(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024057739
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】粘着シート
(51)【国際特許分類】
C09J 7/38 20180101AFI20240418BHJP
C09J 11/06 20060101ALI20240418BHJP
C09J 133/04 20060101ALI20240418BHJP
【FI】
C09J7/38
C09J11/06
C09J133/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022164596
(22)【出願日】2022-10-13
(71)【出願人】
【識別番号】390029148
【氏名又は名称】大王製紙株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095832
【弁理士】
【氏名又は名称】細田 芳徳
(74)【代理人】
【識別番号】100187850
【弁理士】
【氏名又は名称】細田 芳弘
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼木 裕也
【テーマコード(参考)】
4J004
4J040
【Fターム(参考)】
4J004AA10
4J004AB01
4J004FA09
4J040DF021
4J040HB31
4J040JB09
4J040MA14
4J040NA02
(57)【要約】
【課題】本発明は、皮膚への接着性の問題がなく且つ芳香持続性に優れる粘着シートを提供することに関する。なお、皮膚への接着性の問題がないとは、接着性が強すぎず弱すぎない適度な接着性を有していることを指す。
【解決手段】基材、及び前記基材上に粘着層を備える粘着シートであって、前記粘着層が、アクリル系粘着剤、可塑剤、硬化剤、及び香料を含む粘着剤組成物からなり、前記可塑剤が、パルミチン酸イソプルピル及びミリスチン酸イソプロピルからなる群より選択される1種以上を含み、前記可塑剤の含有量100質量部に対する前記香料の含有量が10質量部以上110質量部以下である、粘着シート。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材、及び前記基材上に粘着層を備える粘着シートであって、前記粘着層が、アクリル系粘着剤、可塑剤、硬化剤、及び香料を含む粘着剤組成物からなり、前記可塑剤が、パルミチン酸イソプルピル及びミリスチン酸イソプロピルからなる群より選択される1種以上を含み、前記可塑剤の含有量100質量部に対する前記香料の含有量が10質量部以上110質量部以下である、粘着シート。
【請求項2】
前記可塑剤がミリスチン酸イソプロピルを含む、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項3】
前記可塑剤の含有量100質量部に対する前記香料の含有量が30質量部以上85質量部以下である、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項4】
睡眠時に顔に貼り付けて使用されるいびき対策の粘着シートである、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項5】
リラックスするための貼り付けシートである、請求項1に記載の粘着シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着シートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、皮膚に貼り付けて用いる粘着シートが種々開示されている(例えば、特許文献1、2など)。粘着シートの用途は様々であるが、例えば睡眠時に顔に貼り付けて使用されるいびき対策の粘着シートなどでは、ハーブなどの香りによるリラックス効果が求められることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平3-220120号公報
【特許文献2】特開2007-326844号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、粘着層を形成するための粘着剤組成物に香料を配合すると、塗工前にゲル化して粘着層を形成できない場合や、皮膚への接着性に問題が生じる場合があることが分かった。
【0005】
本発明は、皮膚への接着性の問題がなく且つ芳香持続性に優れる粘着シートを提供することに関する。なお、皮膚への接着性の問題がないとは、接着性が強すぎず弱すぎない適度な接着性を有していることを指す。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、下記[1]に関する。
