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特開2024-57112表示制御装置、表示装置、及び表示制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024057112
(43)【公開日】2024-04-24
(54)【発明の名称】表示制御装置、表示装置、及び表示制御方法
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/20 20060101AFI20240417BHJP
   G09G 3/3225 20160101ALI20240417BHJP
   H10K 50/10 20230101ALI20240417BHJP
   H10K 59/10 20230101ALI20240417BHJP
【FI】
G09G3/20 622Q
G09G3/3225
G09G3/20 622D
G09G3/20 622R
G09G3/20 631B
G09G3/20 621E
G09G3/20 612U
G09G3/20 623U
G09G3/20 623D
G09G3/20 623C
G09G3/20 622F
G09G3/20 621F
H05B33/14 A
H01L27/32
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021029790
(22)【出願日】2021-02-26
(71)【出願人】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(72)【発明者】
【氏名】木村 圭
【テーマコード(参考)】
3K107
5C080
5C380
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC41
3K107DD39
3K107EE03
3K107EE57
3K107HH05
5C080AA06
5C080BB05
5C080BB06
5C080CC03
5C080DD06
5C080DD08
5C080EE19
5C080EE26
5C080EE29
5C080FF11
5C080FF13
5C080GG11
5C080GG13
5C080GG15
5C080GG17
5C080JJ02
5C080JJ03
5C080JJ04
5C080JJ07
5C080KK04
5C080KK07
5C080KK23
5C080KK43
5C380AA01
5C380AA03
5C380AB06
5C380AB34
5C380AC08
5C380AC11
5C380AC12
5C380BA45
5C380BB09
5C380BB30
5C380CA04
5C380CA12
5C380CA26
5C380CA32
5C380CA53
5C380CA54
5C380CB02
5C380CB08
5C380CB09
5C380CB12
5C380CB14
5C380CB29
5C380CB31
5C380CC26
5C380CC33
5C380CC62
5C380CD012
5C380CD022
5C380CF09
5C380CF22
5C380CF23
5C380CF32
5C380CF48
5C380CF52
5C380CF56
5C380CF64
5C380CF66
5C380DA02
5C380DA06
5C380DA19
5C380DA20
5C380DA32
5C380DA34
5C380DA35
5C380DA42
5C380DA46
5C380DA58
5C380FA16
(57)【要約】
【課題】複数の行単位で発光素子を発光可能な表示制御装置、表示装置、及び表示制御方法を提供する。
【解決手段】画面内に配された複数のゲート線及び複数のデータ線と、両線の各交差部に配されゲート線及びデータ線を介して選択駆動される複数の発光素子を有する表示アレイ部と、行を選択する選択信号に基づき複数のゲート線のなかから複数を選択する情報を生成可能な変換部を有し、情報に基づき複数のゲート線のなかから1又は複数を選択する第1駆動回路と、を少なくとも備える表示装置を制御する表示制御装置であって、複数のゲート線のなかから複数を選択する選択信号を生成する信号生成部と、選択信号を出力する出力部と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面内に配された複数のゲート線及び複数のデータ線と、両線の各交差部に配されゲート線及びデータ線を介して選択駆動される複数の発光素子を有する表示アレイ部と、
行を選択する選択信号に基づき前記複数のゲート線のなかから複数を選択する情報を生成可能な変換部を有し、前記情報に基づき前記複数のゲート線のなかから1又は複数を選択する第1駆動回路と、を少なくとも備える表示装置を制御する表示制御装置であって、
前記複数のゲート線のなかから複数を選択する前記選択信号を生成する信号生成部と、
前記選択信号を出力する出力部と、
を備える、表示制御装置。
【請求項2】
前記信号生成部は、前記表示アレイ部の1垂直期間内に選択するゲート線に対応する前記選択信号をそれぞれ生成し、
前記出力部は、前記それぞれの前記選択信号を時系列に出力する、請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記出力部は、所定のゲート線に対応する前記選択信号から順に出力する、請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記所定のゲート線は画像中の注目領域内に対応する、請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記出力部は、所定のゲート線に対応する前記選択信号を出力した後に、所定のゲート線に対して上下に位置するゲート線に対応する前記選択信号を交互に出力する、請求項4に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記複数のゲート線のなかの第1範囲のゲート線に対応する前記選択信号は、一行を選択する第1選択信号であり、前記第1範囲と異なる第2範囲のゲート線に対応する前記選択信号は、複数行を選択する第2選択信号である、請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項7】
前記出力部は、ゲート線の並び順に対応させ前記第1選択信号を出力した後に、前記第2範囲の上下に位置するゲート線に対応する前記第2選択信号を交互に出力する、請求項6に記載の表示制御装置。
【請求項8】
前記出力部は、前記第1選択信号を出力した後に、前記第2選択信号を出力する、請求項7に記載の表示制御装置。
【請求項9】
画像データを記憶する記憶部と、
前記画像データのなかから所定の認識領域を認識する認識処理部と、を更に備え、
前記信号生成部は、前記所定の認識領域に基づき、前記第1選択信号を生成する、請求項7に記載の表示制御装置。
【請求項10】
前記表示装置は、前記複数のデータ線を順次選択し映像信号を供給する第2駆動回路を更に備えており、
前記出力部は、前記画像データに基づき、前記映像信号を出力する、請求項9に記載の表示制御装置。
【請求項11】
前記第1駆動回路に前記画面内に配された複数のゲート線を選択させ、前記第2駆動回路の前記複数のデータ線から高輝度信号を出力させる発光制御部を、
更に備える、請求項10に記載の表示制御装置。
【請求項12】
前記選択信号には、前記複数のゲート線の中の選択するゲート線に対応するアドレス信号が含まれ、
