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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024057973
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】処理装置
(51)【国際特許分類】
   B26D 7/18 20060101AFI20240418BHJP
   B26D 1/24 20060101ALI20240418BHJP
   B26D 7/06 20060101ALI20240418BHJP
   B65H 45/28 20060101ALI20240418BHJP
【FI】
B26D7/18 A
B26D1/24 C
B26D7/18 E
B26D7/06 Z
B65H45/28
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022165003
(22)【出願日】2022-10-13
(71)【出願人】
【識別番号】390002129
【氏名又は名称】デュプロ精工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100138014
【弁理士】
【氏名又は名称】東山 香織
(72)【発明者】
【氏名】有本 翔為
【テーマコード(参考)】
3C021
3F108
【Fターム(参考)】
3C021FA01
3C021FC01
3C021FC04
3F108AA01
3F108AB01
3F108BB02
3F108CB32
3F108CC03
3F108GA09
3F108GB06
(57)【要約】
【課題】 本発明は裁断屑が短時間で嵩高くなるのを抑制可能な処理装置の提供を目的とする。。
【解決手段】本発明にかかる処理装置100は、シートSを搬送する搬送部と、前記搬送部により搬送される前記シートSの所定位置を裁断する裁断刃66と、前記裁断刃66によって、前記シートSから切り取られた裁断屑Mを収容部36へと案内する案内部27とを備え、前記案内部27には、前記搬送部の搬送方向に交差する幅方向中央部へ前記裁断屑Mを案内する集積部36が設けられる。また、前記構成において、前記案内部27には、前記収容部36への前記裁断屑Mの排出部51に、該排出部51から最も離れた前記収容部36の側壁361へ向けて横方向に飛び出させる飛出部49が前記収容部36の上方に設置される。 そして、前記構成において、前記収容部36の前記幅方向W中央に向けて送風する送風機32が、前記収容部36の上方に設けられる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを搬送する搬送部と、
前記搬送部により搬送される前記シートの所定位置を裁断する裁断刃と、
前記裁断刃によって、前記シートから切り取られた裁断屑を収容部へと案内する案内部とを備え、
前記案内部には、前記搬送部の搬送方向に交差する幅方向中央部へ前記裁断屑を案内する集積部が設けられる処理装置。
【請求項2】
前記案内部には、前記収容部への前記裁断屑の排出部に、該排出部から最も離れた前記収容部の側壁へ向けて横方向に前記裁断屑を飛び出させる飛出部が前記収容部の上方に設置される請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
前記収容部の前記幅方向中央に向けて送風する送風機が、前記収容部の上方に設けられる請求項1に記載の処理装置。
【請求項4】
前記シートを折り畳む折部を備えた請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の処理装置。
【請求項5】
前記シートを押圧する押圧部を備えた請求項4に記載の処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シートを加工処理する装置に関し、下記特許文献1には、シートを折り畳んで接着する装置が記載されている。また、下記特許文献2には、シートを裁断刃で裁断し、生じた裁断屑を収容部に収容する装置に、送風機が設置されることが記載されている。特許文献2では、シートを裁断刃で裁断することで生じた裁断屑を、裁断屑の収容部に収容する際に、送風機を用いて収容部内部における空気の流通量を制御し、裁断屑が嵩高くなりにくくしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-119647号公報
【特許文献2】特許第3641498号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
シートを裁断刃で裁断し、生じた裁断屑を収容部に収容する際、シートの裁断位置が該シートの搬送路の中央でない偏った位置である場合には、収容部内に収容される裁断屑が、収容部の狭い範囲に偏って、短時間のうちに嵩高くなることがある。
【0005】
