(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024057035
(43)【公開日】2024-04-23
(54)【発明の名称】サイドリンク信号の反復とプリエンプション
(51)【国際特許分類】
H04W 72/566 20230101AFI20240416BHJP
H04W 72/231 20230101ALI20240416BHJP
H04W 72/25 20230101ALI20240416BHJP
【FI】
H04W72/566
H04W72/231
H04W72/25
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024026570
(22)【出願日】2024-02-26
(62)【分割の表示】P 2022520528の分割
【原出願日】2020-10-05
(31)【優先権主張番号】62/910,359
(32)【優先日】2019-10-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.SIMULINK
2.VERILOG
3.STATEFLOW
4.LABVIEW
(71)【出願人】
【識別番号】517308024
【氏名又は名称】オフィノ, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】チェ ヒョクジン
(72)【発明者】
【氏名】エスマエル ディナン
(72)【発明者】
【氏名】イ ユンジュン
(57)【要約】
【課題】サイドリンク信号の反復とプリエンプションの提供
【解決手段】第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスから、サイドリンクトランスポートブロックの一つまたは複数の第一のリソースと、サイドリンクトランスポートブロックの優先度の表示を受信する。優先度および優先度閾値に基づいて、一つまたは複数の第一のリソースと重複する一つまたは複数の第二のリソースのサイドリンク送信がドロップされる。一実施形態では、表示は、サイドリンク制御情報によって示される。一実施形態では、サイドリンク制御情報は、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)を介して受信される。
【選択図】
図43
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線デバイスが、基地局から、第一の無線デバイスから受信されるべきサイドリンク制御情報(SCI)の優先度との比較のための優先度閾値を示すメッセージを受信することと、
前記無線デバイスが、前記第一の無線デバイスから、
前記SCIの一つまたは複数の第一のリソース、および
前記SCIの優先度
の表示を受信することと、
前記優先度および前記優先度閾値に基づいて、前記無線デバイスが、前記一つまたは複数の第一のリソースと重複する一つまたは複数のリソースのサイドリンク送信をドロップすることと
を含む方法。
【請求項2】
前記優先度閾値が、前記サイドリンク送信のプリエンプションのためのものである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記サイドリンク送信をドロップすることは、前記優先度閾値よりも小さい前記優先度の優先度レベルにさらに基づいている、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記一つまたは複数のリソースは、時間ドメインおよび周波数ドメインにおいて前記一つまたは複数の第一のリソースと重複する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記一つまたは複数のリソースをドロップすることは、前記サイドリンク送信のために一つまたは複数の第二のリソースをドロップすることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記一つまたは複数の第二のリソースは、前記一つまたは複数の第一のリソースと完全にまたは部分的に重複する前記一つまたは複数のリソースを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記一つまたは複数の第二のリソースは、サイドリンクリソースプール内の一つまたは複数のサブチャネルを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記メッセージは、無線リソース制御(RRC)メッセージまたはシステム情報ブロック(SIB)を介して受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記無線デバイスが、一つまたは複数の第二のリソースを介して、第二のサイドリンクトランスポートブロックを送信することをさらに含み、前記一つまたは複数の第二のリソースは、前記一つまたは複数の第一のリソースと重複する前記一つまたは複数のリソースと非重複である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
無線デバイスであって、
一つまたは複数のプロセッサーと、
命令を記憶するメモリーであって、前記命令は、前記一つまたは複数のプロセッサーによって実行されると、前記無線デバイスに、
基地局から、第一の無線デバイスから受信されるべきサイドリンク制御情報(SCI)の優先度との比較のための優先度閾値を示すメッセージを受信することと、
前記第一の無線デバイスから、
前記SCIの一つまたは複数の第一のリソース、および
前記SCIの優先度
の表示を受信することと、
前記優先度および前記優先度閾値に基づいて、前記一つまたは複数の第一のリソースと重複する一つまたは複数のリソースのサイドリンク送信をドロップすることと
を行わせる、メモリーと
を含む無線デバイス。
【請求項11】
前記優先度閾値が、前記サイドリンク送信のプリエンプションのためのものである、請求項10に記載の無線デバイス。
【請求項12】
前記命令は、前記優先度閾値よりも小さい前記優先度の優先度レベルにさらに基づいて、前記無線デバイスに、前記サイドリンク送信をドロップすることをさらに行わせる、請求項10に記載の無線デバイス。
【請求項13】
前記一つまたは複数のリソースは、時間ドメインまたは周波数ドメインにおいて前記一つまたは複数の第一のリソースと重複する、請求項10に記載の無線デバイス。
【請求項14】
前記命令は、前記無線デバイスに、前記サイドリンク送信のために一つまたは複数の第二のリソースをドロップすることをさらに行わせる、請求項10に記載の無線デバイス。
【請求項15】
前記一つまたは複数の第二のリソースが、前記一つまたは複数の第一のリソースと完全にまたは部分的に重複する前記一つまたは複数のリソースを含む、請求項14に記載の無線デバイス。
【請求項16】
前記一つまたは複数の第二のリソースは、サイドリンクリソースプール内の一つまたは複数のサブチャネルを含む、請求項14に記載の無線デバイス。
【請求項17】
前記メッセージは、無線リソース制御(RRC)メッセージまたはシステム情報ブロック(SIB)を介して受信される、請求項10に記載の無線デバイス。
【請求項18】
前記命令は、前記無線デバイスに、一つまたは複数の第二のリソースを介して、第二のサイドリンクトランスポートブロックを送信することをさらに行わせ、前記一つまたは複数の第二のリソースは、前記一つまたは複数の第一のリソースと重複する前記一つまたは複数のリソースと非重複である、請求項10に記載の無線デバイス。
【請求項19】
命令を備える非一時的コンピューター可読記憶媒体であって、前記命令は、無線デバイスの一つまたは複数のプロセッサーによって実行されると、前記無線デバイスに、
基地局から、第一の無線デバイスから受信されるべきサイドリンク制御情報(SCI)の優先度との比較のための優先度閾値を示すメッセージを受信することと、
前記第一の無線デバイスから、
前記SCIの一つまたは複数の第一のリソース、および
前記SCIの優先度
の表示を受信することと、
前記優先度および前記優先度閾値に基づいて、前記一つまたは複数の第一のリソースと重複する一つまたは複数のリソースのサイドリンク送信をドロップすることと
を行わせる、非一時的コンピューター可読記憶媒体。
【請求項20】
前記優先度閾値が、前記サイドリンク送信のプリエンプションのためのものである、請求項19に記載の非一時的コンピューター可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年10月3日に出願された米国仮特許出願第62/910,359号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
本開示では、さまざまな実施形態が、開示された技術がどのように実装され得るか、および/または開示された技術がどのように環境およびシナリオで実践され得るかの例として提示される。関連技術分野の当業者には、範囲から逸脱することなく、形態および詳細のさまざまな変更を行うことができることは明らかであろう。実際、明細書を読んだ後、代替的な実施形態を実装する方法が関連技術分野の当業者に明らかになるであろう。本実施形態は、例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではない。本開示の実施形態は、添付図面を参照して説明される。開示された例示的実施形態からの制限、特徴、および/または要素が組み合わせられ、本開示の範囲内でさらなる実施形態を作成することができる。機能と利点を強調する図は、例としてのみ示される。開示されたアーキテクチャーは、示される以外の方式で利用することができるように、十分に柔軟で構成可能である。例えば、いかなるフローチャートにリストされたアクションも、いくつかの実施形態で再配列され、または任意選択としてのみ使用され得る。
本発明は、例えば以下を提供する。
(項目1)
第一の無線デバイスによって、基地局から、サイドリンク送信のプリエンプションに対する優先度閾値を示すメッセージを受信することと、
第二の無線デバイスから、
サイドリンクトランスポートブロックの一つまたは複数の第一のリソース、および
前記サイドリンクトランスポートブロックの優先度を示す、サイドリンク制御情報を受信することと、
決定することであって、
前記サイドリンクトランスポートブロックの前記一つまたは複数の第一のリソース、および
前記第一の無線デバイスの一つまたは複数のサイドリンク送信の一つまたは複数の第二のリソースの間で、リソースの重複があると決定することと、
前記優先度および前記優先度閾値に基づき、
前記一つまたは複数の第一のリソースと重複する前記一つまたは複数のサイドリンク送信の第一の部分をドロップすることと、
前記一つまたは複数のサイドリンク送信の第二の部分を送信することと、を含む、方法。
(項目2)
第一の無線デバイスによって、基地局から、サイドリンク送信のプリエンプションに対する優先度閾値を示すメッセージを受信することと、
第二の無線デバイスから、
サイドリンクトランスポートブロックの一つまたは複数の第一のリソース、および
前記サイドリンクトランスポートブロックの優先度を示す、サイドリンク制御情報を受信することと、
前記サイドリンクトランスポートブロックの前記一つまたは複数の第一のリソース、および
決定することであって、
前記第一の無線デバイスの一つまたは複数のサイドリンク送信の一つまたは複数の第二のリソースの間で、リソースの重複があると決定することと、
前記優先度および前記優先度閾値に基づいて、前記一つまたは複数の第一のリソースと重複する前記一つまたは複数のサイドリンク送信の第一の部分をドロップすることと、を含む、方法。
(項目3)
前記第一の部分が、前記一つまたは複数の第一のリソースと完全にまたは部分的に重複する前記一つまたは複数の第二のリソースを含む、項目2に記載の方法。
(項目4)
第一の無線デバイスによって、基地局から、サイドリンク送信のプリエンプションに対する優先度閾値を示すメッセージを受信することと、
第二の無線デバイスから、
サイドリンクトランスポートブロックの一つまたは複数の第一のリソース、および
前記サイドリンクトランスポートブロックの優先度を示す、サイドリンク制御情報を受信することと、
一つまたは複数の第三のリソースが、
前記一つまたは複数の第一のリソース、および
前記第一の無線デバイスの前記サイドリンク送信のための一つまたは複数の第二のリソースの間の、重複したリソースであると決定することと、
前記優先度および前記優先度閾値に基づいて、前記一つまたは複数の第三のリソースの前記サイドリンク送信をドロップすることと、を含む、方法。
(項目5)
第一の無線デバイスによって、第二の無線デバイスから、
サイドリンクトランスポートブロックの一つまたは複数の第一のリソース、および
前記サイドリンクトランスポートブロックの優先度の、表示を受信することと、
前記優先度および優先度閾値に基づいて、前記一つまたは複数の第一のリソースと重複する一つまたは複数の第二のリソースのサイドリンク送信をドロップすることと、を含む、方法。
(項目6)
前記表示がサイドリンク制御情報によって示される、項目5に記載の方法。
(項目7)
前記サイドリンク制御情報が、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)を介して受信される、項目6に記載の方法。
(項目8)
前記一つまたは複数の第二のリソースの前記サイドリンク送信を前記ドロップすることが、一つまたは複数の第三のリソースのサイドリンク送信をドロップすることをさらに含む、項目5~7のいずれか一項に記載の方法。
(項目9)
前記一つまたは複数の第三のリソースが、前記一つまたは複数の第一のリソースと完全にまたは部分的に重複する前記一つまたは複数の第二のリソースを含む、項目8に記載の方法。
(項目10)
前記一つまたは複数の第三のリソースが、サイドリンクリソースプール内に一つまたは複数のサブチャネルを含む、項目8~9のいずれか一項に記載の方法。
(項目11)
前記優先度閾値が、基地局によって示される、項目5~10のいずれか一項に記載の方法。
(項目12)
前記第一の無線デバイスが、前記基地局から、前記優先度閾値を示すメッセージを受信する、項目11に記載の方法。
(項目13)
前記メッセージが、無線リソース制御メッセージを介して受信される、項目12に記載の方法。
(項目14)
前記メッセージが、システム情報ブロックを介して受信される、項目12~13のいずれか一項に記載の方法。
(項目15)
前記優先度閾値が事前構成される、項目5~14のいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
前記優先度の値が前記優先度閾値よりも小さい、項目5~15のいずれか一項に記載の方法。
(項目17)
前記第一の無線デバイスによって、一つまたは複数の第四のリソースを介して第一のトランスポートブロックを送信することをさらに含み、前記一つまたは複数の第四のリソースが、前記一つまたは複数の第二のリソースの前記一つまたは複数の第一のリソースとの非重複リソースである、項目5~16のいずれか一項に記載の方法。
(項目18)
前記一つまたは複数の第四のリソースが、サイドリンクリソースプール内に一つまたは複数のサブチャネルを含む、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記優先度閾値が、前記サイドリンク送信のプリエンプションのためのものである、項目5~18のいずれか一項に記載の方法。
(項目20)
第二の無線デバイスから、
前記一つまたは複数の第一のリソース、および
前記優先度を示す、サイドリンク制御情報を受信することをさらに含む、項目5~19のいずれか一項に記載の方法。
(項目21)
前記サイドリンク制御情報が、物理層サイドリンク制御チャネルを介して受信される、項目20に記載の方法。
(項目22)
第一の無線デバイスによって、基地局から、前記優先度閾値を示すメッセージを受信することをさらに含む、項目5~21のいずれか一項に記載の方法。
(項目23)
前記メッセージが無線リソース制御メッセージである、項目22に記載の方法。
(項目24)
前記メッセージがシステム情報ブロックである、項目23に記載の方法。
(項目25)
前記サイドリンク送信が、一つまたは複数の物理層共有チャネルを介して送信される、項目5~24のいずれか一項に記載の方法。
(項目26)
前記優先度が、前記優先度閾値よりも小さい、項目5~25のいずれか一項に記載の方法。
(項目27)
前記一つまたは複数の第一のリソースが、サイドリンクリソースプール内に一つまたは複数のサブチャネルを含む、項目5~26のいずれか一項に記載の方法。
(項目28)
前記一つまたは複数の第二のリソースが、サイドリンクリソースプール内に一つまたは複数のサブチャネルを含む、項目5~27のいずれか一項に記載の方法。
(項目29)
第一の無線デバイスによって、基地局から、
同期信号周期性内の第一の数のサイドリンク同期信号ブロック(SL-SSB)の繰り返し、および
前記SL-SSBの繰り返しのSL-SSBの繰り返しのクラスタの隣接する送信間のタイミングギャップを示す、一つまたは複数の構成メッセージを受信することと、
一つまたは複数の第二の無線デバイスに、前記同期信号周期性の間、クラスタの各々の隣接する送信間の前記タイミングギャップを有する前記クラスタを送信することであって、前記クラスタが前記第一の数のSL-SSBの繰り返しを含み、前記クラスタの各々が第二の数の連続的なSL-SSBの繰り返しを含む、送信することと、を含む、方法。
(項目30)
第一の無線デバイスによって、
同期信号周期性内の第一の数のサイドリンク同期信号ブロック(SL-SSB)の繰り返し、および
前記SL-SSBの繰り返しのSL-SSBの繰り返しのクラスタの隣接する送信間のタイミングギャップの、表示を受信することと、
前記同期信号周期性の間に、クラスタの各々の隣接する送信間の前記タイミングギャップを有する前記クラスタを送信することであって、前記クラスタが前記第一の数のSL-SSBの繰り返しを含み、前記クラスタの各々が第二の数の連続的なSL-SSBの繰り返しを含む、送信することと、を含む、方法。
(項目31)
一つまたは複数の構成メッセージが前記表示を含む、項目30に記載の方法。
(項目32)
前記一つまたは複数の構成メッセージがRRCである、項目31に記載の方法。
(項目33)
前記一つまたは複数の構成メッセージがSIBである、項目31~32のいずれか一項に記載の方法。
(項目34)
前記一つまたは複数の構成メッセージがRRCである、項目31~33のいずれか一項に記載の方法。
(項目35)
前記一つまたは複数の構成メッセージがSIBである、項目31~34のいずれか一項に記載の方法。
(項目36)
第一の無線デバイスによって、同期信号周期性の間に、クラスタのそれぞれの隣接する送信間のタイミングギャップを有する前記クラスタを送信することを含み、前記クラスタが、第一の数のサイドリンク同期信号ブロック(SL-SSB)の繰り返しを含み、前記クラスタの各々が、第二の数の連続的なSL-SSBの繰り返しを含む、方法。
(項目37)
前記タイミングギャップおよび前記第一の数が、メッセージによって示される、項目36に記載の方法。
(項目38)
前記メッセージが基地局から受信される、項目37に記載の方法。
(項目39)
前記メッセージがRRCメッセージである、項目37~38のいずれか一項に記載の方法。
(項目40)
前記メッセージがSIBである、項目37~39のいずれか一項に記載の方法。
(項目41)
前記第二の数が、メッセージによって示される、項目37~40のいずれか一項に記載の方法。
(項目42)
前記メッセージが基地局から受信される、項目41に記載の方法。
(項目43)
前記メッセージがRRCメッセージである、項目41~42のいずれか一項に記載の方法。
(項目44)
前記メッセージがSIBである、項目41~43のいずれか一項に記載の方法。
(項目45)
前記タイミングギャップがゼロ以上である、項目36~44のいずれか一項に記載の方法。
(項目46)
前記第一の無線デバイスによって、SL-SSBオフセットを含む一つまたは複数の構成メッセージを受信することをさらに含む、項目36~45のいずれか一項に記載の方法。
(項目47)
SL-SSBの繰り返しの第一のSL-SSBの繰り返しが前記SL-SSBオフセットから開始することをさらに含む、項目46に記載の方法。
(項目48)
前記第一の無線デバイスによって、LTEサイドリンク同期信号(SLSS)オフセットを含む一つまたは複数の構成メッセージを受信することをさらに含む、項目47に記載の方法。
(項目49)
前記SL-SSBオフセットが、前記LTE SLSSオフセットと同じ時間を示す、項目48に記載の方法。
(項目50)
前記第二の数が、前記第一の数およびサブキャリア間隔(SCS)に基づいて決定される、項目36~49のいずれか一項に記載の方法。
(項目51)
前記SCSが基地局によって示される、項目50に記載の方法。
(項目52)
前記SCSが、事前構成される、項目50~51のいずれか一項に記載の方法。
(項目53)
前記SCSがサイドリンクバンド幅部分について示される、項目50~52のいずれか
一項に記載の方法。
(項目54)
前記送信することが、一つまたは複数の第二の無線デバイスへ送信することをさらに含む、項目36~53のいずれか一項に記載の方法。
(項目55)
前記SL-SSBが、
プライマリーサイドリンク同期信号と、
セカンダリーサイドリンク同期信号と、
物理サイドリンクブロードキャストチャネルと、を含む、項目36~54のいずれか一項に記載の方法。
(項目56)
前記第二の数が、前記SL-SSBのサブキャリア間隔(SCS)に基づいて決定される、項目36~55のいずれか一項に記載の方法。
(項目57)
前記第二の数が、
15kHz SCSに対し1、
30kHz SCSに対し2、
60kHz SCSに対し4、
120kHz SCSに対し8、および
240kHz SCSに対し16、のうちの一つである、項目56に記載の方法。
(項目58)
第一の無線デバイスであって、
一つまたは複数のプロセッサーと、
前記一つまたは複数のプロセッサーによって実行されるとき、前記第一の無線デバイスに項目1~57のいずれか一項に記載の方法を実施させる命令を記憶するメモリーと、を含む、第一の無線デバイス。
(項目59)
一つまたは複数のプロセッサーによって実行されるとき、前記一つまたは複数のプロセッサーに項目1~57のいずれか一項に記載の方法を実施させる命令を含む、非一時的コンピューター可読媒体。
(項目60)
第一の無線デバイスであって、
一つまたは複数の第一のプロセッサーと、
前記一つまたは複数の第一のプロセッサーによって実行されるとき、前記第一の無線デバイスに
サイドリンクトランスポートブロックの一つまたは複数の第一のリソース、および
前記サイドリンクトランスポートブロックの優先度の、表示を送信することをさせる、第一の命令を記憶する第一のメモリーと、を含む、第一の無線デバイスと、
第二の無線デバイスであって、
一つまたは複数の第二のプロセッサーと、
前記一つまたは複数の第二のプロセッサーによって実行されるとき、前記第二の無線デバイスに、
前記表示を受信することと、
前記優先度および優先度閾値に基づいて、前記一つまたは複数の第一のリソースと重複する一つまたは複数の第二のリソースのサイドリンク送信をドロップすることとをさせる、第二の命令を記憶する第二のメモリーと、を含む第二の無線デバイスと、を含む、システム。
【図面の簡単な説明】
【0003】
本開示のさまざまな実施形態のうちのいくつかの実施例が、図面を参照して本明細書に記載される。
【0004】
【
図1】
図1Aおよび
図1Bは、本開示の実施形態が実装され得る、移動体通信ネットワークの実施例を示す。
【0005】
【
図2】
図2Aおよび
図2Bはそれぞれ、新しい無線(NR)ユーザープレーンおよび制御プレーンプロトコルスタックを示す。
【0006】
【
図3】
図3は、
図2AのNRユーザープレーンプロトコルスタックのプロトコル層間で提供されるサービスの例を示す。
【0007】
【
図4A】
図4Aは、
図2AのNRユーザープレーンプロトコルスタックを通る例示的なダウンリンクデータフローを示す。
【0008】
【
図4B】
図4Bは、MAC PDUにおけるMACサブヘッダーのフォーマット例を示す。
【0009】
【
図5】
図5Aおよび
図5Bはそれぞれ、ダウンリンクとアップリンクの論理チャネル、トランスポートチャネル、および物理チャネル間のマッピングを示す。
【0010】
【
図6】
図6は、UEのRRC状態遷移を示す例示的な図である。
【0011】
【
図7】
図7は、OFDMシンボルがグループ化されたNRフレームの構成例を示す。
【0012】
【
図8】
図8は、NRキャリアの時間および周波数ドメインにおけるスロットの構成例を示す。
【0013】
【
図9】
図9は、NRキャリアに対して三つの構成されるBWPを使用したバンド幅適応の実施例を示す。
【0014】
【
図10A】
図10Aは、二つのコンポーネントキャリアを有する三つのキャリアアグリゲーション構成を示す。
【0015】
【
図10B】
図10Bは、アグリゲーションセルがどのように一つまたは複数のPUCCHグループに構成され得るかの実施例を示す。
【0016】
【0017】
【
図11B】
図11Bは、時間および周波数ドメインにマッピングされたCSI-RSの実施例を示す。
【0018】
【
図12】
図12Aおよび
図12Bはそれぞれ、三つのダウンリンクおよびアップリンクビーム管理手順の実施例を示す。
【0019】
【
図13】
図13A、
図13B、および
図13Cはそれぞれ、4ステップ競合ベースのランダムアクセス手順、2ステップ競合のないランダムアクセス手順、および別の2ステップランダムアクセス手順を示す。
【0020】
【0021】
【
図14B】
図14Bは、CORESETおよびPDCCH処理上のDCI送信に対するCCE~REGマッピングの実施例を示す。
【0022】
【
図15】
図15は、基地局と通信する無線デバイスの実施例を示す。
【0023】
【
図16】
図16A、16B、16C、および
図16Dは、アップリンクおよびダウンリンク送信のための例示的な構造を示す。
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【発明を実施するための形態】
【0052】
実施形態は、必要に応じて動作するように構成され得る。開示された機構は、例えば、無線デバイス、基地局、無線環境、ネットワーク、上記の組み合わせなどで、特定の基準が満たされるときに実行され得る。例示的な基準は、例えば、無線デバイスまたはネットワークノード構成、トラフィック負荷、初期システム設定、パケットサイズ、トラフィック特性、上記の組み合わせなどに少なくとも部分的に基づいてもよい。一つまたは複数の基準が満たされると、さまざまな例示的実施形態が適用されることができる。従って、開示されたプロトコルを選択的に実装する例示的実施形態を実装することが可能であり得る。
【0053】
基地局は、無線デバイスの混合と通信することができる。無線デバイスおよび/または基地局は、複数の技術、および/または同じ技術の複数のリリースをサポートすることができる。無線デバイスは、無線デバイスのカテゴリーおよび/または能力に応じて、いくつかの特定の能力を有し得る。本開示が複数の無線デバイスと通信する基地局に言及する場合、本開示は、カバレッジエリア内の全無線デバイスのサブセットに言及することができる。本開示は、例えば、所定の能力を含み、基地局の所定のセクターにある、所定のLTEまたは5Gリリースの複数の無線デバイスに言及することができる。本開示における複数の無線デバイスは、選択された複数の無線デバイス、および/または開示された方法などに従って実行するカバレッジエリア内の全無線デバイスのサブセットに言及することができる。開示された方法に準拠し得ないカバレッジエリアに複数の基地局または複数の無線デバイスが存在し得る。例えば、それらの無線デバイスまたは基地局は、LTEまたは5G技術の古いリリースに基づいて実行される。
【0054】
本明細書では、「a」と「an」および同様の語句は「少なくとも一つ」および「一つまたは複数」として解釈される。同様に、接尾辞「(s)」で終わる任意の用語は、「少なくとも一つ」および「一つまたは複数」として解釈されるべきである。本明細書では、用語「may」は「例えば、~であり得る」として解釈される。言い換えると、用語「may」は、用語「may」に続く語句が複数の適切な可能性の一つの実施例であり、種々の実施形態の一つまたは複数によって用いられても用いられなくてもよいことを示す。本明細書で使用される場合、用語「含む(comprises)」および「からなる(consists of)」は、記載される要素の一つまたは複数の構成要素を列挙する。用語「含む(comprises)」は、「含む(includes)」と互換性があり記載される要素に含まれる列挙されていない構成要素を除外しない。対照的に、「からなる(consists of)」は、記述される要素の一つまたは複数の構成要素の完全な列挙を提供する。本明細書で使用される場合、用語「に基づく」は、例えば、「のみに基づく」というよりも、むしろ「少なくとも部分的に基づく」と解釈されるべきである。本明細書で使用される場合、「および/または」という用語は、列挙された要素の任意の可能な組み合わせを表す。例えば、「A、B、および/またはC」は、A、B、C、AおよびB、AおよびC、BおよびC、またはA、B、およびCを表し得る。
【0055】
AおよびBがセットであり、Aの全ての要素がBの要素でもある場合、AはBのサブセットと呼ばれる。本明細書では、非空集合およびサブセットのみが考慮される。例えば、B={セル1、セル2}の可能なサブセットは、{セル1}、{セル2}、および{セル1、セル2}である。「に基づいて」(または同等に「に少なくとも基づいて」)というフレーズは、用語「に基づいて」に続くフレーズがさまざまな実施形態の一つまたは複数に用いられる場合と用いられない場合とがある多数の好適な可能性の一つの実施例であることを示す。「に応答して」(または同等に「に少なくとも応答して」)というフレーズは、フレーズ「に応答して」に続くフレーズがさまざまな実施形態の一つまたは複数に用いられる場合と用いられない場合とがある多数の好適な可能性の一つの実施例であることを示す。「に応じて」(または同等に「に少なくとも応じて」)というフレーズは、フレーズ「に応じて」に続くフレーズがさまざまな実施形態の一つまたは複数に用いられる場合と用いられない場合とがある多数の好適な可能性の一つの実施例であることを示す。「採用/使用」(または同等に「少なくとも採用/使用」)というフレーズは、フレーズ「採用/使用」に続くフレーズがさまざまな実施形態の一つまたは複数に使用される場合とされない場合とがある多数の適切な可能性の一つの実施例であることを示す。
【0056】
用語「構成される」は、装置が動作状態にあるか非動作状態にあるかにかかわらず、装置の容量に関連し得る。「構成される」とは、デバイスが動作状態にあるか非動作状態にあるかにかかわらず、デバイスの動作特性に影響するデバイスの特定の設定に言及することもできる。換言すれば、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、レジスタ、メモリー値などは、デバイスが特定の特性を提供するために、デバイスが動作状態または非動作状態にあるかどうかにかかわらず、デバイス内で「構成され」得る。「装置において発生する制御メッセージ」などの用語は、装置が動作状態か非動作状態かにかかわらず、制御メッセージが装置における特定の特性を構成するために使用することができる、または装置における特定のアクションを実装するために使用することができるパラメーターを有することを意味し得る。
【0057】
本開示では、パラメーター(または同等にフィールド、または情報要素: IEと呼ばれる)は、一つまたは複数の情報オブジェクトを含むことができ、情報オブジェクトは、一つまたは複数の他のオブジェクトを含むことができる。例えば、パラメーター(IE)Nがパラメーター(IE)Mを含み、パラメーター(IE)Mがパラメーター(IE)Kを含み、パラメーター(IE)Kがパラメーター(情報要素)Jを含む場合、例えば、NはKを含み、NはJを含む。例示的実施形態においては、一つまたは複数のメッセージが複数のパラメーターを含むとき、それは、複数のパラメーターのうちのパラメーターが一つまたは複数のメッセージのうちの少なくとも一つに含まれるが、一つまたは複数のメッセージの各々に含まれる必要はないことを意味する。
【0058】
さらにまた、上記で提示された多くの特徴は、「may」の使用または括弧の使用により任意選択であるものとして説明される。簡潔さおよび読みやすさのために、本開示は、任意選択の特徴のセットから選択することによって得られ得るありとあらゆる変更を明示的に記載していない。本開示は、そのような全ての変更を明示的に開示すと解釈されるべきである。例えば、三つの任意選択の特徴を有するものとして説明されたシステムは、七つの方式、すなわち、三つの可能な特徴の一つのみ、三つの特徴のいずれか二つ、または三つの特徴の三つによって具現化されることができる。
【0059】
