(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024057091
(43)【公開日】2024-04-23
(54)【発明の名称】自己穿孔式横列アンカーおよびアンカードライバー
(51)【国際特許分類】
A61B 17/04 20060101AFI20240416BHJP
【FI】
A61B17/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】23
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024033532
(22)【出願日】2024-03-06
(62)【分割の表示】P 2022573688の分割
【原出願日】2021-06-02
(31)【優先権主張番号】63/033,541
(32)【優先日】2020-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/033,545
(32)【優先日】2020-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/112,389
(32)【優先日】2020-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500103074
【氏名又は名称】コンメッド コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パディーラ スコット
(57)【要約】 (修正有)
【課題】骨の質にかかわらず、常に強力で一貫した縫合糸の挟み込みがあるように、アンカー内の縫合糸保持特徴を内部的にシフトさせる縫合糸アンカーを提供する。
【解決手段】ドライバーは、打面・保持クリート、縫合糸クリート、およびハンドル本体を含むハンドル組立品を備える。ハンドル本体は、縫合糸クリートに対して回転可能である。ドライバーはまた、縫合糸クリートから延びるドライバーチューブ組立品200と、アンカー組立品300とを含む。アンカー組立品は、近位ねじ306と、自己穿孔式チップ304を有する遠位アンカー302とを含む。アンカー組立品は、ドライバーチューブ組立品に接続される。展開前の構成では、ねじおよびアンカーは、ドライバーチューブ組立品に沿って間隔を置き、展開後の構成では、ねじはアンカーに当接または係合する。縫合糸クリートに対するハンドルの回転は、展開前の構成から展開後の構成へとねじを移動させる。
【選択図】
図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンカー組立品であって、
長軸方向軸に沿って延び、近位端および遠位自己穿孔式チップを有する遠位アンカーと、
前記長軸方向軸に実質的に平行な方向に前記遠位アンカーの前記近位端を通って延びる、少なくとも第一の開口と、
前記長軸方向軸に対してある角度で前記遠位アンカーを通り、かつ前記近位端と前記遠位自己穿孔式チップとの間に延びる第一の縫合糸通過開口と、
前記遠位アンカーの前記近位端と係合または当接するように構成された近位ねじと、を備える、アンカー組立品。
【請求項2】
前記近位ねじを少なくとも部分的に通って延びる一つ以上の通気孔をさらに備える、請求項1に記載の組立品。
【請求項3】
前記遠位アンカーの前記近位端が、その中に位置付けられ、前記長軸方向軸に実質的に直角な平面内に延びる表面を有する凹部を含み、前記少なくとも第一の開口が前記表面を通して位置付けられる、請求項1に記載の組立品。
【請求項4】
第二の開口が前記表面を通して位置付けられる、請求項3に記載の組立品。
【請求項5】
前記近位ねじの少なくとも遠位部分が、前記遠位アンカーの前記近位端にある前記凹部に嵌合するように構成される、請求項3に記載の組立品。
【請求項6】
前記遠位アンカーが、前記近位ねじの外ねじと噛み合うように構成された内ねじを備える、請求項2に記載の組立品。
【請求項7】
前記近位端と前記遠位自己穿孔式チップとの間で前記遠位アンカーを通って延びる第二の縫合糸通過開口をさらに備える、請求項1に記載の組立品。
【請求項8】
前記第一の縫合糸通過開口が前記第二の縫合糸通過開口からオフセットされている、請求項7に記載の組立品。
【請求項9】
前記遠位アンカーの前記近位端が、一つ以上の翼の特徴を含む、請求項1に記載の組立品。
【請求項10】
前記近位ねじおよび前記遠位アンカーが、異なる組成物または材料から作製される、請求項1に記載の組立品。
【請求項11】
前記遠位アンカーの近位端および遠位自己穿孔式チップが、異なる組成物または材料から作製される、請求項1に記載の組立品。
【請求項12】
自己穿孔式横列ドライバーであって、
打面・保持クリート、縫合糸クリート、ならびにハンドル本体を含むハンドル組立品であって、前記ハンドル本体が前記縫合糸クリートに対して回転可能な、ハンドル組立品と、
前記縫合糸クリートから延びるドライバーチューブ組立品と、
近位ねじと、遠位自己穿孔式チップを有する遠位アンカーとを備えるアンカー組立品であって、前記アンカー組立品が前記ドライバーチューブ組立品に接続される、アンカー組立品と、を備え、
展開前の構成では、前記近位ねじおよび前記遠位アンカーが、前記ドライバーチューブ組立品に沿って間隔を置き、展開後の構成では、前記近位ねじの遠位部分が前記遠位アンカーに当接または係合し、
ハンドルの回転が、展開前の構成から展開後の構成にねじを移動させる、自己穿孔式横列ドライバー。
【請求項13】
前記ドライバー組立品が、内側ドライバーチューブがそれを通って延びるカニューレ状の六角外側ドライバーチューブを含む、請求項9に記載のドライバー。
【請求項14】
前記内側ドライバーチューブ全体にわたって延びるインジケータをさらに含む、請求項10に記載のドライバー。
【請求項15】
前記展開前の構成において、前記インジケータが前記ねじと前記アンカーとの間に位置付けられる、請求項11に記載のドライバー。
【請求項16】
前記遠位アンカーを前記打面・保持クリートに接続する保持縫合糸をさらに含む、請求項9に記載のドライバー。
【請求項17】
前記内側ドライバーチューブが、前記打面・保持クリートに接続される、請求項10に記載のドライバー。
【請求項18】
前記縫合糸クリートが前記六角の外側ドライバーチューブに接続される、請求項10に記載のドライバー。
【請求項19】
自己穿孔式横列ドライバーキットであって、
ドライバーと、縫合糸ローダーと、を備え、
前記ドライバーは、
打面・保持クリート、縫合糸クリート、ならびにハンドル本体を含むハンドル組立品であって、前記ハンドル本体が前記縫合糸クリートに対して回転可能な、ハンドル組立品と、
前記縫合糸クリートから延びるドライバーチューブ組立品と、
長軸方向軸に沿って延び、近位ねじと、遠位自己穿孔式チップを有する遠位アンカーとを備えるアンカー組立品であって、前記アンカー組立品が前記ドライバーチューブ組立品に接続される、アンカー組立品と、
前記長軸方向軸に対してある角度で前記遠位アンカーを通り、かつ前記近位端と前記遠位自己穿孔式チップとの間に延びる第一の縫合糸通過開口と、を備え、
前記ドライバーは、展開前の構成では、前記ねじおよび前記アンカーが、前記ドライバーチューブ組立品に沿って間隔を置き、展開後の構成では、前記近位ねじの遠位部分が前記遠位アンカーに当接または係合し、前記ハンドル本体の回転が、展開前の構成から展開後の構成にねじを移動させ、
前記縫合糸ローダーは、前記縫合糸通過開口を通って取り外し可能に延びるように構成された、自己穿孔式横列ドライバーキット。
【請求項20】
