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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024057958
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】焼結設備の操業管理方法
(51)【国際特許分類】
   C22B 1/20 20060101AFI20240418BHJP
   F27B 21/14 20060101ALI20240418BHJP
【FI】
C22B1/20 T
F27B21/14 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022164978
(22)【出願日】2022-10-13
(71)【出願人】
【識別番号】000001258
【氏名又は名称】JFEスチール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100165696
【弁理士】
【氏名又は名称】川原 敬祐
(74)【代理人】
【識別番号】100169823
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 雄郎
(72)【発明者】
【氏名】馬場 晴久
(72)【発明者】
【氏名】祇園 弘貴
(72)【発明者】
【氏名】大屋 憲司
【テーマコード(参考)】
4K001
【Fターム(参考)】
4K001CA40
(57)【要約】
【課題】焼結設備の操業における重要な指標の予測値を確認することを可能とする。
【解決手段】焼結設備の操業管理方法は、鉄含有原料及び炭素含有原料を含む焼結原料から焼結鉱を製造する焼結設備の操業管理方法であって、焼結原料の搬送工程、造粒工程、装入工程、焼結工程及び焼結工程で得られた焼結鉱の高炉への搬送工程に関する操業データを第1のコンピュータ12に集約するステップと、第2のコンピュータ13が、集約された操業データを用いて特殊演算を実行し、焼結設備の操業における重要な指標の予測値を算出するステップと、を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄含有原料及び炭素含有原料を含む焼結原料から焼結鉱を製造する焼結設備の操業管理方法であって、
前記焼結原料の搬送工程、造粒工程、装入工程、焼結工程及び前記焼結工程で得られた前記焼結鉱の高炉への搬送工程に関する操業データを第1のコンピュータに集約するステップと、
第2のコンピュータが、集約された前記操業データを用いて特殊演算を実行し、前記焼結設備の操業における重要な指標の予測値を算出するステップと、
を含む、焼結設備の操業管理方法。
【請求項2】
第3のコンピュータが、前記第1のコンピュータに集約された前記操業データと、前記第2のコンピュータが算出した前記焼結設備の操業における重要な指標の予測値とを取得するステップと、
前記第3のコンピュータが、前記操業データ及び前記焼結設備の操業における重要な指標の予測値を端末装置に提供するステップと、
前記端末装置が出力する前記操業データ及び前記焼結設備の操業における重要な指標の予測値を確認し、前記焼結設備の操業条件を変更するステップと、
をさらに含む、請求項1に記載の焼結設備の操業管理方法。
【請求項3】
前記焼結設備の操業における重要な指標の予測値は、前記焼結鉱の返鉱発生割合の予測値を含む、請求項1に記載の焼結設備の操業管理方法。
【請求項4】
前記焼結設備の操業における重要な指標の予測値は、さらに、前記焼結工程における焼結機内の造粒粒子の通気度を表す指数を含む、請求項3に記載の焼結設備の操業管理方法。
【請求項5】
前記操業データは、前記焼結工程における焼結機内の排ガスの温度の測定値と、前記排ガス中のO、CO、CO及びNOxの濃度の測定値とを含む、請求項1に記載の焼結設備の操業管理方法。
【請求項6】
前記操業データは、前記造粒工程で造粒された造粒粒子の粒度分布の測定値を含む、請求項1に記載の焼結設備の操業管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、焼結設備の操業管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、鉄含有原料及び炭素含有原料を含む焼結原料から焼結鉱を製造する焼結設備の操業においては、操業オペレータが、焼結設備の操業に関連する各工程の操業データを確認しながら操業を行うことが多い。焼結設備の操業は、例えば、原料の搬送工程、造粒工程、装入工程、焼結工程、及び焼結工程で得られた焼結鉱の高炉への搬送工程などを含む。
【0003】
焼結設備の操業においては、焼結機内において造粒粒子の通気性を保つことが重要である。造粒粒子は、焼結原料に水を添加して造粒された粒子である。造粒粒子の通気性を保つことによって、造粒粒子を高温で焼結させることができる。
