(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024057901
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】センサシステム
(51)【国際特許分類】
G01H 17/00 20060101AFI20240418BHJP
B64U 10/13 20230101ALI20240418BHJP
【FI】
G01H17/00 D
B64U10/13
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022164881
(22)【出願日】2022-10-13
(71)【出願人】
【識別番号】301039066
【氏名又は名称】株式会社アイティーコスモス
(74)【代理人】
【識別番号】100181250
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 信介
(72)【発明者】
【氏名】粂井 康秀
(72)【発明者】
【氏名】杉岡 稔夫
(72)【発明者】
【氏名】的場 雅彦
【テーマコード(参考)】
2G064
【Fターム(参考)】
2G064AB02
2G064BA02
2G064BA08
2G064BA14
2G064BA28
2G064CC13
2G064DD23
(57)【要約】
【課題】軽量・簡易なセンサで、取得するデータの補正が容易にできるセンサシステムを提供する。
【解決手段】地上202に複数個配置され、地面を伝播する振動を検出する振動センサ211、振動センサ211の位置を特定するGPS受信機212及びドローン250に搭載した、振動センサ211の配置面に対し、錘204を投下させる錘投下部220、振動センサ211で検出する際に、基準となる基準データを格納する基準データ格納部231、錘投下部220から投下された錘204が配置面に落下した際に振動センサ211から取得したデータを基準データに基づいて補正するデータ補正部232を備えたセンサシステム200。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地上に複数個配置され、地面を伝播する振動又は音響振動を検出する検出部と、
前記検出部の位置を特定する位置特定部と、
前記検出部の配置面に対し、錘を投下させる錘投下部と、
前記検出部で検出する際に、基準となる基準データを格納する基準データ格納部と、
前記錘投下部から投下された前記錘が前記配置面に落下した際に前記検出部から取得したデータを前記基準データに基づいて補正するデータ補正部と、
を備えたことを特徴とするセンサシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のセンサシステムにおいて、
前記錘投下部は、ドローンに搭載されていることを特徴とするセンサシステム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のセンサシステムにおいて、
前記基準データ格納部は、
前記検出部を平坦な基準地面に配置した状態で、前記錘投下部から前記基準地面に前記錘を落下させた場合に前記検出部で検出したデータを基準データとして格納することを特徴とするセンサシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地上に配置した振動センサや音響センサを正確に作動させるためのセンサシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、振動監視装置として、振動検知手段と振動発生手段とを内蔵する振動センサを備え、振動発生手段に対して振動を発生させ、その振動を振動検知手段で検知することにより振動センサの健全性の確認を行うことにより、振動センサを計測対象物から外すことなくリモート操作で校正が可能な振動監視装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の振動監視装置では、振動を発生させるために、コイルと磁石とから構成される振動発生手段及び錘が振動センサの内部に配置され、コイルに交流信号を入力することにより既定の振動を発生させ、その振動を振動検知手段で検知して、既定の振動が計測できることを確認することにより、振動センサの校正を行うようになっている。
【0005】
つまり、振動発生手段や錘を振動センサに内包させる必要があり、振動センサの構成が複雑で重量が大きくなるという課題があった。
本発明は、こうした課題に鑑みなされたもので、軽量・簡易なセンサで、取得するデータの補正が容易にできるセンサシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。なお、本欄における括弧内の参照符号や補足説明等は、本発明の理解を助けるために、後述する実施形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
【0007】
[適用例1]
適用例1に記載の発明は、
地上(202)に複数個配置され、地面を伝播する振動又は音響振動を検出する検出部(211)と、
前記検出部(211)の位置を特定する位置特定部(212)と、
前記検出部(211)の配置面に対し、錘(204)を投下させる錘投下部(220)と、
前記検出部(211)で検出する際に、基準となる基準データを格納する基準データ格納部(231)と、