前記変換部は、前記アドレス信号に基づき前記複数のゲート線のなかから1又は複数を選択する情報に変換する、請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項13】
前記アドレス信号は、上位アドレス信号と下位アドレス信号とを有し、前記複数のゲート線のなかから複数を選択する場合には、前記第1駆動回路は、上位アドレス信号に基づき、複数を選択する、請求項12に記載の表示制御装置。
【請求項14】
前記選択信号には、前記下位アドレス信号を用いないことを示すマスク信号が含まれており、
前記第1駆動回路は、前記マスク信号に基づき、前記複数のゲート線のなかから複数を選択する、請求項13に記載の表示制御装置。
【請求項15】
画面内に配された複数のゲート線及び複数のデータ線と、両線の各交差部に配されたゲート線及びデータ線を介して選択駆動される複数の発光素子を有する表示アレイ部と、
行を選択するアドレス信号に基づき前記複数のゲート線のなかから複数を選択する情報を生成可能なアドレスデコーダを有し、前記情報に基づき、前記複数のゲート線のなかから1又は複数を選択する第1駆動回路と、
前記複数のデータ線を順次選択し映像信号を供給する第2駆動回路と、
を備える、表示装置。
【請求項16】
前記アドレス信号は、上位アドレス信号と下位アドレス信号とを有し、前記複数のゲート線のなかから複数を選択する場合には、前記第1駆動回路は、上位アドレス信号に基づき、複数を選択する、請求項15に記載の表示装置。
【請求項17】
前記第1駆動回路は、前記下位アドレス信号を用いないことを示すマスク信号に従い、前記複数のゲート線のなかから複数を選択する、請求項16に記載の表示装置。
【請求項18】
画面内に配された複数のゲート線及び複数のデータ線と、両線の各交差部に配されゲート線及びデータ線を介して選択駆動される複数の発光素子を有する表示アレイ部と、行を選択する選択信号に基づき前記複数のゲート線のなかから複数を選択する情報を生成可能な変換部を有し、前記情報に基づき、前記複数のゲート線のなかから1又は複数を選択する第1駆動回路とを少なくとも備える表示装置を制御する表示制御方法であって、
前記複数のゲート線のなかから複数を選択する前記選択信号を生成する信号生成工程と、
前記選択信号を出力する出力工程と、
を備える、表示制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示制御装置、表示装置、及び表示制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置は行列配置した発光素子を有している。このような表示装置はソースドライバとゲートドライバとを一般に有している。ゲートドライバは複数のゲート線のなかから選択したゲート線上の発光素子を導通状態にして、行単位で発光素子を線順次走査する。
【0003】
ところが、注目領域を表示する場合にも、線順次走査方式では、表示装置の表示アレイ部を上から下、あるいは下から上に全行を一行ずつスキャンする。このため、注目領域を表示するまでに時間がかかってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許6622279号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本開示では、複数の行単位で発光素子を発光可能な表示制御装置、表示装置、及び表示制御方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本開示によれば、画面内に配された複数のゲート線及び複数のデータ線と、両線の各交差部に配されゲート線及びデータ線を介して選択駆動される複数の発光素子を有する表示アレイ部と、
行を選択する選択信号に基づき前記複数のゲート線のなかから複数を選択する情報を生成可能な変換部を有し、前記情報に基づき前記複数のゲート線のなかから1又は複数を選択する第1駆動回路と、
を少なくとも備える表示装置を制御する表示制御装置であって、
前記複数のゲート線のなかから複数を選択する前記選択信号を生成する信号生成部と、
前記選択信号を出力する出力部と、
を備える、表示制御装置が提供される。
【0007】
前記信号生成部は、前記表示アレイ部の1垂直期間内に選択するゲート線に対応する前記選択信号をそれぞれ生成し、
前記出力部は、前記それぞれの前記選択信号を時系列に出力してもよい。
【0008】
前記出力部は、所定のゲート線に対応する前記選択信号から順に出力してもよい。
【0009】
所定のゲート線は画像中の注目領域内に対応させてもよい。
【0010】
前記出力部は、所定のゲート線に対応する前記選択信号を出力した後に、所定のゲート線に対して上下に位置するゲート線に対応する前記選択信号を交互に出力してもよい。
【0011】
前記複数のゲート線のなかの第1範囲のゲート線に対応する前記選択信号は、一行を選択する第1選択信号であり、前記第1範囲と異なる第2範囲のゲート線に対応する前記選択信号は、複数行を選択する第2選択信号であってもよい。
【0012】
前記出力部は、ゲート線の並び順に対応させ前記第1選択信号を出力した後に、前記第2範囲の上下に位置するゲート線に対応する前記第2選択信号を交互に出力してもよい。
【0013】
前記出力部は、前記第1選択信号を出力した後に、前記第2選択信号を出力してもよい。
【0014】
画像データを記憶する記憶部と、
前記画像データのなかから所定の認識領域を認識する認識処理部と、を更に備え、
前記信号生成部は、前記所定の認識領域に基づき、前記第1選択信号を生成してもよい。
【0015】
前記表示装置は、前記複数のデータ線を順次選択し映像信号を供給する第2駆動回路を更に備えており、
前記出力部は、前記画像データに基づき、前記映像信号を出力してもよい。
【0016】
前記第1駆動回路に前記画面内に配された複数のゲート線を選択させ、前記第2駆動回路の前記複数のデータ線から高輝度信号を出力させる発光制御部を、
更に備えてもよい。
【0017】
前記選択信号には、前記複数のゲート線の中の選択するゲート線に対応するアドレス信号が含まれ、
前記変換部は、前記アドレス信号に基づき前記複数のゲート線のなかから1又は複数を選択する情報に変換してもよい。
【0018】
前記アドレス信号は、上位アドレス信号と下位アドレス信号とを有し、前記複数のゲート線のなかから複数を選択する場合には、前記第1駆動回路は、上位アドレス信号に基づき、複数を選択してもよい。
【0019】
前記選択信号には、前記下位アドレス信号を用いないことを示すマスク信号が含まれており、
前記第1駆動回路は、前記マスク信号に基づき、前記複数のゲート線のなかから複数を選択してもよい。
【0020】
本開示によれば、画面内に配された複数のゲート線及び複数のデータ線と、両線の各交差部に配されゲート線及びデータ線を介して選択駆動される複数の発光素子を有する表示アレイ部と、
行を選択するアドレス信号に基づき前記複数のゲート線のなかから複数を選択する情報を生成可能なアドレスデコーダを有し、前記情報に基づき、前記複数のゲート線のなかから1又は複数を選択する第1駆動回路と、
前記複数のデータ線を順次選択し映像信号を供給する第2駆動回路と、
を備える、表示装置が提供される。
【0021】
前記アドレス信号は、上位アドレス信号と下位アドレス信号とを有し、前記複数のゲート線のなかから複数を選択する場合には、前記第1駆動回路は、上位アドレス信号に基づき、複数を選択してもよい。
【0022】
前記第1駆動回路は、前記下位アドレス信号を用いないことを示すマスク信号に従い、前記複数のゲート線のなかから複数を選択してもよい。
