IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 弁護士ドットコム株式会社の特許一覧

特開2024-57139電子契約プログラム、情報処理装置、情報処理システムの製造方法、情報処理方法
<>
  • 特開-電子契約プログラム、情報処理装置、情報処理システムの製造方法、情報処理方法 図1
  • 特開-電子契約プログラム、情報処理装置、情報処理システムの製造方法、情報処理方法 図2
  • 特開-電子契約プログラム、情報処理装置、情報処理システムの製造方法、情報処理方法 図3
  • 特開-電子契約プログラム、情報処理装置、情報処理システムの製造方法、情報処理方法 図4
  • 特開-電子契約プログラム、情報処理装置、情報処理システムの製造方法、情報処理方法 図5
  • 特開-電子契約プログラム、情報処理装置、情報処理システムの製造方法、情報処理方法 図6
  • 特開-電子契約プログラム、情報処理装置、情報処理システムの製造方法、情報処理方法 図7
  • 特開-電子契約プログラム、情報処理装置、情報処理システムの製造方法、情報処理方法 図8
  • 特開-電子契約プログラム、情報処理装置、情報処理システムの製造方法、情報処理方法 図9
  • 特開-電子契約プログラム、情報処理装置、情報処理システムの製造方法、情報処理方法 図10
  • 特開-電子契約プログラム、情報処理装置、情報処理システムの製造方法、情報処理方法 図11
  • 特開-電子契約プログラム、情報処理装置、情報処理システムの製造方法、情報処理方法 図12
  • 特開-電子契約プログラム、情報処理装置、情報処理システムの製造方法、情報処理方法 図13
  • 特開-電子契約プログラム、情報処理装置、情報処理システムの製造方法、情報処理方法 図14
  • 特開-電子契約プログラム、情報処理装置、情報処理システムの製造方法、情報処理方法 図15
  • 特開-電子契約プログラム、情報処理装置、情報処理システムの製造方法、情報処理方法 図16
  • 特開-電子契約プログラム、情報処理装置、情報処理システムの製造方法、情報処理方法 図17
  • 特開-電子契約プログラム、情報処理装置、情報処理システムの製造方法、情報処理方法 図18
  • 特開-電子契約プログラム、情報処理装置、情報処理システムの製造方法、情報処理方法 図19
  • 特開-電子契約プログラム、情報処理装置、情報処理システムの製造方法、情報処理方法 図20
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024057139
(43)【公開日】2024-04-24
(54)【発明の名称】電子契約プログラム、情報処理装置、情報処理システムの製造方法、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/18 20120101AFI20240417BHJP
【FI】
G06Q50/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022163663
(22)【出願日】2022-10-12
(71)【出願人】
【識別番号】505392916
【氏名又は名称】弁護士ドットコム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】橋詰 卓司
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 幸徳
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC32
5L050CC32
(57)【要約】      (修正有)
【課題】電子契約サービスのユーザが、使用する情報処理端末に応じた表示態様で快適に電子契約を閲覧することができる電子契約プログラム、情報処理装置、情報処理システムの製造方法及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】プロセッサと記憶部とを備えるコンピュータに、異なる組織間の電子的な契約手続きを実行させるための電子契約プログラムであって、プロセッサが、第1ユーザから、ページ単位にレイアウトされた契約に関する契約文書を受け付ける契約受付ステップと、契約受付ステップにおいて受け付けた契約文書を記憶する契約記憶ステップと、契約記憶ステップにおいて記憶された契約文書を、レイアウトとは異なる第2レイアウトで第2ユーザに提示する契約提示ステップと、第2ユーザから、契約提示ステップにおいて提示された契約文書に対する承認操作を受け付ける契約承認ステップと、を実行する。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと記憶部とを備えるコンピュータに、異なる組織間の電子的な契約手続きを実行させるための電子契約プログラムであって、
前記プロセッサが、
第1ユーザから、ページ単位にレイアウトされた契約に関する契約文書を受け付ける契約受付ステップと、
前記契約受付ステップにおいて受け付けた前記契約文書を記憶する契約記憶ステップと、
前記契約記憶ステップにおいて記憶された前記契約文書を、前記レイアウトとは異なる第2レイアウトで第2ユーザに提示する契約提示ステップと、
前記第2ユーザから、前記契約提示ステップにおいて提示された前記契約文書に対する承認操作を受け付ける契約承認ステップと、
を実行する電子契約プログラム。
【請求項2】
前記契約受付ステップは、1ページごとの行数および1行ごとの文字数が規定されている前記契約文書を受け付けるステップであり、
前記契約提示ステップは、前記契約文書を、前記第2ユーザの第2ユーザ端末に応じて、前記1ページごとに前記行数とは異なる行数または前記1行ごとに前記文字数とは異なる文字数で前記第2ユーザに提示するステップである、
請求項1記載の電子契約プログラム。
【請求項3】
前記契約提示ステップは、前記ページ単位にレイアウトされた前記契約文書を、前記第2レイアウトで提示された前記契約文書とともに前記第2ユーザに提示するステップであり、
前記契約提示ステップは、前記第2レイアウトで前記第2ユーザに提示された前記契約文書の提示箇所を含むページを、前記ページ単位にレイアウトされた前記契約文書として提示するステップである、
請求項1記載の電子契約プログラム。
【請求項4】
前記プロセッサが、
前記第2ユーザから、キーワードを受け付ける検索ステップと、
前記契約提示ステップは、
前記検索ステップにおいて受け付けた前記キーワードを含むページを、前記ページ単位にレイアウトされた前記契約文書として提示するステップと、
前記第2レイアウトで提示された前記契約文書のうち、前記検索ステップにおいて受け付けた前記キーワードに該当する箇所を、他の箇所とは異なる態様で前記第2ユーザに提示するステップと、
を含む、
請求項3記載の電子契約プログラム。
【請求項5】
前記プロセッサが、
前記第2ユーザから、前記契約文書の契約当事者の立場に関する立場情報を受け付ける検索ステップと、
前記契約提示ステップは、
前記検索ステップにおいて受け付けた前記立場情報を含むページを、前記ページ単位にレイアウトされた前記契約文書として提示するステップと、
前記第2レイアウトで提示された前記契約文書のうち、前記検索ステップにおいて受け付けた前記立場情報を含む箇所を、他の箇所とは異なる態様で前記第2ユーザに提示するステップと、
を含む、
請求項3記載の電子契約プログラム。
【請求項6】
前記プロセッサが、
前記第1ユーザから、前記契約受付ステップにおいて受け付けた前記契約文書に対する入力オブジェクトの配置を受け付ける入力配置ステップと、
を実行し、
前記契約提示ステップは、
前記契約文書のうち前記入力配置ステップにおいて受け付けた前記入力オブジェクトが配置された箇所は、前記ページ単位のレイアウトと略同一のレイアウトで前記第2ユーザに提示し、
前記契約文書のうち前記入力配置ステップにおいて受け付けた前記入力オブジェクトが配置されていない箇所は、前記第2レイアウトで前記第2ユーザに提示する、
ステップである、
請求項1記載の電子契約プログラム。
【請求項7】
前記契約提示ステップは、前記契約承認ステップにおいて前記契約文書に対する承認操作を受け付ける前に、前記入力オブジェクトが配置された箇所を、前記ページ単位のレイアウトと略同一のレイアウトで前記第2ユーザに提示するステップである、
請求項6記載の電子契約プログラム。
【請求項8】
前記プロセッサが、
前記第1ユーザから、前記契約受付ステップにおいて受け付けた前記契約文書に対する入力オブジェクトの配置を受け付ける入力配置ステップと、
を実行し、
前記契約提示ステップは、
前記契約文書のうち前記入力配置ステップにおいて受け付けた前記入力オブジェクトが配置された条項または条文は、前記ページ単位のレイアウトと略同一のレイアウトで前記第2ユーザに提示し、
前記契約文書のうち前記入力配置ステップにおいて受け付けた前記入力オブジェクトが配置されていない条項または条文は、前記第2レイアウトで前記第2ユーザに提示する、
ステップである、
請求項1記載の電子契約プログラム。
【請求項9】
前記契約提示ステップは、前記契約承認ステップにおいて前記契約文書に対する承認操作を受け付ける前に、前記入力オブジェクトが配置された条項または条文を、前記ページ単位のレイアウトと略同一のレイアウトで前記第2ユーザに提示するステップである、
請求項8記載の電子契約プログラム。
【請求項10】
前記プロセッサが、
前記第1ユーザから、前記契約受付ステップにおいて受け付けた前記契約文書に対する入力オブジェクトの配置を受け付ける入力配置ステップと、
前記契約承認ステップは、前記契約提示ステップにおいて前記第2ユーザに提示された前記第2レイアウトに関する情報を、前記契約文書と関連付けて記憶するステップを含む、
請求項1記載の電子契約プログラム。
【請求項11】
前記プロセッサが、
前記契約承認ステップの後に、前記契約記憶ステップにおいて記憶された前記契約文書を前記第2レイアウトで前記第1ユーザに提示する第2契約提示ステップと、
前記第1ユーザから、前記第2契約提示ステップにおいて前記第2レイアウトで提示された前記契約文書に対する確認操作を受け付ける契約確認ステップと、
を実行する、
請求項10記載の電子契約プログラム。
【請求項12】
前記契約提示ステップは、
前記契約記憶ステップにおいて記憶された前記契約文書に含まれる全ての条項または条文のうち、1の条項または条文を、前記第2ユーザの第2ユーザ端末画面に表示することにより提示するステップと、
前記第2ユーザの入力操作に応答して、前記1の条項または条文に替えて、他の1の条項または条文を、前記第2ユーザの第2ユーザ端末画面に表示することにより提示するステップと、
を含む、
請求項1記載の電子契約プログラム。
【請求項13】
前記契約提示ステップは、前記第2ユーザ端末画面に表示された1の条項または条文に関連付けられた他の条項または条文を、前記1の条項または条文とあわせて、前記第2ユーザ端末画面に表示するステップである、
請求項12記載の電子契約プログラム。
【請求項14】
前記契約提示ステップは、前記第2ユーザ端末画面に表示された1の条項または条文に同等または類似する他の契約文書の条項または条文を、前記1の条項または条文とあわせて、前記第2ユーザ端末画面に表示するステップである、
請求項12記載の電子契約プログラム。
【請求項15】
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置であって、
前記プロセッサが、請求項1から13のいずれか記載の電子契約プログラムを実行する、
情報処理装置。
【請求項16】
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置を含む情報処理システムの製造方法であって、
前記プロセッサが、請求項1から13のいずれか記載の電子契約プログラムを実行する、
情報処理システムの製造方法。
【請求項17】
