(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024057231
(43)【公開日】2024-04-24
(54)【発明の名称】オプション部材取付構造及び什器
(51)【国際特許分類】
A47B 97/00 20060101AFI20240417BHJP
A47B 13/00 20060101ALI20240417BHJP
A47G 29/00 20060101ALI20240417BHJP
B01L 9/02 20060101ALI20240417BHJP
A47K 10/20 20060101ALN20240417BHJP
【FI】
A47B97/00 Z
A47B13/00 Z
A47G29/00 A
A47G29/00 G
B01L9/02
A47K10/20 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022163829
(22)【出願日】2022-10-12
(71)【出願人】
【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社オカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(72)【発明者】
【氏名】松下 寛也
【テーマコード(参考)】
3B053
3K100
4G057
【Fターム(参考)】
3B053NP04
3B053NQ08
3B053NQ10
3K100AA12
3K100AB10
3K100AD07
3K100AE14
3K100AF13
3K100AG02
3K100AG03
3K100AH14
3K100AH30
3K100AJ04
3K100AJ05
4G057AE01
(57)【要約】
【課題】什器等を構成する構造体に対して多様な態様でオプション部材を取り付けることができ、執務等における優れた使い勝手を確保しながら、オプション部材で物品を安定的に保持することが可能なオプション部材取付構造並びに什器を提供する。
【解決手段】什器に対して、機能性を有する物品を保持するためのオプション部材1を取り付ける、オプション部材取付構造であって、オプション部材1は、什器における何れかの位置に取り付けられる取付部材4と、取付部材4に対して着脱自在に取り付けられ、且つ、物品を保持する機能部材5と、を有し、取付部材4は、什器の少なくとも一部を把持することで、取付部材4を什器に固定するクランプ構造を有し、機能部材5は、什器に対する取付部材4の取付方向に応じて、取付部材4に対する取付方向が変更可能である。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
什器に対して、機能性を有する物品を保持するためのオプション部材を取り付ける、オプション部材取付構造であって、
前記オプション部材は、前記什器における何れかの位置に取り付けられる取付部材と、該取付部材に対して着脱自在に取り付けられ、且つ、前記物品を保持する機能部材と、を有し、
前記取付部材は、前記什器の少なくとも一部を把持することで、前記取付部材を前記什器に固定するクランプ構造を有し、
前記機能部材は、前記什器に対する前記取付部材の取付方向に応じて、前記取付部材に対する取付方向が変更可能であることを特徴とするオプション部材取付構造。
【請求項2】
前記機能部材は、前記取付部材に対する取付方向が、第一の方向と、該第一の方向と直交する第二の方向とで変更可能であることを特徴とする請求項1に記載のオプション部材取付構造。
【請求項3】
前記機能部材は、前記取付部材に対する取付方向が、前記機能部材と前記取付部材との取付面に沿った方向で変更可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のオプション部材取付構造。
【請求項4】
前記機能部材は、前記取付部材に対してねじ留めによって取り付けられ、且つ、ねじが挿通される複数の貫通孔を有しており、前記ねじが挿通される前記貫通孔の位置を変更することにより、前記取付部材に対する取付方向が変更可能とされていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のオプション部材取付構造。
【請求項5】
前記機能部材は、前記取付部材に取り付けられ、且つ、前記取付部材に対する取付方向が変更可能な第一部材と、該第一部材に取り付けられる第二部材とからなり、前記第一部材と前記第二部材とで前記物品を挟み込んで保持することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のオプション部材取付構造。
【請求項6】
前記機能部材が鋼板材料からなり、前記第一部材における前記第二部材との取付面、又は、前記第二部材における前記第一部材との取付面に磁石が配置されており、磁着によって前記第二部材が前記第一部材に取り付けられることを特徴とする請求項5に記載のオプション部材取付構造。
【請求項7】
前記第一部材は、前記取付部材に取り付けられる側の面に磁石が配置されていることを特徴とする請求項5に記載のオプション部材取付構造。
【請求項8】
請求項1又は請求項2に記載のオプション部材取付構造を備え、該オプション部材取付構造によってオプション部材が取り付けられてなることを特徴とする什器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オプション部材取付構造、及び、当該構造を備えた什器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、オフィスや研究施設、公共施設等の執務空間においては、執務者の作業性を向上させるため、例えば、複数の支柱と、これら複数の支柱の間に架設された棚板とを含む構造体から構成される、ラックタイプの什器が使用されている。
【0003】
また、上記の用途で用いられる什器においては、例えば、小物入れや小さな棚、ごみ箱等のオプション部材を取り付け可能にすることにより、什器としての使い勝手を向上させたものも多くみられるようになっている。
【0004】
上記のような、オプション部材を什器の支柱や棚板等に取り付ける構造として、例えば、オプション部材に設けられた係止部を、什器の構造体に設けられた被係止部に係止させる構造が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1には、上下方向に立設された複数の縦杆と、縦杆間に架設された横杆とを有した支柱に係止溝が形成され、この係止溝に、オプション部材に形成された係止爪を係止させることで、オプション部材を支柱に取り付ける構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載されたような、係止溝と係止爪との係合によってオプション部材を什器に取り付ける構造では、オプション部材の取付可能な位置が、什器における係止溝が形成された位置に制限されてしまう。このため、特許文献1に記載された構造では、オプション部材の取付位置の自由度が低いという問題があった。
【0007】
また、特許文献1に記載されたように、使い勝手を向上させることを目的として、オプション部材を縦杆又は横杆の何れかに、それぞれ取付方向を変更しながら取り付ける構造とした場合、それぞれの取付方向に応じた取付部を形成する必要がある。このため、特許文献1に記載された構造では、オプション部材の取付方向(向き)の自由度が低いという問題があった。
【0008】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、什器を構成する構造体に対して多様な態様でオプション部材を取り付けることができ、執務等における優れた使い勝手を確保しながら、オプション部材で物品を安定的に保持することが可能なオプション部材取付構造、並びに、当該構造を備える什器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明は、以下の態様を包含する。