前記錘投下部(220)から投下された前記錘(204)が前記配置面に落下した際に前記検出部(211)から取得したデータを前記基準データに基づいて補正するデータ補正部(232)と、
を備えたことを要旨とするセンサシステム(200)である。
【0008】
このようなセンサシステム(200)では、位置特定部(212)によって位置が特定された検出部(211)が複数地上(202)に配置されている。また、基準データ格納部(231)に検出部(211)で検出する際の基準データが格納されている。
【0009】
ここで、投下部から検出部(211)の配置面に投下されると振動や音響が発生し、検出部(211)で検出され、データ補正部(232)にデータとして取得される。このとき取得されるデータは、検出部(211)が配置されている地上(202)の状態によって異なる。例えば、複数の検出部(211)が地上(202)に同じ離隔距離で同じ方向に配置されていたとしても、地上(202)の地質や起伏によって変化する。
【0010】
したがって、取得されたデータを基準データに基づいて補正しておけば、実際に発生する振動や音響のデータに基づいて種々の処理、例えば、振動源や音源の特定を行う場合に正確な特定結果を得ることができる。
【0011】
[適用例2]
適用例2に記載のセンサシステム(200)は、適用例1に記載のセンサシステム(200)において、
前記錘投下部(220)は、ドローン(250)に搭載されていることを要旨とする。
【0012】
このようなセンサシステム(200)では、錘(204)をドローン(250)から投下するという簡易な構成によって実現することができる。
【0013】
[適用例3]
適用例3に記載のセンサシステム(200)は、適用例1又は適用例2に記載のセンサシステム(200)において、
前記基準データ格納部(231)は、
前記検出部(211)を平坦な基準地面に配置した状態で、前記錘投下部(220)から前記基準地面に前記錘(204)を落下させた場合に前記検出部(211)で検出したデータを基準データとして格納することを要旨とする。
【0014】
このようなセンサシステム(200)では、平坦な基準地面に錘(204)を落下させた場合のデータを基準データとしているため、実際に地上(202)に検出部(211)を配置した状態で得られるデータに近い状態で基準データが得られる。したがって、データ補正部(232)によるデータの補正がより正確になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】移動体システムの機能的な概略の構成を示すブロック図である。
【
図2】
移動体システムの運用状態を示す概念図である。
【
図3】移動体制御の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図4】第2実施形態における移動体システムの機能的な概略の構成を示すブロック図である。
【
図5】第3実施形態における移動体システムの機能的な概略の構成を示すブロック図である。
【
図6】第4実施形態における振動検出ユニットの概略の構成を示す図(断面図)である。
【
図7】第5実施形態における振動検出部の概略の機能的な構成を示すブロック図である。
【
図8】第6実施形態における振動検出ユニットの概略の構成を示す図(断面図)である。
【
図9】第7実施形態における振動検出ユニットの概略の構成を示す図(断面図)である。
【
図10】第8実施形態及び第9実施形態における振動検出ユニットの概略の構成を示す図(断面図)である。
【
図11】第10実施形態におけるセンサシステムの概略の機能的な構成を示すブロック図である。
【
図12】第10実施形態における基準データ取得時及びデータ取得時の様子を示す概念図である。
【
図13】第10実施形態における基準データ格納処理の流れを示すフローチャートである。
【
図14】第10実施形態におけるデータ補正処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明が適用された実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
【0017】
[第1実施形態]
(移動体システムの構成)
図1及び図2に基づき移動体システム1の構成や運用について説明する。
図1は、移動体システム1の機能的な概略の構成を示すブロック図であ
り、図2は、移動体システム1の運用状態を示す概念図である。
【0018】
図1に示すように、移動体システム1は、移動体10、画像取得部20、制御部30、送受信部31、振動センサ40、GPS受信機41、位置推定部50及び送信部51を備えている。
【0019】
移動体10は、複数(本実施形態では4個)のプロペラを有し垂直離着陸が可能な、いわゆるドローンであり、画像取得部20、制御部30及び送受信部31を搭載している。以下、移動体10をドローン10とも呼ぶ。
【0020】
ドローン10は、搭載している画像取得部20、制御部30及び送受信部31により、無線遠隔操縦、あるいは、予め設定した飛行経路を自律的に飛行する機能に加え、後述するように、設定した追尾対象5を自動的に追尾する機能を有している。
【0021】
画像取得部20は、可視画像を取得するためのカメラであり、地上の画像を取得できるようにドローン10に搭載されている。なお、以下、画像取得部20をカメラ20とも呼ぶ。
【0022】
