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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024056131
(43)【公開日】2024-04-22
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20240415BHJP
【FI】
A63F7/02 320
A63F7/02 326Z
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2023145892
(22)【出願日】2023-09-08
(71)【出願人】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】加藤 良太
【テーマコード(参考)】
2C088
2C333
【Fターム(参考)】
2C088EA10
2C333AA11
2C333CA08
2C333CA49
2C333CA50
2C333CA53
2C333CA76
(57)【要約】
【課題】状況に応じて報知確率を変化させる遊技機を提供する。
【解決手段】パチンコ遊技機が実行可能な報知には、第1状況において、第1条件、及び第2条件の両条件が満たされる場合に実行可能であって、かつ、第2状況において、第1条件、及び第2条件のうち一方の条件のみが満たされる場合に実行可能な特殊報知があり、第1状況における特殊報知は、推奨される発射領域の報知を含む。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の報知を実行可能な報知手段と、
前記報知手段を制御する報知制御手段と、を備え、
前記所定の報知には、特殊報知があり、
前記特殊報知が実行される状況には、第1状況と、第2状況とがあり、
前記第1状況における前記特殊報知には、推奨される発射領域の報知を含み、
前記第1状況において、前記特殊報知は、第1条件、及び第2条件の両条件が満たされる場合に実行可能であり、
前記第2状況において、前記特殊報知は、前記第1条件、及び前記第2条件のうち一方の条件のみが満たされる場合に実行可能である遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機の中には、例えば、特許文献1に記載された遊技機のように、各種報知を実行可能な遊技機がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-249877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
今日では、遊技機において、状況に応じて報知確率を変化させることが期待されている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、所定の報知を実行可能な報知手段と、前記報知手段を制御する報知制御手段と、を備え、前記所定の報知には、特殊報知があり、前記特殊報知が実行される状況には、第1状況と、第2状況とがあり、前記第1状況における前記特殊報知には、推奨される発射領域の報知を含み、前記第1状況において、前記特殊報知は、第1条件、及び第2条件の両条件が満たされる場合に実行可能であり、前記第2状況において、前記特殊報知は、前記第1条件、及び前記第2条件のうち一方の条件のみが満たされる場合に実行可能であることを要旨とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、状況に応じて報知確率を変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、パチンコ遊技機の正面図である。
図2図2は、遊技盤の正面図である。
図3図3は、第2大入賞口内の通路を示す模式図である。
図4図4は、パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図である。
図5図5は、時短契機図柄抽選の一例を説明する説明図である。
図6図6は、演出モード、及び遊技状態の移行態様の一例を説明する説明図である。
図7図7は、時短状態の終了条件の一例を説明する説明図である。
図8図8(a)~図8(d)は、小当り遊技演出の演出態様の一例を説明する説明図である。
図9図9(a)~図9(c)は、第1時短契機演出の演出態様の一例を説明する説明図である。
図10図10(a)~図10(c)は、第2時短契機演出の演出態様の一例を説明する説明図である。
図11図11(a)~図11(e)は、時短契機演出の実行態様の具体的な一例を説明する説明図である。
図12図12(a)~図12(e)は、時短契機演出の実行態様の具体的な一例を説明する説明図である。
図13図13(a)~図13(e)は、時短契機演出の実行態様の具体的な一例を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、パチンコ遊技機の実施形態の一例について説明する。
本明細書において、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
【0009】
図1に示すように、遊技機の一例であるパチンコ遊技機10は、遊技者が遊技球(持ち球)に触れることができる非封入式である。非封入式のパチンコ遊技機10では、賞球の払出条件が成立すると、賞球が実際に払い出される。パチンコ遊技機10は、遊技球を内部的に記憶して管理し、遊技者が遊技球(持ち球)に触れることができない封入式であってもよい。封入式のパチンコ遊技機10では、賞球の払出条件が成立しても、内部的に記憶している遊技球の個数が増加するものの、遊技球が実際には払い出されない。本明細書において、「賞球を払い出す」とは、実際に遊技球を払い出すことに限定されず、内部的に記憶している遊技球の個数を増加させることを含む意図である。
【0010】
パチンコ遊技機10は、枠体11と、遊技盤20と、を備える。枠体11は、遊技盤20を支持する。遊技盤20の前面側には、遊技球が流下可能な遊技領域20aが形成されている。枠体11は、外枠11aと、中枠11bと、前枠11cと、を備える。中枠11bは、外枠11aに対して開閉可能に支持されている。前枠11cは、中枠11bに対して開閉可能に支持されている。外枠11aは、釘などの固定具を用いて、島設備に対して固定される。中枠11bは、遊技盤20が取り付けられる部分を備え、当該部分に取り付けられた遊技盤20を保持する。前枠11cには、開口部11dが形成されている。前枠11cは、透明な保護ガラスを備える(不図示)。保護ガラスは、開口部11dを封止する。遊技盤20が中枠11bに保持された状態において、遊技領域20aは、開口部11dに整合されており、当該開口部11dを介して、保護ガラス越しに視認可能である。
【0011】
パチンコ遊技機10は、音声出力装置13を備える。一例として、音声出力装置13は、前枠11cに設けられたスピーカである。音声出力装置13は、所定の音声を出力する演出(以下、音声演出と示す)を実行可能である。例えば、所定の音声は、効果音、セリフ、及び楽曲(BGM)等である。パチンコ遊技機10は、装飾発光装置14を備える。一例として、装飾発光装置14は、前枠11cの前面側、及び遊技盤20に設けられる。装飾発光装置14は、発光体(不図示)の点灯、点滅、及び消灯による演出(以下、発光演出と示す)を実行可能である。一例として、装飾発光装置14が有する発光体は、LEDである。
【0012】
パチンコ遊技機10は、発射ハンドル18を備える。発射ハンドル18は、遊技球の発射を指示する操作を可能に構成されている。発射ハンドル18は、前枠11cのうち、右下の角部分に設けられている。パチンコ遊技機10は、遊技球の貸出しを指示する貸出ボタン、及び遊技の終了を指示する終了ボタンを備えてもよい。
【0013】
遊技盤20について説明する。
図1及び図2に示すように、遊技盤20の前面には、正面視で略円形状の遊技領域20aが画成されている。つまり、遊技盤20は、遊技球が流下可能な遊技領域20aを有する。遊技領域20aの略中央には、表示窓口20bが形成されている。遊技領域20aの左上方には、発射ハンドル18の操作によって発射された遊技球が遊技領域20aへ流入する流入口20cが形成されている。
【0014】
パチンコ遊技機10は、演出表示装置15を備える。一例として、演出表示装置15は、画像を表示可能な画像表示装置を有する。演出表示装置15は、表示窓口20bを介して、画像表示装置における表示領域15aを視認可能となるように、遊技盤20に組み付けられている。一例として、演出表示装置15は、液晶型の表示装置である。演出表示装置15は、所定の画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行可能である。例えば、所定の画像は、演出図柄、キャラクタ、風景、文字、数字、及び記号などの画像である。以下の説明では、これらキャラクタ等について単に「表示する」と示す場合、これらキャラクタ等を画像として表示することを意味する。一例として、音声出力装置13、装飾発光装置14、及び演出表示装置15は、それぞれ演出を実行可能な演出装置であり、複数の演出装置を含む演出実行装置群16を形成する。一例として、音声出力装置13、装飾発光装置14、及び演出表示装置15は、それぞれ報知を実行可能な報知装置であり、複数の報知装置を含む報知実行装置群を形成しているともいえる。つまり、演出実行装置群16は、報知装置群であるともいえる。報知装置群としての演出実行装置群16は、所定の報知を実行可能な報知手段の一例である。
【0015】
図2に示すように、遊技盤20は、第1特別図柄表示装置19aを備える。第1特別図柄表示装置19aは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に特別図柄を停止表示させる図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)を実行可能である。遊技盤20は、第2特別図柄表示装置19bを備える。第2特別図柄表示装置19bは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に特別図柄を停止表示させる図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)を実行可能である。特別図柄は、特別図柄の当り抽選の結果を報知するための図柄である。特別図柄の当り抽選は、内部抽選の一例である。一例として、特別図柄は、特別停止時間にわたって停止表示される。一例として、特別停止時間は、0.5秒である。以下、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームを区別しない場合、「特別ゲーム」と総称する場合がある。
【0016】
特別図柄には、大当り表示結果としての大当り図柄と、小当り表示結果としての小当り図柄と、時短表示結果としての時短契機図柄と、はずれ表示結果としてのはずれ図柄と、が少なくともある。パチンコ遊技機10では、特別図柄の当り抽選において大当りに当選すると、特別ゲームにて大当り図柄が停止表示される。その後、当該特別ゲームの終了後、遊技者にとって有利な大当り遊技が実行される。大当り遊技の詳細は後述する。パチンコ遊技機10では、特別図柄の当り抽選において小当りに当選すると、特別ゲームにて小当り図柄が停止表示される。その後、当該特別ゲームの終了後、遊技者にとって有利な小当り遊技が実行される。小当り遊技の詳細は後述する。パチンコ遊技機10では、特別図柄の当り抽選において大当り及び小当りに当選しない場合、特別ゲームにて時短契機図柄又ははずれ図柄が停止表示される。特別ゲームにて時短契機図柄又ははずれ図柄が停止表示される場合、大当り遊技及び小当り遊技は実行されない。以下、大当り遊技及び小当り遊技を区別しない場合、「当り遊技」と総称する場合がある。大当り図柄が停止表示される特別ゲームを「大当りの特別ゲーム」と示す場合がある。小当り図柄が停止表示される特別ゲームを「小当りの特別ゲーム」と示す場合がある。時短契機図柄が停止表示される特別ゲームを「時短契機の特別ゲーム」と示す場合がある。はずれ図柄が停止表示される特別ゲームを「はずれの特別ゲーム」と示す場合がある。
【0017】
遊技盤20は、第1特別保留表示装置19cを備える。第1特別保留表示装置19cは、保留条件が成立したものの、開始条件が成立していないことによって、その実行が保留されている第1特別ゲームの回数(以下、第1特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。第1特別保留数には、上限がある。一例として、第1特別保留数の上限数は4である。遊技盤20は、第2特別保留表示装置19dを備える。第2特別保留表示装置19dは、保留条件が成立したものの、開始条件が成立していないことによって、その実行が保留されている第2特別ゲームの回数(以下、第2特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。第2特別保留数には、上限がある。一例として、第2特別保留数の上限数は4である。
【0018】
遊技盤20は、普通図柄表示装置19eを備える。普通図柄表示装置19eは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に普通図柄を停止表示させる図柄変動ゲーム(以下、普通ゲームと示す)を実行可能である。普通図柄は、普通図柄の当り抽選の結果を報知するための図柄である。普通図柄の当り抽選は、内部抽選の一例である。一例として、普通図柄は、普通停止時間にわたって表示される。一例として、普通停止時間は、0.004秒である。普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄と、が少なくともある。パチンコ遊技機10では、普通図柄の当り抽選に当選すると、普通ゲームにおいて普通当り図柄が停止表示される。その後、当該普通ゲームの終了後、普通当り遊技が実行される。パチンコ遊技機10では、普通図柄の当り抽選に当選しない場合、普通ゲームにおいて普通はずれ図柄が停止表示される。普通ゲームにおいて普通はずれ図柄が停止表示される場合、普通当り遊技は実行されない。遊技盤20は、普通保留表示装置19fを備える。普通保留表示装置19fは、保留条件が成立したものの、開始条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている普通ゲームの回数(以下、普通保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。普通保留数には、上限がある。一例として、普通保留数の上限数は4である。また、遊技盤20は、後述する右打ちを指示する情報を表示する右打ち表示装置や、後述のラウンド遊技の上限回数を報知するラウンド表示装置を備えてもよい。
【0019】
遊技盤20には、遊技領域20aに開口するように、複数の入賞口が形成されている。複数の入賞口は、遊技球が入球可能な入球口である。複数の入賞口には、少なくとも、第1始動口22と、第2始動口23と、第1大入賞口24と、第2大入賞口25と、普通入賞口30と、がある。第1始動口22は、賞球の払出条件、及び第1特別ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。一例として、第1始動口22は、演出表示装置15の下方にあり、常時、遊技球を入球させることができるように開口している。遊技盤20は、第1始動口22へ入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1を備える(図4参照)。
【0020】
第2始動口23は、賞球の払出条件、及び第2特別ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。第2始動口23は、第1始動口22の右方にある。第2始動口23は、板状であることを一例とする開閉片23aを備える。第2始動口23は、開閉片23aによって、閉鎖及び開放される。つまり、開閉片23aは、閉鎖状態及び開放状態を取り得る。第2始動口23は、普通当り遊技が実行されるときに開放される。第2始動口23は、開放されているときに遊技球を入球させることができる。第2始動口23は、普通当り遊技が実行されていないときに閉鎖される。第2始動口23は、閉鎖されているときに遊技球を入球させることができない、又は閉鎖されているときには開放されているときに比して遊技球を入球させ難い。一例として、第2始動口23は、左方に向けて常時開口する。一例として、開閉片23aは、閉鎖状態であるときに遊技盤20に埋没する。一例として、開閉片23aは、開放状態であるときに上面を遊技球が流下可能である。一例として、開閉片23aは、上面が右下方に傾斜するように設けられている。一例として、開閉片23aが開状態であるときにその上面を流下する遊技球は、第2始動口23に案内される。つまり、開閉片23aが開放状態であるとき、遊技球は、開閉片23aの上面を流下し、第2始動口23に入球する。一例として、開閉片23aは、開放状態から閉鎖状態に変位する間のうち少なくとも一部の期間において、開閉片23aの上面を遊技球が流下可能である。このため、開閉片23aが開放状態から閉鎖状態に変位する間にも遊技球が第2始動口23に入球し得る。遊技盤20は、第2始動口23の開閉片23aに開閉動作をさせる手段として、普通ソレノイドSL1を備える(図4参照)。遊技盤20は、第2始動口23へ入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2を備える(図4参照)。第2始動口23の開閉片23aは、所謂「普通電動役物」である。
【0021】
