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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024056972
(43)【公開日】2024-04-23
(54)【発明の名称】プログラムおよび情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/53 20140101AFI20240416BHJP
   A63F 13/5252 20140101ALI20240416BHJP
   A63F 13/825 20140101ALI20240416BHJP
   G06T 19/00 20110101ALI20240416BHJP
【FI】
A63F13/53
A63F13/5252
A63F13/825
G06T19/00 300A
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024023887
(22)【出願日】2024-02-20
(62)【分割の表示】P 2021034374の分割
【原出願日】2021-03-04
(71)【出願人】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 モアナ
(72)【発明者】
【氏名】錦 大輔
(72)【発明者】
【氏名】西山 透
(57)【要約】
【課題】ゲーム空間に配置されたオブジェクトの状態を容易に確認可能とする技術を提供する。
【解決手段】コンピュータによって実行されるプログラムにあって、ゲーム空間に、ユーザの操作に応じて動作可能な第1オブジェクトと、上記ユーザの操作によらず動作可能な第2オブジェクトと、を配置することと、上記第1オブジェクトを含む上記ゲーム空間の第1画像を表示させることと、上記第1画像の所定の領域に、上記ゲーム空間内の上記第2オブジェクトのライブ映像を表示させることと、を上記コンピュータに実行させるようにした。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
ゲーム空間に、ユーザの操作に応じて動作可能な第1オブジェクトと、前記ユーザの操作によらず動作可能な第2オブジェクトと、を配置することと、
前記第1オブジェクトを含む前記ゲーム空間の第1画像を表示させることと、
前記第1画像の所定の領域に、前記ゲーム空間内の前記第2オブジェクトのライブ映像を表示させることと
を実行させるためのプログラム。
【請求項2】
前記所定の領域を選択する操作を受け付けた場合に、前記第2オブジェクトのステータスを表す第1情報を表示させること
を前記コンピュータにさらに実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記所定の領域を選択する操作を受け付けた場合に、前記第1画像に代えて、前記第2オブジェクトの前記ライブ映像に対応する映像と、当該第2オブジェクトのステータスを表す第1情報と、を含む第2画像を表示させること、
を前記コンピュータにさらに実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記第1オブジェクトは、プレイヤーキャラクタであり、
前記第2オブジェクトは、前記プレイヤーキャラクタによって育成されるモンスターキャラクタである、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記モンスターキャラクタは、前記ゲーム空間とは異なるゲーム空間のクエストにおいて獲得されるモンスターキャラクタである、
請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記所定の領域は、前記第1画像内の右側に位置する、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記所定の領域に表示されている前記第2オブジェクトが特定の状態に遷移したことを表す第2情報を表示させること
を前記コンピュータにさらに実行させる、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記第2情報は、前記第2オブジェクトが特定の状態に遷移したことを視覚的に示す第3画像として前記所定の領域に重畳表示される、
請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記第2情報の表示開始から一定時間経過後に前記第2情報の表示を消すこと、
を前記コンピュータにさらに実行させる、請求項7または8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記ライブ映像は、前記ゲーム空間内で1または複数の前記第2オブジェクトの各々に対応して移動可能に配置された仮想カメラによって撮影されるライブ映像である、
請求項1乃至9のいずれか一項に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
仮想のゲーム空間でユーザ(プレイヤー)がゲームオブジェクトを育成するゲームが知られている。ゲームオブジェクト(以下、単に「オブジェクト」)は、育成されると、レベルや能力等のステータスを変化させる。
【0003】
また、複数のオブジェクトを広いゲーム空間内に配置し、同時並行で育成可能とするゲームも知られている。そのようなゲームにおいて、例えばユーザによって操作されるプレイヤーキャラクタが各オブジェクトを抱きあげることで各オブジェクトのステータス情報が表示され、ユーザが当該オブジェクトの状態を確認できるようにする技術が知られている(非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「ギルドLV1のブログ」、Amebaブログ[online]、平成29年9月15日、令和3年1月13日検索、インターネット<URL: https://ameblo.jp/yoshiaki0303/entry-12310889826.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の技術では、各オブジェクトがどのような状態かを確認するには、ユーザがプレイヤーキャラクタを操作して各オブジェクトの近くに移動させ、抱き上げるなどの動作を行わせる必要がある。
【0006】
この発明は、上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、ゲーム空間に配置されたオブジェクトの状態を容易に確認可能とする技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するためにこの発明の一態様は、コンピュータによって実行されるプログラムにあって、ゲーム空間に、ユーザの操作に応じて動作可能な第1オブジェクトと、上記ユーザの操作によらず動作可能な第2オブジェクトと、を配置することと、上記第1オブジェクトを含む上記ゲーム空間の第1画像を表示させることと、上記第1画像の所定の領域に、上記ゲーム空間内の上記第2オブジェクトのライブ映像を表示させることと、を上記コンピュータに実行させるようにしたものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明の一態様に係るプログラムは、ゲーム空間に配置されたオブジェクトの状態を容易に確認可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、一実施形態に係るゲームプログラムに関連するゲームシステムの全体構成の一例を示す図である。
図2図2は、図1に示したゲームシステムにおけるサーバの機能構成の一例を示す図である。
図3図3は、図1に示したゲームシステムにおけるユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。
図4図4は、一実施形態に係るゲームプログラムによって実現されるゲームの構成の一例を示す図である。
図5図5は、図3に示したユーザ端末の情報処理動作の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、一実施形態に係るゲームプログラムによって実現されるゲーム画像の第1の例を示す図である。
図7図7は、一実施形態に係るゲームプログラムによって実現されるゲーム画像の第2の例を示す図である。
図8図8は、一実施形態に係るゲームプログラムによって実現されるゲーム画像の第3の例を示す図である。
図9図9は、図6のゲーム画像から遷移し得るゲーム画像の第1の例を示す図である。
図10図10は、図6のゲーム画像から遷移し得るゲーム画像の第2の例を示す図である。
図11図11は、図9のゲーム画像から遷移し得るゲーム画像の第1の例を示す図である。
図12図12は、図9のゲーム画像から遷移し得るゲーム画像の第2の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。なお、以降、説明済みの要素と同一または類似の要素には同一または類似の符号を付し、重複する説明については基本的に省略する。例えば、複数の同一または類似の要素が存在する場合に、各要素を区別せずに説明するために共通の符号を用いることがあるし、各要素を区別して説明するために当該共通の符号に加えて枝番号を用いることもある。
【0011】
[一実施形態]
一実施形態に係るプログラムは、ゲームのプレイヤー(以下、「ユーザ」と言う。)によって使用される端末装置(以下、「ユーザ端末」と言う。)上でゲームを実現させるためのプログラムである。以下では、一実施形態に係るプログラムを、一般的なコンピュータの機能を実現させるためのプログラムと区別して、ゲームプログラムと呼ぶ。
【0012】
ゲームプログラムによって実現されるゲームは、ユーザがゲーム空間でオブジェクトを育成することができるゲームである。ゲームプログラムによって実現されるゲームは、例えば、育成ゲーム、シミュレーションゲーム、ロールプレイングゲーム、アクションゲーム、アドベンチャーゲーム、シューティングゲーム、スポーツゲームまたはパズルゲーム等であるが、これらに限定されない。また、ゲームは、そのようなゲームの一部(ミニゲームまたはイベント等)であってもよい。
【0013】
ゲームプログラムは、ゲーム空間に種々のオブジェクトを配置し、ゲームを実現し得る。ゲーム空間は、ゲームプログラムによって実現される種々のオブジェクトを配置するための空間である。ゲームプログラムは、ゲームのパートごとに異なるゲーム空間を構築し得る。以下では、主にゲーム空間が3次元の空間であり、ゲーム空間に配置されるオブジェクトも主に3次元で表示されるものとして説明するが、本実施形態は、2次元のゲーム空間およびオブジェクトにも適用可能である。
【0014】
