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特開2024-57019胃腸治療のための温度作動振動型カプセル
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  • 特開-胃腸治療のための温度作動振動型カプセル 図1
  • 特開-胃腸治療のための温度作動振動型カプセル 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024057019
(43)【公開日】2024-04-23
(54)【発明の名称】胃腸治療のための温度作動振動型カプセル
(51)【国際特許分類】
   A61H 21/00 20060101AFI20240416BHJP
   A61H 23/02 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
A61H21/00
A61H23/02 330
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024026148
(22)【出願日】2024-02-26
(62)【分割の表示】P 2021544695の分割
【原出願日】2020-02-04
(31)【優先権主張番号】1901470.3
(32)【優先日】2019-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(71)【出願人】
【識別番号】519098796
【氏名又は名称】ヴァイブラント リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】モルナール,シャイ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】カプセルを包囲する環境の温度を追跡することによって振動が作動する、改良された胃腸治療のための振動型カプセルを提供する。
【解決手段】振動型摂取可能カプセル100は、長手方向軸を有し、第1の振動動作モードにおいて、カプセル100を包囲する環境に収容部102が振動を及ぼすように適合された振動攪拌機構104を有する収容部102を含む。収容部102内に配置された電源108は、振動攪拌機構104に給電するように適合される。温度センサ112は、ある期間にわたり、振動型摂取可能カプセル100を包囲する環境内の温度に関する温度情報信号を提供する。制御要素106は、温度センサ112からの温度情報信号を受信し、この信号に基づいて現在の経過温度パターンを識別し、所定の経過温度パターンと比較し、これらが一致した後、第1の振動動作モードで動作するように振動攪拌機構を作動させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書および/または図面に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年2月4日に出願された、A TEMPERATURE ACTIVATED VIBRATING CAPSULE FOR GASTROINTESTINAL TREATMENT,AND A METHOD OF USE THEREOFと題された英国特許出願第1901470.3号からの優先権を得るものである。
【0002】
本発明は、一般に、胃腸治療のための振動型カプセルおよびその使用方法に関し、特に、カプセルを包囲する環境の温度を追跡することによって振動が作動する、胃腸治療のための振動型カプセルに関する。
【発明の概要】
【0003】
本発明の実施形態によると、
(a)長手方向軸を有する収容部と、
(b)第1の振動動作モードにおいて、カプセルを包囲する環境に収容部が振動を及ぼすように適合された振動攪拌機構と、
(c)収容部内に配置され、振動攪拌機構に給電するように適合された電源と、
(d)ある期間にわたり、振動型摂取可能カプセルを包囲する環境内の温度に関する温度情報信号を提供するように適合された温度センサと、
(e)温度センサからの温度情報信号を受信し、
温度センサから受信した温度情報信号に基づいて現在の経過温度パターンを識別し、
現在の経過温度パターンを所定の経過温度パターンと比較し、
現在の経過温度パターンが所定の経過温度パターンと一致した後、第1の振動動作モードで動作するように振動攪拌機構を作動させる
ように適合された制御要素と
を備える振動型摂取可能カプセルが提供される。
【0004】
いくつかの実施形態において、制御要素は、現在の経過温度パターンが所定の経過温度パターンと一致することを決定すると直ちに、第1の振動動作モードで動作するように振動攪拌機構を作動させるように適合される。他の実施形態において、制御要素は、現在の経過温度パターンが所定の経過温度パターンと一致することを決定してから所定の期間後に、第1の振動動作モードで動作するように振動攪拌機構を作動させるように適合される。
【0005】
いくつかの実施形態において、所定の経過温度パターンは、人間の体温とは異なる温度を有する環境から人間の体温を有する環境へのカプセルの移行後、環境の温度が人間の体温で安定している所定の期間を含む。
【0006】
いくつかの実施形態において、所定の期間は、15分~100時間、15分~1時間、15分~45分、15分~30分、2時間~48時間、2時間~42時間、2時間~36時間、2時間~30時間、2時間~24時間、3時間~24時間、4時間~24時間、4時間~20時間、4時間~18時間、4時間~16時間、4時間~14時間、4時間~12時間、6時間~12時間、6時間~10時間、40時間~100時間、50時間~100時間、60時間~100時間、または60時間~90時間の範囲内である。
【0007】
いくつかの実施形態において、カプセルは、制御要素または温度センサと機能的に関連する少なくとも1つのタイミング機構を含み、温度情報信号が温度センサによって提供される、または制御要素によって受信される時間を識別するように適合される。
【0008】
いくつかの実施形態において、振動攪拌機構が第1の振動動作モードで動作可能である時、振動は、振動プロトコルに従う。
【0009】
いくつかの実施形態において、振動プロトコルは、振動攪拌機構および制御要素の少なくとも1つに事前プログラムされたデフォルト振動プロトコルを含む。
【0010】
いくつかの実施形態において、振動プロトコルは、第1の振動動作モードで動作するように振動攪拌機構を作動させる前に、遠隔位置から制御要素に提供される。
【0011】
いくつかの実施形態において、温度センサは、トリガイベントに応答してのみ、温度情報信号の提供を開始するように適合される。いくつかの実施形態において、振動型摂取可能カプセルは、トリガイベントの発生を示すトリガ信号を提供するように動作可能な少なくとも1つの他のセンサを更に含む。
【0012】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの他のセンサは、トリガイベントとしてユーザによってカプセルに実行されたトリガ運動を示すトリガ信号を提供するように適合された運動センサおよび3次元配向センサの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの他のセンサは、トリガイベントとして暗環境から照明環境へのカプセルの移動を示すトリガ信号を提供するように適合された照明センサを含む。
【0013】
