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特開2024-56101表面弾性波素子用の複合基板およびその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024056101
(43)【公開日】2024-04-19
(54)【発明の名称】表面弾性波素子用の複合基板およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H03H 9/25 20060101AFI20240412BHJP
【FI】
H03H9/25 C
H03H9/25 D
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024037513
(22)【出願日】2024-03-11
(62)【分割の表示】P 2022159991の分割
【原出願日】2019-09-24
(31)【優先権主張番号】P 2018178801
(32)【優先日】2018-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2018181814
(32)【優先日】2018-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003029
【氏名又は名称】弁理士法人ブナ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】梅原 幹裕
(72)【発明者】
【氏名】光田 国文
(72)【発明者】
【氏名】藤本 和良
(57)【要約】
【課題】圧電基板と支持基板との接合強度が高く、接合面でのバルク波の反射を低減した表面弾性波素子用の複合基板を提供する。
【解決手段】本開示に係る表面弾性波素子用の複合基板は、素子形成面である第1面とその裏面である第2面とを有する圧電基板と、第2面と対向して配置される第3面とその裏面である第4面を有するサファイア基板と、第2面と対向する第5面と第3面と対向する第6面を有し、第2面と第3面とを接合する接合層とを備える。接合層がアルミナからなり、第3面はr面の結晶面である。第3面の算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下であり、第5面の算術平均粗さRaが0.1μm以下であるとともに第3面の算術平均粗さRaよりも小さい。
【選択図】図1


【特許請求の範囲】
【請求項1】
素子形成面である第1面とその裏面である第2面とを有する圧電基板と、
前記第2面と対向して配置される第3面とその裏面である第4面を有するサファイア基板と、
前記第2面と対向する第5面と前記第3面と対向する第6面を有し、前記第2面と前記第3面とを接合する接合層と、
を備え、
前記接合層がアルミナからなり、
前記第3面はr面の結晶面であり、
前記第3面の算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下であり、前記第5面の算術平均粗さRaが0.1μm以下であるとともに前記第3面の算術平均粗さRaよりも小さい、表面弾性波素子用の複合基板。
【請求項2】
素子形成面である第1面とその裏面である第2面とを有する圧電基板と、
前記第2面と対向して配置される第3面とその裏面である第4面を有するサファイア基板と、
前記第2面と対向する第5面と前記第3面と対向する第6面を有し、前記第2面と前記第3面とを接合する接合層と、
を備え、
前記接合層がアルミナからなり、
前記第3面はr面の結晶面であり、
前記第2面の算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下であり、前記第6面の算術平均粗さRaが0.1μm以下であるとともに前記第2面の算術平均粗さRaよりも小さい、表面弾性波素子用の複合基板。
【請求項3】
前記接合層が、多結晶またはアモルファスである、請求項1または2に記載の複合基板。
【請求項4】
前記接合層の厚みが、0.5μm以上5.0μm以下である、請求項1~3のいずれかに記載の複合基板。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の複合基板と、前記第1面に位置するくし歯状電極とを備える、表面弾性波素子。
【請求項6】
素子形成面である第1面とその裏面である第2面を有する圧電基板と、第3面とその裏面である第4面を有するサファイア基板とを準備する準備工程と、
前記第3面を、算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下となるように加工する粗面化工程と、
粗面化された前記第3面に接合層を形成するとともに、前記接合層の前記サファイア基板と反対側に位置する露出表面である第5面を、算術平均粗さRaが0.1μm以下であるとともに前記第3面の算術平均粗さRaよりも小さくなるように加工する接合層形成工程と、
