(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024057578
(43)【公開日】2024-04-24
(54)【発明の名称】高温焼成炉用エアロゲル保温モルタルの製造機器及びその方法
(51)【国際特許分類】
B28C 5/12 20060101AFI20240417BHJP
B01F 27/80 20220101ALI20240417BHJP
B01F 23/43 20220101ALI20240417BHJP
B01F 35/22 20220101ALI20240417BHJP
B01F 35/71 20220101ALI20240417BHJP
B01F 35/75 20220101ALI20240417BHJP
B01F 35/81 20220101ALI20240417BHJP
B01F 35/92 20220101ALI20240417BHJP
B28C 5/38 20060101ALI20240417BHJP
【FI】
B28C5/12
B01F27/80
B01F23/43
B01F35/22
B01F35/71
B01F35/75
B01F35/81
B01F35/92
B28C5/38
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023135683
(22)【出願日】2023-08-23
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-11-21
(31)【優先権主張番号】2022112478004
(32)【優先日】2022-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523005427
【氏名又は名称】中建材科創新技術研究院(山東)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100216471
【弁理士】
【氏名又は名称】瀬戸 麻希
(72)【発明者】
【氏名】張忠倫
(72)【発明者】
【氏名】王明銘
(72)【発明者】
【氏名】辛志軍
【テーマコード(参考)】
4G035
4G037
4G056
4G078
【Fターム(参考)】
4G035AB38
4G035AE13
4G035AE15
4G037AA04
4G037AA11
4G037BA01
4G037CA20
4G037EA04
4G056AA06
4G056CC04
4G056CD31
4G078AB11
4G078BA05
4G078DA01
4G078EA03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】自動処理が行える高温焼成炉用エアロゲル保温モルタルの製造機器及びそのプロセスを提供すること。
【解決手段】頂部箱1、支持フレーム台2、処理機構3、かき混ぜ機構、収納機構5及び突き合わせ機構を含み、前記頂部箱内にはその内部空間をそれぞれ第1の材料排出室7、第2の材料排出室8、第3の材料排出室及び第4の材料排出室に仕切ることができる仕切板フレームが設置され、前記収納機構は、支持フレーム台の内頂部に取り付けられ且つ頂部箱と突き合わせ、前記突き合わせ機構は、収納機構に取り付けられ、前記支持フレーム台の内底部には材料収集箱12が設置され、前記頂部箱の片側に戸板が設置され、自動でエアロゲル粉体の第1の段階の仕入れや混合を完了させる、高温焼成炉用エアロゲル保温モルタルの製造機器及びそのプロセスである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
頂部箱(1)、支持フレーム台(2)、処理機構(3)、かき混ぜ機構(4)、収納機構(5)及び突き合わせ機構(6)を含み、前記頂部箱(1)は、支持フレーム台(2)の頂部に取り付けられ、前記頂部箱(1)内にはその内部空間をそれぞれ第1の材料排出室(7)、第2の材料排出室(8)、第3の材料排出室(9)及び第4の材料排出室(10)に仕切ることができる仕切板フレーム(11)が設置され、前記処理機構(3)は、頂部箱(1)の頂部に設置され、且つ処理機構(3)の底部は、頂部箱(1)内に設置され、前記かき混ぜ機構(4)は、仕切板フレーム(11)に取り付けられ且つ頂部箱(1)の内底部に位置し、前記収納機構(5)は、支持フレーム台(2)の内頂部に取り付けられ且つ頂部箱(1)と突き合わせ、前記突き合わせ機構(6)は、収納機構(5)に取り付けられ、前記支持フレーム台(2)の内底部には収納機構(5