(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024056785
(43)【公開日】2024-04-23
(54)【発明の名称】車両用携帯型予備始動装置および予備始動工具
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20240416BHJP
G01R 19/00 20060101ALI20240416BHJP
G01R 19/165 20060101ALI20240416BHJP
G01R 31/52 20200101ALI20240416BHJP
B60R 16/02 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
H02J7/00 302
G01R19/00 B
G01R19/165 L
G01R19/165 M
G01R31/52
H02J7/00 P
B60R16/02 645A
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024016255
(22)【出願日】2024-02-06
(62)【分割の表示】P 2022125226の分割
【原出願日】2022-08-05
(31)【優先権主張番号】202121875316.7
(32)【優先日】2021-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110917728.0
(32)【優先日】2021-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202122358818.9
(32)【優先日】2021-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202111138746.5
(32)【優先日】2021-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202221195012.0
(32)【優先日】2022-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210538354.6
(32)【優先日】2022-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520043279
【氏名又は名称】広東電将軍能源有限公司
【氏名又は名称原語表記】GuangDong Boltpower Energy Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】劉子源
(72)【発明者】
【氏名】廖躍飛
(57)【要約】
【課題】本出願は、車両用携帯型予備始動装置および予備始動工具を提供する。
【解決手段】携帯型予備始動装置は、電池回路と、負荷投入検測回路と、車両始動回路とを備え、電池回路が負荷投入検測回路および車両始動回路に結合され、負荷投入検測回路および車両始動回路に給電するように構成され、負荷投入検測回路が、車両始動回路に結合され、車両始動回路に車両負荷が接続されるか否かを検測するように構成され、車両始動回路が、負荷投入検測回路により車両負荷が接続されたことが検出された場合、車両の点火操作を制御するための車両始動電流を出力するように構成される。したがって、このような実施形態によれば、自動車の点火を容易にする問題を解決できるとともに、点火の安全性を向上させ、ロードサービスの利用にかかる時間およびお金を節約できる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池回路と車両始動回路とを備え、
前記電池回路は、前記車両始動回路に結合され、前記車両始動回路に給電するように構成され、
前記車両始動回路は、車両始動電流を出力するまたは出力しないように制御するように構成され、前記車両始動電流が、車両に対する点火操作のためのものであり、前記車両始動回路がオンディレイによって動作しおよび/またはオフディレイによって動作し、
前記電池回路は、電池と電圧調整回路とを含み、前記電圧調整回路は、降圧回路を含み、前記電池の出力電圧を調整するように構成される
ことを特徴とする車両用携帯型予備始動装置。
【請求項2】
前記車両用携帯型予備始動装置は、負荷投入検測回路をさらに備え、前記負荷投入検測回路は、前記車両始動回路に結合され、前記車両始動回路に車両負荷が接続されたか否かを検測し、前記負荷投入検測回路により前記車両負荷が接続されていないことが検出された場合、前記車両始動電流の出力を禁止するように前記車両始動回路を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用携帯型予備始動装置。
【請求項3】
前記車両用携帯型予備始動装置は、マイクロプロセッサをさらに備え、前記マイクロプロセッサは、前記車両始動回路に結合され、前記負荷投入検測回路により前記車両負荷が接続されていないことが検出された場合、前記マイクロプロセッサが、前記車両始動電流の出力を禁止するように前記車両始動回路を制御する
ことを特徴とする請求項2に記載の車両用携帯型予備始動装置。
【請求項4】
前記負荷投入検測回路は、オペアンプを含み、前記オペアンプは、前記負荷投入検測回路により前記車両負荷が接続されていないことが検出された場合、前記車両始動電流の出力を禁止するように前記車両始動回路を制御するように構成される
ことを特徴とする請求項2に記載の車両用携帯型予備始動装置。
【請求項5】
前記車両用携帯型予備始動装置は、逆接続短絡検測回路をさらに備え、
前記逆接続短絡検測回路は、前記車両始動回路に結合され、前記車両負荷が逆接続状態または短絡状態にあるか否かを検測し、前記車両負荷が前記逆接続状態または前記短絡状態にあるときに前記車両始動電流の出力を禁止するように前記車両始動回路を制御するに構成される
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用携帯型予備始動装置。
【請求項6】
前記逆接続短絡検測回路は、オペアンプを含み、前記オペアンプは、前記車両負荷が前記逆接続状態または前記短絡状態にあるときに前記車両始動電流の出力を禁止するように前記車両始動回路を制御するように構成される
ことを特徴とする請求項5に記載の車両用携帯型予備始動装置。
【請求項7】
前記車両用携帯型予備始動装置は、マイクロプロセッサをさらに備え、前記マイクロプロセッサは、前記車両始動回路に結合され、前記車両負荷が前記逆接続状態または前記短絡状態にあるときに、前記マイクロプロセッサが、前記車両始動電流の出力を禁止するように前記車両始動回路を制御する
ことを特徴とする請求項5に記載の車両用携帯型予備始動装置。
【請求項8】
前記車両用携帯型予備始動装置は、強制始動回路をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用携帯型予備始動装置。
【請求項9】
前記車両用携帯型予備始動装置は、遅延回路をさらに備え、前記遅延回路は、前記車両始動回路に結合され、前記車両始動回路のオンディレイまたはオフディレイを制御するように構成される
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用携帯型予備始動装置。
【請求項10】
前記遅延回路は、第1遅延回路と第2遅延回路とを含み、
前記第1遅延回路は、前記車両始動回路のオフディレイを制御するように構成され、
前記第2遅延回路は、前記車両始動回路のオンディレイを制御するように構成される
ことを特徴とする請求項9に記載の車両用携帯型予備始動装置。
【請求項11】
車両始動電流を出力するまたは出力しないことの制御にマイクロプロセッサの関与がない
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用携帯型予備始動装置。
【請求項12】
前記車両用携帯型予備始動装置は、マイクロプロセッサをさらに備え、前記マイクロプロセッサは、前記車両始動回路のオンディレイおよびオフディレイの少なくとも一方を制御するように構成される
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用携帯型予備始動装置。
【請求項13】
前記電池回路は、電池電圧検測回路をさらに含み、
前記電池電圧検測回路は、電池電圧不足検測サブ回路および電池過電圧検測サブ回路の少なくとも一方を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用携帯型予備始動装置。
【請求項14】
前記電池電圧検測回路は、オペアンプを含み、前記オペアンプは、前記電池が高電圧状態または低電圧状態にあるときに前記車両始動電流の出力を禁止するように前記車両始動回路を制御するように構成される
ことを特徴とする請求項13に記載の車両用携帯型予備始動装置。
【請求項15】
前記車両用携帯型予備始動装置は、負荷電圧検測回路をさらに備え、前記負荷電圧検測回路は、前記車両始動回路に結合され、前記車両負荷が高電圧状態にあるか否かを検測し、前記車両負荷が前記高電圧状態にあるときに前記車両始動電流の出力を禁止するよう前記車両始動回路を制御するように構成される
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用携帯型予備始動装置。
【請求項16】
電気クリップと、請求項1に記載の車両用携帯型予備始動装置とを備え、
前記電気クリップは、前記車両用携帯型予備始動装置に接続され、前記車両用携帯型予備始動装置と車両の車両負荷との接続に用いられるものである
ことを特徴とする車両用予備始動工具。
【請求項17】
前記車両用携帯型予備始動装置において、前記電池回路が第1ハウジング内に設置され、その他の回路が第2ハウジング内に設置される
ことを特徴とする請求項16に記載の車両用予備始動工具。
【請求項18】
前記第2ハウジングに電気クリップインターフェースが設けられ、前記電気クリップが前記電気クリップインターフェースを介して前記車両用携帯型予備始動装置と接続される
ことを特徴とする請求項17に記載の車両用予備始動工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、電気設備の分野に属し、具体的に、車両用携帯型予備始動装置および予備始動工具に関する。
【0002】
(関係出願の相互参照)
本出願は、2022年05月17日に中国専利局に提出された、出願番号が2022105383546であり、名称が「車両用携帯型予備始動装置および予備始動工具」である中国出願、2022年05月17日に中国専利局に提出された、出願番号が2022211950120であり、名称が「車両用携帯型予備始動装置および予備始動工具」である中国出願、2021年09月27日に中国専利局に提出された、出願番号が2021111387465であり、名称が「車両用携帯型予備始動装置および予備始動工具」である中国出願、2021年09月27日に中国専利局に提出された、出願番号が2021223588189であり、名称が「車両用携帯型予備始動装置および予備始動工具」である中国出願、2021年08月11日に中国専利局に提出された、出願番号が2021109177280であり、名称が「車両用携帯型予備始動装置および予備始動工具」である中国出願、および2021年08月11日に中国専利局に提出された、出願番号が2021218753167であり、名称が「車両用携帯型予備始動装置および予備始動工具」である中国出願に基づいて優先権を主張し、その内容のすべては本出願に参照として取り込まれる。
【背景技術】
【0003】
社会の急速な発展に伴い、自家用車がますます多くなる。乗用車のほとんどは、始動のために点火を必要とするため、点火操作を実行するためには自動車のバッテリーに電力がなければならない。しかし、実践において、バッテリーが切れたなどの予期しない事態で点火操作を実行できないことがある。したがって、この場合、通常、ロードサービスを待つしかなく、時間とお金がかかる。
【発明の概要】
【0004】
本出願の実施例は、車両用携帯型予備始動装置を提供する。前記携帯型予備始動装置は、電池回路と、負荷投入検測回路と、車両始動回路とを備え、
前記電池回路は、前記負荷投入検測回路および前記車両始動回路に結合され、前記負荷投入検測回路および前記車両始動回路に給電するように構成され、
前記負荷投入検測回路は、前記車両始動回路に結合され、検測した車両負荷接続状態に基づいて制御信号を生成するように構成され、
前記車両始動回路は、前記制御信号を検出したときに前記制御信号に基づいて車両始動電流を出力するまたは出力しないように制御するように構成され、前記車両始動電流が、前記車両に対する点火操作のためのものである。
【0005】
本出願の実施例は、もう1種の車両用携帯型予備始動装置を提供する。前記携帯型予備始動装置は、電池回路と、負荷投入検測回路と、車両始動回路とを備え、
前記電池回路は、前記負荷投入検測回路および前記車両始動回路に結合され、前記負荷投入検測回路および前記車両始動回路に給電するように構成され、
前記負荷投入検測回路は、前記車両始動回路に結合され、前記車両始動回路に車両負荷が接続されたか否かを検測し、前記負荷投入検測回路により前記車両負荷が接続されていないことが検出された場合、前記車両の点火操作を制御するための車両始動電流の出力を禁止するように前記車両始動回路を制御するように構成される。
【0006】
本出願の実施例は、車両用予備始動工具を提供する。前記予備始動工具は、電気クリップと、上記のいずれか1種の携帯型予備始動装置とを備え、
前記電気クリップは、前記携帯型予備始動装置に接続され、前記携帯型予備始動装置と前記車両の車両負荷との接続に用いられるものである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本出願の実施例の技術案をより明瞭に説明するため、以下、本出願の実施例に必要な図面を簡単に説明する。なお、説明する図面は、本出願のいくつかの実施例を示すものにすぎず、範囲を限定するものではない。当業者は、発明能力を用いなくても、これらの図面をもとに他の関連図面を得ることが可能である。
【0008】
【
図1】本出願の実施例による車両用携帯型予備始動装置の構成を示す模式図である。
【
図2】本出願の実施例による改良した携帯型予備始動装置の構成を示す模式図である。
【
図3】本出願の実施例による1種の、負荷投入検測回路、負荷電圧検測回路および逆接続短絡検測回路により組み合わせた回路の構成を示す模式図である。
【
図4】本出願の実施例によるもう1種の、負荷投入検測回路、負荷電圧検測回路および逆接続短絡検測回路により組み合わせた回路の構成を示す模式図である。
【
図5】本出願の実施例による、負荷投入検測回路および強制始動回路からなる回路組合せの構成を示す模式図である。
【
図6】本出願の実施例による車両始動回路の回路構成を示す模式図である。
【
図7】本出願の実施例による逆流検測回路の回路構成を示す模式図である。
【
図8】本出願の実施例によるもう1種の逆流検測回路の回路構成を示す模式図である。
【
図9】本出願の実施例による過電流検測回路の回路構成を示す模式図である。
【
図10】本出願の実施例による第1遅延回路および第2遅延回路の回路構成を示す模式図である。
【
図11】本出願の実施例による温度検測回路の回路構成を示す模式図である。
【
図12】本出願の実施例による警告回路の回路構成を示す模式図である。
【
図13】本出願の実施例による表示回路の回路構成を示す模式図である。
【
図14】本出願の実施例によるもう1種の表示回路の回路構成を示す模式図である。
【
図15】本出願の実施例による電圧調整回路の回路構成を示す模式図である。
【
図16】本出願の実施例による電池電圧検測回路の回路構成を示す模式図である。
【
図17】本出願の実施例によるもう1種の電池電圧検測回路の回路構成を示す模式図である。
【
図18】本出願の実施例による、電圧バイアススイッチ回路および電圧調整回路からなる回路組合せの構成を示す模式図である。
【
図19】本出願の実施例によるマイクロプロセッサ付き携帯型予備始動装置の構成を示す模式図である。
【
図20】本出願の実施例による、マイクロプロセッサにより制御される車両始動回路の回路構成を示す模式図である。
【
図21】本出願の実施例によるもう1種の、マイクロプロセッサにより制御される車両始動回路の回路構成を示す模式図である。
【
図22】本出願の実施例による、マイクロプロセッサにより制御される負荷投入検測回路の回路構成を示す模式図である。
【
図23】本出願の実施例によるもう1種の、マイクロプロセッサにより制御される負荷投入検測回路の回路構成を示す模式図である。
【
図24】本出願の実施例による、マイクロプロセッサにより制御される逆接続短絡検測回路の回路構成を示す模式図である。
【
図25】本出願の実施例による、マイクロプロセッサにより制御される負荷電圧検測回路の回路構成を示す模式図である。
【
図26】本出願の実施例による、マイクロプロセッサにより制御される負荷投入検測回路、負荷電圧検測回路および逆接続短絡検測回路により組み合わせた回路の構成を示す模式図である。
【
図27】本出願の実施例によるマイクロプロセッサの構成を示す模式図である。
【
図28】本出願の実施例による、マイクロプロセッサにより制御される逆流検測回路の回路構成を示す模式図である。
【
図29】本出願の実施例による、マイクロプロセッサにより制御される過電流検測回路の回路構成を示す模式図である。
【
図30】本出願の実施例による、マイクロプロセッサにより制御される電池電圧検測回路の回路構成を示す模式図である。
【
図31】本出願の実施例による車両用予備始動工具の構成を示す模式図である。
【
図32】本出願の実施例によるもう1種の車両用携帯型予備始動装置の構成を示す模式図である。
【
図33】本出願の実施例によるもう1種の車両用携帯型予備始動装置の構成を示す模式図である。
【
図34】本出願の実施例によるもう1種の車両用携帯型予備始動装置の構成を示す模式図である。
【
図35】本出願の実施例による電圧調整回路の回路構成を示す模式図である。
【
図36】本出願の実施例による車両始動回路の回路構成を示す模式図である。
【
図37】本出願の実施例による負荷投入検測回路、負荷電圧検測回路および逆接続短絡検測回路により組み合わせた回路の構成を示す模式図である。
【
図38】本出願の実施例による電池電圧検測回路の回路構成を示す模式図である。
【
図39】本出願の実施例による逆流検測回路の回路構成を示す模式図である。
【
図40】本出願の実施例による温度検測回路の回路構成を示す模式図である。
【
図41】本出願の実施例による警告回路の回路構成を示す模式図である。
