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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024056554
(43)【公開日】2024-04-23
(54)【発明の名称】映像音声配信用セット
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/222 20060101AFI20240416BHJP
   H04R 3/00 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
H04N5/222
H04N5/222 100
H04R3/00 320
H04R3/00 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022163532
(22)【出願日】2022-10-11
(71)【出願人】
【識別番号】509169538
【氏名又は名称】株式会社JMC
(74)【代理人】
【識別番号】100145861
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 薫
(72)【発明者】
【氏名】小川 浩次
(72)【発明者】
【氏名】廣▲瀬▼ 司
(72)【発明者】
【氏名】福嶋 剛司
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 愛華
【テーマコード(参考)】
5C122
5D220
【Fターム(参考)】
5C122DA02
5C122DA21
5C122DA37
5C122EA55
5C122FJ01
5C122GC14
5C122GC52
5C122GC77
5C122GD01
5D220AA50
5D220BA30
(57)【要約】      (修正有)
【課題】映像撮影装置、集音装置が予めセットされた映像音声配信用セットを提供する。
【解決手段】所定の配信用端末50により外部に配信される周囲の映像を撮影し音声を集音するための映像音声配信用セット1であって、周囲の映像を撮影する映像撮影装置10と、映像撮影装置10を支持する支持装置20と、音声を集音する集音装置30と、所定のボックス70と、を有し、予めケーブルまたはコードが配線され電気的に接続可能となっている。ボックス70は、集音装置30を載置する第1の載置部81および支持装置20を保持する保持部を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の配信用端末により配信される映像を撮影し音声を集音するための映像音声配信用セットであって、
前記映像を撮影する映像撮影装置と、
前記音声を集音する集音装置と、
所定のボックスと、
を有し、予め配線され電気的に接続可能であることを特徴とする映像音声配信用セット。
【請求項2】
前記映像撮影装置を支持する支持装置を有するとともに、
前記ボックスは、載置部および保持部を有し、
前記載置部は、前記集音装置を載置し、
前記保持部は、前記支持装置を保持することを特徴とする請求項1に記載の映像音声配信用セット。
【請求項3】
前記ボックスは、上面側に前記載置部を設けていることを特徴とする請求項2に記載の映像音声配信用セット。
【請求項4】
前記集音装置により集音された音声を音声信号として前記配信用端末に送信するとともに、外部の音声を音声信号として前記配信用端末を介して受信し周囲に出力する第1の音声送受信装置を有することを特徴とする請求項1に記載の映像音声配信用セット。
【請求項5】
前記集音装置からの音声信号を受信するとともに、前記受信した音声信号を前記第1の音声送受信装置に送信する第2の音声送受信装置を有し、前記集音装置は、前記第2の音声送受信装置と接続されることを特徴とする請求項4に記載の映像音声配信用セット。
【請求項6】
前記載置部は、第1の載置部とするとともに、第2の載置部を有し、前記ボックスは、内部に所定の空間を有するとともに、前記第2の載置部を前記内部に設け、
前記第1の音声送受信装置および前記第2の音声送受信装置は、前記第2の載置部に載置されることを特徴とする請求項2に記載の映像音声配信用セット。
【請求項7】
前記ボックスは、前記第1の音声送受信装置から出力される音声を漏出および/または熱を外部に放出するための穴が設けられることを特徴とする請求項4に記載の映像音声配信用セット。
【請求項8】
前記ボックスは、前記穴を複数有する穴群が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の映像音声配信用セット。
【請求項9】
前記ボックスは、前記穴群が設けられる第1の領域と、閉塞された第2の領域と、を有することを特徴とする請求項8に記載の映像音声配信用セット。
【請求項10】
前記ボックスは、外部の電源と電気的に接続可能なコンセント部材を設けることを特徴とする請求項1に記載の映像音声配信用セット。
【請求項11】
前記ボックスは、前記上面側に凹部が形成され、前記凹部が前記第1の載置部に設定されていることを特徴とする請求項6に記載の映像音声配信用セット。
【請求項12】
前記ボックスは、前記第1の載置部の開放する上面側を閉塞する蓋を有し、前記蓋は、前記第1の載置部の開放する上面側に対し取り付けおよび取り外し可能とすることを特徴とする請求項11に記載の映像音声配信用セット。
【請求項13】
前記支持装置は、長さ方向に伸縮することにより長さ寸法を変更可能な棒状に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の映像音声配信用セット。
【請求項14】
前記支持装置は、前記長さ方向に伸びるように前記長さ寸法が変更されたときは前記映像撮影装置を支持する先端側が前記凹部の上面側から突出し、前記長さ方向に縮むように前記長さ寸法が変更されたときは前記映像撮影装置を支持する先端側が前記凹部内に収まることを特徴とする請求項13に記載の映像音声配信用セット。
【請求項15】
前記ボックスは、前記第1の載置部の前部側に穴を設けるとともに、前記保持部は、筒状体を有し、前記筒状体を、前記ボックスの前部側の内面側に沿って設け、前記支持装置の基端側を前記穴から前記筒状体を介して差し込んで保持することを特徴とする請求項12に記載の映像音声配信用セット。
【請求項16】