種々のオブジェクトは、キャラクタのオブジェクトを含む。キャラクタは、例えば、人間のキャラクタ、動物のキャラクタ、または擬人化キャラクタ等であるが、これらに限定されない。キャラクタのオブジェクトは、動作する(動く)オブジェクトである。キャラクタのオブジェクトは、ユーザが操作可能なキャラクタのオブジェクトおよびユーザが操作不可能なNPC(Non Player Character)のオブジェクトを含む。種々のオブジェクトは道具オブジェクトを含む。道具オブジェクトは、キャラクタのオブジェクトが使用可能なオブジェクトである。道具オブジェクトは、例えばアイテムや装備品等である。種々のオブジェクトはまた背景オブジェクトを含む。背景オブジェクトは、木、岩、草、空、川、池、建物、設備等のゲームの背景を構成するオブジェクトである。種々のオブジェクトは、可視のオブジェクトと、不可視のオブジェクトとを含む。
【0015】
種々のオブジェクトは、ゲーム設計者等によって任意に定められた設定値を有する。設定値は、位置、大きさ、形状、色、能力、属性およびその他の種々の情報を数値(「パラメータ」とも言う。)で表したものである。ここでは、キャラクタのオブジェクトが有する設定値を特にステータスと呼ぶ。ステータスは、能力値(例えば、レベル、体力、攻撃力、防御力)、健康状態、属性(例えば、性別、年齢、職業)、所持スキル、所持アイテム、または所持金等の情報を含むが、これに限られない。ステータスは、育成によって変化し得るステータスと、変化しないステータスとを含む。育成によって変化するステータスの一例が能力値である。育成は、能力値の強化と言い換えることもできる。
【0016】
ゲームプログラムがゲーム空間に配置するオブジェクトは、ユーザの操作に応じて動作可能な第1オブジェクトと、ユーザの操作によらずに動作可能な第2オブジェクトと、を含む。ゲームプログラムによって実現されるゲームの一例は、ユーザが第1オブジェクトの操作を介してゲーム空間で第2オブジェクトを育成するゲームである。第1オブジェクトの一例は、プレイヤーキャラクタのオブジェクト(以下、「プレイヤーキャラクタ」と言う。)である。第2オブジェクト(被育成オブジェクト)の一例は、モンスターキャラクタのオブジェクト(以下、単に「モンスター」と言う。)である。モンスターは、例えば、架空生物のキャラクタである。
【0017】
ゲームプログラムは、1台のユーザ端末でローカルにゲームを実現させるゲームプログラム、ユーザ端末とサーバに協働してゲームを実現させるゲームプログラム、(サーバ経由でまたはサーバを介さずに)複数のユーザ端末に協働してゲームを実現させるゲームプログラム等であり得る。以下では一例として、サーバがゲームプログラムを包括的に管理し、ユーザ端末からの要求に応じてゲームプログラムおよび関連データ等を送信し、実際のゲーム進行は主にユーザ端末において実現されるゲームシステムについて説明する。
【0018】
(1)構成
(1-1)ゲームシステム
図1は、一実施形態に係るゲームプログラムに関連するゲームシステム1の全体構成の一例を示す。
ゲームシステム1は、複数のユーザ端末100と、サーバ200とを含む。各ユーザ端末100は、サーバ200との間でネットワークNWを介して通信可能である。サーバ200には、任意の数のユーザ端末100が接続可能であるが、簡単のために1つのユーザ端末100についてのみ詳細な構成を図示し説明する。
【0019】
ネットワークNWは、例えばインターネットであり、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、移動通信網、有線電話網、FTTH(Fiber To The Home)、CATV(Cable Television)網等のアクセス網を含み得る。
【0020】
ユーザ端末100は、ゲームプレイをするユーザによって使用される端末である。ユーザ端末100は、ゲームプログラムを実行することによりゲームを実現し、ゲーム進行に応じたゲーム画像を表示することによりゲーム画面を実現する。ゲーム画像は、ゲーム空間を描画した画像を含み得る。ゲーム空間を描画した画像は、ゲーム空間に配置された複数のオブジェクトの画像を含み得る。ゲーム画像は、静止画像または動画像を含む。ゲーム画像はまた、2次元または3次元的に表現されるUI(User Interface)部品の画像を含み得る。ユーザ端末100は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ノート型パーソナルコンピュータ等の携帯端末である。ユーザ端末100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型コンピュータであってもよい。ユーザ端末100はまた、ゲームプレイに適した専用のゲーム端末であってもよい。以下では一例としてユーザ端末100が、タッチスクリーンを備えるスマートフォンであるものとして説明する。
【0021】
サーバ200は、例えばゲーム開発業者等によって運営および管理される装置である。サーバ200は、ゲームプログラムおよびユーザ情報を包括的に管理し、ユーザ端末100におけるゲームの進行を支援する。サーバ200は、ワークステーションやパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってよい。例えばサーバ200は、ネットワークNWを介してユーザ端末100からユーザ情報や種々の要求を受け付け、ネットワークNWを介してユーザ端末100にゲームプログラムや関連データを送信する。サーバ200は、同時に複数のユーザ端末100との間で情報の送受信が可能であり、複数のユーザ端末100におけるゲームの進行を並行して支援し得る。
【0022】
ユーザ端末100は、サーバ200からゲームプログラムおよび必要な設定データを一度に受信し、以後はサーバ200と通信することなくゲームを進行させてもよい。またはユーザ端末100は、ゲームの進行に応じて随時サーバ200と通信し、その都度必要なゲームプログラムまたはデータをサーバ200から受信するようにしてもよい。
【0023】
(1-2)ハードウェア構成
(1-2-1)サーバ
図1に示すように、サーバ200は、ハードウェアとして、プロセッサ2001と、メモリ2002と、ストレージ2003と、通信インタフェース(通信I/F)2004と、入出力インタフェース(入出力I/F)2005とを備え、これらがバス2006を介して互いに電気的に接続される。
【0024】
プロセッサ2001は、サーバ200全体の動作を制御する。プロセッサ2001は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の汎用プロセッサを含む。プロセッサ2001は、汎用プロセッサに限らず、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)等の専用プロセッサであってもよい。
【0025】
メモリ2002は、主記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等を含む。
【0026】
ストレージ2003は、補助記憶装置であり、ハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)等の不揮発性記憶装置を含む。ストレージ2003は、プロセッサ2001により実行されるプログラムや、プログラムの実行に必要な設定データ等を記憶する。プログラムの一部は、ROMに記憶されてもよい。
【0027】
プロセッサ2001は、ストレージ2003からプログラムを読み出してメモリ2002に展開し、展開したプログラムを解釈および実行することによって、後述する処理機能を実現し得る。
【0028】
通信インタフェース(通信I/F)2004は、ネットワークNWを介してユーザ端末100等の外部装置と通信するためのモジュールであり、送受信のための信号処理回路、光コネクタ等を含む。通信インタフェース2004は、例えば光通信モジュールを含んでもよい。
【0029】
入出力インタフェース(入出力I/F)2005は、キーボードやマウス等の入力装置を通じてオペレータが入力した操作データを取り込むとともに、出力データを液晶または有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイやスピーカ等の出力装置に出力する。
【0030】
(1-2-2)ユーザ端末
図1に示すように、ユーザ端末100は、ハードウェアとして、プロセッサ1001と、メモリ1002と、ストレージ1003と、センサ1004と、通信インタフェース(通信I/F)1005と、入出力インタフェース(入出力I/F)1006と、タッチスクリーン1007とを備え、これらがバス1008を介して互いに電気的に接続される。
【0031】
プロセッサ1001は、ユーザ端末100の全体の動作を制御する。プロセッサ1001は、例えば、CPU、MPU、GPU等の汎用プロセッサを含む。プロセッサ1001もまた、汎用プロセッサに限らず、ASICまたはFPGA等の専用プロセッサであってもよい。
【0032】
プロセッサ1001は、ストレージ1003からプログラムを読み出してメモリ1002に展開し、展開したプログラムを解釈および実行することによって、後述する処理機能を実現し得る。
【0033】
メモリ1002は、主記憶装置であり、ROMおよびRAM等を含む。
【0034】
ストレージ1003は、補助記憶装置であり、内蔵または外付けの半導体メモリ(例えばフラッシュメモリ)等を含む。ストレージ1003は、プロセッサ1001により実行されるプログラムや、プログラムの実行に必要な設定データ等を記憶する。プログラムの一部は、ROMに記憶されてもよい。
【0035】
センサ1004は、例えば、イメージセンサ、サウンドセンサ、加速度センサ、角速度センサ、地磁気センサ、GPSセンサ、近接センサ、環境光センサ等である。センサ1004は、感知された種々の情報を電気信号に変換し、出力する。
【0036】
通信インタフェース(通信I/F)1005は、ネットワークNWを介してサーバ200等の外部装置と通信するためのモジュールであり、送受信のための信号処理回路、アンテナ、LAN端子等を含む。通信インタフェース1005は、移動通信用のモジュール、無線/有線LAN用のモジュール、近距離無線通信用のモジュール等を含み得る。
【0037】
入出力インタフェース(入出力I/F)1006は、外部装置から入力データを取り込むとともに、出力データを外部装置に出力する。入出力インタフェース1006は、例えば、ユーザ端末100の物理ボタンや、ユーザ端末100に内蔵されたスピーカ、USB(Universal Serial Bus)ポート等を含み得る。
【0038】
タッチスクリーン1007は、入力部1071と表示部1072とを備え、ユーザの入力操作を受け付けるとともに、ユーザに種々の画像を表示する機能を有する。
【0039】
入力部1071は、例えば静電容量式や抵抗膜式のタッチパネルである。入力部1071は、ユーザが指やタッチペン(スタイラスペン)で触れた接触位置を検知し、接触位置の座標情報を生成する。
【0040】
