(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024056416
(43)【公開日】2024-04-23
(54)【発明の名称】太陽電池アレイ、カバー部品及びカバー固定具
(51)【国際特許分類】
E04D 13/18 20180101AFI20240416BHJP
H02S 20/23 20140101ALI20240416BHJP
H02S 20/10 20140101ALI20240416BHJP
【FI】
E04D13/18 ETD
H02S20/23 B
H02S20/10 T
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022163278
(22)【出願日】2022-10-11
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】山口 卓也
【テーマコード(参考)】
2E108
【Fターム(参考)】
2E108KK01
2E108LL01
2E108MM00
2E108NN07
(57)【要約】
【課題】太陽電池モジュールの間にカバーを取り付ける構造には改善の余地がある。
【課題を解決する手段】
太陽電池アレイは、第1方向に向けて傾斜する設置面上で互いに離間して設置される第1太陽電池モジュールと、前記第1太陽電池モジュールに隣接する第2太陽電池モジュールと、前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールとの間に設置されるカバーと、前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールの少なくともいずれか一方に前記カバーを固定するカバー固定具と、を備える。前記第1太陽電池モジュール及び前記第2太陽電池モジュールはそれぞれの外周部にフレームを備える。前記カバー固定具は、前記フレームに固定される第1固定部と、前記カバーに固定される第2固定部とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に向けて傾斜する設置面上で互いに離間して設置される複数の太陽電池モジュールに含まれる第1太陽電池モジュールと、
前記複数の太陽電池モジュールに含まれ、かつ、前記第1太陽電池モジュールに対して前記第1方向の下側で隣接する第2太陽電池モジュールと、
前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールとの間に設置されるカバーと、
前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールの少なくともいずれか一方に前記カバーを固定するカバー固定具と、を備え、
前記第1太陽電池モジュールは、外周部に第1フレームを備え、
前記第2太陽電池モジュールは、外周部に第2フレームを備え、
前記カバー固定具は、第1固定部と第2固定部とを備え、
前記第1固定部は、前記第1フレーム及び前記第2フレームのうち少なくともいずれか一方に固定され、
前記第2固定部は、前記カバーに固定され、
前記設置面と平行な面において前記第1方向と直交する方向を第2方向とした場合に、前記カバーの前記第2方向の長さは、前記カバー固定具の前記第2方向の長さよりも大きく、かつ、前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールとの少なくともいずれか一方の前記第2方向の長さの半分以上の長さを有する、
太陽電池アレイ。
【請求項2】
前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールとの間において、前記第1方向に沿った前記カバーの長さは、前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールとの間の前記第1方向に沿った間隔よりも小さい、
請求項1に記載の太陽電池アレイ。
【請求項3】
前記第1フレームは、前記第1フレームの前記第1方向下側の辺である第1辺上において、当該前記第1フレームの上側部分の一部を切り欠いた切欠部をさらに備える、
請求項2に記載の太陽電池アレイ。
【請求項4】
前記カバーは、前記第2方向に沿って前記カバー固定具と少なくとも一部が嵌合する固定具嵌合部をさらに備える、
請求項1に記載の太陽電池アレイ。
【請求項5】
前記カバー固定具は、前記第1太陽電池モジュール又は前記第2太陽電池モジュールの少なくともいずれか一方にのみ固定される、
請求項1に記載の太陽電池アレイ。
【請求項6】
前記第1太陽電池モジュールの前記第1方向下側の側面である第1フレーム側面における受光面側の端を第1端とし、かつ、前記カバーの前記第1方向上側の側面である第2カバー側面における受光面側の端を第2端とした場合、
前記設置面と前記第1端との間の距離である第1距離の大きさは、前記設置面と前記第2端との間の距離である第2距離の大きさ以上である、
請求項1に記載の太陽電池アレイ。
【請求項7】
前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールを、前記設置面上に位置する架台に固定する架台固定具をさらに備える、請求項1に記載の太陽電池アレイ。
【請求項8】
前記第2フレームの前記第1方向上側の辺である第2辺の端部の一方である第1端部と
前記カバー固定具との距離は、前記第1端部と前記架台固定具との距離よりも小さい、請求項7に記載の太陽電池アレイ。
【請求項9】
前記第2固定部と前記カバーとを締結する締結部材をさらに備え、
前記第2固定部は、前記締結部材と締結される締結受け機構を有する、請求項8に記載の太陽電池アレイ。
【請求項10】
第1方向に向けて傾斜する設置面上で互いに離間して設置される複数の太陽電池モジュールに含まれる第1太陽電池モジュールと、前記複数の太陽電池モジュールに含まれ、かつ、前記第1太陽電池モジュールに対して前記第1方向の下側で隣接する第2太陽電池モジュールとの間に設置されるカバーと、
前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールの少なくともいずれか一方に前記カバーを固定するカバー固定具と、を備え、
前記カバー固定具は、第1固定部と第2固定部とを備え、
前記第1太陽電池モジュールの外周部に備えられる第1フレーム及び前記第2太陽電池モジュールの外周部に備えられる第2フレームのうち少なくともいずれか一方に、前記第1固定部は固定され、
前記第2固定部は、前記カバーに固定され、
前記設置面と平行な面において前記第1方向と直交する方向を第2方向とした場合に、前記カバーの前記第2方向の長さは、前記カバー固定具の前記第2方向の長さよりも大きく、かつ、前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールとの少なくともいずれか一方の前記第2方向の長さの半分以上の長さを有する、
カバー部品。
【請求項11】
前記第2固定部と前記カバーとを締結する締結部材をさらに備え、
前記第2固定部は、前記締結部材と締結される締結受け機構を有する、請求項10に記載のカバー部品。
【請求項12】
第1方向に向けて傾斜する設置面上で互いに離間して設置される複数の太陽電池モジュールに含まれる第1太陽電池モジュールと、前記複数の太陽電池モジュールに含まれ、かつ、前記第1太陽電池モジュールに対して前記第1方向の下側で隣接する第2太陽電池モジュールと、の間に設置されるカバーを固定するカバー固定具であって、
前記第1太陽電池モジュールの外周部に備えられる第1フレーム及び前記第2太陽電池モジュールの外周部に備えられる第2フレームのうち少なくともいずれか一方に、自カバー固定具を固定する第1固定部と、
前記カバーに固定される第2固定部と、
を備え、
前記設置面と平行な面において前記第1方向と直交する方向を第2方向とした場合に、自カバー固定具の前記第2方向の長さは、前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールとの少なくともいずれか一方の前記第2方向の長さの半分以上の長さを有する前記カバーの前記第2方向の長さよりも小さい、
カバー固定具。
【請求項13】
前記第2固定部は、前記第2固定部と前記カバーとを締結する締結部材と締結される締結受け機構を有する、請求項12に記載の太陽電池アレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、太陽電池アレイに関する。
【背景技術】
【0002】
隣接する太陽電池モジュールの間にカバーを取り付けることが提案されている。(例えば、特許文献1又は特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020―165280号公報
【特許文献2】特開2002―364136号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
太陽電池アレイにおいて、太陽電池モジュールの間にカバーを取り付けるための構造には改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
太陽電池アレイの一態様は、第1方向に向けて傾斜する設置面上で互いに離間して設置される複数の太陽電池モジュールに含まれる第1太陽電池モジュールを備える。前記太陽電池アレイの一態様は、前記複数の太陽電池モジュールに含まれ、かつ、前記第1太陽電池モジュールに対して前記第1方向の下側で隣接する第2太陽電池モジュールを備える。前記太陽電池アレイの一態様は、前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールとの間に設置されるカバーを備える。前記太陽電池アレイの一態様は、前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールの少なくともいずれか一方に前記カバーを固定するカバー固定具を備える。前記太陽電池アレイの一態様において、前記第1太陽電池モジュールは、外周部に第1フレームを備える。前記太陽電池アレイの一態様において、前記第2太陽電池モジュールは、外周部に第2フレームを備える。前記太陽電池アレイの一態様において、前記カバー固定具は、第1固定部と第2固定部とを備える。前記太陽電池アレイの一態様において、前記第1固定部は、前記第1フレーム及び前記第2フレームのうち少なくともいずれか一方に固定され、前記第2固定部は、前記カバーに固定される。前記太陽電池アレイの一態様において、前記設置面と平行な面において前記第1方向と直交する方向を第2方向とした場合に、前記カバーの前記第2方向の長さは、前記カバー固定具の前記第2方向の長さよりも大きく、かつ、前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールとの少なくともいずれか一方の前記第2方向の長さの半分以上の長さを有する。
【0006】
カバー部品の一態様は第1方向に向けて傾斜する設置面上で互いに離間して設置される複数の太陽電池モジュールに含まれる第1太陽電池モジュールと、前記複数の太陽電池モジュールに含まれ、かつ、前記第1太陽電池モジュールに対して前記第1方向の下側で隣接する第2太陽電池モジュールとの間に設置されるカバーを備える。前記カバー部品の一態様は、前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールの少なくともいずれか一方に前記カバーを固定するカバー固定具を備える。前記カバー部品の一態様において、前記カバー固定具は、第1固定部と第2固定部とを備える。前記カバー部品の一態様において、前記第1固定部は、前記第1太陽電池モジュールの外周部に備えられる第1フレーム及び前記第2太陽電池モジュールの外周部に備えられる第2フレームのうち少なくともいずれか一方に固定される。前記カバー部品の一態様において、前記第2固定部は、前
記設置面と平行な面において前記第1方向と直交する方向を第2方向とした場合に、前記カバーの前記第2方向の長さは、前記カバー固定具の前記第2方向の長さよりも大きく、かつ、前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールとの少なくともいずれか一方の前記第2方向の長さの半分以上の長さを有する。
【0007】