前記筒状体に差し込んだ前記支持装置の直立状態を保持する保持部材を有することを特徴とする請求項15に記載の映像音声配信用セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像音声配信用セットに関し、特に、所定の配信用端末により外部に配信される映像を撮影し音声を集音するための映像音声配信用セットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年は、コロナ過で遠隔での授業や会議が多くなっており、これに対応する各種のシステムが開発されている。例えば、特許文献1には、第一国から送信される専門科目を受講しながら、第二国で第二言語を学びつつ現地の学校で教養科目を受講することが可能な遠隔授業システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-123195号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、遠隔で授業や会議を行うシステムにおいては、映像を撮影する映像撮影装置や音声を集音する集音装置、映像や音声を配信する配信用端末等各種の機器が必要であり、これらを揃えながら遠隔での授業や会議を行うことが極めて煩雑であった。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、映像撮影装置、集音装置が予めセットされた映像音声配信用セットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の映像音声配信用セットは、所定の配信用端末により配信される映像を撮影し音声を集音するための映像音声配信用セットであって、前記映像を撮影する映像撮影装置と、前記音声を集音する集音装置と、所定のボックスと、を有し、予め配線され電気的に接続可能であることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、予め配線され電気的に接続可能な映像撮影装置、集音装置を所定のボックスを介してセットすることができる等、映像撮影装置、集音装置が予めセットされた映像音声配信用セットを提供することができる。
【0008】
前記映像撮影装置を支持する支持装置を有するとともに、前記ボックスは、載置部および保持部を有し、前記載置部は、前記集音装置を載置し、前記保持部は、前記支持装置を保持することにより、ボックスを介して映像撮影装置を支持しつつ、集音装置を載置しながら周囲の映像と音声を配信することができる。
【0009】
前記ボックスは、上面側に前記載置部を設けていることにより、集音装置の集音の際にボックスの壁等が障害となることを少なくすることができる。また、配信用端末を操作する際にボックスの壁等が障害となることも少なくする等、配信用端末を操作し易くすることができる。
【0010】
前記集音装置により集音された音声を音声信号として前記配信用端末に送信するとともに、外部の音声を音声信号として前記配信用端末を介して受信し周囲に出力する第1の音声送受信装置を有することができる。
【0011】
前記集音装置からの音声信号を受信するとともに、前記受信した音声信号を前記第1の音声送受信装置に送信する第2の音声送受信装置を有し、前記集音装置は、前記第2の音声送受信装置と接続されることにより、第2の音声送受信装置を介して集音装置からの音声信号を第1の音声送受信装置に送信することができる。
【0012】
前記載置部は、第1の載置部とするとともに、第2の載置部を有し、前記ボックスは、内部に所定の空間を有するとともに、前記第2の載置部を前記内部に設け、前記第1の音声送受信装置および前記第2の音声送受信装置は、前記第2の載置部に載置されることにより、集音装置と、第1の音声送受信装置および第2の音声送受信装置と、を分けて載置することができ、ボックスの寸法のコンパクト化を図ることができる。
【0013】
前記ボックスは、前記第1の音声送受信装置から出力される音声を漏出および/または熱を外部に放出するための穴が設けられることにより、第1の音声送受信装置から出力される音声がボックスに遮られてこもることを少なくすることができる。
【0014】
前記ボックスは、前記穴を複数有する穴群が設けられていることにより、複数の穴を介して第1の音声送受信装置から出力される音声を漏出および/または熱を外部に放出させることができる。
【0015】
前記ボックスは、前記穴群が設けられる第1の領域と、閉塞された第2の領域と、を有することにより、穴群が設けられる領域のみならず閉塞された領域を含むことができ、強度が低下することを少なくすることができる。
【0016】
前記ボックスは、外部の電源と電気的に接続可能なコンセント部材を設けることにより、ボックスに電源を引き込むことができる。
【0017】
前記ボックスは、前記上面側に凹部が形成され、前記凹部が前記第1の載置部に設定されている。
【0018】
前記ボックスは、前記第1の載置部の開放する上面側を閉塞する蓋を有し、前記蓋は、前記第1の載置部の開放する上面側に対し取り付けおよび取り外し可能とすることにより、映像音声配信用セットを使用しないときは第1の載置部に載置された機器を片付けずにそのまま載置した状態としつつ蓋を取り付けて機器を保護し、映像音声配信用セットを使用するときは単に蓋を取り外して開放しそのまま載置された機器を使用することが可能となる。
【0019】
前記支持装置は、長さ方向に伸縮することにより長さ寸法を変更可能な棒状に構成されている。
【0020】
前記支持装置は、前記長さ方向に伸びるように前記長さ寸法が変更されたときは前記映像撮影装置を支持する先端側が前記凹部の上面側から突出し、前記長さ方向に縮むように前記長さ寸法が変更されたときは前記映像撮影装置を支持する先端側が前記凹部内に収まることにより、映像音声配信用セットを使用するときは映像撮影装置を支持する支持装置の先端側を凹部の上面側から突出させ、映像音声配信用セットを使用しないときは映像撮影装置を支持する支持装置の先端側を凹部内に収まるようにすることができる。映像音声配信用セットを使用しないときに映像撮影装置を支持する支持装置の先端側を凹部内に収まるようにすることにより、次に映像音声配信用セットを使用するときは、蓋を外しつつ、単に、支持装置を長さ方向に伸ばして使用すればよく、映像音声配信用セットの準備の手間を少なくすることができる。
【0021】
