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特開2024-56258積層セラミック電子部品及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024056258
(43)【公開日】2024-04-23
(54)【発明の名称】積層セラミック電子部品及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/30 20060101AFI20240416BHJP
【FI】
H01G4/30 201N
H01G4/30 201L
H01G4/30 311Z
H01G4/30 512
H01G4/30 515
H01G4/30 517
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022163007
(22)【出願日】2022-10-11
(71)【出願人】
【識別番号】000204284
【氏名又は名称】太陽誘電株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087480
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 修平
(72)【発明者】
【氏名】近藤 稔己
(72)【発明者】
【氏名】猪又 康之
【テーマコード(参考)】
5E001
5E082
【Fターム(参考)】
5E001AB03
5E001AD02
5E082AA01
5E082AB03
5E082EE01
5E082FF05
5E082FG26
5E082GG10
(57)【要約】
【課題】積層セラミック電子部品に求められる電気的な特性に影響を及ぼすことなく良好な放熱性を有する積層セラミック電子部品を提供する。
【解決手段】積層セラミック電子部品10は、積層体16の第2軸方向の両側にそれぞれ形成され、それぞれの内部にセラミック層20を形成する材料よりも熱伝導率が高い材料によって形成された内設部21を有する第1サイドマージン部17a及び第2サイドマージン部17bを備える。積層セラミック電子部品10は、セラミック層20を形成する材料よりも熱伝導率が高い材料によって形成され、第1サイドマージン部17a及び第2サイドマージン部17bの積層体16が位置する側と反対側の面側に設けられると共に、内設部21と接続され、第1軸方向の寸法が少なくとも内部電極12及び内部電極13の2層分よりも大きい外設部22と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1軸方向に積層された複数のセラミック層と、前記セラミック層の間に位置し、前記セラミック層と共に容量形成部を形成する複数の内部電極と、前記第1軸方向において相対する一対の主面と、前記第1軸方向と直交する第2軸方向において相対する一対の側面と、前記第1軸方向と前記第2軸方向とに直交する第3軸方向において相対する一対の端面とを有する積層体と、
前記一対の端面のそれぞれに設けられた外部電極と、
前記積層体の前記第2軸方向の両側にそれぞれ形成され、それぞれの内部に前記セラミック層を形成する材料よりも熱伝導率が高い材料によって形成された内設部を有するサイドマージン部と、
前記セラミック層を形成する材料よりも熱伝導率が高い材料によって形成され、前記サイドマージン部の前記積層体が位置する側と反対側の面側に設けられると共に、前記内設部と接続され、前記第1軸方向の寸法が少なくとも前記内部電極の2層分よりも大きい外設部と、
を、備えた積層セラミック電子部品。
【請求項2】
前記内設部は、前記積層体の前記側面に位置する前記容量形成部と接している、
請求項1に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項3】
前記内設部は、前記第2軸方向に延在する第1内設部と、前記第1内設部と接続され、前記第1軸方向に延在する第2内設部と、を含む、
請求項1に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項4】
前記内設部は、金属層であり、前記内部電極と離間している、
請求項1に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項5】
前記外設部と連続し、前記主面に設けられた延設部をさらに備えた、
請求項1に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項6】
前記外設部は、前記側面の第1軸方向の全域に亘って形成され、前記延設部は、前記主面の第2軸方向の全域に亘って形成された、
請求項5に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項7】
前記内設部は、金属層であり、前記内部電極の端部と前記内設部の端部の少なくとも一方に、酸化領域が設けられた、
請求項1に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項8】
前記外設部と前記内設部の少なくとも一方は、金属層である、
請求項1に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項9】
前記外設部と前記内設部の少なくとも一方は、熱伝導フィラーが配合された樹脂層である、
請求項1に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項10】
複数のセラミック層と前記セラミック層の間に位置し、前記セラミック層と共に容量形成部を形成する複数の内部電極が積層された第1軸方向と直交する第2軸方向において相対する一対の側面を有する積層体を準備する工程と、
内部に前記セラミック層を形成する材料よりも熱伝導率が高い材料によって形成された内設部と、一面側に前記内設部と接続されると共に、前記セラミック層を形成する材料よりも熱伝導率が高い材料によって形成された外設部が設けられたサイドマージンシートを準備する工程と、
前記サイドマージンシートを前記外設部が設けられた一面側と反対側の面を前記側面と対向させて当該側面に圧着すると共に、打ち抜く工程と、を含む、
積層セラミック電子部品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層セラミック電子部品及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器の高性能化が進み、このような電子機器に実装される積層セラミックコンデンサ(MLCC:Multi Layered Ceramic Capacitor)等の積層セラミック電子部品は、高温環境下での信頼性ある動作性が求められている。このような状況下、放熱用内部電極を備えた積層セラミックコンデンサが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、誘電体層と内部電極層を有する積層体の側面側に位置する側面側外層部に電気特性に寄与しない金属層を備えた構造が知られている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2によれば、この金属層は、積層セラミックコンデンサの内部で発生した熱を、その外部に放射することができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005-251940号公報
