(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024057850
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】書籍管理システム、書籍管理プログラム、および書籍管理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/26 20240101AFI20240418BHJP
【FI】
G06Q50/26
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022164806
(22)【出願日】2022-10-13
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-03-01
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 1 株式会社Social Designのnoteのウェブサイト https://note.com/social_design/n/n63e57ce6a9ba 令和4年6月4日公開 2 出願人のinstagramのウェブサイト https://www.instagram.com/omoide_books75/?hl=ja 令和4年4月26日から公開 3 発明者のTwitterのウェブサイト https://mobile.twitter.com/forestone05 令和4年4月22日から公開 4 GETSUMATSU PITCH by GAIAX STARTUP STUDIOのオンラインピッチイベントの配信資料 令和4年7月25日開催 5 Coral Pitch シャープ5 @ Okinawa Innovation Lab みらいおきなわのイベントの配布資料 令和4年8月26日開催 6 「思い出書店」のサービス開始にともなう発明内容公開 〒905-0011 沖縄県名護市宮里1004番地(コミュニティパーク「coconova」内) 思い出書店 令和4年4月1日から公開 7 書籍を登録するためのLINEアプリのウェブサイト https://liff.line.me/1645278921-kWRPP32q/?accountId=629kirov 令和4年4月1日から公開 8 株式会社Social Designのnoteのウェブサイトに掲載する記事作成のための取材を受けたことによる発明内容公開 令和4年4月27日公開 9 光文堂コミュニケーションズ株式会社発行 おきなわいちば Vol.78(2022年9月5日発売号),第007頁 令和4年9月5日発行 10 光文堂コミュニケーションズ株式会社が発行する雑誌「おきなわいちば Vol.78(2022年9月5日発売号)」に掲載する記事作成のための取材を受けたことによる発明内容公開 令和4年8月7日公開
(71)【出願人】
【識別番号】522170087
【氏名又は名称】株式会社スタジオユリグラフ
(74)【代理人】
【識別番号】100135781
【弁理士】
【氏名又は名称】西原 広徳
(74)【代理人】
【識別番号】100217227
【弁理士】
【氏名又は名称】野呂 亮仁
(72)【発明者】
【氏名】森石 豊
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC35
5L050CC35
(57)【要約】
【課題】書籍の貸し出しと管理が容易な書籍管理システム、書籍管理プログラム、および書籍管理方法を提供すること。
【解決手段】ユーザが書籍保管店から保管状態の書籍を借りる貸出処理がユーザ側端末および書籍保管店側端末の少なくとも一方で行われ、貸出状態の書籍がユーザによって書籍保管店に返却される返却処理がユーザ側端末および書籍保管店側端末の少なくとも一方で行われると、保管状態の書籍の書籍データに書籍状態データとして貸出状態であることとユーザを識別するユーザ識別データを記憶し、かつ、貸出状態の書籍の書籍データに書籍状態データとして保管状態であることと書籍保管店を識別する書籍保管店識別データを記憶する制御部21を備える管理サーバ2を備えた書籍管理システム1とした。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
書籍を借りるユーザが使用するユーザ側端末と、前記書籍を保管する書籍保管店が使用する書籍保管店側端末と、前記書籍の貸出状態を管理する管理サーバとを備え、
前記管理サーバは、
前記ユーザの情報を示すユーザデータと、前記書籍の情報を示す書籍データと、前記書籍保管店の情報を示す書籍保管店データとを記憶する記憶手段と、
前記貸出状態を制御する貸出状態制御手段とを備え、
前記書籍データは、前記ユーザが所持している貸出中状態のときは所持している前記ユーザの前記ユーザデータと紐づけられ、前記書籍保管店が所持している保管状態のときは所持している前記書籍保管店の前記書籍保管店データと紐づけられており、
前記貸出状態制御手段は、
前記ユーザが前記書籍保管店から前記保管状態の前記書籍を借りる貸出処理を前記ユーザ側端末および前記書籍保管店側端末の少なくとも一方からの入力によって実行し、
前記貸出中状態の前記書籍が前記ユーザによって前記書籍保管店に返却される返却処理を前記ユーザ側端末および前記書籍保管店側端末の少なくとも一方からの入力によって実行し、
前記保管状態の前記書籍の前記書籍データに貸出状態データとして前記貸出中状態であることと前記ユーザを識別するユーザ識別データを記憶し、かつ、前記貸出中状態の前記書籍の前記書籍データに前記貸出状態データとして前記保管状態であることと前記書籍保管店を識別する書籍保管店識別データを記憶する
書籍管理システム。
【請求項2】
前記貸出状態制御手段は、
前記貸出中状態である2つの前記書籍をそれぞれ所持している第1の前記ユーザと第2の前記ユーザについて、
一方の前記ユーザが他方の前記ユーザから前記貸出中状態の一方の前記書籍を借り受ける貸出処理が第1の前記ユーザ側端末か第2の前記ユーザ側端末のいずれかの前記ユーザ側端末で行われ、
他方の前記ユーザが一方の前記ユーザから前記貸出中状態の他方の前記書籍を借り受ける貸出処理が第1の前記ユーザ側端末か第2の前記ユーザ側端末のいずれかの前記ユーザ側端末で行われると、
第1の前記ユーザに前記貸出中状態であった一方の前記書籍の前記書籍データに新たな貸出先の第2の前記ユーザを識別するユーザ識別データを記憶し、かつ、第2の前記ユーザに前記貸出中状態であった他方の前記書籍の前記書籍データに新たな貸出先の第1の前記ユーザを識別するユーザ識別データを記憶する
請求項1記載の書籍管理システム。
【請求項3】
前記管理サーバは、
前記書籍データについて、貸出先となった前記ユーザ識別データと、保管先となった前記書籍保管店識別データとを貸出履歴データとして記憶し、
前記ユーザデータについて、貸し出された前記書籍の識別データである書籍識別データを所持履歴データとして記憶し、
前記ユーザの前記ユーザ側端末からの入力を受け付けて、当該ユーザの前記所持履歴データに含まれている前記書籍識別データについて、当該書籍識別データに対応する前記書籍データの前記貸出履歴データを参照し、参照した前記貸出履歴データに含まれる前記ユーザ識別データに対応した前記ユーザデータに含まれている前記所持履歴データを、当該ユーザ側端末に表示させ、
さらに表示した前記所持履歴データについて、当該所持履歴データに含まれている前記書籍識別データについて、当該書籍識別データに対応する前記書籍データの前記貸出履歴データを参照し、参照した前記貸出履歴データに含まれる前記ユーザ識別データに対応した前記ユーザデータに含まれている前記所持履歴データを、当該ユーザ側端末に表示させる
請求項1または2記載の書籍管理システム。
【請求項4】
前記ユーザデータは、前記ユーザの通知先の情報である通知先データを含み、
前記管理サーバは、
前記書籍を前記書籍保管店に持ち込んだ前記ユーザの前記ユーザ識別データを持ち込みユーザデータとして記憶し、
前記書籍データが前記貸出中状態となった場合、前記持ち込みユーザデータに該当する前記ユーザの前記ユーザデータを参照し、前記通知先データの通知先に前記書籍が前記貸出中状態となったことを通知する
請求項1記載の書籍管理システム。
【請求項5】
コンピュータを、