前記ボックスは、前記第1の載置部の前部側に穴を設けるとともに、前記保持部は、筒状体を有し、前記筒状体を、前記ボックスの前部側の内面側に沿って設け、前記支持装置の基端側を前記穴から前記筒状体を介して差し込んで保持することにより、支持装置の基端側を筒状体に単に差し込むのみで保持することができる。
【0022】
前記筒状体に差し込んだ前記支持装置の直立状態を保持する保持部材を有することにより、支持装置が筒状体の内部でがたつくことを少なくすることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、映像撮影装置、集音装置が予めセットされた映像音声配信用セットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の実施形態に係る映像音声配信用セットの全体構成の概要を示す斜視図である。
図2】同映像音声配信用セットにおけるボックスの保持部に支持装置を差し込んだ状態を示す拡大左側面図である。
図3】同映像音声配信用セットにおけるボックスの構成を示す平面図である。
図4】同映像音声配信用セットにおけるボックスの第1の載置部に聴衆者集音装置および配信用端末を載置し、保持部に支持装置を差し込んだ状態を示す平面図である。
図5】同映像音声配信用セットにおける保持部材の構成を示す図で、(a)は、保持部材により支持装置を保持する前の状態を示す平面図、(b)は、保持部材により支持装置を保持している状態を示す平面図である。
図6】同映像音声配信用セットにおけるボックスの上面側を蓋により閉塞した状態を示す平面図である。
図7】同映像音声配信用セットにおけるボックスの構成を示す正面図である。
図8】同映像音声配信用セットにおけるボックスの外部の構成を示す左側面図である。
図9】同映像音声配信用セットにおけるボックスの内部の構成を示す左側面図である。
図10】同映像音声配信用セットにおけるボックスの構成を示す右側面図である。
図11】同映像音声配信用セットにおけるボックスの保持片に蓋を保持した状態を示す右側面図である。
図12】同映像音声配信用セットにおけるボックスの構成を示す背面図である。
図13】同映像音声配信用セットにおける配信用端末の構成を示すブロック図である。
図14】本発明の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る映像音声配信用セットの全体構成の概要を示す斜視図、図2は、同映像音声配信用セットにおけるボックスの保持部に支持装置を差し込んだ状態を示す拡大左側面図、図3は、同映像音声配信用セットにおけるボックスの構成を示す平面図、図4は、同映像音声配信用セットにおけるボックスの第1の載置部に聴衆者集音装置および配信用端末を載置し、保持部に支持装置を差し込んだ状態を示す平面図、図4は、同映像音声配信用セットにおけるボックスの上面側を蓋により閉塞した状態を示す平面図、図5は、同映像音声配信用セットにおける保持部材の構成を示す図、図6は、同映像音声配信用セットにおけるボックスの構成を示す正面図、図7は、同映像音声配信用セットにおけるボックスの外部の構成を示す左側面図、図8は、同映像音声配信用セットにおけるボックスの内部の構成を示す左側面図、図9は、同映像音声配信用セットにおけるボックスの構成を示す右側面図、図10は、同映像音声配信用セットにおけるボックスの保持片に蓋を保持した状態を示す右側面図、図11は、同映像音声配信用セットにおけるボックスの構成を示す背面図、図12は、同映像音声配信用セットにおける配信用端末の構成を示すブロック図、図13は、同映像音声配信用セットにおけるボックスの保持部の構成を示す左側面の一部を拡大して示す拡大左側面図である。なお、以下の説明においては、ボックス70において保持部90が設けられる側を前部、コンセント部材120のケーブルまたはコード121が挿出される側を後部、前部を正面側から見て右手側を右側部、左手側を左側部、第1の載置部81が設けられる側を上部、キャスター150が設けられる側を下部(底部)とし、各方向を図において明示するものとする。
【0026】
これらの図を参照して本発明の映像音声配信用セット1の概要を説明すると、映像音声配信用セット1は、所定の配信用端末50により外部に配信される周囲の映像を撮影し音声を集音するための映像音声配信用セット1である。映像音声配信用セット1は、学校の授業や会議に利用される。映像音声配信用セット1は、周囲の映像や音声を、学校の授業や会議に遠隔で参加している外部の生徒や会議参加者に配信することができる。映像音声配信用セット1は、所定の提供業者から映像音声配信用セット1の利用者に提供される。映像音声配信用セット1は、映像撮影装置10、支持装置20、集音装置30、第1の音声送受信装置40、配信用端末50、第2の音声送受信装置60、および所定のボックス70を有し、予めケーブルまたはコード10a,32a,40a,40b,50a,60a,60bが配線され電気的に接続可能となっている。すなわち、映像撮影装置10と配信用端末50との間、集音装置30(聴講者集音装置32)と第1の音声送受信装置40との間、第1の音声送受信装置40と第2の音声送受信装置60との間、第1の音声送受信装置40と配信用端末50との間、配信用端末50、第1の音声送受信装置40、および第2の音声送受信装置60と電源との間には、予めケーブルまたはコード10a,32a,40a,40b,50a,60a,60bが配線され電気的に接続可能となっている。
【0027】
映像撮影装置10は、周囲の映像を撮影することができる。映像撮影装置10は、図1に示すように、周囲の映像を撮影するためのカメラ部11を有している。映像撮影装置10は、撮影した映像をデジタル化された映像データとして配信用端末50を介して外部(遠隔で参加している外部の聴講者の有する端末装置51)に出力することができる。映像撮影装置10は、予めケーブルまたはコード10aが配線され配信用端末50と電気的に接続可能となっている。映像撮影装置10は、カメラ部11を前方に向けて学校の授業や会議における黒板やホワイトボード等を撮影することができる。映像撮影装置10は、カメラ部11の方向を適宜に設定して先生(発表者)、教室内で授業を受けている生徒(聴講者)、会議における発表者、会議室内にいる他の出席者(聴講者)、その他教室内や会議室内を撮影することができる。映像撮影装置10は、webカメラ等、映像を撮影し、映像データを外部に出力することができる各種の装置を採用することができる。
【0028】