【0004】
また、焼結設備の操業によって得られた焼結鉱において、所定の粒径未満の粒径を有する焼結鉱は、次工程の高炉の操業を阻害する。そのため、焼結設備の操業においては、所定の粒径未満の焼結鉱の発生割合を低くすることが重要である。
【0005】
造粒粒子の通気性及び所定の粒径未満の焼結鉱の発生割合といった焼結設備の操業における重要な指標を確認するためには、各種の操業データを収集し、これらの重要な指標のリアルタイムの値を確認することが必要である。
【0006】
例えば特許文献1は、複数の生産拠点に配置された複数の同種の生産設備の操業状況を監視する生産設備の監視方法を開示している。特許文献1は、生産設備の操業データを一ヵ所に集約し、生産設備の操業異常に対して迅速に対応することを可能とする方法について開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第7078176号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1が開示している方法によれば、生産設備の操業データを監視し、操業異常に対応することが可能である。
【0009】
しかしながら、造粒粒子の通気性及び所定の粒径未満の焼結鉱の発生割合といった焼結設備の操業における重要な指標については、リアルタイムの値を監視するだけでなく、予測値も確認できることが望ましい。
【0010】
本開示の目的は、焼結設備の操業における重要な指標の予測値を確認することを可能とする焼結設備の操業管理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
[1]鉄含有原料及び炭素含有原料を含む焼結原料から焼結鉱を製造する焼結設備の操業管理方法であって、
前記焼結原料の搬送工程、造粒工程、装入工程、焼結工程及び前記焼結工程で得られた前記焼結鉱の高炉への搬送工程に関する操業データを第1のコンピュータに集約するステップと、
第2のコンピュータが、集約された前記操業データを用いて特殊演算を実行し、前記焼結設備の操業における重要な指標の予測値を算出するステップと、
を含む、焼結設備の操業管理方法。
【0012】
[2]第3のコンピュータが、前記第1のコンピュータに集約された前記操業データと、前記第2のコンピュータが算出した前記焼結設備の操業における重要な指標の予測値とを取得するステップと、
前記第3のコンピュータが、前記操業データ及び前記焼結設備の操業における重要な指標の予測値を端末装置に提供するステップと、
前記端末装置が出力する前記操業データ及び前記焼結設備の操業における重要な指標の予測値を確認し、前記焼結設備の操業条件を変更するステップと、
をさらに含む、上記[1]に記載の焼結設備の操業管理方法。
【0013】
[3]前記焼結設備の操業における重要な指標の予測値は、前記焼結鉱の返鉱発生割合の予測値を含む、上記[1]又は[2]に記載の焼結設備の操業管理方法。
【0014】
[4]前記焼結設備の操業における重要な指標の予測値は、さらに、前記焼結工程における焼結機内の造粒粒子の通気度を表す指数を含む、上記[3]に記載の焼結設備の操業管理方法。
【0015】
[5]前記操業データは、前記焼結工程における焼結機内の排ガスの温度の測定値と、前記排ガス中のO、CO、CO及びNOxの濃度の測定値とを含む、上記[1]から[4]のいずれか一項に記載の焼結設備の操業管理方法。
【0016】
[6]前記操業データは、前記造粒工程で造粒された造粒粒子の粒度分布の測定値を含む、上記[1]から[5]のいずれか一項に記載の焼結設備の操業管理方法。
【発明の効果】
【0017】
本開示に係る焼結設備の操業管理方法によれば、焼結設備の操業における重要な指標の予測値を確認することを可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本開示の一実施形態に係る焼結設備の構成例を模式的に示す図である。
図2】本開示の一実施形態に係る焼結設備の操業を管理する操業管理システムの構成例を模式的に示す図である。
図3】操業データに基づく通気度の現状値の算出と通気度の現状値に基づく改善アクションとを模式的に示す図である。
図4】操業データに基づく通気度の予測値の算出と通気度の予測値に基づく改善アクションとを模式的に示す図である。
図5】操業データに基づく返鉱発生割合の予測値の算出と返鉱発生割合の予測値に基づく改善アクションとを模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。
【0020】
図1は、本開示の一実施形態に係る焼結設備1の構成例を模式的に示す図である。焼結設備1は、鉄含有原料及び炭素含有原料を含む焼結原料から焼結鉱を製造することができる設備である。
【0021】
焼結設備1は、造粒機20と、焼結機30と、破砕機40と、クーラー50と、篩分装置60とを備える。