本発明は上記した課題を解決するものであり、裁断屑が短時間で嵩高くなるのを抑制可能な処理装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明にかかる処理装置は、シートを搬送する搬送部と、前記搬送部により搬送される前記シートの所定位置を裁断する裁断刃と、前記裁断刃によって、前記シートから切り取られた裁断屑を収容部へと案内する案内部とを備え、前記案内部には、前記搬送部の搬送方向に交差する幅方向中央部へ前記裁断屑を案内する集積部が設けられる。
【0007】
また、前記構成において、前記案内部には、前記収容部への前記裁断屑の排出部に、該排出部から最も離れた前記収容部の側壁へ向けて横方向に飛び出させる飛出部が前記収容部の上方に設置される。
【0008】
そして、前記構成において、前記収容部の前記幅方向中央に向けて送風する送風機が、前記収容部の上方に設けられる。
【0009】
更に、前記各構成において、前記シートを折り畳む折部を備えた。
【0010】
更に、前記構成において、前記シートを押圧する押圧部を備えた。
【発明の効果】
【0011】
本発明にかかる処理装置によれば、シートを搬送する搬送部と、前記搬送部により搬送される前記シートの所定位置を裁断する裁断刃と、前記裁断刃によって、前記シートから切り取られた裁断屑を収容部へと案内する案内部とを備え、前記案内部には、前記搬送部の搬送方向に交差する幅方向中央部へ前記裁断屑を案内する集積部が設けられるので、搬送路における裁断屑の発生位置によらず、裁断屑を幅方向中央部へ移動させ、収容部の中央付近に向けて落下するよう案内することができ、裁断屑が収容部の狭い範囲で短時間で嵩高くなるのを抑制可能である。
【0012】
また、前記案内部には、前記収容部への前記裁断屑の排出部に、該排出部から最も離れた前記収容部の側壁へ向けて横方向に飛び出させる飛出部が前記収容部の上方に設置される場合は、裁断屑を収容部の上方で飛翔させ、収容部内の狭い範囲に裁断屑が偏って収容されるのを抑制できる。
【0013】
また、前記収容部の前記幅方向中央に向けて送風する送風機が、前記収容部の上方に設けられる場合は、送風機で、収容部の幅方向中央部に積載する裁断屑に送風することで、裁断屑を収容部の内部で容易に分散することができる。
【0014】
そして、シートを折り畳む折部を備えた場合は、折部で畳まれることで嵩高くなりやすい裁断屑が収容部の偏った位置に収容され、嵩高くなるのを抑制可能である。
【0015】
更に、シートを押圧する押圧部を備えた場合は、折り畳んだシートを押圧して接着体を形成する際に、シートから切り取られた裁断屑が収容部で短時間のうちに嵩高くなるのを抑制可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第一の実施形態に係る処理装置の外観斜視図である。
図2】前記処理装置の上部のカバーを除いて示す平面図である。
図3】前記処理装置の折装置の概略構成を示す縦断面図である。
図4】前記処理装置の案内部材及び上ガイドを上流側からみた図及び側面図である。
図5】前記処理装置の集積部を上流側からみた図である。
図6】前記集積部の平面図である。
図7】前記集積部の側面図である。
図8】前記処理装置の接着装置の概略構成を示す縦断面図である。
図9】前記処理装置で加工処理されるシートの表面及び裏面を示す図である。
図10】前記シートを折り畳む際の斜視図である。
図11】前記処理装置の使用態様を説明する図である。
図12】前記処理装置の使用態様を説明する図である。
図13】前記処理装置の使用態様を説明する図である。
図14】従来の処理装置の使用態様を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る処理装置について、図面を参照しながら説明する。まず、処理装置100の概要について、図1の外観図を参照しながら説明する。
【0018】
図1は、処理装置100全体の斜視図である。処理装置100は、折装置10と接着装置20とをL字状に結合したものである折装置10には、未加工のシートSを積載し、一枚ずつ給紙する給紙部8が設けられ、接着装置20には、加工後のシートS(接着体E)を、傾斜状態で順次積載する紙受け部17が設けられている。
【0019】
図2は、図1の処理装置100の上面カバーを外して示す平面図である。給紙部8に載置されたシートSは、第1搬送方向D1に1枚ずつ搬送され、折装置10の折部14において2つ又は3つに折り畳まれ、第2搬送方向D2に方向転換された後、接着装置20の押圧部24で押圧され、紙受け部17の紙受け台98上に排出される。シートSには後述するように適宜位置に接着剤が配置され、押圧後にシートSの重ね合わせ面で前記接着剤によって接着されるようになっている。
【0020】
折装置10は、第1搬送方向D1にシートSを搬送する第1搬送部1を備える。第1搬送部1は本発明に係る搬送部を構成する。接着装置20は、第1搬送方向D1と交差する第2搬送方向D2にシートSを搬送する第2搬送部2を備える。図1では、第1搬送方向D1と第2搬送方向D2が略直交する場合を示している。
【0021】