カバー固定具の一態様は、第1方向に向けて傾斜する設置面上で互いに離間して設置される複数の太陽電池モジュールに含まれる第1太陽電池モジュールと、前記複数の太陽電池モジュールに含まれ、かつ、前記第1太陽電池モジュールに対して前記第1方向の下側で隣接する第2太陽電池モジュールと、の間に設置されるカバーを固定するカバー固定具である。前記カバー固定具の一態様は、前記第1太陽電池モジュールの外周部に備えられる第1フレーム及び前記第2太陽電池モジュールの外周部に備えられる第2フレームのうち少なくともいずれか一方に、自カバー固定具を固定する第1固定部を備える。前記カバー固定具の一態様は、前記カバーに固定される第2固定部を備える。前記カバー固定具の一態様において、前記設置面と平行な面において前記第1方向と直交する方向を第2方向とした場合に、自カバー固定具の前記第2方向の長さは、前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールとの少なくともいずれか一方の前記第2方向の長さの半分以上の長さを有する前記カバーの前記第2方向の長さよりも小さい。
【発明の効果】
【0008】
本開示により、太陽電池モジュールの間にカバーを取り付けるための構造を簡単にすることできる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態1に係る太陽電池アレイ3を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、実施形態1に係る太陽電池モジュール4を示す平面図である。
【
図3】
図3は、実施形態1に係る太陽電池モジュール4において、
図2のIII―III断面を示す端面図である。
【
図4】
図4は、実施形態1に係る太陽電池モジュール4において、
図2のIV部を拡大して示す平面図である。
【
図5】
図5は、実施形態1に係るカバー固定具5を示す斜視図である。
【
図6】
図6は、実施形態1に係るカバー6を示す斜視図である。
【
図7】
図7は、実施形態1に係る架台固定具7を示す斜視図である。
図7Aは、第1架台固定具7aの斜視図である。
図7Bは、第2架台固定具7bの斜視図である。
図7Cは、第3架台固定具7cの斜視図である。
【
図8】
図8は、実施形態1に係る太陽電池アレイ3において、
図1のVIII―VIII断面を、VIII´―VIII´線までの奥行において示す断面図である。
【
図9】
図9は、実施形態1に係る太陽電池アレイ3において、
図1のIX―IX断面を、IX´―IX´線までの奥行において示す断面図である。
【
図10】
図10は、実施形態1に係る太陽電池アレイ3において、仮想的に第1太陽電池モジュール4aを取り外した様子を-X方向側から観察した斜視図である。
【
図11】
図11は、実施形態1に係る太陽電池アレイ3において、
図10のXI部を拡大して示す斜視図である。
【
図12】
図12は、実施形態1に係る太陽電池アレイ3において、
図10のXII部を拡大して示す斜視図である。
【
図13】
図13は、実施形態1に係る太陽電池アレイ3において、
図1のXIII部を拡大して示す斜視図である。
【
図14】
図14は、実施形態1に係る太陽電池アレイ3において、
図1のXIII部を拡大して示す平面図である。
【
図15】
図15は、実施形態1に係る太陽電池アレイ3の設置方法を示すフロー図である。
【
図16】
図16は、実施形態1に係る太陽電池アレイ3において、設置面に架台2を取り付けた様子を示す斜視図である。
【
図17】
図17は、実施形態1に係る太陽電池アレイ3において、第2太陽電池モジュール4bにカバー固定具5を取り付けた様子を示す斜視図である。
【
図18】
図18は、実施形態1に係る太陽電池モジュール4において、
図17のXVII部を拡大して示す斜視図である。
【
図19】
図19は、実施形態1に係る太陽電池アレイ3において、第2太陽電池モジュール4bを架台2に取り付けた様子を示す斜視図である。
【
図20】
図20は、実施形態1に係る太陽電池アレイ3の設置方法において、カバー6を固定する方法を示すフロー図である。
【
図21】
図21は、実施形態1に係る太陽電池アレイ3において、第1太陽電池モジュール4aと第2太陽電池モジュール4bとの間にカバー6を取り付ける様子を示す斜視図である。
【
図22】
図22は、実施形態1に係る太陽電池アレイ3において、カバー6をカバー固定具5に取り付ける様子を示す斜視図である。
【
図23】
図23は、実施形態1に係る太陽電池アレイ3において、カバー6をカバー固定具5に取り付ける様子を示す斜視図である。
【
図24】
図24は、実施形態1に係る太陽電池アレイ3において、カバー6をカバー固定具5に取り付ける様子を示す斜視図である。
【
図25】
図25は、実施形態2に係る太陽電池アレイ3を示す斜視図である。
【
図26】
図26は、実施形態2に係る太陽電池アレイ3において、仮想的に第1太陽電池モジュール4aを取り外した様子を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
従来、設置面上に固定された架台の上に設置される太陽電池アレイにおいて、太陽電池アレイに含まれる太陽電池モジュールの間に、カバーを有する太陽電池アレイが知られていた。言い換えると、隣接して架台に固定される太陽電池モジュールの間に、カバーを有する太陽電池アレイが知られていた。
【0011】
しかし、太陽電池モジュール間にカバーを取り付ける場合、従来では、太陽電池モジュールを架台に固定するための部材である架台固定具に、カバーを取り付けるための特別な構造が必要であった。したがって、このようなカバーを取り付けるための特別な構造を備えない太陽電池アレイでは、太陽電池モジュールの間にカバーを取り付けることが困難であった。つまり、太陽電池アレイにおいて、太陽電池モジュールの間にカバーを取り付けるための構造には改善の余地があった。
【0012】
そこで、本開示の発明者は、太陽電池モジュールの間にカバーを取り付けることを容易にする構造に関する技術を創出した。これにより、カバーを取り付けるための特別な構造を備えない太陽電池アレイであっても、太陽電池モジュールの間にカバーを設置することができるようになる。これについて、以下、実施形態1と実施形態2について図面を参照しつつ説明する。
【0013】
以下の説明では、設置面1が傾斜している方向に平行な方向であって、設置面1のうち海抜が大きい側から設置面1のうち海抜が小さい側に向かう方向を第1方向(以下、+X方向とも称する。)とする。第1方向に直交する方向であって、設置面1に平行な方向を第2方向(以下、+Y方向とも称する。)とする。また、設置面1の法線方向を第3方向(以下、+Z方向とも称する。)とする。言い換えると、第3方向は、第1方向に直交し、かつ、第2方向とも直交する方向である。なお、以下では、第1方向と第2方向と第3方向とが右手系の座標である場合を例として説明する。
【0014】
また、+X方向と反対の方向を-X方向と称することがある。同様に、+Y方向と反対の方向を-Y方向と、+Z方向と反対の方向を-Z方向と称することがある。
【0015】
また、第1方向に沿って正の方向側を第1方向の下側又は+X方向側、第1方向に沿って負の方向側を第1方向の上側又は-X方向側と称することがある。例えば、設置面1が住宅等の屋根等である場合は、軒側が第1方向の下側、棟側が第1方向の上側となる。また、第2方向又は+Y方向、もしくは-Y方向を桁行方向と称することがある。また、第3方向に沿って正の方向側を受光面側(受光面11a側)又は+Z方向側、第3方向に沿って負の方向側を非受光面側(非受光面11b側)、設置面1側、受光面11aと反対側又は-Z方向側と称することがある。
【0016】
<実施形態1>
<1-1.太陽電池アレイ3>
以下、本開示の実施形態1に係る太陽電池アレイ3について、図面を参照しつつ説明する。本開示の実施形態1に係る太陽電池アレイ3は、例えば、
図1のような太陽電池アレイ3であってもよい。
【0017】
本開示の実施形態1に係る太陽電池アレイ3は、設置面1上に備えられる。具体的には、太陽電池アレイ3は、設置面1上に固定される架台2の上に設置されてもよい。太陽電池アレイ3は、架台2に固定される複数の太陽電池モジュール4(第1太陽電池モジュール4a、第2太陽電池モジュール4b)を備える。複数の太陽電池モジュール4は、架台固定具7(第1架台固定具7a、第2架台固定具7b、第3架台固定具7c)によって、架台2に固定される。複数の太陽電池モジュール4は、+X方向に沿って互いに離間して配列される。太陽電池アレイ3は、複数の太陽電池モジュール4のうち、+X方向に沿って隣接する太陽電池モジュール4の間にカバー6を備える。カバー6は、カバー固定具5によって、+X方向に沿って隣接する太陽電池モジュール4の少なくともいずれか一方の太陽電池モジュール4に固定される。
【0018】
以下の説明では、説明の簡単のために、複数の太陽電池モジュール4の例として第1太陽電池モジュール4aと第2太陽電池モジュール4bを用いて説明する。第1太陽電池モジュール4aは、複数の太陽電池モジュール4に含まれる太陽電池モジュール4である。第2太陽電池モジュール4bは、複数の太陽電池モジュール4に含まれる太陽電池モジュール4であって、+X方向側で第1太陽電池モジュール4aに隣接する太陽電池モジュール4である。言い換えると、第2太陽電池モジュール4bは、第1太陽電池モジュール4aの軒側で第1太陽電池モジュール4aに隣接する太陽電池モジュール4であると考えてもよい。
【0019】
この場合、太陽電池アレイ3は、第1太陽電池モジュール4aと第2太陽電池モジュール4bとの間にカバー6を備える。カバー6は、カバー固定具5によって第1太陽電池モジュール4aと第2太陽電池モジュール4bの少なくともいずれか一方に固定される。
【0020】
なお、太陽電池アレイ3を構成する、架台2、太陽電池モジュール4、カバー6、カバー固定具5等は、1つの事業者が提供又は生産してもよく、それぞれ別々の事業者が提供又は生産してもよい。また、カバー6とカバー固定具5とをあわせてカバー部品として、1つの事業者が提供又は生産してもよい。
【0021】
<設置面1>
設置面1は、第1方向に向けて傾斜する面である。言い換えると、設置面1は水平面に対して0度よりも大きく、かつ、90度よりも小さい角度をなす面である。設置面1は、例えば、住宅等の屋根面、又は山、丘等の傾斜面であってもよい。例えば、設置面1が住
宅等の屋根等である場合、+X方向は、住宅等の棟側から住宅等の軒側に向かう方向であってもよい。この場合、設置面1は、屋根材、葺板、野地板及び垂木を備えてもよい。例えば、設置面1が山、丘等の傾斜面である場合、第1方向は、標高が高い側から標高が低い側に向かう方向であってもよい。
【0022】
なお、本実施形態においては、設置面1として傾斜している傾斜面を例示するが、太陽電池アレイ3は傾斜していない設置面1に設置されてもよい。
【0023】
<太陽電池モジュール4>
以下、本開示の実施形態1に係る太陽電池モジュール4について、図面を参照しつつ説明する。本開示の実施形態1に係る太陽電池モジュール4は、例えば、
図2及び
図3のような太陽電池モジュール4であってもよい。なお、太陽電池アレイ3が、複数の太陽電池モジュール4を備える場合、第1太陽電池モジュール4aと第2太陽電池モジュール4bは、複数の太陽電池モジュール4に含まれている。
【0024】
太陽電池モジュール4は、太陽電池パネル11と、太陽電池パネル11の外周部を固定するフレーム12とを備える。例えば、第1太陽電池モジュール4Aは、第1太陽電池パネル11Aと、第1太陽電池パネル11Aの外周部を固定する第1フレーム12Aとを備える。例えば、第2太陽電池モジュール4Bは、第2太陽電池パネル11Bと、第2太陽電池パネル11Bの外周部を固定する第2フレーム12Bとを備える。
【0025】
なお、以下の説明では、フレーム12の4つの辺を、第1フレーム辺12L1と、第2フレーム辺12L2と、第3フレーム辺12L3と、第4フレーム辺12L4と称して説明する。ここで、第1フレーム辺12L1は、フレーム12の4つの辺のうち、+Y方向に平行な辺であって+X方向側に位置する辺である。言い換えると、第1フレーム辺12L1は、フレーム12の4つの辺のうち、軒側に位置する辺である。第2フレーム辺12L2は、フレーム12の4つの辺のうち、+Y方向に平行な辺であって-X方向側に位置する辺である。言い換えると、第2フレーム辺12L2は、フレーム12の4つの辺のうち、棟側に位置する辺である。第3フレーム辺12L3は、フレーム12の4つの辺のうち、+X方向に平行な辺であって+Y方向側に位置する辺である。第4フレーム辺12L4は、フレーム12の4つの辺のうち、+X方向に平行な辺であって-Y方向側に位置する辺である。また、以下では、第1フレーム辺12L1又は第2フレーム辺12L2において、第3フレーム辺12L3側のことを第1端部側と称することがある。一方で、第1フレーム辺12L1又は第2フレーム辺12L2において、第4フレーム辺12L4側のことを第2端部側と称することがある。