開示された実施形態で説明される要素の多くは、モジュールとして実装され得る。ここで、モジュールは、定義された機能を実行し、他の要素への定義されたインターフェイスを有する要素として定義される。本開示で説明されるモジュールは、ハードウェア、ハードウェアと組み合わせたソフトウェア、ファームウェア、ウェットウェア(例えば、生物学的要素を有するハードウェア)、またはそれらの組み合わせで実装されてもよく、それらは、挙動的に等価とすることができる。例えば、モジュールは、ハードウェアマシン(C、C++、Fortran、Java(登録商標)、Basic、Matlab(登録商標)など)もしくはSimulink、Stateflow、GNU Octave、またはLabVIEWMathScriptで実行されるように構成されるコンピューター言語で記述されたソフトウェアルーチンで実装され得る。ディスクリートまたはプログラム可能なアナログ、デジタル、および/または量子ハードウェアを組み込む物理ハードウェアを使用してモジュールを実装することも可能であり得る。プログラム可能なハードウェアの例には、コンピューター、マイクロコントローラー、マイクロプロセッサー、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD)が含まれる。コンピューター、マイクロコントローラー、およびマイクロプロセッサーは、アセンブリー、C、C+ + などの言語を使用してプログラムされる。FPGA、ASIC、CPLDは、多くの場合、プログラマブルデバイスの機能が少ない内部ハードウェアモジュール間の接続を構成するVHSICハードウェア記述言語(VHDL)またはVerilogなどのハードウェア記述言語(HDL)を使用してプログラムされる。機能モジュールの結果を達成するために、上記の技術がしばしば組み合わせて使用される。
【0060】
図1Aは、本開示の実施形態が実装され得る移動体通信ネットワーク100の実施例を示す。移動体通信ネットワーク100は、例えば、ネットワークオペレーターによって実行される公共の土地移動体ネットワーク(PLMN)であり得る。
図1Aに示すように、移動体通信ネットワーク100は、コアネットワーク(CN)102、無線アクセスネットワーク(RAN)104、および無線デバイス106を含む。
【0061】
CN102は、無線デバイス106に、パブリックDN(例えば、インターネット)、プライベートDN、および/またはオペレーター内DNなどの一つまたは複数のデータネットワーク(DN)へのインターフェイスを提供し得る。インターフェイス機能の一部として、CN102は、無線デバイス106と一つまたは複数のDNとの間のエンドツーエンドの接続をセットアップし、無線デバイス106を認証し、充電機能を提供し得る。
【0062】
RAN104は、エアーインターフェイス上で無線通信を介して、CN102を無線デバイス106に接続し得る。無線通信の一部として、RAN104は、スケジューリング、無線リソース管理、および再送信プロトコルを提供し得る。エアーインターフェイス上でRAN104から無線デバイス106への通信方向は、ダウンリンクとして知られ、エアーインターフェイス上で無線デバイス106からRAN104への通信方向は、アップリンクとして知られる。ダウンリンク送信は、周波数分割二重化(FDD)、時間分割二重化(TDD)、および/または二つの二重化技術のいくつかの組み合わせを使用して、アップリンク送信から分離され得る。
【0063】
無線デバイスという用語は、本開示全体を通して、無線通信が必要または利用可能な任意のモバイルデバイスまたは固定(非携帯)デバイスを指し、および包含するために使用され得る。例えば、無線デバイスは、電話、スマートフォン、タブレット、コンピューター、ラップトップ、センサー、メーター、ウェアラブルデバイス、モノのインターネット(IoT)装置、車両道路側ユニット(RSU)、中継ノード、自動車、および/またはそれらの任意の組み合わせであり得る。無線デバイスという用語は、ユーザー機器(UE)、ユーザー端末(UT)、アクセス端末(AT)、モバイルステーション、受話器、無線送受信ユニット(WTRU)、および/または無線通信装置を含む、他の用語を包含する。
【0064】
RAN104は、一つまたは複数の基地局(図示せず)を含み得る。基地局という用語は、ノードB(UMTSおよび/または3G標準に関連付けられる)、進化したノードB(eNB、E-UTRAおよび/または4G規格と関連)、遠隔無線ヘッド(RRH)、一つまたは複数のRRHに結合されたベースバンド処理ユニット、ドナーノードのカバレッジエリアを拡張するために使用されるリピーターノードまたは中継ノード、次世代進化ノードB(ng-eNB)、生成ノードB(gNB、NRおよび/または5G規格と関連)、アクセスポイント(AP、例えばWiFiまたはその他の適切な無線通信規格に関連している)、および/またはそれらの任意の組み合わせを指し、かつそれを包含するために、本開示全体を通して使用され得る。基地局は、少なくとも一つのgNB中央ユニット(gNB-CU)および少なくとも一つのgNB分散ユニット(gNB-DU)を含み得る。
【0065】
RAN104に含まれる基地局は、無線デバイス106とエアーインターフェイス上で通信するための一つまたは複数のアンテナのセットを含み得る。例えば、一つまたは複数の基地局は、三つのセル(またはセクター)をそれぞれ制御するための三つのアンテナセットを含み得る。セルのサイズは、受信機(例えば、基地局受信機)が、セルで動作する送信機(例えば、無線デバイス送信機)から送信を首尾よく受信できる範囲によって決定され得る。一緒に、基地局のセルは、無線デバイス可動性をサポートするために、広い地理的エリアにわたって無線デバイス106に無線カバレッジを提供し得る。
【0066】
三つのセクターサイトに加えて、基地局の他の実装も可能である。例えば、RAN104の一つまたは複数の基地局は、三つより多いまたはそれ未満のセクターを有するセクターサイトとして実装され得る。RAN104の一つまたは複数の基地局は、アクセスポイントとして、複数の遠隔無線ヘッド(RRH)に結合されたベースバンド処理ユニットとして、および/またはドナーノードのカバレッジエリアを拡張するために使用されるリピータまたは中継ノードとして実装され得る。RRHに結合されたベースバンド処理ユニットは、集中型またはクラウドRANアーキテクチャーの一部であってもよく、ベースバンド処理ユニットは、ベースバンド処理ユニットのプール内に集中型であるか、または仮想化されていてもよい。リピーターノードは、ドナーノードから受信した無線信号を増幅および再ブロードキャストし得る。中継ノードは、リピーターノードと同じ/類似の機能を実行し得るが、ドナーノードから受信した無線信号を復号化して、無線信号を増幅および再ブロードキャストする前にノイズを除去し得る。
【0067】
RAN104は、類似のアンテナパターンおよび類似の高レベル送信電力を有するマクロセル基地局の均質なネットワークとして展開され得る。RAN104は、異種ネットワークとして展開され得る。異種ネットワークでは、小さなセル基地局を使用して、例えば、マクロセル基地局によって提供される比較的大きなカバレッジエリアと重複するカバレッジエリアなど、小さなカバレッジエリアを提供することができる。小さなカバレッジエリアは、データトラフィックの多いエリア(またはいわゆるホットスポット)、またはマクロセルカバレッジが弱いエリアに提供され得る。スモールセル基地局の例としては、カバレッジエリアが縮小する順に、マイクロセル基地局、ピコセル基地局、およびフェムトセル基地局またはホーム基地局が挙げられる。
【0068】
第三世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))は、
図1Aの移動体通信ネットワーク100と同様の移動体通信ネットワークの仕様のグローバル標準化を提供するために1998年に形成される。現在までに、3GPP(登録商標)は、ユニバーサルモバイル通信システム(UMTS)として知られる第三世代(3G)ネットワーク、ロング・ターム・エボリューション(LTE)として知られる第四世代(4G)ネットワーク、および5Gシステム(5GS)として知られる第五世代(5G)ネットワークという、三世代のモバイルネットワークの仕様を生産している。本開示の実施形態は、次世代RAN(NG-RAN)と呼ばれる、3GPP(登録商標)5GネットワークのRANを参照して記載される。実施形態は、
図1AのRAN104、以前の3Gおよび4GネットワークのRAN、およびまだ仕様化されていない将来のネットワーク(例えば、3GPP(登録商標)6Gネットワーク)などの他の移動体通信ネットワークのRANに適用可能であり得る。NG-RANは、新しい無線(NR)として知られる5G無線アクセス技術を実装し、4G無線アクセス技術または非3GPP(登録商標)無線アクセス技術を含むその他の無線アクセス技術を実装するために供給され得る。
【0069】
図1Bは、本開示の実施形態が実装され得る、別の実施例の移動体通信ネットワーク150を示す。移動体通信ネットワーク150は、例えば、ネットワークオペレーターによって実行されるPLMNであり得る。
図1Bに示すように、移動体通信ネットワーク150は、5Gコアネットワーク(5G-CN)152、NG-RAN154、およびUE156AおよびUE156B(総称してUE156)を含む。これらの構成要素は、
図1Aに関して説明された対応する構成要素と同じまたは同様の方法で実装および動作することができる。
【0070】
5G-CN152は、UE156に、パブリックDN(例えば、インターネット)、プライベートDN、および/またはオペレーター内DNなどの一つまたは複数のDNへのインターフェイスを提供する。インターフェイス機能の一部として、5G-CN152は、UE156と一つまたは複数のDNとの間のエンドツーエンドの接続をセットアップし、UE156を認証し、充電機能を提供し得る。3GPP(登録商標)4GネットワークのCNと比較して、5G-CN152のベースは、サービスベースのアーキテクチャーであり得る。これは、5G-CN152を構成するノードのアーキテクチャーが、他のネットワーク機能へのインターフェイスを介してサービスを提供するネットワーク機能として定義され得ることを意味する。5G‐CN152のネットワーク機能は、専用もしくは共有ハードウェア上のネットワーク要素として、専用もしくは共有ハードウェア上で動作するソフトウェアインスタンスとして、またはプラットフォーム(例えば、クラウドベースのプラットフォーム)上でインスタンス化された仮想化機能として、いくつかの方法で実装され得る。
【0071】
図1Bに示すように、5G-CN152は、簡単に説明できるように、
図1Bで一つの構成要素AMF/UPF158として示すように、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)158Aおよびユーザープレーン機能(UPF)158Bを含む。UPF158Bは、NG-RAN154と一つまたは複数のDNとの間のゲートウェイとして機能し得る。UPF158Bは、パケットルーティングおよび転送、パケット検査およびユーザープレーンポリシールールの施行、トラフィック利用の報告、一つまたは複数のDNへのトラフィックフローのルーティングをサポートするアップリンク分類、ユーザープレーンに対するサービス品質(QoS)処理(例えば、パケットフィルターリング、ゲーティング、アップリンク/ダウンリンクレート実施、およびアップリンクトラフィック検証)、ダウンリンクパケットバッファリング、およびダウンリンクデータ通知トリガーなどの機能を実行し得る。UPF158Bは、イントラ/インター無線アクセス技術(RAT)モビリティのアンカーポイント、一つまたは複数のDNに相互接続される外部プロトコル(またはパケット)データユニット(PDU)セッションポイント、および/または分岐ポイントとして機能して、マルチホームPDUセッションをサポートし得る。UE156は、UEとDNとの間の論理接続である、PDUセッションを介してサービスを受信するように構成され得る。
【0072】
AMF158Aは、非アクセス層(NAS)シグナリングの終了、NASシグナリングセキュリティ、アクセス層(AS)セキュリティ制御、3GPP(登録商標)アクセスネットワーク間のモビリティのためのCN間ノードシグナリング、アイドルモードUE到達可能性(例えば、ページング再送信の制御と実行)、登録エリア管理、システム内およびシステム間モビリティサポート、アクセス認証、ローミング権限のチェックを含むアクセス許可、モビリティ管理制御(サブスクリプションとポリシー)、ネットワークスライシングのサポート、および/またはセッション管理機能(SMF)の選択などの機能を実行できる。NASは、CNとUEの間で動作する機能を指してもよく、ASは、UEとRANの間で動作する機能を指し得る。
【0073】
5G-CN152は、わかりやすくするために
図1Bに示されていない一つまたは複数の追加のネットワーク機能を含み得る。例えば、5G-CN152は、セッション管理機能(SMF)、NRリポジトリ機能(NRF)、ポリシー制御機能(PCF)、ネットワーク露出機能(NEF)、統一データ管理(UDM)、アプリケーション機能(AF)、および/または認証サーバー機能(AUSF)のうちの一つまたは複数を含んでもよい。
【0074】
NG-RAN154は、5G-CN 152を、エアーインターフェイス上で無線通信を介してUE156に接続し得る。NG-RAN154は、gNB160AおよびgNB160Bとして図示された一つまたは複数のgNB(まとめてgNB160)および/またはng-eNB162Aおよびng-eNB162Bとして図示された一つまたは複数のng-eNB(まとめてng-eNB162)を含み得る。gNB160およびng-eNB162は、より一般的に基地局と呼んでもよい。gNB160およびng-eNB162は、エアーインターフェイス上でUE156と通信するための一つまたは複数のアンテナのセットを含み得る。例えば、gNB160の一つまたは複数および/またはng-eNB162の一つまたは複数は、三つのセル(またはセクター)をそれぞれ制御するための三つのアンテナセットを含んでもよい。合わせて、gNB160およびng-eNB162のセルは、UEモビリティをサポートするために、広い地理的エリアにわたってUE156に無線カバレッジを提供し得る。
【0075】
図1Bに示すように、gNB160および/またはng-eNB162は、NGインターフェイスによって5G-CN152に接続されてもよく、Xnインターフェイスによって他の基地局に接続され得る。NGおよびXnインターフェイスは、インターネットプロトコル(IP)トランスポートネットワークなどの基となるトランスポートネットワーク上に、直接的な物理的接続および/または間接的な接続を使用して確立され得る。gNB160および/またはng-eNB162は、UuインターフェイスによってUE156に接続され得る。例えば、
図1Bに示すように、gNB160Aは、UuインターフェイスによってUE156Aに接続され得る。NG、Xn、およびUuインターフェイスは、プロトコルスタックに関連付けられている。インターフェイスに関連付けられるプロトコルスタックは、データおよびシグナリングメッセージを交換するため
図1Bのネットワーク要素によって使用されてもよく、ユーザープレーンおよび制御プレーンの二つのプレーンを含み得る。ユーザープレーンは、ユーザーにとって関心対象のデータを処理し得る。制御プレーンは、ネットワーク要素に対する関心対象のシグナリングメッセージを処理し得る。
【0076】
gNB160および/またはng-eNB162は、一つまたは複数のNGインターフェイスによって、AMF/UPF158など、5G-CN152の一つまたは複数のAMF/UPF機能に接続され得る。例えば、gNB160Aは、NGユーザープレーン(NG-U)インターフェイスによって、AMF/UPF158のUPF158Bに接続され得る。NG-Uインターフェイスは、gNB160AとUPF158B間のユーザープレーンPDUの供給を提供し得る(例えば、非保証送達)。gNB160Aは、NG制御プレーン(NG-C)インターフェイスを使用してAMF158Aに接続できる。NG-Cインターフェイスは、例えば、NGインターフェイス管理、UEコンテキスト管理、UEモビリティ管理、NASメッセージの転送、ページング、PDUセッション管理および構成転送および/または警告メッセージ送信を提供することができる。
【0077】
gNB160は、Uuインターフェイス上のUE156に向かってNRユーザープレーンおよび制御プレーンプロトコル終端を提供し得る。例えば、gNB160Aは、第一のプロトコルスタックに関連付けられるUuインターフェイス上で、UE156Aに向かってNRユーザープレーンおよび制御プレーンプロトコル終端を提供し得る。ng-eNB162は、Uuインターフェイス上のUE156に向かって、Evolved UMTS地上無線アクセス(E‐UTRA)ユーザープレーンおよび制御プレーンプロトコル終端を提供してもよく、E‐UTRAは3GPP(登録商標)4G無線アクセス技術を指す。例えば、ng-eNB162Bは、第二のプロトコルスタックに関連付けられるUuインターフェイス上で、UE156Bに向かってE‐UTRAユーザープレーンおよび制御プレーンプロトコル終端を提供し得る。
【0078】
5G-CN152は、NRおよび4Gの無線アクセスを処理するように構成されると記述された。当業者であれば、NRが4Gコアネットワークに、「非スタンドアローン動作」として知られるモードで接続することが可能であり得ることを理解するであろう。非スタンドアローン動作では、4Gコアネットワークを使用して、制御プレーン機能(例えば、初期アクセス、モビリティ、およびページング)を提供する(または少なくともサポートする)。一つのAMF/UPF158のみが
図1Bに示されるが、一つのgNBまたはng-eNBは、複数のAMF/UPFノードに接続されて、冗長性を提供し、および/または複数のAMF/UPFノードにわたって共有をロードし得る。
【0079】
論じるように、
図1Bにおいて、ネットワーク要素間のインターフェイス(例えば、Uu、Xn、およびNGインターフェイス)がデータおよびシグナリングメッセージを交換するためにネットワーク要素が使用するプロトコルスタックと関連付けられてもよい。プロトコルスタックは、二つのプレーン、すなわち、ユーザープレーンおよび制御プレーンを含み得る。ユーザープレーンは、ユーザーにとって関心対象のデータを処理してもよく、制御プレーンは、ネットワーク要素に対する関心対象のシグナリングメッセージを処理し得る。
【0080】
図2Aおよび
図2Bはそれぞれ、UE210とgNB220の間にあるUuインターフェイス用のNRユーザープレーンおよびNR制御プレーンプロトコルスタックの例を示す。
図2Aおよび
図2Bに示されるプロトコルスタックは、例えば、
図1Bに示されるUE156AとgNB160Aとの間のUuインターフェイスに使用されるものと同じまたは類似であり得る。
【0081】
図2Aは、UE210およびgNB220に実装された五つの層を含むNRユーザープレーンプロトコルスタックを示す。プロトコルスタックの底部で、物理層(PHYs)211および221は、プロトコルスタックの上位層にトランスポートサービスを提供してもよく、オープンシステム相互接続(OSI)モデルの層1に対応し得る。PHY211および221の上の次の四つのプロトコルは、メディアアクセス制御層(MAC)212および222、無線リンク制御層(RLC)213および223、パケットデータ収束プロトコル層(PDCP)214および224、ならびにサービスデータアプリケーションプロトコル層(SDAP)215および225を含む。合わせて、これらの四つのプロトコルは、OSIモデルの層2またはデータリンク層を構成し得る。
【0082】
図3は、NRユーザープレーンプロトコルスタックのプロトコル層間に提供されるサービスの実施例を示す。
図2Aおよび
図3の上からスタートして、SDAP215および225は、QoSフロー処理を実行し得る。UE210は、UE210とDNとの間の論理接続であり得る、PDUセッションを介してサービスを受信し得る。PDUセッションは、一つまたは複数のQoSフローを有し得る。CNのUPF(例えば、UPF158B)は、QoS要件(例えば、遅延、データレート、および/またはエラーレートに関して)に基づいて、PDUセッションの一つまたは複数のQoSフローにIPパケットをマッピングし得る。SDAP215および225は、一つまたは複数のQoSフローと一つまたは複数のデータ無線ベアラとの間のマッピング/マッピング解除を実行し得る。QoSフローとデータ無線ベアラとの間のマッピング/マッピング解除は、gNB220でSDAP225によって決定され得る。UE210でのSDAP215は、gNB220から受信した反射マッピングまたは制御シグナリングを介して、QoSフローとデータ無線ベアラとの間のマッピングについて通知され得る。反射マッピングについては、gNB220でのSDAP225は、ダウンリンクパケットを、UE210のSDAP215によって観察されて、QoSフローとデータ無線ベアラとの間のマッピング/マッピング解除を決定することができる、QoSフローインジケーター(QFI)でマークし得る。
【0083】
PDCP214およびPDCP224は、エアーインターフェイス上で送信する必要のあるデータ量を低減するためのヘッダー圧縮/解凍、エアーインターフェイス上で送信されるデータの不正な復号化を防止するための暗号/暗号解除、および完全性保護(制御メッセージが意図されたソースから発信されることを確実にするため)を行ってもよい。PDCP214および224は、例えば、未送信のパケットの再送信、パケットのシーケンス内送達および再シーケンス、ならびにgNB内ハンドオーバーのために、重複して受信されたパケットの除去を実行し得る。PDCP214および224は、受信されるパケットの可能性を改善し、受信機で、任意の重複パケットを除去するために、パケット重複を実行し得る。パケット重複は、高信頼性を必要とするサービスに有用であり得る。
【0084】
図3には示されていないが、PDCP214および224は、二重接続シナリオにおいて、分割無線ベアラとRLCチャネルとの間のマッピング/マッピング解除を実行し得る。二重接続は、UEが二つのセル、またはより一般的には、マスターセルグループ(MCG)およびセカンダリーセルグループ(SCG)の二つのセルグループに接続することを可能にする技術である。分割ベアラは、SDAP215および225へのサービスとしてPDCP214および224によって提供される無線ベアラの一つなどの単一の無線ベアラが、二重接続でセルグループによって処理されるときである。PDCP214および224は、セルグループに属するRLCチャネル間で分割無線ベアラをマッピング/マッピング解除し得る。
【0085】
RLC213および223は、それぞれ、MAC212および222から受信した複製データユニットのセグメンテーション、自動反復要求(ARQ)を通した再送信、および除去を実行し得る。RLC213および223は、トランスペアレントモード(TM)、未確認応答モード(UM)、および確認応答モード(AM)の三つの送信モードをサポートし得る。RLCが動作している送信モードに基づいて、RLCは、指摘された機能のうちの一つまたは複数を実行し得る。このRLC構成は、ヌメロロジおよび/または送信時間間隔(TTI)持続時間に依存せずに論理チャネル毎とすることができる。
図3に示すように、RLC213および223は、それぞれPDCP214および224にサービスとしてRLCチャネルを提供し得る。
【0086】
MAC212およびMAC222は、論理チャネルの多重化/多重分離、および/または論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピングを実行し得る。多重化/多重分離は、PHY211および221へ/から送達されるトランスポートブロック(TB)へ/からの一つまたは複数の論理チャネルに属するデータユニットの多重化/多重分離を含んでもよい。MAC222は、動的スケジューリングによって、UE間の、スケジューリング、スケジューリング情報報告、および優先度処理を行うように構成され得る。スケジューリングは、ダウンリンクおよびアップリンクのためにgNB220(MAC222にて)で実施され得る。MAC212および222は、ハイブリッド自動反復要求(HARQ)(例えば、キャリアアグリゲーション(CA)の場合、キャリアごとに一つのHARQエンティティ)を通して、エラー訂正、論理チャネル優先順位付けによるUE210の論理チャネル間の優先度処理、および/またはパディングを行うように構成され得る。MAC212およびMAC222は、一つまたは複数のヌメロロジおよび/または送信タイミングをサポートし得る。一実施例では、論理チャネル優先順位付けにおけるマッピング制限により、論理チャネルがどのヌメロロジおよび/または送信タイミングを使用することができるかを制御することができる。
図3に示すように、MAC212および222は、サービスとしてRLC213および223に論理チャネルを提供し得る。
【0087】
PHY211および221は、エアーインターフェイス上で情報を送受信するために、物理チャネルへのトランスポートチャネルのマッピングおよびデジタルおよびアナログ信号処理機能を実行し得る。これらのデジタルおよびアナログ信号処理機能は、例えば、符号化/復号化および変調/復調を含み得る。PHY211および221は、マルチアンテナマッピングを実行し得る。
図3に示すように、PHY211および221は、サービスとして、MAC212および222に一つまたは複数のトランスポートチャネルを提供し得る。
【0088】
図4Aは、NRユーザープレーンプロトコルスタックを通るダウンリンクデータフローの例を示す。
図4Aは、NRユーザープレーンプロトコルスタックを通した三つのIPパケット(n、n+1、およびm)のダウンリンクデータフローを示し、gNB220で二つのTBを生成する。NRユーザープレーンプロトコルスタックを通るアップリンクデータフローは、
図4Aに示すダウンリンクデータフローと類似し得る。
【0089】
図4Aのダウンリンクデータフローは、SDAP225が、一つまたは複数のQoSフローから三つのIPパケットを受信し、三つのパケットを無線ベアラにマッピングしたときに開始する。
図4Aでは、SDAP225は、IPパケットnおよびn+1を第一の無線ベアラ402にマッピングし、IPパケットmを第二の無線ベアラ404にマッピングする。SDAPヘッダー(
図4Aで「H」とラベル付けされる)がIPパケットに追加される。より高いプロトコル層から/へのデータユニットは、より低いプロトコル層のサービスデータユニット(SDU)と呼ばれ、より低いプロトコル層へ/からのデータユニットは、より高いプロトコル層のプロトコルデータユニット(PDU)と呼ばれる。
図4Aに示すように、AP225からのデータユニットは、より低いプロトコル層PDCP224のSDUであり、SDAP225のPDUである。
【0090】
図4Aの残りのプロトコル層は、関連する機能(例えば、
図3に関して)を実行し、対応するヘッダーを追加し、それぞれの出力を次の下層に転送し得る。例えば、PDCP224は、IPヘッダー圧縮および暗号化を実行し、その出力をRLC223に転送し得る。RLC223は、任意選択で(例えば、
図4AのIPパケットmについて示されるように)セグメンテーションを実行し、その出力をMAC222に転送することができる。MAC222は、いくつかのRLC PDUを多重化してもよく、MACサブヘッダーをRLC PDUに取り付けてトランスポートブロックを形成し得る。NRでは、
図4Aに示すように、MACサブヘッダーはMAC PDU全体に分散され得る。LTEでは、MACサブヘッダーはMAC PDUの先頭に完全に配置され得る。NR MAC PDU構造は、MAC PDUサブヘッダーが、完全なMAC PDUが組み立てられる前に計算され得るため、処理時間および関連遅延を低減し得る。
【0091】
図4Bは、MAC PDUにおけるMACサブヘッダーのフォーマット例を示す。MACサブヘッダーには、MACサブヘッダーが対応しているMAC SDUの長さ(バイト単位など)を示すためのSDU長さフィールド、MAC SDUが多重分離プロセスを支援するために開始した論理チャネルを識別するための論理チャネル識別子(LCID)フィールド、SDU長さフィールドのサイズを示すためのフラグ(F)、および将来使用するための予約ビット(R)フィールドが含まれる。
【0092】
図4Bはさらに、MAC223またはMAC222などのMACによってMAC PDUに挿入されるMAC制御要素(CE)を示す。例えば、
図4Bは、MAC PDUに挿入された二つのMAC CEを示す。MAC CEは、ダウンリンク送信(
図4Bに示されるように)のためMAC PDUの開始に、およびアップリンク送信のためMAC PDUの終わりに挿入され得る。MAC CEは、インバンド制御シグナリングに使用され得る。MAC CEの例としては、バッファ状態レポートや電力ヘッドルームレポートなどのスケジューリング関連MAC CE、PDCP重複検出の起動/停止、チャネル状態情報(CSI)レポート、サウンディング基準信号(SRS)送信、および事前構成済みコンポーネント、のためのものなどの起動/停止MAC CE、不連続受信(DRX)関連MAC CE、タイミング進行MAC CE、およびランダムアクセス関連MAC CEが挙げられる。MAC CEは、MAC SDUに説明されるのと類似したフォーマットのMACサブヘッダーによって先行されてもよく、MAC CEに含まれる制御情報のタイプを示すLCIDフィールドに予約値で識別され得る。
【0093】
NR制御プレーンプロトコルスタックを説明する前に、論理チャネル、トランスポートチャネル、および物理チャネル、ならびにチャネルタイプ間のマッピングを最初に説明する。一つまたは複数のチャネルを使用して、後述するNR制御プレーンプロトコルスタックに関連する機能を実行し得る。
【0094】
図5Aおよび
図5Bは、それぞれダウンリンクおよびアップリンクについて、論理チャネル、トランスポートチャネル、および物理チャネル間のマッピングを示す。情報は、NRプロトコルスタックのRLC、MAC、およびPHY間のチャネルを通して送信される。論理チャネルは、RLCとMACとの間で使用することができ、NR制御プレーン内に制御および構成情報を伝達する制御チャネルとして、またはNRユーザープレーン内にデータを伝達するトラフィックチャネルとして分類することができる。論理チャネルは、特定のUE専用の専用論理チャネルとして、または複数のUEによって使用され得る共通の論理チャネルとして分類され得る。論理チャネルはまた、それが運ぶ情報のタイプによって定義され得る。NRによって定義される論理チャネルのセットには、例えば、
- 位置がセルレベルでネットワークに知られていないUEをページングするために使用されるページングメッセージを表示するためのページング制御チャネル(PCCH)と、
- マスター情報ブロック(MIB)およびいくつかのシステム情報ブロック(SIB)の形態でシステム情報メッセージを伝達するためのブロードキャスト制御チャネル(BCCH)であって、システム情報メッセージがUEによって使用されて、セルがどのように構成され、セル内でどのように動作するかについての情報を取得し得る、ブロードキャスト制御チャネルと、
- ランダムアクセスとともに制御メッセージを送信するための共通制御チャネル(CCCH)と、
- UEを構成するために、特定のUEとの間で制御メッセージを送信するための専用制御チャネル(DCCH)と、
- ユーザーデータを特定のUEとの間で送信するための専用トラフィックチャネル(DTCH)とを含む。
【0095】
トランスポートチャネルは、MAC層とPHY層の間で使用され、それらが送信する情報をエアーインターフェイス上でどのように送信するかによって定義され得る。NRによって定義されるトランスポートチャネルのセットには、例えば、
- PCCHから発信されたページングメッセージを送信するためのページングチャネル(PCH)と、
- BCCHからMIBを運ぶためのブロードキャストチャネル(BCH)と、
- BCCHからのSIBを含む、ダウンリンクデータおよびシグナリングメッセージの送信用のダウンリンク共有チャネル(DL-SCH)
- アップリンクデータおよびシグナリングメッセージを送信するためのアップリンク共有チャネル(UL-SCH)と、
- 事前スケジューリングなしに、UEがネットワークに接続できるようにするランダムアクセスチャネル(RACH)と、を含む。
【0096】
PHYは、物理チャネルを使用して、PHYの処理レベル間で情報を渡すことができる。物理チャネルは、一つまたは複数のトランスポートチャネルの情報を運ぶための時間周波数リソースの関連セットを有し得る。PHYは、制御情報を生成して、PHYの低レベル動作をサポートし、L1/L2制御チャネルとして知られる物理制御チャネルを介して、PHYの低レベルへ制御情報を提供し得る。NRによって定義される物理チャネルおよび物理制御チャネルのセットは、例えば、
- BCHからMIBを運ぶための物理ブロードキャストチャネル(PBCH)と、
- DL-SCHからのダウンリンクデータおよびシグナリングメッセージ、ならびにPCHからのページングメッセージを運ぶための物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)と、
- ダウンリンクスケジューリングコマンド、アップリンクスケジューリング許可、およびアップリンク電力制御コマンドを含み得る、ダウンリンク制御情報(DCI)を運ぶための物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)と、
- UL-SCHおよび以下に記載されるように、一部の例ではアップリンク制御情報(UCI)からアップリンクデータおよびシグナリングメッセージを運ぶための物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)と、
- HARQ確認応答、チャネル品質インジケーター(CQI)、プリコーディングマトリックスインジケーター(PMI)、ランクインジケーター(RI)、およびスケジューリング要求(SR)を含み得る、UCIを運ぶための物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)と、
- ランダムアクセスのための物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)と、を含む。
【0097】
物理制御チャネルと同様に、物理層は、物理層の低レベル動作をサポートするために物理信号を生成する。
図5Aおよび