ユーザの情報を示すユーザデータと、書籍の情報を示す書籍データと、書籍保管店の情報を示す書籍保管店データとを記憶する記憶手段と、
貸出状態を制御する貸出状態制御手段として機能させ、
前記書籍データは、前記ユーザが所持している貸出中状態のときは所持している前記ユーザの前記ユーザデータと紐づけられ、前記書籍保管店が所持している保管状態のときは所持している前記書籍保管店の前記書籍保管店データと紐づけられており、
前記貸出状態制御手段を、
前記ユーザが前記書籍保管店から前記保管状態の前記書籍を借りる貸出処理をユーザ側端末および書籍保管店側端末の少なくとも一方からの入力によって実行するように機能させ、
前記貸出中状態の前記書籍が前記ユーザによって前記書籍保管店に返却される返却処理を前記ユーザ側端末および前記書籍保管店側端末の少なくとも一方からの入力によって実行するように機能させ、
前記保管状態の前記書籍の前記書籍データに貸出状態データとして前記貸出中状態であることと前記ユーザを識別するユーザ識別データを記憶し、かつ、前記貸出中状態の前記書籍の前記書籍データに前記貸出状態データとして前記保管状態であることと前記書籍保管店を識別する書籍保管店識別データを記憶するように機能させる
書籍管理プログラム。
【請求項6】
書籍を借りるユーザが使用するユーザ側端末と、前記書籍を保管する書籍保管店が使用する書籍保管店側端末と、前記書籍の貸出状態を管理する管理サーバとを備え、
前記管理サーバの、
前記ユーザの情報を示すユーザデータと、前記書籍の情報を示す書籍データと、前記書籍保管店の情報を示す書籍保管店データとを記憶手段によって記憶し、
前記貸出状態を貸出状態制御手段によって制御し、
前記書籍データは、前記ユーザが所持している貸出中状態のときは所持している前記ユーザの前記ユーザデータと紐づけられ、前記書籍保管店が所持している保管状態のときは所持している前記書籍保管店の前記書籍保管店データと紐づけられており、
前記貸出状態制御手段によって、
前記ユーザが前記書籍保管店から前記保管状態の前記書籍を借りる貸出処理と、
前記貸出中状態の前記書籍が前記ユーザによって前記書籍保管店に返却される返却処理を実行し、
前記保管状態の前記書籍の前記書籍データに貸出状態データとして前記貸出中状態であることと前記ユーザを識別するユーザ識別データを記憶し、かつ、前記貸出中状態の前記書籍の前記書籍データに前記貸出状態データとして前記保管状態であることと前記書籍保管店を識別する書籍保管店識別データを記憶する
書籍管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、書籍を交換することで貸出処理とする書籍管理システム、書籍管理プログラム、および書籍管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、読みたい書籍を入手する方法として、例えば、書店などで購入する、電子書籍としてインターネットで購入する、図書館で借りるといった方法がとられてきた。
例えば、本に、本の区分やタイトルといった情報を格納したバーコードを付与することで、図書館などにおける本の管理を行うシステムが開示されている(特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、一般的な購入や貸し出しといった方法では、書店や図書館での書籍の在庫数が変動するため、突然の多量の購入や貸し出しが行われると書籍の在庫が不足することがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は、上述の問題に鑑みて、書籍の貸し出しと管理が容易な書籍管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、書籍を借りるユーザが使用するユーザ側端末と、前記書籍を保管する書籍保管店が使用する書籍保管店側端末と、前記書籍の貸出状態を管理する管理サーバとを備え、前記管理サーバは、前記ユーザの情報を示すユーザデータと、前記書籍の情報を示す書籍データと、前記書籍保管店の情報を示す書籍保管店データとを記憶する記憶手段と、前記貸出状態を制御する貸出状態制御手段とを備え、前記書籍データは、前記ユーザが所持している貸出中状態のときは所持している前記ユーザの前記ユーザデータと紐づけられ、前記書籍保管店が所持している保管状態のときは所持している前記書籍保管店の前記書籍保管店データと紐づけられており、前記貸出状態制御手段は、前記ユーザが前記書籍保管店から前記保管状態の前記書籍を借りる貸出処理を前記ユーザ側端末および前記書籍保管店側端末の少なくとも一方からの入力によって実行し、前記貸出中状態の前記書籍が前記ユーザによって前記書籍保管店に返却される返却処理を前記ユーザ側端末および前記書籍保管店側端末の少なくとも一方からの入力によって実行し、前記保管状態の前記書籍の前記書籍データに貸出状態データとして前記貸出中状態であることと前記ユーザを識別するユーザ識別データを記憶し、かつ、前記貸出中状態の前記書籍の前記書籍データに前記貸出状態データとして前記保管状態であることと前記書籍保管店を識別する書籍保管店識別データを記憶する書籍管理システム、書籍管理プログラム、および書籍管理方法であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
この発明により、書籍の貸し出しと管理が容易な書籍管理システム、書籍管理プログラム、および書籍管理方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】書籍管理システムの構成の一例を示すブロック図。
【
図2】ユーザデータ、書籍保管店データ、および書籍データのデータ構成図。
【
図4】ユーザ、書籍保管店間における書籍貸出フロー図。
【
図6】ユーザが書籍保管店に書籍を寄付する場合における書籍寄付フロー図。
【
図7】ユーザページの寄付履歴を表示する画面構成図。
【
図8】ユーザページの貸出履歴を表示する画面構成図。
【
図9】書籍ページの貸出履歴を表示する画面構成図。
【
図10】書籍ページのコメント一覧を表示する画面構成図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明の一実施形態を図面と共に説明する。
【0010】
図1は、本実施例における本発明の書籍管理システム1の構成の一例を示すブロック図である。書籍管理システム1は、管理サーバ2、複数のユーザ側端末3、および複数の書籍保管店側端末4を含み、管理サーバ2、複数のユーザ側端末3のそれぞれ、および複数の書籍保管店側端末4のそれぞれは、インターネットのような公衆回線等のネットワーク5に接続される。本実施形態では、管理サーバ2、複数のユーザ側端末3のそれぞれ、および複数の書籍保管店側端末4のそれぞれは、ネットワーク5を介して相互に通信可能である。書籍保管店側端末4は、例えば、本実施例における書籍を保管する施設(書籍保管店)において使用される(書籍保管店の担当者が使用する)端末である。ユーザ側端末3は、書籍保管店を利用するユーザが使用する端末である。なお、ここでいう書籍保管店とは、カフェ、喫茶店、イベントブースといった、書籍を一定期間保管できる環境が整っている店舗または施設であればよい。
【0011】
管理サーバ2は、汎用のサーバコンピュータで構成されており、ユーザ側端末3および書籍保管店側端末4は、タブレットPC、ウェアラブルコンピュータ、スマートフォン、フィーチャーフォンおよび携帯型ゲーム機等の可搬型のコンピュータ(携帯端末)で構成される。
【0012】
管理サーバ2は、制御部21、通信部22、および記憶部23を備えている。通信部22、および記憶部23のそれぞれは、制御部21に接続されている。
【0013】
ユーザ側端末3は、制御部31、入力部32、表示部33、撮像部34、通信部35、および記憶部36を備えている。入力部32、表示部33、撮像部34、通信部35、および記憶部36のそれぞれは、制御部31に接続されている。
【0014】
書籍保管店側端末4は、制御部41、入力部42、表示部43、撮像部44、通信部45、および記憶部46を備えている。入力部42、表示部43、撮像部44、通信部45、および記憶部46のそれぞれは、制御部41に接続されている。
【0015】
