(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024056942
(43)【公開日】2024-04-23
(54)【発明の名称】ネットワークにおける現在時刻の取得
(51)【国際特許分類】
H04W 12/069 20210101AFI20240416BHJP
H04W 12/61 20210101ALI20240416BHJP
H04W 84/10 20090101ALI20240416BHJP
【FI】
H04W12/069
H04W12/61
H04W84/10
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024022763
(22)【出願日】2024-02-19
(62)【分割の表示】P 2022560028の分割
【原出願日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】16/838,784
(32)【優先日】2020-04-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】523380173
【氏名又は名称】ヒタチ・エナジー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HITACHI ENERGY LTD
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャジョノ,ダヌ
(72)【発明者】
【氏名】サイク,ラフィク
(72)【発明者】
【氏名】ダス,エジェイ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】デバイスがNTPサーバまたはGPSに接続することなく現在時刻を取得する方法及び装置を提供する。
【解決手段】方法は、第1のデバイスが、第1のデバイスが現在時刻を有しているかどうかを判断することと、第1のデバイスが現在時刻を有していない場合、現在時刻の要求を第2のデバイスに送信することと、を備える。第2のデバイスは、ローカルネットワーク内にある。方法はさらに、第1のデバイスが、第2のデバイスから現在時刻を受信することと、第2のデバイスから受信した現在時刻に基づいて証明書を認証することと、認証した証明書に基づいて、ローカルネットワークへのネットワーク接続を確立することと、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のデバイスが、前記第1のデバイスが現在時刻を有しているかどうかを判断することと、
前記第1のデバイスが前記現在時刻を有していない場合、前記第1のデバイスが、ローカルネットワーク内の第2のデバイスに前記現在時刻の要求を送信することと、
前記第1のデバイスが、前記第2のデバイスから前記現在時刻を受信することと、
前記第1のデバイスが、前記第2のデバイスから受信した前記現在時刻に基づいて、証明書を認証することと、
前記第1のデバイスが、認証した前記証明書に基づいて、前記ローカルネットワークへのネットワーク接続を確立することとを備える、方法。
【請求項2】
前記第1のデバイスが、認証した前記証明書に基づいて、前記ローカルネットワークへの前記ネットワーク接続を確立することは、前記ローカルネットワーク内の第3のデバイスを介して、前記ネットワーク接続を確立することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第3のデバイスは、前記第2のデバイスである、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ローカルネットワークを介して、ネットワーク時間プロトコル(NTP)サーバに接続することと、
前記現在時刻を前記NTPサーバと同期させることとをさらに備え、前記NTPサーバと同期された前記現在時刻は、前記第2のデバイスから受信した前記現在時刻よりも正確である、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
第4のデバイスから前記現在時刻の要求を受信することと、
前記第4のデバイスに、前記NTPサーバと同期された前記現在時刻を送信することとをさらに備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2のデバイスから前記現在時刻を受信する前に、第4のデバイスから前記現在時刻の要求を受信することと、
前記現在時刻が、前記第4のデバイスから前記現在時刻の要求を受信する事前設定期間なしに前記第2のデバイスから受信される場合、前記第4のデバイスに、前記第2のデバイスから受信した前記現在時刻を送信することとをさらに備える、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記現在時刻が、前記第4のデバイスから前記現在時刻の要求を受信する前記事前設定期間内に前記第2のデバイスから受信されない場合、前記第4のデバイスに、前記第2のデバイスから受信した前記現在時刻を送信しないことをさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のデバイスが、前記第4のデバイスから受信した前記現在時刻の要求を転送することをさらに備える、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記現在時刻の要求を送信することは、プローブ要求で前記現在時刻の要求をブロードキャストすることを含み、
前記第2のデバイスから前記現在時刻を受信することは、プローブ応答で前記現在時刻を受信することとを含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のデバイスが現在時刻を有しているかどうかを判断することは、
前記第1のデバイスのカレンダー時間を、前記第1のデバイスの起動カレンダー時間
と前記第1のデバイスの経過時間との合計と比較することを含み、前記第1のデバイスの前記経過時間は、前記第1のデバイスが起動してから経過した時間であり、さらに、
前記カレンダー時間が前記第1のデバイスの前記起動カレンダー時間と前記第1のデバイスの前記経過時間との合計に等しい場合、前記第1のデバイスが前記現在時刻を有していないと判断することを含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
第1のデバイスが、前記第1のデバイスがネットワーク接続を確立する前に、ローカルネットワークに接続されている第2のデバイスから現在時刻を受信することと、
前記第1のデバイスが、前記第2のデバイスから受信した前記現在時刻に基づいて、証明書を認証することと、
前記第1のデバイスが、認証した前記証明書に基づいて、前記ローカルネットワークへの前記ネットワーク接続を確立することと、
