(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024057841
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】光検出器
(51)【国際特許分類】
H01L 31/02 20060101AFI20240418BHJP
H01L 27/146 20060101ALI20240418BHJP
【FI】
H01L31/02 B
H01L27/146 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022164787
(22)【出願日】2022-10-13
(71)【出願人】
【識別番号】000236436
【氏名又は名称】浜松ホトニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140442
【弁理士】
【氏名又は名称】柴山 健一
(72)【発明者】
【氏名】細山 知宏
(72)【発明者】
【氏名】池谷 隆行
(72)【発明者】
【氏名】井口 典志
【テーマコード(参考)】
4M118
5F149
5F849
【Fターム(参考)】
4M118AB01
4M118CA02
4M118HA02
4M118HA22
4M118HA23
4M118HA25
4M118HA31
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(57)【要約】
【課題】パッケージの形状の自由度を確保しつつ、検出対象の光を精度良く検出することができる光検出器を提供する。
【解決手段】光検出器1は、互いに対向している底壁部21及び窓部23を有するパッケージ2と、パッケージ2内において底壁部21上に配置された受光素子4と、パッケージ2内において受光素子4上に配置された光透過部材7と、パッケージ2内において光透過部材7上に配置された光学フィルタ部材8と、を備える。受光素子4は、複数の受光部41を含む受光領域42を有する。底壁部21及び窓部23が互いに対向している方向から見た場合に、受光素子4の外縁は、光学フィルタ部材8の外縁の内側に位置している。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向している底壁部及び窓部を有するパッケージと、
前記パッケージ内において前記底壁部上に配置された受光素子と、
前記パッケージ内において前記受光素子上に配置された光透過部材と、
前記パッケージ内において前記光透過部材上に配置された光学フィルタ部材と、を備え、
前記受光素子は、複数の受光部を含む受光領域を有し、
前記底壁部及び前記窓部が互いに対向している方向から見た場合に、前記受光素子の外縁は、前記光学フィルタ部材の外縁の内側に位置している、光検出器。
【請求項2】
前記底壁部及び前記窓部が互いに対向している前記方向から見た場合に、前記受光領域の外縁と前記受光素子の前記外縁との距離は、前記受光素子の前記外縁と前記光学フィルタ部材の前記外縁との距離よりも大きい、請求項1に記載の光検出器。
【請求項3】
前記底壁部及び前記窓部が互いに対向している前記方向から見た場合に、前記光透過部材の外縁は、前記光学フィルタ部材の前記外縁の内側に位置している、請求項1に記載の光検出器。
【請求項4】
前記光透過部材と前記光学フィルタ部材との間に配置された接着部材を更に備える、請求項3に記載の光検出器。
【請求項5】
前記底壁部と前記受光素子との間に配置された回路素子を更に備える、請求項1に記載の光検出器。
【請求項6】
前記回路素子と前記受光素子とを電気的且つ物理的に接続している複数のバンプを更に備える、請求項5に記載の光検出器。
【請求項7】
前記回路素子と前記受光素子との間に配置された第1樹脂部材を更に備え、
前記第1樹脂部材は、前記受光素子の側面を介して前記光透過部材の側面に至っている、請求項6に記載の光検出器。
【請求項8】
前記回路素子と前記受光素子とは、直接接合によって電気的且つ物理的に接続されている、請求項5に記載の光検出器。
【請求項9】
前記底壁部が有する端子と前記回路素子が有する端子とに掛け渡されたワイヤと、
前記ワイヤを覆っている第2樹脂部材と、を更に備える、請求項5に記載の光検出器。
【請求項10】
前記ワイヤは、前記受光素子に対する電源電圧印加用のワイヤである、請求項9に記載の光検出器。
【請求項11】
光学フィルタ部材は、光透過基板、及び前記光透過基板における前記光透過部材側の表面に形成された光学フィルタ膜を有する、請求項1に記載の光検出器。
【請求項12】
前記底壁部及び前記窓部が互いに対向している前記方向から見た場合に、前記窓部における光透過領域の外縁は、前記光学フィルタ部材の前記外縁の外側に位置している、請求項1に記載の光検出器。
【請求項13】