前記接合層の前記第5面と前記圧電基板の前記第2面とを直接接合する接合工程と、
を備え、
前記接合層がアルミナからなり、
前記第3面はr面の結晶面である、
表面弾性波素子用の複合基板の製造方法。
【請求項7】
素子形成面である第1面とその裏面である第2面を有する圧電基板と、第3面とその裏面である第4面を有するサファイア基板とを準備する準備工程と、
前記第2面を、算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下となるように加工する粗面化工程と、
粗面化された前記第2面に接合層を形成するとともに、前記接合層の前記圧電基板と反対側に位置する露出表面である第6面を、算術平均粗さRaが0.1μm以下であるとともに前記第2面の算術平均粗さRaよりも小さくなるように加工する接合層形成工程と、
前記接合層の前記第6面と前記サファイア基板の前記第3面とを直接接合する接合工程と、
を備え、
前記接合層がアルミナからなり、
前記第3面はr面の結晶面である、
表面弾性波素子用の複合基板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、圧電基板とサファイア基板とを接合した構造の表面弾性波素子用の複合基板および表面弾性波素子用の複合基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話などの通信機器に使用される弾性表面波素子などの圧電素子の小型化、高性能化が要求されている。小型で高性能な圧電素子として、圧電基板と支持基板とを接合した複合基板の圧電基板上に素子電極を形成した構成の圧電素子が提案されている。サファイア基板は機械的強度、絶縁性、放熱性に優れ、支持基板として優れている。
【0003】
複合基板では、圧電基板と支持基板の接合界面におけるバルク波の反射に起因するスプリアスが課題となる。この課題の解決のため、特許文献1には、支持基板の表面をラップ加工により粗面化した複合基板が開示されている。また、特許文献2には、ウェットエッチングによりピラミッド形状の凹凸構造を形成した支持基板を使用した複合基板が開示されている。ところが、バルク波の反射を低減するために支持基板の表面粗さを大きくしていくと、支持基板と圧電基板との接合強度が低下するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-147054号公報
【特許文献2】特開2018-61226号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、圧電基板と支持基板との接合強度が高く、接合面でのバルク波の反射を低減した表面弾性波素子用の複合基板を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る表面弾性波素子用の複合基板は、素子形成面である第1面とその裏面である第2面とを有する圧電基板と、第2面と対向して配置される第3面とその裏面である第4面を有するサファイア基板と、第2面と対向する第5面と第3面と対向する第6面を有し、第2面と第3面とを接合する接合層とを備える。接合層がアルミナからなり、第3面はr面の結晶面である。第3面の算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下であり、第5面の算術平均粗さRaが0.1μm以下であるとともに第3面の算術平均粗さRaよりも小さい。
【0007】
本開示に係る他の表面弾性波素子用の複合基板は、素子形成面である第1面とその裏面である第2面とを有する圧電基板と、第2面と対向して配置される第3面とその裏面である第4面を有するサファイア基板と、第2面と対向する第5面と第3面と対向する第6面を有し、第2面と第3面とを接合する接合層とを備える。接合層がアルミナからなり、第3面はr面の結晶面である。第2面の算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下であり、第6面の算術平均粗さRaが0.1μm以下であるとともに第2面の算術平均粗さRaよりも小さい。
【0008】
本開示に係る表面弾性波素子用の複合基板の製造方法は、素子形成面である第1面とその裏面である第2面を有する圧電基板と、第3面とその裏面である第4面を有するサファイア基板とを準備する準備工程と、第3面を、算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下となるように加工する粗面化工程と、粗面化された第3面に接合層を形成するとともに、接合層のサファイア基板と反対側に位置する露出表面である第5面を、算術平均粗さRaが0.1μm以下であるとともに第3面の算術平均粗さRaよりも小さくなるように加工する接合層形成工程と、接合層の第5面と圧電基板の第2面とを直接接合する接合工程とを備える。接合層がアルミナからなり、第3面はr面の結晶面である。