即ち、本発明の一態様に係るオプション部材取付構造は、什器に対して、機能性を有する物品を保持するためのオプション部材を取り付ける、オプション部材取付構造であって、前記オプション部材は、前記什器における何れかの位置に取り付けられる取付部材と、該取付部材に対して着脱自在に取り付けられ、且つ、前記物品を保持する機能部材と、を有し、前記取付部材は、前記什器の少なくとも一部を把持することで、前記取付部材を前記什器に固定するクランプ構造を有し、前記機能部材は、前記什器に対する前記取付部材の取付方向に応じて、前記取付部材に対する取付方向が変更可能とされている。
【0010】
本態様によれば、オプション部材が、什器に取り付けられる取付部材と、取付部材に対して着脱自在とされた機能部材とからなり、機能部材の取付方向が、什器に対する取付部材の取付方向に応じて変更可能な構成とすることで、例えば、什器を構成する支柱又は棚板に対して多様な態様でオプション部材を取り付けることが可能となる。これにより、オプション部材の取付位置や取付方向の自由度が高められるので、例えば、本態様のオプション部材取付構造が適用された什器を用いることで、執務等における優れた使い勝手を確保しながら、オプション部材で物品を安定的に保持することが可能となる。
しかも、本態様においては、取付部材が、支柱又は棚板の少なくとも一部を把持し、取付部材を什器に固定するクランプ構造を有しているので、什器に対してオプション部材を確実且つ強固に取り付けることが可能となる。
【0011】
上記態様のオプション部材取付構造において、前記機能部材は、前記取付部材に対する取付方向が、第一の方向と、該第一の方向と直交する第二の方向とで変更可能である構成を採用してもよい。
【0012】
本態様によれば、機能部材の取付部材に対する取付方向が、第一の方向と、この第一の方向と直交する第二の方向とで変更可能であることで、例えば、什器を構成する支柱又は棚板の何れにオプション部材を取り付けた場合においても、オプション部材に傾きやズレ等が生じるのを抑制できる。これにより、オプション部材を、什器に対して正確な位置及び方向で取り付けることが可能となる。
また、機能部材の取付部材に対する取付方向が上記のように変更可能であることで、特に、細長い物品等を保持する場合に、オプション部材が取り付けられる什器及び周辺の状況に応じて、空間に空きがあり、且つ、執務の邪魔にならない位置に物品を配置できるように調整できる。即ち、機能部材の取付部材に対する取付方向を、オプション部材の平面視における上下左右の位置の状況を考慮しながら、最適な方向及び位置で物品を保持できるように調整することが可能となる。
【0013】
上記態様のオプション部材取付構造において、前記機能部材は、前記取付部材に対する取付方向が、前記機能部材と前記取付部材との取付面に沿った方向で変更可能である構成を採用できる。
【0014】
本態様によれば、取付部材に対する機能部材の取付方向が、各々の取付面に沿った方向で変更可能であることで、機能部材の取付方向に傾きやズレ等が生じるのを効果的に抑制できる。これにより、機能部材によって保持される物品を、什器に対して正確な位置及び方向で保持することが可能となる。
【0015】
上記態様のオプション部材取付構造において、前記機能部材は、前記取付部材に対してねじ留めで取り付けられ、且つ、ねじが挿通される複数の貫通孔を有しており、前記ねじが挿通される前記貫通孔の位置を変更することにより、前記取付部材に対する取付方向が変更可能とされている構成を採用してもよい。
【0016】
本態様によれば、まず、機能部材を取付部材に対してねじ留めする構成を採用することで、物品を安定して保持することが可能となる。
また、機能部材が、ねじが挿通される複数の貫通孔を有し、ねじが挿通される貫通孔の位置を変更することにより、取付部材に対する取付方向が変更可能とされていることで、オプション部材に傾きやズレ等が生じるのを抑制しながら、簡便な操作で取付部材に機能部材を取り付けることが可能となる。
【0017】
上記態様のオプション部材取付構造において、前記機能部材は、前記取付部材に取り付けられ、且つ、前記取付部材に対する取付方向が変更可能な第一部材と、該第一部材に取り付けられる第二部材とからなり、前記第一部材と前記第二部材とで前記物品を挟み込んで保持する構成を採用してもよい。
【0018】
本態様によれば、機能部材が第一部材と第二部材とから構成されていることで、簡便な操作でオプション部材に物品を保持させることができるので、作業性に優れたものとなる。また、第一部材が取付部材に取り付けられていることで、物品をより安定して保持することが可能となる。
【0019】
上記態様のオプション部材取付構造において、前記機能部材が鋼板材料からなり、前記第一部材における前記第二部材との取付面、又は、前記第二部材における前記第一部材との取付面に磁石が配置されており、磁着によって前記第二部材が前記第二部材に取り付けられる構成を採用してもよい。
【0020】
本態様によれば、機能部材を構成する第一部材と第二部材との間を磁着で固定できる構成とすることで、より簡便な操作でオプション部材に物品を保持させることができ、作業性により優れたものとなる。
【0021】
上記態様のオプション部材取付構造において、前記第一部材は、前記取付部材に取り付けられる側の面に磁石が配置されている構成を採用してもよい。
本態様によれば、第一部材における取付部材側の面に磁石が設けられていることで、機能部材を取付部材に対して磁着で取り付けることが可能となる。これにより、什器にオプション部材を取り付ける際の作業性に優れるとともに、取付方向を自在に変更することもできるので、より多様な態様による取付が可能となる。また、第一部材における取付部材側の面に磁石が設けられていることで、例えば、第一部材を取付部材にねじ留めによって取り付ける際に、磁石による仮止め状態でねじの螺入を行うことが可能になるので、作業性が高められる。
また、機能部材を、必要に応じて、鋼板材料等から構成される他の什器等に磁着させることも可能になるので、さらに多様な態様による活用が可能になり、執務等においてさらに優れた使い勝手が得られる。
【0022】
本発明の一態様に係る什器は、上記の何れかのオプション部材取付構造を備え、該オプション部材取付構造によってオプション部材が取り付けられてなる構成とされている。
【0023】
本態様によれば、上述した本発明に係るオプション部材取付構造を備えた什器なので、上記同様、オプション部材の取付位置や取付方向の自由度が高められるので、執務等において非常に優れた使い勝手が得られる。また、什器に対してオプション部材が確実且つ強固に取り付けられたものとなる。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係るオプション部材取付構造によれば、上記構成を採用することにより、什器に対して多様な態様でオプション部材を取り付けることが可能となる。これにより、オプション部材の取付位置や取付方向の自由度が高められるとともに、様々な態様の機能性物品を取り付けることが可能となり、カスタマイズ性にも優れたものとなる。
従って、本発明に係るオプション部材取付構造を各種の什器に適用することで、執務等において非常に優れた使い勝手が得られる。
【0025】
また、本発明に係る什器によれば、上記の本発明に係るオプション部材取付構造を備えるものなので、上記同様、オプション部材の取付位置や取付方向の自由度が高められることから、執務等において非常に優れた使い勝手が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の一実施形態であるオプション部材取付構造及び什器について模式的に説明する図であり、什器にオプション部材が取り付けられた状態の一例を示す斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態であるオプション部材取付構造及び什器について模式的に説明する図であり、什器に取り付けられたオプション部材によって各種の機能性を有する物品が保持された他の例を示す正面図である。
【
図3】本発明の一実施形態であるオプション部材取付構造及び什器について模式的に説明する図であり、オプション部材を構成する取付部材が什器の棚板に取り付けられた例を示す斜視図である。
【