【特許文献2】特開2021-34550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の提案では放熱用の内部電極が容量部(容量形成部)に形成されている。このため、所望の電気的な特性が求められる積層セラミックコンデンサの設計に支障をきたす可能性がある。また、特許文献2に開示された金属層では、積層セラミックコンデンサにおける放熱性が不十分であることが考えられる。
【0006】
そこで、本発明は、積層セラミック電子部品に求められる電気的な特性に影響を及ぼすことなく良好な放熱性を有する積層セラミック電子部品を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本願における積層セラミック電子部品は、第1軸方向に積層された複数のセラミック層と、前記セラミック層の間に位置し、前記セラミック層と共に容量形成部を形成する複数の内部電極と、前記第1軸方向において相対する一対の主面と、前記第1軸方向と直交する第2軸方向において相対する一対の側面と、前記第1軸方向と前記第2軸方向とに直交する第3軸方向において相対する一対の端面とを有する積層体と、前記一対の端面のそれぞれに設けられた外部電極と、前記積層体の前記第2軸方向の両側にそれぞれ形成され、それぞれの内部に前記セラミック層を形成する材料よりも熱伝導率が高い材料によって形成された内設部を有するサイドマージン部と、前記セラミック層を形成する材料よりも熱伝導率が高い材料によって形成され、前記サイドマージン部の前記積層体が位置する側と反対側の面側に設けられると共に、前記内設部と接続され、前記第1軸方向の寸法が少なくとも前記内部電極の2層分よりも大きい外設部と、を備えている。
【0008】
上記構成の積層セラミック電子部品において、前記内設部は、前記積層体の前記側面に位置する前記容量形成部と接している態様とすることができる。
【0009】
また、上記構成の積層セラミック電子部品において、前記内設部は、前記第2軸方向に延在する第1内設部と、前記第1内設部と接続され、前記第1軸方向に延在する第2内設部と、を含む態様とすることができる。
【0010】
さらに、前記構成の積層セラミック電子部品において、前記内設部は、金属層であり、前記内部電極と離間している態様としてもよい。
【0011】
また、上記構成の積層セラミック電子部品において、前記外設部と連続し、前記主面に設けられた延設部をさらに備えた態様とすることができる。
【0012】
上記構成の積層セラミック電子部品において、前記外設部は、前記側面の第1軸方向の全域に亘って形成され、前記延設部は、前記主面の第2軸方向の全域に亘って形成された態様としてもよい。
【0013】
また、上記構成の積層セラミック電子部品において、前記内設部は、金属層であり、前記内部電極の端部と前記内設部の端部の少なくとも一方に、酸化領域が設けられた態様とすることができる。
【0014】
上記構成の積層セラミック電子部品において、前記外設部と前記内設部の少なくとも一方は、金属層である態様としてもよい。
【0015】
また、前記外設部と前記内設部の少なくとも一方は、熱伝導フィラーが配合された樹脂層である態様とすることもできる。
【0016】
前記課題を解決するため、本願における積層セラミック電子部品の製造方法は、複数のセラミック層と前記セラミック層の間に位置し、前記セラミック層と共に容量形成部を形成する複数の内部電極が積層された第1軸方向と直交する第2軸方向において相対する一対の側面を有する積層体を準備する工程と、内部に前記セラミック層を形成する材料よりも熱伝導率が高い材料によって形成された内設部と、一面側に前記内設部と接続されると共に、前記セラミック層を形成する材料よりも熱伝導率が高い材料によって形成された外設部が設けられたサイドマージンシートを準備する工程と、前記サイドマージンシートを前記外設部が設けられた一面側と反対側の面を前記側面と対向させて当該側面に圧着すると共に、打ち抜く工程と、を含む。
【発明の効果】
【0017】
本明細書開示の発明によれば、積層セラミック電子部品に求められる電気的な特性に影響を及ぼすことなく良好な放熱性を有する積層セラミックコンデンサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は第1実施形態の積層セラミックコンデンサの斜視図である。
図2図2(A)は第1実施形態の積層セラミックコンデンサの図1におけるA1-A1線断面図であり、図2(B)は第1実施形態の積層セラミックコンデンサの図1におけるB-B線断面図である。
図3図3(A)は第1実施形態の積層セラミックコンデンサのサイドマージン部周辺の断面図であり、図3(B)は第1実施形態の積層セラミックコンデンサが備える内設部及び外設部を取り出し、積層セラミックコンデンサの内側から見た状態を示す図である。
図4図4は第1実施形態の積層セラミックコンデンサの製造方法を示すフローチャートである。
図5図5は第1実施形態の積層セラミックコンデンサの製造方法を示す工程図の一部である。
図6図6は第1実施形態の積層セラミックコンデンサの製造方法を示す工程図の一部である。
図7図7は第1実施形態の積層セラミックコンデンサの製造方法を示す工程図の一部である。
図8図8は第1実施形態の積層セラミックコンデンサの製造方法を示す工程図の一部である。
図9図9は第2実施形態の積層セラミックコンデンサの断面図である。
図10図10は第2実施形態の積層セラミックコンデンサが備えるサイドマージン部周辺の拡大断面図である。
図11図11は第3実施形態の積層セラミックコンデンサの断面図である。
図12図12は第3実施形態の積層セラミックコンデンサの製造方法を示す工程図の一部である。
図13図13は第4実施形態の積層セラミックコンデンサの断面図である。
図14図14は第5実施形態の積層セラミックコンデンサの斜視図である。
図15図15は第5実施形態の積層セラミックコンデンサの図14におけるA2-A2線断面図である。
図16図16は第6実施形態の積層セラミックコンデンサの斜視図である。
図17図17は第6実施形態の積層セラミックコンデンサの図16におけるA3-A3線断面図である。
図18図18は第7実施形態の積層セラミックコンデンサの断面図である。
図19図19は第7実施形態の変形例の積層セラミックコンデンサの断面図である。
図20図20(A)は第8実施形態の積層セラミックコンデンサの断面図であり、図20(B)は樹脂層を拡大して示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の第1実施形態から第8実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。図面中、各部の寸法、比率等は、実際のものと完全に一致するようには図示されていない場合がある。また、描画の都合上、図面によっては細部が省略されていたり、構成要素自体が省略されていたりする場合がある。なお、図面には、適宜、相互に直交するX軸、Y軸、及びZ軸が示されている。X軸、Y軸、及びZ軸は、各積層セラミックコンデンサに対して固定された固定座標系を規定する。以下の説明において、Z軸方向は第1軸方向に相当し、Y軸方向は第2軸方向に相当する。また、X軸方向は第3軸方向に相当する。
【0020】
(第1実施形態)
[積層セラミックコンデンサ10の構成]
まず、図1から図3を参照して、第1実施形態の積層セラミックコンデンサ10について説明する。図1は積層セラミックコンデンサ10の斜視図である。図2(A)は積層セラミックコンデンサ10の図1におけるA1-A1線断面図であり、図2(B)は積層セラミックコンデンサ10の図1におけるB-B線断面図である。図3(A)は積層セラミックコンデンサ10のサイドマージン部17a周辺の断面図であり、図3(B)は積層セラミックコンデンサ10が備える内設部21及び外設部22を取り出し、積層セラミックコンデンサ10の内側から見た状態を示す図である。