表示部1072は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイであり、表示データに基づく種々の画像を表示する。表示部1072は、ゲーム画像を表示することによってゲーム画面を実現する。
【0041】
ユーザ端末100は、入出力インタフェース1006を介して接続されるキーボード、マウス、コントローラ等の外部入力装置からユーザの操作を受け付けることもできる。ユーザ端末100は、入出力インタフェース1006を介して接続されるメモリカード等の外部記憶装置からゲームプログラムおよび関連データを取得してもよい。ユーザ端末100は、入出力インタフェース1006を介して接続されるディスプレイやスピーカ等の外部出力装置に表示情報を出力することもできる。ユーザ端末100は、入出力インタフェース1006を介して接続されるメモリカード等の外部記憶装置をストレージ1003として使用してもよい。ユーザ端末100はまた、センサ1004からの信号をユーザ操作として受け付けてもよい。
【0042】
(1-3)機能構成
(1-3-1)サーバ
図2は、図1に示したゲームシステム1におけるサーバ200の機能構成の一例を示す。なお、一般的なコンピュータの機能構成およびゲームの実現に必要な公知の構成については、図示および説明を省略する。
【0043】
サーバ200は、各ユーザ端末100と通信し、ユーザ端末100におけるゲームの進行を支援する機能を有する。例えば、サーバ200は、各ユーザ端末100からの要求に応じて、各ユーザ端末100にゲームプログラムや、ゲームプログラムの実行に必要な関連データ等を送信する機能を有する。サーバ200は、制御部210と、記憶部220とを備える。
【0044】
記憶部220は、主にストレージ2003により実現される。記憶部220は、ゲームプログラム記憶部221と、ゲーム情報記憶部222と、ユーザ情報データベース(DB)223と、を備える。
【0045】
ゲームプログラム記憶部221は、ゲームプログラムを記憶する。
【0046】
ゲーム情報記憶部222は、ゲームプログラムを実行する際に参照される種々のゲーム情報を記憶する。
【0047】
ユーザ情報データベース(DB)223は、各ユーザ端末100に関連付けられるユーザに関する情報を記憶するデータベースであり、例えば、ユーザアカウント情報を記憶する。
【0048】
制御部210は、主にプロセッサ2001およびメモリ2002により実現される。制御部210は、サーバ200全体の機能を制御する。制御部210は、ゲームプログラム記憶部221に記憶されたゲームプログラムを実行することにより、受信制御部211、送信制御部212およびゲーム進行部213として機能し得る。
【0049】
受信制御部211は、各ユーザ端末100から、ユーザ情報、プログラムまたは関連データの送信要求、各ユーザ端末100におけるゲームの進行状況に関する情報等を受け付ける。
【0050】
送信制御部212は、各ユーザ端末100に、要求されたプログラムまたは関連データ、あるいは更新されたプログラム等を送信する。送信制御部212はまた、各ユーザ端末100にゲームの進行状況に関する情報の送信を要求し得る。
【0051】
ゲーム進行部213は、ゲームプログラムに記述されたコードに従って、ゲーム情報記憶部222に記憶されたゲーム情報およびユーザ情報データベース223に記憶されたアカウント情報を参照し、各ユーザ端末100におけるゲームの進行状況を管理する。ゲーム進行部213はまた、各ユーザ端末100からの情報収集の要否や、各ユーザ端末100へのデータ送信の要否を判定し得る。
【0052】
例えば、制御部210は、受信制御部211により、ユーザ端末100からゲームプログラムの送信要求を受け付け、ゲーム進行部213により、当該ユーザ端末100に送信すべきゲームプログラムと関連データを決定し、送信制御部212により、決定されたゲームプログラムおよび関連データをユーザ端末100に送信する。
【0053】
(1-3-2)ユーザ端末
図3は、図1に示したゲームシステム1において使用され得るユーザ端末100の機能構成の一例を示す。なお、一般的なコンピュータの機能構成およびゲームの実現に必要な公知の構成については、図示および説明を省略する。
【0054】
ユーザ端末100は、制御部110と、記憶部120とを含む。
記憶部120は、主にストレージ1003により実現される。記憶部120は、ゲームプログラム記憶部121と、ゲーム情報記憶部122と、UI情報記憶部123とを含む。
【0055】
ゲームプログラム記憶部121は、ゲームプログラムを記憶する。
【0056】
ゲーム情報記憶部122は、ゲームプログラムを実行する際に参照される種々のゲーム情報を記憶する。ゲーム情報は、例えば、ゲーム空間に配置される種々のオブジェクトの設定値や、ゲーム空間に関する他の種々の情報等を含む。ゲーム情報は、被育成モンスターに関する情報、例えば、名称、ステータス、成長条件等を含む。
【0057】
UI情報記憶部123は、ゲーム画像の生成に使用される種々のUI部品に関する情報を記憶する。
【0058】
制御部110は、主にプロセッサ1001およびメモリ1002により実現される。制御部110は、ユーザ端末100全体の機能を制御する。制御部110は、ゲームプログラム記憶部121に記憶されたゲームプログラムを実行することにより、ゲーム進行部111、オブジェクト制御部112、表示制御部113、仮想カメラ制御部114、ファーム管理部115および操作受付部116として機能し得る。
【0059】
ゲーム進行部111は、ゲームプログラムに記述されたコードに従って、ゲーム情報記憶部122に記憶されたゲーム情報を参照し、ゲーム空間にオブジェクトを配置してゲームを進行させる処理を行う。ゲーム進行部111は、操作受付部116からのユーザの操作に関する座標情報およびユーザの操作から特定されるユーザの指示をゲームの進行に反映し得る。ゲーム進行部111は、ゲーム空間に、ユーザの操作に応じて動作可能な第1オブジェクト(プレイヤーキャラクタ)と、ユーザの操作によらず動作可能な第2オブジェクト(モンスター)とを配置する。
【0060】
オブジェクト制御部112は、ゲーム空間に配置された種々のオブジェクトの動作またはステータスを制御する。例えば、オブジェクト制御部112は、ユーザの操作に応じてプレイヤーキャラクタを動作させる。ユーザは、入力部1071への操作の入力を介して、プレイヤーキャラクタを移動させ、またはプレイヤーキャラクタにアクションを実行させることができる。プレイヤーキャラクタの動作は、位置の移動を伴う動作と、位置の移動を伴わない動作とを含む。オブジェクト制御部112はまた、ユーザの操作によらず、ゲームプログラムに記述されたコードに従ってモンスターを動作させる。オブジェクト制御部112はまた、ユーザの操作に応じてモンスターを動作させることもできる。モンスターの動作は、位置の移動を伴う動作と、位置の移動を伴わない動作とを含む。
【0061】
表示制御部113は、表示部1072に種々の画像を表示させるための表示データを生成する。表示制御部113によって生成される表示データは、プレイヤーキャラクタ(第1オブジェクト)を含むゲーム空間の画像(第1画像)を表示させるための表示データを含む。一実施形態では、第1画像は、ゲーム空間内のプレイヤーキャラクタのライブ映像(第1ライブ映像)に、UI部品の画像を重畳させた画像である。表示制御部113によって生成される表示データはまた、第1画像の所定の領域にゲーム空間内のモンスター(第2オブジェクト)のライブ映像(第2ライブ映像)を表示させるための表示データを含む。第1画像の所定の領域は、ゲーム設計者等によって任意に設定された領域でよい。所定の領域は、例えば、ゲームプレイするユーザから見て第1画像内の右側に位置する。
【0062】
ここでは、ライブ映像は、リアルタイムまたは準リアルタイムで表示されるゲーム空間の画像を言う。ライブ映像は、例えば、各キャラクタに対応して移動可能に配置された仮想カメラによって撮影される画像(映像)である。例えば、上記第1ライブ映像は、プレイヤーキャラクタを追尾する仮想カメラの撮影画像であり、上記第2ライブ映像は、モンスターを追尾する仮想カメラの撮影画像である。第1ライブ映像は、プレイヤーキャラクタの全身を含む必要はなく、顔や上半身などプレイヤーキャラクタの一部のみを含む画像であってもよい。第2ライブ映像もまた、モンスターの全身を含む必要はなく、顔や上半身などモンスターの一部のみを含むものであってもよい。一実施形態では、ライブ映像は、各仮想カメラから得られる複数の静止画像の組合せとして実現される。
【0063】
表示制御部113によって生成される表示データはまた、上記の所定の領域を選択するユーザの操作を受け付けた場合に、モンスター(第2オブジェクト)のステータスを表す第1情報を表示させるための表示データを含む。表示制御部113によって生成される表示データはまた、上記の所定の領域を選択するユーザの操作を受け付けた場合に、第1画像に代えて、モンスターのライブ映像に対応する映像と、当該モンスターのステータスを表す第1情報と、を含む第2画像を表示させるための表示データを含む。表示制御部113は、ユーザから所定の操作を受け付けた場合に表示を第1画像から第2画像に切り替える機能を有すると言い換えることもできる。
【0064】
第1画像の所定の領域を選択するユーザの操作は、タッチスクリーン1007を介して、上記所定の領域またはその周辺をユーザがタップする操作を含む。第1画像の所定の領域を選択する操作は、モンスターを選択する操作またはライブ映像を選択する操作と言い換えることもできる。
【0065】
表示制御部113によって生成される表示データはまた、モンスターが特定の状態に遷移したことを表す第2情報を表示させるためのデータを含む。第2情報は、例えば、文字、記号、絵、アニメーション、アイコン、またはピクトグラムを含む。第2情報は、ライブ映像に関連付けて表示される。特定の状態は、例えば、モンスターの能力値が上昇している状態、モンスターがプレゼントを所持している状態、またはモンスターが病気の状態を含む。第2情報は、モンスターが特定の状態に遷移したことを視覚的に示す第3画像を含み得る。第3画像は、例えば、ピクトグラムまたはアイコンである。第3画像は文字情報を含んでもよい。第2情報を表示させるためのデータは、第2情報を一定時間表示させた後で第2情報の表示を消すための情報を含み得る。
【0066】