前記底壁部及び前記窓部が互いに対向している前記方向から見た場合における前記受光領域の外縁と前記受光素子の前記外縁との距離は、前記底壁部及び前記窓部が互いに対向している前記方向における前記受光素子の厚さよりも大きい、請求項1に記載の光検出器。
【請求項14】
前記底壁部及び前記窓部が互いに対向している前記方向から見た場合における前記受光領域の外縁と前記光学フィルタ部材の前記外縁との距離は、前記底壁部及び前記窓部が互いに対向している前記方向における前記光透過部材の厚さよりも大きい、請求項1に記載の光検出器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光検出器に関する。
【背景技術】
【0002】
互いに対向している底壁部及び窓部を有するパッケージと、パッケージ内において底壁部上に配置された受光素子と、を備える光検出器であって、窓部が光学フィルタ部材によって構成されているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したような光検出器では、パッケージにおいて窓部が光学フィルタ部材によって構成されているため、検出対象の光のみを受光素子に入射させることができる。一方で、例えば、パッケージにおいて窓部によって塞がれる開口のサイズを大きくしようとすると、当然に、光学フィルタ部材のサイズを大きくせざるを得ない。しかし、一般的には、高価な光学フィルタ部材のサイズを大きくすることは避けたい。つまり、パッケージにおいて窓部が光学フィルタ部材によって構成されていると、パッケージの形状の自由度が制約されることになる。
【0005】
本発明は、パッケージの形状の自由度を確保しつつ、検出対象の光を精度良く検出することができる光検出器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の光検出器は、[1]「互いに対向している底壁部及び窓部を有するパッケージと、前記パッケージ内において前記底壁部上に配置された受光素子と、前記パッケージ内において前記受光素子上に配置された光透過部材と、前記パッケージ内において前記光透過部材上に配置された光学フィルタ部材と、を備え、前記受光素子は、複数の受光部を含む受光領域を有し、前記底壁部及び前記窓部が互いに対向している方向から見た場合に、前記受光素子の外縁は、前記光学フィルタ部材の外縁の内側に位置している、光検出器」である。
【0007】
上記光検出器では、パッケージ内において底壁部上に受光素子が配置されており、パッケージ内において受光素子上に光学フィルタ部材が配置されている。これにより、例えば、パッケージにおいて窓部によって塞がれる開口のサイズを小さくする必要がなくなる等、パッケージの形状の自由度が確保される。更に、上記光検出器では、底壁部及び窓部が互いに対向している方向から見た場合に、受光素子の外縁が光学フィルタ部材の外縁の内側に位置している。これにより、光学フィルタ部材を介して受光素子に光が入射する確率が高くなる。以上により、上記光検出器によれば、パッケージの形状の自由度を確保しつつ、検出対象の光を精度良く検出することができる。
【0008】
本発明の光検出器は、[2]「前記底壁部及び前記窓部が互いに対向している前記方向から見た場合に、前記受光領域の外縁と前記受光素子の前記外縁との距離は、前記受光素子の前記外縁と前記光学フィルタ部材の前記外縁との距離よりも大きい、上記[1]に記載の光検出器」であってもよい。当該光検出器によれば、光学フィルタ部材を介さずに受光素子に斜めに入射した光が受光領域に入射するのを抑制することができ、検出対象の光をより精度良く検出することができる。
【0009】
本発明の光検出器は、[3]「前記底壁部及び前記窓部が互いに対向している前記方向から見た場合に、前記光透過部材の外縁は、前記光学フィルタ部材の前記外縁の内側に位置している、上記[1]又は[2]に記載の光検出器」であってもよい。当該光検出器によれば、光学フィルタ部材を介さずに光透過部材に斜めに入射した光が光透過部材によって導光されて受光素子に入射するのを抑制することができ、検出対象の光をより精度良く検出することができる。
【0010】
本発明の光検出器は、[4]「前記光透過部材と前記光学フィルタ部材との間に配置された接着部材を更に備える、上記[3]に記載の光検出器」であってもよい。当該光検出器によれば、光検出器の製造時に接着部材として接着剤(流動性を有し、接着後に硬化するもの)が用いられた場合に、光透過部材の側面と光学フィルタ部材における光透過部材側の表面との間の隅部に接着剤が留まりやすくなるため、接着剤の無用な拡がりを抑制しつつ、光学フィルタ部材を光透過部材上に強固に固定することができる。
【0011】
本発明の光検出器は、[5]「前記底壁部と前記受光素子との間に配置された回路素子を更に備える、上記[1]~[4]のいずれか一つに記載の光検出器」であってもよい。当該光検出器によれば、底壁部及び窓部が互いに対向している方向から見た場合における光検出器のサイズを小さくすることができる。
【0012】
