(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024056313
(43)【公開日】2024-04-23
(54)【発明の名称】液体吐出装置及び液体吐出装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
B41J 2/18 20060101AFI20240416BHJP
B41J 2/175 20060101ALI20240416BHJP
B41J 2/01 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
B41J2/18
B41J2/175 501
B41J2/175 503
B41J2/01 401
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022163105
(22)【出願日】2022-10-11
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】藤森 亮治
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056EA20
2C056EA22
2C056EB15
2C056EB29
2C056EB38
2C056EC26
2C056EE18
2C056FA10
2C056FA13
2C056JA25
2C056JB04
2C056JB05
2C056JC21
2C056JC23
2C056KB16
2C056KB37
2C056KC02
2C056KD10
(57)【要約】
【課題】ユーザーの利便性を向上できる液体吐出装置及び液体吐出装置の制御方法を提供する。
【解決手段】液体吐出装置は、媒体に液体を吐出することによって媒体に印刷する吐出部と、吐出部に液体を供給する供給部と、制御部と、を備え、供給部は、液体を貯留する貯留部が着脱可能な装着部と、装着部と吐出部とを接続する供給流路と、供給流路から分岐位置で分岐する分岐流路であって、供給流路において分岐位置よりも下流の合流位置で供給流路に合流する分岐流路と、分岐流路に位置し、分岐流路において合流位置から前記分岐位置に向けて液体を流動させるポンプと、を有し、制御部は、供給流路及び分岐流路において液体を循環させる循環動作を実行し、循環動作と並行して実行する並行動作として、吐出部から液体を吐出することによって印刷する動作、及び、装着部に対して貯留部を着脱させる動作、以外の動作を実行可能にする。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体に液体を吐出することによって媒体に印刷する吐出部と、
前記吐出部に液体を供給する供給部と、
制御部と、を備え、
前記供給部は、
液体を貯留する貯留部が着脱可能な装着部と、
前記装着部と前記吐出部とを接続する供給流路と、
前記供給流路から分岐位置で分岐する分岐流路であって、前記供給流路において前記分岐位置よりも下流の合流位置で前記供給流路に合流する前記分岐流路と、
前記分岐流路に位置し、前記分岐流路において前記合流位置から前記分岐位置に向けて液体を流動させるポンプと、を有し、
前記制御部は、
前記供給流路及び前記分岐流路において液体を循環させる循環動作を実行し、
前記循環動作と並行して実行する並行動作として、前記吐出部から液体を吐出することによって印刷する動作、及び、前記装着部に対して前記貯留部を着脱させる動作、以外の動作を実行可能にすることを特徴とする液体吐出装置。
【請求項2】
ユーザーによる前記並行動作の選択を受け付ける受付部を備え、
前記制御部は、前記受付部が受け付けた前記並行動作を実行することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記液体吐出装置の電源がオフからオンになる場合に、前記循環動作を実行することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記液体吐出装置の電源がオフである時間の長さに応じて、前記循環動作を継続する時間の長さを変更することを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置。
【請求項5】
前記制御部は、前回の前記循環動作が終了してから経過した時間が閾値以上である場合に、前記循環動作を実行することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項6】
前記制御部は、印刷中において前回の前記循環動作が終了してから経過した時間が前記閾値以上となる場合に、印刷が終了した後に前記循環動作を実行することを特徴とする請求項5に記載の液体吐出装置。
【請求項7】
前記循環動作が終了するまでの時間を表示する表示部を備えることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項8】
媒体を着脱可能に保持する保持部を備え、
前記並行動作は、前記保持部に対して媒体を着脱させるための準備動作であることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項9】
前記吐出部をメンテナンスするメンテナンス部を備え、
前記メンテナンス部は、前記吐出部から排出される液体に接触する接触部材を有し、
前記並行動作は、前記接触部材を交換させるための準備動作であることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項10】
前記吐出部をメンテナンスするメンテナンス部を備え、
前記並行動作は、ユーザーが前記メンテナンス部にアクセスするために前記吐出部を退避させる動作であることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項11】
前記吐出部は、第1吐出部であり、
前記供給部は、第1供給部であり、
前記貯留部は、第1貯留部であり、
前記装着部は、第1装着部であり、
前記供給流路は、第1供給流路であり、
前記液体吐出装置は、
媒体に液体を吐出することによって媒体に印刷する第2吐出部と、
前記第2吐出部に液体を供給する第2供給部と、を備え、
前記第2供給部は、
液体を貯留する第2貯留部が着脱可能な第2装着部と、
前記第2装着部と前記第2吐出部とを接続する第2供給流路と、を有し、
前記制御部は、前記並行動作として、前記第1吐出部から液体を吐出することによって印刷する動作、及び、前記第1装着部に対して前記第1貯留部を着脱させる動作、以外の動作を実行することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項12】
前記並行動作は、前記第2吐出部から媒体に液体を吐出することによって媒体に印刷する動作であることを特徴とする請求項11に記載の液体吐出装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記第2吐出部から媒体に液体を吐出することによって媒体に印刷する動作が終了するまでに、前記循環動作が終了すると判定する場合に、前記第2吐出部から媒体に液体を吐出させることによって媒体に印刷する動作を前記並行動作として実行することを特徴とする請求項12に記載の液体吐出装置。
【請求項14】
媒体に液体を吐出することによって媒体に印刷する吐出部と、
前記吐出部に液体を供給する供給部と、を備え、
前記供給部は、
液体を貯留する貯留部が着脱可能な装着部と、
前記装着部と前記吐出部とを接続する供給流路と、
前記供給流路から分岐位置で分岐する分岐流路であって、前記供給流路において前記分岐位置よりも下流の合流位置で前記供給流路に合流する前記分岐流路と、
前記分岐流路に位置し、前記分岐流路において前記合流位置から前記分岐位置に向けて液体を流動させるポンプと、を有する液体吐出装置の制御方法であって、
前記供給流路及び前記分岐流路において液体を循環させる循環動作を実行することと、
前記循環動作と並行して実行する並行動作として、前記吐出部から液体を吐出することによって印刷する動作、及び、前記装着部に対して前記貯留部を着脱させる動作、以外の動作を実行可能にすることと、を含むことを特徴とする液体吐出装置の制御方法。
【請求項15】
ユーザーが選択した前記並行動作を前記循環動作と並行して実行することを含むことを特徴とする請求項14に記載の液体吐出装置の制御方法。
【請求項16】
前記吐出部は、第1吐出部であり、
前記供給部は、第1供給部であり、
前記貯留部は、第1貯留部であり、
前記装着部は、第1装着部であり、
前記供給流路は、第1供給流路であり、
前記液体吐出装置は、
媒体に液体を吐出することによって液体を吐出する第2吐出部と、
前記第2吐出部に液体を供給する第2供給部と、を備え、
前記第2供給部は、
液体を貯留する第2貯留部が着脱可能な第2装着部と、
前記第2装着部と前記第2吐出部とを接続する第2供給流路と、を有し、
前記液体吐出装置の制御方法は、前記並行動作として、前記第1吐出部から液体を吐出することによって印刷する動作、及び、前記第1装着部に対して前記第1貯留部を着脱させる動作、以外の動作を実行することを含むことを特徴とする請求項15に記載の液体吐出装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体吐出装置及び液体吐出装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、液体を吐出する吐出部と液体を貯留する貯留部との間で液体を循環させる液体吐出装置が記載されている。この液体吐出装置では、液体を循環させることによって、液体の沈降を解消する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されている液体吐出装置においては、液体の循環動作が完了するまで、ユーザーは待機する必要がある。そのため、循環動作中の時間は、ユーザーの待ち時間となる。したがって、ユーザーの利便性において難がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する液体吐出装置は、媒体に液体を吐出することによって媒体に印刷する吐出部と、前記吐出部に液体を供給する供給部と、制御部と、を備え、前記供給部は、液体を貯留する貯留部が着脱可能な装着部と、前記装着部と前記吐出部とを接続する供給流路と、前記供給流路から分岐位置で分岐する分岐流路であって、前記供給流路において前記分岐位置よりも下流の合流位置で前記供給流路に合流する前記分岐流路と、前記分岐流路に位置し、前記分岐流路において前記合流位置から前記分岐位置に向けて液体を流動させるポンプと、を有し、前記制御部は、前記供給流路及び前記分岐流路において液体を循環させる循環動作を実行し、前記循環動作と並行して実行する並行動作として、前記吐出部から液体を吐出することによって印刷する動作、及び、前記装着部に対して前記貯留部を着脱させる動作、以外の動作を実行可能にする。
