(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024005651
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】マッチングシステムとその方法ならびにマッチング装置とプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240110BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022105919
(22)【出願日】2022-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】320009196
【氏名又は名称】株式会社Retool
(74)【代理人】
【識別番号】100141221
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 和明
(74)【代理人】
【識別番号】100091764
【弁理士】
【氏名又は名称】窪谷 剛至
(74)【代理人】
【識別番号】100103366
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 礼至
(72)【発明者】
【氏名】貝谷 實榮
(72)【発明者】
【氏名】仲 大輝
(72)【発明者】
【氏名】山本 拓哉
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB53
(57)【要約】
【課題】求職者側と求人側とのマッチングミスを抑え、マッチング精度を向上させる。
【解決手段】登録部11によりそれぞれ収集されたマッチング候補者JHの属性・経歴基礎情報I-jhの各項目ELjとマッチング対象企業CPの会社情報I-cpの各項目ELcとをデータベースに登録し、演算部12によりそれぞれ予め設定されたマッチング候補者JH側とマッチング対象企業CP側の配点基準に基づいて、属性・経歴基礎情報I-jhの各項目ELj毎のスコアを算出してこれらスコアの合計と会社情報I-cpの各項目ELc毎のスコアを算出してこれらスコアの合計とを導く。次に、判定部13によりそれぞれ導かれた候補者スコアJHscと企業スコアCPscとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1を判定する。そして、マッチング部14により、合致または近似性有りと判定された候補者スコアと企業スコアとに基づいてマッチングを行う。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とを、予め設けられた配点基準に基づいてスコア化し、マッチング候補者の各項目のスコアの合計と、マッチング対象企業の各項目のスコアの合計とを導き、マッチング候補者の合計スコアとマッチング対象企業の合計スコアとに基づいてマッチングを行うことを特徴とするマッチングシステム。
【請求項2】
それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とをデータベースに登録する登録手段と、
マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目毎に予め設けられた配点基準と、マッチング対象企業の会社情報の各項目毎に予め設けられた配点基準とに基づいて、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目の合計と、マッチング対象企業の会社情報の各項目の合計とから、それぞれ候補者スコアと企業スコアとを導く演算手段と、
それぞれ導かれた候補者スコアと企業スコアとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1を判定する判定手段と、
判定された候補者スコアと企業スコアとに基づいてマッチングを行うマッチング手段とを備えたことを特徴とするマッチングシステム。
【請求項3】
マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目が、年齢と、年収と、就職を経験した会社の数と、直近に在籍した会社の在籍年数と、直近に在籍した会社より前に在籍した会社の在籍年数と、学歴との各項目であって、
マッチング対象企業の会社情報の各項目が、ビジネスモデルスコアと、成長段階を示す企業の事業フェーズと、上場市場のグレードおよび株価収益率から求められるスコアと、上場市場のグレードおよび株価売上高倍率から求められるスコアと、資金調達スコアと、売上高スコアとの各項目であることを特徴とする請求項2に記載のマッチングシステム。
【請求項4】
マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報とマッチング対象企業の会社情報とを経時的に収集する収集手段と、それぞれ収集された属性および経歴の基礎情報と会社情報とに基づいて、スコアの配点基準の再定義化を図る再定義化手段と、再定義化されたスコアの配点基準に基づいてマッチング候補者のランク化とマッチング対象企業のランク化を図るランク化手段とを備えたことを特徴とする請求項2または3に記載のマッチングシステム。
【請求項5】
それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とを、予め設けられた配点基準に基づいてスコア化する第1のステップと、
マッチング候補者の各項目のスコアの合計と、マッチング対象企業の各項目のスコアの合計とを導く第2のステップと、
マッチング候補者の合計スコアとマッチング対象企業の合計スコアとに基づいてマッチングを行う第3のステップとを有することを特徴とするマッチング方法。
【請求項6】
それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とをデータベースに登録する登録手段と、
マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目毎に予め設けられた配点基準と、マッチング対象企業の会社情報の各項目毎に予め設けられた配点基準とに基づいて、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目の合計と、マッチング対象企業の会社情報の各項目の合計とから、それぞれ候補者スコアと企業スコアとを導く演算手段と、
それぞれ導かれた候補者スコアと企業スコアとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1を判定する判定手段と、
判定された候補者スコアと企業スコアとに基づいてマッチングを行うマッチング手段とを備え、
登録手段により、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とをデータベースに登録する第1のステップと、
