(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024005744
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】情報処理方法、情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20230101AFI20240110BHJP
【FI】
G06Q10/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022106088
(22)【出願日】2022-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】507384939
【氏名又は名称】Sansan株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 寛治
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 碩人
(72)【発明者】
【氏名】藤田 正悟
(72)【発明者】
【氏名】荒川 彩子
(72)【発明者】
【氏名】八木下 遼
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】セキュリティの強化等によりメールサーバーにアクセスすることが難しい場合でも、簡単に電子メールの署名部分を用いてオンライン名刺のためのデータを登録することができる情報処理方法及び情報処理装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】方法は、入力画面を表示させる。入力画面500には、入力領域510が含まれる。入力領域は、テキスト情報を入力可能に構成されており、入力領域に入力されたテキスト情報より名刺データの作成に用いる名刺情報を取得する。方法さらに、取得した名刺情報を含む第2の画面を表示させる。第2の画面は、名刺情報を編集可能に構成される。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理方法であって、
第1の画面を表示させ、
前記第1の画面には、入力領域が含まれ、
前記入力領域は、テキスト情報を入力可能に構成されており、
前記入力領域に入力されたテキスト情報より名刺データの作成に用いる名刺情報を取得し、
取得した名刺情報を含む第2の画面を表示させ、
前記第2の画面は、前記名刺情報を編集可能に構成される、
情報処理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記テキスト情報より電子メールの署名部分を抽出し、抽出した前記署名部分より前記名刺情報を取得する、
情報処理方法。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理方法において、
前記テキスト情報に前記署名部分が含まれるか否かを判定し、前記テキスト情報に前記署名部分が含まれると判定した場合、前記テキスト情報より前記署名部分を抽出し、抽出した前記署名部分より前記名刺情報を取得する、
情報処理方法。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理方法において、
前記テキスト情報に前記署名部分が含まれないと判定した場合、前記テキスト情報をキーワードに基づき署名に関係する情報を検索し、前記署名に関係する情報より前記名刺情報を取得する、
情報処理方法。
【請求項5】
請求項3に記載の情報処理方法において、
前記署名部分より個人を特定する特定情報を取得し、前記特定情報に基づき複数のユーザーの名刺情報を含む人物情報データを検索し、検索結果として得られた名刺情報に含まれる情報に基づき前記署名部分に含まれる情報を検索し、前記署名部分より前記名刺データの作成に用いる名刺情報を取得する、
情報処理方法。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記第2の画面には、前記テキスト情報が含まれ、
前記第2の画面では、前記テキスト情報のどの部分が前記名刺情報に利用されたのかを識別可能に構成される、
情報処理方法。
【請求項7】
請求項2に記載の情報処理方法において、
前記テキスト情報を学習済みモデルに入力し、
前記学習済みモデルは、テキスト情報を入力とし、テキスト情報に含まれる署名部分に該当する箇所の情報を出力として学習された学習済みモデルであり、
前記学習済みモデルから出力された前記テキスト情報に含まれる署名部分に該当する箇所の情報を取得し、
前記署名部分に該当する箇所の情報に基づき前記テキスト情報より前記署名部分を抽出する、
情報処理方法。
