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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024056685
(43)【公開日】2024-04-23
(54)【発明の名称】スマート検知ネットワーク
(51)【国際特許分類】
   G08C 15/00 20060101AFI20240416BHJP
   G01D 3/00 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
G08C15/00 D
G01D3/00 C
【審査請求】有
【請求項の数】28
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024002280
(22)【出願日】2024-01-11
(62)【分割の表示】P 2019547223の分割
【原出願日】2017-11-14
(31)【優先権主張番号】62/423,033
(32)【優先日】2016-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/810,409
(32)【優先日】2017-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519173325
【氏名又は名称】トライコーンテック コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100158551
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 貴明
(72)【発明者】
【氏名】チョウ ツォン-クァン エイ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】大気質を監視するネットワークを形成するための小型で低コストのセンサが必要である。
【解決手段】1又は2以上のセンサノードの各々がセンサノードの周囲のノーダルカバレッジエリアにおける1又は2以上の大気汚染物質の存在、濃度、又はその両方を測定することができるガスセンサを含む、検知ネットワークにおいて、大気汚染物質の存在、濃度、又はその両方を測定することができるセンサベースがセンサノードの各々のノーダルカバレッジエリアに位置付けられ、センサベースがセンサノードのガスセンサよりもより高精度、より高感度、又はその両方を備えたガスセンサを含む。1又は2以上のサーバは、センサベース及びセンサノードに通信可能に結合される。センサベース及びセンサノードは、これらの測定値をサーバに通信することができ、センサベースの測定値は、センサノードの測定値を補正するための基準データとしてサーバによって使用される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検知ネットワークであって、
1又は2以上のセンサノードであって、前記1又は2以上のセンサノードの各々が、前記センサノードの周囲のノーダルカバレッジエリアにおける1又は2以上の大気汚染物質の存在、濃度、又はその両方を測定することができるガスセンサを含む、1又は2以上のセンサノードと、
前記1又は2以上のセンサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアにおける1又は2以上の大気汚染物質の存在、濃度、又はその両方を測定することができるセンサベースであって、前記センサベースが、前記1又は2以上のセンサノードの前記ガスセンサよりもより高精度、より高感度、又はその両方を備えたガスセンサを含む、センサベースと、
前記センサベース及び前記1又は2以上のセンサノードに通信可能に結合された1又は2以上のサーバと、
を備え、
前記センサベース及び前記1又は2以上のセンサノードは、これらの測定値を前記サーバに通信することができ、前記センサベースの測定値は、前記1又は2以上のセンサノードの測定値を補正するための基準データとして前記サーバによって使用される、
ことを特徴とする検知ネットワーク。
【請求項2】
前記センサベースは、前記センサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアにて又はその周りで空気サンプルを収集する、請求項1に記載の検知ネットワーク。
【請求項3】
前記センサベースは固定され、前記センサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアから空気サンプルを収集することができる1又は2以上のサンプリング管を有する、請求項2に記載の検知ネットワーク。
【請求項4】
前記センサベースは固定され、前記センサベースの周囲のベースカバレッジエリアにおいて空気サンプルを収集することができ、前記ベースカバレッジエリアは、前記1又は2以上のセンサノードの前記ノーダルカバレッジエリアを包含し、これにより前記センサベースによって収集されたサンプルは、前記1又は2以上のセンサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアにおける状態を表すとみなすことができる、請求項2に記載の検知ネットワーク。
【請求項5】
前記センサベースが、移動型であり、前記1又は2以上のセンサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアの内外に移動して、前記ノーダルカバレッジエリアからサンプルを収集することができる、請求項2に記載の検知ネットワーク。
【請求項6】
前記センサベースから受け取った前記測定値を用いて、前記1又は2以上のセンサノードを再較正する、請求項1に記載の検知ネットワーク。
【請求項7】
前記センサベース及び前記1又は2以上のセンサノードは、無線、有線、又はその両方でデータセンタに通信可能に結合することができる、請求項1に記載の検知ネットワーク。
【請求項8】
前記1又は2以上のセンサノードは、無線、有線、又はその両方で前記センサベースに通信可能に結合することができる、請求項7に記載の検知ネットワーク。
【請求項9】
前記1又は2以上のセンサノードは、前記センサベースを介して前記データセンタに通信可能に結合することができる、請求項8に記載の検知ネットワーク。
【請求項10】
