(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024057866
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】食品組成物
(51)【国際特許分類】
A23L 5/00 20160101AFI20240418BHJP
C11B 5/00 20060101ALI20240418BHJP
A23L 27/10 20160101ALI20240418BHJP
A23L 27/60 20160101ALI20240418BHJP
A23L 33/105 20160101ALI20240418BHJP
A23D 7/00 20060101ALI20240418BHJP
A23D 7/005 20060101ALI20240418BHJP
A23K 10/30 20160101ALI20240418BHJP
【FI】
A23L5/00 L
C11B5/00
A23L27/10 C
A23L27/60 A
A23L27/60 Z
A23L33/105
A23D7/00 504
A23D7/005
A23K10/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022164830
(22)【出願日】2022-10-13
(71)【出願人】
【識別番号】304028346
【氏名又は名称】国立大学法人 香川大学
(71)【出願人】
【識別番号】514077785
【氏名又は名称】まんのう町
(74)【代理人】
【識別番号】100134979
【弁理士】
【氏名又は名称】中井 博
(74)【代理人】
【識別番号】100167427
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】梶谷 孝啓
(72)【発明者】
【氏名】小川 雅廣
【テーマコード(参考)】
2B150
4B018
4B026
4B035
4B047
4H059
【Fターム(参考)】
2B150AA20
2B150BD01
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2B150CE05
2B150CE07
2B150CE23
4B018LB09
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4B047LP03
4H059AA04
4H059BC13
4H059CA11
4H059EA40
(57)【要約】
【課題】原料植物から得られる油と水溶性の有用成分を簡単に摂取することができる食品組成物を提供する。
【解決手段】本発明の食品組成物は、油層部と、水層部と、を有する食用の組成物であり、前記油層部が、植物の種子から得られた食用油であり、前記水層部が、植物を水または熱水で抽出処理して得られた水溶性抽出物であり、該水層部の原料となる植物が、前記油相部の原料となる植物と同種の植物である。開油層部が植物から得られる油であり、水層部が植物から得られる水溶性抽出物であるので、植物の親油性の有用成分と水溶性の有用成分の両者を一緒に摂取することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
油層部と、水層部と、を有する食用の組成物であり、
前記油層部が、
植物の種子から得られた食用油であり、
前記水層部が、
植物から水または熱で抽出処理して得られた水溶性抽出物であり、
前記水層部の原料となる植物が、
前記油相部の原料となる植物と同種の植物である
ことを特徴とする食品組成物。
【請求項2】
前記水溶性抽出物が、
原料の植物から少なくとも一部の油分を分離した固形分を水または熱水で抽出処理して得られたものである
ことを特徴とする請求項1記載の食品組成物。
【請求項3】
前記固形分が、
前記食用油を搾油した後の種子残渣である
ことを特徴とする請求項2記載の食品組成物。
【請求項4】
前記油層部の原料となる植物が、
ヒマワリ、ごま、オリーブ、べに花、大豆、こめ、トウモロコシ、えごま、亜麻仁、または菜種である
ことを特徴とする請求項1または2記載の食品組成物。
【請求項5】
調味料、ドレッシング、マヨネーズ、ディップソース、ビネグレット、サプリメントまたは飼料用添加物である
ことを特徴とする請求項1または2記載の食品組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
食用油の用途としては、揚げ物用が一般的であるが、近年、食用油に含まれる不飽和脂肪酸や飽和脂肪酸などを適度に摂取することが健康に良いことが報告されていることから、その用途も変化してきており、例えば、食用油をそのまま摂取したり、サラダ等にかけて摂取されたりしている。