【
図42】本出願の実施例による表示回路の回路構成を示す模式図である。
【
図43】本出願の実施例による過電流検測回路の回路構成を示す模式図である。
【
図44】本出願の実施例による車両用予備始動工具の構成を示す模式図である。
【
図45】本出願の実施例によるもう1種の、負荷投入検測回路、負荷電圧検測回路および逆接続短絡検測回路により組み合わせた回路の構成を示す模式図である。
【
図46】本出願の実施例によるもう1種の逆流検測回路の回路構成を示す模式図である。
【
図47】本出願の実施例によるもう1種の表示回路の回路構成を示す模式図である。
【
図48】本出願の実施例による、電圧バイアススイッチ回路および電圧調整回路からなる回路組合せの構成を示す模式図である。
【
図49】本出願の実施例によるもう1種の電池電圧検測回路の回路構成を示す模式図である。
【
図50】本出願の実施例による、負荷投入検測回路および強制始動回路からなる回路組合せの構成を示す模式図である。
【
図51】本出願の実施例によるもう1種の、第1遅延回路および第2遅延回路の回路構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本出願の実施例に用いられる図面を参照しながら、本出願の実施例の技術案を明瞭かつ完全に説明する。説明する実施例は、本出願の一部の実施例にすぎず、すべての実施例ではないことが無論である。ここで図面を用いて示した本出願の実施例における部品は、様々な配置方向で配置、設計することが可能である。このため、以下の図面に示された本出願の実施例に対する詳細な説明は、本出願の選択された実施例にすぎず、保護しようとする本出願の範囲を限定するものではない。本出願の実施例をもとに、当業者が発明能力を用いることなく得たすべての他の実施例も、本出願の保護範囲内に属する。
【0010】
本出願において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「中間」、「鉛直」、「水平」、「横方向」および「縦方向」などの用語で表される方向または位置関係は、図面に基づくものである。これらの用語は、本出願およびその実施例をよりよく説明するためのものにすぎず、該当装置、素子または構成部分が特定の方向を有したり、特定の方向に構成、操作されたり、することを限定するものではない。
【0011】
そして、上記の一部の用語は、方向または位置関係を示すことができる以外、他の意味を表すために使用される場合もある。例えば、用語の「上」は、場合によって、特定の依存関係または接続関係を示すために用いられることもある。当業者は、本出願におけるこれらの用語の具体的な意味を、具体的な状況に応じて理解することができる。
また、用語の「取付」、「設置」、「設けられ」、「接続」および「連結」を広義に理解すべきである。例えば、固定接続でもよいし、取外し可能な接続でもよいし、一体的な構成であってもよい。そして、機械的な接続でもよいし、電気的な接続でもよい。また、直接接続してもよいし、中間物を介して間接的に接続してもよいし、2つの装置、素子または構成部分の内部が連通してもよい。当業者は、本出願におけるこれらの用語の具体的な意味を、具体的な状況に応じて理解することができる。
【0012】
また、「第1」および「第2」などの用語は、主に異なる装置、素子または構成部分(具体的な種類または構造が同じでもよく異なってもよい)を区別するためのものにすぎず、該当装置、素子または構成部分の相対的重要性や数を明示または暗示するものではない。特に断りがない限り、「複数」は、「2つ以上」を意味する。
【0013】
本出願の実施例は、自動車の点火を容易に実行できるとともに、点火の安全性を向上させ、ロードサービスの利用にかかる時間およびお金を節約することができる、車両用携帯型予備始動装置および予備始動工具を提供することを目的とする。
【0014】
本出願の実施例による車両用携帯型予備始動装置は、電池回路と、負荷投入検測回路と、車両始動回路とを備え、
前記電池回路は、前記負荷投入検測回路および前記車両始動回路に結合され、前記負荷投入検測回路および前記車両始動回路に給電するように構成され、
前記負荷投入検測回路は、前記車両始動回路に結合され、検測した車両負荷接続状態に基づいて制御信号を生成するように構成され、
前記車両始動回路は、前記制御信号を検出したときに前記制御信号に基づいて車両始動電流を出力するまたは出力しないように制御するように構成され、前記車両始動電流が、前記車両に対する点火操作のためのものである。
【0015】
上記の実現過程において、該車両用携帯型予備始動装置は、電池回路と、負荷投入検測回路と、車両始動回路とを備える。電池回路は、電池または電池モジュールと、電池関連付属部品とを含む。負荷投入検測回路は、電池回路からの給電を受けているときに負荷に接続されたか否かを検測し、負荷に接続されたときに車両始動回路により車両に対して点火操作を行う。したがって、このような実施形態によれば、マイクロプロセッサの関与がなくても車両負荷に対する検測および車両に対する点火を実施することができるとともに、上記の3つの回路の組み合わせにより完全な携帯型予備始動装置を構成することができ、よって、自動車の容易な点火を実現することができる。
【0016】
1種または多種の実施形態において、前記負荷投入検測回路は、具体的に、検測された車両負荷接続状態が接続している状態である場合、始動制御信号を生成し、または、前記車両負荷接続状態が接続していない状態である場合、始動禁止信号を生成するように構成され、
前記車両始動回路は、具体的に、前記始動制御信号を検出した場合、前記車両始動電流を出力するように制御するように構成され、
前記車両始動回路は、さらに、前記始動禁止信号を検出した場合、前記車両始動電流の出力を禁止するように制御するように構成される。
【0017】
1種または多種の実施形態において、前記負荷投入検測回路は、電圧式負荷検測サブ回路および抵抗式負荷検測サブ回路の少なくとも一方を含む。
【0018】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、逆接続短絡検測回路をさらに備え、
前記逆接続短絡検測回路は、前記負荷投入検測回路に結合され、前記車両負荷が逆接続状態または短絡状態にあるか否かを検測し、前記車両負荷が前記逆接続状態または前記短絡状態にあるときに始動禁止信号を生成するように構成され、
前記車両始動回路は、さらに、前記始動禁止信号を検出した場合、前記車両始動電流の出力を禁止するように制御するように構成される。
【0019】
上記の実現過程において、携帯型予備始動装置は、逆接続短絡検測回路をさらに備えてもよい。携帯型予備始動装置は、逆接続短絡検測回路が設置されている場合、車両負荷の接続状態に基づいて点火操作を自動的に制御する。したがって、携帯型予備始動装置は、車両に対する安全な点火を保証でき、車両の始動の安全性を向上させることができる。
【0020】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、負荷電圧検測回路をさらに備え、
前記負荷電圧検測回路は、前記負荷投入検測回路に結合され、前記車両負荷が高電圧状態または低電圧状態にあるか否かを検測し、前記車両負荷が前記高電圧状態または前記低電圧状態にあるときに始動禁止信号を生成するように構成され、
前記車両始動回路は、さらに、前記始動禁止信号を検出した場合、前記車両始動電流の出力を禁止するように制御するように構成される。
【0021】
上記の実現過程において、携帯型予備始動装置における負荷電圧検測回路は、負荷電圧に反応する。つまり、負荷電圧検測回路は、回路結果に基づいて車両始動回路にフィードバックする。これによって、車両始動回路は、給電を停止するまたは給電を禁止することができる。したがって、携帯型予備始動装置は、負荷電圧に基づく安全性保護を実現することができる。
【0022】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、逆流検測回路をさらに備え、
前記逆流検測回路は、前記負荷投入検測回路に結合され、前記車両負荷の電圧が前記電池回路の出力電圧よりも高いか否かを検測し、前記車両負荷の電圧が前記電池回路の出力電圧よりも高いときに始動禁止信号を生成するように構成され、
前記車両始動回路は、さらに、前記始動禁止信号を検出した場合、前記車両始動電流の出力を禁止するように制御するように構成される。
【0023】
上記の実現過程において、携帯型予備始動装置における逆流検測回路は、電池電圧と負荷電圧とを比較する。逆流検測回路は、負荷電圧が電池電圧よりも高い場合に適時に回路構造を介して携帯型予備始動装置における車両始動回路にフィードバックする。これによって、車両始動回路は車両始動電流の出力を禁止する。
【0024】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、過電流検測回路をさらに備え、
前記過電流検測回路は、前記車両始動回路に結合され、前記車両始動回路から出力した車両始動電流が所定電流閾値よりも大きいか否かを検測し、前記車両始動回路から出力した車両始動電流が前記所定電流閾値よりも大きいときに始動禁止信号を生成するように構成され、
前記車両始動回路は、さらに、前記始動禁止信号を検出した場合、前記車両始動電流の出力を禁止するように制御するように構成される。
【0025】
上記の実現過程において、携帯型予備始動装置における過電流検測回路は、出力した車両始動電流に基づいて、携帯型予備始動装置が所定電流閾値以上の車両始動電流を出力できないように自動的に調整でき、したがって、出力した車両始動電流が安全な電流であることを保証することができる。
【0026】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、遅延回路をさらに備え、
前記遅延回路は、前記車両始動回路に結合され、前記車両始動回路のオンディレイまたはオフディレイを制御するように構成される。
【0027】
1種または多種の実施形態において、前記遅延回路は、第1遅延回路および第2遅延回路の少なくとも一方を含み、前記第1遅延回路および前記第2遅延回路の少なくとも一方が前記車両始動回路に結合され、
前記第1遅延回路は、前記車両始動回路のオフディレイを制御するように構成され、
前記第2遅延回路は、前記車両始動回路のオンディレイを制御するように構成される。
【0028】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、温度検測回路をさらに備え、
前記温度検測回路は、前記車両始動回路に結合され、前記携帯型予備始動装置が所定の高温状態にあるか否かを検測し、前記携帯型予備始動装置が前記高温状態にあるときに始動禁止信号を生成するように構成され、
前記車両始動回路は、さらに、前記始動禁止信号を検出した場合、前記車両始動電流の出力を禁止するように制御するように構成される。
【0029】
上記の実現過程において、携帯型予備始動装置における温度検測回路は、携帯型予備始動装置の温度をリアルタイムに検測する。これによって、車両始動回路は、携帯型予備始動装置の温度が高すぎると、車両始動電流の出力を禁止する。したがって、携帯型予備始動装置は、使用安全性を保証することができる。
【0030】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、警告回路をさらに備え、
前記警告回路は、前記車両始動回路に結合され、前記車両始動回路により始動禁止信号が検出された場合、警報を発するようにブザーを制御するように構成される。
【0031】
上記の実現過程において、携帯型予備始動装置における警告回路は、上記の任意の回路で異常が検出されたときに警報を発するようにブザーを制御する。これによって、ユーザは、携帯型予備始動装置が正常に作動できないことをより容易に把握することができる。
【0032】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、表示回路をさらに備え、
前記表示回路は、前記車両始動回路に結合され、前記携帯型予備始動装置の作動状態に対応する表示灯を表示するように構成される。
【0033】
上記の実現過程において、表示回路は、可視化の方式で携帯型予備始動装置の作動状態を表示する。これによって、ユーザは、携帯型予備始動装置の作動状態を容易に把握することができる。
【0034】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、強制始動回路をさらに備え、
前記強制始動回路は、前記負荷投入検測回路に結合され、ユーザの強制始動操作に基づいて強制始動信号を生成するように構成され、
前記車両始動回路は、さらに、前記強制始動信号を検出した場合、前記車両始動電流を即刻に出力するように制御するように構成される。
【0035】
1種または多種の実施形態において、前記電池回路は、電池と、電圧調整回路と、電池電圧検測回路とを含み、
前記電池は、前記電圧調整回路および前記電池電圧検測回路に結合され、他の回路に給電するように構成され、
前記電圧調整回路は、前記電池の出力電圧を調整するように構成され、
前記電池電圧検測回路は、前記電池が高電圧状態または低電圧状態にあるか否かを検測し、前記電池が前記高電圧状態または前記低電圧状態にあるときに前記車両始動電流の出力を禁止するように前記車両始動回路を制御するように構成される。
【0036】
上記の実現過程において、電池回路は、通常、電池または電池モジュールと、DC-DC回路と、電池電圧検測回路とを含む。電池回路は、電池により給電を行い、DC-DC回路を介して出力電圧に対して調整を行い、電池電圧検測回路の監視下で適切な電圧を出力することにより、車両始動回路が適切な車両始動電流を出力することを確保することができる。
【0037】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、電圧バイアススイッチ回路をさらに備える。
【0038】
1種または多種の実施形態において、前記電池電圧検測回路は、接続された電池電圧不足検測サブ回路および電池過電圧検測サブ回路の少なくとも一方を含む。
【0039】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、マイクロプロセッサをさらに備え、
前記マイクロプロセッサは、前記車両始動回路に結合され、駆動信号を生成するように構成され、
前記車両始動回路は、具体的に、前記駆動信号および前記制御信号を検出したときに前記駆動信号および前記制御信号に基づいて車両始動電流を出力するまたは出力しないように制御するように構成され、前記車両始動電流が、前記車両に対する点火操作のためのものである。
【0040】
1種または多種の実施形態において、前記負荷投入検測回路は、具体的に、検測された車両負荷接続状態が接続している状態である場合、始動制御信号を生成し、または、前記車両負荷接続状態が接続していない状態である場合、始動禁止信号を生成するように構成され、
前記マイクロプロセッサは、具体的に、検測された車両負荷接続状態が接続している状態である場合、始動駆動信号を生成し、または、前記車両負荷接続状態が接続していない状態である場合、駆動禁止信号を生成するように構成され、
前記車両始動回路は、具体的に、前記始動駆動信号および前記始動制御信号を検出した場合、前記車両始動電流を出力するように制御するように構成され、
前記車両始動回路は、さらに、前記始動禁止信号または前記駆動禁止信号を検出した場合、前記車両始動電流の出力を禁止するように制御するように構成される。
【0041】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、逆接続短絡検測回路をさらに備え、
前記逆接続短絡検測回路は、前記負荷投入検測回路に結合され、前記車両負荷が逆接続状態または短絡状態にあるか否かを検測し、前記車両負荷が前記逆接続状態または前記短絡状態にあるときに始動禁止信号を生成するように構成され、
前記マイクロプロセッサは、さらに、前記始動禁止信号を検出した場合、駆動禁止信号を生成するように構成され、
前記車両始動回路は、さらに、前記始動禁止信号または前記駆動禁止信号を検出した場合、前記車両始動電流の出力を禁止するように制御するように構成される。
【0042】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、負荷電圧検測回路をさらに備え、
前記負荷電圧検測回路は、前記負荷投入検測回路に結合され、前記車両負荷が高電圧状態または低電圧状態にあるか否かを検測し、前記車両負荷が前記高電圧状態または前記低電圧状態にあるときに始動禁止信号を生成するように構成され、
前記マイクロプロセッサは、さらに、前記始動禁止信号を検出した場合、駆動禁止信号を生成するように構成され、
前記車両始動回路は、さらに、前記始動禁止信号または前記駆動禁止信号を検出した場合、前記車両始動電流の出力を禁止するように制御するように構成される。
【0043】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、逆流検測回路をさらに備え、
前記逆流検測回路は、前記負荷投入検測回路に結合され、前記車両負荷の電圧が前記電池回路の出力電圧よりも高いか否かを検測し、前記車両負荷の電圧が前記電池回路の出力電圧よりも高いときに始動禁止信号を生成するように構成され、
前記マイクロプロセッサは、さらに、前記始動禁止信号を検出した場合、駆動禁止信号を生成するように構成され、
前記車両始動回路は、さらに、前記始動禁止信号または前記駆動禁止信号を検出した場合、前記車両始動電流の出力を禁止するように制御するように構成される。
【0044】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、過電流検測回路をさらに備え、
前記過電流検測回路は、前記車両始動回路に結合され、前記車両始動回路から出力した車両始動電流が所定電流閾値よりも大きいか否かを検測し、前記車両始動回路から出力した車両始動電流が前記所定電流閾値よりも大きいときに始動禁止信号を生成するように構成され、
前記マイクロプロセッサは、さらに、前記始動禁止信号を検出した場合、駆動禁止信号を生成するように構成され、
前記車両始動回路は、さらに、前記始動禁止信号または前記駆動禁止信号を検出した場合、前記車両始動電流の出力を禁止するように制御するように構成される。
【0045】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、電圧安定化電源をさらに備え、
前記電圧安定化電源は、前記マイクロプロセッサに結合され、前記マイクロプロセッサに給電するように構成される。
【0046】