第1大入賞口24は、賞球の払出条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。第1大入賞口24は、演出表示装置15の右方にある。第1大入賞口24は、第2始動口23の上方にある。第1大入賞口24は、雫状であることを一例とする開閉片24aを備える。第1大入賞口24は、開閉片24aによって、閉鎖及び開放される。つまり、開閉片24aは、閉鎖状態及び開放状態を取り得る。第1大入賞口24は、大当り遊技が実行されるときに開放される。第1大入賞口24は、開放されているときに遊技球を入球させることができる。第1大入賞口24は、大当り遊技が実行されていないときに閉鎖される。第1大入賞口24は、閉鎖されているときに遊技球を入球させることができない。一例として、開閉片24aは、閉鎖状態から下部を中心に左方に約4分の1周回動することによって開放状態を取る。つまり、遊技球は、第1大入賞口24が開放されているとき、開閉片24aの内壁面(上面)を流下した後、第1大入賞口24に入球する。遊技盤20は、第1大入賞口24の開閉片24aに開閉動作をさせる手段として、第1特別ソレノイドSL2を備える(図4参照)。遊技盤20は、第1大入賞口24へ入球した遊技球を検知する第1カウントセンサSE3を備える(図4参照)。第1大入賞口24の開閉片24aは、所謂「特別電動役物」である。
【0022】
第2大入賞口25は、賞球の払出条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。第2大入賞口25は、演出表示装置15の右下方にある。第2大入賞口25は、第1大入賞口24の下方にある。第2大入賞口25は、第2始動口23の下方にある。第2大入賞口25は、板状であることを一例とする開閉片25aを備える。第2大入賞口25は、開閉片25aによって、閉鎖及び開放される。つまり、開閉片25aは、閉鎖状態及び開放状態を取り得る。第2大入賞口25は、小当り遊技が実行されるときに開放される。第2大入賞口25は、開放されているときに遊技球を入球させることができる。第2大入賞口25は、小当り遊技が実行されていないときに閉鎖される。第2大入賞口25は、閉鎖されているときに遊技球を入球させることができない。一例として、第2大入賞口25は、開閉片25aが開放状態であるときに上方に向けて開口する。一例として、開閉片25aは、閉鎖状態であるときに上面を遊技球が流下可能である。一例として、開閉片25aは、開放状態であるときに遊技盤20に埋没する。つまり、開閉片25aが閉鎖状態であるときにその上面を流下する遊技球は、開閉片25aが開放状態となることによって、第2大入賞口25に入球する。遊技盤20は、第2大入賞口25の開閉片25aに開閉動作をさせる手段として、第2特別ソレノイドSL3を備える(図4参照)。遊技盤20は、第2大入賞口25へ入球した遊技球を検知する第2カウントセンサSE4を備える(図4参照)。第2大入賞口25の開閉片25aは、所謂「特別電動役物」である。
【0023】
図3に示すように、遊技盤20は、第2大入賞口25に入球した遊技球が通過可能な通路26を備える。通路26は、分岐部27において、第1通路26aと第2通路26bとに分岐するように設けられている。パチンコ遊技機10は、振分シャッタ28を備える。振分シャッタ28は、分岐部27に設けられている。振分シャッタ28は、第1状態と、第2状態を取り得る。第2大入賞口25に入球した遊技球は、振分シャッタ28が第1状態を取るときに第1通路26aに振り分けられる。第2大入賞口25に入球した遊技球は、振分シャッタ28が第2状態を取るときに第2通路26bに振り分けられる。遊技盤20は、振分シャッタ28を第1状態と、第2状態と、を取り得るように動作をさせる手段として、振分ソレノイドSL4を備える(図4参照)。
【0024】
遊技盤20は、第1通路26a内の特定領域を通過する遊技球を検知する特定センサSE5を備える。本実施形態において、特定領域とは、所謂、「V領域」である。一例として、小当り遊技が実行されることで第2大入賞口25が開放される場合に当該第2大入賞口25に入球した遊技球が特定領域を通過すると、遊技球が特定領域を通過したことを契機として大当り遊技が実行される。つまり、本実施形態におけるパチンコ遊技機10は、当り抽選において大当りに当選したことを契機として実行される大当り遊技と、当り抽選において小当りに当選したことを契機として実行される大当り遊技と、がある遊技機(所謂、「1種2種混合機」)である。
【0025】
遊技盤20は、ゲート29を備える。ゲート29は、演出表示装置15の右上方にある。ゲート29は、第2始動口23、第1大入賞口24、及び第2大入賞口25の上方にある。ゲート29は、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口29aを有する。遊技盤20は、ゲート口29aへ入球し、ゲート29を通過する遊技球を検知するゲートセンサSE6を備える(図4参照)。ゲート29は、普通ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入球口である。ゲート29は、遊技球が入球しても賞球の払出条件が成立しない入球口である。
【0026】
普通入賞口30は、賞球の払出条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。一例として、普通入賞口30は、演出表示装置15の下方にある。一例として、普通入賞口30は、第2始動口23、第1大入賞口24、第2大入賞口25、及びゲート29の下方にある。普通入賞口30は、常時、遊技球を入球させることができるように開口される。遊技盤20は、普通入賞口30へ入球した遊技球を検知する普通センサSE7を備える(図4参照)。遊技盤20は、遊技領域20aの最下方に、第1始動口22、第2始動口23、第1大入賞口24、第2大入賞口25、及び普通入賞口30の何れにも入球しなかった遊技球を遊技領域20aから排出するためのアウト口31を備える。
【0027】
パチンコ遊技機10において、遊技者は、発射ハンドル18の操作により、遊技球の発射強度を調整し、表示窓口20bより左方にある左方領域、及び表示窓口20bより右方にある右方領域に遊技球を打ち分けることができる。例えば、発射強度を強めに調整して遊技球を発射した場合(以下、右打ちと示す)、遊技球は、右方領域に流下案内され易い。遊技球は、右方領域を流下する場合、第2始動口23、第1大入賞口24、第2大入賞口25、ゲート29、及び普通入賞口30へ入球し得る。右打ちは、遊技球を右方領域へ到達させるために勢いよく発射させる必要があることから、発射強度を最大強度又は最大強度より若干弱い強度に調整して行う。
【0028】
一方、発射強度を弱めに調整して遊技球を発射させた場合(以下、左打ちと示す)、遊技球は、左方領域に流下案内され易い。遊技球は、左方領域を流下する場合、第1始動口22へ入球し得る。左打ちは、右打ちのときほど遊技球を勢いよく発射させる必要がないため、発射させた遊技球が右方領域へ到達しない程度の強度に調整して行う。パチンコ遊技機10では、右打ちした場合、第1始動口22へ遊技球が入球し得ないよう、遊技釘などの遊技部品によって遊技球の流路が形成されている。遊技部品は、右打ちしたときに第1始動口22への入球を規制するように配置されていてもよいし、左打ちしたときに比して、第1始動口22へ入球し難いように配置されていてもよい。
【0029】
左方領域は、遊技盤20を正面視したときに遊技領域20aを左右に二等分する中心線CLより左側に位置する領域である。右方領域は、遊技盤20を正面視したときに中心線CLより右側に位置する領域である。発射ハンドル18の操作によって発射された遊技球は、遊技領域20aの左上方にある流入口20cに案内され、遊技領域20aに流入する。つまり、左方領域は、流入口20c寄りの領域でもある。そして、右方領域は、流入口20cから離れた領域でもある。左方領域を流下案内される遊技球は、正面視において遊技領域20aの中央に位置する演出表示装置15の左側を通る。その後、遊技球は、遊技領域20aの最下方に位置するアウト口31へ向かう。右方領域を流下案内される遊技球は、正面視において遊技領域20aの中央に位置する演出表示装置15の右側を通る。その後、遊技球は、アウト口31へ向かう。
【0030】
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、第2始動口23への入球率が異なる複数の状態(以下、入球率状態と示す)を備える。複数の入球率状態には、低入球率状態と、低入球率状態に比して第2始動口23への入球率が高い高入球率状態と、がある。高入球率状態は、遊技球が第2始動口23へ入球する確率が高く、第2始動口23への遊技球の入球が容易になる状態(入球容易状態)であるため、遊技者にとって有利である。高入球率状態は、普通電動役物である第2始動口23への入球をサポートする電サポ状態ともいえる。
【0031】
高入球率状態は、普通ゲームの変動時間(例えば平均の変動時間)を、低入球率状態のときより短くする普通図柄の変動時間短縮制御と、1回の普通当り遊技における第2始動口23の合計開放時間(例えば平均の合計開放時間)を、低入球率状態のときより長くする開放時間延長制御と、を行うことによって実現される。一例として、普通図柄の変動時間短縮制御は、低入球率状態と高入球率状態とにおいて、普通ゲームの変動時間を規定する変動パターンのうち少なくとも一部の変動パターンを異ならせることで実現できる。一例として、開放時間延長制御は、1回の普通当り遊技における第2始動口23の開放回数を低入球率状態のときより多くする制御、及び普通当り遊技における第2始動口23の1回の開放時間を低入球率状態のときより長くする制御のうち、少なくとも一方である。一例として、開放時間延長制御は、低入球率状態と高入球率状態とにおいて、普通当り遊技における第2始動口23の開放態様が定められた開放パターンについて、そのうち少なくとも一部の開放パターンを異ならせることで実現できる。一例として、開放パターンには、第2始動口23の開放回数、開放時間、及び開放タイミング(閉鎖タイミング)が定められる。
【0032】
一例として、高入球率状態は、次に説明する3つめの制御を組合せて実現される。3つめの制御は、特別ゲームの変動時間(例えば平均の変動時間)を、低入球率状態のときより短くする特別図柄の変動時間短縮制御である。一例として、特別図柄の変動時間短縮制御は、低入球率状態と高入球率状態とにおいて、特別ゲームの変動時間を規定する変動パターンのうち少なくとも一部の変動パターンを異ならせることで実現できる。変動パターンの詳細は後述する。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高入球率状態は、特別図柄の変動時間短縮状態(以下、「時短状態」と示す)となり、低入球率状態は、特別図柄の非変動時間短縮状態(以下、「非時短状態」)となる。
【0033】
次に、小当りの種類、及び小当り遊技について説明する。
小当り遊技は、小当りの種類に応じて実行される。小当りの種類は、小当り図柄(特別図柄)の種類によって規定される。つまり、小当り遊技は、特別図柄の種類に応じて実行される。小当りは、1種類であってもよく、複数種類であってもよい。特別図柄の各小当り図柄は、1種類又は複数種類の特別図柄をそれぞれ含む。一例として、小当りは、1種類である。つまり、小当り遊技は、1種類である。一例として、特別図柄の小当り図柄は、1種類である。なお、以下の説明では、特別図柄の当り抽選について、説明の便宜上、単に当り抽選と示す場合がある。
【0034】
小当り遊技では、最初に、予め定められた時間(以下、小当りオープニング時間と示す)にわたって所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、小当り遊技の開始を認識可能なオープニング演出である。小当り遊技では、小当りオープニング時間の経過後に、第2大入賞口25を開放するラウンド遊技が1回行われる。
【0035】
小当り遊技において、ラウンド遊技は、予め定められた上限個数の遊技球が入球する個数条件、予め定められた上限時間が経過する時間条件、又は遊技球が特定領域を通過する大当り遊技の実行条件が成立すると終了される。一例として、上限個数は、10個である。つまり、小当り遊技において、ラウンド遊技は、10個の遊技球が入球することによって個数条件が成立する場合に終了する。一例として、上限時間は、4.252秒である。つまり、小当り遊技においてラウンド遊技は、4.252秒が経過することによって時間条件が成立する場合に終了する。なお、上限個数は、小当り遊技の種類によって異なってもよい。上限時間は、小当り遊技の種類によって異なってもよい。
【0036】
小当り遊技では、ラウンド遊技において、第2大入賞口25が所定の開放態様(開放パターン)にて開放される。一例として、小当り遊技では、ラウンド遊技において、第2大入賞口25が0.028秒開放した後に0.5秒閉鎖することが9回繰り返された後、再び4秒開放される。つまり、小当り遊技では、ラウンド遊技において、第2大入賞口25が10回開放される。小当り遊技では、ラウンド遊技において、振分シャッタ28が所定の振分態様(振分パターン)にて動作する。一例として、小当り遊技では、ラウンド遊技が開始される時点において、振分シャッタ28が第2状態を取る。その後、振分シャッタ28は、ラウンド遊技において第2大入賞口25に特定個数の遊技球が入球したことを契機として第1状態を取る。小当り遊技には、それぞれ特定個数が定められている。一例として、特定個数は、4個である。上述したように、第2大入賞口25に入球した遊技球は、振分シャッタ28が第1状態を取るときに第1通路26aの特定領域を通過し得る。つまり、小当り遊技では、ラウンド遊技において、第2大入賞口25に特定個数の遊技球が入球したことによって、大当り遊技の実行条件が成立し得る。
【0037】
ラウンド遊技では、所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、小当り遊技のラウンド遊技を実行中であることを認識可能なラウンド演出である。小当り遊技では、ラウンド遊技が終了すると、予め定められた時間(以下、小当りエンディング時間と示す)にわたって所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、小当り遊技の終了を認識可能なエンディング演出である。小当り遊技は、小当りエンディング時間の経過に伴って終了される。小当り遊技において、ラウンド遊技が、大当り遊技の実行条件の成立によって終了すると、小当り遊技の終了後に大当り遊技が実行される。
【0038】
次に、大当りの種類、及び大当り遊技について説明する。
大当り遊技は、大当りの種類、及び小当りの種類に応じて実行される。大当りの種類は、大当り図柄(特別図柄)の種類によって規定される。つまり、大当り遊技は、特別図柄の種類に応じて実行される。
【0039】
一例として、大当り遊技には、第1大当り遊技、及び第2大当り遊技がある。第1大当り遊技は、当り抽選において大当りに当選したことを契機として実行される大当り遊技である。一例として、大当りは、1種類である。一例として、特別図柄の大当り図柄は、1種類である。第2大当り遊技は、小当り遊技において大当り遊技の実行条件が満たされた場合に実行される大当り遊技である。つまり、第2大当り遊技は、当り抽選において小当りに当選したことに基づく大当りである。なお、本明細書において所定の条件が満たされることは、所定の条件が成立することと同じ意味である。
【0040】
大当り遊技では、最初に、予め定められた時間(以下、大当りオープニング時間と示す)にわたって所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技の開始を認識可能なオープニング演出である。大当り遊技では、大当りオープニング時間の経過後に、第1大入賞口24を開放するラウンド遊技が予め定められた回数を上限として行われる。一例として、第1大当り遊技、及び第2大当り遊技のラウンド遊技の上限回数は、何れも10回である。ここで、小当り遊技において大当り遊技の実行条件が満たされた場合に実行される第2大当り遊技では、小当り遊技における1回のラウンド遊技をその上限回数に含む。つまり、第2大当り遊技において第1大入賞口24を開放するラウンド遊技の回数は、実質9回である。なお、小当り遊技において大当り遊技の実行条件が満たされた場合に実行される第2大当り遊技では、大当りオープニング時間が経過することなく、ラウンド遊技が開始されてもよい。
【0041】
大当り遊技において、1回のラウンド遊技は、予め定められた上限個数の遊技球が入球する個数条件、又は予め定められた上限時間が経過する時間条件が成立すると終了される。一例として、上限個数は、10個である。つまり、1回のラウンド遊技は、10個の遊技球が入球することによって個数条件が成立する場合に終了する。一例として、上限時間は、25秒である。つまり、1回のラウンド遊技は、25秒が経過することによって時間条件が成立する場合に終了する。
【0042】
ラウンド遊技において、第1大入賞口24は、所定の開放態様(開放パターン)にて開放される。ラウンド遊技では、所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技のラウンド遊技を実行中であることを認識可能なラウンド演出である。大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定められた時間(以下、大当りエンディング時間と示す)にわたって所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技の終了を認識可能なエンディング演出である。大当り遊技は、大当りエンディング時間の経過に伴って終了される。なお、以下の説明において、オープニング演出について、小当り遊技におけるオープニング演出、及び大当り遊技におけるオープニング演出を区別する場合、それぞれ、小当りオープニング演出、及び大当りオープニング演出と示す。また、ラウンド演出について、小当り遊技におけるラウンド演出、及び大当り遊技におけるラウンド演出を区別する場合、それぞれ、小当りラウンド演出、及び大当りラウンド演出と示す。また、エンディング演出について、小当り遊技におけるエンディング演出、及び大当り遊技におけるエンディング演出を区別する場合、それぞれ、小当りエンディング演出、及び大当りエンディング演出と示す。
【0043】
パチンコ遊技機10が実行できる演出について説明する。演出は、演出実行装置群16を構成する複数の演出装置のうち1つの演出装置によって又は複数の演出装置を協働させることによって実行され得る。
【0044】