【0021】
積層セラミックコンデンサ10は、セラミック素体11と、第1外部電極14と、第2外部電極15と、を備える。セラミック素体11は、X軸と直交する第1及び第2端面と、Y軸と直交する第1及び第2側面と、Z軸と直交する第1及び第2主面と、を有する6面体として構成される。
【0022】
積層セラミックコンデンサ10のサイズは、例えば、長さ0.25mm、幅0.125mm、高さ0.125mmであり、または長さ0.4mm、幅0.2mm、高さ0.2mm、または長さ0.6mm、幅0.3mm、高さ0.3mmであり、または長さ0.6mm、幅0.3mm、高さ0.110mmであり、または長さ1.0mm、幅0.5mm、高さ0.5mmであり、または長さ1.0mm、幅0.5mm、高さ0.1mmであり、または長さ3.2mm、幅1.6mm、高さ1.6mmであり、または長さ4.5mm、幅3.2mm、高さ2.5mmであるが、これらのサイズに限定されるものではない。
【0023】
各外部電極14,15は、セラミック素体11の両端面を覆い、セラミック素体11を挟んでX軸方向に対向している。外部電極14,15は、セラミック素体11の各端面から主面及び側面に延出している。これにより、外部電極14,15では、X-Z平面に平行な断面、及びX-Y平面に平行な断面がいずれもU字状となっている。
【0024】
なお、外部電極14,15の形状は、図1に示すものに限定されない。例えば、外部電極14,15は、セラミック素体11の両端面から一方の主面のみに延び、X-Z平面に平行な断面がL字状となっていてもよい。また、外部電極14,15は、いずれの主面及び側面にも延出していなくてもよい。
【0025】
外部電極14,15は、電気の良導体により形成されている。外部電極14,15を形成する電気の良導体としては、例えば、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、錫(Sn)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銀(Ag)、金(Au)などを主成分とする金属又は合金が挙げられる。
【0026】
セラミック素体11は、誘電体セラミックスで形成され、積層体16と、第1サイドマージン部17a及び第2サイドマージン部17bと、を有する。積層体16は、Y軸方向を向いた第1及び第2側面S1,S2を有する。第1サイドマージン部17aは第1側面S1に設けられている。第2サイドマージン部17bは第2側面S2に設けられている。積層体16は、X軸方向を向いた第1及び第2端面E1,E2と、Z軸方向を向いた第1及び第2主面M1,M2と、を有する。なお、積層体16の第1及び第2端面E1,E2は、セラミック素体11の両端面と一致し、第1及び第2主面M1,M2は、セラミック素体11の両主面と一致している。
【0027】
積層体16は、X-Y平面に沿って延びる平板状の複数のセラミック層20がZ軸方向に積層された構成を有する。積層体16は、容量形成部18と、カバー部19と、を有する。カバー部19は、容量形成部18をZ軸方向上下から被覆し、積層体16の第1及び第2主面M1,M2を構成している。なお、図2(A)において、容量形成部18は、破線で囲まれた領域として示されている。
【0028】
容量形成部18は、複数のセラミック層20の間に配置され、X-Y平面に沿って延びるシート状の複数の第1及び第2内部電極12,13を有する。内部電極12,13は、Z軸方向に沿って交互に配置されている。つまり、内部電極12,13は、セラミック層20を挟んでZ軸方向に対向している。なお、各図における第1及び第2内部電極12,13の積層数は、実際の積層数を表すものではない。
【0029】
第1内部電極12は、第1外部電極14に覆われた第1端面E1に引き出されている。一方、第2内部電極13は第2外部電極15に覆われた第2端面E2に引き出されている。これにより、第1内部電極12は第1外部電極14のみに接続され、第2内部電極13は第2外部電極15のみに接続されている。
【0030】
内部電極12,13は、容量形成部18のY軸方向の全幅にわたって形成され、積層体16の側面S1,S2に露出している。第1サイドマージン部17aは積層体16の第1側面S1を覆い、第2サイドマージン部17bは積層体16の第2側面S2を覆っている。これにより、積層体16の両側面S1,S2における内部電極12,13間の絶縁性を確保することができる。
【0031】
このような構成により、積層セラミックコンデンサ10では、第1外部電極14と第2外部電極15との間に電圧が印加されると、第1内部電極12と第2内部電極13との間の複数のセラミック層に電圧が加わる。これにより、積層セラミックコンデンサ10では、第1外部電極14と第2外部電極15との間の電圧に応じた電荷が蓄えられる。
【0032】
セラミック素体11では、内部電極12,13間の各セラミック層20の容量を大きくするため、高誘電率の誘電体セラミックスが用いられる。
【0033】
セラミック層20は、例えば、一般式ABOで表されるペロブスカイト構造を有するセラミック材料を主相とする。なお、当該ペロブスカイト構造は、化学量論組成から外れたABO3-αを含む。例えば、当該セラミック材料として、チタン酸バリウム(BaTiO),ジルコン酸カルシウム(CaZrO),チタン酸カルシウム(CaTiO),チタン酸ストロンチウム(SrTiO),チタン酸マグネシウム(MgTiO),ペロブスカイト構造を形成するBa1-x-yCaSrTi1-zZr(0≦x≦1,0≦y≦1,0≦z≦1)等のうち少なくとも1つから選択して用いることができる。Ba1-x-yCaSrTi1-zZrは、チタン酸バリウムストロンチウム、チタン酸バリウムカルシウム、ジルコン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸カルシウムおよびチタン酸ジルコン酸バリウムカルシウムなどである。
【0034】
セラミック層20には、添加物が添加されていてもよい。セラミック層20への添加物として、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)、モリブデン(Mo)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、希土類元素(イットリウム(Y)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)およびイッテルビウム(Yb))の酸化物、または、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、リチウム(Li)、ホウ素(B)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)もしくはケイ素(Si)を含む酸化物、または、コバルト、ニッケル、リチウム、ホウ素、ナトリウム、カリウムもしくはケイ素を含むガラスが挙げられる。セラミック層20の厚さは、適宜設定することができるが、本実施形態では、2μmとされている。
【0035】
内部電極12,13は、電気の良導体により形成されている。内部電極12,13を形成する電気の良導体としては、典型的にはニッケル(Ni)が挙げられ、この他にも銅(Cu)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銀(Ag)、金(Au)などを主成分とする金属又は合金が挙げられる。内部電極12,13の厚さは、適宜設定できるが、本実施形態では、それぞれ0.8μmとされている。