本発明の光検出器は、[6]「前記回路素子と前記受光素子とを電気的且つ物理的に接続している複数のバンプを更に備える、上記[5]に記載の光検出器」であってもよい。当該光検出器によれば、回路素子と受光素子との間において電気信号の応答性を向上させることができる。
【0013】
本発明の光検出器は、[7]「前記回路素子と前記受光素子との間に配置された第1樹脂部材を更に備え、前記第1樹脂部材は、前記受光素子の側面を介して前記光透過部材の側面に至っている、上記[6]に記載の光検出器」であってもよい。当該光検出器によれば、回路素子と受光素子との固定だけでなく、受光素子と光透過部材との固定を確実な状態で維持することができる。
【0014】
本発明の光検出器は、[8]「前記回路素子と前記受光素子とは、直接接合によって電気的且つ物理的に接続されている、上記[5]に記載の光検出器」であってもよい。当該光検出器によれば、回路素子と受光素子との間において電気信号の応答性を向上させることができる。
【0015】
本発明の光検出器は、[9]「前記底壁部が有する端子と前記回路素子が有する端子とに掛け渡されたワイヤと、前記ワイヤを覆っている第2樹脂部材と、を更に備える、上記[5]~[8]のいずれか一つに記載の光検出器」であってもよい。当該光検出器によれば、意図しない通電を抑制しつつ、ワイヤに高電圧を印加することができる。
【0016】
本発明の光検出器は、[10]「前記ワイヤは、前記受光素子に対する電源電圧印加用のワイヤである、上記[9]に記載の光検出器」であってもよい。当該光検出器によれば、ワイヤでの意図しない通電を抑制しつつ、受光素子に電源電圧を印加することができる。
【0017】
本発明の光検出器は、[11]「光学フィルタ部材は、光透過基板、及び前記光透過基板における前記光透過部材側の表面に形成された光学フィルタ膜を有する、上記[1]~[10]のいずれか一つに記載の光検出器」であってもよい。当該光検出器によれば、例えば、光学フィルタ膜が光透過基板における光透過部材とは反対側の表面に形成されている場合に比べ、光学フィルタ膜を介して受光素子に光が入射する確率を高くすることができ、検出対象の光をより精度良く検出することができる。
【0018】
本発明の光検出器は、[12]「前記底壁部及び前記窓部が互いに対向している前記方向から見た場合に、前記窓部における光透過領域の外縁は、前記光学フィルタ部材の前記外縁の外側に位置している、上記[1]~[11]のいずれか一つに記載の光検出器」であってもよい。当該光検出器によれば、窓部を介したパッケージ内の視認性を向上させることができ、パッケージ内の検査を適切に実施することができる。
【0019】
本発明の光検出器は、[13]「前記底壁部及び前記窓部が互いに対向している前記方向から見た場合における前記受光領域の外縁と前記受光素子の前記外縁との距離は、前記底壁部及び前記窓部が互いに対向している前記方向における前記受光素子の厚さよりも大きい、上記[1]~[12]のいずれか一つに記載の光検出器」であってもよい。当該光検出器によれば、光学フィルタ部材を介さずに受光素子に斜めに入射した光が受光領域に入射するのを抑制することができ、検出対象の光をより精度良く検出することができる。
【0020】
本発明の光検出器は、[14]「前記底壁部及び前記窓部が互いに対向している前記方向から見た場合における前記受光領域の外縁と前記光学フィルタ部材の前記外縁との距離は、前記底壁部及び前記窓部が互いに対向している前記方向における前記光透過部材の厚さよりも大きい、上記[1]~[13]のいずれか一つに記載の光検出器」であってもよい。当該光検出器によれば、光学フィルタ部材を介さずに受光素子に斜めに入射した光が受光領域に入射するのを抑制することができ、検出対象の光をより精度良く検出することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、パッケージの形状の自由度を確保しつつ、検出対象の光を精度良く検出することができる光検出器を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図2】
図1に示されるII-II線に沿っての光検出器の断面図である。
【
図3】
図2に示される光検出器の一部分の拡大図である。
【
図4】
図1に示される光検出器の製造工程を示す図である。
【
図5】
図1に示される光検出器の製造工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[光検出器の構成]
【0024】
図1及び
図2に示されるように、光検出器1は、パッケージ2を備えている。パッケージ2は、底壁部21、側壁部22及び窓部23を有している。底壁部21及び窓部23は、側壁部22を介して、Z方向において互いに対向している。パッケージ2は、Z方向から見た場合に、例えば、X方向及びY方向をそれぞれ長辺方向及び短辺方向とする長方形状を呈している。一例として、X方向におけるパッケージ2の幅は20mm程度であり、Y方向におけるパッケージ2の幅は10mm程度であり、Z方向におけるパッケージ2の幅は3mm程度である。なお、Z方向、X方向及びY方向は、互いに直交する方向である。