図5Bに示すよう、NRによって定義される物理層信号には、プライマリー同期信号(PSS)、セカンダリー同期信号(SSS)、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)、復調基準信号(DMRS)、サウンディング基準信号(SRS)、および位相トラッキング基準信号(PT-RS)が含まれる。これらの物理層信号は、以下でより詳細に説明される。
【0098】
図2Bは、NR制御プレーンプロトコルスタックの例を示す。
図2Bにおいて、NR制御プレーンプロトコルスタックは、NRユーザープレーンプロトコルスタックの例と同じ/類似の第一の四つのプロトコル層を使用し得る。これら四つのプロトコル層には、PHY211および221、MAC212および222、RLC213および223、ならびにPDCP214および224が含まれる。NRユーザープレーンプロトコルスタックのように、スタックの上部にSDAP215および225を有する代わりに、NR制御プレーンスタックは、NR制御プレーンプロトコルスタックの上部に無線リソース制御(RRC)216および226、ならびにNASプロトコル217および237を持つ。
【0099】
NASプロトコル217および237は、UE210とAMF230(例えば、AMF158A)の間、またはより一般的には、UE210とCNとの間に制御プレーン機能を提供し得る。NASプロトコル217および237は、NASメッセージと呼ばれるシグナリングメッセージを介して、UE210とAMF230との間に制御プレーン機能を提供し得る。UE210とAMF230の間には、NASメッセージを送信できる直接経路はない。NASメッセージは、UuおよびNGインターフェイスのASを使用して送信され得る。NASプロトコル217および237は、認証、セキュリティ、接続セットアップ、モビリティ管理、およびセッション管理などの制御プレーン機能を提供し得る。
【0100】
RRC216および226は、UE210とgNB220との間に、またはより一般的には、UE210とRANとの間に制御プレーン機能を提供し得る。RRC216および226は、RRCメッセージと呼ばれるシグナリングメッセージを介して、UE210とgNB220との間に制御プレーン機能を提供し得る。RRCメッセージは、シグナリング無線ベアラ、および同一/類似のPDCP、RLC、MAC、およびPHYプロトコル層を使用して、UE210とRANとの間で送信され得る。MACは、制御プレーンおよびユーザープレーンデータを、同じトランスポートブロック(TB)内に多重化し得る。RRC216および226は、ASおよびNASに関連するシステム情報のブロードキャスト、CNまたはRANによって開始されたページング、UE210とRANとの間のRRC接続の確立、メンテナンス、およびリリース、キー管理を含むセキュリティ機能、シグナリング無線ベアラおよびデータ無線ベアラの確立、構成、メンテナンス、およびリリース、モビリティ機能、QoS管理機能、UE測定レポートとレポートの制御、無線リンク障害(RLF)の検出と回復、および/またはNASメッセージ転送のような制御プレーン機能を提供できる。RRC接続の確立の一部として、RRC216および226は、UE210とRANとの間の通信のためのパラメーターの設定を伴い得る、RRCコンテキストを確立し得る。
【0101】
図6は、UEのRRC状態遷移を示す例示的な図である。UEは、
図1Aに示す無線デバイス106、
図2Aおよび
図2Bに示すUE210、または本開示に記載される任意の他の無線デバイス、と同一または類似であり得る。
図6に示されるように、UEは、三つのRRC状態のうちの少なくとも一つにあり得る。つまり、RRC接続602(例えば、RRC_CONNECTED)、RRCアイドル604(例えば、RRC_IDLE)、およびRRC非アクティブ606(例えば、RRC_INACTIVE)。
【0102】
RRC接続602では、UEは確立されたRRCコンテキストを有し、基地局と少なくとも一つのRRC接続を有し得る。基地局は、
図1Aに示すRAN104に含まれる一つまたは複数の基地局の一つ、
図1Bに示すgNB160またはng-eNB162の一つ、
図2Aおよび
図2Bに示すgNB220、または本開示に記載される任意の他の基地局に類似であり得る。UEが接続される基地局には、UEのRRCコンテキストがあり得る。UEコンテキストと呼ばれるRRCコンテキストは、UEと基地局との間の通信のためのパラメーターを含んでもよい。これらのパラメーターには、例えば、一つまたは複数のASコンテキスト、一つまたは複数の無線リンク構成パラメーター、ベアラ構成情報(例えば、データ無線ベアラ、シグナリング無線ベアラ、論理チャネル、QoSフロー、および/またはPDUセッションに関連する)、セキュリティ情報、および/またはPHY、MAC、RLC、PDCP、および/またはSDAP層構成情報が含まれ得る。RRC接続602では、UEのモビリティはRAN(例えば、RAN104またはNG-RAN154)によって管理され得る。UEは、サービングセルおよび隣接セルからの信号レベル(例えば、基準信号レベル)を測定し、これらの測定値を現在UEにサービスを提供している基地局に報告し得る。UEのサービング基地局は、報告された測定値に基づいて、隣接基地局の一つのセルへのハンドオーバーを要求し得る。RRC状態は、RRC接続602から、接続リリース手順608を介して、RRCアイドル604に、移行してもよく、または接続非アクティブ化手順610を介してRRC非アクティブ606に移行し得る。
【0103】
RRCアイドル604では、RRCコンテキストはUEに対して確立され得ない。RRCアイドル604では、UEは基地局とのRRC接続を有し得ない。RRCアイドル604中、UEは、ほとんどの時間の間、スリープ状態であり得る(例えば、バッテリー電力を節約するため)。UEは、定期的に(例えば、不連続受信サイクル毎に1回)起動して、RANからのページングメッセージを監視することができる。UEのモビリティは、セル再選択として知られる手順を通してUEによって管理され得る。RRC状態は、以下でより詳細に論じるようにランダムアクセス手順を伴い得る接続確立手順612を介して、RRCアイドル604からRRC接続602に移行し得る。
【0104】
RRC非アクティブ606では、以前に確立されたRRCコンテキストは、UEおよび基地局で維持される。これにより、RRCアイドル604からRRC接続602への遷移と比較して、シグナリングオーバーヘッドが低減されて、RRC接続602への高速遷移が可能となる。RRC非アクティブ606では、UEはスリープ状態にあり、UEのモビリティは、セル再選択を通してUEによって管理され得る。RRC状態は、RRC非アクティブ606から、接続再開手順614によって、RRC接続602に、または接続リリース手順608と同一または類似の接続リリース手順616を介して、RRCアイドル604に移行し得る。
【0105】
RRC状態は、モビリティ管理機構と関連付けられてもよい。RRCアイドル604およびRRC非アクティブ606では、モビリティは、セル再選択を通してUEによって管理される。RRCアイドル604およびRRC非アクティブ606におけるモビリティ管理の目的は、ネットワークが、移動体通信ネットワーク全体にわたりページングメッセージをブロードキャストすることなく、ページングメッセージを介してイベントをUEに通知できるようにすることである。RRCアイドル604およびRRC非アクティブ606で使用されるモビリティ管理機構は、ページングメッセージが、移動体通信ネットワーク全体の代わりにUEが現在存在するセルグループのセル上にブロードキャストされ得るように、ネットワークがセルグループレベル上でUEを追跡することを可能にし得る。RRCアイドル604およびRRC非アクティブ606のモビリティ管理機構は、セルグループレベル上でUEを追跡する。それらは、異なる粒度のグループ化を使用して、そうすることができる。例えば、セルグループ化の粒度の三つのレベル、すなわち、個々のセル、RANエリア識別子(RAI)によって識別されるRANエリア内のセル、および追跡エリアと呼ばれ、追跡エリア識別子(TAI)によって識別されるRANエリアのグループ内のセル、であり得る。
【0106】
追跡エリアは、CNレベルでUEを追跡するために使用され得る。CN(例えば、CN102または5G-CN152)は、UE登録エリアに関連付けられるTAIのリストをUEに提供し得る。UEが、セル再選択を通して、UE登録エリアに関連付けられるTAIのリストに含まれないTAIに関連付けられているセルに移動した場合、UEは、CNがUEの位置を更新できるようにCNで登録更新を行い、UEに新しいUE登録エリアを提供し得る。
【0107】
RANエリアは、RANレベルでUEを追跡するために使用され得る。RRC非アクティブ606状態のUEについては、UEにRAN通知エリアを割り当てることができる。RAN通知エリアは、一つまたは複数のセルアイデンティティ、RAIのリスト、またはTAIのリストを含み得る。一実施例では、基地局は、一つまたは複数のRAN通知エリアに属し得る。一実施例では、セルは、一つまたは複数のRAN通知エリアに属することができる。UEがセル再選択を通して、UEに割り当てられたRAN通知エリアに含まれないセルに移動した場合、UEは、RANで通知エリアの更新を実行し、UEのRAN通知エリアを更新することができる。
【0108】
UEに対するRRCコンテキストを格納する基地局、またはUEの最後のサービング基地局は、アンカー基地局と呼んでもよい。アンカー基地局は、少なくとも、UEがアンカー基地局のRAN通知エリアに留まっている時間の間、および/またはUEがRRRC非アクティブ606に留まっている時間の間に、UEに対するRRCコンテキストを維持し得る。
【0109】
図1BのgNB160などのgNBは、二つの部分、つまり中央ユニット(gNB-CU)、および一つまたは複数の分散ユニット(gNB-DU)に分割できる。gNB-CUは、F1インターフェイスを使用して、一つまたは複数のgNB-DUに結合され得る。gNB‐CUは、RRC、PDCP、およびSDAPを含んでもよい。gNB-DUは、RLC、MAC、およびPHYを含んでもよい。
【0110】
NRでは、物理信号および物理チャネル(
図5Aおよび
図5B)を直交周波数分割多重化(OFDM)シンボル上にマッピングし得る。OFDMは、F直交サブキャリア(またはトーン)上でデータを送信するマルチキャリア通信方式である。送信前に、データは、ソースシンボルと呼ばれ、F平行シンボルストリームに分割される、一連の複雑なシンボル(例えば、M直交振幅変調(M-QAM)またはM相シフトキーイング(M-PSK)シンボル)にマッピングされ得る。F平行シンボルストリームは、それらが周波数ドメイン内にあるかのように扱われ、それらを時間ドメインに変換する逆高速フーリエ変換(IFFT)ブロックへの入力として使用され得る。IFFTブロックは、F平行シンボルストリームのそれぞれから一つを、Fソースシンボルに一度に取り込み、各ソースシンボルを使用して、F直交サブキャリアに対応するF正弦波基底関数の一つの振幅および位相を変調することができる。IFFTブロックの出力は、F直交サブキャリアの総和を表すF時間ドメインサンプルであり得る。F時間ドメインサンプルは、単一のOFDMシンボルを形成し得る。いくつかの処理(例えば、サイクリックプレフィックスの追加)およびアップコンバージョンの後、IFFTブロックによって提供されるOFDMシンボルは、キャリア周波数上でエアーインターフェイス上で送信され得る。F平行シンボルストリームは、IFFTブロックによって処理される前に、FFTブロックを使用して混合され得る。この処理は、ディスクリートフーリエ変換(DFT)であらかじめ符号化されたOFDMシンボルを生成し、アップリンク内のUEにより使用され、ピーク対平均電力比(PAPR)を減少させることができる。逆処理は、FFTブロックを使用して受信機でOFDMシンボル上で実行されて、ソースシンボルにマッピングされたデータを復元し得る。
【0111】
図7は、OFDMシンボルがグループ化されたNRフレームの構成例を示す。NRフレームは、システムフレーム番号(SFN)によって識別され得る。SFNは、1024フレームの期間で繰り返し得る。図示するように、一つのNRフレームは、持続時間が10ミリ秒(ms)であってもよく、持続時間が1ミリ秒である10個のサブフレームを含んでもよい。サブフレームは、例えば、スロット当たり14個のOFDMシンボルを含むスロットに分割され得る。
【0112】
スロットの持続時間は、スロットのOFDMシンボルに使用されるヌメロロジに依存し得る。NRでは、異なるセル展開(例えば、最大mm波の範囲のキャリア周波数のセルまでのキャリア周波数が1GHz未満のセル)を収容するために、柔軟なヌメロロジがサポートされる。ヌメロロジは、サブキャリア間隔およびサイクリックプレフィックス持続時間に関して定義され得る。NRにおけるヌメロロジについては、サブキャリア間隔は、15kHzのベースラインサブキャリア間隔から2の累乗によってスケールアップされてもよく、サイクリックプレフィックス持続時間は、4.7umsのベースラインサイクリックプレフィックス持続時間から2の累乗によってスケールダウンされ得る。例えば、NRは、以下のサブキャリア間隔/サイクリックプレフィックス持続時間の組み合わせを、用いてヌメロロジを定義する:15kHz/4.7ums、30kHz/2.3ums、60kHz/1.2ums、120kHz/0.59ums、および240kHz/0.29ums。
【0113】
スロットは、固定数のOFDMシンボル(例えば、14個のOFDMシンボル)を有し得る。より高いサブキャリア間隔を有するヌメロロジは、スロット持続時間が短く、それに応じて、サブフレーム当たりのスロット数が多い。
図7は、このヌメロロジ依存性スロット持続時間およびサブフレーム当たりのスロット送信構造を示す(図示を容易にするために、240kHzのサブキャリア間隔を有するヌメロロジは
図7には示されていない)。NR内のサブフレームは、ヌメロロジ非依存時間基準として使用され得るが、スロットは、アップリンクおよびダウンリンク送信がスケジュールされるユニットとして使用され得る。低遅延サポートするために、NRでのスケジューリングは、スロット持続時間から分離され、任意のOFDMシンボルで始まり、送信に必要なだけ多くのシンボルで終わってもよい。これらの部分スロット送信は、ミニスロット送信またはサブスロット送信と呼んでもよい。
【0114】
図8は、NRキャリアの時間および周波数ドメインにおけるスロットの構成例を示す。スロットには、リソース要素(RE)とリソースブロック(RB)が含まれる。REは、NRの中で最小の物理リソースである。REは、
図8に示されるように、周波数ドメインの一つのサブキャリアによって、時間ドメインの一つのOFDMシンボルにわたる。RBは、
図8に示されるように、周波数ドメインで12個の連続するREにわたる。NRキャリアは、275RBまたは275×12=3300サブキャリアの幅に制限され得る。こうした制限は、使用される場合、NRキャリアをサブキャリア間隔が15、30、60、および120kHzのそれぞれについて、50、100、200、および400MHzに制限してもよく、400MHzのバンド幅が、キャリアバンド幅制限当たり400MHzに基づいて設定され得る。
【0115】
図8は、NRキャリアの全バンド幅にわたって使用される単一のヌメロロジを示す。他の例示的な構成では、複数のヌメロロジが、同じキャリア上でサポートされ得る。
【0116】
NRは、広範なキャリアバンド幅(例えば、120kHzのサブキャリア間隔に対して最大400MHz)をサポートし得る。全てのUEが、全キャリアバンド幅を受信できるとは限らない(例えば、ハードウェアの制限など)。また、全キャリアバンド幅を受信することは、UEの電力消費量の観点からは禁止され得る。一実施例では、電力消費量を低減するため、および/または他の目的のために、UEは、UEが受信を予定しているトラフィック量に基づいて、UEの受信バンド幅のサイズを適合させ得る。これはバンド幅適応と呼ばれる。
【0117】
NRは、全キャリアバンド幅を受信できないUEをサポートし、バンド幅適応をサポートするバンド幅部分(BWP)を定義する。一実施例では、BWPは、キャリア上の連続RBのサブセットによって定義され得る。UEは、サービングセル当たり一つまたは複数のダウンリンクBWPおよび一つまたは複数のアップリンクBWP(例えば、サービングセル当たり最大四つのダウンリンクBWPおよび最大四つのアップリンクBWP)で(例えば、RRC層を介して)で構成され得る。所与の時間で、サービングセルに対して構成されるBWPのうちの一つまたは複数がアクティブであり得る。これらの一つまたは複数のBWPは、サービングセルのアクティブBWPと呼んでもよい。サービングセルがセカンダリーアップリンクキャリアで構成されるとき、サービングセルは、アップリンクキャリアに一つまたは複数の第一のアクティブBWP、およびセカンダリーアップリンクキャリアに一つまたは複数の第二のアクティブBWPを有し得る。
【0118】
ペアでないスペクトルについては、ダウンリンクBWPのダウンリンクBWPインデックスとアップリンクBWPのアップリンクBWPインデックスが同じ場合、構成済みダウンリンクBWPのセットからのダウンリンクBWPを、構成済みアップリンクBWPのセットからのアップリンクBWPとリンクし得る。ペアでないスペクトルについては、UEは、ダウンリンクBWPの中心周波数がアップリンクBWPの中心周波数と同じであると予想し得る。
【0119】
プライマリーセル(PCell)上の構成済みダウンリンクBWPのセット内のダウンリンクBWPについて、基地局は、少なくとも一つの検索空間に対してUEを、一つまたは複数の制御リソースセット(CORESET)で構成し得る。検索空間は、UEが制御情報を見つけることができる、時間および周波数ドメイン内の位置のセットである。検索空間は、UE固有の検索空間または共通検索空間(複数のUEによって潜在的に使用可能)であり得る。例えば、基地局は、アクティブダウンリンクBWPにおいて、PCell上またはプライマリーセカンダリーセル(PSCell)上に、共通検索空間でUEを構成することができる。
【0120】
構成済みアップリンクBWPのセット内のアップリンクBWPの場合、BSは、一つまたは複数のPUCCH送信のための一つまたは複数のリソースセットでUEを構成することができる。UEは、ダウンリンクBWPに対して、構成されるヌメロロジ(例えば、サブキャリア間隔およびサイクリックプレフィックス持続時間)に従って、ダウンリンクBWP内のダウンリンク受信(例えば、PDCCHまたはPDSCH)を受信し得る。UEは、構成されるヌメロロジ(例えば、アップリンクBWPのサブキャリア間隔およびサイクリックプレフィックス長)に従って、アップリンクBWP内のアップリンク送信(例えば、PUCCHまたはPUSCH)を送信し得る。
【0121】
一つまたは複数のBWPインジケーターフィールドは、ダウンリンク制御情報(DCI)に提供され得る。BWPインジケーターフィールドの値は、構成されるBWPのセットのどのBWPが、一つまたは複数のダウンリンク受信に対するアクティブダウンリンクBWPであるかを示し得る。一つまたは複数のBWPインジケーターフィールドの値は、一つまたは複数のアップリンク送信に対するアクティブアップリンクBWPを示し得る。
【0122】
基地局は、PCellに関連付けられる構成済みダウンリンクBWPのセット内のデフォルトダウンリンクBWPで、UEを半静的に構成し得る。基地局が、UEに対するデフォルトダウンリンクBWPを提供していない場合、デフォルトダウンリンクBWPは、初期アクティブダウンリンクBWPとすることができる。UEは、PBCHを使用して取得されたCORESET構成に基づいて、どのBWPが初期アクティブダウンリンクBWPであるかを決定し得る。
【0123】
基地局は、PCellのBWP非アクティブタイマー値でUEを構成できる。UEは、適切な任意の時点でBWP非アクティブタイマーを開始または再起動することができる。例えば、(a)UEが、対のスペクトル動作に対するデフォルトダウンリンクBWP以外のアクティブダウンリンクBWPを示すDCIを検出するときに、または(b)UEが、非対のスペクトル動作に対するデフォルトダウンリンクBWPまたはアップリンクBWP以外のアクティブダウンリンクBWPまたはアクティブアップリンクBWPを示すDCIを検出するときに、UEがBWP非アクティブタイマーを開始または再起動し得る。UEが一定期間(例えば、1ミリ秒または0.5ミリ秒)DCIを検出しない場合、UEは、BWP非アクティブタイマーを満了に向かって実行し得る(例えば、ゼロからBWP非アクティブタイマー値まで増加させるか、またはBWP非アクティブタイマー値からゼロへ減少させる)。BWP非アクティブタイマーが満了になると、UEはアクティブダウンリンクBWPからデフォルトダウンリンクBWPに切り替えられてもよい。
【0124】
一実施例では、基地局は、一つまたは複数のBWPを有するUEを半静的に構成することができる。UEは、第二のBWPをアクティブBWPとして示すDCIを受信することに応答して、および/またはBWP非アクティブタイマーの満了に応答して(例えば、第二のBWPがデフォルトBWPである場合)、アクティブBWPを第一のBWPから第二のBWPに切り替えることができる。
【0125】
ダウンリンクおよびアップリンクBWPスイッチング(BWPスイッチングが、現在アクティブBWPから、現在アクティブBWPでないへのスイッチングを指す)は、ペアのスペクトルで独立して行われてもよい。ペアでないスペクトルでは、ダウンリンクおよびアップリンクBWPスイッチングを同時に実施し得る。構成されるBWP間の切り替えは、RRCシグナリング、DCI、BWP非アクティブタイマーの満了、および/またはランダムアクセスの開始に基づいて発生し得る。
【0126】
図9は、NRキャリアに対して三つの構成されるBWPを使用したバンド幅適応の実施例を示す。三つのBWPで構成されるUEは、切替点で、一つのBWPから別のBWPに切り替えてもよい。
図9に示される例では、BWPに、バンド幅が40MHz、サブキャリア間隔が15kHzのBWP902、バンド幅が10MHz、サブキャリア間隔が15kHzのBWP904、およびバンド幅が20MHz、サブキャリア間隔が60kHzのBWP906が含まれる。BWP902は、初期アクティブBWPであってもよく、BWP904は、デフォルトBWPであり得る。UEは、切替点においてBWP間を切り替えることができる。
図9の例では、UEは、切替点908でBWP902からBWP904に切り替えてもよい。切替点908での切り替えは、例えば、BWP非アクティブタイマー(デフォルトBWPへのスイッチングを示す)の満了に応答して、および/またはアクティブBWPとしてBWP904を示すDCIを受信することに応答して、任意の適切な理由のために発生し得る。UEは、アクティブBWPとしてBWP906を示すDCIを受信する応答で、切替点910でアクティブBWP904からBWP906に切り替えてもよい。UEは、BWP非アクティブタイマーの満了に応答して、および/またはBWP904をアクティブBWPとして示すDCIを受信することに応答して、切替点912でアクティブBWP906からBWP904に切り替えてもよい。UEは、BWP902をアクティブBWPとして示すDCIを受信する応答で、切替点914でアクティブBWP904からBWP902に切り替えてもよい。
【0127】
UEが、構成済みダウンリンクBWPのセットとタイマー値におけるデフォルトダウンリンクBWPでセカンダリーセルに対して構成される場合、セカンダリーセル上のBWPを切り替えるためのUE手順は、プライマリーセル上のものと同一/類似であり得る。例えば、UEは、UEがプライマリーセルに対してこれらの値を使用するのと同じ/同様の様式で、セカンダリーセルに対してタイマー値およびデフォルトダウンリンクBWPを使用し得る。
【0128】
より大きなデータレートを提供するために、キャリアアグリゲーション(CA)を使用して、二つ以上のキャリアをアグリゲーションし、同じUEとの間で同時に送信することができる。CAのアグリゲーションキャリアは、コンポーネントキャリア(CC)と呼んでもよい。CAを使用する場合、UE用のサービングセルは多数あり、CC用のセルは一つである。CCは、周波数ドメイン内に三つの構成を有し得る。
【0129】
図10Aは、二つのCCを有する三つのCA構成を示す。バンド内、連続的な構成1002において、二つのCCは、同じ周波数帯(周波数帯A)にアグリゲーションされ、周波数帯内で互いに直接隣接して配置される。バンド内、連続しない構成1004では、二つのCCは、同じ周波数帯(周波数帯A)にアグリゲーションされ、ギャップによって周波数帯に分離される。バンド内構成1006では、二つのCCは、周波数帯(周波数帯Aおよび周波数帯B)に位置する。
【0130】
一実施例では、最大32個のCCがアグリゲーションされ得る。アグリゲーションCCは、同じまたは異なるバンド幅、サブキャリア間隔、および/または二重化スキーム(TDDまたはFDD)を有し得る。CAを使用するUEのサービングセルは、ダウンリンクCCを有し得る。FDDについて、一つまたは複数のアップリンクCCは、任意選択で、サービングセル用に構成され得る。アップリンクキャリアよりも多くのダウンリンクキャリアをアグリゲーションすることができることは、例えば、UEがアップリンクよりもダウンリンクにおいてより多くのデータトラフィックを有する場合に有用であり得る。
【0131】
CAを使用する場合、UEのアグリゲーションセルの一つを、プライマリーセル(PCell)と呼んでもよい。PCellは、UEが最初にRRC接続確立、再確立、および/またはハンドオーバーで接続するサービングセルであり得る。PCellは、UEにNASモビリティ情報とセキュリティ入力を提供し得る。UEは異なるPCellを有し得る。ダウンリンクでは、PCellに対応するキャリアは、ダウンリンクプライマリーCC(DL PCC)と呼んでもよい。アップリンクでは、PCellに対応するキャリアは、アップリンクプライマリーCC(UL PCC)と呼んでもよい。UEのその他のアグリゲーションセルは、セカンダリーセル(SCell)と呼んでもよい。一実施例では、SCellは、PCellがUEに対して構成される後に構成され得る。例えば、SCellは、RRC接続再構成手順を介して構成され得る。ダウンリンクでは、SCellに対応するキャリアは、ダウンリンクセカンダリーCC(DL SCC)と呼んでもよい。アップリンクでは、SCellに対応するキャリアは、アップリンクセカンダリーCC(UL SCC)と呼んでもよい。
【0132】
UEに対して構成されるSCellは、例えば、トラフィックおよびチャネル条件に基づいて起動および停止され得る。SCellの停止は、SCell上のPDCCHおよびPDSCH受信が停止され、SCell上のPUSCH、SRS、およびCQI送信が停止されることを意味し得る。構成されるSCellは、
図4Bに関して、MAC CEを使用して起動および停止され得る。例えば、MAC CEは、ビットマップ(例えば、SCellあたり1ビット)を使用して、UEに対するどのSCell(例えば、構成されるSCellのサブセットの中)が起動または停止されるかを示し得る。構成されるSCellは、SCell停止タイマー(例えば、SCell当たり一つのSCell停止タイマー)の満了に応答して停止され得る。
【0133】
セルのスケジューリング割り当ておよびスケジューリング許可などのダウンリンク制御情報は、自己スケジューリングとして知られる、割り当ておよび許可に対応するセル上で送信され得る。セルに対するDCIは、クロスキャリアスケジューリングとして知られる別のセル上で送信され得る。アグリゲーションセルに対するアップリンク制御情報(例えば、CQI、PMI、および/またはRIなどのHARQ確認応答およびチャネル状態フィードバック)は、PCellのPUCCH上で送信され得る。アグリゲーションされたダウンリンクCCの数が多いと、PCellのPUCCHが過負荷になるかもしれない。セルは、複数のPUCCHグループに分けられてもよい。
【0134】
図10Bは、アグリゲーションセルがどのように一つまたは複数のPUCCHグループに構成され得るかの実施例を示す。PUCCHグループ1010およびPUCCHグループ1050は、それぞれ一つまたは複数のダウンリンクCCを含み得る。
図10Bの実施例において、UCCHグループ1010は、PCell1011、SCell1012、およびSCell1013の三つのダウンリンクCCを含む。PUCCHグループ1050は、本実施例において、PCell1051、SCell1052、およびSCell1053の三つのダウンリンクCCを含む。一つまたは複数のアップリンクCCは、PCell1021、SCell1022、およびSCell1023として構成され得る。一つまたは複数の他のアップリンクCCは、プライマリーSセル(PSCell)1061、SCell1062、およびSCell1063として構成され得る。UCI1031、UCI1032、およびUCI1033として示されるPUCCHグループ1010のダウンリンクCCに関連するアップリンク制御情報(UCI)は、PCell1021のアップリンクで送信され得る。UCI1071、UCI1072、およびUCI1073として示されるPUCCHグループ1050のダウンリンクCCに関連するアップリンク制御情報(UCI)は、PSCell1061のアップリンクで送信され得る。一実施例では、
図10Bに描写されるアグリゲーションセルがPUCCHグループ1010およびPUCCHグループ1050に分割されていない場合、ダウンリンクCCに関連するUCIを送信するための単一のアップリンクPCellおよびPCellは、過負荷状態になり得る。UCIの送信をPCell1021とPSCell1061の間で分割することによって、過負荷を防止し得る。
【0135】
ダウンリンクキャリアとオプションのアップリンクキャリアを含むセルには、物理セルIDとセルインデックスを割り当てることができる。物理セルIDまたはセルインデックスは、例えば、物理セルIDが使用される、コンテキストに応じて、セルのダウンリンクキャリアおよび/またはアップリンクキャリアを識別し得る。物理セルIDは、ダウンリンクコンポーネントキャリア上で送信される同期信号を使用して決定することができる。セルインデックスは、RRCメッセージを使用して判定することができる。本開示において、物理セルIDは、キャリアIDと呼ばれることがある。セルインデックスは、キャリアインデックスと呼ばれることがある。例えば、本開示が第一のダウンリンクキャリアに対する第一の物理セルIDに言及する場合、本開示は、第一の物理セルIDが、第一のダウンリンクキャリアを含むセルに対するものであることを意味することができる。同じ概念は、例えば、キャリアの起動に適用し得る。本開示が第一のキャリアが起動されることを示す場合、本明細書は、第一のキャリアを含むセルが起動されることを意味し得る。
【0136】
CAでは、PHYのマルチキャリアの性質がMACに曝露され得る。一実施例では、HARQエンティティは、サービングセル上で動作し得る。トランスポートブロックは、サービングセル当たりの割り当て/許可当たりに生成され得る。トランスポートブロックおよびトランスポートブロックの潜在的なHARQ再送信は、サービングセルにマッピングされ得る。
【0137】
ダウンリンクでは、基地局が、UEへの一つまたは複数の基準信号(RS)(例えば、
図5Aに示されるように、PSS、SSS、CSI-RS、DMRS、および/またはPT-RS)を送信(例えば、ユニキャスト、マルチキャスト、および/またはブロードキャスト)し得る。アップリンクでは、UEは、一つまたは複数のRSを基地局(例えば、
図5Bに示されるように、DMRS、PT-RS、および/またはSRS)に送信することができる。PSSおよびSSSは、基地局によって送信され、UEによって使用され、UEを基地局に同期化することができる。PSSおよびSSSは、PSS、SSS、およびPBCHを含む同期信号(SS)/物理ブロードキャストチャネル(PBCH)ブロック内に提供され得る。基地局は、SS/PBCHブロックのバーストを定期的に送信し得る。
【0138】
図11Aは、SS/PBCHブロックの構造および位置の実施例を示す。SS/PBCHブロックのバーストは、一つまたは複数のSS/PBCHブロック(例えば、
図11Aに示すように、4つのSS/PBCHブロック)を含んでもよい。バーストは、定期的に送信され得る(例えば、2フレーム毎または20ミリ秒毎)。バーストは、ハーフフレーム(例えば、持続時間5ミリ秒を有する第一のハーフフレーム)に制限され得る。
図11Aは一例であり、これらのパラメーター(バースト当たりのSS/PBCHブロックの数、バーストの周期性、フレーム内のバーストの位置)は、例えば、SS/PBCHブロックが送信されるセルのキャリア周波数、セルのヌメロロジまたはサブキャリア間隔、ネットワークによる構成(例えば、RRCシグナリングを使用する)、または任意の他の適切な要因に基づいて構成され得ることが理解されよう。一実施例では、UEは、監視されるキャリア周波数に基づいてSS/PBCHブロックに対するサブキャリア間隔を想定し得る。ただし、無線ネットワークが、異なるサブキャリア間隔を想定するようUEを構成している場合はこの限りではない。
【0139】
SS/PBCHブロックは、時間ドメイン内の一つまたは複数のOFDMシンボル(例えば、
図11Aの例に示されるような4つのOFDMシンボル)にわたってもよく、周波数ドメインの一つまたは複数のサブキャリア(例えば、240個の連続サブキャリア)にわたってもよい。PSS、SSS、およびPBCHは、共通中心周波数を有し得る。PSSは、最初に送信されてもよく、例えば、1つのOFDMシンボルおよび127個のサブキャリアにわたってもよい。SSSは、PSSの後に送信されてもよく(例えば、後の二つのシンボル)、1OFDMシンボルおよび127サブキャリアにわたってもよい。PBCHは、PSSの後に送信されてもよく(例えば、次の3つのOFDMシンボルにわたって)、240個のサブキャリアにわたってもよい。
【0140】