演算手段により、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目毎に予め設けられた配点基準と、マッチング対象企業の会社情報の各項目毎に予め設けられた配点基準とに基づいて、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目の合計と、マッチング対象企業の会社情報の各項目の合計とから、それぞれ候補者スコアと企業スコアとを導く第2のステップと、
判定手段により、それぞれ導かれた候補者スコアと企業スコアとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1を判定する第3のステップと、
マッチング手段により、判定された候補者スコアと企業スコアとに基づいてマッチングを行う第4のステップとを有することを特徴とするマッチング方法。
【請求項7】
収集手段により、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報とマッチング対象企業の会社情報とを定量的に収集し、
再定義化手段により、それぞれ収集された属性および経歴の基礎情報と会社情報とに基づいて、スコアの配点基準の再定義化を図り、
ランク化手段により、再定義化されたスコアの配点基準に基づいてマッチング候補者のランク化とマッチング対象企業のランク化を図ることを特徴とする請求項6に記載のマッチング方法。
【請求項8】
クラウドコンピュータまたはサーバ装置を備え、
それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とを、予め設けられた配点基準に基づいてスコア化し、マッチング候補者の各項目のスコアの合計と、マッチング対象企業の各項目のスコアの合計とを導き、マッチング候補者の合計スコアとマッチング対象企業の合計スコアとに基づいてマッチングを行うことを特徴とするマッチング装置。
【請求項9】
クラウドコンピュータまたはサーバ装置を備え、
それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とをデータベースに登録する登録手段と、
マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目毎に予め設けられた配点基準と、マッチング対象企業の会社情報の各項目毎に予め設けられた配点基準とに基づいて、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目の合計と、マッチング対象企業の会社情報の各項目の合計とから、それぞれ候補者スコアと企業スコアとを導く演算手段と、
それぞれ導かれた候補者スコアと企業スコアとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1を判定する判定手段と、
判定された候補者スコアと企業スコアとに基づいてマッチングを行うマッチング手段とを備えたことを特徴とするマッチング装置。
【請求項10】
それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とをデータベースに登録する登録処理と、
マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目毎に予め設けられた配点基準と、マッチング対象企業の会社情報の各項目毎に予め設けられた配点基準とに基づいて、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目の合計と、マッチング対象企業の会社情報の各項目の合計とから、それぞれ候補者スコアと企業スコアとを導く演算処理と、
それぞれ導かれた候補者スコアと企業スコアとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1を判定する判定処理と、
判定された候補者スコアと企業スコアとに基づいてマッチングを行うマッチング処理とをコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、求人求職に関して求人側と求職側とのマッチングを行うマッチングシステムとその方法ならびにマッチング装置とプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、求人側と求職側とのマッチングを行うシステムとして、求人企業の人事担当者が、求人側端末からサーバに対し、求人情報の登録を行い、求人企業のモデル社員は、求人側端末からサーバに対し、各種質問に対する回答を送信し、サーバは、送信されたモデル社員の回答を用いてベンチマークデータを作成するようにしている。求職者は、求職側端末からサーバに対し、各種質問に対する回答を送信し、サーバは、送信された求職者の回答を示すデータから所定の条件を満たすものを抽出し、抽出したデータに対し得点を算出すし、サーバが、得点順の求職者の情報を、求人側端末に送信するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、特定の要件を満たす組織を探す人材と、特定の要件を満たす人材を探す組織と、をマッチングするマッチング装置を、人材および組織にかかる要件をそれぞれ示す人材情報および組織情報を保持する記憶部と、人材情報および組織情報の関連性を示すマッチングスコアを算出するマッチング処理部とを備えて構成し、人材ベクトルと組織ベクトルを生成し、これらベクトルの特徴を抽出し、各特徴ベクトルに変換し、これら各特徴ベクトル間の類似度をマッチングスコアとして算出するようにしたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004-355502号公報
【特許文献2】特開2015-164022号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載のマッチングシステムでは、送信されたモデル社員の回答を用いて所定の条件を満たすものを抽出し、抽出したデータに対し得点を算出するようにしているため汎用性に欠けるきらいがあった。また、質問を送り回答を得てから抽出データを処理しなければならずデータ処理に手間がかかるという問題がある。また、上記特許文献2に記載のマッチング装置では、求職者側の求職者情報が履歴情報だけでなく、SNS情報(Facebook(商標登録)、Twitter(登録商標)、ブログ等に書き込んだテキスト情報)や調査会社からの情報等からの行動履歴情報まで含まれる。このため、求職者側の情報把握が広範囲になりすぎ、職業についての精密な人材情報像を得にくいという問題がある。また、求職側の職業能力の程度に限らずプライベートな部分にも踏み込む情報の収集がなされるため、求職者側が応じにくいという問題がある。さらに、求職者側からすると、求人側がよりグレードの高い企業を求めるため、質問への回答やSNSに対する書き込みもそれを意識した情報を書き込む傾向が生じやすい。このため、ミスマッチが生じやすいという問題がある。