【0009】
本開示に係る他の表面弾性波素子用の複合基板の製造方法は、素子形成面である第1面とその裏面である第2面を有する圧電基板と、第3面とその裏面である第4面を有するサファイア基板とを準備する準備工程と、第2面を、算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下となるように加工する粗面化工程と、粗面化された第2面に接合層を形成するとともに、接合層の圧電基板と反対側に位置する露出表面である第6面を、算術平均粗さRaが0.1μm以下であるとともに第2面の算術平均粗さRaよりも小さくなるように加工する接合層形成工程と、接合層の第6面と前記サファイア基板の第3面とを直接接合する接合工程とを備える。接合層がアルミナからなり、第3面はr面の結晶面である。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、圧電基板とサファイア基板の接合強度が高く、接合面でのバルク波の反射を低減した表面弾性波素子用の複合基板を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の一実施形態に係る複合基板を示す概略断面図である。
図2】本開示の他の実施形態に係る複合基板を示す概略断面図である。
図3】本開示に係る複合基板の製造方法の一実施形態を示す概略断面図である。
図4】本開示に係る複合基板の製造方法の他の実施形態を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<複合基板と圧電素子>
本開示の一実施形態に係る複合基板および圧電素子について、図を参照しながら説明する。図1に、一実施形態に係る複合基板1の概略断面図を示す。複合基板1は、素子形成面である第1面2aとその裏面である第2面2bとを有する圧電基板2と、第2面2bと対向して配置される第3面3aを有するサファイア基板3と、第2面2bと第3面3aとを接合する接合層4とを備える。接合層4は、圧電基板2と同じ材料、アルミナ、圧電基板2とアルミナの中間の熱膨張係数を有する酸化物のいずれかからなる。図1において、接合層4はアルミナからなる「アルミナ層4」として説明する。サファイア基板3の第3面3aの算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下であり、アルミナ層4の圧電基板2側の表面である第5面4aの算術平均粗さRaが0.1μm以下であるとともに第3面3aの算術平均粗さRaよりも小さい。
【0013】
本開示の一実施形態に係る圧電素子は、一実施形態に係る複合基板1を備える。圧電素子としては、発振回路等に用いられる発振子、フィルタ回路等に用いられる、表面弾性波素子、境界弾性波素子、バルク波素子等の弾性波素子等が挙げられる。第2面2bと第3面3aとは、上記のように、アルミナ層4を介して互いに対向している。
【0014】
以下、一実施形態に係る複合基板1の詳細について説明する。一実施形態に係る複合基板1は、圧電基板とサファイア基板3とアルミナ層4とを備える。圧電基板2は、素子形成面である第1面2aと、その裏面でありアルミナ層4と接合する第2面2bとを有する。サファイア基板3は、圧電基板2の第2面2bと対向して配置される第3面3aと、その裏面である第4面3bとを有する。アルミナ層4は、圧電基板2の第2面2bと接する第5面4aと、サファイア基板3の第3面3aと接する第6面4bとを有している。アルミナ層4は、圧電基板2とサファイア基板3とを接着剤などを介さずに接合している。
【0015】
圧電基板2の第1面2aには素子電極が形成され、表面弾性波素子などの圧電素子用の複合基板1として用いられる。以下の説明では、便宜上、圧電基板2が弾性表面波素子用の基板である例を挙げて説明している。圧電基板2は、これに限らず、振動センサ等のセンサ用基板または発信子用の基板等の他の用途、機能の基板でもよい。
【0016】
一実施形態に係る複合基板1は、第1面2aが素子電極等の素子形成面、第2面2bと第3面3aとが接合面、第4面3bが裏面である。素子形成面は、上記のように素子電極等の機能部分が位置する部分である。素子電極は、例えば互いにかみ合うように位置しているくし歯状電極である。くし歯電極間の表面弾性波により、くし歯電極間で伝送される信号のフィルタリング等が行われる。
【0017】
従来、複合基板を備えた表面弾性波素子では、通過帯域(バンドパスフィルタが信号を減衰させずに通過させる周波数帯域)より高い周波数にスプリアスと呼ばれるノイズが発生するという問題があった。このノイズは、圧電基板2と支持基板であるサファイア基板3との接合界面におけるバルク波の反射に起因する。バルク波の反射を低減するために接合面の表面粗さを大きくすることが知られているが、接合面の表面粗さを大きくすると、接合強度が低下するという問題がある。
