(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024057386
(43)【公開日】2024-04-24
(54)【発明の名称】車両の運転支援装置、運転支援方法、および記録媒体
(51)【国際特許分類】
G08G 1/16 20060101AFI20240417BHJP
B60W 30/095 20120101ALI20240417BHJP
B60W 40/114 20120101ALI20240417BHJP
【FI】
G08G1/16 D
B60W30/095
B60W40/114
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022164086
(22)【出願日】2022-10-12
(71)【出願人】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】110000383
【氏名又は名称】弁理士法人エビス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】香園 和也
(72)【発明者】
【氏名】桐原 宇理
【テーマコード(参考)】
3D241
5H181
【Fターム(参考)】
3D241BA32
3D241BA33
3D241BB27
3D241BB31
3D241BC01
3D241CC08
3D241CE05
3D241CE09
3D241DA52Z
3D241DB01Z
3D241DB02Z
3D241DB09Z
3D241DB12Z
3D241DB20Z
3D241DC26Z
5H181AA01
5H181CC04
5H181CC12
5H181CC14
5H181LL01
5H181LL04
5H181LL09
5H181LL15
(57)【要約】
【課題】従来の衝突判定装置は、自車両が直進している場合に有効である。しかし、自車両がカーブして走行している場合には衝突判定が機能しにくい。
【解決手段】予測基準時点における自車両のヨーレートから得た半径の円の自車予測軌跡を算出し、前記予測基準時点における他車両のデータから他車予測軌跡を算出し、前記自車予測軌跡と前記他車予測軌跡との交点から仮衝突点を算出して、前記自車両が前記仮衝突点に至る仮衝突時点を算出し、前記仮衝突時点の前記自車両と前記他車両が直進するとして、直進交差により衝突有無の判定を行う。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予測基準時点における自車両のヨーレートから得た半径の円の自車予測軌跡を算出し、前記予測基準時点における他車両のデータから他車予測軌跡を算出し、
前記自車予測軌跡と前記他車予測軌跡との交点から仮衝突点を算出して、前記自車両が前記仮衝突点に至る仮衝突時点を算出し、
前記仮衝突時点の前記自車両と前記他車両が直進するとして、直進交差により衝突有無の判定を行うことを特徴とする車両の運転支援装置。
【請求項2】
前記仮衝突時点の算出の際に、前記円における前記予測基準時点の前記自車両の位置から所定角度範囲以外の前記交点を除外することを特徴とする請求項1に記載された運転支援装置。
【請求項3】
前記仮衝突時点の算出の際に、前記自車両の右側の前記自車予測軌跡と左側の前記自車予測軌跡を用いると共に、前記他車両の右側の前記他車予測軌跡と左側の前記他車予測軌跡を用い、前記自車予測軌跡と前記他車予測軌跡の前記交点を算出し、最小時間で前記自車両が到達する前記交点を前記仮衝突点として記憶し、前記自車両が前記仮衝突点に到達した時点を前記仮衝突時点として記憶することを特徴とする請求項1または2に記載された運転支援装置。
【請求項4】
前記他車予測軌跡は、前記他車両が等速直線運動するとして算出することを特徴とする請求項3に記載された運転支援装置。
【請求項5】
コンピュータに、
予測基準時点で得た自車両のヨーレートから得た半径の円の自車予測軌跡を算出し、前記予測基準時点で得た他車両のデータから他車予測軌跡を算出するステップと、
前記自車予測軌跡と前記他車予測軌跡との交点から仮衝突点を算出して、前記自車両が前記仮衝突点に至る仮衝突時点を算出するステップと、
前記仮衝突時点の前記自車両と前記他車両が直進するとして、直進交差により衝突有無の判定を行うステップと、を実行させることを特徴とする車両の運転支援方法。
【請求項6】
予測基準時点で得た自車両のヨーレートから得た半径の円の自車予測軌跡を算出し、前記予測基準時点で得た他車両のデータから他車予測軌跡を算出するステップと、
前記自車予測軌跡と前記他車予測軌跡との交点から仮衝突点を算出して、前記自車両が前記仮衝突点に至る仮衝突時点を算出するステップと、