支持装置20は、図1および図2に示すように、映像撮影装置10を先端20a側(上端20a側)で支持する長尺な構成となっている。支持装置20は、長さ寸法を変更可能な棒状に構成されている。より詳しくは、支持装置20は、長さ方向に伸縮することにより長さ寸法を変更可能な棒状に構成されている。なお、支持装置20は、折り畳み式として長さ寸法を変更可能な構成とする等、長さ寸法を変更可能な各種の構造を採用することができる。また、支持装置20は、長さ寸法が固定された構造(長さ寸法が変更できない構成)を採用することもできる。
【0029】
集音装置30は、音声を集音することができる。集音装置30は、図1図4図6に示すように、発表者集音装置31および聴講者集音装置32を有している。
【0030】
発表者集音装置31は、発表者の音声を集音する集音部31aと、装着部31bと、を有し、装着部31は、アーム31cを介して集音部31aと可動可能に連結し発表者の頭部に装着されている。発表者集音装置31は、装着部31bを授業を行う先生等の発表者の頭部に装着し、アーム31cを可動させながら集音部31aを発表者の口の近傍に位置させて使用する。集音部31aにより集音された音声は音声信号として送信機31´により送信され、第2の音声送受信装置60、第1の音声送受信装置40、および配信用端末50を介して外部(遠隔で参加している外部の聴講者の有する端末装置51)に出力される。
【0031】
聴講者集音装置32は、発表者の発表を聴講する教室内や会議室内の聴講者の音声を集音することができる。聴講者集音装置32は、集音した聴講者の音声を音声データとして第1の音声送受信装置40、配信用端末50を介して外部(遠隔で参加している外部の聴講者の有する端末装置51)に出力することができる。聴講者集音装置32は、予めケーブルまたはコード32aが配線され第1の音声送受信装置40と電気的に接続可能となっている。
【0032】
第1の音声送受信装置40(図9に示される)は、発表者集音装置31および聴講者集音装置32により集音された音声を音声信号として配信用端末50に送信するとともに、外部の音声を音声信号(遠隔で参加している外部の聴講者の有する端末装置51から出力される音声信号)として配信用端末50を介して受信し増幅して周囲に出力することができる。つまり、第1の音声送受信装置40は、音声の送受信機能とスピーカー機能を有している。教室内や会議室内の発表者および聴講者は、第1の音声送受信装置40のスピーカー機能により、外部の生徒や会議参加者の増幅した音声を聞くことができる。
【0033】
第1の音声送受信装置40は、ハウリング防止機能を有しており、予めハウリング防止機能が設定されている。第1の音声送受信装置40は、予めケーブルまたはコード40bが配線され配信用端末50と電気的に接続可能となっている。
【0034】
配信用端末50(図1図4図6に示される)は、映像撮影装置10により撮影された周囲の映像と集音装置30により集音された音声を外部(遠隔で参加している外部の聴講者の有する端末装置51)に配信することができる。より詳しくは、配信用端末50は、映像撮影装置10からの映像データ、発表者集音装置31からの音声信号、および聴講者集音装置32からの音声信号を入力するとともに、入力した映像データ、音声信号をネットワーク通信回線NTを介して遠隔で参加している外部の聴講者の有する端末装置51に配信することができる。また、配信用端末50は、外部の聴講者の有する端末装置51から音声信号を入力し、第1の音声送受信装置40に出力することができる。ネットワーク通信回線NTは、インターネットやLAN(Local Area Network)等の通信回線を含むことができる。配信用端末50は、聴講者集音装置32からの音声信号も配信することで、遠隔で参加している聴講者に教室内や会議室内の臨場感を与えることができる。
【0035】
配信用端末50は、図13に示すように、相互にバス50Aを介して接続された中央処理装置(CPU、GPU、DSP)50B、記憶装置(ROM、RAM、ハードディスク、キャッシュメモリ)50C、入力装置(キーボード、タッチパネル、マウス)50D、表示装置(液晶ディスプレー)50E等を有している。記憶装置50Cは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体として機能する。
【0036】
配信用端末50は、例えば、パーソナルコンピュータとすることができ、入力装置50Dを介して発表者が操作を行い映像データや音声信号の配信を行うことができる。また、配信用端末50の記憶装置50Cに各種のデータを記憶させ、記憶したデータを所要に出力して黒板やホワイトボードに写し出すこともできる。なお、配信用端末50は、提供業者によって利用者に提供することとしてもよく、利用者側が提供業者から提供されることなく自らのパーソナルコンピュータを配信用端末50として使用することとしてもよい。
【0037】
第2の音声送受信装置60は、発表者集音装置31からの音声信号を送信機31´を介して受信するとともに、受信した音声信号を第1の音声送受信装置40を介して配信用端末50に送信することができる。配信用端末50は、第2の音声送受信装置60から送信された発表者集音装置31からの音声信号を聴講者の有する端末装置51に配信することができる。第2の音声送受信装置60は、予めケーブルまたはコード60bが配線され第1の音声送受信装置40と電気的に接続可能となっている。発表者集音装置31は、送信機31´を介して第2の音声送受信装置60と無線で接続されている。
【0038】
ボックス70は、図1乃至図4図6乃至図12に示すように、角部に丸みを帯びた略四角柱形状の箱型に構成され、内部70´に所定の空間を有している。ボックス70は、幅440mm、奥行き640mm、高さ630mmのサイズとなっており、新JIS規格にて4号の学習机と同等のサイズとなっている。ボックス70は、配色が変更可能となっている。ボックス70は、載置部80を有している。載置部80は、第1の載置部81と第2の載置部82を有している。
【0039】
第1の載置部81は、ボックス70の上面70a側に設けられている。第1の載置部81は、集音装置30より詳しくは聴講者集音装置32および配信用端末50を載置することができる。
【0040】
