IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社岡村製作所の特許一覧

<>
  • 特開-ブース 図1
  • 特開-ブース 図2
  • 特開-ブース 図3
  • 特開-ブース 図4
  • 特開-ブース 図5
  • 特開-ブース 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024057725
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】ブース
(51)【国際特許分類】
   E04H 3/08 20060101AFI20240418BHJP
   E04H 1/12 20060101ALI20240418BHJP
【FI】
E04H3/08 C
E04H1/12 305
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022164575
(22)【出願日】2022-10-13
(71)【出願人】
【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社オカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(72)【発明者】
【氏名】山根 隆雅
(72)【発明者】
【氏名】内海 里咲
(57)【要約】
【課題】車椅子利用者等が利用しやすいブースを提供する。
【解決手段】外部空間に対してから内部空間を区画するためのブースであって、内部空間を挟んで互いに反対側に配置される一対の壁面を有して外部空間と内部空間との境界に設けられた躯体を備え、前方の壁面に出入り口が形成され、出入り口には開口に沿って戸先がスライドするスライド扉が設けられ、スライド扉が出入り口を閉塞した際に戸先に沿った出入り口の外方周縁部には、スライド扉を開放する向きと逆向きとなる位置に戸先よりも前方に突出する手掛け部が戸先に沿って形成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部空間に対してから内部空間を区画するためのブースであって、
前記内部空間を挟んで互いに反対側に配置される一対の壁面を有して前記外部空間と前記内部空間との境界に設けられた躯体を備え、
前方の前記壁面に出入り口が形成され、前記出入り口には開口に沿って戸先がスライドするスライド扉が設けられ、
前記スライド扉が前記出入り口を閉塞した際に前記戸先に沿った前記出入り口の外方周縁部には、前記スライド扉を開放する向きと逆向きとなる位置に前記戸先よりも前方に突出する手掛け部が前記戸先に沿って形成される、
ことを特徴とするブース。
【請求項2】
前記出入り口が前方の前記壁面における横方向の端部に位置し、
前記スライド扉は、前記戸先が前方の前記壁面における横方向の端部に向けて移動することで前記出入り口の開口を閉塞する、
ことを特徴とする請求項1記載のブース。
【請求項3】
前記手掛け部は、前記出入り口の開口の上端および下端を除いた中央部分に上下方向に延在する、
ことを特徴とする請求項2記載のブース。
【請求項4】
前記手掛け部の左右幅寸法は、前方の前記壁面から奥に向かって側方に位置する壁面の厚み寸法よりも小さい、
ことを特徴とする請求項1記載のブース。
【請求項5】
前方の前記壁面から奥に向かって側方に位置する前記壁面には、前記スライド扉が前記出入り口を閉塞した際に前記戸先の近傍となる前記出入り口の内方周縁部に、前記戸先に沿った内方手掛け部が形成される、
ことを特徴とする請求項2記載のブース。
【請求項6】
前方の前記壁面の横方向端部に支柱フレームが立設され、前記手掛け部が前記支柱フレームに固定される、
ことを特徴とする請求項1記載のブース。
【請求項7】
前記手掛け部は、前記支柱フレームから前方に離間して上下方向に延在する柱状に形成される、
ことを特徴とする請求項6記載のブース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はブースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、スライド扉を備えて内部で執務等を行えるブースが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-147983号公報 図17
【特許文献2】特開2020-007803号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1,2に記載されたブースは、ブースを利用する者がスライド扉を開くときには、その場合は足で踏ん張りながら扉を動かす必要がある。ところが、ブースは入り口周辺に他の什器あるいは壁等がない状態に設置されることも多い。そうなると、体を支えるものが何もないことになる。したがって、ブースのスライド扉を開ける際に、体を支える部分がないため、体勢を崩したり、うまく力が入らず、スライド扉の開閉が困難となる場合があった。特に、車椅子利用者や高齢者などでは扉の開閉が困難な場合があった。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、車椅子利用者や高齢者などでも、スライド扉を容易に開閉できるブースを提供可能とするという目的を達成しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1) 本発明の一態様にかかるブースは、