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータにより実行される情報処理方法であって、
前記コンピュータが、請求項1から13のいずれか記載の電子契約プログラムを実行する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子契約プログラム、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ技術の発達および普及に伴い、これまでは紙媒体が利用されていた書類が電子化されつつある。例えば、当事者の署名および押印が必要となる契約書といった書類も、電子データで管理することが考えられている。
特許文献1には、作成者端末、確認者端末および契約書管理サーバからなるデジタル契約に関する情報処理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-10096号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数のユーザ間の電子的な契約手続きにおいても、契約文書はA4等のページ単位でレイアウトされたものを契約当事者で確認し、契約締結することが一般的である。近年、広く普及しているスマートフォン等の携帯型の情報処理端末においては画面が小型であり、電子契約サービスのユーザが快適に電子契約を閲覧することができていないという課題がある。
そこで、本開示は、上記課題を解決すべくなされたものであって、その目的は、電子契約サービスのユーザが、使用する情報処理端末に応じた表示態様で快適に電子契約を閲覧する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
プロセッサと記憶部とを備えるコンピュータに、異なる組織間の電子的な契約手続きを実行させるための電子契約プログラムであって、プロセッサが、第1ユーザから、ページ単位にレイアウトされた契約に関する契約文書を受け付ける契約受付ステップと、契約受付ステップにおいて受け付けた契約文書を記憶する契約記憶ステップと、契約記憶ステップにおいて記憶された契約文書を、レイアウトとは異なる第2レイアウトで第2ユーザに提示する契約提示ステップと、第2ユーザから、契約提示ステップにおいて提示された契約文書に対する承認操作を受け付ける契約承認ステップと、を実行する電子契約プログラム。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、電子契約サービスのユーザが、使用する情報処理端末に応じた表示態様で快適に電子契約を閲覧することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】システム1の機能構成を示すブロック図である。
図2】サーバ10の機能構成を示すブロック図である。
図3】第1ユーザ端末20の機能構成を示すブロック図である。
図4】第2ユーザ端末30の機能構成を示すブロック図である。
図5】ユーザテーブル1012のデータ構造を示す図である。
図6】グループテーブル1013のデータ構造を示す図である。
図7】書類テーブル1014のデータ構造を示す図である。
図8】確認テーブル1015のデータ構造を示す図である。
図9】入力項目テーブル1016のデータ構造を示す図である。
図10】契約書グループテーブル1017のデータ構造を示す図である。
図11】契約書作成処理の動作を示すフローチャートである。
図12】契約書確認処理の動作を示すフローチャートである。
図13】契約書作成処理の動作を示す画面例である。
図14】第2ユーザ端末30に通知される確認依頼メッセージを示す画面例である。
図15】契約書確認処理の動作を示す第一画面例である。
図16】契約書確認処理の動作を示す第二画面例である。
図17】契約書確認処理の動作を示す第三画面例である。
図18】契約書確認処理の動作を示す第四画面例である。
図19】第1ユーザ端末20に通知される締結完了メッセージを示す画面例である。
図20】コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態を説明する全図において、共通の構成要素には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略する。なお、以下の実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。
【0009】
<システム1の構成>
本開示におけるシステム1は、複数のユーザ間において締結された契約情報を記憶、管理するサービスを実現するための情報処理システムである。
システム1は、ネットワークNを介して接続された、サーバ10、第1ユーザ端末20、第2ユーザ端末30の情報処理装置を備える。
図1は、システム1の機能構成を示すブロック図である。
図2は、サーバ10の機能構成を示すブロック図である。
図3は、第1ユーザ端末20の機能構成を示すブロック図である。
図4は、第2ユーザ端末30の機能構成を示すブロック図である。
【0010】
各情報処理装置は演算装置と記憶装置とを備えたコンピュータにより構成されている。コンピュータの基本ハードウェア構成および、当該ハードウェア構成により実現されるコンピュータの基本機能構成は後述する。サーバ10、第1ユーザ端末20、第2ユーザ端末30のそれぞれについて、後述するコンピュータの基本ハードウェア構成およびコンピュータの基本機能構成と重複する説明は省略する。
【0011】
<サーバ10の構成>
サーバ10は、複数のユーザ間において電子的な契約締結サービスを提供する情報処理装置である。サーバ10は、複数のユーザ間において締結された契約情報を記憶、管理するサービスを提供する情報処理装置である。
サーバ10は、記憶部101、制御部104を備える。
【0012】
<サーバ10の記憶部101の構成>
サーバ10の記憶部101は、アプリケーションプログラム1011、ユーザテーブル1012、グループテーブル1013、書類テーブル1014、確認テーブル1015、入力項目テーブル1016、契約書グループテーブル1017を備える。
【0013】
アプリケーションプログラム1011は、サーバ10の制御部104を各機能ユニットとして機能させるためのプログラムである。
【0014】
ユーザテーブル1012は、サービスを利用する会員ユーザ(以下、ユーザ)の情報を記憶し管理するテーブルである。ユーザは、サービスの利用登録を行うことで、当該ユーザの情報がユーザテーブル1012の新しいレコードに記憶される。
これにより、ユーザは本開示にかかるサービスを利用できるようになる。なお、本開示においてサービスを利用するユーザは、必ずしもユーザテーブル1012に登録されている必要はない。
ユーザテーブル1012は、ユーザIDを主キーとして、ユーザID、ユーザ名、メールアドレス、グループIDのカラムを有するテーブルである。
図5は、ユーザテーブル1012のデータ構造を示す図である。
【0015】
ユーザIDは、ユーザを識別するためのユーザ識別情報を記憶する項目である。ユーザ識別情報は、ユーザごとにユニークな値が設定されている項目である。
ユーザ名は、ユーザの氏名を記憶する項目である。ユーザ名は、氏名ではなく、ニックネームなど任意の文字列を設定しても良い。
メールアドレスは、ユーザのメールアドレスを記憶する項目である。
グループIDは、ユーザが所属するグループのグループ識別情報を記憶する項目である。グループは、後述するグループテーブル1013により定義され、ユーザは、複数のグループに所属するものとしても構わない。
【0016】
グループテーブル1013は、ユーザが所属するグループに関する情報(グループ情報)を記憶し、管理するテーブルである。グループは、法人、会社、サークル、団体、会社内の部署など、ユーザが所属する任意のグループを定義することができる。
グループテーブル1013は、グループIDを主キーとして、グループID、グループ名、管理者IDのカラムを有するテーブルである。
図6は、グループテーブル1013のデータ構造を示す図である。
【0017】
グループIDは、グループを識別するためのグループ識別情報を記憶する項目である。グループ識別情報は、グループごとにユニークな値が設定されている項目である。
グループ名は、グループの名称を記憶する項目である。グループ名は、任意の文字列を設定することができる。
管理者IDは、グループにおいて管理者権限を有するユーザのユーザ識別情報を記憶する項目である。管理者権限を有するユーザは、組織などのグループにおいて所定以上の地位や権限などを有するユーザを任意に定めて設定することができる。
【0018】
書類テーブル1014は、作成者と受信者との間で取り交わされる電子契約に関する情報(契約情報)を記憶し、管理するためのテーブルである。
書類テーブル1014は、書類IDを主キーとして、書類ID、書類データ、作成者IDのカラムを有するテーブルである。
図7は、書類テーブル1014のデータ構造を示す図である。
【0019】
書類IDは、契約情報を識別するための書類識別情報を記憶する項目である。書類識別情報は、契約情報ごとにユニークな値が設定されている項目である。
書類データは、契約締結にかかる契約文書の契約情報(バイナリまたはテキストデータ)を記憶する項目である。具体的に、書類データは、PDF(Portable Document Format)、Word、XML(ExtenSible Markup Language)などの任意のデータ形式のデータが含まれる。
作成者ID、契約情報の作成者であるユーザを識別するためのユーザ識別情報を記憶する項目である。
【0020】
確認テーブル1015は、契約情報の確認者となるユーザのメールアドレスを含む情報(確認者情報)を記憶し、管理するテーブルである。
確認テーブル1015は、書類ID、確認順序、確認者メールアドレス、確認フラグ、言語データ、アクセスコード、日時のカラムを有するテーブルである。
図8は、確認テーブル1015のデータ構造を示す図である。
【0021】
書類IDは、確認者により確認対象となる契約情報の書類識別情報を記憶する項目である。
確認順序は、確認者により契約情報が確認される際の確認順序に関する情報を記憶する項目である。作成者により記憶された契約情報は、確認順序の順番に確認者に回覧され、確認が行われる。
確認者メールアドレスは、契約情報の確認者のメールアドレスを記憶する項目である。確認者のメールアドレスは、本開示にかかるサービスの利用にあたり予めユーザ登録を行う必要はない。つまり、確認者メールアドレスは、ユーザテーブル1012に含まれている必要はない。
確認フラグは、確認者による契約情報の確認手続きの完了有無を識別するための確認識別情報を記憶する項目である。確認者により契約情報の確認が完了すると、確認フラグの項目にTrueの値などの確認が完了したことを示す情報が記憶される。
言語データは、確認者の言語に関する情報(言語情報)を記憶する項目である。
アクセスコードは、確認者に対して設定されたアクセスコードを記憶する項目である。
日時は、確認者による契約情報の確認手続きが行われた日時を記憶する項目である。具体的には、確認識別情報が確認フラグの項目に記憶された日時が記憶される。
【0022】
入力項目テーブル1016は、電子契約情報に関連付けられた入力項目に関する情報(入力項目情報)を記憶し、管理するテーブルである。
入力項目テーブル1016は、入力項目ID、書類ID、入力者ID、入力データ、入力規則、日時のカラムを有するテーブルである。
図9は、入力項目テーブル1016のデータ構造を示す図である。
【0023】
入力項目IDは、入力項目を識別するための入力項目識別情報を記憶する項目である。
書類IDは、入力項目が関連付けられる電子契約情報の書類識別情報を記憶する項目である。
入力者IDは、入力項目に対して入力データを入力した入力者のユーザ識別情報またはメールアドレスを記憶する項目である。具体的に、入力者IDには、作成者ID、作成者IDにより特定されるユーザのメールアドレス、確認者メールアドレスなどが記憶される。
入力データは、入力者により入力項目に入力された入力データを記憶する項目である。
