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特開2024-57760コンテンツ管理プログラム、コンテンツ管理システムおよびコンテンツ管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024057760
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】コンテンツ管理プログラム、コンテンツ管理システムおよびコンテンツ管理方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/71 20140101AFI20240418BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20240418BHJP
   A63F 13/86 20140101ALI20240418BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20240418BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20240418BHJP
   G06Q 30/0207 20230101ALI20240418BHJP
【FI】
A63F13/71
A63F13/35
A63F13/86
A63F13/69
A63F13/79
G06Q30/02 324
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022164636
(22)【出願日】2022-10-13
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奥山 幹樹
(72)【発明者】
【氏名】川上 智司
(72)【発明者】
【氏名】田中 大将
(72)【発明者】
【氏名】北口 里英
(72)【発明者】
【氏名】木村 哲
(72)【発明者】
【氏名】津原 一成
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB07
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】非代替性トークンを入手することの満足感を高める。
【解決手段】コンテンツ管理プログラムは、配信されるゲーム配信情報を視聴者端末にて視聴する視聴者に対して、ブロックチェーンを利用して、前記ゲーム配信情報に関連したゲーム関連コンテンツの所有者であることを証明する非代替性トークンを付与するコンテンツ管理システムにおいて実行されるコンテンツ管理プログラムであって、コンピュータを、前記視聴者端末に対する視聴者の操作により前記視聴者端末から送信される、前記非代替性トークンの入手指示を受け付ける受付手段、および、前記入手指示に基づき、前記非代替性トークンとともに特典を前記視聴者に付与する付与手段、として機能させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配信されるゲーム配信情報を視聴者端末にて視聴する視聴者に対して、ブロックチェーンを利用して、前記ゲーム配信情報に関連したゲーム関連コンテンツの所有者であることを証明する非代替性トークンを付与するコンテンツ管理システムにおいて実行されるコンテンツ管理プログラムであって、
コンピュータを、
前記視聴者端末に対する視聴者の操作により前記視聴者端末から送信される、前記非代替性トークンの入手指示を受け付ける受付手段、および、
前記入手指示に基づき、前記非代替性トークンとともに特典を前記視聴者に付与する付与手段、
として機能させる、コンテンツ管理プログラム。
【請求項2】
前記ゲーム配信情報は、プレイヤ端末に対するプレイヤの操作により進行するゲームの対戦の動画を含み、
前記付与手段は、前記特典として、前記対戦のハイライトを示す動画を前記視聴者に付与する、請求項1に記載のコンテンツ管理プログラム。
【請求項3】
前記ゲーム配信情報は、プレイヤ端末に対するプレイヤの操作により進行するゲームの動画を含み、
前記付与手段は、前記特典として、前記プレイヤを紹介するコンテンツを前記視聴者に付与する、請求項1または2に記載のコンテンツ管理プログラム。
【請求項4】
前記ゲーム配信情報は、プレイヤ端末の操作部に対するプレイヤの操作により進行するゲームの動画を含み、
前記付与手段は、前記特典として、前記プレイヤが前記操作部をどのように操作しているかを示す動画を前記視聴者に付与する、請求項1または2に記載のコンテンツ管理プログラム。
【請求項5】
前記ゲーム配信情報は、プレイヤがプレイヤ端末の表示部を見ながら前記プレイヤ端末の操作部に対して操作することにより進行するゲームの動画を含み、
前記付与手段は、前記特典として、前記表示部に表示される前記プレイヤからの視点の動画を前記視聴者に付与する、請求項1または2に記載のコンテンツ管理プログラム。
【請求項6】
前記付与手段は、前記特典として、前記入手指示を受け付けた時間に対応する前記ゲーム配信情報が含む画像を前記視聴者に付与する、請求項1または2に記載のコンテンツ管理プログラム。
【請求項7】
前記非代替性トークンにはシリアル番号が付されており、
前記付与手段は、前記非代替性トークンに付されたシリアル番号に応じて、前記視聴者に付与する前記特典の内容を変更する、請求項1または2に記載のコンテンツ管理プログラム。
【請求項8】
前記付与手段は、前記入手指示を受け付けた時間に応じて、前記視聴者に付与する前記特典の内容を変更する、請求項1または2に記載のコンテンツ管理プログラム。
【請求項9】
請求項1または2に記載のコンテンツ管理プログラムを記憶したプログラム記憶部と、
前記プログラム記憶部に記憶されたプログラムを実行するコンピュータと、を備えた、コンテンツ管理システム。
【請求項10】
コンピュータを備えるコンテンツ管理システムにおいて実行される、配信されるゲーム配信情報を視聴者端末にて視聴する視聴者に対して、ブロックチェーンを利用して、前記ゲーム配信情報に関連したゲーム関連コンテンツの所有者であることを証明する非代替性トークンを付与するためのコンテンツ管理方法であって、
前記コンピュータが、前記視聴者端末に対する視聴者の操作により前記視聴者端末から送信される、前記非代替性トークンの入手指示を受け付け、
前記コンピュータが、前記入手指示に基づき、前記非代替性トークンが付与される前記視聴者に特典を付与する、コンテンツ管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームに関連したデジタルコンテンツを入手希望者に付与するためのコンテンツ管理プログラム、コンテンツ管理システムおよびコンテンツ管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ゲームに関連したデジタルコンテンツの価値の多様化が進んでおり、デジタルコンテンツの売買が盛んに行われている。
【0003】
例えばデジタルコンテンツに紐づけられた非代替性トークン(Non-fungible Token。以下、「NFT」とも称する。)をブロックチェーン上に記録することで、デジタルコンテンツを非代替的な有体物のように取り扱うことが可能となる(例えば特許文献1)。NFTはデジタルコンテンツと紐づけて売買される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-152815号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
NFTを購入することで、そのNFTに紐づいているデジタルコンテンツを所有できる。しかしながら、有体物を購入する場合などとは異なり、NFTを購入したとしても、多くの場合デジタルコンテンツそのものを手元に置くことはできない。このため、NFTを入手することにそれほど満足感を得られない人もいる。
【0006】
そこで本発明は、NFTを入手することの満足感を高めることができるコンテンツ管理プログラム、コンテンツ管理システムおよびコンテンツ管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るコンテンツ管理プログラムは、配信されるゲーム配信情報を視聴者端末にて視聴する視聴者に対して、ブロックチェーンを利用して、前記ゲーム配信情報に関連したゲーム関連コンテンツの所有者であることを証明する非代替性トークンを付与するコンテンツ管理システムにおいて実行されるコンテンツ管理プログラムであって、コンピュータを、前記視聴者端末に対する視聴者の操作により前記視聴者端末から送信される、前記非代替性トークンの入手指示を受け付ける受付手段、および、前記入手指示に基づき、前記非代替性トークンとともに特典を前記視聴者に付与する付与手段、として機能させる。
【0008】
