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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024057283
(43)【公開日】2024-04-24
(54)【発明の名称】バッテリと鞍乗型車両
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/553 20210101AFI20240417BHJP
   B62J 43/30 20200101ALI20240417BHJP
   B62J 43/20 20200101ALI20240417BHJP
   H01M 50/249 20210101ALI20240417BHJP
   H01M 50/244 20210101ALI20240417BHJP
   B62J 43/16 20200101ALN20240417BHJP
【FI】
H01M50/553
B62J43/30
B62J43/20
H01M50/249
H01M50/244 Z
B62J43/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022163907
(22)【出願日】2022-10-12
(71)【出願人】
【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100093056
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 勉
(74)【代理人】
【識別番号】100142930
【弁理士】
【氏名又は名称】戸高 弘幸
(74)【代理人】
【識別番号】100175020
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 知彦
(74)【代理人】
【識別番号】100180596
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 要
(74)【代理人】
【識別番号】100195349
【弁理士】
【氏名又は名称】青野 信喜
(72)【発明者】
【氏名】魏 楷承
【テーマコード(参考)】
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H040AA03
5H040AA07
5H040AS05
5H040AT06
5H040NN01
5H043AA13
5H043AA20
5H043CA04
5H043DA01
5H043DA08
(57)【要約】
【課題】ナットが脱落することを防止するバッテリと、そのバッテリを備えた鞍乗型車両を提供することを目的とする。
【解決手段】
バッテリ21は、バッテリ端子25とナット42とクリップ部材51を備える。バッテリ端子25は内部スペース27を有する。ナット42は内部スペース27に置かれる。クリップ部材51は、クリップ部材51の弾性変形を利用して、バッテリ端子25に着脱される。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、クリップ部材51は、ナット42が内部スペース27からバッテリ端子25の外部に移動することを禁止する。クリップ部材51がバッテリ端子25から外れたとき、クリップ部材51は、ナット42が内部スペース27とバッテリ端子25の外部との間で移動することを許容する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリであって、
内部スペースを有するバッテリ端子と、
前記内部スペースに置かれるナットと、
クリップ部材であって、前記クリップ部材の弾性変形を利用して前記バッテリ端子に着脱されるクリップ部材と、
を備え、
前記クリップ部材が前記バッテリ端子に取り付けられたとき、前記クリップ部材は、前記ナットが前記内部スペースから前記バッテリ端子の外部に移動することを禁止し、
前記クリップ部材が前記バッテリ端子から外れたとき、前記クリップ部材は、前記ナットが前記内部スペースから前記バッテリ端子の前記外部に移動することを許容する
バッテリ。
【請求項2】
請求項1に記載のバッテリにおいて、
前記バッテリ端子は、
前記内部スペースと接する第1板と、
前記第1板に接続され、前記第1板と略直交し、前記内部スペースと接する第2板と、
を備え、
前記クリップ部材は、前記第1板に着脱される
バッテリ。
【請求項3】
請求項2に記載のバッテリにおいて、
前記クリップ部材は、
第1クランプと、
を備え、
前記クリップ部材が前記バッテリ端子に取り付けられたとき、前記第1クランプは前記第1板を挟持する
バッテリ。
【請求項4】
請求項3に記載のバッテリにおいて、
前記第1クランプは、フック形状を有する
バッテリ。
【請求項5】
請求項3または4に記載のバッテリにおいて、
前記第1板は、
前記内部スペースに接する内面と、
前記内面とは反対側の外面と、
を有し、
前記クリップ部材が前記バッテリ端子に取り付けられたとき、前記第1クランプは、前記第1板の前記内面、および、前記第1板の前記外面と接触する
バッテリ。
【請求項6】
請求項3から5のいずれかに記載のバッテリにおいて、
前記クリップ部材が前記バッテリ端子に取り付けられたとき、前記第1クランプの一部は前記内部スペースに入る
バッテリ。
【請求項7】
請求項3から6のいずれかに記載のバッテリにおいて、
前記クリップ部材は、
第2クランプと、
前記第1クランプと前記第2クランプを連結する連結部と、
を備え、
前記クリップ部材が前記バッテリ端子に取り付けられたとき、前記第2クランプは前記第1板を挟持する
バッテリ。
【請求項8】
請求項7に記載のバッテリにおいて、
前記内部スペースは、
前記内部スペースの第1端に位置する第1開口と、
前記内部スペースの第2端に位置する第2開口と、
を有し、
前記第1板は、
前記第1開口と接する第1辺と、
前記第2開口と接する第2辺と、
を備え、
前記クリップ部材が前記バッテリ端子に取り付けられたとき、前記第1クランプは前記第1辺を挟持し、かつ、前記第2クランプは前記第2辺を挟持する
バッテリ。
【請求項9】
請求項8に記載のバッテリにおいて、
前記クリップ部材が前記バッテリ端子に取り付けられたとき、前記第1クランプの一部は前記第1開口を通じて前記内部スペースに入り、かつ、前記第2クランプの一部は前記第2開口を通じて前記内部スペースに入る
バッテリ。
【請求項10】
請求項8または9に記載のバッテリにおいて、
前記第1クランプと前記第2クランプの間の離隔距離は、前記第1辺と前記第2辺の間の距離よりも短い
バッテリ。
【請求項11】
請求項10に記載のバッテリにおいて、
前記第1開口は前記第1クランプよりも大きく、
前記第2開口は前記第2クランプよりも大きく、かつ、前記第1クランプよりも小さい
バッテリ。
【請求項12】
請求項2から11のいずれかに記載のバッテリにおいて、
前記バッテリ端子は、前記第1板を貫通する第1貫通孔を有し、
前記クリップ部材は、ピンを備え、
前記クリップ部材が前記バッテリ端子に取り付けられたとき、前記ピンは前記第1貫通孔に挿入される
バッテリ。
【請求項13】
請求項2から12のいずれかに記載のバッテリにおいて、
前記バッテリ端子は、前記第2板を貫通する第2貫通孔を有し、
前記バッテリは、
前記第2貫通孔に挿入され、前記内部スペース内の前記ナットと結合されるボルトと、
を備える
バッテリ。
【請求項14】
鞍乗型車両であって、
請求項1から13のいずれかに記載のバッテリと、
を備えた鞍乗型車両。
【請求項15】
請求項14に記載の鞍乗型車両において、
前記バッテリは傾斜した姿勢で鞍乗型車両に設置される
鞍乗型車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリと鞍乗型車両に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1はバッテリを開示する。バッテリは、バッテリ端子とナット滑り止め部材(anti-slipping member)とナットとを備える。バッテリ端子は、ナット挿通口を有する。ナット挿通口(nut insertion hole)は、ナットを収容可能な空間である。ナット挿通口は、バッテリ端子の内部に位置する。ナット挿通口は、バッテリ端子を貫通する。ナット滑り止め部材は、ナット挿通口の出入り口に配置される。ナット滑り止め部材は、例えば、段差である。ナット滑り止め部材は、例えば、ナット挿通口の底壁から上方に突出する。例えば、ナット滑り止め部材は、バッテリ端子と一体に成形される。例えば、ナット滑り止め部材とバッテリ端子は、互いに分離不能である。
【0003】
ナット滑り止め部材は小さい。ナット滑り止め部材は、例えば、低い。このため、ナットは、ナット滑り止め部材の上方を通り、ナット挿通口の出入り口を通過可能である。ナットがナット挿通口とバッテリ端子の外部との間を移動することを、ナット滑り止め部材は許容する。言い換えれば、ナットがナット挿通口とバッテリ端子の外部との間を移動することを、ナット滑り止め部材は禁止しない。よって、ナット挿通口にナットを挿入可能である。
【0004】
ナットがナット挿通口に挿入された後にナットがナット滑り止め部材に対して沈むと、ナットはナット滑り止め部材に接触することになる。ナットがナット滑り止め部材と接触するとき、ナットはナット挿通口からバッテリ端子の外部に移動し難い。ナットがナット滑り止め部材と接触するとき、ナットはナット挿通口から脱落し難い。
【0005】
ナットがナット挿通口に挿入された後、バッテリ端子は外部端子と接続される。ナット挿通口に置かれたナットは、バッテリ端子と外部端子との接続に使用される。外部端子は、例えば、リード端子である。
【0006】
バッテリのメンテナンスは、例えば、バッテリの交換を含む。バッテリの交換は、以下の作業を含む。まず、外部端子をバッテリ端子から外す。次に、使用済みのバッテリを車両から取り外し、新しいバッテリを車両に搭載する。ここで、使用済みのバッテリからナットを取り出し、そのナットを新しいバッテリに再利用してもよい。具体的には、ナット挿通口内のナットをナット滑り止め部材に対して浮かせ、ナット挿通口から出入り口を通じてバッテリ端子の外部にナットを移動させる。そして、そのナットを新しいバッテリのナット挿通口に挿入する。最後に、ナット挿通口内のナットを使用して、新しいバッテリのバッテリ端子に外部端子を結合する。