前記縫合糸ローダーが、そこから延びる可撓性の小穴を備える、請求項16に記載のキット。
【請求項21】
前記縫合糸ローダーが、前記ドライバーチューブ組立品を収容するように構成された成形部分を含む、請求項17に記載のキット。
【請求項22】
前記縫合糸ローダーが、前記成形部分から延びる長方形を備える、請求項18に記載の
キット。
【請求項23】
前記小穴を通って延びるロック用縫合糸をさらに備える、請求項19に記載のキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年6月2日出願の「Self Punching Lateral
Row Knotless Anchor」と題する米国仮特許出願第63/033,541号と、2020年6月2日出願の「Internally Fixated Self-Punching Knotless Bone Anchor」と題する米国仮特許出願第63/033,545号と、2020年11月11日出願の「Self Punching Lateral Row Assembly and Operation」と題する米国仮特許出願第63/112,389号との優先権および利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、外科用アンカーおよびアンカードライバー/展開装置に関し、より具体的には、自己穿孔式アンカーおよびドライバーに関する。
【背景技術】
【0003】
自己穿孔式骨アンカーは、予め穿刺されたパイロット穴を移植する必要がないため、関節鏡視下での肩の修復に一般的に使用される。これにより、臨床医にとって、アンカーを挿入するために予め穿孔された骨切り部を再び見つけようとする作業は、移植部位に残存する軟組織がある場合には困難である場合があり、その潜在的な苦労と手間を避けることができる。また、自己穿孔式により、パイロット穴と同じ長軸方向軸に沿って骨アンカーが移植されないという移植誤差は、不整列および骨アンカー骨折につながる可能性があるが、その誤差も除去される。市販されている自己穿孔式骨アンカーの大部分は、縫合糸を周囲の骨に挟むPEEKまたは吸収性の生体材料ねじのバリエーションである。しかしながら、骨の質が不十分である場合、また骨の質が不十分な場合は実際によくあるが、ねじは、骨に十分な足がかりを見出すことができず、インプラントは縫合糸を十分に保持できないか、またはアンカーが抜け落ちることさえありうる。
【0004】
したがって、骨の質にかかわらず、常に強力で一貫した縫合糸の挟み込みがあるように、アンカー内の縫合糸保持特徴を内部的にシフトさせる縫合糸アンカーの必要性がある。
【0005】
本明細書で使用される場合、「縫合糸」という用語は、生体適合性または生体吸収性のフィラメント、リボン、テープ、織布、または不織布材料などの任意のタイプの糸状材料であってもよい。
【0006】
関連技術の記述セクションの免責条項:具体的な特許/刊行物/製品が上記の本関連技術の記述セクションまたは本開示の他の場所で考察されている範囲で、これらの考察は、考察された特許/刊行物/製品が特許法上の先行技術であることを認めるものとみなされるべきではない。例えば、考察された特許/刊行物/製品の一部またはすべては、時間的に十分早期でない場合があり、時間的に十分早期に開発された主題を反映していない場合があり、かつ/または特許法上の先行技術に相当するほど十分に有効ではない場合がある。具体的な特許/刊行物/製品が、この関連技術の記述セクションで、かつ/または本出願全体を通して、上記で考察されている範囲で、その記述/開示はここに、参照によりそのそれぞれの全体がすべて本書類の中へと組み込まれる。
【発明の概要】
【0007】
本発明の実施形態は、アンカー組立品、自己穿孔式横列ドライバー、および自己穿孔式横列ドライバーキットを対象とする。アンカー組立品の一実施形態は、近位端と、遠位自
己穿孔式チップと、近位端を通って延びる一つ以上の開口とを有するアンカーを含む。組立品はまた、近位端と遠位自己穿孔式チップとの間にアンカーを通って延びる第一の縫合糸通過開口と、アンカーの近位端と係合または当接するように構成されたねじとを含む。
【0008】
自己穿孔式横列ドライバーの一実施形態は、打面・保持クリート、縫合糸クリート、およびハンドル本体を含むハンドル組立品を含む。ハンドル本体は、縫合糸クリートに対して回転可能である。ドライバーはまた、縫合糸クリートから延びるドライバーチューブ組立品と、アンカー組立品とを含む。アンカー組立品は、近位ねじと、自己穿孔式チップを有する遠位アンカーとを含む。アンカー組立品は、ドライバーチューブ組立品に接続される。展開前の構成では、ねじおよびアンカーは、ドライバーチューブ組立品に沿って間隔を置き、展開後の構成では、ねじは、アンカーに当接または係合する(またはアンカー内に、またはアンカー上に、少なくとも部分的に位置付けできる)(または、近位ねじと展開前の位置の遠位アンカーとの間の間隔よりも短い距離であれば、アンカーからなおも間隔を置くことができる)。ハンドルの回転は、展開前の構成から展開後の構成にねじを移動させる。
【0009】
自己穿孔式横列ドライバーキットの実施形態は、ドライバーおよび縫合糸ローダーを含む。ドライバーは、打面・保持クリート、縫合糸クリート、およびハンドル本体を含むハンドル組立品を含む。ハンドル本体は、縫合糸クリートに対して回転可能である。ドライバーはまた、縫合糸クリートから延びるドライバーチューブ組立品と、アンカー組立品とを含む。アンカー組立品は、近位ねじと、自己穿孔式チップを有する遠位アンカーとを含む。アンカー組立品は、ドライバーチューブ組立品に接続される。ドライバーはまた、アンカーを通って延びる縫合糸通過開口を含む。展開前の構成では、ねじおよびアンカーは、ドライバーチューブ組立品に沿って間隔を置き、展開後の構成では、ねじはアンカーに当接または係合する。ハンドルの回転は、展開前の構成から展開後の構成にねじを移動させる。縫合糸ローダーは、縫合糸通過開口を通して取り外し可能に延びるように構成される。
【0010】
本発明のこれらおよび他の態様は、以下に記述される実施形態から明らかになり、またそれらを参照して解明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明は、添付図面と併せて以下の発明を実施するための形態を読むことにより、より完全に理解され、かつ評価されるであろう。添付の図面は、開示された主題の典型的な実施形態のみを示しており、したがってその範囲を限定するものと考えられるべきではない。開示された主題は、他の等しく有効な実施形態を認め得るからである。ここで添付図面を簡単に参照する。
【0012】
【
図1A】
図1Aは、一実施形態による、自己穿孔式横列ドライバーの正面図である。
【
図1B】
図1Bは、一実施形態による、ドライバーの遠位端の斜視図である。
【
図2】
図2は、一実施形態による、自己穿孔式横列ドライバーキットの正面図である。
【
図3】
図3は、一実施形態による、ドライバーの断面正面図である。
【
図4A】
図4Aは、一実施形態による、ドライバーチューブ組立品の内側ドライバーチューブの正面図である。
【
図4B】
図4Bは、一実施形態による、打面・保持クリートに接続された内側ドライバーチューブの正面図である。
【
図4C】
図4Cは、一実施形態による、内側ドライバーチューブ上の外側ドライバーチューブの正面図である。
【
図5A】
図5Aは、一実施形態による、ハンドル本体の成形半体部分品の正面図である。
【
図5B】
図5Bは、一実施形態による、縫合糸クリートおよび安定化ヨークの斜視図および正面図である。
【
図5C】
