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特開2024-57561情報処理装置、情報処理システムおよびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024057561
(43)【公開日】2024-04-24
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08B 31/00 20060101AFI20240417BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20240417BHJP
   G08B 21/10 20060101ALI20240417BHJP
   G08B 21/22 20060101ALI20240417BHJP
【FI】
G08B31/00 B
G01C21/26 A
G08B21/10
G08B21/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023002662
(22)【出願日】2023-01-11
(31)【優先権主張番号】P 2022164370
(32)【優先日】2022-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】591280485
【氏名又は名称】ソフトバンクグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】孫 正義
【テーマコード(参考)】
2F129
5C086
5C087
【Fターム(参考)】
2F129AA02
2F129AA03
2F129CC15
2F129CC35
2F129DD13
2F129DD14
2F129DD15
2F129DD20
2F129DD53
2F129EE52
2F129EE78
2F129EE79
2F129EE80
2F129EE95
2F129EE96
2F129FF12
2F129FF15
2F129FF20
2F129FF32
2F129FF57
2F129FF62
2F129FF63
2F129FF64
2F129FF72
2F129HH19
2F129HH22
5C086AA11
5C086BA22
5C086CB27
5C086FA18
5C087AA02
5C087AA03
5C087BB73
5C087BB74
5C087DD02
5C087EE08
5C087FF01
5C087FF02
5C087GG09
5C087GG66
5C087GG70
5C087GG84
(57)【要約】
【課題】生命を脅かす危機に関わる事象の発生が予測された場合に、車や人が密集状態となることを抑制する。
【解決手段】サーバ(情報処理装置)14の第1予測部142は、生命を脅かす危機に関わる事象の発生の危険度を予測し、第2予測部143は、収集した車両12および携帯端末18A,18B,18Cの少なくとも一方の位置情報から、車両12および携帯端末18A,18B,18Cを所持する人の少なくとも一方の密集度を予測する。通知部144Bは、第1予測部142によって発生が予測された前記事象の発生の危険度が第1閾値を超えた場合に、車両12および携帯端末18A,18B,18Cの少なくとも一方へ第1予測部142による予測結果に関する通知情報を送信すると共に、第2予測部143によって予測された密集度が第2閾値を超えた場合に第1閾値を低下させる。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生命を脅かす危機に関わる事象の発生の危険度を予測する第1予測部と、
収集した車両および携帯端末の少なくとも一方の位置情報から、前記車両および前記携帯端末を所持する人の少なくとも一方の密集度を予測する第2予測部と、
前記第1予測部によって発生が予測された前記事象の発生の危険度が第1閾値を超えた場合に、前記車両および前記携帯端末の少なくとも一方へ前記第1予測部による予測結果に関する通知情報を送信すると共に、前記第2予測部によって予測された前記密集度が第2閾値を超えた場合に前記第1閾値を低下させる通知部と、
を含む情報処理装置。
【請求項2】
前記第1予測部は、前記車両に搭載された制御装置から要求信号を受け付けた場合に、記憶部に格納された情報に基づいて、生命を脅かす危機に関わる事象の発生の危険度を予測する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1予測部による予測結果に関する通知情報は、前記車両および前記携帯端末を所持する人の少なくとも一方の避難場所を表す避難場所情報を含む請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第2予測部は、予測対象地域を分割して成る複数の予測エリアの各々を単位として前記密集度を予測し、
前記通知部は、前記第2予測部によって予測された密集度が第2閾値を超えた特定の予測エリアについて対応する前記第1閾値を低下させ、前記第1予測部によって発生が予測された前記事象の発生の危険度が、前記特定の予測エリアに対応する前記第1閾値を超えた場合に、前記特定の予測エリアに関連する前記車両および前記携帯端末の少なくとも一方へ前記第1予測部による予測結果に関する通知情報を送信する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
請求項1~請求項4の何れか1項記載の情報処理装置と、
前記車両に搭載された制御装置と、
前記携帯端末と、