演出表示装置15における表示演出には、演出図柄(飾り図柄)を用いた図柄変動ゲーム(以下、演出ゲームと示す)が含まれる。演出表示装置15では、複数の図柄列を表示可能である。図柄列の各々は、複数の演出図柄を含んで構成され、リールとも称される。複数の演出図柄のそれぞれは、当り抽選の結果を識別するための識別情報として、「1」~「8」の数字を含んで構成される。一例として、演出図柄は、「1」~「8」のアラビア数字にキャラクタや模様等の装飾が施された図柄であって、表示演出を多様化させるための図柄である。演出ゲームでは、複数の図柄列の各々で演出図柄を変動表示させてから、複数の図柄列の各々で演出図柄を停止表示させることにより、演出図柄の組合せ(以下、図柄組合せと示す)が停止表示される。つまり、演出ゲームでは、複数列の識別情報を変動表示した後、複数列の識別情報が停止表示される。一例として、演出ゲームは、左図柄列、中図柄列、及び右図柄列の演出図柄をそれぞれ所定方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。
【0045】
一例として、演出ゲームは、特別ゲームとともに開始され、特別ゲームとともに終了される。演出ゲームでは、特別ゲームで停止表示される特別図柄に応じた図柄組合せが停止表示される。例えば、演出ゲームでは、特別ゲームで大当り図柄が停止表示されるとき、大当りの図柄組合せが停止表示される。一例として、大当りの図柄組合せは、[777]等のように、全ての図柄列の演出図柄の識別情報(数字)が同じとなる組合せ(所謂、図柄揃い)である。例えば、演出ゲームでは、特別ゲームで小当り図柄が停止表示されるとき、小当りの図柄組合せが停止表示される。一例として、小当りの図柄組み合わせには、[777]等のように、全ての図柄列の演出図柄の識別情報(数字)が同じとなる組合せである。例えば、演出ゲームでは、特別ゲームで時短契機図柄が停止表示されるとき、時短契機の図柄組合せが停止表示される。一例として、時短契機の図柄組合せは、[468]等のように、全ての図柄列の演出図柄の識別情報(数字)が同じとならない組合せである。例えば、演出ゲームでは、特別ゲームではずれ図柄が停止表示されるとき、はずれの図柄組合せが停止表示される。一例として、はずれの図柄組合せは、[787]及び[468]等のように、全ての図柄列の演出図柄の識別情報(数字)が同じとならない組合せである。特別ゲーム及び当該特別ゲームに対応して実行される演出ゲームは、変動ゲームの一例となる。
【0046】
演出ゲームは、リーチ演出を含む場合がある。リーチ演出は、リーチを形成するとともに、最終的に所定の図柄組合せを停止表示させる演出である。以下、リーチが形成されている状態をリーチ状態と示す場合がある。リーチは、当りの図柄組合せが形成される手前の状態、又は第2普通当りの図柄組合せが形成される手前の状態(所謂、テンパイ)である。例えば、リーチは、[7↓7]等のように、任意の図柄列(例えば、中図柄列)にて演出図柄が変動表示されており、かつ、その図柄列とは異なる複数の図柄列(以下、リーチ形成列といい、例えば左右の図柄列)にて、同一の識別情報(数字)を含む演出図柄が停止表示されている状態である。リーチ演出には、ノーマルリーチ演出(以下、Nリーチ演出と示す)と、Nリーチ演出に比して、今回の演出ゲームにて当りとなる期待度(以下、当り期待度と示す)が高いスーパーリーチ演出(以下、SPリーチ演出と示す)と、がある。
【0047】
パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図4に示すように、パチンコ遊技機10は、遊技盤20の裏側(後方)に、主基板80と、副基板90と、を備える。主基板80と、副基板90とは、主基板80から副基板90へと一方向に各種の制御コマンド(制御信号)を出力可能となるように接続されている。主基板80は、所定の処理を実行し、副基板90へ制御信号を出力する。副基板90は、主基板80から入力した制御コマンドに基づいて所定の処理を実行する。
【0048】
主基板80について説明する。
主基板80は、主制御CPU81と、主制御ROM82と、主制御RWM83と、乱数生成回路84と、を備える。主制御CPU81は、主制御プログラムを実行することにより、遊技の進行に関する処理を実行する。主制御ROM82は、主制御プログラム、各種の判定や抽選に用いる判定値、及びテーブルなどを記憶している。主制御ROM82は、複数種類の変動パターンを記憶している。一例として、変動パターンには、特別図柄用の変動パターンと、普通図柄用の変動パターンと、がある。特別図柄用の変動パターンは、特別ゲームが開始してから終了するまでの変動時間を特定可能な情報である。特別図柄用の変動パターンは、特別ゲームの変動内容を特定可能な情報である。一例として、特別図柄用の変動パターンは、演出ゲームの演出時間、及び演出内容の一部又は全部を特定可能である。
【0049】
特別図柄用の変動パターンには、大当りの変動パターンと、小当りの変動パターンと、時短契機の変動パターンと、はずれの変動パターンと、がある。大当りの変動パターンに基づく演出ゲームは、リーチ演出を経て最終的に大当りの図柄組合せが停止表示される。小当りの変動パターンに基づく演出ゲームは、リーチ演出を経ないで最終的に小当りの図柄組み合わせが停止表示される。時短契機の変動パターンに基づく演出ゲームは、リーチ演出を経ないで最終的に時短契機の図柄組み合わせが停止表示される。はずれの変動パターンに基づく演出ゲームは、リーチ演出を経て、又はリーチ演出を経ないで最終的にはずれの図柄組合せが停止表示される。
【0050】
普通図柄用の変動パターンは、普通ゲームが開始してから終了するまでの変動時間を特定可能な情報である。普通図柄用の変動パターンは、普通ゲームの変動内容を特定可能な情報である。普通図柄用の変動パターンには、普通はずれの変動パターンと、普通当りの変動パターンと、がある。主制御RWM83は、主制御CPU81の処理結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、主制御RWM83が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。乱数生成回路84は、ハードウェア乱数を生成する。主基板80は、主制御CPU81による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されていてもよい。
【0051】
主基板80は、各センサSE1~SE7と接続されている。主制御CPU81は、各センサSE1~SE7が遊技球を検知して出力する検知信号を入力可能である。主基板80は、各表示装置19a~19eと接続されている。主制御CPU81は、各表示装置19a~19eの表示内容を制御可能である。主基板80は、各ソレノイドSL1~SL4と接続されている。主制御CPU81は、各ソレノイドSL1~SL3の動作を制御することにより、第2始動口23、第1大入賞口24、及び第2大入賞口25の開放態様を制御可能である。主制御CPU81は、振分ソレノイドSL4の動作を制御することにより、振分シャッタ28の振分態様を制御可能である。
【0052】
主基板80は、バックアップ機能を搭載している。バックアップ機能を搭載した主基板80は、電力供給が停止した場合でも、主基板80の主制御RWM83に記憶される遊技制御に関する情報(以下、バックアップ情報と示す)を所定期間保持することができる。これにより、パチンコ遊技機10は、電力供給が開始されたとき、電力供給が停止されていた期間にわたって保持されていたバックアップ情報に基づいて復帰可能である。
【0053】
バックアップ情報には、特別ゲームに関する情報、大当り遊技に関する情報、遊技状態に関する情報を含む。特別ゲームに関する情報としては、例えば当り抽選の結果を特定可能な情報、特別ゲームの変動パターンを特定可能な情報、特別ゲームで導出される特別図柄を特定可能な情報などである。大当り遊技に関する情報としては、大当り遊技の進行状況を特定可能な情報などである。遊技状態に関する情報としては、高確率状態であるかを特定可能な情報や入球率向上状態であるかを特定可能な情報、入球率向上状態である場合における入球率向上状態を付与可能な特別ゲームの残り回数などである。また、所定期間は、バックアップ用電源(例えば電気二重層コンデンサ)が放電され、そのバックアップ用電源が電力供給不能になるまでの期間である。なお、パチンコ遊技機10は、主制御RWM83への電力供給が行われていない状態であっても記憶内容を保持可能な不揮発性メモリであることにより、電力供給が停止した後にもバックアップ情報を保持可能であってもよい。
【0054】
パチンコ遊技機10に電力を供給して起動させると(復電時を含む)、主制御CPU81は、主制御RWM83に記憶されているバックアップ情報の初期化を実行するか否かを判定する。例えば、主制御CPU81は、図示しない初期化スイッチからの操作信号を入力している場合に初期化を実行すると判定する。バックアップ情報の初期化を実行しないと判定した場合、主制御RWM83に記憶されているバックアップ情報が正常であるかを判定する。バックアップ情報が正常である場合、主制御CPU81は、バックアップ情報に基づいて復帰させる処理を実行する。これにより、パチンコ遊技機10は、主制御RWM83のバックアップ情報に基づいて復帰される。バックアップ情報が正常であるか、異常であるかの判定は、例えばバックアップフラグの状態確認とバックアップ情報のチェックサムの一致確認によって行われる。主制御CPU81は、バックアップ情報に基づいて復帰させる場合、バックアップ情報に基づいて復帰したことを特定可能な制御情報(以下、復帰コマンドと示す)を副制御CPU91に出力する。
【0055】
一方、バックアップ情報の初期化を実行すると判定した場合、及び主制御RWM83に記憶されているバックアップ情報が異常である場合、主制御CPU81は、バックアップ情報の初期化を実行する。その後、主制御CPU81は、初期化後のバックアップ情報に基づいて起動させる処理を実行する。主制御CPU81は、バックアップ情報の初期化を実行する場合、バックアップ情報を初期化したことを特定可能な制御情報(以下、初期化コマンドと示す)を副制御CPU91に出力する。主制御CPU81は、バックアップ情報を初期化する初期化手段の一例である。
【0056】
次に、副基板90について説明する。
副基板90は、副制御CPU91と、副制御ROM92と、副制御RWM93と、を備える。副制御CPU91は、副制御プログラムを実行することにより、演出に関する処理を行う。副制御CPU91は、副制御プログラムを実行することにより、報知に関する処理を行う。副制御CPU91は、報知手段を制御する報知制御手段の一例である。副制御ROM92は、副制御プログラム、及び所定の抽選に用いる判定値などを記憶している。副制御ROM92は、表示演出に用いる表示演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、及び音声演出に用いる音声演出データを記憶している。副制御RWM93は、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、副制御RWM93が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。なお、副基板90は、バックアップ機能を搭載していない。つまり、副基板90の副制御RWM93に記憶される情報は電力供給の停止に伴って消去される。副基板90は、副制御CPU91による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。副基板90は、乱数生成回路を備え、ハードウェア乱数を生成可能であってもよい。
【0057】
副基板90は、演出表示装置15と接続されている。副制御CPU91は、演出表示装置15の表示内容を制御可能である。副基板90は、音声出力装置13と接続されている。副制御CPU91は、音声出力装置13の出力内容を制御可能である。副基板90は、装飾発光装置14と接続されている。副制御CPU91は、装飾発光装置14の発光態様を制御可能である。
【0058】
次に、主基板80の主制御CPU81が行う各種の処理について説明する。
特別入力処理について説明する。
主制御CPU81は、所定の制御周期(例えば4ms)毎に行うタイマ割り込み処理の1つとして、特別入力処理を実行する。特別入力処理において、主制御CPU81は、第1始動センサSE1から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第1始動口22へ入球したか否かを判定する。遊技球が第1始動口22へ入球した場合、主制御CPU81は、主制御RWM83に記憶されている第1特別保留数が上限数未満であるか否かを判定する。第1特別保留数が上限数未満である場合、主制御CPU81は、第1特別保留数を1加算して更新する。主制御CPU81は、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示装置19cを制御する。つまり、第1特別ゲームの保留条件は、第1特別保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第1始動センサSE1によって検知されると成立する。
【0059】
次に、主制御CPU81は、乱数生成回路84が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく第1乱数情報を主制御RWM83に記憶させる。例えば、乱数は、特別図柄の当り抽選に用いる当り乱数、当り図柄等の決定に用いる図柄乱数、及び変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数などである。第1乱数情報は、第1特別ゲーム用の情報であること、及びその記憶順序を特定可能となるように記憶される。第1乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。パチンコ遊技機10は、第1乱数情報を主制御RWM83に記憶させておくことで、第1特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留することができる。
【0060】
主制御CPU81は、第1乱数情報を主制御RWM83に記憶させた場合、遊技球が第1始動口22へ入球していない場合、及び第1特別保留数が上限数未満ではない場合に、第2始動センサSE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第2始動口23へ入球したか否かを判定する。遊技球が第2始動口23へ入球している場合、主制御CPU81は、主制御RWM83に記憶されている第2保留数が上限数未満であるか否かを判定する。第2保留数が上限数未満である場合、主制御CPU81は、第2保留数を1加算して更新する。主制御CPU81は、加算後の第2保留数を特定可能な情報を表示するように、第2保留表示装置19dを制御する。第2特別ゲームの保留条件は、第2特別保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第2始動センサSE2によって検知されると成立する。
【0061】
次に、主制御CPU81は、乱数生成回路84が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく第1乱数情報を主制御RWM83に記憶させる。第2乱数情報は、第2特別ゲームに用いる情報であること、及びその記憶順序を特定可能となるように記憶される。第2乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。パチンコ遊技機10は、第2乱数情報を主制御RWM83に記憶させておくことで、第2特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留することができる。
【0062】
第1特別開始処理について説明する。
主制御CPU81は、タイマ割り込み処理の1つとして、第1特別開始処理を実行する。主制御CPU81は、第1特別ゲームの開始条件が成立しているか否かを判定する。主制御CPU81は、大当り遊技中ではなく、かつ、第1特別ゲームの実行中ではない場合に第1特別ゲームの開始条件が成立していると判定する。一方、主制御CPU81は、大当り遊技中又は第1特別ゲームの実行中である場合に特別ゲームの開始条件が成立していないと判定する。第1特別ゲームの開始条件が成立していない場合、主制御CPU81は、第1特別開始処理を終了する。第1特別ゲームの開始条件が成立している場合、主制御CPU81は、第1特別保留数が零より大きいか否かを判定する。第1特別保留数が零である場合、主制御CPU81は、第1特別開始処理を終了する。
【0063】
第1特別保留数が零より大きい場合、主制御CPU81は、第1特別保留数を1減算して更新する。主制御CPU81は、減算後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示装置19cを制御する。次に、主制御CPU81は、第1乱数情報のうち、最先に記憶された情報を主制御RWM83から取得する。主制御CPU81は、取得した第1乱数情報から特定される当り乱数を用いて、特別図柄の当り抽選として、大当りに当選とするか否かの大当り抽選(大当り判定)を行う。主制御CPU81は、所定の大当り確率で大当り抽選を行う。
【0064】
大当りに当選した場合、主制御CPU81は、大当り変動処理を行う。大当り変動処理において、主制御CPU81は、第1乱数情報から特定可能な図柄乱数を用いて第1特別図柄抽選を行い、第1特別ゲームにて停止表示させる特別図柄の大当り図柄を決定する。一例として、主制御CPU81は、第1特別図柄抽選において、図柄乱数の値にかかわらず、1種類の大当り図柄を決定する。なお、主制御CPU81は、第1特別図柄抽選を行わずに1種類の大当り図柄を決定してもよい。主制御CPU81は、第1乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、複数ある大当りの変動パターンの中から変動パターンを決定する。その後、主制御CPU81は、第1特別開始処理を終了する。
【0065】
大当りに当選しなかった場合、主制御CPU81は、時短契機変動処理を行う。時短契機変動処理において、主制御CPU81は、第2乱数情報から特定可能な図柄乱数を用いて第2特別図柄抽選として、時短契機図柄抽選を行い、第1特別ゲームにて停止表示させる特別図柄の時短契機図柄を決定する。
【0066】