【0026】
[太陽電池パネル11]
太陽電池パネル11は、主として光を受光する受光面11a(透光性基板14の一主面)と受光面11aの裏面に相当する非受光面11b(裏面保護部材13の一主面)と、を備えている。言い換えると、+Z方向と直交する太陽電池パネル11の2つの面のうち、設置面1との距離が小さい方の面を非受光面11bと、設置面1との距離が大きい方の面を受光面11aと考えてもよい。
【0027】
太陽電池パネル11は、受光面11a側から順に、太陽電池モジュール4の基板を兼ねる透光性基板14と、熱硬化性樹脂よりなる一対の封止材15と、封止材15に周囲を保護されインナーリード16(不図示)で電気的に接続された複数の太陽電池素子17と、を備えている。
【0028】
さらに、太陽電池パネル11は、太陽電池モジュール4の非受光面11b側を保護する裏面保護部材13と、太陽電池素子17で得られた出力を外部に取り出すための端子ボッ
クス18(不図示)と、を備えている。
【0029】
なお、非受光面11bは、例えば、裏面保護部材13及び太陽電池素子17と裏面保護部材13との間に位置する封止材15を、透光性を有するような材料で形成することにより、非受光面11b側から入射される光の一部を受ける形態であってもよい。
【0030】
太陽電池素子17は、例えば、単結晶シリコン又は多結晶シリコン等から構成される平板状の基板が用いられる。このようなシリコン基板を用いる場合は、上述したように、インナーリード16で隣接するシリコン基板同士を電気的に接続すればよい。
【0031】
また、太陽電池素子17の種類は特に制限されず、例えば、アモルファスシリコンから構成される薄膜太陽電池、CIGS太陽電池、CdTe太陽電池、結晶シリコン基板上に薄膜アモルファスを形成した太陽電池素子17等を用いてもよい。例えば、アモルファスシリコン、CIGS又はCdTeよりなる太陽電池素子17としては、透光性基板14上において、アモルファスシリコン層、CIGS層又はCdTe層を透明電極等と組み合わせて適宜積層するようにしたものが利用できる。
【0032】
また、端子ボックス18は、変性ポリフェニレンエーテル樹脂(変性PPE樹脂、PPE;Poly―Phenylen Ether)又はポリフェニレンオキサイド樹脂(PPO樹脂、PPO:Poly―Phenylen Oxide)の箱体と、当該箱体内に配置されるターミナル板と、当該箱体の外部へ電力を導出する出力ケーブルと、を備える。
【0033】
[フレーム12]
フレーム12は、太陽電池パネル11を固定する機能を有する。フレーム12は、太陽電池パネル11の外周部を嵌合するパネル嵌合部12aと、パネル嵌合部12aよりも設置面1側に位置するフレーム底面部12bと、パネル嵌合部12aとフレーム底面部12bとを接続するフレーム側面部12cと、を備える。フレーム12は、アルミニウム等を押し出し成形すること等により形成されてもよい。
【0034】
パネル嵌合部12aは、太陽電池パネル11の外周部を嵌合する。パネル嵌合部12aが太陽電池パネル11の外周部に嵌合することで、太陽電池パネル11がフレーム12に固定される。パネル嵌合部12aは、嵌合上面部12a1と、嵌合底面部12a2と、嵌合側面部12a3とを備える。ここで、嵌合上面部12a1の内面は太陽電池パネル11の外周部の受光面11aと接する。嵌合底面部12a2の内面は太陽電池パネル11の外周部の非受光面11bと接する。嵌合側面部12a3の内面は太陽電池パネル11の外周部の厚み方向の端面と接する。
【0035】
パネル嵌合部12aは、嵌合上面部12a1に切欠部12dをさらに備えてもよい。切欠部12dを備えることで、太陽電池モジュール4は、太陽電池モジュール4の受光面11a側に滞留する液体を外部に排出することができる。切欠き部12dは、太陽電池モジュール4のフレーム12の嵌合上面部12a1の一部を切り欠いた形状を有する。切欠部12dは、例えば、
図4又は
図13のような溝状の構造を有してもよい。具体的には、切欠き部12dは、嵌合上面部12a1の内周側に位置する第1切欠端12d1と、嵌合側面部12a3の外周側に位置する第2切欠端12d2とをつなぐ溝状の構造であってもよい。ここで、嵌合上面部12a1の内周側は、フレーム12の内周側(太陽電池パネル11の中心側)と考えてもよい。また、嵌合側面部12a3の外周側は、フレーム12の外周側と考えてもよい。なお、切欠部12dは、太陽電池モジュール4の非受光面11b側まで延びるように設けられてもよい。つまり、切欠部12dがフレーム側面部12cにも設けられてもよい。
【0036】
切欠部12dは、フレーム12の第1フレーム辺12L1上に少なくとも備えられる。切欠部12dは、第1フレーム辺12L1の+Y方向側(第1端部側)の端部又は-Y方向側(第2端部側)の端部に備えられてもよく、若しくは、第1フレーム辺12L1の中央部に備えられてもよい。また、切欠部12dは、フレーム12の第2フレーム辺12L2上に備えられてもよい。
【0037】
切欠部12dは、1つの溝から構成されてもよく、複数の溝から構成されてもよい。切欠部12dの幅は、第1切欠端12d1から第2切欠端12d2に向けて一定であってもよく、第1切欠端12d1から第2切欠端12d2に向かう途中で変化してもよい。また、切欠部12dの断面形状は、矩形、台形、又は一部に曲線を有する形状をであってもよい。
【0038】
切欠部12dは、フレーム12の嵌合上面部12a1をさらに機械加工により切欠部12d分を切り取ることによって形成されてもよい。また、切欠部12dは、フレーム12の嵌合上面部12a1をプレス加工により打ち抜くことによって形成されてもよい。
【0039】
このように、パネル嵌合部12aが嵌合上面部12a1に切欠部12dをさらに備えることで、太陽電池モジュール4の受光面11a上に存在する雨水は、切欠部12dを通過して太陽電池モジュール4の受光面11a上から太陽電池モジュール4の外部に排出される。これにより、太陽電池モジュール4の受光面11a上に存在する雨水が、太陽電池パネル11の受光面11a上に留まることを低減することができる。このため、滞留した液体が蒸発することによって、液体中に混入したごみ又はほこりが太陽電池モジュール4の受光面11a上に汚れとして残ることを低減できる。
【0040】
<1-1-2.カバー固定具5>
以下、本開示の実施形態1に係るカバー固定具5について、図面を参照しつつ説明する。本開示の実施形態1に係るカバー固定具5は、例えば、
図5のようなカバー固定具5であってもよい。
【0041】
カバー固定具5は、カバー6を太陽電池モジュール4に固定する部品である。例えば、カバー6が第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bとの間に備えられる場合、カバー固定具5は、第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bの少なくともいずれか一方にカバー6を固定する。言い換えると、カバー固定具5は、第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bの少なくともいずれか一方に固定される。
【0042】
カバー固定具5は、ステンレス鋼等の合金鋼又はメッキ鋼板をプレス加工又はベンダー曲げ加工して形成されてもよい。また、カバー固定具5は、アルミニウム合金等の金属を押し出し加工又はプレス加工を用いて形成されてもよい。
【0043】
カバー固定具5は、カバー固定具5を太陽電池モジュール4に固定する第1固定部21と、カバー固定具5をカバー6に固定する第2固定部22と、第1固定部21と第2固定部22を接続する固定具側面部23と、を備える。
【0044】
第1固定部21は、カバー固定具5を太陽電池モジュール4に固定する部分である。例えば、第1固定部21は、太陽電池モジュール4のフレーム12に接続されてもよい。例えば、第1固定部21は、太陽電池モジュール4のフレーム12のフレーム底面部12bに接続されてもよい。この場合、第1固定部21は、フレーム底面部12bに接することができる、+X方向に延びる板状部分であってもよい。また、例えば、第1固定部21は
、太陽電池モジュール4のフレーム12のフレーム側面部12cに接続されてもよい。この場合、第1固定部21は、フレーム側面部12cに接することができる、+Y方向に延びる板状部分であってもよい。また、第1固定部21は、フレーム12と接する領域である第1領域21aと、フレーム12と接しない領域である第2領域21bとを備えてもよい。この場合、第2領域21bは固定具側面部23と接続してもよい。
【0045】
第1固定部21は、例えば、フレーム締結部材25を用いてフレーム12に固定されてもよい。フレーム締結部材25は、ボルトとナットから構成されてもよい。この場合、第1領域21aには、ボルトを締めるための雌ねじを備えた貫通孔を有してもよい。第1固定部21は、例えば、フレーム底面部12bに設けられた接地用の貫通孔と第1領域21aに設けられた貫通孔とをボルトで締結することで、カバー固定具5を太陽電池モジュール4に固定してもよい。
【0046】
なお、第1固定部21がカバー固定具5を太陽電池モジュール4に固定する方法は、フレーム締結部材25を用いた締結に限定されない。例えば、第1固定部21の第1領域21aとフレーム12とが溶接されることで、カバー固定具5が太陽電池モジュール4に固定されてもよい。例えば、第1固定部21の第1領域21aとフレーム12とが接着剤等で接着されることで、カバー固定具5が太陽電池モジュール4に固定されてもよい。例えば、第1固定部21の第1領域21aに凸部が形成されている場合、フレーム12の凹みに第1領域21aに設けられた凸部を嵌合させることで、カバー固定具5が太陽電池モジュール4に固定されてもよい。例えば、フレーム12が磁性を有する場合、カバー固定具5の材料に磁性を有する材料を採用することで。カバー固定具5が太陽電池モジュール4に磁力によって固定されてもよい。
【0047】
なお、第1固定部21が太陽電池モジュール4に固定される位置は、フレーム12のフレーム底面部12bに限定されない。例えば、第1固定部21が太陽電池モジュール4に固定される位置は、フレーム12のフレーム側面部12cであってもよい。また、第1固定部21が太陽電池モジュール4に固定される位置は、フレーム12のパネル嵌合部12aであってもよい。
【0048】
また、第1固定部21が固定される位置は、
図12のように、第2太陽電池モジュール4Bの第2フレーム辺12L2に限定されない。例えば、第1固定部21が固定される位置は、第2太陽電池モジュール4Bの第3フレーム辺12L3、又は第4フレーム辺12L4であってもよい。また、第1固定部21は、第1太陽電池モジュール4Aに固定されてもうおい。この場合、例えば、第1固定部21が固定される位置は、第1太陽電池モジュール4Aの第1フレーム辺12L1、第3フレーム辺12L3、又は第4フレーム辺12L4であってもよい。
【0049】
また、第1固定部21は、第1太陽電池モジュール4A又は第2太陽電池モジュール4Bと、複数の位置で固定されてもよい。例えば、第1固定部21は、第1太陽電池モジュール4Aの第1フレーム辺12L1におけるフレーム底面部12bと、第2太陽電池モジュール4Bの第2フレーム辺12L2におけるフレーム底面部12bとに固定されてもよい。また、例えば、第1固定部21は、第2太陽電池モジュール4Bの第2フレーム辺12L2におけるフレーム底面部12bと、第2太陽電池モジュール4Bの第3フレーム辺12L3におけるフレーム底面部12bとに固定されてもよい。
【0050】
第2固定部22は、カバー固定具5をカバー6に固定する部分である。例えば、第2固定部22は、カバー6のカバー固定部32の裏面に接続されてもよい。ここで、カバー6のカバー固定部32の裏面は、カバー6のカバー本体部31の設置面1側の面であってもよい。この場合、第2固定部22は、カバー固定部32の裏面に接することができる、+
Y方向に延びる板状部分であってもよい。
【0051】
第2固定部22は、例えば、カバー締結部材26によってカバー固定部32に固定されてもよい。この場合、第2固定部22は、カバー締結部材26と締結される締結受け機構を有する。言い換えると、カバー締結部材26を締結受け機構に締結することで、第2固定部22をカバー固定部32に固定してもよい。このようにすることで、カバー固定具5を介して、カバー6を太陽電池モジュール4に固定することができる。カバー締結部材26は、例えば、ボルトから構成されてもよい。この場合、締結受け機構は、例えば、第2固定部22に開けられた、内部にねじ山を有する貫通孔であってもよい。このような構造は、バーリング工法で貫通孔を形成した後に、タップ工法によってねじ山を形成することで形成することができる。また、締結受け機構は、例えば、第2固定部22に開けられた貫通孔にナットが溶接された構造であってもよい。この場合、貫通孔の直径は、ボルトのねじ部の直径よりも大きく、溶接されるナットの直径よりも小さい。
