(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024056726
(43)【公開日】2024-04-23
(54)【発明の名称】ソフト動きゲーティングによる3Dラジアル又はスパイラル収集を用いたMR画像
(51)【国際特許分類】
A61B 5/055 20060101AFI20240416BHJP
【FI】
A61B5/055 382
A61B5/055 311
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024008655
(22)【出願日】2024-01-24
(62)【分割の表示】P 2021553803の分割
【原出願日】2020-03-13
(31)【優先権主張番号】19162915.3
(32)【優先日】2019-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100122769
【弁理士】
【氏名又は名称】笛田 秀仙
(74)【代理人】
【識別番号】100163809
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 貴裕
(74)【代理人】
【識別番号】100145654
【弁理士】
【氏名又は名称】矢ヶ部 喜行
(72)【発明者】
【氏名】ベック ガブリエル
(72)【発明者】
【氏名】クリシュナ チェンナケシャヴァ
(72)【発明者】
【氏名】ナガラジ スタムバラ
(72)【発明者】
【氏名】ペータース ヨハネス マルティヌス
(57)【要約】 (修正有)
【課題】動きの存在下で強化される画質を提供する3Dラジアル又はスパイラル収集方式を使用してMR画像を可能にする。
【解決手段】該方法は対象物をRFパルス及びスイッチング磁場傾斜を有する撮像シーケンスにかけることによるMR信号の生成と、k空間の中心部分26のオーバーサンプリングを伴う3Dラジアル又はスパイラル収集方式を用いたMR信号の収集と、MR信号の収集中に対象物の動き誘導変位及び/又は変形を検出し、収集されるMR信号の各々を動き状態に割り当てることとを有する。k空間の中央部分26において重み付けされるMR信号からMR画像を再構成し、より強い重み付けがより頻繁な動き状態において収集されるMR信号に適用され、より弱い重み付けがより頻繁でない動き状態において収集されるMR信号に適用される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
MR装置の検査ボリューム内に配置される対象物のMR撮像の方法であって、
前記対象物を、RFパルス及びスイッチング磁場傾斜を有する撮像シーケンスにかけることによってMR信号を生成するステップと、
k空間の中心部分のオーバーサンプリングで3Dラジアル又はスパイラル収集方式を用いて前記MR信号を収集するステップと、
MR信号の収集中に前記対象物の動き誘導変位及び/又は変形を検出し、前記収集されるMR信号の各々を動き状態に割り当てるステップと、
前記k空間の中央部分において重み付けされる前記MR信号からMR画像を再構成するステップであって、より強い重み付けは、より頻繁な動き状態において収集されるMR信号に適用され、より弱い重み付けは、より頻繁でない動き状態において収集されるMR信号に適用されるステップと
を有する、方法。
【請求項2】
前記MR信号は、スタックオブスター、スタックオブスパイラル収集方式、3D KOOSHボール若しくは3D Helixスパイラル収集方式を使用して収集される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記動き状態の各々は、前記対象物の動き誘導変位及び/又は変形の複数の連続する範囲の1つに対応する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
各動き状態の前記発生頻度は、動き状態ごとの前記収集されるMR信号の数を反映するヒストグラムに基づいて決定される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
より多くの重み付けは、前記k空間の中央部分における前記MR信号に適用され、より少ない重み付けは、前記k空間の周辺部分における前記MR信号に適用されるか、又は全く適用されない、請求項1乃至4の何れか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記MR画像の再構成中に前記MR信号に適用される前記重み付けは、ユーザ特定ゲーティングパーセンテージから導出される、請求項1乃至5の何れか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記MR信号は、異なる空間感度プロファイルを有するいくつかのRF受信コイルを介して並列に収集される、請求項1乃至6の何れか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記MR画像は、圧縮検知又はSENCEのような並列画像再構成アルゴリズムを使用して再構成される、請求項1乃至7の何れか一項に記載の方法。