本出願の実施例は、車両用予備始動工具を提供し、前記予備始動工具は、電気クリップと上記の携帯型予備始動装置とを備え、
前記電気クリップは、前記携帯型予備始動装置に接続され、前記携帯型予備始動装置と前記車両の車両負荷との接続に用いられるものである。
【0047】
上記の実現過程において、該予備始動工具における電気クリップが車両負荷に接続された場合、携帯型予備始動装置は、負荷が接続されたか否かを検出することができる。負荷が電気クリップを介して回路に接続された場合、携帯型予備始動装置により車両に対して点火操作を行うことができる。したがって、このような実施形態の実施には時間および力がかからない。
【0048】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置におけるすべての回路はハウジング内に設置される。
【0049】
1種または多種の実施形態において、前記ハウジングに電気クリップインターフェースが設けられ、前記電気クリップが前記電気クリップインターフェースを介して前記携帯型予備始動装置と接続される。
【0050】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置において、前記電池回路が第1ハウジング内に設置され、その他の回路が第2ハウジング内に設置される。
【0051】
1種または多種の実施形態において、前記第2ハウジングに電気クリップインターフェースが設けられ、前記電気クリップが前記電気クリップインターフェースを介して前記携帯型予備始動装置と接続される。
【0052】
本出願の実施例は、車両用携帯型予備始動装置をさらに提供し、前記携帯型予備始動装置は、電池回路と、負荷投入検測回路と、車両始動回路とを備え、
前記電池回路は、前記負荷投入検測回路および前記車両始動回路に結合され、前記負荷投入検測回路および前記車両始動回路に給電するように構成され、
前記負荷投入検測回路は、前記車両始動回路に結合され、前記車両始動回路に車両負荷が接続されたか否かを検測し、前記負荷投入検測回路により前記車両負荷が接続されたことが検出された場合、前記車両の点火操作を制御するための車両始動電流を出力するように前記車両始動回路を制御し、前記負荷投入検測回路により前記車両負荷が接続されていないことが検出された場合、前記車両の点火操作を制御するための車両始動電流の出力を禁止するように前記車両始動回路を制御するように構成される。
【0053】
上記の実現過程において、該車両用携帯型予備始動装置は、電池回路と、負荷投入検測回路と、車両始動回路とを備える。電池回路は、電池または電池モジュールと、電池関連付属部品とを含む。負荷投入検測回路は、電池回路からの給電を受けているときに負荷に接続されたか否かを検測し、負荷に接続されたときに車両始動回路により車両に対して点火操作を行う。したがって、このような実施形態によれば、マイクロプロセッサの関与がなくても車両負荷に対する検測および車両に対する点火を実施することができるとともに、上記の3つの回路の組み合わせにより完全な携帯型予備始動装置を構成することができ、よって、自動車の容易な点火を実現することができる。
【0054】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、逆接続短絡検測回路をさらに備え、
前記逆接続短絡検測回路は、前記負荷投入検測回路に結合され、前記車両負荷が逆接続状態または短絡状態にあるか否かを検測し、前記車両負荷が前記逆接続状態または前記短絡状態にあるときに前記車両始動電流の出力を禁止するように前記車両始動回路を制御するように構成される。
【0055】
上記の実現過程において、携帯型予備始動装置は、逆接続短絡検測回路をさらに備えてもよい。携帯型予備始動装置は、逆接続短絡検測回路が設置されている場合、車両負荷の接続状態に基づいて点火操作を自動的に制御する。したがって、携帯型予備始動装置は、車両に対する安全な点火を保証でき、車両の始動の安全性を向上させることができる。
【0056】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、負荷電圧検測回路をさらに備え、
前記負荷電圧検測回路は、前記負荷投入検測回路に結合され、前記車両負荷が高電圧状態または低電圧状態にあるか否かを検測し、前記車両負荷が前記高電圧状態または前記低電圧状態にあるときに前記車両始動電流の出力を禁止するように前記車両始動回路を制御するように構成される。
【0057】
上記の実現過程において、携帯型予備始動装置における負荷電圧検測回路は、負荷電圧に反応する。つまり、負荷電圧検測回路は、回路結果に基づいて車両始動回路にフィードバックする。これによって、車両始動回路は、給電を停止するまたは給電を禁止することができる。したがって、携帯型予備始動装置は、負荷電圧に基づく安全性保護を実現することができる。
【0058】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、逆流検測回路をさらに備え、
前記逆流検測回路は、前記負荷投入検測回路に結合され、前記車両負荷の電圧が前記電池回路の出力電圧よりも高いか否かを検測し、前記車両負荷の電圧が前記電池回路の出力電圧よりも高いときに前記車両始動電流の出力を禁止するように前記車両始動回路を制御するように構成される。
【0059】
上記の実現過程において、携帯型予備始動装置における逆流検測回路は、電池電圧と負荷電圧とを比較する。逆流検測回路は、負荷電圧が電池電圧よりも高い場合に適時に回路構造を介して携帯型予備始動装置における車両始動回路にフィードバックする。これによって、車両始動回路は車両始動電流の出力を禁止する。
【0060】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、過電流検測回路をさらに備え、
前記過電流検測回路は、前記車両始動回路に結合され、前記車両始動回路から出力した車両始動電流が所定電流閾値よりも大きいか否かを検測し、前記車両始動回路から出力した車両始動電流が前記所定電流閾値よりも大きいときに前記車両始動電流の出力を禁止するように前記車両始動回路を制御するように構成される。
【0061】
上記の実現過程において、携帯型予備始動装置における過電流検測回路は、出力した車両始動電流に基づいて、携帯型予備始動装置が所定電流閾値以上の車両始動電流を出力できないように自動的に調整でき、したがって、出力した車両始動電流が安全な電流であることを保証することができる。
【0062】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、強制始動回路をさらに備え、前記強制始動回路は、
第36ダイオードを含み、
前記第36ダイオードの入力端が前記負荷投入検測回路と接続され、前記第36ダイオードの出力端が第32ダイオードの出力端および第1スイッチの一端のそれぞれと接続され、
前記第32ダイオードの入力端が前記負荷投入検測回路と接続され、
前記第1スイッチの他端が接地端と接続される。
【0063】
1種または多種の実施形態において、前記電池回路は、電池と、電圧調整回路と、電池電圧検測回路とを含み、
前記電池は、前記電圧調整回路および前記電池電圧検測回路に結合され、他の回路に給電するように構成され、
前記電圧調整回路は、前記電池の出力電圧を調整するように構成され、
前記電池電圧検測回路は、前記電池が高電圧状態または低電圧状態にあるか否かを検測し、前記電池が前記高電圧状態または前記低電圧状態にあるときに前記車両始動電流の出力を禁止するように前記車両始動回路を制御するように構成される。
【0064】
上記の実現過程において、電池回路は、通常、電池または電池モジュールと、DC-DC回路と、電池電圧検測回路とを含む。電池回路は、電池により給電を行い、DC-DC回路を介して出力電圧に対して調整を行い、電池電圧検測回路の監視下で適切な電圧を出力することにより、車両始動回路が適切な車両始動電流を出力することを確保することができる。
【0065】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、温度検測回路をさらに備え、
前記温度検測回路は、前記車両始動回路に結合され、前記携帯型予備始動装置が所定の高温状態にあるか否かを検測し、前記携帯型予備始動装置が前記高温状態にあるときに前記車両始動電流の出力を禁止するように前記車両始動回路を制御するように構成される。
上記の実現過程において、携帯型予備始動装置における温度検測回路は、携帯型予備始動装置の温度をリアルタイムに検測する。これによって、車両始動回路は、携帯型予備始動装置の温度が高すぎると、車両始動電流の出力を禁止する。したがって、携帯型予備始動装置は、使用安全性を保証することができる。
【0066】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、警告回路をさらに備え、
前記警告回路は、前記車両始動回路に結合され、前記車両始動回路が前記車両始動電流の出力を禁止する状態にあるときに警報を発するようにブザーを制御するように構成される。
【0067】
上記の実現過程において、携帯型予備始動装置における警告回路は、上記の任意の回路で異常が検出されたときに警報を発するようにブザーを制御する。これによって、ユーザは、携帯型予備始動装置が正常に作動できないことをより容易に把握することができる。
【0068】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、表示回路をさらに備え、
前記表示回路は、前記車両始動回路に結合され、前記携帯型予備始動装置の作動状態に対応する表示灯を表示するように構成される。
【0069】
上記の実現過程において、表示回路は、可視化の方式で携帯型予備始動装置の作動状態を表示する。これによって、ユーザは、携帯型予備始動装置の作動状態を容易に把握することができる。
【0070】
1種または多種の実施形態において、前記負荷投入検測回路は以下の構成を含み、
第9トライオードは、エミッタが接地端および第61抵抗の一端と接続され、ベースが前記第61抵抗の他端および第59抵抗の一端のそれぞれと接続され、コレクタが前記車両始動回路と接続され、
第8トライオードは、エミッタが前記接地端および第57抵抗の一端のそれぞれと接続され、ベースが前記第57抵抗の他端および第48抵抗の一端のそれぞれと接続され、コレクタが前記車両始動回路と接続され、
前記第59抵抗の他端が第24ダイオードの出力端と接続され、
前記第24ダイオードの入力端が前記第10トライオードのコレクタと接続され、
前記第48抵抗の他端が第21ダイオードの入力端および第65抵抗の一端のそれぞれと接続され、
前記第65抵抗の他端が第4接続オペアンプと接続され、
前記第21ダイオードの出力端および第32ダイオードの出力端のそれぞれが第1スイッチと接続され、
前記第1スイッチが、第53抵抗の一端、第54抵抗の一端、第55抵抗の一端、第56抵抗の一端および接地端と接続され、
前記第53抵抗の他端が第47抵抗と接続され、
前記第54抵抗の他端が第49抵抗と接続され、
前記第55抵抗の他端が第50抵抗と接続され、
前記第56抵抗の他端が第51抵抗と接続され、
前記第47抵抗、前記第49抵抗、前記第50抵抗および前記第51抵抗のそれぞれが駆動電圧端と接続され、
前記第32ダイオードの入力端が前記第10トライオードのコレクタと接続され、
前記第10トライオードは、エミッタが前記接地端および第14コンデンサの一端のそれぞれと接続され、ベースが前記第60抵抗の一端、第64抵抗の一端および前記第14コンデンサの他端のそれぞれと接続され、
前記第60抵抗の他端が前記車両始動回路と接続される。
【0071】
1種または多種の実施形態において、前記逆流検測回路は以下の構成を含み、
前記第4検測オペアンプの正入力端が第24抵抗の一端および第35抵抗の一端のそれぞれと接続され、
前記第24抵抗の他端が接地端と接続され、
前記第35抵抗の他端が第5検測オペアンプの出力端、第69抵抗の一端および第16コンデンサの一端のそれぞれと接続され、
前記第5検測オペアンプの負入力端が第68抵抗の一端、第69抵抗の他端および第16コンデンサの他端のそれぞれと接続され、
前記第5検測オペアンプの正入力端が第66抵抗の一端および第67抵抗の一端のそれぞれと接続され、
前記第66抵抗の他端が駆動電圧端と接続され、
前記第67抵抗の他端が接地端と接続される。
【0072】
1種または多種の実施形態において、前記表示回路は以下の構成を含み、
第1発光ダイオードは、入力端が駆動電圧端と接続され、
前記第1発光ダイオードの出力端が第33抵抗の一端と接続され、
前記第33抵抗の他端が第5トライオードのコレクタと接続され、
前記第5トライオードのエミッタが接地端および第71抵抗の一端のそれぞれと接続され、前記第5トライオードのベースが前記第70抵抗の一端および第71抵抗の他端のそれぞれと接続され、
第32抵抗は、一端が前記車両始動回路と接続され、他端が第2発光ダイオードの入力端と接続され、
前記第2発光ダイオードの出力端が接地端と接続され、
第62抵抗は、一端が駆動電圧端と接続され、他端が第3発光ダイオードの入力端と接続され、
前記第3発光ダイオードの出力端が接地端と接続される。
【0073】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、電圧バイアススイッチ回路をさらに備え、前記電圧バイアススイッチ回路は以下の構成を含み、
第22抵抗は、一端が第4電界効果トランジスタのソース、第37抵抗の一端、第6トライオードのエミッタおよび第28ダイオードの入力端のそれぞれと接続され、前記第22抵抗の他端、前記第4電界効果トランジスタのドレインおよび前記電圧調整回路が接続され、
前記第4電界効果トランジスタのゲートが前記第37抵抗の他端、第27ダイオードの出力端および前記第6トライオードのコレクタのそれぞれと接続され、
前記第27ダイオードの入力端が第14抵抗の一端と接続され、
前記第14抵抗の他端が駆動電圧端と接続され、
前記第6トライオードのベースが第20抵抗の一端、前記第28ダイオードの出力端および第29抵抗の一端のそれぞれと接続され、
前記第20抵抗の他端が接地端と接続され、
前記第29抵抗の他端が第29ダイオードの出力端と接続され、
前記第29ダイオードの入力端が第2接続オペアンプと接続される。
【0074】
1種または多種の実施形態において、前記電池電圧検測回路は以下の構成を含み、
第1接続オペアンプは、正入力端が第46抵抗の一端および1.6Vの電圧端と接続され、負入力端が第25抵抗の一端および第19抵抗の一端のそれぞれと接続され、出力端が第30ダイオードの出力端および第23ダイオードの出力端のそれぞれと接続され、
前記第30ダイオードの入力端が前記第46抵抗の他端と接続され、
前記第25抵抗の他端が接地端と接続される。
【0075】
本出願の実施例は、車両用予備始動工具をさらに提供し、前記予備始動工具は、電気クリップと上記の携帯型予備始動装置とを備え、
前記電気クリップは、前記携帯型予備始動装置に接続され、前記携帯型予備始動装置と前記車両の車両負荷との接続に用いられるものである。
【0076】
1種または多種の実施形態において、前記負荷投入検測回路は、電圧式負荷検測サブ回路および抵抗式負荷検測サブ回路の少なくとも一方を含む。
【0077】
1種または多種の実施形態において、前記携帯型予備始動装置は、第1遅延回路および第2遅延回路の少なくとも一方をさらに備え、前記第1遅延回路および前記第2遅延回路の少なくとも一方が前記車両始動回路に結合され、
前記第1遅延回路は、前記車両始動回路のオフディレイを制御するように構成され、
前記第2遅延回路は、前記車両始動回路のオンディレイを制御するように構成される。
【0078】
1種または多種の実施形態において、電池電圧検測回路は、接続された電池電圧不足検測サブ回路および電池過電圧検測サブ回路の少なくとも一方を含む。
【0079】
上記の実現過程において、該予備始動工具における電気クリップが車両負荷に接続された場合、携帯型予備始動装置は、負荷が接続されたか否かを検出することができる。負荷が電気クリップを介して回路に接続された場合、携帯型予備始動装置により車両に対して点火操作を行うことができる。したがって、このような実施形態の実施には時間および力がかからない。
【0080】
以下、図面を参照しながら、本出願の実施例をさらに詳細に説明する。
【0081】
図1は、本出願の実施例による車両用携帯型予備始動装置の構成を示す模式図である。携帯型予備始動装置100は、電池回路10と、負荷投入検測回路20と、車両始動回路30とを備え、
電池回路10は、負荷投入検測回路20および車両始動回路30に結合され、負荷投入検測回路20および車両始動回路30に給電するように構成され、
負荷投入検測回路20は、車両始動回路30に結合され、検測した車両負荷接続状態に基づいて制御信号を生成するように構成され、
車両始動回路30は、制御信号を検出した場合、制御信号に基づいて車両始動電流を出力するまたは出力しないように制御するように構成され、車両始動電流が、車両に対する点火操作のためのものである。
【0082】
選択可能な実施形態として、負荷投入検測回路20は、具体的に、検測された車両負荷接続状態が接続している状態である場合、始動制御信号を生成し、または、車両負荷接続状態が接続していない状態である場合、始動禁止信号を生成するように構成され、
車両始動回路30は、具体的に、始動制御信号を検出した場合、車両始動電流を出力するように制御するように構成され、
車両始動回路30は、さらに、始動禁止信号を検出した場合、車両始動電流の出力を禁止するように制御するように構成される。
【0083】
本実施例において、結合とは、該回路の出力端および入力端がいずれも他の一回路と接続されることを意味する。
【0084】
本実施例において、結合とは、具体的に、該回路の出力端およびもう1つの回路の出力端がともに他の回路の同じ位置に接続され、該回路の入力端およびもう1つの回路の入力端もともに他の回路の同じ位置に接続されることを意味する。
【0085】
選択可能な実施形態として、負荷投入検測回路20は以下の構成を含み、
第9トライオードは、エミッタが接地端および第61抵抗の一端と接続され、ベースが第61抵抗の他端および第59抵抗の一端のそれぞれと接続され、コレクタが車両始動回路30と接続され、
第8トライオードは、エミッタが接地端および第57抵抗の一端のそれぞれと接続され、ベースが第57抵抗の他端および第48抵抗の一端のそれぞれと接続され、コレクタが車両始動回路30と接続され、
第59抵抗の他端が第24ダイオードの出力端と接続され、
第24ダイオードの入力端が第10トライオードのコレクタと接続され、
第48抵抗の他端が第21ダイオードの出力端および第23ダイオードの出力端のそれぞれと接続され、