【0006】
上記課題を解決する液体吐出装置の制御方法は、媒体に液体を吐出することによって媒体に印刷する吐出部と、前記吐出部に液体を供給する供給部と、を備え、前記供給部は、液体を貯留する貯留部が着脱可能な装着部と、前記装着部と前記吐出部とを接続する供給流路と、前記供給流路から分岐位置で分岐する分岐流路であって、前記供給流路において前記分岐位置よりも下流の合流位置で前記供給流路に合流する前記分岐流路と、前記分岐流路に位置し、前記分岐流路において前記合流位置から前記分岐位置に向けて液体を流動させるポンプと、を有する液体吐出装置の制御方法であって、前記供給流路及び前記分岐流路において液体を循環させる循環動作を実行することと、前記循環動作と並行して実行する並行動作として、前記吐出部から液体を吐出することによって印刷する動作、及び、前記装着部に対して前記貯留部を着脱させる動作、以外の動作を実行可能にすることと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図5】循環動作処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、液体吐出装置の一実施形態について図を参照しながら説明する。液体吐出装置は、例えば、用紙、布帛などの媒体に液体の一例であるインクを吐出することによって、文字、写真などの画像を印刷するインクジェット式のプリンターである。
【0009】
<液体吐出装置>
図1に示すように、液体吐出装置11は、外部装置90と通信するように構成されてもよい。外部装置90は、例えば、ユーザーが所有するパーソナルコンピューター、タブレット、スマートフォンなどである。液体吐出装置11は、外部装置90を通じてユーザーに情報を通知してもよい。液体吐出装置11は、外部装置90を通じてユーザーから操作を受け付けてもよい。
【0010】
液体吐出装置11は、筐体12を備える。
液体吐出装置11は、1以上の保持部を備える。液体吐出装置11は、例えば、繰出保持部13と、巻取保持部15とを備える。保持部は、媒体99を着脱可能に保持する。
【0011】
繰出保持部13は、媒体99を繰り出すように構成される。繰出保持部13は、筐体12内に位置する。繰出保持部13は、繰出軸14を有する。繰出軸14は、媒体99が巻き重ねられたロール体100を回転可能に保持する。繰出軸14は、印刷前の媒体99を保持する。繰出軸14が回転することに伴い、繰出保持部13から媒体99が繰り出される。繰出軸14は、モーターによって駆動回転してもよいし、媒体99が引っ張られることに伴い従動回転してもよい。
【0012】
繰出軸14は、筐体12に対して着脱可能に構成されてもよい。この場合、繰出軸14が筐体12から取り外されることによって、繰出軸14に対してロール体100が着脱可能となる。すなわち、繰出軸14が筐体12から取り外されることによって、繰出保持部13に対して媒体99が着脱可能となる。繰出軸14は、筐体12に取り付けられた状態でロックされていてもよい。繰出保持部13に対してロール体100が交換される場合に、繰出軸14のロックが解除される。
【0013】
繰出軸14は、筐体12内において変位可能に構成されてもよい。この場合、繰出軸14が変位することによって、繰出軸14に対してロール体100が着脱可能となる。すなわち、繰出軸14が変位することによって、繰出保持部13に対して媒体99が着脱可能となる。繰出軸14は、繰出保持部13から媒体99を取り出しやすくするために、変位してもよい。繰出軸14は、例えば、繰出保持部13においてロール体100が交換される場合に、後述する第1カバー61に接近するように変位してもよい。
【0014】
巻取保持部15は、媒体99を巻き取るように構成される。巻取保持部15は、筐体12内に位置する。巻取保持部15は、巻取軸16を有する。巻取軸16は、繰出軸14と同様に、ロール体100を回転可能に保持する。巻取軸16は、印刷後の媒体99を保持する。巻取軸16が回転することに伴い、巻取保持部15が媒体99を巻き取る。巻取軸16は、例えば、モーターによって駆動回転する。
【0015】
巻取軸16は、筐体12に対して着脱可能に構成されてもよい。この場合、巻取軸16が筐体12から取り外されることによって、巻取軸16に対してロール体100が着脱可能となる。すなわち、巻取軸16が筐体12から取り外されることによって、巻取保持部15に対して媒体99が着脱可能となる。巻取軸16は、筐体12に取り付けられた状態でロックされていてもよい。巻取保持部15からロール体100が回収される場合に、巻取軸16のロックが解除される。
【0016】
巻取軸16は、筐体12内において変位可能に構成されてもよい。この場合、巻取軸16が変位することによって、巻取軸16に対してロール体100が着脱可能となる。すなわち、巻取軸16が変位することによって、巻取保持部15に対して媒体99が着脱可能となる。巻取軸16は、巻取保持部15から媒体99を取り出しやすくするために、変位してもよい。巻取軸16は、例えば、巻取保持部15からロール体100が回収される場合に、後述する第2カバー62に接近するように変位してもよい。
【0017】
液体吐出装置11は、支持部17を備える。支持部17は、筐体12内に位置する。支持部17は、媒体99を支持する。支持部17は、例えば、媒体99を下方から支持する。支持部17は、媒体99が繰出保持部13から繰り出されてから巻取保持部15に巻き取られるまでの過程で、媒体99を支持する。媒体99のうち、支持部17に支持される領域に、液体が吐出される。
【0018】
液体吐出装置11は、搬送部18を備える。搬送部18は、筐体12内に位置する。搬送部18は、媒体99を搬送するように構成される。搬送部18は、繰出保持部13から巻取保持部15に向かって媒体99を搬送する。搬送部18は、例えば、支持部17上において媒体99を第1方向A1に搬送する。搬送部18は、例えば、媒体99を間欠的に搬送する。具体的には、搬送部18は、媒体99のうち支持部17に支持される領域に液体が吐出されている間、停止する。搬送部18は、媒体99のうち支持部17に支持される領域に液体が吐出された後、媒体99を搬送する。搬送部18は、ロール体100から連続する長尺の媒体99に限らず、単票状の媒体99を搬送してもよい。
【0019】
搬送部18は、1以上の巻掛ローラー19を有してもよい。巻掛ローラー19には、媒体99が巻き掛けられている。巻掛ローラー19によって、筐体12内に媒体99の搬送経路が形成される。
【0020】
搬送部18は、1以上の搬送ローラー対20を有してもよい。搬送部18は、例えば、2組の搬送ローラー対20を有する。一例では、2組の搬送ローラー対20は、繰出保持部13から支持部17までの間と、支持部17から巻取保持部15までの間とにそれぞれ位置する。搬送ローラー対20は、媒体99を挟む状態で回転することによって、媒体99を搬送する。
【0021】
搬送ローラー対20は、保持部に対して媒体99が着脱される場合に、媒体99から離れてもよい。また、搬送ローラー対20は、保持部に対して媒体99が着脱される場合に、媒体99に対して空転可能な状態に切り換えられてもよい。これは、保持部に対して媒体99が着脱される場合、巻取保持部15が媒体99を巻き取る必要があるためである。媒体99が搬送ローラー対20に保持されていると、巻取保持部15が媒体99を巻き取りにくい。搬送ローラー対20が媒体99から離れる、又は、搬送ローラー対20が媒体99に対して空転可能な状態に切り換わることによって、巻取保持部15が媒体99を巻き取りやすくなる。これにより、保持部に対して媒体99を着脱しやすくなる。
【0022】
液体吐出装置11は、1以上の切断機構を備える。液体吐出装置11は、例えば、第1切断機構21と、第2切断機構22とを備える。切断機構は、媒体99を切断するように構成される。切断機構が媒体99を切断することによって、ロール体100から媒体99が分離される。
【0023】
第1切断機構21は、繰出保持部13と支持部17との間で媒体99を切断するように位置する。第1切断機構21が媒体99を切断することによって、繰出保持部13に保持されるロール体100を取り出すことができる。第1切断機構21が媒体99を切断した後に、巻取保持部15が媒体99を巻き取ることによって、巻取保持部15に保持されるロール体100を取り出すことができる。
【0024】
第1切断機構21は、例えば、繰出保持部13の直上に位置する。そのため、繰出保持部13に対して媒体99が着脱される場合に、第1切断機構21が媒体99と干渉するおそれがある。この点に対し、第1切断機構21は、繰出保持部13に対して媒体99が着脱される場合に、繰出保持部13から離れるように変位してもよい。これにより、繰出保持部13に対して媒体99が着脱される場合に、第1切断機構21が媒体99と干渉するおそれが低減される。
【0025】
第2切断機構22は、支持部17と巻取保持部15との間で媒体99を切断するように位置する。第2切断機構22が媒体99を切断することによって、巻取保持部15に保持されるロール体100を取り出すことができる。
【0026】