【0036】
積層セラミックコンデンサ10は、第1サイドマージン部17a及び第2サイドマージン部17bにそれぞれ内設部21を備える。内設部21は、第1サイドマージン部17a及び第2サイドマージン部17b内に埋設されている。内設部21は、セラミック層20を形成する材料よりも熱伝導率が高い材料によって形成されている。セラミック層20は、上記で列挙したような材料によって形成されている。本実施形態では、内設部21は、金属層として形成されており、その材料は、熱伝導性が良好であるニッケル(Ni)、銅(Cu)、すず(Sn)、アルミニウム(Al)や、これらの合金を適宜採用することができる。
【0037】
積層セラミックコンデンサ10は、第1サイドマージン部17aの積層体16の第1側面S1が位置する側と反対側の面側に外設部22を備えている。外設部22は、第1サイドマージン部17aの表面に露出している。外設部22は、内設部21と同様に、セラミック層20を形成する材料よりも熱伝導率が高い材料によって形成されている。このため、本実施形態では、外設部22は、金属層として形成されており、その材料は、熱伝導性が良好であるニッケル(Ni)、銅(Cu)、すず(Sn)、アルミニウム(Al)や、これらの合金を適宜採用することができる。
【0038】
内設部21と外設部22は、積層体16が備える容量形成部18において発生した熱を積層セラミックコンデンサ10の外部に放出する機能を備える。内設部21は、容量形成部18によって発生した熱を第1サイドマージン部17aの外側に向かって伝達する熱伝導路として機能する。外設部22は、内設部21から伝わった熱を積層セラミックコンデンサ10の外部へ放出する放熱板として機能する。
【0039】
図2(A)、図3(A)及び図3(B)を参照すると、外設部22は、内設部21と接続されている。内設部21は、外設部22と交差するように複数層に亘って設けられ、各層はY軸方向に沿って延びている。つまり、内設部21は、第1サイドマージン部17aの内側(積層体16の中心部に近い側)から外側に向かって延設されている。図3(B)を参照すると、内設部21の各層は、板状に形成されているが、内設部21の形状は、板状に限定されるものではなく、棒状等、他の形状であってもよい。
【0040】
なお、内設部21と容量形成部18とは、離間しており、これにより、内設部21は、内部電極12,13と離間している。これにより、内設部21と内部電極12,13とが電気的に導通することが回避されている。
【0041】
外設部22は、板状に形成されている。図3(A)や図3(B)を参照すると、外設部22のZ方向の寸法t[22]は、少なくとも内部電極の2層分よりも大きくなるように設定されている。これにより、外設部22による放熱性を向上させている。容量形成部18では、第1内部電極12と第2内部電極13がセラミック層20を挟んで積層させている。このため、寸法t[22]は、少なくともセラミック層20と内部電極12,13各一層分の厚さを加えた値よりも大きい値となるように設定されている。
【0042】
また、第1サイドマージン部17aの表面、つまり、セラミック素体11の一つの側面に対する外設部22の表面積の割合は、放熱性確保の観点から、5%以上であることが望ましい。その一方で、セラミック素体11の一つの側面に対する外設部22の表面積の割合は、外部電極14,15との導通を回避する観点から90%以下であることが好ましい。
【0043】
内設部21及び外設部22は、第1サイドマージン部17aと同様に、第2サイドマージン部17bにも設けられている。
【0044】
[積層セラミックコンデンサの製造方法]
つぎに、図4から図8を参照して、積層セラミックコンデンサ10の製造方法の一例について説明する。図4は、積層セラミックコンデンサ10の製造方法の一例を示すフローチャートである。図5から図8は、積層セラミックコンデンサ10の製造方法を示す工程図である。
【0045】
なお、図5~8には、相互に直交するx軸、y軸、及びz軸が示されている。x軸、y軸、及びz軸は、上記のX軸、Y軸、及びZ軸とは異なり、実空間に対して固定された実空間座標系を規定する。x軸及びy軸は水平方向に延び、つまりx-y平面が水平面となる。z軸は、鉛直方向上下に延びる。
【0046】
(ステップS10:未焼成積層体、未焼成サイドマージンシート準備)
まず、ステップS10において、未焼成積層体116を準備する。未焼成積層体116は、積層体16に対応している。未焼成積層体116の形成は、従来公知の方法を採用することができる。本実施形態においても、従来公知の方法によって未焼成積層体116を形成することができるため、ここでは、その詳細な説明は省略する。
【0047】
図5における(A)を参照すると、内設部21に対応する内設部121が設けられたセラミックシート101が準備される。そして、外設部22に対応する外設部122を内設部121に接するように形成することで、第1サイドマージンシート117a1が得られる(図5(B)参照)。ここで、内設部121は、内設部の材質に応じて任意の導電性ペーストをセラミックシートに塗布することによって形成することができる。導電性ペーストの塗布方法は、公知の技術から任意に選択可能である。例えば、導電性ペーストの塗布には、スクリーン印刷法やグラビア印刷法を用いることができる。なお、内設部は後述するように、樹脂層とすることができるが、この場合、内設部は、液状樹脂をセラミックシートに塗布することによって形成することができる。液状樹脂の塗布には、スクリーン印刷法やグラビア印刷法を用いることができる。本実施形態における外設部22は、金属層であるため、外設部122は、スパッタ処理等、従来公知の方法によって形成することができる。なお、外設部は、後述するように、樹脂層とすることができるが、この場合、外設部122は、液状の樹脂をディスペンサなど従来公知の方法によって形成することができる。第1サイドマージンシート117a1は、第1サイドマージン部17aに対応する第1サイドマージン部117aを形成するためのシート状の部材である。
【0048】
第2サイドマージン部117bを形成するための第2サイドマージンシート117b1も同様の要領で得られる。
【0049】
(ステップS11:積層体向き変更)
ステップS11では、ステップS10で準備された複数の積層体116の向きを変更する。ここでは、その詳細についての説明は省略するが、ステップS10の処理が終了した時点で、積層体116の側面S1,S2の向きは、水平方向(y軸方向)とされている。そこで、ステップS11では、積層体116は、その側面S1,S2の向きが水平方向(y軸方向)から鉛直方向(z軸方向)に変更されるように向きが変更される。
【0050】
複数の積層体116の側面S1,S2の向きを変更する方法としては、例えば、転動法などの公知の方法を用いることができる。転動法では、まず積層体116をカットシートから伸長性を有する第1粘着シートF1に貼り変え、第1粘着シートF1を伸長させることにより、積層体116のy軸方向の間隔を広げる。
【0051】
そして、複数の積層体116を第1粘着シートF1上においてy軸方向に転動させる。このとき、例えば転動盤などを用いることによって、すべての積層体116を一括して転動させることができる。これにより、積層体116が90°回転し、側面S1,S2をそれぞれz軸方向上方及び下方を向けることができる。
【0052】
ステップS11後の複数の積層体116ではいずれも、下方を向いた第2側面S2が第1粘着シートF1に保持され、第1側面S1が上方を向いている(図5(C)参照)。これにより、すべての積層体116における上方を向いた第1側面S1について一括して第1サイドマージン部117aを形成可能となる。