前記仮衝突時点の前記自車両と前記他車両が直進するとして、直進交差により衝突有無の判定を行うステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の衝突の有無を判定する運転支援装置、運転支援方法および記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、自車両周辺の他車両を検知して、自車両と他車両の衝突可能性を判定する運転支援装置が知られている。特許文献1の運転支援装置では、自車両が現時点の車両速度を維持して直進し、且つ他車両が現時点の速度を維持すると仮定する。他車両が通過すると予想される領域と自車両が通過する領域とが重複する交差領域において自車両と他車両とが衝突することが予想される場合に他車両を横断物標として特定する。そして、自車両と横断物標とが衝突すると予想される時点である予想衝突時点よりも前の時点から自車両が減速度にて減速するように自車両の制動装置を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の衝突判定装置は、自車両が直進している場合に有効である。しかし、カーブや交差点等で自車両が旋回して走行している場合には衝突判定が機能しにくいという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施例における運転支援装置は、予測基準時点における自車両のヨーレートから得た半径の円の自車予測軌跡を算出し、前記予測基準時点における他車両のデータから他車予測軌跡を算出し、前記自車予測軌跡と前記他車予測軌跡との交点から仮衝突点を算出して、前記自車両が前記仮衝突点に至る仮衝突時点を算出し、前記仮衝突時点の前記自車両と前記他車両が直進するとして、直進交差により衝突有無の判定を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、自車両が旋回中であっても出会い頭の他車両との衝突を予測し、ブレーキ等による衝突回避の判断を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図3】自車両と他車両の予測される走行軌跡を示す全体図。
【
図8】自車両が右旋回する場合の自車両と他車両の予測される走行軌跡を示す全体図。
【
図9】自車両が左旋回する場合の自車両と他車両の予測される走行軌跡を示す全体図。
【
図10】交点が所定角度範囲である0°~90°から外れた位置にある場合を示す全体図。
【
図11】交点が所定角度範囲である0°~90°から外れた位置にある場合を示す全体図。
【
図15】仮衝突時点での自車両と他車両の座標変換後の位置。
【
図16】仮衝突時点で自車両と他車両が接する場合の座標変換後の位置。
【
図17】仮衝突時点で自車両と他車両がすれ違っている場合の座標変換後の位置。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1に本発明の実施形態における運転支援装置1を搭載した車両を示す。衝突の有無を判定する対象の他車両VSと区別するため、車両を自車両VMとして示す。運転支援装置1はECU11、カメラ12、レーダセンサ13、ECU11とカメラ12やレーダセンサ13を接続する配線14を有する。カメラ12は、フロントガラスの内側に2台が左右方向に並べて設けられ、レーダセンサ13は、車両の前方の左右に1台ずつ設置されている。また、ECU11は、自車両VMの制動装置2に通信配線3を介して接続している。
【0009】
2台のカメラ12で撮影した映像と、2台のレーダセンサ13により検出されたデータ、速度センサー、横加速度センサー、ハンドル回転角度センサー等の各種センサー(図示せず)により検出されたデータは、配線14を介してECU11に送られる。そしてECU11に送られた映像とデータは、メモリ112に記憶されたソフトウェアによりCPU111を用いて解析される。CPU111とメモリ112はコンピュータを形成する。そして、ECU11で衝突対応をとるべきと判断すると、ECU11から通信配線3を介して制動装置2に制動命令を送信する等の対応を行う。
【0010】
衝突を判定する際の自車両VMと他車両VSの予測軌跡を
図2に示す。
図2は、自車両VMと他車両VSおよび予測経路を上方から見た図である。実線で示した自車両VMと他車両VSは予測基準時点Tsの位置を示す。
図2のXY座標系は、自車両VMの旋回中心を原点Oとし、自車両VMの前方向が+Y方向であって、自車両VMの前面のY座標が0であるとした座標系である。自車両VMは、旋回中心である原点Oを中心とした円に沿って旋回するとし、他車両VSは直進するとして予測を行う。本実施形態では、予測基準時点Tsにおける自車両VMと他車両VSの位置、速度、ヨーレート等のデータをもとに衝突判定を行う。