前記センサベースは、特定の固定周波数にて又は特定の時間期間にて前記センサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアにて又はその周りで空気サンプルを収集する、請求項1に記載の検知ネットワーク。
【請求項11】
前記センサベースは、前記1又は2以上のセンサノードのドリフト率に応じた周波数又は時間期間にて前記センサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアにて又はその周りで空気サンプルを収集する、請求項10に記載の検知ネットワーク。
【請求項12】
1又は2以上の検知ノードの前記測定値を補正することが、
前記検知ノードの各々について、前記センサノードの各々による特定の汚染物質の測定値と前記センサベースによる特定の汚染物質の測定値との間の差異に基づいて計算されるドリフトを計算し、
前記検知ノードの各々における前記特定の汚染物質について計算された前記ドリフトに基づいて、前記センサノードの各々から前記特定の汚染物質について得られた前記測定値を調整する、
ことを含む、
請求項1に記載の検知ネットワーク。
【請求項13】
1又は2以上の検知ノードの前記測定値を補正することが、
前記検知ノードの各々について、前記センサノードの各々による汚染物質の全濃度の測定値と前記センサベースによる汚染物質の全濃度の測定値との間の差異に基づいて計算されるドリフトを計算し、
前記検知ノードの各々における前記汚染物質の全濃度について計算された前記ドリフトに基づいて、前記センサノードの各々から前記汚染物質の全濃度について得られた前記測定値を調整する、
ことを含む、
請求項1に記載の検知ネットワーク。
【請求項14】
1又は2以上の検知ノードの前記測定値を補正することが、
前記検知ノードの各々にて検知された各汚染物質について、前記センサノードの各々による各汚染物質の濃度の測定値と前記センサベースによる各汚染物質の濃度の測定値との間の差異に基づいて計算される別個のドリフトを計算し、
前記各汚染物質について計算された前記ドリフトに基づいて、前記センサノードの各々から前記各汚染物質の濃度について得られた前記測定値を調整する、
ことを含む、請求項1に記載の検知ネットワーク。
【請求項15】
前記汚染物質の少なくとも1つが、有機又は無機化学物質、大気中粒状物質(PM)、重金属汚染物質、又は大気中生物的汚染物質である、請求項1に記載の検知ネットワーク。
【請求項16】
1又は2以上のセンサノードからの測定値を、前記1又は2以上のセンサノードに通信可能に結合された1又は2以上のサーバに送信するステップであって、前記1又は2以上のセンサノードの各々が、前記センサノードの周囲のノーダルカバレッジエリアにおける少なくとも1つの大気中化学物質の存在、濃度、又はその両方を測定することができるガスセンサを含む、送信するステップと、
センサベースからの測定値を、前記1又は2以上のサーバに送信するステップであって、前記センサベースが前記1又は2以上のサーバに通信可能に結合され、前記センサベースが、前記1又は2以上のセンサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアにおける少なくとも1つの大気中化学物質の存在、濃度、又はその両方を測定することができ、前記センサベースが、前記1又は2以上のセンサノードにおける前記ガスセンサよりもより高精度、より高感度、又はその両方を備えたガスセンサを含む、送信するステップと、
前記センサベースから受け取った前記測定値を用いて前記1又は2以上のセンサノードからの前記測定値を補正するステップと、
を含む、方法。
【請求項17】
前記センサベースは、前記センサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアにて又はその周りで空気サンプルを収集する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記センサベースは固定され、前記センサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアから空気サンプルを収集することができる1又は2以上のサンプリング管を有する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記センサベースは固定され、前記センサベースの周囲のベースカバレッジエリアにおいて空気サンプルを収集することができ、前記ベースカバレッジエリアは、前記1又は2以上のセンサノードの前記ノーダルカバレッジエリアを包含し、これにより前記センサベースによって収集されたサンプルは、前記1又は2以上のセンサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアにおける状態を表すとみなすことができる、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記センサベースが、移動型であり、前記1又は2以上のセンサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアの内外に移動して、前記ノーダルカバレッジエリアからサンプルを収集することができる、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記センサベースから受け取った前記測定値を用いて、前記1又は2以上のセンサノードを再較正する、請求項16に記載の方法。
【請求項22】
前記センサベース及び前記1又は2以上のセンサノードは、無線、有線、又はその両方でデータセンタに通信可能に結合することができる、請求項16に記載の方法。
【請求項23】
前記1又は2以上のセンサノードは、無線、有線、又はその両方で前記センサベースに通信可能に結合することができる、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記1又は2以上のセンサノードは、前記センサベースを介して前記データセンタに通信可能に結合することができる、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記センサベースは、特定の固定周波数にて前記センサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアにて又はその周りで空気サンプルを収集する、請求項16に記載の方法。
【請求項26】