【0023】
本開示によれば、画面内に配された複数のゲート線及び複数のデータ線と、両線の各交差部に配されゲート線及びデータ線を介して選択駆動される複数の発光素子を有する表示アレイ部と、行を選択する選択信号に基づき前記複数のゲート線のなかから複数を選択する情報を生成可能な変換部を有し、前記情報に基づき、前記複数のゲート線のなかから1又は複数を選択する第1駆動回路とを少なくとも備える表示装置を制御する表示制御方法であって、
前記複数のゲート線のなかから複数を選択する前記選択信号を生成する信号生成工程と、
前記選択信号を出力する出力工程と、
を備える、表示制御方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】第1実施形態における表示システム1の構成例を示す図。
図2】表示装置の構成例を示すブロック図。
図3】発光部と発光部を駆動するための駆動回路とを含む画素(発光素子)の模式的な回路図。
図4】アドレスデコーダの構成例を示すブロック図。
図5】アドレスデコーダの真理値表の例を示す図。
図6】表示制御装置の構成を示すブロック図。
図7】設定部による設定例を説明する模式図。
図8】注目領域から上下に交互に画像を表示する第1モードの例を示す図。
図9】マスク信号にハイレベルの状態がある場合の第1モードの例を示す図。
図10】注目領域から順に一方向に画像を表示する第2モードの例を示す図。
図11】表示制御装置の制御処理例を示すフローチャート。
図12】第2実施形態に係る表示制御装置の構成を示すブロック図。
図13】認識された注目領域に基づき、設定部が設定した制御情報例を示す図。
図14】第3実施形態に係る表示制御装置の構成を示すブロック図。
図15】設定部により設定された情報例を示す図。
図16】第4実施形態に係るアドレスデコーダの構成例を示すブロック図。
図17】第4実施形態に係るアドレスデコーダの真理値表の例を示す図。
図18】マスク信号Mask1にハイレベルの状態がある場合の第1モードの例を示す図。
図19】マスク信号Mask1にハイレベルの状態がある場合の第3モードの例を示す図。
図20】本開示の電子機器の具体例に係るヘッドマウントディスプレイの一例を示す外観図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して、表示制御装置、表示装置、及び表示制御方法の実施形態について説明する。以下では、通信装置及び通信システムの主要な構成部分を中心に説明するが、通信装置及び通信システムには、図示又は説明されていない構成部分や機能が存在しうる。以下の説明は、図示又は説明されていない構成部分や機能を除外するものではない。
【0026】
(第1実施形態)
図1は、本技術の第1実施形態における表示システム1の構成例を示す図である。この表示システム1は、行単位で発光素子を発光させ、画像を表示可能なシステムであり、撮像装置10と、表示装置20と、表示制御装置30とを、備える。
【0027】
撮像装置10は、例えばカメラであり、動画撮影したデジタル画像データを表示制御装置30に供給することが可能である。
【0028】
表示装置20は、デジタル画像データに基づく映像信号を用いて、行単位で発光素子を発光させ、画像を表示可能な装置である。表示装置20は、例えば電流駆動型の発光素子を有する。この発光素子として、有機エレクトロルミネッセンス素子、LED素子、半導体レーザ素子などを用いることが可能である。また、表示装置20は、所謂モノクロ表示の構成であってもよいし、カラー表示の構成であってもよい。カラー表示の構成とする場合には、1つのカラー画素は複数の画素から成る構成、具体的には、1つのカラー画素は、赤色表示画素、緑色表示画素、及び、青色表示画素の組から成る構成とすることができる。更には、これらの3種の画素に更に1種類あるいは複数種類の画素を加えた1組から構成することもできる。なお、表示装置20の詳細な構成は後述する。
【0029】
表示制御装置30は、表示装置20を制御して、デジタル画像データに基づく映像を表示させる。また、デジタル画像データは、ネットワーク、無線通信などを介して表示制御装置30に供給してもよい。或いは、デジタル画像データは、記憶媒体により表示制御装置30に供給してもよい。なお、表示制御装置30の詳細な構成も後述する。また、本実施形態では、デジタル画像データを画像データと称する場合がある。
【0030】
図2は、表示装置20の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、表示装置20は、表示アレイ部200と、ソースドライバ202と、ゲートドライバ204とを有する。また、ゲートドライバ204は、アドレスデコーダ204aと、垂直バッファ204bとを有する。
【0031】
表示アレイ部200には、例えば基材上にシリコンから成る半導体層が形成されて成る半導体基板上に行方向にm+1個、列方向にn+1個、合計(m+1)×(n+1)個の画素200aが形成される。すなわち、表示アレイ部200は、互いに直交して画面内に配された複数のゲート線y0~ym、及び複数のデータ線D0~Dnと、両線の各交点部に配されゲート線y0~ym及びデータ線D0~Dnを介して選択駆動される画素200aとを含んで構成される。
【0032】
ソースドライバ202には、例えば表示制御装置30から、表示すべき画像に応じた階調を表す映像信号LDSigが入力される。映像信号LDSigは、例えばデジタル信号である。ソースドライバ202は、例えば信号LDSigを順次にラッチする。これにより、この信号LDSigは各データ線D0~Dnに振り分けられ、サンプリング入力される。さらに、ソースドライバ202は、データ線D0~Dnに振り分けた映像信号LDSigをそれぞれディジタルアナログ変換処理し、映像信号LDSigの階調値に応じたアナログ信号を生成し、映像信号としてデータ線D0~Dnに供給する。なお、本実施形態に係るソースドライバ202が第2駆動回路に対応する。
【0033】
ゲートドライバ204は、ゲート線y0~ymにゲート信号として電圧φを印可する。このゲート信号によって、画素200aは例えば行単位で走査される。より具体的には、ゲートドライバ202には、例えば表示制御装置30から、走査すべき行を示す選択信号が時系列に入力される。この選択信号は、例えばアドレス信号、及びマスク信号を有する。
【0034】
アドレスデコーダ204aは、選択信号が入力されると、アドレス信号、及びマスク信号に含まれるアドレスと、マスク情報とに基づき、走査すべき行の値にデコードする。また、アドレスデコーダ204aは、アドレス信号、及びマスク信号にしたがい、同時に複数行の選択が可能である。これにより選択された第L行、及びL+1行目(0≦L≦(m-1))に配列されたn+1個の画素200aが駆動される。なお、アドレスデコーダ204aの詳細な構成は後述する。また、本実施形態に係るゲートドライバ204が第1駆動回路に対応し、本実施形態に係るアドレスデコーダ204aが変換部に対応する。
【0035】
垂直バッファ204bは、アドレスデコーダ204aから入力された走査すべき行Lにゲート信号として電圧φを印可する。これにより、垂直同期信号Vsyncに同期して、第L行目に配列されたn+1個の画素200aが駆動される。
【0036】
図3は、発光部と発光部を駆動するための駆動回路とを含む画素(発光素子)200aの模式的な回路図である。なお、図示の都合上、図2においては、1つの画素200a、より具体的には、第(m、n)番目の画素200aについての結線関係を示した。