【0007】
バッテリのメンテナンスは、例えば、ナットの交換を含む。ナットの交換は、例えば、ナットが損傷した場合やナットが腐食した場合に、行われる。ナットの交換は、以下の作業を含む。まず、外部端子をバッテリ端子から外す。次に、使用済みのナットを、ナット挿通口からバッテリ端子の外部に取り出す。そして、新しいナットをナット挿通口に挿入する。最後に、ナット挿通口内の新しいナットを用いて、バッテリ端子に外部端子を結合する。
【0008】
このように、バッテリをメンテナンスすることは、容易である。バッテリは、良いメンテナンス性を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】実開平02-145767号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ナットがナット挿通口からバッテリ端子の外部に移動することを、ナット滑り部材は禁止しない。このため、ナットはバッテリ端子から脱落するかも知れない。例えば、ナットをナット挿通口に挿入した後でバッテリ端子に外部端子を接続する前に、ナットはナット滑り止め部材を乗り越えてナット挿通口からバッテリ端子の外部に移動するかも知れない。バッテリが大きく傾くほど、ナットはバッテリ端子から脱落し易くなる。
【0011】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ナットが脱落することを防止するバッテリと、そのバッテリを備えた鞍乗型車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
ナットが脱落することを防止するための1つの手法は、バッテリ端子に蓋部材を固着することである。蓋部材は、例えば、板形状を有する。以下では、バッテリ端子に蓋部材を固着することを、「第1手法」と呼ぶ。第1手法では、バッテリ端子と外部端子の接続は、例えば、以下の作業を含む。まず、ナットをナット挿通口に挿入する。続いて、蓋部材をバッテリ端子に固着する。具体的には、接着剤を介して、蓋部材をバッテリ端子に取り付ける。そして、接着剤の硬化時間が経過するまで、待つ。接着剤の硬化時間が経過した後、蓋部材はバッテリに適切に固着される。蓋部材がバッテリ端子に固着されたとき、蓋部材はナット挿通口を閉塞する。蓋部材がバッテリ端子に固着されたとき、ナットがナット挿通口からバッテリ端子の外部に移動することを蓋部材は禁止する。最後に、ナット挿通口内のナットを使用して、バッテリ端子に外部端子を接続する。
【0013】
しかしながら、第1手法では、蓋部材をバッテリ端子に固着するために、接着剤が使用される。このため、第1手法では、蓋部材をバッテリ端子に取り付けるために、多くの作業と長い時間を要する。よって、第1手法では、バッテリ端子と外部端子の接続のために、多くの作業と長い時間を要する。要するに、第1手法は、バッテリ端子と外部端子の簡易な接続を許容しない。
【0014】
さらに、第1手法では、蓋部材をバッテリ端子から取り外すことは、難しい。このため、蓋部材をバッテリ端子に取り付けた後、ナット挿通口からバッテリ端子の外部にナットを取り出すことは難しい。よって、第1手法では、バッテリを交換するときにナットを再利用することは難しい。第1手法では、ナットの交換を行うことは難しい。要するに、第1手法では、バッテリは、良いメンテナンス性を有しない。第1手法は、バッテリのメンテナンス性を悪化させる。第1手法は、バッテリのメンテナンスを困難にする。
【0015】
そこで、本発明者は、ナットが脱落することを防止し、バッテリ端子と外部端子の簡易な接続を許容し、かつ、良いメンテナンス性を有するバッテリを、さらに検討した。
【0016】
本発明は、これらの検討に基づく。本発明は、次のような構成をとる。
すなわち、本発明は、バッテリであって、
内部スペースを有するバッテリ端子と、
前記内部スペースに置かれるナットと、
クリップ部材であって、前記クリップ部材の弾性変形を利用して前記バッテリ端子に着脱されるクリップ部材と、
を備え、
前記クリップ部材が前記バッテリ端子に取り付けられたとき、前記クリップ部材は、前記ナットが前記内部スペースから前記バッテリ端子の外部に移動することを禁止し、
前記クリップ部材が前記バッテリ端子から外れたとき、前記クリップ部材は、前記ナットが前記内部スペースから前記バッテリ端子の前記外部に移動することを許容する
バッテリである。
【0017】
バッテリは、バッテリ端子とナットとクリップ部材を備える。バッテリ端子は内部スペースを有する。ナットは内部スペースに置かれる。クリップ部材は、バッテリ端子に着脱される。クリップ部材がバッテリ端子に取り付けられたとき、ナットが内部スペースからバッテリ端子の外部に移動することをクリップ部材は禁止する。このため、クリップ部材がバッテリ端子に取り付けられた状態では、ナットが脱落することをバッテリは防止する。
【0018】
クリップ部材は、クリップ部材の弾性変形を利用して、バッテリ端子に着脱される。このため、クリップ部材をバッテリ端子に取り付けることは、容易である。具体的には、少ない作業で、かつ、短い時間で、クリップ部材はバッテリ端子に取り付けられる。よって、バッテリは、バッテリ端子と外部端子の簡易な接続を、許容する。
【0019】
上述の通り、クリップ部材は、クリップ部材の弾性変形を利用して、バッテリ端子に着脱される。このため、クリップ部材をバッテリ端子から取り外すことは、容易である。具体的には、少ない作業で、かつ、短い時間で、クリップ部材はバッテリ端子から取り外される。クリップ部材がバッテリ端子から外れたとき、ナットが内部スペースとバッテリ端子の外部との間で移動することをクリップ部材は許容する。このため、クリップ部材がバッテリ端子から外れた状態では、内部スペースからバッテリ端子の外部へナットを取り出すこと、および、バッテリ端子の外部から内部スペースへナットを挿入することは、容易である。よって、クリップ部材をバッテリ端子に取り付けた後であっても、クリップ部材をバッテリ端子から取り外して、ナットを内部スペースから取り出すことは容易である。したがって、バッテリのメンテナンスは容易である。すなわち、バッテリは、良いメンテナンス性を有する。
【0020】
以上の通り、本バッテリによれば、ナットが脱落することを防止する。さらに、本バッテリはバッテリ端子と外部端子の簡易な接続を許容する。本バッテリは良いメンテナンス性を有する。
【0021】
上述したバッテリにおいて、
前記バッテリ端子は、
前記内部スペースと接する第1板と、
前記第1板に接続され、前記第1板と略直交し、前記内部スペースと接する第2板と、
を備え、
前記クリップ部材は、前記第1板に着脱されることが好ましい。
バッテリ端子は、第1板と第2板を有する。第2板は、第1板に接続される。第2板は、第1板と略直交する。第1板は、内部スペースに接する。第2板は、内部スペースに接する。言い換えれば、第1板と第2板はそれぞれ、内部スペースを規定する。このため、バッテリ端子は内部スペースを好適に有する。クリップ部材は第1板に着脱される。このため、クリップ部材はバッテリ端子に好適に着脱される。
【0022】
上述したバッテリにおいて、
前記クリップ部材は、
第1クランプと、
を備え、
前記クリップ部材が前記バッテリ端子に取り付けられたとき、前記第1クランプは前記第1板を挟持することが好ましい。
クリップ部材は、第1クランプを備える。クリップ部材がバッテリ端子に取り付けられたとき、第1クランプは第1板を挟持する。このため、クリップ部材をバッテリ端子に着脱することは、容易である。
【0023】
上述したバッテリにおいて、
前記第1クランプは、フック形状を有することが好ましい。
このため、第1クランプが第1板を挟持することは、容易である。
【0024】
上述したバッテリにおいて、
前記第1板は、
前記内部スペースに接する内面と、
前記内面とは反対側の外面と、
を有し、
前記クリップ部材が前記バッテリ端子に取り付けられたとき、前記第1クランプは、前記第1板の前記内面、および、前記第1板の前記外面と接触することが好ましい。
第1板は、内面と外面を有する。内面は、内部スペースに接する。外面は、内面とは反対側に位置する。外面は、内部スペースと接しない。外面は、バッテリ端子の外部と接する。クリップ部材がバッテリ端子に取り付けられたとき、第1クランプは、第1板の内面、および、第1板の外面の両方と接触する。このため、第1クランプが第1板を挟持することは、容易である。
【0025】
上述したバッテリにおいて、
前記クリップ部材が前記バッテリ端子に取り付けられたとき、前記第1クランプの一部は前記内部スペースに入ることが好ましい。
このため、クリップ部材がバッテリ端子に取り付けられたとき、第1クランプが第1板を挟持することは容易である。さらに、クリップ部材がバッテリ端子に取り付けられたとき、内部スペースからバッテリ端子の外部へのナットの移動を第1クランプが禁止することは容易である。
【0026】
上述したバッテリにおいて、
前記クリップ部材は、
第2クランプと、
前記第1クランプと前記第2クランプを連結する連結部と、
を備え、
前記クリップ部材が前記バッテリ端子に取り付けられたとき、前記第2クランプは前記第1板を挟持することが好ましい。
クリップ部材は、第2クランプを備える。クリップ部材がバッテリ端子に取り付けられたとき、第2クランプは第1板を挟持する。このため、クリップ部材をバッテリ端子に着脱することは、容易である。クリップ部材は、連結部を備える。連結部は、第1クランプと第2クランプを連結する。このため、第1クランプおよび第2クランプの両方を第1板に着脱することは、容易である。よって、クリップ部材をバッテリ端子に着脱することは、一層容易である。
【0027】
上述したバッテリにおいて、
前記内部スペースは、
前記内部スペースの第1端に位置する第1開口と、
前記内部スペースの第2端に位置する第2開口と、
を有し、
前記第1板は、
前記第1開口と接する第1辺と、
前記第2開口と接する第2辺と、
を備え、
前記クリップ部材が前記バッテリ端子に取り付けられたとき、前記第1クランプは前記第1辺を挟持し、かつ、前記第2クランプは前記第2辺を挟持することが好ましい。
このため、クリップ部材がバッテリ端子に取り付けられたとき、クリップ部材は第1辺と第2辺の両方を挟持する。よって、クリップ部材はバッテリ端子に、しっかりと取り付けられる。
【0028】
上述したバッテリにおいて、
