(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024057011
(43)【公開日】2024-04-23
(54)【発明の名称】液体アニオン性界面活性剤の固化
(51)【国際特許分類】
C11D 17/06 20060101AFI20240416BHJP
C11D 1/12 20060101ALI20240416BHJP
C11D 3/37 20060101ALI20240416BHJP
C11D 3/34 20060101ALI20240416BHJP
C11D 1/22 20060101ALI20240416BHJP
C11D 3/26 20060101ALI20240416BHJP
C11D 3/10 20060101ALI20240416BHJP
C11D 3/04 20060101ALI20240416BHJP
C11D 3/22 20060101ALI20240416BHJP
C11D 1/38 20060101ALI20240416BHJP
C11D 1/66 20060101ALI20240416BHJP
C11D 3/395 20060101ALI20240416BHJP
C11D 3/40 20060101ALI20240416BHJP
C11D 3/48 20060101ALI20240416BHJP
C11D 3/50 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
C11D17/06
C11D1/12
C11D3/37
C11D3/34
C11D1/22
C11D3/26
C11D3/10
C11D3/04
C11D3/22
C11D1/38
C11D1/66
C11D3/395
C11D3/40
C11D3/48
C11D3/50
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024025781
(22)【出願日】2024-02-22
(62)【分割の表示】P 2020540810の分割
【原出願日】2019-01-28
(31)【優先権主張番号】62/622,545
(32)【優先日】2018-01-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.PLURONIC
2.DEHYPON
3.PLURAFAC
(71)【出願人】
【識別番号】510250467
【氏名又は名称】エコラボ ユーエスエー インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100146466
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 正俊
(74)【代理人】
【識別番号】100202418
【弁理士】
【氏名又は名称】河原 肇
(74)【代理人】
【識別番号】100191444
【弁理士】
【氏名又は名称】明石 尚久
(72)【発明者】
【氏名】ウェンディ ロー
(72)【発明者】
【氏名】エリック シー.オルソン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ディー.ハンセン
(72)【発明者】
【氏名】キャサリン ジェイ.モリナロ
(72)【発明者】
【氏名】コリー ローゼンサル
(57)【要約】
【課題】本発明は、液体アニオン性界面活性剤を、結合剤、担体、または結合剤と担体との両方で固化して、固化界面活性剤組成物を形成することに関する。
【解決手段】具体的には、本発明は、乾燥デバイス(複数可)を利用する液体界面活性剤の固化に関し、供給組成物が、固化界面活性剤組成物を形成するために、少なくとも1つの液体界面活性剤および結合剤、担体、または結合剤と担体とを含有する。固化界面活性剤組成物は、様々な洗浄組成物において有用であり得る。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スルフェート界面活性剤、スルホネート界面活性剤、またはそれらの組み合わせを含む液体アニオン性界面活性剤と、
天然ポリマー、尿素、尿素誘導体、ポリアクリレート、PEG、無機塩、有機塩、芳香族スルホネート、またはそれらの組み合わせを含む固体結合剤と、を含む、固化液体界面活性剤組成物であって、
前記固体結合剤および前記液体界面活性剤が、活性物質に基づいて約4:1~約1:60の比であり、
前記組成物が固体であり、前記液体界面活性剤が前記組成物中で固化しており、前記固化界面活性剤組成物が約5重量%未満の水を有する、固化液体界面活性剤組成物。
【請求項2】
前記固体結合剤および前記液体界面活性剤が、約3:1~約1:50の活性物質の比である、請求項1に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項3】
前記液体界面活性剤が、C4-C18アルキルスルフェート、C4-C18アルキルエーテルスルフェート、アルキルベンゼンスルホネート、またはそれらの組み合わせである、請求項1または2に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項4】
前記液体界面活性剤が、ラウリル硫酸アンモニウム、直鎖アルキルベンゼンスルホネート、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸、イソプロピルアミンドデシルベンゼンスルホネート、またはそれらの組み合わせである、請求項1~3のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項5】
前記液体界面活性剤が、ラウリルエーテル硫酸ナトリウムである、請求項1~4のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項6】
前記結合剤が、尿素、尿素誘導体、またはそれらの組み合わせである、請求項1~5のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項7】
前記結合剤が、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、キシレンスルホン酸ナトリウム、アルカリ金属炭酸塩、少なくとも約40℃の融点を有するPEG、またはそれらの組み合わせである、請求項1~5のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項8】
前記結合剤が、ガム、セルロース、セルロースエステル、キチン、キトサン、デンプン、化学修飾デンプン、タンパク質、リグニン、天然ゴム、またはそれらの組み合わせである、請求項1~5のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項9】
前記結合剤が、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、キシレンスルホン酸ナトリウム、アルカリ金属炭酸塩、または少なくとも約40℃の融点を有するPEGのうちの2つ以上の組み合わせである、請求項1~8のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項10】
前記結合剤が、PEG1450、PEG3350、PEG4000、PEG4600、PEG8000、またはそれらの組み合わせである、請求項1~9のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項11】
担体をさらに含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項12】
前記結合剤および担体が、20℃で約0.2g/L以上の水溶性を有する、請求項11に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項13】
前記担体が、アニオン性界面活性剤、有機塩、無機塩、またはそれらの組み合わせである、請求項11または12に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項14】
前記担体が、アルファオレフィンスルホネート、直鎖アルキルスルホネート、ラウリル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、酢酸ナトリウム、酢酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、またはそれらの組み合わせを含む、請求項11~13のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項15】
前記担体が、固体である、請求項1~14のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項16】
前記固化界面活性剤組成物が、約5重量%未満の水を有する、請求項1~15のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項17】
前記固化界面活性剤組成物が、約2重量%未満の水を有する、請求項1~16のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項18】
スルフェート界面活性剤、スルホネート界面活性剤、またはそれらの組み合わせを含む液体界面活性剤と、
アニオン性界面活性剤、有機塩、無機塩、またはそれらの組み合わせを含む担体と、を含む、固化液体界面活性剤組成物であって、前記担体および前記液体界面活性剤が、活性物質に基づいて約5:1~約1:30の比であり、
前記組成物が固体であり、前記液体界面活性剤が前記組成物中で固化しており、前記固化界面活性剤組成物が約5重量%未満の水を有する、固化液体界面活性剤組成物。
【請求項19】
前記担体および前記液体界面活性剤が、約2:1~約1:20の活性物質の比である、請求項18に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項20】
前記液体界面活性剤が、C4-C18アルキルスルフェート、C4-C18アルキルエーテルスルフェート、もしくはアルキルベンゼンスルホネート、またはそれらの組み合わせである、請求項18または19に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項21】
前記液体界面活性剤が、ラウリル硫酸アンモニウム、直鎖アルキルベンゼンスルホネート、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸、イソプロピルアミンドデシルベンゼンスルホネート、またはそれらの組み合わせである、請求項18~20のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項22】
前記液体界面活性剤が、ラウリルエーテル硫酸ナトリウムである、請求項18~21のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項23】
前記担体が、アニオン性界面活性剤を含み、前記アニオン性界面活性剤が、スルホネート、スルフェート、またはそれらの組み合わせである、請求項18~22のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項24】
前記担体が、アルファオレフィンスルホネート、直鎖アルキルスルホネート、ラウリル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム、またはそれらの組み合わせである、請求項18~23のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項25】
前記担体が、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ性金属炭酸塩、アルカリ金属酢酸塩、アルカリ性金属酢酸塩、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ性金属硫酸塩、塩化ナトリウム、またはそれらの組み合わせである、請求項18~21のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項26】
前記担体が、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、酢酸ナトリウム、酢酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、酢酸マグネシウム、またはそれらの組み合わせである、請求項18~21、または25のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項27】
前記担体が、固体である、請求項18~26のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項28】
前記担体が、粉末である、請求項18~27のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項29】
前記担体が、液体である、請求項18~26のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項30】
前記担体が、20℃で約0.2g/L以上の水溶性を有する、請求項18~29のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項31】
前記固化界面活性剤組成物が、約5重量%未満の水を有する、請求項18~29のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項32】
前記固化界面活性剤組成物が、少なくとも約10重量%の活性界面活性剤を含有する、請求項1~31のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項33】
前記固化界面活性剤組成物が、少なくとも約25重量%の活性界面活性剤を含有する、請求項1~32のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項34】
前記固化界面活性剤組成物が、少なくとも約50重量%の活性界面活性剤を含有する、請求項1~33のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
【請求項35】
請求項1~33のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物の調製方法であって、前記方法は、
前記液体界面活性剤、および前記結合剤、担体、または結合剤と担体との組み合わせを乾燥デバイスに添加することと、
前記液体界面活性剤、および結合剤、担体、または結合剤と担体との組み合わせを乾燥させて、固化界面活性剤組成物を形成することと、を含み、
前記液体界面活性剤が、前記固化界面活性剤組成物中で固化し、前記固化界面活性剤組成物が、約5重量%未満の水を有する、方法。
【請求項36】
前記乾燥デバイスが、連続トンネル乾燥機、回転乾燥機、真空乾燥機、タワー収縮器、振動コンベヤー収縮器、ドラム乾燥機、スクリューコンベヤー乾燥機、流動床、噴流床、空気圧コンベヤー、噴霧乾燥機、またはそれらの組み合わせである、請求項35に記載の固化界面活性剤方法。
【請求項37】
直列または並列に配置されている少なくとも2つの乾燥デバイスがある、請求項35または36に記載の方法。
【請求項38】
前記乾燥プロセスが、バッチシステムで実施される、請求項35~37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
前記乾燥プロセスが、連続システムで実施される、請求項35~38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
前記乾燥デバイスが、流動床を含む、請求項35~39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
前記流動床が、約1~約100フィート/秒の気流速度を有する、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記流動床が、約0.001~約0.15lb/分のポンドの床材料の液体流量を有する、請求項40または41に記載の方法。
【請求項43】
前記流動床が、ノズル当たり約0psig~約100psigの霧化空気圧を有する、請求項40~42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
前記方法が、凝集プロセスを採用し、前記担体が、固体である、請求項40~43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
前記方法が、造粒プロセスを採用し、前記担体が、液体である、請求項40~43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項46】
前記乾燥デバイスが、噴霧乾燥機を含む、請求項35~39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
前記噴霧乾燥機が、入口および出口を有し、前記入口温度が、約20℃~約250℃であり、前記出口温度が、約150℃未満である、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記入口温度が、約100℃~約250℃であり、前記出口温度が、約20℃~約100℃である、請求項46または47に記載の方法。
【請求項49】
請求項1~34のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物と、
固化剤と、を含む、固体洗浄組成物。
【請求項50】
前記洗浄組成物が、器物洗浄組成物、洗濯組成物、または硬質表面組成物である、請求項49に記載の洗浄組成物。
【請求項51】
アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、金属ケイ酸塩、金属ホウ酸塩、アルカノールアミン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されるアルカリ源をさらに含む、請求項49または50に記載の洗浄組成物。
【請求項52】
前記アルカリ源が、前記洗浄組成物の約0.01重量%~約99重量%の量である、請求項51に記載の洗浄組成物。
【請求項53】
前記アルカリ源が、使用溶液中で約7~約14のpHを提供するのに十分な量である、請求項51または52に記載の洗浄組成物。
【請求項54】
前記洗浄組成物が、使用溶液中で約1~約7のpHを提供する、請求項49~52のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
【請求項55】
非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、半極性非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される追加の界面活性剤をさらに含む、請求項49~54のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
【請求項56】
前記洗浄組成物が、顆粒固体、ペレット化固体、鋳造固体、押し出し固体ブロック、またはプレス固体である、請求項49~55のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
【請求項57】
前記洗浄組成物が、プレス固体である、請求項56に記載の洗浄組成物。
【請求項58】
次の追加の成分、酸源、活性剤、再付着防止剤、漂白剤、キレート剤、染料、付臭剤、充填剤、機能性ポリジメチルシロキサン、硬化剤、水和可能な塩、ポリマー、または殺菌剤のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項49~57のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
【請求項59】
表面を洗浄する方法であって、前記方法は、
請求項49~58のいずれか一項に記載の洗浄組成物を溶解して、液体洗浄組成物を形成することと、
前記表面を前記液体洗浄組成物と接触させることと、を含む、方法。
【請求項60】
前記液体洗浄組成物が、希釈される、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記液体洗浄組成物の前記希釈が、前記固体洗浄組成物の溶解後に行われ、前記表面を前記液体洗浄組成物と接触させる前に行われる、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記表面が、硬質表面、器物、または洗濯物を含む、請求項59~61のいずれか一項に記載の方法。
【請求項63】
前記表面を水ですすぐことをさらに含む、請求項59~62のいずれか一項に記載の方法。
【請求項64】