入力規則は、入力項目の入力規則に関する入力規則情報を記憶する項目である。入力規則としては、日付(date)、日時(datetime)、文字列(text)、数値(integer)などのデータ型のほか、文字列であれば文字数、文字列の正規表現など任意の入力項目の入力規則に関する入力規則情報を記憶することができる。
日時は、入力者により入力項目に入力データが入力された日時を記憶する項目である。
【0024】
契約書グループテーブル1017は、契約書グループに関する情報(契約書グループ情報)を記憶し管理するためのテーブルである。契約情報は、契約情報を管理するための1または複数のキャビネット(分類情報)と関連づけられて記憶され、管理することができる。情報処理サービスに応じて、キャビネットは、グループ、タグ、ラベル等と呼ばれることがある。
契約書グループテーブル1017は、書類ID、キャビネットIDのカラムを有するテーブルである。
図10は、契約書グループテーブル1017のデータ構造を示す図である。
【0025】
書類IDは、契約情報を識別するための書類識別情報を記憶する項目である。
キャビネットIDは、キャビネットを識別するためのキャビネット識別情報を記憶する。キャビネットIDは、契約情報を管理、分類するための分類情報である。
【0026】
<サーバ10の制御部104の構成>
サーバ10の制御部104は、ユーザ登録制御部1041、契約作成部1042、契約確認部1043を備える。制御部104は、記憶部101に記憶されたアプリケーションプログラム1011を実行することにより、各機能ユニットが実現される。
【0027】
ユーザ登録制御部1041は、本開示に係るサービスの利用を希望するユーザの情報をユーザテーブル1012に記憶する処理を行う。
ユーザテーブル1012に記憶される情報は、ユーザが任意の情報処理端末からサービス提供者が運営するウェブページなどを開き、所定の入力フォームに情報を入力しサーバ10へ送信する。ユーザ登録制御部1041は、受信した情報をユーザテーブル1012の新しいレコードに記憶し、ユーザ登録が完了する。これにより、ユーザテーブル1012に記憶されたユーザはサービスを利用することができるようになる。
ユーザ登録制御部1041によるユーザ情報のユーザテーブル1012への登録に先立ち、サービス提供者は所定の審査を行いユーザによるサービス利用可否を制限しても良い。
ユーザIDは、ユーザを識別できる任意の文字列または数字で良く、ユーザが希望する任意の文字列または数字、もしくはユーザ登録制御部1041が自動的に任意の文字列または数字を設定しても良い。
【0028】
契約作成部1042は、契約書作成処理を実行する。詳細は後述する。
【0029】
契約確認部1043は、契約書確認処理を実行する。詳細は後述する。
【0030】
<第1ユーザ端末20の構成>
第1ユーザ端末20は、サービスを利用するユーザが操作する情報処理装置である。第1ユーザ端末20は、例えば、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCであってもよいし、スマートフォン、タブレット等の携帯端末でもよい。また、HMD(Head Mount Display)、腕時計型端末等のウェアラブル端末であってもよい。
第1ユーザ端末20は、記憶部201、制御部204、入力装置206、出力装置208を備える。
【0031】
<第1ユーザ端末20の記憶部201の構成>
第1ユーザ端末20の記憶部201は、第1ユーザID2011、アプリケーションプログラム2012を備える。
【0032】
第1ユーザID2011はユーザのアカウントIDである。ユーザは、第1ユーザ端末20から第1ユーザID2011を、サーバ10へ送信する。サーバ10は、第1ユーザID2011に基づきユーザを識別し、本開示にかかるサービスをユーザに対して提供する。なお、第1ユーザID2011には、第1ユーザ端末20を利用しているユーザを識別するにあたりサーバ10から一時的に付与されるセッションIDなどの情報を含む。
【0033】
アプリケーションプログラム2012は、記憶部201に予め記憶されていても良いし、通信IFを介してサービス提供者が運営するウェブサーバ等からダウンロードする構成としても良い。
アプリケーションプログラム2012は、ウェブブラウザアプリケーションなどのアプリケーションを含む。
アプリケーションプログラム2012は、第1ユーザ端末20に記憶されているウェブブラウザアプリケーション上で実行されるJavaScript(登録商標)などのインタープリター型プログラミング言語を含む。
【0034】
<第1ユーザ端末20の制御部204の構成>
第1ユーザ端末20の制御部204は、入力制御部2041、出力制御部2042を備える。制御部204は、記憶部201に記憶されたアプリケーションプログラム2012を実行することにより、各機能ユニットが実現される。
【0035】
<第1ユーザ端末20の入力装置206の構成>
第1ユーザ端末20の入力装置206は、カメラ2061、マイク2062、位置情報センサ2063、モーションセンサ2064、タッチデバイス2065を備える。
【0036】
<第1ユーザ端末20の出力装置208の構成>
第1ユーザ端末20の出力装置208は、ディスプレイ2081、スピーカ2082を備える。
【0037】
<第2ユーザ端末30の構成>
第2ユーザ端末30は、サービスを利用するユーザが操作する情報処理装置である。第2ユーザ端末30は、例えば、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCであってもよいし、スマートフォン、タブレット等の携帯端末でもよい。また、HMD(Head Mount Display)、腕時計型端末等のウェアラブル端末であってもよい。
第2ユーザ端末30は、記憶部301、制御部304、入力装置306、出力装置308を備える。
【0038】
<第2ユーザ端末30の記憶部301の構成>
第2ユーザ端末30の記憶部301は、第2ユーザID3011、アプリケーションプログラム3012を備える。
【0039】
第2ユーザID3011はユーザのアカウントIDである。ユーザは、第2ユーザ端末30から第2ユーザID3011を、サーバ10へ送信する。サーバ10は、第2ユーザID3011に基づきユーザを識別し、本開示にかかるサービスをユーザに対して提供する。なお、第2ユーザID3011には、第2ユーザ端末30を利用しているユーザを識別するにあたりサーバ10から一時的に付与されるセッションIDなどの情報を含む。
【0040】
アプリケーションプログラム3012は、記憶部301に予め記憶されていても良いし、通信IFを介してサービス提供者が運営するウェブサーバ等からダウンロードする構成としても良い。
アプリケーションプログラム3012は、ウェブブラウザアプリケーションなどのアプリケーションを含む。
アプリケーションプログラム3012は、第2ユーザ端末30に記憶されているウェブブラウザアプリケーション上で実行されるJavaScript(登録商標)などのインタープリター型プログラミング言語を含む。
【0041】
<第2ユーザ端末30の制御部304の構成>
第2ユーザ端末30の制御部304は、入力制御部3041、出力制御部3042を備える。制御部304は、記憶部301に記憶されたアプリケーションプログラム3012を実行することにより、各機能ユニットが実現される。
【0042】
<第2ユーザ端末30の入力装置306の構成>
第2ユーザ端末30の入力装置306は、カメラ3061、マイク3062、位置情報センサ3063、モーションセンサ3064、キーボード3065を備える。
【0043】
<第2ユーザ端末30の出力装置308の構成>
第2ユーザ端末30の出力装置308は、ディスプレイ3081、スピーカ3082を備える。
【0044】
<システム1の動作>
以下、システム1の各処理について説明する。
図11は、契約書作成処理の動作を示すフローチャートである。
図12は、契約書確認処理の動作を示すフローチャートである。
図13は、契約書作成処理の動作を示す画面例である。
図14は、第2ユーザ端末30に通知される確認依頼メッセージを示す画面例である。
図15は、契約書確認処理の動作を示す第一画面例である。
図16は、契約書確認処理の動作を示す第二画面例である。
図17は、契約書確認処理の動作を示す第三画面例である。
図18は、契約書確認処理の動作を示す第四画面例である。
図19は、第1ユーザ端末20に通知される締結完了メッセージを示す画面例である。
【0045】
本開示において、サーバ10における契約書作成処理、契約書確認処理を以下に説明する。
【0046】
<契約書作成処理>
契約書作成処理は、作成者が電子契約情報を作成し、確認者に対して送信する処理である。
【0047】
図13は、契約書作成処理の動作を示す画面例である。第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示される、契約情報を作成するための画面50には、現在の契約情報の作成状況を示すステータス510、入力項目を指定するためのボタン521、522、523、契約情報表示エリア530、書類データ531、入力項目532、533、534、送信ボタン540が表示される。
【0048】
<契約書作成処理の概要>
契約書作成処理は、作成者が電子契約情報を作成し、電子契約情報の宛先となる確認者を設定し、電子契約情報に対する入力項目を設定し、入力項目に対する入力規則を設定し、作成者から入力項目に対する入力データを受け付け、設定した確認者に対して電子契約情報を送付する一連の処理である。
【0049】
<契約書作成処理の詳細>
ステップS101において、サーバ10の契約作成部1042は、作成者から確認者との間で契約締結の対象となる契約情報を受け付ける。サーバ10の契約作成部1042は、第1ユーザから、1ページごとの行数および1行ごとの文字数が規定されており、ページ単位にレイアウトされた契約に関する契約文書を受け付ける契約受付ステップを実行する。
サーバ10の契約作成部1042は、第1ユーザから、ページ単位にレイアウトされた契約に関する契約文書を受け付ける契約受付ステップを実行する。
具体的に、第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作し、契約書に関する書類データを含む契約情報を作成する。書類データは、PDF(Portable Document Format)、Word、XML(ExtenSible Markup Language)などの任意のデータ形式の書類データを契約情報に含めることができる。第1ユーザから受け付ける契約文書は、1ページごとの行数および1行ごとの文字数が規定されており、ページ単位にレイアウトされた文書データである。例えば、1行の文字数が40文字、1ページの行数が36行のA4サイズにレイアウトされた文書データが考えられる。
第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作し、作成した書類データ、第1ユーザID2011をサーバ10へ送信する。サーバ10の契約作成部1042は、受信した第1ユーザID2011、書類データを受け付け、それぞれ、書類テーブル1014の新たなレコードの作成者ID、書類データの項目に記憶する。これにより、サーバ10の契約作成部1042は、新たな契約情報を書類テーブル1014に記憶する。
【0050】
契約情報を作成するための画面50には、書類テーブル1014に記憶された書類データ531が表示される。
【0051】
ステップS102において、第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作し、契約情報の確認者(受信者)となるユーザを選択し特定する。本開示において、第1ユーザは、受信者として第2ユーザを選択し特定するものとする。