)と突き合わせる材料収集箱(12)が設置され、前記頂部箱(1)の片側に戸板(13)が設置され、前記処理機構(3)は、昇降モジュール(31)、材料貯蔵モジュール(32)及び濾過網(33)を含み、前記昇降モジュール(31)は、頂部箱(1)の頂部に取り付けられ、前記材料貯蔵モジュール(32)は、第3の材料排出室(9)の内頂部に設置され且つ濾過網(33)と突き合わせ、前記濾過網(33)は、半球状構造を呈し且つ仕切板フレーム(11)の側壁に摺動可能に取り付けられ、且つ濾過網(33)は、第4の材料排出室(10)内に位置し、前記昇降モジュール(31)は、駆動シリンダー(311)、取り付け板(312)、接続板(313)、駆動モーター(314)及び半球状研磨体(315)を含み、前記取り付け板(312)は、頂部箱(1)の頂部に固定され、前記駆動シリンダー(311)は、取り付け板(312)の頂部に固定され、前記取り付け板(312)の頂部は、駆動シリンダー(311)の出力端に接続され、前記駆動モーター(314)は、接続板(313)に固定され、且つ駆動モーター(314)の出力端は、半球状研磨体(315)の頂部に接続され、前記材料貯蔵モジュール(32)は、材料貯蔵ガイドボックス(321)、回転板(322)及び回転モーター(323)を含み、前記頂部箱(1)の頂部には材料貯蔵ガイドボックス(321)と連通する材料口が開設され、前記材料貯蔵ガイドボックス(321)の片側に突き合わせ口が設置され、前記回転板(322)は、突き合わせ口に回転可能に設置され、前記回転モーター(323)は、材料貯蔵ガイドボックス(321)の片側壁に取り付けられ、且つ回転モーター(323)の出力端は、回転板(322)に接続され、前記かき混ぜ機構(4)は、回転羽根(41)、接続軸(42)、接続座(43)、従動傘歯(44)、主動傘歯(45)及びステッピングモーター(46)を含み、前記ステッピングモーター(46)は、第3の材料排出室(9)内に位置し且つ仕切板フレーム(11)に固定され、前記主動傘歯(45)は、第4の材料排出室(10)内に位置し且つステッピングモーター(46)の出力端に接続され、前記従動傘歯(44)は、接続軸(42)の先端に固定され、且つ従動傘歯(44)は、主動傘歯(45)と噛み合い、前記回転羽根(41)は、接続軸(42)の底端に固定され、前記収納機構(5)は、外筒(51)、伝動モジュール(52)、内筒(53)及び2つの受け座(54)を含み、2つの前記受け座(54)は、支持フレーム台(2)に間隔をおいて取り付けられ、前記伝動モジュール(52)は、支持フレーム台(2)に固定され且つ内筒(53)まで延びて設置され、前記外筒(51)の両端は、それぞれ2つの受け座(54)に接続され、前記内筒(53)は、外筒(51)内に設置され、前記内筒(53)は、中空構造を呈し、前記外筒(51)の外側壁には内筒(53)と連通する注入管(56)が設置され、前記伝動モジュール(52)は、L型板(521)、主動歯付きディスク(522)、伝動モーター(523)、従動歯付きディスク(524)及び伝動軸(525)を含み、前記L型板(521)は、支持フレーム台(2)の内側壁に固定され、前記伝動モーター(523)は、L型板(521)に固定され、且つ伝動モーター(523)の出力端は、主動歯付きディスク(522)に接続され、前記伝動軸(525)は、外筒(51)に回転可能に設置され、且つ伝動軸(525)の一端は、従動歯付きディスク(524)に接続され、前記従動歯付きディスク(524)は、主動歯付きディスク(522)と噛み合い、前記伝動軸(525)に回動羽根(526)が設置され、前記回動羽根(526)の一端は、内筒(53)の内側壁に接触し、前記外筒(51)の両端にいずれも排気網孔(511)が設置され、前記外筒(51)及び内筒(53)にはいずれも上入口及び下出口が設置され、前記突き合わせ機構(6)は、導通接続管(61)、制御弁(62)、上制御モジュール(63)及び下制御モジュール(64)を含み、前記導通接続管(61)の両端は、それぞれ頂部箱(1)及び上入口と連通し、前記制御弁(62)は、導通接続管(61)に固定され、前記上制御モジュール(63)及び下制御モジュール(64)は、構造が同じであり、前記上制御モジュール(63)は、支持フレーム台(2)の内頂部に固定され且つ上入口と協働し、前記下制御モジュール(64)は、支持フレーム台(2)に固定され且つ下出口と協働し、前記上制御モジュール(63)は、弧状板(631)、バンプ(632)、ガイドプーリ(633)、支え板(634)及び連動モーター(635)を含み、前記弧状