接着装置20の本体7上面には、制御部70を内蔵する操作パネル6が設けられており、操作パネル6のキー操作等により、接着体Eの製造作業の各種制御の設定、作動開始及び停止等が入力され、表示される。
【0022】
図3は、折装置10の概略構成を示す縦断面図である。図3に示すように、折装置10は、給紙部8と、折部14と、裁断部21と、排紙部18と、案内部27と、収容部36とを備える。
【0023】
給紙部8は、給紙台11と、給紙ローラ12と、さばき板13と、検出部180と、重送検知ローラ34,35とを含む。
【0024】
給紙ローラ12は、給紙台11に載置されたシートSに当接し、上から1枚ずつ該シートSを下流側へ送り出す。さばき板13は、給紙ローラ12によりシートSが重なって送られないようにする。検出部180は、シートSの通過を検出する。重送検知ローラ34,35は、該重送検知ローラ34,35の間を通過するシートSの厚みを検出する。尚、重送検知ローラ34,35に替えてシートSの透過量を検出することで重送を検知する光学式センサを用いてもよい。
【0025】
折部14は、第1搬送部1により搬送されるシートSに、前記第1搬送方向D1に交差する向きに折線qが形成されるよう前記シートSを折り畳む。折部14は、シートSの搬送路5の上下に交互に配置された折りローラ40~45と、折りローラ40~45の下側に配置された2つの折りトレー62,63と、折りトレー62,63の長手方向に移動自在に設置された折りストッパー64,65と、シートSの通過を検出する検出部182とを備える。
【0026】
裁断部21は、シートSを第1搬送部1の搬送方向D1に沿って裁断する。裁断部21は、裁断刃66を備える。裁断刃66は、第1搬送部1により搬送されるシートSの所定位置を第1搬送方向D1に沿って裁断する。裁断刃66は、シートSの搬送面を介して上下に対向配置される。裁断刃66は、図示しないモータの駆動により回転される。
【0027】
裁断刃66はケース67の内部に設置される。裁断刃66は移動部69によって第1搬送部1の搬送方向D1に直交するシートSの幅方向Wの適宜の位置に移動可能に構成される。移動部69は、支持軸72、係止部73、及び図示しない駆動部を備える。支持軸72は第1搬送部1による搬送する方向に直交する幅方向Wに沿って延在する。係止部73は、ケース67に収容された裁断刃66を、支持軸72に係止させる。モータの駆動により支持軸72が回転すると、これに伴い、係止部73に係止されたケース67が幅方向Wに移動され、裁断刃66を所定位置に位置させる。
【0028】
シートSの裁断を必要としないときには、移動部69が裁断刃66をシートSの搬送路5の左方または右方に退避させるよう制御部70によって制御する。このように、裁断刃66のシートSの幅方向Wにおける移動及び位置決めは、制御部70としてのCPUによって制御される。裁断刃66用のモータは、搬送方向D1に沿った裁断を行うときに裁断刃66を回転駆動するための駆動源である。
【0029】
排紙部18は、シートSの通過を検出する検出部184と、折り畳まれたシートSを折装置10から排出する前後各一対の排紙ローラ91~94とを備える。
【0030】
案内部27は、裁断部21における裁断によって生じた裁断屑MをシートSの搬送路5の下方に排除するためのものである。案内部27は、案内部材28、ガイド板31を備える。案内部材28は、第1搬送方向D1で上流側の排紙ローラ91,92と下流側の排紙ローラ93,94間に設置される。
【0031】
図4(a)は案内部材28及び上ガイド46を下流側からみた図、同図(b)は同図(a)の右側面図である。案内部材28は、シートSの搬送路5上を下流側へ向けて搬送される裁断屑Mの障害物となるようシートSが案内部27設置位置を通過する際に、裁断屑Mに接触して下方へと導き、落下させて収容部36へ収容させる。
【0032】
案内部材28は、所定長さの板材の下部が第1搬送方向D1上流側へ向けて屈曲され、折返され形成される。案内部材28は、幅方向Wに所定量離間して左右一対設置される。案内部材28は接触部281を備える。接触部281は、裁断屑Mに接触し、搬送路5の下方へと裁断屑Mを案内する。案内部材28は、支持部282に垂設され、螺子56によって固定される。
【0033】
案内部材28には、上下方向に長い切欠57及び長孔58が形成される。切欠57及び長孔58にはそれぞれ、螺子56が挿通される。螺子56に対し切欠57及び長孔58が相対的に移動されることで、案内部材28を支持部282に対し昇降させ、所定の高さに位置させ、案内部材28の高さが調整される。切欠57、長孔58及び螺子56は案内部材28を昇降させる昇降部29を構成する。昇降部29は更に、案内部材27を昇降移動させる駆動機構を備える。
【0034】
加工装置100の使用者は、昇降部29によって、シートSの厚さや種類、表面加工状態に応じ、接触部281の高さを自動で調整し、案内部材28の下部が搬送面から下方へ向けて突出する長さを調整するよう構成可能である。一方、手動により、螺子56が緩められ、切欠57及び長孔58に沿って案内部材28が所定位置に移動され、螺子56が締められて固定されることで昇降部29を手動により構成してもよい。更に、昇降部29は、待機位置と作動位置の2つの高さのうちのいずれかに位置するよう案内部材28を移動させてもよい。