前記第1のデバイスが、前記ローカルネットワークへの前記ネットワーク接続を介して、ネットワーク時間プロトコル(NTP)サーバに接続することとを備える、方法。
【請求項12】
前記第1のデバイスが、前記第2のデバイスから前記現在時刻を受信することは、前記第1のデバイスが前記現在時刻の要求を送信することなく、前記第1のデバイスが、前記第2のデバイスから前記現在時刻を受信することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第2のデバイスから前記現在時刻を受信することは、前記第2のデバイスからブロードキャストで前記現在時刻を受信することを含む、請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
前記第2のデバイスから前記現在時刻を受信することは、前記第2のデバイスからユニキャストで前記現在時刻を受信することを含む、請求項11または12に記載の方法。
【請求項15】
装置であって、
前記装置が現在時刻を有しているかどうかを判断するように構成されたプロセッサと、
前記装置が前記現在時刻を有していない場合、ローカルネットワーク内の他の装置に前記現在時刻の要求を送信するように構成された送信機と、
前記ローカルネットワーク内の前記他の装置から前記現在時刻を受信するように構成された受信機とを備え、
前記プロセッサはさらに、
前記他の装置から受信した前記現在時刻に基づいて、証明書を認証することと、
認証した前記証明書に基づいて、前記ローカルネットワークへのネットワーク接続を確立するように構成されている、装置。
【請求項16】
前記プロセッサはさらに、前記ローカルネットワークを介して、ネットワーク時間プロトコル(NTP)サーバに接続するように構成されている、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記プロセッサはさらに、異なる動作モードで、認証した前記証明書なしで前記NTPサーバに接続するように構成されている、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記プロセッサはさらに、前記現在時刻を前記NTPサーバと同期させるように構成されている、請求項16または17に記載の装置。
【請求項19】
前記装置は、全地球測位サービス(GPS)能力を有さない、請求項15~18のいずれか1項に記載の装置。
【請求項20】
前記現在時刻の要求は、プローブ要求でブロードキャストされ、
前記現在時刻は、プローブ応答で前記他の装置から受信される、請求項15~19のいずれか1項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本開示は、概してネットワーキングに関し、特定の実施形態では、現在時刻の取得に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
リアルタイムクロック(RTC)を含まない組み込みデバイスは、概して、全地球測位サービス(GPS)サーバまたはネットワーク時間プロトコル(NTP)サーバから、現在時刻を受信する。しかしながら、GPS機能を有さず、かつ/または、GPSサーバもしくはNTPサーバに接続することができないデバイスもある。たとえば、GPS機能を有していない、またはGPSサーバに接続することができないデバイスの場合、デバイスには、NTPサーバに接続することなく現在時刻を取得する代替的な機構がない。したがって、そのようなデバイスでは、NTPサーバへのネットワーク接続を確立できない限り、現在時刻を取得するための代替的な機構は存在しない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
概要
さまざまな実施形態は、デバイスがNTPサーバまたはGPSに接続することなく現在時刻を取得するための機構を提供する。
【0004】
本開示のある実施形態によると、方法は、第1のデバイスが、第1のデバイスが現在時刻を有しているかどうかを判断することと、第1のデバイスが現在時刻を有していない場合、第1のデバイスが、ローカルネットワーク内の第2のデバイスに現在時刻の要求を送信することとを備える。方法はさらに、第1のデバイスが、第2のデバイスから現在時刻を受信することと、第1のデバイスが、第2のデバイスから受信した現在時刻に基づいて証明書を認証することと、第1のデバイスが、認証した証明書に基づいて、ローカルネットワークへのネットワーク接続を確立することとを備える。
【0005】
ある実施形態によると、方法は、第1のデバイスがネットワーク接続を確立する前に、第1のデバイスが、第2のデバイスから現在時刻を受信することと、第1のデバイスが、第2のデバイスから受信した現在時刻に基づいて証明書を認証することとを備える。第2のデバイスは、ローカルネットワークに接続される。方法はさらに、第1のデバイスが、認証した証明書に基づいて、ローカルネットワークへのネットワーク接続を確立することと、第1のデバイスが、ローカルネットワークへのネットワーク接続を介して、ネットワーク時間プロトコル(NTP)サーバに接続することとを備える。
【0006】
ある実施形態によると、装置は、装置が現在時刻を有しているかどうかを判断するように構成されたプロセッサと、装置が現在時刻を有していない場合、他の装置に現在時刻の要求を送信するように構成された送信機とを備える。装置はさらに、ローカルネットワーク内の他の装置から現在時刻を受信するように構成された受信機を備える。プロセッサはさらに、他の装置から受信した現在時刻に基づいて証明書を認証し、認証した証明書に基づいて、ローカルネットワークへのネットワーク接続を確立するように構成されている。
【0007】
本開示の態様は、添付の図面と共に読まれると、以下の詳細な説明から最もよく理解される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】いくつかの実施形態に係るネットワークのブロック図である。
【
図2】いくつかの実施形態に係る方法のフローチャートである。
【
図3】いくつかの実施形態に係るネットワークのブロック図である。
【
図4】いくつかの実施形態に係る方法の実施形態のフローチャートである。
【
図5】いくつかの実施形態に係る処理システムのブロック図である。
【
図6】いくつかの実施形態に係る送受信機のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
例示的な実施形態の詳細な説明
以下の開示は、提供される主題の異なる特徴を実装するための多くの異なる実施形態または例を提供する。本開示を簡略化するために、構成要素および配置の具体的な例を以下に記載する。当然のことながら、これらは例に過ぎず、限定的であることを意図するものではない。たとえば、本開示は、さまざまな例において参照番号および/または文字を繰り返す場合がある。この繰り返しは、簡潔さおよび明瞭さを目的とし、それ自体が、論じられるさまざまな実施形態および/または構成の間の関係を定めるものではない。