制御部21は、演算部24を含み、管理サーバ2における各種演算および制御動作を実行する。制御部31は、演算部37を含み、ユーザ側端末3における各種演算および制御動作を実行する。制御部41は、演算部47を含み、書籍保管店側端末4における各種演算および制御動作を実行する。演算部(24、37、47)は、CPUまたはMPUなどを含む演算処理部である。
【0016】
入力部(32、42)は、ユーザまたは書籍保管店の担当者(書籍保管店側担当者)の操作入力を受け付ける入力部品、および入力部品と演算部(37、47)との間に介在する入力検出回路を含む。入力部品は、たとえばタッチパネルまたは/およびハードウェアのマウスや操作キーである。タッチパネルとしては、静電容量方式、電磁誘導方式、抵抗膜方式、赤外線方式など、任意の方式のものを用いることができる。入力検出回路は、各入力部品の操作に応じた操作信号ないし操作データを演算部(37、47)に出力する。
【0017】
表示部(33、43)は、表示装置(ディスプレイ)、および表示装置と演算部(37、47)との間に介在する表示制御回路を含む。表示装置としては、たとえばLCD(液晶ディスプレイ)または有機ELディスプレイなどを用いることができる。表示制御回路は、GPUおよびVRAMなどを含む。演算部(37、47)の指示の下、GPUは、RAMに記憶された画像生成用のデータを用いて表示装置に種々の画面を表示するための表示画像データをVRAMに生成し、生成した表示画像データを表示装置に出力する。
【0018】
撮像部(34、44)は、撮像素子(イメージセンサ)およびフォーカスレンズ等を有し、撮像素子から取り込んだ可視光としての撮像光を、電気信号へと変換することによって撮像を行う。撮像素子の例としては、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の固体撮像素子が挙げられる。撮像部(34、44)から出力された撮像画像データは、記憶部(36、46)に記憶される。
【0019】
通信部(22、35、45)は、ネットワーク5に接続するための通信回路を含む。通信回路は、有線通信回路または無線通信回路であり、演算部(24、37、47)からの指示に従って、ネットワーク5を介して、外部コンピュータと通信する。また、通信部(35、45)は、無線通信で相互に直接通信することもできる。
【0020】
記憶部(23、36、46)は、HDD、SSD、フラッシュメモリ、EEPROMなどの他の不揮発性メモリで構成され、演算部(24、37、47)が管理サーバ2、ユーザ側端末3、または書籍保管店側端末4の動作を制御するための各種プログラムおよび各種データなどを記憶する。
【0021】
管理サーバ2の記憶部23は、ユーザ側端末3および書籍保管店側端末4からの操作入力およびアクセスに応じて、本システムにおける管理サーバ2の各種動作を実行するための書籍貸出プログラム234と、書籍交換プログラム235と、書籍寄付プログラム236と、本システムの利用に必要となるユーザデータ231と、書籍保管店データ232と、書籍データ233とを記憶している。
【0022】
書籍貸出プログラム234、書籍交換プログラム235、および書籍寄付プログラム236は、制御部21によって実行される。書籍貸出プログラム234は、ユーザと書籍保管店との間で書籍の貸出および寄付が行われる場合に実行される。書籍交換プログラム235は、2人のユーザ間で書籍の交換が行われる場合に実行される。書籍寄付プログラム236は、ユーザから書籍保管店に書籍の寄付が行われる場合に実行される。
【0023】
図2は、記憶部23に記憶されているユーザデータ231、書籍保管店データ232、および書籍データ233のデータ構成図である。
ユーザデータ231は、複数のユーザデータ231にそれぞれ振り分けられた固有のユーザIDを示すユーザIDデータ231aと、ユーザ名を示すユーザ名データ231bと、例えば、ユーザ側端末3の電話番号、メールアドレス、またはSNS情報などといったユーザの連絡先情報を含むユーザ連絡先データ231cと、ユーザが書籍保管店に寄付した書籍の情報を示す寄付書籍データ231dと、ユーザが現在または過去に書籍保管店か他のユーザから貸し出された書籍を示す所持履歴データ231eと、ユーザ側端末3からのログインを認証するためのユーザ認証データ231fを含む。
【0024】
寄付書籍データ231dは、例えば、ユーザが書籍保管店に持ち込んで寄付(登録)した書籍の書籍IDデータ233aと、寄付(登録)した日時を示す寄付日時データと、寄付(登録)した書籍保管店の書籍保管店IDデータ232a(書籍保管店識別データ)とを含む。
【0025】
所持履歴データ231eは、例えば、ユーザが現在または過去に書籍保管店か他のユーザから貸し出された書籍について、それぞれの書籍IDデータ233a(書籍識別データ)と、貸し出された日時を示す貸し出し日時データと、書籍保管店に返却したか、他のユーザと交換して書籍を手放した日時を示す返却日時データとを含む。
【0026】
ユーザ認証データ231fは、例えば、ユーザ側端末3からのログインを認証するためのパスワード情報またはユーザ側端末3が登録しているSNSの連携情報である。
【0027】
書籍保管店データ232は、複数の書籍保管店データ232にそれぞれ振り分けられた固有のユーザIDを示す書籍保管店IDデータ232aと、書籍保管店名を示す書籍保管店名データ232bと、書籍保管店側端末4の電話番号、メールアドレス、またはSNS情報などといった書籍保管店の担当者の連絡先情報を含む書籍保管店連絡先データ232cと、ユーザがその書籍保管店に寄付した書籍の書籍IDデータ233aを示す登録書籍データ232dと、書籍保管店側端末4からのログインを認証するためのIDとパスワード等の書籍保管店認証データ232eとを有している。なお、書籍保管店データ232は、その書籍保管店に現在保管されている(貸し出し中ではない)書籍の書籍IDデータ233aを示す保管書籍データ(図示省略)を有していても良い。この場合、その書籍保管店にある書籍を保管書籍データ(図示省略)から短時間で簡単に確認することができる。また、書籍保管店データ232は、書籍保管店の住所を示す書籍保管店住所データ232fと、書籍保管店の営業時間や定休日を示す書籍保管店営業時間データ232gと、書籍保管店に関するコメントを示す書籍保管店コメントデータ232hと、書籍保管店を撮像した写真(画像)のデータである書籍保管店写真データ232iとを有している。書籍保管店住所データ232f、書籍保管店営業時間データ232g、書籍保管店コメントデータ232h、および書籍保管店写真データ232iは、書籍保管店側端末4からのログインを受け付けた後、ログインしている書籍保管店側端末4からの入力を受け付けて編集される。
【0028】
登録書籍データ232dは、例えば、ユーザが書籍保管店に持ち込んで寄付(登録)した書籍の書籍IDデータ233a(書籍識別データ)と、寄付(登録)した日時を示す寄付日時データと、寄付したユーザのユーザIDデータ231a(ユーザ識別データ)とを含む。
【0029】
書籍保管店認証データ232eは、例えば、書籍保管店側端末4からのログインを認証するためのパスワード情報または書籍保管店側端末4が登録しているSNSの連携情報である。
【0030】
書籍データ233は、複数の書籍データ233にそれぞれ振り分けられた固有の書籍IDを示す書籍IDデータ233aと、その書籍の書籍名を示す書籍名データ233bと、その書籍の外観を収めた書籍写真のデータである書籍写真データ233cと、その書籍についてユーザ側端末3から入力を受け付けた書籍コメントデータ233dと、その書籍の現在の貸し出しの状態を示す貸出状態データ233eと、その書籍が過去に貸し出された日付けやユーザ等の情報を示す貸出履歴データ233fと、その書籍を寄付したユーザのユーザIDデータ231aや寄付された書籍保管店の書籍保管店IDデータ232a等の情報を示す寄付登録データ233gとを含む。
【0031】
書籍コメントデータ233dは、ユーザ側端末3から入力を受け付けた文字データであるコメントデータ、コメントしたユーザのユーザIDデータ231a(ユーザ識別データ)、およびコメントを受け付けた日時を示すコメント日時データとを含む。
【0032】