図5Cは、一実施形態による、成形半体部分品内に接続された打面・保持クリート、安定化ヨーク、および縫合糸クリートの正面図である。
【
図5D】
図5Dは、一実施形態による、ハンドル組立品の正面図である。
【
図6A】
図6Aは、一実施形態による、展開前の構成のドライバーの正面図である(アンカー組立品は省略)。
【
図6B】
図6Bは、一実施形態による、内側ドライバーチューブのアンカーおよび遠位端の拡大正面図である。
【
図7A】
図7Aは、一実施形態による、展開前の構成におけるドライバーの断面正面図である。
【
図7B】
図7Bは、一実施形態によるアンカーの上面図である。
【
図8A】
図8Aは、一実施形態による、自己穿孔式横列ドライバーキットの正面図である。
【
図8B】
図8Bは、一実施形態による、ドライバーおよび縫合糸ローダーの遠位端の拡大正面図である。
【
図8C】
図8Cは、一実施形態による、ドライバーおよび縫合糸ローダーの遠位端の斜視図である。
【
図9A】
図9Aは、一実施形態による、展開前の構成のドライバーの正面図である。
【
図9B】
図9Bは、一実施形態による、展開後の構成のドライバーの正面図である。
【
図9C】
図9Cは、一実施形態による、展開後の構成におけるアンカー組立品の拡大正面図である。
【
図9D】
図9Dは、一実施形態による、展開後の構成におけるアンカー組立品の拡大側面図である。
【
図10A】
図10Aは、代替的な実施形態による、自己穿孔式横列ドライバーの正面図である。
【
図10C】
図10Cは、代替的な実施形態による、ドライバーの遠位端の拡大正面図である。
【
図10D】
図10Dは、代替的な実施形態による、ドライバーの遠位端の断面正面図である。
【
図11】
図11は、一実施形態による、成形半体部分品内に接続された展開機構、ねじり機構、トリガー機構、ドライバーチューブ組立品、およびアクチュエータの正面図である。
【
図12A】
図12Aは、代替的な実施形態による、ねじの外ねじの拡大正面図である。
【
図13A】
図13Aは、代替的な実施形態による、ロック用縫合糸を有するアンカー組立品の拡大正面図である。
【
図13B】
図13Bは、代替的な実施形態による、ロック用縫合糸を有するアンカー組立品の拡大内部正面図である。
【
図14A】
図14Aは、別の代替的な実施形態による、ロック用縫合糸を有するアンカー組立品の拡大正面図である。
【
図14B】
図14Bは、別の代替的な実施形態による、アンカー組立品の拡大背面図である。
【
図14C】
図14Cは、別の代替的な実施形態による、アンカー組立品の拡大断面正面図である。
【
図14D】
図14Dは、別の代替的な実施形態による、アンカー組立品の内ねじおよび外ねじの拡大正面図である。
【
図14E】
図14Eは、さらに別の代替的な実施形態による、アンカー組立品の拡大正面図である。
【
図14F】
図14Fは、さらに別の代替的な実施形態による、アンカー組立品の拡大断面正面図である。
【
図14G】
図14Gは、さらに別の代替的な実施形態による、ロック用縫合糸を有するアンカー組立品の拡大背面図である。
【
図14H】
図14Hは、さらに別の代替的な実施形態による、アンカー組立品の拡大断面背面図である。
【
図15A】
図15Aは、代替的な実施形態による、展開前の構成におけるアンカー組立品の拡大正面図である。
【
図15B】
図15Bは、代替的な実施形態による、展開前の構成におけるアンカー組立品の拡大断面正面図である。
【
図15C】
図15Cは、代替的な実施形態による、展開中のアンカー組立品の拡大断面正面図である。
【
図15D】
図15Dは、代替的な実施形態による、展開後の構成におけるアンカー組立品の拡大断面正面図である。
【
図16B】
図16Bは、別の代替的な実施形態による、ドライバーの遠位端の拡大斜視図である。
【
図16C】
図16Cは、一実施形態による、所望の外科手術位置での展開前の構成におけるドライバーの斜視図である。
【
図16E】
図16Eは、一実施形態による、展開後の構成のドライバーの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の態様ならびにその特定の特徴、利点、および詳細は、添付図面に図解した非限定的な例を参照しながらより完全に以下に説明される。本発明の詳細を不必要に不明瞭にしないよう、周知の構造の記述は省略されている。しかし、詳細な記述および具体的な非限定的な例は、本発明の態様を示すものであるが、例示のみの目的で与えられ、限定の目的ではないということが、理解されるべきである。基礎となる発明の概念の趣旨および/または範囲内での様々な置き換え、修正、追加、および/または配設は、本開示から当業者には明らかであろう。
【0014】
ここで図を参照すると、同様の参照番号は、
図1Aは、一実施形態による、その組み立てられた状態での自己穿孔式横列ドライバー(以下、ドライバー)10の正面図である。ドライバー10は、ドライバーチューブ組立品200まで延びる近位ハンドル組立品100を備える。ドライバーチューブ組立品200は、ドライバー10の遠位端12でアンカー組立品300まで延びる。アンカー組立品300の一部は、PEEK、ガラス繊維、およびPLA、PGA、またはPCLなどのポリマーのうちの一つ以上の組成物/材料から作製することができるが、アンカー組立品300は、骨にパイロット穴を穿孔するのに十分な強度の金属または別のポリマーから作製することができる。例えば、すべてPEEK
のソリューションにすることで、患者体内に金属成分を残したソリューションよりも生体適合性が高くなる可能性がある。
【0015】
図1Bを参照すると、一実施形態による、ドライバー10の遠位端12の斜視図が示されている。前述のように、遠位端12は、アンカー組立品300を備える。アンカー組立品300は、ドライバーチューブ組立品200に接続され、遠位に位置付けられた自己穿孔式チップ304を有するアンカー302を備える。アンカー組立品300はまた、ドライバーチューブ組立品200に接続されたねじ306(アンカー302に対して近位に位置付けられる)を備える。遠位自己穿孔式チップは、アンカー302の近位の非自己穿孔式部分と同じか、または異なる材料(例えば、前段落を参照)から作製することができる。アンカーの各部分または全体としてのアンカーは、ねじ306と比較して、同じおよび/または異なる材料から作製することができる。
図1A~1Bに示す展開前の構成では、ねじ306およびアンカー302は、ドライバーチューブ組立品200に沿って互いに間隔を置いている。
【0016】
手短に
図2を参照すると、自己穿孔式横列ドライバーキット(以下、「キット」)400の正面図がある。キット400は、
図1Aおよび1Bのドライバー10、ならびに縫合糸ローダー402を含む。縫合糸ローダー402について、
図8A~8Cを参照しながら詳細に説明する。
【0017】
ここで
図3を参照すると、一実施形態による、ドライバー10の断面正面図である。
図3は、ドライバー10の構成要素の接続を示す。ドライバーチューブ組立品200は、ハンドル組立品100を通って延び、アンカー組立品300に接続する。ハンドル組立品100およびドライバーチューブ組立品200の態様を
図4A~4Cに示す。ドライバーチューブ組立品200は、内側ドライバーチューブ202を備える。内側ドライバーチューブ202はカニューレ状である。内側ドライバーチューブ202の遠位端204には、インジケータ206がある。
図4A~4Cでは、インジケータ206は、内側ドライバーチューブ202全体にわたり、すなわち、内側ドライバーチューブ202を通って延びる中心軸y-yと直角に延びる。使用時に、インジケータ206により、ユーザーは、ドライ
