(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024056988
(43)【公開日】2024-04-23
(54)【発明の名称】漏れが低減されたエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/485 20200101AFI20240416BHJP
A24F 40/10 20200101ALI20240416BHJP
A24F 40/46 20200101ALI20240416BHJP
【FI】
A24F40/485
A24F40/10
A24F40/46
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024024534
(22)【出願日】2024-02-21
(62)【分割の表示】P 2020538590の分割
【原出願日】2018-12-18
(31)【優先権主張番号】18154263.0
(32)【優先日】2018-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【弁理士】
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】ジノヴィク イハル ニコラエヴィッチ
(72)【発明者】
【氏名】フレドリク ギヨーム
(72)【発明者】
【氏名】タウリノ イレーヌ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】液体エアロゾル形成基体または凝縮物の漏れを最小化するように構成されているエアロゾル発生装置を提供する。
【解決手段】エアロゾル発生装置10は、マウスピース18を画定する第一の端と、第二の端14と、第一の端と第二の端の間に画定されたくぼみ25とを有するハウジング12を備える。装置は、液体エアロゾル形成基体を保存するためのくぼみ内の貯蔵部22をさらに備え、アトマイザー24と、ハウジングのマウスピース内の弁26とをさらに備え、弁は下流側および上流側を有し、弁の上流側は親水性被覆、疎水性被覆または液体吸収性被覆のうちの一つ以上を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置であって、
マウスピースを画定する第一の端と、第二の端と、前記第一の端と前記第二の端の間に画定されたくぼみとを有するハウジングと、
液体エアロゾル形成基体を保存するための前記くぼみ内の貯蔵部と、
アトマイザーと、
前記ハウジングの前記マウスピース内の弁とを備え、前記弁が下流側および上流側を有し、前記弁の前記上流側が親水性被覆または疎水性被覆のうちの一つ以上を含む、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記ハウジング内の空気吸込み口と、前記空気吸込み口から前記くぼみを通って前記マウスピースに延びる気流チャネルとを備え、前記弁が前記気流チャネル内にある、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記気流チャネルが前記アトマイザーを通過する、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記弁が、前記弁の前記上流側から前記弁の前記下流側に液体が通過することを防止するように構成された一方向弁である、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記弁が疎水性被覆を含み、前記エアロゾル発生装置が、前記被覆の前記疎水性材料によってはじかれた液体を受容するように構成された保存タンクをさらに備える、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記弁が、ボール弁、ダックビル弁、ダイヤフラム、アンブレラバルブ、およびヒンジフラップのうちの一つである、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記弁が、前記エアロゾル発生装置の前記マウスピースをユーザーが吸入することによって作動する、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記弁が、前記ハウジング上のボタンを介して作動する、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記弁が、前記マウスピース内の、前記ハウジングの前記第一の端に、または前記ハウジングの前記第一の端の近くに位置付けられている、請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記アトマイザーがヒーターを備える、請求項1~9のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記ヒーターが一つ以上の発熱体を備える、請求項10に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記ヒーターが、前記貯蔵部から一つ以上の発熱体に液体を方向付けるための芯または毛細管要素を備える、請求項11に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