を含む情報処理システム。
【請求項6】
コンピュータに、
生命を脅かす危機に関わる事象の発生の危険度を予測し、
収集した車両および携帯端末の少なくとも一方の位置情報から、前記車両および前記携帯端末を所持する人の少なくとも一方の密集度を予測し、
前記発生を予測した前記事象の発生の危険度が第1閾値を超えた場合に、前記車両および前記携帯端末の少なくとも一方へ前記生命を脅かす危機に関わる事象の発生の予測結果に関する通知情報を送信すると共に、前記予測した前記密集度が第2閾値を超えた場合に前記第1閾値を低下させる
ことを含む処理を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、移動通信網を介しての車両等の移動体の通信装置(制御装置)と情報処理装置との通信に関する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-035198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術における通信の具体例として、例えば、地震、大火事、雷、台風、大雪、嵐、津波、ミサイル、核爆発、戦争などのように、生命を脅かす危機に関わる事象の発生が予測された場合に、情報処理装置から車両に搭載された制御装置または人に所持された携帯端末へ通知することが考えられる。しかし、上記の事象の発生が予測・通知されると、避難場所などへ向かう一定のルートに車や人の流れが集中し、車や人が密集状態となって身動きが取れなくなることが生じ得る。
【0005】
本開示は上記事実を考慮して成されたもので、生命を脅かす危機に関わる事象の発生が予測された場合に、車や人が密集状態となることを抑制できる情報処理装置、情報処理システムおよびプログラムを得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様に係る情報処理装置は、生命を脅かす危機に関わる事象の発生の危険度を予測する第1予測部と、収集した車両および携帯端末の少なくとも一方の位置情報から、前記車両および前記携帯端末を所持する人の少なくとも一方の密集度を予測する第2予測部と、前記第1予測部によって発生が予測された前記事象の発生の危険度が第1閾値を超えた場合に、前記車両および前記携帯端末の少なくとも一方へ前記第1予測部による予測結果に関する通知情報を送信すると共に、前記第2予測部によって予測された前記密集度が第2閾値を超えた場合に前記第1閾値を低下させる通知部と、を含んでいる。
【0007】
第1の態様では、第1予測部により、生命を脅かす危機に関わる事象の発生の危険度が予測されるが、この予測では、一般に、生命を脅かす危機に関わる事象の発生時刻が迫ってくるに従って予測される危険度が高くなる。また第1の態様では、車両および携帯端末を所持する人の少なくとも一方の密集度が予測され、予測された前記密集度が第2閾値を超えた場合に第1閾値を低下させる。これにより、第1閾値を低下させない場合と比較して、車両および携帯端末の少なくとも一方への通知情報の通知が、より早期に行われることになるので、生命を脅かす危機に関わる事象の発生が予測された場合に、車や人が密集状態となることを抑制することができる。
【0008】
第2の態様は、第1の態様において、前記第1予測部は、前記車両に搭載された制御装置から要求信号を受け付けた場合に、記憶部に格納された情報に基づいて、生命を脅かす危機に関わる事象の発生の危険度を予測する。
【0009】
第2の態様によれば、情報処理装置が、通知情報を送信すべき車両、例えば、乗員が乗車しておりイグニッションスイッチがオンになっている活動状態の車両を認識することができる。
【0010】
第3の態様は、第1の態様において、前記第1予測部による予測結果に関する通知情報は、前記車両および前記携帯端末を所持する人の少なくとも一方の避難場所を表す避難場所情報を含んでいる。
【0011】
第3の態様によれば、通知情報に含まれる避難場所情報により、車両および携帯端末を所持する人の少なくとも一方が、適切な避難場所へ避難するよう誘導することができる。
【0012】
第4の態様は、第1の態様において、前記第2予測部は、予測対象地域を分割して成る複数の予測エリアの各々を単位として前記密集度を予測し、前記通知部は、前記第2予測部によって予測された密集度が第2閾値を超えた特定の予測エリアについて対応する前記第1閾値を低下させ、前記第1予測部によって発生が予測された前記事象の発生の危険度が、前記特定の予測エリアに対応する前記第1閾値を超えた場合に、前記特定の予測エリアに関連する前記車両および前記携帯端末の少なくとも一方へ前記第1予測部による予測結果に関する通知情報を送信する。
【0013】
第4の態様によれば、生命を脅かす危機に関わる事象の発生が予測された場合に、車や人が密集状態となることを、予測対象地域よりも狭い予測エリアを単位として抑制することができる。
【0014】
第5の態様に係る情報処理システムは、第1の態様~第4の態様の何れかに記載の情報処理装置と、前記車両に搭載された制御装置と、前記携帯端末と、を含んでいる。
【0015】
第5の態様によれば、第1の態様と同様に、生命を脅かす危機に関わる事象の発生が予測された場合に、車や人が密集状態となることを抑制することができる。
【0016】