いくつかの実施形態において、温度センサは、温度情報信号を定期的に提供するように適合され、および/または制御要素は、温度情報信号を定期的に受信またはサンプリングするように適合される。いくつかの実施形態において、3時間、2時間、1時間、30分、20分、15分、10分、5分、または1分に1回の頻度で、または15秒~3時間、15秒~1時間、1分~1時間、1分~30分、1分~10分、5分~3時間、30分~3時間、5分~1時間、5分~30分、または5分~15分の範囲内の頻度で、温度センサは温度情報信号を提供するように(および/または制御要素は温度情報信号を受信またはサンプリングするように)適合される。
【0014】
いくつかの実施形態において、電源は、温度センサに給電するように適合され、電源の電力は、少なくとも所定の累積振動期間にわたる第1の振動動作モードでの振動攪拌機構の動作のために十分な充電を維持しながら、1か月以上、3か月以上、6か月以上、または1年以上の期間にわたり上記頻度で温度情報信号を提供するために温度センサに給電するのに十分である。いくつかの実施形態において、所定の累積振動期間は、1時間~12時間、2時間~10時間、2時間~8時間、2時間~6時間、2時間~4時間、または2時間~3時間の範囲内である。
【0015】
いくつかの実施形態において、振動型摂取可能カプセルは、1か月以上、3か月以上、6か月以上、または1年以上の期間にわたり上記頻度で温度情報信号を提供するために温度センサに給電するように適合された、電源とは異なるセンサ電源を更に含む。
【0016】
いくつかの実施形態において、振動攪拌機構は、第1の振動動作モードにおいて、収容部に、収容部の長手方向軸に対し径方向に径方向力を及ぼすことにより、収容部によって及ぼされる振動をもたらすように適合された径方向攪拌機構を少なくとも含む。
【0017】
いくつかの実施形態において、振動攪拌機構は、第1の振動動作モードにおいて、収容部に、収容部の長手方向軸に対し軸方向に軸方向力を及ぼすことにより、収容部によって及ぼされる振動をもたらすように適合された軸方向攪拌機構を少なくとも含む。
【0018】
いくつかの実施形態において、振動攪拌機構は、第1の振動動作モードにおいて、収容部に、収容部の長手方向軸に対し径方向に径方向力を及ぼし、収容部に、収容部の長手方向軸に対し軸方向に軸方向力を及ぼすことにより、収容部によって及ぼされる振動をもたらすように適合される。
【0019】
いくつかの実施形態において、振動攪拌機構は、径方向力を及ぼすように適合された径方向攪拌機構と、軸方向力を及ぼすように適合された別の軸方向攪拌機構とを含む。
【0020】
いくつかの実施形態において、振動攪拌機構は、径方向力および軸方向力を及ぼすように適合された単一の攪拌機構を含む。
【0021】
いくつかの実施形態において、振動動作モードは複数のサイクルを含み、サイクルの各々は、振動期間の後に休止期間を含み、収容部は、振動期間中に振動を及ぼす。いくつかの実施形態において、休止期間は、振動期間よりも長い。
【0022】
いくつかの実施形態において、振動期間は、0.1秒~10秒、1秒~10秒、1秒~9秒、2秒~9秒、3秒~9秒、3秒~8秒、3秒~7秒、3秒~6秒、4秒~6秒、または5秒~6秒の範囲内である。
【0023】
いくつかの実施形態において、休止期間は、1秒~180秒、3秒~180秒、5秒~180秒、5秒~150秒、5秒~120秒、8秒~100秒、8秒~30秒、10秒~80秒、10秒~70秒、10秒~60秒、10秒~50秒、10秒~40秒、10秒~30秒、10秒~20秒、または15秒~20秒の範囲内である。
【0024】
いくつかの実施形態において、複数のサイクルの各々の期間は、1.1秒~200秒、5秒~200秒、10秒~200秒、10秒~150秒、10秒~100秒、10秒~80秒、10秒~50秒、10秒~40秒、10秒~30秒、15秒~50秒、15秒~40秒、15秒~30秒、または15秒~25秒の範囲内である。
【0025】
いくつかの実施形態において、振動動作モードの累積期間は、1時間~12時間、2時間~10時間、2時間~8時間、2時間~6時間、2時間~4時間、または2時間~3時間の範囲内である。
【0026】
いくつかの実施形態において、振動攪拌機構は、収容部によって環境に及ぼされる合力が50重量グラム~600重量グラムの範囲内であるように構成される。
【0027】
いくつかの実施形態において、振動攪拌機構は、10Hz~650Hz、15Hz~600Hz、20Hz~550Hz、30Hz~550Hz、50Hz~500Hz、70Hz~500Hz、100Hz~500Hz、130Hz~500Hz、または150Hz~500Hzの範囲内の振動周波数に到達するように収容部に力を及ぼすように構成される。
【0028】
いくつかの実施形態において、振動攪拌機構を制御することは、消化管の壁の機械的刺激をもたらすように行われる。
【0029】
本発明の他の実施形態によると、被験者の消化管の病気を治療する方法が提供され、この方法は、
(a)本明細書で説明するような振動型摂取可能カプセルを提供することと、
(b)振動型摂取可能カプセルを摂取することと、
(c)第1の振動動作モードで動作するための振動攪拌機構の作動が、温度センサから受信した温度情報信号に基づいて形成された現在の経過温度パターンが所定の経過温度パターンと一致した後に発生するように、振動攪拌機構を制御することと
を含む。
【0030】
本発明のまた他の実施形態によると、被験者の消化管の病気を治療する方法が提供され、この方法は、
(a)被験者の消化管を通過するように適合され、
(1)長手方向軸を有する収容部と、
(2)第1の振動動作モードにおいて、カプセルを包囲する環境に収容部が振動を及ぼすように適合された振動攪拌機構と、
(3)収容部内に配置され、振動攪拌機構に給電するように適合された電源と、
(4)ある期間にわたり、振動型摂取可能カプセルを包囲する環境内の温度に関する温度情報信号を提供するように適合された温度センサと、
(5)温度センサからの温度情報信号を受信し、温度センサから受信した温度情報信号に基づいて現在の経過温度パターンを識別し、現在の経過温度パターンを所定の経過温度パターンと比較し、第1の振動動作モードで動作するように振動攪拌機構を作動させるように適合された制御要素と
を有する振動型摂取可能カプセルを提供することと、
(b)振動型摂取可能カプセルを包囲する環境内の温度に関する温度情報信号を温度センサから制御要素に提供することと、
(c)胃腸カプセルを摂取することと、
(d)温度センサから受信した温度情報信号に基づく現在の経過温度パターンが所定の経過温度パターンと一致した後、第1の振動動作モードで動作するように振動攪拌機構を制御することと
を含む。
【0031】
いくつかの実施形態において、第1の振動動作モードで動作するように振動攪拌機構を制御することは、制御要素が、現在の経過温度パターンが所定の経過温度パターンと一致することを決定すると直ちに発生する。他の実施形態において、第1の振動動作モードで動作するように振動攪拌機構を制御することは、制御要素が、現在の経過温度パターンが所定の経過温度パターンと一致することを決定してから所定の期間後に発生する。
【0032】
いくつかの実施形態において、所定の経過温度パターンは、人間の体温とは異なる温度を有する環境から人間の体温を有する環境へのカプセルの移行後、環境の温度が人間の体温で安定している所定の期間を含む。いくつかの実施形態において、所定の期間は、15分~100時間、15分~1時間、15分~45分、15分~30分、2時間~48時間、2時間~42時間、2時間~36時間、2時間~30時間、2時間~24時間、3時間~24時間、4時間~24時間、4時間~20時間、4時間~18時間、4時間~16時間、4時間~14時間、4時間~12時間、6時間~12時間、6時間~10時間、40時間~100時間、50時間~100時間、60時間~100時間、または60時間~90時間の範囲内である。
【0033】