エアロゾル化された液体エアロゾル形成基体の凝縮から生じる液体を前記ヒーターに方向付けるように構成された方向付け手段をさらに備える、請求項11または12に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記貯蔵部が、前記ハウジングを通して気流チャネルに露出された、かつ疎水性材料で形成された第一の面と、前記第一の面の反対側にあり、親水性材料で形成された第二の面とで形成された外壁を備える、請求項1~13のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項15】
前記外壁が、前記アトマイザーの下流の前記気流チャネル内に位置付けられている、請求項14に記載のエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル形成基体を加熱して吸入可能なエアロゾルを形成するためのエアロゾル発生装置に関する。特に、本発明は、液体エアロゾル形成基体または凝縮物の漏れを最小化するように構成されているエアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザーによる吸入のためのエアロゾルを発生するための装置は当技術分野で周知であり、典型的に液体を加熱して液体を気化しエアロゾルを生成する装置を含む。こうした装置は典型的に、液体エアロゾル形成基体または「eリキッド」の分量を保持するための液体貯蔵部分または貯蔵部と、eリキッドを加熱してエアロゾルを発生するためのヒーターとを含む。こうした装置はまた、エアロゾルを気流経路に沿って運び、かつユーザーに送達することができるように、ヒーターと連通する気流経路を含む。
【0003】
周知の装置によって発生したエアロゾルの質は、数多くの異なる因子を使用して評価することができる。因子としては、発生したエアロゾルの量、エアロゾル内の液滴の密度、エアロゾルの温度、およびエアロゾルの送達の速度が挙げられうる。周知の装置によって提供されるユーザー体験の質は、幾つかの異なる因子を使用して評価することができる。これらの因子には、発生したエアロゾルの質、ならびに装置からの液体漏れの頻度を含みうる。
【0004】
エアロゾル発生装置からの液体漏れは、貯蔵部自体からのeリキッド漏れでありうる。装置からの液体漏れは、ヒーター上に入射したがヒーターによって気化されなかったeリキッドでありうる。ヒーターによって気化された液体は、装置内で凝縮して大きい液滴を形成し、この液滴はその後装置から漏れうる。特に、大きい液滴は、ヒーターからの高温空気および蒸気が、装置ハウジングのより低温の内表面と出会う時に形成されうる。
【0005】
液体漏れを最小化するエアロゾル発生システムを提供することが望ましいであろう。使用中の液体漏れは、ユーザーに不良な味覚または不快な体験を提供する場合がある。使用と使用の間の液体漏れは、衣服などの物品を損傷する場合があるか、または装置の品質が低いというイメージを与えうる。ユーザー体験を改善するために液体漏れを最小化することが望ましいであろう。
【発明の概要】
【0006】
本発明の第一の態様によると、マウスピースを画定する第一の端と、第二の端と、および第一の端と第二の端の間に画定されたくぼみとを有するハウジングを備えるエアロゾル発生装置が提供されている。装置はまた、液体エアロゾル形成基体を保存するための、くぼみ内の貯蔵部と、アトマイザーとを備える。装置はさらに、ハウジングのマウスピース内に弁を備え、弁は下流側および上流側を有し、弁の上流側は親水性被覆、疎水性被覆または液体吸収性被覆のうちの一つ以上を含む。
【0007】
装置は、ハウジング内の空気吸込み口と、空気吸込み口からくぼみを通してマウスピースにわたる気流チャネルとを備えうる。弁は気流チャネル内にあってもよい。気流チャネルはアトマイザーを通過しうる。霧状にされた液体は、気流チャネルを通過する気流内に混入されうる。
【0008】
本明細書で使用される「エアロゾル発生装置」は、エアロゾル形成基体またはエアロゾル発生物品と相互作用してエアロゾルを発生する装置に関連する。エアロゾル発生装置は、電力供給源からエアロゾル形成基体またはエアロゾル発生物品にエネルギーを供給して、エアロゾルを発生させるために使用される一つ以上の構成要素を備えうる。エアロゾル発生装置は、外部電源またはエアロゾル発生装置の一部を形成する搭載型電源でありうる電源を備えうる。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体またはエアロゾル発生物品と相互作用して、ユーザーによって直接的に吸入可能なエアロゾルを発生してもよい。
【0009】
本明細書で使用される「エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有する基体に関する。揮発性化合物はエアロゾル形成基体の加熱によって放出されてもよい。エアロゾル形成基体は、担体または支持体に吸着、被覆、含浸またはその他の方法で装填される場合がある。適切なエアロゾル形成基体は、ニコチン、植物由来材料、均質化した植物由来材料、少なくとも一つのエアロゾル形成体、またはその他の添加剤もしくは成分(風味剤など)を含んでもよい。