前記センサベースは、前記1又は2以上のセンサノードのドリフト率に応じた周波数又は特定の時間期間にて前記センサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアにて又はその周りで空気サンプルを収集する、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
1又は2以上の検知ノードの前記測定値を補正するステップが、
前記検知ノードの各々について、前記センサノードの各々による特定の汚染物質の測定値と前記センサベースによる特定の汚染物質の測定値との間の差異に基づいて計算されるドリフトを計算し、
前記検知ノードの各々における前記特定の汚染物質について計算された前記ドリフトに基づいて、前記センサノードの各々から前記特定の汚染物質について得られた前記測定値を調整する、
ことを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項28】
1又は2以上の検知ノードの前記測定値を補正するステップが、
前記検知ノードの各々について、前記センサノードの各々による汚染物質の全濃度の測定値と前記センサベースによる汚染物質の全濃度の測定値との間の差異に基づいて計算されるドリフトを計算し、
前記検知ノードの各々における前記汚染物質の全濃度について計算された前記ドリフトに基づいて、前記センサノードの各々から前記汚染物質の全濃度について得られた前記測定値を調整する、
ことを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項29】
1又は2以上の検知ノードの前記測定値を補正するステップが、
前記検知ノードの各々にて検知された各汚染物質について、前記センサノードの各々による各汚染物質の濃度の測定値と前記センサベースによる各汚染物質の濃度の測定値との間の差異に基づいて計算される別個のドリフトを計算し、
前記各汚染物質について計算された前記ドリフトに基づいて、前記センサノードの各々から前記各汚染物質の濃度について得られた前記測定値を調整する、
ことを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項30】
前記汚染物質の少なくとも1つが、有機又は無機化学物質、大気中粒状物質(PM)、重金属汚染物質、又は大気中生物的汚染物質である、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2016年11月16日に出願された米国特許仮出願第62/423,033号に対して、米国特許法第119(e)条に基づく優先権を主張し、当該仮出願は、引用により全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
開示の実施形態は、全体的に、大気汚染検知及び監視に関し、より詳細には、限定ではないが、大気汚染検知及び監視のためのスマート検知ネットワークに関する。
【背景技術】
【0003】
近代化に伴って、都市公園及び産業団地内での大気汚染が悪化しており、大気汚染物質(例えば、PM2.5、NOx、SOx、O3、及び揮発性有機化合物(VOC)などの化学物質)によって引き起こされる公衆衛生への影響は、益々注目を集め始めている。複合汚染源に起因して、より高密度の空間大気質監視データを取得して、関心のある位置での更新された大気質情報を一般市民に提供することが必要とされる。
【0004】
環境大気質監視が実施されているが、信頼できる監視データを得るために高価で大型の実験用機器を用いる必要があるので、限られた数の監視ステーションが限定的な場所でのみ配置及び設置することができる。また、監視ステーションは通常、機器の設定(特に、ガスクロマトグラフィー機器の場合)に大きな空間を必要とするので、ほとんどの場合、これらを収容する余地がある郊外地域に設置され、余地が少ない都市部にはステーションはほとんど存在しない。その結果、都市全体の空間的な大気質を監視するネットワークを形成するために小型で低コストのセンサを使用する必要があり、これは普及してきている。
【0005】
本発明の非限定的且つ非排他的な実施形態について、以下の図面を参照しながら説明され、ここでは指定のない限り、種々の図面にわたって同じ参照符号が同じ要素を示している。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】スマート検知及び監視システムの1つの実施形態のブロック図である。
図2A】センサノードから受け取った測定値を補正するプロセスの1つの実施形態を示すフローチャートである。
図2B】センサノードから受け取った測定値を補正するプロセスの1つの実施形態を示すグラフのペアである。
図3】スマート検知及び監視システムの別の実施形態のブロック図である。
図4】スマート検知及び監視システムの別の実施形態のブロック図である。
図5】スマート検知及び監視システムの別の実施形態のブロック図である。
図6】スマート検知及び監視システムの別の実施形態のブロック図である。
図7】スマート検知及び監視システムの別の実施形態のブロック図である。
図8】スマート検知及び監視システムの別の実施形態のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
大気汚染検知及び監視用スマート検知及び監視システムの装置、システム及び方法の実施形態が記載される。実施形態を理解するために具体的な詳細事項が記載されるが、本発明は、記載された詳細事項のうちの1又は2以上なしで、又は他の方法、構成要素、材料、その他を用いて実施することができることは、当業者には理解されるであろう。場合によっては、周知の構造、材料又は動作は、詳細には図示又は記載されないが、それでも本発明の範囲内に含まれる。
【0008】
本明細書全体を通じて、「1つの実施形態」又は「一実施形態」という表現は、記載される特徴、構造又は特性が記載された少なくとも1つの実施形態に含めることができることを意味し、そのため、「1つの実施形態における」又は「一実施形態における」の出現は、必ずしも全て同じ実施形態を指すものではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性は、1又は2以上の実施形態においてあらゆる好適な手法で組み合わせることができる。
【0009】