いくつかの実施形態において、制御は、第1の振動動作モードで動作可能である時、振動プロトコルに従って振動するように振動攪拌機構を制御することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、制御の前に、遠隔位置から制御要素に振動プロトコルを提供することを更に含む。
【0034】
いくつかの実施形態において、温度情報信号を提供することは、トリガイベントに応答してのみ、開始される。いくつかの実施形態において、振動型摂取可能カプセルは、少なくとも1つの他のセンサを更に含み、方法は、提供の前に、少なくとも1つの他のセンサから、トリガイベントの発生を示すトリガ信号を受信することを更に含む。
【0035】
いくつかの実施形態において、トリガ信号を受信することは、ユーザによってカプセルに実行されたトリガ運動を示すトリガ信号を受信することを含む。
【0036】
いくつかの実施形態において、トリガ信号を受信することは、暗環境から照明環境へのカプセルの移動を示すトリガ信号を受信することを含む。
【0037】
いくつかの実施形態において、温度情報信号を提供することは、温度情報信号を定期的に提供することを含む。いくつかの実施形態において、温度情報信号を提供することは、1時間に1回、30分に1回、20分に1回、15分に1回、10分に1回、5分に1回、または1分に1回の頻度で温度情報信号を提供することを含む。
【0038】
いくつかの実施形態において、振動攪拌機構は、径方向攪拌機構を少なくとも含み、制御することは、第1の振動動作モードにおいて、収容部に、収容部の長手方向軸に対し径方向に径方向力を及ぼすことにより、収容部によって及ぼされる振動をもたらすように径方向攪拌機構を制御することを含む。
【0039】
いくつかの実施形態において、振動攪拌機構は、軸方向攪拌機構を少なくとも含み、制御することは、第1の振動動作モードにおいて、収容部に、収容部の長手方向軸に対し軸方向に軸方向力を及ぼすことにより、収容部によって及ぼされる振動をもたらすように軸方向攪拌機構を制御することを含む。
【0040】
いくつかの実施形態において、制御することは、第1の振動動作モードにおいて、収容部に、収容部の長手方向軸に対し径方向に径方向力を及ぼし、収容部に、収容部の長手方向軸に対し軸方向に軸方向力を及ぼすことにより、収容部によって及ぼされる振動をもたらすように振動攪拌機構を制御することを含む。
【0041】
いくつかの実施形態において、振動攪拌機構を制御することは、複数のサイクルを含むように振動動作モードを制御することを含み、サイクルの各々は、振動期間の後に休止期間を含み、収容部は、振動期間中に振動を及ぼす。いくつかの実施形態において、休止期間は、振動期間よりも長い。
【0042】
いくつかの実施形態において、振動期間は、0.1秒~10秒、1秒~10秒、1秒~9秒、2秒~9秒、3秒~9秒、3秒~8秒、3秒~7秒、3秒~6秒、4秒~6秒、または5秒~6秒の範囲内である。
【0043】
いくつかの実施形態において、休止期間は、1秒~180秒、3秒~180秒、5秒~180秒、5秒~150秒、5秒~120秒、8秒~100秒、8秒~30秒、10秒~80秒、10秒~70秒、10秒~60秒、10秒~50秒、10秒~40秒、10秒~30秒、10秒~20秒、または15秒~20秒の範囲内である。
【0044】
いくつかの実施形態において、複数のサイクルの各々の期間は、1.1秒~200秒、5秒~200秒、10秒~200秒、10秒~150秒、10秒~100秒、10秒~80秒、10秒~50秒、10秒~40秒、10秒~30秒、15秒~50秒、15秒~40秒、15秒~30秒、または15秒~25秒の範囲内である。
【0045】
いくつかの実施形態において、振動攪拌機構を制御することは、振動動作モードの累積期間が、1時間~12時間、2時間~10時間、2時間~8時間、2時間~6時間、2時間~4時間、または2時間~3時間の範囲内であるように振動攪拌機構を制御することを含む。
【0046】
いくつかの実施形態において、第1の振動動作モードにおいて、振動攪拌機構は、収容部によって環境に及ぼされる合力が50重量グラム~600重量グラムの範囲内であるように構成される。
【0047】
いくつかの実施形態において、第1の振動動作モードにおいて、振動攪拌機構は、10Hz~650Hz、15Hz~600Hz、20Hz~550Hz、30Hz~550Hz、50Hz~500Hz、70Hz~500Hz、100Hz~500Hz、130Hz~500Hz、または150Hz~500Hzの範囲内の振動周波数に到達するように収容部に力を及ぼすように構成される。
【0048】
いくつかの実施形態において、振動攪拌機構を制御することは、消化管の壁の機械的刺激をもたらすように振動攪拌機構を制御することを含む。
【0049】
いくつかの実施形態において、方法は、振動型摂取可能カプセルを摂取する前に、振動型摂取可能カプセルの制御要素に所定の経過温度パターンを提供することを更に含む。
【0050】
上記説明は、添付図面(1~2)と関連して取り上げた場合、以下に示す本発明の詳細な説明から、より容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0051】
図1】本発明の実施形態に係る振動型摂取可能カプセルの概略ブロック図である。
図2】本発明に係る、たとえば図1に示すような振動型摂取可能カプセルの使用に基づく、消化管の病気を治療するための方法の概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0052】
本発明の振動型摂取可能カプセル、および本発明の振動型摂取可能カプセルを用いた消化管の病気の治療方法の原理は、図面およびそれに伴う説明を参照して、より良く理解され得る。
【0053】
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳しく説明する前に、本発明は、本出願において、以下の説明に記載された、または図面に示された構成要素の構造および配置の細部に限定されるものではないことを理解すべきである。本発明は、他の実施形態であること、または様々な方法で実施または実行されることが可能である。また、本明細書において用いられる表現および用語は、説明を目的としており、限定的なものと見なされてはならない。
【0054】
本出願の目的に関し、「被験者」という用語は、人間に関する。
【0055】
本出願の目的に関し、「振動型摂取可能カプセル」という用語は、カプセルの振動プロトコルに従って少なくとも1分の累積期間にわたり少なくとも間欠的に振動するように適合された摂取可能カプセルに関する。
【0056】
本出願の目的に関し、「振動攪拌機構」という用語は、たとえばモータ駆動型偏心重錘またはモータ駆動型振り子などのモータ駆動型撹拌器を含む、振動する、またはその近傍の要素を振動させる任意の種類の機構に関する。
【0057】
本出願の目的に関し、「間欠作動型振動攪拌機構」という用語は、特定の時間において振動し、動作可能であり、他の時間において振動しない振動エンジンに関し、その作動時間は、振動エンジンを制御する制御要素または他の制御ユニットによって選択される。
【0058】
本出願の目的に関し、「制御要素」という用語およびその等価語である「コントローラ」は、非有形コンピュータ可読記憶媒体と機能的に関連付けられた処理ユニットを含む、カプセルの機械部品および/または電気部品の動作を制御するための構成要素に関する。記憶媒体は、処理ユニットによって実行されると、処理ユニットに、カプセルの機械部品および/または電気部品の動作を制御する動作を実行させる命令を格納する。たとえば、命令は、特定の時間、周波数、サイクルで、および/または特定の期間にわたり振動攪拌機構の動作を作動させる命令を含んでよい。制御要素は、記憶媒体に格納された特定の命令の実行をトリガするために用いられ得る入力を受信するためのトランシーバと機能的に関連付けられ、またはトランシーバを含んでよい。