図5に示すように、時短契機図柄抽選には、第1時短契機図柄抽選と、第2時短契機図柄抽選と、がある。一例として、主制御CPU81は、パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄抽選では、第1時短契機図柄抽選を実行する。そして、主制御CPU81は、第1時短契機図柄抽選に当選した場合、第1時短契機図柄抽選に用いた図柄乱数とは異なる図柄乱数を用いて第2時短契機図柄抽選を行う。一方、主制御CPU81は、パチンコ遊技機10が初期化されてから2回目以降の時短契機図柄抽選では、第1時短契機図柄抽選と、第2時短契機図柄抽選とのうち、第2時短契機図柄抽選のみを実行する。一例として、主制御CPU81は、第1時短契機図柄抽選において、50/100の割合で当選を決定し、50/100の割合で非当選を決定する。一例として、主制御CPU81は、第2時短契機図柄抽選において、40/100の割合で当選を決定し、60/100の割合で非当選を決定する。
【0067】
一例として、主制御CPU81は、第2時短契機図柄抽選を実行しなかった場合に第1特別ゲームにて停止表示させる特別図柄として、第1時短契機図柄を決定する。つまり、主制御CPU81は、第1時短契機図柄抽選に当選しなかった場合に第1特別ゲームにて停止表示させる特別図柄として、第1時短契機図柄を決定する。一例として、主制御CPU81は、第2時短契機図柄抽選に当選しなかった場合に第1特別ゲームにて停止表示させる特別図柄として、第2時短契機図柄を決定する。一例として、主制御CPU81は、第2時短契機図柄抽選に当選した場合に第1特別ゲームにて停止表示させる特別図柄として、第3時短契機図柄を決定する。
【0068】
時短契機図柄の種類を決定した後、主制御CPU81は、第1乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、時短契機の変動パターンの中から変動パターンを決定する。その後、主制御CPU81は、第1特別開始処理を終了する。つまり、第1特別ゲームにて特別図柄のはずれ図柄は停止表示されない。
【0069】
第2特別開始処理について説明する。
主制御CPU81は、タイマ割り込み処理の1つとして、第2特別開始処理を実行する。主制御CPU81は、第2特別ゲームの開始条件が成立しているか否かを判定する。主制御CPU81は、大当り遊技中ではなく、かつ、第2特別ゲームの実行中ではない場合に第2特別ゲームの開始条件が成立していると判定する。一方、主制御CPU81は、大当り遊技中又は第2特別ゲームの実行中である場合に特別ゲームの開始条件が成立していないと判定する。第2特別ゲームの開始条件が成立していない場合、主制御CPU81は、第2特別開始処理を終了する。第2特別ゲームの開始条件が成立している場合、主制御CPU81は、第2特別保留数が零より大きいか否かを判定する。第2特別保留数が零である場合、主制御CPU81は、第2特別開始処理を終了する。
【0070】
第2特別保留数が零より大きい場合、主制御CPU81は、第2特別保留数を1減算して更新する。主制御CPU81は、減算後の第2特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第2特別保留表示装置19dを制御する。次に、主制御CPU81は、第2乱数情報のうち、最先に記憶された情報を主制御RWM83から取得する。主制御CPU81は、取得した第2乱数情報から特定される当り乱数を用い、特別図柄の当り抽選として、大当りに当選とするか否かの大当り抽選(大当り判定)を行う。主制御CPU81は、所定の大当り確率で大当り抽選を行う。
【0071】
大当りに当選した場合、主制御CPU81は、大当り変動処理を行う。大当り変動処理において、主制御CPU81は、第2乱数情報から特定可能な図柄乱数を用いて第3特別図柄抽選を行い、第2特別ゲームにて停止表示させる特別図柄の大当り図柄を決定する。一例として、主制御CPU81は、第3特別図柄抽選において、図柄乱数の値にかかわらず、1種類の大当り図柄を決定する。なお、主制御CPU81は、第3特別図柄抽選を行わずに1種類の大当り図柄を決定してもよい。主制御CPU81は、第2乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、複数ある大当りの変動パターンの中から変動パターンを決定する。その後、主制御CPU81は、第2特別開始処理を終了する。
【0072】
大当りに当選しなかった場合、主制御CPU81は、取得した第2乱数情報から特定される当り乱数を用い、特別図柄の当り抽選として、小当りに当選とするか否かの小当り抽選(小当り判定)を行う。主制御CPU81は、予め定められた小当り確率で小当り抽選を行う。
【0073】
小当りに当選した場合、主制御CPU81は、小当り変動処理を行う。小当り変動処理において、主制御CPU81は、第2乱数情報から特定可能な図柄乱数を用いて第4特別図柄抽選を行い、第2特別ゲームにて停止表示させる特別図柄の小当り図柄を決定する。一例として、主制御CPU81は、第4特別図柄抽選において、図柄乱数の値にかかわらず、1種類の小当り図柄を決定する。なお、主制御CPU81は、第4特別図柄抽選を行わずに1種類の小当り図柄を決定してもよい。主制御CPU81は、第2乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、複数ある小当りの変動パターンの中から変動パターンを決定する。その後、主制御CPU81は、第2特別開始処理を終了する。
【0074】
小当りに当選しなかった場合、主制御CPU81は、はずれ変動処理を行う。はずれ変動処理において、主制御CPU81は、第2乱数情報から特定可能な図柄乱数を用いて第5特別図柄抽選を行い、第2特別ゲームにて停止表示させる特別図柄のはずれ図柄を決定する。一例として、主制御CPU81は、第5特別図柄抽選において、図柄乱数の値にかかわらず、1種類のはずれ図柄を決定する。なお、主制御CPU81は、第5特別図柄抽選を行わずに1種類のはずれ図柄を決定してもよい。主制御CPU81は、第2乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、リーチあり、又はリーチなしの複数のはずれの変動パターンの中から変動パターンを決定する。その後、主制御CPU81は、第2特別開始処理を終了する。
【0075】
主制御CPU81は、大当り変動処理、小当り変動処理、時短契機変動処理、及びはずれ変動処理において、変動開始コマンド、及び特別図柄コマンドを副基板90へ出力する。変動開始コマンドは、特別開始処理における各変動処理にて決定した変動パターンと、変動ゲームの開始と、を特定可能な制御コマンドである。特別図柄コマンドは、各変動処理において決定した特別図柄(大当り図柄、小当り図柄、時短契機図柄又ははずれ図柄)を特定可能な制御コマンドである。なお、変動開始コマンド、及び特別図柄コマンドは、第1特別ゲームの変動処理が実行されたときと、第2特別ゲームの変動処理が実行されたときとで異なる制御コマンドである。
【0076】
このように、第1特別開始処理では、当り抽選において大当りに当選し得る。一方、第1特別開始処理では、当り抽選において小当りに当選しない。第2特別開始処理では、当り抽選において小当り、及び大当りの両方に当選し得る。また、第1特別開始処理では、特別図柄の時短契機図柄が決定され得る。一方、第2特別開始処理では、特別図柄の時短契機図柄が決定されない。また、第2特別開始処理では、特別図柄のはずれ図柄が決定され得る。一方、第1特別開始処理では、特別図柄のはずれ図柄が決定されない。
【0077】
第1特別開始処理、及び第2特別開始処理を終了すると、主制御CPU81は、第1特別開始処理、及び第2特別開始処理とは別の処理によって、第1特別ゲーム又は第2特別ゲームを実行させる。具体的に、主制御CPU81は、第1特別開始処理を終了した場合、第1特別ゲームを実行させる。主制御CPU81は、第1特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第1特別図柄表示装置19aを制御する。主制御CPU81は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主制御CPU81は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別開始処理において決定した特別図柄を停止表示するように、第1特別図柄表示装置19aを制御する。また、主制御CPU81は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動ゲームの終了を特定可能な制御コマンド(以下、変動終了コマンドと示す)を副基板90に出力する。
【0078】
主制御CPU81は、第2特別開始処理を終了した場合、第2特別ゲームを実行させる。主制御CPU81は、第2特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第2特別図柄表示装置19bを制御する。主制御CPU81は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主制御CPU81は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別開始処理において決定した特別図柄を停止表示するように、第2特別図柄表示装置19bを制御する。また、主制御CPU81は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動終了コマンドを副基板90に出力する。
【0079】
小当り遊技処理について説明する。
小当り遊技処理は、小当り遊技を実行するための処理である。主制御CPU81は、小当り図柄を停止表示させた特別ゲームの終了後、小当り遊技を実行する。一例として、主制御CPU81は、第2大入賞口25の開閉片25aを所定の動作パターンにしたがって動作させることによって小当り遊技を実行する。具体的に、主制御CPU81は、第2特別開始処理にて決定した小当り図柄(小当りの種類)に基づいて、小当り遊技の種類を特定する。主制御CPU81は、特定した種類の小当り遊技を実行する。
【0080】
最初に、主制御CPU81は、小当りオープニング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、小当りオープニングコマンドと示す)を副基板90に出力する。主制御CPU81は、小当りオープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させる。主制御CPU81は、小当り遊技のラウンド遊技の開始を特定可能な制御コマンド(以下、小当りラウンドコマンドと示す)を副基板90に出力する。主制御CPU81は、特定した小当り遊技に対応する開放制御データを使用して第2特別ソレノイドSL3を制御し、第2大入賞口25の開放態様を制御する。ラウンド遊技の開始後、主制御CPU81は、第2カウントセンサSE4による遊技球の検知数が上限個数に達するか、特定センサSE5により遊技球が検知されるか、又はラウンド遊技の上限時間が経過すると、第2大入賞口25を閉状態とするように、第2特別ソレノイドSL3を制御する。つまり、主制御CPU81は、ラウンド遊技を終了させる。主制御CPU81は、特定センサSE5により遊技球が検知される場合、つまり、大当り遊技の実行条件が成立する場合、大当り遊技の実行条件が成立したことを特定可能な制御コマンド(以下、V入賞コマンドと示す)を副基板90に出力する。主制御CPU81は、ラウンド遊技が終了すると、小当りエンディング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、小当りエンディングコマンドと示す)を副基板90に出力する。主制御CPU81は、小当りエンディング時間が経過すると、小当り遊技を終了する。
【0081】
大当り遊技処理について説明する。
大当り遊技処理は、大当り遊技を実行するための処理である。主制御CPU81は、大当り図柄を停止表示させた特別ゲームの終了後、又は大当り遊技の実行条件が成立したことによってラウンド遊技が終了した小当り遊技の終了後、大当り遊技を実行する。一例として、主制御CPU81は、第1大入賞口24の開閉片24aを所定の動作パターンに従って動作させることによって大当り遊技を実行する。具体的に、主制御CPU81は、大当り図柄を停止表示させた特別ゲームの終了後に大当り遊技を実行する場合、第1特別開始処理、及び第2特別開始処理にて決定した大当り図柄(大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。一方、主制御CPU81は、大当り遊技の実行条件が成立したことによってラウンド遊技が終了した小当り遊技の終了後に大当り遊技を実行する場合、第1特別開始処理、及び第2特別開始処理にて決定した小当り図柄(小当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。主制御CPU81は、特定した種類の大当り遊技を実行する。
【0082】
最初に、主制御CPU81は、大当りオープニング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、大当りオープニングコマンドと示す)を副基板90に出力する。主制御CPU81は、大当りオープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させる。具体的に、主制御CPU81は、特定した大当り遊技に対応する開放制御データを使用して第1特別ソレノイドSL2を制御し、第1大入賞口24の開放態様を制御する。ラウンド遊技の開始後、主制御CPU81は、第1カウントセンサSE3による遊技球の検知数が上限個数に達するか、又はラウンド遊技の上限時間が経過すると、第1大入賞口24を閉状態とするように、第1特別ソレノイドSL2を制御する。つまり、主制御CPU81は、ラウンド遊技を終了させる。主制御CPU81は、このようなラウンド遊技を実行させる処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。主制御CPU81は、大当り遊技のラウンド遊技を開始する毎に、大当り遊技のラウンド遊技の開始を特定可能な制御コマンド(以下、大当りラウンドコマンドと示す)を副基板90に出力する。主制御CPU81は、最終回のラウンド遊技が終了すると、大当りエンディング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、大当りエンディングコマンドと示す)を副基板90に出力する。主制御CPU81は、大当りエンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。
【0083】
遊技状態を移行させる遊技状態移行処理について説明する。
主制御CPU81は、主制御RWM83にフラグなどの情報を記憶させることによって、遊技状態を制御する。
【0084】
図6に示すように、主制御CPU81は、非時短状態において、特別ゲームにて第1時短契機図柄、又は第2時短契機図柄を停止表示する場合に当該特別ゲームの終了後、第1時短状態に制御する。つまり、主制御CPU81は、非時短状態において、第1時短契機図柄、又は第2時短契機図柄が停止表示される特別ゲームの終了後、第1時短状態に制御する。主制御CPU81は、第1時短契機図柄、又は第2時短契機図柄が停止表示される特別ゲームの終了後、第1時短状態に制御するとき、現在の遊技状態を特定可能なように、主制御RWM83に記憶されている時短状態フラグを更新する。つまり、主制御CPU81は、第1時短契機図柄、又は第2時短契機図柄が停止表示される特別ゲームの終了後、第1時短状態に制御するとき、第1時短状態に制御することを特定可能なように時短状態フラグを更新する。
【0085】
主制御CPU81は、非時短状態において、特別ゲームにて第3時短契機図柄を停止表示する場合に当該特別ゲームの終了後、第2時短状態に制御する。つまり、主制御CPU81は、非時短状態において、第3時短契機図柄が停止表示される特別ゲームの終了後、第2時短状態に制御する。主制御CPU81は、第3時短契機図柄が停止表示される特別ゲームの終了後、第2時短状態に制御するとき、第2時短状態に制御することを特定可能なように時短状態フラグを更新する。
【0086】
主制御CPU81は、大当り遊技を終了すると、当該大当り遊技の種類に応じた遊技状態に制御する。一例として、主制御CPU81は、1種類である大当り遊技の終了後、第2時短状態に制御する。主制御CPU81は、大当り遊技の終了後、第2時短状態に制御するとき、第2時短状態に制御することを特定可能なように時短状態フラグを更新する。
【0087】
図7に示すように、主制御CPU81は、時短状態に制御している場合に当該時短状態の種類に応じた終了条件が成立すると非時短状態に制御する。一例として、主制御CPU81は、第1時短状態に制御している場合、当該第1時短状態に制御後の第1特別ゲームの実行回数と第2特別ゲームの実行回数との合計が予め定められた第1上限回数に達した場合に第1時短状態の終了条件が成立したと判定する。一例として、第1上限回数は、1329回である。
【0088】
一例として、主制御CPU81は、第2時短状態に制御している場合、当該第2時短状態に制御後の第1特別ゲームの実行回数と第2特別ゲームの実行回数との合計が予め定められた第2上限回数に達した場合に第2時短状態の終了条件が成立したと判定する。一例として、第2上限回数は、10回である。一例として、主制御CPU81は、第2時短状態に制御している場合、当該第2時短状態に制御後の第2特別ゲームの実行回数が予め定められた第3上限回数に達した場合に第2時短状態の終了条件が成立したと判定する。一例として、第3上限回数は、5回である。一例として、主制御CPU81は、第2時短状態に制御している場合、当該第2時短状態に制御後の小当り遊技の実行回数が予め定められた第4上限回数に達した場合に第2時短状態の終了条件が成立したと判定する。一例として、第4上限回数は、1回である。第2時短状態に制御後の第2特別ゲームの実行回数が予め定められた第3上限回数に達することによって満たされる第2時短状態の終了条件は、第2時短状態の第1終了条件の一例である。第2時短状態に制御後の小当り遊技の実行回数が予め定められた第4上限回数に達することによって満たされる第2時短状態の終了条件は、第2時短状態の第2終了条件の一例である。