図4】本発明の一実施形態であるオプション部材取付構造及び什器について模式的に説明する図であり、オプション部材を構成する取付部材と、第一部材と第二部材とからなる機能部材との組付方向を示す斜視図で、オプション部材を什器の棚板に取り付ける場合の、取付部材の配置方向を示した図である。
【
図5】本発明の一実施形態であるオプション部材取付構造及び什器について模式的に説明する図であり、オプション部材を構成する取付部材と、第一部材と第二部材とからなる機能部材との組付方向を示す斜視図で、オプション部材を什器の支柱に取り付ける場合の、取付部材の配置方向を示した図である。
【
図6】本発明の一実施形態であるオプション部材取付構造及び什器について模式的に説明する図であり、オプション部材を構成する機能部材により、ティッシュやウェス等が収容されたボックスが保持された一例を示す斜視図である。
【
図7】本発明の一実施形態であるオプション部材取付構造及び什器について模式的に説明する図であり、オプション部材を構成する機能部材の他の例を示す斜視図である。
【
図8】本発明の一実施形態であるオプション部材取付構造及び什器について模式的に説明する図であり、オプション部材を構成する機能部材の他の例を示す斜視図である。
【
図9】本発明の一実施形態であるオプション部材取付構造及び什器について模式的に説明する図であり、什器の支柱における内壁側にオプション部材を取り付け、ティッシュやウェス等が収容されたボックスを保持させた例を示す斜視図である。
【
図10】本発明の一実施形態であるオプション部材取付構造及び什器について模式的に説明する図であり、什器の支柱における前面側にオプション部材を取り付け、ティッシュやウェス等が収容されたボックスを保持させた例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明を適用した一実施形態であるオプション部材取付構造及び什器について、
図1~
図10の各図を適宜参照しながら説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明において例示される材料等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
【0028】
また、以下の説明で例示する各実施形態(及び変形例)において、対応する構成については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する場合がある。
また、以下の説明においては、
図1中に示すように、什器100が設置された床面Fの法線方向を上下方向(矢印UPが上方)とし、上下方向に直交する方向をそれぞれ前後方向(矢印FRが前方)及び左右方向(矢印LHが左側)とする。また、以下の説明においては、例えば、「平行」や「直交」、「中心」等の相対的又は絶対的な配置を表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差や同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
【0029】
図1は、本実施形態のオプション部材取付構造が適用された什器100の要部を示す模式図であり、什器100にオプション部材1が取り付けられた状態の一例を示す斜視図である。また、
図2は、什器100に取り付けられたオプション部材1によって各種の機能性を有する物品が保持された他の例を示す正面図である。
図2に示す例では(
図1も参照)、オプション部材1A,1C,1D,1E,1Fのうちの何れかにより、機能性物品であるティッシュやウェス等が収容されたボックス201、ピペット203、バインダー204、ボトル205、及びペーパータオル206が、什器100の構造体を構成する棚板14に取り付けられている。ここで、
図1及び
図2中に示すオプション部材1D(
図9も参照)は、バインダー204に替えて、図示略のタブレット端末を保持することも可能なものである。
【0030】
本実施形態のオプション部材取付構造は、詳細は後述するが、什器に対して、機能性を有する物品を保持するためのオプション部材を取り付けるものである。上記のような什器としては、例えば、
図1及び
図2中に示す例のような、複数で立設された支柱と、これら複数の支柱の間に架設された少なくとも一以上の棚板とを有した構造体からなる什器100が例示できる。
【0031】
図1及び
図2等に示すように、本実施形態のオプション部材取付構造で用いられるオプション部材1は、什器100の何れかの位置に取り付けられる取付部材4と、この取付部材4に対して着脱自在に取り付けられ、且つ、物品を保持する機能部材5とを有する。図示例においては、什器100が、一対で設けられた第1支柱120及び第2支柱121、並びに、これら一対の支柱120,121の間に架設された2枚の棚板113,114を有しており、上記の取付部材4(オプション部材1)が、棚板114における計6箇所に並べて取り付けられている。
取付部材4は、什器100を構成する一対の支柱120,121又は棚板113,114の少なくとも一部、図示例では、棚板114の一部を把持することで、取付部材4を什器100に固定するクランプ構造を有する(
図3を参照)。
そして、機能部材5は、什器100(一対の支柱120,121又は棚板113,114)に対する取付部材4の取付方向に応じて、取付部材4に対する取付方向が変更可能とされている。
【0032】
<什器>
以下に、本実施形態のオプション部材取付構造が適用可能な什器の一例について、
図1及び
図2中に示した什器100を挙げて詳述する。
本実施形態において説明する什器100には、図示例のように、オプション部材1(1A,1C,1D,1E,1F)により、各種の機能性を有する物品(符号201,203,204,205,206を参照)が支持されている。
【0033】
図1及び
図2に示すように、本実施形態のオプション部材取付構造が適用可能な什器100は、実験や研究を行う施設(例えば、学校やオフィス、各種研究機関、公共施設等)に設置される。什器100は、例えば施設の同一空間に複数台設置されることで、隣り合う什器100同士の間に形成される通路を使用者が行き交い、各什器100を使用できる什器システムを構成する。一方、什器100は、1台で使用することも可能である。
【0034】
図1及び
図2に示す例の什器100は、上述した一対の支柱120,121を含むコア部材110と、上段棚板(以下、単に棚板と略称する場合がある)113と、下段棚板(同上)114と、図示略の取付機構と、スペーサ128,129と、を備えている。また、図示例の什器100においては、必要に応じて、実験台としての機能等を有する機能構成要素111,112を、コア部材110の前後両側に着脱可能に取り付けることで、使用態様を適宜変更することが可能に構成されている。
【0035】
図1及び
図2中に示す例では、コア部材110は、前後方向を厚さ方向とする枠状部材である。具体的には、コア部材110は、一対の支柱120,121(第1支柱120及び第2支柱121)と、ダクト部材122,123と、を備えている。
一対の支柱120,121は、床面F上において左右方向に離間した位置から上方に立設された角筒状に形成されている。第1支柱120は、支柱ベース130及びハブ支柱131が左右方向に組み合わされて構成されている。
【0036】
図1及び
図2中に示すように、第2支柱121は、第1支柱120よりも左右方向に扁平した角筒状に形成されている。第2支柱121は、支柱ベース143及びカバーパネル144が左右方向に組み合わされて構成される。
【0037】
ダクト部材122,123のうち、第1ダクト部材122は、一対の支柱120,121の各々における支柱ベース130,143の上端部同士を架け渡している。第1ダクト部材122は、上下方向に扁平した角筒状に形成されている。
【0038】
図示例の什器100には、一対の支柱120,121と機能構成要素111,112とを連結するための、図示略の取付機構が、前側取付機構及び後側取付機構として計2箇所に設けられている。これらの各取付機構のうち、前側取付機構は、第1支柱120の右壁及び第2支柱121の左壁における前端部にそれぞれ設けられている。また、後側取付機構は、第1支柱120の右壁及び第2支柱121の左壁における後端部にそれぞれ設けられている。