【0059】
本出願の目的に関し、「振動プロトコル」という用語は、振動型摂取可能カプセルの間欠作動型振動攪拌機構の振動パラメータを指定するプロトコルに関する。一般に、振動プロトコルは、振動を開始するための作動遅延時間(カプセルの作動と、振動エンジンの最初の作動との間の期間)、振動速度(毎時の振動サイクル数)、各振動サイクルに関する振動期間および休止期間、振動周波数、振動によって及ぼされる力の量などに関する。
【0060】
本出願の目的に関し、「治療手順」という用語は、一般に治療を行う医師または医療従事者によって定められる、振動型摂取可能カプセルを利用する治療のパラメータに関する。たとえば、治療手順は、特定の期間内に摂取されるカプセルの数(たとえば1週間に3カプセル、1日に2カプセル)、カプセルを摂取すべき頻度、カプセルを摂取すべき時間帯、カプセルを食事とともに摂取すべきか食事なしで摂取すべきか、などを含んでよい。
【0061】
本出願の目的に関し、「治療プロトコル」という用語は、振動型摂取可能カプセルを用いる被験者の治療の全態様に関し、被験者を治療するために用いられる治療手順ならびに振動プロトコルを含む。
【0062】
本出願の目的に関し、振動型摂取可能カプセルは、カプセルが、カプセルのバッテリ寿命を保つことが意図された保管状態である時、「非動作可能状態」であると言われる。非動作可能状態において、たとえば特定のセンサ、トランシーバ、および/またはタイミング機構など、作動入力を受信または提供することが意図されたカプセルの構成要素は、少なくとも最小程度にアクティブであってよい。ただし、非動作可能状態において、振動は起こらず、カプセルの振動を制御する制御要素は非アクティブである。
【0063】
本出願の目的に関し、振動型摂取可能カプセルは、カプセルの制御要素が入力およびデータを処理し、カプセルの振動攪拌機構を振動させ得る時、「動作可能状態」であると言われる。
【0064】
本出願の目的に関し、「人間の体温」という用語は、36.0℃~38.0℃の範囲内の温度に関する。
【0065】
本出願の目的に関し、温度が所与の温度から3.0℃超過、典型的には2.0℃、1.5℃、1.2℃、または1.0℃超過の差を有する場合、その温度は所与の温度と「異なる」と見なされる。すなわち、その温度は、所与の温度よりも3.0℃超過、典型的には2.0℃、1.5℃、1.2℃、または1.0℃超過高く、または所与の温度よりも3.0℃超過、典型的には2.0℃、1.5℃、1.2℃、または1.0℃超過低い場合、所与の温度と異なる。
【0066】
本出願の目的に関し、温度は、特定の期間にわたり、測定温度が所与の温度から3.0℃超過、典型的には2.0℃、1.5℃、1.2℃、または1.0℃超過の差を有さない場合、特定の期間にわたり所与の温度で「安定している」と見なされる。すなわち、特定の期間において、測定温度は、所与の温度よりも3.0℃超過、典型的には2.0℃、1.5℃、1.2℃、または1.0℃超過高くなることはなく、または所与の温度よりも3.0℃超過、典型的には2.0℃、1.5℃、1.2℃、または1.0℃超過低くなることはない。
【0067】
本出願の目的に関し、2つの経過温度パターンは、経過温度パターン内の時点の90%以上、典型的には92%以上、95%以上、または98%以上に関して、2つの経過温度パターンにおける温度間の温度差が3.0℃以下、典型的には2.0℃、1.5℃、1.2℃、または1.0℃以下である場合、互いに一致すると見なされる。
【0068】
本出願の目的に関し、「暗環境」という用語は、ほぼ絶対的な暗闇、または薬剤の箔包装内に存在するような0~0.5LUXの照度を有する環境に関する。
【0069】
本出願の目的に関し、「照明環境」という用語は、絶対的な暗闇より高い任意の照明レベルを有する環境に関し、照明は、たとえば日光や月光などの自然照明源、あるいはたとえば電球、発光ダイオードなどの人工照明源によって提供される。本出願の文脈において、照明環境は、100LUX以上の照度を有する。
【0070】
本出願の目的に関し、イベントAがイベントBの発生から5秒以内、典型的には3秒以内、2秒以内、または1秒以内に発生する場合、イベントAはイベントBの「直後に」発生する。
【0071】
ここで、図面を参照すると、図1は、本発明の実施形態に係る振動型摂取可能カプセル100の概略ブロック図である。
【0072】
図1に示すように、振動型摂取可能カプセル100は、長手方向軸103に沿って配置され、内部に振動攪拌機構104が設けられたカプセル収容部またはシェル102を含む。制御要素106は、振動攪拌機構104の動作を制御するように適合され、少なくとも1つの電源108が、振動攪拌機構104および制御要素106へ電力を供給する。
【0073】
電源108は、たとえば1または複数のアルカリ電池または酸化銀電池、一次電池、充電式電池、キャパシタ、および/またはスーパーキャパシタなど、任意の適当な電源であってよい。
【0074】
間欠作動型振動攪拌機構104は、(第1の動作モードとも称される)振動動作モードおよび(第2の動作モードとも称される)休止モードを有するように適合される。振動動作モードにおいて、間欠作動型振動攪拌機構104は、カプセル収容部102が、カプセル100を包囲する環境に振動を及ぼすように、カプセル収容部102に力を及ぼすように適合される。
【0075】
振動型摂取可能カプセル100は、制御要素106と機能的に関連する温度センサ112を更に含む。温度センサ112は、カプセル100の環境内の温度を感知し、感知した温度に関する温度情報信号を制御要素106に提供するように適合される。
【0076】
制御要素106が、温度センサ112からの温度情報信号を受信し、受信した温度情報信号に基づいて現在の経過温度パターンを識別し、現在の経過温度パターンを所定の経過温度パターンと比較するように適合されることは、本発明に特有の特徴である。制御要素は更に、現在の経過温度パターンが所定の経過温度パターンと一致することを識別した後、図2に関して詳しく後述するように、振動動作モードで動作するように振動攪拌機構104を作動させるように適合される。
【0077】
一般に、カプセルは、所定の経過温度パターンと一致する経過温度パターンの識別後、制御要素106によって作動されるまで、非動作可能状態である。
【0078】
いくつかの実施形態において、所定の経過温度パターンは、人間の体温とは異なる温度を有する環境から人間の体温を有する環境へのカプセルの移行後、環境の温度が人間の体温で安定している所定の期間を含む。
【0079】
いくつかの実施形態において、所定の期間は、15分~100時間、15分~1時間、15分~45分、15分~30分、2時間~48時間、2時間~42時間、2時間~36時間、2時間~30時間、2時間~24時間、3時間~24時間、4時間~24時間、4時間~20時間、4時間~18時間、4時間~16時間、4時間~14時間、4時間~12時間、6時間~12時間、6時間~10時間、40時間~100時間、50時間~100時間、60時間~100時間、または60時間~90時間の範囲内である。
【0080】
たとえば、摂取のために被験者に渡されるまで、医院または薬局で保管された振動型摂取可能カプセル100を考える。その後、ユーザはカプセルを持って車で帰宅し、帰宅の数時間後にカプセルを摂取する。温度センサ112は、カプセルが薬局または医院にある間、約25℃の温度(室温)を感知し、その後、ユーザがそれを医院から車内へ持ち出すと、異なる温度を感知する。たとえば、コネチカット州の冬の場合、ユーザが屋外にいる間、または車内へ入った直後、温度は、10℃未満、または0℃未満にもなり得る。他の例として、ネバダ州ラスベガスの夏の日中、ユーザが屋外にいる間、または車内へ入った直後、温度は、40℃超過になり得る。ユーザがカプセルを自宅内へ持ち込むと、カプセルがユーザによって摂取されるまで、温度センサは、再び約25℃の温度(室温)を感知する。ユーザによる摂取後、カプセルが排泄物と共に被験者の体外へ排出されるまで、温度センサは、人間の体温である36.0℃~38.0℃の範囲内の温度を感知する。このように、カプセルがユーザの体内にある間、温度センサ112によって感知される温度は、人間の体温の範囲内で安定した状態に保たれる。