図2において、点線で示した自車両VMtと他車両VStは、後述する仮衝突時点Ttでの自車両VMと他車両VSの位置である。
【0011】
図2において、自車両VMの両側から延在する曲線は、自車両VMの各箇所の予測軌跡である自車予測軌跡を示したものである。自車右予測軌跡MRは、自車両VMの前面右端Mfrの自車予測軌跡であり、右側の自車予測軌跡である。また、自車中予測軌跡MCは、自車両VMの前面中央Mfcの自車予測軌跡であり、中央の自車予測軌跡である。更に、自車左予測軌跡MLは自車両VMの前面左端Mflの自車予測軌跡であり、左側の自車予測軌跡である。本実施形態において、仮衝突時点Ttの後は、自車両VMtは
図2の直線からなる自車右予測軌跡MRp、自車中予測軌跡MCp、自車左予測軌跡MLpの自車予測軌跡を進むものとして予測と衝突判定が行われる。
【0012】
また、
図2において、他車両VSの両側から延在する直線は、他車両VSの各箇所の予測軌跡である他車予測軌跡を示したものである。他車右予測軌跡SRは、他車両VSの前面右端Sfrの他車予測軌跡であり、他車左予測軌跡SLは、他車両VSの前面左端Sflの他車予測軌跡である。他車予測軌跡は、予測基準時点Tsにおける他車両VSのデータから算出される。
【0013】
本発明では、衝突判定処理の前半では自車両VMは円に沿って進行するとし、後半では自車両VMは直進するとして予測する。
図2に示す自車右予測軌跡MR、自車中予測軌跡MC、自車左予測軌跡MLはそれぞれ、
図3に示すXY座標系の原点Oを中心とする3つの円の一部であり、前半の処理に用いられる。
図2に示すように、自車右予測軌跡MRの半径はr
Rであり、自車中予測軌跡MCの半径はr
Cであり、自車左予測軌跡ML円の半径はr
Lである。これらの半径は、自車両VMのヨーレートから得られる。また、本実施形態では、他車両VSは直線的に進行すると予測する。
【0014】
本実施形態では、自車予測軌跡は、予測基準時点Tsにおける自車両VMの各部の位置と走行方向とヨーレートと速度から得た半径の円として算出する。自車予測軌跡として、
図2、3に示す自車右予測軌跡MR、自車中予測軌跡MC、自車左予測軌跡MLが算出される。また、他車予測軌跡は、予測基準時点Tsにおける他車両VSの各部の位置と走行方向と速度から算出する。他車予測軌跡は、
図2、3に示す他車右予測軌跡SRと他車左予測軌跡SLである。そして、自車予測軌跡と他車予測軌跡との交点iから仮衝突点Ptを選出して、自車両VMが仮衝突点Ptに至る仮衝突時点Ttを算出する。
図2において、点線枠で示す自車両VMtと他車両VStは、衝突判定処理における前半と後半の境目となる仮衝突時点Ttでの自車両VMと他車両VSの位置である。そして、仮衝突時点Ttから自車両VMtと他車両VStが直進するとして、直進交差により衝突有無の判定を行う。
【0015】
次に、
図4~7、12のフロー図により、自車両VMが運転支援によって衝突対応動作を行うまでの制御を説明する。フロー図のステップは運転支援方法を示す。また、この制御はメモリ112に記憶されたプログラムによりCPU111で処理を行うことにより実行される。このプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶することができるものである。
【0016】
図4に示す運転支援処理は、所定時間間隔で開始して繰り返し実行される。まず、ステップS1とステップS2では、ステップS3の衝突判定処理以降の処理を開始するか否かの判定を行う。ステップS1では、判定対象の他車両VSを認識したかを判定する。2台のカメラ12により撮影された映像と2台のレーダセンサ13で検出したデータはECU11で解析され、衝突の有無を判定する対象となる他車両VSを認識したか判定が行われる。対象となる他車両VSを認識したと判定された場合にはステップS1でYESとなり、ステップS2に進む。認識したと判定されない場合はNOとなって終了し、次の運転支援処理の開始時間を待つ。
【0017】
自車両VMでは、各種センサーから検出した速度と横加速度、ハンドルの回転角度により、ヨーレートを算出している。ステップS2では、自車両VMのヨーレートの絶対値が所定期間継続して旋回基準値以上であるYESの場合には、ステップS3に進んで旋回時における衝突判定処理を行う。そうでないNOの場合には、終了して次の運転支援処理の開始時間を待つ。
【0018】
ステップS3の衝突判定処理のサブルーチンは
図5の通りである。衝突判定処理では、ステップS31の第1処理、ステップS32の第2処理、ステップS33、ステップS34の処理を行ってから、ステップS35の第3処理を行って
図4のメインルーチンへ戻る。
【0019】