上記のコンテンツ管理プログラムによれば、視聴者は、視聴者端末を操作して、ゲーム配信情報に関連したゲーム関連コンテンツの所有者であることを証明する非代替性トークン(NFT)とともに、特典を入手できる。このため、NFTを入手することにそれほど満足感を得られない視聴者にも、満足感を与えることができる。
【0009】
前記ゲーム配信情報は、プレイヤ端末に対するプレイヤの操作により進行するゲームの対戦の動画を含み、前記付与手段は、前記特典として、前記対戦のハイライトを示す動画を前記視聴者に付与してもよい。
【0010】
前記ゲーム配信情報は、プレイヤ端末に対するプレイヤの操作により進行するゲームの動画を含み、前記付与手段は、前記特典として、前記プレイヤを紹介するコンテンツを前記視聴者に付与してもよい。
【0011】
前記ゲーム配信情報は、プレイヤ端末の操作部に対するプレイヤの操作により進行するゲームの動画を含み、前記付与手段は、前記特典として、前記プレイヤが前記操作部をどのように操作しているかを示す動画を前記視聴者に付与してもよい。
【0012】
前記ゲーム配信情報は、プレイヤがプレイヤ端末の表示部を見ながら前記プレイヤ端末の操作部に対して操作することにより進行するゲームの動画を含み、前記付与手段は、前記特典として、前記表示部に表示される前記プレイヤからの視点の動画を前記視聴者に付与してもよい。
【0013】
前記付与手段は、前記特典として、前記入手指示を受け付けた時間に対応する前記ゲーム配信情報が含む画像を前記視聴者に付与してもよい。
【0014】
前記非代替性トークンにはシリアル番号が付されており、前記付与手段は、前記非代替性トークンに付されたシリアル番号に応じて、前記視聴者に付与する前記特典の内容を変更してもよい。
【0015】
前記付与手段は、前記入手指示を受け付けた時間に応じて、前記視聴者に付与する前記特典の内容を変更してもよい。
【0016】
本発明の一態様に係るコンテンツ管理システムは、上記のいずれかのコンテンツ管理プログラムを記憶したプログラム記憶部と、前記プログラム記憶部に記憶されたプログラムを実行する前記コンピュータと、を備える。
【0017】
本発明の一態様に係るコンテンツ管理方法は、コンピュータを備えるコンテンツ管理システムにおいて実行される、配信されるゲーム配信情報を視聴者端末にて視聴する視聴者に対して、ブロックチェーンを利用して、前記ゲーム配信情報に関連したゲーム関連コンテンツの所有者であることを証明する非代替性トークンを付与するためのコンテンツ管理方法であって、前記コンピュータが、前記視聴者端末に対する視聴者の操作により前記視聴者端末から送信される、前記非代替性トークンの入手指示を受け付け、前記コンピュータが、前記入手指示に基づき、前記非代替性トークンが付与される前記視聴者に特典を付与する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ゲームに関連したデジタルコンテンツの入手希望者が、デジタルコンテンツに付される番号に関与しやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】一実施形態に係るコンテンツ管理システムを用いたコンテンツ管理の概要を説明する図である。
図2図1に示す配信関連機器のハードウェア構成および機能的構成を示すブロック図である。
図3】プレイヤ端末に表示される対戦画面の一例を示す図である。
図4図1に示す視聴者端末のハードウェア構成および機能的構成を示すブロック図である。
図5】視聴者端末に表示される視聴画面の一例を示す図である。
図6図1に示すコンテンツ管理サーバのハードウェア構成および機能的構成を示すブロック図である。
図7図1に示す各種装置の処理の流れを示す図である。
図8】状況レア度の割り当ての一例を説明するための模式図である。
図9】状況レア度とシリアル番号との対応関係の一例を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<実施形態>
以下、本発明の一実施形態に係るコンテンツ管理システム1について、図面を参照しつつ説明する。
【0021】
[システムの概要]
図1は、一実施形態に係るコンテンツ管理システム1を用いたコンテンツ管理の概要を説明する図である。コンテンツ管理システム1は、ゲームに関連したデジタルコンテンツ(以下、ゲーム関連コンテンツと称し得る)を入手希望者に対して付与するシステムである。本実施形態では、コンピュータゲームが競技として催される大会、いわゆるeスポーツ(electronic sports)の大会において観戦されるゲーム対戦(試合)の動画データがゲーム関連コンテンツとして付与される例を説明する。
【0022】
コンテンツ管理システム1は、配信サーバ6と、コンテンツ管理サーバ8とを含む。配信サーバ6は、実施された対戦を、ゲーム配信情報の一部として複数の視聴者端末7に視聴可能に配信する。なお、図1では、図面の簡単化のために視聴者端末7を1つだけ示す。配信されるゲーム配信情報には、対戦動画に加えて、実況解説者による実況音声や、プレイヤのワイプ画像などの各種カメラ画像なども含まれ得る(図5参照)。
【0023】
コンテンツ管理システム1では、視聴中の対戦の動画データを視聴者が購入可能となっている。具体的には、視聴者が視聴者端末7にて購入するための操作を行うことにより、視聴者端末7からコンテンツ管理サーバ8に入手指示が送られる。コンテンツ管理サーバ8は、視聴者端末7から入手指示を受信すると、入手指示を送信した視聴者に動画データをゲーム関連コンテンツとして付与する。
【0024】
対戦の動画データの購入は、その対戦が行われている間に制限されている。コンテンツ管理サーバ8は、制限時間内に入手を希望した視聴者の全てに同じ対戦の動画データを付与する。ただし、動画データには、非代替性トークン(Non-Fungible Token。以下、単にNFTとも称し得る。)が紐づけられており、動画データの唯一性が担保されている。
【0025】
すなわち、本実施形態では、コンテンツ管理サーバ8は、ブロックチェーンを利用して、動画データに紐づいたNFTを発行することにより、各視聴者に唯一性が担保された動画データを付与する。言い換えれば、本実施形態のコンテンツ管理システム1は、ゲーム配信情報を視聴する視聴者に対して、ゲーム配信情報に関連したゲーム関連コンテンツの所有者であることを証明する非代替性トークンを付与する。
【0026】
コンテンツ管理サーバ8は、ブロックチェーンネットワーク9と通信可能に接続されている。NFTは、ブロックチェーンネットワーク9上に記録された、そのNFTに紐づけられた動画データの所有権を証明するデータである。ブロックチェーンネットワーク9は、ブロックチェーン技術を用いる分散台帳ネットワークである。ブロックチェーンネットワーク9は、P2P(Peer to Peer)方式で相互に接続された複数のノード9aを含む。複数のノード9aは、同一データを分散保持し、改ざんなどがされないよう相互検証する通信端末である。ノード9aは、例えば、パソコン、スマートフォン、タブレット、サーバなどである。ブロックチェーンネットワーク9は、パブリック型ネットワークでもよいし、プライベート型ネットワークでもよい。
【0027】
本実施形態では、コンテンツ管理サーバ8は、購入された数と同じ数、言い換えれば入手指示の総数と同じ数のNFTを発行する。各NFTに、1つのシリアル番号が付与されている。視聴者ごとに入手したゲーム関連コンテンツのシリアル番号が異なる。
【0028】
このようにして、複数の入手希望者に付与されるゲーム関連コンテンツ自体が同じ動画データであっても、ゲーム関連コンテンツに紐づけられたシリアル番号が異なることで、ゲーム関連コンテンツの唯一性が担保される。このようなゲーム関連コンテンツにとって、付与されるシリアル番号はゲーム関連コンテンツの価値を左右し得る。例えば、若い番号(例えば1桁目以外の番号がゼロであるシリアル番号)やゾロ目など希少価値の高いシリアル番号が付されたゲーム関連コンテンツは、希少価値の低いシリアル番号が付されたゲーム関連コンテンツと比べて高値で取引され得る。このため、入手希望者は、できるだけ希少価値の高いシリアル番号が付されたゲーム関連コンテンツを欲し得る。本実施形態では、入手希望者が、デジタルコンテンツに付される番号に関与しやすくする。これについて、詳細は後述する。
【0029】
[配信関連機器の構成]
図2は、図1に示す配信関連機器2のハードウェア構成および機能的構成を示すブロック図である。配信関連機器2は、視聴者が視聴可能なゲーム配信情報を視聴者端末7に配信するための機器である。配信関連機器2は、1以上のプレイヤ端末3、1以上の音声取得装置4、1以上の画像取得装置5、および配信サーバ6を含む。
【0030】
(プレイヤ端末)
プレイヤ端末3は、eスポーツの大会においてゲーム対戦するプレイヤが操作するゲーム装置である。プレイヤ端末3は、プレイヤによる操作入力に応じてゲームを進行させる。本実施形態では、ゲーム対戦は、2人のプレイヤが対戦するゲームが例示される。対戦する2人のプレイヤがそれぞれ操作する2つのプレイヤ端末3は、互いに概ね同じ構成であるため、1つのプレイヤ端末3についてのみ説明する。
