(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024057227
(43)【公開日】2024-04-24
(54)【発明の名称】ソファシステム及びテーブル
(51)【国際特許分類】
A47B 83/02 20060101AFI20240417BHJP
A47B 13/02 20060101ALI20240417BHJP
A47B 13/10 20060101ALI20240417BHJP
A47C 17/02 20060101ALI20240417BHJP
【FI】
A47B83/02
A47B13/02
A47B13/10
A47C17/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022163822
(22)【出願日】2022-10-12
(71)【出願人】
【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社オカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(72)【発明者】
【氏名】矢口 真子
【テーマコード(参考)】
3B053
3B260
【Fターム(参考)】
3B053NR01
3B260AB01
3B260AB06
3B260AC01
(57)【要約】
【課題】ソファとテーブルを組み合わせて使用した際に、ソファとテーブルとを適切な所定の設置位置に配設し、全体としての体裁を良好なものとするソファシステム及びテーブルを提供する。
【解決手段】本開示に係るソファシステムは、着座面を有するソファと、床面上に立設された支持体と、支持体によって支持された上面に物品載置面が形成された天板と、を有するテーブルと、からなるソファシステムであって、ソファの着座面前端は、当接面として形成され、テーブルにおいて支持体は、ソファに面する側において当接面に当接可能な位置決め部が形成され、ソファの当接面と位置決め部とを当接することによって、平面視してテーブルの配置角度が案内されることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
着座面を有するソファと、床面上に立設された支持体と、前記支持体によって支持された上面に物品載置面が形成された天板と、を有するテーブルと、からなるソファシステムであって、
前記ソファの着座面前端は、当接面として形成され、
前記テーブルにおいて前記支持体は、前記ソファに面する側において前記当接面に当接可能な位置決め部が形成され、
前記ソファの前記当接面と前記位置決め部とを当接することによって、平面視して前記テーブルの配置角度が案内されることを特徴とするソファシステム。
【請求項2】
前記テーブルの前記支持体は、平面視して前記位置決め部を一辺とする略多角形形状の断面形状に形成されている、
請求項1に記載のソファシステム。
【請求項3】
前記ソファの前記当接面と前記位置決め部とを当接した状態において、前記支持体は、前記位置決め部の略幅内に収められている、
請求項1に記載のソファシステム。
【請求項4】
前記天板は、前記ソファの前記当接面と前記位置決め部とを当接した状態において、平面視して前記ソファの前記当接面から前記ソファ側に延出した形状とされている、
請求項1に記載のソファシステム。
【請求項5】
前記天板は、平面視してオーバル形状に形成され、
前記支持体は、平面視してひし形の断面形状に形成され、
前記位置決め部は、前記ひし形の断面形状の一つの辺により形成され、
前記テーブルにおいて、前記天板の前記オーバル形状の長手方向と、前記支持体の前記ひし形の断面形状の長手方向とが略同一方向を向くように前記天板と前記支持体とが配置されている、
請求項1に記載のソファシステム。
【請求項6】
前記テーブルの前記支持体は、平面視して前記位置決め部を仮想的な一辺とする形状の断面形状に形成されている、
請求項1から5のうちいずれか1項に記載のソファシステム。
【請求項7】
着座面を有するソファと共に用いられ、床面上に立設された支持体と、前記支持体によって支持された上面に物品載置面が形成された天板と、を有するテーブルであって、
前記支持体は、前記ソファに面する側において前記ソファの着座面前端に形成された当接面に当接可能な位置決め部が形成され、