【請求項9】
MR画像の時間シーケンスは、前記収集されるMR信号から再構成される、請求項1乃至8の何れか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記MR信号は、ラジアル又はスパイラルk空間プロファイルとして収集され、前記k空間プロファイルの回転角度は、連続するk空間プロファイルの収集中に黄金角方式に従ってインクリメントされる、請求項1乃至9の何れか一項に記載の方法。
【請求項11】
検査ボリューム内に均一で安定した磁場B0を生成するための少なくとも1つの主磁石コイルと、前記検査ボリューム内の異なる空間方向にスイッチング磁場傾斜を生成するためのいくつかの傾斜コイルと、前記検査ボリューム内にRFパルスを生成するため、及び/又は前記検査ボリューム内に配置される対象物からMR信号を受信するための少なくとも1つのRFコイルと、RFパルス及びスイッチング磁場傾斜の時系列を制御するための制御ユニットと、前記受信されるMR信号からMR画像を再構成するための再構成ユニットとを有するMR装置であって、前記MR装置は、
前記対象物をRFパルス及びスイッチング磁場傾斜を有する撮像シーケンスにかけることによってMR信号を生成するステップと、
k空間の中心部分のオーバーサンプリングで3Dラジアル又はスパイラル収集方式を用いて前記MR信号を収集するステップと、
前記MR信号の収集中に前記対象物の動き誘導変位及び/又は変形を検出し、前記MR信号の各々を動き状態に割り当てるステップと、
前記k空間の中央部分において重み付けされる前記MR信号からMR画像を再構成するステップであって、より強い重み付けは、より頻繁な動き状態において収集されるMR信号に適用され、より弱い重み付けは、より頻繁でない動き状態において収集されるMR信号に適用される、ステップと
を実行するように構成される、MR装置。
【請求項12】
MR装置上で実行されるコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、
RFパルス及びスイッチング磁場傾斜を有する撮像シーケンスを生成するステップと、
k空間の中心部分のオーバーサンプリングで3Dラジアル又はスパイラル収集方式を用いて前記MR信号を収集するステップと、
前記MR信号の収集中に対象物からの動き誘導変位及び/又は変形を検出し、前記MR信号の各々を動き状態に割り当てるステップと、
前記k空間の中央部分において重み付けされる前記MR信号からMR画像を再構成するステップであって、より強い重み付けは、より頻繁な動き状態において収集されるMR信号に適用され、より弱い重み付けは、より頻繁でない動き状態において収集されるMR信号に適用される、ステップと
のための命令を有する、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気共鳴(MR)イメージングの分野に関する。本発明は、MR装置の検査ボリューム内に配置される対象物のMR撮像方法に関する。本発明はまた、MR装置、及びMR装置上で実行されるコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
2次元又は3次元画像を形成するために磁場と原子核スピンとの間の相互作用を利用する画像形成MR方法は軟組織の撮像のために、多くの点で他のイメージング方法よりも優れており、電離放射線を必要とせず、通常侵襲性ではないので、今日、特に医療診断の分野で広く使用されている。
【0003】
この方法によれば、検査すべき被検者の身体は、強力で均一な磁場B0に配置され、この磁場の方向は同時に、測定値が関連する座標系の軸(通常はz軸)を規定する。磁場B0は、定義される周波数(いわゆるラーモア周波数又はMR周波数)の電磁交番磁場(RF場)の印加によって励起され得る磁場強度(スピン共鳴)に応じて、個々の核スピンに対して様々なエネルギーレベルを生成する。巨視的な観点から、個々の核スピンの分布は適切な周波数の電磁パルス(RFパルス)を印加することによって平衡状態から外れるように偏向され得る全磁化を生成し、このRFパルスの対応する磁場B1はz軸に対して垂直に延在し、その結果、磁化は、z軸の動きで歳差運動を行う。歳差運動は、その開口角がフリップ角と呼ばれる円錐の表面を記述する。フリップ角の大きさは、印加される電磁パルスの強度と持続時間に依存する。いわゆる90度パルスの場合、磁化はz軸から横断面(フリップ角90度)に偏向される。
【0004】
高周波パルスの終了後、磁化は元の平衡状態に戻り、ここでz方向の磁化は第1の時定数T1(スピン格子又は縦緩和時間)で再度蓄積され、z方向に垂直な方向の磁化は第2のより短い時定数T2(スピンスピン又は横緩和時間)で緩和する。横方向磁化及びその変化は磁化の変化がz軸に垂直な方向で測定されるように、MR装置の検査ボリューム内に配置され、配向される受信RFコイルによって検出することができる。横方向磁化の減衰は、同じ信号位相を持つ秩序状態からすべての位相角が均一に分布した状態への遷移を容易にする局所的な磁場不均一性によって引き起こされるRF励起後に起こるデフェージングを伴う。デフェージングはリフォーカシングRFパルス(例えば、180度パルス)によって補償することができる。これにより、受信コイルにエコー信号(スピンエコー)が生成される。