【請求項8】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記テキスト情報より複数人の名刺情報が取得された場合、前記第2の画面は、前記複数人の名刺情報を選択可能に構成される、
情報処理方法。
【請求項9】
請求項1に記載の情報処理方法において、
過去の該当する名刺情報と異なる箇所が存在する場合、前記第2の画面に含まれる名刺情報は、異なる箇所を識別可能に構成される、
情報処理方法。
【請求項10】
情報処理装置であって、
制御部を有し、
前記制御部は、
入力領域を有する第1の画面を表示させ、
前記入力領域は、電子メールの署名部分の情報を入力可能に構成されており、
前記入力領域に前記署名部分の情報が入力されたことに基づいて、前記署名部分の情報より名刺データの作成に用いる名刺情報を取得し、
取得した名刺情報を含む第2の画面を表示させ、
前記第2の画面は、前記名刺情報を編集可能に構成される、
情報処理装置。
【請求項11】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1から9までの何れか1項に記載の情報処理方法を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子メールをメールサーバーから取得し、取得した電子メールの本文の署名部分から属性を文字列として抽出し、名刺データサーバに登録するシステムがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
セキュリティの強化等によりメールサーバーにアクセスすることが難しい場合がある。このような場合、特許文献1の技術では電子メールから名刺に関係する情報を取得し、名刺データの作成に用いる名刺情報を登録することができない問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、情報処理方法が提供される。この情報処理方法は、第1の画面を表示させる。第1の画面には、入力領域が含まれる。入力領域は、テキスト情報を入力可能に構成されており、入力領域に入力されたテキスト情報より名刺データの作成に用いる名刺情報を取得する。取得した名刺情報を含む第2の画面を表示させる。第2の画面は、名刺情報を編集可能に構成される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、情報処理システム1000のシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、サーバー装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、クライアント装置110のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、情報処理システム1000の情報処理の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、入力画面500の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、入力領域510に電子メールの署名部分の情報を入力した一例を示す図である。
【
図7】
図7は、確認画面700の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、変形例1の確認画面800の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、変形例2の確認画面900の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、変形例2の確認画面1010の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、変形例2の確認画面1100の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、変形例3の確認画面1200の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0008】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバーからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0009】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0010】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0011】
<実施形態1>
1.システム構成
図1は、情報処理システム1000のシステム構成の一例を示す図である。
