請求項13乃至15のいずれか1項に記載の手術クリップ。
【請求項19】
前記少なくとも1つの横突起は、前記第1の脚部材の第1の側面上に第1の横突起及び該第1の脚部材の第2の側面上に第2の横突起を含むことを特徴とする請求項13乃至18のいずれか1項に記載の手術クリップ。