第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作し、確認者となる第2ユーザのメールアドレスを入力し、サーバ10へ送信する。サーバ10の契約作成部1042は、受信したメールアドレス、ステップS101において作成し、記憶した契約情報の書類IDを、それぞれ確認テーブル1015の確認者メールアドレス、書類IDの項目に記憶し、契約情報と第2ユーザのメールアドレスとを関連付けて記憶する。なお、第1ユーザは、第2ユーザの言語、アクセスコードを設定し、第2ユーザのメールアドレスと関連付けて記憶しても良い。
このとき、確認テーブル1015の確認順序の項目には1の値を記憶する。ステップS102において、第1ユーザは、複数の確認者となるユーザを選択し設定できるものとしても良い。この場合、選択順序に応じて、確認者となるユーザの確認順序の項目の値が1つずつインクリメントされ記憶される。これにより、後述する契約書確認処理における確認者の回覧順序が設定される。なお、回覧順序の設定は必須ではない。
【0052】
ステップS103において、サーバ10の契約作成部1042は、第1ユーザから、契約受付ステップにおいて受け付けた契約文書に対する入力オブジェクトの配置を受け付ける入力配置ステップを実行する。
具体的に、第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作し、契約情報に対する入力項目を設定する。第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作し、ステップS101において作成し、記憶した契約情報に対して複数の入力項目を設定する。入力項目は、印鑑データを押印する押印欄、署名データなどのテキストデータを入力する入力欄、チェック項目を選択できるチェックボックス欄、日付を入力する日付欄など任意の入力項目を設定することができる。
第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作し、入力項目を追加するリクエストをサーバ10へ送信する。サーバ10の契約作成部1042は、リクエストを受信すると、契約情報の書類IDを、入力項目テーブル1016の新たなレコードの書類IDに記憶する。これにより、新たに追加された入力項目情報が、契約情報と関連付けられ記憶される。なお、第1ユーザは、複数の入力項目情報を、契約情報と関連づけ記憶することができる。
【0053】
ステップS104において、第1ユーザは、追加するそれぞれの入力項目に対して入力規則を設定する。第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作することにより、ステップS103において設定した入力項目情報ごとの入力規則を指定し、サーバ10へ送信する。サーバ10の契約作成部1042は、受信した入力規則を、入力項目テーブル1016のそれぞれの入力項目情報のレコードの入力規則の項目に記憶する。これにより、入力項目ごとの入力規則を設定することができる。
【0054】
ステップS105において、サーバ10の契約作成部1042は、第1ユーザが入力した複数の入力項目に対する入力データを受け付ける。
具体的に、第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作することにより、ステップS104において設定した入力項目ごとに入力データを入力する。例えば、第1ユーザは、管理番号が設定された入力項目に、自身が所属するグループにおける整理番号などの契約情報を管理するための番号の入力データを入力しても良い。第1ユーザは、契約締結日が設定された入力項目に、当該契約情報の契約締結日の日付の入力データを入力しても良い。第1ユーザは、入力項目への入力データの入力が完了したら、サーバ10へ入力項目ごとの入力項目ID、入力データを送信する。
サーバ10の契約作成部1042は、入力項目ごとの入力項目ID、入力データを受信し、受け付ける。サーバ10の契約作成部1042は、受信した入力項目IDで特定される入力項目テーブル1016の入力項目情報の入力データの項目に、受信した入力データを記憶する。これにより、第1ユーザが入力した入力データが、入力項目テーブル1016に記憶される。
【0055】
サーバ10の契約作成部1042は、第1ユーザから、第2ユーザに対して契約情報に対する契約締結を依頼する指示を受け付ける。
具体的に、第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206を操作し、契約情報を作成するための画面50に、表示された送信ボタン540を押下することにより、契約情報を送信するリクエストをサーバ10へ送信する。
【0056】
ステップS106において、サーバ10の契約作成部1042は、第1ユーザから契約情報の確認依頼が送信されたことを通知するメッセージを第2ユーザへ送信する。具体的に、サーバ10の契約作成部1042は、確認テーブル1015の確認順序の項目を検索し、確認順序の項目に記憶された値が最も小さい最初の確認者となるユーザ(第1確認ユーザ)を特定する。本開示において第1確認ユーザは、一例として、第2ユーザとする。サーバ10の契約作成部1042は、第2ユーザのメールアドレスへ、第1ユーザから契約情報の確認依頼が送信されたことを通知するメッセージをメールなどの連絡手段にて送信する。
第2ユーザへ通知するメッセージには、契約情報を特定するための書類IDを含むURL(Uniform ReSource Locator)の情報を含める。URLは、書類IDを直接含んでも良いし、書類IDに対し任意の暗号化を行った文字列、その他、不図示のテーブルを参照して書類IDを特定可能な文字列などの情報を含んでも良い。また、URLには第2ユーザを特定するための情報を含めても良い。例えば、第2ユーザが本開示にかかるサービスにユーザ登録していない場合には、URLに第2ユーザを特定するための情報を含める必要がある。
【0057】
第1ユーザは、第2ユーザに対してアクセスコードを設定した場合は、別途メールなどの手段によりアクセスコードを第2ユーザに対して伝える。これにより、第2ユーザへ通知されるメッセージが第三者に取得された場合においても、第三者はアクセスコードを入手しない限り契約書確認処理を実行することができない。
【0058】
図14は、第2ユーザ端末30に通知されるメッセージを示す画面例である。第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に表示される、メッセージ画面60には、メッセージ61、契約情報を特定するための書類IDを含むURL62の情報が含まれる。
【0059】
<変形例>
第1ユーザは、ステップS102において複数の確認者を選択し設定する場合には、複数の確認者のそれぞれに対して、ステップS103において異なる入力項目情報をそれぞれに独立して設定できる構成としても構わない。例えば、第1ユーザが、確認者として第2ユーザ、第9ユーザの2人のユーザを設定する場合に、契約開始日、契約終了日の入力項目を第2ユーザに対して設定し、契約締結日の入力項目を第9ユーザに対して設定しても良い。この場合、後述する契約書確認処理において、第2ユーザは、契約開始日、契約終了日の入力項目に対して入力データを入力できるが、契約締結日の入力項目に対しては入力データを入力することができない。一方、第9ユーザは、契約開始日、契約終了日の入力項目に対して入力データを入力できないが、契約締結日の入力項目に対しては入力データを入力することができる。1つの入力項目情報に対して、複数の確認者を重複して選択し設定できる構成としても構わない。
【0060】
契約情報を作成するための画面50には、描画オブジェクトとして入力項目532、533、534が描画される。入力項目532、533には、割当として、入力項目を入力することが選択し設定されたユーザのユーザ識別情報「USER-B」、入力項目の種別として「テキスト」という項目が描画されている。押印に関する入力項目534には、割当として、押印することが選択し設定されたユーザのユーザ識別情報「USER-C」、入力項目の種別として「印」という項目が描画されている。
【0061】
<契約書確認処理>
契約書確認処理は、確認者が、作成者から受信した電子契約情報の内容を確認する処理である。
【0062】
<契約書確認処理の概要>
契約書確認処理は、確認者からのアクセスを受け付け、契約情報を表示する確認画面を確認者に対して提示し、確認者から入力項目に対する入力データを受け付け、確認者から契約情報の確認に関するデータを受け付ける一連の処理である。
【0063】
<契約書確認処理の詳細>
ステップS301において、確認者となる第2ユーザは、第2ユーザ端末30の入力装置306などを操作して受信したメッセージに記載されたURLを選択することにより、第2ユーザ端末30のブラウザアプリケーションにより当該URLにより指定されたウェブページを開くことができる。これにより、第2ユーザ端末30は、契約書確認処理を実行させるためのリクエストをサーバ10へ送信する。
【0064】
確認テーブル1015の第2ユーザのレコードにアクセスコードの項目が記憶されている場合には、第2ユーザに対してアクセスコードの入力を要求し、当該入力されたアクセスコードと確認テーブル1015の第2ユーザのレコードに記憶されたアクセスコードとを照合することにより、第2ユーザに対する認証処理を実行することができる。
具体的に、サーバ10は、アクセスコードを認証するための入力画面を第2ユーザ端末30へ送信する。第2ユーザは、第2ユーザ端末30の入力装置306を操作し、アクセスコードを入力しサーバ10へ送信する。サーバ10の契約確認部1043は、受信したアクセスコードと、確認テーブル1015の第2ユーザのレコードに記憶されたアクセスコードとが一致するか否かを判定し、一致する場合は契約書確認処理を継続する。一方、一致しない場合には、契約書確認処理を中止する。なお、アクセスコードによる認証処理は省略しても構わない。
【0065】
サーバ10の契約確認部1043は、受信したリクエストに含まれる書類IDに基づき、書類テーブル1014の書類IDの項目を検索し、契約情報を取得する。サーバ10の契約確認部1043は、受信したリクエストに含まれる書類IDに基づき、確認テーブル1015の書類IDの項目を検索し、確認者情報を取得する。サーバ10の契約確認部1043は、受信したリクエストに含まれる書類IDに基づき、入力項目テーブル1016の書類IDの項目を検索し、契約情報に関連づけられた入力項目情報を取得する。
【0066】
ステップS302において、サーバ10の契約確認部1043は、第2ユーザを特定する。第2ユーザは、第2ユーザ端末30から受信したリクエストに含まれる第2ユーザID3011に基づき特定しても良いし、URLに含まれる第2ユーザを識別するための識別情報に基づき特定しても良い。第2ユーザが本開示にかかるサービスにユーザ登録していない場合には、URLから第2ユーザを特定する必要がある。例えば、URLには第2ユーザを特定する情報として第2ユーザのメールアドレス、ユーザIDなどが含まれていても良い。
【0067】
ステップS303において、サーバ10の契約確認部1043は、取得した契約情報、確認者情報(第2ユーザを特定する情報)、入力項目情報に基づき、確認画面を生成し第2ユーザ端末30に送信する。
【0068】
<契約情報表示処理(第一実施例)>
ステップS303において、サーバ10の契約確認部1043は、契約記憶ステップにおいて記憶された契約文書を、ページ単位のレイアウトとは異なる第2レイアウトで第2ユーザに提示する契約提示ステップを実行する。
契約提示ステップは、契約文書を、第2ユーザの第2ユーザ端末に応じて、1ページごとにページ単位のレイアウトにおける行数とは異なる行数または1行ごとにページ単位のレイアウトにおける文字数とは異なる文字数で第2ユーザに提示するステップを実行する。
【0069】
図15は、契約書確認処理の動作を示す確認画面の第一画面例である。第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に表示される、契約情報を承認するための確認画面70には、現在の契約情報の作成状況を示すステータス710、契約情報表示エリア730、書類データ731、入力項目732、733、734、735、736、同意ボタン740。