【0005】
体内の空間分解能を実現するために、3つの主軸に沿って延びる時間変動する磁場傾斜が均一な磁場B0に重ね合わされ、スピン共鳴振動数の線形空間依存性をもたらす。次いで、受信コイル内でピックアップされる信号は、体内の異なる位置に関連付けることができる異なる周波数の成分を含む。受信コイルを介して得られた信号データは空間周波数領域に対応し、k空間データと呼ばれる。k空間データは、通常、異なる位相符号化で収集される複数のラインを含む。各ラインは、多数のサンプルを収集することによってデジタル化される。k空間データセットは、フーリエ変換によってMR画像変換される。
【0006】
公知のいわゆる三次元(3D)スタックオブスターズ獲得方式(例えば、WO 2013/159044 A1参照)では、多数の空間的非選択的又はスラブ選択的RF励起が適用され、各々が1つ以上のMRシグナル(例えば、傾斜エコーシグナル)の獲得に続き、ここで、各MRシグナルはk空間プロファイルを表す。MR信号は多数の並列スライスからラジアルk空間プロファイルとして収集される。スライスは、k spaceのスライス方向に沿って異なる位置に配置される。スライス方向(例えば、kz方向)では規格デカルト位相符号化が実行され、一方、MR信号は中心の周りを回転するラジアル「スポーク」(kx =ky =0)に沿って各々の単一スライス内で収集される。これにより、積み重ねられたディスク(「スタックオブスター」)から構成される円筒形のk空間カバレジが得られる。技術的には、これはスライスの面内方向に磁場傾斜を同時に発生させ、それらの振幅を変調することによって実現される。k空間プロファイル収集ステップの時間的順序を選択するために、異なる方式を使用することができる。例えば、スライス方向に沿った全ての位相符号化ステップは異なる角度位置(回転角度)におけるk空間プロファイルが収集される前に、逐次的に収集することができる。これはデカルトサンプリングの周期が短く保たれることを保証し、これはスライスのスタック内の高いデータ一貫性につながり、スター型のスタックアプローチのためのラジアルサンプリングの一般的な動き堅牢性を維持する。デカルト位相符号化ステップは、中心スライスからk空間周辺(セントリックアウト)まで、又はk z, max から+k z, max までの線形の順序で実行できる。角度順序に関しては、撮像シーケンスが複数のインターリーブを有する等距離角度サンプリング又はいわゆる黄金角方式のいずれかを使用することができる。等距離方式では角度距離、すなわちラジアルk空間プロファイルの回転角の増分はntotalがスポークの総数である場合、Φ=180度/ntotalに従って計算される。インターリーブがk空間の時間的コヒーレンスを減らすので、複数のインターリーブ(又は「回転」)を使用してスポークを獲得することは有益であるかもしれない。したがって、動きの不一致がk空間に広がり、アーチファクトが減衰される。黄金角方式では、k空間プロファイルの回転角が黄金比を乗じた180度に相当するΔΦ=111.25度だけ毎回増分される。したがって、後にサンプリングされるスポークは前にサンプリングされるスポークのセット内の最大のギャップを埋めながら、常に相補的な情報を追加する。結果として、収集スポークの任意の逐次的セットはk空間をほぼ均一に覆い、これは、例えば、時間的サブフレームの再構築を可能にし、黄金角方式を動的(4D)イメージング研究によく適合させる。
【0007】
同様に、また公知のスタックオブスパイラル収集方式では、各非選択的又はスラブ選択的RF励起に続いて、スパイラルk空間プロファイルを表す1つ以上のMR信号が収集される。スタックオブスター法と同様に、スライスもk空間のスライス方向に沿って異なった位置に配置され、規格デカルト位相符号化がスライス方向に実行され、一方、MR信号はk空間中心に原点を有する螺旋軌道に沿ってそれぞれの単一スライス内で収集される(kx =ky =0)。
【0008】
上述した3Dラジアルスタックオブスター及びスタックオブスパイラル方式は、特にk空間プロファイルの黄金角度分布と組み合わせて、高い運動堅牢性及び良性エイリアシングアーチファクトのような臨床3D及び4D MRイメージングのための幾つかの有望な利点を提供する。
【0009】
しかしながら、この固有の動き堅牢性にもかかわらず、収集されるMR画像は動き補償のための追加の手段が適用されない限り、動き誘導信号変動によって依然として妥協され得る。
【0010】
スタックオブスター(stackofstars)撮像のための動き補償手法は、当技術分野で知られている。
【0011】
例えば、所定の呼吸ゲーティングウィンドウ内で収集されるMR信号データのみを受け入れるゲーティング技術が開発されている。潜在的なドリフト問題に対処するために、マルチゲーティングウィンドウアプローチ(PAWSと呼ばれる、米国特許第7,039,451号B1参照)が、1つの予め定義されるゲーティングウィンドウではなく、多数の個々の動き状態(ビン)を使用して提案されている。運動状態の各々は、検査中の身体の運動誘発変位の複数の連続した範囲の1つに対応する。PAWSにおける最終的なMR画像は、MR信号サンプルの完全なセットが最初に収集される運動状態に起因するMR信号データから再構成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