【0031】
(プレイヤ端末のハードウェア構成)
まずプレイヤ端末3のハードウェア構成について説明する。プレイヤ端末3は、制御部30、操作部31、表示部32、記憶部33、音響出力部34、およびネットワークインタフェース35を含む。
【0032】
制御部30は、プレイヤ端末3の動作を制御する。制御部30は、例えばCPU(Central Processing Unit)などのプロセッサを含む。制御部30には、バスなどを介して、操作部31、表示部32、記憶部33、音響出力部34、およびネットワークインタフェース35に接続されている。
【0033】
操作部31は、プレイヤの操作を受け付ける。本実施形態では、操作部31は、制御部30を含む端末本体(ゲーム装置本体)に対し外付けされた、ジョイスティックや複数のボタンを備えたゲーム専用のコントローラである。
【0034】
表示部32は、プレイヤに視認されるゲーム画像を表示する。本実施形態では、表示部32は、制御部30を含む端末本体(ゲーム装置本体)に対し外付けされた液晶ディスプレイである。
【0035】
記憶部33は、主にHDD(Hard Disk Drive)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)で構成される。記憶部33には、例えばゲームを実行するためのゲームプログラムおよびゲームデータが記憶される。
【0036】
音響出力部34は、ゲーム音声を出力する装置である。音響出力部34は、例えば、スピーカまたはヘッドフォンなどである。
【0037】
ネットワークインタフェース35は、インターネットまたはLANなどの通信ネットワークNWに対してプレイヤ端末3を接続するインタフェースである。プレイヤ端末3は、ネットワークインタフェース35を介して、対戦相手が操作入力するプレイヤ端末3や配信サーバ6との間で互いに通信可能である。
【0038】
(プレイヤ端末の制御部の機能的構成)
次にプレイヤ端末3の制御部30の機能的構成について説明する。プレイヤ端末3の制御部30は、記憶部33に記憶されたゲームプログラムなどの各種プログラムを実行することにより、ゲーム進行手段301および送信手段302として機能する。
【0039】
ゲーム進行手段301は、プレイヤ端末3に対するプレイヤの操作入力に応じて、ゲームを進行させる。例えばゲーム進行手段301は、対戦相手である別のプレイヤが操作する別のプレイヤ端末3との間で同期して対戦ゲームを進行させる。
【0040】
本実施形態で説明されるゲーム対戦画面の一例を図3に示す。本実施形態では、対戦ゲームの一例として、一のプレイヤが複数のキャラクタの中から選択した一のキャラクタを操作して、対戦相手となる他のプレイヤが操作するキャラクタと仮想空間内で1対1の格闘を行わせる格闘ゲームが説明される。対戦する2人のプレイヤがそれぞれ視認する2つの表示部32には、同じ対戦画面100が表示される。
【0041】
図3に示すように、対戦画面100は、仮想カメラによって撮像されたゲーム空間Sの画像を含む。仮想カメラは、ゲーム空間S内に配置されている。3次元の仮想のゲーム空間Sに、対戦する2人のプレイヤにそれぞれ操作される2つのキャラクタP1,P2が配置される。仮想カメラは、2つのキャラクタP1,P2の位置に応じて、例えば2つのキャラクタP1,P2を撮像画像に含むように、ゲーム空間S内を移動したり、ズームしたりする。基本的に、仮想カメラは、互いに向き合って格闘する2つのキャラクタP1,P2の側方から2つのキャラクタP1,P2を撮像する。このため、対戦画面100において、2つのキャラクタP1,P2のうちの一方が画面右側に位置し、他方が画面左側に位置する。
【0042】
対戦画面100における上部には、2つの体力表示領域101,102が左右方向に間隔をあけて配置されている。2つの体力表示領域101,102は、それぞれ、2つのキャラクタP1,P2の体力値を示す。2つのキャラクタP1,P2のうちの一方のキャラクタの攻撃が他方のキャラクタにヒットすると、他方のキャラクタの体力残量が減少する。
【0043】
また、対戦画面100における下部に、2つの技ポイント表示領域103,104が左右方向に間隔をあけて配置されている。2つの技ポイント表示領域103,104は、それぞれ、2つのキャラクタP1,P2が所定の必殺技を発動する際に消費する技ポイントを示す。技ポイントは、キャラクタが所定の動作を行うなど所定の規則に基づいて増加する。
【0044】
対戦画面100における2つの体力表示領域101,102の間に時間表示領域105が配置されている。時間表示領域105は、対戦の残り時間を示す。対戦の結果、制限時間内に体力値がゼロになったキャラクタ、あるいは、残り時間がゼロになったときに体力残量が少ない方のキャラクタが、その試合の敗者となり、他方がその試合の勝者となる。
【0045】
ゲーム進行手段301は、対戦の開始や終了、対戦中のゲームの進行などを実行する。また、ゲーム進行手段301は、操作部31に対するプレイヤの操作入力に基づいて、プレイヤに対応するプレイヤキャラクタの行動を制御する。プレイヤが他のプレイヤ(対戦相手)と対戦する場合には、ゲーム進行手段301は、対戦相手のプレイヤ端末3から受信した、対戦相手のプレイヤ端末3に対する操作内容を示す入力情報に基づき、対戦相手に対応するキャラクタの行動を制御する。ゲーム進行手段301は、各キャラクタの体力値や技ポイント、対戦の残り時間など、種々のパラメータを増加させたり減少させたりする。
【0046】
図2に戻って、送信手段302は、ゲームプレイ動画を再生するためのゲームプレイ情報を直接またはサーバなど別の装置を介して間接的に配信サーバ6に送信する。
【0047】
(音声取得装置)
1以上の音声取得装置4は、ゲーム配信情報に使用し得る音声を取得する。音声取得装置は、例えばマイクロフォンである。本実施形態では、音声取得装置4は、対戦の実況を解説する実況解説者の発した音声を取得する(図1参照)。音声取得装置4により取得された音声情報は、配信サーバ6に送られる。
【0048】
(画像取得装置)
1以上の画像取得装置5は、ゲーム配信情報に使用し得る画像を取得する。画像取得装置5は、例えばカメラである。本実施形態では、1以上の画像取得装置5は、それぞれ、プレイヤの表情、実況解説者の表情、eスポーツ大会の会場の様子などを撮像する(図1参照)。画像取得装置5により取得された画像情報は、配信サーバ6に送られる。
【0049】
(配信サーバ)
配信サーバ6は、ゲーム配信情報を視聴者端末7に配信する。配信サーバ6は、互いに通信する複数の装置により構成されてもよい。
【0050】
(配信サーバのハードウェア構成)
まず配信サーバ6のハードウェア構成について説明する。配信サーバ6は、制御部60、記憶部61、ネットワークインタフェース62、入出力インタフェース63、および入出力インタフェース64を含む。
【0051】
制御部60は、配信サーバ6の動作を制御する。制御部60は、例えばCPUなどのプロセッサを含む。制御部60には、バスなどを介して、記憶部61、ネットワークインタフェース62、入出力インタフェース63、および入出力インタフェース64に接続されている。
【0052】
記憶部61は、主にHDD、ROMおよびRAMで構成される。記憶部61には、各種処理を実行するためのプログラムおよびデータが記憶される。
【0053】
ネットワークインタフェース62は、インターネットまたはLANなどの通信ネットワークNWに対して配信サーバ6を接続するインタフェースである。配信サーバ6は、ネットワークインタフェース62を介して、プレイヤ端末3、視聴者端末7、コンテンツ管理サーバ8などと通信可能である。例えば配信サーバ6は、ネットワークインタフェース62を介して、例えばプレイヤ端末3から、ゲームプレイ動画を再生するためのゲームプレイ情報を受信する。
【0054】
入出力インタフェース63は、外部装置である音声取得装置4と接続するためのインタフェースである。配信サーバ6は、入出力インタフェース63を介して、音声取得装置4から実況解説者の発した音声を示す実況音声情報を受信する。入出力インタフェース63は、音声取得装置4から延びるケーブルが接続する入出力ポートであってもよいし、音声取得装置4と例えば無線などで通信するための通信インタフェースであってもよい。
【0055】
入出力インタフェース64は、外部装置である画像取得装置5と接続するためのインタフェースである。配信サーバ6は、入出力インタフェース64を介して、画像取得装置5からカメラの撮像画像を示すカメラ情報を受信する。入出力インタフェース64は、画像取得装置5から延びるケーブルが接続する入出力ポートであってもよいし、画像取得装置5と例えば無線などで通信するための通信インタフェースであってもよい。
【0056】
(配信サーバの制御部の機能的構成)
次に配信サーバ6の制御部60の機能的構成について説明する。配信サーバ6の制御部60は、記憶部61に記憶された、コンテンツ管理プログラムの一部を含む各種プログラムを実行することにより、対戦動画記録手段601および配信手段602として機能する。