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、簡素な構成で、求職側と求人側とのマッチングの精度を向上させ、効率的なマッチングを図ることができるマッチングシステムとその方法ならびにマッチング装置とプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1に係るマッチングシステムは、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とを、予め設けられた配点基準に基づいてスコア化し、マッチング候補者の各項目のスコアの合計と、マッチング対象企業の各項目のスコアの合計とを導き、マッチング候補者の合計スコアとマッチング対象企業の合計スコアとに基づいてマッチングを行うことを特徴とするものである。
【0008】
本発明の請求項1に係るマッチングシステムでは、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とを、予め設けられた配点基準に基づいてスコア化し、マッチング候補者の各項目のスコアの合計と、マッチング対象企業の各項目のスコアの合計とを導き、マッチング候補者の合計スコアとマッチング対象企業の合計スコアとに基づいてマッチングを行うようにしたことにより、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とがそれぞれ収集されると、これら収集された各項目が、予め設けられた配点基準に基づいてスコア化される。マッチング候補者の各項目のスコアの合計と、マッチング対象企業の各項目のスコアの合計とが導かれると、マッチング候補者の合計スコアとマッチング対象企業の合計スコアとに基づいてマッチングが行われるので、マッチング候補者の合計スコアとマッチング対象企業の合計スコアとを比較すれば、等価性が高いほどマッチングの精度を高めることができる。
【0009】
また、本発明の請求項2に係るマッチングシステムは、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とをデータベースに登録する登録手段と、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目毎に予め設けられた配点基準と、マッチング対象企業の会社情報の各項目毎に予め設けられた配点基準とに基づいて、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目の合計と、マッチング対象企業の会社情報の各項目の合計とから、それぞれ候補者スコアと企業スコアとを導く演算手段と、それぞれ導かれた候補者スコアと企業スコアとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1を判定する判定手段と、判定された候補者スコアと企業スコアとに基づいてマッチングを行うマッチング手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
本発明の請求項2に係るマッチングシステムでは、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とをデータベースに登録する登録手段と、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目毎に予め設けられた配点基準と、マッチング対象企業の会社情報の各項目毎に予め設けられた配点基準とに基づいて、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目の合計と、マッチング対象企業の会社情報の各項目の合計とから、それぞれ候補者スコアと企業スコアとを導く演算手段と、それぞれ導かれた候補者スコアと企業スコアとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1を判定する判定手段と、判定された候補者スコアと企業スコアとに基づいてマッチングを行うマッチング手段とを備えたことにより、登録手段により、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とをデータベースに登録し、演算手段により、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目毎に予め設けられた配点基準と、マッチング対象企業の会社情報の各項目毎に予め設けられた配点基準とに基づいて、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目の合計と、マッチング対象企業の会社情報の各項目の合計とから、それぞれ候補者スコアと企業スコアとを導き、判定手段により、それぞれ導かれた候補者スコアと企業スコアとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1を判定すると、マッチング手段により、判定された候補者スコアと企業スコアとに基づいてマッチングが行われる。このため、候補者スコアと企業スコアとが合致していたり、近似性のあるマッチング候補者とマッチング対象企業をマッチングさせることができるので、不釣り合いなマッチングを避けてより精度の高いマッチングを行うことができる。
【0011】
また、本発明に係るマッチングシステムは、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目が、年齢と、年収と、就職を経験した会社の数と、直近に在籍した会社の在籍年数と、直近に在籍した会社より前に在籍した会社の在籍年数と、学歴との各項目であって、マッチング対象企業の会社情報の各項目が、ビジネスモデルスコアと、成長段階を示す企業の事業フェーズと、上場市場のグレードおよび株価収益率から求められるスコアと、上場市場のグレードおよび株価売上高倍率から求められるスコアと、資金調達スコアと、売上高スコアとの各項目であることが好ましい。係る構成とすることにより、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報と、マッチング対象企業の会社情報とをそれぞれ曖昧性を排除した客観的かつ確実な情報に基づいてスコア化することができ、スコアの精度向上を図ることができる。さらに、本発明に係るマッチングシステムは、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報とマッチング対象企業の会社情報とを経時的に収集する収集手段と、それぞれ収集された属性および経歴の基礎情報と会社情報とに基づいて、スコアの配点基準の再定義化を図る再定義化手段と、再定義化されたスコアの配点基準に基づいてマッチング候補者のランク化とマッチング対象企業のランク化を図るランク化手段とを備えるようにすることが好ましい。係る構成とすることにより、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報と、マッチング対象企業の会社情報とをそれぞれ経時的に収集して、スコア基準を更新してランク化が図られる。このため、経時的にマッチング精度をより向上させることができる。