より詳しくは、ボックス70は、上面70a側に凹状の凹部70bが形成され、凹状の凹部70bが第1の載置部81に設定されている。ボックス70は、凹状の第1の載置部81の開放する上面81a側を閉塞する透明または半透明の蓋100を有している。蓋100は、第1の載置部81の開放する上面81a側に対し取り付けおよび取り外し可能となっている。すなわち、映像音声配信用セット1を使用するときは、蓋100を取り外して第1の載置部81の上面81a側を開放した状態とし、映像音声配信用セット1を使用しないときは、蓋100を取り付けて第1の載置部81の上面81a側を閉塞した状態とする。
【0041】
ボックス70は、右側部70Bの外面70B´側に第1の載置部81から取り外した蓋100を保持するための保持片101,102が設けられている。
【0042】
保持片101,102は、上下方向に所定の間隔を置いて設けられる板状の第1の保持片101と第2の保持片102を有している。第1の保持片101および第2の保持片102は、右側部70Bの外面70B´側に対し両端部101a,102a側が固定されるとともに、両端部101a,102a間が外面70B´側に対し所定に離間する離間部103となっている。すなわち、上下方向に並ぶ離間部103に蓋100を挿通して保持する。
【0043】
ボックス70は、底部70Eの端部側が前部70A、右側部70B、左側部70C,および後部70Dに対し外側にはみ出るように突出している。すなわち、右側部70Bの外側に突出する部分70B´´が保持片101,102に保持された蓋100の下端100a側を支持する支持部として機能している。
【0044】
第2の載置部82は、ボックス70の内部70´に設けられている。第1の音声送受信装置40および第2の音声送受信装置60は、第2の載置部82に載置されている。ボックス70は、内部70´に棚部材71が設けられるとともに、棚部材71により内部70´の空間が複数の空間に区分けされている。棚部材71の上面71a側およびボックス70の内部70´の底面70c側が第2の載置部82として設定されている。なお、発表者集音装置31を使用していないときは、発表者集音装置31は、第2の載置部82であるボックス70の内部70´の底面70c側に載置される。
【0045】
ボックス70は、左側部70Cに施錠可能な両開きの開閉扉110が設けられている。すなわち、ボックス70は、開閉扉110を開放することにより、第1の音声送受信装置40および第2の音声送受信装置60をボックス70の内部70´に出し入れすることができる。開閉扉110は、開閉の基端110a側にある軸110a´を介して回動し開閉可能となっている。
【0046】
ボックス70は、前部70A、右側部70B、左側部70C、および後部70Dに第1の音声送受信装置40から出力される音声を漏出および/または熱を外部に放出するための第1の穴72が設けられている。より詳しくは、ボックス70は、前部70A、右側部70B、左側部70C、および後部70Dに第1の穴72を複数有する穴群72a(72a1,72a2)が設けられている。ボックス70の前部70A、右側部70B、左側部70C、および後部70Dは、穴群72a(72a1,72a2)が設けられる第1の領域72a´(72a1´,72a2´)と、穴群72aが設けられておらず閉塞された第2の領域72a´´(72a1´´,72a2´´)と、を有している。
【0047】
ボックス70の前部70A、右側部70B、および後部70Dに設けられている第1の領域72a1´および第2の領域72a1´´は、横方向(水平方向)に沿って延びるように設けられており、ボックス70の左側部70Cに設けられている第1の領域72a2´および第2の領域72a2´´は、縦方向(上下方向)に沿って延びるように設けられている。また、ボックス70の左側部70Cに設けられている第1の領域72a2´は、開閉の基端110a側に設けられ、第2の領域72a2´´は、開閉の先端110b側に設けられている。ボックス70の左側部70Cの開閉扉110の先端110bには、把手110cが設けられており、使用者は把手100cを手で掴んで開閉扉110を開閉することができる。
【0048】
ボックス70は、外部の電源と電気的に接続可能なコンセント部材120を内部70´に設けている。コンセント部材120は、外部の電源と電気的に接続可能なケーブルまたはコード121を有している。ボックス70は、後部70Dにケーブルまたはコード121を外部に挿出するための第2の穴73が設けられている。ボックス70は、後部70Dの外面側に挿出したコンセント部材120のケーブルまたはコード121を巻き付けるための突出体122を設けている。
【0049】
コンセント部材120には、第1の音声送受信装置40や第2の音声送受信装置60から延びるケーブルまたはコード40a,60aの先端のプラグが差し込まれる。つまり、第1の音声送受信装置40および第2の音声送受信装置60は、予めケーブルまたはコード40a,60aが配線されてコンセント部材120と接続し外部の電源と電気的に接続可能となっている。
【0050】
なお、ボックス70は、第3の穴74を第1の載置部81に設けている。第3の穴74は、配信用端末50および聴講者集音装置32から延びるケーブルまたはコード50a,32aをボックス70の内部70´に引き込むためのものである。第3の穴74を介して引き込まれた配信用端末50から延びるケーブルまたはコード50aの先端のプラグをコンセント部材120に差し込むことができる。また、第3の穴74を介して引き込まれた聴講者集音装置32から延びるケーブルまたはコード32aの先端のプラグを第1の音声送受信装置40の所定箇所に差し込むことができる。つまり、配信用端末50は、予めケーブルまたはコード50aが配線されてコンセント部材120と接続し外部の電源と電気的に接続可能となっている。また、聴講者集音装置32は、予めケーブルまたはコード32aが配線されて第1の音声送受信装置40と電気的に接続可能となっている。
【0051】
以上のように構成されたボックス70は、更に保持部90を有している。
すなわち、ボックス70は、第1の載置部81の前部側に第4の穴75を設けるとともに、保持部90は、第4の穴75と連通する筒状体91を有している。筒状体91は、ボックス70の前部70A側の内面側に沿って第4の穴75からボックス70の内部70´の底面70cに達するように設けられている。保持部90は、支持装置20の基端20b側(下端20b側)を第4の穴75から筒状体91を介して差し込んで保持することができる。
【0052】