バー10が所望の外科手術位置で所望の深さにいつ達したかを確認できる。
【0018】
図4Bに示すように、ハンドル組立品100は、内側ドライバーチューブ202の近位端208に接続された打面・保持クリート102を備える。
図3は、打面・保持クリート102のチャネル104を通って延びる内側ドライバーチューブ202の近位端208を示す。ドライバーチューブ組立品200は、
図4Cに示すように、追加的に同心六角(ただしその形状に限らない)の外側ドライバーチューブ210を含む。外側ドライバーチューブ210はカニューレ状で、内側ドライバーチューブ202をその中に収容する。外側ドライバーチューブ210は、近位の六角特徴212および遠位の六角特徴214を有する。
図4Cでは、遠位の六角特徴214は、展開前の構成のインジケータ206に対して近位である。近位の六角特徴212は、ハンドル(
図5C参照)内の相補的な特徴と嵌合することができ、その結果、ハンドルを回すと、外側ドライバーチューブはそれと共に回り、(遠位の六角特徴214と嵌合する)ねじ306を駆動して、(以下に説明するように)アンカー302によって形成された骨穴に入れることを支援できる。
【0019】
ここで
図5A~5Dを参照すると、一実施形態による、ドライバー10のハンドル組立品100の様々な図が示されている。図示した実施形態では、ハンドル組立品100は、二つの成形半体部分品106によって形成されるハンドル本体105から構成される。半体部分品106のうちの一つのみが
図5Aに示されており、他方の半体部分品106は、互換性のあるミラーバージョンである。
【0020】
図5Bは、ハンドル組立品100の縫合糸クリート108および安定化ヨーク110を示す。安定化ヨーク110は、管状であり、近位リング112および遠位リング114が二つのロッド116によって接続されている。近位リング112および遠位リング114はそれぞれ、開口部118を有する。
図5Bに示すように、近位リング112の開口部118はその内部に、遠位リング114の開口部118と反対方向に延びる。縫合糸クリート108は概して、クリート部分120を有するT字形状であり、そこから近位に延びる接続ロッド122を有する。クリート部分120は、部分的にそれを通って延びる一つ以上のチャネル124を有する。
図5Bに示す実施形態では、4つのチャネル124が残りの4つのチャネル124と対になって対向し整列するように、8つのチャネル124が配置されている。
【0021】
図5Cは、ハンドル組立品100のハンドル本体105内に接続された、縫合糸クリート108、安定化ヨーク110、および打面・保持クリート102を示す。図に示すように、遠位リング114(
図5B)の開口部118は、縫合糸クリート108の接続ロッド122の近位端126を受けて接続する。近位リング112の開口部118(
図5B)は、打面・保持クリート102の遠位端128を受けて接続する。縫合糸クリート108、安定化ヨーク110、および打面・保持クリート102は、ハンドル本体105の成形半体部分品106のうちの一つ内に配置される。
図5Dに示すように、ハンドル本体105の残りの成形半体部分品106は、第一の成形半体部分品106に取り付けられ、囲まれたハンドル本体105を形成する。ハンドル本体105および取り付けられたドライバーチューブ210は、縫合糸クリート108、安定化ヨーク110、および打面・保持クリート102に対して移動することができる。ハンドル105が遠位方向(図面に示すように下方に、かつ以下に記載するように、外側ドライバーチューブ210と共に)に移動するとき、縫合糸クリート108、安定化ヨーク110、および打面・保持クリート102は、ハンドル105の内部にある空間内で反対方向に、
図9Aに示す展開前の位置および構成から、
図9Bに示す展開後の位置および構成に摺動する。
【0022】
展開前の構成では、
図1A~1Bに示すように、ねじ306がドライバーチューブ組立品200に追加される。具体的には、
図6Aに示すように、ねじ306はカニューレ状であり、外側ドライバーチューブ210の遠位の六角特徴214(
図4C)と噛み合って、その上に摺動する内部の六角形状を有し、このことは、以下に説明するように、アンカー302によって作製された骨穴へのねじ306の展開を助ける(外側チューブがハンドルの回転によって回転するとき、外側チューブは内側ドライバーチューブ上でねじを回転させ、アンカー302によって形成される骨穴内にねじを駆動する)。図示した展開前の構成では、ねじ306は、内側ドライバーチューブ202のインジケータ206に対して近位である。内側ドライバーチューブ202は、
図6Bに示すように、遠位自己穿孔式チップ304を有するアンカー302に接続する。内側ドライバーチューブ202は、保持縫合糸500(これはアンカー組立品300の挿入後に引き出されて廃棄することができる)を用いてアンカー組立品300に固定される。
【0023】
ここで
図7Aを参照すると、一実施形態による、展開前の構成におけるドライバー10の断面正面図が示されている。上述のように、保持縫合糸500は、アンカー302をドライバーチューブ組立品200に接続する。
図7Aでは、保持縫合糸500は、アンカー302から、カニューレ状の内側ドライバーチューブ202を通り、縫合糸クリート108を通り、安定化ヨーク110を通って延びる。次に、保持縫合糸500は、安定化ヨーク110から、打面・保持クリート102のチャネル104を通って延びる。内側ドライバーチューブ202に接続されたアンカー302を維持する張力を維持するために、保持縫合糸500は、
図7Aに示すように、打面・保持クリート102の周りに滑り止めされるか、またはその他の方法で固定される。図示した実施形態では、保持縫合糸500は、打面・保持クリート102の直径の周りに巻かれる。
【0024】
図7Bを参照すると、一実施形態による、遠位方向にねじ306を通して見たアンカー302の上面図が示されている。ねじ306は、その近位端310に、外側ドライバーチューブ210の遠位の六角特徴214と係合するようにサイズ調節され構成される、六角受け特徴308を備える。アンカー302の近位端は、内側ドライバーチューブ202を受けるようにサイズ調節され構成される表面312(円形であってもよい)を有する陥凹領域を備える(内側チューブ202は、陥凹領域の直径よりも小さい直径を有してもよい)。表面312は、アンカー302の長軸方向軸に直角な平面内に延び、これは保持縫合糸500を固定するために一つ以上の開口314を備える(代替的な実施形態では、一つ以上の開口を有する表面は、アンカー302の極めて近位端に位置付けられてもよく、陥凹領域は含まれなくてもよい)。具体的には、
図7Bに示す実施形態では、表面312は、アンカー302を打面・保持クリート102に固定するために保持縫合糸500を受ける二つの開口314を備える。使用時に、保持縫合糸500は、開口314の一方を通過してから他の開口314を通過し、保持縫合糸500の自由端は、
図7Aに示すように、打面・保持クリート102に滑り止めされる。
【0025】
ここで
図8Aを参照すると、一実施形態による、キット400の正面図が示されている。キット400は、ドライバー10を含み、縫合糸ローダー402は、ドライバー10の遠位端12に接続されているか、またはその他の方法でドライバー10の遠位端12と係合する。
図8Bおよび8Cでは、縫合糸ローダー402は、そこから延びる小穴406付きの長方形体404を有することが示されている。小穴406は、ニチノールなどの可撓性材料、または当業者であれば理解すべき他の適切な材料から構成することができる。図示の実施形態では、小穴406は、拡張された時に菱形であり、直線部分408によって長方形体402に接続される。長方形体404は、そこから延びる成形部分410をさらに有する。
