(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024056484
(43)【公開日】2024-04-23
(54)【発明の名称】外科手術システム
(51)【国際特許分類】
A61B 34/35 20160101AFI20240416BHJP
【FI】
A61B34/35
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022163383
(22)【出願日】2022-10-11
(71)【出願人】
【識別番号】514063179
【氏名又は名称】株式会社メディカロイド
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(74)【代理人】
【識別番号】100172362
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達哉
(72)【発明者】
【氏名】芳野 大樹
(72)【発明者】
【氏名】深井 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】川端 英雄
(57)【要約】
【課題】外科手術システムの操作装置に、構成要素の設定が記憶されていない場合でも、構成要素の設定に手間がかかるのを抑制することが可能な外科手術システムを提供する。
【解決手段】この外科手術システム100は、外科手術ロボット1と、医師が外科手術ロボット1を操作するための操作装置2と、制御装置28と、を備える。操作装置2は、設定を調整可能な構成要素と、ユーザの識別情報および構成要素の設定情報を含むユーザ情報を格納しているICカード3からユーザ情報を取得するリーダ29と、を含む。制御装置28は、リーダ29によりICカード3から取得した設定情報に基づいて、構成要素の設定を調整するように構成要素を制御する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科手術ロボットと、
医師が前記外科手術ロボットを操作するための操作装置と、
制御装置と、を備え、
前記操作装置は、設定を調整可能な構成要素と、ユーザの識別情報および前記構成要素の設定情報を含むユーザ情報を格納している記憶媒体から前記ユーザ情報を取得する情報読取部と、を含み、
前記制御装置は、前記情報読取部により前記記憶媒体から取得した前記設定情報に基づいて、前記構成要素の設定を調整するように前記構成要素を制御する、外科手術システム。
【請求項2】
前記構成要素は、人間工学的設定を調整可能な一または複数の移動可能構成要素を含み、
前記制御装置は、前記情報読取部により前記記憶媒体から取得した前記設定情報に基づいて、前記一または複数の移動可能構成要素の前記人間工学的設定を調整するように前記一または複数の移動可能構成要素を移動させる制御を行う、請求項1に記載の外科手術システム。
【請求項3】
前記一または複数の移動可能構成要素は、高さが調整可能なアームレストを含み、
前記情報読取部は、前記アームレストに設けられている、請求項2に記載の外科手術システム。
【請求項4】
前記アームレストには、タッチパネルが設けられており、
前記タッチパネルは、前記構成要素の設定条件の入力を受け付けるように構成されている、請求項3に記載の外科手術システム。
【請求項5】
前記情報読取部は、前記記憶媒体に情報を書き込む機能を有しており、
前記制御装置は、前記タッチパネルにより受け付けた前記構成要素の設定条件を前記情報読取部により前記記憶媒体に書き込む制御を行う、請求項4に記載の外科手術システム。
【請求項6】
前記一または複数の移動可能構成要素は、位置が前後に調整可能なペダルトレイを含み、
前記ペダルトレイは、前記外科手術ロボットのマニピュレータに保持された手術器具を操作するための複数のフットペダルが配置されている、請求項2に記載の外科手術システム。
【請求項7】
前記構成要素は、明るさが調整可能な表示装置、音量が調整可能なマイクロフォンおよび音量が調整可能なスピーカを含む、請求項1に記載の外科手術システム。
【請求項8】
前記構成要素は、前記外科手術ロボットを移動させる操作を行う操作ハンドルを含み、前記設定は、前記操作ハンドルの操作量に対する前記外科手術ロボットの移動量の比率であるスケーリングを含む、請求項1に記載の外科手術システム。
【請求項9】
前記表示装置は、複数の画面レイアウトから一つの画面レイアウトを設定可能であり、
前記表示装置の設定条件は、前記画面レイアウトの選択を含む、請求項7に記載の外科手術システム。
【請求項10】
前記制御装置は、前記記憶媒体に、前記医師が取得したロボット支援下内視鏡手術の証明書の情報が格納されているか否かを判定し、前記証明書の情報が格納されている場合、前記操作装置および前記外科手術ロボットの使用を許可する、請求項1に記載の外科手術システム。
【請求項11】
前記証明書は、複数の手術分野の各々について発行され、
前記制御装置は、前記記憶媒体に前記証明書の情報が格納された手術分野について、前記操作装置および前記外科手術ロボットの使用を許可する、請求項10に記載の外科手術システム。