第2切断機構22は、例えば、巻取保持部15の直上に位置する。そのため、巻取保持部15に対して媒体99が着脱される場合に、第2切断機構22が媒体99と干渉するおそれがある。この点に対し、第2切断機構22は、巻取保持部15に対して媒体99が着脱される場合に、巻取保持部15から離れるように変位してもよい。これにより、巻取保持部15に対して媒体99が着脱される場合に、第2切断機構22が媒体99と干渉するおそれが低減される。
【0027】
液体吐出装置11は、乾燥部23を備える。乾燥部23は、印刷後の媒体99を乾燥させるように構成される。乾燥部23は、媒体99が支持部17から巻取保持部15に搬送される過程で、媒体99を乾燥させる。乾燥部23は、筐体12内に位置する。乾燥部23は、例えば、支持部17の直下に位置する。乾燥部23は、例えば、搬送部18によって搬送される媒体99が進入する乾燥炉である。乾燥部23は、媒体99を加熱するヒーターを含んでもよい。乾燥部23は、媒体99に気体を吹き付けるブロワーを含んでもよい。
【0028】
液体吐出装置11は、キャリッジ24を備える。キャリッジ24は、走査方向Xに往復移動するように構成される。キャリッジ24は、走査方向Xに往復移動することによって、支持部17と対向する位置を通過する。キャリッジ24は、例えば、支持部17よりも上方に位置する。
【0029】
走査方向Xは、第1方向A1と、第2方向A2とを含む。第2方向A2は、第1方向A1と反対の方向である。液体吐出装置11において、キャリッジ24が移動する方向と、支持部17上において媒体99が移動する方向とが一致する。そのため、液体吐出装置11は、ラテラルプリンターである。液体吐出装置11は、走査方向Xと異なる方向に媒体99が搬送されるシリアルプリンターでもよい。
【0030】
図2に示すように、液体吐出装置11は、1以上の吐出部を備える。液体吐出装置11は、例えば、第1吐出部25と、第2吐出部26とを備える。液体吐出装置11は、3つ以上の吐出部を備えてもよい。吐出部は、媒体99に液体を吐出することによって、媒体99に画像を印刷する。吐出部は、キャリッジ24に搭載される。複数の吐出部は、例えば、走査方向Xに並ぶ。
【0031】
第1吐出部25は、媒体99に液体を吐出するように構成される。第1吐出部25は、1以上の第1ノズル27が開口する第1ノズル面28を有する。第1吐出部25は、第1ノズル27から液体を吐出する。
【0032】
第2吐出部26は、媒体99に液体を吐出するように構成される。第2吐出部26は、1以上の第2ノズル29が開口する第2ノズル面30を有する。第2吐出部26は、第2ノズル29から液体を吐出する。
【0033】
第1吐出部25及び第2吐出部26は、それぞれ同種の液体を吐出してもよいし、互いに異なる種別の液体を吐出してもよい。一例では、第1吐出部25はホワイトインクを吐出し、第2吐出部26はブラックインクを吐出する。液体吐出装置11が3つ以上の吐出部を備える場合、その他の吐出部は、カラーインクを吐出する。
【0034】
第1吐出部25及び第2吐出部26は、媒体99のうち支持部17に支持される領域に液体を吐出する。第1吐出部25及び第2吐出部26は、例えば、媒体99の幅にわたって一斉に液体を吐出可能なラインヘッドである。第1吐出部25及び第2吐出部26は、キャリッジ24とともに、走査方向Xに往復移動する。これにより、第1吐出部25及び第2吐出部26は、媒体99のうち支持部17に支持される領域の全域にわたって液体を吐出できる。
【0035】
第1吐出部25及び第2吐出部26は、走査方向Xに移動することによって、複数の位置に変位する。第1吐出部25及び第2吐出部26は、支持部17と対向する位置に限らず、支持部17と対向しない位置にも変位する。第1吐出部25及び第2吐出部26は、退避位置P1に変位することがある。退避位置P1は、支持部17と対向しない位置である。詳しくは、退避位置P1は、後述するメンテナンス部45とも対向しない位置である。一例では、退避位置P1は、支持部17と対向する位置よりも第1方向A1にずれた位置である。第1吐出部25及び第2吐出部26は、後述する第3カバー63を通じてユーザーが筐体12内にアクセスする必要がある場合に、退避位置P1に変位する。一例では、第1吐出部25及び第2吐出部26は、ユーザーが支持部17又はメンテナンス部45にアクセスする必要がある場合に、退避位置P1に変位する。これにより、ユーザーの手が第1吐出部25及び第2吐出部26に干渉するおそれが低減される。
【0036】
液体吐出装置11は、1以上の供給部を備える。液体吐出装置11は、第1供給部31と、第2供給部32とを備える。液体吐出装置11は、3つ以上の供給部を備えてもよい。供給部は、吐出部に液体を供給するように構成される。供給部は、例えば、キャリッジ24に搭載される。供給部は、筐体12に取り付けられてもよい。
【0037】
図3に示すように、第1供給部31は、第1吐出部25に液体を供給するように構成される。第1供給部31は、第1装着部33と、第1供給流路34と、第1分岐流路35と、第1ポンプ36とを有する。
【0038】
第1装着部33は、第1貯留部37が装着されるように構成される。第1貯留部37は、液体を貯留する。第1貯留部37は、例えば、インクカートリッジである。第1装着部33に第1貯留部37が装着されることによって、第1貯留部37に貯留される液体を第1吐出部25に供給可能となる。第1装着部33においては、第1貯留部37が着脱可能である。例えば、第1貯留部37の液量が僅少になった場合には、第1装着部33に対して第1貯留部37が交換される。
【0039】
第1供給流路34は、液体が流れる流路である。第1供給流路34は、第1装着部33と第1吐出部25とを接続する。第1供給流路34は、例えば、チューブやポンプを含む。第1供給流路34を通じて、第1貯留部37から第1吐出部25に液体が供給される。
【0040】
第1分岐流路35は、液体が流れる流路である。第1分岐流路35は、第1供給流路34から分岐する。詳しくは、第1分岐流路35は、第1供給流路34において第1分岐位置Q1で分岐する。第1分岐流路35は、第1供給流路34から分岐した後、第1供給流路34に合流する。詳しくは、第1分岐流路35は、第1供給流路34において第1合流位置Q2で合流する。第1合流位置Q2は、第1供給流路34において、第1分岐位置Q1よりも下流の位置である。したがって、第1供給流路34において、第1合流位置Q2と第1吐出部25との間の距離は、第1分岐位置Q1と第1吐出部25との距離よりも小さい。
【0041】
第1ポンプ36は、第1分岐流路35に位置する。第1ポンプ36は、第1分岐流路35において液体を流動させるポンプである。詳しくは、第1ポンプ36は、第1分岐流路35において、第1合流位置Q2から第1分岐位置Q1に向けて液体を流動させる。すなわち、第1ポンプ36は、第1供給流路34において、液体を下流から上流に戻す。したがって、第1ポンプ36が駆動することによって、第1供給流路34と第1分岐流路35とにおいて液体が循環する。このように、供給部において液体を循環させる動作は、循環動作である。循環動作によって、第1供給部31において液体の沈降が解消される。液体は、長時間停滞することによって、その含有成分が沈降することがある。これを解消するため、液体吐出装置11は、循環動作を適宜実行する。
【0042】
第1供給部31の循環動作中においては、第1貯留部37から第1吐出部25に液体を供給できない。また、第1供給部31の循環動作中においては、第1貯留部37を交換できない。また、第1供給部31の循環動作中においては、第1吐出部25による印刷ができない。これは、第1供給部31の循環動作中においては、第1吐出部25内の圧力が不安定になるためである。このように、第1供給部31の循環動作中においては、ユーザーの待ち時間が生じる。この待ち時間を有効に活用するべく、液体吐出装置11は、循環動作とともに並行動作を実行可能にする。並行動作については、後で詳しく説明する。
【0043】
第1供給部31は、第1バッファ38を有してもよい。第1バッファ38は、第1供給流路34の途中に位置する。詳しくは、第1バッファ38は、第1供給流路34において、第1合流位置Q2よりも下流に位置する。第1バッファ38は、液体を貯留するように構成される。第1バッファ38に貯留される液体は、第1吐出部25内の液量が小さくなることによって、第1吐出部25に適宜供給される。第1供給部31が第1バッファ38を有する場合、循環動作中においても、第1バッファ38から第1吐出部25に液体を供給できる。
【0044】
第2供給部32は、第2吐出部26に液体を供給するように構成される。第2供給部32は、第2装着部39と、第2供給流路40とを有する。
第2装着部39は、第2貯留部41が装着されるように構成される。第2貯留部41は、液体を貯留する。第2貯留部41は、例えば、インクカートリッジである。第2装着部39に第2貯留部41が装着されることによって、第2貯留部41に貯留される液体を第2吐出部26に供給可能となる。第2装着部39においては、第2貯留部41が着脱可能である。例えば、第2貯留部41の液量が僅少になった場合には、第2装着部39に対して第2貯留部41が交換される。
【0045】
第2供給流路40は、液体が流れる流路である。第2供給流路40は、第2装着部39と第2吐出部26とを接続する。第2供給流路40は、例えば、チューブやポンプを含む。第2供給流路40を通じて、第2貯留部41から第2吐出部26に液体が供給される。
【0046】
第2供給部32は、第2分岐流路42と、第2ポンプ43とを有してもよい。この場合、第2供給部32は、第1供給部31と同様に、循環動作を実行できる。
第2分岐流路42は、液体が流れる流路である。第2分岐流路42は、第2供給流路40から分岐する。詳しくは、第2分岐流路42は、第2供給流路40において第2分岐位置R1で分岐する。第2分岐流路42は、第2供給流路40から分岐した後、第2供給流路40に合流する。詳しくは、第2分岐流路42は、第2供給流路40において第2合流位置R2で合流する。第2合流位置R2は、第2供給流路40において、第2分岐位置R1よりも下流の位置である。したがって、第2供給流路40において、第2合流位置R2と第2吐出部26との間の距離は、第2分岐位置R1と第2吐出部26との距離よりも小さい。
【0047】