[1] 基材、及び前記基材上に粘着層を備える粘着シートであって、前記粘着層が、アクリル系粘着剤、可塑剤、硬化剤、及び香料を含む粘着剤組成物からなり、前記可塑剤が、パルミチン酸イソプルピル及びミリスチン酸イソプロピルからなる群より選択される1種以上を含み、前記可塑剤の含有量100質量部に対する前記香料の含有量が10質量部以上110質量部以下である、粘着シート。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、皮膚への接着性の問題がなく且つ芳香持続性に優れる粘着シートを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の粘着シートは基材及び粘着層を備える。基材及び粘着層は積層構造となっており、基材上に直接又は他の層を介して粘着層が積層されている。本発明の粘着シートは剥離材を備えていてもよく、基材/粘着層/剥離材の順に積層される態様が例示される。
【0009】
基材としては、シート状の不織布、ポリエチレン樹脂や、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂などが挙げられる。特に柔軟性の観点から、不織布が好ましい。
【0010】
粘着層は、アクリル系粘着剤、可塑剤、硬化剤、及び香料を含む粘着剤組成物からなる。粘着層は、粘着剤組成物を塗工し乾燥することで形成することができる。以下、各成分について説明する。なお、同じ成分について2種以上併用する場合における成分量は、合計量である。
【0011】
アクリル系粘着剤としては、(メタ)アクリル酸エステル類に由来するモノマーの重合体や、(メタ)アクリル酸エステル類に由来するモノマーと重合性官能基を有するモノマーの共重合体などが挙げられる。又、その重合体のガラス転移温度は耐久性および粘着性を有する範囲の観点から-80℃~20℃が好ましく、-75℃~0℃がより好ましく、-70℃~-20℃がさらに好ましい。アクリル系粘着剤の重量平均分子量は、10万以上が好ましく、20万以上がより好ましく、40万以上がさらに好ましい。また、200万以下が好ましく、150万以下がより好ましく、120万以下がさらに好ましい。
【0012】
(メタ)アクリル酸エステル類に由来するモノマーとしては、(メタ)アクリル酸エステル類のアクリル炭素数4~12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどが挙げられる。例えば、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n-ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸n-デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル等を挙げることができ、これらのうち1つ又は2つ以上の組み合わせを挙げることができる。
【0013】
重合性官能基を有するモノマーとしては、架橋剤と反応して化学的な結合を形成できる官能基を有するものが好ましい。又、その官能基としては、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基等を挙げることができ、これらのうちの何れか1つ又は2つ以上の組み合わせを挙げることができる。架橋剤との反応性が制御しやすい観点から、水酸基又はカルボキシル基が好ましい。共重合させる重合性官能基を有するモノマーとしては、上記アクリル酸エステルに由来するモノマー全100質量%中、1~30質量%とすることができる。重合性官能基を有するモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレン-ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノメチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノメチル、(メタ)アクリル酸2-ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸3-ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸2-ジメチルアミノアクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド、N-メトキシメチルアクリルアミド、N-メトキシブチルアクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド等を挙げることができ、これらのうち1つ又は2つ以上の組み合わせを挙げることができる。可塑剤と香料を混合させる観点で、極性の高い(メタ)アクリル酸を0.1~5質量%含むことが好ましく、1~3質量%含むことがより好ましい。
【0014】
粘着剤組成物中のアクリル系粘着剤の含有量は、皮膚への接着性、糊残りの観点から、好ましくは30~75質量%、より好ましくは35~65質量%、更に好ましくは40~60質量%、更に好ましくは40~55質量%である。
【0015】
可塑剤は、パルミチン酸イソプルピル及びミリスチン酸イソプロピルからなる群より選択される1種以上を含み、好ましくはミリスチン酸イソプロピルを含む。可塑剤中のパルミチン酸イソプルピル及びミリスチン酸イソプロピルの合計量は、ゲル化を抑制する観点から、好ましくは75質量%以上、より好ましくは90質量%以上であり、100質量%としてもよい。パルミチン酸イソプルピル、ミリスチン酸イソプロピル以外の可塑剤としては、植物性スクワランなどが挙げられる。肌への接着性及びゲル化抑制の観点から、ミリスチン酸イソプロピルを単独で用いることが好ましい。