【請求項12】
前記制御装置は、前記記憶媒体に前記証明書の情報が格納されていない場合、前記操作装置および前記外科手術ロボットの一部の機能を制限する、請求項10に記載の外科手術システム。
【請求項13】
前記証明書は、前記外科手術ロボットの製造販売元が提供するトレーニングプログラムを受講することにより取得される、請求項10に記載の外科手術システム。
【請求項14】
前記操作装置は、表示装置を備え、
前記制御装置は、前記記憶媒体に前記医師の前記外科手術ロボットの使用履歴情報が格納されている場合、前記表示装置に前記使用履歴情報を表示する、請求項1に記載の外科手術システム。
【請求項15】
前記使用履歴情報は、前記外科手術ロボットの総操作時間、前記外科手術ロボットの使用日と使用時間、および、前記外科手術ロボットを用いて手術を行った症例数のうち少なくとも1つの情報を含む、請求項14に記載の外科手術システム。
【請求項16】
前記情報読取部は、前記記憶媒体に情報を書き込む機能を有しており、
前記制御装置は、前記記憶媒体に格納された前記使用履歴情報を更新するように、前記情報読取部により前記記憶媒体に情報を書き込む制御を行う、請求項14に記載の外科手術システム。
【請求項17】
前記情報読取部は、前記記憶媒体としてのICカードに格納された情報を読み取るICカードリーダを含む、請求項1に記載の外科手術システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、外科手術システムに関し、特に、設定を調整可能な構成要素を含む操作装置を備える外科手術システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、設定を調整可能な構成要素を含む操作装置を備える外科手術システムが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、外科手術ロボットと、設定を調整可能な構成要素を含み、外科手術ロボットを操作するための操作装置と、を備える外科手術システムが開示されている。また、外科手術システムは、ユーザのログインIDに対応して、設定を調整可能な構成要素としてのディスプレイの高さ、ペダルシステムのペダル位置、アームレストの高さなどの人間工学的設定を格納した記憶装置を備えており、タッチパッドから入力されたユーザのログインIDに基づいて記憶装置から人間工学的設定を読み出してディスプレイの高さ等を自動的に調整することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の外科手術システムでは、タッチパッドから入力されたユーザのログインIDに基づいて記憶装置から人間工学的設定を読み出してディスプレイの高さ等を自動的に調整する。ここで、新規に外科手術システムを導入した医療機関においては、プロクターと呼ばれる指導医を招聘して指導や教育を受けながらロボット支援手術を行う必要がある。このような場合、指導医については、事前に記憶装置に人間工学的設定を記憶させることができず、指導医が医療機関に到着してから記憶装置に人間工学的設定を記憶させる必要があり手間がかかるという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、外科手術システムの操作装置に、構成要素の設定が記憶されていない場合でも、構成要素の設定の調整に手間がかかるのを抑制することが可能な外科手術システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の一の局面による外科手術システムは、外科手術ロボットと、医師が外科手術ロボットを操作するための操作装置と、制御装置と、を備え、操作装置は、設定を調整可能な構成要素と、ユーザの識別情報および構成要素の設定情報を含むユーザ情報を格納している記憶媒体からユーザ情報を取得する情報読取部と、を含み、制御装置は、情報読取部により記憶媒体から取得した設定情報に基づいて、構成要素の設定を調整するように構成要素を制御する。
【0008】
この発明の一の局面による外科手術システムでは、上記のように、制御装置は、情報読取部により記憶媒体から取得した設定情報に基づいて、構成要素の設定を調整するように構成要素を制御する。これにより、外科手術システムの記憶装置に操作装置の構成要素の設定を記憶していなくても、医師が所持する記憶媒体から構成要素の設定を取得することができる。その結果、操作装置の構成要素の設定を手動で入力する必要がないので、外科手術システムの操作装置に、構成要素の設定が記憶されていない場合でも、構成要素の設定の調整に手間がかかるのを抑制することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、外科手術システムの操作装置に、構成要素の設定が記憶されていない場合でも、構成要素の設定に手間がかかるのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】一実施形態による外科手術システムの構成を示す図である。