【0012】
本発明の請求項5に係るマッチング方法は、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とを、予め設けられた配点基準に基づいてスコア化する第1のステップと、マッチング候補者の各項目のスコアの合計と、マッチング対象企業の各項目のスコアの合計とを導く第2のステップと、マッチング候補者の合計スコアとマッチング対象企業の合計スコアとに基づいてマッチングを行う第3のステップとを有することを特徴とするものである。
【0013】
本発明の請求項5に係るマッチング方法では、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とを、予め設けられた配点基準に基づいてスコア化する第1のステップと、マッチング候補者の各項目のスコアの合計と、マッチング対象企業の各項目のスコアの合計とを導く第2のステップと、マッチング候補者の合計スコアとマッチング対象企業の合計スコアとに基づいてマッチングを行う第3のステップとを有するようにしたことにより、第1のステップで、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とがそれぞれ収集されると、これら収集された各項目が、予め設けられた配点基準に基づいてスコア化される。次に、第2のステップで、マッチング候補者の各項目のスコアの合計と、マッチング対象企業の各項目のスコアの合計とが導かれると、第3のステップで、マッチング候補者の合計スコアとマッチング対象企業の合計スコアとに基づいてマッチングが行われる。このため、マッチングで、マッチング候補者の合計スコアとマッチング対象企業の合計スコアとを比較すれば、等価性が高いほどマッチングの精度を高めることができる。
【0014】
また、本発明の請求項6に係るマッチング方法は、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とをデータベースに登録する登録手段と、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目毎に予め設けられた配点基準と、マッチング対象企業の会社情報の各項目毎に予め設けられた配点基準とに基づいて、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目の合計と、マッチング対象企業の会社情報の各項目の合計とから、それぞれ候補者スコアと企業スコアとを導く演算手段と、それぞれ導かれた候補者スコアと企業スコアとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1を判定する判定手段と、判定された候補者スコアと企業スコアとに基づいてマッチングを行うマッチング手段とを備え、登録手段により、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とをデータベースに登録する第1のステップと、演算手段により、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目毎に予め設けられた配点基準と、マッチング対象企業の会社情報の各項目毎に予め設けられた配点基準とに基づいて、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目の合計と、マッチング対象企業の会社情報の各項目の合計とから、それぞれ候補者スコアと企業スコアとを導く第2のステップと、判定手段により、それぞれ導かれた候補者スコアと企業スコアとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1を判定する第3のステップと、マッチング手段により、判定された候補者スコアと企業スコアとに基づいてマッチングを行う第4のステップとを有することを特徴とするものである。
【0015】
本発明の請求項6に係るマッチング方法では、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とをデータベースに登録する登録手段と、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目毎に予め設けられた配点基準と、マッチング対象企業の会社情報の各項目毎に予め設けられた配点基準とに基づいて、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目の合計と、マッチング対象企業の会社情報の各項目の合計とから、それぞれ候補者スコアと企業スコアとを導く演算手段と、それぞれ導かれた候補者スコアと企業スコアとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1を判定する判定手段と、判定された候補者スコアと企業スコアとに基づいてマッチングを行うマッチング手段とを備え、登録手段により、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とをデータベースに登録する第1のステップと、演算手段により、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目毎に予め設けられた配点基準と、マッチング対象企業の会社情報の各項目毎に予め設けられた配点基準とに基づいて、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目の合計と、マッチング対象企業の会社情報の各項目の合計とから、それぞれ候補者スコアと企業スコアとを導く第2のステップと、判定手段により、それぞれ導かれた候補者スコアと企業スコアとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1を判定する第3のステップと、マッチング手段により、判定された候補者スコアと企業スコアとに基づいてマッチングを行う第4のステップとを有するようにしたことにより、第1のステップで、登録手段により、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とをデータベースに登録し、第2のステップで、演算手段により、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目毎に予め設けられた配点基準と、マッチング対象企業の会社情報の各項目毎に予め設けられた配点基準とに基づいて、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目の合計と、マッチング対象企業の会社情報の各項目の合計とから、それぞれ候補者スコアと企業スコアとを導き、第3のステップで、判定手段により、それぞれ導かれた候補者スコアと企業スコアとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1を判定し、第4のステップで、マッチング手段により、判定された候補者スコアと企業スコアとに基づいてマッチングが行われる。このため、候補者スコアと企業スコアとが合致していたり、近似性のあるマッチング候補者とマッチング対象企業をマッチングさせることができるので、不釣り合いなマッチングを避けてより精度の高いマッチングを行うことができる。