第6の態様に係るプログラムは、コンピュータに、生命を脅かす危機に関わる事象の発生の危険度を予測し、収集した車両および携帯端末の少なくとも一方の位置情報から、前記車両および前記携帯端末を所持する人の少なくとも一方の密集度を予測し、前記発生を予測した前記事象の発生の危険度が第1閾値を超えた場合に、前記車両および前記携帯端末の少なくとも一方へ前記生命を脅かす危機に関わる事象の発生の予測結果に関する通知情報を送信すると共に、前記予測した前記密集度が第2閾値を超えた場合に前記第1閾値を低下させることを含む処理を実行させる。
【0017】
第6の態様によれば、第1の態様と同様に、生命を脅かす危機に関わる事象の発生が予測された場合に、車や人が密集状態となることを抑制することができる。
【0018】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】第1実施形態に係る情報処理システムの機能構成の一例を概略的に示すブロック図である。
図2】実施形態に係るネットワーク構成の一例を概略的に示すイメージ図である。
図3】実施形態に係る車両内のネットワーク構成の一例を概略的に示す概略図である。
図4】第1実施形態に係る情報処理装置によって実行される処理ルーチンの一例を概略的に示すフローチャートである。
図5】Level6 SOSの概要図である。
図6】Level6 SOSの概要図である。
図7】制御装置(Central Brain)、サーバまたは複数の端末として機能するコンピュータのハードウェア構の一例を概略的に示すブロック図である。
図8】第2実施形態に係る情報処理システムの機能構成の一例を概略的に示すブロック図である。
図9】第2実施形態に係る情報処理装置によって実行される処理ルーチンの一例を概略的に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0021】
〔第1実施形態〕
本実施形態の情報処理システムは、人の生命を脅かす危機を予め予測し、その危機を表すリスクが増した場合は、即時に車両の保有者とその家族へ自動的に連絡する。更に、本実施形態の情報処理システムは、車両の避難ルートや避難所までにかかる時間等も常に計算し、上記通報時にその情報も車両の保有者とその家族へ知らせる。更に、本実施形態の情報処理システムは、車両等の避難所といったアクセスポイントに予め連絡しても良い。なお、本実施形態の情報処理システムは、アクセスポイントが定まらない場合、第2、第3のアクセスポイントも計算し、車両の保有者及びその家族へアクセスポイントの場所等を通知する。
【0022】
なお、人の生命を脅かす危機としては、例えば、地震、大火事、雷、台風、大雪、嵐、津波、ミサイル、核爆発、及び戦争等の発生が挙げられる。
【0023】
図1は、本実施形態に係る情報処理システム10の一例の概略図である。情報処理システム10は、車両12に搭載される制御装置120と、情報処理装置の一例であるサーバ14と、複数の携帯端末18A,18B,18Cとを備えている。制御装置120と、サーバ14と、複数の携帯端末18A,18B,18Cとは、インターネット等の通信回線16によって通信可能に接続されている。
【0024】
制御装置120は、車両12の制御装置の一例である。なお、以下では、制御装置120をCentral Brain120とも称する。
【0025】
なお、以下において説明される「Level6」とは自動運転を表すレベルであり、完全自動運転を表すLevel5よりも更に上のレベルに相当する。Level5は完全自動運転を表すものの、それは人が運転するのと同等のレベルであり、それでも未だ事故等が発生する確率はある。Level6とは、Level5よりも上のレベルを表すものであり、Level5よりも事故が発生する確率が低いレベルに相当する。
【0026】
図2は、本実施形態に係るCentral Brain120が接続される通信環境を説明するための図である。図2に示されるように、Central Brain120は、通信先として一般クラウドとプライベートクラウドとを切り替えることが可能である。例えば、プライベートクラウドは、VPN(Virtual Private Network)によって実現される。
【0027】
図3は、Central Brain120の車両12内の構成を説明するための図である。図3に示されているように、Central Brain120のSoCには、複数のGate Wayが通信可能に接続されている。Central Brain120は、Gate Wayを介して外部のクラウドに接続されている。Central Brain120は、Gate Wayを介して外部のクラウドへアクセスすることができるように構成されている。その一方で、Gate Wayの存在により、外部からCentral Brain120へ直接アクセスすることはできないように構成されている。
【0028】
Central Brain120は、所定時間が経過する毎に、要求信号をサーバ14へ出力する。具体的には、Central Brain120は、10億分の1秒毎に、問い合わせを表す要求信号をサーバ14へ出力する。
【0029】
サーバ14は、図4に示されているフローチャートを繰り返し実行する。
【0030】
ステップS100において、サーバ14の受付部140は、Central Brain120から出力された要求信号を受け付ける。
【0031】
サーバ14の情報蓄積部141には、地震、大火事、雷、台風、大雪、嵐、津波、ミサイル、核爆発、及び戦争等の前兆となるあらゆる情報が24時間、365日、いつでも蓄積されている。情報蓄積部141は記憶部の一例である。
【0032】
ステップS102において、サーバ14の予測部142は、Central Brain120から出力された要求信号を受け付けた場合、情報蓄積部141に格納された各種情報に基づいて、生命を脅かす危機に関わる事象の発生を予測する。