【0052】
なお、第2固定部22がカバー固定具5をカバー6に固定する方法は、カバー締結部材26による締結に限定されない。例えば、第2固定部22とカバー固定部32とが溶接されることで、カバー固定具5がカバー6に固定されてもよい。例えば、第2固定部22とカバー固定部32とが接着剤等で接着されることで、カバー固定具5がカバー6に固定されてもよい。例えば、第2固定部22に凸部が形成されている場合、カバー固定部32の凹みに第2固定部22に設けられた凸部を嵌合させることで、カバー固定具5がカバー6に固定されてもよい。例えば、カバー6が磁性を有する場合、カバー固定具5の材料に磁性を有する材料を採用することで、カバー固定具5がカバー6に磁力によって固定されてもよい。
【0053】
固定具側面部23は、第1固定部21と第2固定部22とを接続する。固定具側面部23の+Z方向の長さを調整することで、太陽電池モジュール4に対するカバー6の+Z方向の位置を調整することができる。例えば、固定具側面部23は、第1固定部21と第2固定部22とを接続することができる、+Z方向に延びる板状部分であってもよい。
【0054】
固定具側面部23は、第1固定部21の第2領域21bの+X方向に沿った側面に接続してもよい。固定具側面部23が第2領域21bの+X方向に沿った側面に接続する場合、カバー固定具5は第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bとの間のスペーサーとしての役割を果たすことができる。
【0055】
固定具側面部23は、第1固定部21の第2領域21bの+Y方向に沿った側面に接続してもよい。固定具側面部23が第2領域21bの+Y方向に沿った側面に接続する場合、カバー固定具5の形成を容易にすることができる。
【0056】
固定具側面部23は、カバー固定具5をカバー6に固定した場合にカバー本体部31の第1カバー側面31bと第2カバー側面31cとの間に位置する第3領域23aと、カバー固定具5をカバー6に固定した場合にカバー本体部31の第1カバー側面31bと第2カバー側面31cとの間に位置しない第4領域23bと、を備える。第3領域23aは、固定具側面部23のうち第2固定部22側の部分である。言い換えると、第3領域23aは、固定具側面部23のうち+Z方向側の部分である。また、第4領域23bは、固定具側面部23のうち第1固定部21側の部分である。言い換えると、第3領域23aは、固定具側面部23のうち-Z方向側の部分である。第3領域23aの幅と第4領域23bの幅とは、同一であってもよく、異なっていてもよい。通常、第1固定部21の第2領域21bの幅は、カバー本体部31の横幅よりも大きいため、第3領域23aの幅を第4領域23bの幅よりも小さくしてもよい。なお、第3領域23aの幅は、カバー本体部31の第1カバー側面31bと第2カバー側面31cとの間の距離以下である。
【0057】
第3領域23aの幅が第4領域23bの幅よりも小さい場合、第3領域23aは、第4領域23bに対して、+X方向側又は-X方向側のいずれかに偏っていてもよい。言い換えると、第3領域23aの+X方向側における端と第3領域23aの-X方向側における端との両方から距離が等しい点を結んだ中心線と、第4領域23bの+X方向側における端と第4領域24bの-X方向側における端との両方から距離が等しい点を結んだ中心線とが、一致しなくてもよい。このようにすることで、第1太陽電池モジュール4Aとカバー6の第2カバー側面31cとの距離と、第2太陽電池モジュール4Bとカバー6の第1カバー側面31bとの距離とを調整することができる。
【0058】
カバー固定具5は、第1固定部21に接続する傾斜部24をさらに備えてもよい。傾斜部24は、第1固定部21に沿う平面と交差し、第2固定部22から遠ざかる方向に傾斜している。例えば、傾斜部24は、傾斜部24と第1固定部21とがなす角度が90度よりも大きく、かつ、180度よりも小さい角度となるように形成されてもよい。例えば、傾斜部24と第1固定部21とがなす角度は、120度としてもよい。傾斜部24は、第1固定部21の第2領域21b又は固定具側面部23の第4領域23bに接続されてもよい。
【0059】
傾斜部24を備えることで、カバー本体部31の第2カバー側面31cを伝う雨水又は第1太陽電池モジュール4Aのフレーム側面部12cを伝う雨水を、傾斜部24に伝わせて設置面1に流すことができる。これにより、第1固定部21の第2領域21bを通過して第1固定部21とフレーム底面部12bが接続する部分に雨水が流れこむ量を低減することができ、第1固定部21とフレーム底面部12bとを接続する部分の雨水による腐食を低減することができる。
【0060】
なお、カバー固定具5は、第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bの一方だけに固定されてもよい。このようにすることで、第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bの両方を架台2に固定する前に、カバー6の設置作業者は、第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bの一方にカバー固定具5を固定することができる。これにより、カバー6の設置作業者、傾斜を有する設置面1上ではなく地上において、第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bの一方にカバー固定具5を固定することができる。このため、設置作業者がカバー固定具5の設置を容易にすることができる。
【0061】
また、カバー固定具5は、第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bの両方に固定されてもよい。このようにすることで、カバー固定具5が、太陽電池モジュール4同士を固定する役割を果たすことができる。これにより、例えば、第1太陽電池モジュール4Aが第2太陽電池モジュール4Bに対してずれが生じること、又は、第1太陽電池モジュール4Aが第2太陽電池モジュール4Bに対してねじれが生じることを低減することができる。
【0062】
また、カバー固定具5は、後述する架台固定具7(第1架台固定具7a)と分離した別の部材であってもよく、架台固定具7(第1架台固定具7a)と一体となった部材であってもよい。カバー固定具5が架台固定具7(第1架台固定具7a)と分離した別の部材である場合、カバー固定具5の構造を簡単にすることができる。これは、カバー固定具5と架台固定具7とを分離した部材とすることで、カバー固定具5と架台固定具7とを一体とした部材とする場合に比べて、カバー固定具5の構造の制約が緩和されるためである。一方で、カバー固定具5が架台固定具7(第1架台固定具7a)と一体の部材である場合、施工時の部材の総数を減らすことができるため、部材の運搬にかかるコストを低減することができる。
【0063】
カバー固定具5が架台固定具7(第1架台固定具7a)と分離した別の部材である場合、カバー固定具5は、架台固定具7(第1架台固定具7a)と異なる位置で、太陽電池モジュール4(第1太陽電池モジュール4A又は第2太陽電池モジュール4Bのいずれか一方又は双方)に固定されてもよい。このようにすることで、カバー固定具5を固定する位置が、架台2の位置に影響されないため、カバー6を固定する際の施工のしやすさを向上させることができる。例えば、カバー固定具5は、カバー固定具5は架台固定具7(第1架台固定具7a)よりも、カバー固定具5が固定される太陽電池モジュール4(第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bのいずれか一方又は両方)の端部側に位置してもよい。また、例えば、架台固定具7(第1架台固定具7a)が、カバー固定具5よりも、カバー固定具5が固定される太陽電池モジュール4(第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bのいずれか一方又は両方)の端部側に位置してもよい。
【0064】
カバー固定具5が架台固定具7(第1架台固定具7a)と分離した別の部材である場合、カバー固定具5は架台固定具7(第1架台固定具7a)よりも、カバー固定具5が固定される太陽電池モジュール4(第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bのいずれか一方又は両方)の端部側に位置してもよい。例えば、
図1の例であれば、第2太陽電池モジュール4BのY軸方向の中心線よりも第3フレーム辺12L3側(第1端部側)に位置するカバー固定具5(第1カバー固定具51)は、架台固定具7(第1架台固定具7a)よりも第3フレーム辺12L3に近い位置に固定されてもよい。別の見方をすると、例えば、第1太陽電池モジュール4Aの第2フレーム辺12L2の端部のうち第3フレーム辺12L3側(第1端部側)の端部とカバー固定具5(第1カバー固定具51)との距離が、第2太陽電池モジュール4Bの第2フレーム辺12L2の端部のうち第3フレーム辺12L3側の端部と架台固定具7(第1架台固定具7a)との距離よりも小さくなるように、カバー固定具5が第2太陽電池モジュール4Bに固定されてもよい。このようにすることで、カバー6を設置する際に、第3フレーム辺12L3側(第1端部側)から、カバー固定具5(第1カバー固定具51)にカバー6を固定する作業者が施工をしやすくすることができる。なぜならば、カバー6を固定する作業者は、第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bとを架台2に固定した後にカバー6を固定することになるため、カバー6を固定するためには、第2太陽電池モジュール4Bの第3フレーム辺12L3側(第1端部側)又は第4フレーム辺12L4側(第2端部側)から作業をすることになる。したがって、カバー固定具5(第1カバー固定具51)が第3フレーム辺12L3に近い位置にあると、作業者の施工を容易にすることができる。
【0065】
一方で、第2太陽電池モジュール4BのY軸方向の中心線よりも第4フレーム辺12L4側(第2端部側)側に位置するカバー固定具5(第2カバー固定具52)は、架台固定具7(第1架台固定具7a)よりも第4フレーム辺12L4側(第2端部側)に近い位置に固定されてもよい。別の見方をすると、例えば、第1太陽電池モジュール4Aの第2フレーム辺12L2の端部のうち第3フレーム辺12L3側の端部とカバー固定具5(第2カバー固定具52)との距離が、第2太陽電池モジュール4Bの第2フレーム辺12L2の端部のうち第3フレーム辺12L3側の端部と架台固定具7(第1架台固定具7a)との距離よりも小さくなるように、カバー固定具5(第2カバー固定具52)が第2太陽電池モジュール4Bに固定されてもよい。このようにすることで、カバー6を設置する際に、第4フレーム辺12L4側(第2端部側)側から、カバー固定具5にカバー6を固定する作業者が施工をしやすくすることができる。
【0066】
ここで、カバー固定具5が固定される太陽電池モジュール4(第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bのいずれか一方又は両方)の端部側に位置する場合において、カバー締結部材26によってカバー固定具5の第2固定部22にカバー6を固定
してもよい。別の見方をすると、カバー固定具5が固定される太陽電池モジュール4(第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bのいずれか一方又は両方)の端部側に位置する場合において、第2固定部22は締結受け機構を有し、カバー締結部材26と締結受け機構とを締結することで、カバー固定具5とカバー6とを固定してもよい。このようにすることで、例えば、第3フレーム辺12L3側(第1端部側)から作業をする作業者が、自身の身体の近くで締結部材26を用いた固定をすることができるため、作業者が締結部材26に力を加えやすくなり、作業者の施工をより容易にすることができる。
【0067】
<1-1-3.カバー6>
以下、本開示の実施形態1に係るカバー6について、図面を参照しつつ説明する。本開示の実施形態1に係るカバー6は、例えば、
図6のようなカバー6であってもよい。
【0068】