【
図2】一実施形態による外科手術システムの構成を示すブロック図である。
【
図3】一実施形態による外科手術システムのスコープ型表示装置を示した図である。
【
図6】一実施形態による外科手術システムの表示画面の一例を示す図である。
【
図7】一実施形態による使用履歴情報の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1~
図7を参照して、一実施形態による外科手術システム100の構成について説明する。
【0013】
図1に示すように、外科手術システム100は、外科手術ロボット1と、外科手術ロボット1を操作するための操作装置2とを備えている。外科手術ロボット1と操作装置2とは、同じ施設に設置されている。外科手術ロボット1の近くに手術スタッフとして助手が配置されている。また、外科手術システム100には、助手が情報を共有するためのモニターカート4が設置されている。
【0014】
外科手術ロボット1は、内視鏡5を保持する1つのマニピュレータアーム11と、手術器具6を保持する複数(3つ)のマニピュレータアーム12とを備える。内視鏡5は、患者Pの内部の手術部位を撮像する。手術器具6は、鉗子などのエンドエフェクタが先端に取り付けられている。また、操作装置2は、マニピュレータアーム11および12を操作するために設けられている。
【0015】
外科手術ロボット1は、手術室内に配置されている。また、外科手術ロボット1は、医療用台車13と、ポジショナ14と、アームベース15とを備える。外科手術ロボット1は、医療用台車13により移動可能に構成されている。医療用台車13には、外科手術ロボット1の動作を制御する制御装置16が設けられている。制御装置16は、操作装置2に入力された指令に基づいて、外科手術ロボット1の動作を制御する。制御装置16は、プログラムを実行するCPUなどの処理部と、プログラムが格納されたメモリなどの記憶部とを含んでいる。
【0016】
また、医療用台車13には、入力装置17が設けられている。入力装置17は、主に施術前に手術の準備を行うために、マニピュレータアーム11、マニピュレータアーム12、ポジショナ14、および、アームベース15の移動や姿勢の変更の操作を受け付けるように構成されている。
【0017】
ポジショナ14は、たとえば、7軸多関節ロボットにより構成されている。また、ポジショナ14は、医療用台車13上に配置されている。ポジショナ14は、アームベース15を移動させる。具体的には、ポジショナ14は、アームベース15の位置を3次元に移動させるように構成されている。
【0018】
アームベース15は、ポジショナ14の先端に取り付けられている。また、マニピュレータアーム11およびマニピュレータアーム12は、各々の根元部がアームベース15に取り付けられている。アームベース15、マニピュレータアーム11、および、マニピュレータアーム12は、滅菌ドレープにより覆われて使用される。
【0019】
操作装置2は、たとえば、手術室の中または手術室の外に配置されている。また、操作装置2は、操作ハンドル21と、フットペダル22と、タッチパネル23と、スコープ型表示装置24と、アームレスト25と、音声通信装置26と、センサ27と、制御装置28と、リーダ29と、支持アーム30とを備える。なお、スコープ型表示装置24は、特許請求の範囲の「表示装置」の一例である。また、リーダ29は、特許請求の範囲の「情報読取部」および「ICカードリーダ」の一例である。
【0020】
操作ハンドル21は、操作者(医師)が指令を入力するための操作用のハンドルを構成する。操作ハンドル21は、操作者(医師)がマニピュレータアーム11および12(内視鏡5および手術器具6)を操作するために設けられている。操作ハンドル21は、複数のリンクと、各リンクを結合する複数の関節を備えており、各関節には回転量を検出するためのエンコーダが配置されている。また、操作ハンドル21は、マニピュレータアーム11および12(内視鏡5および手術器具6)に対する操作量を受け付ける。操作ハンドル21は、操作者(医師)の左手により操作される左手用操作ハンドル21Lと、操作者(医師)の右手により操作される右手用操作ハンドル21Rとの一対の操作ハンドルを含む。左手用操作ハンドル21Lで一つのマニピュレータアーム12に保持された手術器具6を操作し、右手用操作ハンドル21Rで他のマニピュレータアーム12に保持された手術器具6を操作する。
【0021】
また、操作ハンドル21は、操作ハンドル21によって受け付けられた操作量に対する内視鏡5および手術器具6の移動量の比率(スケーリング)が設定可能である。たとえば、スケーリングが1/2倍に設定されている場合、内視鏡5および手術器具6は、操作ハンドル21の移動距離の1/2の移動距離を移動するよう制御される。これによって、精細な手術を精確に行うことができる。
【0022】