一方、食用油の原料となる植物(以下、原料植物という)には、様々な有用成分が含まれていることが報告されている(例えば、特許文献1~3)。例えば、特許文献1には、大豆の種子を熱水抽出することにより水溶性の多糖類を抽出する方法が開示されており、得られた水溶性の多糖類を飲料に添加することが記載されている。特許文献2には、ヒマワリの種子を熱水抽出することによりクロロゲン酸を抽出する方法が開示されており、食品等に添加して使用できることが記載されている。特許文献3には、ゴマの種子から水溶性のリグナン配糖体を抽出する方法が開示されており、得られた水溶性リグナン配糖体を飲料に添加することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2007/139057号公報
【特許文献2】特開平3-221587号公報
【特許文献3】特開平8-317775号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1~3の技術では、抽出物から所定の物質を精製する方法であり、抽出物中に存在する目的物質以外の成分は除去されている。また、特許文献1~3に記載されるような水溶性の抽出物は、食品等に添加し易いように水分等を除去して粉末状やタブレット状に加工されている。つまり、特許文献1~3の技術は、所定の物質を原料植物から精製して抽出することを目的とする技術であり、目的とする抽出物が他の成分を含有するようなクルードな状態のものは想定していない。言い換えれば、原料植物から熱水抽出等により抽出されたクルードな抽出物は、あくまでも特許文献1~3の製造工程の一過程における状態であり最終製品ではない。しかも、特許文献1~3の技術では粉末状やタブレット状に加工することから、水分が多い状態(例えば、熱水抽出等により抽出された状態)での使用も当然に想定されていない。また、現状において、原料植物から熱水抽出等で抽出された水分を含んだクルードな状態の抽出物を原料植物から得られた食用油と混ぜて摂取するという報告もない。
【0005】
本発明は上記事情に鑑み、原料植物から得られる油と水溶性の有用成分を簡単に摂取することができる食品組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1発明の食品組成物は、油層部と、水層部と、を有する食用の組成物であり、前記油層部が、植物の種子から得られた食用油であり、前記水層部が、植物を水または熱水で抽出処理して得られた水溶性抽出物であり、前記水層部の原料となる植物が、前記油相部の原料となる植物と同種の植物であることを特徴とする。
第2発明の食品組成物は、第1発明において、前記水溶性抽出物が、原料の植物から少なくとも一部の油分を分離した固形分を水または熱水で抽出処理して得られたものであることを特徴とする。
第3発明の食品組成物は、第2発明において、前記固形分が、前記食用油を搾油した後の種子残渣であることを特徴とすることを特徴とする。
第4発明の食品組成物は、第1発明又は第2発明において、前記油層部の原料となる植物が、ヒマワリ、ごま、オリーブ、べに花、大豆、こめ、トウモロコシ、えごま、亜麻仁、または菜種であることを特徴とする。
第5発明の食品組成物は、第1発明又は第2発明において、前記組成物が、調味料、ドレッシング、マヨネーズ、ディップソース、ビネグレット、サプリメントまたは飼料用添加物であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の食品組成物によれば、油層部が植物から得られる油であり、水層部が植物から得られる水溶性抽出物であるので、そのまま調味料等として使用することができる。しかも、植物の親油性の有用成分と水溶性の有用成分の両者を一緒に摂取することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】(A)は本実施形態の食品組成物の概略製造フロー図であり、(B)は本実施形態の食品組成物を容器に収容した状態の概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本実施形態の食品組成物は、植物から得られる食用油と、植物から得られる水溶性抽出物を水層として含有しているので、そのまま調味料等として使用することができる。しかも植物の親油性の有用成分と水溶性の有用成分の両者を一緒に摂取することができるようにした食品用の組成物である。
【0010】
本実施形態の食品組成物は、そのまま調味料等として使用することができ、かつ植物の親油性の有用成分と水溶性の有用成分の両者を一緒に摂取できるようにするために、植物から得られた植物油の油層部と、植物から得られた水溶性抽出物である水層部と、を有するように調整された液体の組成物である。
【0011】
本実施形態の食品組成物の油層部の食用油は、植物の種子から得られた油である。原料となる植物は、食用油を採取できる植物であれば、とくに限定されない。
例えば、ヒマワリ、ごま、オリーブ、べに花、大豆、こめ、トウモロコシ、えごま、亜麻仁(あまに)、菜種などを挙げることができる。原料となる植物は、1種のみであってもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。つまり、これらの植物からなる群より選択される1種以上を原料として使用してもよい。
【0012】