【0010】
本明細書で使用される「下流」は、使用時に装置を通した気流の方向に関して、エアロゾル発生装置の構成要素または構成要素の部分の相対的な位置付けを説明するために使用される。弁の下流側は、気流の方向にユーザーの口に最も近くてもよく、弁の上流側は気流の方向にアトマイザーに最も近くてもよい。言い換えれば、アトマイザーからの空気は、使用時に弁の上流側に入射してもよく、弁の下流側からの空気は、使用時にユーザーの口の中に引き出されてもよい。エアロゾル発生物品は近位端を備えることができ、発生したエアロゾルがこれを通してエアロゾル発生装置を出て、ユーザーに送達される。近位端はまた、マウスピースと呼ばれることがある。使用時、ユーザーは、発生したエアロゾルを吸入するために近位端またはマウスピース端を吸ってもよい。エアロゾル発生装置は、近位端または口側端の反対側の遠位端を備える細長い装置でありうる。こうした実施形態において、近位端は下流端と呼ばれうる。同様に、本明細書で使用される「上流」は、エアロゾル発生装置の遠位端にあるエアロゾル発生装置の構成要素または構成要素の部分の相対位置を記述するために使用される。
【0011】
本明細書で使用される「長さ」は、装置の上流端(この場合は基部端または閉じた端)と装置の下流端またはマウスピースとの間の最大長軸方向寸法を指す。
【0012】
貯蔵部は、エアロゾル発生装置のハウジング内に固定されうる。貯蔵部は、エアロゾル発生装置の繰り返しの使用を可能にするために再充填可能であってもよい。再充填可能な貯蔵部を含む本発明の実施形態において、エアロゾル発生装置のハウジングは、開口を通して液体エアロゾル形成基体を貯蔵部の中に挿入することを可能にするように構成された開口を含みうる。別の方法として、貯蔵部はエアロゾル発生装置のハウジングから取り外し可能であってもよい。取り外し可能な貯蔵部は、ハウジングから取り外されると再充填されうる。別の方法として、取り外し可能な貯蔵部は、使用後に廃棄される単回使用貯蔵部であってもよい。その後、新しい貯蔵部はエアロゾル発生装置の中に挿入されうる。
【0013】
貯蔵部はアトマイザーと流体連通していることが好ましい。液体エアロゾル形成基体は、霧化されるために貯蔵部からアトマイザーに搬送されうる。液体搬送は、貯蔵部とアトマイザーの間に延びる芯または毛細管要素によって提供されうる。アトマイザー液体は、気流チャネルの気流に混入されてエアロゾルを形成しうる。
【0014】
弁は、エアロゾル発生装置から出る流体の流れを制御しうる。弁は、発生したエアロゾルがマウスピースを通してユーザーによって吸入されることを可能にしながら、エアロゾル発生装置から液体が出るのを防止することが好ましい。
【0015】
弁の被覆は、弁を通した液体の大きい液滴の流れをさらに低減しうる。被覆は追加的に、または別の方法として、エアロゾル発生装置の近位端にて、弁の下流側に提供されてもよい。被覆は、親水性被覆、疎水性被覆または液体吸収性被覆でありうる。
【0016】
疎水性被覆上の液体入射は、はじかれうる。弁の上流側に疎水性被覆を有することは、弁から液体をはじくことができ、液体はエアロゾル発生装置のハウジング内に保持されうる。このように、ハウジング内の液体凝縮および大きい液滴の形成は、弁を通して漏れるのを防止しうる。疎水性被覆は、ポリウレタン(PU)、または超疎水性にするために炭素鎖と官能化された銅もしくはアルミニウムなどの微小孔もしくはメッシュ金属などの超疎水性金属層のいずれかで少なくとも部分的に形成されうる。
【0017】
親水性被覆上の液体入射は、被覆に引き付けられうる。被覆は、弁の上流側または下流側のいずれにあってもよい。親水性被覆は、弁の近くで液体を引き付け、液体の大きい液滴が弁を通して流れること、またはユーザーの口の中に流れることを防止しうる。親水性被覆は、3つのポリアミド、ポリ酢酸ビニル、酢酸セルロースまたは綿で少なくとも部分的に形成されうる。
【0018】
液体吸収性被覆上に入射する液体は、被覆に吸収されうる。被覆は、弁の上流側または下流側のいずれにあってもよい。液体を被覆に吸収することは、被覆内に液体を保存し、液体の大きい液滴が弁から流れ出るのを防止しうる。液体吸収性被覆は、ナイロン(ポリアミド)、酢酸セルロース、または綿セルロースで少なくとも部分的に形成されうる。
【0019】
疎水性、親水性および液体吸収性被覆の任意の組み合わせを使用しうる。
【0020】
弁は、弁の上流側から弁の下流側への液体の大きい液滴の流れを阻害するように構成された一方向弁であることが好ましい。一方向弁は一つ以上の被覆とともに、液体の大きい液滴がエアロゾル発生装置から流れ出るのを防止しながら、エアロゾルが弁を通して吸入されることを可能にするように構成されうる。
【0021】