カバー6は、隣接する2つの太陽電池モジュール4の間に備えられる。例えば、カバー6が第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bとの間に備えられる場合、カバー6は、第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bの少なくともいずれか一方にカバー固定具5によって固定される。カバー6は、カバー本体部31と、カバー固定部32とを備える。
【0069】
太陽電池アレイ3では、太陽電池モジュール4の間に隙間ができてしまう。このため、例えば、積雪時に太陽電池モジュール4の間に雪が引っかかってしまう場合がある。長時間にわたって雪が引っかかった状態が継続すると、太陽電池モジュール4への日照が遮られてしまうため、太陽電池モジュール4の発電量の低下するおそれがある。また、長時間にわたって雪の重みが太陽電池モジュール4に加わることで、太陽電池モジュール4又は架台2等に歪み等の破損を生じるおそれがある。
【0070】
ここで、太陽電池モジュール4の間に雪が引っかかってしまうことを低減するために、太陽電池モジュール4の間にカバー6を設置することが考えられる。太陽電池モジュール4の間にカバー6を設置することで、カバー6の上を雪が滑って通過することできるようになり、太陽電池モジュール4の間に雪が引っかかってしまうことを低減することができる。
【0071】
カバー6は、ステンレス鋼等の合金鋼又はメッキ鋼板をプレス加工、ロールフォーミング又はベンダー曲げ加工して形成されてもよい。また、カバー6は、アルミニウム合金等の金属を押し出し加工して形成されてもよい。
【0072】
カバー本体部31は、本体部表面31aと、本体部表面31aに接続する第1カバー側面31bと、本体部表面31aに接続する第2カバー側面31cと、を備える。本体部表面31aは、+Y方向に沿って延びる板状部分である。なお、本体部表面31aは、設置面1、第1太陽電池モジュール4Aの受光面11a又は第2太陽電池モジュール4Bの受光面11bのいずれかに略平行であってもよい。また、本体部表面31aは、設置面1、第1太陽電池モジュール4Aの受光面11a又は第2太陽電池モジュール4Bの受光面11bのいずれかに対して傾斜していてもよい。第1カバー側面31bは、本体部表面31aに+X方向で接続し、+Y方向に沿って延びる板状部分である。言い換えると、第1カバー側面31bは、第2太陽電池モジュール4Bの第2フレーム辺12L2に相対する位置にあるカバー本体部31の側面である。第2カバー側面31cは、本体部表面31aに-X方向で接続し、+Y方向に沿って延びる板状部分である。言い換えると、第2カバー側面31cは、第1太陽電池モジュール4Aの第1フレーム辺12L1に相対する位置にあるカバー本体部31の側面である。
【0073】
カバー本体部31の+Y方向の長さは、カバー固定具5の+Y方向の長さよりも大きく、かつ、太陽電池モジュール4の+Y方向の長さの半分以上の長さを有する。ここで、カバー本体部31の+Y方向の長さとは、カバー6をカバー固定具5で太陽電池モジュール4に固定した際の、+Y方向におけるカバー6の長さをいう。カバー固定具5の+Y方向の長さは、カバー6をカバー固定具5で太陽電池モジュール4に固定した際の、+Y方向におけるカバー固定具5の長さをいう。例えば、カバー固定具5の+Y方向の長さは、+Y方向におけるカバー固定具5の第1固定部21の長さであってもよく、+Y方向におけるカバー固定具5の第2固定部22の長さであってもよい。太陽電池モジュール4の+Y方向の長さは、カバー6をカバー固定具5で太陽電池モジュール4に固定した際の、+Y方向における太陽電池モジュール4の長さをいう。例えば、太陽電池モジュール4の+Y方向の長さは、+Y方向における太陽電池パネル11の長さであってもよく、フレーム12のうち+Y方向に平行な辺(第1フレーム辺12L1又は第2フレーム辺12L2)の長さであってもよい。このように、+X方向側で隣接する太陽電池モジュール4の間において、カバー6が+Y方向に延びる一定の長さを有することで、隣接する太陽電池モジュール4の間の隙間に引っかかる雪の量を低減することができる。なお、カバー6の+Y方向の長さは、太陽電池モジュール4の+Y方向の長さと略同一としてもよい。
【0074】
また、カバー6の+Y方向の長さは、他の太陽電池モジュール4又は他のカバー6と干渉しない範囲で、太陽電池モジュール4の+Y方向の長さよりも大きくしてもよい。つまり、カバー6の+Y方向の長さは、太陽電池アレイ3から+Y方向へはみ出さない長さであれば、太陽電池モジュール4の+Y方向の長さを超えるものであってもよい。換言すると、複数の太陽電池モジュール4が+Y方向に互いに隣接して配置される場合、カバー6の+Y方向の長さは太陽電池モジュール4の1つ分の+Y方向の長さを超えるものであってもよい。この場合、カバー6の+Y方向の最大の長さは太陽電池アレイ3の+Y方向の長さであってもよい。
【0075】
カバー固定部32は、カバー固定具5をカバー6に固定する部分である。カバー固定部32は、例えば、カバー締結部材26を用いてカバー固定具5の第2固定部22を固定してもよい。カバー締結部材26は、ボルトとナットから構成されてもよい。この場合、カバー固定部32は、ボルトを締めるための貫通孔であってもよい。カバー固定部32は、例えば、カバー固定部32に設けられた貫通孔と第2固定部22に設けられた貫通孔とをボルトで締結することで、カバー固定具5を太陽電池モジュール4に固定してもよい。この場合、カバー固定部32に設けられた貫通孔は、第2固定部22に設けられた貫通孔よりも大きくしてもよい。このようにすることで、カバー固定部32に設けられた貫通孔と第2固定部22に設けられた貫通孔との位置合わせが容易になり、ボルトによる締結を容易にすることができる。
【0076】
なお、カバー固定部32がカバー固定具5をカバー6に固定する方法は、カバー締結部材26による締結に限定されない。例えば、第2固定部22とカバー固定部32とが溶接されることで、カバー固定具5がカバー6に固定されてもよい。例えば、第2固定部22とカバー固定部32とが接着剤等で接着されることで、カバー固定具5がカバー6に固定されてもよい。例えば、カバー固定部32に凸部が形成されている場合、第2固定部22の凹みにカバー固定部32に設けられた凸部を嵌合させることで、カバー固定具5がカバー6に固定されてもよい。例えば、カバー6が磁性を有する場合、カバー固定具5の材料に磁性を有する材料を採用することで、カバー固定具5がカバー6に磁力によって固定されてもよい。
【0077】
カバー6は、固定具嵌合部33をさらに備えてもよい。固定具嵌合部33は、カバー固定具5に嵌合されることで、カバー固定具5をカバー6に固定する部分である。固定具嵌合部33を用いたカバー固定具5のカバー6への固定方法は、後述する<1.3.カバー
6の設置方法>の項で説明する。固定具嵌合部33を用いてカバー固定具5をカバー6に固定することで、カバー締結部材26等による締結等によって固定する箇所を減らすことができるため、カバー6の設置作業を容易にすることができる。
【0078】
固定具嵌合部33は、カバー本体部31の第1カバー側面31bから突出した第1突出部33aと、カバー本体部31の第2カバー側面31cから突出した第2突出部33bと、を備える。第1突出部33aは、-Z方向(カバー本体部31の本体部表面31aから設置面1に向かう方向)に向けて第1カバー側面31bから突出する第5領域33a1と、+Y方向に向けて第5領域33a1の-Z方向側の端部から突出する第6領域33a2とを備える。第2突出部33bは、-Z方向(カバー本体部31の本体部表面31aから設置面1に向かう方向)に向けて第2カバー側面31cから突出する第7領域33b1と、+Y方向に向けて第7領域33b1の-Z方向側の端部から突出する第8領域33b2とを備える。
【0079】
固定具嵌合部33は、カバー本体部31において、カバー固定部32とは反対側の端部に備えられる。例えば、カバー固定部32が+Y方向側の端部に備えられる場合、固定具嵌合部33は-Y方向側の端部に備えられてもよい。このようにすることで、固定具嵌合部33を用いてカバー固定具5とカバー6を嵌合させて固定した後に、カバー固定部32を用いてカバー固定具5をカバー6に固定(例えば、カバー締結部材26によって締結)することで、カバー6の両端部を固定することができる。これにより、カバー6を設置する作業者は、カバー固定部32がある側だけで設置作業を完結することができる。
【0080】
また、固定具嵌合部33をさらに備えない場合(カバー6の両端にカバー固定部32がある場合)を考えると、例えば、カバー6を設置する作業者は、2つのカバー固定部32のうち+Y方向側の端部にあるカバー固定部32を固定した後に、-Y方向側の端部にあるカバー固定部32を固定する必要がある。この場合において、太陽電池モジュール4の上を通過して、カバー6を設置する作業者が-Y方向側に移動する場合、カバー6を設置する作業者が太陽電池モジュール4を傷つけてしまうおそれがある。一方で、固定具嵌合部33をさらに備える場合、カバー6を取付ける太陽電池モジュール4の上に乗らずにカバー6を固定することができる。このため、カバー6の設置作業中にカバー6と太陽電池モジュール4が接触することで、太陽電池モジュール4が破損する危険性を低減することができると考えることもできる。
【0081】
<1-1-4.架台固定具7>
以下、本開示の実施形態1に係る架台固定具7について、図面を参照しつつ説明する。本開示の実施形態1に係る架台固定具7は、例えば、
図1と
図7に示すような架台固定具7であってもよい。例えば、架台固定具7は、
図7Aのような第1架台固定具7aであってもよい。また、+X方向側の端部の架台固定具7は、
図7Bのような第2架台固定具7bであってもよい。-X方向側の端部の架台固定具7は、
図7Cのような第3架台固定具7cであってもよい。
【0082】
架台固定具7は、太陽電池モジュール4を架台2に固定する部品である。第1架台固定具7aは、複数の太陽電池モジュール4の間に備えられる。例えば、第1架台固定具7aは、第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bの間において、第1太陽電池モジュール4Aの第1フレーム辺12L1と第2太陽電池モジュール4Bの第2フレーム辺12L2とに接して備えられてもよい。第2架台固定具7bは、太陽電池モジュール4の第1フレーム辺12L1に接して備えられる。例えば、第2架台固定具7bは、第2太陽電池モジュール4Bの+X方向側において、第2太陽電池モジュール4Bの第1フレーム辺12L1に接して備えられてもよい。第3架台固定具7cは、太陽電池モジュール4の第2フレーム辺12L2に接して備えられる。例えば、第3架台固定具7cは、第
1太陽電池モジュール4Aの-X方向側において、第1太陽電池モジュール4Aの第2フレーム辺12L2に接して備えられてもよい。
【0083】
架台固定具7は、ステンレス鋼等の合金鋼又はメッキ鋼板をロールフォーミング又はベンダー曲げ加工して形成されてもよい。また、架台固定具7は、アルミニウム合金等の金属を押し出し加工して形成されてもよい。第1架台固定具7a、第2架台固定具7b、及び第3架台固定具7cは、同様に形成されてもよい。
【0084】
架台固定具7は、太陽電池モジュール4を設置面1上の架台2に固定できればよいため、その構造は特に限定されない。第1架台固定具7a、第2架台固定具7b、及び第3架台固定具7cは、同様に、その構造は特に限定されない。
【0085】
本実施形態においては、例えば
図7Aに示すように、第1架台固定具7aは、モジュール導通部41aと、架台締結部42aと、底面部43aと、第1側面部44aと、第2側面部45aとを備える。モジュール導通部41aは、第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bとを電気的に導通させるための部分である。架台締結部42aは、第1架台固定具7aが架台2に固定される場合に、底面部43aを架台2に締結する部分である。底面部43aは、第1側面部44aと第2側面部45aを接続する部分である。第1側面部44aは、第1架台固定具7aの+X方向側に面する部分である。第1側面部44aは、+Z方向側の上部が、+X方向側に突出する部分を備えてもよい。第2側面部45aは、第1架台固定具7aの-X方向側に面する部分である。第2側面部45aは、+Z方向側の上部が、-X方向側に突出する部分を備えてもよい。
【0086】
また、本実施形態においては、例えば