第2ユーザ端末30がPC等の場合は、第2ユーザ端末30のディスプレイ3081は契約文書をページ単位のレイアウトで表示するために十分な大きさを有しているため、書類データ731は、契約書作成処理のステップS101において受け付けたページ単位のレイアウトで第2ユーザに対して提示される。
【0070】
図16は、契約書確認処理の動作を示す確認画面の第二画面例である。確認画面70に表示される書類データ731は、契約書作成処理のステップS101において受け付けたページ単位のレイアウトではなく、第2ユーザ端末30のディスプレイ3081の大きさに応じた第2レイアウトで第2ユーザに対して提示される。
第2ユーザ端末30がスマートフォン等の場合は、第2ユーザ端末30のディスプレイ3081は契約文書をページ単位のレイアウトで表示するために十分な大きさを有していないため、書類データ731は、契約書作成処理のステップS101において受け付けたページ単位のレイアウトと異なる第2レイアウトで第2ユーザに対して提示される。
【0071】
具体的に、第2ユーザ端末30のディスプレイ3081は、第2ユーザに対して、契約情報を承認する操作を受け付ける確認画面70を提示する。確認画面70には、サムネイル760、キーワード入力欄770が含まれる。
第2ユーザは、第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に表示された書類データ731を確認し承認する。なお、第2ユーザに提示される確認画面70は、確認テーブル1015の第2ユーザのレコードの言語データの項目に記憶された言語情報に基づき、確認者に対して指定された言語表記で第2ユーザに対して提示する構成としても良い。
【0072】
具体的に、サーバ10の契約確認部1043は、取得した契約情報に含まれる契約文書のテキストデータを抽出し、第2ユーザ端末30のディスプレイ3081の大きさに応じた1行当たりの文字数でレイアウトし、第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に書類データ731として表示する。なお、第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に表示される書類データ731は、ページ単位である必要はなく、契約文書全体に渡ってスクロール等により表示される構成としても構わない。第2ユーザは、第2ユーザ端末30のタッチデバイスに対してスワイプ、フリック等の操作を実行することにより、書類データ731を縦方向にスクロールすることができる。なお、書類データ731は横方向にスクロールすることができるように構成しても良い。
これにより、第2ユーザは、自身が使用する情報処理端末に応じた表示態様で快適に電子契約を閲覧することができる。
【0073】
ステップS303において、契約提示ステップは、ページ単位にレイアウトされた契約文書を、第2レイアウトで提示された契約文書とともに第2ユーザに提示するステップを実行する。契約提示ステップは、第2レイアウトで第2ユーザに提示された契約文書の提示箇所を含むページを、ページ単位にレイアウトされた契約文書として提示するステップを実行する。
具体的に、第2ユーザ端末30のディスプレイ3081には、契約文書が、書類データ731に重ねて、契約書作成処理のステップS101において受け付けたページ単位のレイアウトでサムネイル760に表示される。サムネイル760には、書類データ731に表示されている契約文書の条文、条項等の提示箇所と同じ、条項、条文等を含むページがページ単位のレイアウトでサムネイル760に表示される。本開示においては、サムネイル760は契約文書の1ページを表示する構成としているが、契約文書の複数のページを複数のサムネイル760に並べて表示する構成としても構わない。
これにより、第2ユーザは、ページ単位にレイアウトされた契約文書のサムネイル画像等を確認しつつ、自身が使用する情報処理端末に応じた表示態様で書類データ731を快適に閲覧することができる。
【0074】
<検索処理(第一実施例)>
ステップS303において、サーバ10の契約確認部1043は、第2ユーザからキーワードを受け付ける検索ステップを実行する。
具体的に、第2ユーザは、確認画面70に表示されたキーワード入力欄770に任意のキーワードを入力することができる。キーワードは、契約文書に含まれるキーワード等を形態素解析等により抽出し、当該キーワードを入力候補として第2ユーザに提示し、選択を受け付ける構成としても良い。
【0075】
ステップS303において、契約提示ステップは、検索ステップにおいて受け付けたキーワードを含むページを、ページ単位にレイアウトされた契約文書として提示するステップと、第2レイアウトで提示された契約文書のうち、検索ステップにおいて受け付けたキーワードに該当する箇所を、他の箇所とは異なる態様で第2ユーザに提示するステップと、
を含む。
具体的に、確認画面70に表示された書類データ731において、キーワード入力欄770に入力されたキーワードは、第2レイアウトで提示された契約文書において検索キーワードの箇所がハイライト、太字、下線等の強調表示された表示態様771で提示される。また、確認画面70に表示された書類データ731において、キーワード入力欄770に入力されたキーワードを含まない条項または条文にかかる文言を表示させず、キーワード入力欄770に入力されたキーワードを含む条項または条文にかかる文言のみを表示させても良い。
これにより、第2ユーザは快適に電子契約を閲覧することができる。また、サムネイル760には、キーワード入力欄770に入力されたキーワードを含む契約文書のページが表示される。複数のページが、複数のサムネイル760として並べて表示される構成としても良い。確認画面70に収まらない場合は、スクロールにより複数のサムネイル760を選択的に表示する構成としても良い。
これにより、第2ユーザは、検索キーワードを入力することにより検索キーワードを含むページ単位にレイアウトされた契約文書のサムネイル760を確認しつつ、第2レイアウトで提示された書類データ731において検索キーワード箇所がハイライト、太字、下線等の強調表示された表示態様で快適に電子契約を閲覧することができる。また、第2レイアウトで提示された書類データ731において検索キーワードを含まない条項または条文にかかる文言を確認せずに、検索キーワードを含む条項または条文にかかる文言のみを効率的に確認することができる。
【0076】
<検索処理(第二実施例)>
ステップS303において、サーバ10の契約確認部1043は、第2ユーザから契約文書の契約当事者の立場に関する立場情報を受け付ける検索ステップを実行する。
具体的に、第2ユーザは、確認画面70に表示されたキーワード入力欄770に契約文書の契約当事者の立場に関する立場情報を入力することができる。立場情報とは、委託者、受託者、売主、買主等の複数の契約当事者間で契約を締結する際の、それぞれの契約当事者の立場、役割に関する情報である。立場情報は、契約文書に含まれる立場情報等を形態素解析等により抽出し、当該立場情報を入力候補として第2ユーザに提示し、選択を受け付ける構成としても良い。
【0077】
ステップS303において、契約提示ステップは、検索ステップにおいて受け付けた立場情報を含むページを、ページ単位にレイアウトされた契約文書として提示するステップと、第2レイアウトで提示された契約文書のうち、検索ステップにおいて受け付けた立場情報に該当する箇所を、他の箇所とは異なる態様で第2ユーザに提示するステップと、
を含む。
具体的に、確認画面70に表示された書類データ731において、キーワード入力欄770に入力されたキーワードは、第2レイアウトで提示された契約文書において立場情報の箇所がハイライト、太字、下線等の強調表示された表示態様771で提示される。また、確認画面70に表示された書類データ731において、キーワード入力欄770に入力された立場情報を含まない条項または条文にかかる文言を表示させず、キーワード入力欄770に入力された立場情報を含む条項または条文にかかる文言のみを表示させても良い。
これにより、第2ユーザは快適に電子契約を閲覧することができる。また、サムネイル760には、キーワード入力欄770に入力された立場情報を含む契約文書のページが表示される。複数のページが、複数のサムネイル760として並べて表示される構成としても良い。確認画面70に収まらない場合は、スクロールにより複数のサムネイル760を選択的に表示する構成としても良い。
これにより、第2ユーザは、立場情報を入力することにより立場情報を含むページ単位にレイアウトされた契約文書のサムネイル760を確認しつつ、第2レイアウトで提示された書類データ731において検索キーワード箇所がハイライト、太字、下線等の強調表示された表示態様で快適に電子契約を閲覧することができる。また、第2レイアウトで提示された書類データ731において立場情報を含まない条項または条文にかかる文言を確認せずに、立場情報を含む条項または条文にかかる文言のみを効率的に確認することができる。
【0078】
<契約情報表示処理(第二実施例)>
ステップS303において、契約提示ステップは、契約文書のうち入力配置ステップにおいて受け付けた入力オブジェクトが配置された箇所(条項または条文)は、ページ単位のレイアウトと略同一のレイアウトで第2ユーザに提示し、契約文書のうち入力配置ステップにおいて受け付けた入力オブジェクトが配置されていない箇所(条項または条文)は、第2レイアウトで第2ユーザに提示する、ステップを実行する。
【0079】
図17は、契約書確認処理の動作を示す確認画面の第三画面例である。確認画面70に表示される書類データ731は、契約書作成処理のステップS101において受け付けたページ単位のレイアウトではなく、第2ユーザ端末30のディスプレイ3081の大きさに応じた第2レイアウトで第2ユーザに対して提示される。
第三画面例においては、書類データ731のうち、入力項目732、733、734、735、736が配置された箇所790は、契約書作成処理のステップS101において受け付けたページ単位のレイアウトと同様のレイアウトで第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に提示される。一方入力項目が配置されていない箇所は、第2ユーザ端末30のディスプレイ3081の大きさに応じた第2レイアウトで第2ユーザに対して提示される。
【0080】
具体的に、確認画面70に表示された書類データ731において、入力項目732、733、734、735、736等が配置された箇所790(条項または条文)は、第2ユーザ端末30のディスプレイ3081の大きさに応じたレイアウトではなく、ページ単位のレイアウトと同一のレイアウトで第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に表示される。
これにより、第1ユーザが契約文書に入力項目を設けた場合において、第2ユーザは、契約文書のうち入力項目が配置された箇所(条項または条文)については第1ユーザが契約文書に入力項目を設けた際のページ単位レイアウトと同じレイアウトで契約文書を確認することができる。つまり、契約文書のうち入力項目が配置された箇所(条項または条文)についてはレイアウト崩れ等がなく、第1ユーザが入力項目を設けた際のレイアウトと同じ内容で契約文書を確認することができる。レイアウト崩れに伴う、第1ユーザと第2ユーザとの間の契約文書に対する認識の齟齬を避けることができる。
【0081】
<契約情報表示処理(第三実施例)>
ステップS303において、契約提示ステップは、契約承認ステップにおいて契約文書に対する承認操作を受け付ける前に、入力オブジェクトが配置された箇所(条項または条文)を、ページ単位のレイアウトと略同一のレイアウトで第2ユーザに提示するステップを実行しても良い。