図1は、スマート大気汚染検知及び監視システム100の1つの実施形態を示す。システム100は、1又は2以上のセンサベースB(すなわち、図示の実施形態ではB1及びB2)及び1又は2以上のセンサノードS(すなわち、図示の実施形態ではS1aからS1d及びS2a~S2d)に通信可能に結合されたデータセンタ102を含む。図示の実施形態では、2つのセンサベースB1~B2及び8つのセンサノードS1a~S1d及びS2a~S2dを有するが、他の実施形態では、図示したよりも多い又は少ないセンサベース及び図示したよりも多い又は少ないセンサノードを有することができる。
【0010】
データセンタ102は、通信インタフェース、少なくとも1つのマイクロプロセッサ、メモリ及びストレージ(記憶装置)を含む1又は2以上のサーバ、並びに、例えば、タイプ、識別情報、固定型であればその位置又は移動型であれば現在の位置、測定履歴、その他を含むセンサベースB及びセンサノードSに関する情報を登録するための1又は2以上のデータベースを含むことができる追加のストレージスペースなど、様々なハードウェア要素を含む。通信インタフェースは、データセンタ102をセンサノードS1a~S1d及びS2a~S2d並びにセンサベースB1~B2に通信可能に結合する。センサノードS1a~S1d及びS2a~S2d並びにセンサベースB1~B2は、有線、無線、又は無線と有線の何らかの組み合わせによりデータセンタ102と通信することができる。例えば、図示の実施形態において、センサノードS1a及びS1bは、ネットワーク104を介して無線でデータセンタ102と通信し、他方、センサノードS1c及びS1dは、同様にネットワーク104を介して有線でデータセンタ102と通信する。同様に、センサベースB1は、ネットワーク104を介して有線でデータセンタ102と通信する。センサベースB2は、ネットワーク104を介して無線でデータセンタ102と通信し、他方、センサノードS2a及びS2dは、ネットワーク104を介して無線でデータセンタ102と通信し、センサノードS2b及びS2cは、ネットワーク104を介して有線でデータセンタ102と通信する。ネットワーク104は、インターネットとすることができ、或いは、異なる実施形態において、ローカルエリアネットワークと(LAN)、広域エリアネットワーク(WAN)、又は他の何らかのタイプのネットワークとすることができる。
【0011】
センサノードS1a~S1d及びS2a~S2dは、センサベースに対応するセットに分けられ、すなわち、図示の実施形態において、センサノードS1a~S1dは、センサベースB1とグループ化され、センサノードS2a~S2dは、センサベースB2とグループ化され、これにより各グループにおいて、センサノードとセンサベースとの間で多対一の対応関係が存在する。他の実施形態は、この多対一の対応関係を有する必要はないが、センサノードとセンサベースとの間で一対一の対応関係を有することができる。また、図示の実施形態では、センサベースB1~B2は各々、4つのセンサノードにグループ化されるが、他の実施形態では、各センサベースは、同じ数のセンサノードとグループ化される必要はない。
【0012】
各センサノードSは、対応するカバレッジエリアを有し、該カバレッジエリアは、センサノードによって分析のために集められた大気サンプルが代表的と考えることができるエリアである。各センサベースBは同様に、対応するカバレッジエリアを有する。図示の実施形態において、センサベースB1は、センサノードS1a~S1dのカバレッジエリアと重なり合うカバレッジエリアを有し、このためセンサベースB1によって分析のために集められた大気サンプルはまた、S1a~S1dのカバレッジエリアにおける状態を表すとみなすことができる。他方、センサベースB2は、センサノードS2a~S2dのカバレッジエリアと重なり合わないカバレッジエリアを有する。B2が移動型である実施形態において、センサベースB2は、センサノードS2a~S2dのカバレッジエリアの内外に移動することができる。しかしながら、B2が静止している実施形態において、センサベースB2がセンサS2a~S2dのカバレッジエリアにおいて空気サンプルを収集できるようにするために、1又は2以上のサンプリング管106a~106dを含むサンプリングマニホルド106は、センサベースB2に流体結合することができ、各々は、一方端がセンサベースB2にあり、他方がセンサノードS2a~S2dのカバレッジエリアに延びている。本出願において、「流体的に結合された」とは、流体が2つの位置の間を一方向又は両方向に流れることができるように結合されることを意味する。
【0013】
システム100の一部の実施形態において、センサノードS及びセンサベースBは、固定位置を占め、従って、互いに対して固定されている。しかしながら、以下で検討するように、一部の実施形態では、センサベースB1及びB2のうちの少なくとも1つは移動型とすることができ、これらの実施形態では、センサノードSに対するセンサベースBの位置は変わることができ、これにより各センサノードは、特定のセンサベースに恒久的に割り当てられる必要はない。その結果、グループの正確な構成、すなわち、センサベースの番号及び識別情報、並びに対応するセンサノードの番号及び識別情報は、時間の経過とともに変化する可能性がある。一部の実施形態では、移動型センサベースの場合、変化は、特定のグループが識別可能ではない程度の頻度とすることができる。
【0014】
図示の実施形態において、センサノードS1a~S1d及びS2a~S2dは、固定の低コストの現場大気質監視センサであり、これらは、センサベースBよりもかなり安価で、現場にて様々な位置にて容易に装備されて、現場監視のための高密度検知ネットワークを形成して、限定ではないが、揮発性有機化合物(VOC)、NOx、SOx、O3のような有機又は無機化学物質;PM2.5(すなわち、2.5μm直径を有する粒状物質)及びPM10のような大気中粒状物質(PM);化合物;重金属汚染物質;大気中生物的汚染物質;その他など、大気汚染物質及び大気中化学物質に関する時間的高密度及び空間的高密度の使用可能な大気質情報を人々に提供することができる。
【0015】