外部空間に対してから内部空間を区画するためのブースであって、
前記内部空間を挟んで互いに反対側に配置される一対の壁面を有して前記外部空間と前記内部空間との境界に設けられた躯体を備え、
前方の前記壁面に出入り口が形成され、前記出入り口には開口に沿って戸先がスライドするスライド扉が設けられ、
前記スライド扉が前記出入り口を閉塞した際に前記戸先に沿った前記出入り口の外方周縁部には、前記スライド扉を開放する向きと逆向きとなる位置に前記戸先よりも前方に突出する手掛け部が前記戸先に沿って形成される、
ことにより上記課題を解決した。
【0007】
(2) 本発明のブースは、上記(1)において、
前記出入り口が前方の前記壁面における横方向の端部に位置し、
前記スライド扉は、前記戸先が前方の前記壁面における横方向の端部に向けて移動することで前記出入り口の開口を閉塞する、
ことができる。
【0008】
(3) 本発明のブースは、上記(2)において、
前記手掛け部は、前記出入り口の開口の上端および下端を除いた中央部分に上下方向に延在する、
ことができる。
【0009】
(4) 本発明のブースは、上記(1)において、
前記手掛け部の左右幅寸法は、前方の前記壁面から奥に向かって側方に位置する壁面の厚み寸法よりも小さい、
ことができる。
【0010】
(5) 本発明のブースは、上記(2)において、
前方の前記壁面から奥に向かって側方に位置する前記壁面には、前記スライド扉が前記出入り口を閉塞した際に前記戸先の近傍となる前記出入り口の内方周縁部に、前記戸先に沿った内方手掛け部が形成される、
ことができる。
【0011】
(6) 本発明のブースは、上記(1)において、
前方の前記壁面の横方向端部に支柱フレームが立設され、前記手掛け部が前記支柱フレームに固定される、
ことができる。
【0012】
(7) 本発明のブースは、上記(6)において、
前記手掛け部は、前記支柱フレームから前方に離間して上下方向に延在する柱状に形成される、
ことができる。
【0013】
(1) 本発明の一態様にかかるブースは、上記(1)の構成を有することにより、戸先の開放方向と逆向きとなる近傍に手掛け部が配置されていることで、スライド扉を開放する際に、一方の手でスライド扉をスライドさせ、かつ、他方の手で体をスライド方向と逆向きに移動しないように手掛け部で支えながら、スライド扉の開放動作をおこなうことができる。これにより、車椅子利用者や高齢者など、体を支える足下が不安定な利用者であっても、スライド扉付近の手掛け部を握って体を支えて安定させながら、体勢を崩すことなくスライド扉に力を込めることができるため、簡単にスライド扉を開放方向へとスライドさせることができる。同様に、簡単にスライド扉を閉塞方向へとスライドさせることができる。
【0014】
(2) 本発明のブースは、上記(1)において、上記(2)の構成を有することにより、手掛け部が、出入り口に近接する前方の壁面における左右方向の端部、すなわち側方に位置する横壁面における前端位置に配置される。これにより、手掛け部が横壁面に支持された状態になる。したがって、スライド扉の開放時に手掛け部に力がかかっても、手掛け部が強固に固定されているため、手掛け部は安定した状態を維持することができ、ブースへの影響を小さくし、ブースの変形を抑制できる。
【0015】
(3) 本発明のブースは、上記(2)において、上記(3)の構成を有することにより、上下方向における、スライド扉の開閉時に片手で操作する戸先の範囲に対応して、手掛け部の上下方向範囲を上記のように設定できるため、スライド扉の開放動作を容易におこなうことが可能となる。同様に、簡単にスライド扉を閉塞方向へとスライドさせることができる。また、ブースの前方の壁面から突出する範囲を少なくして、ブースの前方を通行する際に、手掛け部が邪魔になることを抑制する。
【0016】
(4) 本発明のブースは、上記(1)において、上記(4)の構成を有することにより、手掛け部がブースの側方の壁面よりも横方向に突出しない状態を維持できる。このため、ブースの横に他の什器を隙間なく並べて設置することなどが可能となる。また、スライド扉に近接する位置で出入り口の内方に手掛け部が突出していないため、出入り口を通過する際に動線を阻害することがなく、出入りの際に手掛け部にぶつかるなど、手掛け部が邪魔になることがない。
【0017】
(5) 本発明のブースは、上記(2)において、上記(5)の構成を有することにより、 ブースから外部へと移動するためにスライド扉を開放する際に、ブース内側の壁面を利用することも可能であるが、ブース内側の内方手掛け部を用いることでさらに安定してスライド扉の開放が可能となる。同様に、簡単にスライド扉を閉塞方向へとスライドさせることができる。さらに、出入り口付近における車椅子の移動に際して、内方手掛け部を用いることもできる。