第4の穴75および筒状体91の寸法(水平断面の寸法)は、支持装置20の外径寸法よりも大きく設定されている。すなわち、筒状体91の水平断面の寸法には余裕があり各種の外径寸法の支持装置20を差し込むことができる。第4の穴75は、矩形状をなしており、筒状体91は、角筒状をなしている。角筒状は、四角筒状となっている。
【0053】
ここで、筒状体91の内部空間より詳しくは第4の穴75の前辺75Aには、筒状体91に差し込んだ支持装置20の直立状態を保持する保持部材92が設けられている。
【0054】
すなわち、保持部材92は、第1の保持部材92aと第2の保持部材92bを有し、第1の保持部材92aと第2の保持部材92bとの間に支持装置20を挟んで保持することができる。
【0055】
第1の保持部材92aと第2の保持部材92bは、磁石を含んでおり、磁石の磁力により、第1の保持部材92aと第2の保持部材92bをボックス70の上面70a側の凹部70bにおける第4の穴75の周辺に固定して第1の保持部材92aと第2の保持部材92bとの間に支持装置20を挟んで保持することができる。
【0056】
第1の保持部材92aと第2の保持部材92bは、支持装置20と嵌合する半円状の穴92a´,92b´を相互に対向する辺側に設けており、半円状の穴92a´,92b´を支持装置20に嵌合するように相互に対向する辺側を突き合わせて支持装置20を挟んで保持する。
【0057】
なお、支持装置20は、長さ方向に伸びるように長さ寸法が変更されたときは映像撮影装置10を支持する先端20a側(上端20a側)が凹部70b(第1の載置部81)の上面81a側から突出するようにすることができる(図1図2)。支持装置20は、長さ方向に縮むように長さ寸法が変更されたときは映像撮影装置10を支持する先端20a側(上端20a側)が映像撮影装置10とともに凹部70b(第1の載置部81)の上面81a側から突出することなく凹部70b内に収まる状態となるようにすることができる(図9)。更に、ボックス70は、前部70Aおよび後部70Bに把手部130,140が設けられている。また、ボックス70は、下面側にキャスター150が設けられている。ボックス70を移動させる際には、把手部130,140を手で掴みながらキャスター150のローラ部を回転させて移動させることができる。
【0058】
このように構成された映像音声配信用セット1は、提供業者により次のように予めセットされて利用者に提供される。
【0059】
すなわち、まずボックス70の上面70a側の第1の載置部81に聴講者集音装置32および配信用端末50を載置する。
【0060】
次いで、聴講者集音装置32および配信用端末50から延びるケーブルまたはコード50a,32aを第3の穴74を介してボックス70の内部70´に引き込む。続いて、引き込まれたケーブルまたはコード50aの先端のプラグをコンセント部材120に差し込む。また、引き込まれたケーブルまたはコード32aの先端のプラグを第1の音声送受信装置40の所定箇所に差し込む。
【0061】
次に、ボックス70の内部70´の第2の載置部82に第1の音声送受信装置40および第2の音声送受信装置60を載置する。なお、発表者集音装置31は、第2の載置部82であるボックス70の内部70´の底面70c側に載置される。
【0062】
続いて、第1の音声送受信装置40および第2の音声送受信装置60から延びるケーブルまたはコード40a,60aの先端のプラグをコンセント120に差し込む。また、第1の音声送受信装置40から延びるケーブルまたはコード40bの先端のプラグを第3の穴74を介して配信用端末50の所定箇所に差し込む。更に、第2の音声送受信装置60から延びるケーブルまたはコード60bの先端のプラグを第1の音声送受信装置40の所定箇所に差し込む。
【0063】
次いで、コンセント120のケーブルまたはコード121を、ボックス70の後部70Dの外面側の突出体122に巻き付ける。
【0064】
次に、ボックス70の保持部90に支持装置20の基端20b側(下端20b側)を差し込む。支持装置20は、先端20a(上端20a)で映像撮影装置10を支持した状態としつつ、長さ方向に縮むように長さ寸法が変更され、先端20a側(上端20a側)が映像撮影装置10とともに、凹部70b(第1の載置部81)の上面81a側から突出することなく凹部70b内に収まった状態となる。
【0065】
次に、第1の載置部81の開放する上面81a側に蓋100を取り付け閉塞した状態とする。
【0066】
なお、利用者は、上記のようにセットされた映像音声配信セット1を利用する際には、コンセント120のケーブルまたはコード121を突出体122から外して先端のプラグを外部の電源に接続し、続いて、蓋100を取り外して第1の載置部81を開放した状態とし、次いで、支持装置20を長さ方向に伸びるように長さ寸法を変更して、先端20a側(上端20a側)を映像撮影装置10とともに、凹部70b(第1の載置部81)の上面81a側から突出させ、次に、発表者集音装置31の装着部31bを発表者の頭部に装着するとともに、集音部31aを発表者の口の近傍に位置させ、続いて、発表者が配信用端末50の入力装置50を所要に操作して映像音声配信用セット1により周囲の映像と音声を外部に配信することができる。
【0067】
以上説明したように、本発明によれば、映像音声配信用セット1は、映像を撮影する映像撮影装置10と、音声を集音する集音装置30と、映像撮影装置10により撮影された周囲の映像と集音装置30により集音された音声を外部に配信する配信用端末50と、所定のボックス70と、を有し、予め配線され電気的に接続可能であることにより、予め配線され電気的に接続可能な映像撮影装置10、集音装置30、配信用端末50を所定のボックス70を介してセットすることができる等、映像撮影装置10、集音装置30、配信用端末50が予めセットされた映像音声配信用セット1を提供することができる。
【0068】
また、映像撮影装置10を支持する支持装置20を有するとともに、ボックス70は、載置部80および保持部90を有し、載置部80は、聴講者集音装置32および配信用端末50を載置し、保持部90は、支持装置20を保持することにより、ボックス70を介して映像撮影装置10を支持しつつ、聴講者集音装置32および配信用端末50を載置しながら周囲の映像と音声を配信することができる。
【0069】