【0089】
主制御CPU81は、各時短状態の終了条件が成立するとき、非時短状態に制御するとともに、当該非時短状態に制御後の遊技状態を特定可能なように、主制御RWM83に記憶されている時短状態フラグを更新する。つまり、主制御CPU81は、非時短状態に制御する場合、非時短状態に制御することを特定可能なように時短状態フラグを更新する。
【0090】
一例として、主制御CPU81は、遊技状態が移行したとき、現在の遊技状態を特定可能な制御コマンド(以下、状態指定コマンドと示す)を出力バッファに格納する。状態指定コマンドには、非時短状態を特定可能な状態指定コマンドと、第1時短状態を特定可能な状態指定コマンドと、第2時短状態を特定可能な状態指定コマンドと、がある。一例として、主制御CPU81は、電力供給が開始されたとき、現在の遊技状態を特定可能な状態指定コマンドを出力バッファに格納する。遊技状態移行処理を実行する主制御CPU81は、遊技状態を制御する状態制御手段の一例である。非時短状態は、第1遊技状態の一例である。第2時短状態は、第2遊技状態の一例である。
【0091】
普通入力処理について説明する。
主制御CPU81は、タイマ割り込み処理の1つとして、普通入力処理を実行する。主制御CPU81は、ゲートセンサSE6から検知信号を入力すると、主制御RWM83に記憶されている普通保留数が上限数未満であるか否かを判定する。普通保留数が上限数未満ではない場合、主制御CPU81は、普通入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主制御CPU81は、普通保留数を1加算して更新する。次に、主制御CPU81は、乱数生成回路84が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく普通乱数情報を主制御RWM83に記憶させる。例えば、乱数は、普通図柄の当り抽選に用いる普通当り乱数、普通当り図柄等の決定に用いる普通図柄乱数、及び普通図柄用の変動パターンの決定に用いる普通変動パターン乱数などである。その後、主制御CPU81は、普通入力処理を終了する。
【0092】
普通開始処理について説明する。
主制御CPU81は、タイマ割り込み処理の1つとして普通開始処理を実行する。主制御CPU81は、普通ゲームの開始条件が成立しているか否かを判定する。主制御CPU81は、普通当り遊技中ではなく、かつ普通ゲームの実行中ではない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中又は普通ゲームの実行中である場合に否定判定する。普通ゲームの開始条件が成立していない場合、主制御CPU81は、普通開始処理を終了する。普通ゲームの開始条件が成立している場合、主制御CPU81は、普通保留数が零より大きいか否かを判定する。普通保留数が零である場合、主制御CPU81は、普通開始処理を終了する。
【0093】
普通保留数が零ではない場合、主制御CPU81は、普通保留数を1減算して更新する。主制御CPU81は、減算後の普通保留数を特定可能な情報を表示するように、普通保留表示装置19fを制御する。主制御CPU81は、普通乱数情報のうち、最先に記憶された情報を主制御RWM83から取得する。主制御CPU81は、取得した普通乱数情報から特定される普通当り乱数を用い、普通図柄の当り抽選として、普通当りに当選とするか否かの普通当り抽選(普通当り判定)を行う。一例として、主制御CPU81は、現在の遊技状態に応じた普通当り確率で普通当り抽選を行う。一例として、現在の遊技状態が非時短状態である場合の普通当り確率は、零である。一例として、現在の遊技状態が時短状態である場合の普通当り確率は、1(100%)である。なお、普通当り確率が零である場合、及び普通当り確率が1(100%)である場合、主制御CPU81は、普通当り抽選を行わなくてもよい。
【0094】
普通当りに当選している場合、主制御CPU81は、普通当り変動処理を行う。普通当り変動処理において、主制御CPU81は、普通乱数情報から特定可能な普通図柄乱数を用いて第1普通図柄抽選を行い、普通ゲームにて停止表示させる普通図柄の普通当り図柄を決定する。一例として、普通ゲームにて停止表示され得る普通図柄の普通当り図柄には、第1普通当り図柄と、第2普通当り図柄と、がある。一例として、主制御CPU81は、現在の遊技状態に応じた割合で普通当り図柄の種類を決定するように、普通図柄抽選を行う。一例として、現在の遊技状態が第1時短状態である場合、主制御CPU81は、普通図柄の普通当り図柄として、1/1の割合で第1普通当り図柄を決定する。一例として、現在の遊技状態が第2時短状態である場合、主制御CPU81は、普通図柄の普通当り図柄として、1/1の割合で第2普通当り図柄を決定する。なお、現在の遊技状態が非時短状態である場合、普通当り抽選に当選しないため、非時短状態において、主制御CPU81は、普通図柄の普通当り図柄を決定しない。主制御CPU81は、普通乱数情報から特定可能な普通変動パターン乱数を用いて普通変動パターン決定抽選を行い、1以上の普通当りの変動パターンの中から変動パターンを決定する。
【0095】
普通当りに当選していない場合、主制御CPU81は、普通はずれ変動処理を行う。普通はずれ変動処理において、主制御CPU81は、普通乱数情報から特定可能な普通図柄乱数を用いて第2普通図柄抽選を行い、普通ゲームにて停止表示させる普通図柄の普通はずれ図柄を決定する。一例として、主制御CPU81は、第2普通図柄抽選において、普通図柄乱数の値にかかわらず、1種類の普通はずれ図柄を決定する。なお、主制御CPU81は、第2普通図柄抽選を行わずに1種類の普通はずれ図柄を決定してもよい。現在の遊技状態が第1時短状態である場合、及び第2時短状態である場合、必ず普通当り抽選に当選するため、第1時短状態、又は第2時短状態において、主制御CPU81は、普通図柄の普通はずれ図柄を決定しない。主制御CPU81は、普通乱数情報から特定可能な普通変動パターン乱数を用いて普通変動パターン決定抽選を行い、1以上の普通はずれの変動パターンの中から変動パターンを決定する。
【0096】
普通変動パターン決定抽選において、主制御CPU81は、非時短状態である場合、時短状態である場合よりも、平均変動時間が長くなるように普通変動パターンを決定する。つまり、普通変動パターン決定抽選において、主制御CPU81は、時短状態である場合、非時短状態である場合よりも、平均変動時間が短くなるように普通変動パターンを決定する。これにより、時短状態では、非時短状態よりも普通ゲームの変動時間が短縮されることで、非時短状態よりも単位時間あたりにおける普通ゲームの実行回数が多くなる。
【0097】
普通図柄用の変動パターンを決定すると、主制御CPU81は、普通図柄表示装置19eに普通ゲームを開始させる。その後、主制御CPU81は、決定した普通図柄用の変動パターンに定める変動時間の経過時に、普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を停止表示させる。つまり、普通当りに当選しているとき、主制御CPU81は、決定した普通図柄用の変動パターンに定める変動時間の経過時に、普通当り図柄を停止表示させる。一方、普通当りに当選していないとき、主制御CPU81は、決定した普通図柄用の変動パターンに定める変動時間の経過時に、普通はずれ図柄を停止表示させる。なお、普通当り抽選を行わないように構成した場合、主制御CPU81は、決定した普通図柄用の変動パターンに定める変動時間の経過時に、現在の遊技状態に応じた普通図柄を停止表示させるとよい。つまり、非時短状態であるとき、主制御CPU81は、決定した普通図柄用の変動パターンに定める変動時間の経過時に、普通はずれ図柄を停止表示させるとよい。一方、時短状態であるとき、主制御CPU81は、決定した普通図柄用の変動パターンに定める変動時間の経過時に、普通当り図柄を停止表示させるとよい。
【0098】
普通当り遊技処理について説明する。
普通当りに当選した場合、主制御CPU81は、普通ゲームの終了後、第2始動口23の開閉片23aを所定の動作パターンに従って動作させ、普通当り遊技を実行する。一例として、主制御CPU81は、第2始動口23の開閉片23aを、普通当りの種類に応じた動作パターンに従って動作させ、普通当り遊技を実行する。つまり、普通当り遊技は、普通当りの種類に応じて実行される。一例として、普通当りの種類は、普通当り図柄の種類によって規定される。つまり、普通当り遊技は、普通図柄の種類に応じて実行される。一例として、普通当り遊技には、第1普通当り図柄に基づく第1普通当り遊技と、第2普通当り図柄に基づく第2普通当り遊技と、がある。
【0099】
一例として、主制御CPU81は、第1普通当り遊技において、第1開放時間の開放をした後、第1閉鎖時間の閉鎖をする開放パターンとなるように、普通ソレノイドSL1を制御する。一例として、第1開放時間は、第2始動口23の開放中に第2始動口23に遊技球が入球できない、又は第2始動口23の開放中に第2始動口23に遊技球が略入球できない時間である。つまり、第1普通当り遊技では、第2始動口23の開放中に第2始動口23に遊技球が入球できない、又は第2始動口23の開放中に第2始動口23に遊技球が略入球できない。一例として、第1開放時間は、0.008秒である。一例として、第1閉鎖時間は、0.008秒である。一例として、主制御CPU81は、第2普通当り遊技において、第2開放時間の開放をした後、第2閉鎖時間の閉鎖をする開放パターンとなるように、普通ソレノイドSL1を制御する。一例として、第2開放時間は、第2始動口23の開放中に第2始動口23に遊技球が容易に入球し得る時間である。つまり、第2普通当り遊技では、第2始動口23の開放中に第2始動口23に遊技球が容易に入球し得る。一例として、第2開放時間は、5.4秒である。一例として、第2閉鎖時間は、0.008秒である。
【0100】
このように、非時短状態では、普通当りに当選しないため、第2始動口23に遊技球が入球しない、又は第2始動口23に遊技球が略入球しない。このため、非時短状態では、左打ちで遊技を行うことが推奨される。また、第1時短状態では、普通当りに当選するものの、第1普通当り図柄、及び第2普通当り図柄のうち、第1普通当り図柄のみが決定されるため、第1普通当り遊技、及び第2普通当り遊技のうち、第1普通当り遊技のみが実行され得る。そして、第1普通当り遊技では、第2始動口23の開放中に第2始動口23に遊技球が入球できない、又は第2始動口23の開放中に第2始動口23に遊技球が略入球できない。このため、第1時短状態では、左打ちで遊技を行うことが推奨される。一方、時短状態では、普通当りに当選するとともに、第1普通当り図柄、及び第2普通当り図柄のうち、第2普通当り図柄のみが決定されるため、第1普通当り遊技、及び第2普通当り遊技のうち、第2普通当り遊技のみが実行され得る。そして、第2普通当り遊技では、第2始動口23の開放中に第2始動口23に遊技球が容易に入球し得る。このため、第2時短状態では、第2始動口23に遊技球を入球させるように右打ちで遊技を行うことが推奨される。
【0101】
遊技状態の推移と、各遊技状態における演出モードについて説明する。
一例として、各演出モードでは、背景画像や、背景音楽、実行可能な予告演出の種類などが異なる。
【0102】
図6に示すように、各遊技状態には、演出モードが対応付けられている。一例として、非時短状態には、第1チャンスモード、及び第2チャンスモードが対応付けられている。一例として、第1時短状態には、通常モードが対応付けられている。一例として、第2時短状態には、時短モードが対応付けられている。つまり、非時短状態には、複数の演出モードが対応付けられている。一方、時短状態には、1の演出モードが対応付けられている。
【0103】
一例として、パチンコ遊技機10が初期化された場合、パチンコ遊技機10は、非時短状態に制御されるとともに、第1チャンスモードに制御される。パチンコ遊技機10は、非時短状態に制御されているとき、特別ゲームにおいて第1時短契機図柄、又は第2時短契機図柄が停止表示される場合には、当該時短契機図柄が停止表示されることを契機として第1時短状態に制御される。つまり、パチンコ遊技機10は、第1チャンスモードに制御されているとき、又は第2チャンスモードに制御されているとき、特別ゲームにおいて第1時短契機図柄、又は第2時短契機図柄が停止表示される場合には、当該時短契機図柄が停止表示されることを契機として通常モードに制御される。パチンコ遊技機10は、第1時短状態に制御されているとき、時短状態の終了条件が成立すると、時短状態の終了条件の成立を契機として非時短状態に制御されるとともに、第2チャンスモードに制御される。つまり、パチンコ遊技機10は、通常モードに制御されているとき、時短状態の終了条件が成立すると、時短状態の終了条件の成立を契機として第2チャンスモードに制御される。
【0104】
一方、パチンコ遊技機10は、非時短状態に制御されているとき、特別ゲームにおいて第3時短契機図柄が停止表示される場合には、当該時短契機図柄が停止表示されることを契機として第2時短状態に制御される。つまり、パチンコ遊技機10は、第1チャンスモードに制御されているとき、又は第2チャンスモードに制御されているとき、特別ゲームにおいて第3時短契機図柄が停止表示される場合には、当該時短契機図柄が停止表示されることを契機として時短モードに制御される。パチンコ遊技機10は、第2時短状態に制御されているとき、時短状態の終了条件が成立すると、時短状態の終了条件の成立を契機として非時短状態に制御されるとともに、第2チャンスモードに制御される。つまり、パチンコ遊技機10は、時短モードに制御されているとき、時短状態の終了条件が成立すると、時短状態の終了条件の成立を契機として第2チャンスモードに制御される。
【0105】
パチンコ遊技機10は、非時短状態に制御されているとき、第1時短状態に制御されているとき、又は第2時短状態に制御されているときに大当り遊技の実行条件が成立すると、大当り遊技が実行される。つまり、パチンコ遊技機10は、通常モードに制御されているとき、第1チャンスモードに制御されているとき、第2チャンスモードに制御されているとき、又は時短モードに制御されているときに大当り遊技の実行条件が成立すると大当り遊技が実行される。パチンコ遊技機10は、大当り遊技が終了すると、第2時短状態に制御される。つまり、パチンコ遊技機10は、大当り遊技が終了すると、時短モードに制御される。
【0106】
このように、非時短状態に制御されているとき、パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止表示される前の非時短状態では、第1チャンスモードに制御される。一方、パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止表示された後の非時短状態では、第2チャンスモードに制御される。なお、パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止表示される前に大当り遊技の実行条件が成立すると、大当り遊技の終了を契機として時短モードに制御される。その後、時短モードにおいて時短状態の終了条件が成立すると、時短状態の終了条件が成立したことを契機として第2チャンスモードに制御される。つまり、パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止表示される前に大当り遊技の実行条件が成立する場合、最初の時短契機図柄が停止表示されたものと見做して、非時短状態に制御されているときに第2チャンスモードに制御される。
【0107】
次に、パチンコ遊技機10において実行可能な各種演出のうち、一部の演出について、その演出態様の一例を説明する。
まず、小当り演出の表示態様について説明する。
【0108】
小当り演出は、小当り遊技中に実行される演出である。小当り演出には、小当りオープニング演出と、小当りラウンド演出と、小当りエンディング演出と、がある。
図8(a)に示すように、小当り遊技が開始されると、小当りオープニング演出が開始される。一例として、小当りオープニング演出は、小当り遊技が開始されたことを認識可能な演出である。一例として、小当りオープニング演出は、演出表示装置15に小当りオープニング画像sogを表示する表示演出を含み得る。一例として、小当りオープニング画像sogは、小当り遊技が開始されたことを認識可能な画像である。一例として、小当りオープニング画像sogは、大当り遊技の実行条件を認識可能な画像である。一例として、小当りオープニング画像sogは、「Vを狙え!」の文字列を模した画像である。
【0109】
図8(b)に示すように、小当り遊技のラウンド遊技が開始されることを契機として、小当りオープニング演出が終了するとともに、小当りラウンド演出が開始される。一例として、小当りラウンド演出は、小当り遊技のラウンド遊技が開始されたことを認識可能な演出である。一例として、小当りラウンド演出は、演出表示装置15に小当りラウンド画像srgを表示する表示演出を含み得る。一例として、小当りラウンド画像srgは、小当り遊技のラウンド遊技が開始されたことを認識可能な画像である。一例として、小当りラウンド画像srgは、小当り遊技のラウンド遊技において開放される入球口を認識可能な画像である。一例として、小当りラウンド画像srgは、「Vを狙え!」の文字列を模した画像を含み得る。一例として、小当りラウンド画像srgは、右向きの矢印を模した画像を含み得る。
【0110】
図8(c)、及び図8(d)に示すように、小当り遊技のラウンド遊技が終了したことを契機として、小当りラウンド演出が終了するとともに、小当りエンディング演出が開始される。小当りエンディング演出は、大当り遊技の実行条件が成立したか否かに応じて異なる態様で実行される。
【0111】