ステップS31の第1処理では、自車両VMが円の自車予測軌跡を走行し、他車両VSが等速直線運動するとして、自車予測軌跡と他車予測軌跡を算出する。そして、自車予測軌跡と他車予測軌跡の交点iを算出する。交点iは後述する仮衝突点Ptの候補となる。複数の交点iが得られる場合があるが、交点iが無い場合もある。なお、第1処理は、曲線と直線の交点iを算出する処理であり、タイミングは考慮されていない。ステップS32の第2処理では、得られた交点iから仮衝突点Ptの候補を絞る。ステップS33では、絞った候補の交点iの中から仮衝突点Ptを決定し、仮衝突点Ptに至る時点である仮衝突時点Ttを算出する。また、ステップS34では、仮衝突点Ptを決定する候補の交点iが無い場合に、自車両VMが所定角度範囲の上限角度である90°の旋回をした時点を仮衝突時点Ttとして決定する。そして、ステップS35の第3処理では、仮衝突時点Ttの自車両VMtと他車両VStが直進し、等速直線運動するとして直線交差による衝突判定を行う。
【0020】
まず、仮衝突時点Ttの候補となる交点iを算出するステップS31の第1処理のサブルーチンを
図6により説明する。ステップS311では、複数の時点における自車両VMのヨーレートから算出用ヨーレートYrを決定する。本実施形態では、各時点のヨーレートは、自車両VMの各種センサーから検出した速度と横加速度、ハンドルの回転角度により算出される。本実施形態では、最新の所定間隔の5つの時点のヨーレートのうち、最大と最小のヨーレートを除いた3つのヨーレートを平均して算出用ヨーレートYrとして決定する。
【0021】
次のステップS312では、算出用ヨーレートYrと自車両VMの速度から自車予測軌跡の半径を決定して自車両走行円の式(自車両軌跡式)を算出する。本実施形態では、
図2、3に示す前面右端Mfrの自車右予測軌跡MR、前面中央Mfcの予測軌跡である自車中予測軌跡MC、前面左端Mflの自車左予測軌跡MLの各々について、自車両軌跡式を算出する。
【0022】
そのため、算出用ヨーレートYrと自車両VMの速度、自車両VMの幅等から、
図2に示す自車右予測軌跡MRの半径r
R、自車中予測軌跡MCの半径r
Cおよび自車左予測軌跡MLの半径r
Lを算出する。そして、自車両VMの前面右端Mfrの自車右予測軌跡MRについて自車両軌跡式(1)を得る。また、前面中央Mfcの自車中予測軌跡MCについて自車両軌跡式(2)を得、前面左端Mflの自車左予測軌跡MLについて自車両軌跡式(3)を得る。
x
2+y
2=r
R
2・・・(1)
x
2+y
2=r
C
2・・・(2)
x
2+y
2=r
L
2・・・(3)
【0023】
図2、3に示すように、ここで用いるXY座標系は、自車両VMの旋回中心を原点Oとし、自車両VMの前方向が+Y方向であって、自車両VMの前面のY座標が0であるとした座標系である。r
Rは前面右端Mfrの軌跡である自車右予測軌跡MRの半径、r
Cは前面中央Mfcの軌跡である自車中予測軌跡MCの半径、r
Lは前面左端Mflの軌跡である自車左予測軌跡MLの半径を示す定数である。自車両軌跡式(1)~(3)は、
図2、3に示すように、半径r
R、r
C、r
Lが自車両VMの幅の1/2ずつ異なる3つの円として表される。自車両VMが右回転で旋回している場合にはr
Rが最も小さくなり、左回転で旋回している場合にはr
Lが最も小さくなる。
【0024】
なお、前面右端Mfr、前面中央Mfc、前面左端Mflの座標は、自車両VMのメモリ112に記憶された自車両VMに関するデータから算出される。
【0025】
次にステップS313において、複数の時点における他車両VSの位置を算出し、複数の時点の位置から他車両VSの速度と方向を算出する。また、レーダセンサ13により検出されたデータも用いてカメラ12から得た映像を認識し、他車両VSが水平面上に占める矩形を他車両矩形として決定する。映像が小型車両と認識するか大型車両と認識するかにより、他車両矩形の大きさと形状は異なる。メモリ112には複数の他車両矩形が記憶されており、映像の認識によって他車両矩形を選択する。これにより、他車両VSをXY座標上の矩形の枠である他車両矩形として決定する。他車両矩形は、
図2の他車両VSに示すように、前面右端Sfr、前面左端Sfl、後面左端Srl、後面右端Srrをむすぶ矩形として記憶される。
【0026】
そして、ステップS314において、他車両VSの速度と方向、他車両矩形のデータ等を用いて、直線の式(他車両軌跡式)を算出する。他車両軌跡式としては、他車両VSの前面右端Sfrの他車右予測軌跡SRについて他車両軌跡式(4)を算出する。また、前面左端Sflの他車左予測軌跡SLについて他車両軌跡式(5)を算出する。
ax+by+c
R=0・・・(4)
ax+by+c
L=0・・・(5)