更に、ボックス70は、上面70a側に載置部81を設けていることにより、聴講者集音装置32の集音の際にボックス70の壁等が障害となることを少なくすることができる。また、配信用端末50を操作する際にボックス70の壁等が障害となることも少なくする等、配信用端末50を操作し易くすることができる。
【0070】
更に、ボックス70は、上面70a側に凹状の凹部70bが形成され、凹状の凹部70bが第1の載置部81に設定されていることにより、聴講者集音装置32および配信用端末50が落下することを防止することができる。
【0071】
また更に、発表者集音装置31からの音声信号を受信するとともに、受信した音声信号を第1の音声送受信装置40に送信する第2の音声送受信装置60を有し、発表者集音装置31は、第2の音声送受信装置60と接続されることにより、第2の音声送受信装置60を介して発表者集音装置31からの音声信号を第1の音声送受信装置40に送信することができる。
【0072】
また、第2の載置部82をボックス70の内部70´に設け、第1の音声送受信装置40および第2の音声送受信装置60は、第2の載置部82に載置されることにより、聴講者集音装置32および配信用端末50と、第1の音声送受信装置40および第2の音声送受信装置60と、を分けて載置することができ、ボックス70の寸法のコンパクト化を図ることができる。
【0073】
更に、ボックス70は、第1の音声送受信装置40から出力される音声を漏出および/または熱を外部に放出するための穴72が設けられることにより、第1の音声送受信装置40から出力される音声がボックス70に遮られてこもることを少なくすることができる。
【0074】
更にまた、ボックス70は、穴72を複数有する穴群72aが設けられていることにより、複数の穴72を介して第1の音声送受信装置40から出力される音声を漏出および/または熱を外部に放出させることができる。
【0075】
また更に、ボックス70は、穴群72aが設けられる第1の領域72a´と、閉塞された第2の領域72a´´と、を有することにより、穴群72aが設けられる領域72a´のみならず閉塞された領域72a´´を含むことができ、強度が低下することを少なくすることができる。
【0076】
また、ボックス70の前部70A、右側部70B、および後部70Dに設けられている第1の領域72a1´は、横方向(水平方向)に沿って延びるように設けられていることにより、穴72a1が横方向に並んで配置されており、上方からの荷重に対して強度の斑が横方向に生じることを少なくすることができる(強度の斑が横方向に生じる場合には、上方からが荷重かかった場合に部分的に変形等の不具合を生じる恐れがある)。
【0077】
更に、ボックス70の左側部70Cに設けられている第1の領域72a2´は、縦方向(上下方向)に沿って延びるように設けられていることにより、穴72a2が縦方向に並んで配置されており、開閉の際に生じる横方向(水平方向)からの荷重に対して強度の斑が縦方向に生じることを少なくすることができる(強度の斑が縦方向に生じる場合には、横方向からが荷重かかった場合に部分的に変形等の不具合を生じる恐れがある)。
【0078】
更にまた、ボックス70の左側部70Cに設けられている第1の領域72a2´は、開閉の基端110a側に設けられ、第2の領域72a2´´は、開閉の先端110b側に設けられていることにより、開閉扉110の先端110b側の強度を大きくすることができる。これにより、使用者が手で掴んだり、機器を出し入れする際に機器が衝突し易い開閉扉110の先端110b側の変形を少なくすることができる。
【0079】
また、ボックス70は、外部の電源と電気的に接続可能なコンセント部材120を設けることにより、ボックス70に電源を引き込むことができる。
【0080】
更に、ボックス70は、第1の載置部81の開放する上面81a側を閉塞する蓋100を有し、蓋100は、第1の載置部81の開放する上面81a側に対し取り付けおよび取り外し可能とすることにより、映像音声配信用セット1を使用しないときは第1の載置部81に載置された機器を片付けずにそのまま載置した状態としつつ蓋100を取り付けて機器を保護し、映像音声配信用セット1を使用するときは単に蓋100を取り外して開放しそのまま載置された機器を使用することが可能となる。
【0081】
更にまた、支持装置20は、長さ方向に伸びるように長さ寸法が変更されたときは映像撮影装置10を支持する先端20a側(上端20a側)が凹部70bの上面側から突出し、長さ方向に縮むように長さ寸法が変更されたときは映像撮影装置20を支持する先端20a側(上端20a側)が凹部70b内に収まることにより、映像音声配信用セット1を使用するときは映像撮影装置10を支持する支持装置20の先端20a側(上端20a側)を凹部70bの上面側から突出させ、映像音声配信用セット1を使用しないときは映像撮影装置10を支持する支持装置20の先端20a側(上端20a側)を凹部70b内に収まるようにすることができる。映像音声配信用セット1を使用しないときに映像撮影装置10を支持する支持装置20の先端20a側(上端20a側)を凹部70b内に収まるようにすることにより、次に映像音声配信用セット1を使用するときは、蓋100を外しつつ、単に、支持装置20を長さ方向に伸ばして使用すればよく、映像音声配信用セット1の準備の手間を少なくすることができる。
【0082】
また更に、ボックス70は、第1の載置部81の前部70A側に穴75を設けるとともに、保持部90は、筒状体91を有し、筒状体91を、ボックス70の前部70A側の内面側に沿って設け、支持装置20の基端20b側(下端20b側)を穴75から筒状体91を介して差し込んで保持することにより、支持装置20の基端20b側(下端20b側)を筒状体91に単に差し込むのみで保持することができる。
【0083】
また、筒状体91の内部空間より詳しくは第4の穴75の前辺75Aに、筒状体91に差し込んだ支持装置20の直立状態を保持する保持部材92を有することにより、支持装置20が筒状体91の内部でがたつくことを少なくすることができる。
【0084】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく特許請求の範囲を逸脱しない範囲内において種々の変形実施、応用実施が可能であることは勿論である。
【0085】
例えば、上述した実施形態にあってはボックス70の上面70aに凹部70bを設けて、該凹部70bを第1の載置部81とすることとしているが、凹部70bを設けずにボックス70の上面70aを平坦面として該平坦面に第1の載置部81を設けることとしても所要の効果を奏する。