【0010】
図1は、デバイス202A,202Bおよび202Cを有するローカルネットワーク200のブロック図である。
図2は、いくつかの実施形態に係る、現在時刻(現在のクロック時間または現在のカレンダー時間と呼ばれることもある)を取得するための方法のフローチャート100である。
図1のデバイス202Aおよび202Cは各々、フローチャート100の方法を実施し得る。ローカルネットワーク200は、無線ネットワークでもよく、代わりにローカル無線ネットワークまたは無線ローカルエリアネットワークと呼ばれる場合もある。
【0011】
いくつかの実施形態では、フローチャート100は、現在時刻を受信し、受信した現在時刻に基づいてネットワーク接続を確立するために、第1のデバイス(たとえば、
図1のデバイス202Aまたはデバイス202Cのいずれか1つ)によって実施され得る。いくつかの実施形態では、第1のデバイス202A/202Cは、無線メッシュネットワークまたはBluetooth(登録商標)メッシュネットワークなどの無線ローカルネットワーク(たとえば、
図1のローカルネットワーク200)内の組み込みデバイスでもよい。他の実施形態では、ローカルネットワーク200は、異なるタイプのネットワークでもよい。
【0012】
いくつかの実施形態では、第1のデバイス202A/202Cは、リアルタイムクロックのないデバイスでもよい。たとえば、第1のデバイス202A/202Cは、外部ソースから現在時刻を受信することなく、起動後の現在時刻を判断することが可能ではない場合がある。いくつかの実施形態では、第1のデバイス202A/202Cは、GPS接続を有していなくてもよい。たとえば、第1のデバイス202A/202Cは、レガシーデバイスでもよく、第1のデバイス202A/202Cは、GPS能力を有していなくてもよい。別の例として、第1のデバイス202A/202CはGPS能力を有するが、その位置などが原因で(たとえば、第1のデバイス202A/202Cが、内側または地下等に位置する場合)、GPSサーバに接続することができない。
【0013】
いくつかの実施形態では、第1のデバイス202A/202Cは、最初はネットワーク接続を有しておらず、NTPサーバ(たとえば、
図1のNTPサーバ206)から現在時刻を受信することができない。たとえば、フローチャート100は、第1のデバイス202A/202CがNTPサーバ206に接続する前に実行され得る。いくつかの実施形態では、第1のデバイス202A/202Cは、フローチャート100のブロックを実行す
る前に、いかなるネットワークにも接続されなくてもよい。たとえば、
図1では、デバイス202Aおよびデバイス202Cは、最初は無線絶縁され得る。さらに、第1のデバイスは、第1のデバイス202A/202Cが有効な認証済み証明書(複数可)を有していない場合にネットワーク認証が失敗するローカルネットワーク200内にあってもよい。たとえば、ローカルネットワーク200は、無線メッシュネットワークでもよく、このネットワークでは、ローカルネットワークへの第1のデバイス202A/202Cの接続が認証された1つ以上の証明書に基づくようにセキュアにされている。したがって、第1のデバイス202A/202Cは、現在時刻を取得し、取得された現在時刻に基づいて、その証明書(複数可)が現在のものであり期限切れではないと認証することなく、ローカルネットワークに接続することができない場合がある。フローチャート100はまた、第1のデバイス202A/202Cが、リアルタイムクロック、GPS接続、またはNTPサーバ接続なしに現在時刻を受信し、現在時刻に基づいて1つ以上の証明書を認証し、認証した1つ以上の証明書に基づいてネットワーク接続を確立することを可能にする方法を提供する。
【0014】
フローチャート100は、ブロック102で始まる。ブロック102において、第1のデバイス202A/202Cは、現在時刻を有しているかどうかを判断する。いくつかの実施形態では、第1のデバイス202A/202Cが現在時刻を有しているかどうかを判断することは、第1のデバイスのカレンダー時間を、第1のデバイス202A/202Cの起動カレンダー時間と第1のデバイス202A/202Cの経過時間との合計と比較することを含む。第1のデバイス202A/202Cのカレンダー時間は、第1のデバイスが現在記憶している時間を指す場合がある。起動カレンダー時間は固定時間でもよく、第1のデバイス202A/202Cの経過時間は、第1のデバイス202A/202Cが起動してから(たとえば、第1のデバイス202A/202Cの直近の起動から)経過した時間である。いくつかの実施形態では、第1のデバイス202A/202Cが現在時刻を有しているかどうかを判断することはさらに、第1のデバイス202A/202Cのカレンダー時間が、第1のデバイス202A/202Cの起動カレンダー時間と第1のデバイス202A/202Cの経過時間との合計に等しい場合、第1のデバイス202A/202Cが現在時刻を有していないと判断することを含む。たとえば、第1のデバイス202A/202Cのカレンダー時間が、第1のデバイス202A/202Cが起動してからの経過時間のみを考慮し、第1のデバイス202A/202Cが電源オフされたいかなる時間も考慮しない場合、第1のデバイス202A/202Cは現在時刻を有していないと判断され得る。いくつかの実施形態では、第1のデバイス202A/202Cが現在時刻を有しているかどうかを判断することはさらに、第1のデバイスのカレンダー時間が第1のデバイス202A/202Cの起動カレンダー時間と第1のデバイス202A/202Cの経過時間との合計に等しい場合、第1のデバイス202A/202Cが現在時刻を有していると判断することを含む。他の実施形態では、第1のデバイス202A/202Cが現在時刻を有しているかどうかを判断することは、第1のデバイスがNTPサーバ206に接続されている場合、第1のデバイス202A/202Cが現在時刻を有していないと判断することを含む。
【0015】
次に、フローチャート100はブロック104に進み、第1のデバイス202A/202Cが現在時刻を有していない場合、第1のデバイス202A/202Cは、ローカルネットワーク内の第2のデバイスに、現在時刻の要求を送信する。第2のデバイスは、デバイス202Bまたはデバイス202Aのいずれかを指し得る。たとえば、デバイス202Aは、現在時刻の要求をデバイス202Bに送信することができ、デバイス202Cは、現在時刻の要求をデバイス202Aに送信することができる。いくつかの実施形態では、現在時刻の要求を送信することは、ブロードキャストで現在時刻の要求を送信することを含む。たとえば、現在時刻の要求は、WiFi(Wireless Fidelity、登録商標)規格に基づくプローブ要求でブロードキャストされてもよく、情報要素(IE