仮想カメラ制御部114は、ゲーム空間に複数の仮想カメラを配置し、各仮想カメラによって撮影される画像を取得する。仮想カメラは、ゲーム空間から画像を得るための仮想的なカメラである。仮想カメラは、ゲーム空間に配置されたオブジェクトを描画した画像を得る。撮影は、撮像の意味を含む。仮想カメラは、プレイヤーキャラクタに対応して移動可能に配置された仮想カメラを含む。仮想カメラはまた、各モンスターに対応して移動可能に配置された仮想カメラを含む。例えば、仮想カメラ制御部114は、各仮想カメラを各撮影対象の付随オブジェクト(子要素)として設定することによって、各仮想カメラを各撮影対象に対応して移動させる。仮想カメラ制御部114は、例えば、仮想空間のワールド座標系における各仮想カメラの位置(X,Y,Z)または各軸上の回転角(ロール、ピッチ、ヨー)を制御する。仮想カメラ制御部114は、各仮想カメラの動きを、撮影対象ごとに設定された条件、例えば、各撮影対象からの距離範囲、各撮影対象の正中矢状面もしくは水平面に対する角度範囲、または視点等に応じて制御することができる。仮想カメラの移動は、撮影対象を後方から追尾する態様に限られるものではなく、撮影対象の目もしくは顔を前方から追跡する態様、または撮影対象を中心とする球体の表面上を球体の中心を向きながら移動する態様など、撮影対象に対応して移動するあらゆる態様を包含する。追尾は、追跡または追従と言い換えられてもよい。仮想カメラ制御部114はさらに、ユーザの操作に応じて、仮想カメラの位置、ズーム、傾き、焦点、画角、倍率、各撮影対象と各仮想カメラとの相対距離または相対角度等を制御することもできる。仮想カメラは、仮想的な視点と言い換えることもできる。仮想カメラは、ゲーム空間に固定された、撮影対象を追尾しない仮想カメラを含む。
【0067】
ファーム管理部115は、ゲーム空間の一例としてのファームフィールド(以下、単に「ファーム」と言う。)の情報を管理する。ファームは、ユーザがモンスターの育成を行うことのできるゲーム空間である。ファームは、仮想的な屋外の空間(例えば、草原や農場を模した空間)または仮想的な屋内の空間(例えば、体育館等の施設を模した空間)を含み得る。ファーム管理部115は、オブジェクト制御部112と連携して各モンスターの状態を管理する。ファーム管理部115はまた、ファーム内の環境(例えば、天候、昼夜、季節)、ファーム内の設備(例えば、訓練設備、餌場、アイテム)、またはその他のファーム内のイベントの管理を行う。
【0068】
操作受付部116は、入力部1071を介して入力されたユーザの操作を受け付ける。以下では、「ユーザの操作」という表記は、入力部1071を介して入力されたユーザの操作を指すものとする。ユーザの操作は、タップ操作およびフリック操作等の入力部1071を介した種々の種類の操作を含む。タップ操作は、入力部1071において1点の接触位置が検知され、所定時間内に非検知となる操作の例である。タップ操作は、例えば、ユーザがタッチスクリーンに指先で軽く触れ、すぐに離すことによって入力される。フリック操作は、入力部1071において1点の接触位置を短時間で時系列に移動させる操作の例である。フリック操作は、例えば、ユーザがタッチスクリーンに指先で触れ、タッチスクリーンに触れたまま指を任意の方向に軽く払うことによって入力される。
【0069】
操作受付部116は、ユーザの操作を受け付けると、その位置座標をもとに、表示部1072に表示されている画像におけるいずれのオブジェクトに対する操作かを判断する。一例として、操作受付部116は、いずれかのUI部品の画像の位置でタップ操作を受け付けたときには、当該UI部品が選択されたことを示すコマンドを生成し、ゲーム進行部111、オブジェクト制御部112、表示制御部113、仮想カメラ制御部114、またはファーム管理部115に出力する。また操作受付部116は、画像の所定の範囲におけるユーザの操作を、プレイヤーキャラクタの動作に対する操作として受け付ける。例えば、操作受付部116は、プレイヤーキャラクタの周辺の位置でフリック操作を受け付けたときには、その開始位置と終了位置に対応する向きの移動操作として受け付ける。
【0070】
オブジェクト制御部112は、さらに、ファーム管理部115と連携して、ファーム内に配置された各モンスターの動作およびステータスを制御する。オブジェクト制御部112は、例えば、走る、遊ぶ、歩く、眠るなどの複数の動作の中から動作をランダムに選択し、対応するプログラムコードに従って各モンスターをユーザの操作によらずに動作させる。オブジェクト制御部112は、時間経過またはファームの状態の変化に応じて各モンスターの動作を変更することもできる。オブジェクト制御部112は、走る割合を増やすなど、動作モードの選択の際に各モンスターの個性を反映してもよい。オブジェクト制御部112はまた、晴天時には活動的になるなど、ファームの環境を各モンスターの動作に反映させてもよい。
【0071】
オブジェクト制御部112は、「訓練」が設定されたモンスターに、あらかじめ設定された動作(例えば、筋力トレーニングの動作、瞑想の動作など)を実行させる。「訓練」はユーザの選択によりモンスターごとに設定される。オブジェクト制御部112はまた、「訓練」が設定されたモンスターの能力値を変化させる。例えば、オブジェクト制御部112は、設定条件にしたがって攻撃力や防御力等のパラメータを上昇させる。
【0072】
オブジェクト制御部112はまた、ユーザの操作に応じてモンスターの動作またはステータスを制御することもできる。例えば、オブジェクト制御部112は、ユーザの操作によりモンスターがプレイヤーキャラクタから食べ物を与えられた場合、当該モンスターに喜んでいる動作を一定時間実行させ、モンスターのなつき度(なかよし度)を表すパラメータ(なつき度パラメータ)または気分を表すパラメータ(きぶんパラメータ)を上昇させる。オブジェクト制御部112は、モンスター自体の動作に加えて、モンスターの気分を表すハートマークや音符マークの表示など、演出表示の有無も制御することができる。また例えば、オブジェクト制御部112は、ユーザがモンスターに食べ物を与えない時間が一定時間継続した場合、当該モンスターに怒っている動作を実行させ、当該モンスターのなつき度パラメータまたはきぶんパラメータを低下させる。
【0073】
オブジェクト制御部112はさらに、各モンスターの状態遷移を制御する。オブジェクト制御部112は、各モンスターのステータスを監視し、所定の条件が満たされたときに「通常の状態」と「特定の状態」との間で状態遷移を起こさせる。例えば、オブジェクト制御部112は、なつき度パラメータが所定の閾値を上回る場合、モンスターを「プレゼントを所持している」という特定の状態に遷移させ、なつき度パラメータが所定の閾値以下の場合またはプレゼントがユーザに受け取られた場合、モンスターを「プレゼントを所持していない」という通常の状態に遷移させる。プレゼントは、例えばゲームの進行に有利なアイテムである。
【0074】
オブジェクト制御部112は、一定時間ごと(例えば1/30秒ごと)に以上のような制御を繰り返し実行する。オブジェクト制御部112による制御結果は、例えば、画像の表示のために表示制御部113に渡され、仮想カメラの制御のために仮想カメラ制御部114に渡され、記憶部120に記憶される。
【0075】
(1-4)ゲームの構成
図4は、ゲームプログラムによって実現されるゲームの構成の一例を示す。ゲームは、育成パート2と、クエストパート3とを含む。ゲームプログラムは、育成パート2のための第1のゲーム空間と、クエストパート3のための第2のゲーム空間と、を構築しまたは使用する。
【0076】
育成パート2は、「ファーム」の要素および「交配」の要素を含む。
育成パート2において、ユーザは、ファーム内でモンスターの育成を行うことができる(ファームの要素)。ユーザは、ゲーム内で1または複数のモンスターを所持でき、所持しているモンスターをファームに配置することによってモンスターの育成を行う。ファームに配置されたモンスターは、例えば時間の経過とともにステータスを変化させる。ステータスの変化は、能力値の変化、所持アイテムの変化、健康状態の変化等を含む。ユーザは、ファームに配置されたモンスターに対し、食べ物を与えるなど、種々の操作を行うこともできる。ユーザはまたファーム内のモンスターに訓練を設定することができる。モンスターに訓練が設定されるとモンスターの能力値が大きく向上する。ファームに配置可能なモンスターの数には上限値が設定される。各モンスターの能力値にも上限値が設定される。したがってユーザは、所持するモンスターをファーム内に配置するか(育成対象とするか)、待機状態にするかを戦略的に選択することができる。
【0077】
また育成パート2において、ユーザは、交配用フィールド内で新たなモンスターを生み出すために複数のモンスターを交配させることができる(交配の要素)。ファームおよび交配用フィールドは、第1のゲーム空間に含まれる。ファームと交配用フィールドは、単一のゲーム空間として実現されてもよいし、別個のゲーム空間として実現されてもよい。ユーザは、例えば能力値が上限値に達したモンスターを用いて交配を行うことができ、交配によって新たに生み出されたモンスターをファームで成長させることができる。
【0078】
クエストパート3は、何らかの目標達成をめざす冒険パートであり、「アクション」の要素および「モンスター獲得」の要素を含む。クエストパート3において、ユーザは、第2のゲーム空間内でプレイヤーキャラクタを操作してアクションを実行させる(例えば、敵キャラクタと戦わせる、アイテムを獲得させる、トラップまたはギミックを回避させる)ことができる(アクションの要素)。またクエストパート3において、ユーザは、第2のゲーム空間内でプレイヤーキャラクタにモンスターを獲得させることができる(モンスター獲得の要素)。例えば、ユーザは、プレイヤーキャラクタに敵キャラクタとしてのモンスターと戦わせ、戦いに勝つことによって、モンスターを獲得する。または例えばユーザは、プレイヤーキャラクタに専用アイテムを獲得させ、専用アイテム獲得の報酬としてモンスターを獲得する。
【0079】
育成パート2とクエストパート3は、相互に関連付けられる。ユーザは、育成パート2で育成したモンスターをクエストパート3で使用することができる。例えば、ユーザは、プレイヤーキャラクタとともにまたはプレイヤーキャラクタの代わりにモンスターを操作し、アクションを行わせることができる。同様に、ユーザは、クエストパート3で獲得したモンスターを育成パート2で育成することができる。ユーザは、ゲーム画面に表示されたUI部品の操作等を介して、育成パート2とクエストパート3とを相互に切り替えることができる。育成パート2のための第1のゲーム空間とクエストパート3のための第2のゲーム空間とは、別個のゲーム空間である。すなわち、ゲームプログラムによって実現されるゲームは、第1のゲーム空間とは異なる第2のゲーム空間のクエストにおいて獲得されるモンスターを、第1のゲーム空間において育成することを可能にする。ただし、第1のゲーム空間と第2のゲーム空間とは、一体的なゲーム空間であってもよい。以下の説明は、主に育成パート2(第1のゲーム空間)に関し、特にファーム部分に関する。
【0080】
(2)動作
図5は、図3に示したユーザ端末100の情報処理動作の一例を示すフローチャートである。