図1に示されるように、情報処理システム1000は、システム構成として、サーバー装置100と、クライアント装置110と、を含む。サーバー装置100と、クライアント装置110とは、ネットワーク150を介して通信可能に接続されている。
【0012】
なお、
図1では、説明の簡略化のため、情報処理システム1000において、クライアント装置110は1台しか図示していないが、情報処理システム1000には複数のクライアント装置110が含まれていてもよい。また、
図1では、クライアント装置110の例としてPCを示しているが、PCに限定されるものではなく、タブレット型コンピュ-タ又はスマ-トフォン等であってもよい。すなわち、クライアント装置110は、画面を表示させ、電子メールの署名欄をコピーして、画面の所定欄にペーストする処理等をすることができればどのような装置であってもよい。サーバー装置100は、情報処理装置の一例である。
【0013】
2.ハードウェア構成
(1)サーバー装置100のハードウェア構成
図2は、サーバー装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。サーバー装置100は、ハードウェア構成として、制御部210と、記憶部220と、通信部230と、を含む。制御部210は、CPU(Central Processing Unit)等であって、サーバー装置100の全体を制御する。記憶部220は、HDD(Hard Disk Drive)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、SSD(Solid State Drive)、又はこれらの任意の組み合わせ等であって、プログラム及び制御部210がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。制御部210が、記憶部220に記憶されているプログラムに基づき、処理を実行することによって、サーバー装置100の機能等が実現される。通信部230は、NIC(Network Interface Card)等であって、サーバー装置100をネットワーク150に接続し、他の装置との通信を司る。記憶部220は、記憶媒体の一例である。
【0014】
(2)クライアント装置110のハードウェア構成
図3は、クライアント装置110のハードウェア構成の一例を示す図である。クライアント装置110は、ハードウェア構成として、制御部310と、記憶部320と、撮像部330と、入力部340と、出力部350と、通信部360と、を含む。制御部310は、CPU等であって、クライアント装置110の全体を制御する。記憶部320は、ROM、RAM、SSD、又はこれらの任意の組み合わせ等であって、プログラム及び制御部310がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。制御部310が、記憶部320に記憶されているプログラムに基づき、処理を実行することによって、クライアント装置110の機能が実現される。撮像部330は、カメラ等であって、被写体を撮像する。入力部340は、キーボード及び/又はマウス等であって、ユーザー操作に応じて、情報を入力する。出力部350は、ディスプレイ等であって、制御部310の制御に基づき、画面等を表示する。通信部360は、クライアント装置110をネットワーク150に接続し、他の装置との通信を司る。記憶部320は、記憶媒体の一例である。
【0015】
3.情報処理
(処理の概要)
サーバー装置100の制御部210は、要求に応じて入力画面をクライアント装置110の出力部350に表示するよう制御する。入力画面は、第1の画面の一例である。入力画面の一例は、後述する
図5に示す。
図5に示されるように、入力画面には入力領域が含まれる。入力領域は、テキスト情報を入力可能に構成されている。制御部210は、入力領域に入力されたテキスト情報より名刺データの作成に用いる名刺情報を取得する。そして、制御部210は、取得した名刺情報を含む確認画面をクライアント装置110の出力部350に表示するよう制御する。確認画面は、第2の画面の一例である。確認画面の一例は、後述する
図7等に示す。
図7に示されるように、確認画面は、名刺情報を編集可能に構成される。
【0016】
(処理の詳細)
図4は、情報処理システム1000の情報処理の一例を示す図である。
シーケンスSQ401において、サーバー装置100の制御部210は、クライアント装置110からの要求に応じて、入力画面を生成し、クライアント装置110に送信する。入力画面を生成し、クライアント装置110に送信することは、入力画面を表示させることの一例である。
シーケンスSQ402において、クライアント装置110の制御部310は、受信した入力画面をクライアント装置110の出力部350に表示する。
