(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024057356
(43)【公開日】2024-04-24
(54)【発明の名称】剛性ビーム
(51)【国際特許分類】
B62D 21/02 20060101AFI20240417BHJP
【FI】
B62D21/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022164043
(22)【出願日】2022-10-12
(71)【出願人】
【識別番号】000005463
【氏名又は名称】日野自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100130052
【弁理士】
【氏名又は名称】大阪 弘一
(72)【発明者】
【氏名】阿部 主
(72)【発明者】
【氏名】石井 聡訓
【テーマコード(参考)】
3D203
【Fターム(参考)】
3D203AA12
3D203BA03
3D203BA06
3D203BA07
3D203CA52
3D203CA58
3D203CB09
3D203CB19
(57)【要約】
【課題】エンジン等の機器の搭載スペースを確保しつつ、車両のフレーム剛性を向上させる。
【解決手段】剛性ビーム1は、車両に設けられた一対の第1サイドレールF1及び第2サイドレールF2の下フランジF1a及びF2a同士を互いに連結する。剛性ビーム1は、第1サイドレールF1の下フランジF1aに取り付けられる第1ブラケット10と、第2サイドレールF2の下フランジF2aに取り付けられる第2ブラケット20と、第1ブラケット10と第2ブラケット20とを連結する連結部30とを備える。連結部30の肉厚は、第1ブラケット10及び第2ブラケット20の肉厚よりも薄い。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に設けられた一対のサイドレールの下フランジ同士を互いに連結する剛性ビームであって、
一対の前記サイドレールの一方の前記サイドレールの前記下フランジに取り付けられる第1ブラケットと、
一対の前記サイドレールの他方の前記サイドレールの前記下フランジに取り付けられる第2ブラケットと、
前記第1ブラケットと前記第2ブラケットとを連結する連結部と、
を備え、
前記連結部の肉厚は、前記第1ブラケット及び前記第2ブラケットの肉厚よりも薄い、剛性ビーム。
【請求項2】
前記連結部は、一対の前記サイドレールの対向方向に沿って直線状に延びている、請求項1に記載の剛性ビーム。
【請求項3】
前記連結部の断面は、ハット型を呈しており、
前記連結部の両端部は、前記第1ブラケット及び前記第2ブラケットが前記下フランジの下面にそれぞれ取り付けられた状態において、前記ハット型の開口が上方を向くように前記第1ブラケットの下面及び前記第2ブラケットの下面にそれぞれ取り付けられ、
前記連結部の端部において、前記連結部の延在方向に沿って前記ハット型の内側部分の空間と外部空間とが連通するように、前記連結部の端部が開口している、請求項1又は2に記載の剛性ビーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に設けられた一対のサイドレール同士を互いに連結する剛性ビームに関する。
【背景技術】
【0002】
トラック等の車両に用いられるフレームとして、梯子形のラダーフレームが知られている。ラダーフレームは、一対のサイドレールと、一対のサイドレール同士を連結する複数のクロスメンバとを備えている。このような一対のサイドレールを備えるフレームが、例えば特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、トラック等のラダーフレームの前端部分は、エンジン等の機器を搭載するスペースを確保する必要がある。このため、一対のサイドレールは、上フランジが切り欠かれた又は上フランジが廃されたL字断面となっていることがある。このような構成の場合、フレーム剛性が低下し易くなる。
【0005】