以降の動作の前提として、ユーザ端末100の制御部110および記憶部120の連携により、ゲームプログラムに記述されたコードに従ってゲームが進行され、表示データが生成されているものとする。ゲーム進行部111は、プレイヤーキャラクタおよび育成対象モンスターを含む各種オブジェクトをゲーム空間(ファーム)に配置する。ゲーム進行部111はまた、仮想カメラ制御部114の制御の下、プレイヤーキャラクタに対応して移動可能な仮想カメラと、1または複数のモンスターの各々に対応してそれぞれ移動可能な仮想カメラとをゲーム空間に配置する。またオブジェクト制御部112は、モンスターの動作およびステータスを制御し、最新の情報を記憶する。
【0081】
ステップS1において、制御部110は、オブジェクト制御部112および表示制御部113の連携によりゲーム空間内のオブジェクトの情報を取得する。取得されるオブジェクトの情報は、プレイヤーキャラクタの位置情報およびステータス情報と、モンスターの位置情報およびステータス情報とを含み得る。位置情報は、例えば、ゲーム空間内の位置座標として表される。ファーム内にモンスターが複数配置されている場合、制御部110は、複数のモンスターそれぞれの情報を取得する。
【0082】
ステップS2において、制御部110は、表示制御部113および仮想カメラ制御部114の連携により、プレイヤーキャラクタを含むゲーム空間の第1画像を表示させるための表示データを生成し、第1画像を表示部1072に表示させる。一実施形態では、第1画像は、プレイヤーキャラクタに対応して移動可能に配置された仮想カメラからのライブ映像に、UI部品の画像を重畳させた画像である。例えば、仮想カメラは、仮想カメラ制御部114により、プレイヤーキャラクタの後方に所定の距離だけ離れた位置で、プレイヤーキャラクタの頭部に視点をおいてプレイヤーキャラクタを追尾するように制御される。仮想カメラは、所定のフレームレートで画像を撮影し、表示制御部113に渡す。この結果、プレイヤーキャラクタを後方から見た、いわゆる三人称視点によるプレイヤーキャラクタのライブ映像が得られる。
【0083】
次いで制御部110は、ステップS3~S5により、ファーム内のモンスターの各々について、第1画像の所定の領域にモンスターのライブ映像を含む画像を表示させる処理を繰り返す。
まずステップS3において、制御部110は、表示制御部113および仮想カメラ制御部114の連携により、第1画像内の所定の領域にモンスターのライブ映像を表示させるための表示データを生成し、表示させる。ライブ映像は、ゲーム空間内で1または複数のモンスターの各々に対応して移動可能に配置された仮想カメラからのライブ映像である。例えば、各仮想カメラは、仮想カメラ制御部114により、各モンスターの正面前方に所定の距離だけ離れた位置で、各モンスターの頭部に視点をおいて各モンスターを追跡するように制御される。各仮想カメラは、所定のフレームレートで画像を撮影し、表示制御部113に渡す。この結果、各モンスターの顔の一部を含むライブ映像が得られる。プレイヤーキャラクタを撮影する仮想カメラのフレームレートと、各モンスターを撮影する各仮想カメラの各フレームレートとは、同じであっても異なるものであってもよい。
【0084】
図6は、一実施形態に係るゲームプログラムによって実現されるゲーム画像の第1の例を示す。図6のゲーム画像50Aは、第1画像の第1の例であり、ユーザ端末100の表示部1072に表示される。ゲーム画像50Aは、プレイヤーキャラクタ11を含むゲーム空間の画像を含む。ゲーム画像50Aはまた、UI部品51A,51B,51C、UI部品52、およびUI部品71A,71B,71C,71Dの画像を含む。
【0085】
ゲーム画像50Aにおいて、プレイヤーキャラクタ11を含むゲーム空間の画像は、ゲーム空間内でプレイヤーキャラクタ11を追尾する仮想カメラの撮影画像である。ゲーム画像50Aでは、プレイヤーキャラクタ11は、草原の外観を有するファーム内に配置され、草、木、岩、柵、山、空等の背景オブジェクトとともに表示される。プレイヤーキャラクタ11は、ユーザの操作に応じて動作可能な第1オブジェクトの一例であり、ゲーム画像50Aでは人間のゲームキャラクタとして表現されている。
【0086】
UI部品51A,51B,51Cは、ユーザによって選択されると所定の機能を発揮する操作ボタンである。一例として、UI部品51Aがタップされると、ファームの設定を行うための専用画像(図示せず)に切り替わり、ユーザがファームの設定を行えるようになる。ファームの設定は、例えば、ファームに配置するモンスターの設定、ファームに配置したモンスターの訓練の設定、ファームに配置する他のオブジェクト(例えば、訓練を支援するトレーナー、訓練道具、遊び道具など)の設定等を含む。また一例としてUI部品51Bがタップされると、交配用フィールド画像(図示せず)に切り替わり、ユーザが交配の要素をゲームプレイできるようになる。また一例として、UI部品51Cがタップされると、各種設定を行うための専用画像(図示せず)に切り替わり、ユーザが画面表示や音量等の各種設定を行えるようになる。UI部品51A,51B,51Cの数、外観、表示位置または機能は、ゲーム設計者によって任意に設定され得る。
【0087】
UI部品52は、シーンタイトルの機能を有し、ゲーム画像50Aが表示するシーン(場面)を説明する表示を含む。図6では、UI部品52は、文字「ファーム」を含み、プレイヤーキャラクタ11がファームにいることを示す。シーンタイトル52もまたゲーム設計者によって任意に設定され得る。
【0088】
UI部品71A,71B,71C,71Dは、ゲーム画像50Aの所定の領域70内に配置される。所定の領域70は、一例として、ゲームプレイをするユーザから見てゲーム画像50A内の右側に位置する。ゲーム画像50A内の右側の領域は、ユーザが両手でユーザ端末100の長手方向の両端をそれぞれ把持したときに、右手でタップしやすい領域の一例である。所定の領域70は、ゲーム画像50Aの他の位置であってもよい。
【0089】
UI部品71A,71B,71C,71Dは、それぞれ、モンスターのライブ映像20A,20B,20C,20D(総括的に「ライブ映像20」とも言う。)を表示する機能を有する。以下では、UI部品71A,71B,71C,71Dをそれぞれ「ワイプUI」と呼び、総括的に「ワイプUI71」とも呼ぶ。また、ライブ映像20を含むワイプUI71に関連する画像を総括的にワイプ画像と呼ぶ。
【0090】
図6では、ワイプUI71A,71B,71C,71Dには、それぞれ、ファーム内に配置された異なる4体のモンスター21A,21B,21C,21D(総括的に「モンスター21」とも言う。)のライブ映像20A,20B,20C,20Dが表示される。ライブ映像20は、ゲーム空間内で各モンスター21を追跡する仮想カメラの撮影画像である。モンスター21は、ユーザの操作によらず動作可能な第2オブジェクトの一例であり、図6では架空生物のキャラクタとして表現されている。モンスター21はユーザの操作に応じた動作も可能であってもよい。各モンスター21は、ユーザによって育成対象として選択され、ファームに配置されたモンスターである。
【0091】
ワイプUI71の外観、形状、数、大きさおよび位置は、任意に設定されてよい。ゲームの進行中、ワイプUI71の数は、固定であってもよいし、変化してもよい。例えば、ワイプUI71の数は、ゲームの進行中、ファーム内に配置されているモンスター21の数に応じて変化してもよいし、ファーム内に配置可能なモンスター21の最大数に等しい固定数であってもよい。同様に、ゲームの進行中、表示されるワイプUI71の大きさは固定であっても変化してもよい。ワイプUI71は、所定の領域70において図6のように並べて表示されてもよいし、一部が重なり合ってもよい。例えば、図6において、モンスター21Aが育成対象から外された(ファームに配置されなくなった)場合、ワイプUI71Aの表示が消されてもよいし、ワイプUI71A内のライブ映像がダミー画像に切り替えられてもよいし、ワイプUI71Aの輪郭のみ維持されて第1ライブ映像が透過して見えるようにされてもよい。ワイプUI71Aの表示が消される場合、残りのワイプUI71B,71C,71Dの位置および大きさは維持されてもよいし、所定の領域70内で均等な配置になるように、位置、大きさ(高さ)、または間隔が変更されてもよい。
【0092】
プレイヤーキャラクタ11は、ユーザの操作を受けてファーム内を移動する(例えば、歩き回る)ことができる。プレイヤーキャラクタ11がゲーム空間内でいずれかのモンスター21の近くに移動すると、プレイヤーキャラクタ11を追尾する仮想カメラの撮影画像に当該モンスター21も映り込み、ゲーム画像50Aにはプレイヤーキャラクタ11とともに当該モンスター21が表示される。ユーザは、ゲーム画像50Aを通じてモンスター21とコミュニケーションをとることができる。しかし、ファームが広大な場合、プレイヤーキャラクタ11をモンスター21の近くに移動させる操作は煩雑である。ファーム内にモンスター21が複数配置される場合、ユーザは、まず関心対象のモンスター21を特定し、さらにそのモンスター21の位置を特定しなければならず、関心対象のモンスター21の近くにプレイヤーキャラクタ11を移動させる操作はいっそう煩雑になり得る。
【0093】
一実施形態では、ゲーム画像50Aに示すように、プレイヤーキャラクタ11のライブ映像とともにワイプUI71が一覧表示され、ワイプUI71内に各モンスター21のライブ映像が表示される。これにより、ユーザは、プレイヤーキャラクタ11を操作しながら、各モンスター21の現在の状態を煩雑な操作なしにひと目で把握することができる。
【0094】
例えば、図6において、ワイプUI71Aにはモンスター21Aのライブ映像20Aが表示され、ユーザは、プレイヤーキャラクタ11の操作をしながら、モンスター21Aがファーム内を歩き回っている様子を視認できる。ワイプUI71Bにはモンスター21Bのライブ映像20Bが表示され、モンスター21Bが目を閉じている様子を視認できる。ワイプUI71Cにはモンスター21Cのライブ映像20Cが表示され、モンスターの気分に応じた演出として表示される音符マーク22が映り込んでおり、モンスター21Cの気分が良好である様子を視認できる。ワイプUI71Dにはモンスター21Dのライブ映像20Dが表示され、モンスター21Dが座っている様子を視認できる。
【0095】
なお、プレイヤーキャラクタ11がいずれかのモンスター21の近くにいる場合、当該モンスター21は、プレイヤーキャラクタ11のライブ映像にも映りつつ、ワイプUI71内にも映りこみ得る。ワイプUI71内のライブ映像にプレイヤーキャラクタ11自体が映り込むこともあり得る。同様に、2以上のモンスター21が互いに近くにいる場合、1つのワイプUI71に2以上のモンスター21が映り込み、または2以上のワイプUI71に同じモンスター21が重複して映り込むことも起こり得る。
【0096】
続いて、ステップS4において、制御部110は、オブジェクト制御部112およびファーム管理部115等の連携により、各モンスター21が特定の状態に遷移したかどうかを判定する。モンスター21が特定の状態に遷移したと判定される場合(YES)、ステップS5に進み、当該モンスターが特定の状態に遷移していないと判定される場合(NO)、処理を終了する。上述したように、ファーム内に配置された各モンスター21は、「通常の状態」と「特定の状態」という2つの状態を有し、所定の条件が満たされたときに状態遷移を起こす。