【0035】
また、裁断屑Mが発生しない場合には、昇降部29によって、案内部材28を、搬送路5を上下に跨る作動位置から、上方の待機位置へ待機される。これより、接触部281がシートSに接触させないようにすることができる。
【0036】
図4(a)では、同図における右側の案内部材282が作動位置に、左側の案内部材283が待機位置にある場合を実線で示す。右側の案内部材282が待機位置に位置し、左側の案内部材283が作動位置にある場合を二点鎖線で示す
【0037】
本実施形態では、昇降部29が切欠57、長孔58、螺子56及び図示しない駆動機構によって構成され、自動で案内部材28を上下に移動させる場合を示すが、これに替えて、案内部材28を手動で昇降させてもよい。
【0038】
ガイド板31は、裁断屑Mを収容部36へと案内する。ガイド板31は、上ガイド46、集積部38、縦ガイド47、傾斜ガイド48、飛出部49及び対向ガイド50を備える。ガイド板31によって裁断屑Mの収容路4が形成される。
【0039】
上ガイド46は、案内部材28の設置位置を通過し、搬送路5を下流側へ搬送されるシートSを下方から支持するガイドを兼ねて構成される。
【0040】
集積部38は、第1搬送部1による第1搬送方向D1に交差する幅方向W中央部へ裁断屑Mを案内する。図5は、集積部38を第1搬送部1の搬送方向D1で上流側からみた図である。図6は集積部38の平面図である。図7は、集積部38の側面図である。
【0041】
集積部38は、所定厚さの板材により形成することができる。集積部38は、鉛直方向に対し所定量傾斜して設置される。集積部38は裁断屑Mの受部381、及び左右一対の集積ガイド382を備える。受部381は、搬送路5から落下した裁断屑Mを受け止め、下方へ案内する。集積部38が鉛直方向に対し所定量傾斜して設置されることによって、受部381は鉛直方向に対し所定量傾斜している。
【0042】
集積ガイド382は、受部381の左右両側に設けられる。図5に示すように、左右一対の集積ガイド382は、下部の方が上部より互いに近接するよう傾斜している。集積ガイド382は、集積部38を構成する所定厚さの板材が左右2か所の所定位置でコ字状に切り欠かれ、折り曲げられ、形成されている。集積ガイド382は、受部381で受け止められた裁断屑Mが、自重により受部381上を摺動し、下方へ移送する間に、幅方向W中央部へ案内する。
【0043】
縦ガイド47は裁断屑Mを縦方向に案内する。傾斜ガイド48は、裁断屑Mを鉛直方向に対し傾斜する方向へ案内する。傾斜ガイド48の傾斜角度は、鉛直方向に対し30度~80度、より好ましくは、40度~70度とすることができる。
【0044】
飛出部49は、収容部36への裁断屑Mの排出部51に、該排出部51から最も離れた収容部36の側壁361へ向けて横方向に裁断屑Mを飛び出させる。図3では、収容部36への裁断屑Mの排出部51は、収容部36の第1搬送方向D1下流側端部に設置された側壁362の上方近傍に位置する。この場合、排出部51から最も離れた収容部36の側壁361は、収容部36の第1搬送方向D1上流側に位置する。
【0045】
飛出し部49によって、裁断屑Mは収容路4から水平乃至水平から傾斜する方向へ向けて飛び出される。飛出部49は、鉛直方向に対する傾斜角度が傾斜ガイド48より更に大きくなるよう設定される。飛出部49の鉛直方向に対する傾斜角度が上方に隣接する傾斜ガイド48より大きく設定されることで、収容路4を通過する裁断屑Mの落下速度をあまり低下させないようにすることができ、飛出部49からより遠くまで裁断屑Mを排出することができる。飛出部49の傾斜角度は、鉛直方向に対し3度~70度、より好ましくは、5度~60度とすることができる。
【0046】
対向ガイド50は、集積部38、縦ガイド47、傾斜ガイド48及び飛出部49の各部材にいずれも対向し、上流側に離間して設置される。
【0047】
ガイド板31を構成する上ガイド46、集積部38、縦ガイド47、傾斜ガイド48、飛出部49及び対向ガイド50の各機構はそれぞれ別の板状部材で形成されてもよく、一体に形成されてもよい。また、一つの機構を2以上の部材で形成してもよい。隣接する2以上の部分が一つの部材によって形成されてもよい。
【0048】
収容部36は、裁断屑Mを収容する。収容部36は、搬送路5の下方に設置される。収容部36は、直方体状に形成され、上部開口を有する。収容部36は、対向する2組の側壁361-364が底板365の周縁に立設される。側壁361、362は、第1搬送方向D1上流側及び下流側で所定量離間して対向する。側壁363,364は、幅方向Wに所定量離間して対向する。
【0049】