【0039】
機能構成要素111,112は、コア部材110に対して前後両側に着脱可能に取り付けられている。機能構成要素111,112のうち、コア部材110に対して前側に取り付けられる前側機能構成要素111は、例えば、天板昇降式の実験台である。前側機能構成要素111は、支持構造体171と、天板172と、を備えている。
支持構造体171は、平面視において、前方に開口するC字状に形成されている。具体的には、支持構造体171は、左右一対の横幕板173と、奥幕板174と、昇降脚175と、を備えている。
天板172は、各昇降脚175の上端部(最も平面視外形が小さい角筒)同士の間を架け渡している。天板172は、昇降脚175の伸縮動作に伴い上下方向に移動可能に構成されている。
【0040】
機能構成要素111,112のうち、コア部材110に対して後側に取り付けられる後側機能構成要素112は、例えば、天板固定式の実験台である。後側機能構成要素112は、支持構造体181と、天板182と、を備えている。
【0041】
天板182は、脚体183及び奥幕板の上端縁上に上方から支持される。天板182の上面は、上述した第2スペーサ129の上面と滑らかに連なっている。
【0042】
上段棚板113は、一対の支柱120,121のうち、第2ダクト部材123よりも上方に位置する部分に、前後一対で設けられている。各々の上段棚板113は、上段載置部191と、取付ブラケット192と、を備えている。
【0043】
上段載置部191は、左右方向に沿って延在している。上段載置部191の上面は、物品を載置可能に構成されている。
【0044】
下段棚板114は、一対の支柱120,121のうち、第2ダクト部材123と同等の高さに、前後一対で設けられている。各々の下段棚板114は、下段載置部195と、取付ブラケット196と、を備えている。
【0045】
下段載置部195は、左右方向に沿って延在している。下段載置部195の上面は、物品を載置可能に構成されている。
【0046】
なお、上述した什器100は、本実施形態のオプション部材取付構造が適用可能な什器(構造体)の一例であり、以下に詳述する本実施形態のオプション部材取付構造は、上記と異なる構造を有する什器にも適用可能なものである。
【0047】
また、
図1及び
図2に示すように、本実施形態の什器100は、詳細を後述するオプション部材取付構造により、オプション部材1が取り付けられてなるものである。本実施形態の什器100によれば、オプション部材1の取付位置や取付方向の自由度が高められるので、例えば、什器100を用いた執務等において非常に優れた使い勝手が得られる。また、什器100に対してオプション部材1が確実且つ強固に取り付けられたものとなる。
【0048】
<オプション部材取付構造(オプション部材)>
以下に、本実施形態のオプション部材取付構造で用いられる、什器100に取り付けることが可能なオプション部材1について、上記の
図1及び
図2に加え、
図3~
図10を適宜参照しながら詳述する。
図3は、本実施形態におけるオプション部材1を構成する取付部材4が什器100の棚板14に取り付けられた例を示す斜視図である。
図4は、オプション部材1Aを構成する取付部材4と、第一部材51と第二部材52とからなる機能部材5Aとの組付方向で示す斜視図で、オプション部材1Aを什器100(
図1及び
図2を参照)の棚板114(113)に取り付ける場合の、取付部材4の配置方向を示した図であり、
図5は、オプション部材1Aを什器100(同上)の支柱121(120)に取り付ける場合の、取付部材4の配置方向を示した図である。
図6は、オプション部材1A(1)を構成する機能部材5A(5)により、機能性を有する物品としてティッシュやウェス等が収容されたボックス201が保持された一例を示す斜視図である。
図7は、本実施形態における他の例のオプション部材1D(1)を構成する機能部材5D(5)を示す斜視図であり、
図2中に示したバインダー204を保持した状態を示す図である。
図8は、本実施形態における他の例のオプション部材1F(1)を構成する機能部材5F(5)を示す斜視図であり、
図2中に示したペーパータオル206を保持した状態を示す図である。
図9は、什器100の支柱121における内壁側にオプション部材1Aを取り付け、ティッシュやウェス等が収容されたボックス201Aを保持させた例を示す斜視図である。
図10は、什器100の支柱121における前面側にオプション部材1Aを取り付け、ボックス201を保持させた例を示す斜視図である。
【0049】
本実施形態のオプション部材取付構造で用いられるオプション部材1は、上述したように、什器100の何れかの位置に取り付けられる取付部材4と、この取付部材4に対して着脱自在に取り付けられ、且つ、物品を保持する機能部材5とを有する。
図1及び
図2に示す例では、取付部材4が、棚板114における計6箇所に並べて取り付けられている。図示例の取付部材4は、什器100を構成する棚板114の一部を把持することで、取付部材4を什器100に固定するクランプ構造を有する(
図3を参照)。そして、オプション部材1は、機能部材5が、什器100に対する取付部材4の取付方向に応じて、取付部材4に対する取付方向が変更可能とされている。即ち、図示例では、取付部材4が、棚板114の下段載置部195をクランプ構造によって挟み込むことで、クランプねじ42の長さ方向に沿った縦向き方向で取り付けられている。
【0050】
以下の説明においては、
図1及び
図2中に示した各々のオプション部材1A,1C,1D,1E,1Fについて、それぞれ、第1~第5の実施形態のオプション部材取付構造として、個別に詳述する。
【0051】
[第1の実施形態]
以下、第1の実施形態のオプション部材取付構造で用いられるオプション部材として、
図4及び
図5に示したオプション部材1Aを挙げて説明する(
図1~3、及び
図6も適宜参照)。
【0052】
第1の実施形態で用いられるオプション部材1Aは、上記のように、取付部材4と、機能部材5A(5)とを有する。
【0053】
取付部材4は、上記のように、什器100を構成する構造体の何れかの位置に取り付けられるものである。
図3に示す例の取付部材4は、ベース部41と、クランプねじ42と、当接部43とにより、什器100に対するクランプ力を発生させるためのクランプ構造を構成する。
【0054】
ベース部41は、図示例では、断面コの字状(C字状)とされた折り曲げ形状とされており、例えば、ステンレス合金材料等のような高強度の板材、あるいは、鋳物等から構成される。
ベース部41は、外面側が機能部材5Aの取付面とされる平面視矩形状の取付板41aと、この取付板41aにおいて対向する2箇所の縁部から延出するように設けられる、一対の固定板41b,41cとを有する。
【0055】
取付板41aには、機能部材5Aをねじ留めによって取り付けるための、2箇所のねじ孔41e,41fが形成されており、図示例では、取付板41aにおける固定板41b,41cが設けられていない2箇所の縁部の近傍に、1箇所ずつ対向するように配置されている。
また、一対の固定板41b,41cのうちの一方の固定板41bには、上述したクランプねじ42が螺入されるねじ孔41dが形成されている。
【0056】
クランプねじ42は、上記ベース部41に設けられたねじ孔41dに螺入され、クランプねじ42の長さ方向で先端が移動することで後述の当接部43を移動させる。これにより、クランプねじ42は、取付部材4を什器100に取り付けるための押圧力を当接部43に発生させる。
クランプねじ42の材質としては、特に限定されず、一般的に用いられるクランプ式工具に用いられるねじと同様の材料を何ら制限無く採用することができる。
【0057】
当接部43は、クランプねじ42の先端に配置され、概略円板状に形成されている。
当接部43は、クランプねじ42の回転によるねじ孔41dへの螺入で発生する押圧力を、一対の固定板41b,41cのうちの他方の固定板41c側に向けて発生させる。これにより、
図3に示す例のように、取付部材4のクランプ構造は、棚板114の下段載置部195を当接部43と他方の固定板41cとの間で挟み込み、クランプ力を発生させて固定する。