一部の実施形態において、弁は疎水性被覆を含み、エアロゾル発生装置は貯蔵タンクをさらに備える。貯蔵タンクは、疎水性被覆によってはじかれた液体を受容するように構成されうる。これらの実施形態において、疎水性被覆によってはじかれた液体は、貯蔵タンクに保存されうる。エアロゾル発生装置は、液体を疎水性被覆から貯蔵タンクに導くための芯または毛細管要素をさらに備えうる。貯蔵タンクは、エアロゾル発生装置のハウジング内に位置付けられうる。貯蔵タンクはエアロゾル発生装置のハウジング内に固定されてもよく、またハウジングは開口を備えてもよく、これを通して貯蔵タンクを空にすることができる。別の方法として、貯蔵タンクはエアロゾル発生装置のハウジングから取り外し可能であってもよい。取り外し可能な貯蔵タンクは、ハウジングに再挿入して再使用できるように、ハウジングから取り外されたら空にしてもよい。別の方法として、取り外し可能な貯蔵タンクは、ハウジングから取り外されたら使い捨て可能であってもよい。次に、新しい貯蔵タンクをハウジングの中に挿入しうる。貯蔵タンクは、貯蔵タンク内の液体が再び霧化するために貯蔵部に戻ることを可能にするために、貯蔵部と流体連通していてもよい。
【0022】
弁はボール弁であってもよい。別の方法として、弁はダックビル弁であってもよい。別の方法として、弁はダイヤフラム弁であってもよい。別の方法として、弁はアンブレラバルブであってもよい。別の方法として、弁はヒンジフラップであってもよい。本発明の弁は、任意の適切な一方向弁でありうる。ただし、弁は有利に単純な構造であり、簡単に起動される。ダックビル弁またはアンブレラバルブは良い選択肢である。
【0023】
弁は、ユーザーがエアロゾル発生装置のマウスピースを吸入することによって作動されることが好ましい。弁の作動は、流体がエアロゾル発生装置のハウジングの内側からエアロゾル発生装置のマウスピースを通って流れることができるように、弁の開放をもたらしうる。吸入の結果としての作動は、ユーザーが追加的な動作を行う必要がないので、簡単に操作できる装置を提供する。吸入の結果としての作動は、ユーザーがエアロゾル発生装置を吸入する時に、エアロゾルが弁を通過できることを確実にしうる。吸入の結果としての作動は、エアロゾル発生装置が使用されていない時に液体が弁を通して逃げることができないように、エアロゾル発生装置が使用されていない時に弁が閉位置にとどまることを確実にしうる。
【0024】
別の方法として、または追加的に、弁はハウジング上のボタンを介して作動されうる。この代替的実施形態において、弁は機械的に作動する。機械的に作動する弁は、エアロゾル発生装置を使用する時に、より大きいコントロール感をユーザーに提供しうる。機械的に作動する弁は、発生したエアロゾルが装置から流れ出るためにユーザーがエアロゾル発生装置を吸入するのと同時に、手動による作動を必要としうる。ボタンは、エアロゾル発生装置のハウジングの側面に、またはエアロゾル発生装置のハウジングの端に位置しうる。ユーザーは、同時にボタンを押して弁を作動させ、エアロゾル発生装置のマウスピースを吸入しうる。
【0025】
別の方法として、または追加的に、弁は電気信号によって作動されうる。電気信号は、装置のハウジング内に位置付けられた、かつ装置のマウスピースをユーザーが吸うのを検出するように構成された流れセンサーによって生成されうる。流れセンサーは、弁の下流に位置付けられてもよい。ハウジングは、流れセンサーが中に位置しているバイパス流れチャネルを含んでもよい。
【0026】
弁は、ハウジングの近位端に、またはその近くに位置付けられていることが好ましい。弁はマウスピース内に位置付けられていることが好ましい。エアロゾル発生装置のマウスピースに弁を提供することは、貯蔵部から漏れた液体と、エアロゾル発生装置のハウジングの中のアトマイザーの上流での凝縮によって生成された液体との両方の漏れを弁が最小化することを可能にしうる。弁の下流に位置付けられたハウジングの長さを最小化することはまた、エアロゾルが中でさらに凝縮して液体を形成できる空間を最小化しうる。
【0027】
アトマイザーはヒーターを備えうる。ヒーターは、液体エアロゾル形成基体を気化して蒸気を形成しうる。蒸気は冷えて、気流内に凝縮された液体の液滴を形成し、エアロゾルを形成しうる。別の方法として、アトマイザーは、圧電素子を含む機械的アトマイザーであってもよい。この代替的な実施形態において、圧電素子は、圧電素子を通過する交流電流に応答して振動しうる。圧電素子の振動は、液体エアロゾル形成基体の液滴が形成されるように、液体エアロゾル形成基体をノズル組立品を通して押し進めうる。液滴は気流チャネル内の気流に混入され、エアロゾルを形成する。
【0028】
ヒーターは一つ以上の発熱体を備えうる。発熱体は、平面の発熱体またはヒーターロッドまたはヒーターコイルまたは任意の他の適切な発熱体構成であってもよい。電流を発熱体に通して発熱体に熱を生成させるように、発熱体は電気抵抗性材料で形成されてもよい。発熱体は、熱源に直接的に電気的に連結されてもよい。適切な電気抵抗性材料には、ドープされたセラミック(例えば、ドープされたシリコン炭化物)などの半導体、「導電性」のセラミック(二ケイ化モリブデンなど)、炭素、黒鉛、金属、合金、ならびにセラミック材料製および金属材料製の複合材料が挙げられる。別の方法として、または追加的に、発熱体はサセプタを備えてもよく、ヒーターはサセプタを加熱するために電流を誘発するように位置されたインダクタをさらに備えてもよい。例えば、インダクタは、サセプタ内の加熱用電流を誘発するように作用する、加熱チャンバーの外側に配置された、または加熱チャンバーを囲むコイルを備えてもよい。