【0097】
特定の状態の一例は、モンスター21がプレゼントを所持している状態である。この例では、通常の状態は、モンスター21がプレゼントを所持していない状態である。例えば、モンスター21は、ファーム内で食べ物を与えられるとなつき度パラメータを上昇させ、なつき度パラメータが一定値に達するとプレゼントを所持している状態(特定の状態)に遷移する。ユーザは、例えばプレイヤーキャラクタ11を介してモンスター21からプレゼントを受け取ることによって、プレゼントの中身のアイテムを獲得する。ユーザがモンスター21からプレゼントを受け取ると、モンスター21は通常の状態に遷移する。
【0098】
特定の状態の他の例は、モンスター21が病気の状態(不健康な状態)である。この例では、通常の状態は、モンスター21が病気でない状態(健康な状態)である。例えば、モンスター21は、食べ物を与えられない状態が一定時間続いた場合、クエストパート3に連れて行かない状態が一定時間続いた場合、ファームに配置しただけの状態が一定時間続いた場合、または訓練を設定したまま放置された状態が一定時間続いた場合など、所定の条件が満たされると、きぶんパラメータを低下させるように設定される。きぶんパラメータはまた、プレイヤーキャラクタ11とのコミュニケーションの頻度またはファーム内の環境の変化等に起因して変化するように設定されてもよい。きぶんパラメータが一定値を下回った状態が一定時間続くと、モンスター21は、一定の確率で病気の状態に遷移する。さらに病気の状態が一定時間続くと、モンスター21の能力値が低下し、またはモンスター21をクエストパート3に連れていくことができなくなる。ユーザは、例えば、プレイヤーキャラクタ11を介して病気のモンスター21に食べ物を与える、クエストパート3に連れて行く、薬を投与する、またはコミュニケーションを増やすなどの対応をとることによって、モンスター21を病気の状態から回復させることができる。所定の回復条件が満たされると、モンスター21は通常の状態に遷移する。
【0099】
特定の状態の他の例は、モンスター21の能力値が上昇している状態である。この例では、通常の状態は、モンスター21の能力値が上昇していない状態である。例えば、モンスター21は、ファーム内で「訓練」が設定され、かつ能力値が上限値に達していない場合、その能力値が上昇している状態に遷移する。モンスター21の能力値が上限値に達した場合、またはモンスター21の「訓練」が解除された場合、モンスター21は、通常の状態に遷移する。能力値は、体力を表すHP(ヒットポイント)、スキル(特殊技)の使用能力を表すSP(スキルポイント)、攻撃力、防御力、攻撃命中率、幸運度、攻撃回避率、または移動速度等を含む。能力値が上昇している状態は、モンスター21が新たなスキルを獲得しようとしている状態または新たなスキルを獲得した状態を含んでもよい。
【0100】
各モンスター21は、同時に異なる特定の状態に遷移することが起こり得る。上記の例で言えば、モンスター21がプレゼントを所持している状態、モンスター21が病気の状態、またはモンスター21の能力値が上昇している状態のうちの2以上の組合せが、各モンスター21に同時に起こり得る。
【0101】
次いでステップS5において、制御部110は、表示制御部113により、モンスター21が特定の状態に遷移したことを表す遷移情報を表示させるための表示データを生成し、表示させる。遷移情報は、第2情報の一例である。遷移情報は、「プレゼント」、「病気」、「防御力上昇中」、「攻撃力上昇中」、「新スキル獲得」等の文字を含み得る。遷移情報は、プレゼントの箱の絵、ドクロマーク、矢印マークなど、モンスター21が特定の状態に遷移したことを視覚的に示す画像(第3画像)を含み得る。表示制御部113は、例えばUI情報記憶部123から条件に合致するUI部品を読み出すことによって、遷移情報を表示させるための表示データを生成する。遷移情報は、各ライブ映像20または各ワイプUI71に関連付けて表示される。例えば、遷移情報は、ワイプUI71の枠にバッジ表示され、ワイプUI71に重畳表示され、またはワイプUI71の近くに表示され得る。
【0102】
図5に示したフローは、一定の周期で(例えば1/30秒ごとに)繰り返し実行される。一実施形態では、プレイヤーキャラクタまたは各モンスターを撮影する仮想カメラのフレームレートは、処理負荷を抑えつつ、滑らかなライブ映像が得られるような値に設定される(例えば1/10秒)。
【0103】
図7は、一実施形態に係るゲームプログラムによって実現されるゲーム画像の第2の例を示す。図7のゲーム画像50Bは、第1画像の第2の例である。図7のゲーム画像50Bは、遷移情報の表示を含む点を除き、図6のゲーム画像50Aと同様であるので、以下では主に図6との相違点について説明する。
【0104】
図7のゲーム画像50Bは、プレゼント表示72および病気表示73を含む。プレゼント表示72および病気表示73は、それぞれ、遷移情報の表示の一例である。
【0105】
プレゼント表示72は、モンスター21がプレゼントを所持している状態に遷移したことを示す。図7では、プレゼント表示72は、プレゼントの箱の絵を含む画像である。図7では、プレゼント表示72は、いわゆるバッジ表示の態様でワイプUI71Aの枠部に重畳表示され、モンスター21Aがプレイヤーキャラクタ11へのプレゼントを所持していることを示す。プレゼント表示72はまた、ユーザに対し、モンスター21Aからプレゼントを受け取る操作が必要であることを示唆する。
【0106】
プレゼント表示72は、モンスター21がプレゼントを所持している状態にある間、継続的に表示される。例えば、ユーザがモンスター21Aの近くにプレイヤーキャラクタ11を移動させ、モンスター21Aからプレゼントを受け取る操作を行うと、モンスター21Aは「特定の状態」から「通常の状態」に遷移する。したがって、次の周期の処理の際、ステップS4の判定(NO)により、プレゼント表示72を表示せずに処理が終了する。ステップS4で「NO」と判定された場合、「表示済みの遷移情報があればその表示を消す」処理が実行されてもよい。
【0107】
病気表示73は、モンスター21が病気の状態に遷移したことを示す。図7では、病気表示73は、ドクロマークを含む画像である。図7では、病気表示73もバッジ表示の態様でワイプUI71Dの枠部に重畳表示され、モンスター21Dが病気の状態であることを示す。病気表示73はまた、ユーザに対し、モンスター21Dを病気の状態から回復させる操作が必要であることを示唆する。
【0108】
病気表示73は、モンスター21が病気の状態にある間、継続的に表示される。例えば、ユーザが病気のモンスター21Dの近くにプレイヤーキャラクタ11を移動させ、薬を与える操作を行うと、モンスター21Dは「特定の状態」から「通常の状態」に遷移する。したがって、次の周期の処理の際、ステップS4の判定(NO)により、病気表示73を表示せずに処理が終了する。やはり、ステップS4で「NO」と判定された場合、「表示済みの遷移情報があればその表示を消す」処理が実行されてもよい。
【0109】
プレゼント表示72または病気表示73は、文字情報を含んでもよいし、文字だけで構成されてもよい。プレゼント表示72または病気表示73は、ワイプUI71内に表示されてもよいし、ワイプUI71外に表示されてもよい。プレゼント表示72または病気表示73は、例えばユーザによってタップされた場合に、モンスター21がどのような状態か、またはユーザがどのような操作を行うべきか等を説明する文字情報を表示する機能を有してもよい。
【0110】
図8は、一実施形態に係るゲームプログラムによって実現されるゲーム画像の第3の例を示す。図8のゲーム画像50Cは、第1画像の第3の例である。図8のゲーム画像50Cは、遷移情報の表示を含む点を除き、図6のゲーム画像50Aと同様であるので、以下では主に図6との相違点について説明する。
【0111】
図8のゲーム画像50Cは、第1の能力上昇表示74および第2の能力上昇表示75を含む。第1の能力上昇表示74および第2の能力上昇表示75は、それぞれ、遷移情報(第2情報または第3画像)の表示の一例である。
【0112】
第1の能力上昇表示74は、能力値が上昇している状態にモンスター21が遷移したことを示す。第1の能力上昇表示74は、上向きの矢印の絵と、防御力の略記として「防」の文字とを含み得る。図8では、第1の能力上昇表示74は、ワイプUI71BおよびワイプUI71C内にそれぞれ表示され、モンスター21Bおよびモンスター21Cの防御力がそれぞれ上昇していることを示す。
【0113】
第2の能力上昇表示75もまた、能力値が上昇している状態にモンスター21が遷移したことを示す。第2の能力上昇表示75は、上向きの矢印の絵と、攻撃力の略記として「攻」の文字とを含み得る。図8では、第2の能力上昇表示75は、ワイプUI71C内に表示され、モンスター21Cの攻撃力が上昇していることを示す。
【0114】
一実施形態によれば、表示制御部113は、モンスター21が特定の状態に遷移した場合、遷移情報の表示を開始するとともにタイマーを始動させ、遷移情報の表示開始から一定時間(例えば、3秒、5秒、10秒、等)が経過したら、遷移情報の表示を消す処理を行う(または遷移情報を含まない画像を表示させる)。遷移情報の表示を、モンスター21が特定の状態にある間は継続するか、表示開始から一定時間後に消すかは、遷移情報ごとに設定されてよい。一定時間後に表示を消す場合、消すまでの時間も遷移情報ごとに設定されてよい。一例として、第1の能力上昇表示74および第2の能力上昇表示75は一定時間表示後に表示を消される。第1の能力上昇表示74および第2の能力上昇表示75は、モンスター21の能力値が上昇している状態にある間、継続的に表示されてもよい。
【0115】
図7および図8に示したように、一実施形態では、第1画像において、所定の領域70に表示されているモンスター21(第2オブジェクト)が特定の状態に遷移したことを表す遷移情報がさらに表示される。遷移情報は、文字または画像を含み、所定の領域70に重畳表示される。遷移情報は、特に、所定の領域70内で、各ワイプUI71の枠に、各ワイプUI71内に、または各ワイプUI71の周辺に表示され、どのモンスター21が特定の状態に遷移したかを示すことができる。これにより、ユーザは、プレイヤーキャラクタ11を操作しながら、各モンスター21が特定の状態に遷移したか否かを煩雑な操作なしにひと目で把握することができる。
【0116】
一実施形態では、ワイプUI71はさらに、ユーザの操作を受け付ける操作ボタンの機能を有する。いずれかのワイプUI71をタップする操作を受け付けた場合、制御部110は、表示制御部113の制御のもと、タップされたワイプUI71に係るモンスター21の詳細なステータス情報を表示させる。ワイプUI71をタップする操作は、所定の領域70を選択する操作の一例である。
【0117】