【0053】
(ステップS12:第1圧着)
ステップS12では、ステップS11において上方に向けられた複数の積層体116の第1側面S1に、第1サイドマージン部117aを構成する第1サイドマージンシート117a1を圧着する。図5(C)~(E)は、ステップS12における第1サイドマージンシート117a1の圧着の過程を示す図である。
【0054】
ステップS12では、ステップS10で準備された第1サイドマージンシート117a1が用いられる。
【0055】
ステップS12では、x-y平面に沿って延びる剛体板P及び弾性体板Qを用いる。剛体板Pの上下面は、押圧を受けても平面形状が保持される高剛性面pとして構成されている。弾性体板Qの上下面は、押圧を受けていない自由状態において平面形状であり、押圧を受けることで弾性変形する弾性面qとして構成されている。
【0056】
剛体板Pは、ステンレスやアルミニウムなどの一般的に剛体に分類される材料で形成されている。このため、剛体板Pの高剛性面pには、平面形状への影響を無視できる程度の微小な弾性変形が生じることも有り得る。また、弾性体板Qは、各種ゴムなどの一般的に弾性体に分類される材料で形成されている。
【0057】
ステップS12では、図5(C)に示すように、複数の積層体116の第1側面S1上に、これらを一括して被覆可能なようにx-y平面に沿って延びる一連の第1サイドマージンシート117a1を配置する。そして、複数の積層体116及び第1サイドマージンシート117a1を挟んで弾性体板Qの弾性面qと剛体板Pの高剛性面pとをz軸方向に対向させる。
【0058】
次に、図5(D)に示すように、剛体板Pを下方に移動させ、剛体板Pの高剛性面pによって第1サイドマージンシート117a1を下方に押し下げる。これにより、第1サイドマージンシート117a1とともに押し下げられる複数の積層体116は、第1粘着シートF1を介して弾性体板Qの弾性面qを押圧することで、弾性体板Qを圧縮変形させる。
【0059】
このとき、複数の積層体116の第1側面S1と第1サイドマージンシート117a1との間には、圧縮変形させられた弾性体板Qの弾性力に応じた押圧力が加わる。これにより、第1サイドマージンシート117a1を複数の積層体116の第1側面S1に対して密着させることができる。
【0060】
また、本実施形態では、剛体板Pの高剛性面pによって第1サイドマージンシート117a1に押圧力を加えるため、剛体板Pの高剛性面pと複数の積層体116の第1側面S1との間において第1サイドマージンシート117a1に均一な圧力が加わる。これにより、複数の積層体116の第1側面S1上において第1サイドマージンシート117a1の局所的な変形を防止することができる。
【0061】
更に、本実施形態では、図5(C)に示す状態において複数の積層体116の第1側面S1の高さにばらつきがある場合にも、図5(D)に示す状態では各積層体116の弾性体板Qの弾性面qへの沈み込みによって複数の積層体116の第1側面S1が同一平面上に揃う。これにより、第1サイドマージンシート117a1をすべての積層体116の第1側面S1に密着させることができる。
【0062】
そして、図5(E)に示すように、剛体板Pを上方に移動させる。これにより、剛体板Pの高剛性面pが第1サイドマージンシート117a1から離間し、剛体板Pの高剛性面pから第1サイドマージンシート117a1に加わる押圧力が解除される。これに伴って、弾性体板Qの弾性面qが平面形状に戻る。
【0063】
(ステップS13:第1打ち抜き)
ステップS13では、ステップS12で圧着された第1サイドマージンシート117a1を複数の積層体116の第1側面S1で打ち抜く。図6(A)~(C)は、ステップS13において複数の積層体116の第1側面S1で第1サイドマージンシート117a1を打ち抜く過程を示す図である。
【0064】
ステップS13では、まず、図6(A)に示すように、第1粘着シートF1の下面を、剛体板Pの高剛性面pによって保持する。また、第1サイドマージンシート117a1の上方には、x-y平面に沿って延びる押圧部材Eが配置される。押圧部材Eは、弾性体板Qよりも柔軟性が高いことが好ましい。押圧部材Eは、例えば、各種ゴムや各種エラストマーなどで形成することができる。
【0065】
次に、図6(B)に示すように、押圧部材Eを下方に第1サイドマージンシート117a1に接触するまで移動させ、更に押圧部材Eで第1サイドマージンシート117a1を下方に押し込む。このとき、剛体板Pの高剛性面pによって保持された第1粘着シートF1上の複数の積層体116の位置は変化しない。
【0066】
このため、押圧部材Eは、複数の積層体116の間の空間に食い込むことにより、第1サイドマージンシート117a1における積層体116の第1側面S1に保持されていない領域を下方に押し下げる。これにより、第1サイドマージンシート117a1は、z軸方向に加わるせん断力によって、各積層体116の第1側面S1の輪郭に沿って切断されて個片化される。
【0067】
そして、図6(C)に示すように、押圧部材Eを上方に移動させることにより、押圧部材Eを第1サイドマージンシート117a1から離間させる。このとき、各積層体116の第1側面S1上に残った第1サイドマージンシート117a1が第1サイドマージン部117aとなる。複数の積層体116の間の空間に残った第1サイドマージンシート117a1は除去される。
【0068】
(ステップS14:転写)
ステップS14では、ステップS13で第1サイドマージン部117aが形成された複数の積層体116を第1粘着シートF1から第2粘着シートF2に転写する。
【0069】
次に、第1及び第2粘着シートF1,F2に挟まれた状態の第1サイドマージン部117aが形成された複数の積層体116を上下に反転させる。そして、第1粘着シートF1を複数の積層体116の第2側面S2から剥離させる。これにより、複数の積層体116ではいずれも、第2側面S2が上方を向く(図7(A)参照)。
【0070】
(ステップS15:第2圧着)
ステップS15では、ステップS14において上方に向けられた複数の積層体116の第2側面S2に、第2サイドマージン部117bを構成する第2サイドマージンシート117a2を圧着する。図7(A)~(C)は、ステップS15における第2サイドマージンシート117a2を圧着する過程を示す図である。
【0071】
ステップS15で用いる第2サイドマージンシート117a2は、第1サイドマージンシート117a1と同様に、未焼成の誘電体グリーンシートとして構成され、ステップS10で準備される。
【0072】
ステップS15では、x-y平面に沿って延びる2つの剛体板P及び弾性部材Dを用いる。ステップS15で用いる弾性部材Dは、z軸方向に弾性変形可能に構成されている。弾性部材Dとしては、例えば、高分子ゲルで形成されたゲルシートなどの、弾性体で形成されたシート材を用いることができる。
【0073】
ステップS15では、図7(A)に示すように、複数の積層体116の第2側面S2上に、これらを一括して被覆可能なようにx-y平面に沿って延びる一連の第2サイドマージンシート117a2を配置する。そして、第1サイドマージン部117aが形成された複数の積層体116及び第2サイドマージンシート117a2を挟んで一対の剛体板Pの高剛性面pをz軸方向に対向させる。
【0074】
更に、第2粘着シートF2を保持する剛体板Pの下側に弾性部材Dを配置する。弾性部材Dは、下側の剛体板Pの下面を保持し、第2粘着シートF2との間に下側の剛体板Pを挟んでいる。弾性部材Dには、下側の剛体板Pから下方への押圧力が加わることで、x-y平面に沿って均一にz軸方向の圧縮変形が生じる。