【0022】
造粒機20は、鉄含有原料及び炭素含有原料を含む焼結原料から造粒粒子を造粒する。造粒機20が造粒粒子を造粒する際、焼結原料には造粒水が添加される。鉄含有原料は、例えば鉄鉱石であってよい。炭素含有原料は、例えばコークスであってよい。焼結原料は、副原料として、さらに生石灰のような酸化カルシウム(CaO)含有原料を含んでもよい。造粒機20が造粒した造粒粒子は、焼結機30に搬送される。
【0023】
造粒機20は、造粒粒子を製造可能な任意の造粒機であってよいが、例えば、ドラムミキサであってよい。
【0024】
焼結機30は、造粒粒子を焼結する任意の焼結機であってよいが、例えば、ドワイトロイド式の焼結機であってよい。焼結機30は、焼結原料供給装置31と、パレット32と、点火炉33と、ウインドボックス34とを備える。
【0025】
焼結原料供給装置31は、造粒機20から供給された造粒粒子を、パレット32に装入する。
【0026】
パレット32は、無端移動式のパレットである。パレット32は、焼結原料供給装置31から造粒粒子を装入されると、パレット32上に原料装入層を形成する。
【0027】
点火炉33は、パレット32上に形成されている原料装入層の表層に含まれている炭素含有原料に点火する。
【0028】
ウインドボックス34は、パレット32上に形成されている原料装入層の空気を下方に吸引する。ウインドボックス34によって原料装入層の空気が下方に吸引されると、原料装入層内の燃焼及び溶融体は、原料装入層の下方に移動する。このように、原料装入層内において燃焼及び溶融体が移動することにより、原料装入層は焼結される。その結果、原料装入層から焼結ケーキが得られる。
【0029】
図1に示す例においては、14個のウインドボックス34を示しているが、焼結機30が備えるウインドボックス34の数はこれに限定されない。焼結機30は、任意の台数のウインドボックス34を備えていてよい。
【0030】
破砕機40は、焼結機30から供給される焼結ケーキを破砕する。破砕機40は、焼結ケーキの破砕物をクーラー50に供給する。このように焼結ケーキを破砕することにより焼結鉱が得られる。
【0031】
クーラー50は、破砕機40から供給された焼結鉱を冷却する。クーラー50によって冷却された焼結鉱は、篩分装置60に供給される。
【0032】
篩分装置60は、クーラー50によって冷却された焼結鉱を、所定の粒径以上の粒径を有する焼結鉱と、所定の粒径未満の粒径を有する焼結鉱とに篩い分ける。所定の粒径は、例えば5mmであってよい。
【0033】
篩分装置60によって篩い分けられた所定の粒径以上の焼結鉱は、高炉に搬送される。また、所定の粒径未満の焼結鉱は、返鉱として、造粒機20に供給される焼結原料に配合され、焼結鉱の原料として再び利用されてよい。
【0034】
焼結設備1においては、様々な工程が行われる。例えば、焼結設備1においては、焼結原料の搬送工程、造粒工程、装入工程、焼結工程及び高炉への搬送工程などが行われる。
【0035】
焼結原料の搬送工程は、焼結原料が置かれているヤードから造粒機20まで焼結原料を搬送する工程である。造粒工程は、造粒機20において、焼結原料から造粒粒子を造粒する工程である。装入工程は、造粒機20で造粒した造粒粒子を、焼結機30のパレット32に装入する工程である。焼結工程は、焼結機30及び破砕機40によって、造粒粒子から焼結鉱を製造する工程である。高炉への搬送工程は、焼結工程で得られた焼結鉱を高炉へ搬送する工程である。
【0036】
続いて、図1に示した焼結設備1の操業を管理する操業管理システムについて説明する。図2は、本開示の一実施形態に係る焼結設備1の操業を管理する操業管理システム10の構成例を模式的に示す図である。
【0037】
図2に示す操業管理システム10は、焼結設備1の操業を監視し、監視結果に基づいて焼結設備1の操業条件を調整することを可能とするシステムである。
【0038】
図2に示すように、操業管理システム10は、センサ11と、プロセスコンピュータ12と、特殊演算コンピュータ13と、エッジサーバコンピュータ14と、端末装置15とを備える。プロセスコンピュータ12は、特許請求の範囲における「第1のコンピュータ」に対応する。特殊演算コンピュータ13は、特許請求の範囲における「第2のコンピュータ」に対応する。エッジサーバコンピュータ14は、特許請求の範囲における「第3のコンピュータ」に対応する。
【0039】
センサ11は、プロセスコンピュータ12とネットワークを介して通信可能に接続されている。プロセスコンピュータ12は、センサ11、特殊演算コンピュータ13及びエッジサーバコンピュータ14と、ネットワークを介して通信可能に接続されている。特殊演算コンピュータ13は、プロセスコンピュータ12及びエッジサーバコンピュータ14と、ネットワークを介して通信可能に接続されている。エッジサーバコンピュータ14は、プロセスコンピュータ12、特殊演算コンピュータ13及び端末装置15と、ネットワークを介して通信可能に接続されている。端末装置15は、エッジサーバコンピュータ14とネットワークを介して通信可能に接続されている。ネットワークは、有線通信、無線通信などが可能な任意の電気通信回線を含むネットワークであってよい。