【0037】
図3に示すように、画素200aは、電流駆動型の発光部ELP、及び、発光部ELPを駆動するための駆動回路200bを有している。駆動回路200bは、映像信号を書き込むための書込みトランジスタTRと、発光部ELPに電流を流す駆動トランジスタTRとを少なくとも含んでいる。これらは、pチャネル型トランジスタから構成されている。
【0038】
駆動回路200bは、更に、容量部Cを備えている。容量部Cは、駆動トランジスタTRのソース領域に対するゲート電極の電圧(所謂ゲート・ソース間電圧)を保持するために用いられる。画素70の発光時において、駆動トランジスタTRの一方のソース/ドレイン領域(図3において給電線PS1nに接続されている側)はソース領域として働き、他方のソース/ドレイン領域はドレイン領域として働く。
【0039】
容量部Cを構成する一方の電極と他方の電極は、それぞれ、駆動トランジスタTRの一方のソース/ドレイン領域とゲート電極に接続されている。駆動トランジスタTRの他方のソース/ドレイン領域は、発光部ELPのアノード電極に接続されている。
【0040】
発光部ELPは、流れる電流値に応じて発光輝度が変化する電流駆動型の発光部であって、具体的には、有機エレクトロルミネッセンス発光部から成る。発光部ELPは、アノード電極、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、及び、カソード電極等から成る周知の構成や構造を有する。
【0041】
発光部ELPの他端(具体的には、カソード電極)は、共通給電線に接続されている。共通給電線には所定の電圧VCATH(例えば接地電位)が供給される。書込みトランジスタTRは、走査線ymに接続されるゲート電極と、データ線Dnに接続される一方のソース/ドレイン領域と、駆動トランジスタTRのゲート電極に接続される他方のソース/ドレイン領域とを有する。結果として、データ線Dnからの信号電圧は、走査線ymに電圧φが印可されると、書込みトランジスタTRを介して容量部Cに書き込まれる。
【0042】
上述したように、容量部Cは、駆動トランジスタTRの一方のソース/ドレイン領域とゲート電極との間に接続されている。駆動トランジスタTRの一方のソース/ドレイン領域には電源部208(図2では不図示)から給電線PS1mを介して電源電圧VCCが印加される。データ線Dnからの映像信号電圧VSigが書込みトランジスタTRを介して容量部CSに書き込まれると、容量部CSは(VCC-VSig)といった電圧を、駆動トランジスタTRDのゲート・ソース間電圧として保持する。駆動トランジスタTRDには、ドレイン電流Idsが流れ、発光部ELPは電流値に応じた輝度で発光する。そして、表示装置20において、少なくとも書込みトランジスタTRのバックゲートには、駆動トランジスタTRDに電圧を供給する給電線PS1とは別に設けられたバックゲート用配線VSBmを介して、電圧が供給される。図3に示す例では、書込みトランジスタTRW及び駆動トランジスタTRDのバックゲートに、バックゲート用配線VSBを介して電圧が供給される。これによって、各トランジスタのバックゲートには、駆動トランジスタTRDに電圧を供給する供給路とは別系統、換言すれば、駆動トランジスタTRDに電圧を供給する供給路とは独立した供給路を介して、電圧が供給される。
【0043】
ここで、図4及び図5に基づき、アドレスデコーダ204aの構成及び動作例を説明する。図4は、アドレスデコーダ204aの構成例を示すブロック図である。
【0044】
図4に示すように、アドレスデコーダ204aは、複数のNOTゲートna0~na3と、複数のANDゲートa20~a23、a20~a23、a10~a17、a00~a015と、複数のマルチプレクサm00~m015、入力端子ta0~ta3、t1、tMask0、出力端子ty0~ty15とを有する。出力端子ty0~ty15は、なお、説明を簡単にするため出力端子ty0~ty15を16個で記載しているが、これに限定されない。例えばmを1024として、1024などまで拡張してもよい。
【0045】
端子ta3は、NOTゲートna3の入力端子、ANDゲートa22、23の一方の入力端子に接続される。NOTゲートna3の出力端子は、ANDゲートa20、21の一方の入力端子に接続される。
【0046】
端子ta2は、NOTゲートna2の入力端子、ANDゲートa21、23の他方の入力端子に接続される。NOTゲートna2の出力端子は、ANDゲートa20、22の他方の入力端子に接続される。
【0047】
端子ta1は、NOTゲートna1の入力端子、ANDゲートa10~17のうちの上から偶数番目のANDゲートa11、13、15、17一方の入力端子に接続される。NOTゲートna1の出力端子は、ANDゲートa10~17のうちの上から奇数番目のANDゲートa10、12、14、16一方の入力端子に接続される。
【0048】
ANDゲートa20~23の出力端子はそれぞれ、ANDゲートa10~a17に対して上から2個ずつANDゲートの他方の入力端子に入力される。ANDゲートa10~a17の出力端子はそれぞれ、ANDゲートa00~a015に対して上から2個ずつANDゲートの一方の入力端子に入力される。
【0049】
端子ta0は、NOTゲートna0の入力端子、マルチプレクサm00~m015のうちの上から偶数番目のマルチプレクサm01、m03、、、m015の一方の入力端子に接続される。NOTゲートna0の出力端子は、マルチプレクサm01、m03、、、m015ののうちの上から奇数番目のマルチプレクサm00、m02、、、m014の一方の入力端子に接続される。
【0050】
端子t1は、マルチプレクサm00~m015の他方の入力端子に接続される。マルチプレクサm00~m015の出力端子は、ANDゲートa00~a015の他方の入力端子に接続される。また、端子tMask0は、マルチプレクサm00~m015の制御端子に接続される。そして、ANDゲートa00~a015の出力端子は、それぞれ出力端子ty0~ty15に接続される。アドレスデコーダ204aは、例えば、このような論理回路により構成され、例えば図5に示す真理値表に示される動作を行う。なお、本実施形態に係るアドレスデコーダ204aは、論理回路で構成しているが、これに限定されない。
【0051】
図5は、アドレスデコーダ204aの真理値表の例を示す図である。欄210のビットデータa3、a2、a1、a0がアドレス信号の例であり、ビットデータMask0がマスク信号の例である。上述のように選択信号は、アドレス信号、及びマスク信号を含む。
【0052】
ビットデータa3、a2、a1、a0は、それぞれ入力端子ta3、ta2、ta1、ta0(図4参照)に入力されるアドレス信号であり、ビットデータMask0は、入力端子tMask0(図4参照)に入力されるマスク信号である。欄212のy0~y15は、それぞれ出力端子ty0~ty15にアドレスデコーダ204aから出力されるビットデータを示す。なお、入力端子t1には、常に1が入力される。
【0053】
図4に示す論理回路の組み合わせから分かるように、例えば、アドレス信号a3、a2、a1、a0が(0、0、0、0)であり、マスク信号Mask0が(0)である場合、アドレスデコーダ204aは、出力端子ty0~ty15に(1、0、、、、、、0)を出力する。同様にアドレス信号a3、a2、a1、a0が(0、0、0、1)であり、Mask0が(0)である場合、アドレスデコーダ204aは、出力端子ty0~ty15に(0、1、、、、、、0)を出力する。同様にアドレス信号a3、a2、a1、a0が(1、1、1、1)であり、マスク信号Mask0が(0)である場合、アドレスデコーダ204aは、出力端子ty0~ty15に(0、0、、、、、、1)を出力する。