図5は、入力画面500の一例を示す図である。入力画面500は、入力領域510と、送信ボタン520と、を含む。入力領域510は、テキスト情報を入力可能に構成されている。本実施形態では、入力領域510に電子メールの本文のテキスト情報が入力されるものとして説明を行う。クライアント装置110の操作者は、所定のURL(Uniform Resource Locator)等にアクセスし、入力画面500が表示されると、クライアント装置110を操作して、電子メールの署名部分の情報をコピーし、入力領域510にペーストする。
図6は、入力領域510に電子メールの署名部分の情報を入力した一例を示す図である。
【0017】
入力領域510に電子メールの署名部分の情報を入力したのち、送信ボタン520が選択されたことを受け付けると、シーケンスSQ403において、クライアント装置110の制御部310は、入力領域510に入力されたテキスト情報をサーバー装置100に送信する。
【0018】
テキスト情報を受信すると、シーケンスSQ404において、制御部210は、テキスト情報より電子メールの署名部分を抽出し、抽出した署名部分より名刺情報を取得する。より具体的に説明すると、制御部210は、テキスト情報に署名部分が含まれるか否かを判定する。制御部210は、テキスト情報に署名部分が含まれると判定した場合、テキスト情報より署名部分を抽出し、抽出した署名部分より名刺情報を取得する。
例えば、制御部210は、テキスト情報を出力として、署名部分が含まれているか否かを出力として学習された学習済みモデルを用いて、テキスト情報に署名部分が含まれているか否かを判定する。より具体的に説明すると、制御部210は、学習済みモデルにテキスト情報を入力し、署名部分が含まれているという情報が出力された場合は、テキスト情報に署名部分が含まれていると判定する。一方、制御部210は、学習済みモデルにテキスト情報を入力し、署名部分が含まれていないという情報が出力された場合は、テキスト情報に署名部分が含まれていないと判定する。
【0019】
他の例として、制御部210は、以下の情報処理によりテキスト情報に署名部分が含まれるか否かを判定してもよい。制御部210は、設定されている品詞情報を用いて入力されたテキスト情報から署名部分ではない電子メールの本文らしい部分を削除する。制御部210は、テキスト情報から電子メールの本文らしい部分を削除し、残っている情報がある場合は、その情報を署名部分として抽出する。すなわち、制御部210は、テキスト情報から電子メールの本文らしい部分を削除し、残っている情報がある場合は、テキスト情報に署名部分が含まれていると判定し、残っている情報を署名部分として抽出する。制御部210は、テキスト情報から電子メールの本文らしい部分を削除し、残っている情報がない場合は、テキスト情報に署名部分が含まれていないと判定する。
【0020】
ここで、サーバー装置100は、記憶部220等に、ユーザーの名刺情報を複数含む人物情報データを保持しているものとする。人物情報データの名刺情報には、例えば、会社名、部署名、役職、氏名、E-mailアドレス、TEL(電話番号)、携帯電話番号、FAX番号等が含まれる。テキスト情報に署名部分が含まれていると判定した場合、制御部210は、署名部分より個人を特定する特定情報を取得する。特定情報としては、例えば、氏名、E-mailアドレス、携帯電話番号等がある。制御部210は、取得した特定情報に基づきユーザーの名刺情報を含む人物情報データを検索し、検索結果として人物情報データの名刺情報を取得する。より具体的に説明すると、取得した特定情報が例えば、氏名(例えば、三戸 秀之)だったとする。すると、制御部210は、氏名で複数の人物情報データを検索し、氏名(例えば、三戸 秀之)を名刺情報として含む少なくとも1つ以上の名刺情報を取得する。三戸 秀之が氏名として含まれる名情報が一つであった場合、制御部210は、一つの名刺情報を取得する。取得された名刺情報としては、例えば、以下のようなものである。
会社名:IPX
部署名:(空白)
役職:(空白)
氏名:三戸 秀之
E-mail:hideyuki_mito@ipx.tokyo
TEL:05036297787
携帯電話:(空白)
FAX:(空白)
制御部210は、得られた名刺情報に含まれる情報に基づき署名部分に含まれる情報を検索し、署名部分より名刺データの作成に用いる名刺情報を取得する。上述した例の場合、制御部210は、会社名「IPX」が署名部分に含まれるか検索し、含まれる場合は、会社名として「IPX」を取得する。E-mailアドレス及びTEL(電話番号)等も同様である。このような処理を行うことによって効率よく、入力されたテキスト情報から名刺情報を取得することができる。
【0021】