前述のことから、3D又は4Dラジアル又はスパイラルMRイメージング技術において改善される動き補償が必要であることが容易に理解される。結果的に、本発明の目的は、動きの存在下で強化される画質を提供する3Dラジアル又はスパイラル収集方式を使用してMR画像を可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明によれば、MR装置の検査ボリューム内に配置される対象物のMR撮像方法が開示される。本方法は、
前記対象物を、RFパルス及びスイッチング磁場傾斜を有する撮像シーケンスにかけることによってMR信号を生成するステップと、
k空間の中心部分のオーバーサンプリングで3Dラジアル又はスパイラル収集方式を用いて前記MR信号を収集するステップと、
MR信号の収集中に前記対象物の動き誘導変位及び/又は変形を検出し、前記収集されるMR信号の各々を動き状態に割り当てるステップと、
前記k空間の中央部分において重み付けされる前記MR信号からMR画像を再構成するステップであって、より強い重み付けは、より頻繁な動き状態において収集されるMR信号に適用され、より弱い重み付けは、より頻繁でない動き状態において収集されるMR信号に適用されるステップと
を有する。
【0014】
本発明によれば、k空間の中心部分のオーバーサンプリングを用いて、3次元のラジアル又はスパイラル収集(好ましくは、スター型のスタック又はスパイラルのスタック収集)が実行される。k空間中心(k=0)により近いk空間位置ではラジアル又はスパイラルk空間サンプリング密度が高く、k空間中心からより遠隔に位置するスライスではサンプリング密度が低くなる。オーバサンプリングのために、サンプリング密度はk空間の中央部分におけるNyquist基準で要求されるよりも高い。k空間中心付近のk空間サンプリングの密度の増加はすでにストリーキングアーチファクトの低減レベルをもたらし、一方、全スキャン時間を最小に保つことができる。本発明によれば、中央k空間部分のオーバーサンプリングは、モーションアーチファクトをさらに低減することを目的として、中央k空間におけるMR信号の重み付けを可能にする。特に、これは、周辺k空間におけるMR信号の重み付けと比較して、中央k空間におけるMR信号の相対的により強い重み付けによって達成され得る。
【0015】
本発明の要旨は例えば、外部運動センサ(呼吸ベルト、カメラ等)によって、又は、例えば、時間的シーケンスで収集されるk空間プロファイルの相関に基づく固有の動き検出によって、検査対象(患者)の運動を検出することである。このようにして、MR信号の収集中に、収集されるMR信号の各々を運動状態に割り当てることができるように、対象物の変位及び/又は変形が決定される。運動状態の各々は、好ましくは対象物の運動誘導変位及び/又は変形の複数の連続する範囲の1つに対応するように定義することができる。動き検出は、k空間の中心オーバーサンプリング領域からのMRデータから再構成される低解像度画像の弾性レジストレーションに基づいて行うこともできる。本発明はk空間のオーバーサンプリングされる中央部分においてMR信号を重み付けすることによる3Dソフトゲートアプローチを提案し、より強い重み付けが、より頻繁な運動状態において収集されるMR信号に適用され、より弱い重み付けが、より頻繁でない運動状態において収集されるMR信号に適用される。このようにして、検査対象のより一般的な運動状態で収集されるMR信号は再構成されるMR画像により寄与し、より遠い運動異常値に割り当てられたMR信号は、より弱い寄与を有する。言い換えれば、最も頻繁に収集される位置を仮定して検査対象で収集されるMR信号にはより強い重みが与えられるが、まれに仮定される位置にある対象から収集されるMR信号は再構成されるMR画像において抑制される。好ましくは、適用される重み付け係数が検出される変位/変形(「ソフトゲーティング」)の関数として滑らかに変化する。このアプローチの結果は、検査される対象物の動きの存在下でアーチファクトのレベルが著しく低減される、3Dラジアル又はスパイラル収集から再構成されるMR画像である。
【0016】
実際の実施形態では、再構成ステップにおけるMR信号重み付けの基礎としての各運動状態の発生頻度がMR信号収集中又は収集後に設定され、及び運動状態当たりの収集されるMR信号の数を反映するヒストグラムから導出される。再構成のための重み付け係数はヒストグラムから容易に導出することができ、ユーザ指定のゲーティングパーセンテージが考慮される。ゲーティングパーセンテージは、重み付けによって抑制されるMR信号の割合を、必要に応じてユーザによって調整することができるグローバルパラメータとして定義する。重み付け係数を決定するとき、エイリアシングアーチファクトを回避するために、k空間の中心部分についてナイキスト基準への準拠を考慮しなければならない。これは、可変オーバーサンプリングレートがユーザ指定のゲーティングパーセンテージから導出されることによって達成され得る。