【0016】
粘着剤組成物中の可塑剤の含有量は、皮膚への接着性の観点から、好ましくは20~50質量%、より好ましくは25~45質量%、更に好ましくは30~40質量%である。
【0017】
硬化剤としては、イソシアネート系硬化剤又はエポキシ系硬化剤が挙げられる。
【0018】
イソシアネート系硬化剤としては、2個以上のイソシアネート基を有する、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂肪環族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネートの各種イソシアネートを用いられる。イソシアネート系硬化剤としては、1,3-フェニレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、1,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’-トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リシンジイソシアネート、リシントリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、ω,ω’-ジイソシアネート-1,3-ジメチルベンゼン、ω,ω’-ジイソシアネート-1,4-ジメチルベンゼン、1,4-テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,3-テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられ、アクリル系粘着剤にカルボキシ基を含まない場合に使用される。
【0019】
エポキシ系硬化剤としては、1,3-ビス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’-テトラグリシジル-m-キシリレンジアミン、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルアミンなどが挙げられ、アクリル系粘着剤にカルボキシ基を含む場合に使用される。
【0020】
粘着剤組成物中の硬化剤の含有量は、ゲル化、皮膚への接着性、糊残りの観点から、好ましくは0.1~3.0質量%、より好ましくは0.1~2.0質量%、更に好ましくは0.1~1.0質量%である。
【0021】
香料は、好ましくは液体香料である。液体香料としては植物の花、葉から抽出されるフローラル系、動物由来のオリエンタル系、柑橘系由来のフルーツ系、香木から抽出されるウッディ系の香料が挙げられる。香りによって気分を和らげたり、よい睡眠が得られるなど様々な効能があると言われるハーブ系の香料やローズ系の香料が好ましい。
【0022】
ハーブ系の香料としては、ハーブ、ミント、レモングラス、セージ、グリーングラスなどが挙げられる。
【0023】
フローラル系の香料としては、ラベンダー、ローズ、ジャスミンなどが挙げられる。
【0024】
粘着剤組成物中の香料の含有量は、香りの強度、皮膚への接着性、糊残りの観点から、好ましくは1.0~40.0質量%、より好ましくは3.0~30.0質量%、更に好ましくは5.0~25.0質量%である。また、ゲル化を抑制し皮膚への接着性を良好なものとする観点から、可塑剤の含有量100質量部に対する香料の含有量は10質量部以上110質量部以下であり、好ましくは30質量部以上85質量部以下、より好ましくは55質量部以上70質量部以下である。
【0025】
粘着剤組成物においては、紫外線吸収剤、色素(染料、顔料)、帯電防止剤、シランカップリング剤、酸化防止剤、防錆剤、化粧品原料基準(粧原基)に含まれる薬品で例えばヒアルロン酸、ビタミン等の保湿成分のあるものなどの成分が任意に含まれていてもよい。
【0026】
粘着剤組成物は、公知の方法により上記の各成分を混合することで調製することができる。
【0027】
粘着層の厚さは、好ましくは2~1000μm、より好ましくは5~500μm、更に好ましくは10~200μmである。
【0028】
粘着層の23℃50%RH下でのSUSに対する粘着力は、好ましくは0.2~4.0N/25mm、より好ましくは0.4~2.0N/25mmである。また、粘着層の23℃50%RH下でのベークライトに対する粘着力は、好ましくは0.2~4.0N/25mm、より好ましくは0.4~2.0N/25mmである。本明細書において、これらの粘着力はJIS Z 0237:2009に準拠し測定する。
【0029】
剥離材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂フィルム、ゴムシート、発泡シート、金属箔、紙、不織布またはこれらのラミネート体などからなる適当な薄葉体を用いることができる。剥離材の表面には、粘着層からの剥離性を高めるため、必要に応じてシリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理などの剥離処理が施されていてもよい。剥離材の剥離性は、剥離処理に用いる薬剤の種類、および塗工量のうち少なくとも一方のパラメータを調節することにより制御することができる。
【0030】