【0018】
(6) 本発明のブースは、上記(1)において、上記(6)の構成を有することにより、 躯体の構成部材である支柱フレームに手掛け部が取り付けられることで、支柱フレーム以外の箇所である壁面等の構成自由度を高くすることができる。例えば、壁面の構成部材として、ガラス板、薄板、不織布パネルなどを用いることが容易に可能となる。その場合でも手掛け部は強度の高い支柱フレームに固定されているため、手掛け部に力がかかっても手掛け部は安定した状態を維持し、ブースへの影響を小さくし、ブースの変形を抑制できる。
【0019】
(7) 本発明のブースは、上記(6)において、上記(7)の構成を有することにより、スライド扉の開閉時に、柱状の手掛け部をしっかりと把持することが可能となり、スライド扉の開閉をよりスムーズにおこなうことが可能となる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、車椅子利用者や高齢者などでも、スライド扉を容易に開閉できるブースを提供可能とすることができるという効果を奏することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明に係るブースの実施形態を示す斜視図である。
図2】本発明に係るブースの実施形態におけるスライド機構を示す模式断面図である。
図3】本発明に係るブースの実施形態における手掛け部付近を示す拡大正面図である。
図4】本発明に係るブースの実施形態における什器配置と内部動線とを示す模式平面図である。
図5】車椅子利用時の180°旋回に必要な寸法を示す模式平面図である。
図6】車椅子利用時の90°旋回に必要な寸法を示す模式平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本実施形態に係るブース10は、図1に示すように、上側の開口した略四角柱状の外観を有し、平面視した輪郭が矩形とされ、その内側を外部の空間から分離された内部空間として形成する。
ブース10は、たとえば、駅構内などに簡易的に設置されて医療相談をおこなうブース、病院のロビーなどに設置される相談用ブース、あるいは、簡易発熱外来用の相談窓口とされる。ブース10は、相談者と医療従事者、あるいは、利用者とスタッフなど、二種類の人員が別々に入室可能で、ある程度のプライバシーを確保しつつ、対面での会話が可能な空間を形成する。
【0023】
本実施形態に係るブース10は、略四角柱状の角位置に立設された4本の支柱フレーム11~14と、隣接する2本の支柱フレーム11~14の上端部の間に架設された4本の梁フレーム21~24と、これら支柱フレーム11~14と梁フレーム21~24とで形成された側面部分に設けられた壁面31~34と、を備える。支柱フレーム11~14と梁フレーム21~24と壁面31~34とは、躯体を構成する。
支柱フレーム11~14は、いずれも略等しい鉛直方向長さを有する。また、支柱フレーム11~14は、壁面31~34の厚さ寸法と略等しい水平方向における幅寸法を有する。
【0024】
4本の支柱フレーム11~14はいずれも略同一の断面形状とされ、ブース10の四隅で同じ向きに配置されている。
ブース10の正面となる両サイド位置には、支柱フレーム11と支柱フレーム12とがZ方向に立設され、これらの上端部には、梁フレーム21が略水平なY方向に架設されている。ブース10の奥側となる両サイド位置には、支柱フレーム13と支柱フレーム14とが立設され、これらの上端部には、梁フレーム23が略水平なY方向に架設されている。
【0025】
ブース10を正面視して左側となる位置には、支柱フレーム11と支柱フレーム14とが立設されており、これらの上端部には、梁フレーム24が略水平なX方向に架設されている。ブース10を正面視して右側となる位置には、支柱フレーム12と支柱フレーム13とが立設されており、これらの上端部には、梁フレーム22が略水平なX方向に架設されている。
【0026】
支柱フレーム11と支柱フレーム12と梁フレーム21とで形成される正面側には、正面部(壁面)31が設けられる。正面部31は、入退室用の出入り口41と、出入り口41を開閉可能なスライド扉51と、出入り口41に隣接するパネル部31Aと、パネル部31Aおよび支柱フレーム12に挟まれたパネル部31Bとを有する。
【0027】
出入り口41は、支柱フレーム11と梁フレーム21とパネル部31Aと床面とでその輪郭が形成される。パネル部31Aとパネル部31Bとは、支柱フレーム12と梁フレーム21とに平行に接続される。支柱フレーム11と支柱フレーム12とは、正面部(壁面)31のY方向両端を構成する。梁フレーム21は、正面部(壁面)31の上端を構成する。
【0028】