板(631)は、内筒(53)内に設置され、前記バンプ(632)は、弧状板(631)の外側壁に固定され、前記支え板(634)は、支持フレーム台(2)に固定され、前記連動モーター(635)は、支え板(634)に固定され、且つ連動モーター(635)の出力端は、ガイドプーリ(633)に接続され、前記ガイドプーリ(633)の外側壁にはそれに接続された連動ブロック(636)が設置され、当該連動ブロック(636)の一端は、バンプ(632)に接続され、前記上制御モジュール(63)は、弧状板(631)、バンプ(632)、ガイドプーリ(633)、支え板(634)及び連動モーター(635)を含み、前記弧状板(631)は、内筒(53)内に設置され、前記バンプ(632)は、弧状板(631)の外側壁に固定され、前記支え板(634)は、支持フレーム台(2)に固定され、前記連動モーター(635)は、支え板(634)に固定され、且つ連動モーター(635)の出力端は、ガイドプーリ(633)に接続され、前記ガイドプーリ(633)の外側壁にはそれに接続された連動ブロック(636)が設置され、当該連動ブロック(636)の一端は、バンプ(632)に接続される、ことを特徴とする高温焼成炉用エアロゲル保温モルタルの製造機器。
【請求項2】
接着剤、エアロゲル粉体、補強剤及び液体溶媒を順次それぞれ第1の材料排出室(7)及び第2の材料排出室(8)から頂部箱(1)の内底部に添加することにより、それと同時に、回転モーター(323)は、回転板(322)を回転させて突き合わせ口を開放するように動かし、材料貯蔵ガイドボックス(321)内に位置する得られたポリスチレン粒子を回転板(322)から濾過網(33)内に落下させ、次に、駆動シリンダー(311)は、接続板(313)における駆動モーター(314)を駆動して下方へ移動させるように動かし、駆動モーター(314)は、その出力端に接続された半球状研磨体(315)を回転させるように動かし、直ちにポリスチレン粒子を研磨し、且つ濾過網(33)の網孔から頂部箱(1)の内底部に落下させるステップS1と、
ステッピングモーター(46)によりその出力端に接続された主動傘歯(45)を回転させるように駆動し、主動傘歯(45)と噛み合う従動傘歯(44)を回転させるように動かし、従動傘歯(44)に接続された接続軸(42)及び回転羽根(41)を随時に同期に回転させ、頂部箱(1)の内底部に位置する各原料を十分に混合させ、エアロゲル保温モルタルを得るステップS2と、
制御弁(62)により導通接続管(61)の開放を制御し、上制御モジュール(63)が作動して上入口の開放を制御し、それによりエアロゲル保温モルタルを導通接続管(61)から内筒(53)内に進入させ、外筒(51)の両端に設置された排気網孔(511)は、エアロゲル保温モルタルの生産過程におけるガスを排出することができるステップS3と、
伝動モーター(523)によりその出力端に接続された主動歯付きディスク(522)を回転させるように駆動し、主動歯付きディスク(522)と噛み合う従動歯付きディスク(524)を回転させるように動かし、直ちに伝動軸(525)における回動羽根(526)が同期に回転し、内筒(53)内に位置するエアロゲル保温モルタルを混合して流動させ、その混合効率及び効果を高めるステップS4と、
エアロゲル保温モルタルの材料混合を完了した後、下制御モジュール(64)は、下出口の開放を制御し、エアロゲルを下出口から材料収集箱(12)内に進入させ、エアロゲル保温モルタル全体の製造収集操作を完了させるステップS5と、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の高温焼成炉用エアロゲル保温モルタルの製造機器のプロセス。
【請求項3】
請求項1に記載の機器で製造される高温焼成炉用エアロゲル保温モルタルにおいて、前記材料の複合エアロゲルの熱伝導率(平均温度25℃)は、0.022-0.029W/m・Kであり、熱伝導率(平均温度300℃)は、0.042-0.050W/m・Kであり、熱伝導率(平均温度800℃)は、0.078-0.085W/m・Kであり、具体的な製造過程は、まず飽和塩化アルミニウム六水和物(AlCl3・6H2O)溶液を製造し、モル比8~10:1:16~20:16~20のAlCl3・6H2O、TEOS、無水エタノール及び脱イオン水を均一に混合し、常温で60分間撹拌した後、さらにモル比1:9~12のTEOS及びプロピレンオキサイド(PO)に応じて、プロピレンオキサイドを添加して5~10分間撹拌し、その溶液が変色すると撹拌を停止し、室温で静置して複合アルコールゲルを得ることと、無水エタノールを熟成液とし、アルコールゲルを50℃の恒温水浴に置いて24時間熟成した後に超臨界乾燥を行い、Al2O3-SiO2複合エアロゲルを得ることである、ことを特徴とする高温焼成炉用エアロゲル保温モルタル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保温モルタルの製造機器技術の分野に関し、具体的には高温焼成炉用エアロゲル保温モルタルの製造機器及びその方法である。