【0018】
一実施形態に係る複合基板1は、サファイア基板3の接合面である第3面3aの算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下、特に好ましくは0.1μm以上0.3μm以下である。そのため、第3面3aに到達したバルクの一部が吸収または乱反射され、素子形成面2a(つまりは素子電極等の機能部分)に向かう反射バルク波が低減される。これによりスプリアスを低減することができる。
【0019】
さらに、一実施形態に係る複合基板1は、アルミナ層4の圧電基板2側の表面である第5面4aの算術平均粗さRaが0.1μm以下、好ましくは0.01μm以下である。これにより、サファイア基板3およびアルミナ層4と、圧電基板2との接合の強度を高めることができる。したがって、圧電基板2とサファイア基板3との接合強度が高く、接合面である第3面3aでのバルク波の反射を低減した複合基板1を提供できる。
【0020】
算術平均粗さRaは、例えば、レーザ顕微鏡、触針式表面形状測定装置、原子間力顕微鏡(AFM)、または、接合部断面の走査電子顕微鏡(SEM)観察、透過電子顕微鏡(TEM)観察などにより測定できる。測定長は5μm以上とし、面内で5点以上測定してその平均値を測定値とする。
【0021】
圧電基板2は、タンタル酸リチウム(LT)、ニオブ酸リチウム(LN)、酸化亜鉛、水晶などの圧電性を有する材料からなる。圧電基板2の第1面2aは、算術平均粗さRaが1nm以下であると、良好な素子特性が得られる。また、第2面2bは、算術平均粗さRaが0.01μm以下であると、アルミナ層4との接合強度が大きくなる。
【0022】
サファイアは、単結晶アルミナのことである。サファイア基板3は、第3面3aと第4面3bとが、c面、a面、m面、r面などの特定の結晶面、または、これら結晶面に対し、所定のオフ角を有する結晶面となっている。サファイア基板3の第4面3bは、算術平均粗さRaが1μm以上であると、第4面3bにおけるバルク波の反射が低減できるので、素子特性の向上に有効である。
【0023】
アルミナ層4は、サファイア基板3と同じく、アルミナからなる。そのため、材質の異なる接合層を用いる場合と比べて、材質の違いによる熱膨張係数や弾性率などの物性の違いによって生じる、接合時の残留応力などを低減することができる。アルミナ層4が、多結晶又はアモルファスであると、単結晶と比べて原子配列の規則性が低いため、バルク波の反射を低減することができる。アルミナ層4が、単結晶であるか、多結晶であるか、アモルファスであるかは、X線回折、電子線回折などの方法で、判定できる。接合強度、接合部での反射波の低減の観点から、アルミナ層4の厚みは、0.5μm以上5μm以下であるとよい。
【0024】
バルク波の反射の低減等のために、圧電基板側の表面部分が加工されたサファイア基板(図示せず)を含む複合基板とすることは考えられるが、一実施形態に係る複合基板1はこれとは相違する。例えば、サファイア基板3の第3面3aをラッピング装置等を用いて機械加工すると、多数の結晶欠陥が導入された加工変質層が形成される。また、サファイア基板3に第3面3aから原子(またはイオン)を打ち込むと、イオン(原子)注入層が形成される。本開示のアルミナ層4は、サファイア基板3の第3面3aが、算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下となっていて、その第3面3aがアルミナ層4(第6面4b)に接合され、さらにそのアルミナ層4の比較的平滑な第5面4aが圧電基板2に接合されている点で、加工変質層やイオン(原子)注入層とは異なる。
【0025】
次に、本開示の他の実施形態に係る複合基板および圧電素子について、図を参照しながら説明する。図2に、他の実施形態に係る複合基板1’の概略断面図を示す。他の実施形態に係る複合基板1’は、素子形成面である第1面2a’とその裏面である第2面2b’とを有する圧電基板2’と、第2面2b’と対向して配置される第3面3a’を有するサファイア基板3’と、圧電基板2’と同じ材料、アルミナ、圧電基板2’とアルミナの中間の熱膨張係数を有する酸化物のいずれかからなり、第2面2b’と第3面3a’とを接合する接合層4’とを備える。圧電基板2’の第2面2b’の算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下であり、接合層4’のサファイア基板3’側の表面である第6面4b’の算術平均粗さRaが0.1μm以下であるとともに第2面2b’の算術平均粗さRaよりも小さい。
【0026】
本開示の他の実施形態に係る圧電素子は、他の実施形態に係る複合基板1’を備える。圧電素子としては、上述の通りであり、詳細な説明は省略する。第2面2b’と第3面3a’とは、上記のように、接合層4’を介して互いに対向している。