正面部31は、スライド扉51の開閉にかかわらず、ブース10の内部空間を外部から視認可能なものとされる。正面部31において、スライド扉51とパネル部31Aとパネル部31Bとは、いずれも、そのほとんどの面がガラス製の透過可能な部分から形成される。スライド扉51とパネル部31Aとパネル部31Bとは、いずれも、ガラス以外の金属枠などの強度部材を有していてもよい。特に、スライド扉51はその戸先51aが上下方向の全長に延在する金属フレームとしてもよい。
【0029】
戸先51aにはZ方向の全長に延在する溝51a1が形成されていることができる。戸先51aには、溝51a1にかえて、Z方向の全長に延在する突条が形成されていることができる。スライド扉51は、Y方向で戸先51aと逆方向となる端部を、ガラスが上下方向に延在した状態で金属フレーム等を設けない構成にすることができる。これにより、正面部31における視覚性およびデザイン性を向上できる。
【0030】
スライド扉51は、上部のスライド機構61により梁フレーム21に沿ったY方向に開閉動作可能である。スライド扉51は、梁フレーム21よりも若干内側に配置される。スライド扉51は、出入り口41を開放する際に、出入り口41からパネル部31Aに向かってスライドする。スライド扉51は、出入り口41を開放する際に、支柱フレーム11から支柱フレーム12に向かう方向にスライドする。スライド扉51は、出入り口41を閉塞する際に、パネル部31Aから出入り口41に向かってスライドする。スライド扉51は、出入り口41を閉塞する際に、支柱フレーム12から支柱フレーム11に向かう方向にスライドする。
【0031】
スライド機構61は、梁フレーム21の内側に配置される。スライド機構61は、出入り口41の上部位置から、梁フレーム21に沿ってパネル部31Aの上部位置まで延在する。
スライド扉51は、支柱フレーム11よりもスライド機構61に対応する分、若干小さい上下方向寸法を有する。なお、スライド機構61に対応する正面部31の前側には、スライド機構61および後述する上フレーム51bを隠すカバー61mが設けられる。
【0032】
正面部31において、スライド扉51で閉塞される出入り口41以外の部分には、パネル部31Aおよびパネル部31Bが配置されている。パネル部31Aとパネル部31Bとは、支柱フレーム11と支柱フレーム12と梁フレーム21との外方輪郭に対してほぼ面一に配置される。パネル部31Aとパネル部31Bとは、互いにほぼ等しい横方向幅寸法である。パネル部31Aとパネル部31Bとは、出入り口41の幅寸法とほぼ等しい横方向幅寸法としてもよい。パネル部31Aとパネル部31Bとは、下端が床面に接触していてもよい。
【0033】
パネル部31Aとパネル部31Bとは、支柱フレーム11および支柱フレーム12と同じ高さ寸法を有する。パネル部31Aは、梁フレーム21に接続される。パネル部31Aとパネル部31Bとは、互いに隣接する。パネル部31Aとパネル部31Bとは、互いに接続されている。パネル部31Bは、支柱フレーム12および梁フレーム21に接続される。
【0034】
図2は、本実施形態におけるブースのスライド機構を示す模式断面図である。
スライド機構61は、スライド扉51を出入り口41からパネル部31Aまでの間で往復スライド可能に支持する。スライド機構61は、スライド扉51を吊り下げている。
スライド機構61は、スライドレール61aと、台車部61bと、ローラ61cと、高さ調整部61dと、を有する。
【0035】
スライドレール61aは、梁フレーム21に沿ったY方向に配置される。スライドレール61aは、梁フレーム21よりもブース10の内方に配置される。スライドレール61aは、中空のパイプ状とされる。スライドレール61aは、断面が略矩形である。スライドレール61aは、下面中央にスリットが全長にわたって形成される。スライドレール61aは、内部に台車部61bとローラ61cとを収納する。
【0036】
台車部61bはスライドレール61aのスリットよりも上方に位置する。台車部61bは、スライドレール61aのスリットの両サイドとなる位置にローラ61cがそれぞれ取り付けられる。ローラ61cは、スライドレール61aのスリットと直交する水平方向の軸線周りに回転可能である。ローラ61cが回転すると台車部61bはスライドレール61aのスリットに沿って移動可能である。
【0037】
高さ調整部61dは、台車部61bの下方に取り付けられる。高さ調整部61dは台車部61bの下方に突出する。高さ調整部61dは、スライドレール61aのスリットを貫通して下方に突出する。高さ調整部61dの下端には、スライド扉51の上フレーム51bが取り付けられる。高さ調整部61dは、台車部61bと上フレーム51bとの上下方向位置を調節可能とされる。
【0038】
高さ調整部61dは、たとえばボルトであり、台車部61bと上フレーム51bとの一方に形成された締結孔を貫通して他方に形成された雌ネジ部に螺合される。あるいは、高さ調整部61dは両端で逆ネジに形成されて、台車部61bと上フレーム51bとに形成された雌ネジ部の一方が逆ネジに形成されることができる。高さ調整部61dを回転することで、台車部61bと上フレーム51bとの上下方向の離間距離を調節可能である。高さ調整部61dはこの構成に限定されない。
【0039】