【0017】
好ましい実施形態では、より多くの重み付け、すなわちより広い範囲の重み付け係数がk空間の周辺部分と比較して、k空間の中央部分のMR信号に適用される。周辺k空間におけるあまり顕著でない重みづけは、k空間サブサンプリングからのストリーキングアーチファクトを回避できる効果を有する。
【0018】
別の好ましい実施形態によれば、本発明は、並列画像と組み合わせて適用される。MR信号は、異なる空間感度プロファイルを有する多数のRF受信コイルを介して並列に収集される。これに対応して、(非直交)検知のような並列画像再構成アルゴリズムを用いてMR画像を再構成した。本発明はまた、圧縮検知と組み合わせることもできる(M.Lustigら、「compressed sensing MRI」、IEEE信号処理マガジン、2008年、第25巻、第2号、72乃至82頁を参照される)。より顕著な重み付けは、検知又は圧縮検知と組み合わせれば、本発明による周辺k空間部分におけるMR信号に適用することができる。本発明のこれらのまばらにサンプリングされる実施態様は、人工知能技術によって実施することができる。ストリーキングアーチファクトは、検査される対象物のより頻繁でない運動状態に割り当てられた収集されるMR信号のかなりの部分が抑制される場合であっても、回避することができる。
【0019】
さらに別の好ましい実施形態によれば、MR画像の時間シーケンスは、収集されるMR信号から再構成される。4D動的ラジアルスキャンにおいて、本発明の提案したソフトゲーティングアプローチは時間フレームあたり、すなわち動的スキャンあたりに適用することができる。利点は例えば、ナビゲータゲーティング技術と比較して、同じスキャン時間内に改善される画質を提供するだけでなく、本発明のアプローチは例えば、検査される対象の呼吸パターンによって影響されない等距離の動的スキャン時間も可能にする。さらに、この4Dの態様は時間情報を導出するために、プロファイル共有原理、重み付け原理を有する3Dハイパスフィルタ(KWIC)の使用を含むことができる。ヒストグラム及び重み付けは、典型的には動的ごとに変化し得る。重み付けは、中央プラトーにおいて一定であってもよい。これは、4Dスキャンで動的フリッカー効果を軽減するのに有効である。
【0020】
収集したMR信号のk空間分布を最適化するために、黄金角方式に従って、ラジアル又はスパイラルk空間プロファイルの角度順序付けを選択することができる。ゴールデンアングルスキームでは上述のように、k空間プロファイルの回転角度は収集から収集まで毎回、180度にゴールデン比を乗じたものに対応する、Φ=111.25度だけインクリメントされる。したがって、その後にサンプリングされるラジアル又はスパイラルk空間プロファイルは前にサンプリングされるプロファイルのセット内の最大のギャップを埋めながら、常に相補的な情報を追加する。結果として、収集されるプロファイルの任意の連続したセットは、k空間をほぼ均一にカバーする。
【0021】
回転角度の分布はまた、異方性視野(Wuら、Al、黄金角ラジアル画像のための異方性視野支持体、Magn Reson Med、76、229乃至236、2016を参照)に適応させることができ、ここで、ラジアル(又はスパイラル状)k空間プロファイルは、等距離に分布されない。例えば、CENTRA順序付け(WO 2016202707 A1参照)又は回転スタックオブスター(Rotated Stack of Stars)(Zhouら, "Goldenratio rotated stackofstars acquisition for improved volumetric MRI", Magn.Reson.Med.2017参照)のような、サンプリング順序を最適化する。
【0022】
これまで説明した本発明の方法は、検査ボリューム内に均一で安定した磁場B0を生成するための少なくとも1つの主磁石コイルと、検査ボリューム内の異なる空間方向にスイッチング磁場傾斜を生成するための複数の傾斜コイルと、検査ボリューム内にRFパルスを生成し、及び/又は検査ボリューム内に位置する患者の身体からMR信号を受信するための少なくとも1つの身体RFコイルと、RFパルス及びスイッチング磁場傾斜の時系列を制御するための制御ユニットと、受信されるMR信号からMR画像を再構成するための再構成ユニットとを含むMR装置によって実施することができる。本発明の方法は、MR装置の再構成ユニット及び/又は制御ユニットの対応するプログラムによって実施することができる。
【0023】
本発明の方法は、現在臨床使用されているほとんどのMR装置で有利に実施することができる。この目的のために、本発明の上述の方法ステップを実行するようにMR装置が制御されるコンピュータプログラムを利用することのみが必要である。コンピュータプログラムはMR装置の制御ユニットにインストールするためにダウンロードされるように、データ担体上に存在してもよいし、データネットワーク内に存在してもよい。
【0024】