制御部30は、図示しないCPU、ROM、RAM及びI/Oを備えている。制御部30は、カメラ20で取得した画像から追尾対象5を抽出し、抽出した追尾対象5及び後述する位置推定部50で推定した追尾対象5の位置に基づき、ドローン10の4個のプロペラの回転速度を制御することによって、ドローン10が追尾対象5を追尾できるようにする。なお、制御部30における制御内容(移動体制御)については詳細を後述する。
【0023】
送受信部31は、無線通信用の送受信機であり、図示しないアンテナを備え、図示しない操縦装置からの飛行指令や位置推定部50からの位置情報を受信するとともに、ドローン10の制御状態に関するデータを操縦装置に送信する。
【0024】
振動センサ40は、地上に配置され、配置された領域における地上の振動を検出する振動センサである。振動センサ40としては、加速度型、静電型、渦電流型などがあるが、どの型の振動センサを用いてもよい。なお、地上には、所定の領域内に3個以上の振動センサ40が配置されている。
【0025】
GPS受信機41は、振動センサ40に装着されており、このGPS受信機41により、地上における振動センサ40の配置位置(例えば、緯度・経度)を特定し、振動データとともに、位置推定部50に対して出力する。
【0026】
位置推定部50は、図示しないCPU、ROM、RAM及びI/Oを備えている。位置推定部50は、複数の振動センサ40で取得した振動データ及びGPS受信機41で取得した振動センサ40の位置に基づいて、地上における追尾対象5の位置を推定する。
【0027】
具体的には、前述のように振動センサ40は3個以上配置されているため、その複数の振動センサ40のうち検出した振動レベルが大きい3個を特定する。そして特定した3個の振動センサ40の位置と振動レベルから三角測量と同様にして振動源の位置を算出し、算出結果を追尾対象5の位置と推定する。
【0028】
振動源が人の場合、通常は、地上を時系列で連続的に撮影したカメラ画像から人を抽出することによって追尾できる。ところが、
図2に示すように、災害時などのように、倒壊した建物などが障害物
7となり、人が障害物
7を避けながら移動したり、障害物
7の下で動いたりする場合がある。その場合には、人が移動したり動いたりすると振動が発生する。したがって、その振動を検出した振動センサ40のうち3個の位置を振動レベルとで振動源の位置、つまり人の位置を推定することができる。
【0029】
送信部51は、無線通信用の送信機であり、図示しないアンテナを備えており、位置推定部50で推定した追尾対象5の位置情報を送信する。
【0030】
(移動体制御)
次に、
図3に基づき、制御部30で実行される移動体制御の内容について説明する。
図3は、移動体制御の処理の流れを示すフローチャートである。移動体制御はプログラムとして制御部30のROMに格納され、制御部30の電源オンとともにCPUにより読みだされて実行される。
【0031】
図3に示すように、制御部30のCPUは、まずS100において、初期設定を行う。初期設定では、図示しない操縦装置からの操縦指令、あるいは、予め設定された経路に従って移動(飛行)してきたドローン10の追尾開始時の現在位置(緯度、経度、高度)をRAMに記憶する。
【0032】
続くS105において、カメラ20で撮影した地上の画像を取得する。
続くS110では、S105において取得した画像から画像処理により追尾対象5を抽出する。ここでの画像処理は、一般的なドローン10の追尾のための画像処理であるため、処理内容の説明は省略する。
【0033】
続くS115では、S110において追尾対象5が抽出できたか否かを判定する。そして、追尾対象5が抽出できたと判定した場合(S115:Yes)、処理をS120へ移行し、追尾対象5が抽出できなかったと判定した場合(S115:No)、処理をS125へ移行する。
【0034】
S120では、ドローン10が、S105で画像から抽出した追尾対象5を追尾するように、ドローン10の4個のプロペラの回転速度を制御し、ドローン10の飛行制御を行う。
【0035】
S125では、送信部51及び送受信部31を介して、位置推定部50から追尾対象5の推定位置を取得する。
続くS130では、S125において追尾対象5の推定位置が取得できたか否かを判定する。そして、推定位置が取得できたと判定した場合(S130:Yes)、処理をS135へ移行し、推定位置を取得できなかったと判定した場合(S130:No)、処理をS140へ移行する。
【0036】
S140では、現状位置でホバーリングするようにドローン10の飛行制御を行い、続くS145において、送受信部31を介して、「追尾が不可能な状態である」旨のデータを操縦装置へ送信する。
【0037】
続くS150では、送受信部31を介して、操縦装置からの操縦指令を受信し、その指令内容によってドローン10の飛行制御を行った後、処理をS105へ戻し、移動体制御を繰り返す。
【0038】
(移動体システムの特徴)
以上のような移動体システム1では、ドローン10に搭載したカメラ20で取得した地上の画像から人などの追尾対象5が障害物7などで抽出できなくなった場合であっても、複数の振動センサ40の配置位置と振動レベルとに基づいて推定した追尾対象5の位置に基づいて追尾できるようになる。
【0039】
つまり、災害時など障害物7によって画像による追尾ができない場合あっても、確実に追尾対象5の追尾を可能とすることができる。
【0040】
[第2実施形態]
次に、
図4に基づいて、第2実施形態の移動体システム2について説明する。