上フレーム51bはスライドレール61aに沿って延在する。上フレーム51bには、図示しない取付部によってガラス部51gが取り付けられる。ガラス部51gは上フレーム51bと同じスライド方向長さを有する。ガラス部51gの横方向端部には、戸先51aが取り付けられる。
台車部61bは上フレーム51bの両端付近にそれぞれ設けられる。
【0040】
上フレーム51bの両端を吊り下げた状態で、台車部61bがスライドレール61aのスリットに沿って移動する。これにより、スライド扉51は、スライドレール61aに沿った方向に移動を規制されてスライドする。
【0041】
戸先51aが支柱フレーム11に当接した状態で、出入り口41は、スライド扉51により閉塞される。スライドレール61aに沿ってスライド扉51が移動し、スライド扉51がパネル部31Aを覆う位置に来たときに、出入り口41は開放される。ここで、出入り口41が開放された状態で、パネル部31Aよりも戸先51aは出入り口41に突出している。
スライド扉51の下端は、床面に接触していない状態を維持する。
【0042】
支柱フレーム13と支柱フレーム14と梁フレーム23とで形成される奥側には、奥面部(壁面)33が設けられる。奥面部33は、正面部31と同等の構成とされてもよい。
奥面部33は、入退室用の出入り口43と、出入り口43を開閉可能なスライド扉53と、出入り口43に隣接するパネル部33Aと、パネル部33Aおよび支柱フレーム14に挟まれたパネル部33Bとを有する。
【0043】
出入り口43は、支柱フレーム13と梁フレーム23とパネル部33Aと床面とでその輪郭が形成される。パネル部33Aとパネル部33Bとは、支柱フレーム14と梁フレーム23とに平行に接続される。支柱フレーム13と支柱フレーム14とは、奥面部(壁面)33のY方向両端を構成する。梁フレーム23は、奥面部(壁面)33の上端を構成する。
【0044】
奥面部33は、スライド扉53がブース10の内部空間を外部から視認可能なものとされる。奥面部33において、スライド扉53は、そのほとんどの面がガラス製の透過可能な部分から構成される。スライド扉53は、いずれも、ガラス以外の金属枠などの強度部材を有していてもよい。特に、スライド扉53はその戸先53aが上下方向の全長に延在する金属フレームとしてもよい。戸先53aには上下方向の全長に延在する溝が形成されていることができる。スライド扉53は、横方向で戸先53aと逆方向となる端部にガラスが上下方向に延在しており、金属フレーム等を設けないことができる。
【0045】
スライド扉53は、上部のスライド機構63により梁フレーム23に沿って開閉動作可能である。スライド扉53は、梁フレーム23よりも若干内側に配置される。スライド扉53は、出入り口43を開放する際に、出入り口43からパネル部33Aに向かってスライドする。スライド扉53は、出入り口43を開放する際に、支柱フレーム13から支柱フレーム14に向かう方向にスライドする。スライド扉53は、出入り口43を閉塞する際に、パネル部33Aから出入り口43に向かってスライドする。スライド扉53は、出入り口43を閉塞する際に、支柱フレーム14から支柱フレーム13に向かう方向にスライドする。
【0046】
スライド機構63は、スライド機構61と同等の構成とされる。スライド機構63は、梁フレーム23の内側に配置される。スライド機構63は、出入り口43の上部位置から、梁フレーム23に沿ってパネル部33Aの上部位置まで延在する。
スライド扉53は、支柱フレーム13よりもスライド機構63に対応する分、若干小さい上下方向寸法を有する。
【0047】
奥面部33において、スライド扉53で閉塞される出入り口43以外の部分には、パネル部33Aおよびパネル部33Bが配置されている。パネル部33Aとパネル部33Bとは、支柱フレーム13と支柱フレーム14と梁フレーム23との外方輪郭に対してほぼ面一に配置される。パネル部33Aとパネル部33Bとは、互いにほぼ等しい横方向幅寸法である。パネル部33Aとパネル部33Bとは、出入り口43の幅寸法とほぼ等しい横方向幅寸法としてもよい。パネル部33Aとパネル部33Bとは、下端が床面に接触していてもよい。
【0048】
パネル部33Aとパネル部33Bとは、支柱フレーム13および支柱フレーム14と同じ高さ寸法を有する。パネル部33Aは、梁フレーム23に接続される。パネル部33Aとパネル部33Bとは、互いに隣接する。パネル部33Aとパネル部33Bとは、互いに接続されている。パネル部33Bは、支柱フレーム14および梁フレーム23に接続される。
【0049】
パネル部33Aとパネル部33Bとは、パネル部31Aおよびパネル部31Bとは異なり、ブース10の内部空間を外部から視認可能ではない不透明な材質から構成される。したがって、スライド扉53の開閉状態にかかわらず、奥面部33は、出入り口43の部分のみが、ブース10の内部空間を外部から視認可能である。
【0050】
スライド機構63は、スライド機構61とほぼ同等の構成を有する。スライド機構63の説明は省略する。
スライド機構63によって両端を吊り下げられた状態のスライド扉53は、梁フレーム23に沿った方向に移動を規制されてスライドする。