収容部36の上方には、送風機32が設置される。送風機32は、収容部36の幅方向W中央部に設置され、収容部36の幅方向W中央に向けて送風する。送風機32は、裁断屑Mの収容部36の中央部付近に集積された裁断屑Mに向けて送風する。送風機32は、収容部36の第1搬送部1による搬送方向である第1搬送方向D1の上流側の位置に設置される。送風機32は、集積ガイド382によって幅方向W中央部へ案内され、収容路4を下方へと移動し、収容部36に収容された裁断屑Mを上方よりやや下流側に向けて斜めに送風する。
【0050】
収容部36の上方に満杯検知部185が設置される。満杯検知部185は、収容部36が裁断屑Mで満杯となったことを検知する。満杯検知部185は、傾斜ガイド48の下部の幅方向W中央部に形成された開口部75の近傍であって、第1搬送方向D1下流側に設置される。満杯検出部185は、光学センサーにより構成することができる。満杯検出部185は、裁断屑Mが傾斜ガイド48の下部に裁断屑Mが継続して位置していることを検出することで、制御部70によって、収容部36が満杯になったと判断される。
満杯検出部185は、裁断屑Mが傾斜ガイド48の下部に裁断屑Mが継続して位置していることを検出することで、収容部36の満杯を検知する。
【0051】
給紙ローラ12、重送検知ローラ34,35、折りローラ40~45、排紙ローラ91~94は、第1搬送部1を構成する。第1搬送部1は、シートSを、第1搬送方向D1に搬送する。第1搬送部1の各ローラ34,35,40-45,91-94は、モータ39の駆動により図示しない動力伝達機構を介して駆動される。
【0052】
図8は、接着装置20の概略構成を示す縦断面図である。接着装置20は、クロスコンベア部22と、押圧部24と、紙受け部17とを備える。
【0053】
図2に示すように、クロスコンベア部22は、第1搬送部1の搬送終端部(第1搬送方向D1の搬送下流端部)に隣接している。クロスコンベア部22は、第2搬送部2の搬送始端部(第2搬送方向D2の搬送上流端部)に設置される。クロスコンベア部22は、搬送ベルト装置16と、ガイド部材15と、押さえボール152と、搬送ローラ111~114と、検出部186とを備える。検出部186は、シートSの通過を検出する。
【0054】
押圧部24は、第2搬送部2により搬送される折り畳まれたシートSを押圧し、シートSの所定箇所に予め塗布された接着剤によって、シートSの全面または周縁を接着して接着体Eを形成する。押圧部24は一対の押圧ローラ117、118を備える。
【0055】
図8に示す紙受け部17は、折り畳まれ、接着されたシートSを搬送する排紙コンベア170と、排紙コンベア170で搬送されたシートSを立てかける排紙ガイド板171と、排出されたシートSの上面を押える複数の押えローラ172を含む。
【0056】
図9(a),(b)は、本処理装置100で処理されるシートSの表面及び裏面の一例を示す。本実施形態では一例として、A4サイズのシートSをZ型に外三つ折りし、切断線Kで切断して重ね合わせ面を接着し、はがきサイズの給与明細書の接着体Eに形成する。図10は、図9に示すシートSをZ型に折り畳み、裁断刃66によって裁断した状態を示す斜視図である。
【0057】
シートSには、表裏両面の全体に予め接着剤Gが塗布されている。尚、このように、シートSの表裏両面の全体に接着剤Gが塗布される場合に替えて、接着剤塗布領域Gを、シートSが折り畳まれた際、シートSの重ね合わせ面の周縁としてもよい。
【0058】
図9,10に示すシートSは、互いに平行な二つの折線q1、q2により、第1、第2及び第3の折片P1、P2、P3に区画される。更に、折線q1,q2に直交する方向である第1方向D1に沿ってシートSの幅方向Wの3分の2程度の位置に切断線Kが設定される。シートSが切断線Kで切断されると、生じた裁断屑Mは案内部27によって搬送路5から下方へ案内される。
【0059】
第1折片P1は、第1折線q1により、第2折片P2の下側に折り畳まれる。第2折片P2の表面の接着剤Gとこれに対向する第1折片P1表面の接着剤Gにより重ね合わせ面全面が接着される。第2折片P2の裏面と第3折片P3の裏面が重ね合わされて全体が接着される。
【0060】
接着剤Gは、圧着葉書などに用いられる粘着性が低く、所定値以上の押圧力で押圧されたときに、シートSの重ね合わされた面にそれぞれ塗布された接着剤GによってシートSを接着するものである。よって、給紙台11上にシートSが積載された状態では、上下のシートSが接着剤Gにより相互に接着されることはない。一方、押圧部24で所定値以上の押圧力で押圧されることで、折り畳まれることで重ね合わされた第1折片P1と第2折片P2の双方の表面と、第2折片P2と第3折片P3の裏面が接着される。第1折片P1の裏面及び第3折片P3の表面にも接着剤Gが塗布されているが、押圧ローラ117,118に接着することはない。
【0061】
[接着体製造作業]
処理装置100の使用方法を以下に説明する。図3において、給紙台11には、未加工のシートSが積載され、これらのシートSは、給紙ローラ12により、第1搬送方向D1に一枚ずつ搬送される。給紙部8から折部14に送られたシートSは、折りローラ40~45及び折りトレー62、63により、公知の方法で、第1搬送方向D1と直交する方向の折線q1、q2に沿って、外三つ折りされる。