フットペダル22は、外科手術ロボット1のマニピュレータアーム12(11)に保持された手術器具6(内視鏡5)を操作するために複数設けられている。つまり、フットペダル22は、内視鏡5および手術器具6に関する機能を実行するために複数設けられている。複数のフットペダル22は、たとえば、凝固ペダルと、切断ペダルと、カメラペダルと、クラッチペダルとを含む。複数のフットペダル22は、操作者(医師)の足により操作される。カメラペダルが操作されると、操作ハンドル21でマニピュレータアーム11に保持された内視鏡を移動させることができる。このとき左手用操作ハンドル21Lと右手用操作ハンドル21Rとの両方で内視鏡を操作して移動させる。
【0023】
また、複数のフットペダル22は、位置が前後に調整可能なペダルトレイ22aに配置されている。ペダルトレイ22aは、操作ハンドル21の下方に設けられている。また、ペダルトレイ22aは、モータにより前後に移動されるように構成されている。
【0024】
タッチパネル23は、操作装置2に関する設定操作を受け付ける。タッチパネル23は、アームレスト25に配置されている。スコープ型表示装置24は、内視鏡5で取得された内視鏡画像(
図6参照)を表示する。スコープ型表示装置24は、操作者(医師)のみが表示された画像を見ることが可能な没入型の表示装置である。操作者(医師)は、スコープ型表示装置24により患部を視認しながら、操作ハンドル21およびフットペダル22を操作する。支持アーム30は、スコープ型表示装置24の高さを医師などの操作者の顔の高さに合わせて調整できるようにスコープ型表示装置24を支持する。
【0025】
アームレスト25は、バー状に形成されており、操作ハンドル21を操作する際に操作者(医師)が腕を置くことが可能なように構成されている。音声通信装置26は、操作者(医師)がスコープ型表示装置24を覗き込んだ状態でモニターカート4の音声通信装置42と音声通信することができる位置に配置されている。具体的には、音声通信装置26は、操作者(医師)がスコープ型表示装置24を覗き込んだ状態で操作者(医師)の頭部の近くに位置するように配置されている。音声通信装置26は、スコープ型表示装置24に一体的に配置されており、支持アーム30によって一体的に高さ調整ができる。
【0026】
センサ27は、スコープ型表示装置24が覗き込まれている使用状態であるか否かを検出するように構成されている。センサ27は、操作者(医師)がスコープ型表示装置24を覗き込んだ状態で操作者(医師)の頭部を検出可能な位置に配置されている。センサ27は、スコープ型表示装置24に一体的に配置されている。制御装置28は、操作装置2の動作を制御する。制御装置28は、プログラムを実行するCPUなどの処理部と、プログラムおよび情報が格納されたメモリなどの記憶部28aとを含んでいる。
【0027】
図2に示すように、音声通信装置26は、マイクロフォン261とスピーカ262とを含む。マイクロフォン261は、音声入力を受け付ける。スピーカ262は、音声を出力する。また、
図3に示すように、スピーカ262は、操作者(医師)がスコープ型表示装置24を覗き込んだ状態で操作者の耳に近い位置に配置されている。また、マイクロフォン261は、操作者(医師)がスコープ型表示装置24を覗き込んだ状態で操作者の口に近い位置に配置されている。また、マイクロフォン261およびスピーカ262は、スコープ型表示装置24に一体的に配置されている。
【0028】
図1および
図2を参照すると、モニターカート4は、内視鏡5(
図1参照)で取得された内視鏡画像を表示するための表示装置41と、操作装置2の音声通信装置26と音声通信を行うための音声通信装置42と、を備える。また、モニターカート4は、操作装置2よりも外科手術ロボット1の近くに配置される。これにより、外科手術ロボット1の近くに手術スタッフとして配置された助手が、内視鏡画像を確認したり、医師(操作者)と対話したりすることができる。また、音声通信装置42は、マイクロフォン421とスピーカ422とを含む。マイクロフォン421は、音声入力を受け付ける。スピーカ422は、音声を出力する。また、表示装置41は、たとえば、フラットパネル表示装置または湾曲パネル表示装置である。
【0029】
また、モニターカート4には、制御装置43が配置されている。内視鏡5により取得した画像は、モニターカート4の制御装置43に入力される。制御装置43は、画像処理を行う。制御装置43は、プログラムを実行するCPUなどの処理部と、プログラムが格納されたメモリなどの記憶部とを含んでいる。
【0030】
なお、制御装置43は、スコープ型表示装置24および表示装置41の各表示装置に、同じ画像を表示する。すなわち、スコープ型表示装置24および表示装置41の各表示装置には、同じ内視鏡画像が表示される。
【0031】
図1~
図3に示すように、操作装置2は、スコープ型表示装置24が覗き込まれている使用状態であるか否かを検出するセンサ27を備える。制御装置16は、センサ27によって使用状態が検出されていない場合に、操作ハンドル21によるマニピュレータアーム11および12の操作を禁止し、センサ27によって使用状態が検出されている場合に、操作ハンドル21によるマニピュレータアーム11および12の操作を許可する。制御装置16は、センサ27によって使用状態が検出されていない場合に、操作ハンドル21による入力を受け付けないことにより、マニピュレータアーム11および12の操作を禁止する。また、制御装置16は、センサ27によって使用状態が検出されている場合に、操作ハンドル21による所定の入力を受け付けることにより、操作ハンドル21にマニピュレータアーム12を操作可能に接続する。