貸出状態データ233eは、その書籍の現在の貸し出し状態を示す。例えば、その書籍が、ユーザに貸し出されている状態(ユーザが所持している状態)の場合、貸出状態データ233eとして「貸出中」を示すデータが付与されている。そして、貸出先であるユーザのユーザIDデータ231aがユーザ識別データとして付与されるなどして、書籍データ233が貸出先であるユーザのユーザデータ231と紐づけられた状態である。また、例えば、その書籍が、ユーザに貸し出されていない状態(書籍保管店が所持している状態)の場合、貸出状態データ233eとして「保管中」を示すデータが付与されている。そして、保管先である書籍保管店の書籍保管店IDデータ232aが書籍保管店識別データとして付与されるなどして、書籍データ233が保管先である書籍保管店の書籍保管店データ232と紐づけられた状態である。
【0033】
貸出履歴データ233fは、その書籍が過去に貸し出されたユーザの情報、および過去に保管された書籍保管店の情報を示す。貸出履歴データ233fに含まれるユーザの情報としては、例えば、貸出先のユーザのユーザIDデータ231a(ユーザ識別データ)と、貸し出しされた日時のデータとを含む。貸出履歴データ233fに含まれる書籍保管店の情報としては、例えば、保管先の書籍保管店の書籍保管店IDデータ232a(書籍保管店識別データ)と、保管された日時のデータとを含む。すなわち、管理サーバ2の制御部21は、貸出履歴データ233fに含まれるユーザ識別データおよび書籍保管店識別データを参照し、該当するユーザデータ231および書籍保管店データ232を過去に貸し出しされたユーザおよび書籍保管店として抽出または参照することができる。
【0034】
寄付登録データ233gは、例えば、その書籍を書籍保管店に寄付したユーザを示すユーザIDデータ231a(ユーザ識別データ)と、その書籍が寄付された書籍保管店の書籍保管店IDデータ232a(書籍保管店識別データ)と、その書籍が書籍保管店に寄付された日時のデータとを含む。
【0035】
なお、ユーザ識別データ、書籍保管店識別データ、および書籍識別データは、それぞれユーザIDデータ231a、書籍保管店IDデータ232a、書籍IDデータ233aに限らず、様々な形態とすることができる。例えば、ユーザID、書籍保管店ID、および書籍IDと、貸出日時を示すコードとを組み合わせて、ユーザIDデータ231a、書籍保管店IDデータ232a、および書籍IDとは異なるデータとしてもよい。
【0036】
図3は、貸出対象である書籍100の説明図である。
ユーザと、ユーザまたは書籍保管店との間でやり取りされる本発明の書籍100は、書籍の本体である本体101と、本体101に巻き付けられた帯102で構成されている。ここでいう書籍とは、文庫、漫画、絵本、および雑誌のような本のあらゆる形態を含む。書籍100は、書籍保管店にて保管されるか、ユーザによって所持されている。
【0037】
帯102には、帯102毎にユニークなコードであり書籍IDデータ233aに対応した書籍ID103を示す二次元コード102Aと、本体101を寄付したユーザによって付与された寄付書籍コメント104が記載されている。本実施例において、書籍IDは、0~9の数字が並べられた4桁の数字の羅列である。また、寄付書籍コメント104は、本体101を寄付したユーザの本体101に対する思い出や内容についての感想といったコメントである。寄付書籍コメント104に記載された思い出は、撮像部34で撮像された画像として書籍写真データ233cに記録される。また、寄付書籍コメント104は、OCRによる文字認識あるいは店員の手入力等によってテキストデータとしても書籍コメントデータ233dに記録されてもよい。
【0038】
また、帯102には、帯102毎に付与された二次元コード102Aが記載されていてもよい。二次元コード102Aとしては、例えば、QRコード(登録商標)を使用することができる。この二次元コード102Aは、帯102毎に異なるユニークなコードであり、多量に準備された帯102に全て異なる二次元コード102Aが印刷されている。帯102を寄付する書籍に巻き付け、この帯102の二次元コード102Aを巻き付けた書籍の書籍IDとして取り扱うことで、帯102と書籍を関連づけて登録することができる。
【0039】
管理サーバ2は、あらかじめユーザの情報と書籍保管店の情報をそれぞれユーザデータ231、書籍保管店データ232として登録しておく。登録する方法および情報としては、例えば、制御部21が、ユーザ側端末3(書籍保管店側端末4)からユーザ名(書籍保管店名)と、ユーザ側端末3(書籍保管店側端末4)の電話番号、メールアドレス、またはSNS情報と、ログイン認証用のパスワードまたはユーザ側端末3(書籍保管店側端末4)が登録しているSNSの情報の入力を受け付け、受け付けた情報をユーザ名データ231b(書籍保管店名データ232b)と、ユーザ連絡先データ231c(書籍保管店連絡先データ232c)と、ユーザ認証データ231f(書籍保管店認証データ232e)として、固有のユーザIDデータ231a(書籍保管店IDデータ232a)を付与してユーザデータ231(書籍保管店データ232)として記憶部23に記憶する方法とすることができる。また、書籍データ233の内、書籍IDを示す書籍IDデータ233aと、その書籍IDが記載された帯102の保管先の書籍保管店IDデータ232a(書籍保管店識別データ)が寄付登録データ233gの一部として登録されてもよい。このような場合、本体101と紐づけられていない状態の帯102を、書籍保管店に保管しておき、書籍の寄付を受け付ける場合に書籍IDデータ233aと、その書籍IDが記載された帯102の保管先の書籍保管店IDデータ232a(書籍保管店識別データ)以外の各データの登録を受け付けてもよい。
【0040】
制御部21は、ユーザ側端末3からの入力を受け付けて、ユーザ側端末3の表示部33にログイン画面を表示させ、ログイン認証用のパスワードまたは連携先情報の入力を受け付けてユーザのログインを受け付ける。ログインの認証が完了したら、「ユーザが所持している書籍と書籍保管店に保管している書籍を交換する」か、「ユーザ同士で書籍を貸し出ししあう(交換する)」か、「書籍保管店に書籍を寄付する」かの選択をユーザ側端末3から受け付ける。なお、「書籍保管店に書籍を寄付する」選択は、選択肢として設けるのではなく、特定のコマンドや文字としての入力によって受け付ける形態とすることが好ましい。なお、ユーザ側端末3のアカウントが、SNSのアカウントと連携されている場合は、あらかじめユーザ側端末3からの入力によって、連携されているSNSのアカウントにログインすることで、制御部21は、ユーザ認証データ231fのユーザ側端末3が登録しているSNSの連携情報を参照してユーザ側端末3をログインの状態とすることができる。
【0041】
図4は、管理サーバ2の制御部21がユーザ側端末3と通信して実行する書籍貸出プログラム234の、ユーザ、書籍保管店間における書籍貸出フロー図である。
書籍貸出プログラム234は、「ユーザが所持している書籍と書籍保管店に保管している書籍を交換する」の選択を受け付けた場合(書籍保管店とユーザとの間で書籍の交換が行われる場合)に実行される。
【0042】
制御部21は、ログインしたユーザの所持履歴データ231eを参照し、現在所持している(借りている)書籍の書籍識別データを抽出し、所持書籍があるか否かを判断する(ステップS1)。現在所持している(借りている)書籍が1つもない場合(ステップS1:NO)、ユーザ側端末3に「書籍を寄付してください」といった書籍寄付要請メッセージを表示させるなどして新たに書籍を登録(寄付)することを促し(図示省略)、ステップS3に移行する。
【0043】
所持書籍があった場合(ステップS1:YES)、制御部21は、ユーザ側端末3の表示部33に書籍を登録(寄付)するか否か選択させる書籍登録選択画面を表示して入力部32により新たに書籍を登録(寄付)するかの選択を受け付ける(ステップS2)。
【0044】
ステップS1で現在所持している(借りている)書籍が1つもない場合か(ステップS1:NO)、ステップS2で新たに書籍を登録(寄付)する選択を受け付けた場合(ステップS2:YES)は、ユーザ側端末3の入力部32により登録する書籍IDの入力を受け付ける(ステップS3)。書籍IDの入力方法としては、例えば、あらかじめ帯に記載された書籍IDの入力を受け付けるか、あらかじめ帯に付与された固有の二次元コード102Aを撮像部34で読み取る方法とすることができる。
【0045】