添付の図面は、本発明の好ましい実施形態を開示する。しかしながら、図面は説明のみを目的として設計されるものであり、本発明の限定の定義として設計されるものではないことを理解される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の方法を実行するためのMR装置のブロック図を示す。
【
図2】本発明のk空間サンプリングスキームの一実施形態を概略的に示すk空間の図を示す。
【
図3】本発明のソフトモーションゲーティングスキームに適用される重み係数の決定を示す。
【
図4a】従来3Dラジアルスキャンによって収集される2つのMR画像を示す。
【
図4b】発明に従って収集され再構築される同じMR画像を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1を参照すると、MR装置1がブロック図として示されている。この装置は実質的に均一で時間的に一定の主磁場B
0が検査ボリュームを通るz軸に沿って生成されるように、超電導の又は抵抗主磁石コイル2を備える。装置はさらに、(第一、第二、及び該当する場合は第三の順序)のシミングモータイル2´の組を含み、その組2´の個々のシミングコイルを通る電流は、検査ボリューム内のB
0偏差を最小限に抑えるために制御可能である。
【0027】
磁気共鳴生成及び操作システムは一連のRFパルス及び切り替えられた磁場傾斜を適用して、核磁気スピンを反転又は励起し、磁気共鳴を誘導し、磁気共鳴を再集束し、磁気共鳴を操作し、磁気共鳴を空間的に及び他の方法で符号化し、スピンを飽和させ、及び同様のものを行ってMR撮像を行う。
【0028】
より具体的には、傾斜増幅器3が検査ボリュームのx、y及びz軸に沿って、全身傾斜コイル4、5及び6の選択されるものに電流パルス又は波形を印加する。デジタルRF周波数送信機7は送信/受信スイッチ8を介して、身体RFコイル9にRFパルス又はパルスパケットを送信し、RFパルスを検査ボリュームに送信する。典型的なMR撮像シーケンスは短い持続時間のRFパルスセグメントのパケットから構成され、それは、任意の印加される磁場傾斜と共に、核磁気共鳴信号の選択される操作を達成する。RFパルスは飽和させ、共鳴を励起させ、磁化を反転させ、共鳴を再集束させ、又は共鳴を操作し、検査ボリューム内に配置される身体10の一部を選択するために使用される。また、MR信号は、身体RFコイル9によってピックアップされる。
【0029】
身体10の限られた領域のMR画像を生成するために、又は並列イメージングの手段によるスキャン加速のために、1組のローカルアレイRFコイル11、12、13が、イメージングのために選択される領域に隣接して配置される。アレイコイル11、12、13は、体コイルRF伝送によって誘導されるMR信号を受信するために使用することができる。
【0030】
得られたMR信号は、本体RFコイル9及び/又はアレイRFコイル11、12、13によってピックアップされ、好ましくは前置増幅器(図示せず)を含む受信機14によって復調される。受信機14は、送受信スイッチ8を介してRFコイル9、11、12及び13に接続される。
【0031】
ホストコンピュータ15は、シミングコイル2´ならびに傾斜パルス増幅器3及び送信機7を制御して、ターボフィールドエコー(TFE)又はターボスピンエコー(TSE)シーケンスなどの複数のMRイメージングシーケンスのいずれかを生成して、3Dラジアル又はスパイラルイメージングを行う。選択されるシーケンスに対して、受信機14は、各RF励起パルスに続いて、単一又は複数のMR信号プロファイルを迅速に連続して受信する。データ収集システム16は受信信号のアナログデジタル変換を実行し、各MRデータラインを更なる処理に適したデジタルフォーマットに変換する。現代のMR装置では、データ収集システム16が生の画像データの収集に特化した別個のコンピュータである。
【0032】
最終的に、デジタルライブ画像データは、フーリエ変換又は検知などの他の適切な再構成アルゴリズムを適用する再構成プロセッサ17によって画像表現に再構成される。MR画像は、3次元ボリュームを表す。次いで、画像は画像メモリに記憶され、ここで、画像表現のスライス、投影、又は他の部分を、例えば、結果として得られるMR画像の人間が読めるディスプレイを提供するビデオモニタ18を介して、視覚化のための適切なフォーマットに変換するためにアクセスすることができる。
【0033】
ホストコンピュータ15は、上記及び以下に説明する本発明の方法を実行するようにプログラムされている。
【0034】
図2aに示されるように、MR信号は3Dスタックオブスター収集方式に従って(例えば、従来のTFE撮像シーケンスを使用して)収集される。多数の空間的に非選択的又はスラブ選択的なRF励起の各々の後に、1つ又は複数のMR信号が収集され、各MR信号はk空間プロファイルを表す。MR信号は並列スライス21、22、23、24、25の多数(
図2aの実施形態では5つ)から、ラジアルk空間プロファイルとして収集される。スライスは、スライス方向kzに沿って異なった位置に配置されている。kz方向のデカルト位相符号化は中心を中心として回転されるラジアル「スポーク」(k x =k y =0)に沿ってそれぞれの単一スライス内で収集されるのに対し、実行される。これは、積み重ねられたディスクから構成される円筒状のk空間カバレジをもたらす。スポークの角度順序付けのために、ゴールデンアングル方式が採用される。スポークの角度は、毎回ΔΦ = 111.25度づつ増分される。k空間プロファイルのラジアル密度、すなわち、スライスあたりの収集スポーク数はスライス位置の関数として変化し、ここで、ラジアル密度は、より中央のk空間位置でより高く、より周辺のk空間位置でより低い。これは、