前記ソファの前記当接面と前記位置決め部とを当接することによって、平面視して前記天板の配置角度が案内されることを特徴とする、
テーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テーブルとソファからなるソファシステム及びテーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
執務に使用する資料やパーソナルコンピュータ等の電子機器を載置するためのテーブルをソファと組み合わせて使用する場合、なるべくソファに着座した状態の使用者に近く、使用者が使いやすい位置にテーブルの天板面(物品載置面)が配置されることが望ましい。例えば、特許文献1には、天板形状を支持体からオーバーハング形状とすることによって平面視において天板の一部がソファ上に重なる様に配置可能とし、ソファに着座している使用者の近くに天板面(物品載置面)を配設可能としたテーブルが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたテーブルをソファと共に使用する場合、テーブルは、平面視して角度が任意の状態で配置される。特許文献1に記載されたテーブルによれば、多くの使用者が並んで使用するような大型の什器においては、使用者各自が各々の使い勝手の良い位置にテーブルを配置することになるため、ソファとテーブルを含めた全体的な外観が煩雑な印象になってしまうという課題がある。
【0005】
そこで、本発明は、ソファとテーブルを組み合わせて使用した際に、ソファとテーブルとを適切な所定の設置位置に配設し、全体としての体裁を良好なものとすることができるソファシステム及びテーブルを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1):上記目的を達成するため、本発明の一態様は、着座面を有するソファと、床面上に立設された支持体と、前記支持体によって支持された上面に物品載置面が形成された天板と、を有するテーブルと、からなるソファシステムであって、前記ソファの着座面前端は、当接面として形成され、前記テーブルにおいて前記支持体は、前記ソファに面する側において前記当接面に当接可能な位置決め部が形成され、前記ソファの前記当接面と前記位置決め部とを当接することによって、平面視して前記テーブルの配置角度が案内されることを特徴とするソファシステムである。
【0007】
本発明によれば、ソファの当接面に位置決め部を当接することによって、テーブルの配設位置が案内されるため、ソファとテーブルを組み合わせて使用した際に、ソファとテーブルとを適切な所定の設置位置に配設することができ、ソファシステム全体としての体裁を良好なものとすることができる。
【0008】
(2):(1)において本発明の前記テーブルの前記支持体は、平面視して前記位置決め部を一辺とする略多角形形状の断面形状に形成されていてもよい。
【0009】
本発明によれば、ソファの当接面とテーブルの位置決め部とを当接することによって、平面視してテーブルの配置角度が案内され、ソファシステム全体としての美観性を良好なものとすることができる。
【0010】
(3):(1)又は(2)において本発明は、前記ソファの前記当接面と前記位置決め部とを当接した状態において、前記支持体は、前記位置決め部の略幅内に収められていてもよい。
【0011】
本発明によれば、ソファとテーブルとを設置した状態において、正面視して支持体が位置決め部の略幅内に収められているので、ソファに着座した使用者の下肢の周囲の空間を広く確保することが出来る。
【0012】
(4):(1)から(3)のうちいずれか一つの本発明の前記天板は、前記ソファの前記当接面と前記位置決め部とを当接した状態において、平面視して前記ソファの前記当接面から前記ソファ側に延出した形状とされていてもよい。
【0013】
本発明によれば、ソファとテーブルとを設置した状態において、有する天板の物品載置面を適切な位置に広く確保することができ、ソファシステムの良好な使い勝手を実現することができる。
【0014】
(5):(1)から(4)のうちいずれか一つの本発明の前記天板は、平面視してオーバル形状に形成され、前記支持体は、平面視してひし形の断面形状に形成され、前記位置決め部は、前記ひし形の断面形状の一つの辺により形成され、前記テーブルにおいて、前記天板の前記オーバル形状の長手方向と、前記支持体の前記ひし形の断面形状の長手方向とが略同一方向を向くように前記天板と前記支持体とが配置されていてもよい。