第21ダイオードの入力端が第4接続オペアンプと接続され、
第23ダイオードの入力端が第1接続オペアンプと接続され、
第21ダイオードの出力端および第23ダイオードの出力端のそれぞれが第10トライオードのコレクタと接続され、
第10トライオードは、エミッタが接地端および第62抵抗の一端のそれぞれと接続され、ベースが第62抵抗の他端および第60抵抗の一端のそれぞれと接続され、
第60抵抗の他端が車両始動回路30と接続される。
【0086】
図2は、本出願の実施例による改良した携帯型予備始動装置100の構成を示す模式図である。
図2に示すように、該携帯型予備始動装置100は、異なる機能を有する多種の回路をさらに備えてもよく、具体的な回路構成について本実施例の後の内容を参照することができる。
【0087】
選択可能な実施形態として、負荷投入検測回路20は、電圧式負荷検測サブ回路および抵抗式負荷検測サブ回路の少なくとも一方を含む。
【0088】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置100は、逆接続短絡検測回路40をさらに備え、
逆接続短絡検測回路40は、負荷投入検測回路20に結合され、車両負荷が逆接続状態または短絡状態にあるか否かを検測し、車両負荷が逆接続状態または短絡状態にあるときに始動禁止信号を生成するように構成され、
車両始動回路30は、さらに、始動禁止信号を検出した場合、車両始動電流の出力を禁止するように制御するように構成される。
【0089】
本実施例において、逆接続短絡検測回路40は、電池回路10と接続される。
【0090】
選択可能な実施形態として、逆接続短絡検測回路40は以下の構成を含み、
第2接続オペアンプは、出力端が第35抵抗の一端および第18ダイオードの入力端のそれぞれと接続され、入力端が負荷投入検測回路20と接続され、
第35抵抗の他端が駆動電圧端と接続され、
第18ダイオードの出力端が負荷投入検測回路20と接続され、
第3ツェナーダイオードは、入力端が接地端と接続され、出力端が負荷投入検測回路20と接続され、
第20ダイオードは、入力端が接地端と接続され、出力端が負荷投入検測回路20と接続され、
第38抵抗は、一端が接地端と接続され、他端が負荷投入検測回路20と接続され、
第34抵抗は、一端が車両負荷と接続され、他端が負荷投入検測回路20と接続される。
【0091】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置100は、負荷電圧検測回路50をさらに備え、
負荷電圧検測回路50は、負荷投入検測回路20に結合され、車両負荷が高電圧状態または低電圧状態にあるか否かを検測し、車両負荷が高電圧状態または低電圧状態にあるときに始動禁止信号を生成するように構成され、
車両始動回路30は、さらに、始動禁止信号を検出した場合、車両始動電流の出力を禁止するように制御するように構成される。
【0092】
本実施例において、負荷電圧検測回路50は、電池回路10と接続される。
【0093】
選択可能な実施形態として、負荷電圧検測回路50は以下の構成を含み、
第58抵抗は、一端が第22ダイオードの出力端および負荷投入検測回路20のそれぞれと接続され、他端が負荷投入検測回路20と接続され、
第22ダイオードは、出力端が負荷投入検測回路20と接続され、入力端が第46抵抗の一端および第3接続オペアンプの出力端のそれぞれと接続され、
第46抵抗の他端が駆動電圧端と接続され、
第3接続オペアンプの入力端が第52抵抗の一端および第44抵抗の一端のそれぞれと接続され、
第52抵抗の他端が接地端と接続され、
第44抵抗の他端が車両始動回路30と接続される。
【0094】
図3は、負荷投入検測回路20、負荷電圧検測回路50および逆接続短絡検測回路40により組み合わせた回路の構成を示す模式図である。
【0095】
負荷投入検測回路20は、負荷検測モジュールとも呼ばれ、IC4D/IC4A/R47/R53/R49/R54などの周辺素子からなるものである。電気クリップ200出力端の正極および負極が負荷に接続されたとき、IC4DのPIN13およびIC4AのPIN3の電圧が相応に変化し、これによって、IC4DのPIN14またはIC4AのPIN1の電圧レベルがハイレベルからローレベルになるように反転し、このローレベルによりQ8が非導通状態にされ、Q8が非導通状態になったあと、始動制御モジュールIC1AのPIN3がハイレベルであり、リレーK1が閉じ、電気クリップ200が出力する。具体的に、IC4D、D21および他の周辺素子により電圧式負荷検測サブ回路を構成する。その他の周辺素子は、R47、R49、R50、R51、R53、R54、R55およびR56を含む。IC4A、D23および他の周辺素子により抵抗式負荷検測サブ回路を構成する。その他の周辺素子は、R47、R49、R50、R51、R53、R54、R55およびR56を含む。
【0096】
逆接続短絡検測回路40は、逆接続短絡検測モジュールとも呼ばれ、IC4B/R34/R38/R51/R56/ZD3/D20などからなるものであり、自動車の電池11への接続(すなわち、車両負荷)が逆接続または短絡になったとき、IC4BのPIN7がハイレベルを出力し、ハイレベルがD18を通ってQ9を導通させ、始動制御モジュールIC1AのPIN3がローレベルとなり、リレーK1が開き、電気クリップ200が出力できない。
【0097】
車両負荷が自動車電池11であるので、負荷電圧検測回路50は、自動車電圧検測モジュールとも呼ばれる。該負荷電圧検測回路50は、IC4C/R44/R52/R50/R55などからなるものであり、自動車の電池11に接続した電圧が11Vよりも高いとき、IC4CのPIN8がハイレベルを出力し、ハイレベルがD22を通ってQ9を導通させ、始動制御モジュールIC1AのPIN3がローレベルとなり、リレーK1が開き、電気クリップ200が出力できない。
【0098】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置100は、強制始動回路をさらに備え、
強制始動回路は、負荷投入検測回路20に結合され、ユーザの強制始動操作に基づいて強制始動信号を生成するように構成され、
車両始動回路30は、さらに、強制始動信号を検出した場合、車両始動電流を即刻に出力するように制御するように構成される。
【0099】
図4に示す回路構成に強制始動機能を追加することができ、これによって、自動車電池11が0Vになったときも電気クリップ200が開いて自動車に対して点火を行うことができる。強制始動機能回路の作動原理は、下記のとおりである。強制始動回路は、第21ダイオードD21、第32ダイオードD32および第1スイッチSW1からなるものであり、第1スイッチSW1がオンになるとき、第21ダイオードD21および第32ダイオードD32のそれぞれの正極がグランドにショートし、第21ダイオードD21の負極が第48抵抗R48を介して第8トライオードQ8のベースと接続され、第32ダイオードD32の負極が第24ダイオードD24および第59抵抗R59を介して第9トライオードQ9のベースと接続され、つまり、第8トライオードQ8および第9トライオードQ9のベースをグランドに接続して、第8トライオードQ8および第9トライオードQ9を非導通状態にし、始動第1接続オペアンプIC1AのPIN3がハイレベルとなり、したがって、リレーK1が閉じ、電気クリップ200が出力する。
【0100】
図5を参照すると、
図5は、負荷投入検測回路20および強制始動回路からなる回路組合せの構成を示す模式図である。強制始動制御モジュールは、すなわち強制始動回路である。
【0101】
図6は、車両始動回路30の回路構成を示す模式図である。車両始動回路30は、始動制御モジュールとも呼ばれ、K1/Q3/R10/R11/IC1A/IC1Bなどの周辺素子からなるものである。IC1AのPIN3がハイレベルであるとき、IC1AのPIN3がハイレベルを出力し、Q3が導通状態になり、リレーK1が閉じ、電池11の正極がリレーを介して電気クリップ200の出力正極と導通し、電気クリップ200の出力正極および出力負極がそれぞれ正確に自動車電池11に接続されたときに点火を行うことができる。IC1AのPIN3がローレベルであるとき、リレーK1が開き、電気クリップ200が出力できない。
【0102】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置100は、逆流検測回路60をさらに備え、
逆流検測回路60は、負荷投入検測回路20に結合され、車両負荷の電圧が電池回路10の出力電圧よりも高いか否かを検測し、車両負荷の電圧が電池回路10の出力電圧よりも高いときに始動禁止信号を生成するように構成され、
車両始動回路30は、さらに、始動禁止信号を検出した場合、車両始動電流の出力を禁止するように制御するように構成される。
【0103】
本実施例において、逆流検測回路60は、電池回路10と接続される。
【0104】
選択可能な実施形態として、逆流検測回路60は以下の構成を含み、
第3ダイオードは、出力端が負荷投入検測回路20と接続され、入力端が逆流オペアンプの出力端と接続され、
第4検測オペアンプの正入力端が車両負荷と接続され、逆流オペアンプの負入力端が第4抵抗の一端および第7抵抗の一端のそれぞれと接続され、
第4抵抗の他端が電池回路10と接続され、
第7抵抗の他端が接地端と接続される。
【0105】
図7は、逆流検測回路60の回路構成を示す模式図である。逆流検測回路60は、逆流検測モジュールとも呼ばれ、具体的に、IC1D/R4/R7/D3などの周辺素子からなるものであり、自動車の電池11に接続した電圧が電池11への入力電圧よりも0.5V高いとき、IC1DのPIN14がハイレベルを出力し、ハイレベルがD22を通ってQ9を導通させ、始動制御モジュールIC1AのPIN3がローレベルとなり、したがって、リレーK1が開き、電気クリップ200が出力できない。
【0106】
選択可能な実施形態として、逆流検測回路60は以下の構成を含み、
第4検測オペアンプの正入力端が第24抵抗の一端および第35抵抗の一端のそれぞれと接続され、
第24抵抗の他端が接地端と接続され、
第35抵抗の他端が第5検測オペアンプの出力端、第69抵抗の一端および第16コンデンサの一端のそれぞれと接続され、
第5検測オペアンプの負入力端が第68抵抗の一端、第69抵抗の他端および第16コンデンサの他端のそれぞれと接続され、
第5検測オペアンプの正入力端が第66抵抗の一端および第67抵抗の一端のそれぞれと接続され、
第66抵抗の他端が駆動電圧端と接続され、
第67抵抗の他端が接地端と接続される。
【0107】
図8に示す逆流検測回路60における逆流保護は、電圧検出方式から電流検出方式に変更され、電流検出方式であれば、製造およびテストにより利便である。このため、IC5、R67、R68、R69、C16などからなる逆流電流検出回路を追加する。逆流検測モジュールの作動原理は、下記のとおりである。逆流検測モジュールは、IC1D、R4、R7、D3、IC5、R67、R68、R69、C16などの周辺素子からなるものであり、電気クリップ200が開いて自動車を始動させたあと、自動車電池11の電圧が電池11への入力電圧よりも高いとき、逆流電流が負極ラインを流れてR67を介してIC5のPIN1まで送られて増幅され、そしてIC1DのPIN12に送られ、IC1DのPIN13と比較し、逆流電流が増幅された信号がIC1DのPIN13の電圧よりも高いとき、IC1DのPIN14がハイレベルを出力し、ハイレベルがD3、R36、R40を通ってIC1CのPIN10に送られ、IC1CのPIN8がハイレベルを出力してQ7を導通させ、始動制御モジュールIC1AのPIN3がローレベルとなり、したがって、リレーK1が開き、電気クリップ200が出力できない。
【0108】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置100は、過電流検測回路70をさらに備え、
過電流検測回路70は、車両始動回路30に結合され、車両始動回路30から出力した車両始動電流が所定電流閾値よりも大きいか否かを検測し、車両始動回路30から出力した車両始動電流が所定電流閾値よりも大きいときに始動禁止信号を生成するように構成され、
車両始動回路30は、さらに、始動禁止信号を検出した場合、車両始動電流の出力を禁止するように制御するように構成される。
【0109】
選択可能な実施形態として、過電流検測回路70は以下の構成を含み、
第7トライオードは、コレクタが車両始動回路30と接続され、エミッタが接地端と接続され、ベースが第19ダイオードの入力端、第43抵抗の一端、第11コンデンサの一端および第41抵抗の一端のそれぞれと接続され、
第43抵抗の他端が接地端と接続され、
第11コンデンサの他端が接地端と接続され、
第19ダイオードの出力端が第37抵抗の一端、第17ダイオードの入力端、第41抵抗の他端および第3検測オペアンプの出力端のそれぞれと接続され、
第37抵抗の他端が駆動電圧端と接続され、
第17ダイオードの出力端が第36抵抗の一端と接続され、
第36抵抗の他端が第16ダイオードの入力端および第40抵抗の一端のそれぞれと接続され、
第16ダイオードの出力端が車両始動回路30と接続され、
第40抵抗の他端が第3検測オペアンプの正入力端、第39抵抗の一端および第12コンデンサの一端のそれぞれと接続され、
第39抵抗の他端が車両始動回路30と接続され、
第3検測オペアンプの負入力端が第45抵抗の一端および第42抵抗の一端のそれぞれと接続され、
第45抵抗の他端が接地端と接続され、
第42抵抗の他端が駆動電圧端と接続される。
【0110】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置100は、強制始動回路をさらに備え、強制始動回路は以下の構成を含み、
第36ダイオードは、入力端が負荷投入検測回路20と接続され、出力端が第32ダイオードの出力端および第1スイッチの一端のそれぞれと接続され、
第32ダイオードの入力端が負荷投入検測回路20と接続され、
第1スイッチの他端が接地端と接続される。
【0111】
図9は、過電流検測回路70の回路構成を示す模式図である。過電流検測回路70は、過電流検測モジュールとも呼ばれ、IC1C/R40/R39/R42/R45/R36/D17/R41/R43/D19/Q7などの周辺素子からなるものであり、出力電流が過大であるとき、IC1CのPIN10の電圧が高くなって、IC1CのPIN8がハイレベルを出力してQ7を導通させ、始動制御モジュールIC1AのPIN3がローレベルとなり、したがって、リレーK1が開き、電気クリップ200が出力できない。
【0112】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置100は、遅延回路をさらに備え、
遅延回路は、車両始動回路30に結合され、車両始動回路30のオンディレイまたはオフディレイを制御するように構成される。
【0113】
さらなる選択可能な実施形態として、遅延回路は、第1遅延回路および第2遅延回路の少なくとも一方を含み、第1遅延回路および第2遅延回路の少なくとも一方が車両始動回路30に結合され、
第1遅延回路は、車両始動回路30のオフディレイを制御するように構成され、
第2遅延回路は、車両始動回路30のオンディレイを制御するように構成される。
【0114】
本実施例において、第1遅延回路は、30秒遅延回路であり得、該回路が主に計時の機能を実現する。第1遅延回路による計時が完了すると、車両始動回路30を遮断して、出力を遮断する効果を実現する。
【0115】
本実施例において、第2遅延回路は、3秒遅延回路であり得、該回路が主にオンディレイの機能を実現する。電気クリップ200が車両負荷に接続されたときに少し遅延させ、接触による火花を防ぐことができる。
【0116】
図10は、第1遅延回路および第2遅延回路の回路構成を示す模式図である。第1遅延回路は30秒遅延サブ回路であり、第2遅延回路は3秒遅延サブ回路である。
【0117】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置100は、温度検測回路80をさらに備え、
温度検測回路80は、車両始動回路30に結合され、携帯型予備始動装置100が所定の高温状態にあるか否かを検測し、携帯型予備始動装置100が高温状態にあるときに始動禁止信号を生成するように構成され、
車両始動回路30は、さらに、始動禁止信号を検出した場合、車両始動電流の出力を禁止するように制御するように構成される。
【0118】
本実施例において、温度検測回路80は、電池回路10と接続される。
【0119】
図11は、温度検測回路80の回路構成を示す模式図である。温度検測回路80は、温度検測モジュールとも呼ばれ、具体的に、IC3B/R17/R26/R18/NTC1/D8などの周辺素子からなるものであり、NTCセンサにより温度が高すぎると検出されたとき、IC3BのPIN6の電圧が低くなって、IC3BのPIN7がハイレベルを出力し、ハイレベルがD22を通ってQ9を導通させ、始動制御モジュールIC1AのPIN3がローレベルとなり、したがって、リレーK1が開き、電気クリップ200が出力できない。
【0120】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置100は、警告回路91をさらに備え、
警告回路91は、車両始動回路30に結合され、車両始動回路30により始動禁止信号が検出された場合、警報を発するようにブザーを制御するように構成される。
【0121】
本実施例において、警告回路91は、電池回路10と接続される。
【0122】
図12は、警告回路91の回路構成を示す模式図である。警告回路91は、警告モジュールとも呼ばれ、具体的に、R2/BZ1/D4/Q2/R8/R9などからなるものであり、接続エラーまたは他の保護動作が発生したとき、Q2のB極にハイレベルを入力してQ2を導通させて、ブザーBZ1を制御して警告音を鳴らすように構成される。
【0123】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置100は、表示回路92をさらに備え、
表示回路92は、車両始動回路30に結合され、携帯型予備始動装置100の作動状態に対応する表示灯を表示するように構成される。
【0124】
本実施例において、表示回路92は、電池回路10と接続される。
【0125】
図13は、表示回路92の回路構成を示す模式図である。表示回路92は、表示モジュールとも呼ばれ、LED1/R33/LED2/R32からなるものであり、LED1がエラー表示するものであり、エラーが発生したとき、STOPがハイレベルでありLED1が点灯し、LED2が正常に表示され、リレーK1が閉じたとき、IC1AのPIN3がハイレベルでありLED2が点灯する。