【0051】
戸先53aが支柱フレーム13に当接した状態で、出入り口43は、スライド扉53により閉塞される。スライド機構63に沿ってスライド扉53が移動し、スライド扉53がパネル部33Aを覆う位置に来たときに、出入り口43は開放される。ここで、出入り口43が開放された状態で、パネル部33Aよりも戸先53aは出入り口43に突出している。
スライド扉53の下端は、床面に接触していない状態を維持する。
【0052】
支柱フレーム11と支柱フレーム14と梁フレーム24とで形成される左側には、左面部(壁面)34が設けられる。左面部34は、支柱フレーム11と支柱フレーム14と梁フレーム24とに3辺を接続された面板とされ、支柱フレーム11~14の水平方向の幅寸法とほぼ等しい厚み寸法を有する板体とされる。
【0053】
なお、左面部34は、支柱フレーム14に隣接するパネル部34Aと、支柱フレーム11に隣接するパネル部34Bと、からなる。パネル部34Aは、支柱フレーム14と梁フレーム24とに接続される。パネル部34Bは、支柱フレーム11と梁フレーム24とに接続される。パネル部34Aとパネル部34Bとは、ほぼ同じ横方向寸法を有する、パネル部34Aとパネル部34Bとは、梁フレーム24の中央位置で互いに接続されている。
【0054】
支柱フレーム12と支柱フレーム13と梁フレーム22とで形成される右側には、右面部(壁面)32が設けられる。右面部32は、支柱フレーム12と支柱フレーム13と梁フレーム22とに3辺を接続された面板とされ、支柱フレーム11~14の水平方向の幅寸法とほぼ等しい厚み寸法を有する板体とされる。
【0055】
なお、右面部32は、支柱フレーム12に隣接するパネル部32Aと、支柱フレーム13に隣接するパネル部32Bと、からなる。パネル部32Aは、支柱フレーム12と梁フレーム22とに接続される。パネル部32Bは、支柱フレーム13と梁フレーム22とに接続される。パネル部32Aとパネル部32Bとは、ほぼ同じ横方向寸法を有する。パネル部32Aとパネル部32Bとは、梁フレーム22の中央位置で互いに接続されている。
【0056】
また、全てのパネル部(パネル部31A、パネル部31B、パネル部32A、パネル部32B、パネル部33A、パネル部33B、パネル部34Aおよびパネル部34B)は、ブース10の内部空間を外部から視認可能なものであってもよいし、視認不可能なものであってもよい。また、1個のブース10を形成する複数のパネルにおいて、ブース10の内部空間を外部から視認可能なパネルと、視認不可能なパネルとが混在していてもよい。 さらに、スライド扉51およびスライド扉53についても、ブース10の内部空間を外部から視認可能なものであってもよいし、視認不可能なものであってもよい。
【0057】
図3は、本実施形態におけるブースの手掛け部付近を示す拡大正面図である。
正面部31には、図1図3に示すように、出入り口41を閉塞するスライド扉51の戸先51aの近傍に手掛け部71が設けられる。手掛け部71は、出入り口41の外方周縁部に配置される。手掛け部71は、戸先51aよりもX方向で前方に突出する。手掛け部71は、戸先51aに沿ってZ方向に形成される。
【0058】
出入り口41が正面部31におけるY方向で左側の端部に位置しており、スライド扉51の解放時に戸先51aはY方向右側にスライドするため、手掛け部71は、このスライド方向と逆向きとなる位置に配置される。つまり、出入り口41の閉塞時にスライド扉51のスライド方向において、手掛け部71は、戸先51aの移動するスライド方向で、閉塞位置よりもさらに移動先となる位置に配置される。
【0059】
手掛け部71は、出入り口41の開口となる上端および下端を除いた中央部分にZ方向に延在する。つまり、手掛け部71は、出入り口41のZ方向で上端および下端には配置されない。
手掛け部71は、支柱フレーム11の前面に固定される。手掛け部71は、支柱フレーム11から前方に離間して上下方向に延在する柱状に形成される。手掛け部71は、上端および下端が支柱フレーム11の前面に固定される。
【0060】
手掛け部71のZ方向の長さ寸法としては、車椅子利用者が手の届く範囲、つまり、車椅子の座面より高く、かつ、車椅子利用者の標準的な基本動作寸法に規定される範囲を満たすことが必要である。具体的には、床面から45cm~155cmの範囲にあることが好ましい。
また、手掛け部71のZ方向の長さ寸法としては、杖を突いて起立している利用者が手の届く範囲、具体的には、床面から90cm~160cmの範囲にあることが好ましい。
したがって、手掛け部71のZ方向の長さ寸法としては、床面から45cm~160cmの範囲にあることができる。
【0061】
手掛け部71のY方向の幅寸法は、左面部34の厚み寸法よりも小さい。つまり、手掛け部71のY方向の幅寸法は、支柱フレーム11の前面幅寸法よりも小さい。
なお、手掛け部71の柱状部分の径寸法は、車椅子利用者等が把持できる範囲であることが好ましい。なお、手掛け部71は、スライド扉51の開放時にその反力を受け止めることができればよく、柱状部分の径寸法が把持できない構成であることや、戸先51aよりも前方に突出する凸部である構成とすることもできる。