図8(c)に示すように、小当り遊技のラウンド遊技が終了したときに大当り遊技の実行条件が成立している場合、第1態様による小当りエンディング演出が実行される。一例として、第1態様による小当りエンディング演出は、小当り遊技が終了することを認識可能な演出である。一例として、第1態様による小当りエンディング演出は、大当り遊技の実行条件が成立したことを認識可能な演出である。一例として、第1態様による小当りエンディング演出は、大当り遊技が開始されることを認識可能な演出である。一例として、第1態様による小当りエンディング演出は、演出表示装置15に第1小当りエンディング画像seg1を表示する表示演出を含み得る。一例として、第1小当りエンディング画像seg1は、小当り遊技が終了することを認識可能な画像である。一例として、第1小当りエンディング画像seg1は、大当り遊技の実行条件が成立したことを認識可能な画像である。一例として、第1小当りエンディング画像seg1は、大当り遊技が開始されることを認識可能な画像である。一例として、第1小当りエンディング画像seg1は、「おめでとう」の文字列を模した画像である。
【0112】
図8(d)に示すように、小当り遊技のラウンド遊技が終了したときに大当り遊技の実行条件が成立していない場合、第2態様による小当りエンディング演出が実行される。一例として、第2態様による小当りエンディング演出は、小当り遊技が終了することを認識可能な演出である。一例として、第2態様による小当りエンディング演出は、大当り遊技の実行条件が成立しなかったことを認識可能な演出である。一例として、第2態様による小当りエンディング演出は、大当り遊技が開始されないことを認識可能な演出である。一例として、第2態様による小当りエンディング演出は、演出表示装置15に第2小当りエンディング画像seg2を表示する表示演出を含み得る。一例として、第2小当りエンディング画像seg2は、小当り遊技が終了することを認識可能な画像である。一例として、第2小当りエンディング画像seg2は、大当り遊技の実行条件が成立しなかったことを認識可能な画像である。一例として、第2小当りエンディング画像seg2は、大当り遊技が開始されないことを認識可能な画像である。一例として、第2小当りエンディング画像seg2は、「失敗」の文字列を模した画像である。
【0113】
次に、時短契機演出の表示態様について説明する。
時短契機演出は、時短契機図柄が停止表示されるか否か、及び時短契機図柄が停止表示される場合において停止表示される時短契機図柄の種類を示唆、又は報知する演出である。一例として、時短契機演出には、第1時短契機演出と、第2時短契機演出と、がある。
【0114】
まず、第1時短契機演出の表示態様について説明する。
一例として、第1時短契機演出は、第1時短契機図柄抽選の結果を示唆、又は報知する演出である。このため、第1時短契機演出は、第1時短契機図柄抽選が実行されないことから、パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止した後の非時短状態において実行されない。つまり、第2チャンスモードでは、第1時短契機演出は実行されない。一方、第1時短契機演出は、パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止する前の非時短状態において実行され得る。つまり、第1時短契機演出は、第1チャンスモード専用の演出であるといえる。一例として、第1時短契機演出は、第1時短契機図柄抽選の結果に応じて表示態様が異なる演出である。以下の説明では、第1時短契機図柄抽選に当選した場合に実行される第1時短契機演出を、第1態様による第1時短契機演出と示し、第1時短契機図柄抽選に当選しなかった場合に実行される第1時短契機演出を、第2態様による第1時短契機演出と示す場合がある。
【0115】
図9(a)に示すように、第1時短契機演出は、第1共通画像jkg1を表示する第1共通表示演出を含み得る。第1共通表示演出は、第1態様による第1時短契機演出、及び第2態様による第1時短契機演出の両方に含まれる演出である。一例として、第1共通表示演出は、課題を提示する演出である。一例として、第1共通表示演出は、第1時短契機図柄抽選に当選した場合に、提示した課題を達成することを示唆、又は報知する演出である。一例として、第1共通表示演出は、提示した課題を達成した場合に、第2時短契機演出が実行されることを示唆、又は報知する演出である。一例として、第1共通画像jkg1は、課題を提示する画像を含み得る。一例として、第1共通画像jkg1は、第1時短契機図柄抽選に当選した場合に、提示した課題を達成することを示唆、又は報知する画像を含み得る。一例として、第1共通画像jkg1は、提示した課題を達成した場合に、第2時短契機演出が実行されることを示唆、又は報知する画像を含み得る。一例として、第1共通画像jkg1は、複数の敵兵が城門を守る状況を模した画像を含み得る。一例として、第1共通画像jkg1は、「敵を殲滅すれば時短モード突入のチャンス」の文字列を模した画像を含み得る。
【0116】
第1共通表示演出は、第1チャンスモードにおいて最初の第1特別ゲームが開始される前から開始される。一例として、第1共通表示演出は、第1チャンスモードにおいて最初の第1特別ゲームを実行させることを促す演出である。一例として、第1共通表示演出は、第1チャンスモードにおいて最初の第1特別ゲームを実行させるための打ち方を示唆、又は報知する演出である。一例として、第1共通表示演出は、第1チャンスモードにおいて最初の第1特別ゲームを実行させる前の期間において、推奨する発射領域を示唆、又は報知する演出である。
【0117】
一例として、第1共通画像jkg1は、第1チャンスモードにおいて最初の第1特別ゲームを実行させることを促す画像を含み得る。一例として、第1共通画像jkg1は、第1チャンスモードにおいて最初の第1特別ゲームを実行させるための打ち方を示唆、又は報知する画像を含み得る。一例として、第1共通画像jkg1は、第1チャンスモードにおいて最初の第1特別ゲームを実行させる前の期間において、推奨する発射領域を示唆、又は報知する画像を含み得る。一例として、第1共通画像jkg1は、「左打ちでココを狙え」の文字列を模した画像を含み得る。一例として、第1共通画像jkg1は、第1始動口22を指す矢印を模した画像を含み得る。
【0118】
図9(b)に示すように、第1態様による第1時短契機演出は、第1成功画像jsg1を表示する第1成功表示演出を含み得る。一例として、第1成功表示演出は、第1時短契機図柄抽選に当選したことを示唆、又は報知する演出である。一例として、第1成功表示演出は、課題を達成したことを示唆、又は報知する演出である。一例として、第1成功表示演出は、第2時短契機演出が実行されることを示唆、又は報知する演出である。一例として、第1成功画像jsg1は、第1時短契機図柄抽選に当選したことを示唆、又は報知する画像を含み得る。一例として、第1成功画像jsg1は、課題を達成したことを示唆、又は報知する画像を含み得る。一例として、第1成功画像jsg1は、「成功」の文字列を模した画像を含み得る。一例として、第1成功画像jsg1は、城門前の全ての敵兵が倒れている状況を模した画像を含み得る。
【0119】
図9(c)に示すように、第2態様による第1時短契機演出は、第1失敗画像jfg1を表示する第1失敗表示演出を含み得る。一例として、第1失敗表示演出は、第1時短契機図柄抽選に当選しなかったことを示唆、又は報知する演出である。一例として、第1失敗表示演出は、課題を達成しなかったことを示唆、又は報知する演出である。一例として、第1失敗表示演出は、第2時短契機演出が実行されないことを示唆、又は報知する演出である。一例として、第1失敗画像jfg1は、第1時短契機図柄抽選に当選しなかったことを示唆、又は報知する画像を含み得る。一例として、第1失敗画像jfg1は、課題を達成しなかったことを示唆、又は報知する画像を含み得る。一例として、第1失敗画像jfg1は、第2時短契機演出が実行されないことを示唆、又は報知する画像を含み得る。一例として、第1失敗画像jfg1は、「失敗」の文字列を模した画像を含み得る。一例として、第1失敗画像jfg1は、城門前に敵兵が残っている状況を模した画像を含み得る。
【0120】
次に、第2時短契機演出の表示態様について説明する。
一例として、第2時短契機演出は、第2時短契機図柄抽選の結果を示唆、又は報知する演出である。このため、パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止する前の非時短状態、及び最初の時短契機図柄が停止した後の非時短状態の両方で、第2時短契機演出が実行される。つまり、第1チャンスモード、及び第2チャンスモードの両方で、第2契機演出が実行される。一例として、第2時短契機演出は、第2時短契機図柄抽選の結果に応じて演出態様が異なる演出である。以下の説明では、第2時短契機図柄抽選に当選した場合に実行される第2時短契機演出を、第1態様による第2時短契機演出と示し、第2時短契機図柄抽選に当選しなかった場合に実行される第2時短契機演出を、第2態様による第2時短契機演出と示す場合がある。
【0121】
図10(a)に示すように、第2時短契機演出は、第2共通画像jkg2を表示する第2共通表示演出を含み得る。第2共通表示演出は、第1態様による第2時短契機演出、及び第2態様による第2時短契機演出の両方に含まれる演出である。一例として、第2共通表示演出は、課題を提示する演出である。一例として、第2共通表示演出は、第2時短契機図柄抽選に当選した場合に、提示した課題を達成することを示唆、又は報知する演出である。一例として、第2共通表示演出は、提示した課題を達成した場合に、第2時短状態に制御されることを示唆、又は報知する演出である。一例として、第2共通画像jkg2は、課題を提示する画像を含み得る。一例として、第2共通画像jkg2は、第2時短契機図柄抽選に当選した場合に、提示した課題を達成することを示唆、又は報知する画像を含み得る。一例として、第2共通画像jkg2は、提示した課題を達成した場合に、第2時短状態に制御されることを示唆、又は報知する画像を含み得る。一例として、第2共通画像jkg2は、複数の敵兵が城門を閉める状況を模した画像を含み得る。一例として、第2共通画像jkg2は、「城門を突破すれば時短モード突入」の文字列を模した画像を含み得る。
【0122】
図10(b)に示すように、第1態様による第2時短契機演出は、第2成功画像jsg2を表示する第2成功表示演出を含み得る。一例として、第2成功表示演出は、第2時短契機図柄抽選に当選したことを示唆、又は報知する演出である。一例として、第2成功表示演出は、課題を達成したことを示唆、又は報知する演出である。一例として、第2成功表示演出は、第2時短状態に制御されることを示唆、又は報知する演出である。一例として、第2成功画像jsg2は、第2時短契機図柄抽選に当選したことを示唆、又は報知する画像を含み得る。一例として、第2成功画像jsg2は、課題を達成したことを示唆、又は報知する画像を含み得る。一例として、第2成功画像jsg2は、「成功」の文字列を模した画像を含み得る。一例として、第2成功画像jsg2は、キャラクタが城門を突破した状況を模した画像を含み得る。第2成功表示演出は、所定の報知としての特定報知の一例である。
【0123】
図10(c)に示すように、第2態様による第2時短契機演出は、第2失敗画像jfg2を表示する第2失敗表示演出を含み得る。一例として、第2失敗表示演出は、第2時短契機図柄抽選に当選しなかったことを示唆、又は報知する演出である。一例として、第2失敗表示演出は、課題を達成しなかったことを示唆、又は報知する演出である。一例として、第2失敗表示演出は、第2時短契状態に制御されないことを示唆、又は報知する演出である。一例として、第2失敗画像jfg2は、第2時短契機図柄抽選に当選しなかったことを示唆、又は報知する画像を含み得る。一例として、第2失敗画像jfg2は、課題を達成しなかったことを示唆、又は報知する画像を含み得る。一例として、第2失敗画像jfg2は、第2時短状態に制御されないことを示唆、又は報知する画像を含み得る。一例として、第2失敗画像jfg2は、「失敗」の文字列を模した画像を含み得る。一例として、第2失敗画像jfg2は、キャラクタが城門を突破できなかった状況を模した画像を含み得る。
【0124】
このように、第1時短契機演出は、パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止する前の非時短状態、及びパチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止した後の非時短状態のうち、パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止する前の非時短状態でのみ実行され得る演出である。一方、第2時短契機演出は、パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止する前の非時短状態、及びパチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止した後の非時短状態の両方で実行され得る演出である。第1態様による第2時短契機演出、及び第1態様による第1時短契機演出と第1態様による第2時短契機演出との一連の演出は、特殊報知の一例である。つまり、特殊報知は、パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止した後の非時短状態おける第1態様による第2時短契機演出に対応する。また、特殊報知は、パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止する前の非時短状態おける第1態様による第1時短契機演出と第1態様による第2時短契機演出との一連の演出が対応する。パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止する前の非時短状態は、特定報知が実行される状況としての第1状況の一例である。つまり、特定報知が実行される状況としての第1状況は、パチンコ遊技機10のバックアップ情報が初期化されたときの状況である。パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止した後の非時短状態は、特定報知が実行される状況としての第2状況の一例である。つまり、第1状況における特定報知は、第2状況における特定報知と報知態様の全部が同じである。パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止する前の非時短状態は、特殊報知が実行される状況としての第1状況の一例である。つまり、特殊報知が実行される状況としての第1状況は、パチンコ遊技機10のバックアップ情報が初期化されたときの状況である。第1状況における特殊報知は、推奨される発射領域の報知としての第1共通演出を含む。パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止した後の非時短状態は、特殊報知が実行される状況としての第2状況の一例である。つまり、第1状況における特殊報知は、第2状況における特殊報知と報知態様の一部が同じである。
【0125】
上記演出を実行するために副基板90の副制御CPU91が実行する各種の処理について説明する。
小当り演出を実行させるための小当り演出処理について説明する。
【0126】
副制御CPU91は、小当りオープニングコマンドを入力すると、小当りオープニング演出を実行するように演出実行装置群16を制御する。副制御CPU91は、小当りラウンドコマンドを入力すると、小当りオープニング演出に代えて、小当りラウンド演出を実行するように演出実行装置群16を制御する。副制御CPU91は、小当りエンディングコマンドを入力すると、小当りエンディング演出を実行するように演出実行装置群16を制御する。このとき、副制御CPU91は、小当り演出の実行中にV入賞コマンドを入力したか否かに基づいて、小当り演出の実行中に大当り遊技の実行条件が成立したか否かを判定する。一例として、副制御CPU91は、V入賞コマンドを入力した場合に、V入賞コマンドを入力したことを特定可能なように、副制御RWM93に記憶されるV入賞フラグを更新する。一例として、副制御CPU91は、小当りオープニングコマンドを入力すると、V入賞フラグを初期化する。そして、副制御CPU91は、大当り遊技の実行条件が成立したか否かに応じた態様で小当りエンディング演出を実行させる。一例として、副制御CPU91は、小当りエンディングコマンドを入力すると、副制御RWM93に記憶されるV入賞フラグを参照する。副制御CPU91は、V入賞フラグから大当り遊技の実行条件が成立したことを特定すると、第1態様による小当りエンディング演出を実行するように演出実行装置群16を制御する。副制御CPU91は、V入賞フラグから大当り遊技の実行条件が成立していないことを特定すると、第2態様による小当りエンディング演出を実行するように演出実行装置群16を制御する。その後、副制御CPU91は、小当り演出処理を終了する。
【0127】
大当り演出を実行させるための大当り演出処理について説明する。
大当り演出は、大当り遊技中の演出である。大当り演出には、大当りオープニング演出と、大当りラウンド演出と、大当りエンディング演出と、がある。副制御CPU91は、大当りオープニングコマンドを入力すると、大当りオープニング演出を実行するように演出実行装置群16を制御する。副制御CPU91は、大当りラウンドコマンドを入力すると、大当りラウンド演出を実行するように演出実行装置群16を制御する。副制御CPU91は、大当りエンディング開始コマンドを入力すると、大当りエンディング演出を実行するように演出実行装置群16を制御する。副制御CPU91は、大当りエンディング終了コマンドを入力すると、大当りエンディング演出を終了するように演出実行装置群16を制御する。
【0128】
次に、演出モードを制御するための演出モード処理について説明する。