制御部21は、書籍IDデータ233aを参照し、ステップS3で受け付けた書籍IDが、書籍としてすでに登録されているかを判定する(ステップS4)。すでに登録されている書籍の書籍IDであった場合(ステップS4:YES)、既に登録されている書籍IDであることを示すエラー表示をユーザ側端末3に表示し、ステップS3に戻ってもう一度書籍IDの入力を受け付ける。なお、あらかじめ帯102の二次元コード102Aを書籍IDである書籍IDデータ233aとし、この帯102(書籍に巻き付ける前のもの)が保管されている書籍保管店IDデータ232a(書籍保管店識別データ)を寄付登録データ233gの一部として登録しておいてもよい。この場合は、寄付登録データ233gにユーザ識別データが登録されているかどうかや、書籍名データ233bが登録されているか等、書籍IDとは異なるデータの登録有無を参照して、該当する書籍IDが既に書籍が登録されたものであるかどうか(帯102が書籍に巻き付けられて登録された状態か否か)を判定する。
【0046】
制御部21は、ステップS3で受け付けた書籍IDが、書籍IDデータ233aに登録されていない新たな書籍の書籍IDであった場合(ステップS4:NO)、ユーザ側端末3の入力部32により書籍名の入力を受け付ける(ステップS5)。
【0047】
また、制御部21は、ユーザ側端末3の入力部32により書籍写真の入力を受け付ける(ステップS6)。書籍写真は、例えば、ユーザ側端末3の撮像部34を用いて撮像された画像データである。また、書籍写真は、書籍100の外観がすべて収まるように撮像された写真であることが好ましい。
【0048】
制御部21は、ユーザ側端末3の入力部32により受け付けた書籍ID、書籍名、書籍写真を、それぞれ書籍IDデータ、書籍名データ、書籍写真データに変換し、1つの書籍データ233として記憶部23に記憶する(ステップS7)。
【0049】
制御部21は、ステップS1で現在所持している(借りている)書籍を1つ以上抽出し(ステップS1:YES)、ステップS2で新規に書籍を登録しない(書籍を寄付しない)入力を受け付けた場合(ステップS2:NO)、ログインしているユーザ側端末3に現在所持している(借りている)書籍の一覧を示す画面を表示させる。このとき、表示した書籍の内少なくとも1つをユーザ側端末3から選択可能に表示させる(ステップS8)。
そして、表示した書籍の一覧から1つの書籍の選択をユーザ側端末3の入力部32により受け付ける(ステップS9)。
【0050】
制御部21は、貸し出す書籍の書籍IDの入力をユーザ側端末3の入力部32により受け付ける。すなわち、書籍保管店に現在保管されている書籍の帯に記載された書籍IDの入力か、帯に付与された固有の二次元コード102Aの読み取りをユーザ側端末3から受け付ける(ステップS10)。
【0051】
制御部21は、ステップS10で受け付けた書籍IDについて、書籍データ233を参照し、該当する書籍があるかを判定する(ステップS11)。このとき、制御部21は、書籍データ233において該当する書籍IDデータ233aの貸出状態データ233eを参照し、「保管中」となっている場合は該当する書籍あり(ステップS11:YES)と判定する。そして、貸出状態データ233eに含まれている書籍保管店IDデータ232a(書籍保管店識別データ)から、保管先の書籍保管店および書籍保管店データ232を特定する。書籍データ233において該当する書籍IDデータ233aの貸出状態データ233eを参照し、該当する書籍IDデータ233aがない場合か、「貸出中」となっている場合は該当する書籍なし(ステップS11:NO)と判定し、ユーザ側端末3に「該当する書籍がありません」といった該当書籍なしメッセージを表示させるなどして異なる書籍IDの入力を促し(図示省略)、ステップS10に移行する。
【0052】
制御部21は、期限付きパスワード(ワンタイムパスワード)を発行し、一時的に記憶部23に保存するなどして、ステップS11で特定した書籍保管店データ232に含まれている書籍保管店連絡先データ232cの連絡先(書籍保管店側端末4)に送信する(ステップS12)。
そして、制御部21は、ステップS12で発行した期限付きパスワードの入力をユーザ側端末3の入力部32により受け付ける(ステップS13)。すなわち、ユーザ側端末3を使用しているユーザは、書籍保管店側端末4を使用している書籍保管店の担当者から期限付きパスワードを教えてもらい、教わった期限付きパスワードをユーザ側端末3の入力部32により入力する。
【0053】
制御部21は、ユーザ側端末3から入力を受け付けた期限付きパスワードを、保存した記憶部23を参照して認証する。正しい期限付きパスワードであった場合、書籍の貸出状態の処理を行う。すなわち、ステップS7で登録したかステップS9で選択された書籍データ233の書籍貸出状態データを「保管中」を示すデータに変更し、交換先の書籍データ233の貸出状態データ233eに含まれている書籍保管店IDデータ232a(書籍保管店識別データ)を保管先の書籍保管店データ232として記憶する。さらに、ステップS10で受け付けた書籍IDデータ233aを含む書籍データ233について、貸出状態データ233eを「貸出中」を示すデータに変更し、ログインしているユーザデータ231のユーザIDデータ231a(ユーザ識別データ)を貸出先のユーザデータ231として記憶する(ステップS14)。
【0054】
また、制御部21は、新たな書籍データ233をステップS7で登録した場合、登録したユーザのユーザIDデータ231a(ユーザ識別データ)と、保管先の書籍保管店IDデータ232a(書籍保管店識別データ)と、登録した日時のデータとを寄付登録データ233gとして記憶部23に記憶する。すなわち、書籍を寄付したユーザのデータと、最初に保管先となった書籍保管店のデータと、その書籍がいつ登録されたかのデータとが寄付登録データ233gとして記憶部23に記憶される。なお、書籍貸出プログラム234が実行されるよりも前に、書籍データ233にあらかじめ書籍IDデータ233aと、その書籍IDが記載された帯102の保管先の書籍保管店IDデータ232a(書籍保管店識別データ)が寄付登録データ233gの一部として登録(記憶)されている場合は、登録したユーザのユーザIDデータ231a(ユーザ識別データ)と、登録した日時のデータとを追加で寄付登録データ233gに登録する。さらに、登録したユーザのユーザデータ231に、登録した書籍の書籍IDデータ233a(書籍識別データ)と、登録した日時のデータとを寄付書籍データ231dとして記憶する。すなわち、そのユーザがどのような書籍を登録(寄付)したかを示すデータが寄付書籍データ231dとして記憶部23に記憶され、蓄積される。さらに、保管先の書籍保管店の書籍保管店データ232に、登録した書籍の書籍IDデータ233a(書籍識別データ)と、登録した日時のデータとを寄付書籍データ231dとして記憶する。
【0055】
制御部21は、貸出状態データ233eを「貸出中」を示すデータに変更した書籍データ233に含まれる寄付登録データ233gを参照し、ユーザ識別データからその書籍を登録したユーザのユーザデータ231を特定する。そして、特定したユーザデータ231に含まれているユーザ連絡先データ231cの連絡先(ユーザ側端末3)に、貸し出しの対象となった書籍の書籍名(書籍名データ233b)、貸出先のユーザ名(ユーザ識別データから特定したユーザ名データ231b)、貸出先のユーザが書籍保管店に保管した書籍の書籍名(書籍名データ233b)、および寄付した書籍が貸し出された旨を示す通知を発信する(ステップS15)。
【0056】
したがって、ユーザは、書籍保管店に足を運んだ際に、書籍保管店で保管されている書籍100の本体101の書籍名、デザイン、および帯102に記載された寄付書籍コメント104を見て、興味を持った書籍100を見つけ出し、自身が所持している別の書籍100か、新たな書籍を書籍保管店に寄付することで、交換という形態で興味を持った書籍100を借りることができる。
【0057】
図5は、管理サーバ2の制御部21がユーザ側端末3と通信して実行する書籍交換プログラム235の、ユーザ間における書籍交換フロー図である。
書籍交換プログラム235は、「ユーザ同士で書籍を貸し出ししあう(交換する)」の選択を受け付けた場合(ユーザ同士の間で書籍の交換が行われる場合)に実行される。
なお、ステップS1からステップS9までの各動作および各処理は、書籍貸出プログラム234と同様であるため省略する。
【0058】