図8Cに示すように、成形部分410は、それを貫通して延び、内側ドライバーチューブ202を収容するようにサイズ調節され構成される、チャネル412を有する。小穴406がアンカー302内の縫合糸通過開口316を通って延びるとき、成形部分410内のチャネル412は、
図8Bに示すように、内側ドライバーチューブ202を受ける。内側ドライバーチューブ202は、チャネル412内に位置してもよく、または成形部分410は、内側ドライバーチューブ202の周りにスナップフィットを形成してもよい。
【0026】
図9Aを参照すると、一実施形態による、展開前の構成のドライバー10の正面図が示されている。展開前の構成では、縫合糸ローダー402(
図8A~8C)は、ロック用縫合糸(図示せず)をアンカー302上に装填するために使用される。本開示の考察と併用して、当業者によって理解されるべきであるように、ロック用縫合糸は、修復手順の一部で使用される軟組織の端で接続されてもよい。ロック用縫合糸をアンカー302上に装填するために、縫合糸ローダー402の小穴406は、まずアンカー302の縫合糸通過開口316を通過する。ロック用縫合糸の自由端は、小穴406を通された後、小穴406はアンカー302内の縫合糸通過開口316を通って戻り、アンカー302を通してロック用縫合糸に通される。次に、縫合糸ローダー402は除去され、本開示の考察と併用して、当業者によって理解されるべきであるように、アンカー302を通って延びるロック用縫合糸が残される。
【0027】
その後、自己穿孔式チップ304は、修復を必要とする軟組織の近くの所望の外科手術位置(図示せず)に位置付けられる(本開示の考察と併用して、当業者によって理解されるべきである。本明細書に記載の代替的な実施形態に関して、骨穴形成および挿入に伴う類似した例示的な一連のステップについては、概して
図16C~Eを参照のこと)。次に、軟組織に接続されたロック用縫合糸(図示せず)が、縫合糸クリート108に固定される。具体的には、ロック用縫合糸は、ロック用縫合糸の張力を維持するために、縫合糸ク
リート108のチャネル124を通して包まれる。縫合糸クリート108の周りに固定されたロック用縫合糸は、ロック用縫合糸の適切な張力を維持するために、自己穿孔式チップ304が所望の外科手術位置に整列される際に、いつでも調整および再固定することができる。
【0028】
自己穿孔式チップ304が所望の外科手術位置に来た後、打面・保持クリート102は、アンカー302を骨(図示せず)に挿入するために、自己穿孔式チップ304を使用して叩かれる。打面・保持クリート102は、内側ドライバーチューブ202上のインジケータ206が骨表面の下になるまで叩かれる。したがって、実質的に、ユーザーは、インジケータ206が見えなくなるまで、打面・保持クリート102を叩き続ける。
【0029】
インジケータ206が骨表面の下になると、ねじ306が挿入される。ねじ306を挿入するには、ユーザーは、縫合糸クリート108をしっかりと保持し、ハンドル本体105を時計回りに回転させる。ハンドル本体105は、
図9Bに装置自体に関して位置的に示されているように、ねじ306が完全に挿入されるまで回転される。ねじ306が完全に挿入されると、アンカー302の近位端310に当接または係合する。アンカー302の穿孔および移植のカップリングは、手術の時間を短縮し、アンカーを使用する際に臨床医が直面する、パイロット穴を予め穿孔しなければならないという手間の一部を除去する。
図9Cは、一実施形態による、展開後の構成におけるねじ306およびアンカー302の拡大正面図を示す。図に示すように、外側ドライバーチューブ210に取り付けられたねじ306は、
図9Cに示すように、アンカー302に接続または係合される。ねじ306が挿入された後、ドライバーチューブ組立品200および縫合糸500は、ねじ306およびアンカー302を残して、外科手術位置から除去することができる。
図9Dに示す拡大側面図では、ねじ306は、少なくとも部分的にそれを通って延びる一つ以上の通気孔318を追加的に備えてもよい。通気孔318は、骨髄がねじ306内に成長して係合することを可能にする骨髄通気孔である。
【0030】
ここで
図10A~13Bを参照すると、ドライバー10の代替的な実施形態の様々な図が示されている。
図10Aは、代替的な実施形態による、ドライバー10の正面図を示す。ドライバー10は、ドライバーチューブ組立品200まで延びる近位ハンドル組立品100を備える。ドライバーチューブ組立品200は、ドライバー10の遠位端12でアンカー組立品300まで延びる。ハンドル組立品100は、そこから延びる展開機構130を有するハンドル本体105を備える。展開機構130は、ハンドル本体105に対して少なくとも部分的に回転可能である。
図10Bに示すドライバー10の側面図では、ハンドル組立品100はねじり機構132を追加的に備える。
【0031】
図10Cおよび
図10Dを参照すると、代替的な実施形態による、ドライバー10の遠位端12の拡大正面図および断面正面図が示されている。
図10Cに示すように、アンカー組立品300は、ドライバーチューブ組立品200に接続される。アンカー組立品300は、ねじ306およびアンカー302を備える。使用時に、アンカー302およびねじ306はどちらも、患者の体内に移植される。
図10Dは、ドライバーチューブ組立品200が、カニューレ状の外側ドライバーチューブ210内にカニューレ状の内側ドライバーチューブ202を備えることを明確に示す。ねじ306は、内側ドライバーチューブ202に接続される。
図10Dにも示すように、アクチュエータ216は、内側ドライバーチューブ202、ねじ306、およびアンカー組立品300を通って延びる。図示した実施形態では、アクチュエータ216は、自己穿孔式チップ304を有するロッドである。
図10Cおよび10Dに示すように、自己穿孔式チップ304はアンカー302から遠位に延びる。アンカー302は、
図10Dに示すように、ねじ306の外ねじ322と噛み合うように構成された内ねじ320を備える。
【0032】
図10Cに示すように、アンカー302は、アンカー302の近位端310の戦略的な切り込みまたはチャネルによって創出された一つ以上の翼の特徴324をさらに備える。翼の特徴324は、ねじ306の近位端326がねじり機構132を介して前進するにつれて、周囲の骨内に拡張および展開されるように設計されている。したがって、アンカー302は、骨内に移植された主要な保持特徴である。翼の特徴324を展開させることで、アンカー302の全体的な外形寸法を増大させ、それが移植された骨切り部よりも大きくなり、アンカー302を骨内に安定化させ、引き抜きに耐えるようにしている。
【0033】
図11を参照すると、代替的な実施形態による、ドライバー10のハンドル組立品100(一つの成形半体部分品106)の拡大正面図が示されている。図に示すように、ハンドル本体105は、二つの成形半体部分品106から構成される(注、
図11には一方のみを示す)。
図11に示すように、少なくとも部分的にその中に延びる内側ドライバーチューブ202を有する外側ドライバーチューブ210は、成形半体部分品106のうちの一つ内に配置される。外側ドライバーチューブ210は、移植中に内側ドライバーチューブ202およびアクチュエータ216を保護し、周囲組織からそれらを防御する。内側ドライバーチューブ202は、ねじり機構132に接続され、ねじり機構132は回転可能である。したがって、ねじり機構132が回転すると、内側ドライバーチューブ202も回転し、接続されたねじ306が回転する。ねじり機構132は、ねじ特徴でもある。ねじり機構132は、一条ねじ、二条ねじ、または四条ねじの形体であってもよい。ねじり機構132は、ねじ306をアンカー302内に展開するために回転される。