【0016】
本発明に係るマッチング方法は、収集手段により、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報とマッチング対象企業の会社情報とを定量的に収集し、再定義化手段により、それぞれ収集された属性および経歴の基礎情報と会社情報とに基づいて、スコアの配点基準の再定義化を図り、ランク化手段により、再定義化されたスコアの配点基準に基づいてマッチング候補者のランク化とマッチング対象企業のランク化を図るようにすることが好ましい。係る構成とすることにより、マッチング候補者の経歴情報と、マッチング対象企業の会社情報とをそれぞれ経時的に収集して、スコア基準を更新してランク化が図られる。このため、経時的にマッチング精度をより向上させることができる。
【0017】
本発明の請求項8に係るマッチング装置は、クラウドコンピュータまたはサーバ装置を備え、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とを、予め設けられた配点基準に基づいてスコア化し、マッチング候補者の各項目のスコアの合計と、マッチング対象企業の各項目のスコアの合計とを導き、マッチング候補者の合計スコアとマッチング対象企業の合計スコアとに基づいてマッチングを行うことを特徴とするものである。
【0018】
本発明の請求項8に係るマッチング装置では、クラウドコンピュータまたはサーバ装置を備え、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とを、予め設けられた配点基準に基づいてスコア化し、マッチング候補者の各項目のスコアの合計と、マッチング対象企業の各項目のスコアの合計とを導き、マッチング候補者の合計スコアとマッチング対象企業の合計スコアとに基づいてマッチングを行うようにしたことにより、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とがそれぞれ収集されると、これら収集された各項目が、予め設けられた配点基準に基づいてスコア化される。マッチング候補者の各項目のスコアの合計と、マッチング対象企業の各項目のスコアの合計とが導かれると、マッチング候補者の合計スコアとマッチング対象企業の合計スコアとに基づいてマッチングが行われるので、マッチング候補者の合計スコアとマッチング対象企業の合計スコアとを比較すれば、等価性が高いほどマッチングの精度を高めることができる。
【0019】
本発明の請求項9に係るマッチング装置は、クラウドコンピュータまたはサーバ装置を備え、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とをデータベースに登録する登録手段と、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目毎に予め設けられた配点基準と、マッチング対象企業の会社情報の各項目毎に予め設けられた配点基準とに基づいて、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目の合計と、マッチング対象企業の会社情報の各項目の合計とから、それぞれ候補者スコアと企業スコアとを導く演算手段と、それぞれ導かれた候補者スコアと企業スコアとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1を判定する判定手段と、判定された候補者スコアと企業スコアとに基づいてマッチングを行うマッチング手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0020】
本発明の請求項9に係るマッチング装置では、クラウドコンピュータまたはサーバ装置を備え、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とをデータベースに登録する登録手段と、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目毎に予め設けられた配点基準と、マッチング対象企業の会社情報の各項目毎に予め設けられた配点基準とに基づいて、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目の合計と、マッチング対象企業の会社情報の各項目の合計とから、それぞれ候補者スコアと企業スコアとを導く演算手段と、それぞれ導かれた候補者スコアと企業スコアとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1を判定する判定手段と、判定された候補者スコアと企業スコアとに基づいてマッチングを行うマッチング手段とを備えるようにしたことにより、登録手段により、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とをデータベースに登録し、演算手段により、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目毎に予め設けられた配点基準と、マッチング対象企業の会社情報の各項目毎に予め設けられた配点基準とに基づいて、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目の合計と、マッチング対象企業の会社情報の各項目の合計とから、それぞれ候補者スコアと企業スコアとを導き、判定手段により、それぞれ導かれた候補者スコアと企業スコアとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1を判定すると、マッチング手段により、判定された候補者スコアと企業スコアとに基づいてマッチングが行われる。このため、候補者スコアと企業スコアとが合致していたり、近似性のあるマッチング候補者とマッチング対象企業をマッチングさせることができるので、不釣り合いなマッチングを避けてより精度の高いマッチングを行うことができる。
【0021】
本発明の請求項10に係るプログラムは、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とをデータベースに登録する登録処理と、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目毎に予め設けられた配点基準と、マッチング対象企業の会社情報の各項目毎に予め設けられた配点基準とに基づいて、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目の合計と、マッチング対象企業の会社情報の各項目の合計とから、それぞれ候補者スコアと企業スコアとを導く演算処理と、それぞれ導かれた候補者スコアと企業スコアとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1を判定する判定処理と、判定された候補者スコアと企業スコアとに基づいてマッチングを行うマッチング処理とをコンピュータに実行させることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0022】