【0057】
対戦動画記録手段601は、ネットワークインタフェース62を介してプレイヤ端末3から受信した、ゲームプレイ動画を再生するためのゲームプレイ情報を記憶部61に記録する。ゲームプレイ情報は、ゲームプレイの動画データ自体であってもよいし、プレイヤによる操作部31に対する操作入力を示す操作情報などゲームプレイ動画を再現可能にするデータであってもよい。
【0058】
配信手段602は、ネットワークインタフェース62を介して、ゲーム配信情報を複数の視聴者端末7に配信する。また、配信手段602は、ネットワークインタフェース62を介して、ゲーム配信情報をコンテンツ管理サーバ8にも送る。
【0059】
[視聴者端末の構成]
図4は、図1に示す視聴者端末7のハードウェア構成および機能的構成を示すブロック図である。視聴者端末7は、配信サーバ6から配信されるゲーム配信情報を視聴者が視聴することを可能にする。
【0060】
(視聴者端末のハードウェア構成)
まず視聴者端末7のハードウェア構成について説明する。視聴者端末7は、制御部70、操作部71、表示部72、記憶部73、音響出力部74、およびネットワークインタフェース75を含む。視聴者端末7は、例えば携帯型情報端末である。
【0061】
制御部70は、視聴者端末7の動作を制御する。制御部70は、例えばCPUなどのプロセッサを含む。制御部70には、バスなどを介して、操作部71、表示部72、記憶部73、音響出力部74、およびネットワークインタフェース75に接続されている。
【0062】
操作部71は、視聴者の操作を受け付ける。表示部72は、プレイヤに視認されるゲーム画像を表示する。本実施形態では、操作部71および表示部72により、タッチスクリーンを構成する。
【0063】
記憶部73は、主にROMおよびRAMで構成される。記憶部73には、受信したゲーム配信情報を表示するためのアプリケーションプログラムなどが記憶される。
【0064】
音響出力部74は、受信したゲーム配信情報が含む音声を出力する装置である。音響出力部74は、例えば、スピーカまたはヘッドフォンなどである。
【0065】
ネットワークインタフェース75は、インターネットまたはLANなどの通信ネットワークNWに対して視聴者端末7を接続するインタフェースである。視聴者端末7は、ネットワークインタフェース75を介して、視聴者が操作入力する視聴者端末7や配信サーバ6との間で互いに通信可能である。
【0066】
(視聴者端末の制御部の機能的構成)
次に視聴者端末7の制御部70の機能的構成について説明する。視聴者端末7の制御部70は、記憶部73に記憶されたアプリケーションプログラムを実行することにより、表示制御手段701および送信手段702として機能する。
【0067】
表示制御手段701は、ゲーム配信情報を表示部72に表示させる。ゲーム配信情報には、ゲームプレイ情報が含まれる。ゲームプレイ情報には、キャラクタの状態または動作を示す情報、キャラクタの位置を示す情報、キャラクタの体力残量などのパラメータを示す情報などが含まれる。ゲーム配信情報には、音声取得装置4から実況解説者の発した音声を示す実況音声情報が含まれる。また、ゲーム配信情報には、画像取得装置5からカメラの撮像画像を示すカメラ情報が含まれる。ゲーム配信情報には、視聴者端末7から送信されるコメントに関するコメント情報が含まれる。ゲーム配信情報には、ゲーム関連コンテンツの購入に関連した情報などが含まれる。
【0068】
送信手段702は、視聴者端末7に対する視聴者の操作入力に応じて、ゲーム配信情報の視聴を要求するための視聴要求を配信サーバ6に送る。また、送信手段702は、視聴者端末7に対する視聴者の操作入力に応じて、コメント(情報)を配信サーバ6に送る。また、送信手段702は、視聴者端末7に対する視聴者の操作入力に応じて、コンテンツ管理サーバ8に入手指示を送る。
【0069】
図5は、視聴者端末7の表示部72に表示される視聴画面200の一例を示す図である。表示制御手段701は、ゲーム配信情報としての視聴画面200の表示画像を生成し、表示部72に出力させる。視聴画面200は、配信画像表示領域201、チャット表示領域202および購入受付表示領域203を含む。
【0070】
配信画像表示領域201は、プレイヤによるゲームプレイ動画像を表示するためのゲームプレイ画像領域201aを含む。例えばゲームプレイ画像領域201aには、プレイヤ端末3に表示される対戦画面100の画像と同じ画像が表示される。また、配信画像表示領域201は、プレイヤの表情など、画像取得装置5により撮像したカメラ情報を表示する領域201bなども含み得る。チャット表示領域202には、複数の視聴者端末7から配信サーバ6が受信した視聴者のコメント情報が表示される。
【0071】
購入受付表示領域203には、視聴中の対戦の動画データの購入に関連した情報を表示する情報表示領域203aが含まれる。また、情報表示領域203aには、購入される動画データが、NFTと紐づけられたものであることを示すメッセージも表示される。
【0072】
また、例えば情報表示領域203aには、視聴中の対戦の動画データの購入に関連した情報として、視聴中の対戦の動画データの購入金額や、購入受付期間などの購入条件などが含まれる。例えば、情報表示領域203aには、視聴中の対戦の動画データを対戦中のみ購入できることを示すメッセージも表示される。図5の例では、図5に示す例では、購入受付期間を示すメッセージとして、「シリアル番号付き対戦動画を対戦中に限り購入できます。」といったメッセージが示されている。なお、情報表示領域203aに、カウントダウンする購入受付の残り時間が表示されてもよい。
【0073】
また、例えば情報表示領域203aには、視聴者が、動画データに付与されるシリアル番号に対して視聴者が関与可能であることを示すメッセージも表示される。図5に示す例では、付与されるシリアル番号に対して視聴者が関与可能であることを示すメッセージとして、「盛り上がったシーンで購入ボタンを押すと、若い番号や、ゾロ目、キリ番のシリアル番号が付与されやすくなります。」といったメッセージが示されている。
【0074】
また、例えば購入受付表示領域203には、購入ボタンアイコン203bが含まれる。購入ボタンアイコン203bが選択および実行されることで、送信手段702は、視聴者端末7からコンテンツ管理サーバ8へ入手指示を送信する。
【0075】
[コンテンツ管理サーバの構成]
図6は、図1に示すコンテンツ管理サーバ8のハードウェア構成および機能的構成を示すブロック図である。コンテンツ管理サーバ8は、視聴者端末7から入手指示を受信すると、入手指示を送信した視聴者に動画データをゲーム関連コンテンツとして付与する。なお、ゲーム関連コンテンツが入手希望者である視聴者に付与されるとは、視聴者の識別情報に、ゲーム関連コンテンツが直接または間接的に紐づけられて記憶されることを意味する。本実施形態では、視聴者へのゲーム関連コンテンツの付与の一例として、視聴者がゲーム関連コンテンツの所有者であることを証明する、ゲーム関連コンテンツに紐づけられたNFTの発行が説明される。
【0076】
(コンテンツ管理サーバ8のハードウェア構成)
まずコンテンツ管理サーバ8のハードウェア構成について説明する。コンテンツ管理サーバ8は、制御部80、記憶部81およびネットワークインタフェース82を含む。
【0077】
制御部80は、コンテンツ管理サーバ8の動作を制御する。制御部80は、例えばCPUなどのプロセッサを含む。制御部80には、バスなどを介して、記憶部81およびネットワークインタフェース82に接続されている。
【0078】
記憶部81は、主にHDD、ROMおよびRAMで構成される。記憶部81は、コンテンツ管理プログラムなど、各種処理を実行するためのプログラムおよびデータが記憶される。コンテンツ管理プログラムは、シリアル番号付きのゲーム関連コンテンツを視聴者に付与するためのプログラムである。
【0079】
ネットワークインタフェース82は、インターネットまたはLANなどの通信ネットワークNWに対してコンテンツ管理サーバ8を接続するインタフェースである。コンテンツ管理サーバ8は、ネットワークインタフェース82を介して、視聴者端末7や配信サーバ6との間で互いに通信可能である。
【0080】
(コンテンツ管理サーバの制御部の機能的構成)
次にコンテンツ管理サーバ8の制御部80の機能的構成について説明する。コンテンツ管理サーバ8の制御部80は、記憶部81に記憶されたコンテンツ管理プログラムを実行することにより、受付手段801、時間記憶手段802、状況判別手段803、番号割当手段804、および付与手段805として機能する。
【0081】
受付手段801は、視聴者端末7から送信される入手指示を受け付ける。入手指示は、ゲーム配信情報に関連したゲーム関連コンテンツの購入のための指示であり、NFTの入手のための指示である。
【0082】