【0040】
図2では、センサ11を1台示しているが、センサ11は、2台以上であってもよい。また、プロセスコンピュータ12を1台示しているが、プロセスコンピュータ12は、2台以上であってもよい。また、特殊演算コンピュータ13を1台示しているが、特殊演算コンピュータ13は、2台以上であってもよい。また、エッジサーバコンピュータ14を1台示しているが、エッジサーバコンピュータ14は、2台以上であってもよい。また、端末装置15を3台示しているが、操業管理システム10は、任意の台数の端末装置15を備えていてよい。
【0041】
センサ11は、焼結設備1の様々な場所に設置されているセンサである。センサ11は、焼結設備1の各工程において様々な物理量を測定する。センサ11は、例えば、造粒機20、焼結機30、破砕機40、クーラー50、篩分装置60などに設置されていてよい。センサ11は、焼結設備1において行われる各工程に関連する情報を測定可能である。
【0042】
センサ11は、例えば、流量センサ、圧力センサ、温度センサ、濃度センサなどであってよい。センサ11は、測定した測定値をプロセスコンピュータ12に送信する。
【0043】
プロセスコンピュータ12は、センサ11が測定した測定値を取得する。また、プロセスコンピュータ12には、焼結設備1が備える各装置において設定可能なパラメータの設定値が格納されている。例えば、プロセスコンピュータ12には、造粒機20、焼結機30などの設定値が格納されていてよい。また、プロセスコンピュータ12には、焼結設備1のこれまでの操業における実績値が格納されている。
【0044】
このようにして、プロセスコンピュータ12には、焼結原料の搬送工程、造粒工程、装入工程、焼結工程及び焼結工程で得られた焼結鉱の高炉への搬送工程に関する操業データが集約される。本実施形態において、「操業データ」は、センサ11が測定した測定値と、焼結設備1が備える各装置において設定可能なパラメータの設定値と、焼結設備1のこれまでの操業における実績値とを含む。
【0045】
プロセスコンピュータ12は、集約した操業データを、特殊演算コンピュータ13及びエッジサーバコンピュータ14に送信する。
【0046】
プロセスコンピュータ12は、ワークステーション、パソコンなどのような汎用のコンピュータであってもよいし、操業管理システム10のプロセスコンピュータ12として機能するように構成された専用のコンピュータであってもよい。
【0047】
特殊演算コンピュータ13は、プロセスコンピュータ12が集約した操業データを、プロセスコンピュータ12から取得する。
【0048】
特殊演算コンピュータ13は、取得した操業データを用いて特殊演算を実行し、焼結設備1の操業における重要な指標の予測値を算出する。本実施形態において、「特殊演算」は、焼結設備1の操業における重要な指標の予測値を算出する演算である。
【0049】
焼結設備1の操業における重要な指標の予測値は、焼結鉱の返鉱発生割合の予測値を含む。焼結設備1の操業における重要な指標は、さらに、焼結工程における焼結機30内の造粒粒子の通気度を表す指数を含んでよい。本実施形態においては、焼結設備1の操業における重要な指標の予測値が、造粒粒子の通気度を表す指数及び焼結鉱の返鉱発生割合の予測値を含む場合を例に挙げて説明する。
【0050】
焼結工程における焼結機30内の造粒粒子の通気度は、パレット32上に形成されている原料装入層に含まれる造粒粒子の通気度である。焼結機30内の造粒粒子の通気度を表す指数は、焼結機30内の造粒粒子の通気度の予測値であってもよいし、焼結機30内の造粒粒子の通気度の現状値であってもよい。
【0051】
焼結鉱の返鉱発生割合は、篩分装置60において、所定の粒径未満の粒径を有していることにより返鉱として篩い分けられた焼結鉱の割合である。換言すれば、篩分装置60に供給された焼結鉱のうち、所定の粒径未満の粒径を有している焼結鉱の割合である。
【0052】
特殊演算コンピュータ13は、算出した造粒粒子の通気度を表す指数及び焼結鉱の返鉱発生割合の予測値を、エッジサーバコンピュータ14に送信する。
【0053】
特殊演算コンピュータ13は、ワークステーション、パソコンなどのような汎用のコンピュータであってもよいし、操業管理システム10の特殊演算コンピュータ13として機能するように構成された専用のコンピュータであってもよい。
【0054】
エッジサーバコンピュータ14は、プロセスコンピュータ12が集約した操業データを、プロセスコンピュータ12から取得する。また、エッジサーバコンピュータ14は、特殊演算コンピュータ13が算出した造粒粒子の通気度を表す指数及び焼結鉱の返鉱発生割合の予測値を、特殊演算コンピュータ13から取得する。