【0054】
一方で、アドレスデコーダ204aは、スク信号Mask0が(1)である場合、アドレス信号a0の値に依存せずに信号を出力する。例えば、マスク信号Mask0が(1)である場合、アドレス信号a3、a2、a1、a0は(0、0、0、×)であり、出力端子ty0~ty15に(1、1、、、、、、0)を出力する。ここで、「×」は、×の信号値に依存しないことを意味する。このように、アドレス信号は、上位アドレス信号(a3、a2、a1)と下位アドレス信号(a0)とを有し、複数のゲート線y0~y15のなかから複数を選択する場合には、ゲートドライバ204は、上位アドレス信号に基づき、複数を選択する。
【0055】
例えば、マスク信号Mask0が(1)である場合、アドレス信号a3、a2、a1、a0が(0、0、1、×)であり、アドレスデコーダ204aは、上位アドレス信号(0、0、1)に基づき、出力端子ty0~ty15に(0、0、1、1、0、、、、、0)を出力する。このように、マスク信号Mask0が(1)である場合、出力端子ty0~ty15のうちの連続する2端子に1が出力される。これにより、複数のゲート線y0~y15のなかからゲート線y2、y3が選択される。すなわち、垂直バッファ204bは、ゲート線y2、y3にゲート信号として電圧φを印可する。
【0056】
垂直バッファ204bは、アドレスデコーダ204aから入力された出力端子ty0~ty15の値に基づき、走査すべき行Lにゲート信号として電圧φを印可する。例えば、アドレス信号a3、a2、a1、a0が(0、0、0、0)であり、マスク信号Mask0が(0)である場合の出力端子ty0~ty15の値が(1、0、、、、、、0)であれば、ゲート線y0にゲート信号として電圧φを印可する。これにより、行0のn+1個の画素200aが映像信号に従い発光する。
【0057】
また、例えば、マスク信号Mask0が(1)でありアドレス信号a3、a2、a1、a0が(0、0、0、×)である場合の出力端子ty0~ty15の値が(1、1、、、、、、0)であれば、ゲート線y0、及びy1にゲート信号として電圧φを印可する。これにより、行0、1それぞれのn+1個の画素200aが映像信号に従い発光する。
【0058】
図6は、表示制御装置30の構成を示すブロック図である。図6に示すように、表示制御装置30は、記憶部300と、設定部302と、アドレスカウンタ304と、出力部305と、を備える。
【0059】
記憶部300は、例えば撮像装置10で撮像された画像データを記憶する。
【0060】
設定部302は、走査すべき行の順番と縦解像度を制御情報として設定する。また、設定部302は、後述する表示モードを制御情報として設定する。これらの設定は、操作者により不図示の入力部により設定可能である。
【0061】
アドレスカウンタ304は、設定部302により設定された制御情報に基づき、アドレス信号、及びマスク信号を含む選択信号を時系列に生成する。
【0062】
出力部305は、アドレスカウンタ304が生成した選択信号を時系列に表示装置20に出力する。また、出力部305は、選択信号に同期させて、記憶部300に記憶される画像データに基づく映像信号を表示装置20に出力する。
【0063】
図7は、設定部302による設定例を説明する模式図である。図7には、水平同期信号Vsync、マスク信号Mask0が図示されている。水平同期信号Vsyncは、縦軸が信号レベルを示し、横軸が経過時間を示す。すなわち、信号sf1が1フレーム目の画像データ1Fの同期起点を示し、信号sf2が2フレーム目の画像データ2Fの同期起点を示す。
【0064】
マスク信号Mask0は、縦軸が信号レベルを示し、横軸が経過時間を示す。ハイレベルが1を示し、ロウレベルが0を示す。
【0065】
画像A1Fは、画像データ1Fに対するアドレス信号の発生順を示す画像であり、画像A2Fは、画像データ2Fに対するアドレス信号の発生順を示す画像である。縦軸はアドレス信号を示し、横軸は経過時間を示す。例えば、画像A1F、A2Fでは、アドレス信号は上から順にゲート線y0~ym(図1)に対応する。ここでは、説明を簡単にするため、ゲート線y0~y15に対応する。
【0066】
画像データ1Fでは、アドレス信号は、アドレス信号0x6~0xF、0x0~0x5の順に生成され、アドレス信号0x0~0x5、0xa~0xfでは、マスク信号Mask0がハイレベルになることを示している。同時刻に複数のアドレス信号の生成が指示される場合には、後述のアドレスカウンタ304は、例えばアドレス信号の最初の信号のみを生成する。例えば、図7に示すように、アドレス信号0xa、0xbの場合であれば、アドレス信号0xaのみを生成する。
【0067】
アドレスカウンタ304は、設定部302による設定に従い、水平同期信号Vsync、マスク信号Mask0、及びアドレス信号を、内部クロックに基づき生成する。図7の例では、アドレスカウンタ304は、設定部302による設定に従い、アドレス信号0x6、0x7、0x8、0x9、0xa、0xc、0xe、0x0、0x2、0x4の順にアドレス信号を生成し、出力部305を介して出力する。なお、本実施形態に係るアドレスカウンタ304が信号生成部に対応する。また、アドレスカウンタ304は、設定されたマスク信号Mask0に従い、時系列にビットデータを生成する。
【0068】
また、アドレスカウンタ304は、アドレス信号に対応する行のデータを記憶部300からアドレス信号及びマスク信号に同期させて、映像信号LDSigとして出力部305を介して表示装置20に出力させる。例えば、図7の例では、アドレスカウンタ304は、設定部302による設定に従い、アドレス信号0x6、0x7、0x8、0x9、0xa、0xc、0xe、0x0、0x2、0x4に対応する画像データにおける行データを順に映像信号LDSigとして表示装置20に出力部305を介して出力する。例えば、マスク信号Mask0がハイレベルになっている場合には、アドレス信号0xa、0xbの組み合わせであれば、アドレス信号0xaが出力されるので、アドレス信号0xaに対応する行の画像データが映像信号LDSigとして表示装置20に出力部305を介して出力される。これからわかるように、マスク信号Mask0がハイレベルになっている場合には、表示装置20に表示される画像の縦方向の画像解像度が2分の1となる。
【0069】
一方で、マスク信号Mask0がハイレベルになっている場合にはアドレス信号0xa、0xbを、出力部305を介して出力する時間間隔は、マスク信号が0である場合のアドレス信号0x6、0x7、0x8、0x9などと同一の時間間隔となる。このため、マスク信号Mask0がハイレベルになっている期間が長くなるほど、1フレーム分の画像データ1Fの表示時間を短くできる。これにより、動画表示では、注目領域の表示時間を相対的に長くすることも可能である。
【0070】
ここで、図8図10に基づき、設定部302による設定される表示モードの例を説明する。図8は、注目領域から上下に交互に画像を表示する第1モードの例を示す図である。左図は、表示アレイ部200(図2参照)の表示画像を模式的に示し、右図は、図7と同様に、水平同期信号Vsync、マスク信号Mask0、画像A1F、及び画像A2Fを示す。図8に示すように、注目領域は、表示アレイ部200(図2参照)における複数のゲート線y0~ymのなかの第1範囲y200aに対応する。また、注目領域以外の範囲は、複数のゲート線y0~ymのなかの第2範囲y200bに対応する。出力部305は、注目領域の中心部に対するゲート線に対して、上下に位置するゲート線に対応する選択信号を交互に出力する。