時間記憶手段802は、入手指示を受け付けた時間である受付時間を示す情報と、視聴者を識別するための視聴者識別情報とを対応付けて記憶部82に記憶する。受付時間を示す情報は、後述の受付可能時間におけるどのタイミングで視聴者の入手指示が受け付けられたかを特定するための情報である。受付時間は、入手指示を受け付けた時点、または、ゲーム配信されているある時間(例えば後述の受付可能時間)を複数の分割時間に分割した場合における入手指示を受け付けた時点を含む分割時間である。
【0083】
状況判別手段803は、状況判別処理を実行する。状況判別処理は、受付手段801が受け付けた各入手指示の受付時間におけるゲーム配信状況を判別する処理である。ゲーム配信状況は、配信中のゲーム配信情報の状況である。ゲーム配信状況は、ゲームの状況およびゲームに対して付与される情報の状況の一方または双方を含む。
【0084】
例えばゲーム配信状況には、配信中のゲームの状況、すなわちゲームプレイ状況が含まれる。ゲームプレイ状況は、ゲームプレイ動画の状況である。例えばゲームプレイ状況には、プレイヤの操作部31に対する操作の状況や、プレイヤの操作部31に対する操作によって生じる効果の状況が含まれる。例えばゲームプレイ状況には、キャラクタの状態やキャラクタの動作などが含まれる。例えばゲームプレイ状況には、対戦が開始した状況、あるキャラクタの攻撃が別のキャラクタにヒットした状況、キャラクタがノックアウトされた状況、あるキャラクタが必殺技を発動した状況などが含まれる。
【0085】
また、例えばゲーム配信状況には、配信中の対戦を見ている視聴者のコメントの状況が含まれる。コメントの状況には、例えば所定時間当たりのコメントの数が含まれる。
【0086】
また、例えばゲーム配信状況には、配信中のゲームプレイに対する実況者の発言の状況が含まれる。実況者の発言の状況には、例えば、時間当たりの実況者の発言の数、または、発言のボリュームの大きさなどが含まれる。
【0087】
状況判別手段803は、ゲーム配信情報が含む様々な情報から、時間単位でどのような状況かを判定する。例えば、状況判別手段803は、ゲーム配信されているある時間(例えば後述の受付可能時間)を複数の分割時間に分割したときに、各分割時間におけるゲーム配信の盛り上がりがどの程度かを判別する。ゲーム配信の盛り上がりがどの程度かの判別方法など、状況判別処理の詳細については、後述する。
【0088】
番号割当手段804は、番号割当処理を実行する。番号割当処理は、状況判別手段803により判別されたゲーム配信状況に基づいて、入手指示の受付時間に対応する視聴者識別情報に所定の番号を割り当てる処理である。
【0089】
具体的には、番号割当手段804は、受付手段801が受け付けた入手指示の総数と同じ総数のシリアル番号を設定する。例えば、コンテンツ管理サーバ8が、ある対戦中に1000人の視聴者の視聴者端末7から入手指示を受信した場合、番号割当手段804は、例えば1番から1000番までのシリアル番号を設定する。そして、番号割当手段804は、各入手指示の受付時間に対して判別されたゲーム配信状況に応じたシリアル番号を、視聴者識別情報に割り当てる。番号割当処理について、詳細は後述する。
【0090】
付与手段805は、NFT付与処理を実行する。NFT付与処理は、視聴者に対応する視聴者識別情報に割り当てられた所定の番号が付くゲーム関連コンテンツを、視聴者に付与する処理である。具体的には、付与手段805は、ブロックチェーンを利用して、視聴者が、シリアル番号が付くゲーム関連コンテンツの所有者であることを証明するNFTの発行を行なう。
【0091】
また、付与手段805は、特典付与処理を実行する。特典付与処理は、NFTが付与される視聴者に特典を付与する。本実施形態では、付与手段805は、特典として、受付時間に対応するゲーム動画の画像を視聴者に付与する。特典付与処理で付与される特典は、NFT付与処理で付与されるゲーム関連コンテンツと同様にデジタルコンテンツではあるが、NFT付与処理で付与されるゲーム関連コンテンツの唯一性が担保されているのに対し、特典付与処理で付与される特典は、唯一性が担保されていない。
【0092】
[コンテンツ付与の流れ]
次に、コンテンツ管理システム1において視聴者にシリアル番号付きのゲーム関連コンテンツを付与する流れを説明する。図7は、図1に示すコンテンツ管理システム1の各種装置の処理の流れを示す図である。
【0093】
視聴者端末7では、送信手段702が、視聴者端末7に対する視聴者の操作入力に応じて、ゲーム配信情報の視聴を要求するための視聴要求を配信サーバ6に送る(ステップS1)。ステップS1の視聴要求は、視聴者の識別情報を含む。例えば、視聴者の識別情報は、視聴者の氏名情報、視聴者が登録するアカウント情報などである。視聴要求は、視聴者が、ゲーム関連コンテンツの入手の際に支払われるお金や暗号資産の口座情報が含まれてもよい。
【0094】
視聴要求を受信した配信サーバ6では、配信手段602が、視聴要求を送信した複数の視聴者端末7に対し、ゲーム配信情報の配信を開始する(ステップS2)。例えば視聴者に対してゲーム配信情報の配信開始時刻を予め告知し、配信手段602が、ゲーム配信情報の配信を予め告知した配信開始時刻になったときに開始する。視聴者端末7では、表示制御手段701が、ゲーム配信情報を表示部72に表示させる。また、ゲーム配信情報の視聴が可能となった時点から、視聴者はゲーム配信に対するコメントを配信サーバ6に送ることも可能となる。
【0095】
なお、視聴者がゲーム関連コンテンツを購入できるよう、配信サーバ6からコンテンツ管理サーバ8には、視聴者の識別情報や口座情報などが送られる。視聴者の識別情報や口座情報が、視聴者端末7からコンテンツ管理サーバ8に直接送られてもよい。
【0096】
また、配信手段602は、ネットワークインタフェース62を介して、ゲーム配信情報をコンテンツ管理サーバ8にも送る。コンテンツ管理サーバ8では、受信したゲーム配信情報を後述のステップS10の状況判別処理で使用する。コンテンツ管理サーバ8には、動画データは送られなくてもよく、ゲーム配信情報のうちの状況判別処理に使用可能な情報のみが送られればよい。
【0097】
プレイヤ端末3の送信手段302は、ゲームプレイ動画を再生するためのゲームプレイ情報を配信サーバ6に送信する(ステップS3)。ゲームプレイ情報を受信して以降、配信手段602により配信されるゲーム配信情報には、ゲームプレイ情報が含まれる。
【0098】
プレイヤ端末3では、ゲーム進行手段301は、プレイヤ端末3に対するプレイヤの操作入力に応じて、対戦を開始させる(ステップS4)。対戦開始と同時に、コンテンツ管理サーバ8では、受付手段801が、視聴者端末7からの入手指示の受付を開始する(ステップS5)。受付手段801が対戦に関連したゲーム関連コンテンツの入手指示を受け付けることが可能な時間(以下、「受付可能時間」と称する)は、上述したように、対戦の開始から終了までの時間である。
【0099】
視聴者端末7では、受付可能時間中、視聴者端末7に対する視聴者の操作により、送信手段702が、コンテンツ管理サーバ8に入手指示を送る(ステップS6)。すなわち、図7に示したように、視聴者端末7に対する視聴者の操作により、購入ボタンアイコン203bが選択および実行されることで、送信手段702は、視聴者端末7からコンテンツ管理サーバ8へ入手指示を送信する。例えば、希少なシリアル番号が付与されたゲーム関連コンテンツの入手を希望する視聴者は、超必殺技が発動したシーンなど、ゲーム配信の盛り上がり度が高いところで、購入ボタンを押す。
【0100】
入手指示を受信したコンテンツ管理サーバ8では、時間記憶手段802は、入手指示を受け付けた時間である受付時間を示す情報と、視聴者を識別する視聴者識別情報とを対応付けて記憶部82に記憶する(ステップS7)。
【0101】
プレイヤ端末3において、対戦が終了すると(ステップS8)、コンテンツ管理サーバ8では、受付手段801は、視聴者端末7からの入手指示の受付を終了する(ステップS9)。
【0102】
受付可能時間の終了後、コンテンツ管理サーバ8では、状況判別手段803が、状況判別処理を実行する(ステップS10)。すなわち、状況判別手段803は、入手指示の受付時間におけるゲーム配信状況を判別する。
【0103】
番号割当手段804は、番号割当処理を実行する(ステップS11)。すなわち、番号割当手段804は、判別されたゲーム配信状況に基づいて、入手指示の受付時間に対応する視聴者識別情報にシリアル番号を割り当てる。
【0104】
付与手段805は、NFT付与処理を実行する(ステップS12)。具体的には、付与手段805は、視聴されたゲーム対戦の動画データをゲーム関連コンテンツとして記憶部81に記憶する。ただし、ゲーム関連コンテンツは、コンテンツ管理サーバ8以外のサーバに記憶されてもよい。また、付与手段805は、ブロックチェーンを利用して、視聴者が、ステップS11で割り当てられたシリアル番号が付くゲーム関連コンテンツの所有者であることを証明するNFTの発行を行なう。
【0105】