【0055】
エッジサーバコンピュータ14は、操業データ、造粒粒子の通気度を表す指数及び焼結鉱の返鉱発生割合の予測値を、タイムスタンプと共に格納する。
【0056】
このように、エッジサーバコンピュータ14が、操業データ、造粒粒子の通気度を表す指数及び焼結鉱の返鉱発生割合の予測値を格納するため、各種のデータをエッジサーバコンピュータ14に一元化することができる。
【0057】
エッジサーバコンピュータ14は、各種のソフトウェアによって、操業データ、造粒粒子の通気度を表す指数及び焼結鉱の返鉱発生割合の予測値を、オペレータが使用する端末装置15に提供することができる。
【0058】
エッジサーバコンピュータ14は、ワークステーション、パソコンなどのような汎用のコンピュータであってもよいし、操業管理システム10のエッジサーバコンピュータ14として機能するように構成された専用のコンピュータであってもよい。
【0059】
端末装置15は、焼結設備1の操業を管理するオペレータが使用する端末装置である。端末装置15は、スマートフォン、タブレット、パソコンなどのような汎用のコンピュータであってもよいし、操業管理システム10の端末装置15として機能するように構成された専用のコンピュータであってもよい。
【0060】
端末装置15は、エッジサーバコンピュータ14から提供される、操業データ、造粒粒子の通気度を表す指数及び焼結鉱の返鉱発生割合の予測値を、ディスプレイに表示させることなどによって出力することができる。端末装置15が操業データ、造粒粒子の通気度を表す指数及び焼結鉱の返鉱発生割合の予測値などを表示させるソフトウェアは、グラフ及びダッシュボードによる表示などが可能であってよい。端末装置15は、操業データ、造粒粒子の通気度を表す指数及び焼結鉱の返鉱発生割合の予測値を、任意のタイミングで、ディスプレイに表示させることができる。
【0061】
端末装置15を操作しているオペレータは、端末装置15が出力する、操業データ、造粒粒子の通気度を表す指数及び焼結鉱の返鉱発生割合の予測値を確認し、焼結設備1の操業条件を変更することができる。
【0062】
端末装置15を操作しているオペレータは、造粒粒子の通気度及び焼結鉱の返鉱発生割合が所望の範囲内になるように、焼結設備1の操業条件を変更することができる。
【0063】
図3を参照して、特殊演算コンピュータ13が、操業データを用いて造粒粒子の通気度の現状値を算出する場合の一例を説明する。また、図3を参照して、造粒粒子の通気度を所望の範囲内にするための操業条件の変更(改善アクション)の一例を説明する。
【0064】
図3に示す例においては、特殊演算コンピュータ13は、操業データとして、排ガス流量、焼成面積、層厚及び排ガスダクト圧力を用いて、造粒粒子の通気度の現状値を算出する。
【0065】
排ガス流量は、ウインドボックス34を流れる排ガスの流量である。排ガス流量は、ウインドボックス34に設置された流量計であるセンサ11によって測定されてよい。
【0066】
焼成面積は、ウインドボックス34の上部において原料装入層が焼成される部分の面積である。焼成面積は、設定値としてプロセスコンピュータ12に格納されていてよい。
【0067】
層厚は、パレット32上に形成されている原料装入層の厚さである。層厚は、設定値としてプロセスコンピュータ12に格納されていてよい。
【0068】
排ガスダクト圧力は、ウインドボックス34内の排ガスの圧力である。排ガスダクト圧力は、ウインドボックス34に設置された圧力計であるセンサ11によって測定されてよい。
【0069】
特殊演算コンピュータ13は、例えば、以下の式1に基づいて、造粒粒子の通気度の現状値を算出してよい。
式1:(通気度)=(排ガス流量/焼成面積)×(層厚/排ガスダクト負圧)^α
【0070】
上述の式1において、αは係数である。
【0071】
式1で算出される通気度は、例えば、所望の範囲が22~28程度である。
【0072】
通気度の現状値が所望の範囲に対して小さい値である場合、通気度の現状値が小さいことを端末装置15で確認したオペレータは、通気度を増加させるために操業条件を変更することができる。
【0073】
図3に示す例においては、通気度を増加させるための改善アクションとして変更する操業条件のパラメータとして、生石灰割合、返鉱配合割合、排ガス流量、原料水分割合及び原料コークス割合を示している。
【0074】
生石灰割合は、焼結原料に含まれる生石灰の割合である。生石灰割合を増加させることによって、通気度を増加させることができる。
【0075】
返鉱配合割合は、焼結原料に含まれる返鉱の割合である。返鉱配合割合を増加させることによって、通気度を増加させることができる。
【0076】
排ガス流量は、ウインドボックス34を流れる排ガスの流量である。排ガス流量を減少させることによって、通気度を増加させることができる。