【背景技術】
【0002】
エアロゲルは、ナノメートルオーダーの超微細粒子が互いに凝集してナノ多孔質ネットワーク構造を構成し、且つネットワーク空隙にガス状分散媒が満たされている軽質ナノ固体材料である。その空隙率は、99.8%に高く達し、ポアの典型的なサイズは、1-40nmであり、比表面積は、400-1200m2/gであり、一方、密度は、3kg/m3まで低くすることができ、室温熱伝導率は、0.010W/(m・K)以下まで低くすることができ、優れた軽質、光透過、断熱、保温、遮音、防火、耐衝撃性能、及び優れた化学的安定性と不燃性を示す。これらの特徴であればこそ、エアロゲル材料に、熱学、音響学、光学、マイクロエレクトロニクス、粒子検出などにおいて非常に広い応用潜在力を備えさせ、従来の高温焼成炉は、その熱損失が小さく、エネルギーを節約するために、そのエアロゲル保温材料も焼成炉分野に応用される。
【0003】
特許番号CN211886839Uの中国考案特許は、エアロゲル複合材料を製造するための機器を開示し、製造箱を含み、前記製造箱の下側に支持脚が固定的に取り付けられ、前記製造箱の片側に材料供給管が設置され、前記材料供給管の内部に第1の弁が設置され、前記製造箱の上側に第1のモーターが固定的に取り付けられ、前記第1のモーターの出力端に伝動軸が固定的に接続され、前記伝動軸の外側に第1の撹拌ロッド及び第2の撹拌ロッドが固定的に取り付けられ、前記第1の撹拌ロッドと第2の撹拌ロッドとの間に撹拌翼が固定的に接続され、前記製造箱の底部に第2の弁が設置され、前記製造箱の下側に下部ホッパが固定的に接続され、当該機器は、第1のモーター、伝動軸、第1の撹拌ロッド、第2の撹拌ロッド及び撹拌翼の設置により、第1のモーターが作動して撹拌翼を回転させるように動かし、製造箱内の反応物を撹拌する操作を実現し、反応物の間を十分に接触させ、反応の進行速度を加速させ、反応速度率を高め、装置の実用性を向上させ、エアロゲル複合材料の所定の生産効果を実現することができるが、実際の使用過程においてさらに以下の不足が存在し、その1つ目は、エアロゲル複合材料の生産過程における原料に対して自動処理操作を行うことができないことに起因して、後続の各原料の混合効率及び効果が低くなり、全体の適用性が低くなることであり、その2つ目は、当該機器全体の構造が簡単であり、エアロゲル複合材料の生産過程における各原料の仕入れと仕込みなどの操作を完了できず、実用性が低いことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、高温焼成炉用エアロゲル保温モルタルの製造機器及びそのプロセスを提供し、上記背景技術において提案されたエアロゲル複合材料の生産過程における原料に対して自動処理操作を行うことができないことに起因して、後続の各原料の混合効率及び効果が低くなり、全体の適用性が低くなり、及び機器全体の構造が簡単であり、エアロゲル複合材料の生産過程における各原料の仕入れと仕込みなどの操作を完了できず、実用性が低いという問題を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、高温焼成炉用エアロゲル保温モルタルの製造機器を提供し、頂部箱、支持フレーム台、処理機構、かき混ぜ機構、収納機構及び突き合わせ機構を含み、前記頂部箱は、支持フレーム台の頂部に取り付けられ、前記頂部箱内にはその内部空間をそれぞれ第1の材料排出室、第2の材料排出室、第3の材料排出室及び第4の材料排出室に仕切ることができる仕切板フレームが設置され、前記処理機構は、頂部箱の頂部に設置され、且つ処理機構の底部は、頂部箱内に設置され、前記かき混ぜ機構は、仕切板フレームに取り付けられ且つ頂部箱の内底部に位置し、前記収納機構は、支持フレーム台の内頂部に取り付けられ且つ頂部箱と突き合わせ、前記突き合わせ機構は、収納機構に取り付けられ、前記支持フレーム台の内底部には収納機構と突き合わせる材料収集箱が設置され、前記頂部箱の片側に戸板が設置される。
【0006】