【0033】
ステップS104において、サーバ14の予測部142は、ステップS102での予測結果に基づいて、実際に生命を脅かす危機に関わる事象が発生するか否かを判断する。例えば、サーバ14の予測部142は、生命を脅かす危機に関わる事象が発生する確率が所定値以上の場合に、当該事象が発生すると判断する。
【0034】
なお、サーバ14の予測部142は、情報蓄積部141に蓄積された情報をAI(Artificial intelligence)を用いて分析することにより、生命を脅かす危機の発生のタイミングと発生確率とを常に計算している。常にとは、10億分の1秒であってよい。なお、生命を脅かす危機の予兆は発生の1時間以上前にわかっている場合があるため、この情報を利用しても良い。
【0035】
ステップS106において、サーバ14の通知部144は、予測部142によってある事象が発生すると判断された場合、その判断結果を車両12のCentral Brain120及び複数の携帯端末18A,18B,18Cの少なくとも1つの機器へ通知する。なお、この際、例えば、サーバ14の通知部144は、車両12の避難場所であるアクセスポイントの候補地に関する情報も、車両12のCentral Brain120と複数の携帯端末18A,18B,18Cへ通知するようにしてもよい。
【0036】
Central Brain120は、車両12内の表示装置(図示省略)等に、生命を脅かす危機に関わる事象が発生する旨を出力する。車両12内の乗員は、それを確認し、アクセスポイントへ向かう等する。
【0037】
複数の携帯端末18A,18B,18Cの各々は、例えば、車両12の乗員の家族が保有している端末である。複数の携帯端末18A,18B,18Cの各々は、自らの表示装置(図示省略)等に、生命を脅かす危機に関わる事象が発生する旨を出力する。乗員の家族は、それを確認し、車両12のアクセスポイント等を確認する。
【0038】
上記のように、サーバ14は、Central Brain120を搭載する車両12や、あらかじめ登録したメンバー(例えば、家族等)が保有する複数の携帯端末18A,18B,18Cへ危機の発生を連絡する。その際に、サーバ14は、危機のリスク度合いや、安全な場所までのルートや、安全な場所までにかかる時間を知らせても良い。また、サーバ14は、避難の行先、ルート、アクセス時間を知らせてもよい。また、サーバ14は、アクセス先に電話連絡、アポ取りし、連絡が取れない場合は、第2、第3の候補のアクセスポイントに連絡しても良い。
【0039】
また、Central Brain120が利用する交通情報はミッションクリティカルであるため、サーバ14は、完全プライベートなCentral Brain120にVPN経由で接続して、Chip対ChipレベルのセキュリティでCentral Brain120とのみ接続している。その一方で、Zone Gatewayを介してクラウドと接続されているCentral Brain120は常に一般クラウド情報に繋げることができる。
【0040】
また、上述したように、GatewayからCentral Brain120に入ることはできないが、逆にCentral Brain120から他に問いかけることは可能である。Central Brain120から、他の車両12のCentral Brainに問い合わせしても良い。
【0041】
上述したように、本実施形態に係る情報処理システム10は、AIの技術を活用し、自然災害や原発事故などの生命を脅かす危機の発生確率と発生時期を予測してPush型のSOS機能を提供し人命を守る。具体的には、本実施形態に係る情報処理システム10は、ゾーンゲートウェイに接続されたCentral Brain120がパブリッククラウドの情報へアクセスし、スマートカーの持ち主とその家族の命を守るためにナノ秒毎に試算を行う。
【0042】
本実施形態の情報処理システム10によれば、全てのリスク(例えば、地震、火事、雷、台風、大雪、大雨、津波、ミサイル、核爆発、及び戦争等)を事前に予測し、リスクが上昇した時に自動で家族へ通知をする。具体的には、本実施形態の情報処理システム10は、事象が発生するタイミングと安全性を計算しながらPUSH SOSを発動する。また、情報処理システム10は、ナノ秒単位でのシミュレーションを行う(例えば、避難先、避難経路、及びアクセス時間等)。また、本実施形態の情報処理システム10は、アクセスポイントに事前連絡し、予約を取る(例えば、アクセスポイントが利用できない場合は、2番目、3番目、それ以上の選択肢のリスク計算をすべて行う。)
【0043】
図5図6は、上記内容の概要図である。
【0044】
図7は、制御装置120、Central Brain120、サーバ14、又は複数の携帯端末18A,18B,18Cとして機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、本実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、本実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、本実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてもよい。