【0081】
この例で説明される経過温度パターンは、(最初に人間の体温と異なる温度を感知し、その後、少なくとも6時間にわたり人間の体温と等しい温度を感知する)所定の経過温度パターンと一致するので、制御要素106は、カプセルが摂取され、所定の期間にわたり消化管内にあることを識別し、摂取後の適当な時間に振動動作モードで動作するように振動攪拌機構を作動させる。いくつかの実施形態において、適当な時間は、現在の経過温度パターンが所定の経過温度パターンと一致することを識別した直後であってよい。他の実施形態において、適当な時間は、現在の経過温度パターンが所定の経過温度パターンと一致することを識別した後の所定の期間であってよい。
【0082】
他の例として、夏季において、摂取のために被験者に渡されるまで、製造施設で保管され、その後、適当な車両で医院または薬局へ輸送された振動型摂取可能カプセル100を考える。温度センサ112は、カプセルが製造施設内にある間、約25℃の温度(室温)を感知し、その後、カプセルの輸送中、異なる温度を感知する。場合によっては、上述したように、その異なる温度は、(夏のラスベガスの場合のように)人間の体温より高く、または(冬のコネチカット州の場合のように)人間の体温より低くなり得る。ただし、場合によっては、輸送中の温度は、たとえばアリゾナ州ツーソンまたはテキサス州ダラスで6月および7月の間に生じ得る36~38℃の温度のように、人間の体温と同様であってよい。そのような場合、制御要素106は、カプセル100の輸送中に「人間の体温」を識別し得る。しかし、経過温度パターンは、一般に輸送中には発生しない、長期間にわたり人間の体温で安定することを必要とするので、輸送中に経過温度パターンが満たされる可能性は低い。カプセルが薬局または医院に到着すると、センサ112によって感知される温度は約25℃(室温)に戻り、制御要素106に、人間の体温が感知された期間がカプセルの摂取を示すものではないことを識別させ、経過温度パターンが満たされる時まで追跡を再開する。
【0083】
いくつかの実施形態において、制御要素106および温度センサ112の少なくとも1つは、電源108によって給電される、たとえば時計、世界時計、またはストップウォッチなどのタイマまたはタイミング機構110と機能的に関連する。タイミング機構110は、たとえば1つの温度情報信号の受信から他の温度情報信号の受信までに経過した期間、温度情報信号が安定した温度を示す期間などの少なくとも1つの時間特性を追跡し、または、受信した温度情報信号にタイムスタンプを提供するように適合される。
【0084】
いくつかの実施形態において、制御要素106は、振動プロトコルに従って上記第1の振動動作モードで動作するように振動攪拌機構104を制御するように適合される。
【0085】
いくつかのそのような実施形態において、振動プロトコルは、振動攪拌機構104および/または制御要素106に事前プログラムされたデフォルト振動プロトコルである。たとえば、振動プロトコルは、カプセル100の製造者によって制御要素106にプログラムされ得る。
【0086】
他の実施形態において、制御要素106は、上記第1の振動動作モードで動作するように振動攪拌機構104を作動させる前に、遠隔位置から所望の振動プロトコルに関する情報を受信するように適合された、たとえばトランシーバなどの遠隔入力受信機構114と機能的に関連してよい。たとえば、振動プロトコルは、医院内のコンピューティングデバイスから、またはカプセル100の遠隔制御ユニット(明確に図示せず)から、トランシーバを介して制御要素106へ送信され得る。
【0087】
いくつかの実施形態において、制御ユニットは、たとえば制御命令がカプセル100に提供されてから経過した期間などの少なくとも1つの時間特性を追跡するように適合されたタイミング機構を更に含んでよい。
【0088】
いくつかの実施形態において、制御ユニットは、たとえばユーザ、ユーザを治療している医療従事者、またはユーザの介護人などのユーザからの入力を受信するように適合された、たとえばキーボード、タッチスクリーン、またはタッチパッドなどのユーザ入力受信機を更に含んでよい。
【0089】
制御ユニットは、任意の適当な種類の制御ユニットであってよい。いくつかの実施形態において、制御ユニットは、適当に構成されたスマートフォンまたはタブレットコンピュータであってよい。
【0090】
いくつかのそのような実施形態において、制御ユニットは、たとえば無線周波数(RF)通信またはBluetooth(登録商標)通信などの短距離無線通信法を用いて、入力提供機構から遠隔入力受信機構114へ入力を遠隔送信することによって、カプセル100に入力を提供してよい。カプセルに入力を提供するためのそのような機構の一例は、全ての目的に関して参照によって本明細書に全てが記載されたものとして組み込まれる米国特許第10,478,373号において説明される。
【0091】
いくつかの実施形態において、振動プロトコルに関する情報は、短距離無線通信法を用いて遠隔送信され得る。いくつかの実施形態において、振動プロトコルに関する情報は、振動プロトコルをもたらすための振動パラメータのリストとして送信される。いくつかの実施形態において、振動プロトコルに関する情報は、振動プロトコルをもたらすための実行可能コードとして送信される。
【0092】
いくつかの実施形態において、振動プロトコルに関する情報は、所望の振動サイクル数、各振動サイクル内の所望の振動期間、各振動サイクル内の所望の休止期間、所望の累積振動期間などの1または複数を含んでよい。
【0093】
いくつかの実施形態において、制御要素106によって用いられる所定の経過温度パターンは、制御要素に事前プログラムされてよく、または、振動プロトコルに関して実質的に上述したように、たとえば遠隔制御ユニットから制御要素に遠隔送信され得る。
【0094】
いくつかの実施形態において、温度センサ112は、トリガイベントに応答してのみ、環境の温度の感知、および制御要素106への温度情報信号の提供を開始するように適合される。いくつかのそのような実施形態において、振動型摂取可能カプセル100は、制御要素106および/または温度センサ112と機能的に関連する少なくとも1つの他のセンサ116を更に含む。少なくとも1つの他のセンサ116は、トリガイベントの発生を示す、たとえばトリガ信号などの入力を制御要素106に提供するように適合される。
【0095】
たとえば、いくつかの実施形態において、センサ116は、(たとえば包装内の)暗環境から(たとえば包装外の)照明環境へのカプセル100の移行を識別し、そのような移行を示す入力を提供するように適合された照明センサを含んでよい。
【0096】
他の例として、いくつかの実施形態において、センサ116は、ユーザによってカプセル100に実行されたトリガ運動を識別し、そのような運動を示す入力を提供するように適合された、たとえば加速度計などの運動または加速度センサを含んでよい。
【0097】
いくつかの実施形態において、温度センサ112は、制御要素106に定期的に温度情報信号を提供するように適合される。たとえば、温度センサは、3時間に1回、2時間に1回、1時間に1回、30分に1回、20分に1回、15分に1回、10分に1回、5分に1回、または1分に1回の頻度で、制御要素106に温度情報信号を提供してよい。