また、付与手段805は、特典付与処理を実行する(ステップS13)。すなわち、付与手段805は、入手指示に基づき、NFTとともに特典を視聴者に付与する。本実施形態では、付与手段805は、特典として、入手指示を受け付けた時間に対応するゲーム配信情報が含む画像のデータ、例えばゲームプレイ画像のデータを視聴者に付与する。例えば配信画像中のキャラクタが必殺技を発動したシーンで、視聴者の操作により入手指示が受け付けられた場合、付与手段805は、キャラクタが必殺技を発動した瞬間のゲームプレイ画像のデータ(静止画像データ)を、特典として視聴者に付与する。
【0106】
(状況判別処理)
ステップS10での状況判別処理について、図8を参照して詳しく説明する。状況判別手段803は、入手指示を受け付けた受付時間におけるゲーム配信状況を判別する。
【0107】
本実施形態では、状況判別手段803が、入手指示の受付時間におけるゲーム配信状況の希少性を判別する。ゲーム配信状況の希少性と、ゲーム配信の盛り上がり度とは相関がある。例えば、プレイヤが操作するキャラクタが、ピンチの状況で必殺技を対戦相手のキャラクタに対しヒットさせるといった、希少性が高いゲームプレイ状況は、それを視聴する視聴者を興奮させるような状況である可能性は高い。そして、このような希少性が高いゲームプレイ状況では、例えばプレイヤを褒めたたえる視聴者のコメントが増えたり、実況解説者の声も大きくなったりする傾向にある。このため、本実施形態では、ゲーム配信状況の希少性を判別することで、間接的にゲーム配信の盛り上がりを判別する。以下、ゲーム配信状況の希少性を、状況レア度とも称し得る。
【0108】
図8は、受付可能時間を複数の分割時間に分割したときの各分割時間に対する状況レア度の割り当ての一例を説明するための模式図である。図8に示すように、状況判別手段803が、対戦開始から対戦終了までの時間、つまり入手受付可能時間内の各分割時間の状況レア度を設定する。
【0109】
例えば分割時間は、受付可能時間を均等に分割した時間である。例えば分割時間は、ゲーム画面を描画するためのゲーム画像を生成する周期であるフレームレートの所定数分のフレームである。例えば分割時間は1フレームであり得る。状況判別手段803は、フレームごとに状況レア度を設定し得る。図8の例では、状況レア度として、Sランク、Aランク、Bランク、Cランクのいずれかが設定される。Sランク、Aランク、Bランク、Cランクは、この順に希少性が高い。ただし、状況レア度は、数値などで設定されてもよい。
【0110】
例えば状況判別手段803は、ゲーム配信情報が含むゲームプレイ情報に基づいて、予め定められた基準に従って入手指示の受付時間におけるゲーム配信状況の希少性を判別する。例えば図8の例では、状況判別手段803は、キャラクタが希少性の高い技(例えば超必殺技)を発動させたときは、その技が発動されている時間の状況レア度を、その技の発動前や発動後の状況レア度よりも高くなるようにSランクまたはAランクに設定している。さらに、状況判別手段803は、技の発動中の時間の中で、技の発動時または技の発動直後の状況レア度を、最も高い状況レア度であるSランクに設定している。
【0111】
このように、状況判別手段803は、受付可能時間中に受け付けられた各入手指示に対して、受付時間におけるゲーム配信状況の希少性を設定する。
【0112】
(番号割当処理)
次に、ステップS11での番号割当処理について、図9を参照して詳しく説明する。図9は、状況レア度とシリアル番号との対応関係の一例を示す表である。記憶部81には、状況レア度とシリアル番号との対応関係を示す対応関係情報が記憶されている。対応関係情報では、状況レア度が高いほど、対応するシリアル番号の希少性が高くなる。番号割当手段804は、状況判別手段803により判別された状況レア度と、対応関係情報とに基づき、各入手指示の受付時間に対応する視聴者の視聴者識別情報にシリアル番号を割り当てる。すなわち、番号割当手段804は、入手指示の受付時間に対応するゲーム配信状況の希少性が高いほど、割り当てる番号の希少性を高くする。
【0113】
図9の例では、状況レア度と、それに対応するシリアル番号の個数が決まっているが、例えば、ある状況レア度が設定された入手指示の数(言い換えれば視聴者の数)と、その状況レア度に対応するシリアル番号の数が一致しない場合がある。例えば図9の例では、Sランクの状況レア度に対し、「1」という1つのシリアル番号のみが対応しているが、状況判別手段803により、複数の視聴者の入手指示に対してSランクの状況レア度が設定される場合がある。この場合、例えば番号割当手段804は、Sランクの状況レア度が設定された複数の視聴者からランダムで選択した1人の視聴者に、Sランクの状況レア度に対応する「1」というシリアル番号を割り当ててもよい。そして、選択されなかったSランクの状況レア度の視聴者は、Aランクの状況レア度に繰り下げられてもよい。
【0114】
また、Aランクの状況レア度に対応するシリアル番号の数が、Aランクの状況レア度が設定された入手指示の数(言い換えれば視聴者の数)より多い場合、例えば番号割当手段804は、Aランクより1つ下位のランクであるBランクの状況レア度が設定された複数の視聴者の中から差分の数だけ視聴者をランダムで選択し、選択した視聴者に対し、Aランクの状況レア度に対応するシリアル番号を割り当ててもよい。
【0115】
このように、番号割当手段804は、受付可能時間中に入手指示を送った各視聴者に対して、シリアル番号を割り当てる。
【0116】
[作用効果]
以上をまとめると、本実施形態に係るコンテンツ管理プログラムは、
配信されるゲーム配信情報を視聴者端末7にて視聴する視聴者に対して、ブロックチェーンを利用して、前記ゲーム配信情報に関連したゲーム関連コンテンツの所有者であることを証明する非代替性トークンを付与するコンテンツ管理システム1において実行されるコンテンツ管理プログラムであって、制御部80(コンピュータ)を、前記視聴者端末7に対する視聴者の操作により前記視聴者端末7から送信される、前記非代替性トークンの入手指示を受け付ける受付手段801、および、前記入手指示に基づき、前記非代替性トークンとともに特典を前記視聴者に付与する付与手段805、として機能させる。
【0117】
本実施形態に係るコンテンツ管理プログラムによれば、視聴者は、視聴者端末7を操作して、ゲーム配信情報に関連したゲーム関連コンテンツの所有者であることを証明する非代替性トークン(NFT)とともに、特典を入手できる。このため、NFTを入手することにそれほど満足感を得られない視聴者にも、満足感を与えることができる。
【0118】
<その他の実施形態>
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態で説明した制御部の処理手順は一例であり、本発明の実施形態はこれらには限られない。
【0119】
例えば上記実施形態では、プレイヤ端末3は、操作部31および表示部32などが、制御部30を含む端末本体に対し外付け(外部接続)されたものであったが、制御部30を含む端末本体に内蔵されていてもよい。例えば、プレイヤ端末は、パソコン、スマートフォンやタブレット端末などであってもよい。例えば、操作部は、ゲーム専用コントローラ、タッチスクリーンやキーボード、マウスなどの別の入力装置であってもよい。また、表示部は、据え置きのディスプレイでなくてもよく、タッチスクリーンやヘッドマウントディスプレイなどであってもよい。
【0120】
配信関連機器2は、上記実施形態で説明された構成に限定されない。例えば配信関連機器2は、例えばプレイヤ端末3を含まなくてもよい。また、例えば配信関連機器2は、音声取得装置4および画像取得装置5の一方または双方を含まなくてもよい。
【0121】
視聴者端末7は、プレイヤ端末3と同じハードウェア構成であってもよい。視聴者端末7は、プレイヤ端末3と同様にゲームをプレイ可能なゲーム装置であってもよい。視聴者は、ゲームにログインしてゲームに参加するゲーム参加者であってもよく、配信されるゲーム配信情報は、ゲームログイン中に、ゲーム内で視聴できるものであってもよい。
【0122】
上記実施形態で説明されたゲーム配信状況は、ゲームの状況およびゲームに対して付与される情報の状況の双方を含んでいたが、ゲーム配信状況は、これに限定されない。例えばゲーム配信状況は、ゲームプレイ状況、および、ゲームに対して付与される情報の状況の一方のみを含んでもよい。例えばゲーム配信状況は、ゲームプレイ状況のみを含んでもよいし、ゲームに対して付与される情報の状況のみを含んでもよい。ゲームに対して付与される情報として、実況者の発言や視聴者のコメントなどが例示されたが、ゲームに対して付与される情報はこれに限られない。ゲームに対して付与される情報が、実況者の発言および視聴者のコメントのいずれか一方であってもよい。ゲームに対して付与される情報が、実況者の発言および視聴者のコメント以外の情報を含んでもよい。
【0123】