【0062】
折り畳まれたシートSは、裁断部21へ搬送される。裁断部21では、搬送路5上のシートSの切断線Kに対応する位置に位置された裁断刃66によって、切断線Kで裁断される。裁断後シートSは案内部27へ搬送される。
【0063】
図9(a)に示すシートSの印字面を上側として、第1搬送部1によって搬送し、加工処理する際は、裁断線KがシートSの幅方向W中央部より右側に設定されている。このため、図11(a)に示すように、裁断屑Mは搬送路5の幅方向W中央より右側で発生する。この場合、右側の案内部材282の下端部が、シートSの搬送面を超えて下方へ延在するよう自動で設定される。右側の案内部材282の接触部281は、生じた裁断屑Mに接触可能な所定高さに調整される。左側に示す案内部材283は上方へ移動され、待機位置で待機される。
【0064】
一方、図11(a)とは逆に、搬送路5の幅方向W中央部より左側で裁断屑Mが発生するシートSを処理する場合には、同図(b)で示す状態となる。この場合、搬送路5の左側の案内部材283が裁断屑Mに接触可能な所定高さに設置される。搬送路5の右側の案内部材282は搬送面より上方の待機位置で待機される。
【0065】
Z型に折り畳まれ、 裁断部21で切断線Kに沿って裁断されたシートSは、案内部材28の設置位置に至り、宛名や給与明細等が印刷された図9(a)における左側部分のシートSが、待機位置にある案内部材283の下方を通過し、クロスコンベア部22へ搬送される。右側の裁断屑Mは、右側の案内部材282の接触部281に接触して、搬送路5から下方へと導かれる。
【0066】
下方へ移動した裁断屑Mは、上ガイド46、集積部38、縦ガイド47、傾斜ガイド48、飛出部49によって順次案内されつつ、収容路4内を下方へと移動する。集積部38設置位置では、裁断屑Mは、受部381に受け止められる。そして、裁断屑Mは、自重により受部381の傾斜面に支持されつつ落下し、集積ガイド382によって、側方から案内されることで、幅方向W中央部へ移動される。
【0067】
このように、裁断刃66が、シートSを裁断することによって、シートSの右側にのみ裁断屑Mが発生する場合であっても、集積部38によって裁断屑Mを幅方向W中央部へ移動させ、裁断屑Mが収容部36の中央付近に向けて落下するよう案内することができる。また、図11(b)に示すシートSの左側で裁断屑Mが発生する場合にも、同様に、集積部38によって裁断屑Mを幅方向W中央部へ移動させ、裁断屑Mが収容部36の中央付近に向けて落下するよう案内することができる。
【0068】
これより、搬送路5の裁断屑Mが生じる位置に対応して左右それぞれに満杯検知部185を設置する必要がない。本実施形態のように、幅方向W中央部に1個設置することで、裁断屑Mが搬送路5の右側で生じる場合と、左側で生じる場合との双方で裁断屑Mの満杯を検知することができる。
【0069】
図9,10に示すシートSでは、A4サイズのシートSをZ型に外三つ折りし、切断線Kで切断して重ね合わせ面を接着し、はがきサイズに形成する。このとき、裁断屑Mの幅方向Wの長さLは、62mmとなる。また、裁断屑Mは、図10に示すように、Z型に折り畳まれているが、まだ押圧部24によって押圧されていないために、裁断屑Mが重ね合わられた面は接着されておらず、第1裁断屑M1と第3裁断屑M3との間に所定の距離があり、非常に嵩高い状態である。
【0070】
このZ型の嵩高い状態で、裁断屑Mが第1搬送部1によって第1搬送方向D1へ搬送され、裁断屑Mの長手方向に沿って、前端から後端まで順次接触部281に接触する。裁断屑Mは収容路4を下方へ移動し、収容部36に収容される。従来は、裁断屑Mが収容される初期段階に、図14において、収容部36の下部に示すように、裁断屑Mの長手方向が収容部36の底板365に着地し、幅方向Wであった長さLが上下方向に沿う平面視Z字状の向きとなることが多かった。
【0071】
裁断屑Mは幅方向Wの長さLが50mm以上あり裁断屑Mが折り畳まれ、Z型となっているために、一旦収容部36の下部に、裁断屑Mの長手方向が底板365に着地するよう平面視Z字状に収容されると、複数の裁断屑Mは安定した強固な状態で起立し、崩すことが困難となる。
【0072】
その後、裁断屑Mは、収容部36の下部で起立姿勢の先行する裁断屑Mの上に積層される。起立姿勢の裁断屑Mの上に積層される裁断屑Mは、前後して収容される裁断屑Mが同じ姿勢のまま同じ位置へ落下し、前後する裁断屑Mの折線q1,q2がそれぞれ接近した状態で重ねられやすくなる。先行する第1裁断片M1uの上に後続の第1裁断片M1vが重ねられる。同様に、先行する第2裁断片M2u上に後続の第2裁断片M2vが重ねられ、先行する第3裁断片M3uの上に後続の第3裁断片M3vが重ねられる。上下に重ねられた複数の裁断屑Mは強固な状態で収容され、嵩高さを低減させることは困難である。
【0073】