本発明の請求項1に係るマッチングシステムでは、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とを、予め設けられた配点基準に基づいてスコア化し、マッチング候補者の各項目のスコアの合計と、マッチング対象企業の各項目のスコアの合計とを導き、マッチング候補者の合計スコアとマッチング対象企業の合計スコアとに基づいてマッチングを行うようにしたことにより、簡素な構成で、求職側と求人側とのマッチングの精度を向上させ、効率的なマッチングを図ることができる。
【0023】
また、本発明の請求項2に係るマッチングシステムでは、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とをデータベースに登録する登録手段と、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目毎に予め設けられた配点基準と、マッチング対象企業の会社情報の各項目毎に予め設けられた配点基準とに基づいて、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目の合計と、マッチング対象企業の会社情報の各項目の合計とから、それぞれ候補者スコアと企業スコアとを導く演算手段と、それぞれ導かれた候補者スコアと企業スコアとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1を判定する判定手段と、判定された候補者スコアと企業スコアとに基づいてマッチングを行うマッチング手段とを備えたことにより、不釣り合いなマッチングを避けてより精度の高いマッチングを行うことができる。
【0024】
さらに、本発明の請求項5に係るマッチング方法では、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とを、予め設けられた配点基準に基づいてスコア化する第1のステップと、マッチング候補者の各項目のスコアの合計と、マッチング対象企業の各項目のスコアの合計とを導く第2のステップと、マッチング候補者の合計スコアとマッチング対象企業の合計スコアとに基づいてマッチングを行う第3のステップとを有するようにしたことにより、簡素な構成で、求職側と求人側とのマッチングの精度を向上させ、効率的なマッチングを図ることができる。
【0025】
また、本発明の請求項6に係るマッチング方法では、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とをデータベースに登録する登録手段と、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目毎に予め設けられた配点基準と、マッチング対象企業の会社情報の各項目毎に予め設けられた配点基準とに基づいて、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目の合計と、マッチング対象企業の会社情報の各項目の合計とから、それぞれ候補者スコアと企業スコアとを導く演算手段と、それぞれ導かれた候補者スコアと企業スコアとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1を判定する判定手段と、判定された候補者スコアと企業スコアとに基づいてマッチングを行うマッチング手段とを備え、登録手段により、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とをデータベースに登録する第1のステップと、演算手段により、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目毎に予め設けられた配点基準と、マッチング対象企業の会社情報の各項目毎に予め設けられた配点基準とに基づいて、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目の合計と、マッチング対象企業の会社情報の各項目の合計とから、それぞれ候補者スコアと企業スコアとを導く第2のステップと、判定手段により、それぞれ導かれた候補者スコアと企業スコアとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1を判定する第3のステップと、マッチング手段により、判定された候補者スコアと企業スコアとに基づいてマッチングを行う第4のステップとを有するようにしたことにより、不釣り合いなマッチングを避けてより精度の高いマッチングを行うことができる。
【0026】
さらに、本発明の請求項8に係るマッチング装置では、クラウドコンピュータまたはサーバ装置を備え、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とを、予め設けられた配点基準に基づいてスコア化し、マッチング候補者の各項目のスコアの合計と、マッチング対象企業の各項目のスコアの合計とを導き、マッチング候補者の合計スコアとマッチング対象企業の合計スコアとに基づいてマッチングを行うようにしたことにより、簡素な構成で、求職側と求人側とのマッチングの精度を向上させ、効率的なマッチングを図ることができる。
【0027】
さらに、本発明の請求項9に係るマッチング装置では、クラウドコンピュータまたはサーバ装置を備え、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とをデータベースに登録する登録手段と、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目毎に予め設けられた配点基準と、マッチング対象企業の会社情報の各項目毎に予め設けられた配点基準とに基づいて、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目の合計と、マッチング対象企業の会社情報の各項目の合計とから、それぞれ候補者スコアと企業スコアとを導く演算手段と、それぞれ導かれた候補者スコアと企業スコアとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1を判定する判定手段と、判定された候補者スコアと企業スコアとに基づいてマッチングを行うマッチング手段とを備えたことにより、不釣り合いなマッチングを避けてより精度の高いマッチングを行うことができる。
【0028】