【0058】
図3に示す例の取付部材4は、水平に配置された棚板114に対して、横クランプ構造でクランプ固定されている。取付部材4は、上記構成により、一般的な万力等と同様、所謂C型クランプ構造のクランプ構造を構成し、十分な締め付け力が得られる。これにより、什器100に対する取付部材4(及びオプション部材1A(1))の取付強度(固定強度)に優れたものとなる。
【0059】
機能部材5A(5)は、上記のように、取付部材4に着脱自在に取り付けられることで、この取付部材4を介して什器100に取り付けられるものであり、機能性を有する物品を保持する。
図2及び
図6に示す例においては、機能部材5Aによってボックス(物品)201が保持されている。
【0060】
図4及び
図5に示すように、第1の実施形態のオプション部材1Aに備えられる機能部材5Aは、第一部材51と第二部材52とから構成される。
【0061】
第一部材51は、
図1,2及び
図6中に示したように、取付部材4に取り付けられるものであり、
図4及び
図5に示す例においては、概略L字状とされた板状部材から構成されている。即ち、第一部材51は、一方の面が取付部材4に対する取付面となる取付板51aと、上面側が物品(ボックス201)を保持する保持面となる支持板51bと、物品の転落を防止するための止め板51cとを有する。
【0062】
第一部材51の取付板51aには、取付部材4に第一部材51をねじ留めするためのねじが挿通される複数の貫通孔51d,51e,51f,51gが設けられている。これらの各貫通孔51d,51e,51f,51gのうち、貫通孔51d,51eは、取付板51aの一方の長辺側の近傍に、長手方向に沿って並べられるように一対で配置されている。また、貫通孔51f,51gは、取付板51aの長辺側における中心よりも若干上側の位置で、短辺側に沿った方向で並べられるように一対で配置されている。
【0063】
第二部材52は、第一部材51に取り付けられることで、第一部材51と第二部材52とでボックス201を上下方向から挟み込んで保持できるように構成される。図示例の第二部材52は、概略で逆L字状とされた板状部材から構成されている。即ち、第二部材52は、下面側がボックス201の保持面となる支持板52aと、この支持板52aと互いに直行する方向で形成され、一方の面が第一部材51に対する取付面となる取付板52bとを有する。また、
図4及び
図5中に示した第二部材52は、取付板52bの一部が切り欠き形状とされていることにより、支持板52aの横幅方向の寸法が、取付板52bの幅方向の寸法よりも大きい構成とされている。
【0064】
さらに、上記各図面においては図示を省略しているが、取付板52bにおいて、第一部材51の取付板51aと対向する面には、第二部材52を第一部材51に取り付けるための磁石が取り付けられている。
【0065】
機能部材5Aは、上記のように、第一部材51の取付板51aにおいて、一対の貫通孔51d,51eと一対の貫通孔51f,51gとが、互いに直行する方向で配列されている。これにより、例えば、取付部材4を、
図4中に示した向きで、什器100において水平に設けられる棚板114に取り付けた場合には(
図1~4も参照)、第一部材51の貫通孔51d,51eに図示略のねじを挿入し、さらに、取付部材4における取付板41aに設けられたねじ孔41e,41fに螺入することで、取付部材4に第一部材51を取り付けることができる。一方、例えば、取付部材4を、
図5中に示した向きで、什器100の各支柱120,121に取り付けた場合には、第一部材51の貫通孔51f,51gに図示略のねじを挿入し、さらに、取付部材4における取付板41aに設けられたねじ孔41e,41fに螺入することで、上記同様、取付部材4に第一部材51を取り付けることができる。
【0066】
上記のように、本実施形態で用いられるオプション部材1Aは、取付部材4に対する機能部材5Aの取付方向(取付角度)の変更が可能である。即ち、本実施形態では、機能部材5Aの、取付部材4に対する取付方向が、
図4中に示したような第一の方向、即ち、クランプねじ42の長さ方向に沿った方向(
図3も参照)と、
図5中に示したような、上記の第一の方向と直交する第二の方向、即ち、クランプねじ42の長さ方向に対して直交する方向とで変更可能とされている。また、本実施形態では、取付部材4に対する機能部材5Aの取付方向が、取付部材4の取付板41aと、機能部材5Aの取付板51aとの取付面に沿った方向で変更可能とされている。
【0067】
一方、取付部材4に対する機能部材5Aの取付方向を、
図4あるいは
図5に示す何れかの方向に変更した場合であっても、機能部材5A並びにそれによって保持されるボックス201の什器100に対する向きは同じとなる。従って、オプション部材1Aを、什器100において水平に設けられる棚板113,114、又は、一対の支柱120,121の何れに取り付けた場合であっても、機能部材5Aにより、機能性を有する物品であるボックス201を、同じ方向で安定して保持できる。
【0068】
機能部材5Aは、取付部材4に取り付けられた第一部材51に第二部材52を取り付けるときは、第二部材52の取付板52bの裏面側を、第一部材51の取付板51aに、図示略の磁石による磁着で取り付ける。このとき、第二部材52の取付板52bは、第一部材51を取付部材4に取り付ける際に用いられる図示略のねじの頭の部分により、横幅方向の動きが規制される。これにより、例えば、第二部材52が第一部材51から外れてしまい、ボックス201がずれ落ちたりするのを防止できる。
【0069】
本実施形態においては、上述したように、機能部材5Aを構成する第一部材51と第二部材52とでボックス201を上下方向から挟み込むことで、ボックス201を安定して保持することが可能となる。
一方、第一部材51と第二部材52とによる物品(ボックス201)の保持力をさらに高める観点から、図示は省略するが、例えば、第一部材51における取付板51aと支持板51bとの間、及び、第二部材52における支持板52aと取付板52bとの間の内角を、直角(90°)よりも小さな角度、例えば、85°程度に設定することがより好ましい。これにより、第一部材51と第二部材52とでボックス201を挟み込んだときの、支持板51b及び支持板52aのボックス201に対する当接力が高められるので、ボックス201の保持力がさらに向上する効果が得られる。
【0070】
本実施形態のオプション部材取付構造によれば、上記構成を有することにより、什器100を構成する各支柱120,121あるいは棚板113,114に対して多様な態様でオプション部材1Aを取り付けることが可能となる。これにより、オプション部材1Aの取付位置や取付方向の自由度が高められるので、例えば、本実施形態のオプション部材取付構造が適用された什器100を用いることで、この什器100を用いた執務等において非常に優れた使い勝手を確保しながら、オプション部材1Aでボックス201を安定的に保持することが可能となる。また、本実施形態によれば、取付部材4が、什器100を構成する各支柱120,121又は棚板113,114の少なくとも一部を把持し、取付部材4を什器100に固定するクランプ構造を有しているので、什器100に対してオプション部材1Aを確実且つ強固に取り付けることが可能となる。
【0071】
また、本実施形態では、上記のように、機能部材5Aの取付部材4に対する取付方向(取付角度)が、上記のような第一の方向と、この第一の方向と直交する第二の方向とで変更可能とされている。これにより、例えば、什器100を構成する各支柱120,121又は棚板113,114の何れにオプション部材1Aを取り付けた場合においても、オプション部材1Aに傾きやズレ等が生じるのを抑制できる。従って、オプション部材1Aを、什器100に対して正確な位置及び方向で取り付けることが可能となる。
【0072】
また、機能部材5Aの取付部材4に対する取付方向が上記のように変更可能であることで、特に、細長い物品等を保持する場合に、オプション部材1Aが取り付けられる什器100及び周辺の状況に応じて、空間に空きがあり、且つ、執務の邪魔にならない位置に物品を配置できるように調整できる。即ち、機能部材5Aの取付部材4に対する取付方向が、それぞれ直交する方向で変更可能であることで、オプション部材1Aの平面視における上下左右の位置の状況を考慮しながら、最適な方向及び位置で物品を保持できるように調整することが可能となる。