なお、食用油を採取する方法は、とくに限定されず、一般的に使用される圧搾機を用いた圧搾法を挙げることができる。
【0013】
また、本実施形態の食品組成物の油層部に含まれる有用成分としては、例えば、オレイン酸やリノール酸、リノレン酸のほか、α-トコフェロールやβ-シトステロールなどを挙げることができる。
【0014】
本実施形態の食品組成物の水層部は、植物を水または熱水で抽出処理して得られた水溶性抽出物である。
水層部の原料となる植物は、種子が食用になるものであればよく、例えば、上述した油層部の原料となる植物と同種のものを挙げることができる。また、原料となる植物は、油層部と同様に1種でもよいし、2種以上を混合してもよい。
【0015】
水層部は、上述したように植物を水または熱水で抽出処理することにより得られる液状の水溶性抽出物である。この水溶性抽出物は、抽出処理したそのままの状態であってもよいし、用途に応じて水分濃度を低くしてもよい。水分濃度を低くする方法としては、例えば、抽出処理して得られた水溶性抽出物を減圧下で濃縮してもよいし、加温して水分を蒸発させてもよい。
また、水溶性抽出物は、固形物や油分等が混入しない状態に処理したものであってもよい。このような処理方法としては、例えば、フィルター等を用いた方法や、水溶性抽出物を静置したのち沈殿した固形物と上層の油分が混入しないように中間層を抜き取るような方法を挙げることができるが、かかる方法に限定されない。
【0016】
水層部は、上述したように抽出対象物を水または熱水で抽出処理することにより得られる。この抽出方法は、植物の抽出対象物から水溶性の成分を抽出することができる方法であれば、とくに限定されない。
例えば、水や熱水を環流させる環流抽出法や、水や熱水に抽出対象物を浸漬させて溶出物を抽出する方法(浸漬法)などを挙げることができる。また、抽出する際に圧力をかけてもよい。
【0017】
また、水層部の抽出処理において、水又は熱水の量は、抽出対象物から適切に水溶性抽出物を抽出することができる量であれば、とくに限定されない。例えば、浸漬法や環流抽出法を用いる場合、抽出対象物がヒタヒタに浸かる程度の水又は熱水を使用することができる。より具体的には、水又は熱水の量は、抽出対象物100質量部に対して、50質量部以上となるように調整することができる。好ましくは100質量部以上であり、より好ましくは200質量部以上であり、さらに好ましくは300質量部以上であり、さらにより好ましくは500質量部以上である。
【0018】
なお、本明細書において、抽出対象物を水または熱水で抽出処理する際に用いられる「熱水」とは、50℃以上のものをいい、それよりも低い温度のものを「水」という。なお、抽出条件において、圧力をかけた場合、熱水の温度は100℃よりも高くすることができる。また、水を用いて高圧条件下で抽出処理してもよい。
【0019】
水層物を得る際の抽出対象物となる植物の部位は、とくに限定されない。
例えば、原料となる植物の種子、葉、茎、根などあらゆる部位を対象とすることができる。なお、対象となる部位は、そのまま用いてもよいが、細断や粉砕、圧縮等したもののほうが植物内部(とくに細胞壁内)に含まれる水溶性の有用成分を抽出し易くなるので好ましい。
【0020】
とくに、食用油を採取した後の残渣(種子残渣)を抽出対象物とすれば、細断等の前処理が不要となるので、取り扱い性や生産性を向上させることができる。また、このような残渣つまり原料の植物から油分を分離した固形分を抽出対象とすることにより、抽出時における油分の影響を抑制できるので、水溶性の有用成分の抽出効率を向上させることができる。しかも、このような残渣は、従来、廃棄物として処理されていたものを有効に利用することができるので、経済的かつ環境に配慮した処理方法ともいえる。
【0021】
本実施形態の食品組成物の水層部に含まれる水溶性の有用成分としては、例えば、抗酸化活性を有する水溶性のポリフェノール類や多糖類、水溶性ビタミン(例えば、ビタミンB1、B6、葉酸、ナイアシンなど)などを挙げることができる。
【0022】
以上のごとく、本実施形態の食品組成物は、食用油である油層部と、食用油の原料となる植物と同種の植物から得られた水溶性抽出物である水層部と、を有しているので、植物の親油性の有用成分と親水性の有用成分の両方を一緒に摂取することができる。そして、本実施形態の食品組成物の油層部には、善玉コレステロールを増殖させる一方悪玉コレステロールを抑制する性質を有するオレイン酸などが含有されており、本実施形態の食品組成物の水層部には、抗酸化活性を有する水溶性のポリフェノール類が含有している。
このため、本実施形態の食品組成物を摂取することにより、動脈硬化や心疾患などなどの予防に効果が期待される油層部に含まれる有用成分と、活性酸素の影響による老化現象や癌、感染症、認知症などの予防に効果が期待される水層部に含まれる有用成分を一度に一緒に摂取することができる。
【0023】
また、本実施形態の食品組成物が後述する添加物を含まない場合、全ての成分が天然物由来となる。このため、添加物に対してアレルギー等がある人にとっては、そのまま摂取することができる。