他の例として、制御部210は、テキスト情報に署名部分が含まれていると判定した場合、テキスト情報を学習済みモデルに入力する。この学習済みモデルは、テキスト情報を入力とし、テキスト情報に含まれる署名部分に該当する箇所の情報を出力として学習された学習済みモデルである。制御部210は、学習済みモデルから出力されたテキスト情報に含まれる署名部分に該当する箇所の情報を取得する。制御部210は、署名部分に該当する箇所の情報に基づきテキスト情報より署名部分を抽出する。例えば、制御部210は、入力されたテキスト情報すべてが署名部分に該当する箇所であるという情報を取得した場合、テキスト情報のすべてを署名部分として抽出する。また、例えば、制御部210は、入力されたテキスト情報の上からx行目から上からy行目までが署名部分に該当する箇所であるという情報を取得した場合、入力されたテキスト情報の上からx行目から上からy行目までの情報を署名部分として抽出する。
【0022】
一方、制御部210は、テキスト情報に署名部分が含まれないと判定した場合、テキスト情報をキーワードに基づき検索し、検索結果を名刺情報として取得する。例えば、制御部210は、入力されたテキスト情報を予め定められたキーワード(例えば、氏名、組織名、部署、役職等の単語)に基づき、キーワードに連なる文字列等を検索結果として取得し、取得した検索結果を名刺情報とする。
他の例として、制御部210は、テキスト情報に署名部分が含まれないと判定した場合、例えば、
図5に示されるような画面上に「署名部分が見つかりませんでした。署名部分を入力して下さい。」等の警告画面を重畳表示し、再度、入力領域510への署名部分を含むテキスト情報の入力を促すようにしてもよい。
【0023】
シーケンスSQ405において、制御部210は、取得した名刺情報を含む確認画面を生成し、クライアント装置110に送信する。確認画面を生成し、クライアント装置110に送信することは、確認画面を表示させることの一例である。
シーケンスSQ406において、制御部310は、受信した入力画面をクライアント装置110の出力部350に表示する。
図7は、確認画面700の一例を示す図である。確認画面700には、名刺情報が含まれる。更に、確認画面700は、名刺情報を編集可能に構成される。
【0024】
クライアント装置110の操作者が、
図7の画面において、例えば、修正する該当箇所にカーソルを動かし、入力部340等を操作して名刺情報を修正すると、シーケンスSQ407において、制御部310は、名刺情報の修正情報を受け付ける。なお、制御部310は、画面等を介して、空白部分の情報(
図7の例では、部署名、役職、携帯電話、FAX等)の入力を受け付けるようにしてもよい。
修正がなされない場合は、シーケンスSQ407の処理は行われない。
【0025】
シーケンスSQ408において、制御部310は、サーバー装置100に名刺情報を送信する。修正、又は追加等が行われた場合、修正、又は追加等が行われた名刺情報がクライアント装置110からサーバー装置100に送信される。修正、又は追加等が行われた場合、シーケンスSQ404において取得された名刺情報がクライアント装置110からサーバー装置100に送信される。
シーケンスSQ409において、制御部210は、クライアント装置110より受信した名刺情報を登録、又はすでに、該当する名刺情報が登録されている場合は、受信した名刺情報で更新する。
【0026】
シーケンスSQ410において、制御部210は、登録、又は更新した名刺情報に基づきオンラインの名刺データを作成する。ここで、オンラインの名刺データとは、オンライン上で二次元コード又はURLを利用して名刺交換を行えるサービスにおいて表示される名刺データのことである。
【0027】
本実施形態の処理によれば、セキュリティの強化等によりメールサーバーにアクセスすることが難しい場合でも、簡単に電子メールの署名部分を用いてオンライン名刺のためのデータを登録することができる。
【0028】
(変形例1)
上述した実施形態1の変形例1を説明する。
実施形態1の制御部210は、学習済みモデルを用いて、又は文字列を解析し、電子メールの署名部分の情報より名刺情報を取得した。変形例1の制御部210は、署名部分の情報のどの部分を名刺情報として取得したのかの情報も取得し、画面において識別可能に表示されるよう制御する。
図8は、変形例1の確認画面800の一例を示す図である。確認画面800には、名刺情報が含まれる。確認画面800も、名刺情報を編集可能に構成される。更に、確認画面800では、入力領域510にペーストされた電子メールの署名部分の情報が示されると共に、その署名部分のどの部分の情報が名刺情報に利用されたのか識別可能に表示されている。なお、
図8では、署名部分のどの部分の情報のうち、名刺情報に利用された情報は四角形のオブジェクトが重畳して表示されているが、これに限定されるものではない。例えば、制御部210は、署名部分の情報のうち、名刺情報に利用された情報のフォントを変更してもよいし、該当する情報のテキストに色を付すようにしてもよい。すなわち、署名部分の情報のうち、名刺情報に利用された情報がどの部分かを識別可能ならばどのような方法であってよい。