時間および周波数ドメインにおけるSS/PBCHブロックの位置は、UEに知られ得ない(例えば、UEがセルを検索している場合)。セルを見つけて選択するために、UEはPSSのキャリアを監視し得る。例えば、UEは、キャリア内の周波数位置を監視し得る。ある特定の期間(例えば、20ミリ秒)後にPSSが見つからない場合、UEは、同期ラスタによって示されるように、キャリア内の異なる周波数位置でPSSを検索し得る。PSSが時間および周波数ドメイン内の位置に見られる場合、UEは、SS/PBCHブロックの既知の構造に基づいて、SSSおよびPBCHの位置をそれぞれ決定し得る。SS/PBCHブロックは、セル定義SSブロック(CD-SSB)であり得る。一実施例では、プライマリーセルは、CD-SSBと関連付けられてもよい。CD-SSBは、同期ラスタ上に配置され得る。一実施例では、セル選択/検索および/または再選択は、CD-SSBに基づいてもよい。
【0141】
SS/PBCHブロックは、UEによってセルの一つまたは複数のパラメーターを決定するのに使用され得る。例えば、UEは、PSSおよびSSSのシーケンスそれぞれに基づいて、セルの物理セル識別子(PCI)を決定し得る。UEは、SS/PBCHブロックの位置に基づいて、セルのフレーム境界の位置を決定し得る。例えば、SS/PBCHブロックは、送信パターンに従って送信されたことを示してもよく、送信パターン中のSS/PBCHブロックは、フレーム境界から既知の距離である。
【0142】
PBCHは、QPSK変調を使用してもよく、順方向エラー訂正(FEC)を使用し得る。FECは、極性符号化を使用し得る。PBCHによってスパンされる一つまたは複数のシンボルは、PBCHの復調のために一つまたは複数のDMRSを運んでもよい。PBCHは、セルの現在のシステムフレーム番号(SFN)および/またはSS/PBCHブロックタイミングインデックスの表示を含み得る。これらのパラメーターは、UEの基地局への時間同期を容易にし得る。PBCHは、UEに一つまたは複数のパラメーターを提供するために使用されるマスター情報ブロック(MIB)を含んでもよい。MIBは、UEによって使用され、セルに関連付けられる残りの最小システム情報(RSSI)を見つけることができる。RMSIは、システム情報ブロックタイプ1(SIB1)を含んでもよい。SIB1は、UEがセルにアクセスするために必要な情報を含み得る。UEは、PDSCHをスケジュールするために使用され得る、PDCCHを監視するためにMIBの一つまたは複数のパラメーターを使用し得る。PDSCHは、SIB1を含み得る。SIB1は、MIBに提供されたパラメーターを使用して復号化され得る。PBCHは、SIB1の不在を示し得る。SIB1が存在しないことを示すPBCHに基づいて、UEは周波数を指し示し得る。UEは、UEが指される周波数でSS/PBCHブロックを検索し得る。
【0143】
UEは、同じSS/PBCHブロックインデックスで送信された一つまたは複数のSS/PBCHブロックが、準同じ位置に配置される(QCLされる)(例えば、同じ/類似のドップラー拡散、ドップラーシフト、平均利得、平均遅延、および/または空間Rxパラメーターを持つ)と想定することができる。UEは、SS/PBCHブロック送信に対してQCLが異なるSS/PBCHブロックインデックスを有することを想定し得ない。
【0144】
SS/PBCHブロック(例えば、半フレーム内にあるブロック)は、空間方向(例えば、セルのカバレッジエリアにわたる異なるビームを使用して)に送信され得る。一実施例では、第一のSS/PBCHブロックは、第一のビームを使用して第一の空間方向に送信されてもよく、第二のSS/PBCHブロックは、第二のビームを使用して第二の空間方向に送信され得る。
【0145】
一実施例では、キャリアの周波数スパン内で、基地局は、複数のSS/PBCHブロックを送信し得る。一実施例では、複数のSS/PBCHブロックの第一のSS/PBCHブロックの第一のPCIは、複数のSS/PBCHブロックの第二のSS/PBCHブロックの第二のPCIとは異なってもよい。異なる周波数位置で送信されるSS/PBCHブロックのPCIは、異なってもよく、または同一であり得る。
【0146】
CSI-RSは、基地局によって送信され、UEによってチャネル状態情報(CSI)を取得するために使用され得る。基地局は、チャネル推定またはその他の任意の適切な目的のために、一つまたは複数のCSI-RSでUEを構成し得る。基地局は、同一/類似のCSI-RSのうちの一つまたは複数でUEを構成し得る。UEは、一つまたは複数のCSI-RSを測定することができる。UEは、一つまたは複数のダウンリンクCSI-RSの測定に基づいて、ダウンリンクチャネル状態を推定し、および/またはCSIレポートを生成することができる。UEは、CSIレポートを基地局に提供し得る。基地局は、UEによって提供されるフィードバック(例えば、推定されたダウンリンクチャネル状態)を使用して、リンク適合を実行し得る。
【0147】
基地局は、一つまたは複数のCSI-RSリソースセットでUEを半静的に構成できる。CSI-RSリソースは、時間および周波数ドメイン内の位置および周期性と関連付けられてもよい。基地局は、CSI-RSリソースを選択的に起動および/または停止し得る。基地局は、CSI-RSリソースセット内のCSI-RSリソースが起動および/または停止されることをUEに示し得る。
【0148】
基地局は、CSI測定値を報告するようにUEを構成し得る。基地局は、定期的に、不定期に、または半永続的にCSIレポートを提供するようにUEを構成し得る。定期的なCSIレポートのために、UEは、複数のCSIレポートのタイミングおよび/または周期性で構成され得る。不定期のCSIレポートについては、基地局がCSIレポートを要求し得る。例えば、基地局は、UEに、構成されるCSI-RSリソースを測定し、測定値に関するCSIレポートを提供するように命令し得る。半持続性CSIレポートについては、基地局は、定期レポートを定期的に送信し、選択的に起動または停止するようUEを構成することができる。基地局は、RRCシグナリングを使用して、CSI-RSリソースセットおよびCSIレポートでUEを構成し得る。
【0149】
CSI-RS構成は、例えば、最大32個のアンテナポートを示す一つまたは複数のパラメーターを含み得る。UEは、ダウンリンクCSI-RSおよびCORESETが空間的にQCLされ、ダウンリンクCSI-RSに関連付けられるリソース要素がCORESET用に構成される物理リソースブロック(PRB)の外部にある場合、ダウンリンクCSI-RSと制御リソースセット(CORESET)に同じOFDMシンボルを使用するように構成できる。UEは、ダウンリンクCSI-RSおよびSS/PBCHブロックが空間的にQCLされ、ダウンリンクCSI-RSに関連付けられるリソース要素がSS/PBCHブロック用に構成されるPRBの外部にある場合、ダウンリンクCSI-RSおよびSS/PBCHブロックに同じOFDMシンボルを使用するように構成できる。
【0150】
ダウンリンクDMRSは、基地局によって送信されてもよく、UEによってチャネル推定のために使用され得る。例えば、ダウンリンクDMRSは、一つまたは複数のダウンリンク物理チャネル(例えば、PDSCH)のコヒーレント復調に使用され得る。NRネットワークは、データ復調のために一つまたは複数の可変および/または構成可能なDMRSパターンをサポートし得る。少なくとも一つのダウンリンクDMRS構成は、フロントロードされたDMRSパターンをサポートすることができる。フロントロードされたDMRSは、一つまたは複数のOFDMシンボル(例えば、一つまたは二つの隣接するOFDMシンボル)にマッピングできる。基地局は、PDSCHのフロントロードされたDMRSシンボルの数(例えば、最大数)を使用してUEを半静的に構成できる。DMRS構成は、一つまたは複数のDMRSポートをサポートし得る。例えば、シングルユーザーMIMOの場合、DMRS構成は、UE当たり最大八つの直交ダウンリンクDMRSポートをサポートし得る。マルチユーザーMIMOの場合、DMRS構成は、UEあたり最大四つの直交ダウンリンクDMRSポートをサポートできる。無線ネットワークは、ダウンリンクとアップリンクの一般的なDMRS構造を(例えば、少なくともCP-OFDMに対し)サポートできる。DMRS位置、DMRSパターン、および/またはスクランブルシーケンスは、同じであっても異なっていてもよい。基地局は、同じプリコーディングマトリックスを使用して、ダウンリンクDMRSおよび対応するPDSCHを送信し得る。UEは、PDSCHのコヒーレント復調/チャネル推定のために一つまたは複数のダウンリンクDMRSを使用し得る。
【0151】
一実施例では、送信機(例えば、基地局)は、送信バンド幅の一部に対してプリコーダマトリックスを使用し得る。例えば、送信機は、第一のバンド幅に第一のプリコーダマトリックスを、第二のバンド幅に第二のプリコーダマトリックスを使用し得る。第一のプリコーダマトリックスおよび第二のプリコーダマトリックスは、第一のバンド幅が第二のバンド幅とは異なることに基づいて異なってもよい。UEは、同じプリコーディングマトリックスが、PRBのセットにわたって使用されると仮定し得る。PRBのセットは、プリコーディングリソースブロックグループ(PRG)として示され得る。
【0152】
PDSCHは、一つまたは複数の層を含んでもよい。UEは、DMRSを有する少なくとも一つのシンボルが、PDSCHの一つまたは複数の層の層上に存在すると仮定し得る。上位層は、PDSCHに対して最大3つのDMRSを構成し得る。
【0153】
ダウンリンクPT-RSは、基地局によって送信されてもよく、位相雑音補償のためにUEによって使用され得る。ダウンリンクPT-RSが存在するかどうかは、RRC構成によって異なる。ダウンリンクPT-RSの存在および/またはパターンは、RRCシグナリングの組み合わせ、および/またはDCIによって示され得る、他の目的(例えば、変調および符号化スキーム(MCS))に使用される一つまたは複数のパラメーターとの関連付けを使用して、UE固有ベースに構成できる。構成される場合、ダウンリンクPT-RSの動的存在は、少なくともMCSを含む一つまたは複数のDCIパラメーターに関連付けることができる。NRネットワークは、時間および/または周波数ドメインで定義された複数のPT-RS密度をサポートすることができる。周波数ドメイン密度は、それが存在する場合、スケジュールされたバンド幅の少なくとも一つの構成に関連付けられることができる。UEは、DMRSポートおよびPT-RSポートのための同じプリコーディングを想定し得る。PT-RSポート数は、スケジュールされたリソース内のDMRSポート数よりも少なくてもよい。ダウンリンクPT-RSは、UEのスケジュールされた時間/周波数期間に制限され得る。ダウンリンクPT-RSは、受信機での位相追跡を容易にするためにシンボル上で送信され得る。
【0154】
UEは、アップリンクDMRSを基地局に送信してチャネル推定を行うことができる。例えば、基地局は、一つまたは複数のアップリンク物理チャネルのコヒーレント復調のためにアップリンクDMRSを使用し得る。例えば、UEは、PUSCHおよび/またはPUCCHでアップリンクDMRSを送信し得る。アップリンクDM-RSは、対応する物理チャネルに関連付けられる周波数の範囲に類似する周波数の範囲にわたってもよい。基地局は、一つまたは複数のアップリンクDMRS構成でUEを構成することができる。少なくとも一つのDMRS構成が、フロントロードされたDMRSパターンをサポートし得る。フロントロードされたDMRSは、一つまたは複数のOFDMシンボル(例えば、一つまたは二つの隣接するOFDMシンボル)にマッピングできる。一つまたは複数のアップリンクDMRSは、PUSCHおよび/またはPUCCHの一つまたは複数のシンボルで送信するように構成され得る。基地局は、UEが、単一シンボルDMRSおよび/または二重シンボルDMRSをスケジュールするために使用し得る、PUSCHおよび/またはPUCCH用のフロントロードDMRSシンボルの数(例えば、最大数)を用いて、UEを半静的に構成し得る。NRネットワークは、ダウンリンクおよびアップリンク用の共通DMRS構造(例えば、サイクリックプレフィックス直交周波数分割多重化(CP-OFDM)のために)をサポートしてもよく、ここで、DMRS位置、DMRSパターン、および/またはDMRSのスクランブルシーケンスは、同一であっても異なってもよい。
【0155】
PUSCHは、一つまたは複数の層を含んでもよく、UEは、PUSCHの一つまたは複数の層の層上に存在するDMRSを有する少なくとも一つのシンボルを送信し得る。一実施例では、上位層は、PUSCHに対して最大三つのDMRSを構成し得る。
【0156】
アップリンクPT-RS(位相追跡および/または位相雑音補償のために基地局によって使用され得る)は、UEのRRC構成に応じて存在し得るか、または存在しなくてもよい。アップリンクPT-RSの存在および/またはパターンは、RRCシグナリングおよび/またはDCIによって示され得る、他の目的(例えば、Modulation and Coding Scheme (MCS))に使用される一つまたは複数のパラメーターの組み合わせによってUE固有ベースに構成できる。構成される場合、アップリンクPT-RSの動的存在は、少なくともMCSを含む一つまたは複数のDCIパラメーターに関連付けることができる。無線ネットワークは、時間/周波数ドメインで画定される複数のアップリンクPT-RS密度をサポートすることができる。周波数ドメイン密度は、それが存在する場合、スケジュールされたバンド幅の少なくとも一つの構成に関連付けられることができる。UEは、DMRSポートおよびPT-RSポートのための同じプリコーディングを想定し得る。PT-RSポート数は、スケジュールされたリソース内のDMRSポート数よりも少なくてもよい。例えば、アップリンクPT-RSは、UEのスケジュールされた時間/周波数期間に制限され得る。
【0157】
SRSは、アップリンクチャネル依存スケジューリングおよび/またはリンク適合をサポートするために、チャネル状態推定のためにUEによって基地局に送信され得る。UEによって送信されるSRSは、基地局が一つまたは複数の周波数でアップリンクチャネル状態を推定することを可能にし得る。基地局のスケジューラは、推定されたアップリンクチャネル状態を使用して、UEからのアップリンクPUSCH送信のために一つまたは複数のリソースブロックを割り当てることができる。基地局は、一つまたは複数のSRSリソースセットを用いてUEを半静的に構成することができる。SRSリソースセットの場合、基地局は、一つまたは複数のSRSリソースを用いてUEを構成することができる。SRSリソースセット適用性は、上位層(例えば、RRC)のパラメーターによって構成されることができる。例えば、上位層パラメーターがビーム管理を示す場合、一つまたは複数のSRSリソースセット(例えば、同一/類似の時間ドメイン挙動、周期性、非周期性、および/または同種のものを有する)のSRSリソースセット内のSRSリソースが、瞬時に(例えば、同時に)送信され得る。UEは、SRSリソースセット内の一つまたは複数のSRSリソースを送信することができる。NRネットワークは、非周期的、周期的、および/または半持続的SRS送信をサポートし得る。UEは、一つまたは複数のトリガータイプに基づいてSRSリソースを送信してもよく、一つまたは複数のトリガータイプは、上位層シグナリング(例えば、RRC)および/または一つまたは複数のDCIフォーマットを含んでもよい。一実施例では、少なくとも一つのDCIフォーマットが、UEに対して用いられて、一つまたは複数の構成されるSRSリソースセットのうちの少なくとも一つを選択し得る。SRSトリガータイプ0は、上位層シグナリングに基づいてトリガーされたSRSを指し得る。SRSトリガータイプ1は、一つまたは複数のDCIフォーマットに基づいてトリガーされたSRSを指すことができる。一実施例では、PUSCHとSRSが同じスロットで送信される場合、UEは、PUSCHおよび対応するアップリンクDMRSの送信の後にSRSを送信するように構成され得る。
【0158】
基地局は、SRSリソース構成識別子、SRSポートの数、SRSリソース構成の時間ドメイン挙動(例えば、周期的、半永続的、または非周期的SRSの表示)、スロット、ミニスロット、および/またはサブフレームレベル周期性、周期的および/または非周期的SRSリソースのためのオフセット、SRSリソース内のOFDMシンボルの数、SRSリソースの開始OFDMシンボル、SRSバンド幅、周波数ホッピングバンド幅、周期シフト、および/またはSRSシーケンスIDの少なくとも一つを示す一つまたは複数のSRS構成パラメーターを用いてUEを準統計学的に構成することができる。
【0159】
アンテナポートは、アンテナポート上のシンボルが搬送されるチャネルが、同じアンテナポート上の別のシンボルが搬送されるチャネルから推測され得るように画定される。第一のシンボルおよび第二のシンボルが同じアンテナポート上に送信される場合、受信機は、アンテナポート上の第一のシンボルを搬送するためのチャネルから、アンテナポート上の第二のシンボルを搬送するためのチャネル(例えば、フェードゲイン、マルチパス遅延、および/または同種のもの)を推測し得る。第一のアンテナポートおよび第二のアンテナポートは、第一のアンテナポート上の第一のシンボルが伝達されるチャネルの一つまたは複数の大規模特性が、第二のアンテナポートの第二のシンボルが送信される、チャネルから推測され得る場合、準同じ位置に配置される(QCLされる)と呼ばれてもよい。一つまたは複数の大規模特性は、遅延拡散、ドップラー拡散、ドップラーシフト、平均利得、平均遅延、および/または空間受信(Rx)パラメーターの少なくとも一つを含んでもよい。
【0160】
ビームフォーミングを使用するチャネルでは、ビーム管理が必要である。ビーム管理は、ビーム測定、ビーム選択、およびビーム表示を含み得る。ビームは、一つまたは複数の基準信号と関連付けられてもよい。例えば、ビームは、一つまたは複数のビーム形成基準信号によって識別され得る。UEは、ダウンリンク基準信号(例えば、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS))に基づいてダウンリンクビーム測定を実行し、ビーム測定レポートを生成し得る。UEは、RRC接続が基地局でセットアップされた後、ダウンリンクビーム測定手順を実施することができる。
【0161】
図11Bは、時間および周波数ドメインにマッピングされるチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)の実施例を示す。
図11Bに示される正方形は、セルのバンド幅内のリソースブロック(RB)にわたってもよい。基地局は、一つまたは複数のCSI-RSを示すCSI-RSリソース構成パラメーターを含む一つまたは複数のRRCメッセージを送信できる。次のパラメーターの一つまたは複数は、CSI-RSリソース構成に対する、上位層シグナリング(例えば、RRCおよび/またはMACシグナリング)によって設定できる。CSI-RSリソース構成アイデンティティ、CSI-RSポートの数、CSI-RS構成(例えば、サブフレーム内のシンボルおよびリソース要素(RE)の位置)、CSI-RSサブフレーム構成(例えば、サブフレーム位置、オフセット、および無線フレームの周期性)、CSI-RS電力パラメーター、CSI-RSシーケンスパラメーター、符号分割多重(CDM)タイプパラメーター、周波数密度、送信コーム、準同一位置(QCL)パラメーター(例えば、QCL-scramblingidentity、crs-portscount、mbsfn-subframeconfiglist、csi-rs-configZPid、qcl-csi-rs-configNZPid)、および/または他の無線リソースパラメーター。
【0162】
図11Bに示す三つのビームは、UE固有の構成のUEに対して構成され得る。三つのビームを
図11Bに示し(ビーム#1、ビーム#2、およびビーム#3)、それより多い、またはそれより少ないビームを構成し得る。ビーム#1は、第一のシンボルのRB内の一つまたは複数のサブキャリアで送信され得るCSI-RS1101で割り当てられ得る。ビーム#2は、第二のシンボルのRB内の一つまたは複数のサブキャリアで送信され得るCSI-RS1102で割り当てられ得る。ビーム#3は、第三のシンボルのRB内の一つまたは複数のサブキャリアで送信され得るCSI-RS1103で割り当てられ得る。周波数分割多重化(FDM)を使用することにより、基地局は、同じRB内の他のサブキャリア(例えば、CSI-RS1101を送信するために使用されないもの)を使用して、別のUEのビームに関連付けられる別のCSI-RSを送信し得る。時間ドメイン多重化(TDM)を使用することで、UEに使用されるビームは、UEのビームが他のUEのビームからのシンボルを使用するように構成され得る。
【0163】
図11B示されるCSI-RS(例えば、CSI-RS1101、1102、1103)は、基地局によって送信され、一つまたは複数の測定のためにUEによって使用され得る。例えば、UEは、構成されるCSI-RSリソースの基準信号受信電力(RSRP)を測定することができる。基地局は、レポート構成を用いてUEを構成してもよく、UEは、レポート構成に基づいて、RSRP測定値をネットワークに(例えば、一つまたは複数の基地局を介して)報告し得る。一実施例では、基地局は、報告された測定結果に基づいて、いくつかの基準信号を含む一つまたは複数の送信構成表示(TCI)状態を決定し得る。一実施例では、基地局は、一つまたは複数のTCI状態をUEに示し得る(例えば、RRCシグナリング、MAC CE、および/またはDCIを介して)。UEは、一つまたは複数のTCI状態に基づいて決定される受信(Rx)ビームを有するダウンリンク送信を受信し得る。一実施例では、UEは、ビームコレスポンデンス能力を有してもよく、または有しなくてもよい。UEがビームコレスポンデンス能力を有する場合、UEは、コレスポンデンスするRxビームの空間ドメインフィルターに基づいて、送信(Tx)ビームの空間ドメインフィルターを決定し得る。UEがビームコレスポンデンス能力を有していない場合、UEは、アップリンクビーム選択手順を実行して、Txビームの空間ドメインフィルターを決定し得る。UEは、基地局によってUEに構成される一つまたは複数のサウンディング基準信号(SRS)リソースに基づいて、アップリンクビーム選択手順を実行し得る。基地局は、UEによって送信される一つまたは複数のSRSリソースの測定値に基づいて、UE用のアップリンクビームを選択し、表示し得る。
【0164】
ビーム管理手順において、UEは、一つまたは複数のビームペアリンク、基地局によって送信される送信ビーム、およびUEによって受信される受信ビームを含むビームペアリンクのチャネル品質を評価(例えば、測定)し得る。評価に基づいて、UEは、例えば、一つまたは複数のビーム識別(例えば、ビームインデックス、基準信号インデックス、または類似のもの)、RSRP、プリコーディングマトリックスインジケーター(PMI)、チャネル品質インジケーター(CQI)、および/またはランクインジケーター(RI)を含む、一つまたは複数のビームペア品質パラメーターを示すビーム測定レポートを送信し得る。
【0165】
図12Aは、三つのダウンリンクビーム管理手順、P1、P2、およびP3の例を示す。手順P1は、例えば、一つまたは複数の基地局Txビームおよび/またはUE Rxビーム(P1の一番上の行と一番下の行にそれぞれ楕円として表示される)の選択をサポートするために、送信受信点(TRP)(または複数のTRP)の送信(Tx)ビームでのUE測定を可能にし得る。TRPでのビームフォーミングは、ビームのセットのTxビームスイープを含み得る(P1とP2の一番上の行に、破線の矢印で示されるように、楕円が反時計回りに回転しているように示される)。UEでのビームフォーミングは、ビームのセットのためのRxビームスイープを含み得る(P1とP3の下の行に示されるように、楕円は破線の矢印で示されるとき計回りの方向に回転している)。手順P2を使用して、TRPのTxビームでUE測定を有効にすることができる。(P2の一番上の行に、破線の矢印で示されるように、楕円が反時計回りに回転しているように示される)。UEおよび/または基地局は、手順P1で使用されるよりも小さなビームのセットを使用して、または手順P1で使用されるビームよりも狭いビームを使用して、手順P2を実施することができる。これは、ビームリファインメントと呼んでもよい。UEは、基地局で同じTxビームを使用し、UEでRxビームをスイープすることによって、Rxビーム決定のための手順P3を実施することができる。
【0166】
図12Bは、三つのアップリンクビーム管理手順、U1、U2、およびU3の例を示す。手順U1を使用して、例えば、一つまたは複数のUE Txビームおよび/または基地局Rxビーム(U1の最上行および最下行にそれぞれ楕円として示される)の選択をサポートするために、UEのTxビームに対して基地局が測定を実行できるようにし得る。UEでのビームフォーミングは、例えば、ビームのセットからのTxビームスイープを含み得る。(U1とU3の下の行に、破線の矢印で示されるとき計回りに回転した楕円として示される)。基地局でのビームフォーミングは、例えば、ビームのセットからのRxビームスイープを含み得る。(U1とU2の一番上の行に、破線の矢印で示されるように、楕円が反時計回りに回転しているように示される)。手順U2を使用して、UEが固定Txビームを使用するときに基地局がそのRxビームを調整できるようにし得る。UEおよび/または基地局は、手順P1で使用されるよりも小さなビームのセットを使用して、または手順P1で使用されるビームよりも狭いビームを使用して、手順U2を実施することができる。これは、ビームリファインメントと呼んでもよい。UEは、基地局が固定Rxビームを使用するときに、そのTxビームを調整する手順U3を実施することができる。
【0167】
UEは、ビーム障害の検出に基づいて、ビーム障害回復(BFR)手順を開始し得る。UEは、BFR手順の開始に基づいて、BFR要求(例えば、プリアンブル、UCI、SR、MAC CE、および/または同種のもの)を送信し得る。UEは、関連する制御チャネルのビームペアリンクの品質が満足のいかない(例えば、エラーレート閾値よりも高いエラーレート、受信信号パワー閾値より低い受信信号パワー、タイマーの満了、および/または類似のものを有する)という判定に基づいて、ビーム障害を検出し得る。
【0168】
UEは、一つまたは複数のSS/PBCHブロック、一つまたは複数のCSI-RSリソース、および/または一つまたは複数の復調基準信号(DMRS)を含む一つまたは複数の基準信号(RS)を使用して、ビームペアリンクの品質を測定し得る。ビームペアリンクの品質は、ブロックエラーレート(BLER)、RSRP値、信号対干渉プラスノイズ比(SINR)値、基準信号受信品質(RSRQ)値、および/またはRSリソースで測定されるCSI値の一つまたは複数に基づいてもよい。基地局は、RSリソースが、チャネル(例えば、制御チャネル、共有データチャネル、および/または類似のもの)の一つまたは複数のDM-RSと準同じ位置に配置される(QCLされる)ことを示し得る。チャネルのRSリソースおよび一つまたは複数のDMRSは、RSリソースを介してUEへの送信からのチャネル特性(例えば、ドップラーシフト、ドップラー拡散、平均遅延、遅延拡散、空間Rxパラメーター、フェード、および/または同種のもの)が、チャネルを介してUEへの送信からのチャネル特性と類似または同一であるとき、QCL化され得る。
【0169】
ネットワーク(例えば、ネットワークのgNBおよび/またはng-eNB)および/またはUEは、ランダムアクセス手順を開始し得る。RRC_IDLE状態のUEおよび/またはRRC_INACTIVE状態のUEは、ランダムアクセス手順を開始して、ネットワークへの接続セットアップを要求し得る。UEは、RRC_CONNECTED状態からランダムアクセス手順を開始し得る。UEは、ランダムアクセス手順を開始して、アップリンクリソースを要求し(例えば、利用可能なPUCCHリソースがない場合にSRのアップリンク送信のために)、および/またはアップリンクタイミング(例えば、アップリンク同期状態が同期されていない場合)を取得することができる。UEは、ランダムアクセス手順を開始し、一つまたは複数のシステム情報ブロック(SIB)(例えば、SIB2、SIB3、および/または類似のものなどの他のシステム情報)を要求し得る。UEは、ビーム障害回復要求のためのランダムアクセス手順を開始することができる。ネットワークは、ハンドオーバーのための、および/またはSCell追加のための時間アライメントを確立するためのランダムアクセス手順を開始し得る。
【0170】
図13Aは、4ステップの競合ベースのランダムアクセス手順を示す。手順の開始前に、基地局は、構成メッセージ1310をUEに送信し得る。
図13Aは、Msg1 1311、Msg2 1312、Msg3 1313、およびMsg4 1314の四つのメッセージの送信を含む。Msg1 1311は、プリアンブル(またはランダムアクセスプリアンブル)を含んでもよく、および/またはプリアンブルと呼んでもよい。Msg2
1312は、ランダムアクセス応答(RAR)を含んでもよく、および/またはランダムアクセス応答(RAR)と呼んでもよい。
【0171】
構成メッセージ1310は、例えば、一つまたは複数のRRCメッセージを使用して送信され得る。一つまたは複数のRRCメッセージは、UEへの一つまたは複数のランダムアクセスチャネル(RACH)パラメーターを示し得る。一つまたは複数のRACHパラメーターは、一つまたは複数のランダムアクセス手順に対する一般的なパラメーター(例えば、RACH-configGeneral)、セル特有のパラメーター(例えば、RACH-ConfigCommon)、および/または専用パラメーター(例えば、RACH-configDedicated)のうちの少なくとも一つを含んでもよい。基地局は、一つまたは複数のRRCメッセージを一つまたは複数のUEにブロードキャストまたはマルチキャストすることができる。一つまたは複数のRRCメッセージは、UE固有であり得る(例えば、RRC_CONNECTED状態および/またはRRC_INACTIVE状態において、UEに送信される専用RRCメッセージ)。UEは、一つまたは複数のRACHパラメーターに基づいて、Msg1 1311および/またはMsg3 1313の送信のための時間周波数リソースおよび/またはアップリンク送信電力を決定し得る。一つまたは複数のRACHパラメーターに基づいて、UEは、Msg2 1312およびMsg4 1314を受信するための受信タイミングおよびダウンリンクチャネルを決定し得る。
【0172】
構成メッセージ1310に提供される一つまたは複数のRACHパラメーターは、Msg1 1311の送信に利用可能な一つまたは複数の物理RACH(PRACH)機会を示し得る。一つまたは複数のPRACH機会は、事前に定義されていてもよい。一つまたは複数のRACHパラメーターは、一つまたは複数のPRACH機会の一つまたは複数の利用可能なセットを示し得る(例えば、prach-ConfigIndex)。一つまたは複数のRACHパラメーターは、(a)一つまたは複数のPRACH機会と、(b)一つまたは複数の基準信号との間の関連を示し得る。一つまたは複数のRACHパラメーターは、(a)一つまたは複数のプリアンブルと、(b)一つまたは複数の基準信号との間の関連を示し得る。一つまたは複数の基準信号は、SS/PBCHブロックおよび/またはCSI-RSであり得る。例えば、一つまたは複数のRACHパラメーターは、PRACH機会にマッピングされたSS/PBCHブロックの数、および/またはSS/PBCHブロックにマッピングされたプリアンブルの数を示し得る。
【0173】
構成メッセージ1310に提供される一つまたは複数のRACHパラメーターを使用して、Msg1 1311および/またはMsg3 1313のアップリンク送信電力を決定し得る。例えば、一つまたは複数のRACHパラメーターは、プリアンブル送信用の基準電力(例えば、受信したターゲット電力および/またはプリアンブル送信の初期電力)を示し得る。一つまたは複数のRACHパラメーターによって示される一つまたは複数の電力オフセットがあり得る。例えば、一つまたは複数のRACHパラメーターは、パワーランピングステップ、SSBとCSI-RSとの間の電力オフセット、Msg1 1311とMsg3 1313の送信間の電力オフセット、および/またはプリアンブルグループ間の電力オフセット値を示し得る。一つまたは複数のRACHパラメーターは、UEが少なくとも一つの基準信号(例えば、SSBおよび/またはCSI-RS)および/またはアップリンクキャリア(例えば、正常アップリンク(NUL)キャリアおよび/または補完的アップリンク(SUL)キャリア)を決定し得るための、一つまたは複数の閾値を示し得る。
【0174】
Msg1 1311は、一つまたは複数のプリアンブル送信(例えば、プリアンブル送信および一つまたは複数のプリアンブル再送信)を含み得る。RRCメッセージは、一つまたは複数のプリアンブルグループ(例えば、グループAおよび/またはグループB)を構成するために使用され得る。プリアンブルグループは、一つまたは複数のプリアンブルを含んでもよい。UEは、経路損失測定および/またはMsg3 1313のサイズに基づいて、プリアンブルグループを決定し得る。UEは、一つまたは複数の基準信号(例えば、SSBおよび/またはCSI-RS)のRSRPを測定し、RSRP閾値(例えば、rsrp-ThresholdSSBおよび/またはrsrp-ThresholdCSI-RS)を超えるRSRPを有する少なくとも一つの基準信号を決定し得る。UEは、例えば、一つまたは複数のプリアンブルと少なくとも一つの基準信号との間の関連付けがRRCメッセージによって構成される場合、一つまたは複数の基準信号および/または選択されたプリアンブルグループに関連付けられる少なくとも一つのプリアンブルを選択し得る。