図2aの実施形態において、以下のように達成される。第1のステップにおいて、多数のスポークが中央のk空間スライスからのみ収集される。次のステップでは同じ数のスポークが中央の3つのスライスから収集され、第3のステップでは同じ数のスポークが5つのスライス全てから収集される。スライス方向に沿った位相符号化ステップの逐次収集は、高いデータ一貫性と一般的な動き堅牢性を保証するために必須である異なる黄金角度位置でk空間プロファイルをサンプリングする前に行われる。このようにして、k空間中心(kz =0周辺)はk空間周辺より密にサンプリングされる。k空間プロファイル(スポーク)のラジアル濃度は、所与の視野角に従うナイキスト基準がk空間の中心の周りの楕円体26(
図2b参照)内で満たされるように(kx =ky =kz =0)、このように変化する。本発明はk空間の中央部分26におけるナイキスト基準に適合するk空間サンプリングにより、全体の走査時間を最小化する。本発明によれば、オーバサンプリングは、k空間の画像エネルギー主体の中央部分26に提供される。ラジアルサンプリング密度は、中央スライス22、23、24から周辺スライス21、25におけるより低いラジアルサンプリング密度まで徐々に減少する。楕円体26の外側、すなわちk空間の周辺部分27内では、ラジアルk空間密度が画質に重大な影響を与えることなくナイキスト閾値未満であってもよい。スタックオブスター収集方式は、実際にはスター型の3D CENTRAスタックオブラジアル、又はスター型の3D楕円可変密度スタックオブラジアルとして実装されてもよい。k空間中心の周りのより高いラジアルサンプリング密度のために、ストリーキングアーチファクトは最小スキャン時間内で記述されるk空間サンプリングスキームによって既に低減される。
【0035】
本発明によれば、被検体10の動きは、例えば従来の呼吸ベルトによって検出される。検査される解剖学的構造の変位は収集されるMR信号の各々が運動(呼吸)状態に割り当てられることができるように、MR信号の収集中にこのようにして決定される。運動状態の各々は、呼吸運動誘発変位の複数の連続する範囲の1つに対応するように定義される。
【0036】
これに基づいて、3D軟質ゲーティングアプローチはk空間のオーバーサンプリングされる中央部分26においてMR信号を重み付けすることによって実施され、より強い重み付けはより頻繁な運動状態において収集されるMR信号に適用され、より弱い重み付けはより頻繁でない運動状態において収集されるMR信号に適用される。呼吸中に最も頻繁に撮影される姿勢を想定して患者で収集したMR信号はより強く重み付けされ、ほとんど想定されない姿勢で収集したMR信号は再構成MR画像で抑圧される。
【0037】
MR信号重み付けの基礎となる各運動状態の発生頻度は、
図3の下側の図に示すようなヒストグラムから導出される。ヒストグラムは、MR信号収集中又は取り込み後に設定される。これは、運動状態当たりの収集されるMR信号の数を反映する。図において、周波数Fは、それぞれの運動状態に割り当てられた検出される変位dの関数として示されている。
図3の上側の図に示される重み付け係数Wは、ヒストグラムから導出され、ユーザ指定のゲーティングパーセンテージが考慮される。ゲーティングパーセンテージは、必要性に応じてユーザが調整することができるグローバルパラメータとして、重み付けによって抑制されるMR信号の比率を定義する(ここで、画像ノイズとアーチファクトレベルはカウンタバランスされる)。重み付け係数を決定するとき、エイリアシングアーチファクトを回避するために、k空間の中央部分27についてナイキスト基準の遵守が考慮されるべきである。
図3の上側の図から分かるように、最も頻繁に発生する変位dに対して最大の重み付け(矢印30)が適用される。重みWは、あまり頻繁に発生しない変位(矢印31)に向かって低下する。変位d(矢印32)の稀な異常値に起因するMR信号に最小重み付けを適用する。重み係数Wは検出変位dの関数として滑らかに変化する。図示の実施形態では、重み付け係数が変位dの異なる範囲に割り当てられた異なる傾斜を有する変位dの線形関数である。もちろん、曲線W(d)の他の形状も可能である。
【0038】
この軟質ゲーティングアプローチの結果は、対象の身体10の動きの存在下でアーチファクトのレベルが著しく低減される3Dラジアル又はスパイラル収集から再構成されるMR画像である。これは、3Dラジアル収集方法を使用して胸部領域から収集されるスライスMR画像を示す
図4に見ることができる。
図4(a)に示すMR画像は従来から収集され再構成されているが、
図4(b)のMR画像は本発明のソフトゲーティングアプローチを用いて再構成されている。
図4aのMR画像は、有意な動きアーチファクト(ストリーキングアーチファクトを示す白い矢印)を示す。これらのアーチファクトは、