このように、従来は、収容部36内で裁断屑Mが起立姿勢のままで倒れることなく嵩高くなり、更に、その起立姿勢の裁断屑Msの上に、前後する裁断屑Mが順次重ねられ主要されることによって、最も高い位置に位置する裁断屑Mは非常に短い時間で収容部36の上部にまで至る。さらに裁断屑Mが追加されると、収容路4にまで裁断屑Mが積み上がり、満杯検知部185が、傾斜ガイド48の前方に裁断屑Mがあることを検知する。
【0074】
制御部70は、満杯検出部185からの信号を基に収容部36が裁断屑Mで満杯となったと判断する。しかし、実際には、収容部36の裁断屑Mの落下位置以外の部分、収容部36の第1搬送方向D1上流側の側壁361近傍部分に、まだ裁断屑Mを収容可能な空間が残っている。
【0075】
更に、従来は、図11(a)のように、裁断屑Mが搬送路5の右側で生じる場合には収容部36の幅方向W右側の非常に狭い範囲のみ裁断屑Mが積み重なっていた。このとき、収容部36の他の部分にまだ裁断屑Mを収容可能な空間が残っていた。
【0076】
また、裁断屑Mが搬送路5の右側で生じる場合と、図11(b)のように左側で生じる場合とで、それぞれ収容部36の異なる狭い範囲で裁断屑Mが嵩高くなっていた。その後裁断屑Mは収容部36の上方の収容路4にまで至ると紙詰まりを生じる。このため、裁断屑Mが生じる場所に対応して、幅方向Wの右側及び左側にぞれぞれ満杯検知部185aを設置しなければならなかった。
【0077】
そこで、本実施形態では、集積部38により裁断屑Mを幅方向W中央部に積載させる。また、飛出部49により裁断屑Mの収容部36への排出姿勢を、上下方向に沿わないようにしている。図12、13は、本実施形態に係る処理装置100で、裁断屑Mが次第に収容部36に収容されていく状態のイメージを示す。図12は側方からみた図であり、図13は上方から見た図である。図12(a)、図13(a)は、加工処理の初期段階を示す。図12(a)に示すように、裁断屑Mが収容部36へ収容される際、飛出部49によって裁断屑Mの収容部36へ排出部51に、該排出部51から最も離れた収容部36の側壁361へ向けて横方向に前記裁断屑を飛び出させる。これより、裁断屑Mは、収容路4から水平乃至水平から傾斜する方向へ向けて飛び出される。
【0078】
裁断屑Mは、収容部36の上部を飛翔する。収容路4から排出される裁断屑Mの排出部51は、図13では、収容部36の第1搬送方向D1下流側の側壁362の近傍に設けられている。排出部51から最も離れた収容部36の側壁361は、第1搬送方向D1上流側に位置する。飛出部49によって、裁断屑Mはこの第1搬送方向D1上流側の側壁361付近に着地する。また、図13(a)に示すように、加工処理の初期段階では、集積部38によって収容路4で幅方向W中央部に案内された裁断屑Mが、主として収容部36の幅方向W中央部付近に集積される。
【0079】
シートSの加工処理の開始と同時に、制御部70は、送風機32を駆動する。送風機32は、裁断屑Mの収容部36の幅方向W中央部付近に向けて、斜め上方より第1搬送方向D1やや下流側に向けて送風する。加工処理の初期段階では、送風機32の送風によって、収容部36内を第1搬送方向D1上流側へ向けて飛翔する裁断屑Mの落下速度を速めることができ、収容部36の下部に素早く移動させ、着地させることができる。
【0080】
シートSの加工処理が継続されると、収容部36に収容される裁断屑Mの量が徐々に多くなる。図12(b)、図13(b)は、加工処理の中期段階を示す。図13(a)に示すシートSの加工処理の初期段階から、更に多くの裁断屑Mが追加されるとき、後続の裁断屑Mはまず集積部38によって主として収容部36の幅方向W中央部に落下し、収容部36の中ほどから更に高い位置まで積み上げられる。この状態で、送風機32により収容部36の幅方向W中央部に向けて送風することで、不安定なまま高く積み上げられている裁断屑Mを、幅方向W中央部から右側方、左側方、収容部36の第1搬送方向D1で上流側または手前となる第1搬送方向D1下流側のいずれかへ倒し、収容部36幅方向W中央部の裁断屑Mの山を崩すことができる。
【0081】
このように、送風機32の風力によって、裁断屑Mを収容部36の幅方向W中央部から右側方、左側方、収容部36の第1搬送方向D1で上流側または手前となる第1搬送方向D1下流側へと崩すことで、非常に効率よく裁断屑Mを収容部36内の空の領域へ移動させることができ、収容部36の内部で裁断屑Mを分散させることができる。
【0082】
また、送風機32からの風力によって、収容部36へと落下する裁断屑Mの落下速度が速くなる。この速度を上げて落下してきた裁断屑Mが、収容部36の幅方向W中央部に不安定な状態で既に積み重ねられている裁断屑Mに衝突する。これより、新たに落下する裁断屑Mの衝撃によって、裁断屑Mを分散させることができる。
【0083】
送風機32の風力によって、Z型に折り畳まれた個々の裁断屑M自体の嵩張りを抑えることができる。裁断屑Mの第1―3裁断片M1-M3がいずれも収容部36の底面に沿った倒れた状態で、送風機32で上方より送風することで、裁断屑Mが収容部36の底面に向けて押さえつけられ、第1-3裁断片M1-M3が相互に近接し、距離が短くなって嵩張りを減少させることができる。
【0084】