【0034】
なおも
図11を参照すると、アクチュエータ216は、ねじり機構132およびトリガー機構134を通して延びる。トリガー機構134は、展開機構130に接続されるか、または展開機構130と選択的に係合する。トリガー機構134は、アクチュエータ216を引き出し、アンカー302を展開するために使用される。使用時に、展開機構130が係合する(すなわち、ハンドル本体105に向かって回転する)と、トリガー機構134が係合し、アクチュエータ216を近位に引く。
図11に示すように、アクチュエータ216は、ハンドル本体105から外へ延びる。ハンドル本体105から外へ延びるアクチュエータ216の部分は、
図11では円形またはディスク形状であり、叩くための衝突面として機能する。アクチュエータ216は、アンカー302を骨内に駆動し、ハンドル組立品100へのアンカー302接続を保持する。ハンドル組立品100は、一つ以上の縫合糸クリート108をさらに含む。図示した実施形態では、ハンドル本体105は、成形半体部分品106内に形成され近位に延びる、二つのクリート108を含む。縫合糸クリート108は、ねじり機構132の使用中にロック用縫合糸の一貫した適切な張力および配置を提供するためにその位置を維持する。
【0035】
アンカー組立品300の構造は、内部の縫合糸の保持を最大化する。ねじ306の外ねじ322(すなわち、雄ねじ形状)は、アンカー302の内ねじ320(すなわち、雌ねじ形状)と比較して小サイズであり、ロック用縫合糸が外ねじ322と内ねじ320との間で圧縮される余地をもたせる。外ねじ322および内ねじ320の両方に使用されるねじ形状は、
図12Bに示す標準ねじ形状のより幅の狭い三角形の形状323Bではなく、
図12Aに示す幅広くて丸みのある形状323Aを有する。使用時に、ロック用縫合糸は、内ねじ320の開口部全体にわたって張力がかかる。幅広くより丸みのある形状(
図12A)は、ロック用縫合糸をより幅広くより丸みのある内ねじ320(
図12A)に押し付ける際に、標準ねじ形状(
図12B)のより幅が狭くより尖った開口部よりも小さな力を要する。標準ねじ形状は、その中にロック用縫合糸を圧縮するのに必要な力が大きすぎ、またロック用縫合糸は、圧縮に抵抗して、ねじ306の前進に抵抗することがある。代わりに、
図12Aに示す丸みのあるねじ形状は、
図12Bの標準ねじ形状と比較して、より大きなピッチと、圧縮によるロック用縫合糸の反作用力の均等な分散を創出するためのより一貫性のある条間の間隔と、変形に耐えるためのより大きな断面積とを有する。
【0036】
ドライバー10を使用するには、
図13Aおよび13Bに示すように、ユーザーはまず、ドライバーにロック用縫合糸600を装填する。本明細書に記載の第一の実施形態に関連して記載されるように、修復される軟組織に接続されたロック用縫合糸600は、アンカー302を通してねじ込まれる。ロック用縫合糸600は、ニチノールワイヤ付きの二つの予め装填された縫合糸プルタブ602を備えてもよい。装填については、
図13Aおよび13Bに示すように、ロック用縫合糸600は、アンカー302を通して延びる遠位の縫合糸通過開口328を通過する。また
図13Aおよび13Bに示すように、ロック用縫合糸600は、アンカー302を通して延びる近位の縫合糸通過開口330を通過する。開口328、330は、アンカー302が、それぞれのプルタブ602が最大3本のロック用縫合糸を保持し、合計6本のロック用縫合糸を保持できるように、サイズ調節および構成されている。開口328、330はまた、上述のように、ロック用縫合糸600が引かれて、内部の圧縮力を最大化する、アンカー302の材料量を最大化するためにオフセットされる。
【0037】
その後、ユーザーは、カニューレを通して、または患者の軟組織を通して、所望の外科手術位置にドライバー10を挿入する。次に、ユーザーは、マレットでドライバー10を骨に打ち込む。特に、ユーザーは、ハンドル本体105から近位に延びて出たアクチュエータ216の一部分を叩くことができる。アクチュエータ216は、骨の表面の少なくとも2mm下の深さまで、表示されたレーザーマーク(例えば、内側ドライバーチューブ202上)に達するまで叩かれる。次に、ユーザーは、ロック用縫合糸600を引っ張ることによって、修復組織に対してアンカー302に張力をかける。ロック用縫合糸600は、所望の張力に達した後、ハンドル本体105の縫合糸クリート108に滑り止めされる。
【0038】
ロック用縫合糸600をアンカー302内で定位置にロックするために、ユーザーはねじり機構132を回転させ、それによって接続されたねじ306をアンカー302内に回転して入れ、ロック用縫合糸600をねじ306とアンカー302の間に閉じ込める。このプロセスはまた、翼の特徴324を展開する。言い換えれば、ねじ306がアンカー302内で遠位に移動すると、ねじ306は翼の特徴324を外向きに移動させる。ねじ306がアンカー302内に完全に挿入されると、ユーザーはアンカー302を展開し、アンカー302をハンドル組立品100から取り外す。ユーザーは、ハンドル本体105に向かって展開機構130を押すことによって、アンカー302を展開して取り外す。展開機構130を押し下げると、アクチュエータ216が近位に引かれ、これがさらに、力によってアンカー302のプラスチックの左巻き内ねじ336(
図10D)が剥ぎ取られ、アンカー302が展開されるまで、ドライバーチューブ組立品200に対してアンカー302を引く。
【0039】
ここで
図14A~14Dを参照すると、アンカー組立品300の代替的な実施形態の様々な図が示されている。
図14A~14Dに示すアンカー組立品300は、
図13A~13Bに示すものと類似した機能である。
図14A~14Dに示すアンカー組立品300は、ねじ306およびアンカー302を備える。アンカー組立品300は、所望の外科手術位置に叩き込まれるように構成される。ねじ306は、アンカー302(
図14D)のより幅広く丸みのある内ねじ320と噛み合うように構成された、より幅広く丸みのある外ねじ322を有する。
図14B~14Cに示すように、アンカー302は、図示した実施形態は、外ねじ325を備える。アンカー302は、ねじ306が遠位に回転してアンカー302内に入れられた時に、外向きに突出または移動する(5.46mm)ように構成された翼の特徴324をさらに備える。さらに、
図13A~13Bに関連して上述したように、アンカー302は、近位の縫合糸通過開口330からオフセットされた遠位の縫合糸通過開口328を備え、それぞれ、少なくとも3本のロック用縫合糸600を収容する
。アンカー302はまた、上述のように、アンカー302を展開するために、プラスチックの左巻き内ねじ336(
図14C)を備える。
【0040】
ここで
図14E~14Hを参照すると、アンカー組立品300の別の代替的な実施形態の様々な図が示されている。