また、本発明の請求項10に係るプログラムでは、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とをデータベースに登録する登録処理と、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目毎に予め設けられた配点基準と、マッチング対象企業の会社情報の各項目毎に予め設けられた配点基準とに基づいて、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目の合計と、マッチング対象企業の会社情報の各項目の合計とから、それぞれ候補者スコアと企業スコアとを導く演算処理と、それぞれ導かれた候補者スコアと企業スコアとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1を判定する判定処理と、判定された候補者スコアと企業スコアとに基づいてマッチングを行うマッチング処理とをコンピュータに実行させるようにしたことにより、簡素な構成で、求職側と求人側とのマッチングの精度を向上させ、効率的なマッチングを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係るマッチングシステムの概念を示す説明図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態に係るマッチングシステムの構成を示すシステム構成図である。
【
図3】
図3の(A)、(B)はそれぞれ、
図1のマッチングシステムにおけるマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目を示す説明図および会社情報の各項目を示す説明図である。
【
図4】
図4は、
図1のマッチングシステムにおいて収集された情報の登録からマッチングまでの工程を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、候補者スコアを導く各項目毎に予め設けられた配点基準の例を示す説明図である。
【
図6】
図6は、企業スコアを導く各項目毎に予め設けられた配点基準の例を示す説明図である。
【
図7】
図7は、候補者スコアと企業スコアとを導く計算方法を示す説明図である。
【
図8】
図8の(A)、(B)はそれぞれ、マッチングシステムのプログラム(ソフトウェア)をインストールしたマッチング装置の一例を示す説明図およびこのシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図面に示す一実施形態により本発明を説明する。本発明の一実施形態に係るマッチングシステム2は、
図1および
図2に示すように、それぞれ収集されたマッチング候補者の属性および経歴の基礎情報の各項目とマッチング対象企業の会社情報の各項目とを、予め設けられた配点基準に基づいてスコア化し、マッチング候補者の各項目のスコアの合計と、マッチング対象企業の各項目のスコアの合計とを導き、マッチング候補者の合計スコアとマッチング対象企業の合計スコアとに基づいてマッチングを行うようにしたものである。つまり、マッチングにおいて、客観的かつ確実な情報に基づいて候補者側と対象企業側とをスコア化することによりマッチングの精度を向上させるようにしたものである。
【0031】
本実施形態に係るマッチングシステム2は、
図1および
図2に示すように、中央演算処理部(CPU、情報処理部)4と入出力部5と送受信部6と記憶部(データベース)7とドライブ8とを有するサーバ(クラウドコンピュータ)3を備えて構成される。サーバ3には、後述する動作を行うソフトウェア(プログラム)が収納される。
【0032】
本実施形態に係るマッチングシステム2は、登録部(登録手段)11と、演算部(演算手段)12と、判定部(判定手段)13と、マッチング部(マッチング部)14と、収集部(収集手段)15と、再定義化部(再定義化手段)16と、ランク化部(ランク化手段)17とを備えている。
【0033】
登録部11は、それぞれ予め収集されたマッチング候補者JH(JH1~JHn)の属性および経歴の基礎情報(以下、属性・経歴基礎情報という)I-jh(ELjp、ELjc)の各項目ELjとマッチング対象企業CPの会社情報I-cpの各項目ELcとをデータベースに登録するようになっている。属性・経歴基礎情報I-jhや会社情報I-cpは、マッチング候補者JH側やマッチング対象企業CP側と端末を通じてWeb上で予め収集することができる。マッチング対象企業CPの会社情報I-cpは、インターネット上で公開された情報からも収集可能である。属性・経歴基礎情報I-jh(ELjp、ELjc)の各項目ELjは、
図3の(A)に示すように、属性の基礎情報ELjpとしては、名前と年齢(生年月日)が含まれる。また、経歴の基礎情報ELjcとしては、年収と、就職を経験した会社の数と、直近に在籍した会社の在籍年数と、直近に在籍した会社より前に在籍した会社の在籍年数と、学歴とが含まれる。会社情報I-cpの各項目ELcは、
図3の(B)に示すように、ビジネスモデルスコアと、成長段階を示す企業の事業フェーズと、上場市場のグレードおよび株価収益率から求められるスコアと、上場市場のグレードおよび株価売上高倍率から求められるスコアと、資金調達スコアと、売上高スコアとが含まれる。なお、これら属性・経歴基礎情報I-jhや会社情報I-cpは、後述する収集部15により経時的に収集することもできるようになっている。
【0034】
演算部12は、マッチング候補者JHの属性・経歴基礎情報I-jhの各項目毎に予め設けられた配点基準(
図5参照)と、マッチング対象企業CPの会社情報I-cpの各項目毎に予め設けられた配点基準(
図6参照)とに基づいて、マッチング候補者JHの属性・経歴基礎情報I-jhの各項目毎のスコア(
図5参照)を算出してこれらスコアの合計(
図7参照)と、マッチング対象企業CPの会社情報I-cpの各項目毎のスコア(
図6参照)を算出してこれらスコアの合計(
図7参照)とから、それぞれ候補者スコアJHscと企業スコアCPscとを導くようになっている。すなわち、あるマッチング候補者JH1の、配点基準に基づいて導かれた各項目のスコアの合計が、例えば、15点以上であれば、Aランクに、12-14点であれば、Bランクにといった候補者スコアJHscを導くようになっている。あるマッチング対象企業CPについても、配点基準に基づいて導かれた各項目のスコアの合計が、9点以上であれば、Aランクに、6-8点であれば、Bランクにといった企業スコアCPscを導くようになっている。
【0035】
判定部13は、それぞれ導かれた候補者スコアJHscと企業スコアCPscとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1を判定するようになっている。そして、マッチング部14は、判定された候補者スコアJHscと企業スコアCPscとに基づいてマッチングを行うようになっている。すなわち、判定部13は、あるマッチング候補者JH1について、候補者スコアJHscがAランクの場合でかつ企業スコアCPscがAランクの企業を、両者に合致ありと判定し、候補者スコアJHscがBランクの場合でかつ企業スコアCPscがAまたはCランクの企業を、近似性ありと判定し、Dランクの企業を近似性なしと判定するようになっている。つまり、両者が同一ランクの場合、合致ありと判定し、1ランク差の場合、近似性ありと判定するようになっている。そして、マッチング部14は、これら判定部13の判定に基づいて、マッチング候補者JHとマッチング対象企業CPとのマッチング、すなわち結びつけを行い、マッチング候補者JH側とマッチング対象企業CP側とを互換的、両方向的に紹介するようになっている。