図2、3には、他車右予測軌跡SRと他車左予測軌跡SLが示されている。他車両軌跡式(4)と他車両軌跡式(5)で表される直線は前面右端Sfrの軌跡と前面左端Sflの軌跡であるから、平行であって傾きが同じである。このことから、定数のa,bは式(4)と式(5)に共通である。そして、定数のc
Rとc
Lは互いに異なる。
【0027】
ステップS315では、円を示す3つの自車両軌跡式である自車両軌跡式(1)~(3)と、直線を示す2つの他車両軌跡式である他車両軌跡式(4)(5)から交点iの座標を算出する。自車両VMの1つの円は、他車両VSの1つの直線と2箇所で交点iを持つ可能性がある。そのため、自車両VMの3つの円と他車両VSの2つの直線は、
図3に黒丸で示すように12の交点iを持つ可能性がある。中心が同じで半径が異なる円の曲線を示す自車両軌跡式(1)~(3)と、平行な2つの直線を示す他車両軌跡式(4)(5)からは、12以下の交点iを示す座標の解が得られる。解が無い場合は円と直線が交差しない場合であり、交点iは無い。このようにして、解がない場合以外は、自車両VMの予測軌跡が他車両VSの予測軌跡と接する仮衝突点Ptの候補の交点iを得ることができる。
【0028】
ステップS315が終了すると、
図5に戻ってステップS32の第2処理に進む。ステップS32を
図7に示す。ステップS32では、自車両VMの軌跡の円における予測基準時点Tsの自車両の位置から所定角度範囲以外である0°~90°以外の交点iを除外する。これにより、自車両予測軌跡を、予測基準時点Tsから所定角度範囲である0°以上90°以下の範囲で、仮衝突点Ptの候補の交点iが得られる。
【0029】
図7に示す第2処理は、自車両VMの3つの同心円の曲線の各々について、他車両VSの2つの直線の各々に対して行われる。そして、自車両軌跡式(1)と他車両軌跡式(4)、自車両軌跡式(1)と他車両軌跡式(5)、自車両軌跡式(2)と他車両軌跡式(4)、自車両軌跡式(2)と他車両軌跡式(5)、自車両軌跡式(3)と他車両軌跡式(4)、自車両軌跡式(3)と他車両軌跡式(5)の6つの連立方程式から解を算出する。一つの円の曲線と一つの直線が交差する場合には2つの交点iを有し、連立方程式では2つの解が得られる。第2処理は、円である曲線と直線の6つの組み合わせの各々について行われる。
【0030】
ステップS321では、連立方程式から得られた1つの円の曲線と1つの直線による2つの交点iのY座標が正であるかを判定する。
図3の場合には、自車右予測軌跡MRと他車右予測軌跡SRの2つの交点irrのY座標は正であり、他の円の曲線と直線の組み合わせについても同様に正である。2つの交点のY座標が正であるYESの場合にはステップS322へ進み、NOの場合にはステップS325へ進む。
【0031】
ステップS322では、自車両VMの算出用ヨーレートYrが正であるかを判定する。算出用ヨーレートYrが正である場合は、自車両VMが左へ旋回する。
図2、3のケースでは、自車両VMは左へ旋回し、算出用ヨーレートYrは正である。算出用ヨーレートYrが正であるYESの場合は、ステップS323へ進み、算出用ヨーレートYrが正でないNOの場合は、ステップS324へ進む。
図8に、算出用ヨーレートYrが負の場合におけるXY座標上の自車両VM、他車両VS、自車両軌跡、他車両軌跡等を示す。自車右予測軌跡MR、自車中予測軌跡MC、自車左予測軌跡MLで示す自車両予測軌跡の円の中心である原点Oよりも自車両VMは左側となるため、自車両VMのX座標は負である。また、
図8では自車両VMは右へ旋回し、算出用ヨーレートYrは負となる。なお、算出用ヨーレートYrを求めるためのヨーレートは、
図4に示したステップS2により絶対値が所定期間継続して旋回基準値以上である。そのため、算出用ヨーレートYrが0であることはなく、NOの場合に算出用ヨーレートYrは負である。
【0032】
ステップS323では、2つの交点iのうち、X座標が大きく、かつ正の交点iを採用し、第2処理を終了する。
図3では、円と直線の6つの組み合わせで得られる12の交点iのうち、Y軸の右側に位置するX座標が正の6つの交点iが採用される。
【0033】
ステップS324では、2つの交点iのうち、X座標が小さく、かつ負の交点iを採用し、第2処理を終了する。ステップS324はステップS322で算出用ヨーレートYrが負であるとされた場合に実行される。
図8は算出用ヨーレートYrが負である右旋回の場合を示し、Y軸の左側に位置するX座標が負の6つの交点iが採用される。
【0034】
一方、第2処理の最初のステップであるY座標に関するステップS321の判定で、NOの場合はステップS325となる。ステップS325では、円の曲線と直線の1つの交点iのY座標が正で、もう1つの交点iのY座標が負であるかを判定する。