図14E~14Hのアンカー組立品300は、「プル」方式の展開を使用している。アンカー組立品300は、(ねじの代わりに)管状の「穿孔部分」306およびアンカー302を備える。穿孔部分306は、それを通して4本のロック用縫合糸600を収容するようにサイズ調節され構成される遠位の縫合糸通過開口328を備える。これは、穿孔部分306がアンカー302の代わりに遠位の縫合糸通過開口328を有するという点で、前の実施形態とは異なる。展開中、穿孔部分306はアンカー302内に誘導され、ロック用縫合糸600は穿孔部分306とアンカー302との間で圧縮される。図に示すように、穿孔部分306は、アンカー302に対してロック用縫合糸600を圧縮することを支援する、いくつかの外ねじ322を備える。アンカー302は、上述のように、外向きに変形または延長して(5.46mm)、アンカー302を骨内の所定位置にロックする翼の特徴324をさらに備える。
【0041】
図15A~15Dを参照すると、アンカー組立品300のさらに別の代替的な実施形態の様々な図が示されている。アンカー組立品300は、アンカー組立品300および穿孔部分306(この場合も、ねじの代わり)を備える。穿孔部分306は、アンカー302に挿入されるように構成される。穿孔部分306は、遠位端332よりも幅の広い近位端326を備える。近位端326は、それを通してロック用縫合糸(図示せず)を受けるように構成された近位の縫合糸通過開口330を備える。穿孔部分306の遠位端332は、アンカー302内で外向きに拡張または移動する翼の特徴324を備える。
図15C~15Dに示すように、アンカー組立品300が展開されると、穿孔部分306は、翼の特徴324がアンカー302内のロック特徴334と係合するまで延びてアンカー302内に入る。穿孔部分306の近位端326は、穿孔部分306がアンカー302内に完全に展開された時に、アンカー302の近位端310を放射状に拡張させうる。
【0042】
ここで
図16A~16Eを参照すると、ドライバー10の代替的な実施形態の様々な図が示されている。
図16Aの斜視図で示すように、ドライバー10は、ドライバーチューブ組立品200まで延びる近位ハンドル組立品100を備える。ドライバーチューブ組立品200は、ドライバー10の遠位端12でアンカー組立品300まで延びる。アンカー組立品300は、好ましくはPEEKで作製されるが、アンカー組立品300は、パイロット穴を骨に打ち込むのに十分な強度の金属または別のポリマーで作製されることができる。
【0043】
ハンドル組立品100は、ハンドル本体105に接続された近位の回転可能なノブ136を備える。ハンドル本体105は、そこから延び、縫合糸に張力をかけることを補助するように構成される、クリート108を備える。ドライバーチューブ組立品200は、内側ドライバーチューブ202および外側ドライバーチューブ210を含む。外側ドライバーチューブ210はカニューレ状で、内側ドライバーチューブ202がその中に延びる。内側ドライバーチューブ202は、以下で詳細に説明するように、アンカー組立品300に接続される。内側ドライバーチューブ202は、ノブ136に固定的に接続されてもよく、外側ドライバーチューブ210は、ハンドル本体105に固定的に接続されてもよく、または器具のどの部分がアンカー組立品のどの部分を駆動しているかに応じて、その逆でもよい(本開示の考察と併用して、当業者によって理解されるべきである)。
【0044】
図16Bは、ドライバー10の遠位端12の拡大斜視図を示す。前述のように、遠位端12は、アンカー組立品300を備える。アンカー組立品300は、ドライバーチューブ組立品200に接続され、ねじ306と、自己穿孔式チップ304を有するアンカー30
2とを備える。アンカー302は、自己穿孔式チップ304を骨に衝突させる時の応力亀裂を最小化するのに役立つ、アンカー302の長さの周りかつそれに沿って延びるブローチ特徴338を備える。内側ドライバーチューブ202の遠位端204は、それを通って延びる縫合糸通過開口316を備える。
【0045】
図16Aに示すように、アンカー組立品300のねじ306は、ドライバーチューブ組立品200に接続される。具体的には、ねじ306は、外側ドライバーチューブ210に接続される。ねじ306は、アンカー302および縫合糸通過開口316に対して近位である。展開前の構成(
図16A)では、ねじ306およびアンカー302は、ドライバーチューブ組立品200に沿って間隔が置かれ、その間に縫合糸通過開口316がある。
【0046】
図16Cは、展開前の構成におけるドライバー10の斜視図を示す。使用時に、修復を必要とする軟組織に接続されたロック用縫合糸600は、内側ドライバーチューブ202内の縫合糸通過開口316を通される。次に、
図16Cに示すように、ロック用縫合糸600は、張力がかけられ、ハンドル本体105のクリート108の周りに巻き付けられるか、またはその他の方法で接続される。張力がかかると、アンカー302の自己穿孔式チップ304は、所望の外科手術位置で整列される。ロック用縫合糸600は、ロック用縫合糸600に適切な張力が確実にかかっているようにするために、いつでも再び張力をかけて、滑り止めできることが注目される。
【0047】
その後、
図16Dでは、ハンドル組立品100のノブ136は、叩かれるか、またはその他の方法で衝撃が与えられ、自己穿孔式チップ304を骨内に打ち込む。これは、
図16Dに示すように、ねじ306が骨の表面と接するまで行われる。そこから、ユーザーはノブ136を保持し、それに対してハンドル本体105を回転させる(または代替的な実施形態では、管202、210のうちどちらがノブ136に接続され、どちらがハンドル本体105に接続されているかに応じて、その逆である)。
図16Eに示すように、ハンドル本体105を遠位に所望の外科手術位置に向けて回転させることで、ねじ306を骨に挿入する。ねじ306は、ハンドル本体105に接続された外側ドライバーチューブ210に接続されているため、ハンドル本体105が回転すると、ねじ306も同様に回転する。ねじ306は、ロック用縫合糸600を骨に対してロックする。ロック用縫合糸600はまた、ねじ306とアンカー302の間にロックされる。
【0048】
ここで
図17A~17Dを参照すると、アンカー302の代替的な実施形態の様々な図が示されている。
図17Bの上面図では、アンカー302は、それを通って延びる二つの開口314を有する近位端310を備える。
図7Bに関連して上述したように、二つの開口314は、アンカー302をドライバーチューブ組立品200またはハンドル組立品100に保持する保持縫合糸500(
図6B)を受けるようにサイズ調節され構成される。
図7Cに示すように、アンカー302はまた、修復される軟組織に接続される、ロック用縫合糸を受けるように構成された、縫合糸通過開口316を含む。
図7Dは、アンカー302が、遠位端340と比較して、より幅の広い近位端310を備えることを示す。より幅広い近位端310は、アンカー302が骨をつかみ、パイロット穴にロックすることを可能にする。
【0049】
上記で使用された値が、単なる代表的な値であって、他の値が、本開示の趣旨および意図と一致する場合があることが、理解されるべきである。
【0050】
特定の例示的実施形態を参照しながら、本明細書でいくつかの発明的実施形態が記述され、図解されてきたが、当業者は、本明細書に記述された機能を実行するため、ならびに/または結果および/もしくは利点のうちの一つ以上を得るためのさまざまな他の手段および/または構造を容易に想起するであろうし、こうした変形および/または修正の各々