第2ポンプ43は、第2分岐流路42に位置する。第2ポンプ43は、第2分岐流路42において液体を流動させるポンプである。詳しくは、第2ポンプ43は、第2分岐流路42において、第2合流位置R2から第2分岐位置R1に向けて液体を流動させる。すなわち、第2ポンプ43は、第2供給流路40において、液体を下流から上流に戻す。したがって、第2ポンプ43が駆動することによって、第2供給流路40と第2分岐流路42とにおいて液体が循環する。
【0048】
第2供給部32は、第2バッファ44を有してもよい。第2バッファ44は、第2供給流路40の途中に位置する。詳しくは、第2バッファ44は、第2供給流路40において、第2合流位置R2よりも下流に位置する。第2バッファ44は、液体を貯留するように構成される。第2バッファ44に貯留される液体は、第2吐出部26内の液量が小さくなることによって、第2吐出部26に適宜供給される。第2供給部32が第2バッファ44を有する場合、循環動作中においても、第2バッファ44から第2吐出部26に液体を供給できる。
【0049】
図2に示すように、液体吐出装置11は、メンテナンス部45を備える。メンテナンス部45は、吐出部をメンテナンスするように構成される。メンテナンス部45は、第1吐出部25及び第2吐出部26をメンテナンスする。
【0050】
メンテナンス部45は、受容部46を有する。受容部46は、ノズルから排出される液体を受けるように構成される。すなわち、受容部46は、第1ノズル27から排出される液体を受ける。受容部46は、第2ノズル29から排出される液体を受ける。
【0051】
受容部46は、クリーニングによってノズルから排出される液体を受ける。クリーニングは、ノズルから強制的に液体を排出させることによって、吐出部から液体とともに気泡、異物などを排出させる動作である。クリーニングは、例えば、吐出部と接続される図示しない加圧ポンプが吐出部内を加圧することによって実行される。受容部46は、クリーニングによって排出される液体を受けることによって、吐出部をメンテナンスする。
【0052】
受容部46は、フラッシングによってノズルから排出される液体を受ける。フラッシングは、ノズルの目詰まりを抑制するために、ノズルから液体を吐出する動作である。フラッシングによって、例えば、ノズルから増粘した液体が排出される。受容部46は、フラッシングによって排出される液体を受けることによって、吐出部をメンテナンスする。
【0053】
受容部46は、例えば、走査方向Xにおいて支持部17と並ぶ。一例では、受容部46は、支持部17よりも第2方向A2に位置する。受容部46は、吐出部が自身と対向する位置に位置する場合に、吐出部から排出される液体を受ける。すなわち、受容部46は、第1吐出部25が自身と対向する位置に位置する場合に、第1吐出部25から排出される液体を受ける。これにより、受容部46は、第1吐出部25をメンテナンスする。受容部46は、第2吐出部26が自身と対向する位置に位置する場合に、第2吐出部26から排出される液体を受ける。これにより、受容部46は、第2吐出部26をメンテナンスする。
【0054】
受容部46は、接触部材を有する。接触部材は、吐出部から排出される液体に接触する部材である。受容部46は、接触部材の一例として、受容部材47を有する。受容部材47は、液体を受ける部材である。受容部材47は、例えば、布である。この場合、受容部材47は、ノズルから排出される液体を受けるとともに、その液体を吸収する。
【0055】
受容部46は、例えば、2つの保持ローラー48を有する。2つの保持ローラー48には、受容部材47が巻き掛けられる。これにより、保持ローラー48は、受容部材47を保持する。2つの保持ローラー48が受容部材47を保持することによって、受容部材47においてノズル面と対向する領域が形成される。受容部材47は、この領域で液体を受ける。
【0056】
受容部46は、例えば、供給ローラー49と、回収ローラー50とを有する。供給ローラー49は、未使用の受容部材47を供給するローラーである。回収ローラー50は、使用済みの受容部材47を回収するローラーである。例えば、受容部材47が液体を一定量受けるたびに、供給ローラー49及び回収ローラー50が回転する。
【0057】
受容部46においては、ユーザーによってメンテナンスされることがある。例えば、受容部46においては、受容部材47が交換されることがある。受容部46は、受容部材47が交換される場合に、変位してもよい。受容部46は、受容部材47が交換される場合に、ユーザーが受容部46にアクセスしやすくするために変位してもよい。これにより、ユーザーにとって、受容部材47を交換しやすくなる。
【0058】
受容部材47が交換される場合に、受容部46は、自動的に変位することに限らず、ユーザーの手によって変位させられてもよい。例えば、受容部材47が交換される場合に、受容部46は、変位可能な状態に切り換わってもよい。ユーザーは、受容部46を変位させることによって、受容部材47を交換できる。
【0059】
メンテナンス部45は、払拭部51を備える。払拭部51は、ノズル面に接触することによって、ノズル面を払拭する。すなわち、払拭部51は、第1ノズル面28に接触することによって、第1ノズル面28を払拭する。払拭部51は、第2ノズル面30に接触することによって、第2ノズル面30を払拭する。
【0060】
払拭部51がノズル面を払拭することによって、ノズル面に付着する液体が除去される。すなわち、払拭部51は、吐出部にワイピングを実行する。払拭部51は、ノズル面を払拭することによって、吐出部をメンテナンスする。
【0061】
払拭部51は、例えば、クリーニング後にノズル面を払拭する。クリーニング後においては、ノズルから液体が排出されることに伴い、ノズル面に液体が付着する。そのため、クリーニング後に払拭部51がノズル面を払拭するとよい。これにより、ノズル面に付着する液体が除去される。
【0062】
払拭部51は、例えば、走査方向Xにおいて受容部46と並ぶ。一例では、払拭部51は、受容部46よりも第2方向A2に位置する。払拭部51は、例えば、吐出部が自身と対向する位置に位置する場合に、吐出部に接近することによってノズル面に接触する。すなわち、払拭部51は、第1吐出部25が自身と対向する位置に位置する場合に、第1吐出部25に接近することによって第1ノズル面28に接触する。払拭部51は、第2吐出部26が自身と対向する位置に位置する場合に、第2吐出部26に接近することによって第2ノズル面30に接触する。吐出部が払拭部51に接近することによって払拭部51がノズル面に接触してもよい。払拭部51は、ノズル面に接触する状態で、吐出部に対して相対的に移動することによって、ノズル面を払拭する。
【0063】
払拭部51は、接触部材を有する。払拭部51は、接触部材の一例として、払拭部材52を有する。払拭部材52は、ノズル面に接触する部材である。払拭部材52は、ノズル面に接触することによって、吐出部から排出される液体に接触する。払拭部材52は、例えば、布である。払拭部材52がノズル面に付着する液体を吸収することによって、ノズル面から液体が除去される。
【0064】
払拭部51は、例えば、1以上の押付ローラー53を有する。押付ローラー53は、払拭部材52をノズル面に押し付けるローラーである。これにより、払拭部材52がノズル面に密着できる。
【0065】
払拭部51は、例えば、繰出ローラー54と、巻取ローラー55とを有する。繰出ローラー54は、未使用の払拭部材52を繰り出すローラーである。巻取ローラー55は、使用済みの払拭部材52を巻き取るローラーである。例えば、払拭部材52がノズル面を所定回数拭き取るたびに、繰出ローラー54及び巻取ローラー55が回転する。
【0066】
払拭部51においては、ユーザーによってメンテナンスされることがある。例えば、払拭部51においては、払拭部材52が交換されることがある。払拭部51は、払拭部材52が交換される場合に、変位してもよい。払拭部51は、払拭部材52が交換される場合に、ユーザーが払拭部51にアクセスしやすくするために変位してもよい。これにより、ユーザーにとって、払拭部材52を交換しやすくなる。
【0067】
払拭部材52が交換される場合に、払拭部51は、自動的に変位することに限らず、ユーザーの手によって変位させられてもよい。例えば、払拭部材52が交換される場合に、払拭部51は、変位可能な状態に切り換わってもよい。ユーザーは、払拭部51を変位させることによって、払拭部材52を交換できる。
【0068】
メンテナンス部45は、保湿部56を有する。保湿部56は、ノズル面に接触することによって、ノズルを保湿するように構成される。すなわち、保湿部56は、第1ノズル面28に接触することによって、第1ノズル27を保湿する。保湿部56は、第2ノズル面30に接触することによって、第2ノズル29を保湿する。これにより、ノズルに目詰まりが生じるおそれが低減される。
【0069】
保湿部56は、1以上のキャップを有する。保湿部56は、例えば、第1キャップ57と第2キャップ58とを有する。第1キャップ57は、第1ノズル面28に接触することによって、第1ノズル27と通じる空間を形成する。すなわち、第1キャップ57は、第1吐出部25にキャッピングを実行する。これにより、第1ノズル27が保湿される。第2キャップ58は、第2ノズル面30に接触することによって、第2ノズル29と通じる空間を形成する。すなわち、第2キャップ58は、第2吐出部26にキャッピングを実行する。これにより、第2ノズル29が保湿される。このように、保湿部56は、ノズルを保湿することによって、吐出部をメンテナンスする。
【0070】
保湿部56は、例えば、走査方向Xにおいて払拭部51と並ぶ。一例では、保湿部56は、払拭部51よりも第2方向A2に位置する。第1キャップ57は、第2キャップ58よりも第2方向A2に位置する。保湿部56は、例えば、吐出部が自身と対向する位置に位置する場合に、吐出部に接近することによってノズル面に接触する。すなわち、第1キャップ57は、第1吐出部25が自身と対向する位置に位置する場合に、第1吐出部25に接近することによって第1ノズル面28に接触する。第2キャップ58は、第2吐出部26が自身と対向する位置に位置する場合に、第2吐出部26に接近することによって第2ノズル面30に接触する。吐出部が保湿部56に接近することによってキャップがノズル面に接触してもよい。