図4は、移動体システム2の機能的な概略の構成を示すブロック図である。なお、第2実施形態における移動体システム2の構成品は、第1実施形態の移動体システム1の構成品と同じものが多いため、同じ構成品には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0041】
図4に示すように、移動体システム2では、位置推定部50を備えていない。つまり、地上には振動センサ40、GPS受信機41及び送信部51のみを配置し、位置推定部50を配置していない。
【0042】
また、移動体システム1でドローン10に搭載されている制御部30に代えて、制御・位置推定部60が搭載されている。
制御・位置推定部60は、図示しないCPU、ROM、RAM及びI/Oを備えており、ドローン10の飛行制御に加え、移動体システム1で地上に配置されていた位置推定部50の機能、つまり、複数の振動センサ40から3個の振動センサ40の振動レベルと位置とに基づいて、追尾対象5の地上における位置を推定する機能を有している。
【0043】
そして、地上に配置した振動センサ40からの振動データとGPS受信機41からの位置データとを送信部51及び送受信部31を介して取得する。また、取得した振動データと振動センサ40の位置とから追尾対象5の位置を推定する。
【0044】
その後、移動体システム1における追尾制御と同様に、カメラ20で取得した画像と追尾対象5の推定位置と基づき、ドローン10の飛行制御を行う。
このような移動体システム2であっても、移動体システム1と同様に、災害時など障害物7がある場合であっても追尾対象5を確実に追尾することができる。
【0045】
[第3実施形態]
次に、
図5に基づいて、第3実施形態の移動体システム3について説明する。
図5は、移動体システム3の機能的な概略の構成を示すブロック図である。なお、第3実施形態における移動体システム3の構成品は、第1実施形態の移動体システム1の構成品と同じものが多いため、同じ構成品には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0046】
図5に示すように、移動体システム3では、位置推定部50を備えていない。つまり、地上には振動センサ40、GPS受信機41及び送信部51のみを配置し、位置推定部50を配置していない。
【0047】
また、移動体システム1でドローン10に搭載されている制御部30では、画像取得部20で取得した地上の画像を、送受信部31を介して操縦装置70へ送信するとともに、操縦装置70から送信される操縦指令に基づいてドローン10の飛行制御を行うようになっている。
【0048】
さらに、移動体システム3では、ドローン10を遠隔操作するための操縦装置70を備えている。また、操縦装置70には、位置推定・制御部71と送受信部72を備えている。
【0049】
位置推定・制御部71は、図示しないCPU、ROM、RAM及びI/Oを備えており、ROMに格納したプログラムにより、追尾対象5の位置の推定を行う。
送受信部72は、無線通信用の送受信機であり、図示しないアンテナを備え、ドローン10から送信される画像、振動センサ40から送信される振動データ、GPS受信機41から送信されるGPSの位置情報を受信するとともに、ドローン10に対して操縦指令を送信する。
【0050】
制御・位置推定部60は、ドローン10の制御に加え、移動体システム1で地上に配置されていた位置推定部0の機能、つまり、複数の振動センサ40から3個の振動センサ40の振動レベルと位置とに基づいて、追尾対象5の地上における位置を推定する機能を有している。
【0051】
そして、地上に配置した振動センサ40からの振動データとGPS受信機41からの位置データとを送信部51及び送受信部31を介して取得する。また、取得した振動データと振動センサ40の位置とから追尾対象5の位置を推定する。
【0052】
その後、移動体システム1における追尾制御と同様に、カメラ20で取得した画像と追尾対象5の推定位置と基づき、ドローン10の飛行制御を行う。
このような移動体システム3であっても、移動体システム1や移動体システム2と同様に、災害時など障害物7がある場合であっても追尾対象5を確実に追尾することができる。
【0053】
[第4実施形態]
次に、第4実施形態における移動体システム1について説明する。第4実施形態における移動体システム1は、第1実施形態~第3実施形態の移動体システム1,2,3において、位置推定用センサとして振動センサ40の代わりに音響センサ40を用いている。
この場合、振動センサ40で取得する振動データの代わりに音響データを取得することになる。
【0054】
また、位置推定方法は、振動センサ40を用いた場合と同様に、複数の音響センサ40のうち検出した音響レベルが大きい3個を特定する。そして特定した3個の音響センサ40の位置と音響レベルから三角測量と同様にして音源の位置を算出し、算出結果を追尾対象5の位置と推定する。
【0055】
このように音響センサ40で取得した音響データを用いることによって、振動センサ40を用いた場合と同様の効果を得ることができる。
【0056】
[第9実施形態]
(振動検出ユニットの構成)
図6に基づき振動検出ユニット100の構成について説明する。
図6は、振動検出ユニット100の概略の構成を示す図(断面図)である。
【0057】
図6に示すように、振動検出ユニット100は、振動検出部110、被覆部120、充填剤130及び起動部140を備えている。