センサノードからの検知データは、更なるデータ補正又は分析のため1又は2以上のサーバに有線又は無線でアップロードすることができる。別の実施形態において、センサノードSとセンサベースBとの間には有線又は無線接続が存在することができ、例えば、図示の実施形態において、センサノードS1bは、センサベースB1と無線通信することができ、センサノードS2cは、センサベースB2と有線で通信することができる。センサノードSがセンサベースBと直接通信できる実施形態において、センサノードデータをデータセンタ102に直接送信するのではなく、センサノードSは、センサノードデータをデータセンタ102にセンサベースBを介して間接的に送信することができる。低コストセンサは、リアルタイムの又はより頻繁な現場大気質監視の結果を提供することができる。ノードSを検知するのに使用される低コストセンサは、感度ドリフトを生じる可能性があり、このことにより、定期的にベースライン/感度ドリフトチェック及び補正が必要となる。
【0016】
センサベースB1~B2は、対応するセンサノードSに対するデータ基準としての役割を果たす。センサベースB1~B2は、空気サンプルを収集して、個々の化合物検出高い限定性を有して、正確で高品質で一貫した測定結果を提供するアナライザーを含む。
センサベースB1~B2は、空気サンプルを収集してこれらを分析し、大気汚染物質濃度を提供することができる、高性能の大気質アナライザーを用いて特定の位置及び時間で大気質を測定する。測定された汚染物質は、限定ではないが、揮発性有機化合物(VOC)、NOx、SOx、O3のような有機又は無機化学物質;PM2.5(すなわち、2.5μm直径を有する粒状物質)及びPM10のような大気中粒状物質(PM);化合物;重金属汚染物質;大気中生物的汚染物質;その他など、を含むことができる。センサベースB1~B2は、固定型又は移動型とすることができ、移動型である場合、センサベースBは、GPSレシーバのような位置センサを含むことができ、これらを用いて、現在位置をデータセンタ102に報告することができる。センサベースB1~B2によって実施された測定のセンサデータは、有線又は無線でデータセンタ102の1又は2以上のサーバにアップロードすることができる。センサベースデータは、センサノード結果に対するデータ補正の基準として用いることができる。センサベースはまた、現場でのセンサノードデータ補正、再較正又は交換のため定期的基準データを提供することができる。
【0017】
図2A~2Bは共に、センサベースBからの測定値を用いてセンサノードSからの測定値を補正することができるプロセス200の1つの実施形態を示している。図2Aは、システム100との関連で図2Bのグラフトと併せて以下で検討することになるフローチャートである。システム100において、プロセス200は、主としてデータセンタ102によって実施される。
【0018】
ブロック204において、データセンタ102は、通信を行うことができる1又は2以上のセンサノードから測定値を受け取る。ブロック206において、プロセスは、現在のセンサベース測定値が当該センサに利用可能であるかどうか、すなわち、受け取ったセンサノード測定値に対して時間及びスペースの両方で近接しているセンサベース測定値が存在するかどうかをチェックする。センサベースB及びセンサノードSが互いに対して固定されていえる1つの実施形態において、センサベース測定値は、本質的に最新のものとなる。しかしながら、センサベースBがセンサノードSに対して固定されていない実施形態において、すなわち、例えば、センサベースBが移動型である実施形態において、センサベースが測定値を受け取ったセンサノードの近傍に最近存在していなかった場合、センサベースの測定値は最新ではない場合がある。1つの実施形態において、センサベースBは、特定の固定頻度にて各センサノードSのノードカバレッジエリアにて又はその近傍で空気サンプルを収集し分析することができるが、他の実施形態では、センサベースBは、特定の時間期間にて空気サンプルを収集し分析することができる。一部の実施形態において、特定の時間期間は、ランダム又は必要に応じた時点を含む。更に他の実施形態において、特定のセンサノードが予想よりも速いドリフトを開始したが、交換を前にして許容可能に機能しているとデータセンタが決定した場合、センサノードをカバーする対応するセンサベース(例えば、固定型又は移動型)は、当該センサノードの周りで空気サンプル監視頻度を増大して、より正確なデータ補正を提供するよう調整することができる。
【0019】
ブロック206において、利用可能な最新のセンサベースデータが存在しない場合、プロセスは、ブロック214に進み、ここでセンサノードデータが報告される。ブロック214において、センサノードデータは、そのまま、すなわち、データ内にどのようなドリフトがあっても、報告することができる。或いは、最新のベースセンサデータが存在しない場合、最終データが報告される前に、データサーバは、先進人工知能分析を利用して、同じセンサノードのこれまでの時間進行のドリフト/劣化に基づいて実施可能な補正を予測することができる。
【0020】
ブロック206において、最新のセンサベース測定値が利用可能である場合、プロセスは、ブロック208に進み、ここでセンサベースから最新の測定値を受け取り、又はデータベースから最新の測定値を検索し、次いで、ブロック210に進んで、受け取った各センサノード測定値についてのドリフトを計算する。1つの実施形態において、図2Bに示すように、ドリフトは、特定の空間的位置及び特定の時間又はその近傍でのセンサノードの測定値とセンサベースの測定値との間の差異として定義することができる。図2Bの上側のグラフで分かるように、空気検知(図で示されるような濃度の下方垂下の検知)を継続している間、センサノードは、データドリフトを有する。図2Bの上側のグラフで分かるように、空気検知(図で示されるような濃度の下方垂下の検知)を継続している間、センサノードは、データドリフトを有する。データ補正なしでは、センサノードから得られる結果は、汚染物濃度の低下を誤って判断することにより、間違った監視結果を提供することになる。しかしながら、センサベースの高性能アナライザー(移動型又は静止型)からの追加の正確なデータがあれば、センサノードのドリフトした結果は、実質的に同じ時間及び実質的に同じ位置(センサベースデータは、各センサノードについて時間的により離散的な監視を提供しない可能性があるが)で測定されたセンサベース結果に基づいて補正される。ドリフトは、総汚染物濃度の測定値、個々の化合物の濃度、又は両方について計算することができる。例えば、5つの異なる汚染物質を検知することができるセンサノードSにおいて、総汚染物濃度に対して単一のドリフトが存在することができ、各汚染物質について1つのドリフトで5つの別個のドリフトが存在することができ、又は、全ドリフト及び個々のドリフトの両方が存在することができる。