そこで、本発明は、エンジン等の機器の搭載スペースを確保しつつ、車両のフレーム剛性を向上させることが可能な剛性ビームを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、車両に設けられた一対のサイドレールの下フランジ同士を互いに連結する剛性ビームであって、一対のサイドレールの一方のサイドレールの下フランジに取り付けられる第1ブラケットと、一対のサイドレールの他方のサイドレールの下フランジに取り付けられる第2ブラケットと、第1ブラケットと第2ブラケットとを連結する連結部と、を備え、連結部の肉厚は、第1ブラケット及び第2ブラケットの肉厚よりも薄い。
【0007】
この剛性ビームは、サイドレールの下フランジに取り付けられている。つまり、この剛性ビームが取り付けられていたとしても、下フランジより上の部分については、空間が空いている。また、この剛性ビームでは、第1ブラケット及び第2ブラケットの肉厚が連結部の肉厚よりも厚くなっている。つまり、第1ブラケット及び第2ブラケットが下フランジに取り付けられた状態において、肉厚の厚い第1ブラケット及び第2ブラケットによって、下フランジの変形を抑制しつつ、一対のサイドレール間を剛性ビームによって連結できる。このように、この剛性ビームは、エンジン等の機器の搭載スペースを確保しつつ、車両のフレーム剛性を向上させることができる。
【0008】
上記の剛性ビームにおいて、連結部は、一対のサイドレールの対向方向に沿って直線状に延びていてもよい。この場合、剛性ビームは、サイドレールに外部から力が加わったときに、連結部が屈曲している場合に比べて連結部の一部分に応力が集中してしまうことを防止できる。これにより、剛性ビームは、一対のサイドレールの剛性をより効果的に向上させることができる。
【0009】
上記の剛性ビームにおいて、連結部の断面は、ハット型を呈しており、連結部の両端部は、第1ブラケット及び第2ブラケットが下フランジの下面にそれぞれ取り付けられた状態において、ハット型の開口が上方を向くように第1ブラケットの下面及び第2ブラケットの下面にそれぞれ取り付けられ、連結部の端部において、連結部の延在方向に沿ってハット型の内側部分の空間と外部空間とが連通するように、連結部の端部が開口していてもよい。例えば、ハット型の連結部の内側に、雨水や走行路面からの水しぶきが入り込むことがある。しかしながら、連結部の端部が開口しているため、剛性ビームは、ハット型の連結部の内側に水が溜まることを抑制できる。このように、剛性ビームは、ハット型の連結部を用いて一対のサイドレールを連結して剛性を高めつつ、連結部に水が溜まることを抑制できる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、エンジン等の機器の搭載スペースを確保しつつ、車両のフレーム剛性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、実施形態に係る剛性ビームが取り付けられた車両のラダーフレームの上面図である。
【
図2】
図2は、ラダーフレームの剛性ビーム周りを斜め下方から見た斜視図である。
【
図4】
図4は、第1サイドレールと剛性ビームとの取り付け構造を示す断面図である。
【
図5】
図5(a)は、剛性ビームが取り付けられた第1サイドレール及び第2サイドレールに力が入力される様子を示す模式図である。
図5(b)は、剛性ビームが取り付けられた第1サイドレール及び第2サイドレールに力が入力されて変形した状態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各図において、同一又は相当する要素同士には同一符号を付し、重複する説明を省略する。なお、以下で示す「右」、「左」、「前」、「後」、「上」、「下」は、剛性ビームが取り付けられる車両を基準とした向きとする。
【0013】
図1及び
図2に示される剛性ビーム1は、トラック等の車両に設けられたラダーフレームFの剛性の向上を図る。ラダーフレームFは、車両の前後方向に沿って延在する第1サイドレール(サイドレール)F1及び第2サイドレール(サイドレール)F2を有している。ここでは、第1サイドレールF1が第2サイドレールF2の右側に配置されているとする。第1サイドレールF1及び第2サイドレールF2の前端部分は、フロントクロスメンバF3によって互いに連結されている。その他、ラダーフレームFの前端以外の所定の位置において、第1サイドレールF1と第2サイドレールF2とは、クロスメンバによって互いに連結されている。