コンテンツ管理プログラムは、コンテンツ管理サーバ8の制御部80により構成されるコンピュータにより実行されるものとして説明されたが、コンテンツ管理プログラムはこれに限定されない。例えば、コンテンツ管理プログラムを実行するコンピュータは、複数の装置の制御部により構成されてもよい。例えば、コンテンツ管理プログラムを実行するコンピュータは、配信サーバの制御部およびコンテンツ管理サーバの制御部の一方または双方により構成されていてもよいし、配信サーバの制御部およびコンテンツ管理サーバの制御部とは異なる別の装置の制御部を含んでもよい。
【0124】
例えば、コンテンツ管理サーバの制御部80が、記憶部81に記憶されたコンテンツ管理プログラムを実行することにより、機能部801~805として機能したが、コンテンツ管理サーバの制御部80ではなく、例えば配信サーバ6の制御部60が、機能部801~805の一部または全部として機能してもよい。この場合、本発明のコンテンツ管理プログラムは、配信サーバに記憶され、または、コンテンツ管理サーバおよび配信サーバに分散して記憶されたプログラムである。配信サーバとコンテンツ管理サーバとが一体的に構成されていてもよい。
【0125】
上記実施形態では、希少価値の高い番号として、例えば1桁目以外の番号がゼロである若い番号やゾロ目、キリ番などが説明されたが、これらは例示に過ぎない。番号の希少価値の高さは、視聴されるゲームや配信状況などに応じて変わり得るものである。例えば、視聴されるゲームのタイトルにちなんだ番号、eスポーツ大会の開催日など配信日にちなんだ番号、プレイヤの誕生日などのプレイヤにちなんだ番号などは、希少価値が高くなり得る。
【0126】
上記実施形態では、視聴者への所定の番号が付くゲーム関連コンテンツの付与を、視聴者が所定の番号が付くゲーム関連コンテンツの所有者であることを証明するNFTの発行により行った。すなわち、所定の番号が付くゲーム関連コンテンツには、所定の番号が付与されたNFTと紐づくゲーム関連コンテンツも含まれる。このように、所定の番号がゲーム関連コンテンツに付くことは、ゲーム関連コンテンツに所定の番号が関連付けられることを含む。また、所定の番号がゲーム関連コンテンツに付くことは、ゲーム関連コンテンツ自体が所定の番号を情報として含むことであってもよい。例えばゲーム関連コンテンツが画像データである場合、その画像内に所定の番号を示す情報を包含されることも、所定の番号がゲーム関連コンテンツに付くことに含まれる。
【0127】
上記実施形態では、コンテンツ管理サーバ8の付与手段805が、ブロックチェーンを利用して、視聴者が所定の番号が付くゲーム関連コンテンツの所有者であることを証明する非代替性トークンの発行を行なったが、コンテンツ管理サーバ8自体が非代替性トークンの発行を行わなくてもよい。例えば、付与手段が、ブロックチェーンを利用して、非代替性トークンを発行可能な別のコンピュータに対し非代替性トークンの発行の要求を行なってもよい。
【0128】
上記実施形態では、付与手段により視聴者に付与されるゲーム関連コンテンツとして、視聴されたゲーム対戦(試合)の動画データが説明されたが、この動画データは、ゲームプレイ動画に実況解説者の発言を加えた実況付き動画でもよいし、実況解説者の発言を含まない実況無し動画でもよい。また、付与手段により視聴者に付与されるゲーム関連コンテンツは、ゲーム対戦の動画データに限定されない。付与手段により視聴者に付与されるゲーム関連コンテンツは、対戦のハイライトを示す動画のデータ、対戦動画のある瞬間における静止画像のデータでもよいし、配信された対戦においてプレイヤが操作部をどのように操作しているかを示す動画のデータであってもよい。
【0129】
ゲーム関連コンテンツは、ブロックチェーンネットワーク9を利用した非代替トークンに紐づいたデジタルコンテンツであったが、ゲーム関連コンテンツはこれに限られない。例えば、ゲーム内の非代替資産であってもよい。視聴者は、ゲームをプレイする一プレイヤであってもよく、付与手段は、ゲーム関連コンテンツとして、ゲーム内におけるオブジェクト(アイテムなど)のゲーム内の非代替資産を視聴者に付与してもよい。つまり、ゲームサーバの制御部が、コンテンツ管理プログラムを実行することにより、ゲーム関連コンテンツとして、視聴者であるゲーム参加者に、ゲーム内におけるオブジェクト(アイテムなど)のゲーム内の非代替資産を付与する付与手段として機能してもよい。
【0130】
上記実施形態では、付与手段805は、特典として、入手指示を受け付けた受付時間に対応するゲーム配信情報が含む画像(ゲームプレイ動画の画像)を視聴者に付与したが、特典はこれに限定されない。
【0131】
例えばゲーム配信情報が、上記実施形態のように、プレイヤ端末7に対するプレイヤの操作により進行するゲームの対戦の動画を含む場合に、付与手段は、特典として、対戦のハイライトを示す動画を視聴者に付与してもよい。
【0132】
また、例えばゲーム配信情報が、上記実施形態のように、プレイヤ端末に対するプレイヤの操作により進行するゲームの動画を含む場合に、付与手段は、特典として、プレイヤを紹介するコンテンツ(例えばプレイヤの紹介動画)を視聴者に付与してもよい。
【0133】
また、例えばゲーム配信情報が、上記実施形態のように、プレイヤ端末の操作部に対するプレイヤの操作により進行するゲームの動画を含む場合に、付与手段は、特典として、プレイヤが操作部をどのように操作しているかを示す動画を視聴者に付与してもよい。すなわち、プレイヤ端末の傍に配置したカメラ、または、プレイヤ端末に備え付けのカメラにより、ゲームプレイ中のプレイヤの手元を撮像し、撮像された動画を得点としてもよい。
【0134】
また、例えばゲーム配信情報が、上記実施形態のように、プレイヤがプレイヤ端末の表示部を見ながらプレイヤ端末の操作部に対して操作することにより進行するゲームの動画を含む場合に、付与手段は、特典として、表示部に表示されるプレイヤからの視点の動画を視聴者に付与してもよい。
【0135】
例えば、プレイヤが、キャラクタと同じ視点の画像を見ながらキャラクタを操作する、いわゆるファーストパーソン・シューティングゲームには、1つの仮想空間に配置された複数のキャラクタが戦闘を繰り返して最後の生存者が勝者となるバトルロイヤル式の対戦ゲームがある。この種のゲームでは、参加するプレイヤごとに、見ている視点が異なる。言い換えれば、仮想空間には、プレイヤごとに、表示部に表示される画像を撮像する仮想カメラが存在する。一方、視聴者が視聴するゲーム配信情報に、全ての仮想カメラの画像を含めることは困難であるため、通常、配信に用いる仮想カメラは適宜切り替えられることになる。例えば付与手段は、この種の対戦ゲームの優勝者視点の動画を、特典として視聴者に付与してもよい。
【0136】
また、特典は、デジタルコンテンツでなくてもよい。例えば特典は、実際に手で触れられる媒体(例えば紙媒体)のトレーディングカードなどのアナログコンテンツであってもよい。また、特典は、付与された時点より後に実施される抽選に参加できる権利であってもよい。すなわち、特典は、お年玉付き年賀状のように、当選することで何らかの賞品や記念品をもらうことができる抽選に参加できる権利であってもよい。
【0137】
また、付与手段は、受付可能時間内に入手指示を送信した視聴者ごとに、付与する特典の種類を変えてもよいし、変えなくてもよい。また、上記実施形態では、付与手段は、受付可能時間内に入手指示を送信した全視聴者に特典を付与したが、付与手段は、受付可能時間内に入手指示を送信した全視聴者のうち、一部の視聴者にのみ特典を付与してもよい。
【0138】
例えば付与手段は、非代替性トークンに付されたシリアル番号に応じて、視聴者に付与する特典の内容を変更してもよい。あるいは、例えば付与手段は、非代替性トークンに付されたシリアル番号が所定の番号である視聴者にのみ、特典を付与してもよい。例えば、
付与手段は、視聴者識別情報に割り当てられた番号が所定の番号(例えば1桁目以外がゼロである番号やゾロ目である番号など)である第1視聴者に特典を付与し、一方、割り当てられた番号が所定の番号以外である第2視聴者には、第1視聴者に付与する特典より希少価値が低い特典を付与する、あるいは、第1視聴者に特典を付与しなくてもよい。
【0139】
例えば付与手段は、入手指示を受け付けた時間に応じて、視聴者に付与する特典の内容を変更してもよい。付与手段は、番号が付くゲーム関連コンテンツとともに、ゲーム関連コンテンツに付いた番号に応じた特典を視聴者に付与してもよい。
【0140】
上記実施形態では、ゲーム関連コンテンツの入手指示を受け付けることが可能な受付可能時間が、対戦の開始から終了までの時間であったが、受付可能時間はこれに限定されない。例えば、受付可能時間の開始は、対戦の開始時点より数分前であってもよい。例えば、受付可能時間の終了は、対戦の終了時点からしばらく時間が経過した時点であってもよい。例えば受付可能時間の終了を、実況解説者による対戦の感想などが終了した時点としてもよい。
【0141】
上記実施形態では、状況判別手段803が、入手指示の受付可能時間が終了した後に、受付可能時間に受け付けた入手指示の各々についてゲーム配信状況を判別したが、状況判別手段は、入手指示を受け付けるたびに、入手指示を受け付けた直後にゲーム配信状況を判別してもよい。すなわち、受付可能時間の終了前にゲーム配信状況が判別されてもよい。