【0021】
ブロック210において各センサノード測定値についてドリフトが計算されると、プロセスは、ブロック212に進み、ここでセンサノード測定値を補正する。センサベース結果を用いたセンサノードデータ補正の後、図2Bの下側のグラフに示されるように、低コストセンサノードのデータドリフト事象が、より正確に得ることができる。このような方法を用いると、数百又は数千ものセンサノードデータを補正し、信頼性のある検知ネットワーク結果を達成することができる。次いで、プロセスは、ブロック214に進み、ここでセンサノード測定値が、更なる分析又は情報のためユーザに出力される。次いで、プロセスは、ブロック204に戻り、ここでセンサノードから更なる測定値を受け取ることができる。
【0022】
ブロック210において各センサノードについてのドリフトを計算した後、プロセスは、ブロック212に進むことに加えて、ブロック216にも進むことができ、ここで、計算したドリフトが、センサノードを交換又は再較正する必要があることを示す何らかの閾値よりも大きいかどうかをチェックする。ブロック216において、特定のセンサノードのドリフトが何らかの設定閾値よりも大きい場合、プロセスは、ブロック218に進み、ここでセンサノードの交換又は再較正が必要である旨の信号をユーザに送信する。ブロック218の後、プロセスは、ブロック204に戻り、同じ又は他のセンサノードからの測定値を受け取る。
【0023】
図3は、大気質監視システム300におけるセンサベース及びセンサノードの位置付けについての一実施形態を示す。システム300において、センサノードS及びセンサベースBは、互いに対して空間に固定され、静止しており、また、種々の空間位置にて配備されている。各センサベースBのカバレッジエリアは、1又は2以上のセンサノードSを包含しているので、各センサベース及びその対応するセンサノードのカバレッジエリアが重なり合っている。各センサベースは、センサベースのカバレッジエリアにおける対応するセンサノードに基準データを提供することができる。
【0024】
図4は、大気質監視システム400におけるセンサベース及びセンサノードの位置付けについての別の実施形態を示す。システム400において、センサノードSは、種々の空間位置にて配備される。移動型センサベース402は、各センサノードSに十分に近付ける経路404に沿って移動して、各センサノードが設置された位置又はその近傍でサンプルを収集し、収集したサンプルを分析することが可能となる。移動型センサベースBを用いることで、少数のセンサベースが多数のセンサノードSをカバーできるようになり、これにより、各センサノードのデータ補正のために空間的に高密度の基準データを得ることができるようになる。
【0025】
図5は、大気質監視システム500におけるセンサベース及びセンサノードの位置付けについての別の実施形態を示す。システム500において、一連の静止したセンサベースB及び種々のセンサノードSが、種々の空間的位置にて配備されている。移動型センサベース502は、経路504に沿って移動して、これにより、各センサベースB及び各センサノードSが設置された位置又はその近傍でサンプルを収集し、収集したサンプルを分析することを可能とする。このようにすることによって、移動型センサベース502は、複数の固定されたセンサベースBに対する支援体としての機能を果たし、また、各センサノードのデータ補正のために基準データを収集し提供する。一部の極端な場合において、一部のセンサノードSは、何らかの固定されたセンサベースBによってカバーされていない位置に設置することができる。移動型センサベースを用いて、センサノードに必要とされるドリフト補正のための基準データを提供することができる。
【0026】
図6は、大気質監視システム600におけるセンサベース及びセンサノードの位置付けについての別の実施形態を示す。図6は、都市大気質を監視する検知ネットワークを形成するため、主として建物の外の都市部、街路、及び歩道上に配備された低コストセンサノードSを示している。移動型センサベース602は、例えば、移動型監視のため車両上に設置されたセンサベースとすることができ、センサノードSの既知の位置の近くの街路を通過して、センサベースSが対応する近くの検知ノードに移動したときに基準データを収集することができる。
【0027】
図7は、大気質監視システム700におけるセンサベース及びセンサノードの位置付けについての別の実施形態を示す。図7は、センサベースBとして機能を果たす高性能アナライザーを備えた建物704の内部に配備された低コストセンサノードSを示す。マニホルド管又はパイプ702が、建物の内部の大気質監視のため、センサベースBから異なるフロア及び位置にまで延びている。各フロア/位置についてのセンサベースデータを用いて、センサノードデータを補正することができる。
【0028】
図8は、大気質監視システム800におけるセンサベース及びセンサノードの位置付けについての別の実施形態を示す。センサノードSは、都市部の建物の内部及び外部の様々な位置に設置されている(但し、本実施形態は、都市部に限定されない)。固定センサベースBは、必須ではないが、静止ベースステーションからの関心のある空気に接続されたマニホールドサンプリングの有無にかかわらず、建物の内部又は外部に設置することができる。追加の移動型センサベース802を用いて、高性能大気質アナライザーを対応するセンサノードの位置に輸送することができ、これにより、監視のため静止センサベースが到達できない位置に位置付けられたセンサノードをカバーすることができる。
【0029】
要約に記載されたものを含む、実施形態に関する上記の記載は、網羅的であること、又は本発明を記載の形態に限定することを意図するものではない。本明細書では、本発明の特定の実施形態及びその実施例について例証の目的で説明されているが、当業者には理解されるように、上記の詳細な説明に照らして、様々な均等な修正形態が本発明の範囲内で実施可能である。
【0030】
本発明の実施例の検知ネットワークにおいて、センサベースは、1又は2以上のセンサノードのドリフト率に応じた周波数(頻度)又は時間期間にて前記センサノードの各々のノーダルカバレッジエリアにて又はその周りで空気サンプルを収集する。
【0031】
本発明の実施例の方法において、センサベースは、1又は2以上のセンサノードのドリフト率に応じた周波数(頻度)又は特定の時間期間にて前記センサノードの各々のノーダルカバレッジエリアにて又はその周りで空気サンプルを収集する。