)が、現在時刻の要求を搬送するためにプローブ要求に追加されてもよい。他の実施形態では、現在時刻の要求は、異なる規格(たとえば、Bluetooth規格等)に基づいてブロードキャストされてもよい。ブロードキャスト要求の結果として、第1のデバイス202A/202Cのブロードキャスト半径内のすべてのデバイスが、現在時刻の要求を受信し得る。たとえば、
図1は、デバイス202Aのブロードキャスト半径204Aを示し、デバイス202Bおよび202Cは各々、デバイス202Aによってブロードキャストされる現在時刻の要求を聞くことができる。別の例として、
図1は、デバイス202Cのブロードキャスト半径204Cを示し、デバイス202Aは、デバイス202Cによってブロードキャストされる現在時刻の要求を聞くことができる。デバイス202Bはブロードキャスト半径204Cの外側にあるので、デバイス202Bは、デバイス202Cによってブロードキャストされる現在時刻の要求を聞くことができない。
【0016】
第1のデバイス202A/202Cは、現在時刻を受信するまで、または何らかの他の基準が満たされるまで、現在時刻の要求を周期的に送信し得る。現在時刻の要求を送信する間の期間は、事前設定された規則に従って判断されてもよく、いくつかの実施形態では、期間はたとえば、ランダムでもよい、または一定でもよい。たとえば、第1のデバイス202A/202Cは、ランダムなバックオフ手順を使用して、現在時刻の要求を再送信し得る。このようにして、ネットワーク輻輳は、複数のデバイスが持続的かつ同時に現在時刻要求を再送信する確率を低減することによって、低減され得る。現在時刻要求送信の間にランダムな期間を実装する実施形態では、複数のデバイスによる(たとえば、
図1のデバイス202Aおよび202Cによる)現在時刻要求の同時送信の確率が低減される。
【0017】
ブロック106において、第1のデバイス202A/202Cは、第2のデバイス(たとえば、
図1のデバイス202Aまたはデバイス202B)から現在時刻を受信する。たとえば、デバイス202Aは、デバイス202Bから現在時刻を受信してもよく、デバイス202Cは、デバイス202Aから現在時刻を受信してもよい。いくつかの実施形態では、第2のデバイス202A/202Bから現在時刻を受信することは、現在時刻をユニキャストで受信することを含む。たとえば、現在時刻は、WiFi規格に基づくプローブ応答で第2のデバイス202A/202Bから受信されてもよく、IEは、現在時刻を搬送するためにプローブ応答に追加されてもよい。他の実施形態では、現在時刻は、異なる規格(たとえば、Bluetooth規格等)に基づいてユニキャストで受信されてもよい。さらに他の実施形態では、第2のデバイス202A/202Bから現在時刻を受信することは、第2のデバイス202A/202Bによるブロードキャストで現在時刻を受信することを含む。現在時刻をブロードキャストすることによって、ローカルネットワーク内の他のデバイスは、第2のデバイス202A/202Bが第1のデバイス202A/202Cの現在時刻の要求に応答したと判断し得る。したがって、ローカルネットワーク内の他のデバイスは、第1のデバイス202A/202Cの現在時刻の要求に応答する、またはそれを中継する必要がなく、ネットワークリソースを節約することができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、現在時刻は、セキュリティのためにデジタル署名を用いて暗号的にセキュアにされてもよい。たとえば、第2のデバイス202A/202Bから現在時刻を受信することは、デジタル署名を用いて暗号的にセキュアにされるプローブ応答で現在時刻を受信することを含み得る。これにより、ローカルネットワークを外部からの干渉から保護することができる。他の実施形態では、第1のデバイス202A/202Cによって受信される現在時刻は、安全ではない。
【0019】
いくつかの実施形態では、第2のデバイスは、バックホールネットワーク210に接続され得るデバイス202Bを指す。バックホールネットワークはNTPサーバ206を含み、第2のデバイス202Bは、有線接続を介して(たとえば、1つ以上のバックホールリンクを介して)または無線接続を介して(たとえば、ローカル無線ネットワーク内の他
のデバイスを介して)、NTPサーバ206に接続され得る。第2のデバイス202Bは、NTPサーバ206と同期されたその現在時刻を、第1のデバイス(たとえば、デバイス202A)に送信する。たとえば、
図1では、デバイス202Aは、デバイス202Bに現在時刻の要求を送信する。デバイス202Bは、バックホールネットワーク210内のNTPサーバ206に接続され、デバイス202Bは、その現在時刻をNTPサーバ206と同期させ、デバイス202Bは、その同期された現在時刻をデバイス202Aに送信する。
【0020】
いくつかの実施形態では、第2のデバイスは、NTPサーバ206に接続されていないデバイス202Aを指す。第2のデバイス202Aは、ローカルネットワーク内の第3のデバイス(たとえば、デバイス202B)から現在時刻を受信し、受信した現在時刻を第1のデバイス(たとえば、デバイス202C)に送信し得る。たとえば、
図1では、デバイス202Cは、デバイス202Aに現在時刻の要求を送信する。デバイス202Aは、デバイス202Aがデバイス202Bから現在時刻を受信する前に、デバイス202Cから現在時刻の要求を受信し得る。デバイス202Aは現在時刻をまだ有していないので、デバイス202Aは、デバイス202Cから受信した現在時刻の要求を転送し得る。たとえば、デバイス202Aは、デバイス202Cの現在時刻の要求をデバイス202Bに送信し得る。現在時刻の要求は、ローカルネットワーク200において任意の回数(ホップと呼ばれることもある)転送されてもよく、現在時刻の要求は、単一転送送信に限定されない。いくつかの実施形態では、ネットワークリソースを節約するために、デバイス202Aは、ランダム手順に従って、受信した各々の現在時刻の要求を転送するかどうかを判断し得る。たとえば、デバイス202Aは、ネットワークリソースを節約するために受信された現在時刻の要求のサブセットのみを転送し得る。いくつかの実施形態では、デバイス202Aは、現在時刻の要求が受信されたときとデバイス202Aが現在時刻の要求を送信したときとの間の経過時間に従って、受信された各々の現在時刻の要求を転送するかどうかを判断し得る。たとえば、デバイス202Aは、現在時刻の要求が、デバイス202Aが現在時刻の要求を送信する第1の事前設定期間内に受信された場合、現在時刻の要求を転送しなくてもよい。いくつかの実施形態では、第1の事前設定期間は2秒であるが、他の実施形態では、第1の事前設定期間は別の値でもよい。
【0021】