前記固化界面活性剤組成物が液体界面活性剤であることを除いて、前記洗浄組成物が、同じ成分を有する洗浄組成物と実質的に同様の発泡特性を提供する、請求項59~63のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、限定されないが、本明細書、特許請求の範囲、および要約、ならびにそれらの表および実施例を含むその全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年1月26日出願の仮出願米国第62/622,545号に対する優先権を、米国特許法第119条の下で主張する。
【0002】
本発明は、結合剤、担体、または結合剤と担体との両方を用いる液体アニオン性界面活性剤の固化に関する。具体的には、本発明は、乾燥デバイス(複数可)を利用する液体スルフェートおよび/またはスルホネート界面活性剤の固化に関し、供給組成物が、少なくとも1つの界面活性剤および水溶性結合剤、担体、または結合剤と担体との両方を含有する。
【背景技術】
【0003】
多くのアニオン性界面活性剤は、液体形態でのみ入手可能である。固体洗浄組成物を作製するために、多くのそのような界面活性剤は、固体形態で提供されることが望ましい。これらの界面活性剤の多くは液体形態でのみ入手可能であるので、それらを固体配合物に容易に組み込むことはできないか、または配合物に含めることが可能な活性濃度が制限される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
固体形態である特定の液体アニオン性界面活性剤を含める試みが過去になされてきたが、しかしながらこれらは多様な理由で大部分が成功していない。界面活性剤の有効性を維持しながら、液体スルフェートおよびスルホネートを固体界面活性剤に変換することは不可能であった。変換することによって、固体洗浄組成物のあまり望ましくない性能が生じる。別の問題は、固化したスルフェートおよびスルホネート界面活性剤が多くの場合粘着性であり、したがってケーキング、圧縮、および凝集に悩まされ、製造プロセスでのパッケージング、保管、適切な薬注および分散を困難にするということが見出されている。加えて、液体スルフェートおよびスルホネート界面活性剤を固化するためのいくつかの方法は、相当量の結合剤および/または担体を必要とし、それにより最終製品中の界面活性剤の活性濃度が低減される。液体界面活性剤を固化する他の努力は、例えば、20℃で約0.2g/L以下の溶解度を有する、ヒュームドシリカなどの十分に水溶性ではない化合物の使用によるものであり、これは、配合、および典型的には水中にある最終的な最終用途の両方で問題である。したがって、改善の必要がある。
【0005】
したがって、特許請求される本発明の目的は、液体スルフェート界面活性剤からの固化スルフェート組成物、およびその作製方法を開発することである。
【0006】
本発明のさらなる目的は、液体スルホネート界面活性剤からの固化スルホネート組成物、およびその作製方法を開発することである。
【0007】
本発明のなおさらなる目的は、自由流動性である固化スルフェートおよび/またはスルホネート界面活性剤組成物を提供することである。
【0008】
本発明のさらなる目的は、固化スルホネートおよび/またはスルホネート組成物を含む洗浄組成物を提供することである。
【0009】
本発明の他の目的、利点および特徴は、添付の図面と併せて以下の明細書から明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示は、液体スルフェートおよび/またはスルホネート界面活性剤を、結合剤、担体、または結合剤と担体との両方で固化して、固化界面活性剤組成物を形成することに関する。固化界面活性剤組成物は、限定されないがプレス固体を含む界面活性剤がある特定のタイプの固体配合物での使用を妨害または妨げる液体形態であるのと同じ界面活性剤を含む、既存の配合物を上回る多くの利点を有する。例えば、ある特定のスルフェートおよびスルホネートは液体形状で見られ、市販の固体活性物質には現在制限がある。液体界面活性剤の固化界面活性剤組成物への変換は、固体組成物中でより高い濃度でのそれらの使用を可能にし、固体配合物中でのそれらの有用性を拡大する。予想しなかったが、固化界面活性剤組成物中の液体スルフェートおよびスルホネート界面活性剤の固化は、良好な全体的な界面活性剤性能の指標である発泡および汚れ除去特性に関して、実質的に同様の性能を提供することが見出されている。これは、限定されないがプレス固体を含む固体洗浄組成物中の固化界面活性剤組成物の有用性を実証している。
【0011】
本発明の実施形態は、変動し得、当業者によって理解される特定の方法および/または製品に限定されない。本明細書に使用される全ての専門用語は、単に特定の実施形態を説明する目的のためであり、いかなる様式または範囲においても限定的であることを意図されないことがさらに理解されるべきである。例えば、本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、内容が別段明らかに示されない限り、複数形の指示対象を含み得る。さらに、全ての単位、接頭辞、および記号は、そのSI認証形態で表示され得る。
【0012】
本明細書内に記載される数値範囲は、範囲を定義する数字を含み、定義される範囲内の各整数を含む。本開示全体を通して、本発明の様々な態様が、範囲形式で示される。範囲形式における説明は単に便宜および簡潔さのためであり、本発明の範囲への堅固な限定として解釈されるべきではないことを理解されたい。したがって、範囲の説明は、その範囲内の全ての可能性のある部分範囲、分数、および個々の数値を具体的に開示しているとみなされるべきである。例えば、1~6のような範囲の説明は、1~3、1~4、1~5、2~4、2~6、3~6などのような部分範囲、ならびにその範囲内の個々の数字、例えば、1、2、3、4、5、および6、ならびに少数および分数、例えば、1.2、3.8、1と1/2、および4と3/4を具体的に開示しているとみなされるべきである。これは範囲の幅広さにかかわらず適用される。
【0013】
本発明がより容易に理解されるように、特定の用語が最初に定義される。別に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明の実施形態が関係する当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと類似、修正、または同等の多くの方法および材料を、過度の実験なしに本発明の実施形態の実施に使用することができ、好ましい材料および方法を本明細書に記載する。本発明の実施形態を説明および特許請求する上で、以下に記載される定義に従って以下の専門用語が使用される。
【0014】
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、限定されないが、質量、体積、時間、および距離を含む、定量化可能な任意の変数に関して、例えば典型的な測定技術および設備を通じて行うことができる数量の変形を指す。さらに、現実の世界で使用される固体および液体の取り扱い手順を考慮すると、組成物を作製する、または方法などを実行するために使用される成分の製造、供給元、または純度の違いに起因する可能性が高い、特定の不注意による誤差および変動がある。「約」という用語はまた、特定の初期混合物から生じる組成物についての異なる平衡条件に起因して異なる量も包含する。「約」という用語はまた、これらの変形も包含する。「約」という用語によって修飾されるか否かにかかわらず、特許請求の範囲は、その量に対する等価物を含む。
【0015】
「活性物質」または「パーセント活性物質」または「重量パーセント活性物質」または「活性物質濃度」という用語は、本明細書において互換的に使用され、例えば水または塩などの不活性成分を引いたパーセンテージとして表されるクリーニングに関与する成分の濃度を指す。
【0016】
本明細書において使用する場合、「アルキル」または「アルキル基」という用語は、1個以上の炭素原子を有する飽和炭化水素を指し、直鎖アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル等)、環式アルキル基(または「シクロアルキル」もしくは「脂環式」もしくは「炭素環式」基)(例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等)、分岐鎖アルキル基(例えば、イソプロピル、tert-ブチル、sec-ブチル、イソブチル等)、ならびにアルキル置換アルキル基(例えば、アルキル置換シクロアルキル基およびシクロアルキル置換アルキル基)を含む。
【0017】
別段に特定されない限り、「アルキル」という用語は、「非置換アルキル」および「置換アルキル」の両方を含む。本明細書で使用される場合、「置換アルキル」という用語は、炭化水素骨格の1つ以上の炭素の1つ以上の水素を置換する置換基を有するアルキル基を指す。そのような置換基には、例えば、アルケニル、アルキニル、ハロゲノ、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホネート(phosphonato)、ホスフィネート(phosphinato)、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、およびウレイドを含む)、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホネート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、複素環式、アルキルアリール、または芳香族(複素芳香族を含む)基が含まれ得る。
【0018】
いくつかの実施形態では、置換アルキルには、複素環式基が含まれ得る。本明細書で使用される場合、「複素環式基」という用語は、環中の1個以上の炭素原子が炭素以外の元素、例えば、窒素、硫黄、または酸素である炭素環式基に類似の閉環構造を含む。複素環式基は、飽和でも不飽和でもよい。例示的な複素環式基としては、これらに限定されるものではないが、アジリジン、エチレンオキシド(エポキシド、オキシラン)、チイラン(エピスルフィド)、ジオキシラン、アゼチジン、オキセタン、チエタン、ジオキセタン、ジチエタン、ジチエト、アゾリジン、ピロリジン、ピロリン、オキソラン、ジヒドロフラン、およびフランが挙げられる。
【0019】
「再堆積防止剤」は、洗浄されている物体上に再堆積する代わりに水中に懸濁されたままであることを助ける化合物を指す。再堆積防止剤は、洗浄されている表面上の除去された汚れの再堆積の低減を補助するために、本発明において有用である。
【0020】
本明細書において使用する場合、「清洗浄」という用語は、汚れ除去、漂白、微生物群の減少、およびそれらの任意の組み合わせを促進するか、またはそれらを助けるために使用される方法を指す。
【0021】
「洗濯物」という用語は、洗濯機で洗浄される品目または物品を指す。一般に、洗濯物は、織物材料、織布、不織布、およびニット織物から作製された、またはそれらを含む、あらゆる品目または物品を指す。織物材料としては、シルク繊維、リネン繊維、綿繊維、ポリエステル繊維、ナイロンなどのポリアミド繊維、アクリル繊維、アセテート繊維、ならびに綿およびポリエステルブレンドを含むこれらのブレンドなどの、天然または合成繊維が挙げられ得る。繊維は、処理済または未処理であり得る。例となる処理済繊維としては、難燃処理をされたものが挙げられる。用語「リネン」は、多くの場合、ベッドシーツ、ピローケース、タオル、テーブルリネン、テーブルクロス、バーモップ、および制服を含む特定のタイプの洗濯物品目を記述するために使用されることが理解されるべきである。本発明は、非洗濯物品ならびに皿、ガラス、および他の製品などの硬表面を含む表面を処理する組成物および方法を追加的に提供する。
【0022】
本明細書において使用される場合、「ポリマー」という用語は、一般に、これらに限定されないが、ホモポリマー、コポリマー、例えばブロック、グラフト、ランダムおよび交互コポリマーなど、ターポリマー、ならびにより高次の「x」量体を含み、それらの誘導体、組み合わせおよびブレンドをさらに含む。さらに、別段に具体的に限定されない限り、「ポリマー」という用語は、これらに限定されないが、アイソタクチック、シンジオタクチックおよびランダム対称、ならびにそれらの組み合わせを含む、分子の全ての可能な異性体構成を含むものとする。さらに、別段に具体的に限定されない限り、「ポリマー」という用語は、分子の全ての可能な幾何学構成を含むものとする。
【0023】
本明細書で使用されるとき、「汚れ」または「染み」という用語は、非極性の油性物質を指し、これは、鉱物粘度、砂、天然鉱物質、カーボンブラック、グラファイト、カオリン、環境粉塵などの特定の物質を含有してもよく、またはしなくてもよい。
【0024】
本明細書において使用される場合、「実質的に含まない」という用語は、その構成成分を完全に欠くか、またはその構成成分が組成物の性能に影響を及ぼさない程度の少量の構成成分を有する組成物を指す。構成成分は、不純物としてまたは汚染物質として存在してもよく、0.5重量%未満でなければならない。別の実施形態では、構成成分の量は、0.1重量%未満であり、さらに別の実施形態では、構成成分の量は、0.01重量%未満である。
【0025】
「しきい値剤(threshold agent)」という用語は、溶液に由来する硬水イオンの結晶化を阻害するが、その硬水イオンと特定の錯体を形成する必要がない化合物を指す。しきい値剤としては、限定されるものではないが、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、オレフィン/マレイン酸コポリマー等が挙げられる。
【0026】
本明細書で使用される場合、用語「器物」は、食器道具および調理道具、食器、ならびにシャワー、シンク、トイレ、浴槽、天板、窓、鏡、運搬用車両、および床等の他の硬表面を指す。本明細書で使用される場合、用語「器物洗浄」は、器物の洗浄、清洗浄、またはすすぎを指す。ウェアは、プラスチック製のアイテムも指す。本発明による組成物で洗浄され得るプラスチックの型としては、ポリプロピレンポリマー(PP)、ポリカーボネートポリマー(PC)、メラミンホルムアルデヒド樹脂またはメラミン樹脂(メラミン)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレンポリマー(ABS)、およびポリスルホンポリマー(PS)を含むものが挙げられるが、これらに限定されない。本発明の化合物および組成物を使用して洗浄され得る他の例示的なプラスチックには、ポリエチレンテレフタレート(PET)ポリスチレンポリアミドが含まれる。
【0027】
本明細書で使用される場合、「水溶性」および「水混和性」という用語は、構成成分(例えば、結合剤または溶剤)が、約20℃で約0.2g/L超、好ましくは約1g/L以上、より好ましくは10g/L以上、最も好ましくは約50g/L以上の濃度で水中に溶解または分散可能であることを意味する。
【0028】
「重量パーセント(weight percent)」、「重量%(wt-%)」、「重量パーセント(percent by weight)」、「重量%(% by weight)」という用語、およびそれらの変形は、本明細書で使用される場合、その物質の重量を組成物の総重量で除し、100を乗じた物質の濃度を指す。本明細書で使用される場合、「パーセント」、「%」などは、「重量パーセント」、「重量%」などと同義であることが意図されることが理解される。
【0029】
本発明の方法、システム、装置、および組成物は、本発明の構成成分および成分、ならびに本明細書に記載の他の成分を含むか、それらから本質的になるか、またはそれらからなってもよい。本明細書において使用する場合、「~から本質的になる」は、方法、システム、装置、及び組成物が追加のステップ、構成成分、または成分を含み得るが、追加のステップ、構成成分、または成分が、特許請求される方法、システム、装置、及び組成物の基本的及び新規の特質を物質的に変えない場合に限ることを意味する。
【0030】
界面活性剤の固化方法
プロセス機能としての乾燥は、液-固系から液体を除去して、乾燥固体を生成するために利用される。除去される液体は一般に水であるが、乾燥プロセスを介して他の有機液体を除去してもよい。乾燥デバイスおよび/または構成の選択は、流体力学、熱および物質移動、化学反応速度、ならびに気-固相互作用の一般的な考慮事項に加えて、供給ストリームの状態、製品の所望の形態、供給物の温度感度に依存する。設備の選択は、材料特性、材料の乾燥特徴、製品品質、および粉塵/溶剤の回収に依存する。
【0031】
乾燥デバイスは、典型的には、3つの方式に分類される。第1に、乾燥デバイス/システムの操作モードは、バッチ乾燥または連続乾燥に分類される。一般に、必要な生産速度が1時間当たり500ポンド以下の乾燥製品であると、バッチ乾燥が採用される。1時間当たり500ポンド超の乾燥製品が必要であると、連続乾燥が好ましい。第2に、乾燥デバイスは、水分除去のための熱伝達のモードによって分類される。直接加熱乾燥機(断熱式または対流式乾燥機としても知られる)は、材料を高温の気体と接触させ、水分を蒸発および除去する。連続操作モードで利用するとき、気流は、材料に対して向流、並流、または直交流になるように設計され得る。間接加熱乾燥機(非断熱式乾燥機としても知られる)は、高温の表面からの伝導および/または放射を通じて熱を提供する。これらの乾燥機は、水分が蒸発する温度を下げるために真空下で操作され得る。第3に、乾燥機はまた、材料の攪拌の程度に基づいて分類することができる。供給物は、静止または流動化のいずれでもよい。良い乾燥デバイスは、入口に移行ゾーンを提供して、流体を霧化するか、または流体をリサイクルされた固体と事前混合して、流れを向上する。熱に敏感な固体が存在する場合、正確な温度制御および/または真空条件を備えた乾燥機が好ましい場合がある。当業者が理解するであろうように、適切な乾燥デバイスを選択するためには、界面活性剤および他の有用な洗剤化学物質の固化は、プロセス変数の慎重な考慮および秤量を必要とする。
【0032】
本発明の一実施形態では、乾燥デバイスは、例えば、連続トンネル乾燥機、回転乾燥機、真空乾燥機、タワー収縮器、振動コンベヤー収縮器、ドラム乾燥機、スクリューコンベヤー乾燥機、流動床、噴流床、空気圧コンベヤー、噴霧乾燥機、またはそれらの組み合わせである。乾燥デバイスは、並列または直列に配置され得、1つの列には1つ以上の乾燥デバイスが含まれるであろう。好ましい乾燥デバイスとしては、限定されないが、噴霧乾燥機および流動床(流体床とも称される)が挙げられる。
【0033】
本発明の一実施形態では、固化界面活性剤組成物は、約10重量%未満の水、好ましくは約5重量%未満の水、より好ましくは約1重量%未満の水、最も好ましくは約0.5重量%未満の水を含有する。
【0034】
本発明の好ましい一実施形態では、特許請求される本発明に従った方法は、少なくとも約10重量%、好ましくは少なくとも約25重量%、好ましくは少なくとも40重量%、より好ましくは少なくとも50重量%の活性界面活性剤を含む乾燥組成物を提供する。
【0035】
流動床
本発明の好ましい一実施形態では、液体スルフェートおよびスルホネート界面活性剤の固化は、流動床を使用して実施され、流動床では、液体が適用される床に乾燥粉末が供給され、次いで高温の気体で乾燥され得る。本発明の特定の構成または理論によって制限されることを望むものではないが、流動床乾燥機は、流動化チャンバで構成され、流動化チャンバでは、ヒータを通り床下のプレナムチャンバに吹き込まれる高温の気体によって湿った粒子が流動化され、次いで上の粒子を流動化する分配板を通る。
【0036】
流動床は、固体結合剤および/もしくは担体を含む凝集プロセス、または液体成分のみを含む造粒プロセスを実施することができる。凝集プロセスは、液体添加を使用して粉末供給物からの粒子を結合させ、所望のサイズおよび組成のより大きな粒子を形成する。造粒プロセスは、粉末供給物が必要ではないという点で、凝集プロセスとは異なり、むしろ、造粒プロセスは、プロセスからのシード材料上に液体コーティングを連続的に噴霧して液体を連続的にコーティングおよび乾燥させて、所望のサイズおよび組成の固体顆粒を形成することによって行われる。さらに、このプロセスは、シード材料を用いず、または実際には床内の材料を用いずに実施することができることを見出した。プロセスの開始時に床に材料が存在しない一実施形態では、プロセスは、造粒してシード材料を形成することによって始めてもよく、次いで、凝集またはさらなる造粒によって継続することができる。
【0037】
流動床内の気流速度は、出発材料の特徴、乾燥速度、および所望の粒径に依存し、典型的には、約0.001~約1000フィート/秒、好ましくは約0.01~約500フィート/秒、より好ましくは約0.1~約100フィート/秒、最も好ましくは約1~約60フィート/秒の範囲である。
【0038】
好ましくは、液体流量は、約0.001lb/分/lbの床材料~約0.15lb/分/lbの床材料、より好ましくは約0.01lb/分/lbの床材料~約0.10lb/分/lbの床材料である。シード材料を含まず、床内で出発材料を用いずにプロセスを始める一実施形態では、出発床材料がゼロであるため、床材料の質量当たりの毎分質量の液体流量は、最初は計算不可能であることが理解されるべきである。しかしながら、最初の造粒用に床に材料が添加されるので、プロセスを始めたほぼ直後には床材料は存在する。そのような一実施形態では、床材料に添加される液体の比は、床材料の量が少ないことに起因して、最初はより高い。例えば、床に出発材料がない場合の好ましい液体流量は、約0.1lb/分/lbの床材料~約2lb/分/lbの床材料、より好ましくは約0.5lb/分/lbの床材料~約1.5lb/分/lbの床材料である。