前記クリップ部材が前記バッテリ端子に取り付けられたとき、前記第1クランプの一部は前記第1開口を通じて前記内部スペースに入り、かつ、前記第2クランプの一部は前記第2開口を通じて前記内部スペースに入ることが好ましい。
このため、第1クランプが第1辺を挟持することは、容易である。さらに、クリップ部材がバッテリ端子に取り付けられたとき、ナットが第1開口を通過することを第1クランプが禁止することは容易である。例えば、クリップ部材がバッテリ端子に取り付けられたとき、内部スペースから第1開口を通じてバッテリ端子の外部へのナットの移動を第1クランプが禁止することは容易である。同様に、第2クランプが第2辺を挟持することは、容易である。さらに、クリップ部材がバッテリ端子に取り付けられたとき、ナットが第2開口を通過することを第2クランプが禁止することは容易である。例えば、クリップ部材がバッテリ端子に取り付けられたとき、内部スペースから第2開口を通じてバッテリ端子の外部へのナットの移動を第2クランプが禁止することは容易である。
【0029】
上述したバッテリにおいて、
前記第1クランプと前記第2クランプの間の離隔距離は、前記第1辺と前記第2辺の間の距離よりも短いことが好ましい。
クリップ部材がバッテリ端子に取り付けられたとき、内部スペース内のナットが移動可能な範囲は、第1クランプと第2クランプの間の範囲に制限される。すなわち、クリップ部材がバッテリ端子に取り付けられたとき、第1クランプと第2クランプの間の離隔距離はナットが移動可能な範囲に相当する。上述の通り、離隔距離は、第1辺と第2辺の間の距離よりも短い。このため、クリップ部材がバッテリ端子に取り付けられたとき、ナットが移動可能な範囲は比較的に小さい。よって、クリップ部材がバッテリ端子に取り付けられたとき、クリップ部材は、内部スペースにおけるナットの移動を適切に制限する。
【0030】
上述したバッテリにおいて、
前記第1開口は前記第1クランプよりも大きく、
前記第2開口は前記第2クランプよりも大きく、かつ、前記第1クランプよりも小さい
ことが好ましい。
第1開口は第1クランプよりも大きい。このため、第1クランプを第1開口に差し込むことは可能である。よって、第1クランプが第1辺を挟持することは、許容される。第2開口は第2クランプよりも大きい。このため、第2クランプを第2開口に差し込むことは可能である。よって、第2クランプが第2辺を挟持することは、許容される。第2開口は第1クランプよりも小さい。このため、第1クランプを第2開口に差し込むことは不可能である。よって、第2クランプが第2辺を挟持することは、禁止される。ここで、第1クランプが第2辺を挟持することは、クリップ部材と第1板の間の誤接続に相当する。よって、クリップ部材と第1板との間の誤接続は、確実に防止される。
【0031】
上述したバッテリにおいて、
前記バッテリ端子は、前記第1板を貫通する第1貫通孔を有し、
前記クリップ部材は、ピンを備え、
前記クリップ部材が前記バッテリ端子に取り付けられたとき、前記ピンは前記第1貫通孔に挿入されることが好ましい。
このため、ピンが第1貫通孔に挿入されるとき、クリップ部材がバッテリ端子に対して移動することをピンは規制する。ピンが第1貫通孔に挿入されるとき、ピンは、第1板に対する適切な位置に、クリップ部材を保つ。
【0032】
上述したバッテリにおいて、
前記バッテリ端子は、前記第2板を貫通する第2貫通孔を有し、
前記バッテリは、
前記第2貫通孔に挿入され、前記内部スペース内の前記ナットと結合されるボルトと、
を備えることが好ましい。
バッテリは、第2貫通孔とボルトを備える。第2貫通孔は、第2板を貫通する。ボルトは、第2貫通孔に挿入される。ボルトは、内部スペース内のナットと結合される。このため、ボルトとナットを使用して第2板と外部端子を接続することは、容易である。ここで、外部端子は、バッテリの外部に設けられる部品である。
【0033】
本発明は、鞍乗型車両であって、
上述したバッテリと、
を備えた鞍乗型車両である。
【0034】
鞍乗型車両は、上述したバッテリを備える。上述の通り、バッテリは、ナットが脱落することを防止する。
【0035】
上述した鞍乗型車両において、
前記バッテリは傾斜した姿勢で鞍乗型車両に設置されることが好ましい。
バッテリが傾斜した姿勢で鞍乗型車両に設置される場合であっても、バッテリはナットが脱落することを防止する。むしろバッテリが傾斜した姿勢で鞍乗型車両に設置される場合には、ナットの脱落を防止することは一層有用である。
【発明の効果】
【0036】
本発明のバッテリおよび鞍乗型車両によれば、ナットが脱落することを防止する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】実施形態に係る鞍乗型車両の左側面図である。
図2】バッテリの斜視図である。
図3】バッテリの一部の斜視図である。
図4】バッテリの一部の側面図である。
図5】バッテリ端子とボルトとナットの分解斜視図である。
図6】バッテリ端子とクリップ部材の斜視図である。
図7】クリップ部材の斜視図で-ある。
図8】クリップ部材の斜視図である。
図9】クリップ部材の平面図である。
図10図4のX-X線に沿う断面図である。
図11】バッテリ端子とクリップ部材の側面図である。
図12】バッテリ端子とクリップ部材の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、図面を参照して本発明に係る鞍乗型車両1について説明する。
【0039】
<1.鞍乗型車両1の概略構成>
図1は、実施形態に係る鞍乗型車両1の左側面図である。鞍乗型車両1は、スクータ型の車両に分類される。
【0040】
図1は、鞍乗型車両1の前後方向X、幅方向Yおよび上下方向Zを示す。前後方向X、幅方向Yおよび上下方向Zは、鞍乗型車両1に乗車した運転者(ライダーともいう)を基準として定義される。前後方向X、幅方向Yおよび上下方向Zは互いに直交する。前後方向Xおよび幅方向Yは、水平である。上下方向Zは、鉛直である。
【0041】
「前方」、「後方」、「上方」、「下方」、「右方」、「左方」はそれぞれ、鞍乗型車両1に乗車した運転者にとっての「前方」、「後方」、「上方」、「下方」、「右方」、「左方」を意味する。本明細書において特に断らない限り、「前方」および「後方」は、前後方向Xと平行な方向のみならず、前後方向Xに近い方向も含む。前後方向Xと近い方向は、例えば前後方向Xとのなす角度が45度以下の方向である。同様に、特に断らない限り、「右方」および「左方」は、幅方向Yと平行な方向のみならず、幅方向Yに近い方向も含む。特に断らない限り、「上方」および「下方」は、上下方向Zと平行な方向のみならず、上下方向Zに近い方向も含む。各図では、参考として、FRONT、REAR、UP、DOWN、RIGHT、LEFTを適宜に示す。
【0042】
鞍乗型車両1は、ハンドル3とフロントフォーク4と前輪5を備える。鞍乗型車両1の運転者は、ハンドル3を握る。フロントフォーク4は、ハンドル3に連結される。フロントフォーク4は、ハンドル3から下方かつ前方に延びる。前輪5は、フロントフォーク4の下部に支持される。
【0043】
鞍乗型車両1は、フロントカバー7を備える。フロントカバー7は、ハンドル3よりも下方に配置される。フロントカバー7は、鞍乗型車両1の側面視において、前輪5の上方の位置から前輪5の後方の位置に延びる。フロントカバー7は、フロントフォーク4の上部を覆う。
【0044】
鞍乗型車両1は、シート11とエンジン12とスイングアーム13と後輪14を備える。シート11は、ハンドル3よりも後方に配置される。運転者は、シート11に座る。エンジン12は、シート11の下方に配置される。スイングアーム13は、エンジン12から後方に延びる。後輪14は、スイングアーム13の後部に支持される。
【0045】
鞍乗型車両1は、バッテリ21を備える。図1は、バッテリ21を破線で示す。バッテリ21は、ハンドル3よりも下方に配置される。バッテリ21は、前輪5よりも上方に配置される。バッテリ21は、シート11よりも前方に配置される。バッテリ21は、鞍乗型車両1の側面視において、フロントカバー11と重なる。バッテリ21は、フロントカバー7の内部に配置される。フロントカバー11は、バッテリ21を覆う。
【0046】
バッテリ21は、傾斜した姿勢で鞍乗型車両1に設置される。バッテリ21が鞍乗型車両1に搭載されたとき、バッテリ21は傾斜している。
【0047】
<2.バッテリ21の概要>
図2は、バッテリ21の斜視図である。鞍乗型車両1は、バッテリボックス19を備える。バッテリボックス19は、バッテリ21の下部を収容する。
【0048】
バッテリ21は、バッテリ本体23を含む。バッテリ本体23は、略直方体形状を有する。
【0049】
バッテリ21は、2つのバッテリ端子25を備える。各バッテリ端子25は、バッテリ本体23の上部に設けられる。バッテリ本体23の上部は、例えば、バッテリ21の蓋部材である。
【0050】
バッテリ端子25は、四角い筒形状を有する。バッテリ端子25は、「箱形端子」とも呼ばれる。バッテリ端子25は、内部スペース27を有する。内部スペース27は、バッテリ端子25の内部に位置する。
【0051】
内部スペース27は、略直線的に延びる。内部スペース27は、第1方向D1に延びる。
【0052】
バッテリ21が鞍乗型車両1に設置されるとき、第1方向D1は傾いている。バッテリ21が鞍乗型車両1に設置されるとき、第1方向D1は、例えば、水平線Hに対して30度以上の角度θを有する。
【0053】
図3は、バッテリ21の一部の斜視図である。図4は、バッテリ21の一部の側面図である。鞍乗型車両1は、外部端子61を備える。外部端子61は、バッテリ端子25と接続される。外部端子61は、バッテリ21の外部に設けられる部品である。外部端子61は、例えば、リード端子である。
【0054】
鞍乗型車両1は、電気配線63を備える。電気配線63は、外部端子61に接続される。
【0055】
バッテリ21は、ボルト41を備える。ボルト41は、バッテリ端子25と外部端子61を締結する。
【0056】
バッテリ21は、さらに、クリップ部材51を備える。クリップ部材51は、バッテリ端子25に取り付けられる。
【0057】
図5は、バッテリ端子25とボルト41の分解斜視図である。図6は、バッテリ端子25とクリップ部材51の斜視図である。バッテリ端子25は、第1板31と第2板35と第3板37を有する。第1板31と第2板35と第3板37はそれぞれ、平板形状を有する。第1板31と第2板35と第3板37はそれぞれ、略矩形形状を有する。第1板31と第2板35と第3板37はそれぞれ、第1方向D1に延びる。第1板31と第2板35と第3板37はそれぞれ、内部スペース27と接する。第1板31と第2板35と第3板37は、内部スペース27を規定する。