【0073】
また、取付部材4に対する機能部材5Aの取付方向(取付角度)を、取付部材4の取付板41aと、機能部材5Aの取付板51aとの取付面に沿った方向で変更可能とすることで、機能部材5Aの取付方向に傾きやズレ等が生じるのを効果的に抑制できる。これにより、機能部材5Aによって保持されるボックス201を、什器100に対して正確な位置及び方向で保持することが可能となる。
【0074】
また、上記のように、機能部材5Aを取付部材4に対してねじ留めする構成を採用することで、物品を安定して保持することが可能となる。
さらに、機能部材5Aにおいて、ねじが挿通される複数の貫通孔51d,51e,51f,51gの位置を適宜変更することにより、取付部材4に対する取付方向が変更可能とされていることで、オプション部材1Aに傾きやズレ等が生じるのを抑制しながら、簡便な操作で取付部材4に機能部材5Aを取り付けることが可能となる。
【0075】
また、上記のように、機能部材5Aが第一部材51と第二部材52とから構成されていることで、簡便な操作でオプション部材1Aにボックス201等の物品を保持させることができるので、作業性に優れたものとなる。また、第一部材51が取付部材4に取り付けられていることで、ボックス201等の物品をより安定して保持することが可能となる。
【0076】
また、本実施形態では、図示略の磁石により、機能部材5Aを構成する第一部材51と第二部材52との間を磁着で固定できる構成とすることで、より簡便な操作でオプション部材1Aにボックス201等の物品を保持させることができ、作業性により優れたものとなる。また、第一部材51における取付部材4側の面に磁石が設けられていることで、例えば、第一部材51を取付部材4にねじ留めによって取り付ける際に、磁石による仮止め状態でねじの螺入を行うことが可能になるので、作業性が高められる。
【0077】
なお、本実施形態においては、例えば、機能部材5Aを構成する第一部材51が、取付部材4に取り付けられる側の面に図示略の磁石が配置されている構成を採用することも可能である。このような磁石が設けられていることで、機能部材5Aを取付部材4に対して磁着で取り付けることが可能となる。これにより、什器100にオプション部材1Aを取り付ける際の作業性に優れるとともに、取付方向(取付角度)を自在に変更することもできるので、より多様な態様による取付が可能となる。
また、機能部材5Aを、必要に応じて、鋼板材料等から構成される他の什器等に磁着させることも可能になるので、さらに多様な態様による活用が可能になり、執務等においてさらに優れた使い勝手が得られる。
【0078】
また、
図1及び
図2では、オプション部材1Aを、什器100の棚板114の正面側に取り付けた例を示しているが、本実施形態におけるオプション部材1Aの取付位置は、このような位置には限定されない。例えば、
図11に示す例のように、什器100の支柱121における内壁側にオプション部材1Aを取り付け、ボックス201Aを保持させてもよい。このような場合には、取付部材4の設置を省略したうえで、機能部材5Aの第一部材51における取付板51a(
図5を参照)の背面側に図示略の磁石を配置し、金属板からなる支柱121に対して磁着で取り付ける方法を採用できる。
【0079】
また、
図1~
図3においては、取付部材4を、什器100の棚板114に対して、横クランプ構造でクランプ固定した例を示しているが、立設配置された各支柱120,121に対して取付部材4を取り付ける場合には、各支柱120,121に対して縦クランプ構造で取付部材をクランプ固定する。即ち、取付部材4を、
図5中に示した向きで取り付けることにより、
図12に示す例のように、什器100の支柱121における前面側にオプション部材1Aを取り付け、ボックス201を保持させることが可能となる。
【0080】
また、本実施形態では、第一部材51及び第二部材52が鋼板材料から構成された例を挙げて説明しているが、これには限定されず、例えば、樹脂材料からの板状の成形品からなる構成を採用してもよい。このような場合には、図示は省略するが、例えば、第一部材51における取付部材4側の面、及び、第二部材52における第一部材51側の面に磁石を配置したうえで、さらに、第一部材51における第二部材52側の面に鋼板を部分的に配置し、磁力によって第二部材52を第一部材51に取り付ける構成を採用すればよい。
【0081】
また、本実施形態では、機能部材5Aにおける第一部材51の取付板51aに形成された各貫通孔を丸孔とし、取付部材4の取付板41aにねじ留め固定する構成を説明しているが、これに限定されるものではない。図示は省略するが、例えば、第一部材51の取付板51aに形成された各貫通孔を、所謂ダルマ穴として形成し、取付部材4の取付板41aに予め取り付けられたねじに対してスライドさせながら挿入・固定する構成を採用することも可能であり、このことは、以下に説明する各実施形態においても同様である。
【0082】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態のオプション部材取付構造で用いられるオプション部材として、
図1及び
図2中に示したオプション部材1Cを挙げて説明する。
以下の説明において、第1の実施形態のオプション部材取付構造で用いられるオプション部材と同じ構成、又は類似した構成については、同じ符号を付与して説明するとともに、その詳細な説明を省略する場合がある。
【0083】
第3の実施形態で用いられるオプション部材1Cは、取付部材4(
図3等を参照)と、機能部材5C(5)とを有する。本実施形態におけるオプション部材1Cも、第1の実施形態のオプション部材取付構造と同様の取付部材4を有し、この取付部材4によって什器100の何れかの箇所に取り付けられる一方、機能部材5Cの構造が、第1の実施形態におけるオプション部材1Aの機能部材5Aとは異なる。本実施形態におけるオプション部材1Cは、
図2中に示すように、例えば、ピペット203を保持するものであり、図示例においては、2本のピペット203A,203Bを横幅方向で並べて保持している。
【0084】
機能部材5Cは、取付部材4に取り付けられるものであり、図示例においては、上下方向に沿った取付方向で取付部材4に取り付けられる取付板55と、この取付板55に対して直交する方向で延出する2枚の支持板56A,56Bとを有する。
【0085】
取付板55は、平板状部材からなり、取付部材4に取付板55をねじ留めするための図示略のねじが挿通される複数の貫通孔55d,55e,55f,55gが設けられている。これらの各貫通孔55d,55e,55f,55gのうち、貫通孔55d,55eは、取付板55の縦長方向における概略中心の位置で、横幅方向に沿って並べられるように一対で配置されている。また、貫通孔55f,55gは、取付板55の横幅方向における概略中心の位置で、縦長方向に沿って並べられるように一対で配置されている。
【0086】
支持板56A,56Bは、上述したように、取付板55から延出するように設けられており、支持板56Bが取付板55の下端から延出するとともに、支持板56Aが、取付板55の下端よりも若干上方から延出するように配置されている。
また、支持板56A,56Bには、ピペット203を保持するための貫通孔56a,56bが、それぞれ2箇所に設けられており、図示例では、機能部材5Cの横幅方向で並べられるように配置されている。また、支持板56Aに形成された貫通孔56a,56bと、支持板56Bに形成された貫通孔56a,56bとは、上下方向でそれぞれ対応する位置関係で配置されている。
【0087】
本実施形態で用いられるオプション部材1Cによれば、取付板55における一対の貫通孔55d,55eと一対の貫通孔55f,55gとが、互いに直行する方向で配列されており、図示略のねじを挿入する貫通孔を適宜変更することが可能である。これにより、第1,2の実施形態の場合と同様、什器100に対する取付部材4の取付方向を変更した場合であっても、機能部材5C並びにそれによって保持されるピペット203の什器100に対する向きは同じとなる。従って、オプション部材1Cを、什器100において水平に設けられる棚板113,114、又は、一対の支柱120,121の何れに取り付けた場合であっても、機能部材5Cにより、機能性を有する物品であるピペット203を、同じ方向で安定して保持できる。