具体的に、第2ユーザが、第2ユーザ端末30の入力装置306を操作することにより、確認画面70に表示された同意ボタン740を押下すると、確認画面70に表示された書類データ731において、入力項目732、733、734、735、736等が配置された箇所(条項または条文)について、第2ユーザ端末30のディスプレイ3081の大きさに応じたレイアウトではなく、ページ単位のレイアウトと同一のレイアウトで第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に表示する構成としても良い。
これにより、第1ユーザが契約文書に入力項目を設けた場合において、第2ユーザは、契約文書を承認する前に、第1ユーザが契約文書に入力項目を設けた際のページ単位レイアウトと同じレイアウトで契約文書を確認することができる。レイアウト崩れに伴う、第1ユーザと第2ユーザとの間の契約文書に対する認識の齟齬を避けることができる。
【0082】
<契約情報表示処理(第四実施例)>
【0083】
ステップS303において、契約提示ステップは、契約記憶ステップにおいて記憶された契約文書に含まれる全ての条項または条文のうち、1の条項または条文を、第2ユーザの第2ユーザ端末画面に表示することにより提示するステップと、第2ユーザの入力操作に応答して、前記1の条項または条文に替えて、他の1の条項または条文を、第2ユーザの第2ユーザ端末画面に表示することにより提示するステップとを含む。
契約提示ステップは、第2ユーザ端末画面に表示された1の条項または条文に関連付けられた他の条項または条文を、1の条項または条文とあわせて、第2ユーザ端末画面に表示するステップを実行する。
【0084】
図18は、契約書確認処理の動作を示す確認画面の第四画面例である。第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に表示される、契約情報を承認するための確認画面70は、契約文書に含まれる条項または条文にかかる文言780、文言780を引用する条項または条文にかかる文言781、文言780が引用する条項または条文にかかる文言782を含む。
第2ユーザ端末30の制御部304は、契約文書を条項または条文等の1の文言ごとに抽出し、当該1の文言ごとに第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に表示する。
これにより、第2ユーザは、契約文書にかかる1の条項または条文を、第2ユーザ端末の画面により確認することができる。第2ユーザ端末が、スマートフォン等の小型の携帯情報処理端末である場合においても、第2ユーザは1の条項または条文ごとに画面を切り替えて表示することにより、快適に電子契約を閲覧することができる。
第2ユーザは、第2ユーザ端末30のタッチデバイスに対してタップ、フリック、スワイプ等の入力操作を実行することにより、表示される文言780の内容を、契約文書の前後の文言に切り替え、契約文書を読み進めることができる。例えば、第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に1の文言が表示されている場合において、第2ユーザがディスプレイ3081の左端をタップ、または、左方向にスワイプすると、画面に表示される文言が、当該1の文言の前の条項または条文に切り替わる。同様に、第2ユーザがディスプレイ3081の右端をタップ、または、右方向にスワイプすると、画面に表示される文言が、当該1の文言の後の条項または条文に切り替わる。なお、第2ユーザは、文言780等を選択することにより、当該文言780を参照、引用、被引用等により関連付けられた他の文言781、782を第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に表示させることができる。
【0085】
契約提示ステップは、第2ユーザ端末画面に表示された1の条項または条文に同等または類似する他の契約文書の条項または条文を、1の条項または条文とあわせて、第2ユーザ端末画面に表示するステップを実行しても良い。
具体的に、第2ユーザは、第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に表示される、契約情報を承認するための確認画面70において、文言780等を選択すると、第2ユーザ端末30の制御部304は、同等または類似する他の契約文書の文言を検索するためのリクエストをサーバ10へ送信する。サーバ10の契約確認部1043は、受信した文言780に基づき、書類テーブル1014の書類データの項目を検索し、当該文言780に同等または類似する他の契約文書の文言を検索する。なお、サーバ10の契約確認部1043は、予め書類テーブル1014の書類データに記憶された契約文書を条項または条文の文言ごとに分割し、形態素解析等により任意の文言により検索可能な態様でインデキシングをしておいても構わない。これにより、サーバ10の契約確認部1043は、受信した文言780に基づき高速に同等または類似する他の契約文書の文言を検索することができる。
なお、文言が同等または類似するとは、文言にかかるテキストのコサイン類似度等の尺度に基づき、所定の類似度以上の文言同士を同等または類似すると判定しても良い。また、文言が同等または類似するとは、文言に規定された契約当事者間の権利義務の意味などの内容を解析し、当該内容が所定の類似度以上の文言同士を同等または類似すると判定しても良い。
なお、第2ユーザ端末30の制御部は、同等または類似する他の契約文書の条項または条文を、図18の文言781、782のように第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に表示させても良い。
【0086】
ステップS304において、サーバ10の契約確認部1043は、契約情報の1または複数の入力項目に対する入力を受け付ける。
具体的に、第2ユーザは、第2ユーザ端末30の入力装置306などを操作し、契約情報に設定された入力項目732、733、734、735に対し入力データを入力する。なお、本開示においては入力項目736に対しては、第2ユーザによる入力が割当られていないため、第2ユーザは入力データを入力できないことが視覚的に識別可能に表示される。
【0087】
ステップS305において、サーバ10の契約確認部1043は、第2ユーザから、契約提示ステップにおいて提示された契約文書に対する承認操作を受け付ける契約承認ステップを実行する。契約承認ステップは、契約提示ステップにおいて第2ユーザに提示された第2レイアウトに関する情報を、契約文書と関連付けて記憶するステップを含む。
具体的に、サーバ10の契約確認部1043は、第2ユーザから、第1ユーザから受け付けた契約情報の契約締結に同意し承認する指示を受け付ける。第2ユーザは、第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に表示された契約情報および入力データを確認し、内容に同意また承諾する場合には、第2ユーザ端末30の入力装置306などを操作し、契約情報を確認するための確認画面70に、表示された同意ボタン740を押下することにより、書類ID、第2ユーザを特定する情報、ステップS305において入力した入力項目ごとの入力データを含むリクエストをサーバ10へ送信する処理を実行させる。第2ユーザを特定する情報は、第2ユーザID3011でも構わない。
【0088】
サーバ10の契約確認部1043は、受信したリクエストに基づき第2ユーザが契約情報を確認したことを示す情報を記憶する。具体的に、サーバ10の契約確認部1043は、受信した書類ID、第2ユーザを特定する情報に基づき、確認テーブル1015を検索し、当該レコードの確認フラグの項目にTrueの値を記憶する。例えば、第2ユーザを特定する情報がメールアドレスである場合には、確認テーブル1015の書類ID、確認者メールアドレスの項目を検索し、当該レコードの確認フラグの項目にTrueの値を記憶する。第2ユーザを特定する情報がユーザ識別情報である場合には、ユーザテーブル1012のユーザIDの項目を検索することにより特定される第2ユーザのメールアドレスに基づき、確認テーブル1015の書類ID、確認者メールアドレスの項目を検索し、当該レコードの確認フラグの項目にTrueの値を記憶する。
サーバ10の契約確認部1043は、受信した入力データを、当該入力データと関連付けられた入力項目IDで特定される入力項目テーブル1016の入力データの項目に記憶する。これにより、ステップS305において、第2ユーザにより入力された入力データが、入力項目テーブル1016の入力項目情報として記憶される。
【0089】
また、サーバ10の契約確認部1043は、書類テーブル1014の書類データに関連付けて、ステップS303において第2ユーザに提示された第2レイアウトに関する情報を、契約文書と関連付けて記憶する。具体的には、第2レイアウトにおける1行ごとの文字数や、第2レイアウトにおける第2ユーザ端末30のディスプレイ3081の画面サイズが記憶される。
これにより、第1ユーザが契約文書に入力項目を設けた場合において、第2ユーザに対する契約文書の提示態様である第2レイアウト情報を記憶することができる。例えば、第1ユーザと第2ユーザとの間で締結した契約文書に対する認識の齟齬が生じた場合において、第2ユーザがどのようなレイアウトで契約文書を確認し、承認したのかを確認することができる。第2ユーザが、第2レイアウトによりレイアウトされた契約文書を確認することにより契約文書に対する認識の誤認が生じたか否かを確認することができる。
【0090】
サーバ10の契約確認部1043は、すべての確認者による契約書確認処理が実行されたことを判定する。具体的に、サーバ10の契約確認部1043は、確認テーブル1015において、確認者のレコードの確認フラグにTrueの値が記憶されている場合に、すべての確認者による契約書確認処理が実行されたと判定する。
サーバ10の契約確認部1043は、すべての確認者による契約書確認処理が実行されると、契約書確認処理が完了したことを通知するメッセージを第1ユーザへ送信する。なお、同様に、サーバ10の契約確認部1043は、契約書確認処理が完了したことを通知するメッセージを第2ユーザへ送信しても良い。
【0091】
具体的に、サーバ10の契約確認部1043は、第1ユーザのメールアドレスへ、第2ユーザが契約情報の確認を完了したことを通知するメッセージをメールなどの連絡手段にて送信する。つまり、第1ユーザに対して、第2ユーザにより契約締結の承認がなされたことを通知する。これにより、第1ユーザは、第2ユーザとの間で契約締結が完了したことを知ることができる。
第1ユーザへ通知するメッセージには、契約情報を特定するための書類IDを含むエンドポイントであるURLの情報を含めても良い。
【0092】
図19は、第1ユーザ端末20に通知されるメッセージを示す画面例である。第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示される、メッセージ画面80には、メッセージ81、契約情報を特定するための書類IDを含むURL82の情報が含まれる。
【0093】
同様に、サーバ10の契約確認部1043は、不図示のチャットサービス等を用いて、第2ユーザが契約情報の確認を完了したことを通知するメッセージに、第1ユーザへのメンションを含めて送信しても良い。つまり、第1ユーザに対して、チャットサービスを介して、第2ユーザにより契約締結の承認がなされたことを通知する。これにより、第1ユーザは、第2ユーザとの間で契約締結が完了したことを知ることができる。
第1ユーザへ通知するメッセージには、契約情報を特定するための書類IDを含むエンドポイントであるURLの情報を含めても良い。
【0094】
ステップS305において、サーバ10の契約確認部1043は、契約承認ステップの後に、契約記憶ステップにおいて記憶された契約文書を第2レイアウトで第1ユーザに提示する第2契約提示ステップを実行する。
具体的に、第1ユーザは、第1ユーザ端末20のブラウザアプリケーションにより、受信したメッセージに含まれるURLにより指定されたウェブページを開くことができる。第1ユーザ端末20は、契約情報を参照し、照会するためのリクエストをサーバ10へ送信する。サーバ10の契約確認部1043は、契約情報を参照し、照会するためのウェブページを生成し第1ユーザ端末20へ送信する。