【0039】
流動床内の霧化空気圧は、ノズル当たり約0~約100psig、好ましくはノズル当たり約1~約75psig、より好ましくはノズル当たり約10~約60psigであり得る。
【0040】
噴霧乾燥
本発明の好ましい一実施形態では、液体スルフェートおよびスルホネート界面活性剤の固化は、噴霧乾燥機を使用して実施される。噴霧乾燥機は、スラリーまたは溶液供給に適合性があり、熱に敏感な材料、および軽量かつ多孔質の製品にとって望ましい蒸発を提供する。噴霧乾燥機の構成では、製品に損傷を与えることなく乾燥を行うために、液体供給物および固体製品への圧力効果を確認する必要があり得る。一般に、液体またはスラリーは乾燥機のプロセスユニットに供給され、次いで微細な液滴として高温の気流中に噴霧される。したがって、供給組成物は、液滴の形成に必要な圧力に耐えることが可能である必要がある。噴霧乾燥機に入ると、液体の蒸発が急速に起こるが、製品の温度は比較的低いままである。プロセスの選択および設計ではまた、気-固間の相互作用を考慮する必要もある。具体的には、固体の入口および出口の状態、ならびに流量および滞留時間は、拡散率および熱伝達率を考慮して設計するべきである。
【0041】
本発明の一実施形態では、入口供給の入口温度は、約20℃~約250℃、好ましくは約100℃~約250℃、より好ましくは約150℃~約200℃の範囲である。本発明のさらなる一実施形態では、出口温度、アスピレーター、およびポンプ速度は、噴霧乾燥機内にある間の界面活性剤の分解に依存する。
【0042】
出口温度の値は、固化界面活性剤組成物中の構成成分の分解温度に基づいて変動し得る。したがって、ある特定の実施形態では、温度は、本明細書に記載のものよりも高くても低くてもよい。しかしながら、本発明の一実施形態では、出口温度は、約150℃未満、より好ましくは約0℃~約120℃、最も好ましくは約20℃~約100℃である。
【0043】
固化界面活性剤組成物
多くのスルフェートおよびスルホネート界面活性剤は、主に液体形態で入手可能である。多くのそのような界面活性剤は、固体形態で提供されることが望ましい。本発明の実施形態は、固化スルフェートおよびスルホネート界面活性剤組成物に見られる。本発明の別の実施形態は、固化スルフェートおよびスルホネート界面活性剤界面活性剤組成物の調製方法に見られる。一実施形態では、固化界面活性剤組成物は、液体スルフェートまたはスルホネート界面活性剤、および結合剤を含む。一実施形態では、固化界面活性剤組成物は、液体スルフェートまたはスルホネート界面活性剤、結合剤、担体、および任意選択的な共界面活性剤を含む。一実施形態では、固化界面活性剤組成物は、液体スルフェートまたはスルホネート界面活性剤、および担体を含む。固化界面活性剤組成物の所望の特性に応じて、追加の構成成分が存在してもよい。
【0044】
本発明の一態様では、選択された乾燥デバイス(複数可)に構成成分を供給して、固化界面活性剤組成物を形成する。固化界面活性剤組成物は、好ましくは粉末である。限定されないが、凝集固体および造粒固体を含む好ましい粉末形態。したがって、いくつかの実施形態では、固化界面活性剤組成物は、凝集固体または造粒固体である。
【0045】
結合剤
固化界面活性剤組成物は、結合剤を含み得る。本発明の一態様では、結合剤は、レンガ、粉末、顆粒、ビーズ、およびフレークの形態の固体である。好ましくは、結合剤は溶解され、次いで液体界面活性剤と共に乾燥される。結合剤は、液体アニオン性界面活性剤に単独で、または担体と共に添加して、固化界面活性剤組成物を形成することができる。好ましくは、結合剤は、水溶性である。最も好ましい実施形態では、結合剤は、20℃で約0.2g/L以上の水溶性を有する。
【0046】
好適な結合剤は、液体(水性または非水性)、半固体、または固体であり得る。好ましい結合剤としては、限定されないが、天然ポリマー尿素、尿素誘導体、有機塩(酢酸ナトリウムなど)、無機塩(ナトリウム塩、ならびに硫酸マグネシウムおよび硫酸ナトリウムを含む硫酸塩など)、ポリアクリレート、PEG、アルカリ金属炭酸塩(限定されないが、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸塩、セスキ炭酸塩、およびそれらの混合物を含む)、およびそれらの組み合わせを挙げることができる。好ましい天然ポリマーとしては、限定されないが、多糖類およびその誘導体(例えば、ガム、セルロース、セルロースエステル、キチン、キトサン、デンプン、化学修飾デンプン、およびそれらの組み合わせ)、タンパク質(例えば、ゼイン、ホエー、グルテン、コラーゲン)、リグニン、天然ゴム、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。好ましくは、PEGは、少なくとも約40℃、より好ましくは約42℃~約100℃の融点を有する。好ましいPEGとしては、PEG1450、PEG3350、PEG4000、PEG4600、およびPEG8000が挙げられる。
【0047】
結合剤および液体界面活性剤を、好適な量で乾燥デバイスに添加して固化界面活性剤製品を達成することができる。各成分の量は、固化される特定の液体界面活性剤、使用される結合剤、および固化界面活性剤製品にも含まれ得る任意の他の任意選択的な成分に依存し得る。好ましくは、結合剤および界面活性剤は、約4:1~約1:60、または約3:1~約1:50、または約2:1~約1:30、または約1:1~約1:1:30の活性量の比である。
【0048】
本発明の最終目的のうちの1つは、液体界面活性剤を固体形態の固体洗浄組成物に組み込むことが可能であることであるので、固化界面活性剤組成物中で界面活性剤が、結合剤および他の成分に対して高い濃度または比を有することが好ましい。しかしながら、これは、固化界面活性剤組成物の所望の物理的特徴によって制限される。例えば、本発明の好ましい一態様では、界面活性剤は、固化顆粒であり、ペーストではない。本発明の別の好ましい態様では、固化界面活性剤組成物は、それらが自由流動性でありケーキングしない、貯蔵時に凝集またはケーキングしないように、低減した粘着性を有するかまたは粘着性ではない。
【0049】
担体
固化界面活性剤組成物は、担体を含み得る。好ましくは、担体は、室温で固体である。造粒プロセスを採用する実施形態では、担体は、液体形態であってもよく、したがって溶解形態であってもよい。好適な固体担体としては、限定されないが、粉末、顆粒、ビーズ、およびフレーク形態が挙げられる。好ましい担体としては、限定されないが、アニオン性界面活性剤、有機塩、および無機塩を挙げることができる。好ましくは、担体は、水溶性である。最も好ましい実施形態では、担体は、20℃で約0.2g/L以上の水溶性を有する。担体は、液体アニオン性界面活性剤に単独で、または結合剤と共に添加して、固化界面活性剤組成物を形成することができる。
【0050】
好ましいアニオン性界面活性剤としては、限定されないが、スルホネート界面活性剤、スルフェート界面活性剤、およびそれらの組み合わせが挙げられる。好ましい一実施形態では、アニオン性界面活性剤担体は、固体である。最も好ましいアニオン性界面活性剤としては、限定されないが、アルファオレフィンスルホネート、直鎖アルキルスルホネート、ラウリル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0051】
好ましい有機塩としては、限定されないが、アルカリ炭酸塩およびアルカリ金属炭酸塩(炭酸ナトリウムおよび炭酸マグネシウムなど)、アルカリ酢酸塩およびアルカリ金属酢酸塩(酢酸ナトリウムおよび酢酸マグネシウムなど)、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0052】
好ましい無機塩としては、限定されないが、アルカリ硫酸塩およびアルカリ金属硫酸塩(硫酸ナトリウムおよび硫酸マグネシウムなど)、塩化ナトリウム、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0053】
担体および液体界面活性剤を、好適な量で乾燥デバイスに添加して固化界面活性剤製品を達成することができる。各成分の量は、固化される特定の液体界面活性剤、使用される担体、および固化界面活性剤製品にも含まれ得る任意の他の任意選択的な成分に依存し得る。好ましくは、担体および界面活性剤は、約の間の活性物質の比であり、好ましくは、結合剤および界面活性剤は、約2:1~約1:20、または約2:1~約1:15、または約1:1~約1:10、または約1:1~1:8の活性物質の比である。
【0054】
本発明の最終目的のうちの1つは、液体界面活性剤を固体形態の固体洗浄組成物に組み込むことが可能であることであるので、固化界面活性剤組成物中で界面活性剤が、担体および他の成分に対して高い濃度または比を有することが好ましい。しかしながら、これは、固化界面活性剤組成物の所望の物理的特徴によって制限される。例えば、本発明の好ましい一態様では、界面活性剤は、固化顆粒であり、ペーストではない。本発明の別の好ましい態様では、固化界面活性剤組成物は、それらが自由流動性でありケーキングしない、貯蔵時に凝集またはケーキングしないように、低減した粘着性を有するかまたは粘着性ではない。
【0055】
液体界面活性剤
多くの界面活性剤は、主に液体形態で入手可能である。多くのそのような界面活性剤は、固体形態で提供されることが望ましい。本発明の一態様では、結合剤、担体、または結合剤と担体との両方と共に液体界面活性剤を乾燥デバイスに添加して、固化界面活性剤組成物を形成する。任意の好適な液体アニオン性界面活性剤を、固化界面活性剤組成物に含めることができる。好ましい液体アニオン性界面活性剤としては、限定されないが、スルフェート界面活性剤、スルホネート界面活性剤、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0056】
好ましいアニオン性スルフェート界面活性剤としては、液体アルキルエーテルスルフェート、アルキルスルフェート、直鎖および分岐第一級および第二級アルキルスルフェート、ならびにそれらの組み合わせおよび混合物が挙げられる。好ましいアニオン性スルフェート界面活性剤としては、それらの酸形態および中和形態の両方が挙げられる。最も好ましくは、アニオン性スルフェート界面活性剤は、中和されている。好ましいアニオン性界面活性剤としては、4~18個の炭素、好ましくは4~14個の炭素を有するアルキルスルフェートおよびアルキルエーテルスルフェートが挙げられる。最も好ましい液体スルフェート界面活性剤としては、ラウリルエーテル硫酸ナトリウムなどのラウリルエーテル硫酸塩、およびラウリル硫酸アンモニウムが挙げられる。
【0057】
好ましいアニオン性スルホネート界面活性剤としては、アルキルスルホネート、直鎖および分岐鎖第一級および第二級アルキルスルホネート、ならびに置換基の有無にかかわらず芳香族スルホネートが挙げられる。好ましいアルキルベンゼンスルホネートとしては、直鎖アルキルベンゼンスルホネート、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸、イソプロピルアミンドデシルベンゼンスルホネート、およびそれらの組み合わせまたは混合物が挙げられる。
【0058】
水および/または水混和性溶剤
液体界面活性剤のうちの多くは水性媒体中にあり、含水量を含有している。好ましい水性媒体としては、水、水混和性、過酸化水素、およびそれらの混合物が挙げられる。好ましくは、固化界面活性剤組成物は、約20重量%未満の添加水、好ましくは約10重量%未満の添加水、より好ましくは約5重量%未満の添加水、さらにより好ましくは約1重量%未満の添加水、最も好ましくは約0.5重量%未満の添加水を含有する。添加水は、組成物に添加される水の量を指し、アルカリ源または界面活性剤などの他の成分中に存在する水の量は含めない。好ましくは、固化界面活性剤組成物は、約20重量%未満の総水分、好ましくは約10重量%未満の総水分、より好ましくは約5重量%未満の総水分、さらにより好ましくは約1重量%未満の総水分、最も好ましくは約0.5重量%未満の総水分を含有する。総水分とは、組成物に添加される水、およびアルカリ源または界面活性剤などの他の成分中に存在する水を指す。いくつかの方法が他よりも多くの水を必要とする際には、添加水の量および総水分は、調製される固体組成物のタイプに依存し得ることが理解されるべきである。
【0059】
本発明の別の態様では、特許請求される本発明に従った方法は、少なくとも約30%、好ましくは少なくとも約50%、より好ましくは少なくとも約65%、最も好ましくは少なくとも約85%が、固化界面活性剤組成物を生じる液体供給物を提供する。液体供給は、乾燥デバイスに添加される液体材料の質量による量である。
【0060】
固体洗浄組成物
本発明の固化界面活性剤組成物は、固体洗浄組成物に含めることができる。それらの洗浄組成物としては、限定されないが、例えば、器物洗浄組成物および洗濯組成物を含む洗剤組成物、すすぎ助剤、ならびに硬質表面洗浄組成物を挙げることができる。それらの組成物の例示的な実施形態は、以下の表1~3に提供される。そのような組成物は例示的であり、限定的ではなく、例えば、他の洗浄組成物は、本開示の固化界面活性剤組成物で調製することができ、以下に反映される洗浄組成物は、好ましい配合物の例として提供される。
【表1】
【表2】
【表3】
【0061】
本発明の実施形態では、追加の成分を固体洗浄組成物に含めることができる。追加の成分は、組成物に所望の特性および機能性を提供する。本出願の目的のために、「機能性成分」という用語は、特定の使用における有益な特性を提供する材料を含む。機能性材料のいくつかの特定の例は、以下により詳細に考察されるが、考察される特定の材料は単に例として挙げられているだけであり、多様な他の機能性成分が使用されてもよい。例えば、以下に考察される機能性材料の多くは、清洗浄、具体的には、用品洗浄用途で使用される材料に関する。しかしながら、他の実施形態は、他の用途で使用するための機能性成分を含み得る。そのような機能性材料の例には、本組成物の所望の特質及び/または機能性に応じて、キレート剤/金属イオン封鎖剤、漂白剤もしくは活性剤、殺菌剤/抗菌剤、活性剤、ビルダーもしくは充填剤、再付着防止剤、光学的光沢剤、染料、付臭剤もしくは香料、防腐剤、安定剤、加工助剤、防蝕剤、充填剤、固化剤、硬化剤、溶解度調整剤、pH調節剤、保湿剤、ヒドロトロープ、または幅広い他の機能性材料が含まれる。本明細書に開示のいくつかの実施形態の文脈では、機能性材料または成分は、任意選択的に、それらの機能性特性用の固体洗浄組成物内に含まれる。機能性材料のいくつかのより具体的な例が、以下でさらに詳細に考察されるが、考察される具体的な材料は、単なる例として与えられるものであり、幅広い様々な他の機能性材料が使用され得ることが、当業者及びその他の者によって理解されるべきである。
【0062】
本発明の一態様では、以下に記載の追加の成分のうちのいくつかを、固化界面活性剤組成物に含めることができる。固化界面活性剤組成物に組み込むことができる好ましい追加の成分としては、限定されないが、共界面活性剤、染料、および/または芳香剤(付臭剤)が挙げられる。
【0063】
酸源
本発明のいくつかの実施形態では、洗浄組成物は酸源を含み得る。好適な酸源としては、有機および/または無機酸を挙げることができる。好適な有機酸の例としては、限定されないが、なかでも、ヒドロキシ酢酸(グリコール酸)、クエン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、トリクロロ酢酸、尿素塩酸塩、および安息香酸などのカルボン酸が挙げられる。なかでも、シュウ酸、マロン酸、グルコン酸、イタコン酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、アジピン酸、およびテレフタル酸などの有機ジカルボン酸も、本発明に従って有用である。これらの有機酸の任意の組み合わせもまた、本発明の組成物の適切な形成を可能にする他の有機酸と混合して使用または併用することができる。
【0064】
本発明に従って有用な無機酸としては、なかでも、硫酸、スルファミン酸、メチルスルファミン酸、塩酸、臭化水素酸、および硝酸が挙げられる。これらの酸はまた、他の無機酸または上述の有機酸と組み合わせて使用してもよい。好ましい一実施形態では、酸は、無機酸である。
【0065】
本発明のいくつかの実施形態では、洗浄組成物は酸性pHを有し得る。そのような一実施形態では、pHは、好ましくは1~7である。本発明の別の態様では、所望のpHを達成するために、塩基性組成物中にpH調整剤または中和剤として、酸源が含まれ得る。
【0066】
活性剤
いくつかの実施形態では、組成物を使用すると、材料が活性酸素と反応して活性化構成成分を形成する材料を添加することによって、洗浄組成物は改善された抗菌作用または漂白作用を有し得る。例えば、いくつかの実施形態では、過酸または過酸塩が形成される。例えば、いくつかの実施形態では、活性酸素と反応して、抗菌剤の機能を果たす過酸または過酸塩を形成するために、テトラアセチルエチレンジアミンが、本組成物中に含まれ得る。活性酸素活性剤の他の例は、遷移金属及びそれらの化合物、カルボキシル部分、ニトリル部分、もしくはエステル部分を含有する化合物、または当該技術分野で知られている他のそのような化合物を含む。一実施形態では、活性剤は、テトラアセチルエチレンジアミン;遷移金属;カルボキシル部分、ニトリル部分、アミン部分、もしくはエステル部分を含む化合物;またはそれらの混合物を含む。
【0067】
いくつかの実施形態では、活性剤構成成分は、洗浄組成物のうちの最大約75重量%の範囲、いくつかの実施形態では、約0.01~約20重量%の範囲、またはいくつかの実施形態では、洗浄組成物のうちの約0.05~10重量%の範囲で含まれ得る。いくつかの実施形態では、活性酸素化合物の活性剤は、活性酸素と化合して、抗菌剤を形成する。
【0068】
活性剤は、1つの固体洗浄組成物を別の固体洗浄組成物に取り付けるための多様な方法のうちのいずれかによって、固体洗浄組成物に取り付けてもよい。例えば、活性剤は、固体洗浄組成物に結合、固着、糊付け、または接着される、固体形態であり得る。あるいは、固体活性剤は、固体洗浄組成物の周りに形成され、かつ固体洗浄組成物を包含してもよい。さらなる例として、固体活性剤は、プラスチックまたは収縮ラップもしくはフィルムなどによる、組成物用の容器または包装によって、固体洗浄組成物に取り付けてもよい。
【0069】
アルカリ源
洗浄組成物は、有効量の1つ以上のアルカリ源を含み得る。有効量の1つ以上のアルカリ源は、約7~約14のpHを有する組成物を提供する量とみなすべきである。特定の実施形態では、洗浄組成物は、約7.5~約13.5のpHを有し得る。洗浄サイクルの間、使用溶液は、約6~約14のpHを有し得る。特定の実施形態では、使用溶液は、約6~14のpHを有し得る。洗浄組成物が酵素組成物を含む場合、酵素組成物の有効性に最適なpH範囲を提供するようにpHを調整してもよい。酵素組成物を洗浄組成物に組み込む本発明の特定の一実施形態では、最適なpHは、約10~約11である。
【0070】
クリーニング組成物の好適なアルカリ源の例としては、例えば、アルカリ金属炭酸塩などの炭酸塩を含む炭酸塩系アルカリ源、例えば、アルカリ金属水酸化物を含む苛性系アルカリ源が挙げられるが、これらに限定されない。他の好適なアルカリ源としては、金属ケイ酸塩、金属ホウ酸塩、および有機アルカリ源を挙げることができる。使用され得る例示的なアルカリ金属炭酸塩としては、限定されないが、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸塩、セスキ炭酸塩、およびそれらの混合物が挙げられる。使用することができる例示的なアルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、または水酸化カリウムが挙げられるが、それらに限定されない。使用することができる例示的な金属シリケートとしては、ケイ酸ナトリウムもしくはケイ酸カリウムまたはメタケイ酸ナトリウムもしくはメタケイ酸カリウムが挙げられるが、それらに限定されない。例示的な金属ボレートとしては、ホウ酸ナトリウムまたはホウ酸カリウムが挙げられるが、それらに限定されない。
【0071】
有機アルカリ源には、しばしば、強窒素塩基、例えば、アンモニア(水酸化アンモニウム)、アミン、アルカノールアミン、およびアミノアルコールが含まれる。アミンの典型的な例としては、少なくとも1つの窒素結合炭化水素基を担持する第一級、第二級、または第三級アミンおよびジアミンが挙げられ、それは、少なくとも10個の炭素原子、好ましくは16~24個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の線状もしくは分枝状アルキル基、または最大24個の炭素原子を含有するアリール、アラルキル、もしくはアルカリール基を表し、また、任意の他の窒素結合基は、任意選択的に置換されたアルキル基、アリール基、またはアラルキル基またはポリアルコキシ基によって形成される。アルカノールアミンの典型例としては、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミンなどが挙げられる。アミノアルコールの典型例としては、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、2-アミノ-1-ブタノール、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-エチル-1,3-プロパンジオール、ヒドロキシメチルアミノメタンなどが挙げられる。