いくつかの実施形態では、デバイス202Aが、デバイス202Cから現在時刻の要求を受信する第2の事前設定期間内にデバイス202Bから現在時刻を受信する場合、デバイス202Aは、デバイス202Bから受信した現在時刻をデバイス202Cに送信し得る。デバイス202Aが、デバイス202Cから現在時刻の要求を受信する第2の事前設定期間内にデバイス202Bから現在時刻を受信しない場合、デバイス202Aは、デバイス202Bから受信した現在時刻をデバイス202Cに送信しない。このようにして、デバイス202Aは、デバイス202Bに送信される現在時刻が適時であり、現在時刻応答が過度に広範囲にドリフトしていないと判断する。いくつかの実施形態では、第2の事前設定期間は60秒であるが、第2の事前設定期間は、他の実施形態では別の値でもよい。このようにして、現在時刻の要求は、ローカルネットワーク全体にわたって中継されてもよく、ローカル時間内のすべてのデバイスは、ローカルネットワーク内の単一のデバイスがNTPサーバに接続されている限り、最終的に現在時刻を受信することができる。
【0022】
少なくとも第2のデバイス202A/202Bと第1のデバイス202A/202Cとの間の送信時間の待ち時間に起因して、第2のデバイス202A/202Bから受信された現在時刻は、特定の範囲内(たとえば、数秒以内)でのみ正確であり得る。いくつかの実施形態では、第2のデバイス202A/202Bから受信された現在時刻は、第1のデバイス202A/202Cが1つ以上の証明書を認証するのに十分に正確である。
【0023】
第1のデバイス202A/202Cが複数の他のデバイスから複数の現在時刻を受信す
る場合、第1のデバイス202A/202Cは、受信された複数の現在時刻のうちの1つを、その現在時刻として選択し得る。たとえば、第1のデバイス202A/202Cは、第1の現在時刻が受信された複数の現在時刻のうちの他の現在時刻より前に受信される場合、受信された複数の現在時刻から第1の現在時刻を選択し得る。別の例として、第1のデバイス202A/202Cは、受信された複数の現在時刻の各々が送信されたホップの数に基づいて、受信された複数の現在時刻から現在時刻を選択し得る。たとえば、第1のデバイス202A/202Cは、第2のデバイスが第3のデバイスよりも少ない数のホップだけ第1のデバイスから離れて位置する場合、第3のデバイスから受信した現在時刻にわたって第2のデバイス202A/202Bから受信した現在時刻を選択し得る。受信された複数の現在時刻から現在時刻を選択するための他の機構が、他の実施形態において使用され得る。
【0024】
再び
図1を参照して、フローチャート100はブロック108に進み、第1のデバイス202A/202Cは、第2のデバイス202A/202Bから受信した現在時刻に基づいて証明書を認証する。たとえば、第1のデバイス202A/202Cは、第2のデバイス202A/202Bから受信した現在時刻に基づいて、その証明書が有効であり期限切れではないと判断し得る。いくつかの実施形態では、第1のデバイス202A/202Cは、その証明書を検証することがローカルネットワークに接続するための前提条件である第1のモードで動作している。第1のデバイス202A/202Cは、その証明書(複数可)を、バックホールネットワーク210内の認証サーバ(たとえば、認証サーバ208)と、第3のデバイス(認証側デバイスと呼ばれることもある)を介して検証し得る。第3のデバイスは、第1のデバイス202A/202Cからの認証要求を認証サーバ208に転送する。認証要求は、第1のデバイス202A/202Cの1つ以上の証明書を含んでもよく、認証サーバ208は、1つ以上の証明書に基づいて、認証要求を許可するかどうかを第3のデバイスに示し得る。たとえば、認証サーバは、第1のデバイス202A/202Cの1つ以上の証明書が有効であるかどうかを第3のデバイスに示す。第3のデバイスは、バックホールネットワークへの接続を有し、第1のデバイス202A/202Cと通信可能な任意のデバイスであり得る。いくつかの実施形態では、第3のデバイスは、現在時刻を第1のデバイスに送信した第2のデバイス202Bである。他の実施形態では、第3のデバイスは、ローカルネットワーク内の異なるデバイスである。たとえば、
図1では、デバイス202Bは、認証サーバ208を含むバックホールネットワーク210に接続されている。デバイス202Aは、その証明書(複数可)を認証要求でデバイス202Bに送信し得る。次に、デバイス202Bは、認証サーバ208に認証要求を転送し、認証サーバ208は、証明書(複数可)に基づいて、デバイス202Aからの認証要求を許可するかどうかを、デバイス202Bに示す(たとえば、認証サーバ208は、証明書(複数可)が有効であるかどうかを示してもよい)。
【0025】
ブロック110において、第1のデバイス202A/202Cは、認証した証明書に基づいて、ローカルネットワークへのネットワーク接続を確立する。たとえば、第3のデバイスは、第1のデバイスの1つ以上の証明書が有効であるという認証サーバからの表示に基づいて、第1のデバイス202A/202Cがローカルネットワークに接続することを可能にし得る。次に、第1のデバイス202A/202Cは、ローカルネットワーク内のIPアドレスを取得し、ローカルネットワークを介して外部デバイスとの通信を開始し得る。いくつかの実施形態では、第1のデバイス202A/202Cは、第3のデバイス(たとえば、認証側デバイス)を介して、ローカルネットワークへの接続を確立し得る。たとえば、第1のデバイス202A/202Cは、現在時刻を第1のデバイス202A/202Cに送信した第2のデバイス202A/202Bを介して、ローカルネットワークへの接続を確立し得る。他の実施形態では、第1のデバイス202A/202Cは、第1のデバイス202A/202Cに現在時刻を送信した第2のデバイス202A/202Bとは異なるデバイスを介して、ローカルネットワーク200への接続を確立してもよい。別
の例として、第3のデバイスは、第1のデバイス202A/202Cの1つ以上の証明書が無効であるという認証サーバ208からの表示に基づいて、第1のデバイス202A/202Cがローカルネットワーク200に接続することを可能にすることを拒否し得る。
【0026】
いくつかの実施形態では、第1のデバイス202A/202Cは次に、ローカルネットワーク200を介してNTPサーバ206に接続し、現在時刻をNTPサーバ206と同期させ得る。NTPサーバ206と同期される現在時刻は、第2のデバイス202A/202Bから受信された現在時刻よりも正確である。たとえば、送信待ち時間に起因して、第2のデバイス202A/202Bから受信された現在時刻は、特定の範囲(たとえば、数秒以上)内でのみ正確であり得る。現在時刻がローカルネットワーク200内の複数のホップを介して送信される場合、送信待ち時間はさらに長くなり得る。対照的に、NTPサーバ206と同期された現在時刻は、たとえば、100ms以内で正確であり得る。
【0027】