【0075】
次に、図7(B)に示すように、上側の剛体板Pを下方に移動させ、上側の剛体板Pの高剛性面pによって第2サイドマージンシート117a2を下方に押し下げる。これにより、複数の積層体116は、第1サイドマージン部117a及び第2粘着シートF2を介して下側の剛体板Pを押圧する。これにより、弾性部材Dには、下側の剛体板Pから下方への押圧力が加わり、z軸方向の圧縮変形が生じる。
【0076】
このとき、一対の複数の積層体116の第2側面S2と第2サイドマージンシート117a2との間には、圧縮変形させられた弾性部材Dの弾性力に応じた押圧力が加わる。これにより、第2サイドマージンシート117a2を複数の積層体116の第2側面S2に対して密着させることができる。
【0077】
また、本実施形態では、上側の剛体板Pの高剛性面pを接触させた状態で第2サイドマージンシート117a2に押圧力を加えるため、剛体板Pの高剛性面pと複数の積層体116の第2側面S2との間において第2サイドマージンシート117a2に均一な圧力が加わる。これにより、複数の積層体116の第2側面S2上において第2サイドマージンシート117a2の局所的な変形を防止することができる。
【0078】
更に、本実施形態では、下側の剛体板Pによって高剛性面pを接触させた状態で第2粘着シートF2を保持しているため、第2粘着シートF2と複数の積層体116の第1側面S1との間において第1サイドマージン部117aに均一な圧力が加わる。これにより、第1サイドマージン部117aの局所的な変形を防止することができる。
【0079】
次に、図7(C)に示すように、押圧用の剛体板Pを上方に移動させる。これにより、剛体板Pの高剛性面pが第2サイドマージンシート117a2から離間し、剛体板Pの高剛性面pから第2サイドマージンシート117a2に加わる押圧力が解除される。これに伴って、弾性部材Dが元の形状に戻る。
【0080】
(ステップS16:第2打ち抜き)
ステップS16では、ステップS15で圧着された第2サイドマージンシート117a2を複数の積層体116の第2側面S2で打ち抜く。図8(A)~(C)は、ステップS16において複数の積層体116の第2側面S2で第2サイドマージンシート117a2を打ち抜く過程を示す図である。
【0081】
ステップS16では、まず、図8(A)に示すように、第2粘着シートF2の下面を、剛体板Pの高剛性面pによって保持する。また、第2サイドマージンシート117a2の上方には、押圧部材Eが配置される。ステップS46における剛体板P及び押圧部材Eの構成は、ステップS13と同様である。
【0082】
次に、図8(B)に示すように、押圧部材Eを下方に第2サイドマージンシート117a2に接触するまで移動させ、更に押圧部材Eで第2サイドマージンシート117a2を下方に押し込む。このとき、剛体板Pの高剛性面pによって保持された第2粘着シートF2上の複数の積層体116の位置は変化しない。
【0083】
このため、押圧部材Eは、複数の積層体116の間の空間に食い込むことにより、第2サイドマージンシート117a2における積層体116の第2側面S2に保持されていない領域を下方に押し下げる。これにより、第2サイドマージンシート117a2は、z軸方向に加わるせん断力によって、各積層体116の第2側面S2の輪郭に沿って切断される。
【0084】
そして、図8(C)に示すように、押圧部材Eを上方に移動させることにより、押圧部材Eを第2サイドマージンシート117a2から離間させる。このとき、各積層体116の第2側面S2上に残った第2サイドマージンシート117a2が第2サイドマージン部117bとなる。
【0085】
そして、上記のように第1及び第2サイドマージン部117a,117bが形成された複数の積層体116を第2粘着シートF2から剥離させる。これにより、示す未焼成のセラミック素体が得られる。
【0086】
その後、ステップS17において、未焼成のセラミック素体を焼成し、ステップS18で外部電極14,15を形成する。
【0087】
以上の工程を経ることで積層セラミックコンデンサ10が得られる。
【0088】
本実施形態の積層セラミックコンデンサ10によれば、セラミック層20を形成する材料よりも熱伝導率が高い材料によって形成された内設部21及び外設部22を備える。これにより、容量形成部18で発生した熱を積層セラミックコンデンサ10の外部に効果的に放熱することができる。内設部21及び外設部22は、サイドマージン部17a,17bに形成されており、積層セラミックコンデンサ10における所望の電気的な特性に対する影響を回避することができる。
【0089】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の積層セラミックコンデンサ25について、図9及び図10を参照しつつ、説明する。図9は第2実施形態の積層セラミックコンデンサ25の断面図である。図10は積層セラミックコンデンサ25が備えるサイドマージン部17a周辺の拡大断面図である。
【0090】
第2実施形態の積層セラミックコンデンサ25は、第1実施形態の積層セラミックコンデンサ10と比較して以下の点で相違している。
【0091】
積層セラミックコンデンサ25は、積層セラミックコンデンサ10が備えていた内設部21及び外設部22に代えて、内設部26及び外設部27を備える。その他の点は、両者において概ね共通しているので、共通する構成要素については、図面中、同一の参照番号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0092】
内設部26と外設部27は、熱伝導性及び放熱性を考慮して第1実施形態と同様に金属層として形成されている。内設部26は、容量形成部18と接している。積層セラミックコンデンサ25において、熱が発生するのは、容量形成部18である。そこで、第2実施形態の積層セラミックコンデンサ25では、内設部26は容量形成部18に接触させた状態で設けられ、集熱効率の向上が図られている。また、内設部26は第1実施形態の積層セラミックコンデンサ10と同様に外設部27と接続されている。これにより、内設部26を介して容量形成部18において発生した熱を外設部27に伝え、効率よく放熱することができる。
【0093】
ただし、容量形成部18には、内部電極12,13が設けられているため、内設部26は、以下に説明する寸法及び配置とされている。図10を参照すると、複数の層に亘って形成されている内設部26の各層は、セラミック層20と対向するように設けられている。さらに、内設部26の一層分の厚さt[26]は、セラミック層20の一層分の厚さt[20]よりも小さい値に設定されている。これにより、内設部26が内部電極12,13と接触することが回避されている。
【0094】
なお、外設部27のZ方向寸法t[27]は、第1実施形態の場合と同様に、放熱性を確保するために内部電極12,13の2層分よりも大きい値に設定されている。
【0095】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態の積層セラミックコンデンサ30について、図11及び図12を参照しつつ、説明する。図11は第3実施形態の積層セラミックコンデンサ30の断面図である。図12は第3実施形態の積層セラミックコンデンサ30の製造方法を示す工程図の一部である。
【0096】
積層セラミックコンデンサ30は、第1実施形態の積層セラミックコンデンサ10が備えていた内設部21及び外設部22に代えて、内設部31及び外設部32を備える。その他の点は、両者において概ね共通しているので、共通する構成要素については、図面中、同一の参照番号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0097】