【0032】
また、制御装置43は、内視鏡の画像に重畳するグラフィカルユーザインターフェースGを生成する。制御装置43により生成されたグラフィカルユーザインターフェースGが重畳された内視鏡の画像は、表示装置41に表示されるとともに、操作装置2に送られてスコープ型表示装置24に表示される。
【0033】
ここで、本実施形態では、操作装置2は、設定を調整可能な構成要素を含んでいる。また、
図1および
図2に示すように、リーダ29は、ユーザ識別情報32および構成要素の設定情報33を含むユーザ情報31を格納しているICカード3からユーザ情報31を取得するように構成されている。制御装置28は、リーダ29によりICカード3から取得した設定情報に基づいて、構成要素の設定を調整するように構成要素を制御するように構成されている。これにより、外科手術システム100の記憶装置に操作装置2の構成要素の設定を記憶していなくても、医師が所持するICカード3から構成要素の設定を取得することができる。その結果、操作装置2の構成要素の設定を手動で入力する必要がないので、外科手術システム100の操作装置2に、構成要素の設定が記憶されていない場合でも、構成要素の設定に手間がかかるのを抑制することができる。なお、ICカード3は、特許請求の範囲の「記憶媒体」の一例である。
【0034】
制御装置28は、外科手術システム100の起動時に、タッチパネル23に、使用者(医師など)によりICカード3をリーダ29にかざすことを促す通知を行う。また、制御装置28は、ICカード3内のユーザ情報31を更新する場合に、使用者(医師など)によりICカード3をリーダ29にかざすことを促す通知を行う。たとえば、ユーザ情報31の更新は、手術やトレーニングが終了した場合に行われる。
【0035】
構成要素は、人間工学的設定を調整可能な一または複数の移動可能構成要素を含んでいる。制御装置28は、リーダ29によりICカード3から取得した設定情報33に基づいて、一または複数の移動可能構成要素の人間工学的設定を調整するように一または複数の移動可能構成要素を移動させる制御を行う。これにより、操作する医師の人間工学的設定が操作装置に記憶されていない場合でも、移動可能構成要素の人間工学的設定の調整に手間がかかるのを抑制することができる。
【0036】
具体的には、操作装置2は、人間工学的設定を調整可能な構成要素として、高さが調整可能なアームレスト25を含んでいる。また、
図1に示すように、リーダ29は、アームレスト25に設けられている。これにより、操作する医師の体格や好みによって、高さの調整が可能なアームレスト25の設定を容易に行うことができる。また、医師が手を容易にアクセスすることが可能なアームレスト25にリーダ29を設けることにより、リーダ29にICカード3を容易に近づけて情報を読み取らせることができる。操作装置2は、アームレスト25の高さの調整に連動して操作ハンドル21の高さが調整されるように構成されている。
【0037】
図4および
図5に示すように、リーダ29は、アームレスト25の内部に配置されている。アームレスト25は、下側部材251と、上側部材252とを含んでいる。下側部材251は、たとえば、金属により形成されている。また、上側部材252は、電波を通しやすい樹脂により形成されている。また、上側部材252は、操作者の手が載置されるため、硬過ぎない部材により形成されている。たとえば、上側部材252は、弾性材料により形成されている。
【0038】
リーダ29は、非接触の通信により、ICカード3から情報を読み取る。つまり、操作者は、アームレスト25の上方からICカード3をかざすことにより、ユーザ情報31を操作装置2に取得させる。リーダ29は、記憶媒体としてのICカード3に格納された情報を読み取るICカードリーダを含む。これにより、記憶媒体としてICカード3が用いられるので、医師が記憶媒体(ICカード3)を容易に携帯することができる。
【0039】
また、操作装置2は、人間工学的設定を調整可能な構成要素として、位置が前後に調整可能なペダルトレイ22aを含んでいる。これにより、ICカード3から取得した設定情報33に基づいて、フットペダル22の前後方向における操作位置の設定を容易に行うことができる。
【0040】
また、操作装置2は、設定を調整可能な構成要素として、明るさが調整可能なスコープ型表示装置24、音量が調整可能なマイクロフォン261および音量が調整可能なスピーカ262を含んでいる。これにより、ICカード3から取得した設定情報33に基づいて、スコープ型表示装置24の明るさ、マイクロフォン261およびスピーカ262の音量の設定を容易に行うことができる。また、スコープ型表示装置24はコントラストの調整が可能であり、ICカード3から取得した設定情報33に基づいて、コントラストの設定を容易に設定行うことができる。また、マイクロフォン261およびスピーカ262は、使用のオン・オフの切り替えが設定可能であり、ICカード3から取得した設定情報33に基づいて、使用のオン・オフの切り替えの設定を容易に行うことができる。