第1のデバイスが現在時刻をNTPサーバ206と同期させた後、第1のデバイス202A/202Cは、第1のデバイス202A/202Cが他のデバイスから現在時刻の要求を受信する場合、同期された現在時刻を送信し得る。たとえば、
図1を参照して、デバイス202Aがローカルネットワーク200を介してNTPサーバ206に接続した後で、デバイス202Aがデバイス202Bから現在時刻の要求を受信した場合、デバイス202Aは、NTPサーバ206と同期された現在時刻をデバイス202Bに送信し得る。このようにして、第1のデバイス202A/202Cがローカルネットワーク200を介してNTPサーバ206に接続した後で、第1のデバイス202A/202Cは、要求を転送することなく、現在時刻の要求に直接応答し得る。
【0028】
いくつかの実施形態では、ネットワーク接続を確立することは、ゼロタッチプロビジョニング(ZTP)プロトコルに基づき、第1のデバイスがユーザ入力なしで、または最小限のユーザ入力で、ローカルネットワークに接続することを可能にする。たとえば、ZTPプロトコルは、第1のデバイス202A/202Cが、追加のユーザ入力なしにローカルネットワーク200内の他のデバイスからローカルネットワーク200の情報および構成を取得することを可能にし得る。他の実施形態では、ローカルネットワーク200へのネットワーク接続を確立することは、異なるプロトコルに従って実行されてもよい。
【0029】
いくつかの実施形態では、第1のデバイス202A/202Cは、第1のモードおよび第2のモードで動作するように構成され得る。第1のデバイス202A/202Cは、第1のデバイスが、ネットワーク接続を確立するために認証された証明書(複数可)を必要とするセキュアなネットワーク内にある場合、第1のモードで動作し得る。たとえば、第1のモードでは、第1のデバイス202A/202Cは、上述のブロック102,104および106に従って現在時刻を取得し、上述のブロック108に従って、受信した時間に基づいて1つ以上の証明書を認証し、ブロック110で説明したように、認証した証明書に基づいてセキュアなネットワークに接続する。
【0030】
第1のデバイス202A/202Cはさらに、第1のデバイスが、ネットワーク接続を確立するために認証された証明書を必要としないネットワーク内にある場合、第2のモードで動作し得る。たとえば、第2のモードでは、第1のデバイス202A/202Cは、最初に現在時刻を取得すること、またはいかなる証明書も認証することなしに(たとえば、第1のデバイス202A/202Cが既にセキュアな位置にあるとき)、ネットワークへのネットワーク接続を確立し得る。第2のモードでは、第1のデバイス202A/202Cは、認証された証明書(複数可)なしでネットワーク接続を介して、NTPサーバ206に接続する。
【0031】
図3は、デバイス402A,402Bおよび402Cを有する無線ローカルネットワー
ク400を示すブロック図である。
図4は、いくつかの他の実施形態に係る、現在時刻を取得するための方法を示すフローチャート300である。デバイス402Aおよび402Cは各々、フローチャート300の方法を実施してもよく、フローチャート300の以下の説明では、理解を容易にするためにローカルネットワーク400の要素が参照される。
【0032】
いくつかの実施形態では、フローチャート300は、現在時刻を受信し、受信した現在時刻に基づいてネットワーク接続を確立するために、第1のデバイス(たとえば、
図3のデバイス402Aまたはデバイス402Cのいずれか1つ)によって実装され得る。いくつかの実施形態では、第1のデバイス402A/402Cおよびローカルネットワーク400は、
図1および
図2に関して上述したものと同様または同じであり得る。たとえば、第1のデバイス402A/402Cは、リアルタイムクロックのないデバイスでもよく、GPS能力および/またはGPS接続を有していなくてもよく、NTPサーバに接続していなくてもよい。いくつかの実施形態では、ローカルネットワーク400は、ローカルネットワーク400への第1のデバイス402A/402Cの接続が認証された1つ以上の証明書に基づくようにセキュアにされた無線メッシュネットワークでもよい。これらの特徴のさらに他の説明は、簡潔にするために省略される。フローチャート300は、第1のデバイス402A/402Cが、リアルタイムクロック、GPS接続、またはNTPサーバ接続なしに現在時刻を受信し、現在時刻に基づいて1つ以上の証明書を認証し、認証した1つ以上の証明書に基づいてネットワーク接続を確立することを可能にする方法を提供する。
【0033】
フローチャート300は、ブロック302から始まり、第1のデバイス402A/402Cがネットワーク接続を確立する前に、第1のデバイス402A/402Cが、第2のデバイス(たとえば、デバイス402Aまたはデバイス402Bのいずれか)から現在時刻を受信する。第2のデバイス402A/402Bは、ローカルネットワーク内のデバイスでもよい。
【0034】
いくつかの実施形態では、第1のデバイス402A/402Cが、第2のデバイス402A/402Bから現在時刻を受信することは、第1のデバイス402A/402Cが現在時刻の要求を送信することなく、第1のデバイス402A/402Cが、第2のデバイス402A/402Bから現在時刻を受信することを含む。たとえば、第1のデバイス402A/402Cは、第2のデバイス402A/402Bのブロードキャストで現在時刻を受信し得る。いくつかの実施形態では、第2のデバイス402A/402Bは、WiFi規格またはBluetooth規格に従って、ビーコンで現在時刻をブロードキャストし得る。いくつかの実施形態では、第2のデバイス402A/402Bは、現在時刻とともにそのブロードキャストにデジタル署名を含めてもよく、第1のデバイス402A/402Cは、セキュリティの向上のためにデジタル署名を検証し得る。他の実施形態では、第2のデバイス402A/402Bは、異なる機構を使用して現在時刻をブロードキャストしてもよい。たとえば、
図3では、デバイス402BはNTPサーバ406に、(たとえば、バックホールネットワークを介して)接続され、NTPサーバ406から現在時刻を受信する。デバイス402Bは、たとえば、NTPサーバ406から受信した現在時刻を、ビーコンでブロードキャストし得る。デバイス402Aは、NTPサーバ406と同期された更新済みの現在時刻でブロードキャストを周期的に更新し得る。デバイス402Bのブロードキャスト半径404B内の任意のデバイスが、ブロードキャストから現在時刻を判断し得る。たとえば、デバイス402Aは、現在時刻のいかなる要求も最初に送信することなく、デバイス402Bのブロードキャストで現在時刻を受信し得る。
【0035】
いくつかの実施形態では、第1のデバイス402A/402Cは、現在時刻を有するブロードキャストをリッスンし得る。第1のデバイス402A/402Cが第3の事前設定期間後にブロードキャストで現在時刻を受信しない場合、第1のデバイス402A/40