制御部21は、ステップS7で新たな書籍データ322を登録したか、ステップS9でユーザ側端末3の入力部32よりユーザが所持している書籍の選択を受け付けた後、交換相手のユーザが所持している書籍の書籍IDの入力をユーザ側端末3の入力部32より受け付ける。すなわち、交換相手のユーザが所持している書籍の帯に記載された書籍IDの入力か、帯に付与された固有の二次元コード102Aの読み取りを受け付ける(ステップS100)。また、このとき、ステップS7で新たに登録したか、ステップS9で選択された書籍の書籍IDをユーザ側端末3に表示させ、さらに、交換先のユーザに書籍IDを教えるように促す旨の表示をさせる。
【0059】
制御部21は、ステップS100でユーザ側端末3の入力部32より受け付けた書籍IDについて、書籍データ233を参照し、該当する書籍があるかを判定する(ステップS101)。このとき、制御部21は、書籍データ233において該当する書籍IDデータ233aの貸出状態データ233eを参照し、「貸出中」となっている場合は、参照した貸出状態データ233eに含まれているユーザIDデータ231a(ユーザ識別データ)から、交換先のユーザおよびユーザデータ231を特定し、該当する書籍あり(ステップS101:YES)と判定する。書籍データ233において該当する書籍IDデータ233aの貸出状態データ233eを参照し、そもそも該当する書籍IDデータ233aが記憶されていないか、交換先の貸出状態データ233eが「貸出中」となっていない(「保管中」となっている場合)か、参照した貸出状態データ233eに含まれているユーザIDデータ231a(ユーザ識別データ)が交換元のユーザデータ231のユーザIDデータ231aと同一の場合は、該当する書籍なし(ステップS101:NO)と判定し、ユーザ側端末3に「該当する書籍がありません」といった該当書籍なしメッセージを表示させるなどして異なる書籍IDの入力を促し(図示省略)、ステップS100に移行する。
【0060】
制御部21は、ステップS101で該当する書籍ありと判定した場合、貸し出す書籍の書籍データ233の貸出状態データ233eを「交換待機中」とする(ステップS102)。
【0061】
制御部21は、ステップS1~ステップS9およびステップS100~ステップS102を、交換する2人のユーザのユーザ側端末3の両方と通信して実行する。したがって、制御部21は、交換対象である2人のユーザに貸し出されている2つの書籍のそれぞれの書籍データ233の貸出状態データ233eがお互いに「交換待機中」の状態となるようにする。
【0062】
制御部21は、交換先の書籍の貸出状態データ233eが「交換待機中」であるかを判定する(ステップS103)。「交換待機中」でない場合(ステップS103:NO)、交換する書籍の「交換待機中」の状態を継続する。
【0063】
制御部21は、交換先の書籍の貸出状態データ233eが「交換待機中」である場合(ステップS103:YES)、書籍の貸出状態の処理を行う。すなわち、ステップS7で登録したかステップS9で選択された書籍データ233の貸出状態データ233eに、交換先の書籍データ233の貸出状態データ233eに含まれているユーザIDデータ231a(ユーザ識別データ)を貸出先のユーザデータ231として記憶する。さらに、ステップS100で受け付けた書籍IDデータ233aを含む書籍データ233について、貸出状態データ233eに、ログインしているユーザデータ231のユーザIDデータ231a(ユーザ識別データ)を貸出先のユーザデータ231として記憶する(ステップS104)。そして、交換先に貸し出した書籍の書籍名と、交換先から借り受けた書籍名とを、それぞれの書籍の書籍データ233の書籍名データ233bを参照してユーザ側端末3に表示させる。
【0064】
また、制御部21は、新たな書籍データ233をステップS7で登録した場合、登録したユーザのユーザIDデータ231a(ユーザ識別データ)と、登録した日時のデータとを寄付登録データ233gとして記憶部23に記憶する。すなわち、書籍を寄付したユーザのデータと、その書籍がいつ登録されたかのデータとが寄付登録データ233gとして記憶部23に記憶される。なお、書籍交換プログラム235が実行されるよりも前に、書籍データ233にあらかじめ書籍IDデータ233aと、その書籍IDが記載された帯102の保管先の書籍保管店IDデータ232a(書籍保管店識別データ)が寄付登録データ233gの一部として登録(記憶)されている場合は、登録したユーザのユーザIDデータ231a(ユーザ識別データ)と、登録した日時のデータとを追加で寄付登録データ233gに登録する。さらに、登録したユーザのユーザデータ231に、登録した書籍の書籍IDデータ233a(書籍識別データ)と、登録した日時のデータとを寄付書籍データ231dとして記憶する。すなわち、そのユーザがどのような書籍を登録(寄付)したかを示すデータが寄付書籍データ231dとして記憶部23に記憶され、蓄積される。
【0065】
制御部21は、交換の対象となった2つの書籍のそれぞれの書籍データ233に含まれる寄付登録データ233gを参照し、ユーザ識別データからそれらの書籍を登録したユーザのユーザデータ231を特定する。そして、特定したユーザデータ231に含まれているユーザ連絡先データ231cの連絡先(ユーザ側端末3)に、交換の対象となった書籍の書籍名(書籍名データ233b)、交換先のユーザ名(ユーザ識別データから特定したユーザ名データ231b)、交換先のユーザが交換した書籍の書籍名(書籍名データ233b)、および寄付した書籍が貸し出された旨を示す通知を発信する(ステップS105)。
【0066】
図6は、管理サーバ2の制御部21がユーザ側端末3と通信して実行する書籍寄付プログラム236の、ユーザが書籍保管店に書籍を寄付する場合における書籍寄付フロー図である。
書籍寄付プログラム236は、「書籍保管店に書籍を寄付する」の選択または入力を受け付けた場合(ユーザから一方的に書籍保管店に書籍を寄付する場合)に実行される。
書籍寄付プログラム236では、書籍の貸出や交換の処理を行わないため、書籍貸出プログラム234において、書籍の寄付に関連するステップS3(書籍ID入力受付ステップ)、ステップS4(書籍登録確認ステップ)、ステップS5(書籍名入力受付ステップ)、およびステップS6(書籍写真入力受付ステップ)の各動作および各処理を実行する。各動作および処理の内容は、書籍貸出プログラム234と同様であるため省略する。
【0067】
制御部21は、追加のステップとして、ユーザ側端末3の入力部32より書籍の寄付先(保管先)となる書籍保管店のデータの入力を受け付ける(ステップS200)。書籍保管店のデータとしては、例えば、書籍保管店IDデータ232a(書籍保管店識別データ)とすることができる。
【0068】
制御部21は、ユーザ側端末3の入力部32より受け付けた書籍ID、書籍名、書籍写真を、それぞれ書籍IDデータ、書籍名データ、書籍写真データとして、1つの書籍データ233として記憶する(登録する)。さらに、記憶した書籍データ233の貸出状態データ233eを「保管中」を示すデータに変更し、寄付する書籍データ233の貸出状態データ233eに含まれている書籍保管店IDデータ232a(書籍保管店識別データ)を保管先の書籍保管店データ232として記憶部23に記憶する。また、登録したユーザのユーザIDデータ231a(ユーザ識別データ)と、保管先の書籍保管店IDデータ232a(書籍保管店識別データ)と、登録した日時のデータとを寄付登録データ233gとして記憶部23に記憶する。すなわち、書籍を寄付したユーザのデータと、最初に保管先となった書籍保管店のデータと、その書籍がいつ登録されたかのデータとが寄付登録データ233gとして記憶部23に記憶される。なお、書籍貸出プログラム234が実行されるよりも前に、書籍データ233にあらかじめ書籍IDデータ233aと、その書籍IDが記載された帯102の保管先の書籍保管店IDデータ232a(書籍保管店識別データ)が寄付登録データ233gの一部として登録(記憶)されている場合は、登録したユーザのユーザIDデータ231a(ユーザ識別データ)と、登録した日時のデータとを追加で寄付登録データ233gに登録する。さらに、登録したユーザのユーザデータ231に、登録した書籍の書籍IDデータ233a(書籍識別データ)と、登録した日時のデータとを寄付書籍データ231dとして記憶する。すなわち、そのユーザがどのような書籍を登録(寄付)したかを示すデータが寄付書籍データ231dとして記憶部23に記憶され、蓄積される。さらに、保管先の書籍保管店の書籍保管店データ232に、登録した書籍の書籍IDデータ233a(書籍識別データ)と、登録した日時のデータとを寄付書籍データ231dとして記憶部23に記憶する(ステップS201)。