【0126】
選択可能な実施形態として、表示回路92は以下の構成を含み、
第1発光ダイオードは、入力端が駆動電圧端と接続され、出力端が第33抵抗の一端と接続され、
第33抵抗の他端が第5トライオードのコレクタと接続され、
第5トライオードのエミッタが接地端および第71抵抗の一端のそれぞれと接続され、第5トライオードのベースが第70抵抗の一端および第71抵抗の他端のそれぞれと接続され、
第32抵抗は、一端が車両始動回路30と接続され、他端が第2発光ダイオードの入力端と接続され、
第2発光ダイオードの出力端が接地端と接続され、
第62抵抗は、一端が駆動電圧端と接続され、他端が第3発光ダイオードの入力端と接続され、
第3発光ダイオードの出力端が接地端と接続される。
【0127】
図14を参照すると、
図14に示す表示回路92に待機表示回路が追加され、これによって、表示をよりわかりやすくするとともに自在に調整することができる。
【0128】
本実施例において、エラー表示LED1の輝度を調整するため、LED1用の独立した駆動回路を追加した。
【0129】
本実施例において、待機表示回路の作動原理は、下記のとおりである。待機表示回路は、LED3/R62からなるものであり、電池11を接続したとき、U1を介してDC-DC回路電圧安定化回路を形成し、R62を介してLED3に電流制限するように給電して、LED3を点灯させる。
【0130】
本実施例において、エラー表示回路の作動原理は、下記のとおりである。エラーが発生したとき、STOPがハイレベルであり、ハイレベルがR70/R71を通ってQ5を導通させてLED1を点灯させ、R33の抵抗値を調整することによりLED1の輝度を調整することができる。
【0131】
選択可能な実施形態として、電池回路10は、電池11と、電圧調整回路12と、電池電圧検測回路13とを含み、
電池11は、電圧調整回路12および電池電圧検測回路13に結合され、他の回路に給電するように構成され、
電圧調整回路12は、電池11の出力電圧を調整するように構成され、
電池電圧検測回路13は、電池11が高電圧状態または低電圧状態にあるか否かを検測し、電池11が高電圧状態または低電圧状態にあるときに車両始動電流の出力を禁止するように車両始動回路30を制御するように構成される。
【0132】
図15を参照すると、
図15は、電圧調整回路12の回路構成を示す模式図である。電圧調整回路12は、DC-DC回路であり、DC-DCモジュールとも呼ばれる。該回路において、電池11の電圧がD1/R3/U1/C4などからなる線形降圧回路を通って、安定した5V電圧を出力して各回路に供給する。
【0133】
選択可能な実施形態として、電池電圧検測回路13は、接続された電池電圧不足検測サブ回路および/または電池過電圧検測サブ回路を含む。
【0134】
図16を参照すると、
図16は、電池電圧検測回路13の回路構成を示す模式図である。電池電圧検測回路13は、電池11の電圧検測モジュールとも呼ばれ、具体的に、IC3A/R13/R28/R15/R27/Q4/Q6/ZD1/R22/R29/ZD2/R19/R25/Q5/D10などの周辺素子からなるものであり、電池11の電圧が低すぎまたは高すぎになったとき、IC3AのPIN2の電圧が低くなって、IC3AのPIN1がハイレベルを出力し、ハイレベルがD22を通ってQ9を導通させ、始動制御モジュールIC1AのPIN3がローレベルとなり、したがって、リレーK1が開き、電気クリップ200が出力できない。
【0135】
図16に示すように、電池電圧不足検測サブ回路は、IC3A、D6、D10、R16、R13、R28、R27、R15、R14、Q4、R20、Q6、R29、R22、C7およびZD1を含む。
【0136】
図16に示すように、電池過電圧検測サブ回路は、ZD2、R19、R25およびQ5をさらに含む。
【0137】
図17を参照すると、
図17に示す電池11の電圧検測回路において、オペアンプをヒステリシス電圧コンパレータとすることによれば、高電圧保護の臨界でLEDの切替のときに点滅が発生する問題を解決できる。そして、コスト削減のため、負荷投入検測IC4Aを電池11の高電圧検測回路として使用する。
【0138】
本実施例において、電池11の電圧検測モジュールの作動原理は、下記のとおりである。電池11の電圧検測モジュールは、IC3A、R13、R28、R15、R27、R19、R25、R46、IC4A、D1、D23、D30、D10などの周辺素子からなるものであり、電池11の電圧が低すぎまたは高すぎになったとき、IC3AのPIN2の電圧が低くなって、IC3AのPIN1がハイレベルを出力し、ハイレベルがD10を通ってQ9を導通させ、始動制御モジュールIC1AのPIN3がローレベルとなり、したがって、リレーK1が開き、電気クリップ200が出力できない。
【0139】
図17に示すように、電池電圧不足検測サブ回路は、IC3A、D6、D10、D33、R13、R28、R27、R15、D1およびC7を含む。
【0140】
図17に示すように、電池過電圧検測サブ回路は、R19、R25、IC4A、R46、D30およびD23をさらに含む。
【0141】
選択可能な実施形態として、電池電圧検測回路13は以下の構成を含み、
第1接続オペアンプは、正入力端が第46抵抗の一端および1.6Vの電圧端と接続され、負入力端が第25抵抗の一端および第19抵抗の一端のそれぞれと接続され、出力端が第30ダイオードの出力端および第23ダイオードの出力端のそれぞれと接続され、
第30ダイオードの入力端が第46抵抗の他端と接続され、
第25抵抗の他端が接地端と接続される。
【0142】
さらなる選択可能な実施形態として、電池電圧検測回路13は、電池過電圧検測サブ回路を含み、電池過電圧検測サブ回路は以下の構成を含み、
第1接続オペアンプは、正入力端が第46抵抗の一端および1.6Vの電圧端と接続され、負入力端が第25抵抗の一端および第19抵抗の一端のそれぞれと接続され、出力端が第30ダイオードの出力端および第23ダイオードの出力端のそれぞれと接続され、
第30ダイオードの入力端が第46抵抗の他端と接続され、
第25抵抗の他端が接地端と接続される。
【0143】
本実施例において、コスト削減のため、本来IC4Bと接続したR35、IC4Cと接続したR46、IC1Aと接続したR24、およびIC1Aと接続したR37の4つのプルアップ抵抗をすべて他の箇所に使用する。
【0144】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置100は、電圧バイアススイッチ回路をさらに備える。
【0145】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置100は、電圧バイアススイッチ回路をさらに備え、電圧バイアススイッチ回路は以下の構成を含み、
第22抵抗の一端が第4電界効果トランジスタのソース、第37抵抗の一端、第6トライオードのエミッタおよび第28ダイオードの入力端のそれぞれと接続され、第22抵抗の他端、第4電界効果トランジスタのドレインおよび電圧調整回路12が接続され、
第4電界効果トランジスタのゲートが第37抵抗の他端、第27ダイオードの出力端および第6トライオードのコレクタのそれぞれと接続され、
第27ダイオードの入力端が第14抵抗の一端と接続され、
第14抵抗の他端が駆動電圧端と接続され、
第6トライオードのベースが第20抵抗の一端、第28ダイオードの出力端および第29抵抗の一端のそれぞれと接続され、
第20抵抗の他端が接地端と接続され、
第29抵抗の他端が第29ダイオードの出力端と接続され、
第29ダイオードの入力端が第2接続オペアンプと接続される。
【0146】
図18に示すように、該回路に電子スイッチ回路が追加され、これによって、U1の、電気クリップ200の出力端での逆接続または短絡による消費電力の過大を抑えることができる。
【0147】
本実施例において、バイアス電圧電子スイッチ回路の作動原理は、下記のとおりである。バイアス電圧電子スイッチ回路は、R22、R14、R20、R29、R37、D27、D28、D29、Q4、Q6などからなるものであり、逆接続または短絡が発生したとき、IC4BのPIN7がハイレベルを出力し、ハイレベルがD29、R29、R20を通ってQ6を導通させQ4を非導通状態にし、バイアス回路の電圧出力を遮断して、U1の消費電力を抑えることができる。
【0148】
本実施例において、チップの型番について図面を参照することができ、これについて本実施例では説明を省略する。
【0149】
なお、本実施例における「第1」、「第2」などの用語は、対応の図面における素子を指し示すものであり、例えば、第9トライオードがQ9に対応し、第23ダイオードがD23に対応する。
【0150】
特に、第1接続オペアンプがIC4Aに対応し、第2接続オペアンプがIC4Bに対応し、第3接続オペアンプがIC4Cに対応し、第4接続オペアンプがIC4Dに対応し、第1検測オペアンプがIC1Aに対応し、第2検測オペアンプがIC1Bに対応し、第3検測オペアンプがIC1Cに対応し、第4検測オペアンプがIC1Dに対応する。
【0151】
したがって、本実施例による車両用携帯型予備始動装置100を実施すれば、マイクロプロセッサ93の関与がなくても車両負荷に対する検測および車両に対する点火を実現することができるとともに、携帯型予備始動装置100が3つの回路により完全な装置を構成することができ、簡単な構成で自動車の点火を実現することができる。
【0152】
図19は、本出願の実施例による車両用携帯型予備始動装置の構成を示す模式図である。携帯型予備始動装置100は、電池回路10と、負荷投入検測回路20と、車両始動回路30と、マイクロプロセッサ93とを備え、
マイクロプロセッサ93は、車両始動回路30に結合され、駆動信号を生成するように構成され、
車両始動回路30は、具体的に、駆動信号および制御信号が検出されたときに駆動信号および制御信号に基づいて車両始動電流を出力するまたは出力しないように制御するように構成され、車両始動電流が、車両に対する点火操作のためのものである。
【0153】
選択可能な実施形態として、負荷投入検測回路20は、具体的に、検測された車両負荷接続状態が接続している状態である場合、始動制御信号を生成し、または、車両負荷接続状態が接続していない状態である場合、始動禁止信号を生成するように構成され、
マイクロプロセッサ93は、具体的に、検測された車両負荷接続状態が接続している状態である場合、始動駆動信号を生成し、または、車両負荷接続状態が接続していない状態である場合、駆動禁止信号を生成するように構成され、
車両始動回路30は、具体的に、始動駆動信号および始動制御信号を検出した場合、車両始動電流を出力するように制御するように構成され、
車両始動回路30は、さらに、始動禁止信号または駆動禁止信号を検出した場合、車両始動電流の出力を禁止するように制御するように構成される。
【0154】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置100は、逆接続短絡検測回路40と、負荷電圧検測回路50と、逆流検測回路60と、過電流検測回路70とをさらに備え、
マイクロプロセッサ93は、さらに、逆接続短絡検測回路40、負荷電圧検測回路50、逆流検測回路60および過電流検測回路70のいずれか一方により生成した始動禁止信号を取得するように構成され、
マイクロプロセッサ93は、さらに、始動禁止信号を車両始動回路30に送信するように構成される。
【0155】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置は、逆接続短絡検測回路40をさらに備え、
逆接続短絡検測回路40は、負荷投入検測回路20に結合され、車両負荷が逆接続状態または短絡状態にあるか否かを検測し、車両負荷が逆接続状態または短絡状態にあるときに始動禁止信号を生成するように構成され、
マイクロプロセッサ93は、さらに、始動禁止信号を検出した場合、駆動禁止信号を生成するように構成され、
車両始動回路30は、さらに、始動禁止信号または駆動禁止信号を検出した場合、車両始動電流の出力を禁止するように制御するように構成される。
【0156】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置は、負荷電圧検測回路50をさらに備え、
負荷電圧検測回路50は、負荷投入検測回路20に結合され、車両負荷が高電圧状態または低電圧状態にあるか否かを検測し、車両負荷が高電圧状態または低電圧状態にあるときに始動禁止信号を生成するように構成され、
マイクロプロセッサ93は、さらに、始動禁止信号を検出した場合、駆動禁止信号を生成するように構成され、
車両始動回路30は、さらに、始動禁止信号または駆動禁止信号を検出した場合、車両始動電流の出力を禁止するように制御するように構成される。
【0157】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置は、逆流検測回路60をさらに備え、
逆流検測回路60は、負荷投入検測回路20に結合され、車両負荷の電圧が電池回路10の出力電圧よりも高いか否かを検測し、車両負荷の電圧が電池回路10の出力電圧よりも高いときに始動禁止信号を生成するように構成され、
マイクロプロセッサ93は、さらに、始動禁止信号を検出した場合、駆動禁止信号を生成するように構成され、
車両始動回路30は、さらに、始動禁止信号または駆動禁止信号を検出した場合、車両始動電流の出力を禁止するように制御するように構成される。
【0158】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置は、過電流検測回路70をさらに備え、
過電流検測回路70は、車両始動回路30に結合され、車両始動回路30から出力した車両始動電流が所定電流閾値よりも大きいか否かを検測し、車両始動回路30から出力した車両始動電流が所定電流閾値よりも大きいときに始動禁止信号を生成するように構成され、
マイクロプロセッサ93は、さらに、始動禁止信号を検出した場合、駆動禁止信号を生成するように構成され、
車両始動回路30は、さらに、始動禁止信号または駆動禁止信号を検出した場合、車両始動電流の出力を禁止するように制御するように構成される。
【0159】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置100は、電圧安定化電源をさらに備え、
電圧安定化電源は、マイクロプロセッサ93に結合され、マイクロプロセッサ93に給電するように構成される。
【0160】
図20を参照すると、
図20は、車両始動回路の回路構成を示す模式図である。該車両始動回路は、始動制御モジュールとも呼ばれる。車両始動回路は、第1リレーK1、第4トライオードQ4、第7トライオードQ7、第11トライオードQ11、第12抵抗R12、第16抵抗R16、第19抵抗R19、第42抵抗R42、第44抵抗R44、第77抵抗R77および第6ダイオードD6を含み、
第1リレーK1の接極子が第12抵抗R12の一端と接続され、
第12抵抗R12の一端が出力正極であり、第12抵抗R12の他端が出力負極であり、
第1リレーK1の電磁石が第6ダイオードD6に結合され、
第6抵抗D6の入力端が第4トライオードQ4のコレクタと接続され、
第19抵抗R19の一端が第4トライオードQ4のベースと接続され、
第19抵抗R19の他端が第4トライオードQ4のエミッタと接続され、
第4トライオードQ4のエミッタが接地されており、
第16抵抗R16の一端が第4トライオードQ4のベースと接続され、
第16抵抗R16の一端がさらに第7トライオードQ7のコレクタと接続され、
第16抵抗R16の他端が第11トライオードQ11のエミッタと接続され、
第11トライオードQ11のコレクタがマイクロプロセッサ93と接続され、
第77抵抗R77の一端が第11トライオードQ11のベースと接続され、
第77抵抗R77の一端がさらに負荷投入検測回路20と接続され、
第77抵抗R77の他端が接地されており、
第42抵抗R42の一端が第7トライオードQ7のベースと接続され、
第42抵抗R42の他端がマイクロプロセッサ93と接続され、
第44抵抗R44の一端が第7トライオードQ7のベースと接続され、
第44抵抗R44の他端が第7トライオードQ7のエミッタと接続され、
第7トライオードQ7のエミッタが接地されている。
【0161】
本実施例において、第1リレーK1が閉じるとき、電池11の正極がリレーを介して電気クリップ200の出力正極と導通し、電気クリップ200の出力正極および出力負極がそれぞれ正確に自動車電池11に接続されたときに点火を行うことができる。
【0162】
図21は、もう1種の、車両始動回路の回路構成を示す模式図である。車両始動回路は、始動制御モジュールとも呼ばれる。車両始動回路は、第1リレーK1、第2リレーK2、第4トライオードQ4、第7トライオードQ7、第12抵抗R12、第16抵抗R16、第19抵抗R19、第42抵抗R42、第44抵抗R44、第6ダイオードD6および第29ダイオードD29を含み、
第1リレーK1の接極子が第12抵抗R12の一端と接続され、
第12抵抗R12の一端が出力正極であり、第12抵抗R12の他端が出力負極であり、
第1リレーK1の電磁石が第6ダイオードD6に結合され、
第6ダイオードD6の入力端が第4トライオードQ4のコレクタと接続され、
第19抵抗R19の一端が第4トライオードQ4のベースと接続され、
第19抵抗R19の他端が第4トライオードQ4のエミッタと接続され、
第4トライオードQ4のエミッタが接地されており、
第16抵抗R16の一端が第4トライオードQ4のベースと接続され、
第16抵抗R16の他端がマイクロプロセッサ93と接続され、
第2リレーK2の接極子が第1リレーK1の接極子に結合され、
第2リレーK2の電磁石が第29ダイオードD29に結合され、
第7トライオードQ7のコレクタが第29ダイオードD29の入力端と接続され、
第42抵抗R42の一端が第7トライオードQ7のベースと接続され、
第42抵抗R42の他端がマイクロプロセッサ93と接続され、
第44抵抗R44の一端が第7トライオードQ7のベースと接続され、
第44抵抗R44の他端が第7トライオードQ7のエミッタと接続され、
第7トライオードQ7のエミッタが接地されている。
【0163】
本実施例において、第1リレーK1または第2リレーK2が閉じたとき、電池11の正極がリレーを介して電気クリップ200の出力正極と導通し、電気クリップ200の出力正極および出力負極がそれぞれ正確に自動車電池11に接続されたときに点火を行うことができる。
【0164】
図22を参照すると、