【0062】
左面部34には、スライド扉51が出入り口41を閉塞した際に戸先51aの近傍となる出入り口41の内方周縁部に、戸先に沿った内方手掛け部74が形成される。
内方手掛け部74は、柱状の手掛け部71と同等の形状とすることができる。また、内方手掛け部74は、柱状の手掛け部71と同等の高さ範囲にはいちすることができる。内方手掛け部74は、スライド扉51の開放時にその反力を受け止めることができればよく、柱状部分の径寸法が把持できない構成であることや、パネル部34BよりもY方向に突出する凸部である構成とすることもできる。
【0063】
また、支柱フレーム13に隣接する奥面部33および右面部32にも、上記の手掛け部71および内方手掛け部74、手摺り部75と同等の構成を設けることができる。この場合、出入り口43およびスライド扉53に対して同等の作用効果を奏することが可能となる。
【0064】
さらに、左面部34には、内方手掛け部74よりもスライド扉51から離間する位置に、手摺り部75を設けることもできる。手摺り部75は、内方手掛け部74および手掛け部71と同等の形状で、90°回転して配置した構成とすることができる。
手摺り部75は、一般的な手摺りと同様に、車椅子利用者や高齢者、あるいは、松葉杖を使用している歩行者などの行動を補助可能なものであれば、この構成に限定されない。
【0065】
図4は、本実施形態におけるブースの什器配置と内部動線とを示す模式平面図である。
本実施形態におけるブース10は、内部空間に仕切り什器Fが配置される。仕切り什器Fは、たとえばテーブル等とされる。仕切り什器Fは、仕切り什器Fの両サイドで互いに会話が可能な高さであり、かつブース10の内部空間を分離できればよく、テーブル以外にも、机、ワゴン、背の低い棚であるシュルフ、カウンター等とすることができる。
また、ブース10では、出入り口41と出入り口43とが、上面視して対角である位置に配置される。図4においては、出入り口41が左下に配置され、出入り口43が右上に配置されている。
【0066】
仕切り什器Fは、ブース10の内部空間を、出入り口41から進入可能な左側と、出入り口43から進入可能な右側とに分離するように配置される。そのため、仕切り什器Fの端部と正面部31との間をすり抜けられない程度に、仕切り什器Fの端部と正面部31とが近接している。同様に、仕切り什器Fの端部と奥面部33との間をすり抜けられない程度に、仕切り什器Fの端部と奥面部33とが近接している。
【0067】
したがって、出入り口41から進入した場合、仕切り什器Fが邪魔になるため、出入り口43へは到達できない。また、出入り口43から進入した場合、仕切り什器Fが邪魔になるため、出入り口41へは到達できない。
なお、仕切り什器Fの両端は、スライド扉51およびスライド扉53が開閉可能な程度に、正面部31と奥面部33とから離間している。
【0068】
ブース10の内部空間は、仕切り什器Fを収納しても、車椅子利用者等、方向転換に所定の広さがを必要とする利用者が、支障なく利用することが可能な大きさとされる。
具体的には、ブース10は、車椅子利用者CCが出入り口41から進入して、テーブルである仕切り什器Fに対する相談位置へと到達できるように、方向転換が可能な内部空間の余裕を有する。
【0069】
図4には、車椅子利用の相談者CCとその介助者CAとが出入り口41から進入し相談位置まで移動する動線と、その逆に退出する動線と、を矢印で示している。同様に、医療従事者SSとその補助者SAとが出入り口43から進入し相談位置まで移動する動線と、その逆に退出する動線と、を矢印で示している。
車椅子利用の相談者CCおよび介助者CAと、医療従事者SSおよび補助者SAとは、別々の出入り口から出入りし、ブース10の内部空間が仕切り什器Fで分離された状態で、対面での会話を相互におこなうことができる。
【0070】
本実施形態のブース10は、閉塞時の戸先51aの近傍に手掛け部71が配置されていることで、スライド扉51を開放する際に、一方の手でスライド扉51をスライドさせ、かつ、他方の手で体をスライド方向と逆向きに移動しないように手掛け部71で反力を支えながら、スライド扉51の開放動作をおこなうことができる。これにより、車椅子利用者や高齢者など、体を支える足下が不安定な利用者であっても、スライド扉51付近の手掛け部71を握って体を支えて安定させながら、体勢を崩すことなくスライド扉51に力を込めることができるため、簡単にスライド扉51を開放方向へとスライドさせることができる。同様に、簡単にスライド扉51を閉塞方向へとスライドさせることができる。
【0071】
手掛け部71が、出入り口41の輪郭である支柱フレーム11の前面に配置される。これにより、スライド扉51の開放時に手掛け部71に力がかかっても、手掛け部71が支柱フレーム11に強固に固定されているため、手掛け部71は安定した状態を維持することができ、ブース10の強度を維持して変形を抑制できる。また、壁面31~34の構成自由度を高くすることができる。例えば、壁面31~34の構成部材として、ガラス板、薄板、不織布パネル、耐薬シート表面のパネル部などを用いることが容易に可能となる。