【0142】
図8の例では、状況判別手段803が、受付可能時間を複数の分割時間に分割したときの全ての分割時間について、状況レア度を割り当てる例が説明されたが、状況判別手段803は、入手指示があった分割時間についてのみ状況レア度を割り当ててもよい。
【0143】
また、図8では、状況判別手段803が、ゲーム配信情報が含むゲームプレイ情報に基づいて、ゲーム配信状況の希少性を判別することが説明されたが、状況判別手段によるゲーム配信状況の希少性の判別方法はこれに限定されない。
【0144】
例えば、状況判別手段は、ゲーム配信情報に含まれる視聴者のコメント情報に基づき、ゲーム配信状況を判別してもよい。例えばコメント情報は、コメントの数、コメントの内容の少なくとも1つを含む。例えば、状況判別手段は、視聴者から送られてくるコメント数が多いほど、ゲーム配信状況の希少性が高くなるように判別してもよい。例えば、状況判別手段は、視聴者から送られてくるコメントの内容が肯定的か否かを判別し、肯定的であればゲーム配信状況の希少性が高くなるように判別してもよい。
【0145】
また、例えば、状況判別手段は、ゲーム配信情報に含まれる実況者の発言に関する発言情報に基づき、ゲーム配信状況を判別してもよい。発言情報は、発言の声量、発言の数、発言の内容の少なくとも1つを含む。例えば、状況判別手段は、実況者の発言のボリュームが大きいほど、ゲーム配信状況の希少性が高くなるように判別してもよい。例えば、状況判別手段は、実況者の発言の内容が肯定的か否かを判別し、肯定的であればゲーム配信状況の希少性が高くなるように判別してもよい。
【0146】
また、例えば、状況判別手段は、ゲームプレイ情報、コメント情報、実況者の発言に関する発言情報などを総合的に判断して、ゲーム配信状況の希少性を判別してもよい。
【0147】
また、上記実施形態では、状況判別手段803が、入手指示の受付時間におけるゲーム配信状況の希少性を判別し、番号割当手段804が、入手指示の受付時間に対応するゲーム配信状況の希少性が高いほど、入手指示の受付時間に対応する視聴者識別情報に割り当てる所定の番号の希少性を高くしたが、状況判別手段は、ゲーム配信状況の希少性を判別しなくてもよい。
【0148】
例えば状況判別手段は、入手指示の受付時間におけるゲーム配信状況として、入手指示の受付時間における視聴者数をカウントしてもよい。番号割当手段は、状況判別手段により判別された視聴者数が高いほど、割り当てる番号の希少性を高くしてもよい。例えば状況判別手段は、入手指示の受付時間におけるゲーム配信状況として、対戦する2つのキャラクタのうちの一方がノックアウトしたゲームプレイ状況であるか否かを判別し、番号割当手段は、ノックアウトしたゲームプレイ状況で受け付けられた入手指示に対して、割り当てる番号の希少性を高くしてもよい。
【0149】
図9には、状況レア度(ゲーム配信状況の希少性)とシリアル番号との対応関係情報を示したが、対応関係情報はこれに限定されない。例えば、番号割当手段により用いられる対応関係情報は、ゲーム配信状況とゲーム関連コンテンツに付与する番号との対応関係を示すものであればよい。
【0150】
ゲーム配信状況とゲーム関連コンテンツに付与する番号との対応関係を示す対応関係情報は、予め記憶部81に記憶されたプログラムにより対応関係情報を自動的に生成されたものでもよいし、人間により作成され予め記憶部81に記憶されたものであってもよい。
【0151】
また、上記実施形態では、視聴者識別情報に対応する視聴者に、視聴者識別情報に割り当てられた所定の番号が付くゲーム関連コンテンツを付与することを、付与手段805が行ったが、視聴者に、視聴者識別情報に割り当てられた所定の番号が付くゲーム関連コンテンツを付与することは、人間がコンピュータを操作することにより行われてもよい。
【0152】
上記実施形態では、視聴されるゲームとして対戦ゲームが説明されたが、本発明はこれに限定されない。例えば本発明は、対戦型格闘ゲームだけでなく、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、パズルゲーム、シューティングゲーム、スポーツゲーム、レースゲームなどにも適用可能である。
【0153】
番号割当手段が視聴者識別情報に割り当てるシリアル番号は、数字に限らず、記号やアルファベットでもよいし、数字、記号およびアルファベットなどの組み合わせでもよい。
【0154】
これらの他の実施形態を採用した場合においても、本発明の作用効果は発揮される。また、本実施形態、変形例、その他の実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
【0155】
[開示のまとめ]
以下の項目のそれぞれは、好ましい実施の形態の開示である。
【0156】
[項目1]
配信されるゲーム配信情報を視聴者端末にて視聴する視聴者に対して、ブロックチェーンを利用して、前記ゲーム配信情報に関連したゲーム関連コンテンツの所有者であることを証明する非代替性トークンを付与するコンテンツ管理システムにおいて実行されるコンテンツ管理プログラムであって、
コンピュータを、
前記視聴者端末に対する視聴者の操作により前記視聴者端末から送信される、前記非代替性トークンの入手指示を受け付ける受付手段、および、
前記入手指示に基づき、前記非代替性トークンとともに特典を前記視聴者に付与する付与手段、
として機能させる、コンテンツ管理プログラム。
【0157】
[項目2]
前記ゲーム配信情報は、プレイヤ端末に対するプレイヤの操作により進行するゲームの対戦の動画を含み、
前記付与手段は、前記特典として、前記対戦のハイライトを示す動画を前記視聴者に付与する、項目1に記載のコンテンツ管理プログラム。
【0158】
[項目3]
前記ゲーム配信情報は、プレイヤ端末に対するプレイヤの操作により進行するゲームの動画を含み、
前記付与手段は、前記特典として、前記プレイヤを紹介するコンテンツを前記視聴者に付与する、項目1または2に記載のコンテンツ管理プログラム。
【0159】
[項目4]
前記ゲーム配信情報は、プレイヤ端末の操作部に対するプレイヤの操作により進行するゲームの動画を含み、
前記付与手段は、前記特典として、前記プレイヤが前記操作部をどのように操作しているかを示す動画を前記視聴者に付与する、項目1または2に記載のコンテンツ管理プログラム。
【0160】
[項目5]
前記ゲーム配信情報は、プレイヤがプレイヤ端末の表示部を見ながら前記プレイヤ端末の操作部に対して操作することにより進行するゲームの動画を含み、
前記付与手段は、前記特典として、前記表示部に表示される前記プレイヤからの視点の動画を前記視聴者に付与する、項目1または2に記載のコンテンツ管理プログラム。
【0161】
[項目6]
前記付与手段は、前記特典として、前記入手指示を受け付けた時間に対応する前記ゲーム配信情報が含む画像を前記視聴者に付与する、項目1または2に記載のコンテンツ管理プログラム。
【0162】
[項目7]
前記非代替性トークンにはシリアル番号が付されており、
前記付与手段は、前記非代替性トークンに付されたシリアル番号に応じて、前記視聴者に付与する前記特典の内容を変更する、項目1から6のいずれかに記載のコンテンツ管理プログラム。
【0163】
[項目8]
前記付与手段は、前記入手指示を受け付けた時間に応じて、前記視聴者に付与する前記特典の内容を変更する、項目1から7のいずれかに記載のコンテンツ管理プログラム。
【0164】
[項目9]
項目1から8のいずれかに記載のコンテンツ管理プログラムを記憶したプログラム記憶部と、
前記プログラム記憶部に記憶されたプログラムを実行するコンピュータと、を備えた、コンテンツ管理システム。
【0165】
[項目10]
コンピュータを備えるコンテンツ管理システムにおいて実行される、配信されるゲーム配信情報を視聴者端末にて視聴する視聴者に対して、ブロックチェーンを利用して、前記ゲーム配信情報に関連したゲーム関連コンテンツの所有者であることを証明する非代替性トークンを付与するためのコンテンツ管理方法であって、
前記コンピュータが、前記視聴者端末に対する視聴者の操作により前記視聴者端末から送信される、前記非代替性トークンの入手指示を受け付け、
前記コンピュータが、前記入手指示に基づき、前記非代替性トークンが付与される前記視聴者に特典を付与する、コンテンツ管理方法。
【符号の説明】
【0166】
1 :コンテンツ管理システム
3 :プレイヤ端末
4 :音声取得装置
5 :画像取得装置
6 :配信サーバ
7 :視聴者端末
8 :コンテンツ管理サーバ
9 :ブロックチェーンネットワーク
301 :ゲーム進行手段
302 :送信手段
601 :対戦動画記録手段
602 :配信手段
701 :表示制御手段
702 :送信手段
801 :受付手段
802 :時間記憶手段
803 :状況判別手段
804 :番号割当手段
805 :付与手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9