2Cは、たとえば、
図2のブロック104に関して上述したのと同様の態様で、現在時刻の要求を送信し得る。第1のデバイス402A/402Cは次に、送信された現在時刻の要求に応答して、現在時刻を受信し得る。
【0036】
他の実施形態では、第1のデバイス402A/402Cは、
図2のブロック104および106に関して上述したのと同様の態様で現在時刻を受信する。たとえば、第1のデバイス402A/402Cは、(たとえば、ブロードキャストプローブ要求で)現在時刻の要求を送信してもよく、第2のデバイス402A/402Bは、第1のデバイス402A/402Cによって送信された現在時刻の要求を聞いてもよい。第1のデバイス402A/402Cは次に、ユニキャストで(たとえば、プローブ応答で)またはブロードキャストで、第2のデバイス402A/402Bから現在時刻を受信し得る。
【0037】
再び
図4を参照して、ブロック306において、第1のデバイス402A/402Cは、第2のデバイス402A/402Bから受信した現在時刻に基づいて、1つ以上の証明書を認証し、ブロック308において、第1のデバイス402A/402Cは、認証した証明書に基づいて、ローカルネットワーク400へのネットワーク接続を確立する。1つ以上の証明書を認証し、ネットワーク接続を確立することは、
図2のブロック108および110に関して上述したのと同様の態様で実行され得る。いくつかの実施形態では、第1のデバイス402A/402Cは、第1のデバイス402A/402Cに現在時刻を送信した第2のデバイス402A/402B等、ローカルネットワーク内の他のデバイスを介して、認証サーバ(たとえば、
図3の認証サーバ408)で1つ以上の証明書を認証する。他の実施形態では、第1のデバイス402A/402Cは、第1のデバイス402A/402Cに現在時刻を送信した第2のデバイス402A/402Bとは異なるデバイスを介して、認証サーバで1つ以上の証明書を認証する。いくつかの実施形態では、第1のデバイス402A/402Cは、第1のデバイス402A/402Cに現在時刻を送信した第2のデバイス402A/402B等、ローカルネットワーク400内の他のデバイスを介して、ローカルネットワーク400に接続する。たとえば、メッシュネットワークでは、第1のデバイス402A/402Cは、第2のデバイス402A/402Bとのメッシュ接続を確立してもよく、第1のデバイス402A/402Bは、メッシュ接続を介してローカルネットワーク400に接続される。他の実施形態では、第1のデバイス402A/402Cは、第1のデバイス402A/402Cに現在時刻を送信した第2のデバイス402A/402Bとは異なるデバイスを介して、ローカルネットワーク400に接続する。
【0038】
ブロック310において、第1のデバイス402A/402Cは、ローカルネットワーク400へのネットワーク接続を介して、NTPサーバ(たとえば、
図3のNTPサーバ406)に接続する。たとえば、NTPサーバ406は、バックホールネットワーク(たとえば、バックホールネットワーク410)内に位置してもよく、第1のデバイス402A/402Cは、ローカルネットワーク400へのネットワーク接続を介して、バックホールネットワーク410に接続されてもよい。第1のデバイス402A/402Cはさらに、現在時刻をNTPサーバ406と同期させ得る。NTPサーバ406と同期された現在時刻は、第2のデバイス402A/402Bから受信された現在時刻よりも正確である。たとえば、送信待ち時間に起因して、第2のデバイス402A/402Bから受信された現在時刻は、たとえば、特定の範囲(たとえば、数秒以上)内でのみ正確なことがあり、NTPサーバ406と同期された現在時刻は、100ミリ秒以下の範囲内で正確なことがある。
【0039】
その後、いくつかの実施形態では、第1のデバイス402A/402Cは、他のデバイスから現在時刻のいかなる要求も受信することなく、現在時刻(たとえば、NTPサーバと同期された現在時刻)をブロードキャストし得る。いくつかの実施形態では、第1のデ
バイス402A/402Cは、第1のデバイスのビーコンで現在時刻をブロードキャストし得る。いくつかの実施形態では、第1のデバイス402A/402Cは、現在時刻とともにそのブロードキャストにデジタル署名を含んでもよい。他の実施形態では、第1のデバイス402A/402Cは、異なる機構を使用して現在時刻をブロードキャストし得る。たとえば
図3では、デバイス402Aは次に、ローカルネットワーク400を介してバックホールネットワーク410に接続され得る。デバイス402Aは、その現在時刻をNTPサーバ406と同期させ、現在時刻の要求を受信することなく、同期された現在時刻をブロードキャストし得る。デバイス402Aのブロードキャスト半径404A内の任意のデバイス(たとえば、デバイス402C)は、現在時刻のいかなる要求も送ることなく、ブロードキャストで現在時刻を受信し得る。デバイス402Aは、NTPサーバ406と同期された更新済みの現在時刻で、ブロードキャストを周期的に更新し得る。この方法(たとえば、ブロードキャストで現在時刻を読み取り、サーバに接続し、現在時刻をNTPサーバ406と同期させ、同期された現在時刻をブロードキャストすること)は、ローカルネットワーク400内の各デバイスによって繰り返され得る。このようにして、現在時刻は、現在時刻の要求を送信する必要はなく、ローカルネットワーク400全体にわたって伝搬およびブロードキャストされ得る。
【0040】
代替的に、いくつかの他の実施形態では、第1のデバイス402A/402Cは、第1のデバイス402A/402Cが第3のデバイスから現在時刻の要求を受信する場合、NTPサーバ406と同期された現在時刻を第3のデバイスに送信し得る。たとえば
図3では、デバイス402Aは、現在時刻の要求をデバイス402Cから受信してもよく、デバイス402Aは、デバイス402Cから現在時刻の要求を受信したことに応答して、NTPサーバ406と同期された現在時刻を、デバイス402Cに送信し得る。
【0041】
図5は、ホストデバイス(たとえば、装置)にインストールされ得る、本明細書で説明する方法を実行するための処理システム500の実施形態を示すブロック図である。いくつかの実施形態では、上述のように、ホストデバイスは、リアルタイムクロックおよび/またはGPS能力を有さなくてもよい。図示のように、処理システム500は、プロセッサ504と、メモリ506と、インターフェース510~514とを含み、これらは