【0025】
底壁部21は、複数の配線(図示省略)が設けられた基板である。当該基板は、例えば、ガラス繊維及びエポキシ樹脂によって長方形板状に形成されている。底壁部21は、検出対象の光を含む光(可視光を含む)に対して透過性を有していない。底壁部21は、Z方向における一方の側の表面21a及び他方の側の表面21bを有している。表面21aには、各配線の一端部が端子24として配置されており、表面21bには、各配線の他端部が端子(図示省略)として配置されている。つまり、底壁部21は、表面21aに配置された複数の端子24を有している。底壁部21には、貫通孔21cが形成されている。貫通孔21cは、パッケージ2内の空間とパッケージ2外の空間とを連通している。
【0026】
側壁部22は、底壁部21の表面21aの外縁に沿って延在している枠体である。側壁部22は、例えば、ガラス繊維及びエポキシ樹脂によって長方形枠状に形成されている。側壁部22は、検出対象の光を含む光に対して透過性を有していない。側壁部22は、Z方向における一方の側の端面22a及び他方の側の端面22bを有している。側壁部22は、底壁部21の表面21aと側壁部22の端面22bとの間に配置された接着部材(図示省略)によって、底壁部21に固定されている。
【0027】
窓部23は、検出対象の光を含む光に対して透過性を有する基板である。窓部23は、例えば、ガラスによって長方形板状に形成されている。窓部23は、Z方向における一方の側の表面23a及び他方の側の表面23bを有している。窓部23は、側壁部22の端面22aと窓部23の表面23bとの間に配置された接着部材25によって、側壁部22に固定されている。窓部23の側面23cは、Z方向から見た場合に、側壁部22の端面22a上に位置している。接着部材25は、側壁部22の端面22aと窓部23の表面23bとの間の領域から、窓部23の表面23bと側壁部22の内側の側面22cとの間の隅部、及び窓部23の側面23cと側壁部22の端面22aとの間の隅部に至っている。なお、窓部23の各表面23a,23bには、反射防止膜(図示省略)が形成されている。当該反射防止膜は、窓部23の表面23aのみに形成されていてもよいし、窓部23の表面23bのみに形成されていてもよい。
【0028】
図1、
図2及び
図3に示されるように、パッケージ2内において、底壁部21上には、回路素子3が配置されている。回路素子3は、信号処理回路を有する素子である。回路素子3は、例えば、TIA(transimpedance amplifier)である。回路素子3は、例えば、X方向及びY方向をそれぞれ長辺方向及び短辺方向とし且つZ方向を厚さ方向とする長方形板状を呈している。回路素子3は、Z方向における一方の側の表面3a及び他方の側の表面3bを有している。回路素子3は、底壁部21の表面21aと回路素子3の表面3bとの間に配置された接着部材(図示省略)によって、底壁部21に固定されている。回路素子3は、表面3aに配置された複数の端子31を有している。
【0029】
パッケージ2内において、回路素子3上には、受光素子4が配置されている。つまり、受光素子4は、回路素子3を介して底壁部21上に配置されている。換言すれば、回路素子3は、底壁部21と受光素子4との間に配置されている。受光素子4は、検出対象の光を含む光に対して感度を有する裏面入射型の光半導体素子である。受光素子4は、例えば、裏面入射型のSi-APD(avalanche photodiode)アレイである。受光素子4は、例えば、X方向及びY方向をそれぞれ長辺方向及び短辺方向とし且つZ方向を厚さ方向とする長方形板状を呈している。受光素子4は、Z方向における一方の側の表面4a及び他方の側の表面4bを有している。一例として、受光素子4の厚さは、50μm程度である。
【0030】
受光素子4は、複数の受光部41を含む受光領域42を有している。受光領域42は、Z方向から見た場合に、例えば、X方向及びY方向をそれぞれ長辺方向及び短辺方向とする長方形状を呈している。複数の受光部41は、表面4bに沿って二次元状に配置されている。各受光部41は、例えば、APDによって構成されている。なお、各受光部41は、例えば、PD(photodiode)又はSiPM(silicon photomultiplier)によって構成されていてもよい。
【0031】
受光素子4は、複数のバンプ5によって、回路素子3と電気的且つ物理的に接続されている。複数のバンプ5は、回路素子3の表面3aに配置された複数の端子(図示省略)と、受光素子4の表面4bに配置された複数の端子(図示省略)との間に配置されている。各バンプ5は、Z方向において互いに対向している端子同士を電気的且つ物理的に接続している。回路素子3と受光素子4との間には、各バンプ5を覆うように樹脂部材(第1樹脂部材)6が配置されている。樹脂部材6は、例えば、アンダーフィル樹脂部材である。