【0069】
図7は、ユーザページ200の寄付履歴を表示する画面構成図であり、
図8は、ユーザページ200の貸出履歴を表示する画面構成図である。
制御部21は、ユーザ側端末3からの入力を受け付けて、特定のユーザのユーザページ200をユーザ側端末3に表示させる。
【0070】
ユーザページ200は、ユーザ名が示されたユーザ名表示部201と、そのユーザが寄付した書籍の数が示された寄付書籍数表示部202と、そのユーザが現在までに借りた書籍の数が示された貸出書籍数表示部203と、画面上にそのユーザが寄付した書籍の詳細を表示させるための寄付書籍表示タブ204と、画面上にそのユーザが現在までに借りた書籍の詳細を表示させるための貸出書籍表示タブ205とを含む。また、寄付書籍表示タブ204が選択されている場合、ユーザページ200は、寄付した書籍の書籍写真206a(206b)と、書籍写真206aに写っている書籍100aの書籍名を示す書籍名表示部207aと、その書籍を現在所持しているユーザ名または書籍保管店名を示す所在地表示部208aとを含む。また、貸出書籍表示タブ205が選択されている場合、ユーザページ200は、現在までに借りた書籍の書籍写真206c(206d)と、書籍写真206cに写っている書籍100cの書籍名を示す書籍名表示部207cと、その書籍を現在所持しているユーザ名または書籍保管店名を示す所在地表示部208cとを含む。本実施例において、制御部21は、寄付書籍表示タブ204と貸出書籍表示タブ205について、選択されたどちらか一方に対応したユーザページ200を表示させ、一方を表示している状態で他方が選択された場合は、他方に対応したユーザページ200に切り替えて表示させる。
【0071】
また、書籍写真206aと、書籍名表示部207aの少なくとも一方は、選択可能に表示されている。選択可能に表示されている書籍写真206aおよび書籍名表示部207aは、対応する書籍の詳細情報を表示させる書籍ページ300のリンクが埋め込まれている。
【0072】
制御部21は、ユーザ名表示部201に表示するユーザ名として、ユーザ名データ231bを参照する。同様に、寄付書籍数表示部202に表示する寄付書籍数として、寄付書籍データ231dを参照し、貸出書籍数表示部203に表示する貸出書籍数として所持履歴データ231eを参照する。寄付した書籍の書籍写真206a(206b)としては、寄付書籍データ231dに含まれる書籍IDデータ233a(書籍識別データ)から該当する書籍データ233を特定し、特定した書籍データ233に含まれる書籍写真データ233cを参照する。また、書籍名表示部207aに表示する寄付した書籍の書籍名としては、書籍写真206aと同様に書籍データ233を特定し、特定した書籍データ233に含まれる書籍名データ233bを参照する。さらに、所在地表示部208aに表示する書籍の現在の所在地は、書籍写真206aと同様に書籍データ233を特定し、特定した書籍データ233の貸出状態データ233eに含まれるユーザ識別データまたは書籍保管店識別データを参照する。
【0073】
図9は、書籍ページ300の貸出履歴を表示する画面構成図であり、
図10は、書籍ページ300のコメント一覧を表示する画面構成図である。
制御部21は、ユーザ側端末3からの入力を受け付けて、特定の書籍の書籍ページ300をユーザ側端末3に表示させる。
【0074】
書籍ページ300は、書籍名が示された書籍名表示部301と、その書籍が寄付された日時を示す寄付日時表示部302と、その書籍が最後に交換(貸出)された日時を示す最終貸出日時表示部303と、書籍の書籍写真304と、書籍を寄付したユーザを示す寄付ユーザ名表示部305と、画面上にその書籍が貸し出された履歴を表示させるための貸出履歴表示タブ306と、画面上にその書籍について付与されたコメントを表示させるためのコメント表示タブ307とを含む。また、貸出履歴表示タブ306が選択されている場合、書籍ページ300は、過去に貸し出されたユーザのユーザ名と貸し出された日時を含む貸出履歴表示部308を含む。また、コメント表示タブ307が選択されている場合、書籍ページ300は、その書籍についてユーザ側端末3から受け付けたコメントと、コメントしたユーザのユーザ名と、コメントを受け付けた日時とを示すコメント表示部309を含む。本実施例において、制御部21は、貸出履歴表示タブ306とコメント表示タブ307について、選択されたどちらか一方に対応した書籍ページ300を表示させ、一方を表示している状態で他方が選択された場合は、他方に対応した書籍ページ300に切り替えて表示させる。
【0075】
また、寄付ユーザ名表示部305および貸出履歴表示部308は、選択可能に表示されている。選択可能に表示されている寄付ユーザ名表示部305および貸出履歴表示部308は、対応するユーザの詳細情報を表示させるユーザページ200のリンクが埋め込まれている。
【0076】
制御部21は、書籍名表示部301に表示する書籍名として、書籍名データ233bを参照する。同様に、寄付日時表示部302に表示する寄付日時および寄付ユーザ名表示部305に表示するユーザ名として、寄付登録データ233gを参照し、最終貸出日時表示部303に表示する最終貸出日時および貸出履歴表示部308に表示する貸出履歴として貸出履歴データ233fを参照し、書籍の書籍写真304に表示する写真として書籍写真データ233cを参照する。
【0077】
制御部21は、コメント表示部309に表示させるコメント、コメントしたユーザのユーザ名、およびコメントを受け付けた日時について書籍コメントデータ233dを参照する。
【0078】
なお、制御部21は、書籍コメントデータ233dの各種データを、事前にユーザ側端末3から取得する。取得の方法としては、例えば、ステップS14またはステップS104(書籍貸出状態の処理)が実行される前後にコメント受付ステップを実行する方法や、ユーザ自身のユーザページ200において選択可能とされた書籍名表示部207cからアクセスしたリンク先の書籍ページ300にコメント入力部を設けて入力を受け付ける方法とすることができる。そして、取得したコメントのコメントデータと、入力したユーザ側端末3のユーザIDデータ231a(ユーザ識別データ)と、入力を受け付けた日時を示すコメント日時データとを書籍コメントデータ233dとして記憶する。また、取得するタイミングは、少なくともユーザ側端末3のユーザデータ231に含まれる所持履歴データ231eに、該当する書籍の書籍IDデータ233a(書籍識別データ)が含まれた後とすることが好ましい。また、制御部21は、ステップS15およびステップS105で書籍を寄付したユーザに寄付した書籍が貸し出しまたは交換の対象となったことを通知する場合、取得したコメントデータのコメントの内容を通知内容に含めてもよい。
【0079】
また、書籍保管店住所データ232f、書籍保管店営業時間データ232g、書籍保管店コメントデータ232h、および書籍保管店写真データ232iを参照して書籍保管店ページとしてユーザ側端末3および書籍保管店側端末4に表示させてもよい。書籍保管店ページには、書籍保管店住所データ232fの住所情報、書籍保管店営業時間データ232gの営業時間情報、書籍保管店コメントデータ232hの書籍保管店コメント情報がテキストとして表示されている。また、書籍保管店写真データ232iの書籍保管店写真(画像)が画像として表示されている。さらに、リンク先のデータとして書籍保管店のホームページのURLを表示させてもよく、書籍データ233の貸出状態データ233eを参照して、最終貸出履歴が表示している各データを含む書籍保管店データ232の書籍保管店IDデータ232a(書籍保管店識別データ)である書籍データ233を抽出し、「読める本」として一覧で表示させてもよい。このように営業時間や住所等の情報を所定保管店毎に登録でき、ユーザがユーザ側端末3で管理サーバ2にアクセスしてこの営業時間や住所等を適宜閲覧して確認できる。これにより、カフェ、洋服店、アミューズメント施設、およびバー等、営業時間帯の異なる様々な施設を書籍の貸し出しを行う書店保管店とすることができる。またこれにより、ユーザは時間および場所のアクセスしやすい書店保管店を便利に利用することができる。