例えば、図5に示した処理を周期的に実行し、第1画像(およびライブ映像)を表示する処理を実行している間、制御部110は、操作受付部116により、ユーザがワイプUI71をタップする操作の有無を監視している。操作受付部116は、例えば、タップ操作の位置がいずれかのワイプUI71内に含まれる場合に、ワイプUI71をタップする操作が検知されたと判定する。いずれかのワイプUI71をタップする操作が検知されると、制御部110は、図5の処理を中断し、表示制御部113の制御のもと、タップされたワイプUI71に係るモンスター21のライブ映像に対応する映像と、そのステータスを表す第1情報と、を含む第2画像を生成し、第1画像に代えて表示させる。ライブ映像に対応する映像とは、第1画像に表示されていたライブ映像が拡大された映像、または第1画像に表示されていたライブ映像がゲーム画面全体に表示された映像を含む。
【0118】
図9は、図6のゲーム画像から遷移し得るゲーム画像の第1の例を示す。図9のゲーム画像60Aは、特にワイプUI71Aをタップする操作を受け付けた場合に、ユーザ端末100の表示部1072に表示されるゲーム画像の一例である。図9のゲーム画像60Aは、第2画像の第1の例であり、図6のゲーム画像50A(第1画像)に代えて表示される。なお、図7または図8に示されるワイプUI71Aがタップされた場合にも同様のゲーム画像が表示され得る。図9のゲーム画像60Aは、モンスター21Aのライブ映像と、UI部品52,53,54A,55A,56A,57および58を含む。
【0119】
ゲーム画像60A(第2画像)に含まれるモンスター21Aのライブ映像は、ゲーム画像50A(第1画像)に含まれるモンスター21Aのライブ映像に対応する映像である。第2画像に含まれるライブ映像は、ワイプUI71A内のライブ映像と同様、モンスター21Aを追跡する仮想カメラのライブ映像である。第2画像に含まれるライブ映像は、タップされたワイプUI71Aに表示されていたライブ映像を拡大したものと言い換えることもできる。ゲーム画像60Aには、モンスター21Aがファーム内を歩き回る様子が表示されている。
【0120】
UI部品54Aは第1ステータス情報を表示する。第1ステータス情報は、モンスター21Aの名前「モンスターA」と、雌雄を示す記号「♂」と、モンスター21Aのレベル「レベル20」とを含む。UI部品55Aは第2ステータス情報を表示する。第2ステータス情報は、モンスター21Aのなつき度「レベル3」、きぶん「良好(スマイルマーク)」、および訓練の設定状況「未選択」を示す情報を含む。UI部品56Aは第3ステータス情報を表示する。第3ステータス情報は、モンスター21Aの能力値を示す情報「HP445」、「SP100」、「攻撃力80」および「防御力70」を含む。第1ステータス情報、第2ステータス情報および第3ステータス情報は、モンスター21A(第2オブジェクト)のステータスを表す第1情報の例である。第1ステータス情報、第2ステータス情報および第3ステータス情報は、図9のように分割表示される必要はなく、例えば1つのUI部品内にまとめて表示されてもよい。また第1ステータス情報、第2ステータス情報および第3ステータス情報は例示にすぎず、一部の情報が省略されてもよいし、一部の情報が他の情報に置き換えられてもよいし、他の情報が追加されてもよい。図9では、第1情報はライブ映像に重畳表示される例を示しているが、第1情報とライブ映像は、他の態様で表示されてもよく、例えば上下にまたは左右に並べて表示されてもよい。
【0121】
UI部品52は、図6と同様にシーンタイトルの機能を有し、ゲーム画像60Aが表示するシーン(場面)を説明する表示を含む。この例では、UI部品52は、文字「モンスター」を含み、モンスター21を表示するシーンであることを示す。
UI部品53は、いわゆる「もどる」機能を有する操作ボタンであり、タップ操作を受け付けると、ゲーム画像60Aを直前に表示されていた画像(例えばゲーム画像50A)に切り替える。
UI部品57は、「入れ替える」機能を有する操作ボタンであり、タップ操作を受け付けると、モンスター21Aを入れ替える処理を行うための画像に切り替わる。
UI部品58は、「食べ物をあげる」機能を有する操作ボタンであり、タップ操作を受け付けると、モンスター21Aに食べ物をあげる処理を行うための画像に切り替わる。
【0122】
図10は、図6のゲーム画像から遷移し得るゲーム画像の第2の例を示す。図10のゲーム画像60Bは、特にワイプUI71Bをタップする操作を受け付けた場合に、ユーザ端末100の表示部1072に表示されるゲーム画像の一例である。図10のゲーム画像60Bは、第2画像の第2の例であり、やはり図6のゲーム画像50A(第1画像)に代えて表示される。なお、図7または図8に示されるワイプUI71Bがタップされた場合にも同様のゲーム画像が表示され得る。図10のゲーム画像60Bは、モンスター21Bのライブ映像に対応する映像と、UI部品52,53,54B,55B,56B,57および58を含む。以下では主に図9との相違点について説明する。
【0123】
ゲーム画像60B(第2画像)に含まれるモンスター21Bのライブ映像は、ゲーム画像50A(第1画像)に含まれるモンスター21Bのライブ映像に対応する映像である。第2画像に含まれるライブ映像は、ワイプUI71B内のライブ映像と同様、モンスター21Bを追跡する仮想カメラのライブ映像である。第2画像に含まれるライブ映像は、タップされたワイプUI71Bに表示されていたライブ映像を拡大したものと言い換えることもできる。ゲーム画像60Bには、モンスター21Bがファーム内で目を閉じて瞑想している様子が表示されている。
【0124】
UI部品54Bは第1ステータス情報を表示する。第1ステータス情報は、モンスター21Bの名前「モンスターB」と、雌雄を示す記号「♀」と、モンスター21Bのレベル「レベル1」とを含む。UI部品55Bは第2ステータス情報を表示する。第2ステータス情報は、モンスター21Bのなつき度「レベル5」、きぶん「良好(スマイルマーク)」、および訓練の設定状況「瞑想」を示す情報を含む。UI部品56Bは第3ステータス情報を表示する。第3ステータス情報は、モンスター21Bの能力値を示す情報「HP270」、「SP55」、「攻撃力45」および「防御力40」を含む。第1ステータス情報、第2ステータス情報および第3ステータス情報は、モンスター21B(第2オブジェクト)のステータスを表す第1情報の例である。第1ステータス情報、第2ステータス情報および第3ステータス情報は、図10のように分割表示される必要はなく、例えば1つのUI部品内にまとめて表示されてもよい。また第1ステータス情報、第2ステータス情報および第3ステータス情報は、例示にすぎず、一部の情報が省略されてもよいし、一部の情報が他の情報に置き換えられてもよいし、他の情報が追加されてもよい。
【0125】
UI部品55B内に示されるように、モンスター21Bは「瞑想」の訓練を設定された状態にある。「訓練」は、「瞑想」に限られず、他の訓練内容を選択可能であってよい。訓練内容に応じて能力値の変化が異なるように設定されてもよい。例えば、「瞑想」が設定された場合、一定時間ごとにモンスター21の「防御力」が一定値上昇するように設定される。ゲーム画像60Bもまた図8に例示した第1の能力上昇表示74を含んでもよい。
【0126】
以上では、ワイプUI71をタップする操作(所定の領域70を選択する操作)を受け付けた場合に、第1画像に代えて第2画像が表示される例を説明した。第2画像は、各モンスターのステータスを表す情報と、各モンスターのライブ映像に対応する映像とを含み、さらに各モンスターに対する操作を可能とし得る。追加的に、または代替的に、ワイプUI71をタップする操作を受け付けた場合に、ゲーム空間内で、タップされたワイプUI71に映っているモンスター21の近くにプレイヤーキャラクタ11が自動的に移動するように設定されてもよい。
【0127】
図11は、図9のゲーム画像から遷移し得るゲーム画像の第1の例を示す。図11のゲーム画像61は、図9においてUI部品57をタップする操作を受け付けた場合に、ユーザ端末100の表示部1072に表示されるゲーム画像の一例である。ゲーム画像61は、UI部品52,UI部品53,UI部品62,UI部品63,UI部品64,UI部品65およびUI部品66を含む。
【0128】
UI部品52は、シーンタイトルの機能を有し、ゲーム画像61が「入れ替える」機能を有するUI部品57が選択された後のシーンであることを示す。
UI部品53は、いわゆる「もどる」機能を有し、タップ操作を受け付けると、ゲーム画像61を直前に表示されていた画像(例えばゲーム画像60A)に切り替える。
UI部品62は、現在選択されているモンスターに関する情報を含む。この例では、UI部品62は、モンスター21Aの画像と、モンスター21Aに関する種々の情報(図9に表示されていたのと同じ情報)を表示する。
【0129】
UI部品63は、「はずす」機能を有し、タップ操作を受け付けると、モンスター21Aを育成対象からはずす処理を行う。例えばユーザは、モンスター21の能力値が上限値に達した場合に「はずす」を選択する。モンスター21Aが育成対象からはずされると、ファームに配置し得るモンスターの枠に空きが生じることになる。
【0130】
UI部品64は、プレイヤーキャラクタ11が所持しているモンスターに関する情報を含む。「編成中」の記載があるモンスターは、現在ファーム内に配置されているモンスターである。例えばユーザは、いずれかのUI部品64をタップすることによって、選択中のモンスター21Aとタップしたモンスターとを入れ替えることができる。UI部品62は、モンスター21Aに代えてタップされたモンスターのステータスを表示する。
【0131】
UI部品65は、「キャンセル」機能を有する。例えば、ユーザがUI部品65をタップすると、ゲーム画像61において直前に行われた処理がキャンセルされる。
UI部品66は、「OK」機能を有する。例えば、ユーザがUI部品66をタップすると、UI部品62内に表示されているモンスターがファームに配置される。
このように、「入れ替える」機能は、ファームに配置されるモンスターの入れ替えを行うことを可能にする。言い換えれば、「入れ替える」機能は、ワイプUI71内のライブ映像20に表示されるモンスター21の入れ替えを行うことを可能にする。
【0132】
図12は、図9のゲーム画像から遷移し得るゲーム画像の第2の例を示す。図12のゲーム画像67は、図9のゲーム画像60AにおいてUI部品58をタップする操作を受け付けた場合に、ユーザ端末100の表示部1072に表示される画像の一例である。ゲーム画像67は、モンスター21Aのライブ映像、UI部品52,53,68,81,82,83A,83B,83C,83Dおよび83Eを含む。
【0133】
UI部品52は、シーンタイトルの機能を有し、ゲーム画像67が「食べ物をあげる」機能を有するUI部品58が選択された後のシーンであることを示す。