【0015】
本発明によれば、天板のオーバル形状の短手方向と、支持体のひし形の断面形状の長手方向とを一致させるように配置して構成する場合に比して、安定した強固な構造にすることができる。本発明によれば、天板のオーバル形状は方向が定まらず、テーブルを複数並べたときに、全体的な外観が煩雑な印象になってしまう傾向があるが、テーブルの位置決め部及びソファの当接面によりテーブルの位置及び方向が定まり、複数のテーブルを並べた際の美観性を向上させることができる。
【0016】
(6):(1)から(5)のうちいずれか一つの本発明の前記テーブルの前記支持体は、平面視して前記位置決め部を仮想的な一辺とする形状の断面形状に形成されていてもよい。
【0017】
本発明によれば、位置決め部が平面に形成されていなくてもテーブルの位置及び方向が定まり、平面視してテーブルの配置角度が案内され、ソファシステム全体としての美観性を良好なものとすることができる。
【0018】
(7):本発明の一態様は、着座面を有するソファと共に用いられ、床面上に立設された支持体と、前記支持体によって支持された上面に物品載置面が形成された天板と、を有するテーブルであって、前記支持体は、前記ソファに面する側において前記ソファの着座面前端に形成された当接面に当接可能な位置決め部が形成され、前記ソファの前記当接面と前記位置決め部とを当接することによって、平面視して前記天板の配置角度が案内されることを特徴とするテーブルである。
【0019】
本発明によれば、床面と略平行を成す着座面を有するソファに対して適切な所定の設置位置に配設されるテーブルを提供することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ソファとテーブルを組み合わせて使用した際に、ソファとテーブルとを適切な所定の設置位置に配設し、全体としての体裁を良好なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】実施形態に係るソファシステムの構成を示す斜視図である。
【
図2】実施形態に係るソファシステムの平面図である。
【
図3】実施形態に係るソファシステムの使用状態を示す平面図である。
【
図4】複数のテーブルが配置されたソファシステムの使用状態を示す平面図である。
【
図5】様々な断面形状に形成された支持体の例を示す平面図である。
【
図6】変形例に係るテーブルの構成を示す斜視図である。
【
図7】変形例に係るテーブルの構成を示す分解斜視図である。
【
図8】変形例に係るテーブルの構成を示す分解斜視図である。
【
図9】変形例に係る位置決め部の構成を示す平面図である。
【
図10】変形例に係るソファシステムの構成を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態に係るソファシステムについて説明する。ソファシステムは、着座用のソファと、物品載置用のテーブルとを備えている。以下、ソファの使用状態において、使用者が通常の姿勢により着座した状態において使用者から見た方向を前側とし、その反対側を後側として説明する。また、テーブルの前後方向に対する左右方向に沿った方向を幅方向ともいう。また、前後方向に沿って前側を見る方向を正面視、上下方向に沿って下側を見ることを平面視、左右方向に沿った方向に見ることを側面視という。
【0023】
図1に示されるように、ソファシステム1は、利用者が着座するためのソファ2と、ソファと同時使用されるテーブル10とを備えている。ソファ2は、例えば、床面Eと略平行を成す着座面3を有している。着座面3は、例えば、板状体により形成されている。着座面3の上面側には、クッション材が設けられていてもよい。ソファ2は、例えば、複数の使用者が着座可能に幅方向に連続して形成されている。
【0024】
ソファ2は、使用者が着座状態で背中側を支持する背もたれ部(不図示)が設けられていてもよい。背もたれ部は、室内の壁を利用して設けられていてもよい。ソファ2の着座面3前端は、下方に垂下した鉛直面に形成されている。ソファ2の着座面3前端には、使用者の着座状態において下脛が垂下される。ソファ2の着座面3前端は、テーブル10が当接する当接面4として形成されている。ソファ2の当接面4は、着座面3から床面Eまで連続して形成されていてもよいし、床面Eまで連続せずに床面Eから上方に離間して形成されていてもよい。