【0095】
第1ユーザ端末20の制御部204は、取得した契約文書を、ステップS303において第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に提示された第2レイアウトと同じレイアウトで、第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に提示する。
これにより、第2ユーザがどのようなレイアウトで契約文書を確認したのか、第2ユーザにより契約文書の承認された後に、第1ユーザに対して第2レイアウトで契約文書を提示し、第2レイアウトで提示された契約文書の内容に問題がない場合は、第1ユーザは確認操作を実行する。
【0096】
ステップS305において、サーバ10の契約確認部1043は、第1ユーザから、第2契約提示ステップにおいて第2レイアウトで提示された契約文書に対する確認操作を受け付ける契約確認ステップを実行する。
第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206を操作し、第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に提示された、第2レイアウトでレイアウトされた契約文書の内容に問題がない場合は、第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示された「確認」ボタンを押下げし、契約文書に対する確認操作を実行する。
なお、第2レイアウトでレイアウトされた契約文書の内容に問題がある場合は、第2ユーザに対してその旨を通知する構成としても良い。
【0097】
サーバ10の契約確認部1043は、複数のユーザが確認者として設定されている場合には、最後に契約書確認処理を実行したユーザ以外の確認者にかかるユーザへ契約書確認処理が完了したことを通知するメッセージを送信しても良い。これにより、確認者にかかるユーザも、すべての確認者により契約書確認処理の実行が完了したことの通知を受けることができる。
また、サーバ10の契約確認部1043は、複数の確認者が所属するグループにおいて管理者に相当する権限を有するユーザへ契約書確認処理が完了したことを通知するメッセージを送信しても良い。
なお、メッセージは、メール、チャットサービス等を介して送信しても良い。
これにより、確認者にかかるユーザが所属するグループにおける管理者が、契約書確認処理の実行が完了したことの通知を受けることができる。
【0098】
具体的に、サーバ10の契約確認部1043は、ユーザIDまたはメールアドレスに基づきユーザテーブル1012の、ユーザIDまたはメールアドレスの項目を検索することにより、グループIDの項目を取得する。サーバ10の契約確認部1043は、取得したグループIDの項目に基づき、グループテーブル1013のグループIDの項目を検索し、管理者IDの項目を取得し、管理者IDに基づき、管理者に相当する権限を有するユーザをユーザテーブル1012のユーザIDを検索することにより特定し、契約書確認処理が完了したことを通知するメッセージを送信する。
【0099】
<電子署名処理>
ステップS305に、電子署名処理を含めても良い。サーバ10の契約確認部1043は、ステップS305において第2ユーザから受け付けた契約締結を承認する指示に応じて、第1ユーザから受け付けた契約情報に、契約情報の契約締結が承認されたことを示す電子署名を付与して記憶する。
具体的に、サーバ10の契約確認部1043は、受信したリクエストに基づき、契約情報に対し、電子署名を付与し記憶する。サーバ10の契約確認部1043は、書類IDに基づき、書類テーブル1014の書類IDの項目を検索し、契約情報を取得する。
サーバ10の契約確認部1043は、取得した契約情報に電子署名を付与し、書類テーブル1014の書類データの項目に記憶する。なお、サーバ10の契約確認部1043は、電子署名を付与した契約情報により書類データの項目を更新(上書き)しても良いし、電子署名付与前の契約情報を別途不図示の記憶装置に記憶しても構わない。
サーバ10の契約確認部1043は、電子署名に、書類ID、第1ユーザのメールアドレス、第2ユーザのメールアドレス、承認日時、確認日時、承認日時の認証方法、確認日時の認証方法、入力項目ごとの入力データの値、第1ユーザ、第2ユーザの同意(承認)、タイムスタンプなどのいずれかの情報を含めても良い。
これにより、サーバ10の契約確認部1043は、契約情報に第2ユーザが契約情報の契約締結を承認したことを示す電子署名を付与して記憶する。契約情報に対する第三者によるなりすましや改ざんを防ぐことができる。
【0100】
<コンピュータの基本ハードウェア構成>
図20は、コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ90は、プロセッサ901、主記憶装置902、補助記憶装置903、通信IF991(インタフェース、Interface)を少なくとも備える。これらは通信バス921により相互に電気的に接続される。
【0101】
プロセッサ901とは、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアである。プロセッサ901は、演算装置、レジスタ、周辺回路等から構成される。
【0102】
主記憶装置902とは、プログラム、及びプログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものである。例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0103】
補助記憶装置903とは、データ及びプログラムを保存するための記憶装置である。例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
【0104】
通信IF991とは、有線又は無線の通信規格を用いて、他のコンピュータとネットワークを介して通信するための信号を入出力するためのインタフェースである。
ネットワークは、インターネット、LAN、無線基地局等によって構築される各種移動通信システム等で構成される。例えば、ネットワークには、3G、4G、5G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が含まれる。無線で接続する場合、通信プロトコルとして例えば、Z-Wave(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等が含まれる。有線で接続する場合は、ネットワークには、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等により直接接続するものも含む。
【0105】
なお、各ハードウェア構成の全部または一部を複数のコンピュータ90に分散して設け、ネットワークを介して相互に接続することによりコンピュータ90を仮想的に実現することができる。このように、コンピュータ90は、単一の筐体、ケースに収納されたコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0106】
<コンピュータ90の基本機能構成>
コンピュータ90の基本ハードウェア構成(図20)により実現されるコンピュータの機能構成を説明する。コンピュータは、制御部、記憶部、通信部の機能ユニットを少なくとも備える。
【0107】
なお、コンピュータ90が備える機能ユニットは、それぞれの機能ユニットの全部または一部を、ネットワークで相互に接続された複数のコンピュータ90に分散して設けても実現することができる。コンピュータ90は、単一のコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0108】
制御部は、プロセッサ901が補助記憶装置903に記憶された各種プログラムを読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って処理を実行することにより実現される。制御部は、プログラムの種類に応じて様々な情報処理を行う機能ユニットを実現することができる。これにより、コンピュータは情報処理を行う情報処理装置として実現される。
【0109】
記憶部は、主記憶装置902、補助記憶装置903により実現される。記憶部は、データ、各種プログラム、各種データベースを記憶する。また、プロセッサ901は、プログラムに従って記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置902または補助記憶装置903に確保することができる。また、制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、記憶部に記憶されたデータの追加、更新、削除処理を実行させることができる。
【0110】
データベースは、リレーショナルデータベースを指し、行と列によって構造的に規定された表形式のテーブル、マスタと呼ばれるデータ集合を、互いに関連づけて管理するためのものである。データベースでは、表をテーブル、マスタ、表の列をカラム、表の行をレコードと呼ぶ。リレーショナルデータベースでは、テーブル、マスタ同士の関係を設定し、関連づけることができる。
通常、各テーブル、各マスタにはレコードを一意に特定するための主キーとなるカラムが設定されるが、カラムへの主キーの設定は必須ではない。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、記憶部に記憶された特定のテーブル、マスタにレコードを追加、削除、更新を実行させることができる。
また、記憶部に、データ、各種プログラム、各種データベースを記憶させることにより、本開示にかかる情報処理装置、情報処理システムが製造されたものとして捉えることができる。
【0111】
なお、本開示におけるデータベース、マスタは、情報が構造的に規定された任意のデータ構造体(リスト、辞書、連想配列、オブジェクトなど)を含み得る。データ構造体には、データと、任意のプログラミング言語により記述された関数、クラス、メソッドなどを組み合わせることにより、データ構造体と見なし得るデータも含むものとする。
【0112】
通信部は、通信IF991により実現される。通信部は、ネットワークを介して他のコンピュータ90と通信を行う機能を実現する。通信部は、他のコンピュータ90から送信された情報を受信し、制御部へ入力することができる。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、受信した情報に対する情報処理を実行させることができる。また、通信部は、制御部から出力された情報を他のコンピュータ90へ送信することができる。
【0113】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0114】
(付記1)
プロセッサと記憶部とを備えるコンピュータに、異なる組織間の電子的な契約手続きを実行させるための電子契約プログラムであって、プロセッサが、第1ユーザから、ページ単位にレイアウトされた契約に関する契約文書を受け付ける契約受付ステップ(S101)と、契約受付ステップにおいて受け付けた契約文書を記憶する契約記憶ステップ(S101)と、契約記憶ステップにおいて記憶された契約文書を、レイアウトとは異なる第2レイアウトで第2ユーザに提示する契約提示ステップ(S303)と、第2ユーザから、契約提示ステップにおいて提示された契約文書に対する承認操作を受け付ける契約承認ステップ(S305)と、を実行する電子契約プログラム。
これにより、第2ユーザは、自身が使用する情報処理端末に応じた表示態様で快適に電子契約を閲覧することができる。
【0115】
(付記2)