【0175】
UEは、構成メッセージ1310に提供される一つまたは複数のRACHパラメーターに基づいて、プリアンブルを決定し得る。例えば、UEは、経路損失測定、RSRP測定、および/またはMsg3 1313のサイズに基づいて、プリアンブルを決定し得る。別の実施例として、一つまたは複数のRACHパラメーターは、プリアンブルフォーマット、プリアンブル送信の最大数、および/または一つまたは複数のプリアンブルグループ(例えば、グループAおよびグループB)を決定するための一つまたは複数の閾値を示し得る。基地局は、一つまたは複数のRACHパラメーターを使用して、一つまたは複数のプリアンブルと一つまたは複数の基準信号(例えば、SSBおよび/またはCSI-RS)との間の関連付けでUEを構成し得る。関連付けが構成される場合、UEは、関連付けに基づいて、Msg1 1311に含めるようにプリアンブルを決定し得る。Msg1 1311は、一つまたは複数のPRACH機会を介して基地局に送信され得る。UEは、プリアンブルの選択およびPRACH機会の決定のために、一つまたは複数の基準信号(例えば、SSBおよび/またはCSI-RS)を使用し得る。一つまたは複数のRACHパラメーター(例えば、ra-ssb-OccasionMskIndexおよび/またはra-OccasionList)は、PRACH機会と一つまたは複数の基準信号との間の関連付けを示し得る。
【0176】
UEは、プリアンブル送信後に応答が受信されない場合、プリアンブル再送信を実行し得る。UEは、プリアンブル再送信のためにアップリンク送信電力を増加させ得る。UEは、ネットワークによって構成される、経路損失測定および/またはターゲット受信プリアンブル電力に基づいて、初期プリアンブル送信電力を選択し得る。UEは、プリアンブルを再送信することを決定してもよく、アップリンク送信電力をランプアップし得る。UEは、プリアンブル再送信のランピングステップを示す一つまたは複数のRACHパラメーター(例えば、PREAMBLE_POWER_RAMPING_STEP)を受信し得る。ランピングステップは、再送信のためのアップリンク送信電力の増分増加の量であり得る。UEが、前のプリアンブル送信と同じ基準信号(例えば、SSBおよび/またはCSI-RS)を決定する場合、UEはアップリンク送信電力をランプアップし得る。UEは、プリアンブル送信および/または再送信の数を数えることができる(例えば、PREAMBLE_TRANSMISSION_COUNTER)。UEは、ランダムアクセス手順が、例えば、プリアンブル送信の数が、一つまたは複数のRACHパラメーター(例えば、preambleTransMax)によって構成される閾値を超える場合、失敗して完了したと決定し得る。
【0177】
UEが受信するMsg2 1312は、RARを含んでもよい。一部のシナリオでは、Msg2 1312は、複数のUEに対応する複数のRARを含んでもよい。Msg2 1312は、Msg1 1311の送信の後またはそれに応答して受信され得る。Msg2 1312は、DL-SCH上でスケジュールされ、ランダムアクセスRNTI(RA-RNTI)を使用してPDCCH上で表示され得る。Msg2 1312は、Msg1
1311が基地局によって受信されたことを示し得る。Msg2 1312は、UEがUEの送信タイミングを調整するために使用し得る時間アライメントコマンド、Msg3
1313の送信のためのスケジューリング許可、および/または一時セルRNTI(TC-RNTI)を含み得る。プリアンブルを送信した後、UEは、Msg2 1312のPDCCHを監視する時間ウィンドウ(例えば、ra-ResponseWindow)を開始し得る。UEは、UEがプリアンブルを送信するために使用するPRACH機会に基づいて、いつ時間ウィンドウを開始するかを決定し得る。例えば、UEは、プリアンブルの最後のシンボルの一つまたは複数のシンボルの後に(例えば、プリアンブル送信の終わりからの第一のPDCCH機会に)、時間ウィンドウを開始し得る。一つまたは複数のシンボルは、ヌメロロジに基づいて決定され得る。PDCCHは、RRCメッセージによって構成される共通検索空間(例えば、Type1-PDCCH共通検索空間)の中にあり得る。UEは、無線ネットワーク一時識別子(RNTI)に基づいてRARを識別し得る。RNTIは、ランダムアクセス手順を開始する一つまたは複数のイベントに応じて使用され得る。UEは、ランダムアクセスRNTI(RA-RNTI)を使用し得る。RA-RNTIは、UEがプリアンブルを送信するPRACH機会と関連付けられてもよい。例えば、UEは、OFDMシンボルインデックス、スロットインデックス、周波数ドメインインデックス、および/またはPRACH機会のULキャリアインジケーターに基づいて、RA-RNTIを決定し得る。RA-RNTIの例は、以下の通りであり得る。
RA-RNTI=1+s_id+14×t_id+14×80×f_id+14×80×8×ul_carrier_id
ここで、s_idは、PRACH機会の第一のOFDMシンボルのインデックスであってもよく(例えば、0≦s_id<14)、t_idは、システムフレーム内のPRACH機会の第一のスロットのインデックスであってもよく(例えば、0≦t_id<80)、f_idは、周波数ドメインでのPRACH機会のインデックスであってもよく(例えば、0≦f_id<8)、ul_carrier_idは、プリアンブル送信に使用されるULキャリアであり得る(例えば、NULキャリアの場合は0、SULキャリアの場合は1)。
UEは、Msg2 1312の受信成功に応答して(例えば、Msg2 1312で識別されたリソースを使用して)、Msg3 1313を送信し得る。Msg3 1313は、例えば、
図13Aに示される競合ベースのランダムアクセス手順における競合解決のために使用され得る。一部のシナリオでは、複数のUEが、同じプリアンブルを基地局に送信してもよく、基地局は、UEに対応するRARを提供し得る。複数のUEが、RARをそれ自体に対応するものとして解釈する場合、不一致が発生し得る。競合解決(例えば、Msg3 1313およびMsg4 1314の使用)を使用して、UEが別のUEのアイデンティティを誤って使用しない可能性を増大させてもよい。競合解決を実施するために、UEは、Msg3 1313にデバイス識別子(例えば、割り当てられた場合、C-RNTI、Msg2 1312に含まれるTC-RNTI、および/または任意の他の適切な識別子)を含んでもよい。
【0178】
Msg4 1314は、Msg3 1313の送信の後、またはそれに応答して受信され得る。C-RNTIがMsg3 1313に含まれていた場合、基地局は、C-RNTIを使用してPDCCH上のUEに対処する。UEの固有のC-RNTIがPDCCH上で検出された場合、ランダムアクセス手順が成功裏に完了したと判定される。TC-RNTIがMsg3 1313に含まれる場合(例えば、UEがRRC_IDLE状態であるか、またはそうでなければ基地局に接続されていない場合)、Msg4 1314は、TC-RNTIに関連付けられるDL-SCHを使用して受信される。MAC PDUが正常に復号化され、MAC PDUが、Msg3 1313で送信された(例えば、送信された)CCCH SDUと一致するか、そうでなければ対応するUE競合解決アイデンティティEtOAc CEを含む場合、UEは、競合解決が成功したと決定することができる、および/またはUEは、ランダムアクセス手順が成功裏に完了したと決定し得る。
【0179】
UEは、補完的アップリンク(SUL)キャリアおよび正常アップリンク(NUL)キャリアで構成され得る。初期アクセス(例えば、ランダムアクセス手順)は、アップリンクキャリアでサポートされ得る。例えば、基地局は、二つの別個のRACH構成、すなわち、一つはSULキャリア用、もう一つはNULキャリア用であるUEを構成し得る。SULキャリアで構成されるセル内のランダムアクセスについて、ネットワークは、どのキャリア(NULまたはSUL)を使用するかを示し得る。UEは、例えば、一つまたは複数の基準信号の測定品質がブロードキャスト閾値よりも低い場合、SULキャリアを決定し得る。ランダムアクセス手順(例えば、Msg1 1311および/またはMsg3 1313)のアップリンク送信は、選択されたキャリア上にとどまることができる。UEは、一つまたは複数の事例において、ランダムアクセス手順(例えば、Msg1 1311とMsg3 1313の間)中にアップリンクキャリアを切り替えることができる。例えば、UEは、チャネルクリアアセスメント(例えば、話す前に聞く)に基づいて、Msg1 1311および/またはMsg3 1313のアップリンクキャリアを決定および/または切り替え得る。
【0180】
図13Bは、2ステップの競合のないランダムアクセス手順を示す。
図13Aに示される4ステップの競合ベースのランダムアクセス手順と同様、基地局は、手順の開始前に、構成メッセージ1320をUEに送信することができる。構成メッセージ1320は、構成メッセージ1310に対して一部の点で類似し得る。
図13Bは、Msg1 1321およびMsg2 1322の二つのメッセージの送信を含む。Msg1 1321およびMsg2 1322は、いくつかの点で、
図13Aそれぞれに示されるMsg1 1311およびMsg2 1312に類似し得る。
図13Aおよび13Bから理解されるように、競合のないランダムアクセス手順は、Msg3 1313および/またはMsg4 1314に類似したメッセージを含み得ない。
【0181】
図13Bに示す競合のないランダムアクセス手順は、ビーム障害回復、他のSI要求、SCell追加、および/またはハンドオーバーのために開始され得る。例えば、基地局は、Msg1 1321に使用されるプリアンブルをUEに表示または割り当ててもよい。UEは、PDCCHおよび/またはRRCを介して基地局から、プリアンブル(例えば、ra-PreambleIndex)の表示を受信し得る。
【0182】
プリアンブルを送信した後、UEは、RARのPDCCHを監視する時間ウィンドウ(例えば、ra-ResponseWindow)を開始し得る。ビーム障害回復要求の場合、基地局は、RRCメッセージ(例えば、recoverySearchSpaceId)によって示される検索空間内に別個の時間ウィンドウおよび/または別個のPDCCHでUEを構成し得る。UEは、検索空間上のCell RNTI(C-RNTI)宛のPDCCH送信に対し監視し得る。
図13Bに示す競合のないランダムアクセス手順において、UEは、Msg1 1321の送信および対応するMsg2 1322の受信の後、またはこれに応答して、ランダムアクセス手順が成功裏に完了したと決定し得る。UEは、例えば、PDCCH送信がC-RNTIにアドレス指定される場合に、ランダムアクセス手順が成功裏に完了すると決定し得る。UEは、ランダムアクセス手順が、例えば、UEが、UEによって送信されるプリアンブルに対応するプリアンブル識別子を含むRARを受信した場合、および/またはRARが、プリアンブル識別子を含むMACサブPDUを含む場合、成功裏に完了すると決定し得る。UEは、応答をSI要求に対する確認の指標として決定し得る。
【0183】
図13Cは、別の2ステップランダムアクセス手順を示す。
図13Aおよび13Bに示されるランダムアクセス手順と同様に、基地局は、手順の開始前に、構成メッセージ1330をUEに送信することができる。構成メッセージ1330は、構成メッセージ1310および/または構成メッセージ1320に対して一部の点で類似し得る。
図13Cは、二つのメッセージ、すなわち、Msg A 1331およびMsg B 1332の送信を含む。
【0184】
Msg A 1331は、UEによってアップリンク送信で送信され得る。Msg A
1331は、プリアンブル1341の一つまたは複数の送信および/またはトランスポートブロック1342の一つまたは複数の送信を含み得る。トランスポートブロック1342は、
図13Aに示されるMsg3 1313の内容と類似および/または同等である内容を含み得る。トランスポートブロック1342は、UCI(例えば、SR、HARQ
ACK/NACK、および/または類似のもの)を含んでもよい。UEは、Msg A
1331の送信の後、またはその送信に応答して、Msg B 1332を受信し得る。Msg B 1332は、
図13Aおよび13B示されるMsg 2 1312(例えば、RAR)、および/または
図13Aに示されるMsg4 1314の内容と類似および/または同等である内容を含み得る。
【0185】
UEは、ライセンスされたスペクトルおよび/またはライセンスされていないスペクトルに対し、
図13Cの2ステップランダムアクセス手順を開始することができる。UEは、一つまたは複数の要因に基づいて、2ステップランダムアクセス手順を開始するかどうかを決定し得る。一つまたは複数の要因は、使用中の無線アクセス技術(例えば、LTE、NR、および/または同種のもの)、UEが有効なTAを有するかどうか、セルサイズ、UEのRRC状態、スペクトルのタイプ(例えば、ライセンス供与された対ライセンス供与されていない)、および/または任意の他の適切な要因であり得る。
【0186】
UEは、構成メッセージ1330に含まれる2ステップのRACHパラメーターに基づいて、プリアンブル1341および/またはMsg A 1331に含まれるトランスポートブロック1342に対する無線リソースおよび/またはアップリンク送信電力を決定し得る。RACHパラメーターは、変調および符号化スキーム(MCS)、時間周波数リソース、および/またはプリアンブル1341および/またはトランスポートブロック1342に対する電力制御を示し得る。プリアンブル1341(例えば、PRACH)の送信のための時間周波数リソースおよびトランスポートブロック1342(例えば、PUSCH)の送信のための時間周波数リソースは、FDM、TDM、および/またはCDMを使用して多重化され得る。RACHパラメーターは、UEが、Msg B 1332の監視および/または受信のための受信タイミングおよびダウンリンクチャネルを決定することを可能にし得る。
【0187】
トランスポートブロック1342は、データ(例えば、遅延に敏感なデータ)、UEの識別子、セキュリティ情報、および/またはデバイス情報(例えば、International Mobile Subscriber Identity(IMSI))を含み得る。基地局は、Msg A 1331に対する応答としてMsg B 1332を送信し得る。Msg B 1332は、プリアンブル識別子、タイミングアドバンスコマンド、電力制御コマンド、アップリンク許可(例えば、無線リソース割り当ておよび/またはMCS)、競合解決のためのUE識別子、および/またはRNTI(例えば、C-RNTIまたはTC-RNTI)のうちの少なくとも一つを含み得る。UEは、Msg B 1332のプリアンブル識別子がUEによって送信されるプリアンブルに一致し、および/またはMsg B 1332のUEの識別子がMsg A 1331のUEの識別子(例えば、トランスポートブロック1342)に一致した場合に、2ステップランダムアクセス手順が成功裏に完了されると決定し得る。
【0188】
UEおよび基地局は、制御シグナリングを交換し得る。制御シグナリングは、L1/L2制御シグナリングと呼ばれてもよく、PHY層(例えば、層1)および/またはMAC層(例えば、層2)に由来し得る。制御シグナリングは、基地局からUEに送信されるダウンリンク制御シグナリングおよび/またはUEから基地局に送信されるアップリンク制御シグナリングを含み得る。
【0189】
ダウンリンク制御シグナリングは、ダウンリンクスケジューリング割り当て、アップリンク無線リソースおよび/またはトランスポートフォーマットを示すアップリンクスケジューリング許可、スロットフォーマット情報、プリエンプション表示、電力制御コマンド、および/またはその他の任意の適切なシグナリングを含み得る。UEは、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)上の基地局によって送信されるペイロード内のダウンリンク制御シグナリングを受信し得る。PDCCH上で送信されるペイロードは、ダウンリンク制御情報(DCI)と呼ばれてもよい。一部のシナリオでは、PDCCHは、UEのグループに共通なグループ共通PDCCH(GC-PDCCH)であり得る。
【0190】
基地局は、送信エラーの検出を容易にするために、一つまたは複数の巡回冗長検査(CRC)パリティビットをDCIに取り付け得る。DCIがUE(またはUEのグループ)に対して意図される場合、基地局は、UEの識別子(またはUEのグループの識別子)でCRCパリティビットをスクランブルし得る。識別子を用いてCRCパリティビットをスクランブルすることは、識別子値およびCRCパリティビットのModulo-2追加(または排他的OR演算)を含んでもよい。識別子は、16ビットの値の無線ネットワーク一時識別子(RNTI)を含んでもよい。
【0191】
DCIは、異なる目的に使用され得る。目的は、CRCパリティビットをスクランブルするために使用されるRNTIのタイプによって示され得る。例えば、ページングRNTI(P-RNTI)でスクランブルされたCRCパリティビットを有するDCIは、ページング情報および/またはシステム情報変更通知を示し得る。P-RNTIは、16進数で「FFFE」として事前に定義され得る。システム情報RNTI(SI-RNTI)でスクランブルされたCRCパリティビットを有するDCIは、システム情報のブロードキャスト送信を示し得る。SI-RNTIは、16進数で「FFFE」として事前に定義され得る。ランダムアクセスRNTI(RA-RNTI)でスクランブルされたCRCパリティビットを有するDCIは、ランダムアクセス応答(RAR)を示し得る。セルRNTI(C-RNTI)でスクランブルされたCRCパリティビットを有するDCIは、動的スケジュールのユニキャスト送信および/またはPDCCH順序のランダムアクセスのトリガーを示し得る。一時セルRNTI(TC-RNTI)でスクランブルされたCRCパリティビットを有するDCIは、競合解決を示し得る(例えば、
図13Aに示されるMsg3 1313に類似するMsg3)。基地局によってUEに構成される他のRNTIの符号化は、Configured Scheduling RNTI (CS-RNTI)、Transmit Power Control-PUCCH RNTI (TPC-PUCCH-RNTI)、Transmit Power Control-PUSCH RNTI (TPC-PUSCH-RNTI)、Transmit Power Control-SRS RNTI (TPC-SRS-RNTI)、Interruption RNTI (INT-RNTI)、Slot Format Indication RNTI (SFI-RNTI)、Semi-Persistent CSI RNTI (SP-CSI-RNTI)、Modulation and Coding Scheme Cell RNTI (MCS-C-RNTI)、および/または類似のものを含む。
【0192】
DCIの目的および/または内容に応じて、基地局は、一つまたは複数のDCIフォーマットでDCIを送信し得る。例えば、DCIフォーマット0_0は、セル内のPUSCHのスケジューリングに使用できる。DCIフォーマット0_0は、フォールバックDCIフォーマットであり得る(例えば、コンパクトなDCIペイロードを有する)。DCIフォーマット0_1は、セル内のPUSCHのスケジューリングに使用され得る(例えば、DCIフォーマット0_0よりも多くのDCIペイロードを有する)。DCIフォーマット1_0は、セル内のPDSCHのスケジューリングに使用できる。DCIフォーマット1_0は、フォールバックDCIフォーマットであり得る(例えば、コンパクトなDCIペイロードを有する)。DCIフォーマット1_1は、セル内のPDSCHのスケジューリングに使用され得る(例えば、DCIフォーマット1_0よりも多くのDCIペイロードを有する)。DCIフォーマット2_0は、UEのグループにスロットフォーマット表示を提供するために使用され得る。DCIフォーマット2_1は、UEがUEへの送信を意図していないと想定する物理リソースブロックおよび/またはOFDMシンボルをUEのグループに通知するために使用され得る。DCIフォーマット2_2は、PUCCHまたはPUSCH用の送信電力制御(TPC)コマンドの送信に使用され得る。DCIフォーマット2_3は、一つまたは複数のUEによるSRS送信用のTPCコマンドのグループの送信に使用され得る。新機能のDCIフォーマットは、今後のリリースで定義され得る。DCIフォーマットは、異なるDCIサイズを有するか、または同じDCIサイズを共有し得る。
【0193】
RNTIでDCIをスクランブルした後、基地局は、チャネル符号化(例えば、極性符号化)、レートマッチング、スクランブルおよび/またはQPSK変調を用いてDCIを処理し得る。基地局は、PDCCHのために使用および/または構成されるリソース要素上に、符号化および変調されたDCIをマッピングし得る。DCIのペイロードサイズおよび/または基地局のカバレッジに基づいて、基地局は、いくつかの連続制御チャネル要素(CCE)を占有するPDCCHを介してDCIを送信し得る。連続するCCEの数(アグリゲーションレベルと呼ばれる)は、1、2、4、8、16、および/または任意の他の適切な数であり得る。CCEは、リソース要素グループ(REG)の数(例えば、6)を含んでもよい。REGは、OFDMシンボル内のリソースブロックを含んでもよい。リソース要素上の符号化および変調されたDCIのマッピングは、CCEおよびREGのマッピング(例えば、CCE~REGマッピング)に基づいてもよい。
【0194】
図14Aは、バンド幅部分に対するCORESET構成の実施例を示す。基地局は、一つまたは複数の制御リソースセット(CORESET)上のPDCCHを介してDCIを送信し得る。CORESETは、UEが一つまたは複数の検索空間を使用してDCIを復号化しようとする時間周波数リソースを含んでもよい。基地局は、時間周波数ドメイン内にCORESETを構成し得る。
図14Aの実施例において、第一のCORESET1401および第二のCORESET1402は、スロット内の第一のシンボルで生じる。第一のCORESET1401は、周波数ドメイン内の第二のCORESET1402と重複する。第三のCORESET1403は、スロット内の第三のシンボルで生じる。第四のCORESET1404は、スロットの第七のシンボルで生じる。CORESETは、周波数ドメイン内に異なる数のリソースブロックを有し得る。
【0195】
図14Bは、CORESETおよびPDCCH処理上のDCI送信に対するCCE~REGマッピングの実施例を示す。CCE~REGマッピングは、インターリーブマッピング(例えば、周波数多様性を提供する目的で)または非インターリーブマッピング(例えば、干渉調整および/または制御チャネルの周波数選択送信を促進する目的で)であり得る。基地局は、異なるまたは同一のCCE~REGマッピングを異なるCORESET上で実行し得る。CORESETは、RRC構成によるCCE~REGマッピングと関連付けられてもよい。CORESETは、アンテナポート準同一位置(QCL)パラメーターで構成され得る。アンテナポートのQCLパラメーターは、CORESET内のPDCCH受信用の復調基準信号(DMRS)のQCL情報を示し得る。
【0196】
基地局は、一つまたは複数のCORESETおよび一つまたは複数の検索空間セットの構成パラメーターを含むRRCメッセージをUEに送信することができる。構成パラメーターは、検索空間セットとCORESETとの間の関連を示し得る。検索空間セットは、所与のアグリゲーションレベルでCCEによって形成されるPDCCH候補のセットを含んでもよい。構成パラメーターは、アグリゲーションレベルごとに監視されるPDCCH候補の数、PDCCH監視周期性およびPDCCH監視パターン、UEによって監視される一つまたは複数のDCIフォーマット、および/または検索空間セットが、共通検索空間セットまたはUE固有の検索空間セットであるかどうかを示し得る。共通検索空間セット内のCCEのセットは、事前に定義され、UEに既知であり得る。UE固有の検索空間セット内のCCEのセットは、UEのアイデンティティ(例えば、C-RNTI)に基づいて構成され得る。
【0197】
図14Bに示すように、UEは、RRCメッセージに基づいて、CORESETの時間周波数リソースを決定し得る。UEは、CORESETの構成パラメーターに基づいて、CORESETに対するCCE~REGマッピング(例えば、インターリーブまたは非インターリーブ、および/またはマッピングパラメーター)を決定し得る。UEは、RRCメッセージに基づいて、CORESET上に構成される検索空間セットの数(例えば、最大で10)を決定し得る。UEは、検索空間セットの構成パラメーターに従って、PDCCH候補のセットを監視し得る。UEは、一つまたは複数のDCIを検出するために、一つまたは複数のCORESET内のPDCCH候補のセットを監視し得る。監視は、監視されたDCIフォーマットに従って、PDCCH候補のセットの一つまたは複数のPDCCH候補を復号化することを含み得る。監視は、可能な(または構成される)PDCCH位置、可能な(または構成される)PDCCHフォーマット(例えば、共通検索空間におけるCCEの数、PDCCH候補の数、および/またはUE固有の検索空間におけるPDCCH候補の数)、および可能な(または構成される)DCIフォーマットを有する一つまたは複数のPDCCH候補のDCI内容を復号化することを含み得る。復号化は、ブラインド復号化と呼んでもよい。UEは、CRCチェック(例えば、RNTI値に一致するDCIのCRCパリティビットに対するスクランブルビット)に応答して、UEに対して有効なDCIを決定し得る。UEは、DCIに含まれる情報(例えば、スケジューリング割り当て、アップリンク許可、電力制御、スロットフォーマット表示、ダウンリンクプリエンプション、および/または同種のもの)を処理し得る。
【0198】
UEは、アップリンク制御シグナリング(例えば、アップリンク制御情報(UCI))を基地局に送信し得る。アップリンク制御シグナリングは、受信したDL-SCHトランスポートブロックに対するハイブリッド自動反復要求(HARQ)確認応答を含んでもよい。UEは、DL-SCHトランスポートブロックを受信した後、HARQ確認応答を送信し得る。アップリンク制御シグナリングは、物理ダウンリンクチャネルのチャネル品質を示すチャネル状態情報(CSI)を含み得る。UEは、CSIを基地局に送信し得る。基地局は、受信したCSIに基づいて、ダウンリンク送信のための送信フォーマットパラメーター(例えば、マルチアンテナおよびビーム形成スキームを含む)を決定し得る。アップリンク制御シグナリングは、スケジューリング要求(SR)を含んでもよい。UEは、アップリンクデータが基地局に送信可能であることを示すSRを送信し得る。UEは、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)または物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を介して、UCI(例えば、HARQ確認応答(HARQ-ACK)、CSIレポート、SRなど)を送信し得る。UEは、いくつかのPUCCHフォーマットのうちの一つを使用して、PUCCHを介してアップリンク制御シグナリングを送信し得る。
【0199】
五つのPUCCHフォーマットがあり得、UEは、UCIのサイズ(例えば、UCI送信のアップリンクシンボルの数およびUCIビットの数)に基づいてPUCCHフォーマットを決定し得る。PUCCHフォーマット0は、一つまたは二つのOFDMシンボルの長さを有してもよく、2以下のビットを含んでもよい。UEは、送信が一つまたは二つのシンボルを超えており、正または負のSRを持つHARQ-ACK情報ビットの数(HARQ-ACK/SRビット)が一つまたは二つである場合、PUCCHフォーマット0を使用して、PUCCHリソースでUCIを送信することができる。PUCCHフォーマット1は、4~14個のOFDMシンボルの間の数を占めてもよく、2以下のビットを含んでもよい。UEは、送信が四つ以上のシンボルであり、HARQ-ACK/SRビットの数が一つまたは二つである場合、PUCCHフォーマット1を使用し得る。PUCCHフォーマット2は、一つまたは二つのOFDMシンボルを占有してもよく、2ビット超を含んでもよい。UEは、送信が一つまたは二つのシンボルを超え、UCIビットの数が二つ以上である場合、PUCCHフォーマット2を使用し得る。PUCCHフォーマット3は、4~14個のOFDMシンボルの間の数を占めてもよく、2ビット超を含んでもよい。UEは、送信が四つ以上のシンボルであり、UCIビットの数が二つ以上であり、PUCCHリソースが直交カバーコードを含まない場合、PUCCHフォーマット3を使用し得る。PUCCHフォーマット4は、4~14個のOFDMシンボルの間の数を占めてもよく、2ビット超を含んでもよい。UEは、送信が四つ以上のシンボルであり、UCIビットの数が二つ以上であり、PUCCHリソースが直交カバーコードを含む場合、PUCCHフォーマット4を使用し得る。
【0200】
基地局は、例えば、RRCメッセージを使用して、複数のPUCCHリソースセットの構成パラメーターをUEに送信し得る。複数のPUCCHリソースセット(例えば、最大四つのセット)は、セルのアップリンクBWP上に構成され得る。PUCCHリソースセットは、PUCCHリソースセットインデックス、PUCCHリソース識別子(例えば、pucch-Resourceid)によって識別されるPUCCHリソースを有する複数のPUCCHリソース、および/またはUEが、PUCCHリソースセット内の複数のPUCCHリソースのうちの一つを使用して送信することができるUCI情報ビットの数(例えば、最大数)で構成され得る。複数のPUCCHリソースセットで構成する場合、UEは、UCI情報ビット(例えば、HARQ-ACK、SR、および/またはCSI)の合計ビット長に基づいて、複数のPUCCHリソースセットのうちの一つを選択し得る。UCI情報ビットの合計ビット長が2以下である場合、UEは、PUCCHリソースセットのインデックスが「0」に等しい第一のPUCCHリソースセットを選択し得る。UCI情報ビットの合計ビット長が2より大きく、第一の構成値以下の場合、UEは、「1」に等しいPUCCHリソースセットインデックスを有する第二のPUCCHリソースセットを選択することができる。UCI情報ビットの合計ビット長が第一の構成値より大きく、第二の構成値以下の場合、UEは、「2」に等しいPUCCHリソースセットインデックスを有する第三のPUCCHリソースセットを選択することができる。UCI情報ビットの合計ビット長が第二の構成値より大きく、第三の値(例えば、1406)以下である場合、UEは、「3」に等しいPUCCHリソースセットインデックスを有する第四のPUCCHリソースセットを選択することができる。
【0201】
複数のPUCCHリソースセットからPUCCHリソースセットを決定した後、UEは、UCI(HARQ-ACK、CSI、および/またはSR)送信用のPUCCHリソースセットからPUCCHリソースを決定し得る。UEは、PDCCH上で受信されたDCI(例えば、DCIフォーマット1_0またはDCIフォーマット1_1)内のPUCCHリソースインジケーターに基づいて、PUCCHリソースを決定し得る。DCIの3ビットPUCCHリソースインジケーターは、PUCCHリソースセット内の八つのPUCCHリソースの一つを示し得る。PUCCHリソースインジケーターに基づいて、UEは、DCI内のPUCCHリソースインジケーターによって示されるPUCCHリソースを使用してUCI (HARQ-ACK、CSIおよび/またはSR)を送信することができる。
【0202】
図15は、本開示の実施形態による基地局1504と通信する無線デバイス1502の実施例を示す。無線デバイス1502および基地局1504は、
図1Aに示される移動体通信ネットワーク100、
図1Bに示される移動体通信ネットワーク150、またはその他の通信ネットワークなどの移動体通信ネットワークの一部であり得る。
図15には、一つの無線デバイス1502および一つの基地局1504のみが示される。しかし、移動体通信ネットワークは、
図15に示されるものと同じまたは同様の構成を有する、複数のUEおよび/または複数の基地局を含み得ることが理解されよう。
【0203】
基地局1504は、無線デバイス1502を、エアーインターフェイス(または無線インターフェイス)1506上で無線通信を介してコアネットワーク(図示せず)に接続し得る。エアーインターフェイス1506上で基地局1504から無線デバイス1502への通信方向は、ダウンリンクとして知られ、エアーインターフェイス上で無線デバイス1502から基地局1504への通信方向は、アップリンクとして知られる。ダウンリンク送信は、FDD、TDD、および/または二つの二重化技術のいくつかの組み合わせを使用して、アップリンク送信から分離され得る。
【0204】
ダウンリンクでは、基地局1504から無線デバイス1502に送信されるデータは、基地局1504の処理システム1508に提供され得る。データは、例えば、コアネットワークによって処理システム1508に提供され得る。アップリンクでは、無線デバイス1502から基地局1504に送信されるデータは、無線デバイス1502の処理システム1518に提供され得る。処理システム1508および処理システム1518は、層3および層2のOSI機能を実装して、送信のためにデータを処理し得る。層2は、例えば、
図2A、
図2B、
図3、および
図4Aに関して、SDAP層、PDCP層、RLC層、およびMAC層を含み得る。層3は、
図2Bに関してRRC層を含み得る。
【0205】
処理システム1508によって処理された後、無線デバイス1502に送信されるデータは、基地局1504の送信処理システム1510に提供され得る。同様に、処理システム1518によって処理された後、基地局1504に送信されるデータは、無線デバイス1502の送信処理システム1520に提供され得る。送信処理システム1510および送信処理システム1520は、層1のOSI機能を実装し得る。層1は、