さらに、前記処理機構は、昇降モジュール、材料貯蔵モジュール及び濾過網を含み、前記昇降モジュールは、頂部箱の頂部に取り付けられ、前記材料貯蔵モジュールは、第3の材料排出室の内頂部に設置され且つ濾過網と突き合わせ、前記濾過網は、半球状構造を呈し且つ仕切板フレームの側壁に摺動可能に取り付けられ、且つ濾過網は、第4の材料排出室内に位置する。
【0007】
さらに、前記昇降モジュールは、駆動シリンダー、取り付け板、接続板、駆動モーター及び半球状研磨体を含み、前記取り付け板は、頂部箱の頂部に固定され、前記駆動シリンダーは、取り付け板の頂部に固定され、前記取り付け板の頂部は、駆動シリンダーの出力端に接続され、前記駆動モーターは、接続板に固定され、且つ駆動モーターの出力端は、半球状研磨体の頂部に接続される。
【0008】
さらに、前記材料貯蔵モジュールは、材料貯蔵ガイドボックス、回転板及び回転モーターを含み、前記頂部箱の頂部には材料貯蔵ガイドボックスと連通する材料口が開設され、前記材料貯蔵ガイドボックスの片側に突き合わせ口が設置され、前記回転板は、突き合わせ口に回転可能に設置され、前記回転モーターは、材料貯蔵ガイドボックスの片側壁に取り付けられ、且つ回転モーターの出力端は、回転板に接続される。
【0009】
さらに、前記かき混ぜ機構は、回転羽根、接続軸、接続座、従動傘歯、主動傘歯及びステッピングモーターを含み、前記ステッピングモーターは、第3の材料排出室内に位置し且つ仕切板フレームに固定され、前記主動傘歯は、第4の材料排出室内に位置し且つステッピングモーターの出力端に接続され、前記従動傘歯は、接続軸の先端に固定され、且つ従動傘歯は、主動傘歯と噛み合い、前記回転羽根は、接続軸の底端に固定される。
【0010】
さらに、前記収納機構は、外筒、伝動モジュール、内筒及び2つの受け座を含み、2つの前記受け座は、支持フレーム台に間隔をおいて取り付けられ、前記伝動モジュールは、支持フレーム台に固定され且つ内筒まで延びて設置され、前記外筒の両端は、それぞれ2つの受け座に接続され、前記内筒は、外筒内に設置され、前記内筒は、中空構造を呈し、前記外筒の外側壁には内筒と連通する注入管が設置される。
【0011】
さらに、前記伝動モジュールは、L型板、主動歯付きディスク、伝動モーター、従動歯付きディスク及び伝動軸を含み、前記L型板は、支持フレーム台の内側壁に固定され、前記伝動モーターは、L型板に固定され、且つ伝動モーターの出力端は、主動歯付きディスクに接続され、前記伝動軸は、外筒に回転可能に設置され、且つ伝動軸の一端は、従動歯付きディスクに接続され、前記従動歯付きディスクは、主動歯付きディスクと噛み合い、前記伝動軸に回動羽根が設置され、前記回動羽根の一端は、内筒の内側壁に接触し、前記外筒の両端にいずれも排気網孔が設置され、前記外筒及び内筒にはいずれも上入口及び下出口が設置される。
【0012】
さらに、前記突き合わせ機構は、導通接続管、制御弁、上制御モジュール及び下制御モジュールを含み、前記導通接続管の両端は、それぞれ頂部箱及び上入口と連通し、前記制御弁は、導通接続管に固定され、前記上制御モジュール及び下制御モジュールは、構造が同じであり、前記上制御モジュールは、支持フレーム台の内頂部に固定され且つ上入口と協働し、前記下制御モジュールは、支持フレーム台に固定され且つ下出口と協働する。
【0013】
さらに、前記上制御モジュールは、弧状板、バンプ、ガイドプーリ、支え板及び連動モーターを含み、前記弧状板は、内筒内に設置され、前記バンプは、弧状板の外側壁に固定され、前記支え板は、支持フレーム台に固定され、前記連動モーターは、支え板に固定され、且つ連動モーターの出力端は、ガイドプーリに接続され、前記ガイドプーリの外側壁にはそれに接続された連動ブロックが設置され、当該連動ブロックの一端は、バンプに接続される。
【0014】
本発明にて提供される高温焼成炉用エアロゲル保温モルタルの製造機器のプロセスは、
接着剤、エアロゲル粉体、補強剤及び液体溶媒を順次それぞれ第1の材料排出室(7)及び第2の材料排出室(8)から頂部箱(1)の内底部に添加することにより、それと同時に、回転モーター(323)は、回転板(322)を回転させて突き合わせ口を開放するように動かし、材料貯蔵ガイドボックス(321)内に位置する得られたポリスチレン粒子を回転板(322)から濾過網(33)内に落下させ、次に、駆動シリンダー(311)は、接続板(313)における駆動モーター(314)を駆動して下方へ移動させるように動かし、駆動モーター(314)は、その出力端に接続された半球状研磨体(315)を回転させるように動かし、直ちにポリスチレン粒子を研磨し、且つ濾過網(33)の網孔から頂部箱(1)の内底部に落下させるステップS1と、