【0072】
一般に、アルカリ源は通常、水性または粉末形態のいずれかで入手可能である。好ましくは、アルカリ源は、固体形態である。アルカリ度は、水溶液に溶解させた固体ビーズ、造粒もしくは微粒子形態を含む当技術分野で既知の任意の形態、またはそれらの組み合わせの組成物に追加することができる。
【0073】
一般に、洗浄組成物は、約0.01重量%~約99重量%の量のアルカリ源を含むであろうことが予想される。いくつかの実施形態では、アルカリ源は、洗浄組成物の総重量の約35重量%~約95重量%であるであろう。使用溶液に希釈すると、本発明の組成物は、約5ppm~約25,000ppmのアルカリ源を含み得る。
【0074】
再付着防止剤
洗浄組成物は、任意選択的に、洗浄またはすすぎ溶液中で汚れの持続的懸濁を促進し、洗浄および/またはすすがれた物質上に除去された汚れが再付着することを防止することが可能な再付着防止剤を含んでもよい。好適な再付着防止剤のいくつかの例は、脂肪酸アミド、フッ化炭素界面活性剤、複合リン酸エステル、スチレンマレイン酸無水物コポリマー、及びヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース誘導体を含み得る。洗浄組成物は、最大約10重量%、いくつかの実施形態では約1~約5重量%の範囲の再付着防止剤を含み得る。
【0075】
漂白剤
洗浄組成物は、任意選択的に、漂白剤を含み得る。漂白剤は、基材を明るくするかもしくは白くするために使用され得、典型的に洗浄プロセス中に遭遇する条件下で、Cl2、Br2、-OCl-、及び/もしくは-OBr-等の活性ハロゲン種を遊離させることができる漂白化合物を含み得る。使用に好適な漂白剤は、例えば、塩素、次亜塩素酸塩、クロラミン等の塩素含有化合物を含み得る。ハロゲン放出化合物のいくつかの例は、ジクロロイソシアヌル酸アルカリ金属、塩素化リン酸三ナトリウム、次亜塩素酸アルカリ金属、モノクロラミン、及びジクロラミン等を含む。被包された塩素源はまた、組成物中の塩素源の安定性を向上するために使用され得る(例えば、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第4,618,914号および同第4,830,773号を参照されたい)。漂白剤はまた、活性酸素源を含有するか、または活性酸素源として機能する薬剤も含み得る。活性酸素化合物は、活性酸素源を提供するように機能し、例えば、水性溶液中に活性酸素を放出し得る。活性酸素化合物は、無機もしくは有機であり得、またはそれらの混合物であり得る。活性酸素化合物のいくつかの例は、過酸素化合物、または過酸素化合物添加剤を含む。活性酸素化合物または活性酸素源のいくつかの例は、テトラアセチルエチレンジアミン等の活性剤の有無に関わらず、過酸化水素、過ホウ酸、炭酸ナトリウム過酸化水素化物、ホスフェートペルオキシハイドレート、ペルオキシ一硫酸カリウム、ならびに過ホウ酸ナトリウム一水和物及び過ホウ酸ナトリウム四水和物を含む。洗浄組成物は、例えば、いくつかの実施形態では最大約10重量%の範囲、いくつかの実施形態では約0.1~約6重量%の範囲の、少量だが有効量の漂白剤を含み得る。
【0076】
キレート剤/金属イオン封鎖剤
洗浄組成物はまた、ビルダーとも称される有効量のキレート剤/金属イオン封鎖剤を含み得る。加えて、洗浄組成物は、任意選択的に、機能性成分として、1つ以上の追加のビルダーを含み得る。概して、キレート剤は、金属イオンがすすぎ助剤の他の組成物、または他の洗浄組成物の作用を妨げることを防止するように、水源に一般的に見られる金属イオンを配位(すなわち、結合)させることができる分子である。キレート剤/金属イオン封鎖剤は、有効量で含められたとき、水質調整剤としても機能し得る。いくつかの実施形態では、洗浄組成物は、最大約70重量%の範囲、または約1~60重量%の範囲のキレート剤/金属イオン封鎖剤を含み得る。
【0077】
多くの場合、洗浄組成物はまた、ホスフェートおよび/またはスルフェートを含まない。ホスフェートを含まない固体洗浄組成物の実施形態では、ビルダーを含む追加の機能性材料は、縮合ホスフェートおよびホスホネートなどのリン含有化合物を含まない。
【0078】
好適な追加のビルダーには、アミノカルボキシレート及びポリカルボキシレートが含まれる。キレート剤/金属イオン封鎖剤として有用なアミノカルボキシレートのいくつかの例としては、N-ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、N-ヒドロキシエチル-エチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)などが挙げられる。金属イオン封鎖剤として使用するのに好適なポリマーポリカルボキシレートのいくつかの例は、ペンダントカルボキシレート(--CO2)基を有するものを含み、例えば、ポリアクリル酸、マレイン酸/オレフィンコポリマー、アクリル/マレイン酸コポリマー、ポリメタクリル酸、アクリル酸-メタクリル酸コポリマー、加水分解されたポリアクリルアミド、加水分解されたポリメタクリルアミド、加水分解されたポリアミド-メタクリルアミドコポリマー、加水分解されたポリアクリロニトリル、加水分解されたポリメタクリロニトリル、加水分解されたアクリロニトリル-メタクリロニトリルコポリマー等を含む。
【0079】
ホスフェートを含まない固体洗浄組成物の実施形態では、追加されるキレート剤/金属イオン封鎖剤としては、例えば、縮合ホスフェート、ホスホネートなどを挙げることができる。縮合リン酸塩のいくつかの例は、オルトリン酸ナトリウム及びオルトリン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム及びピロリン酸カリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム等を含む。縮合リン酸塩はまた、組成物中に存在する自由水を水和の水として固定することによって、限定された範囲内まで、組成物が凝固する際に補助し得る。
【0080】
ホスフェートを含まない固体洗浄組成物の実施形態では、組成物は、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸CH
3C(OH)[PO(OH)
2]
2、アミノトリ(メチレンホスホン酸)N[CH
2PO(OH)
2]
3、アミノトリ(メチレンホスホネート)、ナトリウム塩
【化1】
2-ヒドロキシエチルイミノビス(メチレンホスホン酸)HOCH
2CH
2N\[CH
2PO(OH)
2]
2、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)(HO)
2POCH
2N\[CH
2N\[CH
2PO(OH)
2]
2]
2、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホネート)、ナトリウム塩C
9H
(28-x)N
3Na
xO
15P
5(x=7)、ヘキサメチレンジアミン(テトラメチレンホスホネート)、カリウム塩C
10H
(28-x)N
2K
xO
12P
4(x=6)、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン(ペンタメチレンホスホン酸)(HO
2)POCH
2N\[(CH
2)
6N\[CH
2PO(OH)
2]
2]
2、及びリン含有酸H
3PO
3等のホスホネートを含み得る。いくつかの実施形態では、ATMP及びDTPMP等のホスホネートの組み合わせが使用されてもよい。ホスホネートが追加されたときに、中和反応によって発生される熱もしくはガスがほとんど存在しないか、もしくは全く存在しないように、中和されたもしくはアルカリのホスホネート、または混合物に追加される前にホスホネートとアルカリ源とを合わせたものが、使用され得る。
【0081】
キレート剤/隔離剤のさらなる考察については、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、Kirk-Othmer、Encyclopedia of Chemical Technology、第3版、第5巻、339~366ページおよび第23巻、319~320ページを参照されたい。
【0082】
染料/付臭剤
様々な染料、香料を含む付臭剤、および他の美観向上剤はまた、固体洗浄組成物中に含まれ得る。染料は、例えば、FD&C Blue 1(Sigma Chemical)、FD&C Yellow 5(Sigma Chemical)、Direct Blue 86(Miles)、Fastusol Blue(Mobay Chemical Corp.)、Acid Orange 7(American Cyanamid)、Basic Violet 10(Sandoz)、Acid Yellow 23(GAF)、Acid Yellow 17(Sigma Chemical)、Sap Green(Keyston Analine and Chemical)、Metanil Yellow(Keystone Analine and Chemical)、Acid Blue 9(Hilton Davis)、Sandolan Blue/Acid Blue 182(Sandoz)、Hisol Fast Red(Capitol Color and Chemical)、Fluorescein(Capitol Color and Chemical)、Acid Green 25(Ciba-Geigy)等として、組成物の外観を変更するために含まれ得る。
【0083】
固体洗浄組成物中に含まれ得る芳香剤または香料としては、例えば、シトロネロールなどのテルペノイド、アミルシンナムアルデヒドなどのアルデヒド、C1S-ジャスミンまたはジャスマール(jasmal)などのジャスミン、バニリンなどが挙げられる。
【0084】
充填剤
固体洗浄組成物は、任意選択的に、少量であるが有効量の1つ以上の充填剤を含み得る。好適な充填剤のいくつかの例としては、塩化ナトリウム、デンプン、糖類、プロピレングリコールなどのC1-C10アルキレングリコール、スルフェート、PEG、尿素、酢酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、酢酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、炭酸ナトリウムなどを挙げることができる。いくつかの実施形態では、充填剤は、最大約50重量%の範囲、いくつかの実施形態では約1~15重量%の範囲の量で含まれ得る。
【0085】
機能性ポリジメチルシロキサン
固体洗浄組成物はまた、任意選択的に、1つ以上の機能性ポリジメチルシロキサンを含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、ポリアルキレンオキシド修飾ポリジメチルシロキサン、非イオン性界面活性剤、またはポリベタイン修飾ポリシロキサン両性界面活性剤が、添加剤として用いられ得る。両方とも、いくつかの実施形態では、ポリエーテルまたはポリベタインがそれに対してヒドロシリル化反応を通してグラフト化されている直鎖ポリシロキサンコポリマーである。特定のシロキサン界面活性剤のいくつかの例は、Union Carbideから入手可能なSILWET(登録商標)界面活性剤、またはGoldschmidt Chemical Corp.から入手可能なABIL(登録商標)ポリエーテルもしくはポリベタインポリシロキサンコポリマーとして知られており、かつその特許が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,654,161号に記載されている。いくつかの実施形態では、使用される特定のシロキサンは、例えば、低表面張力、高湿潤能力、及び優れた潤滑性を有するものとして記載され得る。例えば、これらの界面活性剤は、ポリテトラフルオロエチレンの表面を湿潤することができる数少ない界面活性剤であると言われている。添加剤として用いられるシロキサン界面活性剤は、単独で、またはフッ素系界面活性剤と組み合わせて使用され得る。いくつかの実施形態では、任意選択的にシランと組み合わせて添加剤として用いられるフッ素系界面活性剤は、例えば、非イオン性フルオロ炭化水素、例えば、フッ素化アルキルポリオキシエチレンエタノール、フッ素化アルキルアルコキシレート、及びフッ素化アルキルエステルであり得る。
【0086】
そのような機能性ポリジメチルシロキサンおよび/またはフッ素系界面活性剤のさらなる説明は、これらの全ての特許が、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,880,088号、同第5,880,089号、および同第5,603,776号に記載されている。我々は、例えば、混合物中のある特定のポリシロキサンコポリマーを炭化水素界面活性剤と一緒に使用することは、プラスチックウェアに対する優れたすすぎ助剤をもたらすことを見出した。我々は、ある特定のシリコーンポリシロキサンコポリマー及びフッ化炭素界面活性剤と、従来の炭化水素界面活性剤との組み合わせも、プラスチックウェアに対する優れたすすぎ助剤をもたらすことも見出した。この組み合わせは、有効性がほぼ同等であるある特定のポリアルキレンオキシド修飾ポリジメチルシロキサン及びポリベタインポリシロキサンコポリマーを用いることを除き、個々の構成成分よりも優れていることが見出されている。したがって、いくつかの実施形態は、ポリシロキサンコポリマーを単独で包含し、フッ化炭素界面活性剤との組み合わせは、非イオンシロキサン界面活性剤であるポリエーテルポリシロキサンを伴い得る。両性シロキサン界面活性剤であるポリベタインポリシロキサンコポリマーは、同じ結果を提供するために、洗浄組成物中の添加剤として単独で採用され得る。
【0087】
いくつかの実施形態では、組成物は、最大約10重量%の範囲の量で機能性ポリジメチルシロキサンを含み得る。例えば、いくつかの実施形態は、約0.1~10重量%の範囲のポリアルキレンオキシド修飾ポリジメチルシロキサンまたはポリベタイン修飾ポリシロキサンを、任意選択的に、約0.1~10重量%のフッ化炭化水素非イオン性界面活性剤と組み合わせて含み得る。
【0088】
硬化/固化剤/溶解度調整剤
いくつかの実施形態では、1つ以上の固化剤が、洗浄組成物中に含まれ得る。硬化剤の例としては、尿素、アミド、そのようなステアリン酸モノエタノールアミドまたはラウリン酸ジエタノールアミドまたはアルキルアミド等;硫酸塩または硫酸化界面活性剤、及び芳香族スルホネート等;固体のポリエチレングリコール、または固体のEO/POブロックコポリマー等;酸またはアルカリ処理プロセスにより水溶性にしたデンプン;冷却すると、固化特性を加熱した組成物に付与する様々な無機物等が挙げられる。活性成分が長期間にわたり固体組成物から分配され得るように、そのような化合物はまた、使用中に水性媒体への組成物の可溶性を変動させることができる。
【0089】
好適な芳香族スルホン酸塩としては、キシレンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸ナトリウム、クメンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸カリウム、キシレンスルホン酸アンモニウム、キシレンスルホン酸カルシウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、及び/またはブチルナフタレンナトリウムが挙げられるが、これらに限定されない。好ましい芳香族スルホン酸塩には、キシレンスルホン酸ナトリウム及びクメンスルホン酸ナトリウムが含まれる。
【0090】
洗浄組成物中に含まれる固化剤の量は、所望の効果によって決定され得る。一般に、有効量の固化剤は、他の物質の有無に関わらず、洗浄組成物を固化させるように作用する量であるとみなされる。典型的には、固体の実施形態では、洗浄組成物中の固化剤の量は、洗浄組成物の約10~約80重量%の範囲、好ましくは約20~約75重量%の範囲、より好ましくは洗浄組成物の約20~約70重量%の範囲である。本発明の一態様において、固化剤は、サルフェートを実質的に含まない。例えば、洗浄組成物は、1重量%未満、好ましくは0.5重量%未満、より好ましくは0.1重量%未満のスルフェートを有し得る。好ましい一実施形態では、洗浄組成物は、スルフェートを含まない。
【0091】
ある特定の実施形態において、二次固化剤を有することが望ましい場合がある。二次的固化物を含有する組成物では、組成物は、最大約50重量%の範囲の量で二次固化剤を含み得る。いくつかの実施形態では、二次硬化剤は、約5~約35重量%の範囲の量、多くの場合、約10~約25重量%の範囲、および時折約5~約15重量%の範囲で存在し得る。
【0092】
いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の硬化剤が、所望であれば固体洗浄組成物中に含まれ得る。硬化剤の例としては、アミド、そのようなステアリン酸モノエタノールアミドまたはラウリン酸ジエタノールアミドまたはアルキルアミド等;固体のポリエチレングリコール、または固体のEO/POブロックコポリマー等;酸またはアルカリ処理プロセスにより水溶性にしたデンプン;冷却すると、固化特性を加熱した組成物に付与する様々な無機物等が挙げられる。成分が長期間にわたり固体組成物から分配され得るように、そのような化合物はまた、使用中に水性媒体への組成物の可溶性を変動させることができる。本組成物は、最大約30重量%の範囲の量の二次硬化剤を含んでもよい。いくつかの実施形態において、二次硬化剤は、約5~約25重量%の範囲の量、多くの場合、約10~約25重量%の範囲、及び時折約5~約15重量%の範囲で存在し得る。
【0093】
保湿剤
固体洗浄組成物はまた、任意選択的に、1つ以上の保湿剤を含み得る。保湿剤は、水に対する親和性を有する物質である。保湿剤は、基材表面上の膜の可視性を減少させる助けとなるのに十分な量で提供され得る。基材表面上の膜の可視性は、すすぎ水が200ppmを超える全溶解固形物を含有するとき、特に懸念される。したがって、いくつかの実施形態では、保湿剤は、保湿剤を含有しないすすぎ剤組成物と比較して、すすぎ水が200ppmを超える全溶解固形物を含有するときの基材表面上の膜の可視度を減少させるのに十分な量で提供される。「水固形物膜形成」または「膜形成」という用語は、基材表面が洗浄されていないという外観を与える、基材表面上の目に見える連続した物質の層の存在を指す。
【0094】
使用され得るいくつかの例示的な保湿剤は、50%の相対湿度及び室温で平衡させた、(乾燥保湿剤に基づいて)5重量%超の水を含有する材料を含む。使用され得る例となる保湿剤には、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、アルキルポリグリコシド、ポリベタインポリシロキサン、及びそれらの混合物が含まれる。いくつかの実施形態では、すすぎ剤組成物は、全組成物当たり最大約75%の範囲の量、いくつかの実施形態では、組成物の重量当たり約5重量%~約75重量%の範囲で保湿剤を含み得る。
【0095】
水和可能な塩
本発明に従った固体洗浄組成物は、任意選択的に、少なくとも1つの水和可能な塩を含み得る。一実施形態では、水和可能な塩は、炭酸ナトリウム(別名ソーダ灰または灰)および/または炭酸カリウム(別名カリ)である。好ましい一態様では、水和可能な塩は、炭酸ナトリウムであり、炭酸カリウムを含まない。水和可能な塩は、およそ20重量%~およそ90重量%、好ましくはおよそ25重量%~およそ90重量%、より好ましくはおよそ30重量%~およそ70重量%の範囲の炭酸ナトリウムなどの水和可能な塩で提供され得る。当業者は、固化マトリックスの同等の特性を得るための他の好適な構成成分濃度範囲を理解するであろう。
【0096】
他の実施形態では、水和可能な塩を他の固化剤と組み合わせてもよい。例えば、水和可能な塩は、本質的に無機である追加の固化剤と共に使用してもよく、任意選択的にアルカリ供給源としても作用し得る。ある特定の実施形態では、二次固化剤としては、限定されないが、追加のアルカリ金属水酸化物、無水炭酸ナトリウム、無水硫酸ナトリウム、無水酢酸ナトリウム、および他の既知の水和可能な化合物、またはそれらの組み合わせを挙げることができる。好ましい一実施形態によれば、二次的な水和可能な塩は、メタケイ酸ナトリウムおよび/または無水メタケイ酸ナトリウムを含む。固化を達成するために必要な二次固化剤の量は、採用される正確な固化剤、組成物中の水の量、および他の洗浄組成物構成成分の水和能力を含むいくつかの要因に依存する。ある特定の実施形態では、二次固化剤は、追加のアルカリ源としても機能し得る。
【0097】
ポリマー
洗浄組成物は、ポリマー、または少なくとも1つのポリカルボン酸ポリマー、コポリマー、および/もしくはターポリマーで構成されるポリマー系を挙げることができる。本発明の特に好適なポリカルボン酸ポリマーとしては限定されないが、ポリマレイン酸ホモポリマー、ポリアクリル酸コポリマー、および無水マレイン酸/オレフィンコポリマーが挙げられる。