【符号の説明】
【0032】
B1、B2 センサベース
S1a~S1d、S2a~S2d センサノード
102 データセンタ
104 ネットワーク
106a~106d サンプリング管
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2024-02-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検知ネットワークであって、
1又は2以上のセンサノードであって、前記1又は2以上のセンサノードの各々が、前記センサノードの周囲のノーダルカバレッジエリアにおける1又は2以上の大気汚染物質の存在、濃度、又はその両方を測定することができるガスセンサを含む、1又は2以上のセンサノードと、
前記1又は2以上のセンサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアにおける1又は2以上の大気汚染物質の存在、濃度、又はその両方を測定することができるセンサベースであって、前記センサベースが、前記1又は2以上のセンサノードの前記ガスセンサよりもより高精度及びより高感度を備えたガスセンサを含む、センサベースと、
前記センサベース及び前記1又は2以上のセンサノードに通信可能に結合された1又は2以上のサーバを含むデータセンタと、
を備え、
前記センサベース及び前記1又は2以上のセンサノードは、これらの測定値を前記サーバに通信することができ、前記センサベースの測定値は、前記1又は2以上のセンサノードの測定値を補正するための基準データとして前記サーバによって使用され、前記センサベースは、1又は2以上のセンサノードがドリフトを開始するか否かに応じた周波数又は時間期間にてセンサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアにて又はその周りで空気サンプルを収集する、
ことを特徴とする検知ネットワーク。
【請求項2】
前記センサベースは、前記センサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアにて又はその周りで空気サンプルを収集する、請求項1に記載の検知ネットワーク。
【請求項3】
前記センサベースは固定され、前記センサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアから空気サンプルを収集することができる1又は2以上のサンプリング管を有する、請求項2に記載の検知ネットワーク。
【請求項4】
前記センサベースは固定され、前記センサベースの周囲のベースカバレッジエリアにおいて空気サンプルを収集することができ、前記ベースカバレッジエリアは、前記1又は2以上のセンサノードの前記ノーダルカバレッジエリアを包含し、これにより前記センサベースによって収集されたサンプルは、前記1又は2以上のセンサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアにおける状態を表すとみなすことができる、請求項2に記載の検知ネットワーク。
【請求項5】
前記センサベースが、移動型であり、前記1又は2以上のセンサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアの内外に移動して、前記ノーダルカバレッジエリアからサンプルを収集することができる、請求項2に記載の検知ネットワーク。
【請求項6】
前記センサベースから受け取った前記測定値を用いて、前記1又は2以上のセンサノードを再較正する、請求項1に記載の検知ネットワーク。
【請求項7】
前記センサベース及び前記1又は2以上のセンサノードは、無線、有線、又はその両方でデータセンタに通信可能に結合することができる、請求項1に記載の検知ネットワーク。
【請求項8】
前記1又は2以上のセンサノードは、無線、有線、又はその両方で前記センサベースに通信可能に結合することができる、請求項7に記載の検知ネットワーク。
【請求項9】
前記1又は2以上のセンサノードは、前記センサベースを介して前記データセンタに通信可能に結合することができる、請求項8に記載の検知ネットワーク。
【請求項10】
前記センサベースは、特定の固定周波数にて又は特定の時間期間にて前記センサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアにて又はその周りで空気サンプルを収集する、請求項1に記載の検知ネットワーク。
【請求項11】
1又は2以上のセンサノードの前記測定値を補正することが、
前記センサノードの各々について、前記センサノードの各々による特定の汚染物質の測定値と前記センサベースによる特定の汚染物質の測定値との間の差異に基づいて計算されるドリフトを計算し、
前記センサノードの各々における前記特定の汚染物質について計算された前記ドリフトに基づいて、前記センサノードの各々から前記特定の汚染物質について得られた前記測定値を補正する、
ことを含む、
請求項1に記載の検知ネットワーク。
【請求項12】
1又は2以上のセンサノードの前記測定値を補正することが、
前記センサノードの各々について、前記センサノードの各々による汚染物質の全濃度の測定値と前記センサベースによる汚染物質の全濃度の測定値との間の差異に基づいて計算されるドリフトを計算し、
前記センサノードの各々における前記汚染物質の全濃度について計算された前記ドリフトに基づいて、前記センサノードの各々から前記汚染物質の全濃度について得られた前記測定値を補正する、
ことを含む、
請求項1に記載の検知ネットワーク。
【請求項13】
1又は2以上のセンサノードの前記測定値を補正することが、
前記センサノードの各々にて検知された各汚染物質について、前記センサノードの各々による各汚染物質の濃度の測定値と前記センサベースによる各汚染物質の濃度の測定値との間の差異に基づいて計算される別個のドリフトを計算し、
前記各汚染物質について計算された前記ドリフトに基づいて、前記センサノードの各々から前記各汚染物質の濃度について得られた前記測定値を補正する、
ことを含む、請求項1に記載の検知ネットワーク。
【請求項14】
前記汚染物質の少なくとも1つが、有機又は無機化学物質、大気中粒状物質(PM)、重金属汚染物質、又は大気中生物的汚染物質である、請求項1に記載の検知ネットワーク。
【請求項15】