【0071】
第1キャップ57及び第2キャップ58は、第1吐出部25及び第2吐出部26が待機する場合に、それぞれキャッピングする。すなわち、第1キャップ57及び第2キャップ58は、第1吐出部25及び第2吐出部26が印刷をしない場合、例えば、印刷データの入力を待機している場合、及び、液体吐出装置11の電源がオフの場合などに、キャッピングする。
【0072】
保湿部56においては、ユーザーの手によってメンテナンスされることがある。例えば、保湿部56においては、キャップが清掃されることがある。保湿部56は、キャップが清掃される場合に、ユーザーが保湿部56にアクセスしやすくするために変位してもよい。これにより、ユーザーにとって、キャップを清掃しやすくなる。
【0073】
キャップが清掃される場合に、保湿部56は、自動的に変位することに限らず、ユーザーの手によって変位させられてもよい。例えば、キャップが清掃される場合に、保湿部56は、変位可能な状態に切り換わってもよい。ユーザーは、保湿部56を変位させることによって、キャップを清掃できる。
【0074】
図1に示すように、液体吐出装置11は、1以上のカバーを備える。液体吐出装置11は、例えば、第1カバー61と、第2カバー62と、第3カバー63とを備える。カバーは、筐体12に取り付けられる。カバーは、筐体12に対して開閉可能である。
図1において、第1カバー61、第2カバー62、及び、第3カバー63は、筐体12に対して閉じている。第1カバー61、第2カバー62、及び、第3カバー63は、通常、閉じた状態でロックされていてもよい。ユーザーが筐体12内にアクセスする必要がある場合に、カバーのロックが解除される。
【0075】
第1カバー61が開くことによって、ユーザーは、筐体12内にアクセスできる。詳しくは、第1カバー61を通じて、ユーザーは、繰出保持部13にアクセスできる。したがって、ユーザーが繰出保持部13にアクセスする必要がある場合に、第1カバー61のロックが解除される。例えば、ユーザーが繰出保持部13に対して媒体99を交換する場合に、第1カバー61のロックが解除される。
【0076】
第2カバー62が開くことによって、ユーザーは、筐体12に内にアクセスできる。詳しくは、第2カバー62を通じて、ユーザーは、巻取保持部15にアクセスできる。したがって、ユーザーが巻取保持部15にアクセスする必要がある場合に、第2カバー62のロックが解除される。例えば、ユーザーが巻取保持部15に対して媒体99を交換する場合に、第2カバー62のロックが解除される。
【0077】
第3カバー63が開くことによって、ユーザーは、筐体12内にアクセスできる。詳しくは、第3カバー63を通じて、ユーザーは、支持部17及びメンテナンス部45にアクセスできる。したがって、ユーザーが支持部17、メンテナンス部45、又は、その双方にアクセスする必要がある場合に、第3カバー63のロックが解除される。例えば、ユーザーが支持部17を清掃する場合、メンテナンス部45をメンテナンスする場合に、第3カバー63のロックが解除される。メンテナンス部45のメンテナンスは、例えば、接触部材の交換である。
【0078】
液体吐出装置11は、制御部64を備える。制御部64は、液体吐出装置11を制御する。制御部64は、例えば、繰出保持部13,巻取保持部15、搬送部18、切断機構、乾燥部23、キャリッジ24、吐出部、供給部、メンテナンス部45、カバー、などを制御する。
【0079】
制御部64は、コンピュータープログラムにしたがって各種処理を実行する1つ以上のプロセッサーで構成されてもよい。制御部64は、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する特定用途向け集積回路などの1つ以上の専用のハードウェア回路で構成されてもよい。制御部64は、プロセッサー及びハードウェア回路の組み合わせを含む回路で構成されてもよい。プロセッサーは、CPU並びに、RAM及びROMなどのメモリーを含む。メモリーは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納する。メモリー、すなわちコンピューター可読媒体は、汎用又は専用のコンピューターでアクセスできるあらゆる可読媒体を含む。
【0080】
制御部64は、タイマー65を含む。タイマー65は、時間をカウントするように構成される。タイマー65は、例えば、時間をカウントする回路である。タイマー65は、例えば、循環動作を終了してから経過した経過時間をカウントする。タイマー65は、経過時間に限らず、印刷が終了してから経過した時間をカウントしてもよいし、電源がオフである時間をカウントしてもよい。
【0081】
制御部64は、経過時間が閾値以上である場合に、循環動作を実行してもよい。閾値は、例えばメモリーに記憶されている。これにより、制御部64は、所定時間ごとに循環動作を実行できる。制御部64は、タイマー65に限らず、外部装置90から時間を取得することによって経過時間をカウントしてもよいし、ネットワークを通じて時間を取得することによって経過時間をカウントしてもよい。
【0082】
制御部64は、印刷中において経過時間が閾値以上となる場合に、印刷が終了した後に循環動作を実行してもよい。これにより、循環動作のために印刷が中断されるおそれがない。したがって、印刷が円滑に実行される。
【0083】
制御部64は、経過時間に限らず、前回の印刷から所定の時間が経過する場合に、循環動作を実行してもよい。また、制御部64は、液体吐出装置11の電源がオフからオンになる場合に、循環動作を実行してもよい。電源がオフからオンになる場合、液体が長時間停滞していることが多い。そのため、循環動作によって、液体の沈降が効果的に解消される。
【0084】
制御部64は、循環動作を継続する時間の長さを変更してもよい。これにより、制御部64は、循環強度を変更できる。制御部64は、循環動作を継続する時間を長くすることによって、循環強度を大きくする。制御部64は、例えば、沈降の進行具合に応じて、循環動作を継続する時間の長さを変更してもよい。一例では、制御部64は、電源がオフである時間の長さに応じて、循環動作を継続する時間の長さを変更してもよい。制御部64は、電源がオフである時間が長いほど、循環動作を継続する時間を長くしてもよい。これにより、液体の沈降が効果的に解消される。
【0085】
制御部64は、循環動作が終了した場合に、その旨をユーザーに報知してもよい。制御部64は、例えば、スピーカー、ランプなどによって、循環動作が終了したことをユーザーに報知してもよい。これにより、ユーザーは、循環動作が終了したことを把握できる。
【0086】
制御部64は、循環動作が終了する所定時間前に、その旨をユーザーに報知してもよい。制御部64は、例えば、スピーカー、ランプなどによって、循環動作が終了するまでの残り時間が所定時間であることをユーザーに報知してもよい。これにより、ユーザーは、循環動作が終了するまでの残り時間を把握できる。
【0087】
制御部64は、循環動作中において、保持部における媒体99の有無、保持部における媒体99の量などを検知してもよい。すなわち、制御部64は、繰出保持部13にロール体100が装着されているか否かを検知してもよいし、繰出保持部13に装着されるロール体100の量を検知してもよい。制御部64は、例えば、重量センサー、光学センサーなどによって、媒体99の有無、媒体99の量を検知する。制御部64は、保持部に媒体99がない場合、及び、保持部における媒体99の量が少ない場合に、その旨をユーザーに報知してもよい。制御部64は、例えば、媒体99の補充をユーザーに促してもよい。
【0088】
制御部64は、循環動作中において、接触部材の汚れ具合、接触部材の残量などを検知してもよい。すなわち、制御部64は、受容部材47の汚れ具合、受容部材47の残量、払拭部材52の汚れ具合、払拭部材52の残量などを検知してもよい。制御部64は、接触部材が汚れている場合、接触部材の残量が少ない場合に、その旨をユーザーに報知してもよい。制御部64は、例えば、接触部材の交換をユーザーに促してもよい。
【0089】
液体吐出装置11は、表示部66を備える。表示部66は、情報を表示する。表示部66は、例えば、液晶ディスプレイである。表示部66は、制御部64が報知する情報を表示してもよい。表示部66は、循環動作に関する情報を表示してもよい。循環動作に関する情報は、例えば、循環動作が終了するまでの時間である。表示部66は、循環動作中において、例えば、循環動作に要する時間の長さ、循環動作が終了するまでの残り時間、循環動作が終了する時刻などを表示してもよい。
【0090】
表示部66は、許諾画面を表示してもよい。許諾画面は、循環動作を実行する許諾をユーザーから得る画面である。例えば、経過時間が閾値以上である場合に、表示部66は、許諾画面を表示する。許諾画面においてユーザーが許諾した場合に、循環動作が実行されてもよい。経過時間が閾値以上である場合に、循環動作が自動的に実行されてもよい。
【0091】
図4に示すように、表示部66は、並行動作に関する情報を表示してもよい。表示部66は、例えば、選択画面67を表示してもよい。選択画面67は、並行動作が選択される画面である。選択画面67には、並行動作の一覧が表示される。選択画面67は、循環動作中に表示される。
【0092】
選択画面67には、例えば、1以上の並行動作ボタン68が表示される。並行動作ボタン68は、並行動作と対応するボタンである。ユーザーが並行動作ボタン68を選択することによって、選択された並行動作ボタン68と対応する並行動作が実行される。これにより、ユーザーが所望する並行動作が実行される。ユーザーは、例えば、制御部64が報知する情報をもとに、並行動作を選択する。ユーザーにより選択された並行動作が実行されることに限らず、例えば、予め設定されている並行動作が自動的に実行されてもよい。
【0093】