【0077】
原料水分割合は、焼結原料に添加される造粒水の割合である。通気度を増加させる際に造粒水を増加させるか減少させるかは状況による。そのため、オペレータは、端末装置15が表示する操業データを確認し、操業データの内容に応じて、適宜、造粒水を増加又は減少させる。
【0078】
原料コークス割合は、焼結原料に含まれるコークスの割合である。原料コークス割合を減少させることによって、通気度を増加させることができる。
【0079】
なお、図3に示す例において、特殊演算コンピュータ13が、操業データとして、排ガス流量、焼成面積、層厚及び排ガスダクト圧力を用いて、造粒粒子の通気度の現状値を算出したのは一例である。特殊演算コンピュータ13は、その他の操業データに基づいて、造粒粒子の通気度を算出してもよい。
【0080】
また、図3に示す例において、通気度を増加させるための改善アクションで調整するパラメータとして、生石灰割合、返鉱配合割合、排ガス流量、原料水分割合及び原料コークス割合を示したのは一例である。通気度を増加させるための改善アクションにおいては、その他のパラメータを調整してもよい。
【0081】
図4を参照して、特殊演算コンピュータ13が、操業データを用いて造粒粒子の通気度の予測値を算出する場合の一例を説明する。
【0082】
図4に示す例においては、特殊演算コンピュータ13は、操業データとして、造粒粒子の原料粒径、造粒粒子の原料水分、ドラムミキサの回転速度・径及び造粒粒子の粒度分布を用いて、造粒粒子の通気度の予測値を算出する。
【0083】
造粒粒子の原料粒径は、造粒粒子の原料である焼結原料の粒径である。造粒粒子の原料粒径は、設定値としてプロセスコンピュータ12に格納されていてよい。あるいは、造粒粒子の原料粒径は、造粒粒子の原料粒径を測定可能なセンサ11によって測定された測定値であってもよい。
【0084】
造粒粒子の原料水分は、造粒粒子が含む水分である。造粒粒子の原料水分は、造粒粒子の水分を測定可能なセンサ11によって測定されてよい。
【0085】
ドラムミキサの回転速度・径は、造粒機20がドラムミキサである場合のドラムミキサの回転速度及び径である。ドラムミキサの回転速度・径は、設定値としてプロセスコンピュータ12に格納されていてよい。
【0086】
造粒粒子の粒度分布は、造粒機20によって造粒された造粒粒子の粒度分布である。造粒粒子の粒度は、造立粒子の径の大きさを意味する。造粒粒子の粒度分布は、造粒粒子の粒度分布を測定可能なセンサ11によって測定されてよい。
【0087】
なお、造粒粒子の通気度を所望の範囲内にするための改善アクションは、図3において説明した内容と同様の内容であるため、説明を省略する。
【0088】
図5を参照して、特殊演算コンピュータ13が、操業データを用いて返鉱発生割合の予測値を算出する場合の一例を説明する。また、図5を参照して、返鉱発生割合を所望の値以下にするための操業条件の変更(改善アクション)の一例を説明する。
【0089】
図5に示す例においては、特殊演算コンピュータ13は、操業データとして、Cガス流量、炉内圧力及び空燃比を用いて、ウインドボックス酸素濃度を算出する。
【0090】
ウインドボックス酸素濃度は、返鉱発生割合の予測値を算出するための中間指標である。ウインドボックス酸素濃度は、図1に示すいずれかのウインドボックス34内の酸素濃度である。ウインドボックス酸素濃度は、例えば、左から2番目のウインドボックス34内の酸素濃度であってよい。
【0091】
特殊演算コンピュータ13は、例えば、SPSSといった解析ソフトを用いた機械学習に基づく予測によって、Cガス流量、炉内圧力及び空燃比を用いて、ウインドボックス酸素濃度を算出してよい。
【0092】
Cガス流量は、点火炉33に設置されているバーナが流すCガスの流量である。Cガス流量は、設定値としてプロセスコンピュータ12に格納されていてよい。
【0093】
炉内圧力は、点火炉33に設置されているバーナの内部の圧力である。炉内圧力は、バーナの内部に設置された圧力計であるセンサ11によって測定されてよい。
【0094】
空燃比は、Cガスと空気の比である。空燃比は、設定値としてプロセスコンピュータ12に格納されていてよい。
【0095】
また、特殊演算コンピュータ13は、操業データとして、排ガス温度、グレート下温度、層厚、排ガス成分、原料コークス割合、原料水分割合及び循環ガス成分を用いて、BTP、BRP、排ガスCO濃度及び排ガス流量を算出する。
【0096】
BTP、BRP、排ガスCO濃度及び排ガス流量は、返鉱発生割合の予測値を算出するための中間指標である。
【0097】
BTP(Burn Through Point)は、機長方向(パレット32の移動方向)において、焼結鉱の焼成が完了し、ウインドボックス34の排ガス温度が最大となる位置を示す指標である。
【0098】