【0058】
第1板31は、バッテリ本体23に接続される。第2板35は、第1板31に接続される。第2板35は、第1板31と略直交する。第3板37は、第2板35に接続される。第3板37は、第2板35と略直交する。第3板37は、第1板31と略平行である。第3板37は、第1板31と向かい合う。第3板37は、バッテリ本体23に接続される。第1板31と第2板35と第3板37は、一体である。第1板31と第2板35と第3板37は、互いに分離不能である。
【0059】
バッテリ端子は、第1貫通孔32を有する。第1貫通孔32は、第1板31を貫通する。第1貫通孔32は、略円形である。
【0060】
バッテリ端子は、第2貫通孔36を有する。第2貫通孔36は、第2板35を貫通する。第2貫通孔36は、略円形である。
【0061】
内部スペース27は、バッテリ端子25を貫通する。
【0062】
図5を参照する。内部スペース27は、第1開口28を有する。第1開口28は、第1板31と第2板35と第3板37によって規定される。第1開口28は、略矩形である。
【0063】
第1板31は、第1辺33を有する。第1辺33は、第1開口28と接する。
【0064】
バッテリ21は、第1凸部38を備える。第1凸部38は、第1開口28に設置される。第1凸部38は、例えば、段差である。第1凸部38は、例えば、第1開口28の底部から上方に突出する。第1凸部38は、例えば、第1板31および第3板37と一体である。第1凸部38とバッテリ端子25は、互いに分離不能である。
【0065】
バッテリ21は、ナット42を備える。バッテリ端子25とナット42は、互いに分離可能である。図5では、ナット42は、バッテリ端子25の外部に位置する。
【0066】
ナット42は、ナット孔43を有する。ナット孔43は、軸線A上に延びる。ナット孔43は、ナット42を貫通する。ナット42が内部スペース27に置かれるとき、ナット孔43と第2貫通孔36は、実質的に同軸上で並ぶ。ナット42が内部スペース27に置かれるとき、軸線Aは第2板35に対して垂直である。ナット42が内部スペース27に置かれるとき、軸線Aは第1方向D1と直交する。
【0067】
第1開口28は、ナット42よりも大きい。内部スペース27は、ナット42よりも大きい。内部スペース27は、ナット42を収容可能である。
【0068】
バッテリ端子25とボルト41は、互いに分離可能である。ボルト41は、第2貫通孔36に挿入される。ボルト41は、内部スペース27内のナット42と結合する。具体的には、ボルト41は、内部スペース27内に位置するナット42のナット孔43に挿入される。ボルト41とナット42は、外部端子61とバッテリ端子25の接続に、使用される。外部端子61とバッテリ端子25が接続されるとき、第2板35と外部端子61は面接触する。
【0069】
図6を参照する。内部スペース27は、第2開口29を有する。第2開口29は、第1板31と第2板35と第3板37によって規定される。第2開口29は、略矩形である。第2開口29は、第1開口28よりも小さい。
【0070】
第1板31は、第2辺34を有する。第2辺34は、第2開口29と接する。
【0071】
バッテリ21は、第2凸部39を備える。第2凸部39は、第2開口29に設置される。第2凸部39は、例えば、段差である。第2凸部39は、例えば、第2開口29の底部から上方に突出する。第2凸部39は、例えば、第1板31および第3板37と一体である。第2凸部39とバッテリ端子25は、互いに分離不能である。第2凸部39は、第1凸部38よりも大きい。
【0072】
クリップ部材51とバッテリ端子25は、互いに分離可能である。クリップ部材51は、バッテリ端子25と一体でない。クリップ部材51は、バッテリ端子25に着脱される。
【0073】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、ナット42が内部スペース27とバッテリ端子25の外部の間で移動することをクリップ部材51は禁止する。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、ナット42が第1開口28を通過することをクリップ部材51は禁止する。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、ナット42が第2開口29を通過することをクリップ部材51は禁止する。
【0074】
クリップ部材51がバッテリ端子25から外れたとき、ナット42が内部スペース27とバッテリ端子25の外部の間で移動することをクリップ部材51は許容する。クリップ部材51がバッテリ端子25から外れたとき、ナット42が第1開口28を通過することをクリップ部材51は許容する。ここで、「クリップ部材51がバッテリ端子25から外れたとき」とは、「クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられていないとき」と同じ意味である。
【0075】
クリップ部材51は、第1板31に取り付けられる。クリップ部材51は、第1板31に着脱される。
【0076】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、クリップ部材51は第2板35と接触しない。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、クリップ部材51は第2板35から離れている。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、クリップ部材51は第3板37と接触しない。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、クリップ部材51は第3板37から離れている。
【0077】
図7、8はそれぞれ、クリップ部材51の斜視図である。図9は、クリップ部材51の平面図である。クリップ部材51は、例えば、合成樹脂からなる。クリップ部材51は、1つの成型品である。クリップ部材51は、複数の部材に分離不能である。
【0078】
クリップ部材51は、第1クランプ52と第2クランプ53を有する。第1クランプ52および第2クランプ53はそれぞれ、フック形状を有する。第1クランプ52および第2クランプ53はそれぞれ、Cの字形状またはUの字形状を有する。第1クランプ52と第2クランプ53は、互いに向かい合う。第1クランプ52と第2クランプ53は、互いに離れている。
【0079】
図8を参照する。第1クランプ52は、第2クランプ53よりも大きい。
【0080】
クリップ部材51は、連結部54を有する。連結部54は、第1クランプ52と第2クランプ53を連結する。第1クランプ52と第2クランプ53と連結部54は、一体である。第1クランプ52と第2クランプ53と連結部54は、互いに分離不能である。
【0081】
図9は、境界K1、K2の位置を破線で例示する。境界K1は、第1クランプ52と連結部54の境界である。境界K2は、第2クランプ53と連結部54の境界である。
【0082】
第1クランプ52は、近位端52aと遠位端52bを有する。第2クランプ53は、近位端53aと遠位端53bを有する。連結部54は、第1クランプ52の近位端52aから第2クランプ53の近位端53aに延びる。
【0083】
第1クランプ52および第2クランプ53はそれぞれ、傾斜面52c、53cを含む。傾斜面52cは、第1クランプ52の遠位端52bに配置される。傾斜面53cは、第2クランプ53の遠位端53bに配置される。
【0084】
図9は、第1クランプ52と第2クランプ53の間の離隔距離L1を示す。離隔距離L1は、例えば、遠位端52bと遠位端53bの間の離隔距離と等しい。
【0085】
クリップ部材51は、弾性変形可能である。クリップ部材51に力を加えることによって、クリップ部材51は弾性変形する。例えば、クリップ部材51に力を加えることによって、第1クランプ52と第2クランプ53は、互いに僅かに遠ざかる。例えば、クリップ部材51に力を加えることによって、第1クランプ52と第2クランプ53の間の離隔距離L1は僅かに大きくなる。例えば、傾斜面52cに力を加えることによって、第1クランプ52は容易に弾性変形する。例えば、傾斜面53cに力を加えることによって、第2クランプ53は容易に弾性変形する。例えば、傾斜面52c、53cに力を加えることによって、第1クランプ52と第2クランプ53の間の離隔距離L1は容易に大きくなる。例えば、傾斜面52c、53cを押すことによって、第1クランプ52と第2クランプ53の間の離隔距離L1は容易に大きくなる。
【0086】
クリップ部材51は、さらに、ピン55を備える。ピン55は、第1クランプ52と第2クランプ53の間に配置される。ピン55は、連結部54に接続される。ピン55は、連結部54から突出する。ピン55は、連結部54から直線的に延びる。ピン55の長さは、第1板31の厚みよりも僅かに小さい。ピン55は、略円柱形状である。ピン55の直径は、第1貫通孔32の直径よりも僅かに小さい。
【0087】
図10は、図4のX-X線に沿う断面図である。内部スペース27は、第1方向D1に延びる。第1開口28は、第1方向D1における内部スペース27の第1端に位置する。第2開口29は、第1方向D1における内部スペース27の第2端に位置する。第1辺33は、第1方向D1における第1板31の第1端に位置する。第2辺34は、第1方向D1における第1板31の第2端に位置する。
【0088】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、クリップ部材51は第1板31と接触する。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、クリップ部材51は第1板31を挟持する。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第1クランプ52および第2クランプ53はそれぞれ、第1板31を挟持する。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第1クランプ52および第2クランプ53はそれぞれ、第1板31を把持する。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第1クランプ52および第2クランプ53はそれぞれ、第1板31を保持する。