選択画面67においては、複数の並行動作のうち、実行可能な並行動作と対応する並行動作ボタン68のみが表示されてもよい。例えば、選択画面67において、循環動作に要する時間と比べて、所要時間が比較的小さい並行動作と対応する並行動作ボタン68のみが表示されてもよい。これは、所要時間が比較的大きい並行動作が選択されると、循環動作が終了するまでに並行動作が終了しないおそれがあるためである。
【0094】
選択画面67において、すべての並行動作ボタン68が表示されてもよい。この場合、選択画面67においては、複数の並行動作のうち、実行可能な並行動作と対応する並行動作ボタン68のみが選択できるように表示されてもよい。例えば、選択画面67において、循環動作に要する時間と比べて、所要時間が比較的小さい並行動作と対応する並行動作ボタン68のみが選択できるように表示されてもよい。
【0095】
選択画面67においては、循環動作に要する時間に応じて、推奨する並行動作と対応する並行動作ボタン68が表示されてもよい。例えば、選択画面67において、複数の並行動作のうち、推奨する並行動作と対応する並行動作ボタン68が他の並行動作ボタン68と比べて強調されるように表示されてもよい。選択画面67において、複数の並行動作のうち、推奨する並行動作と対応する並行動作ボタン68が上から順に表示されてもよい。
【0096】
選択画面67は、外部装置90に表示されてもよい。この場合、例えば、外部装置90に記憶されるドライバーが選択画面67を表示させる。外部装置90においてユーザーが選択した並行動作を制御部64が実行する。
【0097】
図1に示すように、液体吐出装置11は、操作部69を備える。操作部69は、ユーザーに操作されるように構成される。操作部69は、例えば、タッチパネルである。操作部69は、ボタン、レバー、スイッチなどでもよい。ユーザーは、操作部69を操作することによって、液体吐出装置11を操作する。ユーザーは、例えば、操作部69を操作することによって、選択画面67から並行動作を選択する。
【0098】
液体吐出装置11は、受付部70を備える。受付部70は、ユーザーからの操作を受け付けるように構成される。受付部70は、操作部69と接続される。受付部70は、外部装置90と接続される。受付部70は、例えば、通信用のインターフェースである。
【0099】
受付部70は、操作部69から操作を受け付ける。受付部70は、外部装置90から操作を受け付ける。具体的には、受付部70は、ユーザーによる並行動作の選択を受け付ける。すなわち、受付部70は、ユーザーが選択画面67にて選択した並行動作の実行指令を受け付ける。制御部64は、受付部70が受け付けた並行動作を実行する。
【0100】
<並行動作>
次に、並行動作について説明する。
第1供給部31の循環動作中における並行動作は、第1吐出部25から液体を吐出することによって印刷する動作、及び、第1装着部33に対して第1貯留部37を着脱させる動作、以外の動作である。第1供給部31の循環動作中においては、第1吐出部25による液体の吐出が不安定になるため、第1吐出部25から液体を吐出することによって印刷する動作が実行できない。第1供給部31の循環動作中においては、第1装着部33から液体が漏れるおそれがあるため、第1装着部33に対して第1貯留部37を着脱させる動作が実行できない。したがって、第1供給部31の循環動作中においては、ホワイトインクを使用した印刷ができない。選択画面67において、ユーザーは、第1吐出部25から液体を吐出することによって印刷する動作、及び、第1装着部33に対して第1貯留部37を着脱させる動作、以外の動作を選択できる。
【0101】
第2供給部32の循環動作中における並行動作は、第2吐出部26から液体を吐出することによって印刷する動作、及び、第2装着部39に対して第2貯留部41を着脱させる動作、以外の動作である。第2供給部32の循環動作中においては、第2吐出部26による液体の吐出が不安定になるため、第2吐出部26から液体を吐出することによって印刷する動作が実行できない。第2供給部32の循環動作中においては、第2装着部39から液体が漏れるおそれがあるため、第2装着部39に対して第2貯留部41を着脱させる動作が実行できない。したがって、第2供給部32の循環動作中においては、ブラックインクを使用した印刷ができない。選択画面67において、ユーザーは、第2吐出部26から液体を吐出することによって印刷する動作、及び、第2装着部39に対して第2貯留部41を着脱させる動作、以外の動作を選択できる。
【0102】
第2供給部32の循環動作中に実行可能な並行動作の大半は、第1供給部31の循環動作中に実行可能な並行動作と共通する。したがって、以降では、主に、第1供給部31の循環動作中における並行動作について説明する。
【0103】
並行動作は、例えば、保持部に対して媒体99を着脱するための準備動作であってもよい。この準備動作は、媒体99の着脱に関する動作、すなわち着脱準備動作である。制御部64は、例えば、選択画面67において媒体99の着脱を示す並行動作ボタン68を選択された場合に、循環動作と並行して着脱準備動作を実行する。
【0104】
着脱準備動作は、第1カバー61のロックを解除する、第2カバー62のロックを解除する、搬送ローラー対20を媒体99から離す、搬送ローラー対20を空転可能な状態に切り換える、第1切断機構21により媒体99を切断する、第2切断機構22により媒体99を切断する、巻取保持部15により媒体99を巻き取る、第1切断機構21を変位させる、第2切断機構22を変位させる、繰出軸14のロックを解除する、繰出軸14を変位させる、巻取軸16のロックを解除する、巻取軸16を変位させる、などの動作である。制御部64は、循環動作と並行して、上述した動作を1つ以上実行する。着脱準備動作が実行されることによって、ユーザーは、保持部に対して媒体99を着脱できる。したがって、ユーザーは、循環動作による待ち時間を有効に活用できる。
【0105】
並行動作は、例えば、ユーザーが支持部17、メンテナンス部45、又は、その双方にアクセスするためのアクセス動作であってもよい。アクセス動作は、例えば、ユーザーが支持部17、メンテナンス部45、又は、その双方をメンテナンスするために実行される。制御部64は、例えば、選択画面67において、支持部17、又は、メンテナンス部45のメンテナンスを示す並行動作ボタン68を選択された場合に、循環動作を並行してアクセス動作を実行する。
【0106】
アクセス動作は、第3カバー63のロックを解除する、吐出部を退避位置P1に変位させる、受容部46を変位させる、受容部46のロックを解除する、払拭部51を変位させる、払拭部51のロックを解除する、保湿部56のロックを解除する、保湿部56を変位させる、巻取保持部15により媒体99を巻き取る、などの動作である。制御部64は、循環動作と並行して、上述した動作を1つ以上実行する。アクセス動作において、巻取保持部15により媒体99を巻き取ることによって、支持部17上に媒体99が位置しなくなるため、ユーザーは支持部17をメンテナンスしやすくなる。アクセス動作が実行されることによって、ユーザーは、支持部17、メンテナンス部45、又は、その双方、にアクセスできる。これにより、ユーザーは、支持部17、メンテナンス部45、又は、その双方をメンテナンスできる。具体的には、ユーザーは、支持部17、メンテナンス部45、又は、その双方を清掃できる。したがって、ユーザーは、循環動作による待ち時間を有効に活用できる。
【0107】
並行動作は、例えば、接触部材を交換するための準備動作であってもよい。この準備動作は、接触部材の交換に関する動作、すなわち交換準備動作である。制御部64は、例えば、選択画面67において接触部材の交換を示す並行動作ボタン68を選択された場合に、循環動作と並行して交換準備動作を実行する。
【0108】
交換準備動作は、第3カバー63のロックを解除する、吐出部を退避位置P1に変位させる、受容部46を変位させる、受容部46のロックを解除する、払拭部51を変位させる、払拭部51のロックを解除する、などの動作である。制御部64は、循環動作と並行して、上述した動作を1つ以上実行する。交換準備動作が実行されることによって、ユーザーは、接触部材を交換できる。具体的には、ユーザーは、受容部材47、払拭部材52、又は、その双方を、交換できる。したがって、ユーザーは、循環動作による待ち時間を有効に活用できる。
【0109】
並行動作は、例えば、第2吐出部26から媒体99に液体を吐出させることによって媒体99に印刷する動作であってもよい。第1供給部31の循環動作中においては、第1吐出部25による印刷ができない一方で、第2吐出部26による印刷は可能である。そのため、制御部64は、循環動作中において、例えば第1吐出部25を印刷に使用しないと判定した場合に、第2吐出部26による印刷を実行できる。制御部64は、印刷データをもとに、第1吐出部25を印刷に使用するか否かを判定する。制御部64は、例えば、選択画面67において第2吐出部26による印刷を示す並行動作ボタン68が選択された場合に、循環動作と並行して、第2吐出部26によって印刷する動作を実行する。
【0110】
制御部64は、第2吐出部26による印刷が終了するまでに循環動作が終了すると判定する場合に、第2吐出部26による印刷を実行してもよい。第2吐出部26によって印刷する場合、第1吐出部25は、媒体99に液体を吐出しない一方で、受容部46には液体を吐出する。すなわち、第1吐出部25は、第2吐出部26とともにフラッシングを実行する。そのため、第2吐出部26による印刷とともに、第1吐出部25内の液体が消費される。第2吐出部26による印刷が終了するまでに循環動作が終了しない場合、第2吐出部26による印刷の間、第1貯留部37から第1吐出部25に液体が供給されない。そのため、第1吐出部25内の液体が僅少になるおそれがある。これに対し、第2吐出部26による印刷が終了するまでに循環動作が終了する場合、第2吐出部26による印刷の途中から、第1貯留部37から第1吐出部25に液体が供給される。したがって、第1吐出部25内の液体が僅少になるおそれが低減される。
【0111】
循環動作中において、第1吐出部25がフラッシングによって消費可能な液量は、第1バッファ38の容積に依存する。そのため、制御部64は、第2吐出部26による印刷の所要時間よりも、第1吐出部25のフラッシング可能時間が長い場合に、循環動作と並行して第2吐出部26による印刷を実行してもよい。フラッシング可能時間は、例えば、第1バッファ38の容量を、フラッシングによる液体の消費速度で除算することによって、算出される。