BRP(Burn Rising Point)は、機長方向において、ウインドボックス34の排ガス温度が上昇し始める位置を示す指標である。
【0099】
排ガスCO濃度は、ウインドボックス34を流れる排ガスにおけるCOの濃度である。
【0100】
排ガス流量は、ウインドボックス34を流れる排ガスの流量である。
【0101】
特殊演算コンピュータ13は、例えば、回帰解析を実行して、排ガス温度、グレート下温度、層厚、排ガス成分、原料コークス割合、原料水分割合及び循環ガス成分を用いて、BTP、BRP、排ガスCO濃度及び排ガス流量を算出してよい。
【0102】
排ガス温度は、ウインドボックス34を流れる排ガスの温度である。排ガス温度は、ウインドボックス34に設置された温度計であるセンサ11によって測定されてよい。
【0103】
グレート下温度は、焼結機30内のグレートの下の温度である。グレート下温度は、焼結機30内のグレートの下に設置された温度計であるセンサ11によって測定されてよい。
【0104】
層厚は、パレット32上に形成されている原料装入層の厚さである。層厚は、設定値としてプロセスコンピュータ12に格納されていてよい。
【0105】
排ガス成分は、ウインドボックス34を流れる排ガスの成分である。排ガス成分は、ウインドボックス34に設置された濃度計であるセンサ11によって測定されてよい。濃度計は、例えば、排ガス中のO、CO、CO及びNOxの濃度を測定する。
【0106】
原料コークス割合は、焼結原料に含まれるコークスの割合である。原料コークス割合は、設定値としてプロセスコンピュータ12に格納されていてよい。
【0107】
原料水分割合は、焼結原料に添加される造粒水の割合である。原料水分割合は、設定値としてプロセスコンピュータ12に格納されていてよい。
【0108】
循環ガス成分は、ウインドボックス34が排出する排ガスのうち再利用されるガスの成分である。循環ガス成分は、ウインドボックス34が排出する排ガスのうち再利用されるガスの濃度を測定可能なセンサ11によって測定されてよい。
【0109】
特殊演算コンピュータ13は、中間指標である、ウインドボックス酸素濃度、BTP、BRP、排ガスCO濃度及び排ガス流量と、返鉱メリック及び焼結鉱メリックとに基づいて、返鉱発生割合の予測値を算出する。
【0110】
返鉱メリックは、返鉱の重さである。返鉱メリックは、返鉱の重さを測定可能なセンサ11によって測定されてよい。
【0111】
焼結鉱メリックは、焼結鉱の重さである。焼結鉱メリックは、焼結鉱の重さを測定可能なセンサ11によって測定されてよい。
【0112】
返鉱発生割合の予測値が所望の値より大きい値である場合、返鉱発生割合の予測値が所望の値より大きい値であることを端末装置15で確認したオペレータは、返鉱発生割合を減少させるために操業条件を変更することができる。返鉱発生割合は、例えば、25%以下であることが望ましい。
【0113】
図5に示す例においては、返鉱発生割合を減少させるための改善アクションとして変更する操業条件のパラメータとして、Cガス流量、空燃比、層厚、原料コークス割合、原料水分割合、MBS角度、生石灰割合及び排ガス流量を示している。
【0114】
Cガス流量を増加させることによって、返鉱発生割合を減少させることができる。
【0115】
返鉱発生割合を減少させる際に空燃比を増加させるか減少させるかは状況による。そのため、オペレータは、端末装置15が表示する操業データを確認し、操業データの内容に応じて、空燃比を増加又は減少させる。
【0116】
層厚を増加させることによって、返鉱発生割合を減少させることができる。
【0117】
返鉱発生割合を減少させる際に原料コークス割合を増加させるか減少させるかは状況による。そのため、オペレータは、端末装置15が表示する操業データを確認し、操業データの内容に応じて、原料コークス割合を増加又は減少させる。
【0118】
返鉱発生割合を減少させる際に原料水分割合を増加させるか減少させるかは状況による。そのため、オペレータは、端末装置15が表示する操業データを確認し、操業データの内容に応じて、原料水分割合を増加又は減少させる。
【0119】
MBS(磁気ブレーキシュート)角度は、焼結原料供給装置31の装入シュートの角度である。装入シュートの方式は、焼結原料供給装置31の構成に応じて選定されるが、MBS以外の方式であってもよい。返鉱発生割合を減少させる際にMBS角度を増加させるか減少させるかは状況による。そのため、オペレータは、端末装置15が表示する操業データを確認し、操業データの内容に応じて、MBS角度を増加又は減少させる。
【0120】
生石灰割合を増加させることによって、返鉱発生割合を減少させることができる。
【0121】
返鉱発生割合を減少させる際に排ガス流量を増加させるか減少させるかは状況による。そのため、オペレータは、端末装置15が表示する操業データを確認し、操業データの内容に応じて、排ガス流量を増加又は減少させる。
【0122】