【0089】
第1板31は、内面31aと外面31bを有する。内面31aは、内部スペース27に接する。外面31bは、内面31aとは反対側に位置する。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第1クランプ52および第2クランプ53はそれぞれ、内面31aおよび外面31bと接触する。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、遠位端52b、53bはそれぞれ、内面31aと接触する。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、近位端52a、53aはそれぞれ、外面31bと接触する。
【0090】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第1クランプ52は第1辺33を挟持し、かつ、第2クランプ53は第2辺34を挟持する。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第1クランプ52は第1辺33を把持し、かつ、第2クランプ53は第2辺34を把持する。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第1クランプ52は第1辺33を保持し、かつ、第2クランプ53は第2辺34を保持する。
【0091】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第1クランプ52の一部および第2クランプ53の一部はそれぞれ、内部スペース27に入る。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第1クランプ52の一部は第1開口28を通じて内部スペース27に入り、かつ、第2クランプ53の一部は第2開口29を通じて内部スペース27に入る。
【0092】
具体的には、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、遠位端52b、53bはそれぞれ、内部スペース27に入る。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、遠位端52bは第1開口28を通じて内部スペース27に入り、かつ、遠位端53bは第2開口29を通じて内部スペース27に入る。
【0093】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、クリップ部材51は内部スペース27内のナット42と接触可能である。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第1クランプ52および第2クランプ53はそれぞれ、内部スペース27内のナット42と接触可能である。
【0094】
図10は、第1辺33と第2辺34の間の距離L2を示す。距離L2は、第1方向D1における第1板31の長さに相当する。第1クランプ52と第2クランプ53の間の離隔距離L1は、第1辺33と第2辺34の間の距離L2よりも短い。離隔距離L1は、距離L2よりも僅かに短い。
【0095】
図示を省略するが、第1クランプ52と第2クランプ53の間の離隔距離L1は、第1方向d1における第1凸部38と第2凸部39の間の離隔距離よりも短い。離隔距離L1は、第1方向d1における第1凸部38と第2凸部39の間の離隔距離よりも僅かに短い。
【0096】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、内部スペース27内のナット42が移動可能な範囲は、第1クランプ52と第2クランプ53の間の範囲に制限される。すなわち、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、離隔距離L1は、ナット42が移動可能な範囲に相当する。
【0097】
離隔距離L1は、ナット42よりも僅かに長い。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、クリップ部材51はバッテリ端子25に対するナット42の位置を実質的に決める。具体的には、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、クリップ部材51は第2貫通孔36と実質的に同軸上にナット孔43を配置する。すなわち、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、ナット孔43が第2貫通孔36と同軸上に位置するように、クリップ部材51はナット42の位置を決める。
【0098】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、連結部54は、第1板31に沿って、延びる。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、連結部54は第1辺33から第2辺34に延びる。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、連結部54は第1方向D1に延びる。
【0099】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、連結部54は、第1板31に接触する。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、連結部54は、外面31bに接触する。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、連結部54は内面31aに接触しない。
【0100】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、連結部54の全部は第1板31の外方に配置される。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、連結部54の全部は内部スペース27の外方に配置される。
【0101】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、ピン55は第1貫通孔32に挿入される。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、ピン55は外面31bから第1貫通孔32に挿入される。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、ピン55は内部スペース27まで達しない。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、ピン55は内部スペース27内のナット42と接触しない。
【0102】
図10は、内部スペース27に置かれたナット42のナット孔43の軸線Aから見たクリップ部材51とナット42を示す。ナット42が内部スペース27に置かれ、かつ、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、ナット孔43の軸線Aから見て、クリップ部材51の全部は、ナット孔43と重ならない。
【0103】
図11、12はそれぞれ、バッテリ端子25とクリップ部材51の側面図である。第1開口28は、第1クランプ52よりも大きい。第1開口28は、第1クランプ52の遠位端52bよりも大きい。第2開口29は、第2クランプ53よりも大きい。第2開口29は、第2クランプ53の遠位端53bよりも大きい。第2開口29は、第1クランプ52よりも小さい。第2開口29は、第1クランプ52の遠位端53bよりも小さい。
【0104】
ナット42が内部スペース27に置かれ、かつ、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられるとき、クリップ部材51の全部は、第1方向D1から見て、第2板35と重ならない。ナット42が内部スペース27に置かれ、かつ、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられるとき、クリップ部材51の全部は、ナット孔43の軸線Aと直交する方向から見て、第2板35と重ならない。
【0105】
第1方向D1が水平である場合、第1板31と第3板37はそれぞれ、バッテリ本体23から上方に延びる。第1方向D1が水平である場合、第2板35は第1板31の上端から第3板37の上端まで延びる。すなわち、第1方向D1が水平である場合、第2板35は第1板31および第3板37の上方に配置される。第1方向D1が水平である場合、バッテリ端子25に取り付けられたクリップ部材51の全部は、第2板35よりも下方に配置される。第1方向D1が水平である場合、バッテリ端子25に取り付けられたクリップ部材51の全部は、第1開口28の上端よりも下方に配置される。第1方向D1が水平である場合、バッテリ端子25に取り付けられたクリップ部材51の全部は、第2開口29の上端よりも下方に配置される。
【0106】
クリップ部材51の弾性変形を利用して、クリップ部材51はバッテリ端子25に取り付けられる。クリップ部材51は、接着剤を用いずに、バッテリ端子25に取り付けられる。クリップ部材51は、バッテリ端子25にワンタッチで取り付けられる。クリップ部材51は、バッテリ端子25にクイックに取り付けられる。
【0107】
クリップ部材51をバッテリ端子25に取り付ける作業を説明する。クリップ部材51に力を加えることによって、クリップ部材51を弾性変形させる。例えば、第1クランプ52と第2クランプ53の間の離隔距離L1を拡大する。そして、クリップ部材51を弾性変形させながら、クリップ部材51をバッテリ端子25に取り付ける。例えば、クリップ部材51をバッテリ端子25に押し当てることによって、クリップ部材51をバッテリ端子25に取り付ける。例えば、連結部54を第1板31に押し当てることによって、クリップ部材51をバッテリ端子25に取り付ける。例えば、第1クランプ52を第1辺33に押し当てることによって、第1クランプ52を第1板31に取り付ける。例えば、傾斜面52cを第1辺33に押し当てることによって、第1クランプ52を第1板31に取り付ける。例えば、第2クランプ53を第2辺34に押し当てることによって、第2クランプ53を第1板31に取り付ける。例えば、傾斜面53cを第2辺34に押し当てることによって、第2クランプ53を第1板31に取り付ける。