【0027】
以下、他の実施形態に係る複合基板1’の詳細について説明する。他の実施形態に係る複合基板1’は、圧電基板2’とサファイア基板3’と接合層4’とを備える。圧電基板2’は、素子形成面である第1面2a’と、その裏面であり接合層4’と接合する第2面2b’とを有する。サファイア基板3’は、圧電基板2’の第2面2b’と対向して配置される第3面3a’と、その裏面である第4面3b’とを有する。接合層4’は、圧電基板2’の第2面2b’と接する第5面4a’と、サファイア基板3’の第3面3a’と接する第6面4b’とを有している。接合層4’は、圧電基板2’とサファイア基板3’とを、接着剤などを介さずに接合している。
【0028】
圧電基板2’の第1面2a’には素子電極が形成され、表面弾性波素子などの圧電素子用の複合基板1’として用いられる。以下の説明では、便宜上、圧電基板2’が弾性表面波素子用の基板である例を挙げて説明している。圧電基板2’は、これに限らず、振動センサ等のセンサ用基板または発信子用の基板等の他の用途、機能の基板でもよい。
【0029】
他の実施形態に係る複合基板1’は、第1面2a’が素子電極等の素子形成面、第2面2b’と第3面3a’とが接合面、第4面3b’が裏面である。素子形成面は、上記のように素子電極等の機能部分が位置する部分である。素子電極は、例えば互いにかみ合うように位置しているくし歯状電極である。くし歯電極間の表面弾性波により、くし歯電極間で伝送される信号のフィルタリング等が行われる。
【0030】
従来、複合基板を備えた表面弾性波素子では、通過帯域(バンドパスフィルタが信号を減衰させずに通過させる周波数帯域)より高い周波数にスプリアスと呼ばれるノイズが発生するという問題があった。このノイズは、圧電基板2’と支持基板であるサファイア基板3’との接合界面におけるバルク波の反射に起因する。バルク波の反射を低減するために接合面の表面粗さを大きくすることが知られているが、接合面の表面粗さを大きくすると、接合強度が低下するという問題がある。
【0031】
他の実施形態に係る複合基板1’は、圧電基板2’の接合面である第2面2b’の算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下、特に好ましくは0.1μm以上0.3μm以下である。そのため、第2面2b’に到達したバルクの一部が吸収または乱反射され、素子形成面2a’(つまりは素子電極等の機能部分)に向かう反射バルク波が低減される。これによりスプリアスを低減することができる。
【0032】
さらに、他の実施形態に係る複合基板1’は、接合層4’のサファイア基板3’側の表面である第6面4b’の算術平均粗さRaが0.1μm以下、好ましくは0.01μm以下である。これにより、圧電基板2’および接合層4’と、サファイア基板3’との接合の強度を高めることができる。したがって、圧電基板2’とサファイア基板3’との接合強度が高く、接合面である第2面2b’でのバルク波の反射を低減した複合基板1’を提供できる。算術平均粗さRaの測定方法については上述の通りであり、詳細な説明は省略する。
【0033】
圧電基板2’は、タンタル酸リチウム(LT)、ニオブ酸リチウム(LN)、酸化亜鉛、水晶などの圧電性を有する材料からなる。圧電基板2’の第1面2a’は、算術平均粗さRaが1nm以下であると、良好な素子特性が得られる。
【0034】
サファイアは、単結晶アルミナのことである。サファイア基板3’は、第3面3a’と第4面3b’とが、c面、a面、m面、r面などの特定の結晶面、または、これら結晶面に対し、所定のオフ角を有する結晶面となっている。サファイア基板3’の第3面3a’は、算術平均粗さRaが0.01μm以下であると、接合層4’との接合強度が大きくなる。また、サファイア基板3’の第4面3b’は、算術平均粗さRaが1μm以上であると、第4面3b’におけるバルク波の反射が低減できるので、素子特性の向上に有効である。
【0035】
接合層4’は、圧電基板2’と同じ材料、アルミナ、圧電基板2’とアルミナの中間の熱膨張係数を有する酸化物のいずれかからなる。接合層4’が圧電基板2’と同じ材料であれば、圧電基板2’に接合層4’を形成する際に形成温度(例えば、数百度)に応じて発生する、熱応力や熱歪みを低減できる。一方、接合層4’が、サファイア基板3’と同じく、アルミナであれば、接合層4’とサファイア基板3’とを接合する際に接合温度(例えば、数十℃から150℃程度)に応じて発生する、熱応力や熱歪みを低減できる。また、接合層4’が、圧電基板2’とアルミナの中間の熱膨張係数を有する酸化物であれば、接合層4’の形成時またはサファイア基板3’との接合時に発生する、熱応力や熱歪みを低減できる。
【0036】