【0112】
<フローチャート>
次に、制御部64が実行する循環動作処理の一例を示す。循環動作処理は、循環動作を実行する処理である。循環動作処理は、並行動作を実行する処理を含む。制御部64は、例えば、経過時間が閾値以上である場合に、循環動作処理を開始する。
【0113】
図5に示すように、制御部64は、ステップS11において、循環動作を実行する。制御部64は、例えば、第1供給部31において循環動作を実行する。
制御部64は、ステップS12において、ユーザーによる並行動作の選択を受け付ける。このとき、制御部64は、受付部70を通じて、操作部69又は外部装置90から並行動作の実行指令を受け付ける。
【0114】
制御部64は、ステップS13において、並行動作を実行する。このとき、制御部64は、ステップS12においてユーザーが選択した並行動作を実行する。制御部64は、循環動作と並行して、第1吐出部25から液体を吐出することによって印刷する動作、及び、第1装着部33に対して第1貯留部37を着脱させる動作、以外の動作を実行する。
【0115】
制御部64は、循環動作及び並行動作を終えると、循環動作処理を終了する。制御部64は、並行動作が終了した時点で循環動作が継続している場合に、新たに並行動作の実行指令を受け付けてもよい。
【0116】
<作用及び効果>
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)制御部64は、循環動作と並行して実行する並行動作として、吐出部から液体を吐出することによって印刷する動作、及び、装着部に対して貯留部を着脱させる動作、以外の動作を実行可能にする。上記構成によれば、循環動作と並行して並行動作が実行されることによって、循環動作に要する時間を有効に活用できる。したがって、ユーザーの利便性が向上する。
【0117】
(2)制御部64は、受付部70が受け付けた並行動作を実行する。
上記構成によれば、ユーザーが選択した並行動作が、循環動作と並行して実行される。したがって、ユーザーの利便性が向上する。
【0118】
(3)制御部64は、液体吐出装置11の電源がオフからオンになる場合に、循環動作を実行する。
電源がオフになっている間、液体の沈降が進行する。そのため、上記構成によれば、液体の沈降が効果的に解消される。
【0119】
(4)制御部64は、液体吐出装置11の電源がオフである時間の長さに応じて、循環動作を継続する時間の長さを変更する。
電源がオフである時間が長いほど、液体の沈降が進行する。そのため、上記構成によれば、制御部64は、例えば、電源がオフである時間が長いほど循環動作を継続する時間を長くする。これにより、液体の沈降が効果的に解消される。
【0120】
(5)制御部64は、前回の循環動作が終了してから経過した時間が閾値以上である場合に、循環動作を実行する。
前回の循環動作から時間が経過すると、液体の沈降が再び進行する。そのため、上記構成によれば、液体の沈降が効果的に解消される。
【0121】
(6)制御部64は、印刷中において前回の循環動作が終了してから経過した時間が閾値以上となる場合に、印刷が終了した後に循環動作を実行する。
上記構成によれば、印刷が循環動作によって中断されないため、印刷が円滑に実行される。
【0122】
(7)液体吐出装置11は、循環動作が終了するまでの時間を表示する表示部66を備える。
上記構成によれば、ユーザーは、循環動作に要する時間を把握できる。これにより、ユーザーは、循環動作による待ち時間を有効に活用できる。
【0123】
(8)並行動作は、保持部に対して媒体99を着脱させるための準備動作である。
上記構成によれば、循環動作と並行して、ユーザーは、保持部に対して媒体99を着脱できる。これにより、ユーザーは、待ち時間を有効に活用できる。
【0124】
(9)並行動作は、接触部材を交換させるための準備動作である。
上記構成によれば、循環動作と並行して、ユーザーは、接触部材を交換できる。これにより、ユーザーは、待ち時間を有効に活用できる。
【0125】
(10)並行動作は、ユーザーがメンテナンス部45にアクセスするために吐出部を退避させる動作である。
ユーザーがメンテナンス部45にアクセスする場合、ユーザーの手が吐出部と干渉することがある。そのため、上記構成によれば、吐出部を退避させることによって、ユーザーの手が吐出部に干渉するおそれが低減される。これにより、循環動作と並行して、ユーザーは、例えば、メンテナンス部45をメンテナンスできる。
【0126】
(11)制御部64は、並行動作として、第1吐出部25から液体を吐出することによって印刷する動作、及び、第1装着部33に対して第1貯留部37を着脱させる動作、以外の動作を実行可能にする。上記構成によれば、循環動作と並行して並行動作が実行されることによって、循環動作に要する時間を有効に活用できる。したがって、ユーザーの利便性が向上する。
【0127】
(12)並行動作は、第2吐出部26から媒体99に液体を吐出することによって媒体99に印刷する動作である。
上記構成によれば、循環動作と並行して、第2吐出部26による印刷が実行できる。これにより、ユーザーは、循環動作に要する時間を有効に活用できる。
【0128】
(13)制御部64は、第2吐出部26から媒体99に液体を吐出することによって媒体99に印刷する動作が終了するまでに、循環動作が終了すると判定する場合に、第2吐出部26から媒体99に液体を吐出させることによって媒体99に印刷する動作を並行動作として実行する。
【0129】
液体吐出装置11においては、通常、ノズルの目詰まりを抑制するために、印刷中において吐出部が適宜液体を吐出する。しかし、循環動作中においては、第1供給部31は、第1貯留部37から第1吐出部25に液体を供給できない。そのため、循環動作と並行して第2吐出部26が媒体99に印刷する場合、第2吐出部26とともに第1吐出部25が適宜液体を吐出することによって、第1吐出部25内の液量が僅少になるおそれがある。特に、第2吐出部26による印刷に要する時間が長くなるほど、第1吐出部25内の液体が消費される。この点、上記構成によれば、第2吐出部26による印刷が完了するまでに循環動作が完了する場合、循環動作が終了した後に第1貯留部37から第1吐出部25に液体を供給できる。したがって、第1吐出部25内の液量が僅少になるおそれが低減される。
【0130】
<変更例>
上記実施例は、以下のように変更して実施できる。上記実施例及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施できる。
【0131】
・
図6に示すように、液体吐出装置11は、単票状の媒体99に液体を吐出することによって媒体99に印刷するように構成されてもよい。この変更例では、液体吐出装置11は、保持部の一例として、収容保持部75を備える。
【0132】
収容保持部75は、複数枚の媒体99を積層する状態で保持するように構成される。収容保持部75は、例えば、筐体12に着脱可能なカセットである。収容保持部75は、筐体12に装着される状態でロックされてもよい。収容保持部75を取り外す必要がある場合に、ロックが解除される。
【0133】
収容保持部75は、媒体99を下方から支持するホッパー76を有する。ホッパー76は、上下に変位可能である。収容保持部75が筐体12に装着されることによって、ホッパー76は、上方に変位する。これにより、ホッパー76は、媒体99を搬送部18に押し当てる。収容保持部75が筐体12から取り外される場合、ホッパー76が下方に変位する。
【0134】
搬送部18は、ピックローラー77を有する。ピックローラー77は、収容保持部75に保持される媒体99を1枚ずつ搬送するローラーである。ピックローラー77には、ホッパー76に支持される媒体99が押し当てられる。ピックローラー77は、媒体99と接触する位置と媒体99から離れる位置とに変位するように構成されてもよい。収容保持部75が筐体12に装着されている場合には、ピックローラー77は、媒体99に接触する位置に位置する。収容保持部75が筐体12から取り外される場合には、ピックローラー77は、媒体99から離れる位置に位置する。
【0135】
この変更例において、着脱準備動作は、例えば、収容保持部75のロックを解除する、収容保持部75を筐体12から飛び出させる、ホッパー76を下方に変位させる、ピックローラー77を媒体99から離す、などの動作である。制御部64は、循環動作と並行して、上述した動作を1つ以上実行する。着脱準備動作が実行されることによって、ユーザーは、保持部に対して媒体99を着脱できる。したがって、ユーザーは、循環動作による待ち時間を有効に活用できる。
【0136】
・受容部46において、接触部材、すなわち受容部材47は、液体を受けるボックスでもよい。この場合、保湿部56が受容部46を兼ねてもよい。すなわち、キャップが接触部材に相当する。さらに、メンテナンス部45は、受容部材47が受けた液体を回収する廃液回収体を有していてもよい。制御部64は、並行動作として、廃液回収体を交換するための動作を実行してもよい。廃液回収体を交換するための動作は、例えば、廃液回収体のロックを解除する、廃液回収体を保護するカバーのロックを解除する、などの動作である。
【0137】
・払拭部51において、接触部材、すなわち払拭部材52は、樹脂製のブレードワイパーでもよい。
・吐出部が吐出する液体はインクに限らず、例えば機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体などでもよい。例えば、吐出部が液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材又は画素材料などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液状体を吐出してもよい。
【0138】
<技術的思想>
以下に、上述した実施形態及び変更例から把握される技術的思想及びその作用効果を記載する。
【0139】