契約受付ステップ(S101)は、1ページごとの行数および1行ごとの文字数が規定されている契約文書を受け付けるステップであり、契約提示ステップ(S303)は、契約文書を、第2ユーザの第2ユーザ端末に応じて、1ページごとに行数とは異なる行数または1行ごとに文字数とは異なる文字数で第2ユーザに提示するステップである、付記1記載の電子契約プログラム。
これにより、第2ユーザは、自身が使用する情報処理端末に応じた表示態様で快適に電子契約を閲覧することができる。
【0116】
(付記3)
契約提示ステップ(S303)は、ページ単位にレイアウトされた契約文書を、第2レイアウトで提示された契約文書とともに第2ユーザに提示するステップであり、契約提示ステップ(S303)は、第2レイアウトで第2ユーザに提示された契約文書の提示箇所を含むページを、ページ単位にレイアウトされた契約文書として提示するステップである、付記1記載の電子契約プログラム。
これにより、第2ユーザは、ページ単位にレイアウトされた契約文書のサムネイル画像等を確認しつつ、自身が使用する情報処理端末に応じた表示態様で快適に電子契約を閲覧することができる。
【0117】
(付記4)
プロセッサが、第2ユーザから、キーワードを受け付ける検索ステップ(S303)と、契約提示ステップ(S303)は、検索ステップにおいて受け付けたキーワードを含むページを、ページ単位にレイアウトされた契約文書として提示するステップと、第2レイアウトで提示された契約文書のうち、検索ステップにおいて受け付けたキーワードに該当する箇所を、他の箇所とは異なる態様で第2ユーザに提示するステップと、を含む、付記3記載の電子契約プログラム。
これにより、第2ユーザは、検索キーワードを入力することにより検索キーワードを含むページ単位にレイアウトされた契約文書のサムネイル画像等を確認しつつ、第2レイアウトで提示された契約文書において検索キーワード箇所がハイライト、太字、下線等の強調表示された態様の表示態様で快適に電子契約を閲覧することができる。
【0118】
(付記5)
プロセッサが、第2ユーザから、契約文書の契約当事者の立場に関する立場情報を受け付ける検索ステップ(S303)と、契約提示ステップ(S303)は、検索ステップにおいて受け付けた立場情報を含むページを、ページ単位にレイアウトされた契約文書として提示するステップと、第2レイアウトで提示された契約文書のうち、検索ステップにおいて受け付けた立場情報を含む箇所を、他の箇所とは異なる態様で第2ユーザに提示するステップと、を含む、付記3記載の電子契約プログラム。
これにより、第2ユーザは、契約文書の契約当事者の立場に関する立場情報を入力することにより立場情報を含むページ単位にレイアウトされた契約文書のサムネイル画像等を確認しつつ、第2レイアウトで提示された契約文書において立場情報の箇所がハイライト、太字、下線等の強調表示された態様の表示態様で快適に電子契約を閲覧することができる。
【0119】
(付記6)
プロセッサが、第1ユーザから、契約受付ステップにおいて受け付けた契約文書に対する入力オブジェクトの配置を受け付ける入力配置ステップ(S103)と、を実行し、契約提示ステップ(S303)は、契約文書のうち入力配置ステップにおいて受け付けた入力オブジェクトが配置された箇所は、ページ単位のレイアウトと略同一のレイアウトで第2ユーザに提示し、契約文書のうち入力配置ステップにおいて受け付けた入力オブジェクトが配置されていない箇所は、第2レイアウトで第2ユーザに提示する、ステップである、付記1記載の電子契約プログラム。
これにより、第1ユーザが契約文書に入力項目を設けた場合において、第2ユーザは、契約文書のうち入力項目が配置された箇所については第1ユーザが契約文書に入力項目を設けた際のページ単位レイアウトと同じレイアウトで契約文書を確認することができる。つまり、契約文書のうち入力項目が配置された箇所についてはレイアウト崩れ等がなく、第1ユーザが入力項目を設けた際のレイアウトと同じ内容で契約文書を確認することができる。レイアウト崩れに伴う、第1ユーザと第2ユーザとの間の契約文書に対する認識の齟齬を避けることができる。
【0120】
(付記7)
契約提示ステップ(S303)は、契約承認ステップにおいて契約文書に対する承認操作を受け付ける前に、入力オブジェクトが配置された箇所を、ページ単位のレイアウトと略同一のレイアウトで第2ユーザに提示するステップである、付記6記載の電子契約プログラム。
これにより、第1ユーザが契約文書に入力項目を設けた場合において、第2ユーザは、契約文書を承認する前に、第1ユーザが契約文書に入力項目を設けた際のページ単位レイアウトと同じレイアウトで契約文書を確認することができる。レイアウト崩れに伴う、第1ユーザと第2ユーザとの間の契約文書に対する認識の齟齬を避けることができる。
【0121】
(付記8)
プロセッサが、第1ユーザから、契約受付ステップにおいて受け付けた契約文書に対する入力オブジェクトの配置を受け付ける入力配置ステップ(S103)と、を実行し、契約提示ステップ(S303)は、契約文書のうち入力配置ステップにおいて受け付けた入力オブジェクトが配置された条項または条文は、ページ単位のレイアウトと略同一のレイアウトで第2ユーザに提示し、契約文書のうち入力配置ステップにおいて受け付けた入力オブジェクトが配置されていない条項または条文は、第2レイアウトで第2ユーザに提示する、ステップである、付記1記載の電子契約プログラム。
これにより、第1ユーザが契約文書に入力項目を設けた場合において、第2ユーザは、契約文書のうち入力項目が配置された条項または条文については第1ユーザが契約文書に入力項目を設けた際のページ単位レイアウトと同じレイアウトで契約文書を確認することができる。つまり、契約文書のうち入力項目が配置された条項または条文についてはレイアウト崩れ等がなく、第1ユーザが入力項目を設けた際のレイアウトと同じ内容で契約文書を確認することができる。レイアウト崩れに伴う、第1ユーザと第2ユーザとの間の契約文書に対する認識の齟齬を避けることができる。
【0122】
(付記9)
契約提示ステップ(S303)は、契約承認ステップにおいて契約文書に対する承認操作を受け付ける前に、入力オブジェクトが配置された条項または条文を、ページ単位のレイアウトと略同一のレイアウトで第2ユーザに提示するステップである、付記8記載の電子契約プログラム。
これにより、第1ユーザが契約文書に入力項目を設けた場合において、第2ユーザは、契約文書を承認する前に、第1ユーザが契約文書に入力項目を設けた際のページ単位レイアウトと同じレイアウトで契約文書を確認することができる。レイアウト崩れに伴う、第1ユーザと第2ユーザとの間の契約文書に対する認識の齟齬を避けることができる。
【0123】
(付記10)
プロセッサが、第1ユーザから、契約受付ステップにおいて受け付けた契約文書に対する入力オブジェクトの配置を受け付ける入力配置ステップ(S103)と、契約承認ステップ(S305)は、契約提示ステップにおいて第2ユーザに提示された第2レイアウトに関する情報を、契約文書と関連付けて記憶するステップを含む、付記1記載の電子契約プログラム。
これにより、第1ユーザが契約文書に入力項目を設けた場合において、第2ユーザに対する契約文書の提示態様である第2レイアウト情報を記憶することができる。例えば、第1ユーザと第2ユーザとの間で締結した契約文書に対する認識の齟齬が生じた場合において、第2ユーザがどのようなレイアウトで契約文書を確認し、承認したのかを確認することができる。第2ユーザが、第2レイアウトによりレイアウトされた契約文書を確認することにより契約文書に対する認識の誤認が生じたか否かを確認することができる。
【0124】
(付記11)
プロセッサが、契約承認ステップの後に、契約記憶ステップにおいて記憶された契約文書を第2レイアウトで第1ユーザに提示する第2契約提示ステップ(S305)と、第1ユーザから、第2契約提示ステップにおいて第2レイアウトで提示された契約文書に対する確認操作を受け付ける契約確認ステップ(S305)と、を実行する、付記10記載の電子契約プログラム。
これにより、第2ユーザがどのようなレイアウトで契約文書を確認したのか、第2ユーザにより契約文書の承認された後に、第1ユーザに対して第2レイアウトで契約文書を提示し、第2レイアウトで提示された契約文書の内容に問題がない場合は第1ユーザは確認操作を実行することができる。
【0125】
(付記12)
契約提示ステップ(S303)は、契約記憶ステップにおいて記憶された契約文書に含まれる全ての条項または条文のうち、1の条項または条文を、第2ユーザの第2ユーザ端末画面に表示することにより提示するステップと、第2ユーザの入力操作に応答して、1の条項または条文に替えて、他の1の条項または条文を、第2ユーザの第2ユーザ端末画面に表示することにより提示するステップと、を含む、付記1記載の電子契約プログラム。
これにより、第2ユーザは、契約文書にかかる1の条項または条文を、第2ユーザ端末の画面により確認することができる。第2ユーザ端末が、スマートフォン等の小型の携帯情報処理端末である場合においても、第2ユーザは1の条項または条文ごとに画面を切り替えて表示することにより、快適に電子契約を閲覧することができる。
【0126】
(付記13)
契約提示ステップ(S303)は、第2ユーザ端末画面に表示された1の条項または条文に関連付けられた他の条項または条文を、1の条項または条文とあわせて、第2ユーザ端末画面に表示するステップである、付記12記載の電子契約プログラム。
これにより、第2ユーザは1の条項または条文ごとに画面を切り替え表示する際に、当該1の条項または条文を参照、引用、被引用等により関連付けられた他の条項または条文を併せて確認することができる。第2ユーザ端末が、スマートフォン等の小型の携帯情報処理端末である場合においても、第2ユーザは快適に電子契約を閲覧することができる。
【0127】
(付記14)
契約提示ステップ(S303)は、第2ユーザ端末画面に表示された1の条項または条文に同等または類似する他の契約文書の条項または条文を、1の条項または条文とあわせて、第2ユーザ端末画面に表示するステップである、付記12記載の電子契約プログラム。
これにより、第2ユーザは1の条項または条文ごとに画面を切り替え表示する際に、当該1の条項または条文と同等または類似する他の契約文書の条項または条文を併せて確認することができる。第2ユーザ端末が、スマートフォン等の小型の携帯情報処理端末である場合においても、第2ユーザは快適に電子契約を閲覧することができる。
【0128】
(付記15)
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置であって、プロセッサが、付記1から13のいずれか記載の電子契約プログラムを実行する、情報処理装置。
これにより、第2ユーザは、自身が使用する情報処理端末に応じた表示態様で快適に電子契約を閲覧することができる。
【0129】
(付記16)
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置を含む情報処理システムの製造方法であって、プロセッサが、付記1から13のいずれか記載の電子契約プログラムを実行する、情報処理システムの製造方法。
これにより、第2ユーザは、自身が使用する情報処理端末に応じた表示態様で快適に電子契約を閲覧することができる。
【0130】
(付記17)
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータにより実行される情報処理方法であって、コンピュータが、付記1から13のいずれか記載の電子契約プログラムを実行する、情報処理方法。
これにより、第2ユーザは、自身が使用する情報処理端末に応じた表示態様で快適に電子契約を閲覧することができる。
【符号の説明】
【0131】
1 システム、10 サーバ、101 記憶部、104 制御部、106 入力装置、108 出力装置、20 第1ユーザ端末、201 記憶部、204 制御部、206 入力装置、208 出力装置、30 第2ユーザ端末、301 記憶部、304 制御部、306 入力装置、308 出力装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20