単結晶材料の熱膨張係数は、結晶方位によって異なり、ニオブ酸リチウムの熱膨張係数は7.5~15ppm/℃、タンタル酸リチウムの熱膨張係数は、4~16ppm/℃である。X軸を中心にY軸から36°~46°の角度で回転されたタンタル酸リチウム基板のX軸、すなわち弾性表面波伝搬方向では約16ppm/℃である。また、サファイアの熱膨張係数は、7.0~7.7ppm/℃である。例えば、圧電基板2’とサファイア基板3’の熱膨張係数が16ppm/℃と7ppmであれば、接合層4’として、熱膨張係数が7~16ppm/℃である材料を用いるとよい。このような熱膨張係数を持つ材料として、例えば、シリカ(単結晶シリカの熱膨張係数は、7.5~14ppm/℃)が挙げられる。
【0037】
接合層4’が多結晶又はアモルファスであると、単結晶と比べて原子配列の規則性が低いため、バルク波の反射を低減することができる。接合層4’が、単結晶であるか、多結晶であるか、アモルファスであるかは、X線回折、電子線回折などの方法で判定できる。接合強度、接合部での反射波の低減の観点から、接合層4’の厚みは、0.5μm以上5μm以下であるとよい。
【0038】
バルク波の反射の低減等のために、圧電基板側の表面部分が加工されたサファイア基板(図示せず)を含む複合基板とすることは考えられる。しかし、他の実施形態に係る複合基板1’はこれとは相違する。サファイア基板3’に第3面3a’から原子(またはイオン)を打ち込むと、イオン(原子)注入層が形成される。本開示の接合層4’は、圧電基板2’の第2面2b’が、算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下となっていて、その第2面2b’が接合層4’(第5面4a’)に接合されている。さらに、その接合層4’の比較的平滑な第6面4b’がサファイア基板3’に接合されている。これらの点で、加工変質層やイオン(原子)注入層とは異なる。
【0039】
<複合基板の製造方法>
次いで、本開示の一実施形態に係る複合基板の製造方法について、図を参照しながら説明する。図3に、一実施形態に係る複合基板の製造方法についての概略説明図を示す。一実施形態に係る複合基板の製造方法は、下記の工程(1)~(4)を備える。下記の工程(1)~(4)により、例えば図1に示すような一実施形態に係る複合基板1を製作することができる。下記の工程(3)および(4)に記載の複合層4は、圧電基板2と同じ材料、アルミナ、圧電基板2とアルミナの中間の熱膨張係数を有する酸化物のいずれかからなる。
(1)素子形成面である第1面2aとその裏面である第2面2bを有する圧電基板2と、第3面3aとその裏面である第4面3bを有するサファイア基板3とを準備する準備工程。
(2)サファイア基板3の第3面3aを、算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下となるように加工する粗面化工程。
(3)粗面化された第3面3aに接合層4を形成するとともに、接合層4のサファイア基板3と反対側に位置する露出表面である第5面4aを、算術平均粗さRaが0.1μm以下であるとともに第3面3aの算術平均粗さRaよりも小さくなるように加工する接合層形成工程。
(4)接合層4の第5面4aと圧電基板2の第2面2bとを直接接合する接合工程。
【0040】
以下、本開示の複合基板の製造方法の詳細について説明する。図3において、接合層4はアルミナからなる「アルミナ層4」として説明する。まず、対向する第1面2aおよび第2面2bを有する圧電基板2と、対向する第3面3aおよび第4面3bを有するサファイア基板3とを準備する。第1面2aが素子形成面、第2面2bと第3面3aとが接合面、第4面3bが裏面となる。
【0041】
サファイア基板3は、チョクラルスキー法などの適当な育成方法で育成されたインゴット状、またはリボン状のサファイア結晶を、第3面3aと第4面3bとが、c面、a面、m面、r面などの特定の結晶面、またはこれら結晶面に対し、所定のオフ角を有するように切断して作製される。
【0042】
圧電基板2の第2面2bおよびサファイア基板3の第3面3aは、銅、錫、鉄などからなる定盤と、ダイヤモンド、炭化珪素、炭化硼素などの砥粒とを用いたラッピング加工などにより平坦化加工される。第3面3aの算術平均粗さRaが、0.1μm以上0.5μm以下、特に好ましくは0.1μm以上0.3μm以下となるように加工すると、バルク波の反射を低減できるともに接合強度も高くなる。第2面2bの算術平均粗さRaは、0.01μm以下であると、アルミナ層4との接合強度を高くできるのでよい。
【0043】
次に、サファイア基板3の第3面3aに、アルミナ層4を形成する。アルミナ層4は、例えば、蒸着、スパッタなどのPVD法、有機金属気相成長法などのCVD法などで形成することができる。シリカ粒子とアルカリ性水溶液を用いたケミカルメカニカルポリッシング(CMP)などにより、アルミナ層4の表面である第5面4aの算術平均粗さRaが0.1μm以下の所望の値(例えば、約0.01μm)となるように研磨加工する。なお、アルミナ層4の形成方法および形成条件の最適化により、成膜後(アズグロウン)のアルミナ層4の第5面4aの算術平均粗さRaが0.1μm以下の所望の値(例えば0.01μm以下)であれば、研磨加工工程を省略してもよい。