図9のような場合は、YESとなる。YESの場合はS326へ進み、NOの場合は第2処理を終了する。NOの場合は、採用される交点iはない。
【0035】
ステップS326では、算出用ヨーレートYrが正であるかを判定する。算出用ヨーレートYrが正である場合は自車両VMが左へ旋回する。算出用ヨーレートYrが正であるYESの場合は、ステップS327へ進み、算出用ヨーレートYrが正でないNOの場合は、ステップS328へ進む。なお、
図4に示したステップS2により算出用ヨーレートYrが0であることはないため、NOの場合の算出用ヨーレートYrは負である。
図9は、算出用ヨーレートYrが正であるYESの場合を示す。
【0036】
ステップS327では、Y座標が正の交点iについて、X座標が正であれば採用し、第2処理を終了する。
図9の場合は、右側の6つの交点iが採用される。
【0037】
自車両VMが右旋回し、算出用ヨーレートYrが負である場合に、ステップS328では、Y座標が正の交点iについて、X座標が負の値であれば採用し、第2処理を終了する。
【0038】
上記したように、第2処理は、曲線と直線の6つの組み合わせの各々について行われる。
図3に示したように3つの円全てが2つの直線と交差する場合、第2処理により右側の6つの交点iが採用される。左旋回の
図3における採用された交点i周囲を拡大して、
図2に交点i1~i6として示す。一方、自車両VMが右旋回する
図8では、左側の6つの交点iが採用される。
【0039】
第2処理が終了すると、
図5に示すステップS33により、採用された交点iのうち自車両VMが最小時間で到達する交点iを仮衝突点Ptとする。採用された
図2の交点i1~i6のうち、交点i1は自車両VMが最小時間で到達するため、交点i1が仮衝突点Ptとなる。
図2では自車両VMが移動して仮衝突点Ptに到達し自車両VMtとなる。また、自車両VMが移動して自車両VMtに位置する時点である仮衝突時点Ttが算出される。
【0040】
ステップS34では、採用された交点iが無い場合に、自車両VMが90°旋回する時点を仮衝突時点Ttとする。
図10、
図11の場合には、自車両VMの軌跡の円と他車両VSの直線は12の交点iを有するが、第2処理で採用される交点iはない。
図10、
図11に示すように、全ての交点iが所定角度範囲である0°~90°から外れた位置にあると、自車両VMが所定角度範囲の上限である90°旋回して自車両VMtに移動する時点を仮衝突時点Ttとする。円の曲線と直線が交差しない場合も同様に、自車両VMが所定角度範囲の上限である90°の旋回をする時点を仮衝突時点Ttとする。以上のようにして、衝突判定処理の前半が終了する。
【0041】
図5に示すように、ステップS34が終了すると、第3処理のステップS35を行う。第3処理は、衝突判定処理の後半である。第3処理では、仮衝突時点Ttの自車両VMtと他車両VStが直進するとして、直進交差により衝突有無の判定を行う。
図2の自車右予測軌跡MRp、自車中予測軌跡MCp、自車左予測軌跡MLpは、自車両VMtが直進するとした予測軌跡である。ステップS35の第3処理を
図12に示す。第3処理では、仮衝突時点Ttの自車両VMが正位置になるように座標変換を行った後、横距離Dxと相対横速度Vx、縦距離Dyと相対縦速度Vyを用いて衝突判定を行う。
【0042】
ステップS351では、
図2に点線で示す仮衝突時点Ttの自車両VMtについて、前面中央Mfcの座標を算出する。また、
図2に示す仮衝突時点Ttで他車両VStにおける自車両VMtの前面中央Mfcに最も近い最近接点Scを算出する。
図2の場合、他車両VStの前面右端Sfrが最近接点Scである。そして、自車両VMtの前面中央Mfcと、他車両VStの前面右端Sfrである最近接点Scの座標と進行方向と速度を得る。自車両VMと他車両VSは予測基準時点Tsから速度が変わらず、他車両VSは進行方向も変わらないとする。そのため、自車両VMtの前面中央Mfcの速度、および他車両VStの前面右端Sfrの進行方向と速度は予測基準時点Tsのものを用いる。
【0043】
そして、ステップS352で、算出した自車両VMtの前面中央Mfcの座標と進行方向、他車両VStの最も近い座標である前面右端Sfrの座標と進行方向を、仮衝突時点Ttにおける自車両VMtが前方向を+Y方向に向く正位置となるように座標変換する。また、自車両VMtの矩形と他車両VStの矩形も座標変換する。
【0044】
図2において、直線Ocは仮衝突点Ptと原点Oを結んでいる。そして、直線OcとX軸の間は角度θである。
図13に仮衝突時点Ttにおける座標変換後の自車両VMtと他車両VSt等の関係を示す。この座標変換では、まず