【0108】
クリップ部材51の弾性変形を利用して、クリップ部材51はバッテリ端子25から外れる。クリップ部材51は、バッテリ端子25からワンタッチで外れる。クリップ部材51は、バッテリ端子25からクイックに外れる。
【0109】
クリップ部材51をバッテリ端子25から取り外す作業を説明する。クリップ部材51に力を加えることによって、クリップ部材51を弾性変形させる。例えば、第1クランプ52と第2クランプ53の間の離隔距離L1を拡大する。クリップ部材51を弾性変形させながら、クリップ部材51をバッテリ端子25から取り外す。例えば、第1クランプ52を第1辺33から引くことによって、クリップ部材51をバッテリ端子25から取り外す。例えば、第2クランプ53を第2辺34から引くことによって、クリップ部材51をバッテリ端子25から取り外す。
【0110】
バッテリ端子25と外部端子61の接続は、例えば、以下の作業を含む。まず、ナット42を内部スペース27に挿入する。具体的には、ナット42を、バッテリ端子25の外部から第1開口28を通じて内部スペース27に移動させる。次に、クリップ部材51をバッテリ端子25に取り付ける。最後に、内部スペース27内のナット42と、ボルト41を使用して、バッテリ端子25に外部端子61を接続する。
【0111】
バッテリ21のメンテナンスは、例えば、バッテリ21の交換を含む。バッテリ21の交換は、以下の作業を含む。ここで、使用済みのバッテリ21と新しいバッテリ21を区別するために、「使用済みのバッテリ21a」、「新しいバッテリ21b」と呼ぶ。まず、外部端子61を使用済みのバッテリ21aのバッテリ端子25から外す。次に、使用済みのバッテリ21aを鞍乗型車両1から取り外し、新しいバッテリ21bを鞍乗型車両1に設置する。ここで、使用済みのバッテリ21aからナット42およびクリップ部材51を取り出し、そのナット42およびクリップ部材51を新しいバッテリ21bに再利用してもよい。具体的には、使用済みのバッテリ21aのバッテリ端子25からクリップ部材51を取り外す。使用済みのバッテリ21aの内部スペース27内のナット42を第1凸部38に対して浮かせ、内部スペース27から第1開口28を通じてバッテリ端子25の外部にナット42を移動させる。そして、そのナット42を新しいバッテリ21bの内部スペース27に挿入する。さらに、クリップ部材51を新しいバッテリ21bのバッテリ端子25に取り付ける。最後に、内部スペース27内のナット42と、ボルト41を使用して、新しいバッテリ21bのバッテリ端子25に外部端子61を結合する。
【0112】
バッテリ21のメンテナンスは、例えば、ナット42の交換を含む。ナット42の交換は、例えば、ナット42が損傷した場合やナット42が腐食した場合に、行われる。ナット42の交換は、以下の作業を含む。ここで、使用済みのナット42と新しいナット42を区別するために、「使用済みのナット42a」、「新しいナット42b」と呼ぶ。まず、外部端子61をバッテリ端子25から外す。次に、クリップ部材51をバッテリ端子25から取り外す。使用済みのナット42aを、内部スペース27からバッテリ端子21の外部に取り出す。そして、新しいナット42bを内部スペース27に挿入する。さらに、クリップ部材51をバッテリ端子25に取り付ける。最後に、内部スペース27内の新しいナット42bと、ボルト41を用いて、バッテリ端子25に外部端子61を結合する。
【0113】
<3.効果>
バッテリ21は、バッテリ端子25とナット42とクリップ部材51を備える。バッテリ端子25は内部スペース27を有する。ナット42は内部スペース27に置かれる。クリップ部材51は、バッテリ端子25に着脱される。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、クリップ部材51は、ナット42が内部スペース27からバッテリ端子25の外部に移動することを禁止する。例えば、バッテリ21が大きく傾いても、ナット42がバッテリ端子25から脱落することを、バッテリ端子25に取り付けられたクリップ部材51は禁止する。例えば、角度θが大きくなっても、ナット42が内部スペース27から脱落することを、バッテリ端子25に取り付けられたクリップ部材51は禁止する。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられた状態では、クリップ部材51はナット42を内部スペース27に保つ。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられた状態では、クリップ部材51はナット42を内部スペース27にキープする。このため、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられた状態では、ナット42が脱落することをバッテリ21は防止する。
【0114】
クリップ部材51の弾性変形を利用して、クリップ部材51はバッテリ端子25に着脱される。このため、クリップ部材51をバッテリ端子25に取り付けることは、容易である。具体的には、少ない作業で、かつ、短い時間で、クリップ部材51はバッテリ端子25に取り付けられる。よって、バッテリ21は、バッテリ端子25と外部端子61の簡易な接続を、許容する。
【0115】
上述の通り、クリップ部材51は、クリップ部材51の弾性変形を利用して、バッテリ端子25に着脱される。このため、クリップ部材51をバッテリ端子25から取り外すことは、容易である。具体的には、少ない作業で、かつ、短い時間で、クリップ部材51はバッテリ端子25から取り外される。クリップ部材51がバッテリ端子25から外れたとき、クリップ部材51は、ナット42が内部スペース27とバッテリ端子25の外部との間で移動することを許容する。このため、クリップ部材51がバッテリ端子25から外れた状態では、内部スペース27からバッテリ端子25の外部へナット42を取り出すこと、および、バッテリ端子25の外部から内部スペース27へナット42を挿入することは、容易である。よって、クリップ部材51をバッテリ端子25に取り付けた後であっても、クリップ部材51をバッテリ端子25から取り外して、ナット42を内部スペース27から取り出すことは容易である。したがって、バッテリ21のメンテナンスは容易である。すなわち、バッテリ21は、良いメンテナンス性を有する。
【0116】
以上の通り、バッテリ21は、ナット42が脱落することを防止する。さらに、バッテリ21は、バッテリ端子25と外部端子61の簡易な接続を許容する。バッテリ21は、良いメンテナンス性を有する。
【0117】
クリップ部材51は、接着剤を用いずに、バッテリ端子25に取り付けられる。クリップ部材51は、接着剤を介さずに、バッテリ端子25と接触する。このため、クリップ部材51をバッテリ端子25に着脱することは、一層容易である。
【0118】
クリップ部材51は、弾性変形する。例えば、クリップ部材51に力を加えることによって、クリップ部材51は弾性変形する。このため、クリップ部材51の弾性変形を利用することは、容易である。よって、クリップ部材51をバッテリ端子25に着脱することは、一層容易である。
【0119】
クリップ部材51を弾性変形させながら、クリップ部材51はバッテリ端子25に取り付けられる。このため、クリップ部材51をバッテリ端子25に取り付けることは、一層容易である。
【0120】
クリップ部材51をバッテリ端子25に押し当てることによって、クリップ部材51はバッテリ端子25に取り付けられる。このため、クリップ部材51をバッテリ端子25に取り付けることは、一層容易である。
【0121】
クリップ部材51を弾性変形させながら、クリップ部材51はバッテリ端子25から取り外される。このため、クリップ部材51をバッテリ端子25から取り外すことは、一層容易である。
【0122】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、クリップ部材51は内部スペース27内のナット42と接触可能である。このため、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、ナット42が内部スペース27からバッテリ端子25の外部に移動することをクリップ部材51が禁止することは、容易である。
【0123】
バッテリ端子25は、第1板31と第2板35を有する。第2板35は、第1板31に接続される。第2板35は、第1板31と略直交する。第1板31は、内部スペース27に接する。第2板35は、内部スペース27に接する。言い換えれば、第1板31と第2板35はそれぞれ、内部スペース27を規定する。このため、バッテリ端子25は内部スペース27を好適に有する。
【0124】
クリップ部材51は第1板31に着脱される。このため、クリップ部材51はバッテリ端子25に好適に着脱される。
【0125】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、クリップ部材51は第1板31と接触する。このため、クリップ部材51を第1板31に着脱することは、容易である。
【0126】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、クリップ部材51は第2板35から離れている。言い換えれば、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、クリップ部材51は第2板35と接触しない。言い換えれば、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、クリップ部材51は第2板35に取り付けられない。このため、クリップ部材51をバッテリ端子25に着脱することは、容易である。
【0127】
クリップ部材51は、第1クランプ52を備える。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第1クランプ52は第1板31を挟持する。このため、クリップ部材51をバッテリ端子25に着脱することは、容易である。
【0128】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第1クランプ52は第1板31を把持する。このため、クリップ部材51をバッテリ端子25に着脱することは、容易である。