一例として、副制御CPU91は、状態指定コマンドを入力すると演出モード処理を実行する。一例として、演出モード処理において、副制御CPU91は、状態指定コマンドを入力すると、状態指定コマンドから現在の遊技状態を特定する。副制御CPU91は、状態指定コマンドから第1時短状態を特定すると、通常モードに制御する。副制御CPU91は、状態指定コマンドから第2時短状態を特定すると、時短モードに制御する。副制御CPU91は、状態指定コマンドから非時短状態を特定すると、パチンコ遊技機10に電力供給が開始されてから最初の時短契機図柄が停止表示される前か否かを判定する。一例として、副制御CPU91は、副制御RWM93に記憶される初回フラグに基づいてパチンコ遊技機10に電力供給が開始されてから最初の時短契機図柄が停止表示される前か否かを判定する。初回フラグは、パチンコ遊技機10に電力供給が開始されてから最初の時短契機図柄が停止表示される前であるか、後であるかを認識可能な情報である。一例として、副制御CPU91は、状態指定コマンドから第1時短状態を特定した場合、及び状態指定コマンドから第2時短状態を特定した場合に、パチンコ遊技機10に電力供給が開始されてから最初の時短契機図柄が停止表示された後であることを特定可能なように初回フラグを更新する。副制御CPU91は、パチンコ遊技機10に電力供給が開始されてから最初の時短契機図柄が停止表示される前であることを特定すると第1チャンスモードに制御する。副制御CPU91は、パチンコ遊技機10に電力供給が開始されてから最初の時短契機図柄が停止表示された後であることを特定すると第2チャンスモードに制御する。一例として、副制御CPU91は、所定の演出モードに制御するとき、当該演出モードに対応した背景画像を表示するように演出実行装置群16を制御する。一例として、副制御CPU91は、所定の演出モードに制御するとき、当該演出モードに対応した背景音楽を出力するように演出実行装置群16を制御する。
【0129】
演出ゲームを実行させるための演出ゲーム処理について説明する。
副制御CPU91は、変動開始コマンド、及び特別図柄コマンドを入力すると、演出ゲームを実行するように演出実行装置群16を制御する。具体的に、副制御CPU91は、変動開始コマンドを入力すると、当該コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、演出ゲームの演出パターン(演出内容)を選択する。
【0130】
副制御CPU91は、特別図柄コマンドを入力すると、当該コマンドから特定可能な特別図柄に基づいて、演出ゲームにて停止表示させる図柄組合せを決定する。つまり、副制御CPU91は、大当り図柄を特定可能である場合、大当りの図柄組合せを決定する。副制御CPU91は、小当り図柄を特定可能である場合、小当りの図柄組合せを決定する。副制御CPU91は、時短契機図柄を特定可能である場合、時短契機の図柄組合せを決定する。副制御CPU91は、はずれ図柄を特定可能である場合、はずれの図柄組合せを決定する。副制御CPU91は、予め定められたリーチ条件が成立している場合、リーチを含むように図柄組合せを決定する。リーチ条件は、リーチありの変動パターンが決定されることによって成立するとよい。これに限らず、リーチ条件は、リーチありの変動パターンが決定されたことに加えて、所定の乱数を用いた抽選を行い、当該抽選に当選したことを定めてもよい。
【0131】
副制御CPU91は、変動開始コマンドの入力を契機として、各図柄列において演出図柄の変動表示を開始するように演出実行装置群16を制御する。つまり、副制御CPU91は、演出ゲームを開始させる。副制御CPU91は、リーチ条件が成立している場合、予め定められたタイミングが到来するとリーチ形成列に演出図柄を停止表示させ、リーチを形成するように演出実行装置群16を制御する。副制御CPU91は、変動パターンに特定されるリーチ演出を実行するように演出実行装置群16を制御する。副制御CPU91は、所定のタイミングが到来すると、図柄組合せを仮で停止表示させるとともに、変動終了コマンドの入力を契機に、図柄組合せを確定で停止表示させる。なお、副制御CPU91は、変動終了コマンドとは関係なく、変動パターンに定められた変動時間の経過を契機に図柄組合せを確定で停止表示させてもよい。この場合、変動終了コマンドは、省略してもよい。
【0132】
時短契機演出を実行させるための時短契機演出処理について説明する。
まず、時短契機演出を実行させるか否か、及び、時短契機演出を実行させる場合の演出態様を決定する処理について説明する。
【0133】
副制御CPU91は、特別図柄コマンドから、時短契機図柄を特定した場合、当該時短契機図柄の種類と、初回フラグの内容とに基づいて、時短契機演出を実行させるか否か、及び時短契機演出を実行させる場合における演出態様を決定する。一例として、副制御CPU91は、初回フラグから、パチンコ遊技機10に電力供給が開始されてから最初の時短契機図柄が停止表示された前であることを特定した場合、第1時短契機演出を実行させると決定する。一例として、副制御CPU91は、特別図柄コマンドから、第1時短契機図柄を特定した場合、第2態様による第1時短契機演出を実行させると決定する。一例として、副制御CPU91は、特別図柄コマンドから、第2時短契機図柄、又は第3時短契機図柄を特定した場合、第1態様による第1時短契機演出を実行させると決定する。一方、副制御CPU91は、初回フラグから、パチンコ遊技機10に電力供給が開始されてから最初の時短契機図柄が停止表示された後であることを特定した場合、第1時短契機演出を実行させないと決定する。
【0134】
一例として、特別図柄コマンドから、第2時短契機図柄、又は第3時短契機図柄を特定した場合、初回フラグの内容にかかわらず、第2時短契機演出を実行させると決定する。一例として、副制御CPU91は、特別図柄コマンドから、第2時短契機図柄を特定した場合、第2態様による第2時短契機演出を実行させると決定する。一例として、副制御CPU91は、特別図柄コマンドから、第3時短契機図柄を特定した場合、第1態様による第2時短契機演出を実行させると決定する。第1時短契機図柄抽選に当選することは、第1状況において特定報知を実行するための第1条件の一例である。第2時短契機図柄抽選に当選することは、第1状況において特定報知を実行するための第2条件の一例である。第2時短契機図柄抽選に当選することは、第2状況において特定報知を実行するための第2条件の一例である。つまり、第1状況において、第2条件は、第1条件が満たされる場合に満たされ得る条件である。一方、第2状況において、第2条件は、第1条件にかかわらず満たされ得る条件である。
【0135】
次に、時短契機演出を実行させる処理について説明する。
副制御CPU91は、パチンコ遊技機10が初期化されることによって非時短状態に制御されると、第1時短契機演出を実行させるように演出実行装置群16を制御する。つまり、副制御CPU91は、パチンコ遊技機10が初期化されることによって非時短状態に制御されると、第1共通表示演出を実行させるように演出実行装置群16を制御する。一例として、副制御CPU91は、初期化コマンドを入力したことを契機として第1共通表示演出を実行させるように演出実行装置群16を制御する。
【0136】
第1態様による第1時短契機演出の実行を決定している場合、副制御CPU91は、時短契機図柄が停止表示される特別ゲームが開始されてから、第1時間が経過したとき、第1共通表示演出に代えて、第1成功表示演出を実行させるように演出実行装置群16を制御する。一方、第2態様による第1時短契機演出の実行を決定している場合、副制御CPU91は、時短契機図柄が停止表示される特別ゲームが開始されてから、第1時間が経過したとき、第1共通表示演出に代えて、第1失敗表示演出を実行させるように演出実行装置群16を制御する。一例として、第1時間は、5秒である。
【0137】
その後、副制御CPU91は、時短契機図柄が停止表示される特別ゲームが開始されてから、第2時間が経過したとき、第2時短契機演出を実行させるように演出実行装置群16を制御する。具体的に、第1態様による第2時短契機演出の実行を決定している場合、副制御CPU91は、時短契機図柄が停止表示される特別ゲームが開始されてから、第2時間が経過したとき、第1態様による第2時短契機演出を実行させるように演出実行装置群16を制御する。一方、第2態様による第2時短契機演出の実行を決定している場合、副制御CPU91は、時短契機図柄が停止表示される特別ゲームが開始されてから、第2時間が経過したとき、第2時短契機演出を実行させるように演出実行装置群16を制御する。一例として、第2時間は、10秒である。なお、副制御CPU91は、第1成功表示演出を実行中である場合には、第1成功表示演出に代えて第2時短契機演出を実行させるように演出実行装置群16を制御する。
【0138】
以上のように構成されたパチンコ遊技機10の非時短状態における各種演出の実行態様の具体的な一例について説明する。
図11(a)、及び図11(b)には、第2時短状態において、当該第2時短状態に制御後の第2特別ゲームの実行回数が予め定められた第3上限回数に達したことによって、第2時短状態の終了条件が成立する状況を示している。つまり、第2時短状態の終了条件(第1終了条件)の成立によって、パチンコ遊技機10が非時短状態に制御される状況を示している。このとき、パチンコ遊技機10は、非時短状態に制御されることを契機として第2チャンスモードに制御される。
【0139】
図11(c)に示すように、第2チャンスモードにおいて最初の第1特別ゲームが実行されたとする。このとき実行される第1特別ゲームは、第3時短契機図柄が停止表示される第1特別ゲームであるとする。
【0140】
図11(d)、及び図11(e)に示すように、演出実行装置群16では、第1特別ゲームが開始してから、第2時間が経過したことを契機として第2時短契機演出が実行される。このとき、実行中の第1特別ゲームが、第3時短契機図柄が停止表示される第1特別ゲームであるため、第2時短契機演出は、第1態様により実行される。つまり、演出実行装置群16では、第2共通表示演出が終了すると、第2成功表示演出が実行される。これにより、遊技者は、第2時短状態に制御されることを認識可能である。
【0141】
図12(a)には、第2時短状態において、当り抽選にて小当りに当選し、小当り遊技が実行される状況を示している。演出実行装置群16では、小当り遊技の実行に伴って、小当りオープニング演出、及び小当りラウンド演出が実行される。
【0142】
その後、図12(b)に示すように、小当り遊技において大当り遊技の実行条件が成立せずに小当り遊技のラウンド遊技が終了したとする。演出実行装置群16では、小当り遊技のラウンド遊技の終了に伴って、第2態様による小当りエンディング演出が実行される。これにより、遊技者は、小当り遊技において大当り遊技の実行条件が成立しなかったことを認識可能である。また、上述したように、第2時短状態に制御後の小当り遊技の実行回数が予め定められた第4上限回数に達する場合、第2時短状態から非時短状態に制御される。つまり、遊技者は、第2態様による小当りエンディング演出により、小当り遊技の終了後に非時短状態に制御されることを認識可能である。その後、パチンコ遊技機10は、第2時短状態の終了条件(第2終了条件)の成立によって非時短状態に制御される。そして、パチンコ遊技機10は、非時短状態に制御されることを契機として第2チャンスモードに制御される。
【0143】
図12(c)に示すように、第2チャンスモードにおいて最初の第1特別ゲームが実行されたとする。このとき実行される第1特別ゲームは、第3時短契機図柄が停止表示される第1特別ゲームであるとする。
【0144】
図12(d)、及び図12(e)に示すように、演出実行装置群16では、第1特別ゲームが開始してから、第2時間が経過したことを契機として第2時短契機演出が実行される。このとき、実行中の第1特別ゲームが、第3時短契機図柄が停止表示される第1特別ゲームであるため、第2時短契機演出は、第1態様により実行される。つまり、演出実行装置群16では、第2共通表示演出が終了すると、第2成功表示演出が実行される。これにより、遊技者は、第2時短状態に制御されることを認識可能である。
【0145】
このように、パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止表示された後の非時短状態には、第2時短状態に制御後の第2特別ゲームの実行回数が予め定められた第3上限回数に達したことによって制御される非時短状態を含む。また、パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止表示された後の非時短状態には、第2時短状態に制御後の小当り遊技の実行回数が予め定められた第4上限回数に達したことによって制御される非時短状態を含む。そして、これらの終了条件のうち何れの終了条件が成立した場合であっても、第2時短状態から非時短状態に制御されるときには、同じ第2成功表示演出を実行可能である。
【0146】
図13(a)、及び図13(b)には、第1時短状態に制御されているときに電力供給が遮断され、その後、電力供給の開始に伴って、パチンコ遊技機10が初期化される状況が示されている。つまり、パチンコ遊技機10が初期化されたことによって、非時短状態に制御された状況が示されている。このとき、パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止表示されていないことから、パチンコ遊技機10は、第1チャンスモードに制御される。演出実行装置群16では、第1チャンスモードに制御されていることを認識可能な演出が実行される。これにより、遊技者は、第2チャンスモードに制御されているときに比して第2時短状態に制御され難いことを認識可能である。
【0147】
パチンコ遊技機10が初期化されることによって、非時短状態に制御されると、演出実行装置群16では、第1時短契機演出が開始される。つまり、演出実行装置群16では、第1共通表示演出が開始される。これにより、遊技者は、推奨される打ち方を認識可能である。また、遊技者は、第1始動口22に遊技球を入球させれば良いことを認識可能である。その後、遊技者が推奨される打ち方によって、遊技球を発射することによって、第1始動口22に遊技球が入球すると、第1特別ゲームが実行される。このとき実行される第1特別ゲームは、第3時短契機図柄が停止表示される第1特別ゲームであるとする。
【0148】
図13(c)に示すように、演出実行装置群16では、特別ゲームが開始してから、第1時間が経過したことを契機として第1成功表示演出が実行される。これにより、遊技者は、第2時短契機演出が実行されることを認識可能である。また、遊技者は、第2時短契機図柄か、第3時短契機図柄が停止表示されることを認識可能である。
【0149】
図13(d)、及び図13(e)に示すように、演出実行装置群16では、特別ゲームが開始してから、第2時間が経過したことを契機として第2時短契機演出が実行される。このとき、実行中の特別ゲームが、第3時短契機図柄が停止表示される特別ゲームであるため、第2時短契機演出は、第1態様により実行される。つまり、演出実行装置群16では、第2共通表示演出が終了すると、第2成功表示演出が実行される。これにより、遊技者は、第2時短状態に制御されることを認識可能である。
【0150】
このように、パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止する前の非時短状態に制御されている状況である第1状況において、特定報知は、第1時短契機図柄抽選、及び第2時短契機図柄抽選の両方に当選する場合に実行可能である。一方、パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止した後の非時短状態に制御されている状況である第2状況において、特定報知は、第1時短契機図柄抽選、及び第2時短契機図柄抽選のうち第2時短契機図柄抽選のみに当選する場合に実行可能である。同様に、パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止する前の非時短状態に制御されている状況である第1状況において、特殊報知は、第1時短契機図柄抽選、及び第2時短契機図柄抽選の両方に当選する場合に実行可能である。一方、パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄が停止した後の非時短状態に制御されている状況である第2状況において、特殊報知は、第1時短契機図柄抽選、及び第2時短契機図柄抽選のうち第2時短契機図柄抽選のみに当選する場合に実行可能である。
【0151】
本実施形態の効果について説明する。
(1)本実施形態によれば、第1状況である場合と、第2状況である場合とで特定報知の実行条件に、第1条件、及び第2条件の両方を含むか、第1条件、及び第2条件の一方のみを含むかが異なる。よって、状況に応じて特定報知の報知確率を変化させることができる。
【0152】
(2)本実施形態によれば、第1状況である場合と、第2状況である場合とで特殊報知の実行条件に、第1条件、及び第2条件の両方を含むか、第1条件、及び第2条件の一方のみを含むかが異なる。よって、状況に応じて特殊報知の報知確率を変化させることができる。
【0153】
(3)本実施形態によれば、第1状況における特定報知は、第2状況における特定報知と報知態様の全部が同じである。このため、特定報知が実行されるときの状況が第1状況であるときと、第2状況であるときとの何れであっても特定報知が実行されていることを遊技者が認識し易い。
【0154】
(4)本実施形態によれば、第1状況における特殊報知は、第2状況における特殊報知と報知態様の一部が同じである。このため、特殊報知が実行されるときの状況が第1状況であるときと、第2状況であるときとの何れであっても特殊報知が実行されていることを遊技者が認識し易い。
【0155】
(5)本実施形態によれば、第2時短状態から非時短状態に制御されるときには、第1終了条件が満たされたか、第2終了条件が満たされたかにかかわらず、同じ報知確率で特定報知が実行される。よって、第2状況において特定報知を実行させるための制御が煩雑になることを抑制することができる。
【0156】
(6)本実施形態によれば、第2時短状態から非時短状態に制御されるときには、第1終了条件が満たされたか、第2終了条件が満たされたかにかかわらず、同じ報知確率で特殊報知が実行される。よって、第2状況において特殊報知を実行させるための制御が煩雑になることを抑制することができる。
【0157】
(7)本実施形態によれば、第1状況において、特定報知は、段階的に実行条件が満たされる。そして、一部の実行条件が満たされる場合には、特定報知とは異なる報知が実行されるため、遊技者は、特定報知とは異なる報知によって特定報知の実行条件の成立度合を認識可能である。よって、第1状況において、段階的に特定報知の実行条件が満たされるか否かを楽しませることができる。
【0158】
(8)本実施形態によれば、第1状況において、特殊報知は、段階的に実行条件が満たされる。そして、一部の実行条件が満たされる場合には、特殊報知とは異なる報知が実行されるため、遊技者は、特殊報知とは異なる報知によって特殊報知の実行条件の成立度合を認識可能である。よって、第1状況において、段階的に特殊報知の実行条件が満たされるか否かを楽しませることができる。