【0071】
このように、第1モードでは、例えば、表示アレイ部200(図2参照)の注目領域の中心部から上下に交互に画像を表示される。このため、第1モードでは、注目領域の中心部から順に画像データを表示可能となり、注目領域の中心部から観察可能となる。
【0072】
図9は、マスク信号Mask0にハイレベルの状態がある場合の第1モードの例を示す図である。左図は、表示アレイ部200(図2参照)の表示画像を模式的に示し、右図は、図7と同様に、水平同期信号Vsync、マスク信号Mask0、画像A1F、及び画像A2Fを示す。
【0073】
図9に示すように、注目領域は、表示アレイ部200(図2参照)における複数のゲート線y0~ymのなかの第1範囲y200aに対応する。アドレスカウンタ304は、第1範囲y200aのゲート線に対応する選択信号として、一行を選択する第1選択信号を生成する。また、第1範囲y200aと異なる第2範囲y200bのゲート線に対応する選択信号として、複数行を選択する第2選択信号を生成する。なお、本実施形態では、一行を選択する選択信号を第1選択信号と称し、複数行を選択する選択信号を第2選択信号と称する。すなわち、第1選択信号が有するマスク信号Mask0はロウレベル(例えば0)であり、第2選択信号が有するマスク信号Mask0はハイレベル(例えば1)である。これらから分かるように、出力部305は、第1範囲y200aのゲート線に対応する第1選択信号を上下交互に出力した後に、第2範囲y200bの上下に位置するゲート線に対応する第2選択信号を交互に出力する。
【0074】
このように、第1モードでは、例えば、表示アレイ部200(図2参照)の注目領域から上下に交互に画像を表示し、マスク信号Mask0がハイレベル(例えば1)になると、複数行を同時に駆動する。これにより、注目領域から観察が可能となる。また、マスク信号Mask0により、注目領域外の表示時間を短縮可能となるので、より多くの表示時間の割合を注目領域の表示に使用することが可能となる。
【0075】
図10は、注目領域から順に一方向に画像を表示する第2モードの例を示す図である。左図は、表示アレイ部200(図2参照)の表示画像を模式的に示し、右図は、図7と同様に、水平同期信号Vsync、マスク信号Mask0、画像A1F、及び画像A2Fを示す。図10に示すように、出力部305は、第1範囲y200aのゲート線に対応する第1選択信号を上から下に順に出力した後に、第2選択信号を上から下に順に出力する。
【0076】
このように、第2モードでは、例えば、表示アレイ部200(図2参照)の注目領域から一方向に画像を表示する。注目領域から順に画像データを表示することにより、注目領域から観察可能となる。また、マスク信号により、注目領域外の表示時間を短縮可能となるので、より多くの時間を注目領域の表示使用することが可能となる。また、第2モードでは、注目領域は一方向に画像が表示されるので、観察者の視点のふり幅を小さくすることが可能となる。
【0077】
図11は、表示制御装置30の制御処理例を示すフローチャートである。図11に示すように、設定部302は、表示アレイ部200(図2参照)の注目領域に対応する行および開始行、縦方向の解像度を低解像にする領域を設定する(ステップS100)。設定部302は、例えば、図8図10に示す画像A1F、及び画像A2Fに模式的に示す制御情報を設定する。
【0078】
次に、アドレスカウンタ304は、設定部302に設定された制御情報に従い、アドレス信号及びマスク信号を内部クロックに従い選択信号を生成し、出力部305を介して表示装置20に時系列に出力する。また、アドレスカウンタ304は、アドレス信号及びマスク信号に対応する行のデータを記憶部300からアドレス信号及びマスク信号に同期させて、映像信号LDSigとして、出力部305を介して表示装置20に出力する(ステップS102)。
【0079】
なお、表示システム1は、コンピュータシステム、ナビゲーションシステム、DVDプレーヤー、ブルーレイプレーヤー、ホームシアターシステム、モバイル機器システム、ウェアラブル機器システム、仮想/拡張現実システムなどに用いることが可能である。また、表示システム1を構成する、撮像装置10、表示装置20、及び表示制御装置30を例えばスマートフォンのように一体的に一つの電子機器として構成してもよい。
【0080】
以上説明したように、本実施形態によれば、ゲートドライバ204内にアドレスデコーダ204aを構成することとした。これにより、表示制御装置30が画像中の注目する領域の行に対応するアドレス信号から順にアドレスデコーダ204aに出力することにより、画像中の注目する領域の行データから順に表示制御装置30に表示可能となる。また、表示制御装置30が複数のゲート線y0~ymのなかから複数を選択する第2選択信号を生成し、表示装置20に出力する。これにより、アドレスデコーダ204aが、第2選択信号に含まれるアドレス信号及びマスク信号に基づき、複数のゲート線y0~ymのなかから複数を選択する情報を生成し、ゲートドライバ204は、この情報に基づき複数のゲート線y0~ymのなかから複数を選択することが可能となる。このように、本実施形態によれば、表示装置20に画像データの注目領域から順に表示可能となるとともに、画像データの注目領域外の表示時間をより短縮することができる。
【0081】
(第2実施形態)
第2実施形態に係る表示システム1は、注目領域を自動認識可能な認識処理部を更に備える点で、第1実施形態に係る表示システム1と相違する。以下では、第1実施形態に係る表示システム1と相違する点を説明する。
【0082】
図12は、第2実施形態に係る表示制御装置30の構成を示すブロック図である。図12に示すように、第2実施形態に係る表示制御装置30は、認識処理部306を更に備える。
【0083】
認識処理部306は、画像データ中の注目領域を認識する。例えば、認識処理部306は、画像中の移動物体を認識する第1認識アルゴリズム、顔認識を行う第2アルゴリズム、顔の中の目の領域を行う第3アルゴリズムなどを有する。認識処理部306は、表示システム1が使用される形態により、アルゴリズムを切り変える。例えば、自動運転システムでは、第1認識アルゴリズムを用いて、車、人などを注目領域として認識する。また、監視システムでは、第2アルゴリズムを用いて、人の顔を注目領域として認識する。さらにまた、睡眠監視システムでは、第3アルゴリズムを用いて、目の領域を注目領域として認識する。
【0084】
図13は、認識処理部306により認識された注目領域に基づき、設定部302が設定した制御情報例を示す図である。右図は、認識処理部306が第1フレーム画像1F、及び第2フレーム画像2Fないから認識した注目領域を示す図である。左図は、認識処理結果に基づく、水平同期信号Vsync、マスク信号Mask0、画像A1F、及び画像A2Fを示す。ここでは、第2モードの例を示す。
【0085】
図13に示すように、設定部302は、第1フレーム画像1F、及び第2フレーム画像2Fの注目領域に対応する第1範囲y200aを注目領域とし、注目領域の上端を開始行として設定する。また、設定部302は、縦解像度を低解像にする第2範囲y200bを設定する。すなわち、複数のゲート線のなかの第1範囲y200aのゲート線に対応する選択信号は、一行を選択する第1選択信号であり、第1範囲y200aと異なる第2範囲y200bのゲート線に対応する選択信号は、複数行を選択する第2選択信号である。
【0086】