【0129】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第1クランプ52は第1板31を保持する。このため、クリップ部材51をバッテリ端子25に着脱することは、容易である。
【0130】
第1クランプ52は、フック形状を有する。このため、第1クランプ52が第1板31を挟持することは、容易である。
【0131】
第1クランプ52は、Cの字形状またはUの字形状を有する。このため、第1クランプ52が第1板31を挟持することは、容易である。
【0132】
第1板31は、内面31aと外面31bを有する。内面31aは、内部スペース27に接する。外面31bは、内面31aとは反対側に位置する。外面31bは、内部スペース27と接しない。外面31bは、バッテリ端子25の外部と接する。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第1クランプ52は、第1板31の内面31a、および、第1板31の外面31bの両方と接触する。このため、第1クランプ52が第1板31を挟持することは、容易である。
【0133】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第1クランプ52の一部は内部スペース27に入る。このため、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第1クランプ52が第1板31を挟持することは容易である。さらに、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、内部スペース27からバッテリ端子25の外部へのナット42の移動を第1クランプ52が禁止することは容易である。
【0134】
第1クランプ52は、傾斜面52cを備える。このため、傾斜面52cに力を加えることによって、第1クランプ52は容易に弾性変形する。
【0135】
傾斜面52cは第1クランプ52の遠位端52bに配置される。このため、傾斜面52cに力を加えることは容易である。例えば、第1クランプ52を第1板31に押し当てるだけで、傾斜面52cに力が加わる。このため、傾斜面52cに力を加えることによって、第1クランプ52は容易に弾性変形する。
【0136】
クリップ部材51は、第2クランプ53を備える。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第2クランプ53は第1板31を挟持する。このため、クリップ部材51をバッテリ端子25に着脱することは、容易である。
【0137】
クリップ部材51は、連結部54を備える。連結部54は、第1クランプ52と第2クランプ53を連結する。このため、第1クランプ52および第2クランプ53の両方を第1板31に着脱することは、容易である。よって、クリップ部材51をバッテリ端子25に着脱することは、一層容易である。
【0138】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第2クランプ53は第1板31を把持する。このため、クリップ部材51をバッテリ端子25に着脱することは、容易である。
【0139】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第2クランプ53は第1板31を保持する。このため、クリップ部材51をバッテリ端子25に着脱することは、容易である。
【0140】
第2クランプ53は、フック形状を有する。このため、第2クランプ53が第1板31を挟持することは、容易である。
【0141】
第2クランプ53は、Cの字形状またはUの字形状を有する。このため、第2クランプ53が第1板31を挟持することは、容易である。
【0142】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第2クランプ53は、第1板31の内面31a、および、第1板31の外面31bと接触する。このため、第2クランプ53が第1板31を挟持することは、容易である。
【0143】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第2クランプ53の一部は内部スペース27に入る。このため、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第2クランプ53が第1板31を挟持することは容易である。さらに、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、内部スペース27からバッテリ端子25の外部へのナット42の移動を第2クランプ53が禁止することは容易である。
【0144】
第2クランプ53は、傾斜面53cを備える。このため、傾斜面53cに力を加えることによって、第2クランプ53は容易に弾性変形する。
【0145】
傾斜面53cは第2クランプ53の遠位端53bに配置される。このため、傾斜面53cに力を加えることは容易である。例えば、第2クランプ53を第1板31に押し当てるだけで、傾斜面53cに力が加わる。
【0146】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、連結部54は、第1板31に沿って、延びる。このため、第1クランプ52が第1板31を挟持することは、一層容易である。第2クランプ53が第1板31を挟持することは、一層容易である。
【0147】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、連結部54は第1板31に接触する。このため、第1クランプ52が第1板31を挟持することは、一層容易である。第2クランプ53が第1板31を挟持することは、一層容易である。
【0148】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、連結部54は第1板31の外面31bに接触する。このため、第1クランプ52が第1板31を挟持することは、一層容易である。第2クランプ53が第1板31を挟持することは、一層容易である。さらに、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、連結部54は内部スペース27に置かれるナット42と干渉しない。
【0149】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、連結部54の全部は第1板31の外方に配置される。このため、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、連結部54は内部スペース27に置かれるナット42と干渉しない。
【0150】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、連結部54の全部は内部スペース27の外方に配置される。このため、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、連結部54は内部スペース27に置かれるナット42と干渉しない。
【0151】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、連結部54は第1板31の内面31aに接触しない。このため、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、連結部54は内部スペース27に置かれるナット42と干渉しない。
【0152】
内部スペース27は、第1開口28と第2開口29を有する。第1開口28は、内部スペース27の第1端に位置する。第2開口29は、内部スペース27の第2端に位置する。第1板31は、第1辺33と第2辺34を備える。第1辺33は、第1開口28と接する。第2辺34は、第2開口29と接する。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第1クランプ52は第1辺33を挟持し、かつ、第2クランプ53は第2辺34を挟持する。このため、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、クリップ部材51は第1辺33と第2辺34の両方を挟持する。よって、クリップ部材51はバッテリ端子25に、しっかりと取り付けられる。
【0153】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、連結部54は第1辺33から第2辺34に延びる。このため、第1クランプ52を第1辺33に位置させることは、容易である。よって、第1クランプ52が第1辺33を挟持することは、容易である。同様に、第2クランプ53を第2辺34に位置させることは、容易である。よって、第2クランプ53が第2辺34を挟持することは、容易である。
【0154】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第1クランプ52の一部は第1開口28を通じて内部スペース27に入る。このため、第1クランプ52が第1辺33を挟持することは、容易である。さらに、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、ナット42が第1開口28を通過することを第1クランプ52が禁止することは容易である。例えば、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、内部スペース27から第1開口28を通じてバッテリ端子25の外部へのナット42の移動を第1クランプ52が禁止することは容易である。
【0155】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第2クランプ53の一部は第2開口29を通じて内部スペース27に入る。このため、第2クランプ53が第2辺34を挟持することは、容易である。さらに、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、ナット42が第2開口29を通過することを第2クランプ53が禁止することは容易である。例えば、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、内部スペース27から第2開口29を通じてバッテリ端子25の外部へのナット42の移動を第2クランプ53が禁止することは容易である。