ステッピングモーター(46)によりその出力端に接続された主動傘歯(45)を回転させるように駆動し、主動傘歯(45)と噛み合う従動傘歯(44)を回転させるように動かし、従動傘歯(44)に接続された接続軸(42)及び回転羽根(41)を随時に同期に回転させ、頂部箱(1)の内底部に位置する各原料を十分に混合させ、エアロゲル保温モルタルを得るステップS2と、
制御弁(62)により導通接続管(61)の開放を制御し、上制御モジュール(63)が作動して上入口の開放を制御し、それによりエアロゲル保温モルタルを導通接続管(61)から内筒(53)内に進入させ、外筒(51)の両端に設置された排気網孔(511)は、エアロゲル保温モルタルの生産過程におけるガスを排出することができるステップS3と、
伝動モーター(523)によりその出力端に接続された主動歯付きディスク(522)を回転させるように駆動し、主動歯付きディスク(522)と噛み合う従動歯付きディスク(524)を回転させるように動かし、直ちに伝動軸(525)における回動羽根(526)が同期に回転し、内筒(53)内に位置するエアロゲル保温モルタルを混合して流動させ、その混合効率及び効果を高めるステップS4と、
エアロゲル保温モルタルの材料混合を完了した後、下制御モジュール(64)は、下出口の開放を制御し、エアロゲルを下出口から材料収集箱(12)内に進入させ、エアロゲル保温モルタル全体の製造収集操作を完了させるステップS5と、を含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、改良により、高温焼成炉用エアロゲル保温モルタルの製造機器及びそのプロセスを提供し、従来技術に比べ、以下の改良及び利点を有する。
【0016】
その1つ目は、本発明は、接着剤、エアロゲル粉体、補強剤及び液体溶媒を順次それぞれ第1の材料排出室及び第2の材料排出室から頂部箱の内底部に添加することにより、それと同時に、回転モーターは、回転板を回転させて突き合わせ口を開放するように動かし、材料貯蔵ガイドボックス内に位置するエアロゲル粉体を回転板から濾過網内に落下させ、次に、駆動シリンダーは、接続板における駆動モーターを駆動して下方へ移動させるように動かし、駆動モーターは、その出力端に接続された半球状研磨体を回転させるように動かし、直ちにエアロゲル粉体を研磨し、且つ濾過網の網孔から頂部箱の内底部に落下させ、エアロゲル粉体の第1の段階の自動仕入れや混合を完了させ、且つ原料粒子を自動的に研磨することができ、後続のエアロゲル保温モルタルの混合効率を高め、手動操作を必要としないことである。
【0017】
その2つ目は、本発明は、制御弁により導通接続管の開放を制御し、上制御モジュールが作動して上入口の開放を制御し、それによりエアロゲル保温モルタルを導通接続管から内筒内に進入させ、外筒の両端に設置された排気網孔は、エアロゲル保温モルタルの生産過程におけるガスを排出させることができ、直ちに下制御モジュールは、下出口の開放を制御し、エアロゲル保温モルタルを下出口から材料収集箱内に進入させ、エアロゲル保温モルタル全体の製造収集操作を完了させ、それによりエアロゲル保温モルタルの生産過程における各ステップの間の連続的な自動的な仕入れと仕込みを実現し、機器全体の適応性を高めることができることである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
以下、図面及び実施例と併せて本発明をさらに解釈する。
【
図8】本発明の部分的な立体断面構造概略図である。
【
図12】本発明の
図11のD部の拡大図である。頂部箱1、支持フレーム台2、処理機構3、昇降モジュール31、駆動シリンダー311、取り付け板312、接続板313、駆動モーター314、半球状研磨体315、材料貯蔵モジュール32、材料貯蔵ガイドボックス321、回転板322、回転モーター323、濾過網33、かき混ぜ機構4、回転羽根41、接続軸42、接続座43、従動傘歯44、主動傘歯45、ステッピングモーター46、収納機構5、外筒51、排気網孔511、伝動モジュール52、L型板521、主動歯付きディスク522、伝動モーター523、従動歯付きディスク524、伝動軸525、回動羽根526、内筒53、受け座54、注入管56、突き合わせ機構6、導通接続管61、制御弁62、上制御モジュール63、弧状板631、バンプ632、ガイドプーリ633、支え板634、連動モーター635、連動ブロック636、下制御モジュール64、第1の材料排出室7、第2の材料排出室8、第3の材料排出室9、第4の材料排出室10、仕切板フレーム11、材料収集箱12、戸板13。