【0041】
また、操作装置2は、設定を調整可能な構成要素として、操作ハンドル21を含んでいる。操作ハンドル21は、操作ハンドル21の操作量に対する外科手術ロボット1の移動量の比率であるスケーリングが調整可能である。これにより、ICカード3から取得した設定情報33に基づいて、スケーリングの設定を容易に行うことができる。
【0042】
図1に示すように、アームレスト25には、タッチパネル23が設けられている。タッチパネル23は、構成要素の設定条件の入力を受け付けるように構成されている。これにより、アームレスト25のタッチパネル23の操作により、構成要素の設定を容易に行うことができる。
【0043】
また、リーダ29は、ICカード3に情報を書き込む機能を有している。つまり、リーダ29は、ライタとしも機能する。制御装置28は、タッチパネル23により受け付けた構成要素の設定条件をリーダ29によりICカード3に書き込む制御を行う。これにより、タッチパネル23により受け付けた構成要素の設定条件をICカード3に記憶させて持ち運ぶことができるので、別の操作装置2を使用する場合でも同じ設定条件を容易に設定することができる。
【0044】
スコープ型表示装置24は、複数の画面レイアウトから一つの画面レイアウトを設定可能である。設定を調整可能な構成要素としてのスコープ型表示装置24の設定条件は、画面レイアウトの選択を含む。これにより、ICカード3から取得した設定情報33に基づいて、画面レイアウトの設定を容易に行うことができる。また、スコープ型表示装置24には、
図6に示すように、内視鏡5により撮像された画像にグラフィカルユーザインターフェースGが重畳されて表示される。この場合に、重畳されるグラフィカルユーザインターフェースGが設定可能である。
【0045】
たとえば、グラフィカルユーザインターフェースGのデザインが設定可能である。また、グラフィカルユーザインターフェースGの色が設定可能である。また、グラフィカルユーザインターフェースGのアイコンの大きさが設定可能である。また、グラフィカルユーザインターフェースGに表示する時間などの補足情報の表示のオン・オフの切り替えが設定可能である。また、グラフィカルユーザインターフェースGに表示する視野外鉗子の位置の表示のオン・オフの切替が可能である。また、内視鏡5を移動させる際の水準器の表示のオン・オフの切替が可能である。また、スコープ型表示装置24における鉗子の使用回数の表示のオン・オフの切り替えが設定可能である。
【0046】
また、本実施形態では、制御装置28(16)は、ICカード3に、医師が取得したロボット支援下内視鏡手術のCertificate情報34が格納されているか否かを判定し、Certificate情報34が格納されている場合、操作装置2および外科手術ロボット1の使用を許可する。これにより、医師が外科手術システム100を用いてロボット支援下内視鏡手術を行うことが相応しくない場合に、外科手術ロボット1が使用されるのを抑制することができる。
【0047】
Certificate情報34は、外科手術ロボット1の製造販売元が提供するトレーニングプログラムを受講した医師に対して発行されたCertificate(証明書)の情報であり、たとえば、証明書番号を含む。
【0048】
Certificate情報34は、複数の手術分野毎に設定された複数のトレーニングプログラムを受講した医師に対して発行された複数のCertificate(証明書)の情報を含む。たとえば、Certificateは、手術の部位毎、手術の術式毎に、外科手術ロボット1を操作して行うトレーニングプログラムの受講が完了した医師に対して発行される。制御装置28(16)は、Certificate情報34に含まれたCertificateが発行された手術分野について、操作装置2および外科手術ロボット1の使用を許可する。これにより、外科手術システム100を用いたトレーニングプログラムを受講していない手術分野について、操作装置2および外科手術ロボット1が使用されるのを抑制することができる。
【0049】
また、制御装置28(16)は、ICカード3にCertificate情報34が格納されていない場合、操作装置2および外科手術ロボット1の一部の機能を制限する。これにより、操作装置2および外科手術ロボット1の全ての機能を制限する場合と異なり、Certificateを有さない医師以外の作業者が、外科手術ロボット1の準備を行うなどの作業を行うことができる。また、Certificateを有さない者が手術を行うなどに操作装置2および外科手術ロボット1を使用することを制限することができる。たとえば、Certificate情報34が格納されていない場合、認証されていない種類の手術が選択できなかったり、使用可能な手術器具6の種類が制限されたり、マニピュレータアーム12の移動範囲が制限されたりする。