【0098】
いくつかの実施形態において、電源108は、温度センサ112に給電するようにも適合される。そのような実施形態において、電源108の容量は、少なくとも所定の累積振動期間にわたる第1の振動動作モードでの振動攪拌機構104の動作のために十分な容量を維持しながら、1年以上、1年半以上、2年以上、または2年半以上の期間にわたり温度情報信号を提供するために温度センサ112に給電するのに十分である。すなわち、電源は、カプセル100の振動動作モードの作動前のセンサ112による温度サンプリングを可能にするとともに、振動攪拌機構の通常の動作を可能にするのに足る電力を有する必要がある。
【0099】
いくつかのそのような実施形態において、所定の累積振動期間は、1時間~20時間、2時間~15時間、2時間~8時間、2時間~6時間、2時間~4時間、または2時間~3時間の範囲内である。
【0100】
他の実施形態において、温度センサ112は、温度情報信号を提供するために温度センサに給電する専用電源118によって給電される。いくつかのそのような実施形態において、専用電源118は、温度センサ112が12か月以上、18か月以上、24か月以上、または1年以上の期間にわたり所望の頻度で温度情報信号を提供することを可能にするために十分な容量を有する。
【0101】
振動攪拌機構104の特徴に関して、振動攪拌機構は、間欠的に作動され、カプセル収容部102に適当な力を加えることができる任意の適当な機構であってよい。
【0102】
いくつかの実施形態において、間欠作動型振動攪拌機構104は、カプセル収容部102に、収容部102の長手方向軸に対し径方向に径方向力を及ぼすように適合された径方向攪拌機構を含んでよい。たとえば、径方向攪拌機構は、実質的に、全ての目的に関して参照によって本明細書に全てが記載されたものとして組み込まれる米国特許第9,707,150号において説明されるように、バッテリによって給電される電気モータのシャフトに取り付けられた不平衡重りを含んでよい。
【0103】
いくつかの実施形態において、間欠作動型振動攪拌機構104は、カプセル収容部102に、収容部102の長手方向軸に対し軸方向に径方向力を及ぼすように適合された軸方向攪拌機構を含んでよい。たとえば、軸方向攪拌機構は、バッテリによって給電される電気モータと、電気モータと関連付けられ電気モータによって駆動される付勢機構とを含んでよく、付勢機構は、実質的に米国特許第9,707,150号において説明されるように、上記軸方向力を及ぼすように適合される。いくつかの実施形態において、付勢機構は反対方向に軸方向力を及ぼすように適合される。いくつかの実施形態において、付勢機構は、軸方向力の少なくとも一部をノッキングモードで伝達するように適合される。
【0104】
いくつかの実施形態において、間欠作動型振動攪拌機構104によって、振動動作モードのカプセル収容部102に及ぼされる力は、収容部の長手方向軸に対して径方向の径方向力および長手方向軸に対して軸方向の軸方向力を含む。いくつかの実施形態において、単一の攪拌機構が、径方向力および軸方向力の両方を及ぼす。他の実施形態において、1つの攪拌機構によって軸方向力が及ぼされ、他の別の攪拌機構によって径方向力が及ぼされ、両方の攪拌機構が、間欠作動型振動攪拌機構104の一部を形成する。
【0105】
いくつかの実施形態において、間欠作動型振動攪拌機構104は、カプセル収容部102に磁場および径方向力を及ぼすように適合されたロータに取り付けられた磁石を含んでよい。たとえば、そのような磁気振動攪拌機構は、全ての目的に関して参照によって本明細書に全てが記載されたものとして組み込まれる米国特許出願公開第2016/0310357号において説明される。
【0106】
いくつかの実施形態において、収容部102は、第1および第2の部材を含んでよく、振動攪拌機構104は、実質的に、全ての目的に関して参照によって本明細書に全てが記載されたものとして組み込まれる米国特許第9,078,799号において説明されるように、収容部の第1の部材を収容部の第2の部材と反対方向に動かすことによって振動をもたらすように適合された機構を含んでよい。
【0107】
いくつかの実施形態において、収容部102は、たとえば全ての目的に関して参照によって本明細書に全てが記載されたものとして組み込まれる2016年6月16日に出願された中国特許出願第105997466号において説明されるように、カプセルの近傍に振動をもたらすために振り子を利用する振動攪拌機構104を含んでよい。
【0108】
振動動作モードにおいて、間欠作動型振動攪拌機構104は、複数の振動サイクルを有するように適合され、各サイクルは、振動期間の後に休止期間を含む。振動期間中のみ、振動攪拌機構104によってカプセル収容部102に力が及ぼされ、その結果、カプセル収容部102は、振動期間中しか、その環境に力を及ぼさない。
【0109】
いくつかの実施形態において、毎時振動サイクル数は、20~400、40~400、60~400、80~400、40~380、60~380、80~380、40~360、60~360、80~360、100~360、100~330、100~300、100~280、100~250、100~220、100~200、120~300、120~280、120~250、120~220、120~200、150~300、150~280、150~250、150~220、170~300、170~250、170~220、または170~200の範囲内である。
【0110】
いくつかの実施形態において、休止期間は、振動期間より長い。
【0111】
いくつかの実施形態において、振動期間は、0.1秒~10秒、1秒~10秒、1秒~9秒、2秒~9秒、3秒~9秒、3秒~8秒、3秒~7秒、3秒~6秒、または4秒~6秒の範囲内である。
【0112】
いくつかの実施形態において、休止期間は、1秒~180秒、3秒~180秒、5秒~180秒、5秒~150秒、5秒~120秒、8秒~100秒、8秒~30秒、10秒~80秒、10秒~70秒、10秒~60秒、10秒~50秒、10秒~40秒、10秒~30秒、10秒~20秒、または15秒~20秒の範囲内である。
【0113】
いくつかの実施形態において、振動サイクルの合計期間は、1.1秒~200秒、5秒~200秒、10秒~200秒、10秒~150秒、10秒~100秒、10秒~80秒、10秒~50秒、10秒~40秒、10秒~30秒、15秒~50秒、15秒~40秒、15秒~30秒、または15秒~25秒の範囲内である。
【0114】
いくつかの実施形態において、振動動作モードの累積期間または振動サイクルが発生している累積期間は、1時間~12時間、2時間~10時間、2時間~8時間、2時間~6時間、2時間~4時間、または2時間~3時間の範囲内である。振動サイクルの累積期間は、電源108の特性に依存し得ることが理解される。
【0115】
当業者には理解されるように、振動動作モードは、振動攪拌機構104が、たとえば30分である第1の期間にわたり振動動作モードで動作可能であり、その後、たとえば1時間である第2の期間にわたり任意の振動サイクルを有し、その後、たとえば2時間である第3の期間にわたり振動モードで動作可能であり振動サイクルを有するように、間欠的または断続的であってよい。累積期間は、振動攪拌機構104が振動モードで動作可能であり、振動サイクルの振動期間および休止期間を含む振動サイクルを含んでいた全ての期間の合計に関する。
【0116】
いくつかの実施形態において、振動攪拌機構104は、カプセル収容部102によってその環境に及ぼされる合力が50重量グラム(gf)~600gf、50gf~550gf、100gf~550gf、100gf~500gf、150gf~500gf、200gf~500gf、または200gf~450gfの範囲内であるように、カプセル収容部102に力を及ぼすように構成される。