図22は、負荷投入検測回路20の回路構成を示す模式図である。負荷投入検測回路20は、負荷投入検測モジュールとも呼ばれる。負荷投入検測回路20は、第1接続オペアンプIC5A、第4接続オペアンプIC5D、第21ダイオードD21、第22ダイオードD22、第58抵抗R58、第62抵抗R62、第65抵抗R65、第67抵抗R67、第69抵抗R69、第71抵抗R71、第8トライオードQ8および第9トライオードQ9を含み、
第1接続オペアンプIC5Aの正入力端が逆接続短絡検測回路40と接続され、
第1接続オペアンプIC5Aの負入力端が結合回路を介して逆接続短絡検測回路40、負荷電圧検測回路50と接続され、
第4接続オペアンプIC5Dの負入力端が逆接続短絡検測回路40と接続され、
第4接続オペアンプIC5Dの正入力端が結合回路を介して逆接続短絡検測回路40、負荷電圧検測回路50と接続され、
第21ダイオードD21の出力端が第4接続オペアンプIC5Dの出力端と接続され、
第22ダイオードD22の出力端が第1接続オペアンプIC5Aの出力端と接続され、
第21ダイオードD21の入力端がマイクロプロセッサ93と接続され、
第22ダイオードD22の入力端がマイクロプロセッサ93と接続され、
第58抵抗R58の一端がマイクロプロセッサ93と接続され、
第58抵抗R58の他端が第62抵抗R62の一端と接続され、
第62抵抗R62の他端が車両始動回路と接続され、
第65抵抗R65の一端がマイクロプロセッサ93と接続され、
第65抵抗R65の他端が第8トライオードQ8のベースと接続され、
第67抵抗R67の一端が第8トライオードQ8のベースと接続され、
第67抵抗R67の他端が第8トライオードQ8のエミッタと接続され、
第8トライオードQ8のエミッタが接地されており、
第8トライオードQ8のコレクタが第62抵抗R62の他端と接続され、
第9トライオードQ9のコレクタが第62抵抗R62の他端と接続され、
第9トライオードQ9のエミッタが接地されており、
第71抵抗R71の一端が第9トライオードQ9のベースと接続され、
第71抵抗R71の他端が接地されており、
第69抵抗R69の一端が第9トライオードQ9のベースと接続され、
第69抵抗R69の他端がマイクロプロセッサ93と接続される。
【0165】
図23は、もう1種の、負荷投入検測回路20の回路構成を示す模式図である。負荷投入検測回路20は、負荷投入検測モジュールとも呼ばれる。負荷投入検測回路20は、第31ダイオードD31、第58抵抗R58、第62抵抗R62、第69抵抗R69、第71抵抗R71、第80抵抗R80、第3ツェナーダイオードZD3、第8フォトカプラIC8、第8トライオードQ8および第9トライオードQ9を含み、
第31ダイオードD31の入力端がマイクロプロセッサ93と接続され、
第31ダイオードD31の出力端が第80抵抗R80の一端と接続され、
第80抵抗R80の他端が第8フォトカプラIC8と接続され、
第80抵抗R80の他端が第3ツェナーダイオードZD3の出力端と接続され、
第3ツェナーダイオードZD3が第8フォトカプラIC8に結合され、
第3ツェナーダイオードZD3の入力端が接地されており、
第58抵抗R58の一端が逆接続短絡検測回路40と接続され、
第58抵抗R58の他端が第62抵抗R62の一端と接続され、
第62抵抗R62の他端が車両始動回路と接続され、
第65抵抗R65の一端が逆接続短絡検測回路40と接続され、
第65抵抗R65の他端が第8トライオードQ8のベースと接続され、
第67抵抗R67の一端が第8トライオードQ8のベースと接続され、
第67抵抗R67の他端が第8トライオードQ8のエミッタと接続され、
第8トライオードQ8のエミッタが接地されており、
第8トライオードQ8のコレクタが第62抵抗R62の他端と接続され、
第9トライオードQ9のコレクタが第62抵抗R62の他端と接続され、
第9トライオードQ9のエミッタが接地されており、
第71抵抗R71の一端が第9トライオードQ9のベースと接続され、
第71抵抗R71の他端が接地されており、
第69抵抗R69の一端が第9トライオードQ9のベースと接続され、
第69抵抗R69の他端がマイクロプロセッサ93と接続される。
【0166】
図24を参照すると、
図24は、逆接続短絡検測回路40の回路構成を示す模式図である。逆接続短絡検測回路40は、逆接続短絡検測モジュールとも呼ばれる。逆接続短絡検測回路40は、第7フォトカプラIC7、第52抵抗R52、第79抵抗R79、第21ダイオードD21および第19ダイオードD19を含み、
第79抵抗R79の一端が接地されており、
第79抵抗R79の他端が第21ダイオードD21の出力端と接続され、
第21ダイオードD21の入力端が接地されており、
第7フォトカプラIC7が第21ダイオードD21に結合され、
第52抵抗R52の一端がマイクロプロセッサ93と接続され、
第52抵抗R52の他端が第7フォトカプラIC7と接続され、
第19抵抗R19の入力端が第7フォトカプラIC7と接続され、
第19抵抗R19の入力端が負荷投入検測回路20と接続され、
第19抵抗R19の出力端がマイクロプロセッサ93と接続される。
【0167】
図25は、負荷電圧検測回路50の回路構成を示す模式図である。負荷電圧検測回路50は、自動車電池11の電圧検測モジュールとも呼ばれる。負荷電圧検測回路50は、第27抵抗R27、第51抵抗R51、第55抵抗R55、第59抵抗R59、第60抵抗R60、第66抵抗R66、第68抵抗R68、第70抵抗R70、第12コンデンサC12、第23ダイオードD23、第26ダイオードD26、第27ダイオードD27、第28ダイオードD28、第10トライオードQ10および負荷検測オペアンプIC1Bを含み、
第59抵抗R59の一端が電池回路10と接続され、
第59抵抗R59の他端が負荷検測オペアンプIC1Bの正入力端と接続され、
第26ダイオードD26の出力端が負荷検測オペアンプIC1Bの正入力端と接続され、
第26ダイオードD26の入力端が接地されており、
第66抵抗R66の一端が接地されており、
第66抵抗R66の他端が負荷検測オペアンプIC1Bの正入力端と接続され、
第51抵抗R51の一端がマイクロプロセッサ93と接続され、
第51抵抗R51の他端が負荷検測オペアンプIC1Bの負入力端と接続され、
第55抵抗R55の一端が接地されており、
第55抵抗R55の他端が負荷検測オペアンプIC1Bの負入力端と接続され、
第60抵抗R60の一端が負荷検測オペアンプIC1Bの正入力端と接続され、
第60抵抗R60の他端が負荷検測オペアンプIC1Bの出力端と接続され、
負荷検測オペアンプIC1Bの出力端がマイクロプロセッサ93と接続され、
第23ダイオードD23の入力端が負荷検測オペアンプIC1Bの出力端と接続され、
第23ダイオードD23の出力端が第68抵抗R68の一端と接続され、
第68抵抗R68の他端が第10トライオードQ10のコレクタと接続され、
第28ダイオードD28の入力端が第10トライオードQ10のコレクタと接続され、
第28ダイオードD28の出力端がマイクロプロセッサ93と接続され、
第12コンデンサC12の一端が第10トライオードQ10のベースと接続され、
第12コンデンサC12の他端が第10トライオードQ10のエミッタと接続され、
第12コンデンサC12の他端がさらに接地されており、
第70抵抗R70の一端が第10トライオードQ10のベースと接続され、
第70抵抗R70の他端が車両始動回路と接続され、
第27ダイオードD27の入力端が第10トライオードQ10のベースと接続され、
第27ダイオードD27の出力端が車両始動回路と接続される。
【0168】
図26を参照すると、
図26は、負荷投入検測回路20、逆接続短絡検測回路40および負荷電圧検測回路50により組み合わせた回路の構成を示す模式図である。なお、
図26は、
図23、
図24および
図25を組み合わせたものの模式図ではなく、実現可能な、独立かつ完全な回路の構成を示す模式図である。したがって、どの構造を使用しても、同じ効果を奏する。
【0169】
図27を参照すると、
図27は、マイクロプロセッサ93の模式的構成図である。マイクロプロセッサ93は、プロセッサモジュールとも呼ばれる。該マイクロプロセッサ93と他の回路との接続関係について、
図9に示している各リードを参照することができる。
【0170】
本実施例において、携帯型予備始動装置100は、逆流検測回路60と過電流検測回路70とをさらに備え、
逆流検測回路60は、負荷投入検測回路20およびマイクロプロセッサ93に結合され、車両負荷の電圧が電池回路10の出力電圧よりも高いか否かを検測し、車両負荷の電圧が電池回路10の出力電圧よりも高いときに車両始動電流の出力を禁止するように車両始動回路を制御するように構成され、
過電流検測回路70は、車両始動回路およびマイクロプロセッサ93に結合され、車両始動回路から出力した車両始動電流が所定電流閾値よりも大きいか否かを検測し、車両始動回路から出力した車両始動電流が所定電流閾値よりも大きいときに車両始動電流の出力を禁止するように車両始動回路を制御するように構成される。
【0171】
図28を参照すると、
図28は、逆流検測回路60の回路構成を示す模式図である。逆流検測回路60は、逆流検測モジュールとも呼ばれる。
【0172】
図29を参照すると、
図29は、過電流検測回路70の回路構成を示す模式図である。過電流検測回路70は、過電流検測モジュールとも呼ばれる。
【0173】
本実施例において、電池回路10は、電池11と、電圧調整回路12と、電池電圧検測回路13とを含み、
電池11は、電圧調整回路12および電池電圧検測回路13に結合され、他の回路に給電するように構成され、
電圧調整回路12は、電池11の出力電圧を調整するように構成され、
電池電圧検測回路13は、電池11が高電圧状態または低電圧状態にあるか否かを検測し、電池11が高電圧状態または低電圧状態にあるときに車両始動電流の出力を禁止するように車両始動回路30を制御するように構成される。
【0174】
図30は、電池電圧検測回路13の回路構成を示す模式図である。電池電圧検測回路13は、電池11の電圧検測モジュールとも呼ばれる。電池電圧検測回路13は、第1検測オペアンプIC3A、第2検測オペアンプIC3B、第8ダイオードD8、第11ダイオードD11、第15ダイオードD15、第17ダイオードD17、第18ダイオードD18、第25抵抗R25、第26抵抗R26、第27抵抗R27、第31抵抗R31、第37抵抗R37、第38抵抗R38、第39抵抗R39、第41抵抗R41、第49抵抗R49および第53抵抗R53を含み、
第53抵抗R53の一端が接地されており、
第53抵抗R53の他端が第2検測オペアンプIC3Bの負入力端と接続され、
第49抵抗R49の一端が第2検測オペアンプIC3Bの負入力端と接続され、
第49抵抗R49の他端がマイクロプロセッサ93と接続され、
第41抵抗R41の一端が第2検測オペアンプIC3Bの正入力端と接続され、
第41抵抗R41の他端が第17ダイオードD17の出力端と接続され、
第17ダイオードD17の入力端が第2検測オペアンプIC3Bの出力端と接続され、
第18ダイオードD18の入力端が第2検測オペアンプIC3Bの出力端と接続され、
第18ダイオードD18の出力端がマイクロプロセッサ93と接続され、
第31抵抗R31の一端が第2検測オペアンプIC3Bの正入力端と接続され、
第31抵抗R31の他端が第26抵抗R26の一端と接続され、
第26抵抗R26の他端が第1検測オペアンプIC3Aの負入力端と接続され、
第39抵抗R39の一端が第2検測オペアンプIC3Bの正入力端と接続され、
第39抵抗R39の他端が第37抵抗の一端と接続され、
第39抵抗R39の他端がさらに接地されており、
第37抵抗R37の他端が第1検測オペアンプIC3Aの負入力端と接続され、
第38抵抗R38の一端が接地されており、
第38抵抗R38の他端が第1検測オペアンプIC3Aの正入力端と接続され、
第25抵抗R25の一端がマイクロプロセッサ93と接続され、
第25抵抗R25の他端が第1検測オペアンプIC3Aの正入力端と接続され、
第8ダイオードD8の出力端が車両始動回路と接続され、
第8ダイオードD8の入力端が第1検測オペアンプIC3Aの正入力端と接続され、
第27抵抗R27の一端が第1検測オペアンプIC3Aの正入力端と接続され、
第25抵抗R25の他端が第11ダイオードD11の出力端と接続され、
第11ダイオードD11の入力端が第1検測オペアンプIC3Aの出力端と接続され、
第15ダイオードD15の入力端が第1検測オペアンプIC3Aの出力端と接続され、
第15ダイオードD15の出力端がマイクロプロセッサ93と接続される。
【0175】
本実施例において、チップの型番について図面を参照することができ、これに対して本実施例では説明を省略する。
【0176】
なお、本実施例におけるマイクロプロセッサ93により制御される各回路を適宜にマイクロプロセッサ93なしの回路にすることができる。なお、異なる実施例に同じ機能を備える回路は、言及されたいずれか1種の具体的な回路構成を採用することができ、それらの組み合わせについて本実施例では説明を省略する。
【0177】
本実施例において、車両用携帯型予備始動装置100は、始動制御電源をさらに備える。始動制御電源は、車両始動回路30および負荷投入検測回路20のそれぞれと電気的に接続され、車両始動回路30に給電しまたは電池回路10を、車両始動回路30に給電するように制御するように構成される。具体的に、始動制御電源は、駆動信号および制御信号の少なくとも一方に基づいて車両始動回路30のオンおよびオフを制御する。車両始動回路30は、オンにされるときに導通状態にあり、オフにされるときに遮断状態にある。
【0178】
本実施例において、始動制御電源に始動制御電源入力端および始動制御電源制御スイッチが設置され、始動制御電源制御スイッチが始動制御電源入力端と車両始動回路30との間に電気的に接続される。始動制御電源制御スイッチは、駆動信号および制御信号の少なくとも一方に基づいて、始動制御電源入力端と車両始動回路30との電気的な接続の導通または遮断を制御する。
【0179】
本実施例において、車両始動回路30は、制御信号に基づいて遮断状態にある場合、駆動信号に基づいて導通することができない。
【0180】
本実施例において、車両始動回路30は、
電池回路10と負荷との間に電気的に接続される第1スイッチ装置と、
第1スイッチ装置に電気的に接続され、駆動信号および制御信号に基づいて第1スイッチ装置のオンまたはオフを制御するように構成されるスイッチ駆動装置と、を含む。
【0181】
本実施例において、スイッチ駆動装置は、具体的に、駆動信号および制御信号に基づいて遮断状態となった場合、駆動信号に基づいて導通できないように車両始動回路30を制御する。
【0182】
本実施例において、携帯型予備始動装置100は、イネーブル制御回路をさらに備える。イネーブル制御回路は、負荷投入検測回路20と車両始動回路30と電気的に接続され、駆動信号および制御信号に基づいて車両始動回路30の導通または遮断を制御するように構成される。
【0183】
本実施例において、車両始動回路30は、
電池回路10と負荷との間に電気的に接続される第2スイッチ装置と、
第2スイッチ装置およびイネーブル制御回路に電気的に接続され、駆動信号および制御信号に基づいて第2スイッチ装置のオンまたはオフを制御するように構成されるスイッチ駆動装置と、を含む。
【0184】
本実施例において、スイッチ駆動装置は、
第3スイッチ装置を含み、
第3スイッチ装置が、第2スイッチ装置の回路に電気的に直列接続され、回路のオン・オフ状態を制御するように構成される。第3スイッチ装置は、回路がオン状態にあるときに、給電を受けてオン状態になることができる。
【0185】
本実施例において、スイッチ駆動装置は、それに設けられた駆動信号入力端により受信した駆動信号に基づいて第3スイッチ装置を導通させまたは遮断することができる。
【0186】
本実施例において、スイッチ駆動装置は、それに設けられたイネーブル制御信号入力端により受信したイネーブル制御信号に基づいて第3スイッチ装置を導通させまたは遮断することができる。
【0187】
本実施例において、第3スイッチ装置は、イネーブル制御信号に基づいて遮断状態になった場合、駆動信号に基づいて導通することができない。
【0188】
本実施例において、イネーブル制御回路にはイネーブル制御信号出力端およびイネーブル制御スイッチが設置され、イネーブル制御信号出力端がスイッチ駆動モジュールと電気的に接続され、イネーブル制御スイッチがイネーブル制御信号出力端と接地端との間に電気的に接続される。
【0189】
本実施例において、負荷投入検測回路20は、イネーブル制御スイッチの制御端と電気的に接続され、制御信号をイネーブル制御スイッチの制御端に送信してイネーブル制御スイッチを導通させまたは遮断する。
【0190】
本実施例において、携帯型予備始動装置100は、駆動信号伝送回路をさらに備える。駆動信号伝送回路は、車両始動回路およびマイクロプロセッサに電気的に接続され、駆動信号を車両始動回路に伝送するように構成され、負荷投入検測回路20は、駆動信号回路に電気的に接続され、制御信号を駆動信号回路に伝送して駆動信号伝送回路による駆動信号の伝送を制御するように構成される。
【0191】
本実施例において、駆動信号伝送回路には、
マイクロプロセッサ93と電気的に接続され、駆動信号を受信するように構成される第1入力端と、
負荷投入検測回路20と電気的に接続され、制御信号を受信するように構成される第2入力端と、
車両始動回路30と電気的に接続される出力端とが設けられる。
【0192】
本実施例において、駆動信号伝送回路は、論理ANDゲートを含み、論理ANDゲートにより駆動信号および制御信号に対して論理演算を行う。駆動信号の伝送を一時停止する制御信号がローレベル信号である。
【0193】
本実施例において、車両始動回路30は、
電源接続端と負荷接続端との間に電気的に接続される第4スイッチ装置と、
第4スイッチ装置と駆動信号伝送回路との間に電気的に接続されるスイッチ駆動回路と、を含み、
スイッチ駆動回路は、第4スイッチ装置を導通させまたは遮断するように構成され、駆動信号伝送回路は、駆動信号をスイッチ駆動回路に伝送して第4スイッチ装置を導通させまたは遮断するように構成される。
【0194】
本実施例において、携帯型予備始動装置100は、駆動電源回路をさらに備え、駆動電源回路が、車両始動回路30に電気的に接続され、車両始動回路30に電力を供給し、または電池回路を、車両始動回路に給電するように制御するように構成される。車両始動回路30は、電源を入れたときに駆動信号および制御信号に基づいて導通状態または遮断状態になり得る。
【0195】
本実施例において、電圧安定化電源は、電池回路10からの入力電圧を受け、マイクロプロセッサ93に安定した電圧を出力するように構成される。
【0196】