【0024】
(用途)
本実施形態の食品組成物は、調味料、ドレッシングや、マヨネーズ、ディップソース、ビネグレットなどとして摂取することができる。なお、本明細書中のドレッシングとは、主としてサラダ料理類に使用される半固体状または液状の調味料であり、例えば、液状のドレッシングのほか、半固体状のドレッシングや、乳化液状のドレッシングも含まれる。
また、本実施形態の食品組成物は、カプセル等に封入すれば、携帯性を向上させることができるので、必要なときにいつでも摂取することができる。このため、本実施形態の食品組成物は、健康用のサプリメントとして摂取してもよい。
さらに、塩などの添加物を含んでいない場合には人以外の動物(例えば、ペットや家畜)に対しても摂取させることができる。つまり、本実施形態の食品組成物は、動物の餌や飼料に添加すれば簡単に摂取させることができるので、ペット飼料用添加物や家畜飼料用添加物などの飼料用添加物として使用することができる。
【0025】
本実施形態の食品組成物は、油層部と水層部の割合は、とくに限定されないず、用途に応じて適宜調整すればよい。
例えば、本実施形態の食品組成物をドレッシングやマヨネーズに利用する場合には、油層部は、本実施形態の食品組成物全体に対して、5質量%以上95質量%以下であり、より好ましくは10質量%以上75質量%以下であり、さらに好ましくは15質量%以上50質量%以下であり、さらにより好ましくは20質量%以上40質量%以下であり、とくに好ましくは25質量%以上35質量%以下である。例えば、本実施形態の食品組成物は、油層部と水層部が、質量比において、0.5:9.5~9.5:0.5程度となるように適宜調製すればよい。
【0026】
本実施形態の食品組成物をドレッシングとする場合、そのままの野菜等にかけてもよいし、一般的なドレッシングに含まれる添加物を本実施形態の食品組成物に含有させてもよい。このような添加物としては、例えば、食塩、食酢、柑橘類の果汁、酸味料、調味料(アミノ酸、核酸等)、香辛料、たんぱく加水分解物、糖類、甘味料、香料、酸化防止剤、増粘剤、乳化剤、水、豚肉・牛肉・鶏肉のひき肉等の肉類、ワインを加えることができる。つまり、本実施形態の食品組成物は、食塩、酢、柑橘類の果汁、酸味料、うまみ調味料(アミノ酸、核酸等)、香辛料、たんぱく加水分解物、糖類、甘味料、香料、酸化防止剤、増粘剤、乳化剤、水、豚肉・牛肉・鶏肉のひき肉等の肉類、ワインからなる群から選ばれる1種以上の添加物を含んでいてもよい。
【0027】
食酢としては、合成酢や醸造酢を挙げることができる。また、醸造酢としては、穀類または果実を醗酵させたものを挙げることができる。穀物酢としては、米酢、かす酢、黒酢、玄米酢を挙げることができる。果実を発酵させた果実酢としては、りんご酢、ぶどう酢、ワインビネガーやバルサミコ酢を挙げることができる。果汁としては、レモン、ライム、シトロン、ゆず、かぼす、すだち、シークワーサー等の果汁を挙げることができる。香味原料としては、香辛料や、香味野菜、ハーブ等を挙げることができる。また、ハーブとしては、バジル、ディル、ローズマリー、クミン、コリアンダー、カルダモン、ローレル、ターメリック、フェンネル、マスタード、タイム、セージ、オールスパイス、セロリシード、山椒、わさび、とうがらし、オレガノ、チリパウダーなどを挙げることができる。
その他、ドレッシングに添加されることがある成分、例えば、ごまや松の実、アーモンド等の種実類なども挙げることができるし、加工した魚介類や、ベーコン等の加工肉製品類、などを挙げることができる。さらに、ソース類、天然エキス、酵母エキス、肉エキス、魚介類エキス、野菜エキス等のエキス類等も挙げることができる。
【0028】
本実施形態の食品組成物をドレッシングとして利用する場合、その製造方法は、とくに限定されず、例えば、公知の方法を用いることができる。
例えば、まず、上述した水溶性抽出物と所望の添加剤とを攪拌槽に投入し攪拌を行い、本実施形態の食品組成物の水層部を調製する。ついで、本実施形態の食品組成物の油層部を加えて撹拌すれば、本実施形態の食品組成物が得られる。なお、水層部を調製する際、及び/または油層部を混合する際に加熱しながら行っても良い。
【0029】
上記の攪拌は原料の均一な分散等がなされれば良く、プロペラ、ホモミキサー、ブレンダー、ディスパー、パドルミキサー、コロイドミル、連続ミキサー、スタティックミキサー、超音波等の撹拌機または方法を用いることができ、回転数、攪拌時間は原材料が均一に分散されれば特に限定されない。
【0030】
また、本実施形態の食品組成物を用いてマヨネーズを調製する場合には、卵黄、食酢(例えば醸造酢)、本実施形態の食品組成物の油層部に相当する食用油と、本実施形態の食品組成物の水層部に相当する水溶性抽出物と、調味料(食塩、砂糖類、はちみつ、香辛料、アミノ酸等)を含む原材料を攪拌し、乳化させることにより得られる。なお、この場合も上記と同様に加熱しながら行っても良い。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明の食品組成物は、食品用の調味料として適している。