【0098】
ポリマレイン酸(C
4H
2O
3)x、または加水分解された無水ポリマレイン酸、またはシス-2-ブテン二酸ホモポリマーは、次の構造式を有する:
【化2】
式中、nおよびmは任意の整数である。本発明に使用され得るポリマレイン酸ホモポリマー、コポリマー、および/またはターポリマー(およびそれらの塩)の例は、特定であり、約0~約5000、より好ましくは約200~約2000の分子量を有するものが好ましい(これらのMWを確認してもよい)。市販のポリマレイン酸ホモポリマーとしては、BWA(商標)Water Additives(979 Lakeside Parkway,Suite 925 Tucker,GA 30084,USA)からのBelclene200シリーズのマレイン酸ホモポリマー、AkzoNobelから入手可能なAquatreat AR-801が挙げられる。約0.01重量%~約30重量%のポリマレイン酸ホモポリマー、コポリマー、および/またはターポリマーが、洗浄組成物中に存在し得る。
【0099】
本発明の洗浄組成物は、ポリアクリル酸ポリマー、コポリマー、および/またはターポリマーを使用してもよい。ポリアクリル酸は、次の構造式を有する:
【化3】
式中、nは任意の整数である。好適なポリアクリル酸ポリマー、コポリマー、および/またはターポリマーの例としては、限定されないが、ポリアクリル酸、(C
3H
4O
2)
n、または2-プロペン酸、アクリル酸、ポリアクリル酸、プロペン酸のポリマー、コポリマー、および/またはターポリマーが挙げられる。
【0100】
本発明の一実施形態では、特に好適なアクリル酸ポリマー、コポリマー、および/またはターポリマーは、約100~約10,000、好ましい一実施形態では約500~約7000、さらにより好ましい一実施形態では1000~約5000、最も好ましい一実施形態では、約1500~約3500の分子量を有する。本発明に使用され得るポリアクリル酸ポリマー、コポリマー、および/またはターポリマー(またはそれらの塩)の例としては、限定されないが、The Dow Chemical Company(Wilmington Delaware,USA)のAcusol448およびAcusol425が挙げられる。特定の実施形態では、約10,000超の分子量を有するアクリル酸ポリマー(およびその塩)を有することが望ましい場合がある。例としては、限定されないが、Dow Chemicalから入手可能なAcusol929(10,000MW)およびAcumer1510(60,000MW)の両方、AkzoNobel(Strawinskylaan 2555 1077 ZZ Amsterdam Postbus 75730 1070 AS Amsterdam)からのAQUATREAT AR-6(100,000MW)が挙げられる。約0.01重量%~約30重量%のポリアクリル酸ポリマー、コポリマー、および/またはターポリマーが、組成物中に存在し得、洗浄組成物中に約存在し得る。
【0101】
無水マレイン酸/オレフィンコポリマーは、無水ポリマレイン酸とオレフィンとのコポリマーである。無水マレイン酸((C
2H
2(CO)
2Oは次の構造を有する:
【化4】
無水マレイン酸の一部は、マレイミド、N-アルキル(C
1-4)マレイミド、N-フェニルマレイミド、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、アコニット酸、クロトン酸、ケイ皮酸10、前述の酸のアルキル(C
1-18)エステル、
前述の酸のシクロアルキル(C
3-8)エステル、硫酸化ヒマシ油などと置き換えてもよい。
無水マレイン酸ポリマー、コポリマー、またはターポリマーのうちの少なくとも95重量%は、約700~約20,000、好ましくは約1000~約100,000の範囲の数平均分子量を有する。
【0102】
本発明の目的のために、多様な直鎖および分岐鎖アルファ-オレフィンを使用することができる。特に有用なアルファ-オレフィンは、ブタジエン、クロロプレン、イソプレン、および2-メチル-1,5-ヘキサジエン、および2-メチル-1,5-ヘキサジエンなどの4~18個の炭素原子を含有するジエン;イソブチレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテンなどの、4~8個の炭素原子を含有する、好ましくはC4-10の1-アルケンである。
【0103】
本発明の一実施形態では、特に好適な無水マレイン酸/オレフィンコポリマーは、約1000~約50,000、好ましい一実施形態では約5000~約20,000、最も好ましい一実施形態では約7500~約12,500の分子量を有する。本発明に使用され得る無水マレイン酸/オレフィンコポリマーの例としては、限定されないが、The Dow Chemical Company(Wilmington Delaware,USA)からのAcusol460Nが挙げられる。約0.01重量%~約30重量%の無水マレイン酸/オレフィンコポリマーが、洗浄組成物中に存在し得る。
【0104】
殺菌剤/抗菌剤
洗浄組成物は、任意選択的に、殺菌剤を含み得る。抗菌剤としても知られている殺菌剤は、微生物の汚染および材料系、表面などの劣化を防止するために固体機能性材料中で使用することができる化学組成物である。一般に、これらの材料は、フェノール、ハロゲン化合物、第四級アンモニウム化合物、金属誘導体、アミン、アルカノールアミン、ニトロ誘導体、アナリド、有機硫黄および硫黄-窒素化合物、ならびにその他の化合物を含む、特定のクラスに分類される。
【0105】
漂白剤の節で上述したもの等の活性酸素化合物も、抗菌剤として機能し得、殺菌作用さえも提供することができることを理解されたい。実際、いくつかの実施形態において、活性酸素化合物が抗菌剤として機能する能力は、本組成物中の追加の抗菌剤の必要性を減少させる。例えば、過炭酸塩組成物が、優れた抗菌作用を提供することが示されている。それでもなお、いくつかの実施形態は、追加の抗菌剤を組み込む。
【0106】
所与の抗菌剤は、化学組成及び濃度に応じて、単純に、微生物の数のさらなる増殖を制限し得るか、または微生物群のすべてもしくはその一部を破壊し得る。用語「微生物(microbe)」及び「微生物(microorganism)」は典型的に、主に、細菌、ウイルス、酵母、胞子、及び真菌微生物を指す。使用するとき、抗菌剤は典型的に、固体機能性材料へと形成され、これは任意で、例えば、水流を使用して希釈され、分注されるとき、様々な表面と接触することができる水性消毒剤または殺菌剤組成物を形成し、微生物群の一部の成長を妨げるか、または殺傷をもたらす。微生物群の3log減少は、殺菌剤組成物をもたらす。抗菌剤は、例えば、その安定性を向上させるために、被包され得る。
【0107】
一般的な抗菌剤のいくつかの例としては、ペンタクロロフェノール、オルトフェニルフェノール、クロロ-p-ベンジルフェノール、p-クロロ-m-キシレノール等のフェノール性抗菌薬が挙げられる。抗細菌剤を含むハロゲンには、トリクロロイソシアヌル酸ナトリウム、ジクロロイソシアン酸ナトリウム(無水または二水和物)、ヨード-ポリ(ビニルピロリジノン(vinylpyrolidinone))複合体、2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール等の臭素化合物、及び第四級抗菌剤、例えば、塩化ベンザルコニウム、ジデシルジメチルアンモニウムクロリド、二ヨウ化塩化コリン(choline diiodochloride)、テトラメチルホスホニウムトリブロミドが含まれる。ヘキサヒドロ-1,3,5-トリス(2-ヒドロキシエチル)-s--トリアジン、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム等のジチオカルバメート等の他の抗菌組成物、及び様々な他の物質が、これらの抗菌特性のために、当分野で知られている。
【0108】
ホスフェートを含まない、かつ/またはスルフェートを含まない、かつまた抗菌剤を含む固体洗浄組成物の実施形態では、抗菌剤は、これらの要件を満たすように選択される。GRAS成分のみを含む固体洗浄組成物の実施形態は、この節に記載の抗菌剤を含まなくても省略してもよい。
【0109】
いくつかの実施形態では、洗浄組成物は、組成物の最大約10重量%の範囲、いくつかの実施形態では、最大約5重量%の範囲、またはいくつかの実施形態では、組成物の約0.01~約3重量%の範囲、もしくは0.05~1重量%の範囲の抗菌構成成分を含む。
【0110】
追加の界面活性剤
固化界面活性剤組成物は、任意選択的な共界面活性剤を含み得る。好ましくは、共界面活性剤は、固体形態である。さらに、本発明の固化界面活性剤組成物は、洗浄組成物に組み込むことができる。それらの洗浄組成物としては、限定されないが、洗剤組成物、器物洗浄組成物、洗濯組成物、すすぎ助剤、および硬質表面洗浄組成物を挙げることができる。固化界面活性剤組成物中に共界面活性剤として、および/または洗浄組成物中に界面活性剤として含めることができる界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、半極性非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、およびそれらの混合物または組み合わせが挙げられる。
【0111】
本発明の固化界面活性剤組成物中に共界面活性剤担体を含めるとき、共界面活性剤は、好ましくは液体界面活性剤に対して約1:0~約0:1の重量比である。本発明のさらなる実施形態では、共界面活性剤担体は、約20重量%~約90重量%、より好ましくは約30重量%~約90重量%、より好ましくは約40重量%~約80重量%の量で存在する。
【0112】
非イオン性界面活性剤
有用な非イオン界面活性剤は、一般的に、有機疎水基および有機親水基の存在を特徴とし、典型的には、有機脂肪族、アルキル芳香族、またはポリオキシアルキレン疎水性化合物と、一般的には、エチレンオキシドまたはその多水和生成物(polyhydration product)、ポリエチレングリコールである親水性アルカリ性オキシド部分との縮合によって生成される。実際には、反応性水素原子を有するヒドロキシル、カルボキシル、アミノ、またはアミド基を有する任意の疎水性化合物が、エチレンオキシド、またはその多水和付加物、またはプロピレンオキシドなどのアルコキシレンとのその混合物と縮合して、非イオン性表面活性剤を形成し得る。任意の特定の疎水性化合物と縮合する親水性ポリオキシアルキレン部分の長さは、親水性特性と疎水性特性との間の所望の程度のバランスを有する水分散性または水溶性化合物を生成するように、容易に調節され得る。有用な非イオン性界面活性剤には、
【0113】
開始剤反応性水素化合物としての、プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、およびエチレンジアミン系のブロックポリオキシプロピレン-ポリオキシエチレンポリマー化合物が含まれる。化合物の1つのクラスは、エチレンオキシドと、プロピレンオキシドをプロピレングリコールの2つのヒドロキシル基に付加することによって形成した疎水性塩基とを縮合することによって形成した、二官能性(2つの反応性水素の)化合物である。分子のこの疎水性部分は、約1,000~約4,000の分子量を有する。次いで、エチレンオキシドは、この疎水性物質を親水基の間に挟み込むように付加され、最終的な分子の約10重量%~約80重量%を構成するように長さにより制御される。化合物の別のクラスは、プロピレンオキシドおよびエチレンオキシドのエチレンジアミンへの逐次的付加から得られる三官能性ブロックコポリマーである。プロピレンオキシドハイドロタイプ(hydrotype)の分子量は、約500~約7,000の範囲であり、親水性のエチレンオキシドは、分子の約10重量%~約80重量%を構成するように付加される。
【0114】
直鎖もしくは分枝鎖構成の、または単一もしくは二重アルキル構成物質のアルキル鎖が約8~約18個の炭素原子を含有する1モルのアルキルフェノールの、約3~約50モルのエチレンオキシドとの縮合生成物。アルキル基は、例えば、ジイソブチレン、ジ-アミル、重合プロピレン、イソ-オクチル、ノニル、およびジ-ノニルにより代表され得る。これらの界面活性剤は、アルキルフェノールのポリエチレン、ポリプロピレン、およびポリブチレンオキシド縮合物であってもよい。この化学の商業的化合物の例は、Rhone-Poulenc製のIgepal(登録商標)、およびUnion Carbide製のTriton(登録商標)の商品名で市販されている。
【0115】
約6~約24個の炭素原子を有する1モルの飽和または不飽和直鎖または分岐鎖アルコールと、約3~約50モルのエチレンオキシドとの縮合生成物。アルコール部分は、上述された炭素範囲内のアルコールの混合物からなり得るか、またはこの範囲内の特定の数の炭素原子を有するアルコールからなり得る。同等の市販の界面活性剤の例は、Shell Chemical Co.によって製造されているNeodol(商標)の商品名、及びVista Chemical Coによって製造されているAlfonic(商標)の商品名で入手可能である。
【0116】
約8~約18個の炭素原子を有する1モルの飽和または不飽和直鎖または分枝状鎖カルボン酸と、約6~約50モルのエチレンオキシドとの縮合生成物。酸部分は、上記に定義された炭素原子範囲内の酸の混合物からなり得るか、またはこの範囲内の特定の数の炭素原子を有する酸からなり得る。この化学物質の商業的化合物の例は、Lipo Chemicals,Inc.製のLipopeg(商標)の商品名で市販されている。
【0117】
一般にポリエチレングリコールエステルと呼ばれるエトキシル化カルボン酸に加えて、グリセリド、グリセリン、および多価(サッカリドまたはソルビタン/ソルビトール)アルコールとの反応により形成される他のアルカン酸エステルは、特殊化された実施形態、特に間接的食品添加剤用途について本明細書における用途を有する。これらのエステル部分は全て、その分子上に、これらの物質の親水性を制御するためにさらなるアシル化またはエチレンオキシド(アルコキシド)付加に供され得る1つ以上の反応性水素部位を有する。
【0118】
非イオン性低発泡性界面活性剤の例は以下を含む。
エチレンオキシドをエチレングリコールに付加して指定の分子量の親水性物質を提供し;次いでプロピレンオキシドを付加して分子の外側(端部)に疎水性ブロックを得ることにより改質され、本質的に反転された(1)からの化合物。分子の疎水性部分は、約1,000から約3,100の分子量を有し、中心の親水性物質は、最終的な分子の10重量%~約80重量%を含む。分子の疎水性部分は、約2,100~約6,700の分子量を有し、中心の親水性物質は、最終的な分子の10重量%~約80重量%を含む。
【0119】
プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、塩化ベンジルなどの疎水性小分子;および1~約5個の炭素原子を含有する短鎖脂肪酸、アルコールまたはアルキルハロゲン化物;ならびにそれらの混合物との反応により発泡を低減するために、(多官能性部分の)末端ヒドロキシ基(複数可)を「キャッピング」または「端部ブロッキング」することにより改質された、(1)、(2)、(3)および(4)群からの化合物。また、末端ヒドロキシ基を塩化物基に変換する塩化チオニルなどの反応物質も含まれる。末端ヒドロキシ基へのそのような修飾は、オールブロック、ブロック-ヘテリック、ヘテリック-ブロック、またはオールヘテリック非イオン性物質をもたらし得る。
【0120】
有効な低発泡性非イオン性物質の追加の例は以下を含む。
1959年9月8日にBrownらに発行された米国特許第2,903,486号の、
【化5】
Rが、8~9個の炭素原子のアルキル基であり、Aが、3~4個の炭素原子のアルキレン鎖であり、nが、7~16の整数であり、mが、1~10の整数である、式によって表されるアルキルフェノキシポリエトキシアルカノール。
【0121】
末端疎水性鎖の重量、中間疎水性単位の重量、および連結親水性単位の重量がそれぞれ縮合物の約3分の1を表す、交互親水性オキシエチレン鎖および疎水性オキシプロピレン鎖を有する、1962年8月7日にMartinらに発行された米国特許第3,048,548号のポリアルキレングリコール縮合物。
【0122】
Zが、アルコキシル化可能な材料であり、Rが、エチレンおよびプロピレンであり得るアルキレンオキシドから誘導されるラジカルであり、nが、例えば、10~2,000以上の整数であり、zが、反応性オキシアルキル化可能な基の数によって決定される整数である、一般式Z[(OR)nOH]zを有する、1968年5月7日にLissantらに発行された米国特許第3,382,178号に開示される消泡性非イオン性界面活性剤。
【0123】
Yが、約1~6個の炭素原子および1個の反応性水素原子を有する有機化合物の残基であり、nが、ヒドロキシル価により決定される少なくとも約6.4の平均値を有し、mが、オキシエチレン部分が分子の約10重量%~約90重量%を構成するような値を有する、式Y(C3H6O)n(C2H4O)mHに対応する、1954年5月4日にJacksonらに発行された米国特許第2,677,700号に記載の共役ポリオキシアルキレン化合物。
【0124】
式Y[(C3H6On(C2H4O)mH]x(式中、Yは、約2から6個の炭素原子を有し、x個の反応性水素原子(xは、少なくとも約2の値を有する)を含有する有機化合物の残基であり、nは、ポリオキシプロピレン疎水性塩基の分子量が少なくとも約900であるような値を有し、mは、分子のオキシエチレン含量が約10重量%から約90重量%であるような値を有する)を有する、1954年4月6日にLundstedらに対して発行された米国特許第2,674,619号に記載の共役ポリオキシアルキレン化合物。Yについての定義の範囲内に該当する化合物は、例えば、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、エチレンジアミンなどを含む。オキシプロピレン鎖は、任意選択的であるが、有益なことに、少量のエチレンオキシドを含有し、オキシエチレン鎖もまた、任意選択的であるが、有益なことに、少量のプロピレンオキシドを含有する。
【0125】
本発明の組成物において有利に使用される追加の共役ポリオキシアルキレン表面活性剤は、式:P[(C3H6O)n (C2H4O)mH]xに対応し、式中、Pが約8から18個の炭素原子を有し、x個の反応性水素原子を含む有機化合物の残基であり、xが1または2の値を有し、nがポリオキシエチレン部分の分子量が少なくとも約44であるような値を有し、mが分子のオキシプロピレン含量が約10重量%から約90重量%であるような値を有する。いずれの場合においても、オキシプロピレン鎖は、任意選択で、しかし有利に、少量のエチレンオキシドを含有してもよく、オキシエチレン鎖もまた、任意選択で、しかし有利に、少量のプロピレンオキシドを含有してもよい。
【0126】
本組成物における使用に好適なポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤は、構造式R2CONR1Z(式中、R1は、H、C1~C4ヒドロカルビル、2-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、エトキシ、プロポキシ基、またはそれらの混合であり;R2は、直鎖であってもよいC5~C31ヒドロカルビルであり;Zは、鎖に直接接続された少なくとも3つのヒドロキシルを有するヒドロカルビル直鎖を有するポリヒドロキシヒドロカルビル、またはそのアルコキシル化誘導体(好ましくはエトキシル化もしくはプロポキシル化)である)を有するものを含む。Zは、グリシチル部分など、還元アミン化反応において還元糖から得られ得る。
【0127】
脂肪族アルコールの約0~約25モルのエチレンオキシドとのアルキルエトキシレート縮合生成物は、本組成物における使用に好適である。脂肪族アルコールのアルキル鎖は、直鎖もしくは分岐鎖のいずれか、第1級もしくは第2級であり得、また一般に6~22個の炭素原子を含有する。
【0128】
エトキシル化C6~C18脂肪アルコールならびにC6~C18混合エトキシル化およびプロポキシル化脂肪アルコールは、特に水溶性のものは、本組成物における使用に好適な界面活性剤である。好適なエトキシル化脂肪アルコールは、3~50のエトキシル化度を有するC6~C18エトキシル化脂肪アルコールを含む。
【0129】
特に本組成物における使用に好適な非イオン性アルキルポリサッカリド界面活性剤は、1986年1月21日に発行された米国特許第4,565,647号、Llenadoに開示されるものを含む。これらの界面活性剤は、約6~約30個の炭素原子を含有する疎水性基およびポリサッカリド、例えば、ポリグリコシド、約1.3~約10サッカリド単位を含有する親水性基を含む。5または6個の炭素原子を含有する任意の還元サッカリドを使用することができ、例えば、グルコース、ガラクトース、およびガラクトシル部分をグルコシル部分に置換することができる。(任意に、疎水性基は、2位、3位、4位などで結合し、したがってグルコシドまたはガラクトシドとは対照的にグルコースまたはガラクトースをもたらす。)サッカリド間結合は、例えば、追加のサッカリド単位の1つの位置と、先行するサッカリド単位上の2位、3位、4位、および/または6位との間にあり得る。