UI部品53は、いわゆる「もどる」機能を有し、タップ操作を受け付けると、ゲーム画像67を直前に表示されていた画像(例えばゲーム画像60A)に切り替える。
UI部品68は、現在選択されているモンスターに関する情報を含む。この例では、UI部品68は、モンスター21Aのステータスのうち「なつき」および「きぶん」のパラメータの情報を含む。UI部品68は、「なつき」と「きぶん」が上昇していることを表す上向きの矢印マーク69をさらに含み得る。ゲーム画像67には、モンスター21Aのライブ映像に「なつき」と「きぶん」のパラメータがそれぞれ上昇していることを表す演出表示として音符マーク22とハートマーク23が重畳されている。このような演出表示は、ワイプUI71内のライブ映像にも映り込み得る。
【0134】
UI部品83A,83B,83C,83Dおよび83Eは、ユーザがモンスター21Aに食べ物オブジェクトを与えるための操作ボタンとして機能する。例えばユーザがUI部品83A~83Eのいずれかを選択し、そのままドラッグ操作をしてモンスター21A付近や、モンスター21Aの特定の部分にドロップする操作をすると、当該UI部品によって示される食べ物オブジェクトをモンスター21Aに与える処理が行われる。また、UI部品83A~83Eをタップする操作をしただけで、当該UI部品によって示される食べ物オブジェクトをモンスター21Aに与える処理が行われても良い。食べ物オブジェクトを与えられたモンスター21は、「なつき」または「きぶん」のパラメータを上昇させる。図12では、実線で囲まれたUI部品83Cが選択されている。UI部品83Cは、ケーキのオブジェクトに対応する。ケーキのオブジェクトを与えられた結果、モンスター21Aの「なつき」および「きぶん」のパラメータが上昇している。食べ物オブジェクトは、その種類または個数に応じて異なるパラメータ上昇率が得られるように設定される。
【0135】
UI部品81および82は、UI部品83A~83Eの表示範囲を変更するためのUI部品の一例である。例えば、ユーザがUI部品81をタップすると、現在右端に表示されているUI部品83Eの表示が消され、UI部品83A~83Dの表示位置がそれぞれ右方にシフトし、UI部品83Aよりも左側にある(未表示の)UI部品が新たに表示される。ユーザがUI部品83をタップすると、現在左端に表示されているUI部品83Aの表示が消され、UI部品83B~83Eの表示位置がそれぞれ左方にシフトし、UI部品83Eよりも右側にある(未表示の)UI部品が新たに表示される。UI部品81およびUI部品82がタップされたときの表示範囲の変化は、逆方向へのシフトなど、他の態様であってもよい。
【0136】
(3)効果
以上詳述したように、一実施形態に係るゲームプログラムによれば、ユーザの操作に応じて動作するプレイヤーキャラクタ(第1オブジェクト)10を含むゲーム空間の第1画像の所定の領域70に、ユーザの操作によらず動作可能なモンスター(第2オブジェクト)21のライブ映像20が表示される。モンスター21がゲーム空間に複数配置されている場合、各モンスター21に対応する複数のライブ映像20が表示される。これにより、ユーザは、プレイヤーキャラクタ10の操作をしながら、モンスター21の現在の状態を容易に一覧として確認することができる。
【0137】
またライブ映像20として、各モンスター21を撮影する仮想カメラからの撮影画像を使用することにより、ユーザは、各モンスターの動作のみならず、モンスターがどのようなゲーム空間にいるか(草原か、岩場か、森林か)、どのような気分か(音符マークなどの演出表示の有無)等の情報までも容易にかつ直感的に理解することができる。
【0138】
さらに、所定の領域70に表示されるワイプUI71を選択する操作を受け付けた場合に、当該ワイプUI71に表示されているモンスター21のステータスが表示される。これにより、プレイヤーキャラクタ11をモンスター21の近くに移動させる、プレイヤーキャラクタ11にモンスター21を抱き上げさせる、といった煩雑な操作を要することなく、育成状況を容易に把握することができる。
【0139】
したがって、一実施形態によれば、ゲーム空間内に配置されたオブジェクトの状態を容易に確認可能とする技術が提供される。
【0140】
[他の実施形態]
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、第1画像は、第1オブジェクト(プレイヤーキャラクタ11)自体の画像を含む必要はなく、第1オブジェクトの視野を反映する画像を含んでもよい。言い換えれば、第1オブジェクトは、仮想カメラによって代替されてもよい。第1オブジェクトが仮想カメラで代替される場合、ユーザは、仮想カメラの位置、向き、撮影範囲またはフォーカス等を操作することができる。この場合、第1画像は、第1オブジェクトとしての仮想カメラを明示的には表示せず、仮想カメラによって撮影される画像で代替され得る。
【0141】
また上記実施形態では、ワイプUI71がタップされた場合に第1画像に代えて第2画像が表示される例を説明した。これに限らず、タップされたワイプUI71内のモンスター21のステータスを表す第1情報を第1画像に対して重畳表示させることもできる。
【0142】
第2オブジェクトまたは被育成オブジェクトは、モンスターキャラクタに限られず、育成対象になり得る(育成の結果ゲーム内で何らかの変化を起こし得る)のであれば、生物のオブジェクトであっても無生物のオブジェクトであってもよい。
【0143】
図6図12に例示したゲーム画像は一例にすぎず、一部の構成が省略され、置き換えられ、または他の構成が追加されてもよい。例えば、図6のUI部品51A,51B,51C,52は省略されてもよいし、他の構成に置き換えられてもよい。
【0144】
病気の状態のモンスター21の周辺に、病気の状態に対応する演出表示がされてもよい。また、眠りの状態と瞑想の状態を区別できるような演出表示がされてもよい。このような演出表示がライブ映像に映りこむことで、遷移情報の表示と相まって、モンスター21の現在の状態の把握をより容易にすることができる。
【0145】
タッチパネルを入力部1071の例にして説明したが、これに限定されない。入力部1071は、複数のボタンを備えるコントローラであってもよい。入力部1071に対するユーザの操作は、このようなコントローラのボタン、またはキーボードもしくはマウスを介した操作に置き換えられてもよい。例えばタップ操作はクリック操作と言い換えられてもよい。
【0146】
操作受付部116は、センサ1004からの信号をユーザの操作として受け付けることもできる。例えば、操作受付部116は、イメージセンサまたはジェスチャセンサを介してユーザの表情またはジェスチャを検出し、操作として受け付けることもできる。あるいは操作受付部116は、サウンドセンサを介してユーザの音声を検出し、操作として受け付けることもできる。
【0147】
さらに、フローチャートを用いて説明した処理の流れは、説明した手順に限定されるものではなく、いくつかのステップの順序が入れ替えられてもよいし、いくつかのステップが同時並行で実施されてもよい。また、以上で説明した一連の処理は、時間的に連続して実行される必要はなく、各ステップは任意のタイミングで実行されてもよい。
【0148】
サーバ200およびユーザ端末100の構成は、実施形態に係るゲームプログラムを実現可能な他の構成に置き換えられてもよい。サーバ200の構成およびユーザ端末100の構成は、省略され、複数の装置に分散配置され、類似の構成に置き換えられてもよい。サーバ200およびユーザ端末100の各機能部は、回路を用いることで実現されてもよい。回路は、特定の機能を実現する専用回路であってもよいし、プロセッサのような汎用回路であってもよい。
【0149】
上記各実施形態の処理の少なくとも一部は、例えば汎用のコンピュータに搭載されたプロセッサを基本ハードウェアとして用いることでも実現可能である。上記処理を実現するプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納して提供されてもよい。プログラムは、インストール可能な形式のファイルまたは実行可能な形式のファイルとして記録媒体に記憶される。記録媒体としては、磁気ディスク、光ディスク(CD-ROM、CD-R、DVD等)、光磁気ディスク(MO等)、半導体メモリ等である。記録媒体は、プログラムを記憶でき、かつ、コンピュータが読み取り可能であれば、何れであってもよい。また、上記処理を実現するプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ(サーバ)上に格納し、ネットワーク経由でコンピュータ(クライアント)にダウンロードさせてもよい。
【0150】
なお、この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0151】
1…ゲームシステム、100…ユーザ端末、110…制御部、111…ゲーム進行部、112…オブジェクト制御部、113…表示制御部、114…仮想カメラ制御部、115…ファーム管理部、116…操作受付部、120…記憶部、121…ゲームプログラム記憶部、122…ゲーム情報記憶部、123…UI情報記憶部、200…サーバ、211…受信制御部、212…送信制御部、213…ゲーム進行部、220…記憶部、221…ゲームプログラム記憶部、222…ゲーム情報記憶部、223…ユーザ情報データベース、1001…プロセッサ、1002…メモリ、1003…ストレージ、1004…センサ、1005…通信インタフェース、1006…入出力インタフェース、1007…タッチスクリーン、1008…バス、1071…入力部、1072…表示部、2001…プロセッサ、2002…メモリ、2003…ストレージ、2004…通信インタフェース、2005…入出力インタフェース、2006…バス。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2024-02-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
仮想空間における第1画像の所定の領域に、前記仮想空間内のオブジェクトのライブ映像を表示させ、前記オブジェクトが特定の状態に遷移した場合、前記所定の領域に表示されている前記オブジェクトが前記特定の状態に遷移したことを表す情報を表示させる表示制御手段として機能させる、
プログラム。
【請求項2】
前記表示制御手段は、
前記オブジェクトが特定の状態に遷移した場合、前記所定の領域に表示されている前記オブジェクトが前記特定の状態に遷移したことを表す前記情報を前記所定の領域に重畳表示させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
仮想空間における第1画像の所定の領域に、前記仮想空間内のオブジェクトのライブ映像を表示させ、前記オブジェクトが特定の状態に遷移した場合、前記所定の領域に表示されている前記オブジェクトが前記特定の状態に遷移したことを表す情報を表示させる表示制御手段を備える、
情報処理システム。