図13に示すように、自車両VMの旋回中心である原点Oを中心として、矢印Rの方向に角度θだけ回転する。この回転により自車両VMtは前方をY軸の+方向に向ける。
【0045】
図13は仮衝突点Ptの候補として交点iがある場合を示すが、
図14に、交点iの除外処理を行った後に交点iがない場合における、仮衝突時点Ttでの座標変換後の状況を示す。ステップS34で交点がないとして、自車両VMが所定角度範囲の上限である90°旋回する時点を仮衝突時点Ttとした場合である。そのため、ステップS352では自車両VMの旋回中心である原点Oを中心として、矢印Rの方向に90°回転する座標変換が行われる。
図14は、90°の座標変換後における自車両VMtと他車両VSt等を示している。
【0046】
回転の座標変換の後では、X軸方向に平行移動する座標変換を行う。自車両VMtの前面中央Mfcが原点Oの位置となるように平行移動する。
図15は、座標変換が終了して新たなXY座標系上に配置された、仮衝突時点Ttでの自車両VMtと他車両VSt等を拡大して示したものである。
【0047】
次にステップS353において、自車両VMtと他車両VStの間の横距離Dx、縦距離Dy、相対横速度Vx、相対縦速度Vyを算出する。
図15では、仮衝突時点Ttの自車両VMtと他車両VStが直進するとして、自車右予測軌跡MRp、自車中予測軌跡MCp、自車左予測軌跡MLp、他車右予測軌跡SR、他車左予測軌跡SLを示す直線を示している。
図15のXY座標上において、自車両VMtの前面中央Mfcは原点Oに位置し、自車両VMtの前方は+Yの向きであって、直進の自車中予測軌跡MCpはY軸に重なる。
【0048】
図15に示した横距離Dx、縦距離Dy、相対横速度Vx、相対縦速度Vyは、仮衝突時点Ttの自車両VMtの前面中央Mfcと、他車両VStの最近接点Scとの間で求められる。横距離Dx、縦距離Dyは、
図15における最近接点ScのX座標の絶対値と、Y座標の絶対値である。座標変換後の自車両VMtはX方向に移動しないため、X方向における他車両VStの最近接点Scの速度が相対横速度Vxである。また、Y方向における自車両VMtの前面中央Mfc速度から他車両VStの最近接点Scの速度を差し引いた相対縦速度Vyを算出する。Y方向の相対速度に関しては、予測基準時点Tsにおける自車両VMの速度が変わっていないものとして、仮衝突時点Ttでの自車両VMtのY方向の速度として用いる。
【0049】
次のステップS354においては、X方向に関して自車両VMに他車両VSが衝突するか判定する。
X方向衝突時間Tx=横距離Dx/相対横速度Vx・・・(6)
として、式(6)によりX方向衝突時間Txを得る。そして、仮衝突時点TtからX方向衝突時間Tx後の自車両VMの自車両矩形と他車両VSの他車両矩形を算出する。自車両矩形と他車両矩形に接触ないし重なりがあれば衝突と判定する。判定によりYESの場合はステップS356へ、NOの場合はステップS355へ進む。
【0050】
ステップS355では、Y方向に関して自車両VMに他車両VSが衝突するかを判定する。
Y方向衝突時間Ty=縦距離Dy/相対縦速度Vy・・・(7)
として、式(7)によりY方向衝突時間Tyを得る。そして、仮衝突時点TtからY方向衝突時間Ty後の自車両VMの自車両矩形と他車両VSの他車両矩形を算出する。そして、自車両矩形と他車両矩形に接触ないし重なりがあれば衝突と判定する。判定により衝突ありであるYESの場合はステップS356へ、衝突無しであるNOの場合は第3処理のステップS35を終了してメインルーチンに戻る。
【0051】
なお、仮衝突時点Ttで
図16のように他車両VStが自車両VMtに接している場合には、衝突と判定しYESとなる。一方、仮衝突時点Ttで
図17のように他車両VSが自車両VMの進行範囲を通り過ぎている場合には、衝突しないと判定しNOとなる。
図17では、他車両VStはXの正の側へ進行しており、仮衝突時点Ttで他車両VStの全てのX座標が、自車両VMtのXの正の側にある自車予測軌跡である自車右予測軌跡MRpよりも大きいため、進行範囲を通り過ぎていると判定される。
【0052】
ステップS336では、衝突ありと記憶し、その後第3処理のステップS35を終了してメインルーチンに戻る。第3処理のステップS35が終了すると、
図5に示すようにステップS3の衝突判定処理が終了し、さらに
図2のメインルーチンに戻る。
【0053】
図4で、衝突判定処理のステップS3が終了すると、ステップS4において記憶している衝突の判定緊急性が高いかを判断する。衝突ありと記憶されていなかったり、緊急性が高くないと判断されたりした場合にはNOとなり終了する。たとえば、X方向衝突時間TxやY方向衝突時間Ty等により得られる衝突の時間までに所定時間以上の余裕がある場合には、緊急性が高くないと判断する。一方、記憶した衝突の判定緊急性が高いと判断された場合には、ステップS5で自動ブレーキ等の衝突対応動作を行ってから終了する。自動ブレーキが起動すると、ECU11から通信配線3を介して制動装置2に制動信号が送信されて自車両VMにブレーキがかかり、他車両VSとの衝突を回避することができる。