【0086】
ただし、凹部70bを設けて第1の載置部81とした方が、映像音声配信用セット1を使用しないときは第1の載置部81に載置された機器を片付けずにそのまま載置した状態としつつ蓋100を取り付けて機器を保護し、映像音声配信用セット1を使用するときは単に蓋100を取り外して開放しそのまま載置された機器を使用することが可能となる等格別の効果を奏する。
【0087】
また、第1の音声送受信装置40および第2の音声送受信装置60をボックス70の内部70´の第2の載置部82に載置することとしているが、ボックス70の上面70a側の第1の載置部81に載置することとしても所要の効果を奏する。
【0088】
ただし、第1の音声送受信装置40および第2の音声送受信装置60をボックス70の内部70´の第2の載置部82に載置することとした方が、聴講者集音装置32および配信用端末50と、第1の音声送受信装置40および第2の音声送受信装置60と、を分けて載置することができ、ボックス70の寸法のコンパクト化を図ることができる等格別の効果を奏する。
【0089】
更に、聴講者集音装置32および配信用端末50をボックス70の上面70a側の第1の載置部81に載置することとしているが、ボックス70の内部70´の第2の載置部82に載置することとしても所要の効果を奏する。
【0090】
ただし、聴講者集音装置32および配信用端末50をボックス70の上面70a側の第1の載置部81に載置することとした方が、聴講者集音装置32の集音の際にボックス70の壁等が障害となることを少なくすることができ、また、配信用端末50を操作する際にボックス70の壁等が障害となることも少なくする等、配信用端末50を操作し易くすることができるという格別の効果を奏する。
【0091】
更にまた、保持部90は、筒状体91を有し、筒状体91を、ボックス70の前部70A側の内面側に沿って設け、支持装置20の基端20b側(下端20b側)を穴75から筒状体91を介して差し込むようにして保持することとしているが、支持装置20をボックス70に固定することとしたり、その他の構造により保持することとしても所要の効果を奏する。
【0092】
ただし、保持部90は、筒状体91を有することとした方が、支持装置20の基端20b側(下端20b側)を筒状体91に単に差し込むのみで保持することができる等格別の効果を奏する。
【0093】
また更に、図14に示すように、ボックス70の内部70´の前部70A、左側部70C、後部70Dの内側に前部70A、右側部70B、後部70Dと所定の間隔をおいて、隔壁70A1,70B1,70D1を設けることとしても所要の効果を奏する。すなわち、ボックス70の内部70´に棚部材71、筒状体91、コンセント部材120を設ける際には、リベットやボルト等の頭部が前部70A、右側部70B、後部70Dの外面側に露出することがあるが、隔壁70A1,70B1,70D1を設けることにより、リベットやボルト等の頭部が前部70A、右側部70B、後部70Dの外面側に露出することを防止することができ、ボックス70の見栄えを良くすることができる。なお、隔壁70A1,70B1,70D1を設けることとすると、第1の音声送受信装置40から出力される音声がこもる恐れがあるが隔壁70A1,70B1,70D1の上部側に隙間を設けることで音声がこもることを少なくすることができる。
【0094】
また、上述した実施形態にあっては、映像音声配信用セット1は、映像撮影装置10、支持装置20、集音装置30、第1の音声送受信装置40、配信用端末50、第2の音声送受信装置60、および所定のボックス70を有することとしているが、提供業者は、配信用端末50を除いて、映像撮影装置10、支持装置20、集音装置30、第1の音声送受信装置40、第2の音声送受信装置60、および所定のボックス70のみを提供することとしてもよい。すなわち、上述したように、配信用端末50は、利用者側が提供業者から提供されることなく自らのパーソナルコンピュータを配信用端末50として使用することとしてもよく、特許発明の技術的範囲においては、配信用端末50は任意の構成要素として解釈される。
【符号の説明】
【0095】
NT:通信ネットワーク
1:映像音声配信用セット
10:映像撮影装置
10a:ケーブルまたはコード
11:カメラ部
20:支持装置
20a:先端(上端)
20b:基端(下端)
30:集音装置
31:発表者集音装置
31a:集音部
31b:装着部
31c:アーム
31´:送信機
32:聴講者集音装置
32a:ケーブルまたはコード
40:第1の音声送受信装置
40a:ケーブルまたはコード
40b:ケーブルまたはコード
50:配信用端末
50a:ケーブルまたはコード
50A:バス
50B:中央処理装置
50C:記憶装置
50D:入力装置
50E:表示装置
51:遠隔で参加する聴講者の端末装置
60:第2の音声送受信装置
60a:ケーブルまたはコード
60b:ケーブルまたはコード
70:ボックス
70A:前部
70A1:隔壁
70B:右側部
70B1:隔壁
70B´:外面
70B´´:突出する部分
70C:左側部
70D:後部
70D1:隔壁
70E:底部
70a:上面
70b:凹部
70´:内部
70c:底面
71:棚部材
71a:上面
72:第1の穴
72a,72a1,72a2:穴群
72a´,72a1´,72a2´:第1の領域
72a´´,72a1´´,72a2´´:第2の領域
73:第2の穴
74:第3の穴
75:第4の穴
75A:前辺
75B:右側辺
75C:左側辺
75D:後辺
80:載置部
81:第1の載置部
81a:上面
82:第2の載置部
90:保持部
91:筒状体
91A:前辺
91A´:前部
91B:右側辺
91C:左側辺
91D:後辺
92:保持部材
92a:第1の保持部材
92a´:半円状の穴
92b:第2の保持部材
92b´:半円状の穴
92A:抑え部材
92A´:裏面
92B:弾発部材
92C:軸体
93:第1の磁石
94:第2の磁石
100:蓋
100a:下端
101,102:保持片
101a,102a:端部
103:離間部
110:開閉扉
110a:基端
110a´:軸
110b:先端
110c:把手
120:コンセント部材
121:ケーブルまたはコード
122:突出体
130,140:把手部
150:キャスター
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14