以上説明したように、本実施形態によれば、認識処理部306により認識された注目領域に基づき、設定部302が設定した制御情報に従い表示装置20を制御することとした。これにより、注目領域が移動しても、注目領域から順に画像データを表示可能となり、注目領域から観察可能となる。また、マスク信号により、注目領域外の表示時間を短縮可能となるので、より多くの時間を注目領域の表示に使用することが可能となる。
【0087】
(第3実施形態)
第3実施形態に係る表示システム1は、表示装置20の全画素200aを発光させる制御モードを有する点で、第2実施形態に係る表示システム1と相違する。以下では、第2実施形態に係る表示システム1と相違する点を説明する。
【0088】
図14は、第3実施形態に係る表示制御装置30の構成を示すブロック図である。図13に示すように、第3実施形態に係る表示制御装置30は、発光制御部308を更に備える。
【0089】
発光制御部308は、垂直バッファ204b(図2参照)の全ゲート線y0~ymの全行に電圧φを印可させ、ソースドライバ202の全ラインから高輝度の映像信号を出力させる制御を行うことが可能である。
図15は、設定部302により設定された水平同期信号Vsync、マスク信号Mask0、画像A1F、及び画像A2Fを示す図である。領域ALが発光制御部308による表示装置20の全画素200aを発光させる制御期間を示す。
【0090】
以上説明したように、本実施形態によれば、発光制御部308の発光制御に従いフレーム画像の表示の終了時に表示装置20の全画素200aを発光させる制御期間を設けることとした。これにより、画素の発光周期がリセットされ、フリッカーの発生が抑制される。
【0091】
(第4実施形態)
第4実施形態に係る表示システム1は、表示装置20のアドレスデコーダ204aが4行同時に発光させるモードを更に有する点で、第3実施形態に係る表示システム1と相違する。以下では、第2実施形態に係る表示システム1と相違する点を説明する。
【0092】
ここで、図16及び図17に基づき、第4実施形態に係るアドレスデコーダ204aの構成及び動作例を説明する。図16は、第4実施形態に係るアドレスデコーダ204aの構成例を示すブロック図である。図16に示すように、tMask1端子、t1b端子、複数のマルチプレクサm10~m17、及びORゲートO00を更に有する点で、第1実施形態に係るアドレスデコーダ204aの構成と相違する。
【0093】
図16に示すように、アドレスデコーダ204aは、複数のNOTゲートna0~na3と、複数のANDゲートa20~a23、a20~a23、a10~a17、a00~a015と、複数のマルチプレクサm10~m17、入力端子ta0~ta3、t1、tMask0、出力端子ty0~ty15とを有する。出力端子ty0~ty15は、なお、説明を簡単にするため出力端子ty0~ty15を16個で記載しているが、これに限定されない。例えばm個に拡張してもよい。
【0094】
端子ta1は、マルチプレクサm10~m17のうちの上から偶数番目のm11、13、15、17における一方の入力端子に接続される。NOTゲートna1の出力端子は、マルチプレクサm10~m17のうちの上から奇数番目のm10、12、14、16における一方の入力端子に接続される。また、マルチプレクサm10~m17の他方の入力端子には、端子t1bが接続される。また、マルチプレクサm10~m17の制御端子には、端子tMask1が接続される。そして、マルチプレクサm10~m17の出力端子は、ANDゲートa10~a17の一方の入力端子にそれぞれ接続される。
【0095】
ORゲートO00の一方の入力端子には、端子tMask1が接続され、他方の入力端子には、端子tMask0が接続される。そして、端子tMask1の出力端子は、マルチプレクサm00~m015の制御端子に接続される。
【0096】
図17は、第4実施形態に係るアドレスデコーダ204aの真理値表の例を示す図である。欄210のビットデータa3、a2、a1、a0がアドレス信号の例であり、Mask0が下位ビットのマスク信号の例であり、Mask1が上位ビットのマスク信号の例である。
【0097】
マアドレスデコーダ204aは、スク信号Mask1が(1)である場合、アドレス信号a0、a1の値に依存せずに信号を出力する。例えば、マスク信号Mask0が(1)である場合、アドレス信号a3、a2、a1、a0は(0、0、×、×)であり、出力端子ty0~ty15に(1、1、1、1、0、、、0)を出力する。ここで、「×」は、×の信号値に依存しないことを意味する。例えば、マスク信号Mask0が(1)である場合、アドレス信号a3、a2、a1、a0が(0、1、×、×)であり、出力端子ty0~ty15に(0、0、0、0、1、1、1、1、0、、、、0)を出力する。このように、マスク信号Mask1が(1)である場合、出力端子ty0~ty15のうちの連続する4端子に1が出力される。
【0098】
図18は、マスク信号Mask1にハイレベルの状態がある場合の第1モードの例を示す図である。左図は、表示アレイ部200(図2参照)の表示画像を模式的に示し、右図は、図7と同様に、水平同期信号Vsync、マスク信号Mask0、マスク信号Mask1、画像A1F、及び画像A2Fを示す。第1モードでは、例えば、表示アレイ部200(図2参照)の注目領域から上下に交互に画像を表示し、マスク信号Mask0がハイレベル(例えば1)になると、2行を同時に駆動する。また、マスク信号Mask1がハイレベル(例えば1)になると、4行を同時に駆動する。これにより、段階的に縦解像度を変更可能となる。マスク信号Mask0、マスク信号Mask1により、注目領域外の表示時間を短縮可能となるので、より多くの時間を注目領域の表示使用することが可能となる。また、マスク信号Mask1により4行を同時に駆動することにより、よ1画像データの表示時間を短縮可能となる。
【0099】
図19は、マスク信号Mask1にハイレベルの状態がある場合の第3モードの例を示す図である。左図は、表示アレイ部200(図2参照)の表示画像を模式的に示し、右図は、図7と同様に、水平同期信号Vsync、マスク信号Mask0、マスク信号Mask1、画像A1F、及び画像A2Fを示す。第3モードでは、例えば、表示アレイ部200(図2参照)の注目領域は一方向に画像を表示し、注目領域外は、上下に交互に画像を表示する。注目領域は一方向に画像が表示されるので、視点のふり幅を小さくすることが可能となる。また、マスク信号Mask0がハイレベル(例えば1)になると、2行を同時に駆動する。また、マスク信号Mask1がハイレベル(例えば1)になると、4行を同時に駆動する。これにより、段階的に縦解像度を変更可能となる。マスク信号Mask0、マスク信号Mask1により、注目領域外の表示時間を短縮可能となるので、より多くの時間を注目領域の表示使用することが可能となる。
【0100】
以上説明したように、本実施形態によれば、マスク信号Mask0、マスク信号Mask1により、段階的に縦解像度を変更可能とした。これにより、注目領域から離れるに従い、段階的に縦解像度を低下できる。このため、注目領域外の表示時間をより短縮でき、より多くの時間を注目領域の表示使用することが可能となる。また、注目領域の解像度を段階的に低下させることにより、解像度が上がる方向に観察者の視線を誘導させることが可能となり、察者の視線を注目領域に誘導させることも可能となる。
【0101】
[ヘッドマウントディスプレイ]
図20は、本開示の電子機器の具体例に係るヘッドマウントディスプレイの一例を示す外観図である。
【0102】