【0088】
また、本実施形態におけるオプション部材1Cによれば、2枚の支持板56A,56Bによってピペット203を縦向き方向で保持することで、ピペット203が倒れることなく、安定して保持することが可能となる。
【0089】
さらに、本実施形態におけるオプション部材1Cによって保持できる機能性を有した物品としては、上記のピペット203には限定されず、例えば、図示略のはんだごて等を保持させることも可能である。
【0090】
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態のオプション部材取付構造で用いられるオプション部材として、
図7に示したオプション部材1Dを挙げて説明する(
図1及び
図2も参照)。
以下の説明においても、第1,2の実施形態のオプション部材取付構造で用いられるオプション部材と同じ構成、又は類似した構成については、同じ符号を付与して説明するとともに、その詳細な説明を省略する。
【0091】
第3の実施形態で用いられるオプション部材1Dは、取付部材4(
図3等を参照)と、機能部材5D(5)とを有する。本実施形態におけるオプション部材1Dも、第1~3の実施形態のオプション部材取付構造と同様の取付部材4を有し、この取付部材4によって什器100の何れかの箇所に取り付けられる一方、機能部材5Dの構造が、第1,2の実施形態におけるオプション部材1A,1Cの機能部材5A,5Cとは異なる。本実施形態におけるオプション部材1Dは、
図2中に示すように、例えば、バインダー204を概略縦向き方向で保持するものであり、また、図示略のタブレット端末等を保持することも可能なものである。
【0092】
機能部材5Dは、取付部材4に取り付けられるものであり、図示例においては、概略でC字状とされた板状部材から構成されている。即ち、機能部材5Dは、一方の面が取付部材4に対する取付面となる平板状の取付部57と、取付部57の上端側から延出するように設けられ、取付部57との間で概略コの字状を形成する折り返し構造とされた上部支持部58Aと、取付部57の下端側から延出するように設けられ、取付部57との間で概略コの字状を形成する折り返し構造とされた下部支持部58Bとを有する。
【0093】
取付部57には、取付部材4に機能部材5Dをねじ留めするための図示略のねじが挿通される複数の貫通孔57d,57e,57f,57gが設けられている。これらの各貫通孔57d,57e,57f,57gのうち、貫通孔57d,57eは、取付部57の縦長方向における概略中心付近で、横幅方向に沿って並べられるように一対で配置されている。また、貫通孔57f,57gは、取付部57の横幅方向における概略中心の位置で、縦長方向に沿って並べられるように一対で配置されている。
【0094】
また、下部支持部58Bには、横幅方向における概略中央付近に、概略コの字状とされた底板58aと前板58bとの間にわたって切り欠き58cが形成されている。
【0095】
機能部材5Dは、上記構成とされることにより、上部支持部58Aの前面側(什器100と反対側)、及び、下部支持部58Bの内面側に、バインダー204を縦向き方向で保持させることができる。
【0096】
機能部材5Dは、上記のように、取付部57において、一対の貫通孔57d,57eと一対の貫通孔57f,57gとが、互いに直行する方向で配列されており、図示略のねじを挿入する貫通孔を適宜変更することが可能である。これにより、第1~3の実施形態の場合と同様、什器100に対する取付部材4の取付方向を変更した場合であっても、機能部材5D並びにそれによって保持されるバインダー204の什器100に対する向きは同じとなる。従って、上記各実施形態と同様、オプション部材1Dを、什器100において水平に設けられる棚板113,114、又は、一対の支柱120,121の何れに取り付けた場合であっても、機能部材5Dにより、機能性を有する物品であるバインダー204や図示略のタブレット端末等を、同じ方向で安定して保持できる。
【0097】
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態のオプション部材取付構造で用いられるオプション部材として、
図1及び
図2中に示したオプション部材1Eを挙げて説明する。
以下の説明においても、上記各実施形態のオプション部材取付構造におけるオプション部材と同じ構成、又は類似した構成については、同じ符号を付与して説明するとともに、その詳細な説明を省略する場合がある。
【0098】
第4の実施形態で用いられるオプション部材1Dは、取付部材4(
図3等を参照)と、機能部材5E(5)とを有する。本実施形態におけるオプション部材1Eも、第1~3の実施形態のオプション部材取付構造と同様の取付部材4を有し、この取付部材4によって什器100の何れかの箇所に取り付けられる一方、機能部材5Eの構造が、上記各実施形態で説明したものとは異なる。本実施形態におけるオプション部材1Eは、
図2中に示すように、例えば、純水等を収容するボトル205を保持するものであり、図示例においては、2本のボトル205を横幅方向で並べて保持している。
【0099】
機能部材5Eは、取付部材4に取り付けられるものであり、図示例においては、上下方向に沿った取付方向で取付部材4に取り付けられる取付部59と、この取付部59の前面側(什器100と反対側)に設けられる支持部60とを有する。
【0100】
取付部59は、平板状部材からなり、上記各実施形態と同様、取付部材4に取付部59をねじ留めするための図示略のねじが挿通される複数の貫通孔59d,59e,59f,59gが設けられている。これらの各貫通孔59d,59e,59f,59gのうち、貫通孔59d,59eは、取付部59の縦長方向における概略中心の位置で、横幅方向に沿って並べられるように一対で配置されている。また、貫通孔59f,59gは、取付部59の横幅方向における概略中心の位置で、縦長方向に沿って並べられるように一対で配置されている。
【0101】
支持部60は、上述したように、取付部59の前面側に設けられており、取付部59の下端から延出するように配置される底板61と、底板61上に配置され、ボトルを水平方向で支持する概略箱状の支持体62とを有する。
支持体62は、背面側(取付部59側)が開放された概略箱状とされ、さらに、前面63に大型の貫通孔63aを有する。また、支持体62の上板62aには、上述した筒状のボトル205がフィットするような円弧状の切り欠き62b,62cが形成され、図示例では、2箇所の切り欠き62b,62cが支持体62の横幅方向で並べられるように配置されている。
【0102】
本実施形態で用いられるオプション部材1Eによれば、上記の各実施形態と同様、取付部59における一対の貫通孔59d,59eと一対の貫通孔59f,59gとが、互いに直行する方向で配列されており、図示略のねじを挿入する貫通孔を適宜変更することが可能である。これにより、上記の各実施形態と同様、什器100に対する取付部材4の取付方向を変更した場合であっても、機能部材5E並びにそれによって保持されるボトル205の什器100に対する向きは同じとなる。従って、オプション部材1Eを、什器100において水平に設けられる棚板113,114、又は、一対の支柱120,121の何れに取り付けた場合であっても、機能部材5Eにより、機能性を有する物品であるボトル205を、同じ方向で安定して保持できる。
【0103】
また、本実施形態で用いられる機能部材5Eによれば、ボトル205の底面が支持部60の底板61で保持されるとともに、ボトル205の側面が、支持体62に形成された切り欠き62b,62cによって保持される。これにより、ボトル205が倒れることなく、縦向き方向で安定して保持することが可能となる。
また、支持体62の前面63に設けられた大型の貫通孔63aにより、ボトル205に収容された純水等の内容物の残量を確認することも可能となる。
【0104】
[第5の実施形態]