(A)液体吐出装置は、媒体に液体を吐出することによって媒体に印刷する吐出部と、前記吐出部に液体を供給する供給部と、制御部と、を備え、前記供給部は、液体を貯留する貯留部が着脱可能な装着部と、前記装着部と前記吐出部とを接続する供給流路と、前記供給流路から分岐位置で分岐する分岐流路であって、前記供給流路において前記分岐位置よりも下流の合流位置で前記供給流路に合流する前記分岐流路と、前記分岐流路に位置し、前記分岐流路において前記合流位置から前記分岐位置に向けて液体を流動させるポンプと、を有し、前記制御部は、前記供給流路及び前記分岐流路において液体を循環させる循環動作を実行し、前記循環動作と並行して実行する並行動作として、前記吐出部から液体を吐出することによって印刷する動作、及び、前記装着部に対して前記貯留部を着脱させる動作、以外の動作を実行可能にする。上記構成によれば、循環動作と並行して並行動作が実行されることによって、循環動作に要する時間を有効に活用できる。したがって、ユーザーの利便性が向上する。
【0140】
(B)上記液体吐出装置は、ユーザーによる前記並行動作の選択を受け付ける受付部を備え、前記制御部は、前記受付部が受け付けた前記並行動作を実行してもよい。
上記構成によれば、ユーザーが選択した並行動作が、循環動作と並行して実行される。したがって、ユーザーの利便性が向上する。
【0141】
(C)上記液体吐出装置において、前記制御部は、前記液体吐出装置の電源がオフからオンになる場合に、前記循環動作を実行してもよい。
電源がオフになっている間、液体の沈降が進行する。そのため、上記構成によれば、液体の沈降が効果的に解消される。
【0142】
(D)上記液体吐出装置において、前記制御部は、前記液体吐出装置の電源がオフである時間の長さに応じて、前記循環動作を継続する時間の長さを変更してもよい。
電源がオフである時間が長いほど、液体の沈降が進行する。そのため、上記構成によれば、制御部は、例えば、電源がオフである時間が長いほど循環動作を継続する時間を長くする。これにより、液体の沈降が効果的に解消される。
【0143】
(E)上記液体吐出装置において、前記制御部は、前回の前記循環動作が終了してから経過した時間が閾値以上である場合に、前記循環動作を実行してもよい。
前回の循環動作から時間が経過すると、液体の沈降が再び進行する。そのため、上記構成によれば、液体の沈降が効果的に解消される。
【0144】
(F)上記液体吐出装置において、前記制御部は、印刷中において前回の前記循環動作が終了してから経過した時間が前記閾値以上となる場合に、印刷が終了した後に前記循環動作を実行してもよい。上記構成によれば、印刷が循環動作によって中断されないため、印刷が円滑に実行される。
【0145】
(G)上記液体吐出装置は、前記循環動作が終了するまでの時間を表示する表示部を備えてもよい。
上記構成によれば、ユーザーは、循環動作に要する時間を把握できる。これにより、ユーザーは、循環動作による待ち時間を有効に活用できる。
【0146】
(H)上記液体吐出装置は、媒体を着脱可能に保持する保持部を備え、前記並行動作は、前記保持部に対して媒体を着脱させるための準備動作であってもよい。
上記構成によれば、循環動作と並行して、ユーザーは、保持部に対して媒体を着脱できる。これにより、ユーザーは、待ち時間を有効に活用できる。
【0147】
(I)上記液体吐出装置は、前記吐出部をメンテナンスするメンテナンス部を備え、前記メンテナンス部は、前記吐出部から排出される液体に接触する接触部材を有し、前記並行動作は、前記接触部材を交換させるための準備動作であってもよい。上記構成によれば、循環動作と並行して、ユーザーは、接触部材を交換できる。これにより、ユーザーは、待ち時間を有効に活用できる。
【0148】
(J)上記液体吐出装置は、前記吐出部をメンテナンスするメンテナンス部を備え、前記並行動作は、ユーザーが前記メンテナンス部にアクセスするために前記吐出部を退避させる動作であってもよい。ユーザーがメンテナンス部にアクセスする場合、ユーザーの手が吐出部と干渉することがある。そのため、上記構成によれば、吐出部を退避させることによって、ユーザーの手が吐出部に干渉するおそれが低減される。これにより、循環動作と並行して、ユーザーは、例えば、メンテナンス部をメンテナンスできる。
【0149】
(K)上記液体吐出装置において、前記吐出部は、第1吐出部であり、前記供給部は、第1供給部であり、前記貯留部は、第1貯留部であり、前記装着部は、第1装着部であり、前記供給流路は、第1供給流路であり、前記液体吐出装置は、媒体に液体を吐出することによって媒体に印刷する第2吐出部と、前記第2吐出部に液体を供給する第2供給部と、を備え、前記第2供給部は、液体を貯留する第2貯留部が着脱可能な第2装着部と、前記第2装着部と前記第2吐出部とを接続する第2供給流路と、を有し、前記制御部は、前記並行動作として、前記第1吐出部から液体を吐出することによって印刷する動作、及び、前記第1装着部に対して前記第1貯留部を着脱させる動作、以外の動作を実行してもよい。上記構成によれば、循環動作と並行して並行動作が実行されることによって、循環動作に要する時間を有効に活用できる。したがって、ユーザーの利便性が向上する。
【0150】
(L)上記液体吐出装置において、前記並行動作は、前記第2吐出部から媒体に液体を吐出することによって媒体に印刷する動作であってもよい。
上記構成によれば、循環動作と並行して、第2吐出部による印刷が実行できる。これにより、ユーザーは、循環動作に要する時間を有効に活用できる。
【0151】
(M)上記液体吐出装置において、前記制御部は、前記第2吐出部から媒体に液体を吐出することによって媒体に印刷する動作が終了するまでに、前記循環動作が終了すると判定する場合に、前記第2吐出部から媒体に液体を吐出させることによって媒体に印刷する動作を前記並行動作として実行してもよい。
【0152】
液体吐出装置においては、通常、ノズルの目詰まりを抑制するために、印刷中において吐出部が適宜液体を吐出する。しかし、循環動作中においては、第1供給部は、第1貯留部から第1吐出部に液体を供給できない。そのため、循環動作と並行して第2吐出部が媒体に印刷する場合、第2吐出部とともに第1吐出部が適宜液体を吐出することによって、第1吐出部内の液量が僅少になるおそれがある。特に、第2吐出部による印刷に要する時間が長くなるほど、第1吐出部内の液体が消費される。この点、上記構成によれば、第2吐出部による印刷が完了するまでに循環動作が完了する場合、循環動作が終了した後に第1貯留部から第1吐出部に液体を供給できる。したがって、第1吐出部内の液量が僅少になるおそれが低減される。
【0153】
(N)液体吐出装置の制御方法は、媒体に液体を吐出することによって媒体に印刷する吐出部と、前記吐出部に液体を供給する供給部と、を備え、前記供給部は、液体を貯留する貯留部が着脱可能な装着部と、前記装着部と前記吐出部とを接続する供給流路と、前記供給流路から分岐位置で分岐する分岐流路であって、前記供給流路において前記分岐位置よりも下流の合流位置で前記供給流路に合流する前記分岐流路と、前記分岐流路に位置し、前記分岐流路において前記合流位置から前記分岐位置に向けて液体を流動させるポンプと、を有する液体吐出装置の制御方法であって、前記供給流路及び前記分岐流路において液体を循環させる循環動作を実行することと、前記循環動作と並行して実行する並行動作として、前記吐出部から液体を吐出することによって印刷する動作、及び、前記装着部に対して前記貯留部を着脱させる動作、以外の動作を実行可能にすることと、を含む。上記方法によれば、上述した液体吐出装置と同様の効果が得られる。
【0154】
(O)上記液体吐出装置の制御方法は、ユーザーが選択した前記並行動作を前記循環動作と並行して実行することを含んでもよい。
上記方法によれば、上述した液体吐出装置と同様の効果が得られる。
【0155】
(P)上記液体吐出装置の制御方法において、前記吐出部は、第1吐出部であり、前記供給部は、第1供給部であり、前記貯留部は、第1貯留部であり、前記装着部は、第1装着部であり、前記供給流路は、第1供給流路であり、前記液体吐出装置は、媒体に液体を吐出することによって液体を吐出する第2吐出部と、前記第2吐出部に液体を供給する第2供給部と、を備え、前記第2供給部は、液体を貯留する第2貯留部が着脱可能な第2装着部と、前記第2装着部と前記第2吐出部とを接続する第2供給流路と、を有し、前記液体吐出装置の制御方法は、前記並行動作として、前記第1吐出部から液体を吐出することによって印刷する動作、及び、前記第1装着部に対して前記第1貯留部を着脱させる動作、以外の動作を実行することを含んでもよい。上記方法によれば、上述した液体吐出装置と同様の効果が得られる。
【符号の説明】
【0156】
11…液体吐出装置、12…筐体、13…繰出保持部、14…繰出軸、15…巻取保持部、16…巻取軸、17…支持部、18…搬送部、19…巻掛ローラー、20…搬送ローラー対、21…第1切断機構、22…第2切断機構、23…乾燥部、24…キャリッジ、25…第1吐出部、26…第2吐出部、27…第1ノズル、28…第1ノズル面、29…第2ノズル、30…第2ノズル面、31…第1供給部、32…第2供給部、33…第1装着部、34…第1供給流路、35…第1分岐流路、36…第1ポンプ、37…第1貯留部、38…第1バッファ、39…第2装着部、40…第2供給流路、41…第2貯留部、42…第2分岐流路、43…第2ポンプ、44…第2バッファ、45…メンテナンス部、46…受容部、47…受容部材、48…保持ローラー、49…供給ローラー、50…回収ローラー、51…払拭部、52…払拭部材、53…押付ローラー、54…繰出ローラー、55…巻取ローラー、56…保湿部、57…第1キャップ、58…第2キャップ、61…第1カバー、62…第2カバー、63…第3カバー、64…制御部、65…タイマー、66…表示部、67…選択画面、68…並行動作ボタン、69…操作部、70…受付部、75…収容保持部、76…ホッパー、77…ピックローラー、90…外部装置、99…媒体、100…ロール体、A1…第1方向、A2…第2方向、P1…退避位置、Q1…第1分岐位置、Q2…第1合流位置、R1…第2分岐位置、R2…第2合流位置、X…走査方向。