【0130】
本組成物における使用に好適な脂肪酸アミド界面活性剤は、式:R6CON(R7)2を有するものを含み、式中、R6が7~21個の炭素原子を含むアルキル基であり、各R7が独立して、水素、C1~C4アルキル、C1~C4ヒドロキシアルキル、または--(C2H4O)XHであり、式中、xが1~3の範囲内である。
【0131】
非イオン性界面活性剤の有用なクラスは、アルコキシル化アミン、または、最も具体的には、アルコールアルコキシル化/アミノ化/アルコキシル化界面活性剤として定義されるクラスを含む。これらの非イオン性界面活性剤は、少なくとも部分的に、一般式:R20--(PO)SN--(EO)tH、R20--(PO)SN--(EO)tH(EO)tH、およびR20--N(EO)tHにより表され得、式中、R20がアルキル、アルケニルもしくは他の脂肪族基、または8から20個、好ましくは12から14個の炭素原子のアルキル-アリール基であり、EOがオキシエチレンであり、POがオキシプロピレンであり、sが1から20、好ましくは2~5であり、tは、1~10、好ましくは2~5であり、uは、1~10、好ましくは2~5である。これらの化合物の範囲における他の変形例は、代替の式:R20--(PO)V--N[(EO)wH][(EO)zH]により表され得、式中、R20が上で定義された通りであり、vが1から20(例えば、1、2、3、または4(好ましくは2))であり、wおよびzが独立して、1~10、好ましくは2~5である。これらの化合物は、商業的には、非イオン性界面活性剤としてHuntsman Chemicalsにより販売されている製品ラインにより代表される。このクラスの好ましい化学薬品は、Surfonic(商標)PEA25アミンアルコキシレートを含む。本発明の組成物に好ましい非イオン性界面活性剤は、アルコールアルコキシレート、EO/POブロックコポリマー、アルキルフェノールアルコキシレートなどを含む。
【0132】
論文、Nonionic Surfactants, edited by Schick,M.J.,Vol.1 of the Surfactant Science Series,Marcel Dekker,Inc.,New York,1983は、本発明の実施において一般的に用いられる広範な非イオン性化合物に関する優れた参考文献である。非イオン性クラス、およびこれらの界面活性剤の種の典型的なリストは、1975年12月30日にLaughlinおよびHeuringに発行された米国特許第3,929,678号に記載されている。さらなる例は、「Surface Active Agents and detergents」(第I巻、および第II巻、Schwartz,PerryおよびBerch)に記載されている。
【0133】
半極性非イオン性界面活性剤
半極性型の非イオン性表面活性剤は、本発明の組成物において有用な別のクラスの非イオン性界面活性剤である。一般に、半極性非イオン性物質は、高発泡物質および泡安定剤であり、これはCIPシステムにおけるそれらの適用を制限し得る。しかしながら、高発泡洗浄方法用に設計された本発明の組成上の実施形態では、半極性非イオン性物質は、即時的な実用性を有する。半極性非イオン性界面活性剤は、アミンオキシド、ホスフィンオキシド、スルホキシドおよびそれらのアルコキシル化誘導体を含む。
【0134】
アミンオキシドは、一般式に対応する第三級アミンオキシドであり、
【化6】
式中、矢印は、半極性結合の従来の表示であり、R
1、R
2、およびR
3は、脂肪族、芳香族、複素環式、脂環式、またはそれらの組み合わせであり得る。一般に、洗剤関連のアミンオキシドでは、R
1が、約8~約24個の炭素原子のアルキルラジカルであり、R
2およびR
3が、1~3個の炭素原子のアルキルもしくはヒドロキシアルキル、またはそれらの混合物であり、R
2およびR
3が、例えば酸素または窒素原子を介して互いに結合し、環構造を形成することができ、R
4が、アルカリ、または2~3個の炭素原子を含有するヒドロキシアルキレン基であり、nが、0~約20の範囲である。
【0135】
有用な水溶性アミンオキシド界面活性剤は、ヤシまたはタロウアルキルジ-(低級アルキル)アミンオキシドから選択され、それらの具体例は、ドデシルジメチルアミンオキシド、トリデシルジメチルアミンオキシド、テトラデシルジメチルアミンオキシド、ペンタデシルジメチルアミンオキシド、ヘキサデシルジメチルアミンオキシド、ヘプタデシルジメチルアミンオキシド、オクタデシルジメチルアミンオキシド、ドデシルジプロピルアミンオキシド、テトラデシルジプロピルアミンオキシド、ヘキサデシルジプロピルアミンオキシド、テトラデシルジブチルアミンオキシド、オクタデシルジブチルアミンオキシド、ビス(2-ヒドロキシエチル)ドデシルアミンオキシド、ビス(2-ヒドロキシエチル)-3-ドデコキシ-1-ヒドロキシプロピルアミンオキシド、ジメチル-(2-ヒドロキシドデシル)アミンオキシド、3,6,9-トリオクタデシルジメチルアミンオキシド、および3-ドデコキシ-2-ヒドロキシプロピルジ-(2-ヒドロキシエチル)アミンオキシドである。
【0136】
有用な半極性非イオン性界面活性剤はまた、以下の構造を有する水溶性ホスフィンオキシドを含み、
【化7】
式中、矢印は、半極性結合の従来の表示であり、R
1は、10~約24個の炭素原子の鎖長範囲のアルキル、アルケニル、またはヒドロキシアルキル部分であり、R
2およびR
3は、それぞれ、1~3個の炭素原子を含有するアルキルまたはヒドロキシアルキル基から別々に選択されるアルキル部分である。
【0137】
有用なホスフィンオキシドの例としては、ジメチルデシルホスフィンオキシド、ジメチルテトラデシルホスフィンオキシド、メチルエチルテトラデシルホスホンオキシド、ジメチルヘキサデシルホスフィンオキシド、ジエチル-2-ヒドロキシオクチルデシルホスフィンオキシド、ビス(2-ヒドロキシエチル)ドデシルホスフィンオキシド、およびビス(ヒドロキシメチル)テトラデシルホスフィンオキシドが挙げられる。
【0138】
本明細書において有用な半極性非イオン性界面活性剤はまた、構造を有する水溶性スルホキシド化合物を含み、
【化8】
式中、矢印は、半極性結合の従来の表示であり、R
1は、約8~約28個の炭素原子、0~約5個のエーテル結合、および0~約2個のヒドロキシル置換基のアルキルまたはヒドロキシアルキル部分であり、R
2は、1~3個の炭素原子を有するアルキルおよびヒドロキシアルキル基からなるアルキル部分である。
【0139】
これらのスルホキシドの有用な例としては、ドデシルメチルスルホキシド;3-ヒドロキシトリデシルメチルスルホキシド;3-メトキシトリデシルメチルスルホキシド;および3-ヒドロキシ-4-ドデコキシブチルメチルスルホキシドが挙げられる。
【0140】
本発明の組成物のための半極性非イオン性界面活性剤は、ジメチルアミンオキシド、例えばラウリルジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシド、セチルジメチルアミンオキシド、それらの組み合わせなどを含む。有用な水溶性アミンオキシド界面活性剤は、オクチル、デシル、ドデシル、イソドデシル、ココナッツ、または獣脂アルキルジ-(低級アルキル)アミンオキシドから選択され、その具体例は、オクチルジメチルアミンオキシド、ノニルジメチルアミンオキシド、デシルジメチルアミンオキシド、ウンデシルジメチルアミンオキシド、ドデシルジメチルアミンオキシド、イソドデシルジメチルアミンオキシド、トリデシルジメチルアミンオキシド、テトラデシルジメチルアミンオキシド、ペンタデシルジメチルアミンオキシド、ヘキサデシルジメチルアミンオキシド、ヘプタデシルジメチルアミンオキシド、オクタデシルジメチルアミンオキシド、ドデシルジプロピルアミンオキシド、テトラデシルジプロピルアミンオキシド、ヘキサデシルジプロピルアミンオキシド、テトラデシルジブチルアミンオキシド、オクタデシルジブチルアミンオキシド、ビス(2-ヒドロキシエチル)ドデシルアミンオキシド、ビス(2-ヒドロキシエチル)-3-ドデコキシ-1-ヒドロキシプロピルアミンオキシド、ジメチル-(2-ヒドロキシドデシル)アミンオキシド、3,6,9-トリオクタデシルジメチルアミンオキシドおよび3-ドデコキシ-2-ヒドロキシプロピルジ-(2-ヒドロキシエチル)アミンオキシドである。
【0141】
本発明の組成物と共に使用するのに好適な非イオン性界面活性剤としては、アルコキシル化界面活性剤が挙げられる。好適なアルコキシル化界面活性剤としては、EO/POコポリマー、キャップドEO/POコポリマー、アルコールアルコキシレート、キャップドアルコールアルコキシレート、これらの混合物などが挙げられる。溶媒として使用するのに好適なアルコキシル化界面活性剤としては、Pluronicおよび逆Pluronic界面活性剤などのEO/POブロックコポリマー;Dehypon LS-54(R-(EO)5(PO)4)およびDehypon LS-36(R-(EO)3(PO)6)などのアルコールアルコキシレート;Plurafac LF221およびTegoten EC11などのキャップドアルコールアルコキシレート;これらの混合物などが挙げられる。
【0142】
アニオン性界面活性剤
疎水性物質の電荷が負であるためアニオン性物質として分類される界面活性物質、またはpHが中性以上に上昇しない限り分子の疎水性部分が電荷を持たない界面活性剤(例えば、カルボン酸)もまた、本発明において有用である。カルボキシレート、スルホネート、スルフェート、およびホスフェートは、アニオン性界面活性剤に見出される極性(親水性)可溶化基である。これらの極性基と関連したカチオン(対イオン)のうち、ナトリウム、リチウム、およびカリウムは、水溶性を付与し、アンモニウムおよび置換アンモニウムイオンは、水溶性および油溶性の両方を提供し、カルシウム、バリウム、およびマグネシウムは、油溶性を促進する。当業者が理解するように、アニオン性物質は、優れた洗浄性界面活性剤であり、したがって重質洗剤組成物への好ましい添加物である。
【0143】
本組成物における使用に好適なアニオン性スルフェート界面活性剤としては、アルキルエーテルスルフェート、アルキルスルフェート、直鎖および分岐第一級および第二級アルキルスルフェート、アルキルエトキシスルフェート、脂肪オレイルグリセロールスルフェート、アルキルフェノールエチレンオキシドエーテルスルフェート、C5-C17アシル-N-(C1-C4アルキル)、ならびに-N-(C1-C2ヒドロキシアルキル)グルカミンスルフェート、ならびにアルキルポリグルコシドのスルフェートなどのアルキルポリサッカリドのスルフェートなどが挙げられる。また、エチレンオキシドおよびノニルフェノールのスルフェートまたは濃縮生成物(通常1分子当たり1~6個のオキシエチレン基を有する)等の、アルキルスルフェート、アルキルポリ(エチレンオキシ)エーテルスルフェート、および芳香族ポリ(エチレンオキシ)スルフェートも含まれる。
【0144】
本組成物において使用するのに好適な陰イオン性スルホネート界面活性剤としてはまた、アルキルスルホネート、線状および分枝状第1級および第2級アルキルスルホネート、ならびに置換基を有するかまたは有しない芳香族スルホネートが挙げられる。
【0145】
本組成物における使用に好適なアニオン性カルボキシレート界面活性剤としては、カルボン酸(および塩)、例えば、アルカン酸(およびアルカノエート)、エステルカルボン酸(例えば、アルキルスクシネート)、エーテルカルボン酸、スルホン化脂肪酸、例えば、スルホン化オレイン酸などが挙げられる。そのようなカルボキシレートとしては、アルキルエトキシカルボキシレート、アルキルアリールエトキシカルボキシレート、アルキルポリエトキシポリカルボキシレート界面活性剤、および石鹸(例えば、アルキルカルボキシル)が挙げられる。本組成物において有用な第2級カルボキシレートとしては、第2級炭素に接続されたカルボキシル単位を含有するものが挙げられる。第2級炭素は、例えば、p-オクチル安息香酸におけるように、またはアルキル置換シクロヘキシルカルボキシレートにおけるように、環構造にあってもよい。第二級カルボキシレート界面活性剤は、典型的にはエーテル結合、エステル結合、およびヒドロキシル基を含まない。さらに、それらは、典型的には、頭部基(両親媒性部分)内に窒素原子を欠く。好適な第2級石鹸界面活性剤は、典型的には、11~13個の総炭素原子を含有するが、より多くの炭素原子(例えば、最大16個)が存在し得る。好適なカルボキシレートとしてはまた、例えば、アシルグルタメート、アシルペプチド、サルコシネート(例えば、N-アシルサルコシネート)、タウレート(例えば、N-アシルタウレートおよびメチルタウリドの脂肪酸アミド)などのアシルアミノ酸(および塩)が挙げられる。
【0146】
好適なアニオン性界面活性剤としては、以下の式のアルキルまたはアルキルアリールエトキシカルボキシレートが挙げられ、
R-O-(CH
2CH
2O)
n(CH
2)
m-CO
2X (3)
式中、Rは、C
8~C
22アルキル基であるか、または
【化9】
R
1は、C
4~C
16アルキル基であり、nは、1~20の整数であり、mは、1~3の整数であり、Xは、水素、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウムなどの対イオン、またはモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、もしくはトリエタノールアミンなどのアミン塩である。いくつかの実施形態では、nは、4~10の整数であり、mは、1である。いくつかの実施形態では、Rは、C
8~C
16アルキル基である。いくつかの実施形態では、Rは、C
12~C
14アルキル基であり、nは4であり、mは1である。
【0147】
他の実施形態では、Rは、
【化10】
であり、R
1は、C
6~C
12アルキル基である。またさらに他の実施形態では、R
1は、C
9アルキル基であり、nは10であり、mは1である。
【0148】
そのようなアルキルおよびアルキルアリールエトキシカルボキシレートは市販されている。これらのエトキシカルボキシレートは、典型的には、酸の形態として入手可能であり、それらは、アニオン性または塩の形態に容易に変換され得る。市販のカルボキシレートとしては、Neodox 23-4、C12~13アルキルポリエトキシ(4)カルボン酸(Shell Chemical)、およびEmcol CNP-110、C9アルキルアリールポリエトキシ(10)カルボン酸(Witco Chemical)が挙げられる。カルボキシレート、例えば製品Sandopan(登録商標)DTC、C13アルキルポリエトキシ(7)カルボン酸もまた、Clariantから入手可能である。
【0149】
カチオン性界面活性剤
表面活性物質は、分子のヒドロトロープ部分上の電荷が正である場合、カチオン性と分類される。ヒドロトロープが、pHが中性近く、またはそれ以下まで下げられない限り電荷を帯びないが、その後カチオン性(例えば、アルキルアミン)である界面活性剤も、この群に含まれる。理論的には、カチオン性界面活性剤は、「オニウム」構造RnX+Y--を含む元素のいずれの組み合わせからも合成され得、リン(ホスホニウム)および硫黄(スルホニウム)などの窒素(アンモニウム)以外の化合物を含み得る。実際には、カチオン性界面活性剤の分野は、恐らく、窒素のカチオン性界面活性剤への合成経路が単純かつ容易であり、高収率の生成物を生じ、これが、窒素のカチオン性界面活性剤をより安価にするために、窒素含有化合物によって支配されている。
【0150】
カチオン性界面活性剤は、好ましくは、少なくとも1つの長炭素鎖疎水基および少なくとも1つの正電荷を帯びた窒素を含有する化合物を含み、より好ましくはこれを指す。長炭素鎖基は、単純な置換によって窒素原子に直接結合されてもよく、またはより好ましくは、所謂中断アルキルアミンおよびアミドアミン内の架橋官能基(複数可)によって間接的に結合されてもよい。かかる官能基は、分子を、より親水性および/もしくはより水分散性にし、共界面活性剤混合物によってより容易に水に溶解されるようにし、かつ/または水溶性にすることができる。水溶性の増大のために、追加の第一級、第二級、もしくは第三級アミノ基が導入され得るか、またはアミノ窒素が低分子量アルキル基を用いて四級化され得る。さらに、窒素は、多様な不飽和度の分岐鎖もしくは直鎖部分の一部、または飽和もしくは不飽和複素環式環の一部であり得る。それに加えて、カチオン性界面活性剤は、2個以上のカチオン性窒素原子を有する複雑な結合を含有してもよい。
【0151】
アミンオキシド、両性物質および双性イオンとして分類される界面活性剤化合物は、それ自体が一般的には中性近くから酸性pHの溶液中でカチオン性であり、界面活性剤の分類と重複する。ポリオキシエチル化カチオン性界面活性剤は、概して、アルカリ性溶液中で非イオン性界面活性剤のように挙動し、酸性溶液中でカチオン性界面活性剤のように挙動する。
【0152】
最も単純なカチオン性アミンであるアミン塩および第四級アンモニウム化合物は、以下:
【化11】
式中、Rは、アルキル鎖を表し、R’、R”、およびR’’’は、アルキル鎖もしくはアリール基のいずれか、または水素でもよく、Xは、アニオンを表す。アミン塩および第四級アンモニウム化合物は、それらの高い水溶性度のため、本発明における実践的な使用に好ましい。
【0153】
大量の商業用陽イオン界面活性剤の大部分は、当業者に既知の4つの主なクラスおよび追加の部分群に細分することができ、”Surfactant Encyclopedia”,Cosmetics&Toiletries,Vol.104(2)86-96(1989)に記載されている。第1のクラスは、アルキルアミンおよびそれらの塩を含む。第2のクラスは、アルキルイミダゾリンを含む。第3のクラスは、エトキシル化アミンを含む。第4のクラスは、例えば、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンゼン塩、複素環アンモニウム塩、テトラアルキルアンモニウム塩などの第四級物を含む。カチオン性界面活性剤は、本組成物において有益であり得る多様な特性を有することが知られている。これらの望ましい特性としては、中性pH以下の組成物における洗浄力、抗微生物性効能、他の薬剤と連携した増粘またはゲルなどが含まれ得る。
【0154】
本発明の組成物において有用なカチオン性界面活性剤としては、式R
1
mR
2
xY
LZを有するものが挙げられ、式中、各R
1は、直鎖または分岐アルキルまたはアルケニル基を含有し、最大3個のフェニルまたはヒドロキシ基で任意選択的に置換され、以下の構造のうちの最大4つ:
【化12】
またはこれらの構造の異性体もしくは混合物によって任意選択的に中断された有機基であり、それは、約8~22個の炭素原子を含有する。R
1基は、追加的に最大12個のエトキシ基を含有し得る。mは、1~3の数字である。好ましくは、分子中の1個以下のR
1基は、mが2であるときに16個以上の炭素原子を有するか、またはmが3であるときに12個超の炭素原子を有する。各R
2は、1~4個の炭素原子またはベンジル基を含有するアルキルまたはヒドロキシアルキル基であり、かつ分子中の1個以下のR
2は、ベンジルであり、xは、0~11、好ましくは0~6の数である。Y基上の任意の炭素原子位置の残りは、水素によって充填される。
Yは、限定されるものではないが、
【化13】
またはそれらの混合物であり得る。好ましくは、Lは、1または2であり、かつY基は、Lが2であるとき、1~約22個の炭素原子と2個の遊離炭素単結合とを有するR
1およびR
2類似体(好ましくはアルキレンまたはアルケニレン)から選択される部分によって分離されている。Zは、ハロゲン化物アニオン、硫酸アニオン、メチル硫酸アニオン、水酸化物アニオン、または硝酸アニオンなどの水溶性アニオンであり、特に塩化物アニオン、臭化物アニオン、ヨウ化物アニオン、硫酸アニオン、またはメチル硫酸アニオンが、カチオン性構成成分の電気的中性を付与する数において好ましい。
【0155】
両性界面活性剤
両性(amphoteric)または両性(ampholytic)界面活性剤は、塩基性および酸性親水性基、ならびに有機疎水性基の両方を含有する。これらのイオン性実体は、他の種類の界面活性剤について本明細書に記載されているアニオン性基またはカチオン性基のいずれであってもよい。塩基性窒素および酸性カルボキシレート基は、塩基性および酸性親水性基として用いられる典型的な官能基である。いくつかの界面活性剤では、スルホネート、スルフェート、ホスホネート、またはホスフェートは、負電荷を提供する。
【0156】
両性界面活性剤は、脂肪族第二級および第三級アミンの誘導体として広く記載することができ、ここで脂肪族ラジカルは、直鎖または分枝鎖であってよく、脂肪族置換基のうちの1個は、約8~18個の炭素原子を含み、1個は、アニオン性水可溶化基、例えば、カルボキシ、スルホ、スルファト、ホスファト、またはホスホノを含む。両性界面活性剤は、当業者に知られており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる「Surfactant Encyclopedia」Cosmetics&Toiletries,Vol.104(2)69-71(1989)に記載されている2つの主なクラスに細分される。第1のクラスには、アシル/ジアルキルエチレンジアミン誘導体(例えば、2-アルキルヒドロキシエチルイミダゾリン誘導体)およびそれらの塩が含まれる。第2のクラスには、N-アルキルアミノ酸およびそれらの塩が含まれる。いくつかの両性界面活性剤は、両方のクラスに適合すると想定され得る。