図4bのMR画像には存在しない。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
MR装置の検査ボリューム内に配置される対象物のMR撮像の方法であって、
前記対象物を、RFパルス及びスイッチング磁場傾斜を有する撮像シーケンスにかけることによってMR信号を生成するステップと、
前記MR信号の収集中に前記対象物の動き誘導変位及び/又は変形を検出し、前記収集されるMR信号の各々を動き状態に割り当てるステップと、
k空間の中央部分において重み付けされる前記MR信号からMR画像を再構成するステップであって、より強い重み付けは、より頻繁な動き状態において収集されるMR信号に適用され、より弱い重み付けは、より頻繁でない動き状態において収集されるMR信号に適用されるステップと
を有し、
前記適用される重み付け係数は、前記検出された動き誘導変位/変形の関数として滑らかに変化する、
方法。
【請求項2】
前記MR信号は、スタックオブスター、スタックオブスパイラル収集方式、3D KOOSHボール若しくは3D Helixスパイラル収集方式を使用して収集される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記動き状態の各々は、前記対象物の動き誘導変位及び/又は変形の複数の連続する範囲の1つに対応する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
各動き状態の前記発生頻度は、動き状態ごとの前記収集されるMR信号の数を反映するヒストグラムに基づいて決定される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記MR画像の再構成中に前記MR信号に適用される前記重み付けは、ユーザ特定ゲーティングパーセンテージから導出される、請求項1乃至4の何れか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記MR信号は、異なる空間感度プロファイルを有するいくつかのRF受信コイルを介して並列に収集される、請求項1乃至5の何れか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記MR画像は、圧縮検知又はSENCEのような並列画像再構成アルゴリズムを使用して再構成される、請求項1乃至6の何れか一項に記載の方法。
【請求項8】
MR画像の時間シーケンスは、前記収集されるMR信号から再構成される、請求項1乃至7の何れか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記MR信号は、ラジアル又はスパイラルk空間プロファイルとして収集され、前記k空間プロファイルの回転角度は、連続するk空間プロファイルの収集中に黄金角方式に従ってインクリメントされる、請求項1乃至8の何れか一項に記載の方法。
【請求項10】
検査ボリューム内に均一で安定した磁場B
0
を生成するための少なくとも1つの主磁石コイルと、前記検査ボリューム内の異なる空間方向にスイッチング磁場傾斜を生成するためのいくつかの傾斜コイルと、前記検査ボリューム内にRFパルスを生成するため、及び/又は前記検査ボリューム内に配置される対象物からMR信号を受信するための少なくとも1つのRFコイルと、RFパルス及びスイッチング磁場傾斜の時系列を制御するための制御ユニットと、前記受信されるMR信号からMR画像を再構成するための再構成ユニットとを有するMR装置であって、前記MR装置は、
前記対象物をRFパルス及びスイッチング磁場傾斜を有する撮像シーケンスにかけることによってMR信号を生成するステップと、
前記MR信号の収集中に前記対象物の動き誘導変位及び/又は変形を検出し、前記MR信号の各々を動き状態に割り当てるステップと、
前記k空間の中央部分において重み付けされる前記MR信号からMR画像を再構成するステップであって、より強い重み付けは、より頻繁な動き状態において収集されるMR信号に適用され、より弱い重み付けは、より頻繁でない動き状態において収集されるMR信号に適用される、ステップと
を実行するように構成され、
前記適用される重み付け係数は、前記検出された動き誘導変位/変形の関数として滑らかに変化する、
MR装置。
【請求項11】
MR装置上で実行されるコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、
RFパルス及びスイッチング磁場傾斜を有する撮像シーケンスを生成するステップと、
前記MR信号の収集中に対象物からの動き誘導変位及び/又は変形を検出し、前記MR信号の各々を動き状態に割り当てるステップと、
前記k空間の中央部分において重み付けされる前記MR信号からMR画像を再構成するステップであって、より強い重み付けは、より頻繁な動き状態において収集されるMR信号に適用され、より弱い重み付けは、より頻繁でない動き状態において収集されるMR信号に適用される、ステップと
のための命令を有し、
前記適用される重み付け係数は、前記検出された動き誘導変位/変形の関数として滑らかに変化する、
コンピュータプログラム。
【外国語明細書】