【0029】
ヒーターは、液体を貯蔵部からヒーターに方向付ける芯を備えうる。芯は、液体エアロゾル形成基体を貯蔵部からヒーターに方向付けうる。芯は、液体エアロゾル形成基体を吸収することができる材料で少なくとも部分的に形成されてもよい。こうした材料は、多孔質材料、繊維質材料、海綿状材料、発泡材料または毛細管材料でありうる。芯は毛細管の束を含んでもよい。芯は複数の繊維を含みうる。芯は微細チューブを含んでもよい。芯は、繊維、糸および微細チューブの組み合わせを含んでもよい。繊維、糸および微細チューブは概して、液体を電気ヒーターに運ぶように整列されうる。こうした材料は、所定の毛細管現象を有しうる。液体エアロゾル形成基体を吸収するための適切な材料の例には、繊維または焼結粉末の形態のセラミック系または黒鉛系の材料が挙げられる。適切な材料の例にはまた、海綿状材料または発泡材料、発泡性の金属またはプラスチックの材料、例えば紡がれたかまたは押し出された繊維(酢酸セルロース、ポリエステル、または結合されたポリオレフィン、ポリエチレン、テリレンまたはポリプロピレン繊維、ナイロン繊維またはセラミックなど)でできた繊維性材料が挙げられる。
【0030】
異なる空隙率の芯を使用して、異なる液体の物理的特性(粘度、表面張力、蒸気圧など)に適応することができる。芯は、貯蔵部内に位置付けられた第一の端と、ヒーターで終わる第二の端とを有しうる。別の方法として、芯の第二の端はヒーターによって囲まれうる。例えば、発熱体がコイル発熱体である場合、コイルは芯の第二の端の周りに巻かれうる。空気が芯を通過して引き出され、蒸気を混入するように、芯の第二の端は典型的に、エアロゾル発生装置のハウジング内の気流経路内に位置付けられている。その後、蒸気は冷えてエアロゾルを形成する。
【0031】
エアロゾル発生システムはまた、エアロゾル化された液体エアロゾル形成基体の凝縮から生じる液体をヒーターに方向付けるように構成された方向付け手段を含みうることが好ましい。方向付け手段は、装置のハウジング内に位置付けられうる。方向付け手段は、貯蔵部とアトマイザーのそれぞれの外部に位置付けられうる。方向付け手段は、芯部材または毛細管要素、または液体をアトマイザーに搬送することができる任意の手段であってもよい。液体をアトマイザーに方向付けることは、液体がエアロゾル化されるか、または再エアロゾル化されることを可能にし、それによって液体がハウジング内に蓄積することが防止されうる。
【0032】
エアロゾル発生装置の貯蔵部は、ハウジングの中の気流チャネルに露出された、かつ疎水性材料で形成された第一の面を有する外壁を備えることが好ましい。貯蔵部は、第一の面と反対側にあり、かつ親水性材料で形成された第二の面をさらに備えてもよい。貯蔵部の外壁は、アトマイザーの下流にある気流チャネルに隣接して位置付けられてもよい。この配設で、外壁上に凝縮した液体は外壁を通して貯蔵部の中に搬送されうるが、貯蔵部の中の液体が外壁を通して漏れ出ることが防止されうる。
【0033】
アトマイザーの下流にある気流チャネルは、気流チャネルの中のエアロゾルと接触し、疎水性材料を含む第一の層と、第一の層の下にあり、親水性材料を含む第二の層とを有する壁を備えうる。
【0034】
エアロゾル発生システムは、電源および制御ユニットをさらに備えうることが好ましい。電源はヒーターに電力を提供する。ヒーターは、エアロゾル形成基体を加熱するように構成されていることが好ましい。この配設で、ユーザーによって吸入されるためにエアロゾルを発生させることができる。制御ユニットは、電源からヒーターへの電力供給を制御しうる。制御ユニットは、生成される温度および加熱の継続時間を制御しうる。制御ユニットは、ヒーターの他の特徴を制御しうる。
【0035】
ここで特定の実施形態を詳細に考察し、かつ以下の図で例証としてのみ示す。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】
図1は、本発明によるエアロゾル発生装置の斜視図を示す。
【
図2a】
図2aは、ダックビル弁を含む本発明によるエアロゾル発生装置の図を示す。
【
図2b】
図2bは、ダックビル弁を含む本発明によるエアロゾル発生装置の図を示す。
【
図2c】
図2cは、ダックビル弁を含む本発明によるエアロゾル発生装置の図を示す。
【
図2d】
図2dは、ダックビル弁を含む本発明によるエアロゾル発生装置の図を示す。
【
図2e】
図2eは、ダックビル弁を含む本発明によるエアロゾル発生装置の図を示す。
【
図3a】
図3aは、アンブレラバルブを含む本発明によるエアロゾル発生装置の図を示す。
【
図3b】
図3bは、アンブレラバルブを含む本発明によるエアロゾル発生装置の図を示す。
【
図3c】
図3cは、アンブレラバルブを含む本発明によるエアロゾル発生装置の図を示す。
【
図3d】
図3dは、アンブレラバルブを含む本発明によるエアロゾル発生装置の図を示す。
【
図3e】
図3eは、アンブレラバルブを含む本発明によるエアロゾル発生装置の図を示す。
【
図3f】
図3fは、アンブレラバルブを含む本発明によるエアロゾル発生装置の図を示す。