【0029】
変形例1によれば、クライアント装置110の操作者は、電子メールの署名部分のどの部分が名刺情報に利用されたのかをすぐに把握することができる。そのため、仮に間違った箇所が利用されていた場合は、該当する箇所を修正等することができる。また、もともとの電子メールの署名部分が間違っていた場合は、メーラー等を介して、電子メールの所定部分に記載する署名部分を修正することもできる。
【0030】
(変形例2)
上述した実施形態1の変形例2を説明する。
実施形態1では、入力領域510に電子メールの適切な署名部分を入力した例を示した。しかし、利用者によっては、電子メールの本文全部をコピーして、入力領域510にペーストするよう利用の仕方をするものもいる。このように場合において、送受信が繰り返された電子メールの場合、電子メールの本文に複数の人の署名部分が含まれることがある。
入力領域510にペーストされた電子メールに複数人の署名部分の情報が含まれている場合、変形例2の制御部210は、学習済みモデルを用いて、又は文字列を解析し、複数人の名刺情報をそれぞれ取得する。複数人の名刺情報をそれぞれ取得した場合、制御部210は、複数人の名刺情報を選択可能な確認画面を生成し、クライアント装置110において表示されるよう制御する。
【0031】
図9は、変形例2の確認画面900の一例を示す図である。複数人の名刺情報が取得された場合、確認画面900に示されるように、選択ボックス910が表示される。操作者が選択ボックス910を選択すると、他の名刺情報を選ぶことができる。すなわち、署名部分の情報より複数人の名刺情報が取得された場合、確認画面は、複数人の名刺情報を選択可能に構成される。
【0032】
確認画面において、複数人の名刺情報を選択可能にする他の例を以下に示す。
図10は、変形例2の確認画面1010の一例を示す図である。制御部210は、
図10に示されるように、複数人の名刺情報が取得された場合、次の名刺候補ボタン1020等を表示するようにしてもよい。
図10では、複数人の名刺情報のうち、第1の名刺情報が示されている。操作者は、この名刺情報で登録等を行おうと思えば、マイデータに追加等のボタンを選択すればよいし、自身の名刺情報は画面に表示されているものではないと思えば、次の名刺候補ボタン1020を選択する。次の名刺候補ボタン1020が選択されると、制御部210は、
図11に示されるような次の名刺情報を含む確認画面を表示するよう制御する。
図11は、変形例2の確認画面1100の一例を示す図である。
図11では、複数人の名刺情報のつい、第2の名刺情報が示されている。本変形例2では、複数人の名刺情報として二人の名刺情報を例に説明を行っているので、確認画面1100には、前の名刺候補ボタン1110が含まれる。前の名刺候補ボタン1110が選択されると、
図10に示した確認画面が表示される。複数人の名刺情報に二人以上の名刺情報が含まれる場合、
図11の画面のボタンも次の名刺候補ボタンとなる。
【0033】
変形例2によれば、複数人の名刺情報が含まれるような部分が入力されたとしても、制御部210は、それぞれの名刺情報を取得し、複数の名刺情報から該当する名刺情報を選択可能な画面が表示されるよう制御することができる。操作者は、画面を介して適切な名刺情報を選択し、登録等することができる。
【0034】
(変形例3)
上述した実施形態1の変形例3を説明する。
変形例3の制御部210は、登録しようとしている名刺情報と人物情報データの対応する名刺情報とに差分が存在する場合は、その差分を識別可能にしてもよい。
図12は、変形例3の確認画面1200の一例を示す図である。
図12の例では、役職の情報が過去の情報と異なっているため、識別可能に表示されている。なお、
図12の例では、差分が存在する箇所の表示パターンを他の箇所とは異なる表示パターンとすることによって識別可能にしているがこれに限定されるものではない。差分が存在する箇所の名刺情報のフォントを変更してもよいし、該当する箇所の名刺情報のテキストに色を付すようにしてもよい。すなわち、過去の該当する名刺情報と異なる箇所が存在する場合、名刺情報は、異なる箇所を識別可能に構成されればどのような態様であってもよい。
【0035】
変形例3によれば、例えば、会社が変わったとか、昇進したとかで過去の名刺情報と異なる箇所が存在する場合は、その異なる部分を識別可能に表示してくれるため、ユーザーはその部分を確かめながら名刺情報を登録等することができる。
【0036】
<付記>
発明は、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0037】
(1)情報処理方法であって、第1の画面を表示させ、前記第1の画面には、入力領域が含まれ、前記入力領域は、テキスト情報を入力可能に構成されており、前記入力領域に入力されたテキスト情報より名刺データの作成に用いる名刺情報を取得し、取得した名刺情報を含む第2の画面を表示させ、前記第2の画面は、前記名刺情報を編集可能に構成される、情報処理方法。