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を詳細に説明し、本発明の実施例における技術的解決手段を明瞭に、完全に記述し、明らかに、記述された実施例は、本発明の一部の実施例だけであり、全ての実施例ではない。本発明における実施例に基づき、当業者であれば、創造的な労力を行わない前提で得られた全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【実施例0020】
本実施例は、高温焼成炉用エアロゲル保温モルタルを開示し、その複合エアロゲルの熱伝導率(平均温度25℃)は、0.022-0.029W/m・Kであり、熱伝導率(平均温度300℃)は、0.042-0.050W/m・Kであり、熱伝導率(平均温度800℃)は、0.078-0.085W/m・Kであり、具体的な製造過程は、まず飽和塩化アルミニウム六水和物(AlCl3・6H2O)溶液を製造し、モル比8~10:1:16~20:16~20のAlCl3・6H2O、TEOS、無水エタノール及び脱イオン水を均一に混合し、常温で60分間撹拌した後、さらにモル比1:9~12のTEOS及びプロピレンオキサイド(PO)に応じて、プロピレンオキサイドを添加して5~10分間撹拌し、その溶液が変色すると撹拌を停止し、室温で静置して複合アルコールゲルを得た。無水エタノールを熟成液とし、アルコールゲルを50℃の恒温水浴に置いて24時間熟成した後に超臨界乾燥を行い、Al2O3-SiO2複合エアロゲルを得たことである。
具体的には、前記処理機構3は、昇降モジュール31、材料貯蔵モジュール32及び濾過網33を含み、前記昇降モジュール31は、頂部箱1の頂部に取り付けられ、前記材料貯蔵モジュール32は、第3の材料排出室9の内頂部に設置され且つ濾過網33と突き合わせ、前記濾過網33は、半球状構造を呈し且つ仕切板フレーム11の側壁に摺動可能に取り付けられ、且つ濾過網33は、第4の材料排出室10内に位置し、材料貯蔵モジュール32と昇降モジュール31及び濾過網33との相互協働により、エアロゲル粉体の第1の段階における各原料の自動ブランキング、研磨操作を実現することができ、後続の各原料の間の混合効率及び効果を高め、そのうち、頂部箱1の側壁の戸板13及び濾過網33を利用して仕切板フレーム11の側壁に摺動可能に取り付け、濾過網33を定期的にクリーニングし、それが詰まることを防止することができる。
具体的には、前記昇降モジュール31は、駆動シリンダー311、取り付け板312、接続板313、駆動モーター314及び半球状研磨体315を含み、前記取り付け板312は、頂部箱1の頂部に固定され、前記駆動シリンダー311は、取り付け板312の頂部に固定され、前記取り付け板312の頂部は、駆動シリンダー311の出力端に接続され、前記駆動モーター314は、接続板311に固定され、且つ駆動モーター314の出力端は、半球状研磨体315の頂部に接続され、材料貯蔵モジュール32が作動して研磨対象原料を濾過網33内に落下させると、駆動シリンダー311により駆動して接続板313における駆動モーター314を下方へ移動させるように動かし、駆動モーター314は、その出力端に接続された半球状研磨体315を回転させるように動かし、直ちに原料を混合し、且つ濾過網33の網孔から頂部箱1の内底部に落下させ、原料の自動混合を完了させ、後続のエアロゲルの混合効率及び効果を高め、手動操作を必要としない。
具体的には、前記材料貯蔵モジュール32は、材料貯蔵ガイドボックス321、回転板322及び回転モーター323を含み、前記頂部箱1の頂部には材料貯蔵ガイドボックス321と連通する材料口が開設され、前記材料貯蔵ガイドボックス321の片側に突き合わせ口が設置され、前記回転板322は、突き合わせ口に回転可能に設置され、前記回転モーター323は、材料貯蔵ガイドボックス321の片側壁に取り付けられ、且つ回転モーター323の出力端は、回転板322に接続され、回転モーター323により回転板322を回転させて突き合わせ口を開放するように動かし、材料貯蔵ガイドボックス321内に位置する得られた原料を回転板322から濾過網33内に落下させ、混合対象原料の自動仕込みステップを完了させる。