【0072】
本実施形態のブース10は、蝶番を用いた開き扉ではなくスライド扉51,53を有しており、かつ、フラットな床面を移動して出入りできるため、車椅子利用者CCあるいは、杖を突いた高齢者などのように、強い力で引きながら後方へ移動することが困難な人にとっても容易に開閉をおこなうことができ、使いやすい。
同時に、外開きの扉では必要な扉の開閉に必要な空間をブース10の外方に確保する必要がない。したがって、ブース10を駅構内などに配置するレイアウトの自由度を向上することができる。同時に、内開きの扉では必要な扉の開閉に必要な空間をブース10の内方に確保する必要がない。したがって、ブース10内の什器等のレイアウト自由度を低減する必要がない。特に、車椅子利用者を考慮して出入り口の幅寸法を大きくした場合に、これらの必要なレイアウト空間がより大きくなることを防止できる。
【0073】
また、互いに平行な位置に2つの出入り口41および出入り口43と、これらを開閉する2つのスライド扉51およびスライド扉53とを有することで、仕切り什器Fを収納しない場合に、進入した出入り口41とは別に、向かい側の出入り口43退出口とすることが可能となり、車椅子利用者CCが移動しやすい。2つの出入り口が同一面にある場合、車椅子利用者CCは進入方向に対して180°回転して退出する必要があるが、上記の構成により、180°回転するよりも車椅子の進行方向を転換する場所を必要としないため、ブース10の内部空間を通路以外に大きく使うことができる。
【0074】
ここで、手動車椅子では、図5および図6に示すように、ISO7193.7176/5等に基準が定められており、90°回転に比べて180°回転する場合には、最小動作空間が大きくなり、広い場所を必要とする。
【0075】
同時に、ブース10の上方が閉塞されておらず開放されているため、内部空間の換気が容易にできる。さらに、出入り口41,43を閉塞したスライド扉51,53およびパネル部31A~34Bによって、内部空間を外部から分離することができるため、内外で音漏れを抑制し、多人数の往来がある場所にブース10を設置した場合でも、通行人へのプライバシーを確保可能とすることができる。
【0076】
手掛け部71が、上述した形状とされることで、ブース10の正面部31からX方向へ突出する範囲を少なくして、ブース10の前方を通行する際に、手掛け部71が邪魔になることを抑制する。同時に、手掛け部71がブース10の左面部34よりもY方向に突出しない状態を維持できる。これにより、ブース10を配置する際のレイアウトの自由度を向上できる。
【0077】
内方手掛け部74が設けられることで、ブース10の内部空間から外部空間へと移動するためにスライド扉51を開放する際に、内方手掛け部74を利用して、安定してスライド扉51の開放が可能となる。
【0078】
本実施形態のブース10は、仕切り什器Fによって仕切られた左右の内部空間のそれぞれにおいて、車椅子利用者CC等、方向転換に所定の広さがを必要とする利用者が、支障なく利用することが可能となる。たとえば、利用者CC,CAとスタッフSS,SAとの全員が車椅子利用者であっても、充分な空間的余裕を持って方向転換をおこなうことができ、支障なく利用することが可能となる。
【0079】
なお、ブース10の出入り口41を開閉する扉としてスライド扉51,53を有する構成としたが、これに限定されない。たとえば、戸先51aに対応する部分が梁フレーム21に沿ってY方向に移動するとともに出入り口41を開閉可能なものであれば、折り戸、アコーディオンカーテン等の構成とすることも可能である。
【0080】
なお、本実施形態ではブース10自体は床面として利用者が載る部材を有していない、床面を有する構成とすることもできる。この場合、内部空間の一部のみ、あるいは、内部空間の全体に床面に相当する部材を配置することができる。これにより、ブース10の強度を向上することができる。
また、本実施形態ではブース10上方が解放された構成としたが、この場合には、内部空間の換気が容易となる。これに対して、ブース10上方の一部または全部が閉塞された構成とすることもでき、この場合には、ブース10内外の音漏れをさらに抑制することが可能である。
【符号の説明】
【0081】
10…ブース
11~14…支柱フレーム
21~24…梁フレーム
31…正面部(壁面)
31A,31B,32A,32B,33A,33B,34A,34B…パネル部
32…右面部(壁面)
33…奥面部(壁面)
34…左面部(壁面)
41,43…出入り口
51,53…スライド扉
51a,53a…戸先
51b…上フレーム
51g…ガラス部
61,63…スライド機構
61a…スライドレール
71…手掛け部
74…内方手掛け部
75…手摺り部
CA…介助者(相談者,利用者)
CC…車椅子利用者(相談者,利用者)
F…仕切り什器
SA…補助者(スタッフ)
SS…医療従事者(スタッフ)
図1
図2
図3
図4
図5
図6