【0054】
上記のように、自車両VMのヨーレートと速度から得た半径の円の自車予測軌跡を算出して、仮衝突点Ptを算出すると共に仮衝突時点Ttを算出する第1段階と、仮衝突時点Tt以降に自車両VMと他車両VSが直進するとして衝突判定を行う第2段階を設けることにより、少ない計算量で予測を行うことができ、CPU111の処理負荷を抑えることができる。
【0055】
実施形態では、ハンドルの回転角度等から算出した複数の時点のヨーレートにより算出用ヨーレートYrを得ている。しかし、予測基準時点Tsにおける最新のヨーレートに、過去のヨーレートによる補正を行って算出用ヨーレートYrを得てもよい。例えば、過去のヨーレートとヨーレート変化率により最新のタイミングにおけるヨーレートを算出し、予測基準時点Tsで得られたヨーレートと平均することにより補正した最新のヨーレートを算出用ヨーレートYrに決定してもよい。
【0056】
実施形態は設定角度を90°として、自車両VMが90°まで旋回する時点を予測終了時点としたが、120°や60°まで旋回する時点を予測終了時点とする等、他の角度を設定角度としてもよい。また、実施形態では自車予測軌跡として自車右予測軌跡MR、自車中予測軌跡MC、自車左予測軌跡MLの3つの自車予測軌跡を用いて仮衝突点Ptの候補となる交点iを算出している。判定の精度は若干低下するが、自車中予測軌跡MCを抜かした2つの自車予測軌跡を用いてもよく、自車中予測軌跡MCだけ用いてもよい。
【0057】
実施形態では、仮衝突時点Ttの算出の際に、自車右予測軌跡MR、自車中予測軌跡MC、自車左予測軌跡MLを用いているが、自車中予測軌跡MCを用いずに自車右予測軌跡MRと自車左予測軌跡MLを用いて算出してもよい。また、実施形態では、自車予測軌跡は自車両VMの前面各部の予測軌跡であるが、前面以外の部分の予測軌跡を自車予測軌跡として用いてもよく、部分を詳細に決めずに自車予測軌跡を用いてもよい。
【0058】
実施形態では、他車両VSが等速直線運動するものとして仮衝突点Ptを算出し、仮衝突時点Ttを算出した。しかし、他車両VSもカーブ走行している場合に、カメラ映像等によりカーブの程度を算出して、自車両VMと同様に所定の半径の円の予測軌跡として仮衝突点を算出し、仮衝突時点を算出してもよい。
【0059】
また、実施形態では、仮衝突時点Tt以降の後半における第3処理を、自車両VMの前面中央Mfcから最も近い他車両の部分である最近接点Scについて、横距離Dxと相対横速度Vx、縦距離Dyを算出した。そして、横距離Dxと相対横速度Vx、縦距離Dyと相対縦速度Vyから得たX方向衝突時間Tx、Y方向衝突時間Ty後に他車両VSが自車両VMに接触または重なっているかで衝突判定を行った。しかし、後半の判定に他の直進車同士の衝突判定処理を用いてもよい。
【0060】
また、実施形態では、カメラ12とレーダセンサ13から得た情報により他車両VSの位置等を検出したが、カメラ12とレーダセンサ13の何れか一方から得た情報により他車両VSの位置等を検出してもよい。カメラ12とレーダセンサ13とその他の装置の全部または一部から得た情報により他車両VSの位置等を検出してもよい。
【0061】
実施形態ではカメラ12やレーダセンサ13等を用いたが、他車両VSとの相対関係(相対位置、相対速度)を検出できるセンサであれば、種々のセンサを用いることができる。
【0062】
その他、具体的な構成は実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0063】
VM 自車両
VMt 自車両
Mfr 前面右端
Mfc 前面中央
Mfl 前面左端
MR 自車右予測軌跡
MC 自車中予測軌跡
ML 自車左予測軌跡
MRp 自車右予測軌跡
MCp 自車中予測軌跡
MLp 自車左予測軌跡
rR 半径
rC 半径
rL 半径
Yr 算出用ヨーレート
VS 他車両
VSt 他車両
Sfr 前面右端
Sfl 前面左端
Srr 後面右端
Srl 後面左端
Sc 最近接点
SR 他車右予測軌跡
SL 他車左予測軌跡
irr 交点
Dx 横距離
Vx 相対横速度
Tx X方向衝突時間
Dy 縦距離
Vy 相対縦速度
Ty Y方向衝突時間
Ts 予測基準時点
Tt 仮衝突時点
Pt 仮衝突点
1 運転支援装置
11 ECU
111 CPU
112 メモリ
12 カメラ
13 レーダセンサ
14 配線
2 制動装置
3 通信配線