振動検出部110は、振動を検出するセンサである。振動検出部110の構成及び機能については後述する。
【0058】
被覆部120は、振動検出部110全体を覆う被覆であり、第1充填部121と第2充填部122とを備えている。なお、本第9実施形態では、第1充填部121が被覆部120を兼ねているため、第9実施形態においては被覆部120を第1充填部121として説明する。
【0059】
第1充填部121は、第2充填部122を内包するとともに、第1充填剤131を充填するためのゴム製の球又は楕円体の包袋であり、風船のように1箇所に開口部121aとその開口部121aの周りに形成された凸部121bとを有している。
【0060】
第2充填部122は、第2充填剤132を充填するための球又は楕円体のゴム製の包袋であり、第1充填部122と同様に、1箇所に開口部122aとその開口部122aの周りに形成された凸部122bとを有している。
【0061】
充填剤130は、振動検出部110と被覆部120(第1充填部121及び第2充填部122)との間の空間に充填され、所定以上の値の衝撃が加わった場合に硬化する樹脂剤である。
【0062】
本第9実施形態では、充填剤130は、第1充填剤131と第2充填剤132とが混合した場合に硬化する常温硬化性の二液性のエポキシ樹脂であり、第1充填剤131及び第2充填剤132それぞれが第1充填部121と第2充填部122に充填される。
【0063】
起動部140は、所定の値以上の衝撃が印加された場合に、第1充填部121の一部又は第2充填部122の一部の内少なくともいずれかを開放して第1充填剤131と第2充填剤132とを混合させる部分である。
【0064】
具体的には、起動部140は、金属製の針状に形成された部品であり、底部が第1充填部121の内面(
図6において底の部分)に接着剤や熱溶着などで固定されている。また、長さは、針先が第2充填部122の外面に接触するようになっている。
【0065】
(振動検出部の構成)
次に、
図7に基づき振動検出部110の構成について説明する。
図7は、振動検出部110の概略の機能的な構成を示すブロック図である。
【0066】
図7に示すように、振動検出部110は、振動センサ111、GPS受信機112、送信機113及び電池114を備えており、これらが1つの基板に搭載されている。
振動センサ111は、振動を検出する振動センサであり、検出した振動を、送信機113を介して外部へ送信する。
【0067】
GPS受信機112は、振動検出部110の位置(つまり、振動検出ユニット100の位置)を検出する装置であり、検出した位置を、送信機113を介して外部へ送信する。
送信機113は、振動センサ111で検出した振動データやGPS受信機112で検出した現在位置データを外部に無線送信する送信機である。
【0068】
電池114は、振動センサ111、GPS受信機112及び送信機113に電力を供給するための電源である。
【0069】
(振動検出ユニットの使用方法)
次に、振動検出ユニット101の使用方法の例について説明する。
(1)第2充填部122の開口部122aを押し広げ、振動検出部110を内部に挿入した後、第2充填剤132を充填する。第2充填剤132を充填し終えたら凸部122bを金属クリップなどで押圧して開口部122aを閉じる。
【0070】
(2)第1充填部121の開口部121aを押し広げ、第2充填部122を内部に挿入した後、第1充填剤131を充填する。第1充填剤131を充填し終えたら凸部121bを金属クリップなどで押圧して開口部121aを閉じる。この際、起動部140の針先で第2充填部122を傷付けないように注意する。
【0071】
(3)ドローン
10などに搭載し、遠隔操作などによりドローン
10を目的地まで飛行させ、目的地上空から振動検査ユニット101を投下する
(図2参照)。
【0072】
(4)投下後、振動検査ユニット101が地上に落下すると、衝撃で起動部140の針先が第2充填部122を貫通し、第1充填剤131と第2充填剤132とが混合されて硬化する。硬化後は、地上で発生する振動が硬化剤を介して振動センサ111で検出され、送信部113を介して振動データとして外部に送信される。
【0073】
(振動検出ユニットの特徴)
以上に説明した振動検出ユニット101では、所定以上の値の衝撃が加わるまでは、振動検出部110は、被覆部120(第1充填部121及び第2充填部122)と充填剤130(第1充填剤131及び第2充填剤132)とで覆われた状態で保護されている。したがって、振動検出ユニット101を空中から地上へ投下して地上に衝突した場合でも振動検出部110は保護される。
【0074】
一方、地上に衝突した際に衝撃が加わると充填剤130が硬化するため、地上で発生する振動は被覆部120と硬化した充填剤130を介して振動センサ111に伝わり、検出することができることとなる。つまり、空中投下が可能な振動検出ユニット101となる。
【0075】
[第6実施形態]
次に、
図8に基づき、第6実施形態における振動検出ユニット102について説明する。
図8は、振動検出ユニット102の概略の構成を示す図(断面図)である。なお、第6実施形態における振動検出ユニット102は、第9実施形態における振動検出ユニット101と類似の構成であるため、同じ構成品には同じ符号を付して説明を省略する場合がある。
【0076】