【
図3g】
図3gは、アンブレラバルブを含む本発明によるエアロゾル発生装置の図を示す。
【
図4a】
図4aは、ボール弁を含む本発明によるエアロゾル発生装置の図を示す。
【
図4b】
図4bは、ボール弁を含む本発明によるエアロゾル発生装置の図を示す。
【
図4c】
図4cは、ボール弁を含む本発明によるエアロゾル発生装置の図を示す。
【
図4d】
図4dは、ボール弁を含む本発明によるエアロゾル発生装置の図を示す。
【
図4e】
図4eは、ボール弁を含む本発明によるエアロゾル発生装置の図を示す。
【
図5】
図5aは、本発明によるエアロゾル発生装置内の気流通路の壁に塗布された層を示す。
図5bは、本発明によるエアロゾル発生装置内の気流通路の壁に塗布された層を示す。
図5cは、本発明によるエアロゾル発生装置内の気流通路の壁に塗布された層を示す。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1はエアロゾル発生装置10の略図を示す。エアロゾル発生装置10は、遠位端14および近位端16を有するハウジング12を備える。近位端16でのハウジング12は、狭くなってマウスピース18を画定する。ハウジング12内には、電源21および制御ユニット20、液体エアロゾル形成基体22の貯蔵部、アトマイザー24ならびに弁26がある。空気がハウジング12を通して空気吸込み口23からマウスピース18に、弁26を通して引き出されることができるように、気流チャネル25はハウジング12内に画定されている。液体エアロゾル形成基体22のエアロゾル化された液滴が気流に混入されるように、ユーザーはマウスピース18を吸い、空気吸込み口23からアトマイザー24を通してまたはそれを通過して空気を引き出す。気流はその後、弁26から排出されて、ユーザーに行き、吸入される。
【0038】
電源21および制御ユニット20は典型的に、装置の再使用可能部分に包含されていて、アトマイザー24、液体貯蔵部22およびマウスピース18は、使用時に再使用可能部分に取り付けられる、装置の消耗部分の一部である。
【0039】
図2a~
図2eは、本発明によるエアロゾル発生装置10の第一の実施形態の様々な図を示す。この第一の実施形態の弁26は、ダックビル弁である。第一の実施形態において、ハウジング12のマウスピース18の近位端16は、バルブコネクター28によって覆われている。バルブコネクター28は、遠位開放端30および近位閉鎖端32を有する。開放端30は、ハウジング12の近位端16の上に摺動して、近位端16を覆う位置に保持されるように形作られている。閉鎖端32は開口部34を含む。ダックビル弁26は、バルブコネクター28の開口部34内に位置する。
【0040】
図2cは、ダックビル弁26のみを示す。ダックビル弁26は、弁座36およびノズル38を備える。
図2dに示すチャネル42はノズル38を通って延び、ノズルの内壁50によって画定される。チャネル42は、弁座36の開口44から、対向する側面40および40’によって画定されたノズル38の開口46に延びる。所定位置にある時に、ダックビル弁26のチャネル42は、
図2dおよび2eの断面図に示す通り、装置10の気流チャネル25と整列する。
【0041】
ノズル38が変形可能なように、ノズル38はゴムまたはエラストマー材料で形成されている。ノズル38は、ノズル38に力がかけられていない時に、ノズル38の対向する側面40および40’が接触し、ノズルの開口46が閉位置にあるように、形作られている。閉位置において、ノズル38の対向する側面40および40’は、ユーザーが装置を吸っていない時に、eリキッドまたは凝縮したエアロゾルなどの液体が弁26を通して漏れ出るのを防止する。空気がチャネル42を通して弁座36からノズル38に引き出される時、ノズル38内部の空気圧は、空気が開口44を通して逃げることができるように、対向する側面40および40’を強制的に離す。
【0042】
ダックビル弁26は、
図2eに示す内側被覆48を含む。内側被覆48は疎水性被覆である。被覆48は実質的に、ノズル38の内壁50の全体を覆う。被覆48は、eリキッドまたは凝縮したエアロゾルなどの液体をはじく。ユーザーが装置10を吸ってノズル38が開位置になった時、液体がノズル38を通過できないように被覆48が液体をはじくため、液体が開口46を通って漏れ出ることが防止される。このようにして、被覆48は、使用時にマウスピース18から液体が漏れるのを防止する。
【0043】
図3a~
図3gは、本発明によるエアロゾル発生装置10の第二の実施形態の様々な図を示す。この第二の実施形態の弁26は、アンブレラバルブである。第二の実施形態において、第一の実施形態と同様に、ハウジング12のマウスピース18の近位端16は、バルブコネクター28によって覆われている。ここでも、第一の実施形態と同様に、第二の実施形態のバルブコネクター28は、遠位開放端30および近位閉鎖端32を有する。開放端30は、マウスピース18の近位端16の上に摺動して、近位端16を覆う所定位置に保持されるように形作られている。第二の実施形態において、閉鎖端32は、中央開口部54および二つの側面開口部56および56’を含む。側面開口部56および56’は、