【0025】
テーブル10は、例えば、床面E上に立設された支持体11と、支持体によって支持された天板18と、を有する。支持体11は、例えば、平面視して略多角形形状の断面形状を有する柱状体に形成されている。
図1の例では、支持体11は、略平行四辺形(略ひし形)の断面形状に形成されている。支持体11は、例えば、上方に向かうほど断面積が減少するテーパ形状の柱状体に形成されている。支持体11は、上下方向において断面積が一定の柱状体に形成されていてもよい。
【0026】
支持体11は、例えば、金属板を組み合わせた中空の柱状体に形成されている。支持体11は、平面視して少なくとも一部が位置決め部12を一辺とする略多角形形状の断面形状に形成されている。
図1の例では、支持体11は、ソファ2に面する側において当接面4に当接可能な位置決め部12を有している。ソファ2の当接面4と位置決め部12とを当接することによって、テーブル10は、平面視して配置角度が案内される。位置決め部12は、当接面4の位置及び形状に応じて決定される。
【0027】
支持体11がテーパ形状の柱状体に形成されている場合であり且つ、ソファ2の当接面4が床面Eから着座面3まで連続する場合、位置決め部12は、支持体11の下端である。ソファ2の当接面4が床面Eから上方に離間している場合、位置決め部12は、支持体11の下端と上端との間に形成される。
【0028】
支持体11が上下方向において断面積が一定の柱状体に形成されている場合であり且つ、ソファ2の当接面4が床面Eから着座面3まで連続する場合、位置決め部12は、支持体11の後側の面となる。ソファ2の当接面4が床面Eから上方に離間している場合、位置決め部12は、支持体11の下端と上端との間に形成される。
【0029】
位置決め部12は、略多角形形状の断面形状の一辺だけでなく、少なくとも2点により接触する仮想的な断面形状の一辺であればよい。支持体11は、位置決め部12を仮想的な一辺とする形状の断面形状に形成することで、テーブル10を安定的かつ強固に構成することができる。
【0030】
ソファ2の当接面4に位置決め部12を当接することによって、テーブル10の配設位置が案内されるため、ソファ2とテーブル10を組み合わせて使用した際に、ソファ2とテーブル10とを適切な所定の設置位置に配設することができ、ソファシステム全体としての体裁を良好なものとすることができる。
【0031】
天板18は、例えば、上面に物品載置面19が形成されている板状体である。天板18は、下面側が支持体11の上端部に支持されている。天板18は、例えば、平面視してオーバル形状に形成されている。天板18と支持体11とは、平面視して同心をなすように配置されている。天板18の長手方向と、支持体11のひし形の断面形状の長手方向とは、略同一方向を向くように配置されている。テーブル10は、このように構成することで天板18のオーバル形状の短手方向と、支持体11のひし形の断面形状の長手方向とを一致させるように配置する場合に比して、より安定した強固な構造にすることができる。
【0032】
天板18は、ソファの当接面と位置決め部とを当接した状態において、平面視してソファ2の当接面4からソファ2側に延出した形状に形成されている。これにより、ソファ2とテーブル10とを設置した状態において、天板18がソファの当接面4に沿って延出し、物品載置面19を有する天板18を適切な位置に広く確保することができ、ソファシステム1の良好な使い勝手を実現することができる。
【0033】
図3に示されるように、支持体11は、例えば、ソファ2の当接面4と位置決め部12とを当接した状態において、位置決め部12から前方に空間が形成されるので、ソファ2に着座した使用者の下肢P1の周囲の空間を広く確保することが出来る。天板18のソファ2側は、ソファ2の前縁に対して鋭角に交差するように位置決めされ、使用者Pの側方に配置したテーブル10の天板18が使用者Pの前方または斜め前方向に配置され、使用者Pの使用感が向上する。
【0034】