【0080】
以上の構成により、書籍の貸し出しと管理が容易な書籍管理システムを提供できる。また、書籍を薦めたい人と読みたい人がお互いに書籍を貸出できる書籍管理システムを提供できる。
制御部21は、ユーザが所持している一方の書籍の書籍データ233の貸出状態データ233eを「保管中」を示すデータに変更する処理と、書籍保管店に保管されている他方の書籍の書籍データ233の貸出状態データ233eを「貸出中」を示すデータに変更する処理とを、ひとつのステップ(ステップS14)の中で実行する。この構成により、書籍の寄付または返却と、書籍の貸し出しを1対1で管理することができ、貸し出しすると同時に寄付または返却があるため、書籍の貸し出し過ぎによって書籍の在庫が不足するといったことを防止できる。
また、書籍には寄付書籍コメント104として読んだ人の思い出が記されている。これにより、その思い出を読んだユーザは、書籍のタイトルや目次等からは読もうと思わなかった書籍でも読もうという気持ちが生じ、普段は読まない書籍を借りて読むきっかけを作ることができる。
こうして、ユーザが書籍保管店で読みたい書籍を借りたいと感じ、ユーザに書籍を貸し出す場合は、ユーザが現在所持している書籍を書籍保管店に保管するか寄付することとなり、書籍保管店を介してユーザが読みたいと感じた書籍を借り、ユーザが薦めたいと感じた書籍を多くのユーザに薦めることができる。
【0081】
また、制御部21は、2人のユーザ間で書籍を交換する処理として、一方のユーザ(第1のユーザ)が所持している一方の書籍の書籍データ233の貸出状態データ233eに、交換先の書籍データ233の貸出状態データ233eに含まれているユーザ(第2のユーザ)のユーザIDデータ231a(ユーザ識別データ)を貸出先のユーザデータ231として記憶する処理と、交換先の書籍IDデータ233aを含む書籍データ233について、貸出状態データ233eに、ログインしているユーザ(第1のユーザ)のユーザデータ231のユーザIDデータ231a(ユーザ識別データ)を貸出先のユーザデータ231として記憶する処理とをひとつのステップ(ステップS104)の中で実行する。この構成により、書籍保管店を介さなくても他のユーザから薦められるなどしてユーザが読みたいと感じた書籍を借り、ユーザが薦めたいと感じた書籍を他のユーザに薦めることができる。
また、ユーザ同士が1冊ずつ書籍を借りており、この借りている書籍同士を交換することを必須としているため、システム上の不都合が生じなくなる。すなわち、一方向の貸し出しのみをユーザ同士で行えるようにすると、貸したユーザは手元に書籍が無くなり、新たに書籍を借りるためには書籍を寄付するしか方法が無くなる。このようにして、ユーザに不利益が生じないようにしつつ、ユーザ同士で書籍の交換ができる利便性の良い環境を提供できる。
【0082】
制御部21は、ユーザ側端末3から、そのユーザが借りたことのある書籍の書籍ページ300のリンクが埋め込まれて選択可能にした書籍写真206a(書籍名表示部207a)の選択を受け付けて、ユーザ側端末3に書籍ページ300を表示させ、さらに表示した書籍ページ300において、ユーザページ200のリンクが埋め込まれて選択可能にした寄付ユーザ名表示部305(貸出履歴表示部308)の選択を受け付けて、その書籍を寄付したか貸し出されたユーザのユーザページ200をユーザ側端末3に表示させる。この構成により、ユーザは、自身が借りたことのある書籍について、その書籍を寄付したか借りたことのある他のユーザが借りた他の書籍の情報(書籍ページ300)を閲覧することができる。さらに、閲覧した書籍ページ300の寄付ユーザ名表示部305(貸出履歴表示部308)から、その書籍を寄付したか借りたことのあるさらなる他のユーザのユーザページ200を閲覧することができ、そのユーザページ200の寄付ユーザ名表示部305(貸出履歴表示部308)からそのユーザが寄付したか借りたことのある書籍の書籍ページ300を閲覧することができる。したがって、あるユーザAは、借りたことのある書籍(書籍A)から、その書籍Aを寄付したか借りた他のユーザBを辿って異なる書籍(書籍B)の情報を得ることができる。このとき、書籍Aと書籍Bは、少なくともユーザBが借りたことのある書籍であるため、書籍Aを借りたユーザAであれば、書籍Bを借りたいと感じる可能性がある。さらに、そのユーザAが書籍Bに興味を持った場合は、その書籍Bの書籍ページ300から書籍Bを寄付したか借りたことのあるユーザCを辿って新たな書籍Cの情報を得ることができる。すなわち、ユーザは、自身が借りたことのある書籍ページ300から、興味を持てるような異なる書籍を効率的に探すことができる。このようにすることで、ユーザ自身であればタイトルや目次などから選択しないような書籍であっても、ユーザが思い出等に共感した他のユーザの読書歴や思い出、コメントを手掛かりに借りることができ、ユーザの読む書籍の幅を広げることができ、ユーザの満足度を向上させることができる。
【0083】
制御部21は、書籍保管店からユーザに貸し出されて貸出状態データ233eを「貸出中」を示すデータに変更した書籍の書籍データ233か、ユーザ同士の交換の対象となった2つの書籍の書籍データ233に含まれる寄付登録データ233gを参照し、ユーザ識別データからその書籍を登録したユーザのユーザデータ231を特定し、特定したユーザデータ231に含まれているユーザ連絡先データ231cの連絡先に、寄付した書籍が貸し出された旨を示す通知を発信する。この構成により、書籍を寄付したユーザは、寄付した書籍が他のユーザに貸し出されたかユーザ間の交換の対象となった場合に、貸し出しまたは交換の対象となった書籍の書籍名、貸出先のユーザ名、貸出先のユーザが書籍保管店に保管したか交換した書籍の書籍名、および寄付した書籍が貸し出されたことを通知によって知ることができる。したがって書籍を寄付したユーザの、再び店舗に来訪するためのモチベーションを形成することができる。また、寄付したユーザは、寄付した書籍を読んだユーザがどのような他の書籍を読んでいるかも知ることができるため、そのような他の書籍で自分の知らなかった書籍を借りる動機づけとなり、読書の幅を広げることができる。
【0084】
この発明と本実施例について、
この発明の貸出状態制御手段はステップS14およびステップS104を実行する制御部21に対応し、以下同様に、
記憶手段は、記憶部23に対応し、
書籍状態データは、貸出状態データ233eに対応し、
貸出処理はユーザ側端末3または書籍保管店側端末4からの入力を受け付けて制御部21が貸出状態データ233eを「貸出中」に変更する処理に対応し、
返却処理はユーザ側端末3または書籍保管店側端末4からの入力を受け付けて制御部21が貸出状態データ233eを「保管中」に変更する処理に対応し、
貸出中状態は貸出状態データ233eが「貸出中」である状態に対応し、
保管状態は貸出状態データ233eが「保管中」である状態に対応し、
持ち込みユーザデータは寄付登録データ233gに含まれるユーザIDデータに対応し、
通知先データは、ユーザ連絡先データ231cに対応するが、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【0085】
例えば、本実施例では、管理サーバ2が通信したユーザ側端末3から入力を受け付けて、書籍貸出プログラム234の各ステップを実行したが、管理サーバ2が通信した書籍保管店側端末4から入力を受け付ける形態であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0086】
この発明は、カフェやイベントブースなどで書籍を交換することで貸出返却を受け付ける産業に利用することができる。
【符号の説明】
【0087】
1…書籍管理システム
2…管理サーバ
21…制御部
22…通信部
23…記憶部
231…ユーザデータ
232…書籍保管店データ
233…書籍データ
234…書籍貸出プログラム
235…書籍交換プログラム
236…書籍寄付プログラム
24…演算部
3…ユーザ側端末
31…制御部
32…入力部
33…表示部
34…撮像部
35…通信部
36…記憶部
37…演算部
4…書籍保管店側端末
41…制御部
42…入力部
43…表示部
44…撮像部
45…通信部
46…記憶部
47…演算部
5…ネットワーク