本発明の粘着シートは、皮膚への接着性の問題がなく、且つ芳香持続性に優れるものである。従って、睡眠時に顔に貼り付けて使用されるいびき対策の粘着シートや、就寝時などにリラックスするための貼り付けシートなどの用途として使用することが好ましい。従って、本発明では、本発明の粘着シートを用いたいびきの対策方法や、本発明の粘着シートを用いたリラックス方法についても提供するものである。
【実施例0031】
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。以下、各成分量は固形分に換算した量を示すものである。
【0032】
[粘着剤組成物の調製]
実施例1~19、比較例1~9
表1~3に示す組成となるように粘着剤組成物を調製した。実施例1を例として具体的に説明すると、アクリル系粘着剤100質量部に硬化剤0.4質量部を配合し均一になるまで混合した。得られた混合物に可塑剤64.3質量部を配合し均一になるまで混合し、さらに香料40.2質量部を配合し均一になるまで混合し粘着剤組成物を得た。なお、配合量は固形分換算の数値である。
【0033】
表中で使用した成分の詳細を以下に示す。
アクリル系粘着剤:「HiPAS10」コスメディ製薬
ミリスチン酸イソプロピル:「IPM-R」日油
パルミチン酸イソプロピル:「IPP」高級アルコール工業
パルミチン酸2-エチルヘキシル:「IOP」高級アルコール工業
ミスチリン酸2-ヘキシルデシル:「ICM-R」高級アルコール工業
ピバリン酸イソデシル:「ネオライト100」高級アルコール工業
植物性スクワラン:「オリーブスクワラン」高級アルコール工業
イソシアネート系硬化剤:「CK-101」日本カーバイド
フローラル系香料1:「Lavender K-4946-AR」栄香料
フローラル系香料2:「Lavender K-4946-AF」栄香料
フローラル系香料3:「Lavender K-7705」栄香料
フローラル系香料4:「Lavender K-7705-TN」栄香料
フローラル系香料5:「Lavender K-7705-SP」栄香料
ハーブ系香料1:「Super Mint K-5586-SP」栄香料
ハーブ系香料2:「Herb Tea K-7145-SL」栄香料
【0034】
[粘着シートの調製]
上記で調製した粘着剤組成物をコンマコーターでフィルムセパレーター上に塗布し第一乾燥ゾーンで乾燥温度80℃20秒、次に第二乾燥ゾーンで90℃20秒にて乾燥し、厚み30μmの粘着層を形成し、形成された粘着層に不織布シートを貼り合わせて粘着シートを得た。
【0035】
<ゲル化>
アクリル系粘着剤100質量部を羽根型ディスパーで攪拌しながら、表1~3に示す可塑剤と香料を加え、1分間攪拌した後にゲル化、粘度の上昇の有無を目視で観察することで配合安定性を評価した。結果を表1~3に示す。なお、ゲル化により塗工できなかった比較例5~9については、以降の試験は行っていない。
〇:粘度上昇がない。
△:やや粘度上昇するが塗工出来る。
×:粘度上昇により、塗工出来ない。
【0036】
<SUSに対する粘着力>
23℃50%RHの環境温度下で、実施例、比較例で得られた粘着シート(幅25mm×長さ150mm)の粘着剤層外面全面を、SUS板(幅30mm×長さ125mm×厚さ2mm)の中央部分に、2kgローラーを300mm/minで2往復させ貼り付け、20分後に引張試験機にて剥離角度180°、300mm/minにて測定した。結果を表1~3に示す。
【0037】
<ベークライトに対する粘着力>
23℃50%RHの環境温度下で、実施例、比較例で得られた粘着シート(幅25mm×長さ150mm)の粘着剤層外面全面を、ベークライト板(幅30mm×長さ125mm×厚さ2mm)の中央部分に、2kgローラーを300mm/minで2往復させ貼り付け、20分後に引張試験機にて剥離角度180°、300mm/minにて測定する。結果を表1~3に示す。
【0038】
<皮膚への接着性>
実施例、比較例で得られた粘着シートを2×5cmの大きさのシート状に加工し、これを10名の専門パネラーの手の甲に接着させた。接着のしやすさについて、皮膚への接着性が良好(3点)、皮膚への接着性にやや問題はあるが使用可能(2点)、皮膚への接着性に問題有り(1点)とし、以下の基準で評価した。結果を表1~3に示す。なお、評価結果が△以上を合格とした。
(評価基準)
○:パネラーの平均点が2.5点以上
△:パネラーの平均点が2.0点以上2.5点未満
×:パネラーの平均点が2.0点未満
【0039】
<香りの強度・持続性>
実施例、比較例で得られた粘着シートの香り強度を成人男女10人で官能評価した。香りの強度・持続性について、48時間香りを維持していた(3点)、24時間香りを維持していた(2点)、12時間香りを維持していた(1点)、12時間未満の香りの維持又は殆ど香りがしない(0点)とし、以下の基準で評価した。結果を表1~3に示す。なお、評価結果が△以上を合格とした。
(評価基準)
◎:成人男女の平均点が2.5点以上
○:成人男女の平均点が2.0点以上2.5点未満
△:成人男女の平均点が1.0点以上2.0点未満
×:成人男女の平均点が1.0点未満
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
表1~3に示すように、実施例の粘着シートではいずれもゲル化の問題がなく、皮膚への接着性及び香り強度に優れるものであった。