図8に示すように、振動検出ユニット102では、第1充填部121と第2充填部122とが共に半球又は半楕円体となっており、それぞれの底面が接触した形態となっている。また、それぞれの底面の対向部分(半球又は半楕円体の頂点近傍)に開口部121a,122aと凸部121b,122bが設けられている。
【0077】
また、第1充填部121の内側面に針状の起動部140の底面が接着剤や溶着で取り付けられ、同様に、第2充填122の内側面に針状の起動部140の底面が取り付けられている。
使用する場合、開口部121aから第1充填剤131を第1充填部121内に充填し、金属クリップなどで押圧して開口部121aを閉じる。また、開口部122aから第2充填剤132を第2充填部122内に充填し、金属クリップなどで押圧して開口部122aを閉じる。
【0078】
そして、第1充填部121と第2充填部122のそれぞれの底面で振動検出部110を挟み込むようにして、底面同士を接触させた状態で、被覆部120の開口部120aを広げて被覆部120の内部に挿入し、金属クリップなどで押圧して開口部120aを閉じる。このとき、第1充填部121の起動部140と第2充填部122の起動部140とが互いに点対象の位置になるようにする。
【0079】
このような構成の振動検出ユニット102によっても第9実施形態における振動検出ユニット101と同様の効果を得ることができる。
【0080】
[第7実施形態]
次に、
図9に基づき、第7実施形態における振動検出ユニット103について説明する。
図9は、振動検出ユニット103の概略の構成を示す図(断面図)である。なお、第7実施形態における振動検出ユニット103は、第6実施形態における振動検出ユニット102と類似の構成であるため、同じ構成品には同じ符号を付して説明を省略する場合がある。
【0081】
図9に示すように、振動検出ユニット103は、振動検出ユニット102の被覆部120を第1充填部121と第2充填部122とで形成した形態となっている。
ここで、第1充填部121と第2充填部122の底面で振動検出部110を挟み込むようにして底面同士を接触させる。そして、その接触している底面部分を接着剤や溶着により固定し、第1充填部121と第2充填部122とを一体化することにより、第1充填部121と第2充填部122とで被覆部120を形成している。
【0082】
このような構成の振動検出ユニット103によっても第6実施形態における振動検出ユニット102と同様の効果を得ることができる。
【0083】
[第8実施形態]
次に、
図10に基づき、第8実施形態における振動検出ユニット104について説明する。
図10は、振動検出ユニット104の概略の構成を示す図(断面図)である。なお、第8実施形態における振動検出ユニット104は、第9実施形態における振動検出ユニット101と類似の構成であるため、同じ構成品には同じ符号を付して説明を省略する場合がある。
【0084】
図10に示すように、被覆部120の開口部120aから振動検出部110を被覆部120の内部に挿入する。その状態で硬化剤130を被覆部120の内部に充填し、凸部120bを金属クリップなどで押圧して開口部120aを閉じる。
【0085】
ここで、硬化剤130は、所定以上の値の衝撃を受けると硬化する衝撃硬化剤と呼ばれる樹脂である。したがって、第9実施形態の始動検出ユニット101と同様に、空中から地上に投下された場合、地上に到達した際の衝撃は吸収でき、また、その衝撃により充填剤130が硬化する。したがって、振動検出ユニット104は、第9実施形態における振動検出ユニット101と同様の効果を得ることができる。
【0086】
[第9実施形態]
次に、第8実施形態と同様に
図10に基づいて、第9実施形態における振動検出ユニット105について説明する。なお、第9実施形態における振動検出ユニット105は、第8実施形態における振動検出ユニット104の硬化剤130が異なるだけであるため、同じ構成品には同じ符号を付して説明を省略する場合がある。
【0087】
第9実施形態における振動検出ユニット105では、硬化剤130が、被覆部120に充填を終了してから予め設定された時間が経過した場合に硬化するようになっている。したがって、硬化剤130を充填してから所定の時間が経過するまでに振動検出ユニット105を地上に投下するなどすれば、地上に到達した際の衝撃は吸収でき、また、その後に硬化するため振動を検出することができる。つまり、簡易な構造の振動検出ユニット105とすることができる。
【0088】
[第10実施形態]
(センサシステムの構成)
図11に基づきセンサシステム200の構成について説明する。
図11は、センサシステム200の概略の機能的構成を示すブロック図である。
【0089】
図11に示すように、センサシステム200は、センサユニット210、錘投下部220、制御部230及び送受信機240を備えている。
センサユニット210は、地上202に複数個配置され、地面を伝播する振動を検出するユニットであり、振動センサ211、GPS受信機212及び送信機213を備えている。
【0090】
振動センサ211は、振動を検出するセンサであり、検出した振動を振動データとして出力する。また、本第10実施形態では、複数の振動センサ211を用いるため、各振動センサ211には各々を識別するための識別子が付加されており、振動データを出力する際には、振動データに識別子をコード化して付加して出力することにより、どの振動センサ211から振動データが出力されたが識別できるようになっている。これは、第1実施形態~第9実施形態において用いられている振動センサ40,111においても同様である。