図4に示されるように、幅方向において連続するソファ2に複数のテーブル10を組み合わせて設置する場合、ソファ2の当接面4に位置決め部12を当接することによって、テーブル10の配設位置が案内され、平面視してソファ2に対してテーブル10の設置角度を揃えることができ、ソファシステム1全体としての美観性を向上させることができる。また、ソファシステム1によれば、ソファ2に対するテーブル10の前後方向に対する位置及び設置角度を安定化することができる。
【0035】
オーバル形状に形成された天板18を備える複数のテーブル10を一列に配置した場合、方向が定まらず、全体的な外観が煩雑な印象になってしまう傾向があるのに比して、ソファシステム1によれば、ソファ2の当接面4に位置決め部12を当接することによって、テーブル10の配置角度及びソファ2に対する前後方向の位置が揃い、美観性を良好に保つことができる。
【0036】
図5に示されるように、支持体11は、他の断面形状に形成されていてもよい。
図5(A)に示されるように、支持体11は、三角形断面形状を有する三角柱に形成されていてもよい。支持体11は、三角柱形状の少なくとも1面を位置決め部12として形成されていてもよい。支持体11が、三角柱形状の場合、使用者Pの下肢P1の周囲の空間をより広く確保することが出来る。
図5(B)に示されるように、支持体11は、四角形断面形状を有する四角柱に形成されていてもよい。
【0037】
支持体11は、四角柱形状の少なくとも1面を位置決め部12として形成されていてもよい。支持体11が、四角柱形状の場合、テーブル10の設置時に支持体11の側面が使用者Pの下肢P1と略平行となり、使用者Pの下肢P1の周囲の空間をより広く確保することが出来る。
図5の例では、支持体11は、例えば、前後方向に沿って見てソファ2の当接面4と位置決め部12とを当接した状態において、位置決め部12の略幅内に収められている。これにより、ソファ2とテーブル10とを設置した状態において、所定方向Lから見て支持体11が位置決め部12の略幅内に収められているので、ソファ2に着座した使用者の下肢P1の周囲の空間をより広く確保することが出来る。
【0038】
[変形例]
以下、ソファシステム1の変形例について説明する。以下、上記実施形態と同一の構成については同一の名称及び符号を用い、重複する説明については適宜省略する。
【0039】
図6に示されるように、テーブル10の支持体11の下端には、床面Eに載置される設置板13が設けられていてもよい。設置板13は、例えば、位置決め部12からソファ2側に向かって平面視してソファ2の当接面4からソファ側に延出するように配置されている。この場合、ソファ2は、当接面4の下部に空間が形成されており、設置板13は、ソファ2の下部空間に入り込む。また、テーブル10の天板18は、平面視してソファ2の当接面からソファ側に延出するように配置されている。
【0040】
上記構成により、テーブル10は、天板18をソファ2側のみに延出させ、反対側を省略することで、天板18をコンパクトに形成することができる。また、テーブル10は、支持体11の下部に設置板13を設けることにより、天板18をコンパクト化したことにより支持体11に対して移動した重心位置を確実に支持し、テーブル10の設置状態を安定化することができる。
【0041】
図7及び
図8に示されるように、支持体11は、金属板を組み合わせて形成されていてもよい。これにより、中実の支持体11を形成する場合に比して原材料の使用量を削減することができる。支持体11において、位置決め部が形成された前側の前面部11Aは、V字断面の板状体により形成されている。前面部11Aは、金属板を折り曲げて形成されている。前面部11Aの上端部には、天板18が取り付けられる。前面部11Aの下端部には、設置板13が取り付けられる。天板18と設置板13との間には、空間が形成され、この空間内には、補強部材11Cが設けられる。補強部材11Cは、上下方向に起立した板状に形成されている。
【0042】
支持体11の背面側においては、板状に形成されたカバー部材11Bにより、前面部11A内の空間が塞がれる。カバー部材11Bにより、前面部11Aの空間を塞ぐことで、補強部材11Cを隠蔽し、美観性を向上させることができる。また、カバー部材11Bにより、支持体11のねじれ剛性が向上し、耐久性を向上することができる。カバー部材11Bは、例えば、上下方向に沿った両端部が両面テープ等の固定手段を用いて固定される。これにより、支持体は、組み立てを簡略化すると共に、容易に解体することができ、修理、再利用、分別を簡便にすることができる。固定手段は、両面テープの他、接着剤、ネジ止め、リベット止め等が用いられてもよい。