【0045】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。DVDドライブは、DVD-ROMドライブ及びDVD-RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブまたはソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボードのようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0046】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0047】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVDドライブは、プログラム又はデータをDVD-ROM等から読み取り、記憶装置1224に提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0048】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してもよい。
【0049】
プログラムは、DVD-ROM又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてもよい。
【0050】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0051】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ(DVD-ROM)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してもよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてもよい。
【0052】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してもよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してもよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してもよい。
【0053】
上で説明したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0054】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてもよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されていてもよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでいてもよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでいてもよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでいてもよい。
【0055】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでいてもよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれていてもよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれていてもよい。
【0056】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでいてもよい。
【0057】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0058】
〔第2実施形態〕
図8に示すように、第2実施形態に係る情報処理システム20は、サーバ14が、第1実施形態で説明した予測部142、通知部144に代えて、第1予測部142,第2予測部143および通知部144Bとして機能する点で第1実施形態と相違している。
【0059】
第1予測部142は,第1実施形態で説明した予測部142と同様にして、生命を脅かす危機に関わる事象の発生の危険度を予測する。当該予測は、例えば、車両12に搭載された制御装置(Central Brain)120から要求信号を受け付けたことをトリガとして行うことができる。なお、第1予測部142による予測では、一般に、生命を脅かす危機に関わる事象の発生時刻が迫ってくるに従って予測される危険度が高くなり、現時刻が前記事象の発生時刻になると前記危険度が最大値になる。また、本実施形態では、現時刻が前記事象の発生時刻になるよりも前のタイミングで、前記危険度がその最大値未満の閾値を超えると、予測結果に関する通知情報が送信される。
【0060】
第2予測部143は、制御装置(Central Brain)120から要求信号を受け付けた場合に、受け付けた要求信号に含まれる、制御装置(Central Brain)120が搭載された車両12の位置情報を収集する。そして第2予測部143は、収集した個々の車両12の位置情報から、車両12の密集度を予測する。なお、第2の予測部143によって予測される密集度は、例えば、人口密度に基づいた指標、単位面積あたりの車両の数、他の車両との距離等で数値化された情報である。
【0061】
通知部144Bは、第1予測部142によって発生が予測された前記事象の発生の危険度が第1閾値を超えた場合に、車両12および携帯端末へ第1予測部142による予測結果に関する通知情報を送信すると共に、第2予測部143によって予測された車両12の密集度が第2閾値を超えた場合に前記第1閾値を低下させる。
【0062】
次に図9を参照し、第2実施形態に係るサーバ14によって実行される処理について説明する。