図7Bに示すように、第2架台固定具7bは、モジュール導通部41bと、架台締結部42bと、底面部43bと、第1側面部44bと、第2側面部45bとを備える。モジュール導通部41bは、架台2と第2太陽電池モジュール4Bとを電気的に導通させる部分である。架台締結部42bは、第2架台固定具7bが架台2に固定される場合に、底面部43bを架台2に締結する部分である。底面部43bは、第1側面部44bと第2側面部45bを接続する部分である。第1側面部44bは、第2架台固定具7bの+X方向側に面する部分である。第2側面部45bは、第2架台固定具7bの-X方向側に面する部分である。第2側面部45bは、+Z方向側の上部が、-X方向側に突出する部分を備えてもよい。
【0087】
また、本実施形態においては、例えば
図7Cに示すように、第3架台固定具7cは、モジュール導通部41cと、架台締結部42c(不図示)と、底面部43cと、第1側面部44cと、第2側面部45cとを備える。モジュール導通部41cは、第1太陽電池モジュール4Aと架台2とを電気的に導通させる部分である。架台締結部42cは、第3架台固定具7cが架台2に固定される場合に、底面部43cを架台2に締結する部分である。底面部43cは、第1側面部44cと第2側面部45cを接続する部分である。第1側面部44cは、第3架台固定具7cの+X方向側に面する部分である。第1側面部44cは、+Z方向側の上部が、+X方向側に突出する部分を備えてもよい。第2側面部45cは、第3架台固定具7cの-X方向側に面する部分である。
【0088】
このような第1架台固定具7a、第2架台固定具7b、及び第3架台固定具7cは、第1架台固定具7aの第2側面部45aと、第3架台固定具7cの第1側面部44cとで第1太陽電池モジュール4Aを挟んで固定する。また、このような第1架台固定具7a、第2架台固定具7b、及び第3架台固定具7cは、第1架台固定具7aの第1側面部44aと、第2架台固定具7bの第2側面部45bとで第2太陽電池モジュール4Bを挟んで固定する。
【0089】
具体的には、例えば、
図7A及び
図9に示されるように、第1架台固定具7aは、架台締結部42aによって底面部43aを架台2に締結することで、架台2に固定されている。そして、第1側面部44aが第2太陽電池モジュール4Bのパネル嵌合部12aの第2フレーム辺12L2に対向して配置され、第2側面部45aが第1太陽電池モジュール4Aのパネル嵌合部12aの第1フレーム辺12L1に対向して配置されてもよい。なお、第1側面部44aと、第2太陽電池モジュール4Bのパネル嵌合部12aの第2フレーム辺12L2との関係は、双方が対向して配置される場合に限られるものではなく、双方が当接して配置されてもよい。第1側面部44aと、第2太陽電池モジュール4Bのパネル嵌合部12aの第2フレーム辺12L2とが当接する場合、対向して配置される場合に比べて、より強固に第2太陽電池モジュール4Bを架台2に固定することができる。同様に、第2側面部45aと、第1太陽電池モジュール4Aのパネル嵌合部12aの第1フレーム辺12L1との関係は、双方が対向して配置される場合に限られるものではなく、双方が当接して配置されてもよい。第2側面部45aと、第1太陽電池モジュール4Aのパネル嵌合部12aの第1フレーム辺12L1とが当接する場合、対向して配置される場合に比べて、より強固に第1太陽電池モジュール4Aを架台2に固定することができる。
【0090】
また、例えば、
図7Bに示されるように、第2架台固定具7bは、架台締結部42bによって底面部43bを架台2に締結することで、架台2に固定されている。そして、第2側面部45bが第2太陽電池モジュール4Bのパネル嵌合部12aの第1フレーム辺12L1に対向して配置されてもよい。なお、第2側面部45bと、第2太陽電池モジュール4Bのパネル嵌合部12aの第1フレーム辺12L1との関係は、双方が対向して配置される場合に限られるものではなく、双方が当接して配置されてもよい。第2側面部45bと、第2太陽電池モジュール4Bのパネル嵌合部12aの第1フレーム辺12L1とが当接する場合、対向して配置される場合に比べて、より強固に第2太陽電池モジュール4Bを架台2に固定することができる。
【0091】
また、例えば、
図7Cに示されるように、第3架台固定具7cは、架台締結部42cによって底面部43cを架台2に締結することで、架台2に固定されている。そして、第1側面部44cが第1太陽電池モジュール4Aのパネル嵌合部12aの第1フレーム辺12L1に対向して配置されてもよい。なお、第1側面部44cと、第1太陽電池モジュール4Aのパネル嵌合部12aの第1フレーム辺12L1との関係は、双方が対向して配置される場合に限られるものではなく、双方が当接して配置されてもよい。第1側面部44cと、第1太陽電池モジュール4Aのパネル嵌合部12aの第1フレーム辺12L1とが当接する場合、対向して配置される場合に比べて、より強固に第1太陽電池モジュール4Aを架台2に固定することができる。
【0092】
以上により、第1架台固定具7a、第2架台固定具7b、及び第3架台固定具7cによって、隣り合う第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bとは、架台2に固定される。このとき、第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bとの間隔は、カバー固定具5の形状又はカバー6の形状によって適宜選択されてもよい。この場合、第1架台固定具7a、第2架台固定具7b、又は第3架台固定具7cを架台2に固定する位置を調整することで、第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bとの間隔を調整することができる。例えば、第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bとの間隔は、数ミリメートル(mm)から5センチメートル(cm)の間で調整されてもよい。
【0093】
<1-2.カバー6を固定した状態の説明>
以下、本開示の実施形態1に係る、カバー6を固定した状態での太陽電池アレイ3について、図面を参照しつつ説明する。本開示の実施形態1に係る、カバー6を固定した状態での太陽電池アレイ3は、例えば、
図8から
図13のような太陽電池アレイ3であっても
よい。
【0094】
まず、カバー6を固定した状態での太陽電池アレイ3において、第1太陽電池モジュール4Aと、第2太陽電池モジュール4Bと、カバー固定具5と、カバー6との位置関係について説明する。なお、以下では、
図8に示すように、第2太陽電池モジュール4Bにカバー固定具5がフレーム締結部材25を用いて固定され、かつ、カバー6にカバー固定具5がカバー締結部材26で固定されている場合を例として説明する。
【0095】
図8に示すように、第2太陽電池モジュール4Bのフレーム底面部12bとカバー固定具5の第1固定部21とがフレーム締結部材25によって固定されている。カバー固定具5の第1固定部21は、+X方向に向かって、第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bの間の隙間にまで延びる。この隙間において、第1固定部21に接続する固定具側面部23が、+Z方向に延びる。固定具側面部23に接続する第2固定部22が、+Y方向に延びる。カバー固定具5の第2固定部22とカバー6のカバー固定部32とがカバー締結部材26によって固定されている。
【0096】
カバー6は、第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bの間の隙間に位置する。カバー6の第1カバー側面31bと第2カバー側面31cとは、固定具側面部23の第3領域23aを挟むように位置する。この場合、固定具側面部23の第3領域23aの一部が、カバー6の第1カバー側面31bとカバー6の第2カバー側面31cとの間に位置してもよく、固定具側面部23の第3領域23aの全部が、カバー6の第1カバー側面31bとカバー6の第2カバー側面31cとの間に位置してもよい。
【0097】
カバー6の本体部表面31aは、第1太陽電池モジュール4Aの受光面11a又は第2太陽電池モジュール4Bの受光面11aよりも、+Z方向側に位置する。言い換えると、カバー6の本体部表面31aと設置面1との距離は、第1太陽電池モジュール4Aの受光面11aと設置面1との距離又は第2太陽電池モジュール4Bの受光面11aと設置面1との距離よりも、大きくてもよい。また、カバー6の本体部表面31aは、第1太陽電池モジュール4Aのフレーム12の嵌合上面部12a1の上面又は第2太陽電池モジュール4Bの受光面11aのフレーム12の嵌合上面部12a1の上面よりも、-Z方向側に位置する。言い換えると、カバー6の本体部表面31aと設置面1との距離は、第1太陽電池モジュール4Aのフレーム12の嵌合上面部12a1の上面と設置面1との距離又は第2太陽電池モジュール4Bのフレーム12の嵌合上面部12a1の上面と設置面1との距離よりも、小さくてもよい。このようにカバー6の本体部表面31aの位置を決定することで、第1太陽電池モジュール4Aの受光面11aを滑り落ちる雪が、隙間部に引っかかることを低減することができる。
【0098】
言い換えると、第1太陽電池モジュール4Aのフレーム12の第1フレーム辺12L1における受光面11a側の+Z方向側の位置を第1位置P1とし、かつ、カバー6の第2カバー側面31cにおける受光面11a側の+Z方向側の位置を第2位置P2とした場合、設置面1と第1位置P1との間の距離である第1距離d1の大きさは、設置面1と第2位置P2との間の距離である第2距離d2の大きさ以上としてもよい。このようにすることで、第1太陽電池モジュール4A場を滑り落ちてきた雪が、カバー6に引っかかってしまうことを低減することができる。
【0099】
カバー固定具5の固定具側面部23の第4領域23bと第1太陽電池モジュール4Aとの距離は、カバー固定具5の固定具側面部23の第4領域23bと第2太陽電池モジュール4Bとの距離よりも大きくしてもよい。言い換えると、カバー固定具5の固定具側面部23の第4領域23bと第1太陽電池モジュール4Aの第1フレーム辺12L1との距離は、カバー固定具5の固定具側面部23の第4領域23bと第2太陽電池モジュール4B
の第2フレーム辺12L2との距離よりも大きくしてもよい。このようにすることで、第2太陽電池モジュール4Bを設置した後に第1太陽電池モジュール4Aを設置する場合に、第1太陽電池モジュール4Aがカバー固定具5に接触することにより、第1太陽電池モジュール4A又はカバー固定具5を破損することを低減することができる。
【0100】
次に、カバー6と架台固定具7との位置関係について説明する。具体的には、
図9に示すように、第1架台固定具7aの第1側面部44aと第2側面部45aとの間にカバー6は位置する。また、カバー6の第1カバー側面31bと第2カバー側面31cの間に架台締結部42aの一端が位置する。言い換えると、カバー6の第1カバー側面31bは、第1側面部44aと、架台締結部42aとの間に位置する。また、カバー6の第2カバー側面31cは、第2側面部45aと、架台締結部42aとの間に位置する。
【0101】
次に、太陽電池モジュール4と、カバー6と、カバー固定具5と、架台固定具7との+Y方向における位置関係について説明する。
図10に示すように、第2太陽電池モジュール4Bの第2フレーム辺12L2上において、カバー固定具5は、架台固定具7よりも第2太陽電池モジュール4Bの外周部側に位置する。言い換えると、第2太陽電池モジュール4Bの第2フレーム辺12L2上において、カバー固定具5は、架台固定具7よりも、第2太陽電池モジューの第3フレーム辺12L3側又は第2太陽電池モジュール4Bの第4フレーム辺12L4側の少なくとも一方に位置する。
【0102】
図11は、カバー6の固定具嵌合部33とカバー固定具5との位置関係の一例を示した図である。なお、
図11中の着色部分(灰色に着色した部分)は、カバー固定具5を示す部分である。この場合、固定具嵌合部33の第1突出部33aと第2突出部33bが、カバー固定具5の第1固定部21と固定具側面部23と接する。具体的には、第1突出部33aの第5領域33a1と第2突出部33bの第7領域33b1とが、固定具側面部23の第4領域23bと接し、第1突出部33aの第6領域33a2と第2突出部33bの第8領域33b2とが、第1固定部21の第2領域21bと接する。
【0103】
図12は、第2太陽電池モジュール4Bとカバー固定具5とカバー6との位置関係を示した斜視図である。カバー固定具5は、フレーム締結部材25によって、第2太陽電池モジュール4Bの第2フレーム辺12L2のフレーム底面部12bに固定される。具体的には、カバー固定具5の第1固定部21の第1領域21aが、フレーム底面部12bに固定される。ここで、カバー固定具5は、架台固定具7よりも、第3フレーム辺12L3側に固定される。カバー6は、カバー締結部材26によって、カバー固定具5の第2固定部22に固定される。具体的には、カバー6のカバー固定部32が、カバー固定具5の第2固定部22に固定される。