【0043】
図9に示されるように、支持体11は、必ずしも多角形断面形状に形成されていなくてもよい。テーブル10の支持体11において位置決め部12は、少なくとも2点がソファ2の当接面4に接触するように形成されていればよい。
図9(A)に示されるように、支持体11は、平面視してV字断面に形成されていてもよい。位置決め部12は、当接面4に対して2点が接触するように形成されていてもよい。即ち位置決め部12は、仮想的な一辺を有する断面形状を有していればよい。また、位置決め部12は、2点を結ぶ玄であってもよい。
図9(B)に示されるように、位置決め部12は、支持体11と別体に設けられていてもよい。位置決め部12は、例えば、支持体11の上下方向における途中に設けられた棚部材Tにより形成されていていてもよい。この他、位置決め部12は、ソファ2の当接面4が床面Eまで連続しているような場合においては、設置板13(
図6~
図8参照)のソファ2側に突出する側の端部により形成されていていてもよい。
【0044】
図10に示されるように、ソファシステム1においてソファ2の当接面4は、凸形状の曲面に形成されていてもよい。この場合、テーブル10の支持体11に形成される位置決め部12は、平面視して当接面4の曲面の曲率以下の曲率の凹形状の曲面に形成されている。位置決め部12は、当接面4の形状に合致して形成されていなくてもよく、少なくとも2点により接触する仮想的な直線の一辺12Aを形成し、当接面4に接触するように形成されていればよい。このように位置決め部12を形成することにより、ソファ2が平面視して円形やオーバル形状に形成されていていても当接面4に位置決め部12を当接させ、ソファ2に対するテーブル10の位置及び設置角度を安定させることができる。
【0045】
上述したソファシステム1のテーブル10は、テーブル10単品として流通してもよい。テーブル10は、床面Eと略平行を成す着座面3を有するソファ2と共に用いられ、床面E上に立設された支持体11と、支持体11によって支持された上面に物品載置面19が形成された天板18と、を有する。テーブル10の支持体11は、ソファ2に面する側においてソファの着座面3前端に形成された当接面4に当接可能な位置決め部12が形成されている。テーブル10は、ソファの当接面4と位置決め部12とを当接することによって、平面視して天板18の配置角度が案内される。
【0046】
上述したように、ソファシステム1によれば、ソファ2とテーブル10を組み合わせて使用した際に、ソファ2とテーブル10とを適切な所定の設置位置に配設することができ、ソファシステム全体としての体裁を良好なものとすることができる。ソファシステム1によれば、幅方向において連続するソファ2に複数のテーブル10を組み合わせて設置する場合、ソファ2の当接面4に位置決め部12を当接することによって、テーブル10の配設位置が案内され、平面視してソファ2に対してテーブル10の設置角度を揃えることができ、ソファシステム1全体としての美観性を向上させることができる。
【0047】
ソファシステム1によれば、ソファ2とテーブル10とを設置した状態において、天板18がソファの当接面4に沿って延出し、物品載置面19を有する天板18を適切な位置に広く確保することができ、ソファシステム1の良好な使い勝手を実現することができる。ソファシステム1によれば、ソファ2とテーブル10とを設置した状態において、所定方向Lから見て支持体11が位置決め部12の略幅内に収められているので、ソファ2に着座した使用者の下肢P1の周囲の空間を広く確保することが出来る。
【0048】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した変形例を適宜組み合わせ、または置換して構成してもよい。テーブル10は、幅方向において自由に長さを調整してもよい。
【符号の説明】
【0049】
1 ソファシステム
2 ソファ
3 着座面
4 当接面
10 テーブル
11 支持体
11A 前面部
11B カバー部材
11C 補強部材
12 位置決め部
13 設置板
18 天板
19 物品載置面
E 床面
P1 下肢
T 棚部材