は、本明細書に記述された発明的実施形態の範囲内であると見なされる(のであって、記載された記述および図面によって裏付けることができる特許請求の範囲によって定義される本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、詳細の様々な変更がその中にもたらされる場合があることが、当業者によって理解されるであろう)。より一般的に、当業者は、本明細書に記述されたすべてのパラメータ、寸法、材料、および構成が、例示的であることを意味し、実際のパラメータ、寸法、材料、および/または構成が、本発明の教示が使用される一つ以上の具体的な適用に依存することを容易に理解するであろう。当業者は、本明細書に記述された具体的な発明的実施形態に対する数多くの均等物を、通常の範囲を越えない実験を使用して認識するであろう、または確認することができるであろう。したがって、前述の実施形態は、単に例示的なものとして提示されており、添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内であることが理解されるべきであり、発明的実施形態は、具体的に記述されおよび特許請求の範囲に記載された通り以外の方法で、実行され得る。さらに、例示的実施形態が特定の数の要素を参照して記述される場合、例示的実施形態を、特定の数より少ない要素または特定の数より多くの要素のいずれかを利用して実行することができることが理解されるであろう。
【0051】
本明細書で引用される刊行物、特許出願、および特許を含むすべての参考文献は、あたかも各参考文献が個別にかつ具体的に参照によって本明細書に組み込まれることが示されおよび明細書にその全体が記載されたのと同程度に、ここに参照によって本明細書に組み込まれる。
【0052】
本明細書で定義されかつ使用される場合、すべての定義は、定義された用語の辞書の定義、参照により組み込まれる文書中の定義、および/または通常の意味を支配すると理解されるべきである。
【0053】
本発明を説明する文脈における(特に以下の特許請求の範囲の文脈における)「一つの(a)」および「一つの(an)」および「その(the)」という用語ならびに類似の参照語の使用は、本明細書に別段示されていない限り、かつ文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数形および複数形の両方を包含すると解釈されるべきである。別段の記載がない限り、「備える(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」および「含有する(containing)」という用語は、開放形式の用語として解釈されるべきである(すなわち、「を含むが、これに限定されない」を意味する)。「接続された(connected)」という用語は、たとえ何かが介在する場所に直接的に付着していなくても、部分的または完全に包含され、付着され、または結合されるものとして解釈されるべきである。
【0054】
本明細書および特許請求の範囲において本明細書で使用される場合、一つ以上の要素の列記に関連して、「少なくとも一つ(at least one)」という語句は、要素の列記中の要素のうちのいずれか一つ以上から選択される、少なくとも一つの要素を意味すると理解されるべきであるが、必ずしも要素の列記内に具体的に列記された各要素およびすべての要素のうちの少なくとも一つを含むものではなく要素の列記中の要素の任意の組み合わせを除外するものではない。この定義はまた、要素が、具体的に特定された要素と関係しているか無関係であるかに関わらず、「少なくとも一つ(at least one)」という語句が言及する要素の列記内で具体的に特定された要素以外に、任意に存在してもよいことも可能にする。それ故に、非限定的な例として、「AおよびBのうちの少なくとも一つ」(または、等価に「AまたはBのうちの少なくとも一つ」、もしくは、等価に「Aおよび/またはBのうちの少なくとも一つ」)は、一実施形態では、Bが存在しない、少なくとも一つの、任意で二つ以上のA(かつ任意でB以外の要素を含む)、別の実施形態では、Aを含まない、少なくとも一つの、任意で二つ以上のB(かつ任意でA以外の要素を含む)、さらに別の実施形態では、少なくとも一つの、任意で二つ以上のA
、および少なくとも一つの、任意で二つ以上のB(かつ任意で他の要素を含む)を指すことができる。
【0055】
反対であることが明確に示されない限り、本明細書で特許請求の範囲に記載される任意の方法において、二つ以上の工程または行為を含む場合、当該方法の工程または行為の順序は、必ずしも当該方法の工程または行為が記載される順序に限定されないことも、理解されるべきである。
【0056】
本明細書および特許請求の範囲全体を通して本明細書で使用される場合、近似の文言は、それが関連している基本的機能に変化をもたらすことなく、許容可能に変化する可能性のある任意の定量的表現を修飾するために適用されてもよい。したがって、例えば、「約(about)」および「実質的に(substantially)」などの用語(複数可)によって修飾された値は、指定された正確な値に限定されるものではない。少なくとも一部の例では、近似の文言は、値を測定するための機器の精度に対応する場合がある。本明細書、ならびに明細書および特許請求の範囲全体を通して、範囲の限定は、組み合わせられ、および/または交換される場合があり、こうした範囲は、文脈または文言が別段示していない限り、特定され、およびその中に含まれるすべての部分範囲を含む。
【0057】
本明細書の値の範囲の記載は、本明細書に別段示されていない限り、その範囲内にある各別個の値を個別に参照する簡潔な方法としての役割を果たすことを単に意図しており、各別個の値は、あたかも本明細書に個別に記載されたかのように本明細書に組み込まれる。
【0058】
本明細書に記述されたすべての方法は、本明細書に別段示されまたは文脈によって別段明らかに矛盾するのでない限り、任意の適切な順序で実行することができる。本明細書に提供されたありとあらゆる例、または例示的な文言(例えば、「などの(such as)」の使用は、単に本発明の実施形態をより良好に明らかにすることを意図するものであり、別段の主張がない限り、本発明の範囲に限定を課すものではない。
【0059】
本明細書のいかなる文言も、特許請求の範囲に記載されていない何らかの要素が本発明の実行に不可欠であることを示すと解釈されるべきではない。
【0060】
上記明細書だけでなく、特許請求の範囲において、「備える(comprising)」、「含む(including)」、「保有する(carrying)」「有する(having)」、「含有する(containing)」、「含む(involving)」、「holding(保持する)」、「から成る(composed of)」、およびこれに類するものなどのすべての移行句は、開放形式である(すなわち、~を含むがこれに限定されないということを意味する)ものとして理解されるべきである。米国特許庁の特許審査手続マニュアルのセクション2111.03に定めるように、移行句「~からなる(consisting of)」および「本質的に~からなる(consisting essentially of)」のみを、それぞれ閉鎖形式または半閉鎖形式の移行句とする。
【0061】
様々な修正および変形を、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本発明に対してなすことができることは、当業者には明らかであろう。本発明を開示された一つ以上の具体的な形態に限定する意図はなく、むしろ反対に、添付の特許請求の範囲で定義されるように、本発明の趣旨および範囲内にあるすべての修正、代替的な構成、および均等物を網羅することを意図する。それ故に、本発明の修正および変形が添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内にある限り、本発明は、それらを網羅することが意図される。