【0036】
収集部15は、マッチング候補者JHの属性・経歴基礎情報I-jhとマッチング対象企業CPの会社情報I-cpとをそれぞれWeb上で経時的、定量的に収集し、収集したデータを登録部11に出力するようになっている。再定義化部16は、経時的にそれぞれ収集された属性・経歴基礎情報I-jhと会社情報I-cpとに基づいて、スコアJHsc、CPscの配点基準の再定義化を図るようになっている。ランク化部17は、再定義化されたスコアJHsc、CPscの配点基準に基づいてマッチング候補者JHのランク化とマッチング対象企業CPのランク化を図るようになっている。このように、配点基準を再定義化することにより、直近の時代に合わせた配点基準とすることができるので、マッチング候補者JHのランクとマッチング対象企業CPのランクも、最新のデータに基づいてランク化することができる。
【0037】
次に、上記実施形態に係るマッチングシステム2を用いたマッチング方法について、マッチングシステム2の作用に基づいて説明する。まず、マッチングシステム2の管理者は、マッチング候補者JH側やマッチング対象企業CP側と端末を通じてWeb上で予め属性・経歴基礎情報I-jhや会社情報I-cp収集する。マッチング対象企業CPの会社情報I-cpは、インターネット上で公開された情報から収集するようにしてもよい。そして、
図4に示すように、管理者によりそれぞれ予め収集されたマッチング候補者JH(JH1~JHn)の属性・経歴基礎情報I-jh(ELjp、ELjc)の各項目ELjとマッチング対象企業CPの会社情報I-cpの各項目ELcとは、登録部11により記憶部(データベース)7に登録される(第1のステップS1)。次に、演算部12により、マッチング候補者JHの属性・経歴基礎情報I-jhの各項目毎に予め設けられた配点基準(
図5参照)と、マッチング対象企業CPの会社情報I-cpの各項目毎に予め設けられた配点基準(
図6参照)とに基づいて、マッチング候補者JHの属性・経歴基礎情報I-jhの各項目の合計(
図7参照)と、マッチング対象企業CPの会社情報I-cpの各項目の合計(
図7参照)とから、それぞれ候補者スコアJHscと企業スコアCPscとが導かれる(第2のステップS2)。候補者スコアJHscと企業スコアCPscとが導かれると、判定部13により、それぞれ導かれた候補者スコアJHscと企業スコアCPscとを照合し、合致の有無または近似性の有無のうちいずれか1が判定される(第3のステップS3)。つまり、判定部13は、あるマッチング候補者JH1について、候補者スコアJHscと企業スコアCPscとが同一ランクである場合(例えば、どちらもAであったり、どちらもBである場合)、両者に合致ありと判定し、候補者スコアJHscと企業スコアCPscとが1ランク差の場合(例えば、候補者スコアJHscがBで、企業スコアCPscがAまたはCの場合)、近似性ありと判定するようになっている。そして、マッチング部14により、判定部13の判定に基づいて、ランク付けが判定されたマッチング対象企業CPに対しては、同一のランクまたは近似性のあるランク付けがなされたマッチング候補者JHのマッチング(結びつけ)を行ったり、ランク付けが判定されたマッチング候補者JHに対しては、同一のランクまたは近似性のあるランク付けがなされたマッチング対象企業CPのマッチング(結びつけ)を行ったりして、それぞれの側に紹介するようになっている。
【0038】
また、収集部15により経時的に収集されたマッチング候補者JHの属性・経歴基礎情報I-jhとマッチング対象企業CPの会社情報I-cpとが、登録部11に登録されると、これら経時的にそれぞれ収集されたデータに基づいて、再定義化部16が、スコアJHsc、CPscの配点基準の再定義化を図り、ランク化部17は、再定義化されたスコアJHsc、CPscの配点基準に基づいてマッチング候補者JHのランク化とマッチング対象企業CPのランク化をおこなうようになっている。このため、マッチング候補者JHのランクとマッチング対象企業CPのランクも、最新のデータに基づいてランク化することができる。
【0039】
このように、上記実施形態に係るマッチングシステム2とそのシステムを用いたマッチング方法では、マッチング候補者の合計スコアとマッチング対象企業の合計スコアとを比較すれば、等価性が高いほどマッチングの精度を高めることができ、不釣り合いなマッチング(ミスマッチ)を避けることができる。さらに、マッチング候補者の属性および経歴の基礎情報と、マッチング対象企業の会社情報とをそれぞれ経時的に収集して、スコア基準を更新してランク化が図られる。このため、経時的にマッチング精度をより向上させることができる。
【0040】
さらに、
図8の(A)、(B)はそれぞれ、上記実施形態に係るマッチングシステム2のプログラム(ソフトウェア)をインストールしたマッチング装置の一例を示す説明図およびこのシステムのブロック図である。
図8の(A)において、マッチングシステム100は、CD-ROMドライブ1011を含むPC(コンピュータ)101と、キーボード102と、マウス103と、モニタ104とを備えている。
図8の(B)において、PC101は、CD-ROMドライブ1011に加えて、MPU1012と、CD-ROMドライブ1011等に接続されたバス1013と、MPU1012に接続され、アプリケーションプログラム等のプログラムを記憶するためのROM1014と、MPU1012に接続されアプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM1015と、アプリケーションプログラム、システムプログラムおよびデータを記憶するためのハードディスク1016とを備えている。
【0041】
また、マッチングシステム2に、上記実施形態に係る機能を実行させるプログラムは、PC101にインストールされる。さらに、上記実施形態に係る機能を実行させるプログラムは、CD-ROM200に記憶されて、CD-ROMドライブ1011に挿入され、ハードディスク1016に転送されてもよい。上記実施形態に係る機能を実行させるプログラムは、インタアーネットを介してクラウドコンピュータを通じてダウンロードするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0042】
2 マッチングシステム
3 サーバ
11 登録部(登録手段)
12 演算部(演算手段)
13 判定部(判定手段)
14 マッチング部(マッチング部)
JH マッチング候補者
I-jh マッチング候補者の属性・経歴基礎情報
ELj 属性・経歴基礎情報の各項目
CP マッチング対象企業
I-cp マッチング対象企業の会社情報
ELc 会社情報の各項目
JHsc 候補者スコア
CPsc 企業スコア