【0032】
パッケージ2内において、受光素子4上には、光透過部材7が配置されている。光透過部材7は、検出対象の光を含む光に対して透過性を有する基板である。光透過部材7は、例えば、X方向及びY方向をそれぞれ長辺方向及び短辺方向とし且つZ方向を厚さ方向とする長方形板状を呈している。光透過部材7は、例えば、ガラスによって長方形板状に形成されている。光透過部材7は、Z方向における一方の側の表面7a及び他方の側の表面7bを有している。光透過部材7は、受光素子4の表面4aと光透過部材7の表面7bとの直接接合によって、受光素子4に固定されている。Z方向から見た場合に、光透過部材7の外縁70は、受光素子4の外縁40と一致している。光透過部材7の厚さは、受光素子4の厚さよりも大きい。一例として、光透過部材7の厚さは、300μm程度である。なお、光透過部材7は、受光素子4の表面4aと光透過部材7の表面7bとの間に配置された光透過性の接着部材(例えば、接着剤、接着シート等)によって、受光素子4に固定されていてもよい。
【0033】
上述したような受光素子4及び光透過部材7は、一例として、次のように製造される。まず、二次元状に配置された複数の受光素子4のそれぞれとなる部分を含む第1ウェハ、及び二次元状に配置された複数の光透過部材7のそれぞれとなる部分を含む第2ウェハが用意される。続いて、第1ウェハに第2ウェハが接合される。続いて、互いに接合された第1ウェハ及び第2ウェハが、複数の受光素子4のそれぞれとなる部分ごとにダイシングされる。これにより、互いに接合された受光素子4及び光透過部材7が得られる。このような受光素子4及び光透過部材7では、光透過部材7が、薄化された受光素子4のサポート基板として機能する。
【0034】
Z方向から見た場合に、受光素子4の外縁40及び光透過部材7の外縁70は、回路素子3の外縁30の内側に位置している。複数の端子31は、Z方向から見た場合に受光素子4の外縁40及び光透過部材7の外縁70の外側に位置するように、回路素子3の表面3aに配置されている。樹脂部材6は、回路素子3の表面3a上において複数の端子31には至っておらず、受光素子4の側面4cを介して光透過部材7の側面7cに至っている。複数の端子31には、複数のワイヤ11及び複数のワイヤ12が接続されている。各ワイヤ11は、受光素子4に対する電源電圧印加用のワイヤであり、互いに対応する端子24と端子31との間に掛け渡されている。各ワイヤ12は、検出信号出力用のワイヤであり、互いに対応する端子24と端子31との間に掛け渡されている。各ワイヤ11は、樹脂部材(第2樹脂部材)13によって覆われている。なお、樹脂部材6は、受光素子4の側面4cに至っており、光透過部材7の側面7cに至っていなくてもよい。
【0035】
パッケージ2内において、光透過部材7上には、光学フィルタ部材8が配置されている。光学フィルタ部材8は、例えば、X方向及びY方向をそれぞれ長辺方向及び短辺方向とし且つZ方向を厚さ方向とする長方形板状を呈している。光学フィルタ部材8は、Z方向における一方の側の表面8a及び他方の側の表面8bを有している。光学フィルタ部材8は、光透過部材7の表面7aと光学フィルタ部材8の表面8bとの間に配置された接着部材9によって、光透過部材7に固定されている。接着部材9は、検出対象の光を含む光に対して透過性を有している。
【0036】
光学フィルタ部材8は、光透過基板81及び光学フィルタ膜82を有している。光透過基板81は、検出対象の光を含む光に対して透過性を有する基板である。光透過基板81は、例えば、X方向及びY方向をそれぞれ長辺方向及び短辺方向とし且つZ方向を厚さ方向とする長方形板状を呈している。光透過基板81は、例えば、ガラスによって長方形板状に形成されている。光透過基板81は、Z方向における一方の側の表面81a及び他方の側の表面(光透過基板における光透過部材側の表面)81bを有している。光透過基板81の厚さは、光透過部材7の厚さよりも大きい。一例として、光透過基板81の厚さは、500μm程度である。光学フィルタ膜82は、光透過基板81の表面81bに形成されている。光学フィルタ膜82は、検出対象の光のみを透過させる。光学フィルタ膜82は、例えば、バンドパスフィルタ膜である。一例として、光学フィルタ膜82の厚さは、0.5μm程度である。光透過基板81の表面81aには、反射防止膜(図示省略)が形成されている。なお、光透過基板81の厚さは、光透過部材7の厚さ以下であってもよい。また、光透過基板81の表面81aには、反射防止膜が形成されていなくてもよい。
【0037】
図1に示されるように、Z方向から見た場合に、受光素子4の外縁40及び光透過部材7の外縁70は、光学フィルタ部材8の外縁80の内側に位置している。