内設部31と外設部32は、熱伝導性及び放熱性を考慮して第1実施形態と同様に金属層として形成されている。内設部31は、Y軸方向に延在する第1内設部31aと、この第1内設部31aと接続され、Z軸方向に延在する第2内設部31bとを含む。第1内設部31aは、第1実施形態の内設部21と同様に複数層に亘って形成されている。第2内設部31bは、Z軸方向に延びることで、第1内設部31aに含まれる複数層の間を接続している。これにより、容量形成部18側から効率よく受熱及び集熱して、放熱効果を高めることができる。第2内設部31bは、Z-X平面と平行なる面上に広がっており、これにより、第1実施形態と比較して、容量形成部18と対向する面積が拡大されている。積層セラミックコンデンサ30は、この点において、集熱効率が高く、ひいては、積層セラミックコンデンサ30における放熱性が高い。
【0098】
ここで、図12を参照して、第3実施形態の積層セラミックコンデンサ30の製造方法について、特に、未焼成サイドマージンシートの準備について説明する。まず、図12(A)に示すように、表面に第2内設部31bに対応する第2内設部131bが形成された第1セラミックシート201を準備する。第2内設部131bは、スパッタ処理等によって形成することができる。また、第1内設部31aに対応する第1内設部131aが形成された第2セラミックシート202を準備する。
【0099】
つぎに、図12(B)に示すように、第1セラミックシート201と第2セラミックシート202を張り合わせた第3セラミックシート203を形成する。
【0100】
そして、図12(C)に示すように、第3セラミックシート203の表面に外設部32に対応する外設部132を形成する。外設部132は、スパッタ処理等によって形成することができる。
【0101】
以上の工程を経ることで、第1サイドマージンシート217a1及び第2サイドマージンシート217b1を得ることができる。こうして得られた第1サイドマージンシート217a1及び第2サイドマージンシート217b1を第1実施形態の製造方法に適用すれば、第3実施形態の積層セラミックコンデンサ30を得ることができる。
【0102】
(第4実施形態)
次に、図13を参照しつつ、第4実施形態の積層セラミックコンデンサ35について説明する。図13は第4実施形態の積層セラミックコンデンサ35の断面図である。
【0103】
積層セラミックコンデンサ35は、第2実施形態の積層セラミックコンデンサ25が備えていた内設部26及び外設部27に代えて、内設部36及び外設部37を備える。その他の点は、両者において概ね共通しているので、共通する構成要素については、図面中、同一の参照番号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0104】
内設部36と外設部37は、熱伝導性及び放熱性を考慮して第1実施形態や第2実施形態と同様に金属層として形成されている。内設部36は、Y軸方向に延在する第1内設部36aと、この第1内設部36aと接続され、Z軸方向に延在する第2内設部36bとを含む。第1内設部36aは、第2実施形態の内設部26と同様に複数層に亘って形成されている。第2内設部36bは、Z軸方向に延びることで、第1内設部36aに含まれる複数層の間を接続している。これにより、容量形成部18側から効率よく受熱及び集熱して、放熱効果を高めることができる。第2内設部36bは、Z-X平面と平行なる面上に広がっており、これにより、容量形成部18と対向する面積が広い。積層セラミックコンデンサ35は、この点において、集熱効率が高く、ひいては、放熱性が高い。
【0105】
(第5実施形態)
次に、図14及び図15を参照しつつ、第5実施形態の積層セラミックコンデンサ40について説明する。図14は第5実施形態の積層セラミックコンデンサ40の斜視図である。図15は第5実施形態の積層セラミックコンデンサ40の図14におけるA2-A2線断面図である。なお、以下の説明では、他の実施形態との相違点を中心に説明し、他の実施形態と共通する構成要素については、図面中、同一の参照番号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0106】
積層セラミックコンデンサ40は、内設部41及び外設部42に加えて、延設部43をさらに備える。
【0107】
内設部41及び外設部42は、第1実施形態における内設部21及び外設部22と概ね共通した構造を備えている。
【0108】
延設部43は、第1主面M1と第2主面M2に露出するように設けられている。延設部43は、外設部42と連続している。延設部43は、セラミック層20を形成する材料よりも熱伝導率が高い材料によって形成されている。本実施形態では、延設部43は、金属層として形成されており、その材料は、熱伝導性が良好であるニッケル(Ni)、銅(Cu)、すず(Sn)、アルミニウム(Al)や、これらの合金を適宜採用することができる。
【0109】
このような延設部43は、外設部42を介して内設部41と接続されている。この結果、延設部43は、外設部42と共に、容量形成部18で発生し、内設部41を伝わった熱の放熱を行うことができる。このように、積層セラミックコンデンサ40は、高い放熱性を備えている。
【0110】
延設部43は、カバー部19の表面に形成されている。延設部43は、スパッタ処理等を行うことによって形成される。
【0111】
なお、内設部41及び外設部42は、第1実施形態における内設部21及び外設部22と共通した構造に限定されるものではなく、他の実施形態が採用する内設部や外設部の構造を採用してもよい。
【0112】
(第6実施形態)
次に、図16及び図17を参照しつつ、第6実施形態の積層セラミックコンデンサ45について説明する。図16は第6実施形態の積層セラミックコンデンサ45の斜視図である。図17は第6実施形態の積層セラミックコンデンサ45の図16におけるA3-A3線断面図である。なお、以下の説明では、他の実施形態との相違点を中心に説明し、他の実施形態と共通する構成要素については、図面中、同一の参照番号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0113】
積層セラミックコンデンサ45は、内設部46及び外設部47に加えて、延設部48をさらに備える。
【0114】
内設部46及び外設部47は、第1実施形態における内設部21及び外設部22と概ね共通した構造を備えている。
【0115】
延設部48は、第1主面M1と第2主面M2に露出し、さらに、Y軸方向で対向して設けられている外設部47同士を接続している。つまり、セラミック素体11の一対の主面と一対の側面とが連続する外周面は、全周に亘って外設部47と延設部48とによって囲まれている。延設部48は、セラミック層20を形成する材料よりも熱伝導率が高い材料によって形成されている。本実施形態では、延設部48は、金属層として形成されており、その材料は、熱伝導性が良好であるニッケル(Ni)、銅(Cu)、すず(Sn)、アルミニウム(Al)や、これらの合金を適宜採用することができる。
【0116】
このような延設部48は、外設部47を介して内設部46と接続されている。この結果、延設部48は、外設部47と共に、容量形成部18で発生し、内設部46を伝わった熱の放熱を行うことができる。このように、積層セラミックコンデンサ45は、高い放熱性を備えている。
【0117】
延設部48は、カバー部19の表面に形成されている。延設部48は、スパッタ処理等を行うことによって形成される。