図3dおよび
図3eの断面図に示す通り、装置10の空気チャネル25と同軸である。
【0044】
図3cは、アンブレラバルブ52のみを示す。アンブレラ弁52は、弁体58、バルブネック60およびアンブレラ部分62を備える。バルブネック60は、弁体58とアンブレラ部分62の間に延びる。バルブネック56は、バルブコネクター28の閉鎖端32の中央開口部54内に位置付けられている。弁体58は、閉鎖端32の上流側に位置する。アンブレラ部分62は、閉鎖端32の下流側の弁体58の反対側に位置する。アンブレラ部分62は、バルブネック60の端部から弁体58に向かって下向きに延びる凹面の円形部分である。
【0045】
弁体58は、中央開口部54の内周よりも大きい外周を有する。従って、弁体58が中央開口部54を通過することが防止される。
【0046】
アンブレラ部分62は、
図3fに示す通り、閉位置にある側面開口部56および56’のそれぞれの上に延びるように外周を有する。閉位置において、ユーザーが装置10を吸っていない時に、液体が弁26を通って漏れ出ることが防止される。アンブレラ部分62が変形可能なように、アンブレラ部分62はゴムまたはエラストマー材料で形成されている。空気が装置10を通して引き出された時、側面開口部56および56’を通過する空気からのアンブレラ部分62の上流側に対する空気圧力は、アンブレラ部分62がもはや側面開口部56および56’を覆わないように、かつ
図3gに示す通り空気が弁26を通過できるように、アンブレラ部分62を変形および反転させる。
【0047】
アンブレラバルブ52は、
図3fおよび3gに示す内側被覆64を含む。内側被覆64は疎水性被覆である。被覆64は、閉鎖端32の上流側およびアンブレラ部分62の上流側の両方に位置する。被覆64は、eリキッドまたは凝縮したエアロゾルなどの液体をはじく。ユーザーが装置10を吸い、側面開口部56および56’が覆われていないようにアンブレラ部分62が反転した時、被覆64は液体をはじくため、液体が側面開口部56および56’を通って漏れ出ることが防止される。このようにして、被覆64は、使用時にマウスピース18から液体が漏れるのを防止する。
【0048】
図4a~
図4eは、本発明によるエアロゾル発生装置10の第三の実施形態の様々な図を示す。この第三の実施形態の弁26はボール弁である。第三の実施形態において、第一の実施形態と同様に、ハウジング12のマウスピース18の近位端16は、バルブコネクター28によって覆われている。ここでも、第一の実施形態と同様に、第三の実施形態のバルブコネクター28は、遠位開放端30および近位閉鎖端32を有する。開放端30は、マウスピース18の近位端16の上に摺動して、近位端16を覆う所定位置に保持されるように形作られている。
【0049】
第三の実施形態において、閉鎖端32は開口部66を含む。開口部66は、
図4dおよび
図4eの断面図に示す通り、装置10の空気チャネル25と整列している。
図4bは、バルブコネクター28の閉鎖端32の上に位置付けられる弁部分68の斜視正面図を示す。
図4cは、弁部分68のみの側面図を示す。
【0050】
弁部分68は、中央ボール要素70を含む。ボール要素70は、丸みのある上流側72を有する。ボール要素68は、平坦化された下流側74を有する。ボール要素70の下流側74の対向する側から半径方向外側に延びているのは、翼部分76および76’である。翼部分76および76’はそれぞれ、曲がった平面のシートで形成されている。シートは曲げられて、
図4cの側面から見たときに「ジグザグ」の形状を形成する。
【0051】
所定位置において、翼部分76および76’は、バルブコネクター28の閉鎖端32に隣接し、ボール要素70は開口部66内に位置付けられている。ボール要素70は開口部66を塞ぎ、ユーザーが装置10を吸っていない時に、eリキッドまたは凝縮したエアロゾルなどの液体が弁26を通って漏れ出るのを防止する。
【0052】
翼部分76および76’が変形可能であるように、翼部分76および76’はゴムまたはエラストマー材料などの弾性材料で形成されている。翼部分76および76’の「ジグザグ」形状は、翼部分76および76’が、ばねのように作用することを可能にする。かけられた力によって翼部分76および76’が変形した場合、それらは力が取り除かれた時に元の位置に戻る。装置10を通して空気が引き出された時、ボール要素70の上流側72上の空気圧力はボール要素70を開口部66から離れるように押し、翼部分76および76’は変形する。空気が弁26を通過できるように、ボール要素70はもはや、開口部66を覆わない。
【0053】
ボール弁52は、
図4eに示す内側被覆78を含む。内側被覆64は疎水性被覆である。被覆78は、ボール要素70の上流側72に位置する。被覆78は、eリキッドまたは凝縮したエアロゾルなどの液体をはじく。ユーザーが装置10を吸い、ボール要素70が開口部66から離れるように引き出される時、被覆78は液体をはじくため、液体が開口部66を通って漏れ出ることが防止される。このようにして、被覆78は、使用時にマウスピース18から液体が漏れるのを防止する。
【0054】
図5a、
図5bおよび
図5cは、