図3に示されるように、接着部材9は、光透過部材7の表面7aと光学フィルタ部材8の表面8bとの間の領域から、光学フィルタ部材8の表面8bと光透過部材7の側面7cとの間の隅部に至っている。
【0038】
図1に示されるように、Z方向から見た場合に、受光領域42の外縁42aと受光素子4の外縁40との距離は、受光素子4の外縁40と光学フィルタ部材8の外縁80との距離よりも大きい。Z方向から見た場合における受光領域42の外縁42aと受光素子4の外縁40との距離とは、Z方向から見た場合における「外縁42aの一辺と外縁42aの当該一辺に平行な外縁40の一辺(すなわち、外縁42aの当該一辺に対して受光領域42側とは反対側の外縁40の一辺)との距離」であり、辺によって距離が異なっている場合には、異なっている距離のうちの最小値を意味する。Z方向から見た場合における受光素子4の外縁40と光学フィルタ部材8の外縁80との距離とは、Z方向から見た場合における「外縁40の一辺と外縁40の当該一辺に平行な外縁80の一辺(すなわち、外縁40の当該一辺に対して受光素子4側とは反対側の外縁80の一辺)との距離」であり、辺によって距離が異なっている場合には、異なっている距離のうちの最大値を意味する。一例として、Z方向から見た場合における受光領域42の外縁42aと受光素子4の外縁40との距離は、500μm程度であり、Z方向から見た場合における受光素子4の外縁40と光学フィルタ部材8の外縁80との距離は、200μm程度である。
【0039】
図1及び
図2に示されるように、Z方向から見た場合における受光領域42の外縁42aと受光素子4の外縁40との距離は、Z方向における受光素子4の厚さよりも大きい。一例として、受光領域42の外縁42aと受光素子4の外縁40との距離は、500μm程度であり、Z方向における受光素子4の厚さは、50μm程度である。Z方向から見た場合における受光領域42の外縁42aと光学フィルタ部材8の外縁80との距離は、Z方向における光透過部材7の厚さよりも大きい。一例として、Z方向から見た場合における受光領域42の外縁42aと光学フィルタ部材8の外縁80との距離は、700μm程度であり、光透過部材7の厚さは、300μm程度である。
【0040】
図1に示されるように、Z方向から見た場合に、窓部23における光透過領域26の外縁26aは、光学フィルタ部材8の外縁80の外側に位置している。光透過領域26は、窓部23のうち、検出対象の光を含む光をZ方向に沿って透過させることが可能な領域である。本実施形態では、光透過領域26は、窓部23のうち、Z方向から見た場合に接着部材25の内側に位置する領域である。
【0041】
図1及び
図2に示されるように、パッケージ2内において、底壁部21上には、複数のチップコンデンサ15及び複数のチップコンデンサ16が配置されている。各チップコンデンサ15は、回路素子3用のチップコンデンサであり、導電性樹脂部材によって、対応する端子24と電気的且つ物理的に接続されている。各チップコンデンサ16は、受光素子4用のチップコンデンサであり、半田部材によって、対応する端子24と電気的且つ物理的に接続されている。
【0042】
以上のように構成された光検出器1では、検出対象の光を含む光が窓部23を透過して光学フィルタ部材8に入射すると、検出対象の光のみが光学フィルタ膜82を透過する。光学フィルタ膜82を透過した検出対象の光は、接着部材9及び光透過部材7を透過して受光素子4の受光領域42に入射する。受光領域42への検出対象の光の入射によって各受光部41において生成された検出信号は、各バンプ5、回路素子3、各ワイヤ12、及び底壁部21の各配線を介して、外部に出力される。
[光検出器の製造方法]
【0043】
上述した光検出器1の製造方法について説明する。まず、
図4の(a)に示されるように、接着部材(図示省略)によって底壁基板210に側壁基板220が接着される。底壁基板210は、二次元状に配置された複数の底壁部21のそれぞれとなる部分を含んでいる。側壁基板220は、二次元状に配置された複数の側壁部22のそれぞれとなる部分を含んでいる。続いて、
図4の(b)に示されるように、複数の側壁部22のそれぞれとなる部分の開口を介して、複数の底壁部21のそれぞれとなる部分上に、回路素子3、互いに接合された受光素子4及び光透過部材7、光学フィルタ部材8、並びに、複数のチップコンデンサ15及び複数のチップコンデンサ16等が実装される。
【0044】
続いて、
図5の(a)に示されるように、複数の側壁部22のそれぞれとなる部分の開口を塞ぐように、複数の側壁部22のそれぞれとなる部分に、接着部材25によって窓部23が接着される。このとき、複数の底壁部21のそれぞれとなる部分に形成された貫通孔21c(
図1参照)を介して、複数の側壁部22のそれぞれとなる部分の内側の空間から気体が逃がされるため、複数の側壁部22のそれぞれとなる部分に窓部23が確実に接着される。
【0045】
続いて、
