(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024057548
(43)【公開日】2024-04-24
(54)【発明の名称】注いでいる時に同時的に残量がわかる液体容器
(51)【国際特許分類】
G01F 19/00 20060101AFI20240417BHJP
【FI】
G01F19/00 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022173794
(22)【出願日】2022-10-12
(71)【出願人】
【識別番号】522422779
【氏名又は名称】澤谷 孝志
(72)【発明者】
【氏名】澤谷 孝志
(57)【要約】
【課題】液体を注いでいる最中にも同時的に残量がわかる液体容器を提供する。
【解決手段】 液体を注ぐために本体を傾けた時に、注ぎ口(2)に内部の液体の液面が達した際に、反対側底面板(4)に液体の液面が形成する線が液体の量を示す注ぎ時残量目盛り(6)を設けたことを特徴とする。
反対側底面板(4)の左右中心線(10)上のどの部分からも注ぎ口(2)までの距離を一定にしたことを特徴とする。
注ぎ口側底部(11)を直線にしたことを特徴とする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を注ぐために本体を傾けた時に、注ぎ口(2)に内部の液体の液面が達した際に、反対側底面板(4)に液体の液面が形成する線が液体の量を示す注ぎ時残量目盛り(6)を設けることを特徴とする注いでいる時に同時的に残量がわかる液体容器。
【請求項2】
反対側底面板(4)の左右中心線(10)上のどの部分からも注ぎ口(2)までの距離を一定にすることを特徴とする請求項1記載の注いでいる時に同時的に残量がわかる液体容器。
【請求項3】
注ぎ口側底部(11)を直線にすることを特徴とする請求項1記載の注いでいる時に同時的に残量がわかる液体容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を注いでいる最中にも同時的に残量がわかる液体容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、液体の量を測る際に水平にした状態で液体の量を示す液体容器があった。
また、円筒状の容器の側面に斜めに目盛りを設け、注いでいる際に残量が示せるようにした液体容器の特許出願があった(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】出願番号:特願平09-102354 公開番号:特開平10-253422
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の液体容器の中には水平にした際に液体の量が正確に示せるようになっているものがあるが、容器を傾けて注いでいる最中の液体の残量は示すことができなかった。したがって容器中の液体の一部の量だけを正確に注ぐことが難しかった。
容器の側面に注ぎ口から放射状に目盛りを設けて、注いでいる最中に残量が示せるようにした容器の出願(特開平10-253422)があったが、注ぎ口に対して水平を保たなければならず、少しでも左右に傾くと正確には測れない。また、目盛りの間隔が狭く、少量の変化を正確に測ることが難しかった。また、目盛の間隔は等間隔ではなく、等量を注いでいくのに不便であった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
液体を注ぐために本体を傾けた時に、注ぎ口(2)に内部の液体の液面が達した際に、反対側底面板(4)に液体の液面が形成する線が液体の量を示す注ぎ時残量目盛り(6)を設ける。
反対側底面板(4)の左右中心線(10)上のどの部分からも注ぎ口(2)までの距離を一定にする。左右中心線(10)は実際に本体に描画される必要はなく、距離の一定が実現されればよい。
注ぎ口側底部(11)を直線にする。
【発明の効果】
【0006】
液体を注いでいる最中にも注ぎ時残量目盛り(6)によって同時的に液体残量が示されるようになる。
注ぎ口(2)と離れた反対側底面板(4)に注ぎ時残量目盛り(6)を設けたので、注ぎ時残量目盛りを注ぎ口近くに放射状に設けた場合に比べ、目盛りが互いに接するところがなくなり、目盛りの間隔も広くなることから、より細かい液体残量を示すことが可能になる。また、本体のわずかな左右の傾きでは液体残量の表示は影響をほとんど受けない。
また、注ぎ時残量目盛り(6)どうしの間隔が液体残量と比例し、ほぼ等間隔になるので、注ぐ量をコントロールしやすくなる。
また、注ぎ口側底部(11)が直線なので、注ぎ口側底部(11)をテーブルなどに接触させたまま本体を傾けて液体を注げば、本体が左右に傾くことによる不正確な液体残量測定が防げる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【0008】
以下、本発明の実施形態について説明する。
容器の左右側面板(3)の片側に、従来の液体容器と同じく、水平時に置いた際に液面が形成する線に液体の量を示す水平時残量目盛り(5)を設ける。
反対側底面板(4)の左右中心線(10)上のどの部分からも注ぎ口(2)までの距離が一定になるように、左右側面板(3)を真円の四分の一分の扇形平面にし、注ぎ口の反対側底面板(4)を左右側面板(3)の円弧部分に沿った曲面状にする。
液体を注ぐために容器を傾けた時に、注ぎ口(2)に内部の液体の液面が達した際に、注ぎ口との反対側底面板(4)に液体の液面が形成する線に液体の量を示す注ぎ時残量目盛り(6)を設ける。
反対側底面板(4)の外側には把手支持板(9)と把手(7)を設ける。底部には水平時に安定するように底板(8)を設ける。
左右側面板(3)、反対側底面板(4)は透明な材料にする。
本発明は以上のような構成である。
本発明を使用するときは、まず本体を水平に置き、液体を全必要量まで注ぎ入れる。全必要量は水平時残量目盛り(5)によって測る。次にその液体の一部必要量だけを注ぎ出すにあたっては、注ぎ時残量目盛り(6)を見ながら注ぎ出し、液面が注ぎ時残量目盛り(6)の、全必要量から一部必要量を引いた量に当たる目盛りに達した時に注ぐことを中止する。
また、液体を注ぐ際に本体が左右に傾くことによって、注ぎ時残量目盛り(6)と液面が平行にならず残量が正確に測定できない場合は、注ぎ口側底部(11)をテーブルに接触させることによって、左右の傾きを防ぎ、液面が注ぎ時残量目盛り(6)と平行状態になり、注ぎ時残量を正確に測ることができる。
【符号の説明】
【0009】
1.注ぎ口側板
2.注ぎ口
3.左右側面板
4.反対側底面板
5.水平時残量目盛り
6.注ぎ時残量目盛り
7.把手
8.底板
9.把手支持板
10.左右中心線
11.注ぎ口側底部