【0104】
図13は、フレーム12の切欠部12dとカバー6との位置関係の一例を示した図である。
図14は、
図13を+Z方向から上面視した図である。この場合、カバー6は、切欠部12dと相対する位置まで+Y方向に延びている。言い換えると、第1太陽電池モジュール4Aの切欠部12dから+X方向見た場合、第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bとの間にカバー6が存在する。また、この場合、第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bとの距離よりも、カバー6の+X方向の長さは小さい。言い換えると、第1太陽電池モジュール4Aとカバー6との間、及び、第2太陽電池モジュール4Bとカバー6との間に隙間が存在する。このようにすることで、第1太陽電池モジュール4Aの切欠部12dとカバー6との間、及び、第2太陽電池モジュール4Bの切欠部12dとカバー6との間に隙間が存在することで、第1太陽電池モジュール4Aの切欠部12dを通過した雨水等がカバー6を伝って、第2太陽電池モジュール4Bに流れ込むことを低減することができる。
【0105】
<1-3.太陽電池アレイ3の設置方法>
以下、本開示の実施形態1に係る太陽電池アレイ3の設置方法について、図面を参照しつつ説明する。
【0106】
例えば、
図15で示されるように、ステップS1からステップS5の処理を、この記載の順に行うことで、実施形態1に係る太陽電池アレイ3を設置することができる。
【0107】
なお、以下では、第2太陽電池モジュール4Bに固定されるカバー固定具5が2つある場合を例に説明する。2つのカバー固定具5のうち、+Y方向側のカバー固定具5を第1カバー固定具51、-Y方向側のカバー固定具5を第2カバー固定具52として説明する。
【0108】
ステップS1では、設置面1上に架台2を設置する。例えば、
図16に示すように、+X方向と+Y方向に沿って架台2を配列してもよい。+Y方向における架台2同士の間隔は、一定であってもよく、一定でなくてもよい。架台2の設置位置は、太陽電池モジュール4の形状に基づいて決定されてもよい。
【0109】
ステップS2では、第2太陽電池モジュール4Bにカバー固定具5を固定する。第2太陽電池モジュール4Bを設置する前にカバー固定具5を第2太陽電池モジュール4Bに固定しておくことで、太陽電池モジュール4を架台2に固定した後にカバー固定具5を固定するよりも、カバー固定具5の固定を容易にすることができる。また、地上でカバー固定具5を太陽電池モジュール4に取り付けることで、設置面1上で作業するよりも安全性を高めることができる。
【0110】
例えば、
図17と
図18に示すように、第2太陽電池モジュール4Bの第2フレーム辺12L2上に第1カバー固定具51と第2カバー固定具52とが固定されてもよい。
図18は、
図17中で破線のXVII部を第2太陽電池モジュール4Bの非受光面11b側から観察した図である。なお、
図18では、第2太陽電池モジュール4Bに第2カバー固定具52がフレーム締結部材25により締結されているが、固定方法は締結に限られるものではない。例えば、太陽電池モジュール4へのカバー固定具5の固定方法は、接着剤等を用いた接着等であってもよい。
【0111】
なお、今回の例では、第2太陽電池モジュール4Bの第2フレーム辺12L2上に第1カバー固定具51と第2カバー固定具52を取り付ける例を示している。しかし、カバー固定具5の取り付ける位置はこれに限定されない。例えば、第1太陽電池モジュール4Aの第1フレーム辺12L1上にカバー固定具5を取り付けてもよい。
【0112】
ステップS3では、架台2に第2太陽電池モジュール4Bを固定する。具体的には、例えば、
図19のように、第2太陽電池モジュール4Bのフレーム12の第1フレーム辺12L1が、+X方向側の架台固定具7(第2架台固定具7b)に固定される。その後、第2太陽電池モジュール4Bのフレーム12の第2フレーム辺12L2が、-X方向側の架台固定具7(第1架台固定具7a)に固定される。ここで、-X方向側の架台固定具7(第1架台固定具7a)は、架台締結部42aによって仮止めをされる。これは、第2太陽電池モジュール4Bを固定する一方で、ステップS4にて第1太陽電池モジュール4Aを固定する位置を調整できるようにするためである。
【0113】
ステップS4では、架台2に第1太陽電池モジュール4Aを固定する。具体的には、第1太陽電池モジュール4Aのフレーム12の第1フレーム辺12L1が、+X方向側の架台固定具7(第1架台固定具7a)に固定される。具体的には、ステップS3で仮止めした架台締結部42aを、仮止めの際よりも強い力で固定する。その後、第1太陽電池モジ
ュール4Aのフレーム12の第2フレーム辺12L2が、-X方向側の架台固定具7(第3架台固定具7c)に固定される。
【0114】
ステップS5では、カバー6をカバー固定具5に固定する。ステップS5は、例えば
図20のように、ステップS51からステップS53をさらに含む。なお、以下の
図22から
図24では、説明のために、第2太陽電池モジュール4Bは、図中で省略されている。
【0115】
ステップS51では、第2太陽電池モジュール4Bに固定された第1カバー固定具51と第2カバー固定具52との上にカバー6を載せる。カバー6は、
図21及び
図22に示すように、第1カバー固定具51と第2カバー固定具52との上に載せられる。
図22は、カバー6の固定具嵌合部33と第1カバー固定具51との周辺を拡大した図である。なお、
図21内における、黒い太い矢印は、施工時における各部材の移動を簡易的に示したものである。以下の図においても、同様の記載をする場合がある。
【0116】
カバー6は、例えば、
図22に示すように、+Z方向側から、固定具嵌合部33が、第1カバー固定具51又は架台固定具7と干渉しないように、第1カバー固定具51、第2カバー固定具52及び架台固定具7の上に載せられる。この場合、カバー6のカバー本体部31が、第1カバー固定具51の第2固定部22及び第2カバー固定具52の第2固定部22によって支持されている状態となる。
【0117】
ステップS52では、カバー6の固定具嵌合部33を第2カバー固定具52に嵌合させる。具体的には、
図23に示すように、カバー6が第2カバー固定具52の上に載せられた状態において、+Y方向にカバー6をスライドさせることで、カバー6の固定具嵌合部33が第2カバー固定具52に嵌合される。この場合、固定具嵌合部33が、第2カバー固定具52の第1固定部21と固定具側面部23とに引っ掛けられることで、カバー6の固定具嵌合部33が第2カバー固定具52に嵌合される。
【0118】
ステップS53では、カバー6のカバー固定部32を第1カバー固定具51に固定する。例えば、
図24のように、カバー6のカバー固定部32と第1カバー固定具51の第2固定部22とを締結することで固定されてもよい。なお、
図24では、カバー締結部材26により締結されているが、固定方法は締結に限られるものではない。例えば、固定方法は、接着剤等を用いた接着等であってもよい。
【0119】
なお、本開示では、第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bとを架台2に固定してから、カバー6を固定している。これは、ステップS3とS4にあるように、ステップS4で架台固定具7(第1架台固定具7a)を架台締結部42aで仮止めし、ステップS4で架台締結部42aを本止めする関係で、ステップS3とステップS4の間にカバー6を固定することができないためである。これは、ステップS4の前にカバー6を固定してしまうと、架台締結部42aがカバー6に覆われてしまい、架台締結部42aの本止めができなくなってしまうからである。一方で、カバー6を固定した状態でも、架台締結部42aの固定が可能にするような構造を、カバー6が有する場合ステップS3とステップS4の間にカバー6を固定してもよい。言い換えると、カバー6を固定した状態でも、架台締結部42aの固定が可能にするような構造をカバー6が有する場合、ステップS4とステップS5の順番を入れ替えてもよい。
【0120】
<1-4.実施形態1のまとめ>
実施形態1に係る太陽電池アレイ3は、第1方向に向けて傾斜する設置面1上に設置される。実施形態1に係る太陽電池アレイ3は、第1太陽電池モジュール4Aと、第1太陽電池モジュール4Aに隣接する第2太陽電池モジュール4Bと、第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bとの間に設置されるカバー6と、第1太陽電池モジュ
ール4Aと第2太陽電池モジュール4Bの少なくともいずれか一方にカバー6を固定するカバー固定具5と、を備える。第1太陽電池モジュール4Aは、外周部に第1フレーム12Aを備える。第2太陽電池モジュール4Bは、外周部に第2フレーム12Bを備える。カバー固定具5は、第1固定部21と第2固定部22とを備える。第1固定部21は、第1フレーム12A及び第2フレーム12Bのうち少なくともいずれか一方に固定される。第2固定部22は、カバー6に固定される。カバー6の第2方向の長さは、カバー固定具5の第2方向の長さよりも大きく、かつ、第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bとの少なくともいずれか一方の第2方向の長さの半分以上の長さを有する。このような構成とすることで、太陽電池アレイ3がカバー6を設置するための構造を備えていなくても太陽電池モジュール4間にカバー6を取り付けることが可能となり、太陽電池モジュール4の間にカバー6を取り付けるための構造を簡単にすることできる。具体的には、太陽電池アレイ3に含まれる太陽電池モジュール4又は架台2等がカバー6を設置するための構造を備えていなくても太陽電池モジュール4間にカバー6を取り付けることが可能となり、太陽電池モジュール4の間にカバー6を取り付けるための構造を簡単にすることできる。
【0121】
実施形態1に係る太陽電池アレイ3では、第1方向に沿ったカバー6の長さは、第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bとの間の第1方向に沿った間隔よりも小さくなるようにしてもよい。このようにすることで、カバー6を設置した後に太陽電池モジュール4のフレーム12とカバー6との間に隙間ができる。このため、雨が降った場合等に、隙間から雨水が流れ落ちるため、太陽電池モジュール4又はカバー6の上に汚れを溜まりにくくすることができる。
【0122】
実施形態1に係る太陽電池アレイ3では、第1太陽電池モジュール4Aの第1フレーム12Aは、第1フレーム12Aの第1フレーム辺12L1上において、第1フレーム12Aの上側部分の少なくとも一部を切り欠いた切欠部12dをさらに備えてもよい。このようにすることで、雨が降った場合等に、切欠部12dから雨水が流れ落ちるため、第1太陽電池モジュール4Aに汚れが溜まりにくくすることができる。
【0123】
実施形態1に係る太陽電池アレイ3において、カバー6は、第2方向に沿ってカバー固定具5と少なくとも一部が嵌合する固定具嵌合部33をさらに備えてもよい。このようにすることで、カバー6の設置を容易にすることができる。
【0124】
実施形態1に係る太陽電池アレイ3において、カバー固定具5は、第1太陽電池モジュール4A又は第2太陽電池モジュール4Bの少なくともいずれか一方にのみ固定されるようにしてもよい。このようにすることで、太陽電池モジュール4を架台2上に固定する前に、カバー固定具5を太陽電池モジュール4に固定することができる。このため、太陽電池モジュール4にカバー固定具5を固定する作業が容易になる。
【0125】
実施形態1に係る太陽電池アレイ3では、第1太陽電池モジュール4Aのフレーム12の第1方向下側の側面である第1フレーム側面(第1フレーム辺12L1に接続するフレーム12の側面に対応)における受光面11a側の端を第1端とし、かつ、カバー6の第1方向上側の側面である第2カバー側面31cにおける受光面11a側の端を第2端とした場合、設置面1と第1端との間の距離である第1距離d1の大きさは、設置面1と第2端との間の距離である第2距離d2の大きさ以上としてもよい。このようにすることで、第1太陽電池モジュール4A場を滑り落ちてきた雪が、カバー6に引っかかってしまうことを低減することができる。
【0126】