【0091】
GPS受信機212は、振動センサ211の位置(つまり、センサユニット210の位置)を特定するための装置である。
送信機213は、振動センサ211で検出した振動を振動データとして送受信機240へ送信する送信機である。
【0092】
錘投下部220は、センサユニット210(振動センサ211)の地上における配置面に対して錘204を投下する装置であり、ドローン250に搭載され、球体のステンレスなど金属製の錘204を保持するとともに、図示しないドローン250の操縦装置からの投下指令を受けた飛行制御部233からの信号により投下する。
【0093】
具体的には、錘投下部220は、電磁石を用いており、錘204を保持する際には電磁石のコイルに通電して励磁ことにより錘204保持し、ドローン250が所定の位置と高度に達した際に操縦装置からの指令信号により通電を止めて錘204を地上へ投下する。
【0094】
制御部230は、基準データ格納部231、データ補正部232及び飛行制御部233を備えている。
基準データ格納部231は、振動センサ211で検出する際に、基準となる基準データを格納する部分であり、具体的にはROMなどのメモリである。
【0095】
データ補正部232は、錘投下部220から投下された錘204が配置面に落下した際に振動センサ211から取得したデータを基準データに基づいて補正する部分である。
飛行制御部233は、ドローン250の飛行制御及び錘投下部220の錘204の投下制御を行う部分である。
【0096】
データ補正部232及び飛行制御部233は、図示しないCPU、ROM、RAM及びI/Oを備えており、ROMに格納したプログラムにより基準データ格納処理、データ補正処理を行う。基準データ格納処理及びデータ補正処理については、詳細を後述する。
【0097】
送受信機240は、ドローン250の図示しない操縦装置からの飛行制御信号や錘204の投下指令信号あるいは、センサユニット210の振動セン211からの振動データ、GPS受信機212からの位置データを受信したり、制御部230における処理結果などを操縦装置など外部の装置に送信したりする。
【0098】
(基準データ格納処理)
次に、
図12及び
図13に基づき基準データ格納処理について説明する。
図12は、基準データ取得時及びデータ取得時の様子を示す概念図であり、
図13は基準データ格納処理の流れを示すフローチャートである。
【0099】
基準データ処理を行う場合、地面202は、起伏がない平坦な面であり、更に予め地質が分かっている場所、つまり、錘204が知面に落下して発生する振動の伝播が一様となる場所で行う。
【0100】
基準データ処理は、制御部の230の図示しないROMにプログラムとして格納され、ドローン250の電源オンにより図示しないCPUに読み出されて実行される。
図13に示すように、CPUは、S200において初期設定を行う。初期設定では、予め設定された、ドローン250の飛行開始位置(緯度及び経度)、錘204の投下位置(緯度、経度及び飛行開始位置との高度差)、基準データを取得するための錘204の投下回数、振動センサ211から振動データを取得する時間などを取得する。
【0101】
続くS205では、ドローン250を飛行開始位置から錘204投下位置(緯度、経度及び高度)まで移動させ、続くS210では、GPS受信機212から、送信機213及び送受信機240を介して、すべての振動センサ211(センサユニット210)の位置を取得する。
【0102】
続くS215では、錘投下部220に錘204の投下指令を出力し、錘204を地上に投下させる。
続くS220では、S210において取得した各位置の振動センサ211から振動データを取得する。このとき、初期設定で取得した時間振動データを取得する
続くS225では、振動センサ211の位置と振動データとを図示しないRAMに格納する。
【0103】
続くS230では、錘204の投下を所定回数実行したかを判定する。そして、所定回数実行したと判定した場合(S230:Yes)、処理をS240へ移行し、所定回数実行していないと判定した場合(S230:No)、処理をS235へ移行する。
【0104】
S235では、ドローン250を飛行開始位置まで飛行させる。
S240では、S225でRAMに格納した各振動センサ211の所定回数の振動データを時間毎に平均して所定の時間の基準データとして基準データ格納部231に格納し、処理を終了する。
【0105】
(データ補正処理)
次に、
図14に基づきデータ補正処理について説明する。
図14は、データ補正処理の流れを示すフローチャートである。
【0106】
データ補正処理は、制御部の230の図示しないROMにプログラムとして格納され、ドローン250の電源オンにより図示しないCPUに読み出されて実行される。
図14に示すように、CPUは、S300において初期設定を行う。初期設定では、予め設定された、ドローン250の飛行開始位置(緯度及び経度)、錘204の投下位置(緯度、経度及び飛行開始位置との高度差)、基準データを取得するための錘204の投下回数、振動センサ211から振動データを取得する時間などを取得する。
【0107】
続くS305では、ドローン250を飛行開始位置から錘204投下位置(緯度、経度及び高度)まで移動させ、続くS310では、GPS受信機212から、送信機213及び送受信機240を介して、すべての振動センサ211(センサユニット210)の位置を取得する。
【0108】