【0156】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第1クランプ52および第2クランプ53はそれぞれ、内部スペース27のナット42と接触可能である。このため、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、ナット42が内部スペース27からバッテリ端子25の外部に移動することをクリップ部材51が禁止することは、容易である。
【0157】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、内部スペース27内のナット42が移動可能な範囲は、第1クランプ52と第2クランプ53の間の範囲に制限される。すなわち、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第1クランプ52と第2クランプ53の間の離隔距離L1はナット42が移動可能な範囲に相当する。ここで、第1クランプ52と第2クランプ53の間の離隔距離L1は、第1辺33と第2辺34の間の距離L2よりも短い。このため、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、ナット42が移動可能な範囲は比較的に小さい。よって、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、クリップ部材51は、内部スペース27におけるナット42の移動を適切に制限する。
【0158】
第1開口28は第1クランプ52よりも大きい。このため、第1クランプ52を第1開口28に差し込むことは可能である。よって、第1クランプ52が第1辺33を挟持することは、許容される。
【0159】
第2開口29は第2クランプ53よりも大きい。このため、第2クランプ53を第2開口29に差し込むことは可能である。よって、第2クランプ53が第2辺34を挟持することは、許容される。
【0160】
第2開口29は第1クランプ52よりも小さい。このため、第1クランプ52を第2開口29に差し込むことは不可能である。よって、第2クランプ53が第2辺34を挟持することは、禁止される。ここで、第1クランプ52が第2辺34を挟持することは、クリップ部材51と第1板31の間の誤接続に相当する。よって、クリップ部材51と第1板31との間の誤接続は、確実に防止される。
【0161】
第2開口29は、第1開口28よりも、小さい。このため、第2開口29を第1クランプ52よりも小さくすることは、容易である。
【0162】
第1クランプ52は、第2クランプ53よりも大きい。このため、第1クランプ52を第2開口29よりも大きくすることは、容易である。
【0163】
バッテリ端子25は、第1貫通孔32を有する。第1貫通孔32は、第1板31を貫通する。クリップ部材51は、ピン55を備える。クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、ピン55は第1貫通孔32に挿入される。このため、ピン55が第1貫通孔32に挿入されるとき、クリップ部材51がバッテリ端子25に対して移動することをピン55は規制する。ピン55が第1貫通孔32に挿入されるとき、ピン55は、第1板31に対する適切な位置に、クリップ部材51を保つ。
【0164】
バッテリ端子25は、第2貫通孔36を有する。第2貫通孔36は、第2板35を貫通する。バッテリ21は、ボルト41を備える。ボルト41は、第2貫通孔36に挿入される。ボルト41は、内部スペース27内のナット42と結合される。このため、ボルト41とナット42を使用して第2板35と外部端子61を接続することは、容易である。
【0165】
ナット42は、ナット孔43を有する。ナット42が内部スペース27に置かれ、かつ、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、ナット孔43の軸線Aから見て、クリップ部材51の全部は、ナット孔43と重ならない。このため、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、クリップ部材51はナット孔43と干渉しない。ここで、ボルト41はナット孔43に挿入される。よって、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、クリップ部材51はナット孔43に挿入されるボルト41と干渉しない。
【0166】
ナット42が内部スペース27に置かれ、かつ、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、クリップ部材51の全部は、ナット孔43の軸線Aと直交する方向から見て、第2板35と重ならない。ここで、ナット孔43の軸線Aと直交する方向は、例えば、第1方向D1である。内部スペース27は、第1方向D1に延びる。このため、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、クリップ部材51は第2板35と干渉しない。よって、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、クリップ部材51は第2板35に接続される外部端子61と干渉しない。
【0167】
クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、クリップ部材51は第2貫通孔36と実質的に同軸上にナット孔43を配置する。言い換えれば、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、ナット孔43が第2貫通孔36と実質的に同軸上に位置するように、クリップ部材51はナット42の位置を決める。このため、クリップ部材51がバッテリ端子25に取り付けられたとき、第2貫通孔36に挿入されたボルト41が内部スペース27内のナット41と結合することは容易である。
【0168】
鞍乗型車両1は、バッテリ21を備える。上述の通り、バッテリ21は、ナット42が脱落することを防止する。
【0169】
バッテリ21は傾斜した姿勢で鞍乗型車両1に設置される。バッテリ21が傾斜した姿勢で鞍乗型車両1に設置される場合であっても、バッテリ21はナット42が脱落することを防止する。むしろバッテリ21が傾斜した姿勢で鞍乗型車両1に設置される場合には、ナット42の脱落を防止することは一層有用である。
【0170】
バッテリ21が鞍乗型車両1に設置されるとき、第1方向D1は、水平線Hに対して30度以上の角度θを有する。第1方向D1と水平線Hとのなす角度θが30度以上である場合であっても、バッテリ21はナット42が脱落することを防止する。むしろ角度θが30度以上である場合には、ナット42の脱落を防止することは一層有用である。
【0171】
鞍乗型車両1は、外部端子61を備える。外部端子61は、バッテリ端子25と接続される。上述の通り、バッテリ21は、ナット42が脱落することを防止する。このため、バッテリ端子25と外部端子61を着脱することは、容易である。
【0172】
<6.変形実施形態>
この発明は、実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0173】
(1)実施形態では、クリップ部材51は、第2クランプ53と連結部54とピン55を備える。但し、これに限られない。例えば、第2クランプ53と連結部54とピン55の少なくともいずれかを省略してもよい。
【0174】
(2)実施形態では、バッテリ端子25は第3板37を備える。但し、これに限られない。例えば、バッテリ端子25は、第3板37を備えなくてもよい。
【0175】
(3)実施形態では、第1方向D1と水平線Hのなす角度θは、30度以上であった。但し、これに限られない。角度θを適宜に変更してもよい。例えば、角度θは30度未満であってもよい。
【0176】
(4)実施形態では、バッテリ21は、傾斜した姿勢で鞍乗型車両1に設置される。但し、これに限られない。例えば、鞍乗型車両1に搭載されるバッテリ21の姿勢を適宜に変更してもよい。バッテリ21が鞍乗型車両1に搭載されたとき、バッテリ21は傾斜しなくてもよい。バッテリ21が鞍乗型車両1に搭載されたとき、バッテリ21は水平姿勢でもよい。
【0177】
(5)実施形態では、バッテリ21は、第1凸部38と第2凸部39を備える。但し、これに限られない。例えば、第1凸部38と第2凸部39の少なくともいずれかを省略してもよい。
【0178】
(6)実施形態では、鞍乗型車両1としてのスクータ型の車両を例示する。ただし、これに限られない。例えば、鞍乗型車両1を、ストリート型、スポーツ型、オフロード型、不整地走行用車両(ALL-TERRAIN VEHICLE)など、他の種類の車両に変更してもよい。
【0179】
(7)実施形態では、前輪5の数は1つである。但し、これに限られない。前輪5の数は2つであってもよい。実施形態では、後輪14の数は1つである。但し、これに限られない。後輪14の数は2つであってもよい。
【0180】
(8)実施形態および上記(1)から(7)で説明した各変形実施形態については、さらに各構成を他の変形実施形態の構成に置換または組み合わせるなどして適宜に変更してもよい。
【符号の説明】
【0181】
1 :鞍乗型車両
21 :バッテリ
25 :バッテリ端子
27 :内部スペース
28 :第1開口
29 :第2開口
31 :第1板
31a:第1板の内面
31b:第1板の外面
32 :第1貫通孔
33 :第1板の第1辺
34 :第1板の第2辺
35 :第2板
36 :第2貫通孔
41 :ボルト
42 :ナット
43 :ナット孔
51 :クリップ部材
52 :第1クランプ
52a:第1クランプの近位端
52b:第1クランプの遠位端
52c:第1クランプの傾斜面
53 :第2クランプ
53a:第2クランプの近位端
53b:第2クランプの遠位端
53c:第2クランプの傾斜面
54 :連結部
55 :ピン
61 :外部端子
A :ナット孔の軸線
D1 :第1方向
H :水平線
L1 :第1クランプと第2クランプの間の離隔距離
L2 :第1辺と第2辺の間の距離
θ :第1方向と水平線のなす角度
X :鞍乗型車両1の前後方向
Y :鞍乗型車両1の幅方向
Z :鞍乗型車両1の上下方向
図1
図2
図3
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図12