図5の(b)に示されるように、底壁基板210における側壁基板220とは反対側の表面210aにダイシングテープ100が貼り付けられた状態で、互いに接着された底壁基板210及び側壁基板220が、複数のパッケージ2のそれぞれとなる部分ごとにダイシングされる。このとき、複数の底壁部21のそれぞれとなる部分に形成された貫通孔21c(
図1参照)がダイシングテープ100によって塞がれているため、複数のパッケージ2のそれぞれとなる部分の内側の空間へのダイシング用の水の侵入が防止される。
【0046】
続いて、複数の光検出器1がダイシングテープ100上からピックアップされる。これにより、複数の光検出器1が得られる。なお、各光検出器1に対しては、窓部23を介したパッケージ2内の検査が実施される。当該検査は、例えば、カメラ等による異物の有無の確認である。
[作用及び効果]
【0047】
光検出器1では、パッケージ2内において底壁部21上に受光素子4が配置されており、パッケージ2内において受光素子4上に光学フィルタ部材8が配置されている。これにより、例えば、パッケージ2において窓部23によって塞がれる開口のサイズを小さくする必要がなくなる等、パッケージ2の形状の自由度が確保される。更に、光検出器1では、Z方向から見た場合に、受光素子4の外縁40が光学フィルタ部材8の外縁80の内側に位置している。これにより、光学フィルタ部材8を介して受光素子4に光が入射する確率が高くなる。以上により、光検出器1によれば、パッケージ2の形状の自由度を確保しつつ、検出対象の光を精度良く検出することができる。
【0048】
光検出器1では、Z方向から見た場合に、受光領域42の外縁42aと受光素子4の外縁40との距離が、受光素子4の外縁40と光学フィルタ部材8の外縁80との距離よりも大きい。これにより、光学フィルタ部材8を介さずに受光素子4に斜めに入射した光が受光領域42に入射するのを抑制することができ、検出対象の光をより精度良く検出することができる。
【0049】
光検出器1では、Z方向から見た場合に、光透過部材7の外縁70が、光学フィルタ部材8の外縁80の内側に位置している。これにより、光学フィルタ部材8を介さずに光透過部材7に斜めに入射した光が光透過部材7によって導光されて受光素子4に入射するのを抑制することができ、検出対象の光をより精度良く検出することができる。
【0050】
光検出器1では、光透過部材7と光学フィルタ部材8との間に接着部材9が配置されている。これにより、光検出器1の製造時に接着部材9として接着剤(流動性を有し、接着後に硬化するもの)が用いられた場合に、光透過部材7の側面7cと光学フィルタ部材8の表面8bとの間の隅部に接着剤が留まりやすくなるため、接着剤の無用な拡がりを抑制しつつ、光学フィルタ部材8を光透過部材7上に強固に固定することができる。
【0051】
光検出器1では、底壁部21と受光素子4との間に回路素子3が配置されている。これにより、Z方向から見た場合における光検出器1のサイズを小さくすることができる。
【0052】
光検出器1では、回路素子3と受光素子4とが複数のバンプ5によって電気的且つ物理的に接続されている。これにより、回路素子3と受光素子4との間において電気信号の応答性を向上させることができる。
【0053】
光検出器1では、回路素子3と受光素子4との間に配置された樹脂部材6が、受光素子4の側面4cを介して光透過部材7の側面7cに至っている。これにより、回路素子3と受光素子4との固定だけでなく、受光素子4と光透過部材7との固定を確実な状態で維持することができる。
【0054】
光検出器1では、底壁部21が有する端子24と回路素子3が有する端子31とに掛け渡されたワイヤ11が、樹脂部材13によって覆われている。これにより、意図しない通電を抑制しつつ、ワイヤ11に高電圧が印加することができる。
【0055】
光検出器1では、ワイヤ11が、受光素子4に対する電源電圧印加用のワイヤである。これにより、ワイヤ11での意図しない通電を抑制しつつ、受光素子4に電源電圧を印加することができる。
【0056】
光検出器1では、光学フィルタ部材8が、光透過基板81、及び光透過基板81における光透過部材7側の表面81bに形成された光学フィルタ膜82を有している。これにより、例えば、光学フィルタ膜82が光透過基板81における光透過部材7とは反対側の表面81aに形成されている場合に比べ、光学フィルタ膜82を介して受光素子4に光が入射する確率を高くすることができ、検出対象の光をより精度良く検出することができる。
【0057】
光検出器1では、Z方向から見た場合に、窓部23における光透過領域26の外縁26aが、光学フィルタ部材8の外縁80の外側に位置している。これにより、窓部23を介したパッケージ2内の視認性を向上させることができ、パッケージ2内の検査を適切に実施することができる。
【0058】
光検出器1では、Z方向から見た場合における受光領域42の外縁42aと受光素子4の外縁40との距離は、Z方向における受光素子4の厚さよりも大きい。これにより、光学フィルタ部材8を介さずに受光素子4に斜めに入射した光が受光領域42に入射するのを抑制することができ、検出対象の光をより精度良く検出することができる。