【0014】
ラダーフレームFの前側の部分において、第1サイドレールF1と第2サイドレールF2との間には、ラジエータC1、ファンC2、エンジンC3、及び変速機C4等の各種の機器が搭載されている。本実施形態では、一例として、
図2に示されるように第1サイドレールF1及び第2サイドレールF2の前端近傍部分の断面は、略Z字状となっている。この部分では、上フランジが外側に向って張り出している。このため、第1サイドレールF1と第2サイドレールF2との間に、ラジエータC1及びファンC2等の機器を搭載するためのスペースを広く確保することができる。なお、第1サイドレールF1及び第2サイドレールF2のその他の部分は、一例として断面が略C字状となっている。
【0015】
ここで、第1サイドレールF1及び第2サイドレールF2の前端近傍の部分には、フロントタイヤTを支えるフロントサスペンションが取り付けられている。このため、第1サイドレールF1及び第2サイドレールF2には、例えば車両の旋回時等にフロントサスペンションから左右方向の力が入力される。一例として、本実施形態において剛性ビーム1は、フロントサスペンションから力が入力された場合に、第1サイドレールF1及び第2サイドレールF2の変形を抑制する。
【0016】
剛性ビーム1は、第1サイドレールF1における右フロントサスペンションの取付部分の近傍の部位と、第2サイドレールF2における左フロントサスペンションの取付部分の近傍の部位とを連結する。
図2及び
図3に示されるように、剛性ビーム1は、第1ブラケット10、第2ブラケット20、及び連結部30を備えている。
【0017】
第1ブラケット10は、第1サイドレールF1の下フランジF1aに取り付けられる。第1ブラケット10は、平板状の部材である。第1ブラケット10は、下フランジF1aに取り付けられるレール取付部11と、連結部30の右側の端部が固定される連結部固定部12とを備えている。レール取付部11と連結部固定部12とは互いに隣接している。
【0018】
本実施形態において、第1ブラケット10のレール取付部11は、下フランジF1aの下面に重ねられ、ボルトB11及びナットN11を用いて下フランジF1aに固定される。なお、レール取付部11は、他の部材との干渉を避けるために、一部が切り欠かれていてもよい。連結部固定部12の下面には、ボルトB12及びナットN12を用いて連結部30の右側の端部が固定される。なお、
図3では、連結部固定部12と連結部30とを固定するボルトB12及びナットN12が省略されている。
【0019】
第2ブラケット20は、第2サイドレールF2の下フランジF2aに取り付けられる。第2ブラケット20は、平板状の部材である。第2ブラケット20は、下フランジF2aに取り付けられるレール取付部21と、連結部30の左側の端部が固定される連結部固定部22とを備えている。レール取付部21と連結部固定部22とは互いに隣接している。
【0020】
本実施形態において、第2ブラケット20のレール取付部21は、下フランジF2aの下面に重ねられ、ボルトB21及びナットN21を用いて下フランジF2aに固定される。なお、レール取付部21は、他の部材との干渉を避けるために、一部が切り欠かれていてもよい。連結部固定部22の下面には、ボルトB22及びナットN22を用いて連結部30の左側の端部が固定される。なお、
図3では、連結部固定部22と連結部30とを固定するボルトB22及びナットN22が省略されている。
【0021】
連結部30は、第1ブラケット10と第2ブラケット20とを連結する。連結部30は、一対の第1サイドレールF1及び第2サイドレールF2の対向方向(車両の左右方向)に沿って直線状に延びている。本実施形態において、一例として、連結部30の断面は、ハット型を呈している。連結部30は、剛性ビーム1が第1サイドレールF1及び第2サイドレールF2に取り付けられた状態において、ハット型の開口が上方を向くように第1ブラケット10及び第2ブラケット20に取り付けられる。
【0022】