【0044】
次に、圧電基板2の第2面2bおよびアルミナ層4の第5面4aの少なくとも一方を、プラズマ処理などの方法で活性化処理する。アルミナ層4と圧電基板2とを接着材料を用いない直接接合によって接合する。例えば、圧電基板2と、アルミナ層4形成したサファイア基板3とを真空中、大気中または所定の雰囲気中で加熱および(または)加圧して接合界面の原子を拡散させて拡散接合する。先の活性化処理により、接合時の温度を低くすることができる。そのため、圧電基板2とサファイア基板3との熱膨張率差に起因する、破損や加工精度不良の原因を低減することができる。
【0045】
圧電基板2とアルミナ層4との直接接合では、圧電基板2とアルミナ膜4との間の原子の拡散による拡散接合が用いられる。圧電基板2の第2面2bとアルミナ層4の第5面4aの算術平均粗さRaが0.1μm以下であると、接合強度が向上する。
【0046】
圧電基板2とサファイア基板3とを接合した後、ラッピング装置などを用いて、サファイア基板3の厚みを薄くしてもよい。この場合、サファイア基板3を第4面3b側から上記加工で除去する。ラッピング装置などを用いて、圧電基板2の厚みを薄くしてもよい。圧電基板2の第1面2aは、CMP装置などを用いて、算術平均粗さRaが1nm以下となるように加工すると好適である。
【0047】
以下、本開示の他の実施形態に係る複合基板の製造方法について、図を参照しながら説明する。図4に、他の実施形態に係る複合基板の製造方法についての概略説明図を示す。他の実施形態に係る複合基板の製造方法は、下記の工程(5)~(8)を備える。下記の工程(5)~(8)により、例えば図2に示すような他の実施形態に係る複合基板1’を製作することができる。
(5)素子形成面である第1面2a’とその裏面である第2面2b’を有する圧電基板2’と、第3面3a’とその裏面である第4面3b’を有するサファイア基板3’とを準備する準備工程。
(6)圧電基板2’の第2面2b’を、算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下となるように加工する粗面化工程。
(7)粗面化された第2面2b’に、圧電基板2’と同じ材料、アルミナ、圧電基板2’とアルミナの中間の熱膨張係数を有する酸化物のいずれかからなる接合層4’を形成するとともに、接合層4’の圧電基板2’と反対側に位置する露出表面である第6面4b’を、算術平均粗さRaが0.1μm以下であるとともに第2面2b’の算術平均粗さRaよりも小さくなるように加工する接合層形成工程。
(8)接合層4’の第6面4b’とサファイア基板3’の第3面3a’とを直接接合する接合工程。
【0048】
他の実施形態に係る複合基板の製造方法の詳細について、圧電基板2’がタンタル酸リチウムで、接合層4’がアルミナである場合について説明する。まず、対向する第1面2a’および第2面2b’を有するタンタル酸リチウム単結晶からなる圧電基板2’と、対向する第3面3a’および第4面3b’を有するサファイア基板3’とを準備する。第1面2a’が素子形成面、第2面2b’と第3面3a’とが接合面、第4面3b’が裏面となる。
【0049】
サファイア基板3’は、チョクラルスキー法などの適当な育成方法で育成されたインゴット状、またはリボン状のサファイア結晶を、第3面3a’と第4面3b’とが、c面、a面、m面、r面などの特定の結晶面、またはこれら結晶面に対し、所定のオフ角を有するように切断して作製される。
【0050】
圧電基板2’の第2面2b’およびサファイア基板3’の第3面3a’は、銅、錫、鉄などからなる定盤と、ダイヤモンド、炭化珪素、炭化硼素などの砥粒とを用いたラッピング加工などにより平坦化加工される。第2面2b’の算術平均粗さRaが、0.1μm以上0.5μm以下、特に好ましくは0.1μm以上0.3μm以下となるように加工すると、バルク波の反射を低減できるともに接合強度も高くなる。第3面3a’の算術平均粗さRaは、0.01μm以下であると、接合層4’との接合強度を高くできるのでよい。
【0051】
次に、圧電基板2’の第2面2b’に、アルミナからなる接合層4’を形成する。接合層4’は、例えば、蒸着、スパッタなどのPVD法、有機金属気相成長法などのCVD法などで形成することができる。シリカ粒子およびアルカリ性水溶液を用いたケミカルメカニカルポリッシング(CMP)などにより、接合層4’の表面である第6面4b’の算術平均粗さRaが0.1μm以下の所望の値(例えば、約0.01μm)となるように研磨加工する。接合層4’の形成方法および形成条件の最適化により、成膜後(アズグロウン)の接合層4’の第6面4b’の算術平均粗さRaが0.1μm以下の所望の値(例えば0.01μm以下)であれば、研磨加工工程を省略してもよい。