【0063】
ステップS200において、受付部140は、制御装置(Central Brain)120から出力された要求信号を受け付ける。
【0064】
ステップS202において、第1予測部142は、制御装置(Central Brain)120から出力された要求信号を受け付けた場合、情報蓄積部141に格納された各種情報に基づいて、生命を脅かす危機に関わる事象の発生の危険度を予測する。
【0065】
なお、第2実施形態ではサーバ14が複数設けられており(図示省略)、個々のサーバ14は、生命を脅かす危機に関わる事象の発生の危険度を予測する予測対象地域が互いに相違されている。また、個々のサーバ14に対応する予測対象地域は複数の予測エリアに各々分割されており、第1予測部142は、個々の予測エリア毎に、生命を脅かす危機に関わる事象が発生する危険度を演算することで、生命を脅かす危機に関わる事象の発生を個々の予測エリア毎に予測してもよい。一例として、生命を脅かす危機に関わる事象が「津波」である場合、演算される危険度は、内陸の予測エリアよりも海に面している予測エリアの方が高くなる。
【0066】
ステップS204において、第2予測部143は、生命の危機に関わる事象が発生することが第1予測部142によって予測されたか否か判定する。ステップS204の判定が否定された場合は図9に示す処理を終了する。また、ステップS204の判定が肯定された場合はステップS206へ移行する。なお、ステップS204の判定は、例えば、演算された危険度が所定値以上の予測エリアが存在するか否かに基づいて行ってもよい。
【0067】
ステップS206において、第2予測部143は、制御装置(Central Brain)120から受け付けた要求信号に含まれる、制御装置(Central Brain)120が搭載された個々の車両12の位置情報に基づいて、個々の予測エリア毎に車両12の密集度を予測する。なお、ステップS206における車両12の密集度の予測は、例えば、個々の車両12の位置情報に基づき、個々の車両12が最寄りの避難場所へ移動すると仮定して、予測エリア内における所定時間後の車両12の台数を予測して車両12の密集度を演算することを、時系列に繰り返すことで行うようにしてもよい。
【0068】
ステップS208において、通知部144Bは、第2予測部143によって予測された車両12の密集度が、予め設定された第2閾値を超えている予測エリアが存在しているか否か判定する。ステップS208の判定が否定された場合はステップS212へ移行し、ステップS208の判定が肯定された場合はステップS210へ移行する。
【0069】
ステップS210において、通知部144Bは、第2予測部143によって予測された車両12の密集度が第2閾値を超えている全ての予測エリアについて、当該予測エリアに対応する第1閾値から所定値αを減算する処理を各々行う。
【0070】
ステップS212において、通知部144Bは、生命の危機に関わる事象が発生する危険度が第1閾値を超えている予測エリアが存在しているか否か判定する。ステップS212の判定が否定された場合は図9に示す処理を終了する。また、ステップS212の判定が肯定された場合はステップS214へ移行する。
【0071】
ステップS214において、通知部144Bは、生命の危機に関わる事象が発生する危険度が第1閾値を超えている予測エリアに関連する車両12に対し、避難場所情報を含む通知情報を送信する。これにより、通知情報を受信した制御装置(Central Brain)120が搭載されている車両12では、乗員に対し、生命の危機に関わる事象が発生したことが通知され、同時に通知された避難場所への車両12の移動(避難)が行われることになる。
【0072】
上記のステップS214において、生命の危機に関わる事象が発生する危険度が第1閾値を超えている予測エリアに関連する車両12としては、予測エリア内に位置している車両12、予測エリア内を通過して避難場所へ移動する車両12、および、避難場所が予測エリア内に位置している車両12、の少なくとも1つが挙げられる。
【0073】
また、第2実施形態では、制御装置(Central Brain)120が搭載されている車両12について、関連する携帯端末18A,18B,18C(例えば車両12の保有者の家族が所持する携帯端末18A,18B,18C)が予め登録されている。次のステップS216において、通知部144Bは、通知情報を送信した車両12毎に予め登録された携帯端末18A,18B,18Cに対して通知情報を送信し、図9に示す処理を終了する。
【0074】
これにより、通知情報を受信した携帯端末18A,18B,18Cでは、携帯端末18A,18B,18Cを所持する人により、生命の危機に関わる事象が発生したことが認識され、同時に通知された避難場所への移動(避難)が行われることになる。なお、携帯端末18A,18B,18Cへ送信する通知情報については、携帯端末18A,18B,18Cと一旦通信を行って携帯端末18A,18B,18Cの現在位置を確認した後、確認した現在位置に対応する避難場所の情報を含む通知情報を携帯端末18A,18B,18Cへ送信するようにしてもよい。
【0075】