図5に示すように配置されてもよい(または配置されなくてもよい)。プロセッサ504は、計算および/または他の処理関連タスクを実行するように適合された任意の構成要素または構成要素の集合でもよく、メモリ506は、プロセッサ504による実行のためのプログラミングおよび/または命令を記憶するように適合された任意の構成要素または構成要素の集合でもよい。プロセッサ504は、プロセッサ504がプログラミングの動作を実行するように構成されるように、メモリ506に記憶されたプログラミングを実行し得る。ある実施形態では、メモリ506は、非一時的なコンピュータ読取可能媒体を含み得る。インターフェース510,512,514は、処理システム500が他のデバイス/構成要素および/またはユーザと通信することを可能にする任意の構成要素または構成要素の集合であり得る。たとえば、インターフェース510,512,514のうちの1つまたは複数は、データ、制御、または管理メッセージをプロセッサ504からホストデバイスおよび/またはリモートデバイス上にインストールされたアプリケーションに伝達するように適合され得る。別の例として、インターフェース510,512,514のうちの1つまたは複数は、ユーザまたはユーザデバイス(たとえば、パーソナルコンピュータ(PC)等)が処理システム500と対話/通信することを可能にするように適合され得る。処理システム500は、長期ストレージ(たとえば、不揮発性メモリ等)など、
図6に示されていない追加の構成要素を含み得る。
【0042】
いくつかの実施形態では、処理システム500は、電気通信ネットワークにアクセスしている、または他の態様ではその一部であるネットワークデバイスに含まれている。一例では、処理システム500は、基地局、中継局、スケジューラ、コントローラ、ゲートウ
ェイ、ルータ、アプリケーションサーバ、もしくは電気通信ネットワーク内の任意の他のデバイス等、無線または有線電気通信ネットワーク内のネットワーク側デバイス内にある。他の実施形態では、処理システム500は、移動局、ユーザ機器(UE)、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレット、ウェアラブル通信デバイス(たとえば、スマートウォッチ等)、もしくは電気通信ネットワークにアクセスするように適合された任意の他のデバイス等、無線または有線電気通信ネットワークにアクセスするユーザ側デバイス内にある。
【0043】
いくつかの実施形態では、インターフェース510,512,514のうちの1つまたは複数は、処理システム500を、電気通信ネットワークを介してシグナリングを送受信するように適合された送受信機に接続する。
図6は、電気通信ネットワークを介してシグナリングを送受信するように適合された送受信機600を示すブロック図である。送受信機600は、ホストデバイスにインストールされ得る。図示のように、送受信機600は、ネットワーク側インターフェース602と、カプラ604と、送信機606と、受信機608と、信号プロセッサ610と、デバイス側インターフェース612とを備える。ネットワーク側インターフェース602は、無線または有線電気通信ネットワークを介してシグナリングを送信または受信するように適合された任意の構成要素または構成要素の集合を含み得る。カプラ604は、ネットワーク側インターフェース602を介した双方向通信を容易にするように適合された任意の構成要素または構成要素の集合を含み得る。送信機606は、ベースバンド信号を、ネットワーク側インターフェース602を介した送信に適した変調キャリア信号に変換するように適合された任意の構成要素または構成要素の集合(たとえば、アップコンバータ、電力増幅器など)を含み得る。受信機608は、ネットワーク側インターフェース602を介して受信されたキャリア信号をベースバンド信号に変換するように適合された任意の構成要素または構成要素の集合(たとえば、ダウンコンバータ、低雑音増幅器など)を含み得る。信号プロセッサ610は、ベースバンド信号を、デバイス側インターフェース(複数可)612を介した通信に適したデータ信号に変換する、またはその逆を行うように適合された任意の構成要素または構成要素の集合を含み得る。デバイス側インターフェース(複数可)612は、信号プロセッサ610とホストデバイス(たとえば、処理システム500、ローカルエリアネットワーク(LAN)ポートなど)内の構成要素との間でデータ信号を通信するように適合された任意の構成要素または構成要素の集合を含み得る。
【0044】
送受信機600は、任意のタイプの通信媒体を介してシグナリングを送受信し得る。いくつかの実施形態では、送受信機600は、無線媒体を介してシグナリングを送受信する。たとえば、送受信機600は、セルラープロトコル(たとえば、ロングタームエボリューション(LTE)など)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)プロトコル(たとえば、Wi-Fi等)、または任意の他のタイプの無線プロトコル(たとえば、Bluetooth、近距離無線通信(NFC)など)等、無線電気通信プロトコルに従って通信するように適合された無線送受信機であり得る。そのような実施形態では、ネットワーク側インターフェース602は、1つ以上のアンテナ/放射要素を備える。たとえば、ネットワーク側インターフェース602は、シングルアンテナ、複数の別個のアンテナ、またはマルチレイヤ通信用に構成されたマルチアンテナアレイ、たとえば、シングル入力マルチ出力(SIMO)、マルチ入力シングル出力(MISO)、マルチ入力マルチ出力(MIMO)などを含み得る。他の実施形態では、送受信機600は、有線媒体、たとえばツイストペアケーブル、同軸ケーブル、光ファイバなどを介して、シグナリングを送受信する。特定の処理システムおよび/もしくは送受信機は、示される構成要素のすべて、または構成要素のサブセットのみを利用してもよく、統合のレベルは、デバイスごとに異なり得る。
【0045】
本開示は、例示的な実施形態を参照して説明されているが、この説明は、限定的な意味
で解釈されることを意図していない。例示的な実施形態のさまざまな変形例および組み合わせ、ならびに本開示の他の実施形態は、説明を参照することによって当業者に明らかであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、任意のそのような変形例または実施形態を包含することが意図されている。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のデバイスが、前記第1のデバイスが現在時刻を有しているかどうかを判断することと、
前記第1のデバイスが前記現在時刻を有していない場合、前記第1のデバイスが、ローカルネットワーク内の第2のデバイスに前記現在時刻の要求を送信することと、
前記第1のデバイスが、前記第2のデバイスから前記現在時刻を受信することと、
前記第1のデバイスが、前記第2のデバイスから受信した前記現在時刻に基づいて、証明書を認証することと、
前記第1のデバイスが、認証した前記証明書に基づいて、前記ローカルネットワークへのネットワーク接続を確立することとを備える、方法。
【外国語明細書】