すなわち、連結部30の右側の端部は、剛性ビーム1の第1ブラケット10及び第2ブラケット20が下フランジF1a及びF2aにそれぞれ取り付けられた状態において、ハット型の開口が上方を向くように第1ブラケット10の連結部固定部12の下面に取り付けられる。同様に、連結部30の左側の端部は、剛性ビーム1の第1ブラケット10及び第2ブラケット20が下フランジF1a及びF2aにそれぞれ取り付けられた状態において、ハット型の開口が上方を向くように第2ブラケット20の連結部固定部22の下面に取り付けられる。
【0023】
また、連結部30は、矩形凹状の凹状部31と、一対のフランジ部32とによって、ハット型に形成されている。一対のフランジ部32は、凹状部31の開口縁から外側に向ってそれぞれ張り出している。
図4に示されるように、連結部30のフランジ部32が第1ブラケット10の連結部固定部12の下面に重ねられ、フランジ部32と連結部固定部12とがボルトB12及びナットN12によって互いに固定される。同様に、連結部30のフランジ部32が第2ブラケット20の連結部固定部22の下面に重ねられ、フランジ部32と連結部固定部22とがボルトB22及びナットN22によって互いに固定される。
【0024】
連結部30の延在方向において、ハット型の連結部30の端部は切りっ放しとなっている。連結部30の端部において、凹状部31の端部開口を塞ぐ壁部等は設けられていない。つまり、連結部30の端部において、連結部30の延在方向に沿ってハット側の内側部分(凹状部31の内側部分)の空間と外部空間とが連通するように、連結部30(凹状部31)の端部が開口している(
図2等参照)。このため、連結部30の凹状部31の内側部分に雨水等が侵入しても、連結部30の端部から外部に排水される。
【0025】
第1ブラケット10、第2ブラケット20、及び連結部30は、一例として鋼板によって形成されている。連結部30の肉厚は、第1ブラケット10及び第2ブラケット20の肉厚よりも薄くなっている。つまり、連結部30は、第1ブラケット10及び第2ブラケット20よりも肉厚の薄い鋼板によって形成されている。
【0026】
ここで、剛性ビーム1が取り付けられたことによる第1サイドレールF1及び第2サイドレールF2の剛性の変化について説明する。上述したように、剛性ビーム1は、第1サイドレールF1の下フランジF1aと第2サイドレールF2の下フランジF2aとを互いに連結している。このため、
図4に示されるように、第1サイドレールF1において剛性ビーム1の第1ブラケット10が取り付けられた部分周りでは、剛性ビーム1の取付前の状態に比べて図心Pの位置が下がる。なお、参考として示す図心P1は、剛性ビーム1の取付前の図心の位置である。第2サイドレールF2側も同様に、第2サイドレールF2において剛性ビーム1の第2ブラケット20が取り付けられた部分周りでは、剛性ビーム1の取付前に比べて図心の位置が下がる。
【0027】
また、第1ブラケット10及び第2ブラケット20は、連結部30よりも肉厚が厚い。このため、第1サイドレールF1の下フランジF1aに第1ブラケット10が取り付けられることにより、第1ブラケット10が取り付けられた部分の下フランジF1aの変形が抑制される。同様に、第2サイドレールF2の下フランジF2aに第2ブラケット20が取り付けられることにより、第2ブラケット20が取り付けられた部分の下フランジF2aの変形が抑制される。
【0028】
このように、剛性ビーム1を取り付けることにより、剛性ビーム1の取付部周りの図心の位置を下げることができ、さらに下フランジF1a及びF2aの変形を抑制することができる。
【0029】
例えば、
図5(a)に示されるように、第1サイドレールF1及び第2サイドレールF2における剛性ビーム1の取付部周りに対して、右側に向って力Kが入力されたとする。この場合であっても、
図5(b)に示されるように、下フランジF1a及びF2aの変形が抑制されることによって、第1サイドレールF1及び第2サイドレールF2の上下方向の曲げが低減される。また、図心の位置が下がることにより、第1サイドレールF1及び第2サイドレールF2のねじれが低減される。
【0030】