実施形態1に係る太陽電池アレイ3では、第1太陽電池モジュール4Aと第2太陽電池モジュール4Bを、設置面1上に位置する架台2に固定する架台固定具7をさらに備えて
もよい。カバー固定具5と架台固定具7とを分離した部材とすることで、カバー固定具5と架台固定具7とを一体とした部材とする場合に比べて、カバー固定具5の構造の制約が緩和されるため、カバー固定具5の構造を簡単にすることができる。
【0127】
実施形態1に係る太陽電池アレイ3では、第2フレーム12Bの第2フレーム辺12L2の端部のうち+Y方向側の端部とカバー固定具5との距離は、第2フレーム12Bの第2フレーム辺12L2の端部のうち+Y方向側の端部と架台固定具5との距離よりも小さい。このようにすることで、カバー6を設置する際に、第3フレーム辺12L3側(第1端部側)から、カバー固定具5(第1カバー固定具51)にカバー6を固定する作業者が施工をしやすくすることができる。
【0128】
実施形態1に係る太陽電池アレイ3では、第2固定部22とカバー6とを締結するカバー締結部材26をさらに備える。第2固定部22は、カバー締結部材26と締結される締結受け機構を有する。このようにすることで、例えば、第3フレーム辺12L3側(第1端部側)から作業をする作業者が、自身の身体の近くで締結部材26を用いた固定をすることができるため、作業者が締結部材26に力を加えやすくなり、作業者の施工をより容易にすることができる。
【0129】
<実施形態2>
以下において、実施形態2について説明する。以下においては、実施形態1に対する相違点について主として説明する。
【0130】
図25は、実施形態2に係る太陽電池アレイ3の模式図である。実施形態2に係る太陽電池アレイ3では、実施形態1に係る太陽電池アレイ3に加えて、設置面1と太陽電池モジュール4との間に支持部材61が設置される。支持部材61が太陽電池モジュール4に加わった荷重を支持することにより、太陽電池モジュール4の破損を低減することができる。
【0131】
支持部材61は、太陽電池モジュール4の+Y方向の端部を支持する。支持部材61は、架台2よりも+Y方向の端部側で太陽電池モジュール4を支持してもよい。
【0132】
支持部材61は、ステンレス鋼等の合金鋼又はメッキ鋼板をロールフォーミング又はベンダー曲げ加工して形成されてもよい。また、支持部材61は、アルミニウム合金等の金属を押し出し加工して形成されてもよい。支持部材61は、架台2と同一の形状を有していてもよく、架台2と異なる形状を有してもよい。
【0133】
支持部材61は、第1方向に延びる支持面を備える。支持面は、太陽電池モジュール4に接する。支持面は、太陽電池モジュール4のフレーム底面部12bに接してもよく、太陽電池モジュール4の太陽電池パネル11非受光面11bに接してもよい。
【0134】
支持部材61は、実施形態1に係る太陽電池アレイ3の設置方法のステップS1において、架台2を設置する際に、設置面1上に設置されてもよい。なお、
図26は、実施形態2におけるステップS3が終了した時点を示す図の一例である。
【0135】
<その他の実施形態>
本開示を諸図面および実施形態に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づいた種々の変形および修正を行うことが可能であることに留意されたい。したがって、これらの変形および修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各機能部、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の機能部およびステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能であ
る。また、前述した本開示の各実施形態は、それぞれ説明した各実施形態に忠実に実施することに限定されるものではなく、適宜、各特徴を組み合わせたり、一部を省略したりして実施することも可能である。
【0136】
[本開示のまとめ]
本開示には、以下の内容が含まれる。
【0137】
一実施形態において、(1)太陽電池アレイは、第1方向に向けて傾斜する設置面上で互いに離間して設置される複数の太陽電池モジュールに含まれる第1太陽電池モジュールと、前記複数の太陽電池モジュールに含まれ、かつ、前記第1太陽電池モジュールに対して前記第1方向の下側で隣接する第2太陽電池モジュールと、前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールとの間に設置されるカバーと、前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールの少なくともいずれか一方に前記カバーを固定するカバー固定具と、を備える。前記第1太陽電池モジュールは、外周部に第1フレームを備える。前記第2太陽電池モジュールは、外周部に第2フレームを備える。前記カバー固定具は、第1固定部と第2固定部とを備える。前記第1固定部は、前記第1フレーム及び前記第2フレームのうち少なくともいずれか一方に固定される。前記第2固定部は、前記カバーに固定される。前記設置面と平行な面において前記第1方向と直交する方向を第2方向とした場合に、前記カバーの前記第2方向の長さは、前記カバー固定具の前記第2方向の長さよりも大きく、かつ、前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールとの少なくともいずれか一方の前記第2方向の長さの半分以上の長さを有する。
【0138】
(2)上記(1)の太陽電池アレイにおいて、前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールとの間において、前記第1方向に沿った前記カバーの長さは、前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールとの間の前記第1方向に沿った間隔よりも小さい。
【0139】
(3)上記(1)から(2)のいずれかの太陽電池アレイにおいて、前記第1フレームは、前記第1フレームの前記第1方向下側の辺である第1辺上において、当該前記第1フレームの上側部分の少なくとも一部を切り欠いた切欠部をさらに備える。
【0140】
(4)上記(1)から(3)のいずれかの太陽電池アレイにおいて、前記カバーは、前記第2方向に沿って前記カバー固定具と少なくとも一部が嵌合する固定具嵌合部をさらに備える。
【0141】
(5)上記(1)から(4)のいずれかの太陽電池素子において、前記カバー固定具は、前記第1太陽電池モジュール又は前記第2太陽電池モジュールの少なくともいずれか一方にのみ固定される。
【0142】
(6)上記(1)から(5)のいずれかの太陽電池アレイにおいて、前記第1太陽電池モジュールの前記第1方向下側の側面である第1フレーム側面における受光面側の端を第1端とし、かつ、前記カバーの前記第1方向上側の側面である第2カバー側面における受光面側の端を第2端とした場合、前記設置面と前記第1端との間の距離である第1距離の大きさは、前記設置面と前記第2端との間の距離である第2距離の大きさ以上である。
【0143】
(7)上記(1)から(6)のいずれかの太陽電池アレイにおいて、前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールを、前記設置面上に位置する架台に固定する架台固定具をさらに備える太陽電池アレイ。
【0144】
(8)上記(1)から(7)のいずれかの太陽電池アレイにおいて、前記第2フレーム
の前記第1方向上側の辺である第2辺の端部の一方である第1端部と前記カバー固定具との距離は、前記第1端部と前記架台固定具との距離よりも小さい。
【0145】
(9)上記(1)から(8)のいずれかの太陽電池アレイにおいて、前記第2固定部と前記カバーとを締結する締結部材をさらに備え、前記第2固定部は、前記締結部材と締結される締結受け機構を有する。
【0146】
一実施形態において、(10)カバー部品は、第1方向に向けて傾斜する設置面上で互いに離間して設置される複数の太陽電池モジュールに含まれる第1太陽電池モジュールと、前記複数の太陽電池モジュールに含まれ、かつ、前記第1太陽電池モジュールに対して前記第1方向の下側で隣接する第2太陽電池モジュールとの間に設置されるカバーと、前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールの少なくともいずれか一方に前記カバーを固定するカバー固定具と、を備える。前記カバー固定具は、第1固定部と第2固定部とを備える。前記第1太陽電池モジュールの外周部に備えられる第1フレーム及び前記第2太陽電池モジュールの外周部に備えられる第2フレームのうち少なくともいずれか一方に、前記第1固定部は固定される。前記第2固定部は、前記カバーに固定される。前記設置面と平行な面において前記第1方向と直交する方向を第2方向とした場合に、前記カバーの前記第2方向の長さは、前記カバー固定具の前記第2方向の長さよりも大きく、かつ、前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールとの少なくともいずれか一方の前記第2方向の長さの半分以上の長さを有する。
【0147】
(11)上記(10)のカバー部品において、前記第2固定部と前記カバーとを締結する締結部材をさらに備え、前記第2固定部は、前記締結部材と締結される締結受け機構を有する。
【0148】
一実施形態において、(12)カバー固定具は、第1方向に向けて傾斜する設置面上で互いに離間して設置される複数の太陽電池モジュールに含まれる第1太陽電池モジュールと、前記複数の太陽電池モジュールに含まれ、かつ、前記第1太陽電池モジュールに対して前記第1方向の下側で隣接する第2太陽電池モジュールと、の間に設置されるカバーを固定する。前記カバー固定具は、前記第1太陽電池モジュールの外周部に備えられる第1フレーム及び前記第2太陽電池モジュールの外周部に備えられる第2フレームのうち少なくともいずれか一方に、自カバー固定具を固定する第1固定部を備える。前記カバー固定具は、前記カバーに固定される第2固定部を備える。前記設置面と平行な面において前記第1方向と直交する方向を第2方向とした場合に、自カバー固定具の前記第2方向の長さは、前記第1太陽電池モジュールと前記第2太陽電池モジュールとの少なくともいずれか一方の前記第2方向の長さの半分以上の長さを有する前記カバーの前記第2方向の長さよりも小さい。
【0149】
(13)上記(12)のカバー固定具において、前記第2固定部は、前記第2固定部と前記カバーとを締結する締結部材と締結される締結受け機構を有する。
【符号の説明】
【0150】
1 :傾斜面
2 :架台
3 :太陽電池アレイ
4 :太陽電池モジュール
4A :第1太陽電池モジュール
4B :第2太陽電池モジュール
5 :カバー固定具
6 :カバー
7 :架台固定具
7a :第1架台固定具
7b :第2架台固定具
7c :第3架台固定具
11 :太陽電池パネル
11A :第1太陽電池パネル
11B :第2太陽電池パネル
11a :受光面
11b :非受光面
12 :フレーム
12A :第1フレーム
12B :第2フレーム
12a :パネル嵌合部
12a1 :嵌合上面部
12a2 :嵌合底面部
12a3 :嵌合側面部
12b :フレーム底面部
12c :フレーム側面部
12d :切欠部
12d1 :第1切欠端
12d2 :第2切欠端
12L1 :第1フレーム辺
12L2 :第2フレーム辺
12L3 :第3フレーム辺
12L4 :第4フレーム辺
13 :裏面保護部材
14 :透光性基板
15 :封止材
16 :インナーリード
17 :太陽電池素子
18 :端子ボックス
21 :第1固定部
21a :第1領域
21b :第2領域
22 :第2固定部
23 :固定具側面部
23a :第3領域
23b :第4領域
24 :傾斜部
25 :フレーム締結部材
26 :カバー締結部材
31 :カバー本体部
31a :本体部表面
31b :第1カバー側面
31c :第2カバー側面
32 :カバー固定部
33 :固定具嵌合部
33a :第1突出部
33a1 :第5領域
33a2 :第6領域
33b :第2突出部
33b1 :第7領域
33b2 :第8領域
41a :モジュール導通部
42a :架台締結部
43a :底面部
44a :第1側面部
45a :第2側面部
41b :モジュール導通部
42b :架台締結部
43b :底面部
44b :第1側面部
45b :第2側面部
41c :モジュール導通部
42c :架台締結部
43c :底面部
44c :第1側面部
45c :第2側面部
51 :第1カバー固定具
52 :第2カバー固定具
61 :支持部材
P1 :第1位置
P2 :第2位置