図2A、
図2B、
図3、および
図4Aに関してPHY層を含み得る。送信処理のために、PHY層は、例えば、トランスポートチャネルの順方向エラー訂正符号化、インターリーブ、レートマッチング、トランスポートチャネルの物理チャネルへのマッピング、物理チャネルの変調、多重入力多重出力(MIMO)またはマルチアンテナ処理、および/または同種のものを実行し得る。
【0206】
基地局1504で、受信処理システム1512は、無線デバイス1502からアップリンク送信を受信し得る。無線デバイス1502では、受信処理システム1522は、基地局1504からダウンリンク送信を受信し得る。受信処理システム1512および受信処理システム1522は、層1のOSI機能を実装し得る。層1は、
図2A、
図2B、
図3、および
図4Aに関してPHY層を含み得る。受信処理のために、PHY層は、例えば、エラー検出、順方向エラー訂正復号化、デインターリーブ、物理チャネルへのトランスポートチャネルのデマッピング、物理チャネルの復調、MIMOまたはマルチアンテナ処理、および/または同種のものを実行し得る。
【0207】
図15に示すように、無線デバイス1502および基地局1504は、複数のアンテナを含み得る。複数のアンテナは、空間多重化(例えば、単一ユーザーMIMOまたは複数ユーザーMIMO)、送信/受信多様性、および/またはビームフォーミングなどの一つまたは複数のMIMOまたはマルチアンテナ技術を実施するために使用され得る。他の実施例では、無線デバイス1502および/または基地局1504は、単一のアンテナを有し得る。
【0208】
処理システム1508および処理システム1518は、それぞれメモリー1514およびメモリー1524と関連付けられてもよい。メモリー1514およびメモリー1524(例えば、一つまたは複数の非一時的コンピューター可読媒体)は、本出願で論じる一つまたは複数の機能を実施するために、処理システム1508および/または処理システム1518によって実行され得るコンピュータープログラム命令またはコードを記憶し得る。
図15には示されていないが、送信処理システム1510、送信処理システム1520、受信処理システム1512、および/または受信処理システム1522は、それらのそれぞれの機能のうちの一つまたは複数を実行するために実行され得るコンピュータープログラム命令またはコードを格納するメモリー(例えば、一つまたは複数の非一時的コンピューター可読媒体)に結合され得る。
【0209】
処理システム1508および/または処理システム1518は、一つまたは複数のコントローラーおよび/または一つまたは複数のプロセッサーを含んでもよい。一つまたは複数のコントローラーおよび/または一つまたは複数のプロセッサーは、例えば、汎用プロセッサー、デジタル信号プロセッサー(DSP)、マイクロコントローラー、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)および/またはその他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートおよび/またはトランジスターロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、オンボードユニット、またはそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。処理システム1508および/または処理システム1518は、信号符号化/処理、データ処理、電力制御、入出力処理、および/または無線デバイス1502および基地局1504がワイヤレス環境で動作するのを可能にし得る他の任意の機能のうちの少なくとも一つを実行し得る。
【0210】
処理システム1508および/または処理システム1518は、それぞれ、一つまたは複数の周辺装置1516および一つまたは複数の周辺装置1526に接続され得る。一つまたは複数の周辺装置1516および一つまたは複数の周辺装置1526は、特徴および/または機能を提供するソフトウェアおよび/またはハードウェア、例えばスピーカー、マイク、キーパッド、表示装置、タッチパッド、電源、衛星トランシーバー、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、ハンズフリーヘッドセット、周波数変調(FM)無線ユニット、メディアプレーヤー、インターネットブラウザ、電子制御ユニット(例えば、車両用)、および/または一つまたは複数のセンサー(例えば、加速度計、ジャイロスコープ、温度センサー、レーダーセンサー、ライダーセンサー、超音波センサー、光センサー、カメラ、および/または類似のもの)を含んでもよい。処理システム1508および/または処理システム1518は、一つまたは複数の周辺装置1516および/または一つまたは複数の周辺装置1526からユーザー入力データを受信し、および/またはユーザー出力データを提供し得る。無線デバイス1502内の処理システム1518は、電源から電力を受け取ることができ、および/または無線デバイス1502内の他のコンポーネントに電力を分配するように構成することができる。電源は、一つまたは複数の電源、例えば、バッテリー、太陽電池、燃料電池、またはそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。処理システム1508および/または処理システム1518は、それぞれ、GPSチップセット1517およびGPSチップセット1527に接続され得る。GPSチップセット1517およびGPSチップセット1527は、それぞれ、無線デバイス1502および基地局1504の地理的位置情報を提供するように構成され得る。
【0211】
図16Aは、アップリンク送信のための例示的な構造を示す。物理アップリンク共有チャネルを代表するベースバンド信号は、一つまたは複数の機能を実行することができる。この一つまたは複数の機能は、スクランブリング、複素数値シンボルを生成するためのスクランブルビットの変調、一つまたはいくつかの送信層上への複素数値変調シンボルのマッピング、複素数値シンボルを生成するための変換プリコーディング、複素数値シンボルのプリコーディング、プリコーディングされた複素数値シンボルのリソース要素へのマッピング、複素数値時間ドメイン単一キャリア周波数分割多重アクセス(SC-FDMA)またはCP-OFDM信号のアンテナポートへの生成、および/または同様のものの少なくとも一つを含むことができる。一実施例では、変換プリコーディングが有効である場合は、アップリンク送信のためのSC-FDMA信号が生成され得る。一実施例では、変換プリコーディングが有効でない場合は、
図16Aによって、アップリンク送信のためのCP-OFDM信号が生成されることができる。これらの機能は、例として示されており、さまざまな実施形態で他の機構を実装することができることが予想される。
【0212】
図16Bは、ベースバンド信号のキャリア周波数への変調およびアップコンバージョンのための例示的な構造を示す。ベースバンド信号は、アンテナポートに対する、複素数値SC-FDMAまたはCP-OFDMベースバンド信号および/または複素数値物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)ベースバンド信号であり得る。送信前にフィルターリングを用いることができる。
【0213】
図16Cは、ダウンリンク送信の例示的な構造を示す。物理ダウンリンクチャネルを表すベースバンド信号は、一つまたは複数の機能を実行できる。この一つまたは複数の機能は、物理チャネル上で送信されるべきコードワード内の符号化されたビットのスクランブリング、複素数値変調シンボルを生成するためのスクランブルされたビットの変調、複素数値変調シンボルの一つまたはいくつかの送信層上へのマッピング、アンテナポート上での送信のための層上にある複素数値変調シンボルのプリコーディング、アンテナポートの複素数値変調シンボルのリソース要素へのマッピング、アンテナポート毎の複素数値時間ドメインOFDM信号の生成、および/または同様のものを含むことができる。これらの機能は、例として示されており、さまざまな実施形態で他の機構を実装することができることが予想される。
【0214】
図16Dは、ベースバンド信号のキャリア周波数への変調およびアップコンバージョンのための別の実施例示的な構造を示す。ベースバンド信号は、アンテナポート用の複素数値OFDMベースバンド信号であり得る。送信前にフィルターリングを用いることができる。
【0215】
無線デバイスは、複数のセル(例えば、プライマリーセル、セカンダリーセル)の構成パラメーターを含む一つまたは複数のメッセージ(例えば、RRCメッセージ)を基地局から受信し得る。無線デバイスは、複数のセルを介して、少なくとも一つの基地局(例えば、二重接続の二つ以上の基地局)と通信し得る。一つまたは複数のメッセージ(例えば、構成パラメーターの一部として)は、無線デバイスを構成するための物理的、MAC、RLC、PCDP、SDAP、RRC層のパラメーターを含んでもよい。例えば、構成パラメーターは、物理層およびMAC層チャネル、ベアラなどを構成するためのパラメーターを含み得る。例えば、構成パラメーターは、物理層、MAC層、RLC層、PCDP層、SDAP層、RRC層、および/または通信チャネル用のタイマーの値を示すパラメーターを含んでもよい。
【0216】
タイマーが開始されると実行を開始し、停止するまで、または満了するまで、実行を継続し得る。タイマーは、動いていない場合に開始され得るか、動いている場合に再起動され得る。タイマーは、値と関連付けられてもよい(例えば、タイマーは、ある値から開始または再開されてもよく、またはゼロから開始され、値に到達したら満了し得る)。タイマーの持続時間は、(例えば、BWPスイッチングにより)タイマーが停止するか、または満了するまで更新され得ない。タイマーを使用して、プロセスの期間/ウィンドウを測定することができる。本明細書が、一つまたは複数のタイマーに関連する実装および手順を指す場合、一つまたは複数のタイマーを実装する複数の方法があることが理解されよう。例えば、タイマーを実施するための複数の方法のうちの一つまたは複数が、手順の期間/ウィンドウを測定するために使用され得ることが理解されよう。例えば、ランダムアクセス応答ウィンドウタイマーは、ランダムアクセス応答を受信するためのウィンドウ時間を測定するために使用され得る。一実施例では、ランダムアクセス応答ウィンドウタイマーの開始および満了の代わりに、二つのタイムスタンプ間の時間差を使用し得る。タイマーが再開されると、時間ウィンドウの測定のためのプロセスが再開され得る。他の例示的実施は、時間ウィンドウの測定を再開するために提供され得る。
【0217】
図17は、無線デバイス間の直接通信がある、デバイス間(D2D)通信の実施例を示す。一実施例では、D2D通信は、サイドリンク(SL)を介して行われてもよい。無線デバイスは、サイドリンクインターフェイス(例えば、PC5インターフェイス)を介してサイドリンク通信を交換し得る。サイドリンクは、アップリンク(無線デバイスが基地局と通信する)およびダウンリンク(基地局が無線デバイスと通信する)とは異なる。無線デバイスおよび基地局は、ユーザープレーンインターフェイス(例えば、Uuインターフェイス)を介して、アップリンクおよび/またはダウンリンク通信を交換し得る。
【0218】
図に示すように、無線デバイス#1および無線デバイス#2は、基地局#1のカバレッジエリア内にあり得る。例えば、無線デバイス#1および無線デバイス#2の両方が、Uuインターフェイスを介して基地局#1と通信し得る。無線デバイス#3は、基地局#2のカバレッジエリアにあり得る。基地局#1および基地局#2は、ネットワークを共有してもよく、ネットワークカバレッジエリアを共同で提供し得る。無線デバイス#4および無線デバイス#5は、ネットワークカバレッジエリアの外側であり得る。
【0219】
カバレッジ内D2D通信は、二つの無線デバイスがネットワークカバレッジエリアを共有するときに行われてもよい。無線デバイス#1および無線デバイス#2は両方とも、基地局#1のカバレッジエリアにある。従って、それらは、サイドリンクAとして標識された、イン・カバレッジのセル内D2D通信を実行し得る。無線デバイス#2および無線デバイス#3は、異なる基地局のカバレッジエリア内にあるが、同じネットワークカバレッジエリアを共有する。従って、それらは、サイドリンクBとして標識された、イン・カバレッジのセル内D2D通信を実行し得る。一方の無線デバイスがネットワークカバレッジエリア内にあり、他方の無線デバイスがネットワークカバレッジエリアの外側にある時に、部分カバレッジD2D通信を実行し得る。無線デバイス#3および無線デバイス#4は、サイドリンクCとして標識された部分バレッジD2D通信を実行し得る。カバレッジ外D2D通信は、両方の無線デバイスがネットワークカバレッジエリアの外側にあるときに実行され得る。無線デバイス#4および無線デバイス#5は、サイドリンクDと標識された、カバレッジ外D2D通信を実行し得る。
【0220】
サイドリンク通信は、物理チャネル、例えば、物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH)、物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)、物理サイドリンクディスカバリーチャネル(PSDCH)、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)、および/または物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)を使用して構成され得る。PSBCHは、第一の無線デバイスによって、ブロードキャスト情報を第二の無線デバイスに送信するために使用され得る。PSBCHは、一部の点においてPBCHと類似し得る。ブロードキャスト情報は、例えば、スロットフォーマット表示、リソースプール情報、サイドリンクシステムフレーム番号、または任意の他の適切なブロードキャスト情報を含み得る。PSFCHは、第一の無線デバイスによって、フィードバック情報を第二の無線デバイスに送信するために使用され得る。フィードバック情報は、例えば、HARQフィードバック情報を含み得る。PSDCHは、第一の無線デバイスによって、ディスカバリー情報を第二の無線デバイスに送信するために使用され得る。ディスカバリー情報は、その存在および/またはサービスの可用性を、そのエリア内の他の無線デバイスに信号を送るために、無線デバイスによって使用され得る。PSCCHは、第一の無線デバイスによって、サイドリンク制御情報(SCI)を第二の無線デバイスに送信するために使用され得る。PSCCHは、PDCCHおよび/またはPUCCHといくつかの点で類似し得る。制御情報は、例えば、時間/周波数リソース割り当て情報(RBサイズ、再送信数など)、復調関連情報(DMRS、MCS、RVなど)、送信無線デバイスおよび/または受信無線デバイス、プロセス識別子(HARQなど)の識別情報、または任意の他の適切な制御情報を含み得る。PSCCHは、サイドリンク送信のためにサイドリンクリソースを割り当て、優先順位を付け、および/または確保するために使用され得る。PSSCHは、データおよび/またはネットワーク情報を第二の無線デバイスに送信および/または中継するために、第一の無線デバイスによって使用され得る。PSSCHは、一部の点において、PDSCHおよび/またはPUSCHに類似し得る。サイドリンクチャネルの各々は、一つまたは複数の復調基準信号と関連付けられてもよい。サイドリンク動作は、サイドリンク同期信号を利用して、サイドリンク動作のタイミングを確立し得る。サイドリンク動作のために構成される無線デバイスは、例えば、PSBCHでサイドリンク同期信号を送信し得る。サイドリンク同期信号は、プライマリーサイドリンク同期信号(PSSS)およびセカンダリーサイドリンク同期信号(SSSS)を含み得る。
【0221】
サイドリンクリソースは、任意の適切な様式で無線デバイスに構成され得る。無線デバイスは、サイドリンク用に事前構成されてもよく、例えば、サイドリンクリソース情報で事前構成され得る。追加的または代替的に、ネットワークは、サイドリンク用のリソースプールに関連するシステム情報をブロードキャストし得る。追加的または代替的に、ネットワークは、専用サイドリンク構成を有する特定の無線デバイスを構成し得る。構成は、サイドリンク動作(例えば、サイドリンクバンドの組み合わせを構成する)に使用されるサイドリンクリソースを識別し得る。
【0222】
無線デバイスは、異なるモード、例えば、支援モード(モード1と呼んでもよい)または自律モード(モード2と呼んでもよい)で動作し得る。モード選択は、無線デバイスのカバレッジステータス、無線デバイスの無線リソース制御ステータス、ネットワークからの情報および/または命令、および/またはその他の任意の適切な要因に基づいてもよい。例えば、無線デバイスがアイドルまたは非アクティブである場合、または無線デバイスがネットワークカバレッジの範囲外である場合、無線デバイスは、自律モードで動作するように選択し得る。例えば、無線デバイスが接続されるモード(例えば、基地局に接続される)にある場合、無線デバイスは、支援モードで動作するよう(または基地局によって動作するよう命令される)選択し得る。例えば、ネットワーク(例えば、基地局)は、接続される無線デバイスに、特定のモードで動作するよう指示し得る。
【0223】
支援モードでは、無線デバイスは、ネットワークからスケジューリングを要求し得る。例えば、無線デバイスは、スケジューリング要求をネットワークに送信してもよく、ネットワークは、無線デバイスにサイドリンクリソースを割り当ててもよい。支援モードは、ネットワーク支援モード、gNB支援モード、または基地局支援モードと呼んでもよい。自律モードでは、無線デバイスは、一つまたは複数のリソースプール(例えば、事前構成またはネットワーク割り当てのリソースプール)内の測定値に基づいてサイドリンクリソースを選択し、サイドリンクリソース選択は他の無線デバイスによってなされ、および/または他の無線デバイスのサイドリンクリソース使用を選択し得る。
【0224】
サイドリンクリソースを選択するために、無線デバイスは、感知ウィンドウおよび選択ウィンドウを観察し得る。感知ウィンドウの間、無線デバイスは、サイドリンクリソースプールを使用して、他の無線デバイスによって送信されたSCIを観察し得る。SCIは、サイドリンク送信に対し使用および/または確保され得るリソースを識別し得る。SCIで識別されたリソースに基づいて、無線デバイスは、選択ウィンドウ内のリソース(例えば、SCIで識別されたリソースとは異なるリソース)を選択し得る。無線デバイスは、選択されたサイドリンクリソースを使用して送信し得る。
【0225】
図18は、サイドリンク動作のためのリソースプールの実施例を示す。無線デバイスは、一つまたは複数のサイドリンクセルを使用して動作し得る。サイドリンクセルは、一つまたは複数のリソースプールを含み得る。各リソースプールは、特定のモード(例えば、支援または自律)に従って動作するよう構成され得る。リソースプールは、リソースユニットに分割され得る。周波数ドメインでは、各リソースユニットは、例えば、サブチャネルと呼んでもよい一つまたは複数のリソースブロックを含んでもよい。時間ドメインで、各リソースユニットは、例えば、一つまたは複数のスロット、一つまたは複数のサブフレーム、および/または一つまたは複数のOFDMシンボルを含み得る。リソースプールは、周波数ドメインおよび/または時間ドメインにおいて連続的または非連続的であり得る(例えば、連続的リソースユニットまたは非連続的リソースユニットを含む)。リソースプールは、繰り返しリソースプール部分に分割され得る。リソースプールは、一つまたは複数の無線デバイス間で共有され得る。各無線デバイスは、例えば、衝突を避けるために、異なるリソースユニットを使用して送信を試みることができる。
【0226】
サイドリンクリソースプールは、任意の適切な様式で配置され得る。図では、例示的なリソースプールは、時間ドメイン内で非連続であり、単一のサイドリンクBWPに限定される。リソースプールの実施例では、周波数リソースは、単位時間当たりNfリソースユニットに分割され、ゼロからNf‐1まで番号付けされる。例示的なリソースプールは、k単位時間ごとに繰り返される複数の部分(この実施例では非連続)を含んでもよい。この図では、時間リソースにはn、n+1,...,n+k、n+k+1,...,などの番号が付けられている。
【0227】
無線デバイスは、リソースプールから一つまたは複数のリソースユニットを送信するために選択し得る。例示的なリソースプールでは、無線デバイスはサイドリンク送信用のリソースユニット(n,0)を選択する。無線デバイスは、リソースプールの後の部分、例えば、リソースユニット(n+k,0)、リソースユニット(n+2k,0)、リソースユニット(n+3k,0)などの定期的なリソースユニットをさらに選択し得る。選択は、例えば、リソースユニット(n、0)を使用する通信が、サイドリンクリソースプールを共有する無線デバイスのサイドリンク送信と衝突しない(または衝突する可能性が低い)という決定に基づいてもよい。決定は、例えば、リソースプールを共有する他の無線デバイスの挙動に基づいてもよい。例えば、リソースユニット(n-k、0)でサイドリンク送信が検出されない場合、無線デバイスは、リソースユニット(n、0)、リソース(n+k、0)などを選択し得る。例えば、別の無線デバイスからのサイドリンク送信がリソースユニット(n-k、1)で検出される場合、無線デバイスは、リソースユニット(n、1)、リソース(n+k、1)などの選択を回避し得る。
【0228】
異なるサイドリンク物理チャネルでは、異なるリソースプールを使用し得る。例えば、PSCCHは第一のリソースプールを使用し、PSSCHは第二のリソースプールを使用し得る。異なるリソース優先順位は、異なるリソースプールと関連付けられてもよい。例えば、第一のQoS、サービス、優先度、および/またはその他の特性に関連付けられるデータは、第一のリソースプールを使用し、第二のQoS、サービス、優先度、および/またはその他の特性に関連付けられるデータは、第二のリソースプールを使用し得る。例えば、ネットワーク(例えば、基地局)は、各リソースプールの優先度レベル、各リソースプールに対してサポートされるサービスなどを構成し得る。例えば、ネットワーク(例えば、基地局)は、ユニキャストUEが使用するための第一のリソースプール、グループキャストUEが使用するための第二のリソースプールなどを構成し得る。例えば、ネットワーク(例えば、基地局)は、サイドリンクデータの送信用の第一のリソースプール、ディスカバリーメッセージの送信用の第二のリソースプールなどを構成し得る。
【0229】
サイドリンク動作では、バンド内エミッションによってシステムパフォーマンスに制限が課せられ得る。バンド内エミッション(IBE)は、一つの送信機が一つのサブチャネル上で送信することによって引き起こされ、別のサブチャネル上の受信機へ送信している別の送信機に課される干渉である。
図19は、送信信号に対するバンド内エミッションモデルのプロットを示す図である。バンド内エミッションモデルのプロットは、近くのサブチャネルおよび他のサブチャネル(I/Qまたは画像サブチャネルなど)が送信信号からの干渉をより多く受けることを示している。
【0230】
他方、D2D UEがセルラーネットワークで動作する場合、D2D UEによって放射される電力は、セルラー通信に深刻な干渉を引き起こし得る。特に、D2D UEが特定のスロットまたはサブフレームで一部の周波数リソースのみを使用する場合、D2D UEによって放射される電力のバンド内エミッションは、セルラー通信で使用される特定のスロットまたはサブフレームの他の周波数リソースに深刻な干渉を引き起こし得る。この問題を防ぐために、D2D UEは、セルラー経路損失ベースの電力制御を実行して、D2DUEの送信電力を制御し得る。電力制御に使用されるパラメーターは、基地局によって構成することができる。D2D UEの送信電力Pは、以下のパラメーターのうちの一つまたは複数を使用して計算され得る。P0(最小送信電力)、アルファ(経路損失補償値)、および送信機UEまたは基地局からの受信機UEによる経路損失推定。送信電力Pは、P=P0+アルファ*経路損失として計算され得る。
【0231】
D2D通信において、送信UEは、UEが送信を実行しているのと同時に受信を実行することができない半二重UEに対応し得る。送信UEは、半二重問題のために別のUEの送信を受信できない場合がある。この半二重問題を軽減するために、通信を実行する異なるD2D UEは、一つまたは複数の異なる時間リソースで信号を送信することができる。
【0232】
D2D動作は、D2D通信が一般的に、互いに比較的近接しているデバイス間で(例えば、UEと基地局の通信と比較して)実行されるという点で、さまざまな利点を有し得る。D2D動作はまた、高い転送速度および低い遅延を有することができ、データ通信を行うことができる。さらに、D2D動作では、基地局上に集中したトラフィックが分配され得る。D2D UEがリレーの役割を果たす場合、D2D動作は基地局のカバレッジを拡張することもできる。
【0233】
上述のD2D通信は、車両間の信号送信および/または受信に適用され得る。車両関連通信は、車両対あらゆるもの(V2X)の通信と呼んでもよい。V2Xでは、Xは、歩行者を指してもよく、この場合、V2XはV2P(車両と個人によって運ばれる装置(例えば、歩行者、サイクリスト、運転者または乗客によって運ばれる手持ち式端末)との間の通信)によって示されてもよく、車両を指してもよく、この場合、V2XはV2V(車両間の通信)を示してもよく、およびインフラ/ネットワークを指してもよく、この場合、V2XはV2I/N(車両と道路側ユニット(RSU)/ネットワーク)によって示される。RSUは、基地局または静止UEに実装された輸送インフラエンティティ(例えば、速度通知を送信するエンティティ)であり得る。V2X通信については、車両、RSU、および手持ち式デバイスは、トランシーバーを含んでもよい。
図20は、V2V、V2P、およびV2I/Nを含むさまざまなV2X通信の図を示している。
【0234】
V2X通信を使用して、さまざまなイベントに対する警告を示し得る。例えば、車両または道路上で起こる事象についての情報は、V2X通信を介して別の車両または歩行者に通知され得る。例えば、交通事故または道路状況の変化の情報は、ある車両から別の車両または歩行者に転送され得る。例えば、道路に隣接している、または道路を横断している歩行者は、道路を走行し、歩行者に接近している車両によって情報を知らされ得る。
【0235】
V2X通信では、一つの課題は、無線チャネル上でV2X送信間の衝突を回避し、高密度のUEシナリオでも最低限の通信品質を保証することである。無線輻輳制御は、無線チャネル上の輻輳レベルを制御するために一つまたは複数の通信パラメーターを調整することによって、そのような衝突を軽減するための一連のメカニズムを表すことができる。無線デバイスは、無線チャネルの状態を特徴付けるために以下の二つの測定基準を測定し、無線デバイスが、無線チャネル上の輻輳を制御するために必要な措置を講じることを可能にし得る。第一の測定基準は、測定されるRSSIが(事前に)構成される閾値を超える、リソースプール内のサブチャネルの部分(または数)として定義され得る、チャネルビジー無線(CBR)であり得る。リソースプールの周波数リソースは、多数のサブチャネルに分割され得る。こうした測定基準は、例えば、100個のスロットまたはサブフレームにわたって感知され得る。CBRは、無線チャネルの状態の推定を提供し得る。第二の測定基準は、チャネル占有率(CR)であり得る。CRは、スロットまたはサブフレームnで計算されてもよく、スロットn-a~n-bのサイドリンク送信に使用されるサブチャネルの数として定義されてもよく、aおよび/またはbは、無線デバイスによって決定されてもよく、または固定パラメーターであり得る。CRは、無線デバイス自体によるチャネル利用に関する表示を提供し得る。ある間隔(例えば、100スロットまたはサブフレーム)で検出された各CBR値について、CR制限は、送信機が超えてはならないフットプリントとして定義できる。異なるCR制限は、異なる範囲のCBR値およびパケット優先度に対して基地局によって構成され得る。例えば、より低いCR制限は、より低いCBR値の範囲よりも高いCBR値の範囲に対して構成され得る。別の実施例では、より低いCR制限は、より高いパケット優先度よりも低いパケット優先度に対して構成され得る。
【0236】
無線デバイスがパケットを送信することを決定するとき、無線デバイスは、感知されたCBR値をCBR範囲にマッピングして、対応するCR制限値を取得し得る。無線デバイスの計算されたCRがCR制限よりも高い場合、無線デバイスは、無線デバイスのCRをCR制限よりも低くすることができる。一実施例では、以下の技術の一つまたは複数を使用して、無線デバイスのCR制限を減らすことができる。1)ドロップパケット再送信:パケット再送信機能(例えば、受信機が正常に受信しなかったパケットを再送信する機能)が有効になっている場合、無線デバイスが再送信機能を無効にし得る。2)ドロップパケット送信:無線デバイスは送信(そのような再送信機能が有効になっている場合は、パケットの再送信を含む)のためにパケットをドロップし得る。3)MCSを適合させる:無線デバイスは、データまたは情報を送信するために無線デバイスによって使用されるMCSインデックスを増強することによって、無線デバイスのCRを低減することができる。4)送信電力を適応させる:無線デバイスは送信電力を削減してもよく、その結果、エリア内の全体的なCBRが削減され得る、およびCR制限の値が増加し得る。第三の技術は、送信に使用されるサブチャネルの数を減らすことができる。ただし、MCSを増加すると、メッセージの堅牢性が低下し、従ってメッセージの範囲が狭くなる。
【0237】
自動運転、隊列走行、遠隔運転、シースルーなどのさまざまなV2Xサービスをサポートするために、一部のサービスは、リソース効率を改善するために、ブロードキャストの代わりにユニキャストまたはグループキャストによってサポートされ得る。グループキャストは、グループメンバーUEのみの間で通信が行われ得ることを意味し、ユニキャストは、単一の送信機とターゲット受信機UEの間で通信が行われ得ることを意味する。ブロードキャストとは、通信範囲内の全てのUE間で通信が行われ得ることを意味する。例えば、車両のグループを形成することによって燃料消費量を低減し得る隊列走行は、特定の隊列走行グループ内の車両間でメッセージを交換することを必要とし得る。別の実施例では、単一のターゲット受信機は、車両が前方の画像またはビデオをその後方の車両に送達し得るシースルーサービスで考慮され得る。こうしたシナリオでは、ユニキャストを使用して、前方の画像またはビデオを前方の車両から後方の車両に送信し得る。これらのさまざまなV2Xサービスは、ネットワークカバレッジがない場合に確実に稼働しなければならないため、ユニキャスト、グループキャスト、ブロードキャストで「サイドリンク」通信で稼働させる必要がある。
【0238】
一実施例では、無線デバイスは、サイドリンク通信におけるリソース選択のための感知動作を実行し得る。感知動作では、無線デバイスは、第一の期間の間、他の無線デバイスの一つまたは複数の物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)を復号化し得る。第一の期間は、「感知ウィンドウ」と呼ばれ得る。感知ウィンドウ内の一つまたは複数のPSCCHの復号化に基づいて、無線デバイスは、第二の時間期間内にサイドリンク送信に使用または確保され得る一つまたは複数のリソースを識別し得る。第二の時間期間は、「選択ウィンドウ」と呼ばれ得る。無線デバイスは、選択ウィンドウで、他の無線デバイスによって使用され得ない一つまたは複数の送信リソースを選択し得る。
【0239】
いくつかの実施形態では、「何かを構成する」とは、何かを示す構成メッセージを送信することを意味し得る。構成メッセージは、一つまたは複数の構成メッセージであり得る。構成メッセージは、SIBを介して送信/信号送信/受信され得る。構成メッセージは、RRCを介して送信/信号送信/受信され得る。構成メッセージは、DCIを介して送信/信号送信/受信され得る。構成メッセージは、サイドリンクRRCを介して送信/信号送信/受信され得る。構成メッセージは、サイドリンクMAC CEを介して送信/信号送信/受信され得る。構成メッセージは、サイドリンク制御情報を介して送信/信号送信/受信され得る。
【0240】
既存の技術では、無線デバイスに、伝送される緊急のパケットがある場合、プリエンプション動作を実装し得る。既存のサイドリンクプリエンプション動作は、SCI内のプリエンプションSCIフォーマットまたはプリエンプションフィールドを使用して、一つまたは複数のサイドリンク無線リソースを他の無線デバイスにプリエンプションすることを示し得る。一実施例では、プリエンプション動作は、他のUEのプリエンプションの表示として、トランスポートブロック(例えば、SCIで示される)の優先度を使用し得る。例えば、無線デバイスは、(例えば、SCIを使用して)プリエンプション信号を送信して、第二の無線デバイスによってすでに確保されるリソースを使用し得る。プリエンプション信号の受信に応答して、第二の無線デバイスは、リソースを使用することなく、リソース再選択を実行し得る。例えば、無線デバイスは、サイドリンクトランスポートブロックおよびトランスポートブロックの優先度を含むSCIを送信し得る。優先度は、トランスポートブロックのリソースを使用する他のUEがプリエンプトされることを示し得る。既存の技術を実装すると、他の無線デバイスによって確保されるリソースをプリエンプティングする無線デバイスが多すぎる結果となり得る。多すぎるリソース再選択がトリガーされると、パケットドロップが頻繁に起こる。これらは、システム全体のパフォーマンスを低下させ得る。サイドリンクの輻輳レベルが高い場合、サイドリンクでリソースの衝突が発生し、パフォーマンスが低下し得る。