【0059】
光検出器1では、Z方向から見た場合における受光領域42の外縁42aと光学フィルタ部材8の外縁80との距離は、Z方向における光透過部材7の厚さよりも大きい。これにより、光学フィルタ部材8を介さずに受光素子4に斜めに入射した光が受光領域42に入射するのを抑制することができ、検出対象の光をより精度良く検出することができる。
【0060】
光検出器1では、パッケージ2において窓部23が光学フィルタ部材8によって構成される場合に比べ、一般的に高価な光学フィルタ部材8のサイズを小さくすることができるため、光検出器1のコストダウンを図ることが可能となる。ここで、光学フィルタ部材8のサイズを小さくするために、光透過部材7に光学フィルタ膜82を形成することも考えられる。しかし、二次元状に配置された複数の光透過部材7のそれぞれとなる部分を含む第2ウェハに光学フィルタ膜82を一体で形成すると、第2ウェハに反りが生じてしまい、二次元状に配置された複数の受光素子4のそれぞれとなる部分を含む第1ウェハに第2ウェハを接合することが困難となるおそれがある。そこで、光検出器1では、光透過部材7の厚さよりも大きい厚さを有する光透過基板81に光学フィルタ膜82が形成された構成が採用されている。
【0061】
光検出器1では、底壁部21に形成された貫通孔21cによって、パッケージ2内の空間とパッケージ2外の空間とが連通されている。これにより、パッケージ2内の気体の膨張に起因して側壁部22と窓部23との間に隙間が生じるのを防止することができる。また、パッケージ2内の空間とパッケージ2外の空間との温度差に起因してパッケージ2内において結露が生じるのを防止することができる。
[変形例]
【0062】
本発明は、上述した実施形態に限定されない。例えば、回路素子3と受光素子4とが、直接接合によって電気的且つ物理的に接続されていてもよい。これによれば、回路素子3と受光素子4との間において電気信号の応答性を向上させることができる。また、光透過部材7と光学フィルタ部材8との間に接着部材9が配置されておらず、接着フィルム等によって光学フィルタ部材8が光透過部材7に固定されていてもよい。
【0063】
また、底壁部21と受光素子4との間に回路素子3が配置されておらず、その状態で、底壁部21上に受光素子4が配置されていてもよい。また、受光素子4と光学フィルタ部材8との間に光透過部材7が配置されておらず、その状態で、受光素子4上に光学フィルタ部材8が配置されていてもよい。
【0064】
また、受光素子4は、複数の受光部41が表面4aに沿って二次元状に配置された表面入射型の光半導体素子であってもよい。また、受光素子4が裏面入射型の光半導体素子であるか表面入射型の光半導体素子であるかにかかわらず、複数の受光部41が一次元状に配置されていてもよい。
【0065】
また、光学フィルタ部材8は、光学フィルタ膜82が光透過基板81における光透過部材7とは反対側の表面81aに形成されたものであってもよい。また、Z方向から見た場合に、光透過部材7の外縁が、受光素子4の外縁と一致していなくてもよい。また、Z方向から見た場合に、窓部23における光透過領域26の外縁26aが、光学フィルタ部材8の外縁80の外側に位置していなくてもよい。また、側壁部22が底壁部21と一体で形成されていてもよい。
【0066】
また、Z方向から見た場合に、受光領域42の外縁42aと受光素子4の外縁40との距離は、受光素子4の外縁40と光学フィルタ部材8の外縁80との距離以下であってもよい。また、Z方向から見た場合における受光領域42の外縁42aと受光素子4の外縁40との距離は、Z方向における受光素子4の厚さ以下であってもよい。また、Z方向から見た場合における受光領域42の外縁42aと光学フィルタ部材8の外縁80との距離は、Z方向における光透過部材7の厚さ以下であってもよい。いずれの場合にも、Z方向から見た場合に、受光領域42の外縁42aが受光素子4の外縁40の内側に位置していることで、光学フィルタ部材8を介さずに光透過部材7及び/又は受光素子4に斜めに入射した光が受光領域42に入射することが抑制される。また、いずれの場合にも、Z方向から見た場合に、受光領域42の外縁42aが受光素子4の外縁40と重なっていてもよい。
【符号の説明】
【0067】
1…光検出器、2…パッケージ、3…回路素子、4…受光素子、4c…側面、5…バンプ、6…樹脂部材(第1樹脂部材)、7…光透過部材、7c…側面、8…光学フィルタ部材、9…接着部材、11…ワイヤ、13…樹脂部材(第2樹脂部材)、21…底壁部、23…窓部、24…端子、26…光透過領域、26a…外縁、31…端子、40…外縁、41…受光部、42…受光領域、42a…外縁、70…外縁、80…外縁、81…光透過基板、81b…表面(光透過基板における光透過部材側の表面)、82…光学フィルタ膜。