図1に示すタイプのエアロゾル発生装置の消耗部分を通る気流チャネルを図示する。消耗部分は、外側ハウジング86および内側ハウジング85を備える。内側ハウジング内には、外壁82を有する液体貯蔵部がある。液体貯蔵部は、液体エアロゾル形成基体80を保持する。メッシュヒーター84が貯蔵部の基部に提供されていて、これは動作時に貯蔵部からの液体を気化する。蒸気は気流チャネル90の中に逃れることができる。気流チャネル90は、入口からハウジングを通ってマウスピースに延び、記載の通り弁を含む。
【0055】
気流チャネル90の壁には、
図5bおよび
図5cに図示した層状構造の二つの異なる膜が提供されている。
図5cは、
図5bの一部分の拡大であり、二つの層が最も明瞭に見える。下にある層94は親水性層である。気流チャネル90の中のエアロゾルと接触する、上にある層92は疎水性である。層のこの組み合わせは、液体の流れのためにダイオードを作用させ、それによって疎水性層上に凝縮された液体が親水性層に効率的に搬送されるが、液体は疎水性層から親水性層に戻らない。貯蔵部の外壁がこれらの層の下で流体透過性にされるか(例えば、この外壁を通り抜ける開口部を形成することによって)、またはこれらの層によって完全に交換される場合、ヒーターの下流にある気流チャネルの中で凝縮する液体は、効果的に貯蔵部に戻ることができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置であって、
マウスピースを画定する第一の端と、第二の端と、前記第一の端と前記第二の端の間に画定されたくぼみとを有するハウジングと、
液体エアロゾル形成基体を保存するための前記くぼみ内の貯蔵部と、
アトマイザーと、
前記ハウジングの前記マウスピース内の弁とを備え、前記弁が下流側および上流側を有し、前記弁の前記上流側が親水性被覆、疎水性被覆または液体吸収性被覆のうちの一つ以上を含む、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記ハウジング内の空気吸込み口と、前記空気吸込み口から前記くぼみを通って前記マウスピースに延びる気流チャネルとを備え、前記弁が前記気流チャネル内にある、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記気流チャネルが前記アトマイザーを通過する、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記弁が、前記弁の前記上流側から前記弁の前記下流側に液体が通過することを防止するように構成された一方向弁である、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記弁が疎水性被覆を含み、前記エアロゾル発生装置が、前記疎水性被覆の疎水性材料によってはじかれた液体を受容するように構成された保存タンクをさらに備える、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記弁が、ボール弁、ダックビル弁、ダイヤフラム、アンブレラバルブ、およびヒンジフラップのうちの一つである、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記弁が、前記エアロゾル発生装置の前記マウスピースをユーザーが吸入することによって作動する、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記弁が、前記ハウジング上のボタンを介して作動する、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記弁が、前記マウスピース内の、前記ハウジングの前記第一の端に、または前記ハウジングの前記第一の端の近くに位置付けられている、請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記アトマイザーがヒーターを備える、請求項1~9のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記ヒーターが一つ以上の発熱体を備える、請求項10に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記ヒーターが、前記貯蔵部から一つ以上の発熱体に液体を方向付けるための芯または毛細管要素を備える、請求項11に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
エアロゾル化された液体エアロゾル形成基体の凝縮から生じる液体を前記ヒーターに方向付けるように構成された方向付け手段をさらに備える、請求項11または12に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記貯蔵部が、前記ハウジング内の気流チャネルに露出された、かつ疎水性材料で形成された第一の面を有する外壁を備える、請求項1~13のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項15】
前記外壁が、前記アトマイザーの下流の前記気流チャネル内に位置付けられている、請求項14に記載のエアロゾル発生装置。