【0050】
制御装置28は、
図7に示すように、ICカード3に医師の外科手術ロボット1の使用履歴情報35が格納されている場合、スコープ型表示装置24に使用履歴情報を表示する。これにより、医師が外科手術ロボット1の使用履歴を容易に確認することができる。
【0051】
具体的には、使用履歴情報は、外科手術ロボット1の総操作時間、外科手術ロボット1の使用日と使用時間、および、外科手術ロボット1を用いて手術を行った症例数のうち少なくとも1つの情報を含む。これにより、外科手術ロボット1の総操作時間、外科手術ロボット1の使用日と使用時間、または、外科手術ロボット1を用いて手術を行った症例数を医師が容易に確認することができる。
【0052】
また、制御装置28は、ICカード3に格納された使用履歴情報を更新するように、リーダ29によりICカード3に情報を書き込む制御を行う。これにより、医師が外科手術システム100を用いて手術を行った後に、ICカード3に情報を読み込むことにより、使用履歴情報を容易に更新することができる。
【0053】
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0054】
本実施形態では、上記のように、制御装置28は、リーダ29によりICカード3から取得した設定情報に基づいて、構成要素の設定を調整するように構成要素を制御する。これにより、外科手術システム100の記憶装置に操作装置2の構成要素の設定を記憶していなくても、医師が所持するICカード3から構成要素の設定を取得することができる。その結果、操作装置2の構成要素の設定を手動で入力する必要がないので、外科手術システム100の操作装置2に、構成要素の設定が記憶されていない場合でも、構成要素の設定に手間がかかるのを抑制することができる。
【0055】
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0056】
たとえば、上記実施形態では、操作装置に、スコープ型表示装置を設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、操作装置に、スコープ型表示装置以外の湾曲パネル表示装置またはフラットパネル表示装置などを設けてもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、モニターカートに音声通信装置を設けて、音声通信を行う構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、外科手術ロボットに音声通信装置を設けて、音声通信を行ってもよい。
【0058】
また、上記実施形態では、記憶媒体としてICカードを用い、情報読取部としてICカードの情報を読み取るリーダを用いる構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、記憶媒体としてICカード以外の記憶媒体を用いてもよい。たとえば、非接触により通信可能なスマートフォンなどの携帯端末を記憶媒体として用いてもよい。また、USBメモリ、SDカードなどの接触接続して情報を通信する記憶媒体を用いてもよい。また、磁気を読み取るカードタイプの記憶媒体を用いてもよい。
【0059】
また、上記実施形態では、情報読取部としてのリーダをアームレストに設ける構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、情報読取部をアームレスト以外に設けてもよい。たとえば、情報読取部を、表示装置や、表示装置を支持する支持アームに設けてもよい。
【0060】
また、上記実施形態では、移動可能構成要素の例としてアームレストおよびペダルトレイを示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、表示装置の位置を駆動部により移動可能として、表示装置を移動可能構成要素としてもよい。また、操作ハンドルの位置をアームレストの高さ調整とは独立して調整可能として、操作ハンドルを移動可能構成要素としてもよい。また、高さや角度が調整可能な椅子を設け、椅子を移動可能構成要素としてもよい。
【0061】
また、上記実施形態では、外科手術ロボットと操作装置が同じ施設に設置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、外科手術ロボットと第1の操作装置を第1の施設に設置し、第2の施設にさらに第2の操作装置を設置し、外部ネットワークを介して第2の操作装置で第1の施設に設置された外科手術ロボットを操作する遠隔手術支援を行うようにしてもよい。
【0062】
[態様]
上記した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
【0063】
(項目1)
外科手術ロボットと、
医師が前記外科手術ロボットを操作するための操作装置と、
制御装置と、を備え、
前記操作装置は、設定を調整可能な構成要素と、ユーザの識別情報および前記構成要素の設定情報を含むユーザ情報を格納している記憶媒体から前記ユーザ情報を取得する情報読取部と、を含み、