次に、第5の実施形態のオプション部材取付構造で用いられるオプション部材として、
図8に示したオプション部材1Fを挙げて説明する(
図1及び
図2も参照)。
以下の説明においても、既に説明したオプション部材と同じ構成、又は類似した構成については、同じ符号を付与して説明するとともに、その詳細な説明を省略する場合がある。
【0105】
第5の実施形態で用いられるオプション部材1Fは、取付部材4(
図3等を参照)と、機能部材5F(5)とを有する。本実施形態におけるオプション部材1Fは、上記各実施形態と同様の取付部材4を有し、この取付部材4によって什器100の何れかの箇所に取り付けられる一方、機能部材5Fの構造が、上記各実施形態で説明したものとは異なる。本実施形態におけるオプション部材1Fは、
図2中に示すように、例えば、ペーパータオル206の束を直接支持(保持)する。
【0106】
図8に示すように、オプション部材1Fに備えられる機能部材5Fは、第一部材64と、第二部材65とから構成される。
【0107】
第一部材64は、取付部材4に取り付けられるものであり、図示例においては、概略コの字状とされた板状部材から構成されている。即ち、第一部材64は、一方の面が取付部材4に対する取付面となる取付板64aと、この取付板64aの下端から該取付板64aと直交する方向で延出する底板64bと、該底板64bにおける取付板64aと反対側の端部から、底板64bと直交する方向で延出する支持板64cとを有する。また、図示例では、第一部材64の開口側が、鉛直上方を向くように配置されている。
【0108】
第一部材64の取付板64aには、取付部材4に第一部材64をねじ留めするための図示略のねじが挿通される複数の貫通孔64d,64e,64f,64gが設けられている。これらの各貫通孔64d,64e,64f,64gのうち、貫通孔64d,64eは、取付板64aの長手方向における概略中心の位置で、横幅方向に沿って並べられるように一対で配置されている。また、貫通孔64f,64gは、取付板64aの横幅方向における概略中心の位置で、縦長方向に沿って並べられるように一対で配置されている。
【0109】
第二部材65は、第一部材64に取り付けられることで、第一部材64と第二部材65とでペーパータオル206を収容できる空間を形成し、このペーパータオル206を束で保持できるように構成される。図示例の第二部材65も、第一部材64と同様、概略コの字状とされた板状部材から構成されている。即ち、第二部材65は、底板65aと、該底板65aにおいて対向する2箇所の縁部から延出するように設けられる、一対の支持板65b,65cとを有する。また、図示例では、第一部材64と同様、第二部材65の開口側が、鉛直上方を向くように配置されている。
【0110】
さらに、第二部材65の底板65aにおける下面側、即ち、第一部材64の底板64bと対向する側には、図示略の磁石が配置されており、この磁石によって、第二部材65の底板65aが第一部材64の底板64bに磁着される。これにより、第一部材64と第二部材65とが、それぞれの開口部が鉛直上方を向くように組み合わせられることで、ペーパータオル206を収容可能な空間が確保される。
【0111】
なお、第二部材65の底板65aを第一部材64の底板64bに取り付ける手段は、上記のような磁石を用いたものには限定されない。第二部材65の底板65aと第一部材64の底板64bとは、例えば、溶接等の手段によって一体的に構成されていてもよい。
【0112】
機能部材5Fは、上記のように、第一部材64の取付板64aにおいて、一対の貫通孔64d,64eと一対の貫通孔64f,64gとが、互いに直行する方向で配列されており、図示略のねじを挿入する貫通孔を適宜変更することが可能である。これにより、上記の各実施形態と同様、什器100に対する取付部材4の取付方向を変更した場合であっても、機能部材5F並びにそれによって保持されるペーパータオル206の束の什器100に対する向きは同じとなる。従って、オプション部材1Fを、什器100において水平に設けられる棚板113,114、又は、一対の支柱120,121の何れに取り付けた場合であっても、機能部材5Fにより、機能性を有する物品であるペーパータオル206を、同じ方向で安定して保持できる。
【0113】
<作用効果>
以上説明したように、本実施形態のオプション部材取付構造によれば、上記構成を採用することにより、什器100に対して多様な態様でオプション部材1を取り付けることが可能となる。これにより、オプション部材1の取付位置や取付方向の自由度が高められるとともに、様々な態様の機能性物品を取り付けることが可能となり、カスタマイズ性にも優れたものとなる。従って、本発明に係るオプション部材取付構造を各種の什器に適用することで、什器を用いた執務等において非常に優れた使い勝手を確保しながら、オプション部材1で物品を安定的に保持することが可能となる。
【0114】
また、本実施形態の什器100によれば、上記構成を備える本実施形態のオプション部材取付構造を備えるものなので、上記同様、オプション部材1の取付位置や取付方向の自由度が高められることから、執務等において非常に優れた使い勝手が得られる。
【0115】
<その他の形態>
以上、本発明の実施形態について、図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明には、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、上述した各実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した各変形例を適宜組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0116】
本発明のオプション部材取付構造は、什器を構成する構造体に対して多様な態様でオプション部材を取り付けることができ、執務等において優れた使い勝手が得られるものである。従って、本発明のオプション部材取付構造は、例えば、オフィスや研究施設、公共施設等の執務空間において用いられる什器に、執務者等の作業性を向上させるための各種の機能性を有する物品を取り付ける用途で非常に好適である。
【符号の説明】
【0117】
1(1A,1C,1D,1E,1F)…オプション部材(オプション部材取付構造)
4…取付部材
41…ベース部
41a…取付板
41e,41f…ねじ孔
41b…固定板
41d…ねじ孔
41c…固定板
42…クランプねじ
43…当接部
5(5A,5C,5D,5E,5F)…機能部材
51,64…第一部材
51a,64a…取付板
51d,51e,51f,51g,64d,64e,64f,64g…貫通孔
51b,64c…支持板
64b…底板
51c…止め板
52,65…第二部材
52a…支持板
52b…取付板
65a…底板
65b,65c…支持板
55…取付板
55d,55e,55f,55g…貫通孔
56A,56B…支持板
56a,56b…貫通孔
57…取付部
57d,57e,57f,57g…貫通孔
58A…上部支持部
58B…下部支持部
58a…底板
58b…前板
58…切り欠き
59…取付部
59d,59e,59f,59g…貫通孔
60…支持部
61…底板
62…支持体
62a…上板
62b,62c…切り欠き
63…前面
63a…貫通孔
7…ねじ
100…什器
110…コア部材
113…上段棚板(棚板)
114…下段棚板(棚板)
120…第1支柱(支柱、一対の支柱)
130…支柱ベース
131…ハブ支柱131
133…ハブベース
134…カバーパネル
121…第2支柱(支柱、一対の支柱)
143…支柱ベース
144…カバーパネル
122…第1ダクト部材(ダクト部材)
123…第2ダクト部材(ダクト部材)
128…第1スペーサ(スペーサ)
129…第2スペーサ(スペーサ)
111…前側機能構成要素(機能構成要素)
171…支持構造体
172…天板
173…横幕板
174…奥幕板
175…昇降脚
112…後側機能構成要素(機能構成要素)
181…支持構造体
183…脚体
182…天板
F…床面
201,201A…ボックス(物品)
203(203A,203B)…ピペット
204…バインダー
205…ボトル
206…ペーパータオル