【0241】
本開示の例示的実施形態は、強化されたサイドリンクプリエンプション動作を実施する。基地局は、サイドリンク送信のプリエンプションに対する優先度閾値を含む一つまたは複数のRRC構成パラメーターを第一の無線デバイスに送信し得る。優先度閾値は、プリエンプティブトラフィックの伝送のためにプリエンプティング無線デバイスによって使用され得る。優先度閾値は、一つまたは複数の無線リソースがプリエンプションされると決定するために、プリエンプトされた無線デバイスによって使用され得る。優先度閾値を設定すると、基地局は、他の無線デバイスによって確保されるプリエンプティングリソースを制御できる。これにより、プリエンプティングリソースおよびリソース再選択の量が制限され得る。例示的実施形態は、プリエンプション表示が受信されるときに、ドロップ挙動を実施する。例えば、無線デバイスは、プリエンプションの表示を受信し得る。無線デバイスは、送信のために一つまたは複数のリソースを選択することができる。プリエンプションの表示は、一つまたは複数のプリエンプティングリソースを示し得る。無線デバイスは、選択された全てのリソースではなく、一つまたは複数のプリエンプティングリソースと部分的または完全に重複したリソースをドロップし得る。これにより、過剰なパケットドロップを防止し、リソース再選択の量を制限することができる。例示的実施形態に基づいて、高優先度パケットは、より優れた性能を達成し、サイドリンク送信効率を増加させ得る。プリエンプトされた無線デバイスの観点からは、ネットワークにおけるプリエンプション動作の量を制御することにより、例示的実施形態は、過剰なパケットドロップによるリソース再選択およびパケット遅延を低減し得る。
【0242】
例示的実施形態では、基地局は、第一の無線デバイスに、プリエンプションに対する優先度閾値を示す一つまたは複数の構成メッセージを送信し得る。第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスから、優先度およびリソース割り当てを示すサイドリンク制御情報(SCI)を受信し得る。リソース割り当ては、一つまたは複数の第一のリソースを示し得る。第一の無線デバイスは、一つまたは複数の第二のリソースを確保または選択し得る。優先度が閾値よりも高い優先度を示し、一つまたは複数の第一のリソースと一つまたは複数の第二のリソースとの間に(完全にまたは部分的に)重複がある場合、第一の無線デバイスは、一つまたは複数の第二のリソースの一部分をドロップし得る。
【0243】
第一の無線デバイスは、サイドリンクトランスポートブロックの一つまたは複数の第一のリソースと、第一の無線デバイスの一つまたは複数のサイドリンク送信の一つまたは複数の第二のリソースとのリソース重複があると判断し得る。第一の無線デバイスは、重複リソースが、優先度および優先度閾値に基づいてプリエンプされると判断し得る。これにより、無線デバイスは、トランスポートブロックの優先度および構成される優先度閾値に基づいて、プリエンプションを選択的に決定することができる。例えば、これは、プリエンプションを限定されたタイプのトラフィックに限定し、ドロップされたサイドリンクパケットを減らすことができる。
【0244】
第一の無線デバイスは、ドロップするための一つまたは複数の第三のリソースを決定し得る。一つまたは複数の第三のリソースは、優先度、優先度閾値、および一つまたは複数の第一のリソースに基づいて決定され得る。第一の無線デバイスは、一つまたは複数の第二のリソースの第一の部分をドロップし得る。一つまたは複数の第二のリソースは、一つまたは複数の第一のリソースと重複し得る。第一の無線デバイスは、重複するリソースを介して伝送をドロップし得る。これにより、重複リソースへのプリエンプションが低減され、サイドリンク送信効率が向上する。
【0245】
一実施例では、プリエンプションによるリソース再選択の条件として使用される優先度閾値を構成することは、あまりにも多くのリソース再選択を先導するのに有益であり得る。例えば、基地局は、閾値を2として構成し得る。つまり、優先度レベル1のみが、プリエンプティング無線デバイス、プリエンプティングリソースになりえる。優先度レベルが低いほど優先度が高いことを意味すると仮定し得る。従って、優先度レベル1が、最高優先度であり得る。一実施例では、第一の無線デバイスは、優先度および一つまたは複数の第一のリソースを示すSCIを受信し得る。優先度が優先度閾値以上である場合、第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスのパケットの優先度がプリエンプションの条件を満たさないため、その確保または選択されたリソース(例えば、一つまたは複数の第二のリソース)をドロップしえない。
【0246】
第一の無線デバイスが、一つまたは複数の第一のリソースと一つまたは複数の第二のリソースとの間に重複があると判定するとき、第一の無線デバイスは、ドロップするための一つまたは複数の第三のリソースを決定し得る。例えば、一つまたは複数の第三のリソースは、一つまたは複数の第一のリソースと完全にまたは部分的に重複する、一つまたは複数の第二のリソースを含んでもよい。この方法は、過剰なドロップを防ぐことができる。(完全または部分的に)重複したリソースのみがドロップされ得るため、リソース再選択の量は大きくなりえない。リソース再選択が必要なのは、確保/選択されたリソースの一部のみである。例示的実施形態に基づいて、高優先度パケットを有する無線デバイスは、より良好な性能を達成してもよく、またあまりにも頻繁なリソース再選択を避けてもよい。
【0247】
一実施例では、サイドリンク制御信号(例えば、PSCCH)は、
図21に示されるように、関連するデータチャネル(例えば、PSSCH)と周波数分割多重化(FDM化され)されている。このFDM化された制御/データチャネル多重化は、より多くのエネルギーが制御チャネルに割り当てられ得るため、より大きな感知カバレッジを有し得るが、データチャネル復号化が、受信機UEの観点から制御チャネル復号化を終了するまで開始され得ないため、復号化遅延は増加し得る。一実施例では、制御チャネルは、スロット内の二つのシンボル(例えば、関連するデータチャネルの持続時間と比較して短い持続時間)で限定されて、復号化遅延を低減することができる。
【0248】
図22は、復号化遅延を低減し得る制御/データチャネル多重化の例を示す。一実施例では、無線デバイスは、スロット内の関連データチャネルなしでのみ制御チャネルを送信して、初期パケット送信のためにリソースを確保し、または一つまたは複数のリソースに対するプリエンプションを示し得る。例えば、無線デバイスは、制御チャネルを介して第二の無線デバイスへのプリエンプションを示し得る。第二の無線デバイスは、プリエンプション表示の受信に応答して、表示に基づいてリソースを生成してもよく、一つまたは複数の確保されたリソースをドロップし得る。第二の無線デバイスは、高優先度、低ターゲット遅延、または高ターゲット信頼性(例えば、成功した復号化速度または1ブロックエラーレート(BLER))を有するパケットの一つまたは複数の送信に対するリソース再選択をトリガーし得る。UEがプリエンプション信号(例えば、プリエンプション表示を含む制御チャネル)を送信する場合。プリエンプション信号は、一つまたは複数の第一のリソース、優先度、プリエンプション表示を含み得る。プリエンプション信号の受信に応答して、送信機無線デバイスであり、かつ一つまたは複数の第二のリソースが確保/割り当て/選択された無線デバイス。無線デバイスは、産出またはリリースまたはドロップされる一つまたは複数の第三のリソースを決定し得る。一つまたは複数の第三のリソースは、一つまたは複数の第二のリソースおよび一つまたは複数の第一のリソースに基づいて決定され得る。一つまたは複数の第三のリソースは、一つまたは複数の第一のリソースと一つまたは複数の第二のリソースとの間で、一つまたは複数の第二のリソースのリソースを完全にまたは部分的に重複させることによってもよい。無線デバイスは、優先度および/またはプリエンプション信号によって示される一つまたは複数の第一のリソースに基づいて、一つまたは複数の第三のリソースを決定し得る。無線デバイスは、一つまたは複数の第三のリソース上にサイドリンク送信をリリースまたはドロップして、高優先度、低ターゲット遅延、大きなターゲットカバレッジ、または高いターゲット信頼性を有するパケットの送達比を強化し得る。例えば、一つまたは複数の第三のリソースは、一つまたは複数の第二のリソースと同じであり得る。例えば、一つまたは複数の第三のリソースは、一つまたは複数の第一のリソースと一つまたは複数の第二のリソースとの間の共通リソースとし得る。
【0249】
一実施例では、第一の無線デバイスは、スロット内のOFDMシンボルのK OFDMシンボル(例えば、K<14)を介して、関連付けられるデータチャネルなしに第一の制御チャネル(例えば、プリエンプション信号)を送信し得る。第二の無線デバイスは、M
OFDMシンボル(例えば、M=14)を介して、関連付けられるデータチャネルを有する第二の制御チャネルを送信し得る。第三の無線デバイスは、関連するデータチャネルとともに第一の制御チャネルおよび第二の制御チャネルを受信し得る。複数のサイドリンク送信の異なる送信持続時間は、第三の無線デバイス(例えば、Rx UE)で、より頻繁な自動利得制御(AGC)再調整動作をもたらし得る。より頻繁なACG再調整(例えば、第一のOFDMシンボルで、第一の制御チャネル伝送後など)がなければ、スロットの第一のシンボルで測定されるAGC調整値は不正確となり、全体的な受信性能の低下をもたらし得る。
図23は、実施例を示す。一実施例では、プリエンプション表示信号(例えば、プリエンプションPSSCH)は、スロットの第一のいくつかのシンボルを介して送信される。プリエンプション表示後の電力変化に伴い、受信機無線デバイスは、プリエンプション表示信号が伝送された直後に、シンボル上の追加のAGC調整(またはAGC再調整)を必要とし得る。例えば、無線デバイスが、追加のACG再調整のためのプリエンプション表示信号送信の後に、次のOFDMシンボルを利用し得る場合、受信機無線デバイスは、AGC調整期間中、正常なPSCCH(例えば、Normal PSSCH)によってスケジュールされるデータ送信を確実に受信しえない。別の方法として、AGCの再調整動作により、データの符号化されたビットの一部が、受信機UEから破壊されてもよく、従って復号化性能が著しく低下し得る。
【0250】
本開示の例示的実施形態は、より大きなカバレッジを達成し、他の信号の送信および受信に対するより低い影響を達成するための信号繰り返し方法を画定する。プリエンプション信号については、AGCの再調整の問題を回避するために、スロット内のいくつかの信号繰り返し方法を提示する。UEがプリエンプション信号を送信する場合、プリエンプション信号用の専用DMRSシーケンスを割り当てることができる。受信機UEは、受信機UEがプリエンプション信号の繰り返しを組み合わせることを実行するように、スロット内のプリエンプション信号の存在および繰り返しを認識し得る。従って、復号化性能およびプリエンプション信号のカバレッジは強化され得る。
【0251】
例示的実施形態では、特定のDMRSは、サイドリンクプリエンプション信号送信専用であってもよく、異なるDMRSは、異なるシーケンス初期化アイデンティティ(例えば、スクランブルID)、異なるDMRS REマッピングパターン/方法(時間および/または周波数位置)、またはシーケンスに適用される異なる周期シフト(CS)を含んでもよい。例えば、シーケンス初期化IDは、プリエンプション信号DMRSに対して割り当てられてもよい。プリエンプション信号を伝送する物理チャネルは、チャネル符号化、スクランブル化、変調、コードワードからREへのマッピング、送信スキーム、DMRSリソース要素(RE)マッピングなどの観点から、PSSCHリソーススケジューリングおよび/または予約のためにPSCCHに対して同一または類似の信号フォーマットであり得る。PSCCHのDMRSを生成するとき、特定のシーケンス初期化IDをプリエンプション信号のDMRSシーケンスに割り当てることができる。基地局は、物理層(例えば、DCI)または上位層信号(例えば、SIBまたはRRCまたはMAC CE)を介して、プリエンプション信号送信用の特定のDMRSシーケンス初期化IDを含む制御メッセージをUEに送信し得る。プリエンプションに対するサイドリンク制御信号に異なるDMRSシーケンスを割り当てる目的は、ブラインド復号化の複雑さを低減するか、または復号化性能を強化することであり得る。これはまた、専用DMRSシーケンスをプリエンプション信号に割り当てることによって、他の制御チャネルと重複している場合であっても、チャネル復号化が成功する確率を増大させ得る。外部ネットワークカバレッジUEについては、プリエンプション信号用のDMRSシーケンス初期化IDが事前構成され得る。
図25は、基地局がプリエンプション信号のDMRSシーケンス初期化IDをサイドリンクUEに構成し、第一のUEが、構成されるシーケンス初期化IDを有するDMRSシーケンスでプリエンプション信号を送信する例を示す。第二のUEは、(全部または一部)第一のUEがプリエンプトしたいものと重複する可能性のある一つまたは複数のリソースを確保する。プリエンプション信号を受信すると、第二のUEは、(完全にまたは部分的に)重複するリソースからパケット送信をドロップし得る。図中の第三のUEは、プリエンプション信号を受信するUE、またはRx UEとして別のPSCCH/PSSCHを示す。
【0252】
一実施例では、無線デバイスは、対応するPSSCHに関連付けられる一つまたは複数のPSSCHに対するリソース割り当てを含む第一のSCIに対するPSSCHに対する第一のDMRS REマッピングを使用し得る。無線デバイスは、対応するPSSCHに関連付けられていない一つまたは複数のリソースに対するプリエンプション表示を含む第二のSCIに対するPSSCHに対する第二のDMRS REマッピングを使用し得る。
図26は、プリエンプション信号(例えば、第二のSCI)が、正常なPSCCHとは異なってもよいDMRS REマッピングを有し、正常なPSCCHが、一つまたは複数のPSSCHのスケジューリングまたは確保に使用されるPSCCHを意味し、スロット内の関連するPSSCHで送信される例を示している。この方法は、Rx UEが、DMRS検出ステップにおけるプリエンプション信号の存在を検出することができるように、同じシーケンス生成方法であるが、異なるREマッピングを使用する。周波数ドメイン内のプリエンプション信号のDMRS REの(周期)周波数シフトのサイズは、あらかじめ設定/事前構成されるか、または基地局は、物理層(例えば、DCI)または上位層信号(例えば、SIBまたはRRC)を介してUEに示し得る。一実施例では、無線デバイスは、複数の優先度レベルまたは複数の優先度レベルをグループ、DMRSシーケンスの数(例えば、K、K=4)に分割してもよく、および/またはPSCCHのDMSR REパターンは、グループごとに異なって設定され得る。実施例では、DMRSシーケンスは、シーケンス初期化アイデンティティ(例えば、スクランブルID)、および/またはDMRS REマッピングパターン/方法(時間および/または周波数位置)、および/またはシーケンスに適用される異なる周期シフト、および/または時間および/または周波数ドメインにおける周期シフトマッピングに基づいて、区別され得る。一実施例では、プリエンプション信号に対するDMRSの異なる周期シフトを適用し得る。サイドリンクPSCCHの場合、UEは、OFDMシンボルlに対する復調基準信号(DMRS)シーケンスr
l(m)が、以下によって定義されると想定し得る:
【数1】
【0253】
式中、c(i)は、疑似ランダムシーケンスである。疑似ランダムシーケンス発生器は、
【数2】
で初期化され得、
【0254】
式中、lは、スロット内のOFDMシンボル番号であり、
【数3】
は、サイドリンクスロット番号またはフレーム内のスロット番号であってもよく、および
【数4】
は、PSCCHまたはプリエンプション信号に対する上位層によって与えられてもよい。一実施例では、
【数5】
は、サブキャリア間隔が15kHz*2
μであるときに、フレームもしくはリソースプール構成の期間、またはリソースプールビットマップ長、またはシステムフレーム番号周期(=10240ms)内のサイドリンクスロットのみの間で数えるスロット番号であり得る。例えば、リソースプールが、Pスロット毎のスロットを画定し得る場合、第一のスロットのスロットインデックスは0であり、P番目のスロットのスロットインデックスは1であり、2Pのスロットインデックスは2である。モジュラー動作は、再インデックス付されたサイドリンクスロットインデックスに適用され得る。例えば、サイドリンクスロット番号は、フレーム内のサイドリンクスロットの中でのみ、再インデックス付けされた番号から導出される。
図27は、サイドリンクスロット番号の再インデックス付けの例を示す。この図では、モジュラー20の動作が、再インデックス付けされたスロット番号に適用される。モジュラー動作の値(モジュラー値がこの値よりも小さいはずの後)は、サブキャリア間隔に応じて、一つのフレームに存在するスロットの数に基づいて決定され得る。例えば、15kHz、30kHz、60kHz、120kHz、240kHzのSCSに対して、モジュラー10、20、40、80、160の動作は、それぞれスロット番号の再インデックス化に適用され得る。これは、サイドリンクリソースプールがフレームごとに同じスロット位置に割り当てられる場合、シーケンスは十分にランダム化されない可能性があるため、サイドリンクスロットが再び収集され、その後に再インデックス化された場合、再インデックス化されたスロットインデックスをシーケンス生成に使用し得るからである。異なる無線フレームで同じスロットインデックスを共有する第一のリソースおよび第二のリソースは、アプローチで異なるシーケンス生成を使用してもよく、これにより、定期的なサイドリンクリソースプール構成に対するDMRSシーケンスの全体的なランダム化が促進され得る。これは、リソースプールの構成に関係なく、十分にランダム化され得るためである。N
IDは、正常なPSCCHとプリエンプション信号との間に異なって構成され得る。DMRSに周期シフトが適用される場合、r
l
(α)(m)=e
jam
rl(m)は、PSCCHまたはプリエンプション信号のDMRSシーケンスに使用され得る。例えば、第二の周期シフト値αは、プリエンプション信号に対して割り当てられてもよく、第一の周期シフト値は、正常なPSCCHに対して割り当てられてもよい。第二の周期シフト値は、第一の周期シフトとは異なり得る。例えば、π/2が、プリエンプション信号に対するDMRSの周期シフト値に使用されてもよく、{-π/2,0,π}が、正常なPSCCHに対するDMRSの周期シフト値に使用されてもよく周期シフト値は、高いシーケンス分離(例えば、直交性)を達成するために決定され得る。プリエンプション信号の正確な周期シフト値は、物理層(例えば、DCI)または上位層信号(例えば、MAC CEまたはSIBまたはRRC)を介して、基地局によって事前に決定されてもよく、またはUEに信号送信され得る。一実施例では、無線デバイスは、複数の優先度レベルまたは複数の優先度レベルを、複数のグループに分けてもよく、PSCCHのDMRSシーケンスの周期シフト値はα、各グループに対して異なって設定され得る。例えば、周期シフト値の異なるセットを各優先度グループに割り当てることができる。例えば、DMRS CSセットAは、優先度レベル1~K(例えば、K=4)に使用され、DMRS CSセットBは、優先度レベルK+1(例えば、K=5)~N(例えば、N=8)に使用される。この実施例では、UEは、DMRS CSのセットにおいて、DMRCSをランダムに選択し得る。これは、リソース衝突が発生しても制御チャネルが復号化可能になるように、PSCCH DMRS周期シフト値を、同じセットで異なって選択するためである。
【0255】
一実施例では、無線デバイスは、プリエンプション信号に対して一つまたは複数の第二のスクランブルシーケンスを使用して、プリエンプション信号のコードワードを、一つまたは複数の第一のスクランブルシーケンスを有する別のPSCCH(例えば、正常なPSSCH)と区別し得る。一つまたは複数の第二のスクランブルシーケンスは、複数のPSSCHがある場合、追加のランダム化効果を提供し得る。これを行うために、スクランブルシーケンスの初期化は異なって生成され得る。例えば、既存のPDCCHのスクランブルシーケンスの初期化は、以下の方程式によって生成される。
【数6】
式中、
-
【数7】
は上位層パラメーターpdcch-DMRS-ScramblingID(構成される場合)と等しく、
-それ以外の場合
【数8】
および、式中、
- n
RNTIは、上位層パラメーターpdcch-DMRS-ScramblingIDが構成される場合に、UE固有の検索空間のPDCCHに対してC-RNTIによって与えられ、
-それ以外の場合n
RNTI=0である。
【0256】
PSCCHについては、基地局は、SIBおよび/またはRRCを介してPSCCHに対しNIDを構成し得る。NIDは、DMRSシーケンス生成IDと同一であり得る。プリエンプション信号のスクランブル化および/またはDMRSシーケンス生成のために、異なるNIDは、SIBまたはRRCを介して基地局によって構成され得る。一方で、nRNTIが、UEのRRC状態、またはRNTIが受信されたかどうかに関係なく、PSCCHに対して0に設定されてもよく、または所定の値に設定され得る。あるいは、PSCCHおよび/またはプリエンプション信号に対する別個nRNTIは、物理層(例えば、DCI)または上位層信号(例えば、SIBまたはRRCまたはMAC CE)によって、基地局からUEへ信号送信され得る。
【0257】
一実施例では、基地局は、物理層(例えば、DCI)または上位層信号(例えば、MAC、SIB、またはRRC)を介してプリエンプション信号をサイドリンクUEに送信するために、DMR RE位置(DMRSの時間/周波数リソース)および/またはCDMコードおよび/またはDMRSのアンテナポートの数の全てまたは一部を示し得る。これは、プリエンプション信号のDMRSの特定のREおよびCDMコードを割り当てることによって、プリエンプション信号のDMRSを他の制御信号のDMRSと直交することであり得る。さらに、プリエンプション信号に対するDMRS電力ブースト値は、物理層(例えば、DCI)または上位層信号(例えば、MAC、SIB、またはRRC)としてUEに信号送信され得る。プリエンプション信号の場合、プリエンプション信号に対する別個のDMRS電力ブーストが、他の制御信号送信と比較して、チャネル推定性能を改善し、カバレッジを拡大するように構成され得るように、広いカバレッジを達成する必要があり得る。
【0258】
例示的実施形態では、プリエンプション信号は、一連のOFDMシンボルを含んでもよく、プリエンプション信号は、サイドリンクスロット内に連続的に繰り返されて、サイドリンクスロット全体に及んでもよい。例えば、プリエンプション信号は、PSSCH伝送に対して同じ持続時間に及ぶように、一つまたは複数のサイドリンクスロット内で繰り返され得る。この動作は、スロット内および/またはPSSCH伝送内の追加のAGC調整を回避することである。時間ドメインの繰り返しは、サイドリンクスロット全体またはプリエンプション信号が送信されるいくつかのスロットをまたいでもよい。例えば、サイドリンクスロットフォーマット情報(例えば、スロット内でサイドリンク通信が許容される一つまたは複数のOFDMシンボルを示すスロットフォーマット情報)が、経時的に変化するか、または一つのサイドリンクスロット(例えば、スロット内でサイドリンク動作が許容される部分)を構成するOFDMシンボルの数が可変である場合、プリエンプション信号の最後の反復が、一つのプリエンプション信号を完全には構築しない場合、シンボルの一部のみが、最後の繰り返しで送信され得る。PSFCHリソースがスロットの終端から数個の最後のシンボルに設定される場合、プリエンプション信号の繰り返しは、PSSCH領域のOFDMシンボルのみに制限され得る(例えば、PSFCHリソースに対する一つまたは複数のOFDMシンボルを除外すること)。
図28は、プリエンプション信号の繰り返しの例を示す。プリエンプションPSCCHは、通常のスケジューリング/予約PSCCHと同一のSCIフォーマットを有し得るが、他の実施形態で提示されるように、異なるDMRSシーケンス、および/または異なるDMSS REマッピング、および/または異なるアンテナポートが使用され得る。例えば、サイドリンクスロットは、14個のOFDMサイドリンク可能なシンボルを有し得る。PSSCH送信のOFDMシンボルの数Kが14で分割可能であると仮定すると、無線デバイスはサイドリンクスロット内で14/K回繰り返し得る。Kが、Mサイドリンク可能シンボル(例えば、14のOFDMシンボルサイドリンクスロットにおいてK=3)のOFDMシンボルの数によって分割できない場合、無線デバイスは、プリエンプションシグナリングに対してフロア(M/K)回を反復し得る。一つまたは複数の残りのシンボルは、同じ電力で、無意味な/無価値のデータを有する他のOFDMシンボルに送信され得る。一実施例では、繰り返しパターン(例えば、スロットまたはいくつかのスロットの各繰り返しにおけるPSSCHシンボルの数)は、プリエンプション表示信号の繰り返しを実行するように構成され得る。
【0259】
図29は、プリエンプションの部分的な反復の実施例を示す。例えば、サイドリンクスロットが13個のOFDMシンボル(すなわち、通常のスロット内のTx/Rxスイッチングの最後のシンボルを除く)で構成され、プリエンプション信号が3個のOFDMシンボルで構成されると仮定して、プリエンプション信号の最後の再送信のために、プリエンプション信号の第一のシンボルのみが送信される。
図30は、PSSCH領域のみに対するプリエンプション信号の繰り返しの例を示す。いくつかの最後のシンボルがPSFCH伝送用に設定される場合、その部分はプリエンプション信号送信には使用されない。
【0260】
一実施例では、プリエンプション信号を受信するUEは、最初にDMRSを盲目的に検出し、所定の閾値(例えば、RSRP閾値)または大きい電力を有するプリエンプション信号のDMRSが検出される場合、UEは、プリエンプション信号がスロットの端部までまたはスロット内のPSSCH領域に繰り返し送信されると想定し得る。受信機UEは、繰り返しを受信する間に、コード結合(例えば、HARQ結合)動作を実行し得る。プリエンプション信号送信UEは、プリエンプション信号の繰り返しにおいて所定のRVパターンを使用し得る。例えば、RVパターン[0,0,0,0,...]または[0,3,0,3,...]または[0,2,3,1,0,2,...]を使用し得る。スロット内および/またはスロット間のプリエンプション信号繰り返しで使用されるRVパターンは、物理層(例えば、DCI)または上位層信号(例えば、MAC、RRC、SIB)として基地局によって、あらかじめ設定されてもよく、またはUEに信号送信され得る。
【0261】
一実施例では、スロット内のサイドリンクスロット全体、またはPSSCH領域にわたるPSCCHフォーマットが、プリエンプション信号送信に使用され得る。これには、受信機のUEの観点から、さらにブラインド復号化の複雑さが若干必要になることがある。ブラインド復号化の複雑さを低減するために、PSSCHフォーマットのDMRSシンボルのOFDMシンボル番号は、正常なPSCCHと同一であり得るが、PSCCHフォーマットに対して異なるDMRSシーケンスを使用し得る。
図31は、プリエンプション信号送信のための追加のPSCCHフォーマットの例を示す。この方法は、スロット内の追加のAGC再調整の問題を回避し得る。
【0262】
一実施例では、プリエンプションPSCCHを有するダミー信号は、同じスロットおよび/または同じサブチャネルで伝送され得る。この場合、ダミー信号は、プリエンプションPSCCHのSCI情報をPSSCHに符号化することによって送信されてもよく、またはUEによって決定される任意情報が送信され得る。
図32は、プリエンプション信号のダミー信号送信の例を示す。この場合、ダミー信号は、プリエンプションPSCCHが送信される周波数ドメインに限定されることによってのみ送信されてもよく、またはPSCCHが送信されるサブチャネルのPSSCH領域を充填することによって送信され得る。
【0263】
一実施例では、PSCCHまたはプリエンプションに対するプリエンプション信号は、所定回数でサイドリンクスロット内で繰り返されてもよく、ダミー信号はサイドリンクスロット内の残りの領域において送信され得る。PSCCHの繰り返しがスロットを完全に埋めることが難しい場合、または部分繰り返しが必要な場合、この方法は、スロットをダミー信号で埋める。ダミー信号は、AGCの再調整の問題を回避するために、単に追加で送信され得る。
【0264】
一実施例では、優先度レベルが、特定の閾値を上回る(または下回る)PSSCHをスケジューリングするために、初期PSSCH送信またはPSCCHを確保するためのプリエンプション信号またはプリエンプションPSCCHまたはPSCCHは、別個のリソースプールにおいて送信され得る。優先度レベルまたはインジケーターの数が少ないほど、優先度が高いことを意味する場合もあれば、優先度レベルまたはインジケーターの数が高いほど優先度が高いことを意味する場合もあることに留意されたい。優先度レベルまたはインジケーターが低いほど、優先度が高いことを意味する場合、優先度レベルが閾値を下回るPSSCHは、分離されたリソースプール内で伝送されることが許容され得る。例えば、基地局は、プリエンプション信号またはプリエンプションPSCCHまたはPSCCHに対して別個のリソースプールを構成して、物理層(例えば、DCI)または上位層信号(例えば、MAC CE、RRC、またはSIB)として、UEに対し特定の閾値を上回る(または下回る)優先度レベルを有するPSSCHをスケジューリングするための初期PSSCH送信またはPSCCHを確保し得る。特定の閾値を超える優先度レベルを有するパケットを有するUEの場合、このリソースプールは、初期PSSCH送信のためのプリエンプション信号または予約のためのPSCCHに使用され得る。こうした別個のリソースプール、例えば、優先度レベルの閾値もしくはターゲット遅延レベルの閾値、またはターゲット信頼性の閾値もしくはターゲットカバレッジの閾値を使用するための一つまたは複数の条件は、物理層(例えば、DCI)または上位層信号(例えば、MAC CE、RRC、またはSIB)を介して、基地局によってUEに信号送信され得る。
図34は、プリエンプションPSCCHリソースプールの例を示す。このプールは、スタンドアローンPSCCH送信に使用することができる。これにより、優先度の高いPSSCHのリソースをスケジュール/予約するために、一つまたは複数のPSSCHを送信する際に、より優れたリソースの可用性が可能になり得る。
【0265】
一実施例では、無線デバイスは、一つまたは複数のPSSCHに基づいてRSRPの測定を実行し得る。第一の無線デバイスが、関連するPSSCHなしでPSCCHを送信し得る場合、第二の無線デバイスは、PSCCH上で測定を行うことができなくなりえ、これは、リソース感知/選択手順において効率的でなくなり得る。この場合、PSCCH-RSRPを測定することによって、PSSCH-RSRPを実質的に導出する方法が検討され得る。例えば、スタンドアローンPSCCHがN RBにおいて送信される場合、および/またはこのPSCCHが、M RBのスケジューリングまたはプリエンプション表示を行う場合、次に、N RBのPSCCH RSRPが最初に測定され、PSSCH RSRPは、M/Nのスケーリング係数をPSCCH RSRPに適用することに基づいて、実質的に導出される。第二の無線デバイスは、第一の無線デバイスからのPSSCH上の測定に基づいてRSRPを導出し得る。PSCCHまたはPSSCHのRSRPは、対応するチャネルで送信されたDMRSまたはCSI-RSのRSRPを指し得ることに留意されたい。この方法は、PSSCHが送信されていない場合でも、PSSCH RSRPを測定することができる。
【0266】
一実施例では、プリエンプションに対するPSCCHは、あるスロット内で繰り返されるだけでなく、複数のスロットにおいて伝送され得る。基地局は、プリエンプション信号のスロット内の繰り返し数および/または物理層(例えば、DCI)または上位層信号(例えば、MAC CE、RRC、またはSIB)として、UEへのスロット間の繰り返し数を示し得る。UEは、信号に基づいて、スロット内の繰り返し数およびプリエンプション信号のスロットを決定することによってプリエンプション信号を送信し得る。この方法を拡張することによって、プリエンプション信号の送信電力、再送信数、RB(またはサブチャネルサイズ)、およびMCSの全てまたは一部は、基地局(UEへの物理層または上位層信号)によって設定され得る。
【0267】
例示的実施形態では、プリエンプション表示のために、所定のシーケンスは、スロットおよび/または一つまたは複数のサブチャネル内で送信されてプリエンプションを示し得る。さらに、シーケンスタイプ、シーケンス初期化ID、シーケンスCS、および所定のシーケンスのREマッピングの全てまたは一部は、物理層(例えば、DCI)または上位層信号(例えば、SIB、RRC、またはMAC CE)として、基地局によってUEに信号送信され得る。プリエンプション信号を受信するとき、実際のプリエンプティング信号(またはデータまたはPSSCH)が送信される後のスロット数は、事前に決定されてもよく、またはシーケンスのCSまたはREマッピングによって示され得る。例えば、CSがXである場合、スロットオフセット(プリエンプション表示信号とプリエンプティング信号(またはデータ)との間のスロット間隔)は、aに設定されてもよく、CSがYである場合、スロットオフセットは異なるようにbに設定され得る。すなわち、対応するオフセットでリソースを確保するUEはパケットをドロップし、プリエンプティングUEは対応するオフセットでPSSCHを送信する。