続くS315では、錘投下部220に錘204の投下指令を出力し、錘204を地上に投下させる。
続くS320では、S310において取得した各位置の振動センサ211から振動データを取得する。このとき、初期設定で取得した時間振動データを取得する
続くS325では、振動センサ211の位置と振動データとを図示しないRAMに格納する。
【0109】
続くS330では、錘204の投下を所定回数実行したかを判定する。そして、所定回数実行したと判定した場合(S330:Yes)、処理をS340へ移行し、所定回数実行していないと判定した場合(S330:No)、処理をS335へ移行する。
【0110】
S335では、ドローン250を飛行開始位置まで飛行させる。
S340では、基準データ格納部231から振動センサ211ごとの基準データを読み込む。
【0111】
S345では、振動センサ211毎に、S340において読み出した基準データとS325においてRAMに格納した計測データとを比較し、下記の(ア)~(ウ)の処理を行った後に、処理を終了する。
【0112】
(ア)計測時の各振動センサ211のデータ(計測データ)と基準データの平均値を比較し、計測データの振幅を基準データと同じレベルに拡大する。
【0113】
(イ)基準データに対する計測データの時間ごとの差分を算出し、差分を平均化して計測データに加算することによりノイズ成分をキャンセルする。
【0114】
(ウ)ノイズ成分をキャンセルした計測データを補正後のデータとしてデータ補正部232に格納する。
【0115】
(センサシステムの特徴)
このようなセンサシステム200では、GPS受信機212によって位置が特定された振動センサ211が複数地上202に配置されている。また、基準データ格納部231に検出部211で検出する際の基準データが格納されている。
【0116】
さらに、投下部から検出部211の配置面に投下されると振動や音響が発生し、検出部211で検出され、データ補正部232にデータとして取得される。このとき取得されるデータは、振動センサ211が配置されている地上202の状態、例えば地質や起伏などよって異なる。
【0117】
したがって、取得されたデータを基準データに基づいて補正しておけば、実際に発生する振動データに基づいて種々の処理、例えば、振動源の特定を行う場合に正確な特定結果を得ることができる。
【0118】
[その他の実施形態]
(1)上記実施形態では振動センサ40の位置をGPS受信機41により特定していたが、GPS受信機41を用いずに、振動センサ40の配置位置(例えば、緯度・経度)を、位置推定部50や制御・位置推定部60に予め記憶させておくようにしてもよい。
【0119】
(2)上記実施形態では、移動体10として4個のプロペラを有するドローンを使用したが、小型の固定翼機を使用してもよい。この場合、ホバーリングする代わりに旋回飛行を行うようにすればよい。
【0120】
(3)上記実施形態では、画像取得部20として可視光カメラを使用したが、赤外線カメラを使用してもよい。
【0121】
(4)上記第9実施形態では、起動部140を第1充填部121の内部の1箇所に設けたが、第1充填部121の内部に複数設けるようにすると、衝撃が印加された際により確実に第2充填部122を貫通して硬化剤を硬化させることができる。
【0122】
(5)上記第5~第7実施形態では、起動部140を金属製の針状に形成された部品としたが、軸の部分にコイルばねを設け、起動部140が作動する衝撃の値を調整できるようにしてもよい。
【0123】
(6)上記第10実施形態では、検出部として振動センサ211を用いたが、音響振動を検出するマイクを用いても同じような効果を得ることができる。
【0124】
(7)上記第10実施形態では、振動センサ211で取得した振動データを補正する場合、の基準データとの差分を平均化することによってノイズ成分をキャンセルしたが、他の信号処理方法を用いて補正を行ってもよい。
【0125】
(8)上記第10実施形態では、基準データを取得する場合の振動センサ211の位置を特定するためにGPS受信機212を用いていたが、基準データを取得する地面202の領域において、予め振動センサ211の配置位置(緯度、経度)を決めておき、その位置を初期値としてROMなどに格納しておいてもよい。
【符号の説明】
【0126】
1,2,3… 移動体システム 5… 追尾対象(振動源、人) 7… 障害物 10… 移動体(ドローン) 20… 画像取得部(カメラ)30… 制御部 31… 送受信部 40… 振動センサ 41… GPS受信機 50… 位置推定部 51… 送信部 60… 制御・位置推定部 70… 操縦装置 71… 位置推定・制御部 72… 送受信部 101,102,103,104,105… 振動検出ユニット 110… 振動検出部 111… 振動センサ 112… GPS受信機 113… 送信機 114… 電池 120…被覆部 120a…開口部 120b…凸部 121…第1充填部 121a…開口部 121b…凸部 122…第2充填部 122a…開口部 122b…凸部 130… 充填剤 131… 第1充填剤 132… 第2充填剤 140… 起動部 200… センサシステム 202… 地上 204… 錘 210… センサユニット 211… 振動センサ 212… GPS受信機 213… 送信機 220… 錘投下部 230… 制御部 231… 基準データ格納部 232… データ補正部 233… 飛行制御部 240… 送受信機 250… ドローン。