【0052】
次に、サファイア基板3’の第3面3a’および接合層4’の第6面4b’の少なくとも一方を、プラズマ処理などの方法で活性化処理する。そして、サファイア基板3’と接合層4’とを接着材料を用いない直接接合によって接合する。例えば、サファイア基板3’と、接合層4’を形成した圧電基板2’とを真空中、大気中または所定の雰囲気中で加熱および(または)加圧して接合界面の原子を拡散させて拡散接合する。先の活性化処理により、接合時の温度を低くすることができる。そのため、圧電基板2’とサファイア基板3’との熱膨張係数差に起因する、破損や加工精度不良の原因を低減することができる。
【0053】
サファイア基板3’と接合層4’との直接接合では、サファイア基板3’と接合層4’との間の原子の拡散による拡散接合が用いられる。サファイア基板3’の第3面3a’と接合層4’の第6面4b’との算術平均粗さRaが、0.1μm以下であると、接合強度が向上する。
【0054】
圧電基板2’とサファイア基板3’とを接合した後、ラッピング装置などを用いて、サファイア基板3’の厚みを薄くしてもよい。この場合、サファイア基板3’を第4面3b’側から上記加工で除去する。ラッピング装置などを用いて、圧電基板2’の厚みを薄くしてもよい。圧電基板2’の第1面2a’は、CMP装置などを用いて、算術平均粗さRaが、1nm以下となるように加工すると、好適である。接合層4’が、タンタル酸リチウムまたはシリカからなる場合も、上記と同様に接合層を形成することができる。
【0055】
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されず、本開示の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行なってもよい。
【実施例0056】
以下、実施例を挙げて本開示を詳細に説明するが、本開示は以下の実施例に限定されるものではない。
【0057】
圧電基板として複数のLT基板2を、支持基板として複数のサファイア基板3を、それぞれ準備した。そして、ラッピング装置を用いて、LT基板2の第2面2bを算術平均粗さRaが0.01μmとなるように加工し、サファイア基板3の第3面3aを算術平均粗さRaが0.02μm(条件1)、0.1μm(条件2)、0.5μm(条件3)、2.5μm(条件4)の4水準となるように加工した。そして、加工後の第3面3aに蒸着によりアルミナ層4を約1μmの厚みで製膜し、CMP装置を用いてアルミナ層4の第5面4aを算術平均粗さRaが0.01μmとなるように加工した。圧電基板2の第2面2bとアルミナ層4の第5面4aとをアルゴンプラズマにより活性化処理して接合し、複合基板1を作製した。
【0058】
条件1~4のうち、条件4では、十分な接合強度(1.0N/m以上)が得られなかった。さらに、条件1~3の複合基板1を用いて表面弾性波素子を作製したところ、条件1では、第3面3aの粗面化による、スプリアス低減効果が小さかったのに対し、条件2、3では、良好な素子特性が得られた。
【0059】
圧電基板として複数のLT基板2’を、支持基板として複数のサファイア基板3’を、それぞれ準備した。そして、ラッピング装置を用いて、LT基板2’の第2面2b’を算術平均粗さRaが0.02μm(条件1)、0.1μm(条件2)、0.5μm(条件3)、2.5μm(条件4)の4水準となるように加工し、サファイア基板3’の第3面3a’を算術平均粗さRaが0.01μmとなるように加工した。そして、加工後の第2面2b’に蒸着によりアルミナからなる接合層4’を約1μmの厚みで製膜し、CMP装置を用いて接合層4’の第6面4b’を算術平均粗さRaが0.01μmとなるように加工した。そして、サファイア基板3’の第3面3a’と接合層4’の第6面4b’とをアルゴンプラズマにより活性化処理して接合し、複合基板1’を作製した。
【0060】
条件1~4のうち、条件4では、十分な接合強度(1.0N/m以上)が得られなかった。さらに、条件1~3の複合基板1’を用いて表面弾性波素子を作製したところ、条件1では、第2面2b’の粗面化による、スプリアス低減効果が小さかったのに対し、条件2、3では、良好な素子特性が得られた。
【符号の説明】
【0061】
1、1’:複合基板
2、2’:圧電基板
2a、2a’:第1面(素子形成面)
2b、2b’:第2面(圧電基板の裏面)
3、3’:サファイア基板
3a、3a’:第3面(サファイア基板の接合面)
3b、3b’:第4面(複合基板の裏面)
4:接合層
4a:第5面(接合層の圧電基板側表面)
4b:第6面(接合層のサファイア基板側表面)
4’:アルミナ層(接合層)
4a’:第5面(アルミナ層の圧電基板側表面)
4b’:第6面(アルミナ層のサファイア基板側表面)
図1
図2
図3
図4