本実施例において、電圧安定化電源は、制御信号に基づいてマイクロプロセッサに対して給電または電気遮断することができ、電気遮断のとき、マイクロプロセッサが駆動信号を出力することができない。
【0197】
本実施例において、電圧安定化電源には、
電池回路の接続端と電気的に接続される電源入力端と、
電源出力端と、
電源入力端と電源出力端との間に電気的に接続され、入力電圧を変換し、電源出力端から安定した電圧を出力するように構成される電圧安定化電源発生回路と、
電源出力端とマイクロプロセッサ93との間に電気的に接続され、制御端が負荷投入検測回路20に電気的に接続される電圧安定化制御スイッチとが設置される。
【0198】
本実施例において、電圧安定化電源には、
電池回路接続端に電気的に接続される電源入力端と、
電源出力端と、
電源入力端と電源出力端との間に電気的に接続され、入力電圧を変換し、電源出力端から安定した電圧を出力するように構成される電圧安定化電源発生回路と、
電源入力端と電圧安定化電源発生回路との間に電気的に接続され、制御端が負荷投入検測回路20に電気的に接続される電圧安定化制御スイッチとが設置される。
【0199】
本実施例において、携帯型予備始動装置100は、強制始動回路をさらに備える。
【0200】
したがって、本実施例による車両用携帯型予備始動装置100を実施すれば、負荷投入状況およびユーザ操作に基づいて車両始動回路30に対して二重制御を行うことができ、したがって、車両の始動に対する精確制御を実現でき、また、マイクロプロセッサ93を利用することにより該携帯型予備始動装置100に対する全体的な制御も実現できる。
【0201】
図31を参照すると、
図31は、本出願の実施例による車両用予備始動工具の構成を示す模式図である。
図31に示すように、該予備始動工具は、電気クリップ200と、実施例による携帯型予備始動装置100とを備え、
電気クリップ200は、携帯型予備始動装置100と接続され、携帯型予備始動装置100と車両の車両負荷とを接続するように構成される。
【0202】
本実施例において、該工具は、電気クリップ200により携帯型予備始動装置100を車両負荷に接続し、これによって、携帯型予備始動装置100が車両負荷に対して給電、点火を行うことができる。
【0203】
本実施例において、電気クリップ200は、クリップとケーブルとを有するアッセンブリー構造である。該クリップが車両負荷と接続されたとき、車両負荷の電極がクリップ-ケーブルを介してケーブルの他端(すなわち携帯型予備始動装置)と接続することができる。
【0204】
選択可能な実施形態として、前記携帯型予備始動装置100におけるすべての回路はハウジング内に設置される。
【0205】
選択可能な実施形態として、前記ハウジングに電気クリップ200のインターフェースが設けられ、前記電気クリップ200が前記電気クリップ200のインターフェースを介して前記携帯型予備始動装置100と接続される。
【0206】
選択可能な実施形態として、前記携帯型予備始動装置100において、前記電池回路が第1ハウジング内に設置され、その他の回路が第2ハウジング内に設置される。
【0207】
選択可能な実施形態として、前記第2ハウジングに電気クリップ200のインターフェースが設けられ、前記電気クリップ200が前記電気クリップ200のインターフェースを介して前記携帯型予備始動装置100と接続される。
【0208】
したがって、本実施例による車両用予備始動工具を実施すれば、予備始動工具における電気クリップが車両負荷に接続されたとき、携帯型予備始動装置は、負荷が接続されたか否かを検出することができる。負荷が電気クリップを介して回路に接続された場合、時間及び力がかからずに車両に対して点火操作を行うことができる。
【0209】
図32を参照すると、
図32は、本出願の実施例によるもう1種の、車両用携帯型予備始動装置100の構成を示す模式図である。携帯型予備始動装置100は、電池回路10と、負荷投入検測回路20と、車両始動回路30とを備え、
電池回路10は、負荷投入検測回路20および車両始動回路30に結合され、負荷投入検測回路20および車両始動回路30に給電するように構成され、
負荷投入検測回路20は、車両始動回路30に結合され、車両始動回路30に車両負荷が接続される否かを検測し、負荷投入検測回路20により車両負荷が接続されたことが検出された場合、車両の点火操作を制御するための車両始動電流を出力するように車両始動回路30を制御し、負荷投入検測回路20により車両負荷が接続されていないことが検出された場合、車両の点火操作を制御するための車両始動電流の出力を禁止するように車両始動回路30を制御するように構成される。
【0210】
本実施例において、結合とは、該回路の出力端および入力端がいずれも他の回路と接続されることを意味する。
【0211】
図36は、車両始動回路30の回路構成を示す模式図である。車両始動回路30は、始動制御モジュールとも呼ばれ、K1/Q3/R10/R11/IC1A/IC1Bなどの周辺素子からなるものである。IC1AのPIN3がハイレベルであるとき、IC1AのPIN3がハイレベルを出力し、Q3が導通状態になり、リレーK1が閉じ、電池の正極はリレーを介して電気クリップの出力正極と導通し、電気クリップの出力正極および出力負極がそれぞれ正確に自動車電池に接続されたときに点火を行うことができる。IC1AのPIN3がローレベルであるとき、リレーK1が開き、電気クリップが正出力できない。
【0212】
図37は、負荷投入検測回路20、負荷電圧検測回路50および逆接続短絡検測回路40により組み合わせた回路の構成を示す模式図である。負荷投入検測回路20は、負荷検測モジュールとも呼ばれ、IC4D/IC4A/R47/R53/R49/R54などの周辺素子からなるものである。電気クリップ出力端の正極および負極が負荷に接続されたとき、IC4DのPIN13およびIC4AのPIN3の電圧が相応に変化し、これによって、IC4DのPIN14またはIC4AのPIN1の電圧レベルがハイレベルからローレベルになるように反転し、このローレベルによりQ8が非導通状態にされ、Q8が非導通状態になったあと、始動制御モジュールIC1AのPIN3がハイレベルであり、リレーK1が閉じ、電気クリップが出力する。
【0213】
本実施例において、IC4Dと関連素子とにより電圧式負荷検測サブ回路を構成する。
選択可能な実施形態として、負荷投入検測回路20は以下の構成を含み、
第9トライオードは、エミッタが接地端および第61抵抗の一端と接続され、ベースが第61抵抗の他端および第59抵抗の一端のそれぞれと接続され、コレクタが車両始動回路と接続され、
第8トライオードは、エミッタが接地端および第57抵抗の一端のそれぞれと接続され、ベースが第57抵抗の他端および第48抵抗の一端のそれぞれと接続され、コレクタが車両始動回路と接続され、
第59抵抗の他端が第24ダイオードの出力端と接続され、
第24ダイオードの入力端が第10トライオードのコレクタと接続され、
第48抵抗の他端が第21ダイオードの出力端および第23ダイオードの出力端のそれぞれと接続され、
第21ダイオードの入力端が第4接続オペアンプと接続され、
第23ダイオードの入力端が第1接続オペアンプと接続され、
第21ダイオードの出力端および第23ダイオードの出力端のそれぞれが第10トライオードのコレクタと接続され、
第10トライオードは、エミッタが接地端および第62抵抗の一端のそれぞれと接続され、ベースが第62抵抗の他端および第60抵抗の一端のそれぞれと接続され、
第60抵抗の他端が車両始動回路と接続される。
【0214】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置100は、逆接続短絡検測回路40をさらに備え、
逆接続短絡検測回路40は、負荷投入検測回路20に結合され、車両負荷が逆接続状態または短絡状態にあるか否かを検測し、車両負荷が逆接続状態または短絡状態にあるときに車両始動電流の出力を禁止するように車両始動回路30を制御するように構成される。
【0215】
本実施例において、逆接続短絡検測回路40は、電池回路10と接続される。
【0216】
本実施例において、結合とは、具体的に、該回路の出力端およびもう1つの回路の出力端がともに他の回路の同じ位置に接続され、該回路の入力端およびもう1つの回路の入力端もともに他の回路の同じ位置に接続されることを意味する。
【0217】
図37は、負荷投入検測回路20、負荷電圧検測回路50および逆接続短絡検測回路40により組み合わせた回路の構成を示す模式図である。逆接続短絡検測回路40は、逆接続短絡検測モジュールとも呼ばれ、IC4B/R34/R38/R51/R56/ZD3/D20などからなるものであり、自動車に接続された電池(すなわち、車両負荷)の逆接続または短絡が発生したとき、IC4BのPIN7がハイレベルを出力し、ハイレベルがD18を通ってQ9を導通させ、始動制御モジュールIC1AのPIN3がローレベルとなり、したがって、リレーK1が開き、電気クリップが出力できない。
【0218】
選択可能な実施形態として、逆接続短絡検測回路40は以下の構成を含み、
第2接続オペアンプは、出力端が第35抵抗の一端および第18ダイオードの入力端のそれぞれと接続され、入力端が負荷投入検測回路と接続され、
第35抵抗の他端が駆動電圧端と接続され、
第18ダイオードの出力端が負荷投入検測回路と接続され、
第3ツェナーダイオードは、入力端が接地端と接続され、出力端が負荷投入検測回路と接続され、
第20ダイオードは、入力端が接地端と接続され、出力端が負荷投入検測回路と接続され、
第38抵抗は、一端が接地端と接続され、他端が負荷投入検測回路と接続され、
第34抵抗は、一端が車両負荷と接続され、他端が負荷投入検測回路と接続される。
【0219】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置100は、負荷電圧検測回路50をさらに備え、
負荷電圧検測回路50は、負荷投入検測回路20に結合され、車両負荷が高電圧状態または低電圧状態にあるか否かを検測し、車両負荷が高電圧状態または低電圧状態にあるときに車両始動電流の出力を禁止するように車両始動回路30を制御するように構成される。
【0220】
本実施例において、負荷電圧検測回路50は、電池回路10と接続される。
【0221】
図37は、負荷投入検測回路20、負荷電圧検測回路50および逆接続短絡検測回路40により組み合わせた回路の構成を示す模式図である。車両負荷は自動車電池であるため、負荷電圧検測回路50は自動車電圧検測モジュールとも呼ばれる。該負荷電圧検測回路50は、IC4C/R44/R52/R50/R55などからなるものであり、自動車に接続された電池電圧が11Vよりも高いとき、IC4CのPIN8がハイレベルを出力し、ハイレベルがD22を通ってQ9を導通させ、始動制御モジュールIC1AのPIN3がローレベルとなり、したがって、リレーK1が開き、電気クリップが出力できない。
【0222】
図37に示すように、IC4D、D21および他の周辺素子により電圧式負荷検測サブ回路を構成する。その他の周辺素子は、R47、R49、R50、R51、R53、R54、R55およびR56を含む。
【0223】
図37に示すように、IC4A、D23および他の周辺素子により抵抗式負荷検測サブ回路を構成する。その他の周辺素子は、R47、R49、R50、R51、R53、R54、R55およびR56を含む。
【0224】
選択可能な実施形態として、負荷電圧検測回路50は以下の構成を含み、
第58抵抗は、一端が第22ダイオードの出力端および負荷投入検測回路のそれぞれと接続され、他端が負荷投入検測回路と接続され、
第22ダイオードは、出力端が負荷投入検測回路と接続され、入力端が第46抵抗の一端および第3接続オペアンプの出力端のそれぞれと接続され、
第46抵抗の他端が駆動電圧端と接続され、
第3接続オペアンプの入力端が第52抵抗の一端および第44抵抗の一端のそれぞれと接続され、
第52抵抗の他端が接地端と接続され、
第44抵抗の他端が車両始動回路と接続される。
【0225】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置100は、逆流検測回路60をさらに備え、
逆流検測回路60は、負荷投入検測回路20に結合され、車両負荷の電圧が電池回路10の出力電圧よりも高いか否かを検測し、車両負荷の電圧が電池回路10の出力電圧よりも高いときに車両始動電流の出力を禁止するように車両始動回路30を制御するように構成される。
【0226】
本実施例において、逆流検測回路60は、電池回路10と接続される。
【0227】
図39は、1種の逆流検測回路60の回路構成を示す模式図である。逆流検測回路60は、逆流検測モジュールとも呼ばれ、具体的に、IC1D/R4/R7/D3などの周辺素子からなるものであり、自動車に接続された電池の電圧が電池への入力電圧よりも0.5V高いとき、IC1DのPIN14がハイレベルを出力し、ハイレベルがD22を通ってQ9を導通させ、始動制御モジュールIC1AのPIN3がローレベルとなり、したがって、リレーK1が開き、電気クリップが出力できない。
【0228】
選択可能な実施形態として、逆流検測回路60は以下の構成を含み、
第3ダイオードは、出力端が負荷投入検測回路と接続され、入力端が逆流オペアンプの出力端と接続され、
第4検測オペアンプの正入力端が車両負荷と接続され、逆流オペアンプの負入力端が第4抵抗の一端および第7抵抗の一端のそれぞれと接続され、
第4抵抗の他端が電池回路と接続され、
第7抵抗の他端が接地端と接続される。
【0229】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置100は、過電流検測回路70をさらに備え、
過電流検測回路70は、車両始動回路30に結合され、車両始動回路30から出力した車両始動電流が所定電流閾値よりも大きいか否かを検測し、車両始動回路30から出力した車両始動電流が所定電流閾値よりも大きいときに車両始動電流の出力を禁止するように車両始動回路30を制御するように構成される。
【0230】
図43は、過電流検測回路70の回路構成を示す模式図である。過電流検測回路70は、過電流検測モジュールとも呼ばれ、IC1C/R40/R39/R42/R45/R36/D17/R41/R43/D19/Q7などの周辺素子からなるものであり、出力電流が過大であるとき、IC1CのPIN10の電圧が高くなって、IC1CのPIN8がハイレベルを出力してQ7を導通させ、始動制御モジュールIC1AのPIN3がローレベルとなり、したがって、リレーK1が開き、電気クリップが出力できない。
【0231】
本実施例において、携帯型予備始動装置は、第1遅延回路および第2遅延回路の少なくとも一方をさらに備え、第1遅延回路および第2遅延回路の少なくとも一方が車両始動回路に結合され、
第1遅延回路は、車両始動回路のオフディレイを制御するように構成され、
第2遅延回路は、車両始動回路のオンディレイを制御するように構成される。
【0232】
本実施例において、第1遅延回路は、30秒遅延回路であり得、該回路が主に計時の機能を実現する。第1遅延回路による計時が完了すると、車両始動回路を遮断して、出力を遮断する効果を実現する。
【0233】
本実施例において、第2遅延回路は、3秒遅延回路であり得、該回路が主にオンディレイの機能を実現する。電気クリップが車両負荷に接続されたときに少し遅延させ、接触による火花を防ぐことができる。
【0234】
図43に示すように、D13、IC1B、C10、R31、D12、D14およびD15により第1遅延回路を構成する。具体的的に、該第1遅延回路は30秒遅延サブ回路である。
【0235】
図43に示すように、R24、IC1A、C6、R21、R23、D9、D11、R30およびC9により第2遅延回路を構成する。具体的に、該第2遅延回路は3秒遅延サブ回路である。
【0236】
図51は、もう1種の、第1遅延回路および第2遅延回路の回路構成を示す模式図である。第1遅延回路は30秒遅延サブ回路であり、第2遅延回路は3秒遅延サブ回路である。
【0237】
選択可能な実施形態として、過電流検測回路70は以下の構成を含み、
第7トライオードは、コレクタが車両始動回路と接続され、エミッタが接地端と接続され、ベースが第19ダイオードの入力端、第43抵抗の一端、第11コンデンサの一端および第41抵抗の一端のそれぞれと接続され、
第43抵抗の他端が接地端と接続され、
第11コンデンサの他端が接地端と接続され、
第19ダイオードの出力端が第37抵抗の一端、第17ダイオードの入力端、第41抵抗の他端および第3検測オペアンプの出力端のそれぞれと接続され、
第37抵抗の他端が駆動電圧端と接続され、
第17ダイオードの出力端が第36抵抗の一端と接続され、
第36抵抗の他端が第16ダイオードの入力端および第40抵抗の一端のそれぞれと接続され、
第16ダイオードの出力端が車両始動回路と接続され、
第40抵抗の他端が第3検測オペアンプの正入力端、第39抵抗の一端および第12コンデンサの一端のそれぞれと接続され、
第39抵抗の他端が車両始動回路と接続され、
第3検測オペアンプの負入力端が第45抵抗の一端および第42抵抗の一端のそれぞれと接続され、
第45抵抗の他端が接地端と接続され、
第42抵抗の他端が駆動電圧端と接続される。
【0238】
選択可能な実施形態として、前記携帯型予備始動装置は、強制始動回路をさらに備え、前記強制始動回路は以下の構成を含み、
前記第36ダイオードは、入力端が前記負荷投入検測回路と接続され、出力端が第32ダイオードの出力端および第1スイッチの一端のそれぞれと接続され、
前記第32ダイオードの入力端が前記負荷投入検測回路と接続され、
前記第1スイッチの他端が接地端と接続される。
【0239】
図50は、負荷投入検測回路および強制始動回路からなる回路組み合わせの構成を示す模式図である。図面において、強制始動制御モジュールは、すなわち強制始動回路である。
【0240】
選択可能な実施形態として、電池回路10は、電池11と、電圧調整回路12と、電池電圧検測回路13とを含み、
電池11は、電圧調整回路12および電池電圧検測回路13に結合され、他の回路に給電するように構成され、
電圧調整回路12は、電池11の出力電圧を調整するように構成され、
電池電圧検測回路13は、電池11が高電圧状態または低電圧状態にあるか否かを検測し、電池11が高電圧状態または低電圧状態にあるときに車両始動電流の出力を禁止するように車両始動回路30を制御するように構成される。
【0241】
図35は、電圧調整回路12の回路構成を示す模式図である。電圧調整回路12は、DC-DC回路であり、DC-DCモジュールとも呼ばれる。該回路において、電池の電圧がD1/R3/U1/C4などからなる線形降圧回路を通って、安定した5V電圧を出力して各回路に供給する。
【0242】