【0157】
両性界面活性剤は、当業者に既知の方法で合成され得る。例えば、2-アルキルヒドロキシエチルイミダゾリンは、長鎖カルボン酸(または誘導体)とジアルキルエチレンジアミンとの縮合および閉環によって合成される。市販の両性界面活性剤は、その後の加水分解およびアルキル化によるイミダゾリン環の開環によって、例えばクロロ酢酸または酢酸エチルを用いて誘導体化される。アルキル化の間に、1または2つのカルボキシ-アルキル基が反応して、第三級アミンおよびエーテル結合を形成し、異なるアルキル化剤が、異なる第三級アミンを生じる。
【0158】
本発明における用途を有する長鎖イミダゾール誘導体は、概して、以下の一般式:
【化14】
【化15】
式中、Rは、約8~約18個の炭素原子を含有する非環式疎水基であり、Mは、アニオンの電荷を中和するためのカチオン、一般的にはナトリウムである。本組成物に用いることができる商業的に有名なイミダゾリン由来両性化合物としては、例えば、ココアンホプロピオネート、ココアンホカルボキシ-プロピオネート、ココアンホグリシネート、ココアンホカルボキシ-グリシネート、ココアンホプロピル-スルホネート、およびココアンホカルボキシ-プロピオン酸が挙げられる。アンホカルボン酸は、脂肪族イミダゾリンから生成することができ、ここで、アンホジカルボン酸のジカルボン酸官能基は、二酢酸および/またはジプロピオン酸である。
【0159】
本明細書で上記のカルボキシメチル化化合物(グリシネート)は、しばしばベタインと呼ばれる。ベタインは、双性イオン界面活性剤と題した以下の節において、本明細書で以下に説明される特別なクラスの両性化合物である。
【0160】
長鎖N-アルキルアミノ酸は、反応RNH2によって容易に調製され、式中、R=C8-C18直鎖または分岐鎖アルキル、ハロゲン化カルボン酸を有する脂肪族アミンである。アミノ酸の第一級アミノ基のアルキル化は、第二級および第三級アミンをもたらす。アルキル置換基は、複数の反応性窒素中心を提供する追加のアミノ基を有してもよい。最も市販されているN-アルキルアミン酸は、β-アラニンまたはβ-N(2-カルボキシエチル)アラニンのアルキル誘導体である。本発明に適用される市販のN-アルキルアミノ酸両性電解質の例としては、アルキルβ-アミノジプロピオネート、RN(C2H4COOM)2およびRNHC2H4COOMが挙げられる。一実施形態では、Rは、約8~約18個の炭素原子を含有する非環式疎水基であり得、Mは、アニオンの電荷を中和するためのカチオンである。
【0161】
好適な両性界面活性剤は、ココナッツ油またはココナッツ脂肪酸などのココナッツ製品から誘導されるものを含む。追加の好適なココナツ由来の界面活性剤には、これらの構造の一部として、エチレンジアミン部分、アルカノールアミド部分、アミノ酸部分、例えば、グリシン、またはそれらの組み合わせ、および約8~18個(例えば、12個)の炭素原子の脂肪族置換基が含まれる。そのような界面活性剤は、アルキルアンホジカルボン酸ともみなされ得る。これらの両性界面活性剤は、C12-アルキル-C(O)-NH-CH2-CH2-N+(CH2-CH2-CO2Na)2-CH2-CH2-OHまたはC12-アルキル-C(O)-N(H)-CH2-CH2-N+(CH2-CO2Na)2-CH2-CH2-OHとして表される化学構造を含み得る。ココアンホジプロピオン酸二ナトリウムは、1つの好適な両性界面活性剤であり、Rhodia Inc.,Cranbury,N.J.からMiranol(商標)FBSの商品名で市販されている。化学名ココアンホジ酢酸二ナトリウムを有する別の好適なココナツ由来の両性界面活性剤は、同じくRhodia Inc.,Cranbury,N.J.からMirataine(商標)JCHAの商品名で販売されている。
【0162】
両性クラスの典型的なリストおよびこれらの界面活性剤の種は、1975年12月30日にLaughlin and Heuringに発行された米国特許第3,929,678号に記載されている。さらなる例は、“Surface Active Agents and Detergents”(Vol.I and II by Schwartz,Perry and Berch)に記載されている。これらの参考文献の各々は、本明細書に参照によりその全体が組み込まれる。
【0163】
双性イオン界面活性剤
双性イオン界面活性剤は、両性界面活性剤のサブセットと考えることができ、アニオン電荷を含み得る。双性イオン界面活性剤は、第二級および第三級アミンの誘導体、複素環式第二級および第三級アミンの誘導体、または第四級アンモニウム、第四級ホスホニウム、または第三級スルホニウム化合物の誘導体として広く記載することができる。典型的には、双性イオン性界面活性剤は、正荷電第四級アンモニウム、または場合によってはスルホニウムもしくはホスホニウムイオン、負荷電カルボキシル基、およびアルキル基を含む。双性イオン性化合物は、一般に、分子の等電領域においてほぼ同程度にイオン化し、正-負電荷中心間に強い「内部塩」誘引を生じ得るカチオン性基およびアニオン性基を含有する。このような双性イオン性合成界面活性剤の例としては、脂肪族基が直鎖または分枝鎖であり得る、脂肪族第四級アンモニウム、ホスホニウム、およびスルホニウム化合物の誘導体が挙げられ、脂肪族置換基のうちの1個が、8~18個の炭素原子を含み、1個がアニオン性水可溶化基、例えば、カルボキシ、スルホネート、スルフェート、ホスフェート、またはホスホネートを含む。
【0164】
ベタインおよびスルタイン界面活性剤は、本明細書で使用するための双性イオン界面活性剤の例である。これらの化合物の一般式は、以下のとおりであり、
【化16】
式中、R
1は、0~10個のエチレンオキシド部分および0~1個のグリセリル部分を有する、8~18個の炭素原子のアルキル、アルケニル、またはヒドロキシアルキルラジカルを含み、Yは、窒素原子、リン原子、および硫黄原子からなる群から選択され、R
2は、1~3個の炭素原子を含むアルキル基またはモノヒドロキシアルキル基であり、Yが硫黄原子であるとき、xは1であり、Yが窒素原子またはリン原子であるときは2であり、R
3は、1~4個の炭素原子のアルキレンまたはヒドロキシアルキレンまたはヒドロキシアルキレンであり、Zは、カルボン酸基、スルホン酸基、硫酸基、ホスホン酸基、およびリン酸基からなる群から選択されたラジカルである。
【0165】
上記の構造を有する双性イオン界面活性剤の例としては、4-[N,N-ジ(2-ヒドロキシエチル)-N-オクタデシルアンモニオ]-ブタン-1-カルボキシレート、5-[S-3-ヒドロキシプロピル-S-ヘキサデシルスルホニオ]-3-ヒドロキシペンタン-1-サルフェート、3-[P,P-ジエチル-P-3,6,9-トリオキサテトラコサンホスホニオ]-2-ヒドロキシプロパン-1-ホスフェート、3-[N,N-ジプロピル-N-3-ドデコキシ-2-ヒドロキシプロピル-アンモニオ]-プロパン-1-ホスホネート、3-(N,N-ジメチル-N-ヘキサデシルアンモニオ)-プロパン-1-スルホネート、3-(N,N-ジメチル-N-ヘキサデシルアンモニオ)-2-ヒドロキシ-プロパン-1-スルホネート、4-[N,N-ジ(2(2-ヒドロキシエチル)-N(2-ヒドロキシドデシル)アンモニオ]-ブタン-1-カルボキシレート、3-[S-エチル-S-(3-ドデコキシ-2-ヒドロキシプロピル)スルホニオ]-プロパン-1-ホスフェート、3-[P,P-ジメチル-P-ドデシルホスホニオ]-プロパン-1-ホスホネート、およびS[N,N-ジ(3-ヒドロキシプロピル)-N-ヘキサデシルアンモニオ]-2-ヒドロキシ-ペンタン-1-サルフェートが挙げられる。当該洗剤界面活性剤に含有されるアルキル基は、直鎖または分岐鎖でもよく、飽和または不飽和であり得る。
【0166】
本組成物において使用するのに好適な双性イオン界面活性剤には、以下の一般構造のベタインが含まれる。
【化17】
これらの界面活性剤ベタインは、典型的に、極度のpHで強いカチオンもしくはアニオンの特徴を呈さないか、またはこれらの等電範囲で水溶性の減少を示さない。「外部」第四級アンモニウム塩とは異なり、ベタインは、アニオンと共生できる。好適なベタインの例としては、ココナツアシルアミドプロピルジメチルベタイン、ヘキサデシルジメチルベタイン、C
12-14アシルアミドプロピルベタイン、C
8-14アシルアミドヘキシルジエチルベタイン、4-C
14-16アシルメチルアミドジエチルアンモニオ-1-カルボキシブタン、C
16-18アシルアミドジメチルベタイン、C
12-16アシルアミドペンタンジエチルベタイン、およびC
12-16アシルメチルアミドジメチルベタインが挙げられる。
【0167】
本発明において有用なスルタインは、式(R(R1)2N+R2SO3-を有する化合物を含み、ここで、Rは、C6~C18ヒドロカルビル基であり、各R1は、典型的には独立して、C1~C3アルキル、例えばメチルであり、R2は、C1~C6ヒドロカルビル基、例えばC1~C3アルキレンまたはヒドロキシアルキレン基である。
【0168】
双性イオン性クラスおよびこれらの界面活性剤の種の典型的なリストは、1975年12月30日にLaughlin and Heuringによって発行された米国特許第3,929,678号に記載されている。さらなる例は、“Surface Active Agents and Detergents”(Vol.I and II by Schwartz, Perry and Berch)に記載されている。これらの参照文献の各々は、本明細書にその全体が組み込まれる。
【0169】
洗浄剤組成物の製造方法
本発明の固化界面活性剤組成物は、様々な洗浄組成物に含めることができる。好ましくは、洗浄組成物は、固体組成物である。好適な固体洗浄組成物はとしては、限定されないが、顆粒およびペレット化固体組成物、粉末、固体ブロック組成物、鋳造固体ブロック組成物、押し出し固体ブロック組成物、プレス固体組成物などが挙げられる。好ましくは、洗浄組成物はプレス固体である。
【0170】
固体微粒子洗浄組成物は、本発明に従って形成された乾燥固体成分を適切な比で単にブレンドすることによって、または適切な凝集系中で材料を凝集させることによって作製することができる。ペレット化された材料は、固体の粒状または凝集した材料を適切なペレット化設備で圧縮して、適切にサイズ決めされたペレット化された材料をもたらすことによって製造され得る。固体ブロック及び注型された固体ブロック材料は、予備硬化された材料のブロックまたは容器内で固体ブロックに硬化する注型可能液体のいずれかを容器に導入することによって作製され得る。好ましい容器としては、使い捨てのプラスチック容器または水溶性フィルム容器が挙げられる。組成物のための他の好適な包装としては、可撓性バッグ、小包、シュリンクラップ、および、ポリビニルアルコールなどの水溶性フィルムが挙げられる。
【0171】
固体洗浄組成物は、バッチまたは連続混合システムを使用して形成され得る。例示的な実施形態では、一軸または二軸スクリュー押出機を使用して、1つ以上の構成成分を高剪断で組み合わせ、混合して、均質な混合物を形成する。いくつかの実施形態では、加工温度は、構成成分の溶融温度以下である。加工された混合物は、洗浄組成物が固体形態に硬化すると、形成、鋳型、または他の好適な手段によって、混合器から分注され得る。マトリックスの構造は、その硬度、融点、材料分布、結晶構造、および当該技術分野における既知の方法による他の同様の特性に従って、特徴付けられ得る。概して、本発明の方法に従って加工される固体洗浄組成物は、成分の分布に関して、その質量全体を通して実質的に均質であり寸法的に安定である。
【0172】
押出プロセスでは、液体および固体構成成分は、最終混合システムに導入され、構成成分がその質量全体を通して分配されている、実質的に均質な半固体混合物を構成成分が形成するまで、連続的に混合される。混合物は、次いで、混合システムからダイもしくは他の成形手段の中へ、またはそれを通して排出される。生成物は、次いで、梱包される。例示的な実施形態では、形成された組成物は、およそ1分間~およそ3時間で固体形態に硬化し始める。具体的には、形成された組成物は、およそ1分間~およそ2時間で固体形態に硬化し始める。より具体的には、形成された組成物は、およそ1分間~およそ20分間で固体形態に硬化し始める。
【0173】
鋳造プロセスでは、液体および固体構成成分は、最終混合システムに導入され、構成成分がその質量全体を通して分配されている、実質的に均質な液体混合物を構成成分が形成するまで、連続的に混合される。例示的な実施形態では、構成要素は、混合システム内で少なくともおよそ60秒間混合される。混合が完了すると、生成物は梱包容器に移され、そこで凝固が起こる。例示的な実施形態では、鋳造組成物は、およそ1分間~およそ3時間で固体形態に硬化し始める。具体的には、鋳造組成物は、およそ1分間~およそ2時間で固体形態に硬化し始める。より具体的には、鋳造組成物は、およそ1分間~およそ20分間で固体形態に硬化し始める。
【0174】
プレス固体プロセスでは、顆粒固体または他の粒子固体などの流動性固体を加圧下で組み合わせる。圧縮固体のプロセスでは、組成物の流動性固体は、型枠(例えば、型または容器)内に定置される。方法は、流動性固体を型枠内で穏やかにプレスして、固体洗浄組成物を生成することを含み得る。圧力は、ブロック機または回転板プレスなどによって適用され得る。圧力は、約1~約3000psi、約5~約2500psi、または約10psi~約2000psiで適用され得る。本明細書で使用されるとき、「psi」または「ポンド毎平方インチ」という用語は、プレスされている流動性固体に適用される実際の圧力を指し、プレスしている装置内のある点において測定されるゲージまたは水圧を指すものではない。方法は、固体洗浄組成物を生成するための硬化ステップを含み得る。本明細書で言及されるとき、流動性固体を含む硬化されていない組成物は、硬化されていない組成物が安定した固体組成物へと固化するであろう流動性固体を構成する粒子間に、十分な表面接触を提供するように圧縮される。十分な量の互いに接触している粒子(例えば、顆粒)は、安定した固体組成物を作製するために効果的な粒子同士の結合を提供する。任意選択的な硬化ステップの包含は、数時間または約1日(またはそれ以上)などの期間の間、プレス固体を固化させることを含んでもよい。追加の態様では、方法は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第8,889,048号に開示される方法などの、流動性固体を型枠またはモールド中で振動させることを含み得る。
【0175】
プレスされた固体の使用は、タブレットプレス内の高圧もしくは著しい量のエネルギーを消費する組成物の溶融を必要とする注型を必要とする、ならびに/または高価な設備及び高度な技術知識を必要とする押出による従来的な固体ブロックまたはタブレット組成物を上回る、多くの利益を提供する。プレスされた固体は、固体洗浄組成物の作製のために必要である他の固体配合物のかかる様々な制限を克服する。さらに、プレスされた固体組成物は、組成物が貯蔵され得るまたは取り扱われ得る条件下でその形状を保持する。
【0176】
「固体」という用語は、硬化された組成物が、適度な応力もしくは圧力または単なる重力下で流動せず、その形状を実質的に保持するであろうことを意味する。固体は、粉末、フレーク、顆粒、ペレット、タブレット、トローチ、パック、ブリケット、レンガ、固体ブロック、単位用量、または当業者に既知である別の固体形態などの様々な形態であり得る。固形物鋳造組成物および/またはプレス固形組成物の硬度は、例えば、コンクリートのように比較的密で硬い融合固形製品の硬度から、硬化ペーストであることを特徴とする硬さまでの範囲であり得る。加えて、「固体」という用語は、固体洗浄組成物の予想される貯蔵および使用条件下での洗浄組成物の状態を指す。一般に、洗浄組成物は、最大およそ100°F、具体的には最大およそ120°Fの温度に曝露されると、固体形態のままであるであろうことが予想される。
【0177】
得られる固体洗浄組成物は、限定されないが、鋳造固体製品;押出、成型、もしくは形成された固体ペレット、ブロック、錠剤、粉末、顆粒、フレークを含む形態を採ってもよいか、またはプレス固体もしくは形成された固体をその後、粉末、顆粒、もしくはフレークに粉砕もしくは形成してもよい。例示的な実施形態では、固化マトリックスによって形成される押出されたペレット材料は、およそ50グラム~およそ250グラムの重量を有し、本組成物によって形成される押出された固体は、およそ100グラム以上の重量を有し、本組成物によって形成される固体ブロック洗剤は、およそ1~およそ10キログラムの質量を有する。固体組成物は、機能性材料の安定化された供給源を提供する。いくつかの実施形態では、固体組成物は、濃縮溶液および/または使用溶液を生成するために、例えば、水性媒体または他の媒体中に、溶解されてもよい。この溶液は、その後の使用および/もしくは希釈のために貯水槽に方向づけられ得るか、または使用点に対して直接適用され得る。
【0178】
以下の特許は、本発明の固体洗浄組成物において利用され得る凝固剤、結合剤、および/または硬化剤の様々な組み合わせを開示している。次の米国特許:米国特許第7,153,820号、同第7,094,746号、同第7,087,569号、同第7,037,886号、同第6,831,054号、同第6,730,653号、同第6,660,707号、同第6,653,266号、同第6,583,094号、同第6,410,495号、同第6,258,765号、同第6,177,392号、同第6,156,715号、同第5,858,299号、同第5,316,688号、同第5,234,615号、同第5,198,198号、同第5,078,301号、同第4,595,520号、同第4,680,134号、同第RE32,763号、および同第RE32818号は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0179】
液体組成物は、典型的には、水性液体または水性液体溶剤系中で成分を形成することによって作製され得る。そのような系は、典型的には、活性成分を水または相溶性の溶剤に溶解または懸濁し、次いで生成物を適切な濃度に希釈して、濃縮物またはその使用溶液のいずれかを形成することによって作製される。ゲル化組成物は同様に、適切な濃度でゲル化剤を含む相溶性の水性、水性液体または混合水性有機系に活性成分を溶解または懸濁することによって作製することができる。本明細書における全ての刊行物および特許出願は、本発明が属する分野の当業者の水準を示している。全ての刊行物および特許出願は、あたかも各個々の刊行物または特許出願が具体的かつ個々に参照により組み込まれるのと同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
【実施例0180】
本発明の実施形態を、以下の非限定的な実施例においてさらに定義する。これらの実施例は、本発明の特定の実施形態を示しているが、例示のみのために与えられていることを理解されたい。上記の考察およびこれらの実施例から、当業者は、本発明の本質的な特徴を確認することができ、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本発明の実施形態の種々の変更および修正を行い、これを種々の用途および条件に適合させることができる。したがって、当業者には、本発明の実施形態の種々の修正は、本明細書に示され記載されたものに加えて、前述の説明から明らかであろう。かかる修正もまた、添付の特許請求の範囲の範疇であることが意図される。
【0181】
以下の実施例で使用される材料が、本明細書で提供される。
Acusol 445N、Rohm and Haasから入手した完全中和アクリル酸ホモポリマー。
Acusol 445ND、Rohm and Haasから入手した噴霧乾燥アクリル酸ホモポリマー。
Ammonyx LO(30%)、Stepan Co.から入手可能なラウラミンオキシド。
Biosoft N-411、Stepan Co.から入手可能なイソプロピルアミンドデシルベンゼンスルホネート。
BIO-TERGE(登録商標)AS-90、Stepan Co.から入手可能な90%活性噴霧乾燥C14-C16アルファオレフィンスルホネートナトリウムビーズ。
BIO-TERGE(登録商標)AS-40K、Stepan Co.から入手可能な40%活性液体C14-C16オレフィンスルホネートナトリウム。
ラウリル硫酸アンモニウム、コカミン界面活性剤、直鎖アルキルベンゼンスルホネート(LAS)、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS酸)、硫酸マグネシウム(MgSO4)、ポリエチレングリコール8000(PEG8000)、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム(NaCl)、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(SLES)、硫酸ナトリウム(Na2SO4)、キシレン硫酸ナトリウム(SXS)、トリエタノールアミン(TEA)、および尿素(マイクロプリル化)を含む、複数の商業的供給元から入手可能な追加の成分を採用した。
【0182】
実施例1
噴霧乾燥機での液体アニオン性界面活性剤の固化