ヘッドマウントディスプレイ1000は、本体部1010、アーム部1020、及び鏡筒1030を有する透過式ヘッドマウントディスプレイ構成となっている。本体部1010は、アーム部1020及び眼鏡1100と接続されている。具体的には、本体部1010の長辺方向の端部はアーム部1020に取り付けられている。また、本体部1010の側面の一方側は、接続部材(図示せず)を介して眼鏡1100に連結されている。尚、本体部1010は、直接的に人体の頭部に装着されてもよい。
【0103】
本体部1010は、ヘッドマウントディスプレイ1000の動作を制御するための制御基板、及び表示部を内蔵している。すなわち、本実施形態に係る表示装置20が表示部に対応し、表示制御装置30が制御基板の少なくとも一部の領域に対応する。
【0104】
アーム部1020は、本体部1010と鏡筒1030とを連結させることで、本体部1010に対して鏡筒1030を支える。具体的には、アーム部1020は、本体部1010の端部及び鏡筒1030の端部と結合されることで、本体部1010に対して鏡筒1030を固定する。また、アーム部1020は、本体部1010から鏡筒1030に提供される画像に係るデータを通信するための信号線を内蔵している。
【0105】
鏡筒1030は、本体部1010からアーム部1020を経由して提供される画像光を、眼鏡1100のレンズ1110を透して、ヘッドマウントディスプレイ1000を装着するユーザの目に向かって投射する。
【0106】
なお、本技術は以下のような構成を取ることができる。
(1)画面内に配された複数のゲート線及び複数のデータ線と、両線の各交差部に配されゲート線及びデータ線を介して選択駆動される複数の発光素子を有する表示アレイ部と、
行を選択する選択信号に基づき前記複数のゲート線のなかから複数を選択する情報を生成可能な変換部を有し、前記情報に基づき前記複数のゲート線のなかから1又は複数を選択する第1駆動回路と、
を少なくとも備える表示装置を制御する表示制御装置であって、
前記複数のゲート線のなかから複数を選択する前記選択信号を生成する信号生成部と、
前記選択信号を出力する出力部と、
を備える、表示制御装置。
【0107】
(2)前記信号生成部は、前記表示アレイ部の1垂直期間内に選択するゲート線に対応する前記選択信号をそれぞれ生成し、
前記出力部は、前記それぞれの前記選択信号を時系列に出力する、(1)に記載の表示制御装置。
【0108】
(3)前記出力部は、所定のゲート線に対応する前記選択信号から順に出力する、(2)に記載の表示制御装置。
【0109】
(4)前記所定のゲート線は画像中の注目領域内に対応する、(3)に記載の表示制御装置。
【0110】
(5)前記出力部は、所定のゲート線に対応する前記選択信号を出力した後に、所定のゲート線に対して上下に位置するゲート線に対応する前記選択信号を交互に出力する、(4)に記載の表示制御装置。
【0111】
(6)前記複数のゲート線のなかの第1範囲のゲート線に対応する前記選択信号は、一行を選択する第1選択信号であり、前記第1範囲と異なる第2範囲のゲート線に対応する前記選択信号は、複数行を選択する第2選択信号である、(1)に記載の表示制御装置。
【0112】
(7)前記出力部は、ゲート線の並び順に対応させ前記第1選択信号を出力した後に、前記第2範囲の上下に位置するゲート線に対応する前記第2選択信号を交互に出力する、(6)に記載の表示制御装置。
【0113】
(8)前記出力部は、前記第1選択信号を出力した後に、前記第2選択信号を出力する、(7)に記載の表示制御装置。
【0114】
(9)画像データを記憶する記憶部と、
前記画像データのなかから所定の認識領域を認識する認識処理部と、を更に備え、
前記信号生成部は、前記所定の認識領域に基づき、前記第1選択信号を生成する、(5)乃至(8)のいずれかに記載の表示制御装置。
【0115】
(10) 前記表示装置は、前記複数のデータ線を順次選択し映像信号を供給する第2駆動回路を更に備えており、
前記出力部は、前記画像データに基づき、前記映像信号を出力する、(9)に記載の表示制御装置。
【0116】
(11)前記第1駆動回路に前記画面内に配された複数のゲート線を選択させ、前記第2駆動回路の前記複数のデータ線から高輝度信号を出力させる発光制御部を、
更に備える、(10)に記載の表示制御装置。
【0117】
(12)前記選択信号には、前記複数のゲート線の中の選択するゲート線に対応するアドレス信号が含まれ、
前記変換部は、前記アドレス信号に基づき前記複数のゲート線のなかから1又は複数を選択する情報に変換する、(1)乃至(11)のいずれかに記載の表示制御装置置。
【0118】
(13)前記アドレス信号は、上位アドレス信号と下位アドレス信号とを有し、前記複数のゲート線のなかから複数を選択する場合には、前記第1駆動回路は、上位アドレス信号に基づき、複数を選択する、(12)に記載の表示制御装置。
【0119】
(14)前記選択信号には、前記下位アドレス信号を用いないことを示すマスク信号が含まれており、
前記第1駆動回路は、前記マスク信号に基づき、前記複数のゲート線のなかから複数を選択する、(13)に記載の表示制御装置。
【0120】
(15)画面内に配された複数のゲート線及び複数のデータ線と、両線の各交差部に配されゲート線及びデータ線を介して選択駆動される複数の発光素子を有する表示アレイ部と、
行を選択するアドレス信号に基づき前記複数のゲート線のなかから複数を選択する情報を生成可能なアドレスデコーダを有し、前記情報に基づき、前記複数のゲート線のなかから1又は複数を選択する第1駆動回路と、
前記複数のデータ線を順次選択し映像信号を供給する第2駆動回路と、
を備える、表示装置。
【0121】
(16)前記アドレス信号は、上位アドレス信号と下位アドレス信号とを有し、前記複数のゲート線のなかから複数を選択する場合には、前記第1駆動回路は、上位アドレス信号に基づき、複数を選択する、(15)に記載の表示装置。
【0122】
(17)前記第1駆動回路は、前記下位アドレス信号を用いないことを示すマスク信号に従い、前記複数のゲート線のなかから複数を選択する、(16)に記載の表示装置。
【0123】
(18)画面内に配された複数のゲート線及び複数のデータ線と、両線の各交差部に配されゲート線及びデータ線を介して選択駆動される複数の発光素子を有する表示アレイ部と、行を選択する選択信号に基づき前記複数のゲート線のなかから複数を選択する情報を生成可能な変換部を有し、前記情報に基づき、前記複数のゲート線のなかから1又は複数を選択する第1駆動回路とを少なくとも備える表示装置を制御する表示制御方法であって、
前記複数のゲート線のなかから複数を選択する前記選択信号を生成する信号生成工程と、
前記選択信号を出力する出力工程と、
を備える、表示制御方法。
【0124】
本開示の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本開示の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本開示の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
【符号の説明】
【0125】
20:表示装置、30:表示制御装置、200:表示アレイ部、202:ソースドライバ、204:ゲートドライバ、204a:アドレスデコーダ、300:記憶部、304:アドレスカウンタ、305:出力部、306:認識処理部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図16
図17
図18
図19
図20