前記制御装置は、前記情報読取部により前記記憶媒体から取得した前記設定情報に基づいて、前記構成要素の設定を調整するように前記構成要素を制御する、外科手術システム。
【0064】
(項目2)
前記構成要素は、人間工学的設定を調整可能な一または複数の移動可能構成要素を含み、
前記制御装置は、前記情報読取部により前記記憶媒体から取得した前記設定情報に基づいて、前記一または複数の移動可能構成要素の前記人間工学的設定を調整するように前記一または複数の移動可能構成要素を移動させる制御を行う、項目1に記載の外科手術システム。
【0065】
(項目3)
前記一または複数の移動可能構成要素は、高さが調整可能なアームレストを含み、
前記情報読取部は、前記アームレストに設けられている、項目2に記載の外科手術システム。
【0066】
(項目4)
前記アームレストには、タッチパネルが設けられており、
前記タッチパネルは、前記構成要素の設定条件の入力を受け付けるように構成されている、項目3に記載の外科手術システム。
【0067】
(項目5)
前記情報読取部は、前記記憶媒体に情報を書き込む機能を有しており、
前記制御装置は、前記タッチパネルにより受け付けた前記構成要素の設定条件を前記情報読取部により前記記憶媒体に書き込む制御を行う、項目4に記載の外科手術システム。
【0068】
(項目6)
前記一または複数の移動可能構成要素は、位置が前後に調整可能なペダルトレイを含み、
前記ペダルトレイは、前記外科手術ロボットのマニピュレータに保持された手術器具を操作するための複数のフットペダルが配置されている、項目2~5のいずれか1項に記載の外科手術システム。
【0069】
(項目7)
前記構成要素は、明るさが調整可能な表示装置、音量が調整可能なマイクロフォンおよび音量が調整可能なスピーカを含む、項目1~6のいずれか1項に記載の外科手術システム。
【0070】
(項目8)
前記構成要素は、前記外科手術ロボットを移動させる操作を行う操作ハンドルを含み、前記設定は、前記操作ハンドルの操作量に対する前記外科手術ロボットの移動量の比率であるスケーリングを含む、項目1~7のいずれか1項に記載の外科手術システム。
【0071】
(項目9)
前記表示装置は、複数の画面レイアウトから一つの画面レイアウトを設定可能であり、
前記表示装置の設定条件は、前記画面レイアウトの選択を含む、項目7に記載の外科手術システム。
【0072】
(項目10)
前記制御装置は、前記記憶媒体に、前記医師が取得したロボット支援下内視鏡手術の証明書の情報が格納されているか否かを判定し、前記証明書の情報が格納されている場合、前記操作装置および前記外科手術ロボットの使用を許可する、項目1~9のいずれか1項に記載の外科手術システム。
【0073】
(項目11)
前記証明書は、複数の手術分野の各々について発行され、
前記制御装置は、前記記憶媒体に前記証明書の情報が格納された手術分野について、前記操作装置および前記外科手術ロボットの使用を許可する、項目10に記載の外科手術システム。
【0074】
(項目12)
前記制御装置は、前記記憶媒体に前記証明書の情報が格納されていない場合、前記操作装置および前記外科手術ロボットの一部の機能を制限する、項目10または11に記載の外科手術システム。
【0075】
(項目13)
前記証明書は、前記外科手術ロボットの製造販売元が提供するトレーニングプログラムを受講することにより取得される、項目10~12のいずれか1項に記載の外科手術システム。
【0076】
(項目14)
前記操作装置は、表示装置を備え、
前記制御装置は、前記記憶媒体に前記医師の前記外科手術ロボットの使用履歴情報が格納されている場合、前記表示装置に前記使用履歴情報を表示する、項目1~13のいずれか1項に記載の外科手術システム。
【0077】
(項目15)
前記使用履歴情報は、前記外科手術ロボットの総操作時間、前記外科手術ロボットの使用日と使用時間、および、前記外科手術ロボットを用いて手術を行った症例数のうち少なくとも1つの情報を含む、項目14に記載の外科手術システム。
【0078】
(項目16)
前記情報読取部は、前記記憶媒体に情報を書き込む機能を有しており、
前記制御装置は、前記記憶媒体に格納された前記使用履歴情報を更新するように、前記情報読取部により前記記憶媒体に情報を書き込む制御を行う、項目14または15に記載の外科手術システム。
【0079】
(項目17)
前記情報読取部は、前記記憶媒体としてのICカードに格納された情報を読み取るICカードリーダを含む、項目1~16のいずれか1項に記載の外科手術システム。
【符号の説明】
【0080】
1 外科手術ロボット
2 操作装置
3 ICカード(記憶媒体)
22 フットペダル
22a ペダルトレイ
23 タッチパネル
24 スコープ型表示装置(表示装置)
25 アームレスト
28 制御装置
29 リーダ(情報読取部、ICカードリーダ)
31 ユーザ情報
32 ユーザ識別情報
33 設定情報
34 Certificate情報(証明書の情報)
35 使用履歴情報
100 外科手術システム
261 マイクロフォン
262 スピーカ