【0117】
いくつかの実施形態において、振動攪拌機構104は、10Hz~650Hz、15Hz~600Hz、20Hz~550Hz、30Hz~550Hz、50Hz~500Hz、70Hz~500Hz、100Hz~500Hz、130Hz~500Hz、または150Hz~500Hzの範囲内のカプセル収容部102振動周波数を得るためにカプセル収容部102に上記力を及ぼすように構成される。
【0118】
たとえば特定のカプセルに与えることができる特定の周波数および力の範囲などのカプセルの正確な仕様は、電源および振動攪拌機構の仕様に依存することが理解される。
【0119】
特定のカプセルが、カプセルの様々な振動サイクルにおいてカプセルによって様々な振動周波数が得られ、および/または様々な合力が及ぼされ得るように制御要素によって制御され得ることが更に理解される。被験者間の生来の差異により、単一のカプセルの様々な振動サイクルにおける複数の様々なパラメータの使用は、振動サイクルの少なくともいくつかにおいてカプセルの作動パラメータが各特定の被験者に関する最適パラメータに到達し、または近付く確率がより高くなるので、それら被験者の個人的な最適治療が同じではない場合でも、カプセルが複数の被験者を適切に治療することを可能にする。
【0120】
制御要素106は、間欠作動型振動攪拌機構104の動作を制御するように適合される。そのような制御は、振動攪拌機構によって加えられる力、到達する振動周波数、振動攪拌機構104が振動動作モードで動作する回数、各振動サイクルの振動期間、各振動サイクルの休止期間、振動サイクル期間、および振動攪拌機構の累積振動期間のいずれか1または複数の制御を含んでよい。
【0121】
いくつかの実施形態において、制御要素106は、カプセルがその環境に力を加え、所定の時間(複数も可)に被験者の消化管の壁の機械的刺激をもたらすように、振動攪拌機構104を制御するように適合される。
【0122】
ここで更に、本発明に係る、たとえば図1の振動型摂取可能カプセル100などの振動型摂取可能カプセルの使用に基づく、消化管の病気を治療するための方法の概略フローチャートである図2が参照される。
【0123】
当業者には理解されるように、本明細書で説明される方法は、便秘、排便時の腹圧感覚、胃の膨満感、および胃不全麻痺を含む消化管の様々な病気の治療に用いられ得る。
【0124】
最初に、ステップ200において、たとえば治療を行う内科医または医師によって、被験者のための治療プロトコルが決定および/または取得され得る。治療プロトコルは、週ごとまたは他の期間ごとの治療セッションの回数、カプセルを摂取すべき時間帯を示してよく、および/または、カプセルの振動プロトコルを示してよい。
【0125】
ステップ202において、カプセルを包囲する環境における温度に関する温度情報信号が、ある期間にわたり、カプセルの温度センサ(たとえば図1のセンサ112)から、カプセルの制御要素(たとえば図1の制御要素106)によって受信される。
【0126】
カプセルは被験者に提供され、ステップ204において、被験者によって摂取される。
【0127】
ステップ206において、制御要素は、温度センサから受信した温度情報信号に基づく現在の経過温度パターンが所定の経過温度パターンと一致するか否かを決定する。
【0128】
現在の経過温度パターンが所定の経過温度パターンと一致することを決定した後、制御要素は、ステップ207において振動動作モードで動作するようにカプセルの振動攪拌機構(たとえば図1の振動攪拌機構104)を制御する。そうでない場合、制御要素は、温度センサからの追加の温度情報信号の受信を待機する。
【0129】
いくつかの実施形態において、ステップ202における温度センサからの温度情報信号の提供は、ステップ200における被験者へのカプセルの提供、ステップ204における被験者によるカプセルの摂取、および/またはステップ206における制御要素による決定の前および/または最中に発生する。
【0130】
いくつかの実施形態において、ステップ202において、温度センサは、温度情報信号を定期的に、すなわち一定の期間で提供する。いくつかの実施形態において、一定の期間は、3時間に1回、2時間に1回、1時間に1回、30分に1回、20分に1回、15分に1回、10分に1回、5分に1回、または1分に1回である。
【0131】
いくつかの実施形態において、ステップ206において制御要素によって識別される所定の経過温度パターンは、人間の体温である36.0℃~38.0℃とは異なる温度を有する環境から人間の体温を有する環境へのカプセルの移行後、環境の温度が人間の体温で安定している所定の期間を含む。
【0132】
いくつかのそのような実施形態において、環境の温度が人間の体温で安定している所定の期間は、15分~100時間、15分~1時間、15分~45分、15分~30分、2時間~48時間、2時間~42時間、2時間~36時間、2時間~30時間、2時間~24時間、3時間~24時間、4時間~24時間、4時間~20時間、4時間~18時間、4時間~16時間、4時間~14時間、4時間~12時間、6時間~12時間、6時間~10時間、40時間~100時間、50時間~100時間、60時間~100時間、または60時間~90時間の範囲内である。
【0133】
いくつかの実施形態において、ステップ206において制御要素が所定の経過温度パターンを識別する前に、ステップ208において、所定の経過温度パターンがカプセルに提供される。
【0134】
いくつかの実施形態において、所定の経過温度パターンは、たとえば制御要素またはカプセルの製造中、制御要素に所定の経過温度パターンを事前プログラムすることによってカプセルに提供され、この場合、ステップ208は、ステップ200、202、204、および207の全てより前に発生する。
【0135】
いくつかの実施形態において、所定の経過温度パターンは、たとえば医師のコンピュータまたはカプセルの遠隔制御ユニットなどの遠隔位置からカプセルに所定の経過温度パターンを送信することによってカプセルに提供される。そのような実施形態において、ステップ208は、ステップ200においてカプセルが被験者に提供された後、また場合によっては、ステップ204においてカプセルが被験者によって摂取された後でも、所定の経過温度パターンの使用より前の任意の時間に発生してよい。
【0136】
いくつかの実施形態において、ステップ206において振動攪拌機構を制御することは、振動動作モードで動作可能である時、振動プロトコルに従って振動するように振動攪拌機構を制御することを含む。
【0137】
いくつかの実施形態において、ステップ207において制御要素が振動攪拌機構を制御する前に、ステップ210において、振動プロトコルがカプセルに提供される。
【0138】
いくつかの実施形態において、振動プロトコルは、たとえば制御要素またはカプセルの製造中、制御要素にプロトコルを事前プログラムすることによってカプセルに提供され、この場合、ステップ210は、ステップ202、204、および207の全てより前に発生する。
【0139】
いくつかの実施形態において、振動プロトコルは、たとえば医師のコンピュータまたはカプセルの遠隔制御ユニットなどの遠隔位置からカプセルにプロトコルを送信することによってカプセルに提供される。そのような実施形態において、ステップ210は、ステップ200においてカプセルが被験者に提供された後、また場合によっては、ステップ204においてカプセルが被験者によって摂取された後でも、ステップ207における振動プロトコルの使用より前の任意の時間に発生してよい。
【0140】