1又は2以上のセンサノードからの測定値を、前記1又は2以上のセンサノードに通信可能に結合された1又は2以上のサーバを含むデータセンタに送信するステップであって、前記1又は2以上のセンサノードの各々が、前記センサノードの周囲のノーダルカバレッジエリアにおける少なくとも1つの大気中化学物質の存在、濃度、又はその両方を測定することができるガスセンサを含む、送信するステップと、
センサベースからの測定値を、前記1又は2以上のサーバに送信するステップであって、前記センサベースが前記1又は2以上のサーバに通信可能に結合され、前記センサベースが、前記1又は2以上のセンサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアにおける少なくとも1つの大気中化学物質の存在、濃度、又はその両方を測定することができ、前記センサベースが、前記1又は2以上のセンサノードにおける前記ガスセンサよりもより高精度及びより高感度を備えたガスセンサを含む、送信するステップと、
前記センサベースから受け取った前記測定値を用いて前記1又は2以上のセンサノードからの前記測定値を補正するステップと、
を含み、
前記センサベースは、1又は2以上のセンサノードがドリフトを開始するか否かに応じた周波数又は特定の時間期間にてセンサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアにて又はその周りで空気サンプルを収集する、方法。
【請求項16】
前記センサベースは、前記センサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアにて又はその周りで空気サンプルを収集する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記センサベースは固定され、前記センサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアから空気サンプルを収集することができる1又は2以上のサンプリング管を有する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記センサベースは固定され、前記センサベースの周囲のベースカバレッジエリアにおいて空気サンプルを収集することができ、前記ベースカバレッジエリアは、前記1又は2以上のセンサノードの前記ノーダルカバレッジエリアを包含し、これにより前記センサベースによって収集されたサンプルは、前記1又は2以上のセンサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアにおける状態を表すとみなすことができる、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記センサベースが、移動型であり、前記1又は2以上のセンサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアの内外に移動して、前記ノーダルカバレッジエリアからサンプルを収集することができる、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記センサベースから受け取った前記測定値を用いて、前記1又は2以上のセンサノードを再較正する、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記センサベース及び前記1又は2以上のセンサノードは、無線、有線、又はその両方でデータセンタに通信可能に結合することができる、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
前記1又は2以上のセンサノードは、無線、有線、又はその両方で前記センサベースに通信可能に結合することができる、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記1又は2以上のセンサノードは、前記センサベースを介して前記データセンタに通信可能に結合することができる、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記センサベースは、特定の固定周波数にて前記センサノードの各々の前記ノーダルカバレッジエリアにて又はその周りで空気サンプルを収集する、請求項15に記載の方法。
【請求項25】
1又は2以上のセンサノードの前記測定値を補正するステップが、
前記センサノードの各々について、前記センサノードの各々による特定の汚染物質の測定値と前記センサベースによる特定の汚染物質の測定値との間の差異に基づいて計算されるドリフトを計算し、
前記センサノードの各々における前記特定の汚染物質について計算された前記ドリフトに基づいて、前記センサノードの各々から前記特定の汚染物質について得られた前記測定値を補正する、
ことを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項26】
1又は2以上のセンサノードの前記測定値を補正するステップが、
前記センサノードの各々について、前記センサノードの各々による汚染物質の全濃度の測定値と前記センサベースによる汚染物質の全濃度の測定値との間の差異に基づいて計算されるドリフトを計算し、
前記センサノードの各々における前記汚染物質の全濃度について計算された前記ドリフトに基づいて、前記センサノードの各々から前記汚染物質の全濃度について得られた前記測定値を補正する、
ことを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項27】
1又は2以上のセンサノードの前記測定値を補正するステップが、
前記センサノードの各々にて検知された各汚染物質について、前記センサノードの各々による各汚染物質の濃度の測定値と前記センサベースによる各汚染物質の濃度の測定値との間の差異に基づいて計算される別個のドリフトを計算し、
前記各汚染物質について計算された前記ドリフトに基づいて、前記センサノードの各々から前記各汚染物質の濃度について得られた前記測定値を補正する、
ことを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項28】
前記汚染物質の少なくとも1つが、有機又は無機化学物質、大気中粒状物質(PM)、重金属汚染物質、又は大気中生物的汚染物質である、請求項15に記載の方法。
【外国語明細書】