更に、裁断屑Mを第1搬送部1の第1搬送方向D1に交差する幅方向W中央部へ案内する集積部38が設置されているので、図11(a)に示すように裁断屑Mが搬送路5の幅方向Wの右側で生じる場合と、同図(b)に示すように、搬送路5は左側で生じる場合とのいずれの場合であっても、裁断屑Mを、収容部36の幅方向中央部に集積させることができる。これより、収容部36の幅方向W中央に向けて送風可能な送風機32を1個設置することで、送風機32を複数設置しなくても裁断屑Mを分散させることができる。
【0085】
よって、集積部38が設置されていない状態で、シートSの右側または左側のいずれか一方から裁断屑Mが継続して発生した場合に、集積部38の一部の領域に裁断屑が集中し積載され、他の領域には裁断屑Mを収容可能な空所があるにもかかわらず、集積部38が満杯となり、集積部38の一部のみで裁断屑Mが満杯となり、また収容路4に裁断屑Mが滞るのを回避するために、処理装置100を停止しなければならないといった不具合を回避することができる。
【0086】
待機位置に位置する案内部材28の下方を通過し、クロスコンベア部22に至ったシートSは、搬送方向が第1搬送方向D1から第1搬送方向D2へ変更される。シートSは第2搬送部2によって押圧部24へ搬送される。
【0087】
押圧部24において、シートSは押圧ローラ117、118によって押圧され、シートSの全面に予め塗布された接着剤によって、接着される。接着後のシートSは、紙受け部17において、排紙ガイド板171に立てかけられる。
【0088】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変形が可能であり、変形例の組み合わせも本発明に含まれる。以下、上記実施形態の変形例について説明する。上記実施形態では、シートSをZ型に外三つ折りして定型郵便はがきとする例を示したが、他の折り方、例えば、C型に内三つ折してもよく、V型に2つ折りしてもよい。このように、他の折り方に変更する際は、第1、第2折トレイの突き当て部材の位置を調整するか、またはシート挿入空間長さの異なったもの等他のトレイに交換する。そして、シートの折り方及びシートの大きさに応じて、ガイド部材の第2の搬送方向における位置を適宜位置に調整することによって、接着体に開口部を形成するかどうかを選択することができる。
【0089】
裁断部21は、シートの両縁または中央を第1の搬送方向に沿って裁断してもよい。また、裁断部21は、2組以上のスリッタユニットを備えてもよい。この場合、シートを幅方向に3等分にすることが可能となる。
【0090】
また処理装置100は、第1の搬送部と第2搬送部の搬送方向が略直交しているが、第1の搬送部の搬送方向と第2搬送部の搬送方向とが、90度以外の交差角度で交差しているレイアウトも可能である。第1の搬送部と第2搬送部の搬送面は、水平面または鉛直面に限定されず、傾斜してもよい。
【0091】
検出部180,182,184,186の配置は上記実施形態の位置に限定されず、各搬送部の搬送速度あるいは加工機構の相違により、各種レイアウトが可能である。満杯検知部185は、傾斜ガイド48の下部の幅方向W中央部に形成された開口部75の近傍であって、第1搬送方向D1下流側に設置されたが、これに限定されず、収容部の上部に設置してもよい。
【0092】
収容部36の幅方向中央に向けて送風する送風機が、収容部の上方に設けられたが、送風機は、収容部の側方から収容部の内部に向けて送風してもよく、収容部の一部の領域から他の領域に向けて送風してもよい。
【0093】
処理装置100は、シートを折り畳む折部を備えたが、別途設置された折装置に本発明に係る処理装置が接続されてもよい。
【0094】
処理装置100は、シートを押圧する押圧部を備えたが、押圧部は設置されなくてもよく、折り畳んだシートの不要部分を裁断刃に裁断し、生じた裁断屑を収容部に収容してもよい。また、別途設置した押圧装置に処理装置が接続されることで、裁断後のシートが押圧されてもよい。
【0095】
また、案内部材28を幅方向Wの所定位置に螺子56により固定する場合を示したが、これに替えて案内部材を幅方向に移動可能に構成してもよい。そして、案内部材を第1搬送部の搬送方向に直交するシートの幅方向の適宜の位置に移動し、裁断屑を搬送路から排除するよう制御部によって制御してもよい。
【0096】
案内部27には、収容部36への裁断屑Mの排出部51に、該排出部51から最も離れた収容部36の側壁361へ向けて横方向に裁断屑Mを飛び出させる飛出部49が収容部36の上方に設置されたが、裁断屑を収容部の第1搬送方向中央部に向けて飛び出させてもよく、収容部の他の側壁、即ち、幅方向右側の側壁、左側の側壁、最も近接して設置される側壁に向けて飛び出させてもよい。また、飛出部は収容部の内部に設置してもよい。
【符号の説明】
【0097】
M 裁断屑、S シート、14 折部、24 押圧部、27 案内部、32 送風機、36 収容部、38 集積部、66 裁断刃、100 処理装置。
図1
図2
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