【0118】
なお、内設部46及び外設部47は、第1実施形態における内設部21及び外設部22と共通した構造に限定されるものではなく、他の実施形態が採用する内設部や外設部の構造を採用してもよい。
【0119】
(第7実施形態)
次に、図18を参照しつつ、第7実施形態の積層セラミックコンデンサ50について説明するとともに、図19を参照してその変形例の積層セラミックコンデンサ55について説明する。図18は第7実施形態の積層セラミックコンデンサ50の断面図である。図19は第7実施形態の変形例の積層セラミックコンデンサ55の断面図である。
【0120】
第7実施形態の積層セラミックコンデンサ50の基本的な構成は、第2実施形態の積層セラミックコンデンサ25と共通している。このため、第2実施形態と共通する構成要素については、図面中、同一の参照番号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0121】
積層セラミックコンデンサ50は、内部電極12,13の端部に絶縁処理部として機能する酸化領域12a,13aを備えている。酸化領域12a,13aは、内設部26及び外設部27と対向するY軸方向の縁部に設けられている。酸化領域12a,13aは、X軸方向に沿って延びている。酸化領域12aは、金属層である内設部26と内部電極12,13とが電気的に導通することを回避している。
【0122】
内設部26は、容量形成部18において発生した熱の集熱を効率よく行うために、できるだけ容量形成部18に近い位置まで延設されていることが望ましい。しかしながら、その際、内設部26と内部電極12,13との電気的な導通を回避することが求められる。本実施形態であれば、酸化領域12a,13aが絶縁機能を発揮するため、両者の電気的な導通が回避される。
【0123】
なお、酸化領域12a,13aが設けられている領域は、厳密には、容量形成部として機能しない領域であるが、ここでは、内部電極12,13が存在している領域を容量形成部と称することとする。
【0124】
このように、本実施形態の積層セラミックコンデンサ50における内部電極12,13の内設部26に隣接する領域には、導電性の低い酸化領域12a,13aが形成されている。酸化領域12a、13aは、ニッケル及びマグネシウムを含み、典型的にはニッケル及びマグネシウムを含む三元酸化物で構成される。この構成により、積層セラミックコンデンサ50の製造過程において、積層体16のY軸方向を向いた側面に導電性の異物が付着した場合や、積層体16の変形によって酸化領域12a,13a同士が近接又は接触した場合にも、内部電極12,13間のショートが発生しにくい。これにより、積層セラミックコンデンサ50の信頼性が更に向上する。
【0125】
また、内部電極12,13の内設部26に隣接する領域にガラス相を含む絶縁処理部を設けても良い。ガラス相は、例えば、バリウム、マンガン、マグネシウム、ホウ素、バナジウム、ホルミウム、アルミニウム、カルシウム、亜鉛、カリウム、錫、ジルコニウム、ケイ素の少なくとも1つを含む。このような絶縁処理部は、例えば、内部電極12,13の形成時に内部電極12,13に隣接してガラスを含む導電ペーストを塗布することで形成することができる。
【0126】
内設部26及び外設部27はこれに限定されるものではなく、他の実施形態が採用する内設部や外設部の構造を採用してもよい。
【0127】
<変形例>
次に、変形例について説明する。変形例の積層セラミックコンデンサ55は、第7実施形態の内部電極12,13に形成された酸化領域12a,13aに代えて、内設部26に形成された酸化領域26aを備える。
【0128】
このように、内設部26側に酸化領域26aを形成した態様であっても、内設部26と内部電極12,13との電気的な導通を回避することができる。
【0129】
(第8実施形態)
次に、図20(A)及び図20(B)を参照しつつ、第8実施形態の積層セラミックコンデンサ60について説明する。図20(A)は第8実施形態の積層セラミックコンデンサ60の断面図であり、図20(B)は積層セラミックコンデンサ60に含まれる樹脂層を拡大して示す模式図である。
【0130】
第8実施形態の積層セラミックコンデンサ60は、第1実施形態における内設部21及び外設部22に代えて、内設部61及び外設部62を備える。第1実施形態における内設部21及び外設部22は、いずれも金属層として形成されていた。これに対し、内設部61及び外設部62は、いずれも樹脂層として形成されている。その他の構成は、第1実施形態と異なるところがないため、共通する構成要素については、図面中、同一の参照番号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0131】
図20(B)を参照すると、樹脂層は、基材となる樹脂REにフィラーFが配合されて形成されている。樹脂REは、シリコン樹脂や、アクリル樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等から選択することができる。フィラーFは、熱伝導性を備えている。フィラーFは、例えば、アルミナや、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化亜鉛等から選択することができる。
【0132】
このような樹脂層は、セラミック層20を形成する材料よりも熱伝導率が高い。これにより、内設部61は、容量形成部18によって発生した熱を第1サイドマージン部17aの外側に向かって伝達する熱伝導路として機能する。外設部62は、内設部61から伝わった熱を積層セラミックコンデンサ60の外部へ放出する放熱板として機能する。
【0133】
本実施形態では、内設部61及び外設部62の双方を樹脂層としているが、いずれか一方を樹脂層とし、他方を金属層としてもよい。
【0134】
本実施形態は、第1実施形態の内設部21及び外設部22を樹脂層に置き換えた形態であるが、他の実施形態における内設部および外設部を適宜樹脂層に置き換えてもよい。
【0135】
内設部61は、液状樹脂をセラミックシートに塗布することによって形成することができる。液状樹脂の塗布方法は、公知の技術から任意に選択可能である。例えば、液状樹脂の塗布には、スクリーン印刷法やグラビア印刷法を用いることができる。また、外設部62は、樹脂層は液状の樹脂をディスペンサなど従来公知の方法によって形成することができる。
【0136】
なお、上記各実施形態は、セラミック電子部品の一例として積層セラミックコンデンサについて説明したが、それに限られない。例えば、上記各実施形態の構成は、バリスタやサーミスタなどの、他の積層セラミック電子部品に適用することもできる。
【0137】
上記実施形態は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
【符号の説明】
【0138】
10,30,35,40,45,50,55,60…積層セラミックコンデンサ、11…セラミック素体、M1…第1主面、M2…第2主面、E1…第1端面、E2…第2端面、S1…第1側面、S2…第2側面、12,13…内部電極、12a,13a,26a…酸化領域、14…第1外部電極、15…第2外部電極、16…積層体、17a…第1サイドマージン部、17b…第2サイドマージン部、18…容量形成部、19…カバー部、20…セラミック層、21,26,31,36,41,46,61…内設部、22,27,32,37,42,47,62…外設部、43,48…延設部。
図1
図2
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