いくつかの実施形態において、温度センサは、トリガイベントに応答してのみ、ステップ202において受信される温度情報信号を提供する。いくつかのそのような実施形態において、トリガイベントの発生を示すトリガ信号が、カプセルに、たとえば制御要素または温度センサに提供され、ステップ202は、トリガ信号の受信に応答して開始される。
【0141】
いくつかの実施形態において、トリガ信号は、たとえばユーザまたは被験者によってカプセルに実行されたトリガ運動を示すトリガ信号を提供する運動センサ、または、カプセルが暗環境から照明環境へ移動したこと、または包装から取り出されたことを示すトリガ信号を提供する照明センサなどの他のセンサによって提供され得る。
【0142】
ステップ207における振動攪拌機構の振動動作モードでの動作は、上述したように、カプセルを包囲する環境に収容部が振動を及ぼすようにカプセルの収容部に振動をもたらす。具体的には、カプセル収容部の振動は、消化管の壁の機械的刺激をもたらすことが意図され得る。
【0143】
ステップ201~210に明示されたような治療セッションは、ステップ200において決定または取得され得る被験者のための治療プロトコルに記載されたように被験者に対し反復的に施され得る。いくつかの実施形態において、治療プロトコルは、被験者に複数の治療セッションを施すことを含む。いくつかの実施形態において、治療プロトコルは、2週間以上、3週間以上、4週間以上、5週間以上、6週間以上、または8週間以上の治療期間にわたり、毎週少なくとも1回の治療セッションを被験者に施すことを含む。いくつかの実施形態において、治療プロトコルは、毎週1~7回の治療セッション、2週間ごとに3~14回の治療セッション、毎週2~7回の治療セッション、2週間ごとに5~14回の治療セッション、毎週3~7回の治療セッション、2週間ごとに7~14回の治療セッション、毎週4~7回の治療セッション、または毎週5~7回の治療セッションを施すことを含む。
【0144】
理解されるように、明確性のために別々の実施形態の文脈で説明された本発明の特定の特徴は、単一の実施形態で組み合わせて提供されてもよい。逆に、簡潔性のために単一の実施形態の文脈で説明された本発明の様々な特徴は、個別に、または任意の適当な部分的組み合わせで提供されてもよい。
【0145】
本発明は、本発明の特定の実施形態と関連して説明されたが、当業者には多くの代替例、修正例、および変化例が明らかとなることは明白である。したがって、添付の特許請求の範囲の主旨および広い範囲に収まるそのような全ての代替例、修正例、および変化例を包括することが意図される。GB1901470.3号を含む、本明細書において言及された全ての出版物、特許、および特許出願は、個々の出版物、特許、または特許出願が参照によって本明細書に組み込まれることを明確かつ個々に示された場合と同様に、参照によって本明細書にそれらの全体が組み込まれるものである。加えて、本出願における任意の参照文献の引用または識別は、そのような参照文献が本発明に対する従来技術として利用可能であることを認めるものとして解釈されてはならない。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2024-03-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動型摂取可能カプセルであって、
(a)長手方向軸を有する収容部と、
(b)第1の振動動作モードにおいて、前記カプセルを包囲する環境に前記収容部が振動を及ぼすように適合された振動攪拌機構と、
(c)前記収容部内に配置され、前記振動攪拌機構に給電するように適合された電源と、
(d)ある期間にわたり、前記振動型摂取可能カプセルを包囲する環境内の温度に関する温度情報信号を提供するように適合された温度センサと、
(e)トリガイベントの発生を示すトリガ信号を提供するように動作する少なくとも1つの他のセンサと、
(f)制御要素であって、
前記温度センサから前記温度情報信号を受信することと、
前記温度センサから受信された温度情報信号に基づいて現在の経過温度パターンを識別することと、
前記現在の経過温度パターンを所定の経過温度パターンと比較することであって、前記所定の経過温度パターンは、人間の体温とは異なる温度を有する環境から人間の体温を有する環境への前記カプセルの移行の後に、前記環境の温度が人間の体温で安定している所定の期間を含み、前記現在の経過温度パターンは、その間に人間の体温が前記温度センサによって感知された体温期間を含むことと、
前記比較に基づいて、前記現在の経過温度パターンを、前記所定の経過温度パターンと一致するものとして、または前記所定の経過温度パターンと一致しないものとして扱うことであって、そこで、
前記現在の経過温度パターンが前記所定の経過温度パターンと一致した後に、前記第1の振動動作モードで動作するように前記振動攪拌機構を作動させ、その一方で、
前記現在の経過温度パターンの体温期間が前記カプセルの摂取を示していないことを識別した後に、前記所定の経過温度パターンが再開された現在の経過温度パターンによって満たされる時間を追跡するのを再開する
ことと、
を行うように適合された、制御要素と、
を備える、振動型摂取可能カプセルであり、
前記温度センサは、前記トリガイベントの発生を示すトリガ信号の受信に応答してのみ、前記温度情報信号を提供し始めるように適合される、振動型摂取可能カプセル。
【請求項2】
前記制御要素は、前記現在の経過温度パターンが前記所定の経過温度パターンと一致することを決定すると直ちに、前記第1の振動動作モードで動作するように前記振動攪拌機構を作動させるように適合される、請求項1に記載の振動型摂取可能カプセル。
【請求項3】
前記制御要素は、前記現在の経過温度パターンが前記所定の経過温度パターンと一致することを決定した後に、前記第1の振動動作モードで動作するように前記振動攪拌機構を所定の期間作動させるように適合される、請求項1に記載の振動型摂取可能カプセル。
【請求項4】
前記カプセルは、前記制御要素または前記温度センサと機能的に関連する少なくとも1つのタイミング機構を含み、前記少なくとも1つのタイミング機構は、前記温度情報信号が前記温度センサによって提供されるか、または前記制御要素によって受信される時間を識別するように適合される、請求項1~3のいずれか1項に記載の振動型摂取可能カプセル。
【請求項5】
前記振動攪拌機構が前記第1の振動動作モードで動作する時に、振動は振動プロトコルに従う、請求項1~4のいずれか1項に記載の振動型摂取可能カプセル。
【請求項6】
前記少なくとも1つの他のセンサは、
前記トリガイベントとしてユーザによって前記カプセルに実行されたトリガ運動を示すトリガ信号を提供するように適合された運動センサおよび3次元配向センサ、ならびに
前記カプセルが前記トリガイベントとして暗環境から照明環境へ移動することを示すトリガ信号を提供するように適合された照明センサ
のうち少なくとも1つを備える、請求項1に記載の振動型摂取可能カプセル。
【請求項7】
前記温度センサは、前記温度情報信号を定期的に提供するように適合される、請求項1~6のいずれか1項に記載の振動型摂取可能カプセル。
【請求項8】
前記電源は、前記温度センサに給電するように適合され、前記電源の電力は、少なくとも所定の累積振動期間にわたる前記第1の振動動作モードでの前記振動攪拌機構の動作のために十分な充電を維持しながら、少なくとも1か月、少なくとも3か月、少なくとも6か月、または少なくとも1年の期間にわたり前記頻度で前記温度情報信号を提供するために前記温度センサに給電するのに十分である、請求項6に記載の振動型摂取可能カプセル。
【請求項9】
少なくとも1か月、少なくとも3か月、少なくとも6か月、または少なくとも1年の期間にわたり前記頻度で前記温度情報信号を提供するために前記温度センサに給電するように適合された、前記電源とは異なるセンサ電源を更に備える、請求項6に記載の振動型摂取可能カプセル。