【0159】
(9)本実施形態によれば、バックアップ情報が初期化されるときには、第2状況に比して特定報知が実行され難い。このため、遊技機の管理者は、バックアップ情報を初期化し易い。
【0160】
(10)本実施形態によれば、バックアップ情報が初期化されるときには、第2状況に比して特殊報知が実行され難い。このため、遊技機の管理者は、バックアップ情報を初期化し易い。
【0161】
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組合せて実施することができる。
・特定報知は、任意の報知であってもよい。一例として、特定報知は、特典が付与されることの報知であってもよく、特典が付与されることの報知でなくてもよい。一例として、特定報知は、保留中の特別ゲームが終了したことを契機として特典が付与されることの報知であってもよく、実行中の特別ゲームが終了したことを契機として特典が付与されることの報知であってもよい。一例として、特定報知は、遊技者にとって有利な時短状態が付与されることの報知であってもよく、時短状態とは異なる遊技状態であって、かつ、遊技者にとって有利な遊技状態が付与されることの報知であってもよい。一例として、特定報知は、パチンコ遊技機10の遊技性の報知であってもよく、遊技者への注意喚起の報知であってもよく、エラー報知であってもよい。
【0162】
・特殊報知は、任意の報知であってもよい。一例として、特殊報知は、特典が付与されることの報知であってもよく、特典が付与されることの報知でなくてもよい。一例として、特殊報知は、保留中の特別ゲームが終了したことを契機として特典が付与されることの報知であってもよく、実行中の特別ゲームが終了したことを契機として特典が付与されることの報知であってもよい。一例として、特殊報知は、遊技者にとって有利な時短状態が付与されることの報知であってもよく、時短状態とは異なる遊技状態であって、かつ、遊技者にとって有利な遊技状態が付与されることの報知であってもよい。一例として、特殊報知は、パチンコ遊技機10の遊技性の報知であってもよく、遊技者への注意喚起の報知であってもよく、エラー報知であってもよい。
【0163】
・第1状況は、任意の状況であってもよい。一例として、第1状況は、時短状態に制御されたときの状況であってもよく、非時短状態に制御されたときの状況であってもよい。一例として、第1状況は、変動ゲームが実行されている状況であってもよく、変動ゲームが実行されていない状況であってもよい。一例として、第1状況は、所定の入球口に遊技球が入球したときの状況であってもよい。一例として、第1状況は、所定のエラー報知が実行されている状況であってもよく、所定のエラー報知が実行されていない状況であってもよい。一例として、第1状況は、電力供給の開始に伴ってパチンコ遊技機10が復帰したときの状況であってもよく、電力供給の開始に伴ってパチンコ遊技機10が初期化したときの状況であってもよい。一例として、第1状況は、これらの複数の状況を任意に組み合わせた状況であってもよい。
【0164】
・第2状況は、任意の状況であってもよい。一例として、第2状況は、時短状態に制御されたときの状況であってもよく、非時短状態に制御されたときの状況であってもよい。一例として、第2状況は、変動ゲームが実行されている状況であってもよく、変動ゲームが実行されていない状況であってもよい。一例として、第2状況は、所定の入球口に遊技球が入球したときの状況であってもよい。一例として、第2状況は、所定のエラー報知が実行されている状況であってもよく、所定のエラー報知が実行されていない状況であってもよい。一例として、第2状況は、電力供給の開始に伴ってパチンコ遊技機10が復帰したときの状況であってもよく、電力供給の開始に伴ってパチンコ遊技機10が初期化したときの状況であってもよい。一例として、第2状況は、これらの複数の状況を任意に組み合わせた状況であってもよい。
【0165】
・第1状況における特定報知は、第2状況における特定報知と報知態様の一部が同じであってもよい。つまり、第1状況における特定報知は、第2状況における特定報知と報知態様の一部が異なっていてもよい。一例として、副制御CPU91は、第1チャンスモードに制御されているか、第2チャンスモードに制御されているかに応じて異なる第2成功表示演出を実行可能であってもよい。
【0166】
・第1状況における特殊報知は、第2状況における特殊報知と報知態様の全部が同じであってもよい。一例として、副制御CPU91は、第2チャンスモードに制御されているとき、第1態様による第1時短契機演出、及び第2態様による第1時短契機演出のうち少なくとも第1態様による第1時短契機演出を実行可能であってもよい。
【0167】
・第1状況、及び第2状況の一方、又は両方において、第1条件、及び第2条件とは異なる特定条件が満たされると、別の報知(任意の報知)を実行可能であってもよい。一例として、別の報知は、音による報知、発光による報知、表示による報知、及び可動体の動作による報知のうち任意に選択された1又は複数の報知によって構成されるとよい。一例として、特定条件は、所定の入球口に遊技球が入球することによって満たされ得る。一例として、特定条件は、第1始動口22に遊技球が入球することによって満たされ得る。一例として、特定条件は、当り抽選に当選することによって満たされ得る。一例として、特定条件は、第1始動口22に遊技球が入球することによって実行が保留された特別ゲームが当りの特別ゲームであることによって満たされ得る。つまり、特定条件は、第1条件、及び第2条件と同時期に満たされるときと、第1条件、及び第2条件とは異なる時期に満たされるときとがある。一例として、特定報知(又は特殊報知)の実行前に、特定条件が満たされるとき、特定報知(又は特殊報知)の実行を制限してもよい。一例として、特定報知(又は特殊報知)の実行中に、特定条件が満たされるとき、特定報知(又は特殊報知)の実行を制限してもよい。一例として、実行の制限とは、複数の報知手段のうち一部の報知手段による報知の実行が制限されることを含み得る。一例として、実行の制限とは、報知を実行させないことを含み得る。一例として、実行の制限とは、報知を終了させることを含み得る。一例として、実行の制限とは、報知強度を低下させることを含み得る。一例として、報知強度の低下は、音による報知において音量を低下させることを含み得る。一例として、報知強度の低下は、音による報知において別の音を同時期に出力することを含み得る。一例として、報知強度の低下は、発光による報知において光量を低下させることを含み得る。一例として、報知強度の低下は、表示による報知において視認性を低下させることを含み得る。
【0168】
・特定報知(又は特殊報知)と同時期に所定の報知(任意の報知)を実行可能であってもよい。この場合、特定報知(又は特殊報知)よりも所定の報知を優先して実行してもよい。一例として、特定報知(又は特殊報知)と所定の報知とが同時期に実行される場合、特定報知(又は特殊報知)の実行を制限してもよい。一例として、所定の報知は、音による報知、発光による、報知、表示による報知、及び可動体の動作による報知のうち任意に選択された1又は複数の報知によって構成されるとよい。
【0169】
・第2時短契機図柄抽選では、パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄抽選である場合と、2回目以降の時短契機図柄抽選である場合とで異なる割合で当選が決定されてもよい。一例として、第2時短契機図柄抽選に当選する割合は、パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄抽選である場合、2回目以降の時短契機図柄抽選である場合に比して、高くてもよく、低くてもよい。
【0170】
・パチンコ遊技機10が初期化されてから2回目以降の時短契機図柄抽選では、第1時短契機図柄抽選と、第2時短契機図柄抽選とのうち、第1時短契機図柄抽選のみが実行されてもよい。この場合、パチンコ遊技機10が初期化されてから2回目以降の時短契機図柄抽選では、第1時短契機図柄抽選に当選しなかった場合に第1時短契機図柄が決定され、第1時短契機図柄抽選に当選した場合に第3時短契機図柄が決定されるとよい。つまり、第1条件が満たされることによって、第2時短状態に制御されるようにしてもよい。また、第1条件が満たされることによって、特定報知が実行されるようにしてもよい。一例として、第1時短契機図柄抽選に当選する割合は、パチンコ遊技機10が初期化されてから2回目以降の時短契機図柄抽選である場合、最初の時短契機図柄抽選である場合に比して、高くてもよく、低くてもよい。また、一例として、第1時短契機図柄抽選に当選する割合は、パチンコ遊技機10が初期化されてから2回目以降の時短契機図柄抽選である場合、最初の時短契機図柄抽選である場合と同じであってもよい。
【0171】
・パチンコ遊技機10が初期化されてから最初の時短契機図柄抽選では、第1時短契機図柄抽選と、第2時短契機図柄抽選との一方が実行されてもよい。
・パチンコ遊技機10が初期化されてから2回目以降の時短契機図柄抽選では、第1時短契機図柄抽選と、第2時短契機図柄抽選との両方が実行されてもよい。
【0172】
・各種報知、及び各種演出は、演出実行装置群16のうち、1又は複数である任意の装置によって実行されるとよい。一例として、演出実行装置群16には、所定の動作が可能な可動体を含んでいてもよい。
【0173】
・小当りは、複数種類あってもよい。小当りを複数種類備える場合、小当り遊技は、複数種類あってもよい。この場合、上限個数は、小当り遊技の種類によって異なってもよい。また、上限時間は、小当り遊技の種類によって異なってもよい。また、特定個数は、小当り遊技の種類によって異なっていてもよい。小当り遊技において大当り遊技の実行条件が満たされることによって実行される大当り遊技は、小当り(小当り遊技)の種類に応じて異なっていてもよい。
【0174】
小当りを複数種類備える場合、時短状態の終了条件となる、又は時短状態の終了条件となり易い小当りがあってもよく、時短状態の種類に応じて、時短状態の終了条件となる、又は時短状態の終了条件となり易い小当りが異なっていてもよい。このように構成する場合、時短状態では、第2始動口23へ遊技球が入球することによって、第2大入賞口25に遊技球が入球しない、又は遊技球の入球が困難になるようにしてもよい。これによれば、時短状態の種類によって、任意の大当り遊技(任意の小当り遊技に基づく大当り遊技)を極めて高い確率で実行させることができる。
【0175】
・第1特別ゲーム及び第2特別ゲームを、第1始動口22、及び第2始動口23への入賞順に実行してもよい。
・第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームを他方の特別ゲームよりも優先して実行してもよい。
【0176】
・パチンコ遊技機10は、確変機能を搭載していてもよい。例えば、確変機能を搭載したパチンコ遊技機10として、次回の大当り遊技まで高確状態を付与する仕様、転落抽選に当選するまで高確状態を付与する仕様(所謂、転落機)、又は規定回数の変動ゲームが終了するまで高確状態を付与する仕様(所謂、ST機)を採用できる。また、確変機能を搭載したパチンコ遊技機10として、遊技球が第1大入賞口24内にある特定領域を通過することを条件に高確状態を付与する仕様(所謂、V確変機)を採用できる。パチンコ遊技機10は、転落機の仕様と、V確変機の仕様と、を混合させた仕様であってもよい。
【0177】
・パチンコ遊技機10として、「羽根もの」、又は「ヒコーキタイプ」ともいわれる第2種に分類される仕様を採用してもよい。この種のパチンコ遊技機では、始動口への遊技球の入球を契機に入球装置(大入賞口)の開閉羽根(開閉部材)が開き、入球装置へ入球した遊技球が特別入賞口へ入球することによって大当り遊技が実行される。
【0178】
・主制御CPU81、主制御ROM82、主制御RWM83、及び乱数生成回路84は、ワンチップに構成されていてもよい。
・遊技盤20の具体的な構成は任意に変更してもよい。
【0179】
・副基板90をサブ統括制御基板とし、副基板90とは別に演出表示装置15を専門に制御する表示制御基板、装飾発光装置14を専門に制御する発光制御基板、音声出力装置13を専門に制御する音制御基板を設けてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて副基板としてもよい。実施形態において、単一の基板に主制御CPU81、及び副制御CPU91を搭載してもよい。表示制御基板、発光制御基板、及び音制御基板を任意に組合せて単数又は複数の基板としてもよい。
【0180】
上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)所定の報知を実行可能な報知手段と、前記報知手段を制御する報知制御手段と、を備え、前記所定の報知には、特定報知があり、前記特定報知が実行される状況には、第1状況と、第2状況とがあり、前記第1状況において、前記特定報知は、第1条件、及び第2条件の両条件が満たされる場合に実行可能であり、前記第2状況において、前記特定報知は、前記第1条件、及び前記第2条件のうち一方の条件のみが満たされる場合に実行可能である遊技機。
【0181】
(ロ)前記第1状況における前記特定報知は、前記第2状況における前記特定報知と報知態様の一部又は全部が同じである付記(イ)に記載の遊技機。
(ハ)遊技状態を制御する状態制御手段を備え、前記遊技状態には、第1遊技状態と、前記第1遊技状態に比して有利な第2遊技状態と、があり、前記第2遊技状態では、第1終了条件が満たされる場合、又は第2終了条件が満たされる場合に前記第1遊技状態に制御され、前記第2状況は、前記第2遊技状態において前記第1終了条件が満たされることによって前記第1遊技状態に制御される状況と、前記第2遊技状態において前記第2終了条件が満たされることによって前記第1遊技状態に制御される状況とを含む付記(イ)、又は付記(ロ)に記載の遊技機。
【0182】
(ニ)前記第1状況において、前記第2条件は、前記第1条件が満たされる場合に満たされ得る条件であり、前記第1状況において、前記第1条件が満たされる場合に前記特定報知とは異なる報知を実行可能である付記(イ)、付記(ロ)、及び付記(ハ)の何れかに記載の遊技機。
【0183】
(ホ)バックアップ情報を初期化する初期化手段を備え、前記第1状況は、前記バックアップ情報が初期化されたときの状況である付記(イ)、付記(ロ)、付記(ハ)、及び付記(ニ)に記載の遊技機。
【0184】
(ヘ)所定の報知を実行可能な報知手段と、前記報知手段を制御する報知制御手段と、を備え、前記所定の報知には、特殊報知があり、前記特殊報知が実行される状況には、第1状況と、第2状況とがあり、前記第1状況における前記特殊報知には、推奨される発射領域の報知を含み、前記第1状況において、前記特殊報知は、第1条件、及び第2条件の両条件が満たされる場合に実行可能であり、前記第2状況において、前記特殊報知は、前記第1条件、及び前記第2条件のうち一方の条件のみが満たされる場合に実行可能である遊技機。
【0185】
(ト)前記第1状況における前記特殊報知は、前記第2状況における前記特殊報知と報知態様の一部又は全部が同じである付記(ヘ)に記載の遊技機。
(チ)遊技状態を制御する状態制御手段を備え、前記遊技状態には、第1遊技状態と、前記第1遊技状態に比して有利な第2遊技状態と、があり、前記第2遊技状態では、第1終了条件が満たされる場合、又は第2終了条件が満たされる場合に前記第1遊技状態に制御され、前記第2状況は、前記第2遊技状態において前記第1終了条件が満たされることによって前記第1遊技状態に制御される状況と、前記第2遊技状態において前記第2終了条件が満たされることによって前記第1遊技状態に制御される状況とを含む付記(ヘ)、又は付記(ト)に記載の遊技機。
【0186】
(リ)前記第1状況において、前記第2条件は、前記第1条件が満たされる場合に満たされ得る条件であり、前記第1状況において、前記第1条件が満たされ、かつ、前記第2条件が満たされない場合に前記特殊報知とは異なる報知を実行可能である付記(ヘ)、付記(ト)、及び付記(チ)の何れかに記載の遊技機。
【0187】
(ヌ)バックアップ情報を初期化する初期化手段を備え、前記第1状況は、前記バックアップ情報が初期化されたときの状況である付記(ヘ)、付記(ト)、付記(チ)、及び付記(リ)に記載の遊技機。
【符号の説明】
【0188】
CL…中心線 jfg1…第1失敗画像 jfg2…第2失敗画像 jkg1…第1共通画像 jkg2…第2共通画像 jsg1…第1成功画像 jsg2…第2成功画像 SE1…第1始動センサ SE2…第2始動センサ SE3…第1カウントセンサ SE4…第2カウントセンサ SE5…特定センサ SE6…ゲートセンサ SE7…普通センサ seg1…第1小当りエンディング画像 seg2…第2小当りエンディング画像 SL1…普通ソレノイド SL2…第1特別ソレノイド SL3…第2特別ソレノイド SL4…振分ソレノイド sog…小当りオープニング画像 srg…小当りラウンド画像 10…パチンコ遊技機 11…枠体 11a…外枠 11b…中枠 11c…前枠 11d…開口部 13…音声出力装置 14…装飾発光装置 15…演出表示装置 15a…表示領域 16…演出実行装置群 18…発射ハンドル 19a…第1特別図柄表示装置 19b…第2特別図柄表示装置 19c…第1特別保留表示装置 19d…第2特別保留表示装置 19d…第2保留表示装置 19e…普通図柄表示装置 19f…普通保留表示装置 20…遊技盤 20a…遊技領域 20b…表示窓口 20c…流入口 22…第1始動口 23…第2始動口 23a…開閉片 24…第1大入賞口 24a…開閉片 25…第2大入賞口 25a…開閉片 26…通路 26a…第1通路 26b…第2通路 27…分岐部 28…振分シャッタ 29…ゲート 29a…ゲート口 30…普通入賞口 31…アウト口 80…主基板 81…主制御CPU 82…主制御ROM 83…主制御RWM 84…乱数生成回路 90…副基板 91…副制御CPU 92…副制御ROM 93…副制御RWM
図1
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