具体的には、前記かき混ぜ機構4は、回転羽根41、接続軸42、接続座43、従動傘歯44、主動傘歯45及びステッピングモーター46を含み、前記ステッピングモーター46は、第3の材料排出室9内に位置し且つ仕切板フレーム11に固定され、前記主動傘歯45は、第4の材料排出室10内に位置し且つステッピングモーター46の出力端に接続され、前記従動傘歯44は、接続軸42の先端に固定され、且つ従動傘歯44は、主動傘歯45と噛み合い、前記回転羽根41は、接続軸42の底端に固定され、ステッピングモーター46によりその出力端に接続された主動傘歯45を回転させるように駆動し、主動傘歯45と噛み合う従動傘歯44を回転させるように動かし、従動傘歯44に接続された接続軸42及び回転羽根41を随時に同期に回転させ、頂部箱1の内底部に位置する各原料を十分に混合させ、エアロゲル保温モルタルを得る。
具体的には、前記伝動モジュール52は、L型板521、主動歯付きディスク522、伝動モーター523、従動歯付きディスク524及び伝動軸525を含み、前記L型板521は、支持フレーム台2の内側壁に固定され、前記伝動モーター523は、L型板521に固定され、且つ伝動モーター523の出力端は、主動歯付きディスク522に接続され、前記伝動軸525は、外筒51に回転可能に設置され、且つ伝動軸525の一端は、従動歯付きディスク524に接続され、前記従動歯付きディスク524は、主動歯付きディスク522と噛み合い、前記伝動軸525に回動羽根526が設置され、前記回動羽根526の一端は、内筒53の内側壁に接触し、前記外筒51の両端にいずれも排気網孔511が設置され、前記外筒51及び内筒53にはいずれも上入口及び下出口が設置され、伝動モーター523によりその出力端に接続された主動歯付きディスク522を回転させるように駆動し、主動歯付きディスク522と噛み合う従動歯付きディスク524を回転させるように動かし、直ちに伝動軸525における回動羽根526が同期に回転し、内筒53内に位置するエアロゲル保温モルタルを混合して流動させ、その混合効率及び効果を高め、そのうち、外筒51の両端に設置された排気網孔511は、エアロゲル保温モルタルの生産過程で発生したガスを排出することができ、突き合わせ機構6は、上入口と下出口に対する自動開閉制御を実現する。
具体的には、前記突き合わせ機構6は、導通接続管61、制御弁62、上制御モジュール63及び下制御モジュール64を含み、前記導通接続管61の両端は、それぞれ頂部箱1及び上入口と連通し、前記制御弁62は、導通接続管61に固定され、前記上制御モジュール63及び下制御モジュール64は、構造が同じであり、前記上制御モジュール63は、支持フレーム台2の内頂部に固定され且つ上入口と協働し、前記下制御モジュール64は、支持フレーム台2に固定され且つ下出口と協働し、制御弁62により導通接続管61の開放を制御し、上制御モジュール63が作動して上入口の開放を制御し、それによりエアロゲル保温モルタルを導通接続管61から内筒53内に進入させ、直ちに下制御モジュール64は、下出口の開閉を制御し、エアロゲル保温モルタルの自動ブランキングを完了させる。
具体的には、前記上制御モジュール63は、弧状板631、バンプ632、ガイドプーリ633、支え板634及び連動モーター635を含み、前記弧状板631は、内筒53内に設置され、前記バンプ632は、弧状板631の外側壁に固定され、前記支え板634は、支持フレーム台2に固定され、前記連動モーター635は、支え板634に固定され、且つ連動モーター635の出力端は、ガイドプーリ633に接続され、前記ガイドプーリ633の外側壁にはそれに接続された連動ブロック636が設置され、当該連動ブロック636の一端は、バンプ632に接続され、連動モーター635によりその出力端に接続されたガイドプーリ633及びガイドプーリ633に固定された連動ブロック636を回転させるように駆動し、直ちに連動ブロック636の一端に接続されたバンプ632及び弧状板631を内筒53内に回転させるように動かし、それにより内筒53における上入口及び下出口への自動開閉制御を達成し、手動操作を必要とせず、エアロゲル保温モルタルの生産効率を高め、機器全体の適応性が強い。
開示された実施例の上記記述により、当業者は本発明を実現し又は使用することができる。これらの実施例に対する様々な修正は、当業者にとって明らかであり、本明細書に定義された一般的な原理は、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、他の実施例において実現することができる。したがって、本発明は、本明細書に示されたこれらの実施例に限定されず、本明細書に開示された原理及び新規な特徴に合致する最も広い範囲にあるべきである。