図35は、プリエンプション信号に基づく所定のシーケンス(またはシーケンス反復)の例を示す。この実施例では、プリエンプション信号は、所定のシーケンスの繰り返しを含み得る。プリエンプティングUEは、スロットnでプリエンプション表示のためにこの信号を送信してもよく、他のUEは、プリエンプティングデータ信号がスロットn+ kで送信され得ると仮定し得るが、ここで、kは、プリエンプション信号のCSまたはREマッピング(または周波数シフト)によってあらかじめ設定、または示されてもよく、またはRRCまたはSIBを介して基地局によって構成され得る。
【0268】
一実施例では、プリエンプション信号が一つのスロットでのみ伝送される場合、同じスロットで伝送を行うUEは、半二重問題のためにプリエンプション信号を受信できなくなりえる。
図36は、問題を説明するための例である。UE Aは、プリエンプション信号が送信されたのと同じスロットnで送信しているため、プリエンプション表示信号を受信できなくなり得る。
図36は、UE Aがスロットnでプリエンプション表示を聴くことができないため、UE Aがプリエンプション手順を実行できないことを示す。これにより、最初にリソースをプリエンプトしようとする、PSSCH伝送の性能が低下する。
図37に示すように、プリエンプション信号は、このような半二重の問題に対処するために、複数のスロットで連続的に伝送され得る。連続送信の理由は、プリエンプション信号などの信号を別のUEに緊急送信する必要があるためである。この実施例では、プリエンプション信号が送信されるとき、連続的に送信されるスロットの数は、物理層(例えば、DCI)または上位層信号(例えば、SIB、RRC)として基地局によって、UEにあらかじめ設定または信号送信され得る。プリエンプション信号送信の繰り返しにより、無線デバイスは、プリエンプション信号(例えば、UE A)を聴くことができてもよく、かつ示されたリソースをリリースし得る。
【0269】
一実施例では、プリエンプション表示信号は、別個の専用リソースプールまたはリソースで送信され得る。この動作では、基地局は、物理層(例えば、DCI)または上位層(例えば、MAC CEまたはRRCまたはSIB)として、リソース領域およびプリエンプション表示信号のリソースプールをUEに信号し得る。この方法では、プリエンプション信号が別個のリソースプールまたはリソースを使用するため、プリエンプション信号の受信性能が改善され得る。
【0270】
図38は、スロット内のプリエンプティングリソースとプリエンプトされたリソース間の完全な重複の例を示す。基地局は、第一および第二の無線デバイスに対する優先度閾値を示し得る。第一の無線デバイス(図のUE A)は、プリエンプトされた無線デバイスであり、第二の無線デバイスは、プリエンプティング無線デバイスである仮定される。第二の無線デバイスは、優先度レベルが優先度閾値よりも高いことを示すパケットを有し得る。優先度レベルまたはインジケーターが低いほど、優先度が高いことを意味する場合、第二の無線デバイスのパケットの優先度レベルは、優先度閾値よりも小さい。第二の無線デバイスは、サイドリンク制御情報を含むPSCCHを第一の無線デバイスに送信することができる。サイドリンク制御情報は、一つまたは複数の第一のリソースおよびパケットの優先度を示し得る。第一の無線デバイスは、PSCCHを受信し、一つまたは複数の第一のリソースおよびパケットの優先度を識別し得る。第一の無線デバイスは、一つまたは複数の第一のリソースと一つまたは複数の第二のリソースとの間に重複があると判定し得る。一つまたは複数の第二のリソースは、第一の無線デバイスのサイドリンク送信のために確保または選択され得る。この図では、第一の無線デバイスは、異なるスロット内の二つのサブチャネルを確保/選択し得る。第二のサブチャネルは、一つまたは複数の第一のリソースのいずれかと完全に重複し得る。第一の無線デバイスは、第二の送信をドロップし得る。第一の無線デバイスは、一つまたは複数の第一のリソースと一つまたは複数の第二のリソースの間で重複しないリソースを介してサイドリンク信号を送信し得る。図では、第一の無線デバイスは、一つまたは複数の第一のリソースと重複しない第一のサブチャネルを送信し得る。
【0271】
図39は、スロット内のプリエンプティングリソースとプリエンプトされたリソースとの部分的重複の例を示す。第二の無線デバイスは、一つまたは複数の第一のリソースを示し得る。第一の無線デバイスは、一つまたは複数の第一のリソースと一つまたは複数の第二のリソースとの重複があると決定し得る。この図では、第一の無線デバイスは、スロットn+1の二つのサブチャネルと、スロットn+kの二つのサブチャネルを確保/選択し得る。スロットn+kでは、一つのサブチャネルがプリエンプティングリソース(例えば、一つまたは複数の第一のリソース)と重複する。言い換えれば、一つまたは複数の第二のリソースは、一つまたは複数の第一のリソースと部分的に重複している。第一の無線デバイスは、プリエンプティングリソースと部分的が重複あるため、スロットn+ kにサイドリンク送信をドロップし得る。これにより、プリエンプティングリソースとの干渉が防止され、プリエンプティング無線デバイスが、より良好な性能を達成し得る。
【0272】
例示的実施形態では、基地局は、プリエンプション信号を、物理層(例えば、DCI)または上位層信号(MAC CE、RRC、またはSIB)としてサイドリンクUEに送信するための一つまたは複数の条件を示し得る。これらの条件の全てまたは一部は、事前設定、または事前構成されていてもよい。例えば、閾値以上のパケットの優先度レベルを有するUEは、プリエンプション信号を送信することができる。例えば、輻輳レベル(例えば、CBR測定)が閾値を超えるとき、プリエンプション信号送信が許可され得る。他の例では、閾値以下のパケットのターゲット遅延要件を有するUEは、プリエンプション信号を送信することができる。例えば、閾値以上のパケットのターゲット信頼性(例えば、成功した復号化速度または1ブロックエラーレート(BLER))要件を有するUEは、プリエンプション信号を送信することができる。他の例では、閾値(例えば、1000メートル)以上のパケットのターゲットカバレッジ要件を有するUEは、プリエンプション信号を送信することができる。別の方法として、リソース排除手順が、感知結果に基づいて候補リソースのセット間で実行され、残りのリソース量が閾値を下回る場合に、プリエンプション信号送信が許可され得る。
【0273】
複数の条件は、組み合わせて構成され得る。他の条件は除外されない。前述の条件の任意の組み合わせが考慮され得る。例えば、優先度レベルが第一の閾値を超え、かつCBR測定値が第二の閾値を上回るUEは、第一および第二の閾値が(事前)構成され得るプリエンプション信号を送信することができてもよい。基地局は、RRCまたはSIBを介してサイドリンクUEに対する任意の閾値または状態を示してもよく、または閾値または状態は、あらかじめ設定され得る。プリエンプション信号送信は、リソース再選択または別のUEのパケットドロップを引き起こし得るため、過剰なUEへのプリエンプション信号の送信を許可することは望ましくない。従って、特定のUEまたはチャネル条件が、多くの輻輳のために適切なリソースを見つけることが難しい場合にのみ、プリエンプション信号送信を可能にすることが望ましい。
【0274】
モード1では、UEは、その感知結果に基づいて、プリエンプションのために特定のリソースまたは候補リソースを、基地局に要求してもよく、その後、gNBは、データ送信をプリエンプティングするための複数のリソースをスケジュールし得る。モード1のUEは、ネットワークへのプリエンプション要求を通知するためにいずれか一つを選択してもよく、モード1のスケジューリングが、例えば、ターゲット遅延要件に関して満足のいくものでない場合、モード1のUEはモード2に切り替えることができる。実施例では、UEは、プリエンプションTB送信のための新しいリソースを要求し得る。「サイドリンク」について、スケジューリング要求のコンステレーションにおける任意の新しい状態を定義することができる。基地局は、物理層(例えば、DCI)または上位層(例えば、RRCまたはSIB)のシグナリングを介して、プリエンプション要求リソース用の一つまたは複数の専用SR/BSRリソースを構成し得る。一実施例では、モード1のUEは、サイドリンクスケジューリング要求を介してスケジューリングの緊急性を示し得る。例えば、基地局は、緊急スケジューリング要求を示すために使用され得る一つまたは複数のサイドリンクSRリソースを構成し得る。基地局は、リソースからサイドリンクSRを受信することに応答して、構成された/事前に定義された遅延内でUL許可で応答し得る。無線デバイスは、遅延要件を確保するために、モード2の伝送をサイドリンクSRの伝送に同時に伝送し得る。
【0275】
//NRサイドリンク同期信号の繰り返し
【0276】
既存の技術の実施例では、サイドリンク同期信号送信は、周期性内に反復することなく、固定周期性(例えば、160ミリ秒)で行われてもよい。一方で、サイドリンクキャリア周波数が増加すると、サイドリンク同期信号周期内の各同期信号の繰り返し送信が、より高いキャリア周波数におけるより大きな経路損失を補償するために必要され得る。NR
Uuインターフェイスでは、複数の同期信号およびブロードキャストチャネルブロック(SSB)は、同期信号周期内で連続的に送信され得る。この連続的なサイドリンクSSB(SL-SSB)の繰り返しがサイドリンク通信で送信されると、パケット遅延が増加し得る。SL-SSBの繰り返しが時間ドメインで連続的に割り当てられている場合、異なる周波数リソース内であるが、SL-SSB送信との時間的に重複する他のサイドリンク信号送信は、無線デバイスの半二重制約のために許容されなくなりえる。こうした制限は、同期信号の繰り返しに対して同じ持続時間に発生する一つまたは複数のサイドリンク送信に対するパケット遅延およびサービス中断時間を増加させ得る。
【0277】
既存の技術では、NRサイドリンクは、LTEサイドリンクと異なるヌメロロジを有し得る。例えば、NRサイドリンクは、60kHz SCSで構成され得るが、LTEサイドリンクは、固定15kHz SCSを有し得る。サイドリンク同期信号およびブロードキャストチャネルブロック(SL-SSB)が同期信号周期内に繰り返しで送信され、SL-SSBの繰り返しがSL-SSBの繰り返しの間にギャップのある時間内に分配される場合、LTEサイドリンクでのパケットドロップは、LTEサイドリンクでのトランスポートブロック送信とNRサイドリンクでのSL-SSB送信の間の時間ドメインの重複に起因して起こり得る。60kHz SCSのNRサイドリンクは、15kHz SCSのLTEサイドリンクと比較して約1/4のスロットサイズを有してもよく、1/4サイズの重複は、LTEサイドリンクとNRサイドリンクの間に発生してもよく、その結果、LTEサイドリンクの伝送全体がドロップされ得る。
【0278】
本開示の例示的実施形態は、サイドリンク同期信号送信のためのいくつかの反復方法を実施する。サイドリンク同期周期内のサイドリンク同期信号の繰り返しは、各クラスタが、サイドリンク同期信号の繰り返しの数を含み、クラスタが、サイドリンク同期送信周期内で均等に間隔を空け得る、複数のクラスタに分割され得る。例示的実施形態は、同期信号の送受信によって引き起こされる、複数時間機会にわたるオーバーヘッド/中断を分配しながら、既存のサイドリンク技術(例えば、LTEサイドリンク)とより良好に共存し得る。例示的実施形態に基づいて、無線デバイスは、より良いSL-SSBカバレッジを達成してもよく、無線デバイスは、パケット遅延要件を満たすことができる。
【0279】
一実施例では、基地局は、サイドリンク同期信号の送受信のために、一つまたは複数のサイドリンク同期信号オフセットを構成し得る。例えば、システムフレーム番号0のスロット0に対する二つのサイドリンク同期信号オフセットは、SLSSリソース表示のために(事前)構成されてもよく、UEのグループは、第一のオフセットでSLSSを送信してもよく、UEのその他のグループは、第二のオフセットでSLSSを送信し得る。SLSS送信の周波数リソース(または中央)は、既存の技術で固定され得るが、NRサイドリンクでは、基地局は、DCIまたはRRCまたはSIBを介してUEへSLSS送信の周波数リソースを構成し得る。この構成に基づいて、基地局は、別個のサイドリンクDCキャリアまたはSLSS送信周波数リソースを構成する柔軟性を有し得る。一方、基地局は、SIBまたはRRCによってサイドリンクBWPの構成メッセージをUEに送信し得る。SIBまたはRRCでは、サブキャリア間隔(SCS)に関する情報も、基地局によって構成され得る。
【0280】
一実施例では、NRサイドリンクならびにLTEサイドリンクを実装する車両またはUEが存在し得る。例えば、サービス(例えば、前方衝突警報)信号は、LTEサイドリンクを使用して送信されてもよく、別のサービス(例えば、小型車両の前方にある大型車両が、前方車両のカメラの視界、画像またはビデオを遮っているときの、シースルーが小型車両に送信される)信号は、NRサイドリンクで送信され得る。こうしたUE実装では、LTEとNRサイドリンクの間の時間同期が好ましくなりえNRにおいてLTEとは異なるサブキャリア間隔を使用する場合でさえ、少なくとも同期信号送信の観点から、同じ時間の間信号を送信することが望ましくなりえる。NRがLTEとは異なるサブキャリア間隔を使用する場合、例えば、60kHzのSCSがNRサイドリンクに使用されると仮定すると、NRサイドリンクの一つのスロットがLTEサブフレームの1/4を占めるが、LTEサイドリンク信号とNRサイドリンク信号の間に不一致がある場合、サブフレームまたはスロットの一部が単に重複しているにもかかわらず、信号の優先度に応じてどちらかがドロップされ得る。従って、少なくとも同期信号送信において、LTEおよびNRは、このような非効率な信号送信およびドロップ問題を防止するために、同じ持続時間を占有することが望ましくなりえる。これらの問題を処理するために、例示的実施形態は、SLSS繰り返しがSLSS送信周期内に構成される時に、SLSS送信リソースの時間リソース割り当てを決定する方法を提示する。
【0281】
いくつかの実施形態では、SLSSは、同じ意味のSL-SSBを有し得る。例えば、SLSS送信は、SLSSがスロット内のPSBCHで伝送され得ることを意味し得る。これは、SLSS送信がSL-SSB送信を意味し得る。
【0282】
いくつかの実施形態では、SL-SSBの繰り返しのクラスタは、SL-SSBの繰り返しの連続的な伝達を意味し得る。一つまたは複数のクラスタは、一つまたは複数のクラスタの隣接するクラスタ間のギャップを有して伝送され得る。ギャップサイズは、ゼロ以上であり得る。ギャップサイズは、基地局によって示されてもよく、または事前構成され得る。
【0283】
いくつかの実施形態では、SL-SSBの繰り返しのクラスタのサイズは、クラスタ内のSL-SSBの繰り返しの数を意味し得る。クラスタのサイズが2である場合、二つのSL-SSBの繰り返しが、クラスタとして連続スロットで送信され得る。
【0284】
例示的実施形態では、第一の無線デバイスは、基地局から、同期信号周期性内の第一の数のサイドリンク同期信号ブロック(SL-SSB)の繰り返し、およびSL-SSBの繰り返しのSL-SSBの繰り返しのクラスタの隣接する送信間のタイミングギャップを示す、一つまたは複数の構成メッセージを受信し得る。第一の無線デバイスは、一つまたは複数の第二の無線デバイスに対して、同期信号周期性の間、クラスタのそれぞれの隣接する送信間のタイミングギャップ内のクラスタを送信してもよく、クラスタは、第一の数のSL-SSBの繰り返しを含み、クラスタの各々は、第二の数の連続的なSL-SSBの繰り返しを含む。
【0285】
一実施例では、第一の数は、事前構成され得る。一実施例では、基地局は、第一の無線デバイスに対して、SIBまたはRRCを介して第一の数を示し得る。第二の数は、事前構成され得る。基地局は、第一の無線デバイスに対して、SIBまたはRRCを介して第二の数を示し得る。第二の数は、サイドリンクBWPのSL-SSBまたはSCSのSCSに基づいて決定され得る。例えば、15kHzのSCS、30kHz, 60kHz,
120kHz, 240kHzのSCSの第二の数は、それぞれ1、2、4、8、16であり得る。これは、クラスタのあるクラスタが1ミリ秒の持続時間に及ぶためであり得る。例えば、30kHzのSCSについては、一つのスロットが0.5ミリ秒に及んでもよく、クラスタに対する二つのサイズが1ミリ秒に及んでもよい。
【0286】
例示的実施形態では、UEは、基地局から、一つまたは複数のサイドリンク同期信号オフセット、サイドリンク同期信号(SLSS)送信周期内のSLSSまたはSL-SSBの繰り返し数、およびSLSのSCSを示す/含む一つまたは複数の構成メッセージを受信し得る。一実施例では、SCSは、サイドリンクBWP構成の一部で構成され得る。一実施例では、SLSS送信周期は、固定数であり得る。一実施例では、SLSS送信周期は160ミリ秒である。
【0287】
一実施例では、UEは、SLSのSCSに基づいて、SLSS反復のクラスタのサイズを決定し得る。例えば、15kHz SCS、30kHz、60kHz、120kHz、240kHz SCSのクラスタのサイズはそれぞれ1、2、4、8、16である。クラスタのサイズは、時間的に連続的に繰り返されるSL-SSBのSL-SSBまたはSLSSスロットの数を意味し得る。SLSS送信周期内の各クラスタのサイズは、クラスタのサイズで割った繰り返し数の最高値によって決定され得る。さらに、各クラスタは、SLSS送信周期で等間隔であり、各クラスタのSLSS繰り返しは、SLSS送信周期内で連続したサイドリンクスロットに割り当てられる。
図40は、60kHzのSCSの二つの例を示す。図(a)の第一の実施例では、32回の繰り返しが、160ミリ秒のSLSS送信周期内のSLSS繰り返しに対して構成されるときに、SLSS繰り返しパターンが図示される。提案したように、60kHzのSCSでは、クラッタのサイズは4であり、クラスタの数は8である。一例として、20ミリ秒ごとに伝送される各クラスタ図示されるが、クラスタ間の間隔は構成可能であり得る。例えば、基地局は、SIBまたはRRCを介して、クラスタの空間(またはクラスタ間の持続時間またはスロット数)を構成し得る。図(b)は、16回の繰り返しが、160ミリ秒のSLSS送信周期内のSLSS繰り返しに対して構成される例を示す。クラスタ間のより長い間隔が図示される。これらの図では、SLSSオフセットが0であることを前提としている。非ゼロSLSSオフセットが構成される場合、開始オフセットは、モード(セイル(SLSSオフセット/SLSS送信周期))であり得る。
【0288】
一実施例では、無線デバイスは、サイドリンク同期信号オフセット、サイドリンク同期信号の周期性内でのSL-SSBの繰り返し回数(例えば、サイドリンク同期信号の周期性内での第一の数のSL-SSBの繰り返し)、クラスタのサイズ(例えば、クラスタの第二の数のSL-SSBの繰り返し)、クラスタ間のタイミングギャップ、および/またはサイドリンク同期信号の周期性内のクラスタの数うちの少なくとも一つを示す一つまたは複数の構成メッセージを受信することができる。一つまたは複数の構成メッセージは、SIBまたはRRCであり得る。
【0289】
一実施例では、基地局は、SIBまたはRRCを介したSLSS周期での同期信号繰り返しのために、同期信号オフセット、および/またはクラスタのサイズ、および/またはクラスタの間の時間ギャップ(または時間)、および/またはクラスタの数、をUEに設定し得る。この実施例は、前の例よりもクラスタサイズを決定するのにより柔軟性がある。
図41は、開示されたの方法の例を示す。60kHz SCSの場合、基地局は、クラスタのサイズとして8、およびクラスタ間で20ミリ秒周期を構成し得る。
【0290】
図42は、実施形態の一例を示す。基地局は、クラスタのサイズとして1およびクラスタ間のタイミングギャップを示し得る。この実施例では、クラスタは一つのSL-SSBの繰り返しを含む。この実施例は、サイドリンク同期信号周期性内のSL-SSBの繰り返しが時間内に分配されるため、パケットドロップまたはパケット遅延を低減し得る。
【0291】
一方、LTEサイドリンクとNRサイドリンクの間のSLSSオフセットがUEにシフト設定された場合、パケット送信(例えば、PSSCHおよび/またはPSCCH)は、別の無線アクセス技術(RAT)の同期信号を送受信することによって、頻繁にドロップまたは干渉され得る。可能であれば、LTEの同期信号オフセットとNRの同期信号オフセットは等しく設定されることが望ましい。しかし、この方法は、NRおよびLTEサイドリンクが動作するバンドの組み合わせまたはUEの能力または実装に応じて変化し得る。例えば、LTEおよびNRが同一または隣接するバンドで動作する場合、基地局は、LTEおよびNRに共通するサイドリンク同期信号オフセットを有し得る。LTEおよびNRの異なるバンドで別個の回路で構成および送信および受信する場合、LTEおよびNRのサイドリンク同期信号オフセットを別々に構成し得る。LTEとNRのサイドリンク間の共通同期信号オフセットを構成する場合、SLSS送信周期内のSLSS反復用のクラスタの少なくとも一つを、LTEサイドリンクのSLSSオフセットの一つと整列させる必要がある。また、UEの能力に応じて、基地局は、LTEおよびNRサイドリンクへの共通SLSSオフセットを構成し得る。共通SLSSオフセットを示すために、基地局は、SIBまたはRRCを介して、一つのRATから別のRATに構成されるSLSSオフセットを継承するように、共通SLSSオフセットのインジケーターまたは基準RATインジケーターまたはクロスキャリアインジケーターを構成し得る。
【0292】
一実施例では、SLSS反復が構成される場合、NRとLTEとの間のSLSSオフセットは、正確に整列されないことがある。システムフレーム番号0のスロット0に対するクラスタの少なくとも一つの開始時間は、LTE SLSSオフセットの少なくとも一つと同じであり得る。
【0293】
一部の実施例または実施形態における基地局によって構成されるパラメーターの全てまたは一部は、UEがネットワークカバレッジの範囲外にある時に事前構成され得る。
【0294】
一部の実施例または実施形態では、UEは無線デバイスに交換されてもよく、その逆も可能である。
【0295】
例えば、第一の無線デバイスが、基地局から、プリエンプション信号に対する復調基準信号(DMRS)構成を示すための一つまたは複数の構成メッセージを受信してもよく、プリエンプション信号が、第二の無線デバイスによって確保された一つまたは複数のリソースをプリエンプトするために送信され、第一の無線デバイスが、第二の無線デバイスに、第二の無線デバイスによって確保された一つまたは複数のリソースをプリエンプトするために、DMRS構成に基づいて生成されたDMRSを有する一つまたは複数のプリエンプション信号を送信してもよく、第一の無線デバイスが、一つまたは複数のプリエンプトされたリソース上の一つまたは複数のトランスポートブロックを送信してもよく、一つまたは複数のメッセージが、無線リソース制御(RRC)またはシステム情報ブロック(SIB)であり、DMSS構成が、下記の少なくとも一つを含む。DMRSシーケンス初期化アイデンティティ、DMRSリソース要素マッピング、およびDMSS周期シフト値。
この実施例では、プリエンプション信号は、物理サイドリンク制御チャネルを介して送信され、第一および第二の無線デバイスがサイドリンク通信を行っている。
【0296】
一実施例では、第一の無線デバイスが第二の無線デバイスからプリエンプション信号を受信してもよく、プリエンプション信号が、スロット内の物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)シンボルの数と同じ数のシンボルに及ぶまで繰り返し送信される物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)を含み、第一の無線デバイスは、プリエンプション信号によって示されるリソースが、第一の無線デバイスによって確保されたリソースと重複すると決定してもよく、第一の無線デバイスは、決定に基づいて、第一の無線デバイスによって確保されたリソース上に信号送信をドロップし得る。この実施例では、プリエンプション信号は、少なくとも一つのプリエンプティングリソース情報を含み、プリエンプション信号のPSCCHの繰り返しは、所定の冗長性バージョンパターンを有し、第一および第二の無線デバイスは、サイドリンク通信を実行し、第一の無線デバイスは、第一の優先度レベルで一つまたは複数のトランスポートブロックを送信し、および第一の優先度レベルが閾値より小さい。さらに、第一の無線デバイスは、基地局から、閾値を受信し得る。
【0297】
一実施例では、無線デバイスは、基地局から、プリエンプション信号送信のための条件を受信してもよく、第一の無線デバイスは、その条件に基づいてプリエンプション信号の伝送が許容されるかどうかを決定してもよく、第一の無線デバイスは、その判定に基づいて一つまたは複数のリソースをプリエンプトするためにプリエンプション信号を送信してもよく、第一の無線デバイスは、プリエンプション信号によってプリエンプトされた一つまたは複数のリソース上に一つまたは複数のトランスポートブロックを送信し得る。この実施例では、基地局によって構成される条件は、以下の全てを含む。ターゲット遅延要件閾値、優先度閾値、信頼性要件閾値、およびターゲットカバレッジ閾値。さらに、プリエンプション信号は、スロット内の物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)シンボルの数と同じ数のシンボルに及ぶまで、繰り返し送信される物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)を含む。
【0298】
一実施例では、無線デバイスは、基地局から、サイドリンク同期信号(SLSS)オフセット、SLSSの繰り返し数、およびSLSSのサブキャリア間隔(SCS)を含む一つまたは複数の構成メッセージを受信することができる。および、無線デバイスは、SLSSのSCSに基づいてSLSS繰り返しのクラスタのサイズを決定することができ、無線デバイスは、繰り返し数およびクラスタのサイズに基づいて決定された回数、SLSS送信周期内にクラスタを送信することができる。ここで、クラスタは、SLSS送信周期内に等間隔に配置されている。また、各クラスタのSLSS繰り返しは、SLSS送信期間内に隣接するサイドリンクスロットに割り当てられる。この実施例では、15kHzのSCS、30kHz, 60kHz、120kHz、240kHzのSCSのクラスタのサイズはそれぞれ1、2、4、8、16であり、SLSS送信周期内の各クラスタの回数は、クラスタのサイズで割った繰り返し数の最高値によって決定される。さらに、無線デバイスは、LTE SLSSオフセットを含む一つまたは複数の構成メッセージを受信してもよく、システムフレーム番号0のスロット0に対するクラスタの少なくとも一つの開始時間は、LTE SLSSオフセットの少なくとも一つと同じである。
【0299】
さまざまな実施形態によれば、例えば、無線デバイス、オフネットワーク無線デバイス、基地局、および/または同様のものなどのデバイスは、一つまたは複数のプロセッサーと、メモリーと、を含むことができる。メモリーは、一つまたは複数のプロセッサーによって実行されると、デバイスに一連のアクションを実行させる命令を格納し得る。例示的なアクションの実施形態は、添付の図および明細書に例示される。さまざまな実施形態からの特徴を組み合わせてさらなる実施形態を作り出すことができる。
【0300】
図43は、本開示の例示的実施形態の一態様による、フロー図である。4310で、第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスから、サイドリンクトランスポートブロックの一つまたは複数の第一のリソースの表示およびサイドリンクトランスポートブロックの優先度を受信し得る。4320で、優先度および優先度閾値に基づいて、第一の無線デバイスは、一つまたは複数の第一のリソースと重複する一つまたは複数のサイドリンクリソースのサイドリンク送信をドロップし得る。
【0301】
例示的実施形態によれば、表示は、サイドリンク制御情報によって示され得る。例示的実施形態によれば、サイドリンク制御情報は、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)を介して受信され得る。例示的実施形態によれば、一つまたは複数の第二のリソースのサイドリンク送信をドロップすることは、一つまたは複数の第三のリソースのサイドリンク送信をドロップすることを含み得る。例示的実施形態によれば、一つまたは複数の第三のリソースは、一つまたは複数の第一のリソースと、完全にまたは部分的に重複する、一つまたは複数の第二のリソースを含んでもよい。例示的実施形態によれば、一つまたは複数の第三のリソースは、サイドリンクリソースプール内の一つまたは複数のサブチャネルを含み得る。例示的実施形態によれば、優先度閾値は、基地局によって示され得る。例示的実施形態によれば、第一の無線デバイスは、基地局から、優先度閾値を示すメッセージを受信することができる。例示的実施形態によれば、メッセージは、無線リソース制御メッセージを介して受信され得る。例示的実施形態によれば、メッセージは、システム情報ブロックを介して受信され得る。例示的実施形態によれば、優先度閾値は、事前構成され得る。例示的実施形態によれば、優先度の値は、優先度閾値よりも小さくてもよい。例示的実施形態によれば、第一の無線デバイスは、一つまたは複数の第四のリソースを介して第一のトランスポートブロックを送信し得る。例えば、一つまたは複数の第四のリソースは、一つまたは複数の第二のリソースの一つまたは複数の第一のリソースとの重複しないリソースである。例示的実施形態によれば、一つまたは複数の第四のリソースは、サイドリンクリソースプール内の一つまたは複数のサブチャネルを含み得る。例示的実施形態によれば、優先度閾値は、サイドリンク送信のプリエンプション用である。例示的実施形態によれば、第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスから、一つまたは複数の第一のリソースおよび優先度を示すサイドリンク制御情報を受信し得る。例示的実施形態によれば、サイドリンク送信は、一つまたは複数の物理層共有チャネルを介して送信され得る。例示的実施形態によれば、一つまたは複数の第一のリソースは、サイドリンクリソースプール内の一つまたは複数のサブチャネルを含んでもよい。例示的実施形態によれば、一つまたは複数の第二のリソースは、サイドリンクリソースプール内の一つまたは複数のサブチャネルを含み得る。
【0302】
図44は、本開示の例示的実施形態の一態様による、フロー図である。4410で、第一の無線デバイスは、同期信号周期性の間に、クラスタの各々の隣接する送信間のタイミングギャップを有するクラスタを送信してもよく、クラスタは、第一の数のサイドリンク同期信号ブロック(SL-SSB)の繰り返しを含み、クラスタの各々は、第二の数の連続的なSL-SSBの繰り返しを含む。
【0303】
例示的実施形態によれば、タイミングギャップおよび第一の数は、メッセージによって示され得る。例示的実施形態によれば、メッセージは、基地局から受信され得る。例示的実施形態によれば、メッセージは、RRCメッセージであり得る。例示的実施形態によれば、メッセージはSIBであり得る。例示的実施形態によれば、第二の数は、メッセージによって示され得る。例示的実施形態によれば、メッセージは、基地局から受信され得る。例示的実施形態によれば、メッセージは、RRCメッセージであり得る。例示的実施形態によれば、メッセージはSIBであり得る。例示的実施形態によれば、タイミングギャップは、ゼロ以上であり得る。例示的実施形態によれば、第一の無線デバイスは、SL-SSBオフセットを含む一つまたは複数の構成メッセージを受信することができる。例示的実施形態によれば、SL-SSBの繰り返しの第一のSL-SSBの繰り返しは、SL-SSBオフセットから開始される。例示的実施形態によれば、第一の無線デバイスは、基地局から、LTEサイドリンク同期信号(SLSS)オフセットを含む一つまたは複数の構成メッセージを受信することができる。例示的実施形態によれば、SL-SSBオフセットは、LTE SLSSオフセットと同じ時間を示し得る。例示的実施形態によれば、第二の数は、第一の数およびサブキャリア間隔(SCS)に基づいて決定され得る。例示的実施形態によれば、SCSは、基地局によって示され得る。例示的実施形態によれば、SCSは事前構成され得る。例示的実施形態によれば、SCSは、サイドリンクバンド幅部分について示され得る。例示的実施形態によれば、第一の無線デバイスは、一つまたは複数の第二の無線デバイスに送信することができる。例示的実施形態によれば、SL-SSBは、プライマリーサイドリンク同期信号、セカンダリーサイドリンク同期信号、および物理サイドリンクブロードキャストチャネルを含んでもよい。例示的実施形態によれば、第二の数は、SL-SSBのサブキャリア間隔(SCS)に基づいて決定され得る。例示的実施形態によれば、第二の数は、15kHz SCSに対し1、30kHz SCSに対し2、60kHz SCSに対し4、120kHz SCSに対し8、および240kHz SCSに対し16のうちの一つであり得る。例示的実施形態によれば、第二の数は、1、2、4、8または16のうちの一つであり得る。
【0304】
図44は、本開示の例示的実施形態の一態様を示す。4410で、第一の無線デバイスは、同期信号周期性の間、クラスタの各々の隣接する送信間のタイミングギャップを有するクラスタを送信する。クラスタは、第一の数のサイドリンク同期信号ブロック(SL-SSB)の繰り返しを含む。クラスタの各々は、第二の数の連続的なSL-SSBの繰り返しを含む。