【0038】
(2)上記(1)に記載の情報処理方法において、前記テキスト情報より電子メールの署名部分を抽出し、抽出した前記署名部分より前記名刺情報を取得する、情報処理方法。
【0039】
(3)上記(2)に記載の情報処理方法において、前記テキスト情報に前記署名部分が含まれるか否かを判定し、前記テキスト情報に前記署名部分が含まれると判定した場合、前記テキスト情報より前記署名部分を抽出し、抽出した前記署名部分より前記名刺情報を取得する、情報処理方法。
【0040】
(4)上記(3)に記載の情報処理方法において、前記テキスト情報に前記署名部分が含まれないと判定した場合、前記テキスト情報の全体より署名に関係する情報を検索し、前記署名に関係する情報より前記名刺情報を取得する、情報処理方法。
【0041】
(5)上記(3)に記載の情報処理方法において、前記署名部分より個人を特定する特定情報を取得し、前記特定情報に基づき複数のユーザーの名刺情報を含む人物情報データを検索し、検索結果として得られた名刺情報に含まれる情報に基づき前記署名部分に含まれる情報を検索し、前記署名部分より前記名刺データの作成に用いる名刺情報を取得する、情報処理方法。
【0042】
(6)上記(1)から(5)までの何れか1項に記載の情報処理方法において、前記第2の画面には、前記テキスト情報が含まれ、前記第2の画面では、前記テキスト情報のどの部分が前記名刺情報に利用されたのかを識別可能に構成される、情報処理方法。
【0043】
(7)上記(2)から(5)までの何れか1項に記載の情報処理方法において、前記テキスト情報を学習済みモデルに入力し、前記学習済みモデルは、テキスト情報を入力とし、テキスト情報に含まれる署名部分に該当する箇所の情報を出力として学習された学習済みモデルであり、前記学習済みモデルから出力された前記テキスト情報に含まれる署名部分に該当する箇所の情報を取得し、前記署名部分に該当する箇所の情報に基づき前記テキスト情報より前記署名部分を抽出する、情報処理方法。
【0044】
(8)上記(1)から(7)までの何れか1項に記載の情報処理方法において、前記テキスト情報より複数人の名刺情報が取得された場合、前記第2の画面は、前記複数人の名刺情報を選択可能に構成される、情報処理方法。
【0045】
(9)上記(1)から(6)までの何れか1項に記載の情報処理方法において、過去の該当する名刺情報と異なる箇所が存在する場合、前記第2の画面に含まれる名刺情報は、異なる箇所を識別可能に構成される、情報処理方法。
【0046】
(10)情報処理装置であって、制御部を有し、前記制御部は、入力領域を有する第1の画面を表示させ、前記入力領域は、電子メールの署名部分の情報を入力可能に構成されており、前記入力領域に前記署名部分の情報が入力されたことに基づいて、前記署名部分の情報より名刺データの作成に用いる名刺情報を取得し、取得した名刺情報を含む第2の画面を表示させ、前記第2の画面は、前記名刺情報を編集可能に構成される、情報処理装置。
【0047】
(11)プログラムであって、コンピュータに、上記(1)から(9)までの何れか1項に記載の情報処理方法を実行させるためのプログラム。
もちろん、この限りではない。
【0048】
例えば、上述のプログラムを記憶させる、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体として提供してもよい。
また、上述した実施形態及び変形例を任意に組み合わせて実施するようにしてもよい。
【0049】
また、上述した実施形態等では、サーバー装置100が画面を生成し、クライアント装置110に送信するように説明を行ったが、サーバー装置100が画面の生成に必要なデータ等をクライアント装置110に送信する。そして、サーバー装置100が受信したデータに基づき画面を生成し、表示するようにしてもよい。この場合、サーバー装置100が画面に必要なデータ等をクライアント装置110に送信する処理は、画面を表示させる処理の一例である。
【0050】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0051】
100 :サーバー装置
110 :クライアント装置
150 :ネットワーク
210 :制御部
220 :記憶部
230 :通信部
310 :制御部
320 :記憶部
330 :撮像部
340 :入力部
350 :出力部
360 :通信部
500 :入力画面
510 :入力領域
520 :送信ボタン
700 :確認画面
800 :確認画面
900 :確認画面
910 :選択ボックス
1000 :情報処理システム
1010 :確認画面
1020 :次の名刺候補ボタン
1100 :確認画面
1110 :前の名刺候補ボタン
1200 :確認画面