噴霧乾燥デバイスで、例示的な液体アニオン性界面活性剤を固化した。結合剤、固体担体、および結合剤と担体との組み合わせを用いる固化を評価するための試験を実施した。表4は、調製された組成物、および得られた固化界面活性剤組成物の粉体流動特徴に関するコメントを提供する。比は、有効濃度に基づき、濃度の違い、ならびに液体および固体材料の測定および薬注のための物質取り扱い手順に基づくおよその値を表す。構成成分が複数の種を含む場合、例えば2つ以上の液体アニオン性界面活性剤が添加されている場合、比は、特に明記しない限り、個々の液体アニオン性界面活性剤の量ではなく、活性液体アニオン性界面活性剤の総量に基づく。
【表4】
【0183】
表4からわかるように、液体界面活性剤は、良好な流動特性を備えた粉末形態で固化することが可能であった。加えて、固化界面活性剤の活性濃度は、既存の技術と比較して高くなり得る。例えば、固化液体界面活性剤の最低活性濃度は50%であり、これは、既存の方法および組成物を劇的に改善している。
【0184】
また、結合剤および/または担体に加えて、添加された共界面活性剤として追加の液体界面活性剤で配合物を調製した。この試験の結果を以下の表5に提供する。ここでも、比は活性濃度に基づく。
【表5】
【0185】
表5は、液体界面活性剤が担体および液体共界面活性剤で固化することができることを実証している。
【0186】
実施例2
凝集プロセスを用いる流動床での液体アニオン性界面活性剤の固化
凝集プロセスで流動床を用いて、例示的な液体アニオン性界面活性剤を固化した。結合剤、固体担体、および結合剤と担体との組み合わせを用いる固化を評価するための試験を実施した。表6は、調製された組成物、および得られた固化界面活性剤組成物の粉体流動特徴に関するコメントを提供する。比は、有効濃度に基づき、濃度の違い、ならびに液体および固体材料の測定および薬注のための物質取り扱い手順に基づくおよその値を表す。構成成分が複数の種を含む場合、例えば2つ以上の液体アニオン性界面活性剤が添加されている場合、比は、特に明記しない限り、個々の液体アニオン性界面活性剤の量ではなく、活性液体アニオン性界面活性剤の総量に基づく。
【表6】
【0187】
実施例3
例示的な洗剤組成物への固化界面活性剤組成物の配合
固化界面活性剤の固体洗剤配合物への加工性を評価するための試験を実施した。以下の表7に従って、液体プレミックスを調製した。
【表7】
【0188】
7:3の比で例示的な担体(アルファオレフィンスルホネート)と共に液体プレミックスを固化用流動床に充填して、固化界面活性剤組成物を形成した。固化界面活性剤組成物は、およそ20%の活性SLESを有した。次いで、その固化界面活性剤組成物を、以下の表8の配合に従って固体洗剤組成物に組み込んだ。表8に反映されている組成物は、13.7%の活性SLESを有した。
【表8】
【0189】
固体ブロック洗剤組成物が首尾よく調製され、洗剤組成物の使用が可能であった。これは、本明細書に記載の固化界面活性剤組成物が、固体洗剤組成物中に調製可能であることを実証している。
【0190】
実施例4
造粒プロセスを用いる流動床での液体アニオン性界面活性剤の固化
流動床を用いる造粒プロセスで、例示的な液体アニオン性界面活性剤を固化した。以下の表9に従って、液体プレミックスを調製した。
【表9】
【0191】
液体プレミックスを造粒プロセス用流動床に充填して、固化界面活性剤組成物を形成した。固化界面活性剤組成物は、14.2%の活性SLESを有した。得られた固化界面活性剤組成物は、表10に示すような活性剤の配合を有した。
【表10】
【0192】
次いで、固化界面活性剤組成物およびその加工性をさらに試験するために、固化界面活性剤組成物を、以下の表11の配合に従って固体洗剤組成物に組み込んだ。表11に反映されている組成物は、7.1%の活性SLES、および36.7%活性アルファオレフィンスルホネートを有した。
【表11】
【0193】
固体ブロック洗剤組成物が首尾よく調製され、洗剤組成物の使用が可能であった。これは、本明細書に記載の固化界面活性剤組成物が、固体洗剤組成物中に調製可能であることを実証している。
【0194】
特定の形式で、または開示の機能を実施するための手段、もしくは開示の結果を達成するための方法もしくはプロセスの観点から表される前述の説明、または次の特許請求の範囲に開示の特色は、適宜、別々に、またはそのような特色の任意の組み合わせで、本発明をその多様な形態で実現するために利用することができる。
【0195】
本発明がこのように記載されていることから、本発明が多くの方法で変更され得ることは明らかであろう。このような変更は、本発明の趣旨および範囲からの逸脱とみなされるべきではなく、全てのこのような修正は、以下の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。上記明細書は、開示された組成物および方法の製造および使用の説明を提供する。本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく多くの実施形態を行うことができるため、本発明は特許請求の範囲に属する。
本発明がこのように記載されていることから、本発明が多くの方法で変更され得ることは明らかであろう。このような変更は、本発明の趣旨および範囲からの逸脱とみなされるべきではなく、全てのこのような修正は、以下の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。上記明細書は、開示された組成物および方法の製造および使用の説明を提供する。本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく多くの実施形態を行うことができるため、本発明は特許請求の範囲に属する。以下の項目[1]~[64]に、本開示の実施形態の例を列記する。
[1]
スルフェート界面活性剤、スルホネート界面活性剤、またはそれらの組み合わせを含む液体アニオン性界面活性剤と、
天然ポリマー、尿素、尿素誘導体、ポリアクリレート、PEG、無機塩、有機塩、芳香族スルホネート、またはそれらの組み合わせを含む固体結合剤と、を含む、固化液体界面活性剤組成物であって、
前記固体結合剤および前記液体界面活性剤が、活性物質に基づいて約4:1~約1:60の比であり、
前記組成物が固体であり、前記液体界面活性剤が前記組成物中で固化しており、前記固化界面活性剤組成物が約5重量%未満の水を有する、固化液体界面活性剤組成物。
[2]
前記固体結合剤および前記液体界面活性剤が、約3:1~約1:50の活性物質の比である、項目1に記載の固化界面活性剤組成物。
[3]
前記液体界面活性剤が、C4-C18アルキルスルフェート、C4-C18アルキルエーテルスルフェート、アルキルベンゼンスルホネート、またはそれらの組み合わせである、項目1または2に記載の固化界面活性剤組成物。
[4]
前記液体界面活性剤が、ラウリル硫酸アンモニウム、直鎖アルキルベンゼンスルホネート、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸、イソプロピルアミンドデシルベンゼンスルホネート、またはそれらの組み合わせである、項目1~3のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[5]
前記液体界面活性剤が、ラウリルエーテル硫酸ナトリウムである、項目1~4のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[6]
前記結合剤が、尿素、尿素誘導体、またはそれらの組み合わせである、項目1~5のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[7]
前記結合剤が、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、キシレンスルホン酸ナトリウム、アルカリ金属炭酸塩、少なくとも約40℃の融点を有するPEG、またはそれらの組み合わせである、項目1~5のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[8]
前記結合剤が、ガム、セルロース、セルロースエステル、キチン、キトサン、デンプン、化学修飾デンプン、タンパク質、リグニン、天然ゴム、またはそれらの組み合わせである、項目1~5のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[9]
前記結合剤が、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、キシレンスルホン酸ナトリウム、アルカリ金属炭酸塩、または少なくとも約40℃の融点を有するPEGのうちの2つ以上の組み合わせである、項目1~8のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[10]
前記結合剤が、PEG1450、PEG3350、PEG4000、PEG4600、PEG8000、またはそれらの組み合わせである、項目1~9のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[11]
担体をさらに含む、項目1~10のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[12]
前記結合剤および担体が、20℃で約0.2g/L以上の水溶性を有する、項目11に記載の固化界面活性剤組成物。
[13]
前記担体が、アニオン性界面活性剤、有機塩、無機塩、またはそれらの組み合わせである、項目11または12に記載の固化界面活性剤組成物。
[14]
前記担体が、アルファオレフィンスルホネート、直鎖アルキルスルホネート、ラウリル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、酢酸ナトリウム、酢酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、またはそれらの組み合わせを含む、項目11~13のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[15]
前記担体が、固体である、項目1~14のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[16]
前記固化界面活性剤組成物が、約5重量%未満の水を有する、項目1~15のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[17]
前記固化界面活性剤組成物が、約2重量%未満の水を有する、項目1~16のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[18]
スルフェート界面活性剤、スルホネート界面活性剤、またはそれらの組み合わせを含む液体界面活性剤と、
アニオン性界面活性剤、有機塩、無機塩、またはそれらの組み合わせを含む担体と、を含む、固化液体界面活性剤組成物であって、前記担体および前記液体界面活性剤が、活性物質に基づいて約5:1~約1:30の比であり、
前記組成物が固体であり、前記液体界面活性剤が前記組成物中で固化しており、前記固化界面活性剤組成物が約5重量%未満の水を有する、固化液体界面活性剤組成物。
[19]
前記担体および前記液体界面活性剤が、約2:1~約1:20の活性物質の比である、項目18に記載の固化界面活性剤組成物。
[20]
前記液体界面活性剤が、C4-C18アルキルスルフェート、C4-C18アルキルエーテルスルフェート、もしくはアルキルベンゼンスルホネート、またはそれらの組み合わせである、項目18または19に記載の固化界面活性剤組成物。
[21]
前記液体界面活性剤が、ラウリル硫酸アンモニウム、直鎖アルキルベンゼンスルホネート、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸、イソプロピルアミンドデシルベンゼンスルホネート、またはそれらの組み合わせである、項目18~20のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[22]
前記液体界面活性剤が、ラウリルエーテル硫酸ナトリウムである、項目18~21のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[23]
前記担体が、アニオン性界面活性剤を含み、前記アニオン性界面活性剤が、スルホネート、スルフェート、またはそれらの組み合わせである、項目18~22のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[24]
前記担体が、アルファオレフィンスルホネート、直鎖アルキルスルホネート、ラウリル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム、またはそれらの組み合わせである、項目18~23のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[25]
前記担体が、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ性金属炭酸塩、アルカリ金属酢酸塩、アルカリ性金属酢酸塩、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ性金属硫酸塩、塩化ナトリウム、またはそれらの組み合わせである、項目18~21のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[26]
前記担体が、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、酢酸ナトリウム、酢酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、酢酸マグネシウム、またはそれらの組み合わせである、項目18~21、または25のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[27]
前記担体が、固体である、項目18~26のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[28]
前記担体が、粉末である、項目18~27のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[29]
前記担体が、液体である、項目18~26のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[30]
前記担体が、20℃で約0.2g/L以上の水溶性を有する、項目18~29のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[31]
前記固化界面活性剤組成物が、約5重量%未満の水を有する、項目18~29のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[32]
前記固化界面活性剤組成物が、少なくとも約10重量%の活性界面活性剤を含有する、項目1~31のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[33]
前記固化界面活性剤組成物が、少なくとも約25重量%の活性界面活性剤を含有する、項目1~32のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[34]
前記固化界面活性剤組成物が、少なくとも約50重量%の活性界面活性剤を含有する、項目1~33のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物。
[35]
項目1~33のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物の調製方法であって、前記方法は、
前記液体界面活性剤、および前記結合剤、担体、または結合剤と担体との組み合わせを乾燥デバイスに添加することと、
前記液体界面活性剤、および結合剤、担体、または結合剤と担体との組み合わせを乾燥させて、固化界面活性剤組成物を形成することと、を含み、
前記液体界面活性剤が、前記固化界面活性剤組成物中で固化し、前記固化界面活性剤組成物が、約5重量%未満の水を有する、方法。
[36]
前記乾燥デバイスが、連続トンネル乾燥機、回転乾燥機、真空乾燥機、タワー収縮器、振動コンベヤー収縮器、ドラム乾燥機、スクリューコンベヤー乾燥機、流動床、噴流床、空気圧コンベヤー、噴霧乾燥機、またはそれらの組み合わせである、項目35に記載の固化界面活性剤方法。
[37]
直列または並列に配置されている少なくとも2つの乾燥デバイスがある、項目35または36に記載の方法。
[38]
前記乾燥プロセスが、バッチシステムで実施される、項目35~37のいずれか一項に記載の方法。
[39]
前記乾燥プロセスが、連続システムで実施される、項目35~38のいずれか一項に記載の方法。
[40]
前記乾燥デバイスが、流動床を含む、項目35~39のいずれか一項に記載の方法。
[41]
前記流動床が、約1~約100フィート/秒の気流速度を有する、項目40に記載の方法。
[42]
前記流動床が、約0.001~約0.15lb/分のポンドの床材料の液体流量を有する、項目40または41に記載の方法。
[43]
前記流動床が、ノズル当たり約0psig~約100psigの霧化空気圧を有する、項目40~42のいずれか一項に記載の方法。
[44]
前記方法が、凝集プロセスを採用し、前記担体が、固体である、項目40~43のいずれか一項に記載の方法。
[45]
前記方法が、造粒プロセスを採用し、前記担体が、液体である、項目40~43のいずれか一項に記載の方法。
[46]
前記乾燥デバイスが、噴霧乾燥機を含む、項目35~39のいずれか一項に記載の方法。
[47]
前記噴霧乾燥機が、入口および出口を有し、前記入口温度が、約20℃~約250℃であり、前記出口温度が、約150℃未満である、項目46に記載の方法。
[48]
前記入口温度が、約100℃~約250℃であり、前記出口温度が、約20℃~約100℃である、項目46または47に記載の方法。
[49]
項目1~34のいずれか一項に記載の固化界面活性剤組成物と、
固化剤と、を含む、固体洗浄組成物。
[50]
前記洗浄組成物が、器物洗浄組成物、洗濯組成物、または硬質表面組成物である、項目49に記載の洗浄組成物。
[51]
アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、金属ケイ酸塩、金属ホウ酸塩、アルカノールアミン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されるアルカリ源をさらに含む、項目49または50に記載の洗浄組成物。
[52]
前記アルカリ源が、前記洗浄組成物の約0.01重量%~約99重量%の量である、項目51に記載の洗浄組成物。
[53]
前記アルカリ源が、使用溶液中で約7~約14のpHを提供するのに十分な量である、項目51または52に記載の洗浄組成物。
[54]
前記洗浄組成物が、使用溶液中で約1~約7のpHを提供する、項目49~52のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
[55]
非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、半極性非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される追加の界面活性剤をさらに含む、項目49~54のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
[56]
前記洗浄組成物が、顆粒固体、ペレット化固体、鋳造固体、押し出し固体ブロック、またはプレス固体である、項目49~55のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
[57]
前記洗浄組成物が、プレス固体である、項目56に記載の洗浄組成物。
[58]
次の追加の成分、酸源、活性剤、再付着防止剤、漂白剤、キレート剤、染料、付臭剤、充填剤、機能性ポリジメチルシロキサン、硬化剤、水和可能な塩、ポリマー、または殺菌剤のうちの少なくとも1つをさらに含む、項目49~57のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
[59]
表面を洗浄する方法であって、前記方法は、
項目49~58のいずれか一項に記載の洗浄組成物を溶解して、液体洗浄組成物を形成することと、
前記表面を前記液体洗浄組成物と接触させることと、を含む、方法。
[60]
前記液体洗浄組成物が、希釈される、項目59に記載の方法。
[61]
前記液体洗浄組成物の前記希釈が、前記固体洗浄組成物の溶解後に行われ、前記表面を前記液体洗浄組成物と接触させる前に行われる、項目60に記載の方法。
[62]
前記表面が、硬質表面、器物、または洗濯物を含む、項目59~61のいずれか一項に記載の方法。
[63]
前記表面を水ですすぐことをさらに含む、項目59~62のいずれか一項に記載の方法。
[64]
前記固化界面活性剤組成物が液体界面活性剤であることを除いて、前記洗浄組成物が、同じ成分を有する洗浄組成物と実質的に同様の発泡特性を提供する、項目59~63のいずれか一項に記載の方法。