なお、図5に示す例において、特殊演算コンピュータ13が、操業データとして、Cガス流量、炉内圧力、空燃比、排ガス温度、グレート下温度、層厚、排ガス成分、原料コークス割合、原料水分割合、循環ガス成分、返鉱メリック及び焼結鉱メリックを用いて、返鉱発生割合の予測値を算出したのは一例である。特殊演算コンピュータ13は、その他の操業データに基づいて、返鉱発生割合の予測値を算出してもよい。
【0123】
また、図5に示す例において、返鉱発生割合を減少させるための改善アクションで調整するパラメータとして、Cガス流量、空燃比、層厚、原料コークス割合、原料水分割合、MBS角度、生石灰割合及び排ガス流量を示したのは一例である。返鉱発生割合を減少させるための改善アクションにおいては、その他のパラメータを調整してもよい。
【0124】
上述のように、本実施形態に係る焼結設備1の操業管理方法は、焼結原料の搬送工程、造粒工程、装入工程、焼結工程及び焼結工程で得られた焼結鉱の高炉への搬送工程に関する操業データをプロセスコンピュータ12に集約するステップと、特殊演算コンピュータ13が、集約された操業データを用いて特殊演算を実行し、焼結設備1の操業における重要な指標の予測値を算出するステップと、を含む。このように、本実施形態に係る焼結設備1の操業管理方法は、プロセスコンピュータ12に集約された操業データを用いて焼結設備1の操業における重要な指標の予測値を算出する。したがって、本実施形態に係る焼結設備1の操業管理方法は、焼結設備1の操業における重要な指標の予測値を確認することを可能とすることができる。
【0125】
また、本実施形態に係る焼結設備1の操業管理方法は、オペレータではなく、特殊演算コンピュータ13が、焼結設備1の操業における重要な指標の予測値を算出するため、オペレータによって予測値の算出結果がばらつくということがない。
【0126】
また、本実施形態に係る焼結設備1の操業管理方法は、端末装置15が出力する操業データ及び焼結設備1の操業における重要な指標の予測値を確認し、焼結設備1の操業条件を変更するステップをさらに含んでよい。このように、端末装置15を用いて、オペレータが、集約された大量の操業データ及び焼結設備1の操業における重要な指標の予測値を確認することができるため、オペレータは、操業の状況を定量的に把握することができる。
【0127】
本開示は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、ブロック図に記載の複数のブロックを統合してもよいし、又は1つのブロックを分割してもよい。フローチャートに記載の複数のステップを記述に従って時系列に実行する代わりに、各ステップを実行する装置の処理能力に応じて、又は必要に応じて、並列的に又は異なる順序で実行してもよい。その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲での変更が可能である。
【0128】
例えば、上述の実施形態において、エッジサーバコンピュータ14に、操業データ、造粒粒子の通気度を表す指数及び焼結鉱の返鉱発生割合の予測値が、タイムスタンプと共に格納される場合を例に挙げて説明した。しかしながら、エッジサーバコンピュータ14がグローバルデータサーバコンピュータに接続されており、グローバルデータサーバコンピュータに、操業データ、造粒粒子の通気度を表す指数及び焼結鉱の返鉱発生割合の予測値が、タイムスタンプと共に格納される構成であってもよい。この場合、端末装置15は、グローバルデータサーバコンピュータから、操業データ、造粒粒子の通気度を表す指数及び焼結鉱の返鉱発生割合の予測値を提供されてよい。グローバルデータサーバコンピュータは、複数の焼結設備1の複数のエッジサーバコンピュータ14と接続されていてよい。この場合、グローバルデータサーバコンピュータは、複数の焼結設備1における、操業データ、造粒粒子の通気度を表す指数及び焼結鉱の返鉱発生割合の予測値を格納していてよい。
【0129】
また、例えば、上述の実施形態において、端末装置15が出力する、操業データ、造粒粒子の通気度を表す指数及び焼結鉱の返鉱発生割合の予測値を、オペレータが確認し、焼結設備1の操業条件を変更する場合を例に挙げて説明したが、焼結設備1の操業条件の変更は自動で行ってもよい。この場合、特殊演算コンピュータ13又はエッジサーバコンピュータ14が、焼結設備1の操業条件の変更を自動で行ってもよい。
【符号の説明】
【0130】
1 焼結設備
10 操業管理システム
11 センサ
12 プロセスコンピュータ(第1のコンピュータ)
13 特殊演算コンピュータ(第2のコンピュータ)
14 エッジサーバコンピュータ(第3のコンピュータ)
15 端末装置
20 造粒機
30 焼結機
31 焼結原料供給装置
32 パレット
33 点火炉
34 ウインドボックス
40 破砕機
50 クーラー
60 篩分装置
図1
図2
図3
図4
図5