また、剛性ビーム1の第1ブラケット10及び第2ブラケット20の肉厚が厚いため、第1ブラケット10及び第2ブラケット20が取り付けられたときに、下フランジF1a及びF2aの締結孔周りが補強される。なお、この締結孔とは、第1ブラケット10及び第2ブラケット20をボルト及びナットによって取り付けるために下フランジF1a及びF2aに設けられた孔(ボルトB11及びB21が通される孔)である。これにより、第1サイドレールF1及び第2サイドレールF2に力が入力された場合であっても、下フランジF1a及びF2aに設けられた締結孔周りに応力が集中することが抑制される。
【0031】
以上のように、剛性ビーム1は、第1サイドレールF1及び第2サイドレールF2の下フランジF1a及びF2aにそれぞれ取り付けられている。つまり、この剛性ビーム1が取り付けられていたとしても、下フランジF1a及びF2aより上の部分については、空間が空いている。また、この剛性ビーム1では、第1ブラケット10及び第2ブラケット20の肉厚が連結部30の肉厚よりも厚くなっている。つまり、第1ブラケット10及び第2ブラケット20が下フランジF1a及びF2aに取り付けられた状態において、肉厚の厚い第1ブラケット10及び第2ブラケット20によって、下フランジF1a及びF2aの変形を抑制しつつ、一対の第1サイドレールF1及び第2サイドレールF2間を剛性ビーム1によって連結できる。このように、この剛性ビーム1は、エンジン等の機器の搭載スペースを確保しつつ、車両のフレーム剛性を向上させることができる。
【0032】
連結部30の肉厚は、第1ブラケット10及び第2ブラケット20の肉厚よりも薄くなっている。また、連結部30は、ハット型に形成されることによって、肉厚が薄くても剛性が高められている。このため、剛性ビーム1は、重量の増加を抑制しつつ、車両のフレーム剛性を向上させることができる。
【0033】
剛性ビーム1の連結部30は、直線状に延びている。この場合、剛性ビーム1は、第1サイドレールF1及び第2サイドレールF2に外部から力が加わったときに、連結部30が屈曲している場合に比べて連結部30の一部分に応力が集中してしまうことを防止できる。これにより、剛性ビーム1は、一対の第1サイドレールF1及び第2サイドレールF2の剛性をより効果的に向上させることができる。
【0034】
剛性ビーム1の連結部30は、ハット型を呈している。また、剛性ビーム1は、ハット型の連結部30の開口が上方を向くように第1サイドレールF1及び第2サイドレールF2に取り付けられる。また、連結部30の端部は、連結部30の延在方向に沿ってハット型の内側部分の空間と外部空間とが連通するように、開口している。つまり、ハット型の連結部30の端部は切りっ放しとなっている。例えば、ハット型の連結部30の内側に、雨水や走行路面からの水しぶきが入り込むことがある。しかしながら、連結部30の端部が開口しているため、剛性ビーム1は、ハット型の連結部30の内側に水が溜まることを抑制できる。このように、剛性ビーム1は、ハット型の連結部30を用いて一対の第1サイドレールF1及び第2サイドレールF2を連結して剛性を高めつつ、連結部30に水が溜まることを抑制できる。
【0035】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、連結部30は、ハット型であることに限定されない。連結部30はハット型以外の他の形状(例えば四角筒状等)を呈していてもよい。
【0036】
また、第1ブラケット10及び第2ブラケット20は、下フランジF1a及びF2aの下面にそれぞれ固定されることに限定されない。例えば、第1ブラケット10及び第2ブラケット20は、下フランジF1a及びF2aの上面に固定されてもよい。
【0037】
また、剛性ビーム1は、第1サイドレールF1及び第2サイドレールF2におけるフロントサスペンションの取付部分周りに設置されることに限定されない。剛性ビーム1は、第1サイドレールF1及び第2サイドレールF2の所定の位置に取り付けられ得る。
【符号の説明】
【0038】
1…剛性ビーム、10…第1ブラケット、20…第2ブラケット、30…連結部、F1…第1サイドレール(サイドレール)、F1a…下フランジ、F2…第2サイドレール(サイドレール)、F2a…下フランジ。