以上説明したように第2実施形態において、第1予測部142が、生命を脅かす危機に関わる事象の発生の危険度を予測し、第2予測部143が、収集した車両12の位置情報から車両12の密集度を予測する。そして通知部144Bは、第1予測部142によって発生が予測された前記事象の発生の危険度が第1閾値を超えた場合に、車両12および携帯端末18A,18B,18Cへ第1予測部142による予測結果に関する通知情報を送信すると共に、第2予測部143によって予測された車両12の密集度が第2閾値を超えた場合に第1閾値を低下させる。これにより、第1閾値を低下させない場合と比較して、車両12および携帯端末18A,18B,18Cの少なくとも一方への通知情報の通知が、より早期に行われることになり、生命を脅かす危機に関わる事象の発生が予測された場合に、車や人が密集状態となることを抑制することができる。
【0076】
また、第2実施形態において、第1予測部142は、車両12に搭載された制御装置(Central Brain)120から要求信号を受け付けた場合に、情報蓄積部141に格納された情報に基づいて、生命を脅かす危機に関わる事象の発生の危険度を予測する。これにより、サーバ14が、通知情報を送信すべき車両12、例えば、乗員が乗車しておりイグニッションスイッチがオンになっている活動状態の車両12を認識することができる。
【0077】
また、第2実施形態において、第1予測部142による予測結果に関する通知情報は、車両12または携帯端末18A,18B,18Cを所持する人の少なくとも一方の避難場所を表す避難場所情報を含んでいる。これにより、通知情報に含まれる避難場所情報により、車両12または携帯端末18A,18B,18Cを所持する人が、適切な避難場所へ避難するよう誘導することができる。
【0078】
また、第2実施形態において、第2予測部143は、予測対象地域を分割して成る複数の予測エリアの各々を単位として前記密集度を予測し、通知部144Bは、第2予測部143によって予測された密集度が第2閾値を超えた特定の予測エリアについて対応する前記第1閾値を低下させ、第1予測部142によって発生が予測された前記事象の発生の危険度が、特定の予測エリアに対応する第1閾値を超えた場合に、特定の予測エリアに関連する車両12および携帯端末18A,18B,18Cの少なくとも一方へ第1予測部142による予測結果に関する通知情報を送信する。これにより、生命を脅かす危機に関わる事象の発生が予測された場合に、車や人が密集状態となることを、予測対象地域よりも狭い予測エリアを単位として抑制することができる。
【0079】
なお、第2実施形態では、第1予測部142が、生命を脅かす危機に関わる事象の発生の危険度を予測エリア毎に予測する態様を説明したが、本開示はこれに限定されるものではない。例えば、生命を脅かす危機に関わる事象の発生の危険度を、予測エリアよりも広い予測対象地域を単位として予測するようにしてもよい。
【0080】
また、第2実施形態では、第1予測部142によって生命の危機に関わる事象の発生が予測された場合(ステップS204の判定が肯定された場合)に、第2予測部143が、収集した車両12の位置情報から車両12の密集度を予測する処理を行う態様を説明した。しかし、本開示はこの態様に限定されるものではなく、例えば、第2予測部143は、第1予測部142によって前記事象の発生が予測されたか否かとは無関係に、上記処理を常時行うようにしてもよい。
【0081】
また、第2実施形態では、第2予測部143が、収集した車両12の位置情報から車両12の密集度を予測する態様を説明したが、本開示はこれに限定されるものではない。例えば、第2予測部143は、携帯端末18A,18B,18Cの位置情報を収集し、収集した携帯端末18A,18B,18Cの位置情報から、携帯端末18A,18B,18Cを所持する人の密集度を予測するようにしてもよい。また、第2予測部143は、車両12の密集度と携帯端末18A,18B,18Cを所持する人の密集度とを各々予測するようにしてもよい。
【0082】
さらに、第2実施形態では、個々の車両12毎に関連する携帯端末18A,18B,18C(例えば車両12の保有者の家族が所持する携帯端末18A,18B,18C)が予め登録され、通知部144Bが、通知情報を送信した車両12毎に予め登録された携帯端末に対して通知情報を送信する態様を説明した。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。例えば、通知部144Bは、位置情報を収集した携帯端末18A,18B,18Cに対して通知情報を送信するようにしてもよい。
【0083】
また、第2実施形態において、通知情報に含まれる避難場所情報には、避難場所へのルートを表す避難ルート情報が含まれていてもよい。これにより、通知情報を受信した制御装置(Central Brain)120が搭載されている車両12の乗員、或いは携帯端末18A,18B,18Cを所持する人が、避難ルート情報を参照することで、適切な避難ルートで避難場所へ避難することができる。
【0084】
以上、本開示を実施の形態を用いて説明したが、本開示の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本開示の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0085】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0086】
120 制御装置、14 サーバ、携帯端末18A,18B,18C、142 第1予測部、143 第2予測部、144B 通知部、1200 コンピュータ、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インタフェース、1224 記憶装置、1230 ROM、1240 入出力チップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9