図38は、電池電圧検測回路13の回路構成を示す模式図である。電池電圧検測回路13は、電池電圧検測モジュールとも呼ばれ、具体的に、IC3A/R13/R28/R15/R27/Q4/Q6/ZD1/R22/R29/ZD2/R19/R25/Q5/D10などの周辺素子からなるものであり、電池の電圧が低すぎまたは高すぎになったとき、IC3AのPIN2の電圧が低くなって、IC3AのPIN1がハイレベルを出力し、ハイレベルがD22を通ってQ9を導通させ、始動制御モジュールIC1AのPIN3がローレベルとなり、したがって、リレーK1が開き、電気クリップが出力できない。
【0243】
図38に示すように、電池電圧不足検測サブ回路は、IC3A、D6、D10、R16、R13、R28、R27、R15、R14、Q4、R20、Q6、R29、R22、C7およびZD1を含む。
【0244】
図38に示すように、電池過電圧検測サブ回路は、ZD2、R19、R25およびQ5をさらに含む。
【0245】
図49に示すように、電池電圧不足検測サブ回路は、IC3A、D6、D10、D33、R13、R28、R27、R15、D1およびC7を含む。
【0246】
図49に示すように、電池過電圧検測サブ回路は、R19、R25、IC4A、R46、D30およびD23をさらに含む。
【0247】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置100は、温度検測回路80をさらに備え、
温度検測回路80は、車両始動回路30に結合され、携帯型予備始動装置100が所定の高温状態にあるか否かを検測し、携帯型予備始動装置100が高温状態にあるときに車両始動電流の出力を禁止するように車両始動回路30を制御するように構成される。
【0248】
本実施例において、温度検測回路80は、電池回路10と接続される。
【0249】
図40は、温度検測回路80の回路構成を示す模式図である。温度検測回路80は、温度検測モジュールとも呼ばれ、具体的に、IC3B/R17/R26/R18/NTC1/D8などの周辺素子からなるものであり、NTCセンサにより温度が高すぎると検出されたとき、IC3BのPIN6の電圧が低くなって、IC3BのPIN7がハイレベルを出力し、ハイレベルがD22を通ってQ9を導通させ、始動制御モジュールIC1AのPIN3がローレベルとなり、したがって、リレーK1が開き、電気クリップが出力できない。
【0250】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置100は、警告回路91をさらに備え、
警告回路91は、車両始動回路30に結合され、車両始動回路30が車両始動電流の出力を禁止する状態にあるときに警報を発するようにブザーを制御するように構成される。
【0251】
本実施例において、警告回路91は、電池回路10と接続される。
【0252】
図41は、警告回路91の回路構成を示す模式図である。警告回路91は、警告モジュールとも呼ばれ、具体的に、R2/BZ1/D4/Q2/R8/R9などからなるものであり、接続エラーまたは他の保護動作が発生したとき、Q2のB極にハイレベルを入力してQ2を導通させて、ブザーBZ1を制御して警告音を鳴らすように構成される。
【0253】
選択可能な実施形態として、携帯型予備始動装置100は、表示回路92をさらに備え、
表示回路92は、車両始動回路30に結合され、携帯型予備始動装置100の作動状態に対応する表示灯を表示するように構成される。
【0254】
本実施例において、表示回路92は、電池回路10と接続される。
【0255】
図42は、1種の表示回路92の回路構成を示す模式図である。表示回路92は、表示モジュールとも呼ばれ、LED1/R33/LED2/R32からなるものであり、LED1がエラー表示するものであり、エラーが発生したとき、STOPがハイレベルでありLED1が点灯し、LED2が正常に表示され、リレーK1が閉じたとき、IC1AのPIN3がハイレベルでありLED2が点灯する。
【0256】
なお、本実施例における「第1」、「第2」などの用語は、対応の図面における素子を指し示すものであり、例えば、第9トライオードがQ9に対応し、第23ダイオードがD23に対応する。
【0257】
特に、第1接続オペアンプがIC4Aに対応し、第2接続オペアンプがIC4Bに対応し、第3接続オペアンプがIC4Cに対応し、第4接続オペアンプがIC4Dに対応し、第1検測オペアンプがIC1Aに対応し、第2検測オペアンプがIC1Bに対応し、第3検測オペアンプがIC1Cに対応し、第4検測オペアンプがIC1Dに対応する。
【0258】
選択可能な実施形態として、負荷投入検測回路は以下の構成を含み、
第9トライオードは、エミッタが接地端および第61抵抗の一端と接続され、ベースが第61抵抗の他端および第59抵抗の一端のそれぞれと接続され、コレクタが車両始動回路と接続され、
第8トライオードは、エミッタが接地端および第57抵抗の一端のそれぞれと接続され、ベースが第57抵抗の他端および第48抵抗の一端のそれぞれと接続され、コレクタが車両始動回路と接続され、
第59抵抗の他端が第24ダイオードの出力端と接続され、
第24ダイオードの入力端が第10トライオードのコレクタと接続され、
第48抵抗の他端が第21ダイオードの入力端および第65抵抗の一端のそれぞれと接続され、
第65抵抗の他端が第4接続オペアンプと接続され、
第21ダイオードの出力端および第32ダイオードの出力端のそれぞれが第1スイッチと接続され、
第1スイッチが、第53抵抗の一端、第54抵抗の一端、第55抵抗の一端、第56抵抗の一端および接地端と接続され、
第53抵抗の他端が第47抵抗と接続され、
第54抵抗の他端が第49抵抗と接続され、
第55抵抗の他端が第50抵抗と接続され、
第56抵抗の他端が第51抵抗と接続され、
第47抵抗、第49抵抗、第50抵抗および第51抵抗がいずれも駆動電圧端と接続され、
第32ダイオードの入力端が第10トライオードのコレクタと接続され、
第10トライオードは、エミッタが接地端および第14コンデンサの一端のそれぞれと接続され、ベースが第60抵抗の一端、第64抵抗の一端および第14コンデンサの他端のそれぞれと接続され、
第60抵抗の他端が車両始動回路と接続される。
【0259】
図45を参照すると、この回路構成に強制始動機能を追加することができ、これによって、自動車電池が0Vになっても電気クリップを開いて自動車に対して点火を行うことができる。
【0260】
具体的に、強制始動機能回路の作動原理は、下記のとおりである。強制始動回路は、第21ダイオードD21、第32ダイオードD32および第1スイッチSW1からなるものであり、第1スイッチSW1がオンになるとき、第21ダイオードD21および第32ダイオードD32のそれぞれの正極がグランドにショートし、第21ダイオードD21の負極が第48抵抗R48を介して第8トライオードQ8のベースと接続され、第32ダイオードD32の負極が第24ダイオードD24および第59抵抗R59を介して第9トライオードQ9のベースと接続され、つまり、第8トライオードQ8および第9トライオードQ9のベースをグランドに接続して、第8トライオードQ8および第9トライオードQ9を非導通状態にし、始動第1接続オペアンプIC1AのPIN3がハイレベルとなり、したがって、リレーK1が閉じ、電気クリップ200が出力する。
【0261】
選択可能な実施形態として、前記逆流検測回路は以下の構成を含み、
前記第4検測オペアンプの正入力端が第24抵抗の一端および第35抵抗の一端のそれぞれと接続され、
前記第24抵抗の他端が接地端と接続され、
前記第35抵抗の他端が第5検測オペアンプの出力端、第69抵抗の一端および第16コンデンサの一端のそれぞれと接続され、
前記第5検測オペアンプの負入力端が第68抵抗の一端、第69抵抗の他端および第16コンデンサの他端のそれぞれと接続され、
前記第5検測オペアンプの正入力端が第66抵抗の一端および第67抵抗の一端のそれぞれと接続され、
前記第66抵抗の他端が駆動電圧端と接続され、
前記第67抵抗の他端が接地端と接続される。
【0262】
図46を参照すると、該回路における逆流保護は、電圧検出方式から電流検出方式に変更され、電流検出方式であれば、製造およびテストにより利便である。このため、IC5、R67、R68、R69、C16などからなる逆流電流検出回路を追加する。
【0263】
本実施例において、逆流検測モジュールの作動原理は、下記のとおりである。逆流検測モジュールは、IC1D、R4、R7、D3、IC5、R67、R68、R69、C16などの周辺素子からなるものであり、電気クリップを開いて自動車を始動したあと、自動車電池の電圧が電池への入力電圧よりも高いとき、逆流電流が負極ラインを流れてR67を介してIC5のPIN1まで送られて増幅され、そしてIC1DのPIN12に送られ、IC1DのPIN13と比較し、逆流電流が増幅された信号がIC1DのPIN13の電圧よりも高いとき、IC1DのPIN14がハイレベルを出力し、ハイレベルがD3、R36、R40を通ってIC1CのPIN10に送って、IC1CのPIN8がハイレベルを出力してQ7を導通させ、始動制御モジュールIC1AのPIN3がローレベルとなり、したがって、リレーK1が開き、電気クリップが出力できない。
【0264】
選択可能な実施形態として、前記表示回路は以下の構成を含み、
前記第1発光ダイオードは、入力端が駆動電圧端と接続され、出力端が第33抵抗の一端と接続され、
前記第33抵抗の他端が第5トライオードのコレクタと接続され、
前記第5トライオードのエミッタが接地端および第71抵抗の一端のそれぞれと接続され、前記第5トライオードのベースが前記第70抵抗の一端および第71抵抗の他端のそれぞれと接続され、
前記第32抵抗は、一端が前記車両始動回路と接続され、他端が第2発光ダイオードの入力端と接続され、
前記第2発光ダイオードの出力端が接地端と接続され、
前記第62抵抗は、一端が駆動電圧端と接続され、他端が第3発光ダイオードの入力端と接続され、
前記第3発光ダイオードの出力端が接地端と接続される。
【0265】
図47に示すように、待機表示回路が追加され、これによって、表示をよりわかりやすくするとともに自在に調整することができる。
【0266】
本実施例において、エラー表示LED1の輝度を調整するため、LED1用の独立した駆動回路を追加した。
【0267】
本実施例において、待機表示回路の作動原理は、下記のとおりである。待機表示回路は、LED3/R62からなるものであり、電池を接続したとき、U1を介してDC-DC回路電圧安定化回路を形成し、R62を介してLED3に電流制限するように給電して、LED3を点灯させる。
【0268】
本実施例において、エラー表示回路の作動原理は、下記のとおりである。エラーが発生したとき、STOPがハイレベルであり、ハイレベルがR70/R71を通ってQ5を導通させてLED1を点灯させ、R33の抵抗値を調整することによりLED1の輝度を調整することができる。
【0269】
選択可能な実施形態として、前記携帯型予備始動装置は、電圧バイアススイッチ回路をさらに備え、前記電圧バイアススイッチ回路は以下の構成を含み、
前記第22抵抗は、一端が第4電界効果トランジスタのソース、第37抵抗の一端、第6トライオードのエミッタおよび第28ダイオードの入力端のそれぞれと接続され、前記第22抵抗の他端、前記第4電界効果トランジスタのドレインおよび前記電圧調整回路が接続され、
前記第4電界効果トランジスタのゲートが前記第37抵抗の他端、第27ダイオードの出力端および前記第6トライオードのコレクタのそれぞれと接続され、
前記第27ダイオードの入力端が第14抵抗の一端と接続され、
前記第14抵抗の他端が駆動電圧端と接続され、
前記第6トライオードのベースが第20抵抗の一端、前記第28ダイオードの出力端および第29抵抗の一端のそれぞれと接続され、
前記第20抵抗の他端が接地端と接続され、
前記第29抵抗の他端が第29ダイオードの出力端と接続され、
前記第29ダイオードの入力端が第2接続オペアンプと接続される。
【0270】
図48を参照すると、該回路に電子スイッチ回路を追加することができ、これによって、U1の、電気クリップの出力端での逆接続または短絡による消費電力の過大を抑えることができる。
【0271】
本実施例において、バイアス電圧電子スイッチ回路の作動原理は、下記のとおりである。バイアス電圧電子スイッチ回路は、R22、R14、R20、R29、R37、D27、D28、D29、Q4、Q6などからなるものであり、逆接続または短絡が発生したとき、IC4BのPIN7がハイレベルを出力し、ハイレベルがD29、R29、R20を通ってQ6を導通させQ4を非導通状態にし、バイアス回路の電圧出力を遮断して、U1の消費電力を抑えることができる。
【0272】
選択可能な実施形態として、前記電池電圧検測回路は以下の構成を含み、
第1接続オペアンプは、正入力端が第46抵抗の一端および1.6Vの電圧端と接続され、負入力端が第25抵抗の一端および第19抵抗の一端のそれぞれと接続され、出力端が第30ダイオードの出力端および第23ダイオードの出力端のそれぞれと接続され、
前記第30ダイオードの入力端が前記第46抵抗の他端と接続され、
前記第25抵抗の他端が接地端と接続される。
【0273】
さらなる選択可能な実施形態として、電池電圧検測回路は、電池過電圧検測サブ回路を含み、電池過電圧検測サブ回路は以下の構成を含み、
第1接続オペアンプは、正入力端が第46抵抗の一端および1.6Vの電圧端と接続され、負入力端が第25抵抗の一端および第19抵抗の一端のそれぞれと接続され、出力端が第30ダイオードの出力端および第23ダイオードの出力端のそれぞれと接続され、
前記第30ダイオードの入力端が前記第46抵抗の他端と接続され、
前記第25抵抗の他端が接地端と接続される。
【0274】
図49を参照すると、該電池高電圧検測回路において、オペアンプをヒステリシス電圧コンパレータとすることによれば、高電圧保護の臨界でLEDの切替のときに点滅が発生する問題を解決できる。そして、コスト削減のため、負荷投入検測IC4Aを電池高電圧検測回路として利用する。
【0275】
本実施例において、電池電圧検測モジュールの作動原理は、下記のとおりである。電池電圧検測モジュールは、IC3A、R13、R28、R15、R27、R19、R25、R46、IC4A、D1、D23、D30、D10などの周辺素子からなるものであり、電池の電圧が低すぎまたは高すぎになったとき、IC3AのPIN2の電圧が低くなって、IC3AのPIN1がハイレベルを出力し、ハイレベルがD10を通ってQ9を導通させ、始動制御モジュールIC1AのPIN3がローレベルとなり、したがって、リレーK1が開き、電気クリップ200が出力できない。
【0276】
選択可能な実施形態として、コスト削減のため、本来IC4Bと接続したR35、IC4Cと接続したR46、IC1Aと接続したR24、およびIC1Aと接続したR37の4つのプルアップ抵抗をすべて他の箇所に使用する。
【0277】
本実施例において、チップの型番について図面を参照することができ、これに対して本実施例では説明を省略する。
【0278】
したがって、本実施例による車両用携帯型予備始動装置100を実施すれば、マイクロプロセッサの関与がなくても車両負荷に対する検測および車両に対する点火を実現することができるとともに、3つの回路だけにより完全な携帯型予備始動装置100を構成することができ、自動車の容易な点火を実現できる。
【0279】
図34は、本出願の実施例によるもう1種の、車両用予備始動工具の構成を示す模式図である。
図34に示すように、該予備始動工具は、電気クリップ200と、実施例による携帯型予備始動装置100とを備え、
電気クリップ200は、携帯型予備始動装置100と接続され、携帯型予備始動装置100と車両の車両負荷とを接続するように構成される。
【0280】
図44は、車両用予備始動工具の構成を示す模式図である。該工具は、電気クリップ200を介して携帯型予備始動装置100を車両負荷に接続して、携帯型予備始動装置100が車両負荷に対して給電、点火を行うことができるようになる。
【0281】
したがって、本実施例による車両用予備始動工具を実施すれば、予備始動工具における電気クリップ200が車両負荷に接続された場合、携帯型予備始動装置100は、負荷が接続されたか否かを検出することができる。負荷が電気クリップ200を介して回路に接続された場合、携帯型予備始動装置100により車両に対して点火操作を行うことができる。したがって、このような実施形態の実施には時間および力がかからない。
【0282】
上記のすべての実施例において、「大」と「小」、「多」と「少」、「上」と「下」が相対的な用語である。このような相対的な用語の表現について、本出願の実施例ではこれ以上の説明を省略する。
【0283】
なお、明細書に記載された「本実施例において」、「本出願の実施例において」または「選択可能な実施形態として」は、実施例に関する特定の特徴、構造または特性が本出願の少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。したがって、明細書に記載された「本実施例において」、「本出願の実施例において」または「選択可能な実施形態として」は、必ずしも同一の実施例を意味するとは限らない。また、これらの特定の特徴、構造または特性を任意の適切な方式で1つまたは複数の実施例で組み合わせることができる。当業者にとって、明細書に説明された実施例がいずれも選択可能な実施例であり、関わる動作およびモジュールが本出願に必須とは限らないことが自明である。
【0284】
本出願の各種の実施例において、上記の各ステップの番号は、実行の順序を限定するものではなく、各ステップの実行順序がその機能および内在的ロジックによって確定されるため、上記の各ステップの番号が本出願の実施例の実施ステップに対する限定にならない。
【0285】
上記記載は、本出願の具体的な実施形態にすぎず、本出願の保護範囲がこれらに限定されない。当業者は、本出願に開示された技術範囲内で行った如何なる変更または置換も本出願の保護範囲内に属する。このため、本出願の保護範囲は、特許請求の範囲に準ずる。
産業上の利用可能性
【0286】
本出願の実施例による車両用携帯型予備始動装置および予備始動工具は、自動車の点火を容易にする課題を解決できるとともに、点火の安全性を向上させ、ロードサービスの利用にかかる時間およびお金を節約できる。
【符号の説明】
【0287】
100…携帯型予備始動装置
10…電池回路
11…電池
12…電圧調整回路
13…電池電圧検測回路
20…負荷投入検測回路
30…車両始動回路
40…逆接続短絡検測回路
50…負荷電圧検測回路
60…逆流検測回路
70…過電流検測回路
80…温度検測回路
91…警告回路
92…表示回路
93…マイクロプロセッサ
200…電気クリップ